説明

半導体素子およびフリップチップ相互接続構造を形成する方法

【課題】半導体素子を作製する方法を提供する。
【解決手段】半導体ダイの能動表面上に形成された複数のバンプを有する、半導体ダイを提供するステップと、基板を提供するステップと、前記基板上に相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースを形成するステップであって、前記バンプは、前記相互接続部位よりも幅広い、ステップと、前記接続部位から離れた前記基板の領域上にマスキング層を形成するステップと、前記バンプが前記相互接続部位の頂面および側面を覆うように、前記バンプを前記相互接続部位に接着するステップと、前記半導体ダイと基板との間で前記バンプの周囲に封入材を堆積させるステップと、を含む、半導体素子を作製する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2009年4月29日に出願された米国出願第12/432,137号の一部継続出願であり、35 U.S.C.§120に従って、上記出願に対する優先権を主張する。
【0002】
本発明は、一般に、半導体素子に関し、より具体的には、半導体素子、およびフリップチップ相互接続構造を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体素子は、現代の電子製品でよく見られる。半導体素子は、電気構成要素の数および密度が異なる。離散半導体素子は、概して、1種類の電気構成要素、例えば、発光ダイオード(LED)、小信号トランジスタ、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、およびパワー金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を含有する。集積半導体素子は、典型的に、数百から数百万個の電気構成要素を含有する。集積半導体素子の例は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電荷結合素子(CCD)、太陽電池、およびデジタルマイクロミラー素子(DMD)を含む。
【0004】
半導体素子は、信号処理、高速計算、電磁信号の伝送および受信、電子デバイスの制御、電気への日光の転換、およびテレビディスプレイ用の視覚投影の作成等の、広範囲の機能を果たす。半導体素子は、娯楽、通信、電力変換、ネットワーク、コンピュータ、および消費者製品の分野で見られる。半導体素子はまた、軍事用途、航空、自動車、工業用コントローラ、および事務機器でも見られる。
【0005】
半導体素子は、半導体材料の電気特性を利用する。半導体材料の原子構造は、電界または基本電流の印加によって、またはドーピングの工程を通して、その電気伝導性が操作されることを可能にする。ドーピングは、半導体材料に不純物を導入して、半導体素子の伝導性を操作および制御する。
【0006】
半導体素子は、能動および受動的電気構造を含有する。バイポーラおよび電界効果トランジスタを含む、能動的構造は、電流の流れを制御する。ドーピングおよび電界または基本電流の印加のレベルを変化させることによって、トランジスタは、電流の流れを推進または制限する。抵抗器、コンデンサ、およびインダクタを含む、受動的構造は、種々の電気的機能を果たすために必要な電圧と電流との間の関係を生じる。受動および能動的構造は、半導体素子が高速計算および他の有用な機能を果たすことを可能にする回路を形成するように、電気的に接続される。
【0007】
半導体素子は概して、2つの複雑な製造工程、すなわち、それぞれ何百ものステップを潜在的に伴う、フロントエンド製造およびバックエンド製造を使用して製造される。フロントエンド製造は、半導体ウエハの表面上の複数のダイの形成を伴う。各ダイは、典型的には同一であり、能動および受動的構成要素を電気的に接続することによって形成される回路を含有する。バックエンド製造は、完成したウエハから個別ダイを単一化することと、構造的支持および環境的隔離を提供するようにダイをパッケージ化することとを伴う。
【0008】
半導体製造の1つの目標は、より小型の半導体素子を生産することである。より小型の素子は、典型的には、より少ない電力を消費し、より高い性能を有し、より効率的に生産することができる。加えて、より小型の半導体素子は、より小型の最終製品に望ましい、より小さい設置面積を有する。小さいダイサイズは、より小型で高密度の能動および受動的構成要素を伴うダイをもたらす、フロントエンド工程の改良によって達成することができる。バックエンド工程は、電気的相互接続およびパッケージ化材料の改良によって、より小さい設置面積を伴う半導体素子パッケージをもたらしてもよい。
【0009】
半導体ダイと基板との間のフリップチップ相互接続は、電子パッケージアセンブリでよく見られる。一般的な形態では、半導体ダイ上の相互接続バンプは、通常、リフロー工程を使用するバンプ材料の溶融によって、基板上に形成されたパッドに冶金接合される。バンプ材料のリフローは頑丈な接続を提供するが、リフローおよび凝固工程中のブリッジング、すなわち、隣接する接続間の短絡の危険性により、相互接続のピッチを低減することが困難である。代替アプローチでは、粒子膜またはペーストを使用して取付が行われ、それにより、ペーストまたは膜の中の伝導性粒子が、樹脂の収縮力とともに電気的接続を達成する。粒子膜アプローチは、相互接続ピッチの低減に役立つが、経時的に劣化する粒子相互接続の感受性により、限られた長期信頼性という問題がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
細かいピッチの用途において、半導体ダイと基板との間に信頼性のある頑丈な相互接続継ぎ手を形成する必要性が存在する。したがって、一実施形態では、本発明は、半導体ダイの能動表面上に形成された複数のバンプを有する、半導体ダイを提供するステップと、基板を提供するステップと、基板上に相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースを形成するステップとを含む、半導体素子を作製する方法である。バンプは、相互接続部位よりも幅広い。方法はさらに、接続部位から離れた基板の領域上にマスキング層を形成するステップと、バンプが相互接続部位の頂面および側面を覆うように、バンプを相互接続部位に接着するステップと、半導体ダイと基板との間でバンプの周囲に封入材を堆積させるステップとを含む。
【0011】
別の実施形態では、本発明は、半導体ダイの表面上に形成された複数の相互接続構造を有する、半導体ダイを提供するステップと、基板を提供するステップと、基板上に相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースを形成するステップと、相互接続構造が相互接続部位の頂面および側面を覆うように、マスク開口部を欠いて相互接続構造を相互接続部位に接着するステップと、半導体ダイと基板との間で相互接続構造の周囲に封入材を堆積させるステップとを含む、半導体素子を作製する方法である。相互接続構造は、相互接続部位よりも幅広い。
【0012】
別の実施形態では、本発明は、半導体ダイの表面上に形成された複数の相互接続構造を有する、半導体ダイを提供するステップと、基板を提供するステップと、基板上に相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースを形成するステップと、相互接続構造が相互接続部位の頂面および側面を覆うように、マスク開口部を欠いて相互接続構造を相互接続部位に接着するステップとを含む、半導体素子を作製する方法である。相互接続部位は、相互接続構造よりも狭い。
【0013】
別の実施形態では、本発明は、半導体ダイの表面上に形成された複数の相互接続構造を有する、半導体ダイを備える、半導体素子である。相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースが、基板上に形成される。相互接続部位は、相互接続構造よりも狭い。相互接続構造は、相互接続構造が相互接続部位の頂面および側面を覆うように、相互接続部位に接着される。封入材が、半導体ダイと基板との間で相互接続構造の周囲に堆積させられる。
【0014】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
半導体ダイの能動表面上に形成された複数のバンプを有する、半導体ダイを提供するステップと、
基板を提供するステップと、
上記基板上に相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースを形成するステップであって、上記バンプは、上記相互接続部位よりも幅広い、ステップと、
上記接続部位から離れた上記基板の領域上にマスキング層を形成するステップと、
上記バンプが上記相互接続部位の頂面および側面を覆うように、上記バンプを上記相互接続部位に接着するステップと、
上記半導体ダイと基板との間で上記バンプの周囲に封入材を堆積させるステップと、
を含む、半導体素子を作製する方法。
(項目2)
圧力またはリフロー温度下で、上記バンプを上記相互接続部位に接着するステップをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目3)
上記伝導性トレースの周囲のパッチとして上記マスキング層を形成するステップをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目4)
上記相互接続部位またはバンプ上に凹凸を形成するステップをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目5)
上記バンプは、可融部分と、非可融部分とを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目6)
上記マスキング層は、上記封入材が上記半導体ダイの設置面積を越えて延在することを防止するようにダムを形成する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目7)
