説明

半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

【課題】 封止成形時において良好な流動性、硬化性、離型性、連続成形性を有し、かつ無鉛半田に対応する高温の半田処理によっても剥離やクラックが発生しない良好な耐半田性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂系硬化剤、(C)無機充填材、(D)硬化促進剤及び(E)離型剤を含むエポキシ樹脂組成物において、前記硬化促進剤(D)がカチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)を含み、前記離型剤(E)がグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、並びにこれを用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びこれを用いた半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の高度化、軽薄短小化が求められる中、半導体素子の高集積化、半導体装置の表面実装化が進んでいる。これに伴い、半導体封止用エポキシ樹脂組成物への要求は益々厳しくなっているのが現状である。特に半導体装置の薄型化に際しては、封止成形時における金型と半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物との間の離型不足に伴う応力の発生により、半導体装置内部の半導体素子自体にクラックを生じたり、樹脂硬化物と半導体素子との界面における密着性が低下したりするといった問題が生じている。また、環境問題に端を発した有鉛半田から無鉛半田への移行に伴い、半田処理時の温度が高くなり、半導体装置中に含まれる水分の気化によって発生する爆発的な応力による耐半田性が、従来以上に大きな問題となってきている。また、リードフレームについても脱鉛の観点から、外装有鉛半田メッキの代わりに予めニッケルメッキ、ニッケル/パラジウム合金に金メッキが施されたプレプリーティングフレームを用いた半導体装置が増加している。これらのメッキは半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物との密着性が著しく悪いという欠点があり、表面実装時に界面において剥離が発生する等の問題が生じており、耐半田性の向上が求められている。
【0003】
このため、上記耐半田性を向上させるための種々の提案がされている。例えば、無機質充填材の高充填化が可能な低粘度型エポキシ樹脂であるビフェニル型エポキシ樹脂を含む半導体封止用エポキシ樹脂組成物が提案されているが(特許文献1、2参照。)、更なる無機質充填材の高充填化により、流動性の低下が懸念される。そこで流動性、離型性、連続成形性に優れた特性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた耐半田性に優れた半導体装置の開発が求められている。
【0004】
【特許文献1】特開平5−131486号公報
【特許文献2】特開平8−253555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、流動性、離型性、連続成形性に優れ、かつ低吸湿性、低応力性、金属系部材との密着力に優れた特性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた耐半田性に優れた半導体装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的は、下記[1]〜[5]に記載の本発明により達成される。
[1] (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂系硬化剤、(C)無機充填材、(D)硬化促進剤、及び(E)離型剤を含むエポキシ樹脂組成物において、前記硬化促進剤(D)がカチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)を含み、前記離型剤(E)がグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
[2] 前記カチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)のカチオン部が燐カチオンを含むものである第[1]項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0007】
[3] 前記カチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)が下記一般式(1)で表される化合物である第[1]項又は第[2]項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【化1】