半導体ダイの表面上に形成された複数の相互接続構造を有する、半導体ダイを提供するステップと、
基板を提供するステップと、
上記基板上に相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースを形成するステップであって、上記相互接続構造は、上記相互接続部位よりも幅広い、ステップと、
上記相互接続構造が上記相互接続部位の頂面および側面を覆うように、マスク開口部を欠いて上記相互接続構造を上記相互接続部位に接着するステップと、
上記半導体ダイと基板との間で上記相互接続構造の周囲に封入材を堆積させるステップと
を含む、半導体素子を作製する方法。
(項目8)
圧力またはリフロー温度下で、上記相互接続構造を上記相互接続部位に接着するステップをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目9)
上記接続部位から離れた上記基板の領域上にマスキング層を形成するステップをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目10)
上記相互接続構造は、バンプまたはバンプ材料を含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目11)
上記相互接続構造は、可融部分と、非可融部分とを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目12)
上記相互接続構造は、伝導柱と、上記伝導柱上に形成されるバンプとを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目13)
上記相互接続部位または相互接続構造上に凸凹を形成するステップをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目14)
半導体ダイの表面上に形成された複数の相互接続構造を有する、半導体ダイを提供するステップと、
基板を提供するステップと、
上記基板上に相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースを形成するステップであって、上記相互接続部位は、上記相互接続構造よりも狭い、ステップと、
上記相互接続構造が上記相互接続部位の頂面および側面を覆うように、マスク開口部を欠いて上記相互接続構造を上記相互接続部位に接着するステップと、
を含む、半導体素子を作製する方法。
(項目15)
圧力またはリフロー温度下で、上記相互接続構造を上記相互接続部位に接着するステップをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目16)
上記半導体ダイと基板との間で上記相互接続構造の周囲に封入材を堆積させるステップと、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目17)
上記接続部位から離れた上記基板の領域上にマスキング層を形成するステップをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目18)
上記マスキング層は、上記封入材が上記半導体ダイの設置面積を越えて延在することを防止するようにダムを形成する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目19)
上記相互接続構造は、可融部分と、非可融部分とを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目20)
上記相互接続部位または相互接続構造上に凸凹を形成するステップをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目21)
半導体ダイの表面上に形成された複数の相互接続構造を有する、半導体ダイと、
基板と、
上記基板上に形成された相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースあって、上記相互接続部位は、上記相互接続構造よりも狭く、上記相互接続構造は、上記相互接続構造が上記相互接続部位の頂面および側面を覆うように、上記相互接続部位に接着される、伝導性トレースと、
上記半導体ダイと基板との間で上記相互接続構造の周囲に堆積させられる、封入材と、
を備える、半導体素子。
(項目22)
上記相互接続構造は、圧力またはリフロー温度下で上記相互接続部位に接着される、上記項目のいずれかに記載の半導体素子。
(項目23)
上記相互接続構造は、可融部分と、非可融部分とを含む、上記項目のいずれかに記載の半導体素子。
(項目24)
上記相互接続構造は、伝導柱と、上記伝導柱上に形成されるバンプとを含む、上記項目のいずれかに記載の半導体素子。
(項目25)
上記相互接続部位または相互接続構造上に凸凹を形成するステップをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の半導体素子。
【0015】
摘要
半導体素子は、金型の能動表面上に形成された複数のバンプまたは相互接続構造を伴う半導体金型を有する。バンプは、伝導柱および伝導柱上に形成されるバンプ等の、可溶部分および非可溶部分を有することができる。相互接続部位を伴う伝導性トレースが、基板上に形成される。バンプは、相互接続部位よりも幅広い。マスキング層が、相互接続部位から離れた基板の領域上に形成される。バンプは、バンプが相互接続部位の頂面および側面を覆うように、圧力またはリフロー温度下で相互接続部位に接着される。封入材が、金型と基板との間でバンプの周囲に堆積させられる。マスキング層は、封入材が半導体金型を越えて延在することを阻止するようにダムを形成することができる。凸凹を、相互接続部位またはバンプ上に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、その表面に載置された異なる種類のパッケージを伴うPCBを図示する。
【図2a】図2a−2cは、PCBに載置された半導体パッケージのさらなる詳細を図示する。
【図2b】図2a−2cは、PCBに載置された半導体パッケージのさらなる詳細を図示する。
【図2c】図2a−2cは、PCBに載置された半導体パッケージのさらなる詳細を図示する。
【図3a】図3a−3hは、基板上の伝導性トレースに接着するための、半導体ダイ上に形成された種々の相互接続構造を図示する。
【図3b】図3a−3hは、基板上の伝導性トレースに接着するための、半導体ダイ上に形成された種々の相互接続構造を図示する。
【図3c】図3a−3hは、基板上の伝導性トレースに接着するための、半導体ダイ上に形成された種々の相互接続構造を図示する。
【図3d】図3a−3hは、基板上の伝導性トレースに接着するための、半導体ダイ上に形成された種々の相互接続構造を図示する。
【図3e】図3a−3hは、基板上の伝導性トレースに接着するための、半導体ダイ上に形成された種々の相互接続構造を図示する。
【図3f】図3a−3hは、基板上の伝導性トレースに接着するための、半導体ダイ上に形成された種々の相互接続構造を図示する。
【図3g】図3a−3hは、基板上の伝導性トレースに接着するための、半導体ダイ上に形成された種々の相互接続構造を図示する。
【図3h】図3a−3hは、基板上の伝導性トレースに接着するための、半導体ダイ上に形成された種々の相互接続構造を図示する。
【図4a】図4a−4gは、伝導性トレースに接着された半導体ダイおよび相互接続構造を図示する。
【図4b】図4a−4gは、伝導性トレースに接着された半導体ダイおよび相互接続構造を図示する。
【図4c】図4a−4gは、伝導性トレースに接着された半導体ダイおよび相互接続構造を図示する。
【図4d】図4a−4gは、伝導性トレースに接着された半導体ダイおよび相互接続構造を図示する。
【図4e】図4a−4gは、伝導性トレースに接着された半導体ダイおよび相互接続構造を図示する。
【図4f】図4a−4gは、伝導性トレースに接着された半導体ダイおよび相互接続構造を図示する。
【図4g】図4a−4gは、伝導性トレースに接着された半導体ダイおよび相互接続構造を図示する。
【図5a】図5a−5dは、伝導性トレースに接着された楔形の相互接続構造を伴う半導体ダイを図示する。
【図5b】図5a−5dは、伝導性トレースに接着された楔形の相互接続構造を伴う半導体ダイを図示する。
【図5c】図5a−5dは、伝導性トレースに接着された楔形の相互接続構造を伴う半導体ダイを図示する。
【図5d】図5a−5dは、伝導性トレースに接着された楔形の相互接続構造を伴う半導体ダイを図示する。
【図6a】図6a−6dは、伝導性トレースに接着された半導体ダイおよび相互接続構造の別の実施形態を図示する。
【図6b】図6a−6dは、伝導性トレースに接着された半導体ダイおよび相互接続構造の別の実施形態を図示する。
【図6c】図6a−6dは、伝導性トレースに接着された半導体ダイおよび相互接続構造の別の実施形態を図示する。
【図6d】図6a−6dは、伝導性トレースに接着された半導体ダイおよび相互接続構造の別の実施形態を図示する。
【図7a】図7a−7cは、伝導性トレースに接着された階段状バンプおよびスタッドバンプ相互接続構造を図示する。
【図7b】図7a−7cは、伝導性トレースに接着された階段状バンプおよびスタッドバンプ相互接続構造を図示する。
【図7c】図7a−7cは、伝導性トレースに接着された階段状バンプおよびスタッドバンプ相互接続構造を図示する。
【図8a】図8a−8bは、伝導性ビアを伴う伝導性トレースを図示する。
【図8b】図8a−8bは、伝導性ビアを伴う伝導性トレースを図示する。
【図9a】図9a−9cは、半導体ダイと基板との間の鋳型アンダーフィルを図示する。
【図9b】図9a−9cは、半導体ダイと基板との間の鋳型アンダーフィルを図示する。
【図9c】図9a−9cは、半導体ダイと基板との間の鋳型アンダーフィルを図示する。
【図10】図10は、半導体ダイと基板との間の別の鋳型アンダーフィルを図示する。
【図11】図11は、鋳型アンダーフィルの後の半導体ダイおよび基板を図示する。
【図12a】図12a−12gは、開放はんだ位置合わせを伴う伝導性トレースの種々の配設を図示する。
【図12b】図12a−12gは、開放はんだ位置合わせを伴う伝導性トレースの種々の配設を図示する。
【図12c】図12a−12gは、開放はんだ位置合わせを伴う伝導性トレースの種々の配設を図示する。
【図12d】図12a−12gは、開放はんだ位置合わせを伴う伝導性トレースの種々の配設を図示する。
【図12e】図12a−12gは、開放はんだ位置合わせを伴う伝導性トレースの種々の配設を図示する。
【図12f】図12a−12gは、開放はんだ位置合わせを伴う伝導性トレースの種々の配設を図示する。
【図12g】図12a−12gは、開放はんだ位置合わせを伴う伝導性トレースの種々の配設を図示する。
【図13a】図13a−13bは、伝導性トレース間にパッチを伴う開放はんだ位置合わせを図示する。
【図13b】図13a−13bは、伝導性トレース間にパッチを伴う開放はんだ位置合わせを図示する。
【図14】図14は、鋳型アンダーフィル中に封入材を拘束するマスキング層ダムを伴うPOPを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
類似数字が同一または同様の要素を表す図を参照して、以下の説明における1つ以上の実施形態で、本発明を説明する。本発明の目的を達成するための最良の様態に関して本発明を説明するが、以下の開示および図面によって支持されるような添付の請求項およびそれらの同等物によって定義されるような、本発明の精神および範囲内に含まれてもよい、代替案、修正、および同等物を網羅するよう意図されていることが、当業者によって理解されるであろう。
【0018】
半導体素子は、概して、フロントエンド製造およびバックエンド製造といった、2つの複雑な製造工程を使用して製造される。フロントエンド製造は、半導体ウエハの表面上の複数のダイの形成を伴う。ウエハ上の各ダイは、機能的電気回路を形成するように電気的に接続される、能動および受動的電気構成要素を含有する。トランジスタおよびダイオード等の能動的電気構成要素は、電流の流れを制御する能力を有する。コンデンサ、インダクタ、抵抗器、および変圧器等の受動的電気構成要素は、電気的回路機能を果たすために必要な電圧と電流との間の関係を生じる。
【0019】
受動的および能動的構成要素は、ドーピング、堆積、フォトリソグラフィ、エッチング、および平坦化を含む、一連の工程ステップによって、半導体ウエハの表面上に形成される。ドーピングは、イオン注入または熱拡散等の技法によって、半導体材料に不純物を導入する。ドーピング工程は、能動素子の半導体材料の電気伝導性を修正し、半導体材料を絶縁材や導体に転換し、または、電界または基本電流に応じて、半導体材料の伝導性を動的に変化させる。トランジスタは、電界または基本電流の印加時に、トランジスタが電流の流れを推進または制限することを可能にするように、必要に応じて配設された様々な種類および程度のドーピングの領域を含有する。
【0020】
能動的および受動的構成要素は、異なる電気特性を伴う材料の層によって形成される。層は、堆積させられている材料の種類によって部分的に決定される、種々の堆積技法によって形成することができる。例えば、薄膜堆積は、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)、電解めっき、および無電解めっき工程を伴うことができる。各層は、概して、能動的構成要素、受動的構成要素、または構成要素間の電気接続の複数部分を形成するようにパターン化される。
【0021】
層は、パターン化される層上に、感光性材料、例えば、フォトレジストの堆積を伴う、フォトリソグラフィを使用してパターン化することができる。パターンは、光を使用して、フォトマスクからフォトレジストに転写することができる。光を受けるフォトレジストパターンの部分は、溶剤を使用して除去され、パターン化される下位層の複数部分を露出する。フォトレジストの残りの部分が除去され、パターン化した層を残す。代替として、いくつかの種類の材料は、無電解または電解めっき等の技法を使用して、以前の堆積/エッチング工程によって形成された領域または空隙の中に、材料を直接堆積させることによってパターン化される。
【0022】
既存のパターン上に材料の薄膜を堆積させることにより、下層パターンを誇張し、不均一な平面を作成することができる。より小型で密集した能動および受動的構成要素を生産するために、均一な平面が必要とされる。ウエハの表面から材料を除去し、均一な平面を生産するために、平坦化を使用することができる。平坦化は、研磨パッドでウエハの表面を研磨することを伴う。研削材および腐食性化学物質が、研磨中にウエハの表面に加えられる。研削材の機械的作用および化学物質の腐食作用の組み合わせは、不規則なトポグラフィを除去し、均一な平面をもたらす。
【0023】
バックエンド製造は、完成したウエハを個別ダイに切断または単一化し、次いで、構造的支持および環境的隔離のためにダイをパッケージ化することを指す。ダイを単一化するために、ウエハは、鋸通路またはスクライブと呼ばれるウエハの非機能的領域に沿って、分割され、破断される。ウエハは、レーザ切断ツールまたは鋸刃を使用して単一化される。単一化の後に、個別ダイは、他のシステム構成要素との相互接続のために、ピンまたは接触パッドを含むパッケージ基板に載置される。次いで、半導体ダイ上に形成される接触パッドは、パッケージ内の接触パッドに接続される。電気的接続は、はんだバンプ、スタッドバンプ、伝導性ペースト、またはワイヤボンドで行うことができる。封入材または他の成形材料が、物理的支持および電気的隔離を提供するようにパッケージ上に堆積させられる。次いで、完成したパッケージが電気システムに挿入され、半導体素子の機能性が他のシステム構成要素に利用可能となる。
【0024】
図1は、その表面上に載置された複数の半導体パッケージを伴うチップキャリア基板またはプリント回路板(PCB)52を有する電子デバイス50を図示する。電子デバイス50は、用途に応じて、1種類の半導体パッケージまたは複数の種類の半導体パッケージを有することができる。例証の目的で、異なる種類の半導体パッケージが図3に示されている。
【0025】
電子デバイス50は、1つ以上の電気的機能を果たすために半導体パッケージを使用する、独立型システムとなり得る。代替として、電子デバイス50は、より大型のシステムの従属構成要素となり得る。例えば、電子デバイス50は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、デジタルビデオカメラ(DVC)、または他の電子通信デバイスの一部となり得る。代替として、電子デバイス50は、グラフィックカード、ネットワークインターフェースカード、またはコンピュータに挿入することができる他の信号処理カードとなり得る。半導体パッケージは、マイクロプロセッサ、メモリ、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、アナログ回路、RF回路、個別素子、または他の半導体ダイあるいは電気構成要素を含むことができる。小型化および減量は、これらの製品が市場によって受け入れられるために不可欠である。半導体素子間の距離は、より高い密度を達成するように減少しなければならない。
【0026】
図1では、PCB52は、PCB上に載置された半導体パッケージの構造的支持および電気的相互接続のための一般的基板を提供する。伝導性信号トレース54は、蒸発、電解めっき、無電解めっき、スクリーン印刷、または他の好適な金属堆積工程を使用して、PCB52の表面上または層内に形成される。信号トレース54は、半導体パッケージ、載置された構成要素、および他の外部システム構成要素のそれぞれの間の電気通信を提供する。トレース54はまた、半導体パッケージのそれぞれへの電力および接地接続も提供する。
【0027】
いくつかの実施形態では、半導体素子は、2つのパッケージ化レベルを有する。第1レベルのパッケージ化は、半導体ダイを中間キャリアに機械的かつ電気的に取り付けるための技法である。第2レベルのパッケージ化は、中間キャリアをPCBに機械的かつ電気的に取り付けることを伴う。他の実施形態では、半導体素子は、ダイがPCBに機械的かつ電気的に直接載置される、第1レベルのパッケージ化のみを有してもよい。
【0028】
例証の目的で、ワイヤボンドパッケージ56およびフリップチップ58を含む、数種類の第1レベルのパッケージ化が、PCB52上に示されている。加えて、ボールグリッドアレイ(BGA)60、バンプチップキャリア(BCC)62、デュアルインラインパッケージ(DIP)64、ランドグリッドアレイ(LGA)66、マルチチップモジュール(MCM)68、クワッドフラットノンリードパッケージ(QFN)70、およびクアワッドフラットッケージ72を含む、数種類の第2レベルのパッケージ化が、PCB52上に載置されて示されている。システム要件に応じて、第1および第2レベルのパッケージ化様式の任意の組み合わせ、ならびに他の電子構成要素を伴って構成される、半導体パッケージの任意の組み合わせを、PCB52に接続することができる。いくつかの実施形態では、電子デバイス50が、単一の取り付けられた半導体パッケージを含む一方で、他の実施形態は、複数の相互接続されたパッケージを要求する。単一の基板上で1つ以上の半導体パッケージを組み合わせることによって、製造業者は、事前に作製された構成要素を電子デバイスおよびシステムに組み込むことができる。半導体パッケージが洗練された機能性を含むため、より安価の構成要素および合理化された製造工程を使用して、電子デバイスを製造することができる。結果として生じるデバイスは、故障する可能性が低く、製造することがあまり高価ではなく、消費者にとってより低い費用をもたらす。
【0029】