(ただし、上記一般式(1)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、芳香環又は複素環を有する有機基、あるいは脂肪族基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。X1は、基Y1及びY2と結合する有機基である。X2は、基Y3及びY4と結合する有機基である。Y1及びY2はプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の基Y1、及びY2が珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。Y3及びY4はプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の基Y3及びY4が珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。X1、及びX2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Y1、Y2、Y3、及びY4は互いに同一であっても異なっていてもよい。Z1は芳香環又は複素環を有する有機基、あるいは脂肪族基を表す。)
[4]前記離型剤(E)がグリセリンと炭素数24以上、36以下の飽和脂肪酸からなるグリセリントリ脂肪酸エステルを含むことを特徴とする第[1]項ないし第[3]項のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
[5] 第[1]項ないし第[4]項のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明に従うと、成形封止する時の流動性、離型性、連続成形性に優れ、かつ低吸湿性、低応力性、リードフレーム等の金属系部材との密着性、特にメッキを施された銅リードフレーム(銀メッキリードフレーム、ニッケルメッキリードフレーム、ニッケル/パラジウム合金に金メッキが施されたプレプリーティングフレーム等)との密着力に優れた特性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物、並びに耐半田性に優れた半導体装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂系硬化剤、無機充填材、カチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤、及びグリセリントリ脂肪酸エステルを含む離型剤を含むことにより、成形封止する時の流動性、硬化性、離型性、連続成形性に優れ、かつ低吸湿性、低応力性、金属系部材との密着力に優れた特性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた耐半田性に優れた半導体装置が得られるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)を含む。本発明に用いられるエポキシ樹脂(A)は、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造は特に限定するものではないが、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、硫黄原子含有型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用しても差し支えない。これらの内で特に耐半田性が求められる場合には、常温では結晶性の固体であるが、融点以上では極めて低粘度の液状となり、無機質充填材を高充填化できるビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂が好ましい。また、無機質充填材の高充填化という観点からは、その他のエポキシ樹脂の場合も極力粘度の低いものを使用することが望ましい。また、耐半田性、可撓性、低吸湿化が求められる場合には、エポキシ基が結合した芳香環の間にエポキシ基を有さず、疎水性を示すフェニレン骨格やビフェニレン骨格等を有することで、低吸湿性や実装高温域での低弾性を示すフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂が好ましい。
【0011】
本発明で用いられるエポキシ樹脂(A)全体の配合割合としては、特に限定されないが、全半導体封止用エポキシ樹脂組成物中に、1重量%以上、15重量%以下であることが好ましく、2重量%以上、10重量%以下であることがより好ましい。エポキシ樹脂(A)全体の配合割合が上記範囲内であると、耐半田性の低下、流動性の低下等を引き起こす恐れが少ない。
【0012】
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、フェノール樹脂系硬化剤(B)を含む。本発明に用いられるフェノール樹脂系硬化剤(B)は、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、硫黄原子含有型フェノール樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用しても差し支えない。これらの内で特に耐半田性が求められる場合には、エポキシ樹脂と同様に、低粘度の樹脂が無機質充填材の高充填化できるという点で望ましく、更に可撓性、低吸湿性が求められる場合には、フェニレン骨格、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂の使用が好ましい。
【0013】
本発明で用いられるフェノール樹脂系硬化剤(B)の配合割合は、特に限定されないが、全半導体封止用エポキシ樹脂組成物中に、0.5重量%以上、12重量%以下であることが好ましく、1重量%以上、9重量%以下であることがより好ましい。硬化剤(B)の配合割合が上記範囲内であると、耐半田性の低下、流動性の低下等を引き起こす恐れが少ない。
【0014】
本発明に用いるエポキシ樹脂(A)とフェノール樹脂系硬化剤(B)との配合比率としては、全エポキシ樹脂のエポキシ基数(EP)と全フェノール樹脂系硬化剤のフェノール性水酸基数(OH)の比(EP/OH)が0.7以上、1.3以下であることが好ましい。この範囲内であると、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化性の低下、或いは樹脂硬化物のガラス転移温度の低下、耐湿信頼性の低下等を抑えることができる。
【0015】
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、無機充填材(C)を含む。本発明に用いられる無機充填材(C)としては、一般に半導体封止用エポキシ樹脂組成物に使用されているものを用いることができる。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、アルミナ、窒化珪素等が挙げられ、最も好適に使用されるものとしては、球状の溶融シリカである。これらの無機充填材(C)は、1種類を単独で用いても2種類以上を併用しても差し支えない。無機充填材(C)の最大粒径については、特に限定されないが、無機充填材(C)の粗大粒子が狭くなったワイヤー間に挟まることによって生じるワイヤー流れ等の不具合の防止を考慮すると、105μm以下であることが好ましく、75μm以下であることがより好ましい。
【0016】
無機充填材(C)の含有割合は、特に限定されないが、全半導体封止用エポキシ樹脂組成物中80重量%以上、94重量%以下が好ましく、82重量%以上、92重量%以下がより好ましい。この範囲であると、耐半田性の低下、流動性の低下等を抑えることができる。
【0017】
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、硬化促進剤(D)として、エポキシ樹脂の硬化反応を促進し得るカチオン部と前記硬化反応を促進するカチオン部の触媒活性を抑制するシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)を含む。本発明で用いられるカチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)としては、カチオン部が燐カチオンを含むものが好ましく、下記一般式(1)で表される化合物がさらに好ましい。
【化1】