図2a−2cは、例示的な半導体パッケージを示す。図2aは、PCB52上に載置されたDIP64のさらなる詳細を図示する。半導体ダイ74は、ダイ内に形成され、ダイの電気的設計に従って電気的に相互接続される、能動素子、受動素子、伝導層、および誘電層として実装される、アナログまたはデジタル回路を含有する能動領域を含む。例えば、回路は、1つ以上のトランジスタ、ダイオード、インダクタ、コンデンサ、抵抗器、および半導体ダイ74の能動領域内に形成される他の回路要素を含むことができる。接触パッド76は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、金(Au)、または銀(Ag)等の伝導性材料の1つ以上の層であり、半導体ダイ74内に形成される回路要素に電気的に接続される。DIP64の組立中に、半導体ダイ74は、金・シリコン共晶層、または熱エポキシあるいはエポキシ樹脂等の接着材料を使用して、中間キャリア78に載置される。パッケージ本体は、ポリマーまたはセラミック等の絶縁性パッケージ化材料を含む。導体リード80およびボンドワイヤ82は、半導体ダイ74とPCB52との間の電気的相互接続を提供する。封入材84は、湿気および粒子がパッケージに進入し、ダイ74またはボンドワイヤ82を汚染することを防止することによって、環境保護のためにパッケージ上に堆積させられる。
【0030】
図2bは、PCB52上に載置されたBCC62のさらなる詳細を図示する。半導体ダイ88は、アンダーフィルまたはエポキシ樹脂接着材料92を使用して、キャリア90上に載置される。ボンドワイヤ94は、接触パッド96および98の間の第1レベルのパッケージ化相互接続を提供する。成形化合物または封入材100は、デバイスに対する物理的支持および電気的隔離を提供するように、半導体ダイ88およびボンドワイヤ94上に堆積させられる。接触パッド102は、酸化を防止するように、電解めっきまたは無電解めっき等の好適な金属堆積工程を使用して、PCB52の表面上に形成される。接触パッド102は、PCB52の中の1つ以上の伝導性信号トレース54に電気的に接続される。バンプ104は、BCC62の接触パッド98とPCB52の接触パッド102との間に形成される。
【0031】
図2cでは、半導体ダイ58は、フリップチップ様式の第1レベルのパッケージ化で、表を下にして中間キャリア106に載置される。半導体ダイ58の能動領域108は、ダイの電気的設計に従って形成される、能動素子、受動素子、伝導層、および誘電層として実装される、アナログまたはデジタル回路を含有する。例えば、回路は、1つ以上のトランジスタ、ダイオード、インダクタ、コンデンサ、抵抗器、および能動領域108内の他の回路要素を含むことができる。半導体ダイ58は、バンプ110を通してキャリア106に電気的かつ機械的に接続される。
【0032】
BGA60は、バンプ112を使用して、BGA様式の第2レベルのパッケージ化でPCB52に電気的かつ機械的に接続される。半導体ダイ58は、バンプ110、信号線114、およびバンプ112を通して、PCB52の中の伝導性信号トレース54に電気的に接続される。成形化合物または封入材116は、デバイスに対する物理的支持および電気的隔離を提供するように、半導体ダイ58およびキャリア106上に堆積させられる。フリップチップ半導体素子は、信号伝搬距離を縮小し、静電容量を低下させ、全体的な回路性能を向上させるために、半導体ダイ58上の能動素子からPCB52上の伝導トラックまでの短い電気伝導経路を提供する。別の実施形態では、半導体ダイ58は、中間キャリア106を伴わずにフリップチップ様式の第1レベルのパッケージ化を使用して、PCB52に機械的かつ電気的に直接接続することができる。
【0033】
図3aは、構造的支持のために、シリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、リン化インジウム、または炭化ケイ素等のベース基板材料122を伴う半導体ウエハ120を示す。複数の半導体ダイまたは構成要素124は、上記で説明されるような鋸通路126によって分離されるウエハ120上に形成される。
【0034】
図3bは、半導体ウエハ120の一部分の断面図を示す。各半導体ダイ124は、ダイ内に形成され、ダイの電気的設計および機能に従って電気的に相互接続される、能動素子、受動素子、伝導層、および誘電層として実装される、アナログまたはデジタル回路を含有する、裏面128および能動表面130を含む。例えば、回路は、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ASIC、メモリ、または他の信号処理回路等のアナログ回路またはデジタル回路を実装するように、1つ以上のトランジスタ、ダイオード、および能動表面130内に形成される他の回路要素を含むことができる。半導体ダイ124はまた、RF信号処理のために、インダクタ、コンデンサ、および抵抗器等の集積受動素子(IPD)を含有してもよい。一実施形態では、半導体ダイ124は、フリップチップ型半導体ダイである。
【0035】
導電性層132は、PVD、CVD、電解めっき、無電解めっき工程、または他の好適な金属堆積工程を使用して、能動表面130上に形成される。伝導層132は、Al、Cu、Sn、Ni、Au、Ag、または他の好適な導電性材料の1つ以上の層となり得る。伝導性層132は、能動表面130上の回路に電気的に接続される接触パッドとして動作する。
【0036】
図3cは、接触パッド132上に形成される相互接続構造を伴う半導体ウエハ120の一部分を示す。導電性バンプ材料134は、蒸発、電解めっき、無電解めっき、ボールドロップ、またはスクリーン印刷工程を使用して、接触パッド132上に堆積させられる。バンプ材料134は、随意的な流束溶液とともに、Al、Sn、Ni、Au、Ag、Pb、Bi、Cu、はんだ、およびそれらの組み合わせとなり得る。例えば、バンプ材料134は、共晶Sn/Pb、鉛の含有量が高いはんだ、または無鉛はんだとなり得る。バンプ材料134は、略柔軟であり、約200グラムの垂直荷重と同等の力の下で、約25マイクロメートル(μm)より大きい塑性変形を受ける。バンプ材料134は、好適な取付または接着工程を使用して、接触パッド132に接着される。例えば、バンプ材料134を接触パッド132に圧縮接着することができる。バンプ材料134はまた、図3dに示されるように、球状ボールまたはバンプ136を形成するように、その融点を上回って材料を加熱することによって、リフローすることもできる。いくつかの用途では、バンプ136は、接触パッド132への電気的接続を向上させるように、2回リフローされる。バンプ136は、接触パッド132上に形成することができる1種類の相互接続構造を表す。相互接続構造はまた、スタッドバンプ、マイクロバンプ、または他の電気的相互接続も使用することができる。
【0037】
図3eは、非可融または非折り畳み式部分140と、可融または折り畳み式部分142とを含む、複合バンプ138として接触パッド132上に形成される相互接続構造の別の実施形態を示す。可融性または折り畳み式および非可融性または非折り畳み式の属性は、リフロー条件に関しバンプ138に対して定義される。
非可融部分140は、Au、Cu、Ni、鉛の含有量が高いはんだ、または鉛スズ合金となり得る。可融部分142は、Sn、無鉛合金、Sn−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Ag−インジウム(In)合金、共晶はんだ、Ag、Cu、またはPbを伴うスズ合金、または比較的低温溶融のはんだとなり得る。一実施形態では、100μmの接触パッド132の幅または直径を考慮すると、非可融部分140は、高さが約45μmであり、可融部分142は、高さが約35μmである。
【0038】
図3fは、伝導柱146上のバンプ144として接触パッド132上に形成される相互接続構造の別の実施形態を示す。バンプ144は、可融性または折り畳み式であり、伝導柱146は、非可融性または非折り畳み式である。可融性または折り畳み式および非可融性または非折り畳み式の属性は、リフロー条件に関して定義される。バンプ144は、Sn、無鉛合金、Sn−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Ag−In合金、共晶はんだ、Ag、Cu、またはPbを伴うスズ合金、または比較的低温溶融のはんだとなり得る。伝導柱146は、Au、Cu、Ni、鉛の含有量が高いはんだ、または鉛スズ合金となり得る。一実施形態では、伝導柱146は、Cu柱であり、バンプ144は、はんだキャップである。100μmの接触パッド132の幅または直径を考慮すると、伝導柱146は、高さが約45μmであり、バンプ144は、高さが約35μmである。
【0039】
図3gは、凹凸150を伴うバンプ材料148として接触パッド132上に形成される相互接続構造の別の実施形態を示す。バンプ材料148は、バンプ材料134と同様に、破断に対する低い降伏強度および高い伸長を伴って、リフロー条件下で軟質および変形可能である。凹凸150は、めっき表面仕上げで形成され、例証の目的で、図中では誇張されて示されている。凹凸150の規模は、概して、約1〜25μmである。凹凸はまた、バンプ136、複合バンプ138、およびバンプ144上に形成することもできる。
【0040】
図3hでは、半導体ウエハ120は、鋸刃またはレーザ切断ツール152を使用して、鋸通路126を通して個別半導体ダイ124に単一化される。
【0041】
図4aは、伝導性トレース156を伴う基板またはPCB154を示す。基板154は、片面FR5積層または2面BT樹脂積層となり得る。半導体ダイ124は、バンプ材料134が伝導性トレース156上の相互接続部位と整合されるように位置付けられる(図12a―12g参照)。代替として、バンプ材料134は、基板154上に形成される伝導性パッドまたは他の相互接続部位と整合させることができる。バンプ材料134は、伝導性トレース156よりも幅広い。一実施形態では、バンプ材料134は、80μmの幅を有し、伝導性トレースまたはパッド156は、150μmのバンプピッチに対して35μmの幅を有する。圧力または力Fは、伝導性トレース156上にバンプ材料134を押し付けるように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。バンプ材料134の柔軟性により、バンプ材料は、伝導性トレース156の頂面および側面の周囲で変形または押出し、バンプオンリード(BOL)と呼ばれる。具体的には、圧力の印加は、約250グラムの垂直荷重と同等の力Fの下で、約25μmより大きい塑性変形をバンプ材料134に受けさせ、図4bに示されるように、伝導性トレースの頂面および側面を覆わせる。バンプ材料234はまた、バンプ材料を伝導性トレースと物理的接触させ、次いで、リフロー温度下でバンプ材料をリフローすることによって、伝導性トレース156に冶金接続することもできる。