【0018】
上記一般式(1)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、芳香環又は複素環を有する有機基、あるいは脂肪族基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。R1、R2、R3及びR4としては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基、ナフチル基、ヒドロキシナフチル基、ベンジル基、メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基及びシクロヘキシル基等が挙げられ、これらの中でも、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基などの芳香族基がより好ましい。
【0019】
また、上記一般式(1)において、X1は、基Y1及びY2と結合する有機基である。同様にX2は、基Y3及びY4と結合する有機基である。Y1及びY2はプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の基Y1、及びY2が珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。同様にY3及びY4はプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の基Y3及びY4が珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。X1、及びX2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Y1、Y2、Y3、及びY4は互いに同一であっても異なっていてもよい。このような一般式(1)中のY1X1Y2、及びY3X2Y4で示される基は、プロトン供与体が、プロトンを2個放出してなる基で構成されるものであり、プロトン供与体としては、例えば、カテコール、ピロガロール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,2’−ビフェノール、2,2’−ビナフトール、サリチル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、クロラニル酸、タンニン酸、2−ヒドロキシベンジルアルコール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,2−プロパンジオール及びグリセリン等が挙げられるが、これらの中でも、カテコール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレンがより好ましい。
【0020】
また、一般式(1)中のZ1は、芳香環または複素環を有する有機基または脂肪族基を表し、これらの具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基およびオクチル基等の脂肪族炭化水素基や、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基およびビフェニル基等の芳香族炭化水素基、グリシジルオキシプロピル基、メルカプトプロピル基、アミノプロピル基、アニリノプロピル基およびビニル基等の反応性置換基などが挙げられるが、これらの中でも、メチル基、フェニル基、ナフチル基およびビフェニル基が熱安定性の面から、より好ましい。
【0021】
本発明で用いられるカチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)の配合割合は、特に限定されないが、全半導体封止用エポキシ樹脂組成物中0.1重量%以上、1.5重量%以下が好ましく、より好ましくは0.2重量%以上、1重量%以下である。上記範囲内であると、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の成形時の低粘度化、高流動化、及び貯蔵時の保存安定性の向上を図ることができる。
【0022】
本発明では、カチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)を用いることによる効果を損なわない範囲であれば、該硬化促進剤(d1)以外の硬化促進剤も、エポキシ基とフェノール性水酸基の反応を促進するものであれば特に限定なく併用できるが、カチオン部シリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)の配合割合は、全硬化促進剤(D)に対して50重量%以上であることが好ましい。併用可能な硬化促進剤としては、例えば、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケン及びその誘導体;トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン等のアミン系化合物;2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラキス(ベンゾイルオキシ)ボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラキス(ナフトイルオキシ)ボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
【0023】