【0042】
伝導性トレース156をバンプ材料134よりも狭くすることによって、ルーティング密度および入出力計数を増加させるように伝導性トレースピッチを低減することができる。より狭い伝導性トレース156は、伝導性トレースの周囲のバンプ材料134を変形させるために必要な力Fを低減する。例えば、必要な力Fは、バンプ材料よりも幅広い伝導性トレースまたはパッドに対してバンプ材料を変形させるために必要な力の30〜50%であってもよい。より低い圧縮力Fは、細かいピッチ相互接続および小型ダイが、特定公差で共平面性を維持し、均一なz方向変形および高信頼性の相互接続結合を達成するために有用である。加えて、伝導性トレース156の周囲のバンプ材料134を変形させることにより、バンプをトレースに機械的に係止し、リフロー中のダイの移行またはダイの浮動を防止する。
【0043】
図4cは、半導体ダイ124の接触パッド132上に形成されるバンプ136を示す。半導体ダイ124は、バンプ136が伝導性トレース156上の相互接続部位と整合されるように位置付けられる。代替として、バンプ136は、基板154上に形成される伝導性パッドまたは他の相互接続部位と整合させることができる。バンプ136は、伝導性トレース156よりも幅広い。圧力または力Fは、伝導性トレース156上にバンプ136を押し付けるように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。バンプ136の柔軟性により、バンプは、伝導性トレース156の頂面および側面の周囲で変形または押出する。具体的には、圧力の印加は、バンプ材料136に塑性変形を受けさせ、伝導性トレース156の頂面および側面を覆わせる。バンプ136はまた、リフロー温度下でバンプを伝導性トレースと物理的接触させることによって、伝導性トレース156に冶金接続することもできる。
【0044】
伝導性トレース156をバンプ136よりも狭くすることによって、ルーティング密度および入出力計数を増加させるように伝導性トレースピッチを低減することができる。より狭い伝導性トレース156は、伝導性トレースの周囲のバンプ136を変形させるために必要な力Fを低減する。例えば、必要な力Fは、バンプよりも幅広い伝導性トレースまたはパッドに対してバンプを変形させるために必要な力の30〜50%であってもよい。より低い圧縮力Fは、細かいピッチ相互接続および小型ダイが、特定公差で共平面性を維持し、均一なz方向変形および高信頼性の相互接続結合を達成するために有用である。加えて、伝導性トレース156の周囲のバンプ136を変形させることにより、バンプをトレースに機械的に係止し、リフロー中のダイの移行またはダイの浮動を防止する。
【0045】
図4dは、半導体ダイ124の接触パッド132上に形成される複合バンプ138を示す。半導体ダイ124は、複合バンプ138が伝導性トレース156上の相互接続部位と整合されるように位置付けられる。代替として、複合バンプ138は、基板154上に形成される伝導性パッドまたは他の相互接続部位と整合させることができる。複合バンプ138は、伝導性トレース156よりも幅広い。圧力または力Fは、伝導性トレース156上に可融部分142を押し付けるように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。可融部分142の柔軟性により、可融部分は、伝導性トレース156の頂面および側面の周囲で変形または押出する。具体的には、圧力の印加は、可融部分142に塑性変形を受けさせ、伝導性トレース156の頂面および側面を覆わせる。複合バンプ138はまた、リフロー温度下で可融部分142を伝導性トレースと物理的接触させることによって、伝導性トレース156に冶金接続することもできる。非可融部分140は、圧力または温度の印加中に融解または変形せず、半導体ダイ124と基板154との間の垂直スタンドオフとして、その高さおよび形状を保持する。半導体ダイ124と基板154との間の付加的な変位は、噛合面間のさらに優れた共平面性公差を提供する。
【0046】
リフロー工程中に、半導体ダイ124上の多数(例えば、数千)の複合バンプ138は、基板154の伝導性トレース156上の相互接続部位に取付けられる。バンプ138のうちのいくつかは、特に、ダイ124が歪曲された場合に、伝導性トレース156に適正に接続できない場合がある。複合バンプ138は伝導性トレース156よりも幅広いことを思い出されたい。適正な力が印加されると、可融部分142は、伝導性トレース156の頂面および側面の周囲で変形または押出し、複合バンプ138を伝導性トレースに係止する。機械的相互係止は、伝導性トレース156よりも軟質かつ柔軟であり、したがって、より大きい接触面積に対して伝導性トレースの頂面上および側面の周囲で変形する、可融部分142の性質によって形成される。複合バンプ138と伝導性トレース156との間の機械的相互係止は、リフロー中にバンプを伝導性トレースに担持し、すなわち、バンプおよび伝導性トレースは、接触を失わない。したがって、伝導性トレース156に噛合する複合バンプ138は、バンプ相互接続の不具合を低減する。
【0047】
図4eは、半導体ダイ124の接触パッド132上に形成される伝導性柱146およびバンプ144を示す。半導体ダイ124は、バンプ144が伝導性トレース156上の相互接続部位と整合されるように位置付けられる。代替として、バンプ144は、基板154上に形成される伝導性パッドまたは他の相互接続部位と整合させることができる。バンプ144は、伝導性トレース156よりも幅広い。圧力または力Fは、伝導性トレース156上にバンプ144を押し付けるように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。バンプ144の柔軟性により、バンプは、伝導性トレース156の頂面および側面の周囲で変形または押出する。具体的には、圧力の印加は、バンプ144に塑性変形を受けさせ、伝導性トレース156の頂面および側面を覆わせる。伝導性柱146およびバンプ144はまた、リフロー温度下でバンプを伝導性トレースと物理的接触させることによって、伝導性トレース156に冶金接続することもできる。伝導柱246は、圧力または温度の印加中に融解または変形せず、半導体ダイ124と基板154との間の垂直スタンドオフとして、その高さおよび形状を保持する。半導体ダイ124と基板154との間の付加的な変位は、噛合面間のさらに優れた共平面性公差を提供する。より幅広いバンプ144およびより狭い伝導性トレース156は、同様の低い必要圧縮力および機械的係止特徴、ならびにバンプ材料134およびバンプ136について上記で説明される利点を有する。
【0048】
図4fは、半導体ダイ124の接触パッド132上に形成される凹凸150を伴うバンプ材料148を示す。半導体ダイ124は、バンプ材料148が伝導性トレース156上の相互接続部位と整合されるように位置付けられる。代替として、バンプ材料148は、基板154上に形成される伝導性パッドまたは他の相互接続部位と整合させることができる。バンプ材料148は、伝導性トレース156よりも幅広い。圧力または力Fは、伝導性トレース156上にバンプ材料148を押し付けるように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。バンプ材料148の柔軟性により、バンプは、伝導性トレース156の頂面および側面の周囲で変形または押出する。具体的には、圧力の印加は、バンプ材料148に塑性変形を受けさせ、伝導性トレース156の頂面および側面を覆わせる。加えて、凹凸150は、伝導性トレース156に冶金接続される。凹凸150は、約1〜25μmにサイズ決定される。
【0049】
図9gは、角度付きまたは傾斜側面を有する、台形伝導性レース160を伴う基板またはPCB158を示す。バンプ材料161は、半導体ダイ124の接触パッド132上に形成される。半導体ダイ124は、バンプ材料161が伝導性トレース160上の相互接続部位と整合されるように位置付けられる。代替として、バンプ材料161は、基板158上に形成される伝導性パッドまたは他の相互接続部位と整合させることができる。バンプ材料161は、伝導性トレース160よりも幅広い。圧力または力Fは、伝導性トレース160上にバンプ材料161を押し付けるように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。バンプ材料161の柔軟性により、バンプ材料は、伝導性トレース160の頂面および側面の周囲で変形または押出する。具体的には、圧力の印加は、バンプ材料161に塑性変形を受けさせ、伝導性トレース160の頂面および角度付き側面を覆わせる。バンプ材料161はまた、バンプ材料を伝導性トレースと物理的接触させ、次いで、リフロー温度下でバンプ材料をリフローすることによって、伝導性トレース160に冶金接続することもできる。
【0050】
5a―5dは、半導体ダイ124、および非可融または非折り畳み式部分164と、可融または折り畳み式部分166とを有する、細長い複合バンプ162のBOL実施形態を示す。非可融部分164は、Au、Cu、Ni、鉛の含有量が高いはんだ、または鉛スズ合金となり得る。可融部分166は、Sn、無鉛合金、Sn−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Ag−In合金、共晶はんだ、Ag、Cu、またはPbを伴うスズ合金、または比較的低温溶融のはんだとなり得る。非可融部分164は、可融部分166よりも大きい複合バンプ162の一部を構成する。非可融部分164は、半導体ダイ124の接触パッド132に固定される。
【0051】