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、(E)離型剤としてグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)を含む。本発明で用いられるグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)は、グリセリンと飽和脂肪酸より得られるトリエステルであり、離型性が非常に優れている。モノエステル、ジエステルでは残存する水酸基の影響により半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物の耐湿性が低下し、その結果として耐半田性に悪影響を及ぼすので好ましくない。本発明で用いられるグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)のうちでは、炭素数24以上、36以下の飽和脂肪酸とのグリセリントリ脂肪酸エステルが、離型性と樹脂硬化物の外観の観点から望ましい。尚、本発明において、飽和脂肪酸の炭素数とは飽和脂肪酸中のアルキル基とカルボキシル基の炭素数を合計したものを指す。
【0024】
本発明で用いられるグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)の滴点は、70℃以上、120℃以下が好ましく、より好ましくは80℃以上、110℃以下である。滴点は、ASTM D127に準拠した方法により測定することができる。具体的には、金属ニップルを用いて、溶融したワックスが金属ニップルから最初に滴下するときの温度として測定される。以下の例においても、同様の方法により測定することができる。滴点が上記下限値未満だと熱安定性が十分でないため、連続成形時にグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)の焼き付きが発生し、離型性が悪化し、連続成形性を損なう恐れがある。滴点が上記上限値を越えると半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化の際、グリセリントリ脂肪酸エステル(e1)が十分に溶融しないことにより、グリセリントリ脂肪酸エステル(e1)の分散性が低下し、グリセリントリ脂肪酸エステル(e1)の樹脂硬化物表面への偏析による金型汚れや樹脂硬化物外観の悪化を引き起こす恐れがある。
【0025】
本発明で用いられるグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)の酸価は、10mgKOH/g以上、50mgKOH/g以下が好ましく、より好ましくは15mgKOH/g以上、40mgKOH/g以下である。酸価は、JIS K 3504に準拠した方法により測定することができる。具体的には、ワックス類1g中に含有する遊離脂肪酸を中和するのに要する水酸化カリウムのミリグラム数として測定される。以下の例においても、同様の方法により測定することができる。酸価は樹脂硬化物との相溶性に影響し、酸価が上記下限値未満だとグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)はエポキシ樹脂マトリックスと相分離を起こし、金型汚れや樹脂硬化物外観の悪化を引き起こす恐れがある。酸価が上記上限値を越えるとエポキシ樹脂マトリックスとの相溶性がよすぎるため、樹脂硬化物表面に染み出すことが出来ず、十分な離型性を確保することができない恐れがある。
【0026】
本発明で用いられるグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)の平均粒径は、20μm以上、70μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以上、60μm以下である。平均粒径は、例えば(株)島津製作所製のSALD−7000などのレーザー回折式粒度分布測定装置を用いて、溶媒を水として、重量基準の50%粒子径を平均粒径として測定することができる。以下の例においても、同様の方法により測定することができる。平均粒径が上記下限値未満だとグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)がエポキシ樹脂マトリックスとの相溶性がよすぎるため、樹脂硬化物表面に染み出すことが出来ず、十分な離型付与効果が得られない恐れがある。平均粒径が上記上限値を越えるとグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)が偏析し、金型汚れや樹脂硬化物外観の悪化を引き起こす恐れがある。また、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化の際、グリセリントリ脂肪酸エステル(e1)が十分に溶融しないことにより、流動性を阻害する恐れがある。
【0027】
また、本発明で用いられるグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)中における粒径106μm以上の粒子の含有比率は0.1重量%以下であることが好ましい。粒径106μm以上の粒子の含有割合は、JIS Z 8801の目開き106μmの標準篩を用いて測定することができる。以下の例においても、同様の方法により測定することができる。粒径106μm以上の粒子の含有比率が上記上限値を越えるとグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)が偏析し、金型汚れや樹脂硬化物外観の悪化を引き起こす恐れがある。また、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化の際、グリセリントリ脂肪酸エステル(e1)が十分に溶融しないことにより、流動性を阻害する恐れがある。