半導体ダイ124は、図5aに示されるように、複合バンプ162が基板170上に形成された伝導性トレース168上の相互接続部位と整合されるように位置付けられる。複合バンプ162は、伝導性トレース168に沿って先細であり、すなわち、複合バンプは、伝導性トレース168の長さに沿って長く、伝導性トレースを横断して狭い、楔形を有する。複合バンプ162の先細側面は、伝導性トレース168の長さに沿って生じる。図5aの図は、伝導性トレース168と同一線上にある、短いほうの側面または狭小先細を示す。図5aに垂直である、図5bの図は、楔形の複合バンプ162の長いほうの側面を示す。複合バンプ162の短いほうの側面は、伝導性トレース168よりも幅広い。可融部分166は、図5cおよび5dに示されるように、圧力および/または熱によるリフローの印加時に、伝導性トレース168の周囲で折り重なる。非可融部分164は、リフロー中に融解または変形せず、その形態および形状を保持する。非可融部分164は、半導体ダイ124と基板170との間にスタンドオフを提供するように寸法決定することができる。Cu OSP等の仕上げを基板170に塗布することができる。
【0052】
リフロー工程中に、半導体ダイ124上の多数(例えば、数千)の複合バンプ162は、基板170の伝導性トレース168上の相互接続部位に取付けられる。バンプ162のうちのいくつかは、特に、半導体ダイ124が歪曲された場合に、伝導性トレース168に適正に接続できない場合がある。複合バンプ162は伝導性トレース168よりも幅広いことを思い出されたい。適正な力が印加されると、可融部分166は、伝導性トレース168の頂面および側面の周囲で変形または押出し、複合バンプ162を伝導性トレースに係止する。機械的相互係止は、伝導性トレース168よりも軟質かつ柔軟であり、したがって、より大きい接触面積に対して伝導性トレースの頂面および側面の周囲で変形する、可融部分166の性質によって形成される。複合バンプ162の楔形は、図5aおよび5cの短いほうの側面に沿ったピッチを犠牲にすることなく、バンプと伝導性トレースとの間、例えば、図5bおよび5dの長いほうの側面に沿った、接触面積を増加させる。複合バンプ162と伝導性トレース168との間の機械的相互係止は、リフロー中にバンプを伝導性トレースに担持し、すなわち、バンプおよび伝導性トレースは、接触を失わない。したがって、伝導性トレース168に噛合する複合バンプ162は、バンプ相互接続の不具合を低減する。
【0053】
図6a―6dは、図3cと同様である、接触パッド132上に形成されたバンプ材料174を伴う半導体ダイ124のBOL実施形態を示す。バンプ材料174は、略柔軟であり、約250グラムの垂直荷重と同等の力の下で、約25μmより大きい塑性変形を受ける。バンプ材料174は、基板178上の伝導性トレース176よりも幅広い。複数の凹凸180は、約1〜25μmの高さで伝導性トレース176上に形成される。
【0054】
図6aでは、半導体ダイ124は、バンプ材料174が伝導性トレース176上の相互接続部位と整合されるように位置付けられる。代替として、バンプ材料174は、基板178上に形成される伝導性パッドまたは他の相互接続部位と整合させることができる。圧力または力Fは、図6bに示されるように、伝導性トレース176および凹凸180上にバンプ材料174を押し付けるように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。力Fは、高温で印加することができる。バンプ材料174の柔軟性により、バンプ材料は、伝導性トレース176および凹凸180の頂面および側面の周囲で変形または押出する。具体的には、圧力の印加は、バンプ材料174に塑性変形を受けさせ、伝導性トレース176および凹凸180の頂面および側面を覆わせる。バンプ材料174の塑性流動は、バンプ材料と、伝導性トレース176および凹凸180の頂面および側面との間に、巨視的な機械的相互係止点を作成する。バンプ材料174の塑性流動は、伝導性トレース176および凹凸180の頂面および側面の周囲で生じるが、電気的短絡および他の欠陥を引き起こし得るので、過剰に基板178上に延在しない。バンプ材料と、伝導性トレース176および凹凸180の頂面および側面との間の機械的相互係止は、接着力を有意に増加させることなく、それぞれの表面間により大きい接触面積を伴って頑丈な接続を提供する。バンプ材料と、伝導性トレース176および凹凸180の頂面および側面との間の機械的相互係止はまた、カプセル化等の後続の製造工程中に横方向のダイの移行を低減する。
【0055】
図6cは、伝導性トレース176より狭いバンプ材料174を伴う別のBOL実施形態を示す。圧力または力Fは、伝導性トレース176および凹凸180上にバンプ材料174を押し付けるように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。バンプ材料174の柔軟性により、バンプ材料は、伝導性トレース176および凹凸180の頂面上で変形または押出する。具体的には、圧力の印加は、バンプ材料174に塑性変形を受けさせ、伝導性トレース176および凹凸180の頂面を覆わせる。バンプ材料174の塑性流動は、バンプ材料と、伝導性トレース176および凹凸180の頂面との間に、巨視的な機械的相互係止点を作成する。バンプ材料と、伝導性トレース176および凹凸180の頂面との間の機械的相互係止は、接着力を有意に増加させることなく、それぞれの表面間により大きい接触面積を伴って頑丈な接続を提供する。バンプ材料と、伝導性トレース176および凹凸180の頂面との間の機械的相互係止はまた、カプセル化等の後続の製造工程中に横方向のダイの移行を低減する。
【0056】
図6dは、伝導性トレース176の縁上に形成されたバンプ材料174を伴う別のBOL実施形態を示し、すなわち、バンプ材料の一部は伝導性トレース上にあり、バンプ材料の一部は伝導性トレース上にない。圧力または力Fは、伝導性トレース176および凹凸180上にバンプ材料174を押し付けるように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。バンプ材料174の柔軟性により、バンプ材料は、伝導性トレース176および凹凸180の頂面および側面上で変形または押出する。具体的には、圧力の印加は、バンプ材料174に塑性変形を受けさせ、伝導性トレース176および凹凸180の頂面および側面を覆わせる。バンプ材料174の塑性流動は、バンプ材料と、伝導性トレース176および凹凸180の頂面および側面との間に、巨視的な機械的相互係止を作成する。バンプ材料と、伝導性トレース176および凹凸180の頂面および側面との間の機械的相互係止は、接着力を有意に増加させることなく、それぞれの表面間により大きい接触面積を伴って頑丈な接続を提供する。バンプ材料と、伝導性トレース176および凹凸180の頂面および側面との間の機械的相互係止はまた、カプセル化等の後続の製造工程中に横方向のダイの移行を低減する。
【0057】
図7a―7cは、図3cと同様である、接触パッド132上に形成されたバンプ材料184を伴う半導体ダイ124のBOL実施形態を示す。先端186は、図7aに示されるように、バンプ材料184の本体よりも狭い先端186を伴う階段状バンプとして、バンプ材料184の本体から延在する。半導体ダイ124は、バンプ材料184が基板190上の伝導性トレース188上の相互接続部位と整合されるように位置付けられる。より具体的には、先端186は、伝導性トレース188上の相互接続部位上で中心に置かれる。代替として、バンプ材料184および先端186は、基板190上に形成される伝導性パッドまたは他の相互接続部位と整合させることができる。バンプ材料184は、基板190上の伝導性トレース188よりも幅広い。
【0058】
伝導性トレース188は、略柔軟であり、約250グラムの垂直荷重と同等の力の下で、約25μmより大きい塑性変形を受ける。圧力または力Fは、伝導性トレース188上に先端184を押し付けるように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。伝導性トレース188の柔軟性により、伝導性トレースは、図7bに示されるように、先端186の周囲で変形する。具体的には、圧力の印加は、伝導性トレース188に塑性変形を受けさせ、先端186の頂面および側面を覆わせる。
【0059】
図7cは、接触パッド132上に形成された丸いバンプ材料194を伴う別のBOL実施形態を示す。先端196は、バンプ材料194の本体から延在して、バンプ材料194の本体よりも狭い先端を伴うスタッドバンプを形成する。半導体ダイ124は、バンプ材料194が基板200上の伝導性トレース198上の相互接続部位と整合されるように位置付けられる。より具体的には、先端196は、伝導性トレース198上の相互接続部位上で中心に置かれる。代替として、バンプ材料194および先端196は、基板200上に形成される伝導性パッドまたは他の相互接続部位と整合させることができる。バンプ材料194は、基板200上の伝導性トレース198よりも幅広い。
【0060】
伝導性トレース198は、略柔軟であり、約250グラムの垂直荷重と同等の力の下で、約25μmより大きい塑性変形を受ける。圧力または力Fは、伝導性トレース198上に先端196を押し付けるように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。伝導性トレース198の柔軟性により、伝導性トレースは、先端196の周囲で変形する。具体的には、圧力の印加は、伝導性トレース198に塑性変形を受けさせ、先端196の頂面および側面を覆わせる。
【0061】
図4a―4g、5a―5d、および6a―6dで説明される伝導性トレースもまた、図7a―7cで説明されるような柔軟材料となり得る。
【0062】
図8a―8bは、図3cと同様である、接触パッド132上に形成されたバンプ材料204を伴う半導体ダイ124のBOL実施形態を示す。バンプ材料204は、略柔軟であり、約250グラムの垂直荷重と同等の力の下で、約25μmより大きい塑性変形を受ける。バンプ材料204は、基板208上の伝導性トレース206よりも幅広い。伝導性ビア210は、図8aに示されるように、開口部212および伝導性側壁214を伴って伝導性トレース206を通して形成される。