【0028】
本発明で用いられるグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)の含有割合は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物中に、0.01重量%以上、1重量%以下であり、好ましくは0.03重量%以上、0.5重量%以下である。下限値未満だと離型性不足となり、上限値を越えるとリードフレーム部材との密着性が損なわれ、半田処理時に部材との剥離が発生する恐れがある。また、金型汚れや樹脂硬化物外観の悪化を引き起こす恐れがある。
【0029】
本発明では、グリセリントリ脂肪酸エステル(e1)を用いることによる効果を損なわない範囲で、他の離型剤を併用することもできる。併用することのできる離型剤としては、例えばカルナバワックス等の天然ワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン酸やステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸及びその金属塩類等が挙げられる。
【0030】
本発明は、エポキシ樹脂の硬化反応を促進し得るカチオン部と前記硬化反応を促進するカチオン部の触媒活性を抑制するシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)と、グリセリントリ脂肪酸エステル(e1)を含む離型剤(E)と、を併用することによってその相乗効果を発現するものである。この2種を併用することにより、例えば、無機充填剤を増量しても、樹脂硬化物中における離型剤の分散性を損なうことなく、理想的な離型挙動を示す。
【0031】
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂系硬化剤、(C)無機充填材、(D)カチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)を含む硬化促進剤、及び(E)グリセリントリ脂肪酸エステル(e1)を含む離型剤を含むものであるが、更に必要に応じて、アミノシラン、エポキシシラン、メルカプトシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、アクリルシラン等のカップリング剤;ハイドロタルサイト類やマグネシウム、アルミニウム、ビスマス、チタン、ジルコニウムから選ばれる元素の含水酸化物等のイオントラップ剤;シリコーンオイル、ゴム等の低応力添加剤;チアゾリン、ジアゾール、トリアゾール、トリアジン、ピリミジン等の密着性付与剤;臭素化エポキシ樹脂や三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ほう酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、フォスファゼン等の難燃剤等の添加剤を適宜配合しても差し支えない。
【0032】
また、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、ミキサー等を用いて原料を充分に均一に混合したもの、更にその後、熱ロール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後粉砕したものなど、必要に応じて適宜分散度等を調整したものを用いることができる。
【0033】
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
【0034】
本発明で封止を行う半導体素子としては、特に限定されるものではなく、例えば、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード、固体撮像素子等が挙げられる。
本発明の半導体装置の形態としては、特に限定されないが、例えば、デュアル・インライン・パッケージ(DIP)、プラスチック・リード付きチップ・キャリヤ(PLCC)、クワッド・フラット・パッケージ(QFP)、スモール・アウトライン・パッケージ(SOP)、スモール・アウトライン・Jリード・パッケージ(SOJ)、薄型スモール・アウトライン・パッケージ(TSOP)、薄型クワッド・フラット・パッケージ(TQFP)、テープ・キャリア・パッケージ(TCP)、ボール・グリッド・アレイ(BGA)、チップ・サイズ・パッケージ(CSP)等が挙げられる。
上記トランスファーモールドなどの成形方法で封止された半導体装置は、そのまま、或いは80℃から200℃程度の温度で、10分から10時間程度の時間をかけて完全硬化させた後、電子機器等に搭載される。
【0035】
図1は、本発明に係る半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いた半導体装置の一例について、断面構造を示した図である。ダイパッド3上に、ダイボンド材硬化体2を介して半導体素子1が固定されている。半導体素子1の電極パッドとリードフレーム5との間は金線4によって接続されている。半導体素子1は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化体6によって封止されている。
【実施例】
【0036】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。配合割合は重量部とする。
なお、実施例、比較例で用いた硬化促進剤と離型剤の内容について以下に示す。
【0037】
硬化促進剤1:下記化学式(2)で表される化合物
【化2】