【0063】
半導体ダイ124は、バンプ材料204が伝導性トレース206上の相互接続部位と整合されるように位置付けられる(図12―12g参照)。代替として、バンプ材料204は、基板208上に形成される伝導性パッドまたは他の相互接続部位と整合させることができる。圧力または力Fは、バンプ材料204を伝導性トレース206上に押し付け、伝導性ビア210の開口部212の中へ押し込むように、半導体ダイ124の裏面128に印加される。力Fは、高温で印加することができる。バンプ材料204の柔軟性により、バンプ材料は、図8bに示されるように、伝導性トレース176の頂面および側面の周囲で、かつ伝導性ビア210の開口部212の中へ変形または押出する。具体的には、圧力の印加は、バンプ材料204に塑性変形を受けさせ、伝導性トレース206の頂面および側面を覆わせ、かつ伝導性ビア210の開口部212の中へ覆わせる。したがって、バンプ材料204は、基板208を通したz方向の垂直相互接続のために、伝導性トレース206および伝導性側壁214に電気的に接続される。バンプ材料204の塑性流動は、バンプ材料と、伝導性トレース206の頂面および側面ならびに伝導性ビア210の開口部212との間に、巨視的な機械的相互係止を作成する。バンプ材料と、伝導性トレース206の頂面および側面ならびに伝導性ビア210の開口部212との間の機械的相互係止は、接着力を有意に増加させることなく、それぞれの表面間により大きい接触面積を伴って頑丈な接続を提供する。バンプ材料と、伝導性トレース206の頂面および側面ならびに伝導性ビア210の開口部212との間の機械的相互係止はまた、カプセル化等の後続の製造工程中に横方向のダイの移行を低減する。伝導性ビア210がバンプ材料204を伴う相互接続部位内に作成されるため、総基板相互接続面積は低減される。
【0064】
図4a―4g、5a―5d、6a―6d、7a―7c、および8a―8bのBOL実施形態では、伝導性トレースを相互接続構造よりも狭くすることによって、ルーティング密度および入出力計数を増加させるように伝導性トレースピッチを低減することができる。より狭い伝導性トレースは、伝導性トレースの周囲の相互接続構造を変形させるために必要な力Fを低減する。例えば、必要な力Fは、バンプよりも幅広い伝導性トレースまたはパッドに対してバンプを変形させるために必要な力の30〜50%であってもよい。より低い圧縮力Fは、細かいピッチ相互接続および小型ダイが、特定公差で共平面性を維持し、均一なz方向変形および高信頼性の相互接続結合を達成するために有用である。加えて、伝導性トレースの周囲の相互接続構造を変形させることにより、バンプをトレースに機械的に係止し、リフロー中のダイの移行またはダイの浮動を防止する。
【0065】
図9a―9cは、半導体ダイと基板との間のバンプの周囲に封入材を堆積させる鋳型アンダーフィル(MUF)工程を示す。図9aは、図4bからのバンプ材料134を使用して基板154に載置され、チェイス鋳型220の上部鋳型支持材216と下部鋳型支持材218との間に配置される半導体ダイ124を示す。図4a―4g、5a―5d、6a―6d、7a―7c、および8a―8bからの他の半導体ダイおよび基板の組み合わせは、チェイス鋳型220の上部鋳型支持材216と下部鋳型支持材218との間に配置することができる。上部鋳型支持材216は、圧縮性解放膜222を含む。
【0066】
図9bでは、上部鋳型支持材216および下部鋳型支持材218は、基板上および半導体ダイと基板との間に開放空間を伴って、半導体ダイ124および基板154を取り囲むように接合される。圧縮性解放膜222は、半導体ダイ124の裏面128および側面に一致して、これらの表面上での封入材の形成を阻止する。液体状態の封入材224が、ノズル226を伴うチェイス鋳型220の片側の中に注入される一方で、随意的な真空補助228は、反対側から圧力を引き込み、基板154上の開放空間、および半導体ダイ124と基板154との間の開放空間を封入材で均一に充填する。封入材224は、充填材を伴うエポキシ樹脂、充填材を伴うエポキシアクリレート、または適正な充填材を伴うポリマー等の、ポリマー複合材料となり得る。封入材224は、非伝導性であり、外部要素および汚染物質から半導体素子を環境的に保護する。圧縮性材料222は、封入材224が裏面128上、および半導体ダイ124の側面の周囲で流れることを防止する。封入材224は硬化される。半導体ダイ124の裏面128および側面は、封入材224から露出されたままである。
【0067】
図9cは、MUFおよび鋳型オーバーフィル(MOF)の実施形態を示し、すなわち、圧縮性材料222を伴わない。半導体ダイ124および基板154は、チェイス鋳型220の上部鋳型支持材216と下部鋳型支持材218との間に配置される。上部鋳型支持材216および下部鋳型支持材218は、基板上、半導体ダイの周囲、および半導体ダイと基板との間に開放空間を伴って、半導体ダイ124および基板154を取り囲むように接合される。液体状態の封入材224が、ノズル226を伴うチェイス鋳型220の片側の中に注入される一方で、随意的な真空補助228は、反対側から圧力を引き込み、半導体ダイ124の周囲および基板154上の開放空間、および半導体ダイ124と基板154との間の開放空間を封入材で均一に充填する。封入材224は硬化される。
【0068】
別の実施形態では、ノズルはまた、半導体ダイおよび基板の縁の外側に封入材を分配するように、チェイス鋳型または細長いダイの中心領域の中に配置することもできる。
【0069】
図10は、半導体ダイ124の周囲、および半導体ダイ124と基板154との間の間隙の中に、封入材を堆積させる別の実施形態を示す。半導体ダイ124および基板154は、ダム230によって取り囲まれる。封入材232は、基板154上の開放空間、および半導体ダイ124と基板154との間の開放空間を充填するように、液体状態でノズル234からダム230の中へ分注される。ノズル234から分注される封入材232の量は、半導体ダイ124の裏面128または側面を覆うことなく、ダム230を充填するように制御される。封入材232は硬化される。
【0070】
図11は、図9a、9c、および10からのMUF工程後の半導体ダイ124および基板154を示す。封入材224は、基板154上で、および半導体ダイ124と基板154との間のバンプ材料134の周囲で均一に分布する。
【0071】
図12a―12gは、基板またはPCB140上の種々の伝導性トレースレイアウトの上面図を示す。図12aでは、伝導性トレース242は、基板240上に形成された集積バンプパッドまたは相互接続部位244を伴う直線導体である。基板バンプパッド244の側面は、伝導性トレース242と同一線上にあり得る。従来技術では、はんだ位置合わせ開口部(SRO)は、典型的には、リフロー中にバンプ材料を含有するように相互接続部位上に形成される。SROは、相互接続ピッチを増加させ、入出力計数を低減する。対照的に、マスキング層246を基板240の一部分上に作成することができるが、マスキング層は、伝導性トレース242の基板バンプパッド244の周囲には形成されない。つまり、バンプ材料と噛合するように設計されている伝導性トレース242の部分には、リフロー中にバンプを含有するために使用されるマスキング層246のSROが欠けている。
【0072】
半導体ダイ224は、基板240上に配置され、バンプ材料134は、基板バンプパッド244と整合させられる。バンプ材料134は、バンプ材料をバンプパッドと物理的接触させ、次いで、リフロー温度下でバンプ材料をリフローすることによって、基板バンプパッド244に電気的かつ冶金術的に接続される。
【0073】
別の実施形態では、導電性バンプ材料は、蒸発、電解めっき、無電解めっき、ボールドロップ、またはスクリーン印刷工程を使用して、基板バンプパッド244上に堆積させられる。バンプ材料は、随意的な流束溶液とともに、Al、Sn、Ni、Au、Ag、Pb、Bi、Cu、はんだ、およびそれらの組み合わせとなり得る。例えば、バンプ材料は、共晶Sn/Pb、鉛の含有量が高いはんだ、または無鉛はんだとなり得る。バンプ材料は、好適な取付または接着工程を使用して、基板バンプパッド244に接着される。一実施形態では、バンプ材料は、図12bに示されるように、バンプまたは相互接続248を形成するように、その融点を上回って材料を加熱することによって、リフローされる。
いくつかの用途では、バンプ248は、基板バンプパッド244への電気接触を向上させるように、2回リフローされる。より狭い基板バンプパッド244の周囲のバンプ材料は、リフロー中にダイの配置を維持する。
【0074】
高ルーティング密度用途では、伝導性トレース242のエスケープピッチを最小限化することが望ましい。伝導性トレース242間のエスケープピッチは、リフロー格納の目的でマスキング層を排除することによって、すなわち、マスキング層を伴わないバンプ材料をリフローすることによって低減することができる。ダイバンプパッド132または基板バンプパッド244の周囲にSROが形成されないため、伝導性トレース242を、より細かいピッチで形成することができ、すなわち、伝導性トレース242を、ともに密接して、または近くの構造に密接して配置することができる。基板バンプパッド244の周囲にSROがないと、伝導性トレース242の間のピッチは、P=D+PLT+W/2として求められ、式中、Dはバンプ248の基礎直径であり、PLTはダイ配置公差であり、Wは伝導性トレース242の幅である。一実施形態では、100μmのバンプ基礎直径、10μmのPLT、および30μmのトレース線幅を考慮すると、伝導性トレース242の最小エスケープピッチは、125μmである。マスクがないバンプ形成は、従来技術で見出されるような、隣接する開口部間のマスキング材料の間膜間隔、はんだマスク位置合わせ公差(SRT)、および最小溶解性SROに対処する必要性を排除する。
【0075】