【0038】
硬化促進剤2:下記化学式(3)で表される化合物
【化3】

【0039】
硬化促進剤3:下記化学式(4)で表される化合物
【化4】

【0040】
硬化促進剤4:下記化学式(5)で表される化合物
【化5】

【0041】
硬化促進剤5:下記化学式(6)で表される化合物
【化6】

【0042】
硬化促進剤6:下記化学式(7)で表される化合物
【化7】

【0043】
硬化促進剤7:下記化学式(8)で表される化合物
【化8】

【0044】
離型剤1:グリセリントリメリシン酸エステル(滴点95℃、酸価30mgKOH/g、平均粒径45μm、粒径106μm以上の粒子0.0重量%)
離型剤2:グリセリントリモンタン酸エステル(クラリアントジャパン(株)製、リコルブWE4、滴点82℃、酸価25mgKOH/g、平均粒径45μm、粒径106μm以上の粒子0.0重量%)
離型剤3:カルナバワックス(日興ファインプロダクツ(株)製、商品名ニッコウカルナバ)
【0045】
ここで一例として硬化促進剤1の合成方法について示すが、これにより本発明が限定されるものではない。
メタノール1800gを入れたフラスコに、フェニルトリメトキシシラン249.5g、2,3−ジヒドロキシナフタレン384.0gを加えて溶かし、次に室温攪拌下28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液231.5gを滴下した。さらにそこへ予め用意したテトラフェニルホスホニウムブロマイド503.0gをメタノール600gに溶かした溶液を室温攪拌下滴下すると結晶が析出した。析出した結晶を濾過、水洗、真空乾燥し、桃白色結晶の硬化促進剤1を得た。
【0046】
実施例1
エポキシ樹脂1:下記式(9)で表されるビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、商品名NC3000P、軟化点58℃、エポキシ当量273) 65重量部
【化9】

【0047】
フェノール樹脂系硬化剤1:下記式(10)で表されるビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(明和化成(株)製、商品名MEH−7851SS、軟化点107℃、水酸基当量204) 42重量部
【化10】

【0048】
溶融球状シリカ1:(平均粒径20μm、最大粒径75μm、比表面積3.6m/g) 780重量部
溶融球状シリカ2:(平均粒径0.5μm、最大粒径75μm、比表面積5.9m/g) 100重量部
硬化促進剤1 5重量部
離型剤1 2重量部
カップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製、商品名KBM−403) 3重量部
カーボンブラック:(三菱化学(株)製、商品名MA−600) 3重量部
をミキサーにて混合し、熱ロールを用いて、95℃で8分間溶融混練して冷却後粉砕し、半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得た。得られた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を、以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0049】
評価方法
スパイラルフロー:低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製、KTS−15)を用いて、EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型に、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で、半導体封止用エポキシ樹脂組成物を注入し、流動長を測定した。
【0050】
金線流れ率:低圧トランスファー自動成形機(第一精工製、GP−ELF)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間70秒の条件で、半導体封止用エポキシ樹脂組成物によりシリコンチップ等を封止成形して、160ピンLQFP(low profile quad flat package:Cu製リードフレーム、パッケージ外寸:24mm×24mm×1.4mm厚、パッドサイズ:8.5mm×8.5mm、チップサイズ7.4mm×7.4mm×350μm厚)を作製した。作製した160ピンLQFPパッケージを軟X線透視装置(ソフテックス(株)製、PRO−TEST100)で観察し、金線の流れ率を(流れ量)/(金線長)の比率で表した。判定基準は5%未満を○、5%以上を×とした。
【0051】
連続成形性:低圧トランスファー自動成形機(第一精工製、GP−ELF)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間70秒の条件で、半導体封止用エポキシ樹脂組成物によりシリコンチップ等を封止して80ピンQFP(quad flat package:プリプレーティングフレーム、ニッケル/パラジウム合金に金メッキしたもの、パッケージ外寸:14mm×20mm×2mm厚、パッドサイズ:6.5mm×6.5mm、チップサイズ6.0mm×6.0mm×350μm厚)を得る成形を、連続で500ショットまで行なった。判定基準は未充填、離型不良等の問題が全く発生せずに500ショットまで連続成形できたものを○、それ以外を×とした。
【0052】
パッケージ外観及び金型汚れ性:上記連続成形性の評価において500ショット経過後のパッケージ及び金型について、目視で汚れを評価した。パッケージ外観判断及び金型汚れ基準は、500ショットまで汚れていないものを○、それ以外を×とした。また、上記連続成形性において、500ショットまで問題なく成形できなかったものについては、連続成形を断念した時点でのパッケージ外観及び金型汚れ状況で判断した。
【0053】
耐半田性:上記連続成形性の評価において成形したパッケージを175℃、8時間で後硬化し、得られたパッケージを85℃、相対湿度85%で168時間加湿処理後、IRリフロー(260℃、JEDEC・Level1条件に従う)処理を行った。評価したパッケージの数は10個。半導体素子と半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物との界面の密着状態を超音波探傷装置(日立建機ファインテック株式会社製、mi−scope hyper II)により観察し、剥離、クラックのいずれか一方でも発生したものを不良パッケージとした。表には10個中の不良パッケージ数を示す。
【0054】
実施例2〜7、比較例1〜6
表1、表2の配合に従い、実施例1と同様にして半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を表1、表2に示す。
実施例1以外で用いた原材料を以下に示す。
エポキシ樹脂2:下記式(11)で表される化合物を主成分とするビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名YX−4000、エポキシ当量190、融点105℃)
【化11】

【0055】
フェノール樹脂系硬化剤2:下記式(12)で表されるフェノールアラルキル樹脂(三井化学(株)製、商品名XLC−LL、水酸基当量165、軟化点79℃)
【化12】

【0056】
【表1】

【0057】
【表2】

【0058】
実施例1〜7は、無機充填材の配合量が樹脂組成物全体の88重量%、92重量%と高いにもかかわらず、いずれも良好な流動性(スパイラルフロー)、金線流れ率、連続成形性、パッケージ外観、金型汚れ性が得られ、かつ良好な耐半田性を有する半導体装置が得られる結果となった。
一方、グリセリントリ脂肪酸エステルを用いていない比較例1、2、3、6では、連続成形性が悪化し、パッケージ外観、金型汚れ性、耐半田性も劣る結果となった。また、カチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)を用いていない比較例4、5、6では、樹脂組成物の流動性が低下することにより、金線流れ率が悪化し、連続成形性、パッケージ外観、金型汚れ性、耐半田性も劣る結果となった。
以上より、本発明のエポキシ樹脂組成物を使用することにより、無機充填材の配合量が樹脂組成物全体の88重量%、92重量%と高いにもかかわらず、成形時の流動性、連続成形性、パッケージ外観、金型汚れ性が得られ、かつ耐半田性に優れた半導体装置パッケージを提供することができることが判った。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明に従うと、封止成形時において良好な流動性、硬化性、離型性、連続成形性を有し、かつ無鉛半田に対応する高温の半田処理によっても剥離やクラックが発生しない良好な耐半田性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られるため、工業的な樹脂封止型半導体装置、特に表面実装用の樹脂封止型半導体装置の製造に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明に係る半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いた半導体装置の一例について、断面構造を示した図である。
【符号の説明】
【0061】
1 半導体素子
2 ダイボンド材硬化体
3 ダイパッド
4 金線
5 リードフレーム
6 半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)エポキシ樹脂、
(B)フェノール樹脂系硬化剤、
(C)無機充填材、
(D)硬化促進剤、
及び(E)離型剤
を含むエポキシ樹脂組成物において、
前記硬化促進剤(D)がカチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)を含み、
前記離型剤(E)がグリセリントリ脂肪酸エステル(e1)を含む
ことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【請求項2】
前記カチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)のカチオン部が燐カチオンを含むものである請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【請求項3】
前記カチオン部とシリケートアニオン部とを有する硬化促進剤(d1)が下記一般式(1)で表される化合物である請求項1又は請求項2に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【化1】

(ただし、上記一般式(1)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、芳香環又は複素環を有する有機基、あるいは脂肪族基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。X1は、基Y1及びY2と結合する有機基である。X2は、基Y3及びY4と結合する有機基である。Y1及びY2はプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の基Y1、及びY2が珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。Y3及びY4はプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の基Y3及びY4が珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。X1、及びX2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Y1、Y2、Y3、及びY4は互いに同一であっても異なっていてもよい。Z1は芳香環又は複素環を有する有機基、あるいは脂肪族基を表す。)
【請求項4】
前記離型剤(E)がグリセリンと炭素数24以上、36以下の飽和脂肪酸からなるグリセリントリ脂肪酸エステルを含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【公開番号】特開2008−280492(P2008−280492A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−128658(P2007−128658)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】