バンプ材料が、ダイバンプパッド132を基板バンプパッド244に冶金術的かつ電気的に接続するように、マスキング層を伴わずにリフローされると、湿潤および表面張力が、バンプ材料に自己閉じ込めを維持させ、ダイバンプパッド132および基板バンプパッド244と、実質的にバンプパッドの設置面積内にある伝導性トレース242に直接隣接する基板240の部分との間の空間内で保持させる。
【0076】
所望の自己閉じ込め特性を達成するために、伝導性トレース242の周辺領域よりも可湿性であるバンプ材料によって領域を選択的に接触させるように、ダイバンプパッド132または基板バンプパッド244上に配置する前に、バンプ材料を流束溶液に浸漬することができる。溶解バンプ材料は、流束溶液の可湿特性により、実質的にバンプパッドによって画定される領域内に閉じ込められたままである。バンプ材料は、可湿性の低い領域へと流出しない。バンプ材料が領域の可湿性を低くすることを目的としない領域上で、薄い酸化層または他の絶縁層を形成することができる。したがって、ダイバンプパッド132または基板バンプパッド244の周囲ではマスキング層240が必要とされない。
【0077】
図12cは、基板250上に形成される集積長方形バンプパッドまたは相互接続部位254を伴う直線導体として、並列伝導性トレース252の別の実施形態を示す。この場合、基板バンプパッド254は、伝導性トレース242よりも幅広いが、噛合バンプの幅より小さい。基板バンプパッド254の側面は、伝導性トレース252と平行となり得る。マスキング層256は、基板250の一部分上に形成することができる。しかしながら、マスキング層は、伝導性トレース252の基板バンプパッド254の周囲には形成されない。つまり、バンプ材料と噛合するように設計されている伝導性トレース252の部分には、リフロー中にバンプを含有するために使用されるマスキング層256のSROが欠けている。
【0078】
図12dは、最大相互接続密度および容量のために、基板266上に形成されたオフセット集積バンプパッドまたは相互接続部位264を伴う複数列のアレイに配設された、伝導性トレース260および262の別の実施形態を示す。代替伝導性トレース260および262は、バンプパッド264へのルーティングのための肘部を含む。各基板バンプパッド264の側面は、伝導性トレース260および262と同一線上にある。マスキング層268は、基板266の一部分上に形成することができるが、マスキング層268は、伝導性トレース260および262の基板バンプパッド264の周囲には形成されない。つまり、バンプ材料と噛合するように設計されている伝導性トレース260および262の部分には、リフロー中にバンプを含有するために使用されるマスキング層268のSROが欠けている。
【0079】
図12eは、最大相互接続密度および容量のために、基板276上に形成されたオフセット集積バンプパッドまたは相互接続部位274を伴う複数列のアレイに配設された、伝導性トレース270および272の別の実施形態を示す。代替伝導性トレース270および272は、バンプパッド274へのルーティングのための肘部を含む。この場合、基板バンプパッド274は、伝導性トレース270および272よりも幅広いが、噛合相互接続バンプ材料の幅より小さい。マスキング層278は、基板276の一部分上に形成することができるが、マスキング層278は、伝導性トレース270および272の基板バンプパッド274の周囲には形成されない。つまり、バンプ材料と噛合するように設計されている伝導性トレース270および272の部分には、リフロー中にバンプを含有するために使用されるマスキング層278のSROが欠けている。
【0080】
図12fは、最大相互接続密度および容量のために、基板286上に形成されたオフセット集積バンプパッドまたは相互接続部位284を伴う複数列のアレイに配設された、伝導性トレース280および282の別の実施形態を示す。代替伝導性トレース280および282は、バンプパッド284へのルーティングのための肘部を含む。この場合、基板バンプパッド254は、伝導性トレース280および282よりも幅広いが、噛合相互接続バンプ材料の幅より小さい。マスキング層288は、基板286の一部分上に形成することができるが、マスキング層288は、伝導性トレース280および282の基板バンプパッド284の周囲には形成されない。つまり、バンプ材料と噛合するように設計されている伝導性トレース280および282の部分には、リフロー中にバンプを含有するために使用されるマスキング層288のSROが欠けている。
【0081】
相互接続工程の一実施例として、半導体ダイ124は、基板266上に配置され、バンプ材料134は、図12dからの基板バンプパッド264と整合させられる。バンプ材料134は、図4a―4g、5a―5d、6a―6d、7a―7c、および8a―8bについて説明されるように、バンプ材料を押し付けることによって、または、バンプ材料をバンプパッドと物理的接触させ、次いで、リフロー温度下でバンプ材料をリフローすることによって、基板バンプパッド264に電気的かつ冶金術的に接続される。
【0082】
別の実施形態では、導電性バンプ材料は、蒸発、電解めっき、無電解めっき、ボールドロップ、またはスクリーン印刷工程を使用して、基板バンプパッド264上に堆積させられる。バンプ材料は、随意的な流束溶液とともに、Al、Sn、Ni、Au、Ag、Pb、Bi、Cu、はんだ、およびそれらの組み合わせとなり得る。例えば、バンプ材料は、共晶Sn/Pb、鉛の含有量が高いはんだ、または無鉛はんだとなり得る。バンプ材料は、好適な取付または接着工程を使用して、基板バンプパッド264に接着される。一実施形態では、バンプ材料は、図12gに示されるように、バンプまたは相互接続290を形成するように、その融点を上回って材料を加熱することによって、リフローされる。いくつかの用途では、バンプ290は、基板バンプパッド264への電気接触を向上させるように、2回リフローされる。より狭い基板バンプパッド264の周囲のバンプ材料は、リフロー中にダイの配置を維持する。バンプ材料134またはバンプ290はまた、図12a―12gの基板バンプパッド構成上に形成することもできる。
【0083】
高ルーティング密度用途では、伝導性トレース260および262または図12a―12gの他の伝導性トレース構成のエスケープピッチを最小限化することが望ましい。伝導性トレース260および262の間のエスケープピッチは、リフロー格納の目的でマスキング層を排除することによって、すなわち、マスキング層を伴わないバンプ材料をリフローすることによって低減することができる。ダイバンプパッド132または基板バンプパッド264の周囲にSROが形成されないため、伝導性トレース260および262を、より細かいピッチで形成することができ、すなわち、伝導性トレース260および262を、ともに密接して、または近くの構造に密接して配置することができる。基板バンプパッド264の周囲にSROがないと、伝導性トレース260および262の間のピッチは、P=D/2+PLT+W/2として求められ、式中、Dはバンプ290の基礎直径であり、PLTはダイ配置公差であり、Wは伝導性トレース260および262の幅である。一実施形態では、100μmのバンプ基礎直径、10μmのPLT、および30μmのトレース線幅を考慮すると、伝導性トレース260および262の最小エスケープピッチは、125μmである。マスクがないバンプ形成は、従来技術で見出されるような、隣接する開口部間のマスキング材料の間膜間隔、SRT、および最小溶解性SROに対処する必要性を排除する。
【0084】
バンプ材料が、ダイバンプパッド132を基板バンプパッド264に冶金術的かつ電気的に接続するように、マスキング層を伴わずにリフローされると、湿潤および表面張力が、バンプ材料に自己閉じ込めを維持させ、ダイバンプパッド132および基板バンプパッド264と、実質的にバンプパッドの設置面積内にある伝導性トレース260および262に直接隣接する基板266の部分との間の空間内で保持させる。
【0085】
所望の自己閉じ込め特性を達成するために、伝導性トレース260および262の周辺領域よりも可湿性であるバンプ材料によって領域を選択的に接触させるように、ダイバンプパッド132または基板バンプパッド264上に配置する前に、バンプ材料を流束溶液に浸漬することができる。溶解バンプ材料は、流束溶液の可湿特性により、実質的にバンプパッドによって画定される領域内に閉じ込められたままである。バンプ材料は、可湿性の低い領域へと流出しない。バンプ材料が領域の可湿性を低くすることを目的としない領域上で、薄い酸化層または他の絶縁層を形成することができる。したがって、ダイバンプパッド132または基板バンプパッド264の周囲ではマスキング層268が必要とされない。
【0086】
図13aでは、マスキング層292は、伝導性トレース294および296の一部分上に堆積させられる。しかしながら、マスキング層292は、集積バンプパッド298上には形成されない。その結果として、基板300上の各バンプパッド298にはSROがない。非可湿性マスキングパッチ302は、集積バンプパッド298のアレイ内に介在して、すなわち、隣接するバンプパッドの間で、基板300上に形成される。マスキングパッチ302はまた、ダイバンプパッド132のアレイ内に介在して、半導体ダイ124上に形成することもできる。より一般的に、マスキングパッチは、可湿性の低い領域への流出を防止する任意の配設で、集積バンプパッドにごく接近して形成される。
【0087】
半導体ダイ124は、基板300上に配置され、バンプ材料は、基板バンプパッド298と整合させられる。バンプ材料134は、図4a―4g、5a―5d、6a―6d、7a―7c、および8a―8bについて説明されるように、バンプ材料を押し付けることによって、または、バンプ材料をバンプパッドと物理的接触させ、次いで、リフロー温度下でバンプ材料をリフローすることによって、基板バンプパッド298に電気的かつ冶金術的に接続される。
【0088】
別の実施形態では、導電性バンプ材料は、蒸発、電解めっき、無電解めっき、ボールドロップ、またはスクリーン印刷工程を使用して、集積バンプパッド298上に堆積させられる。バンプ材料は、随意的な流束溶液とともに、Al、Sn、Ni、Au、Ag、Pb、Bi、Cu、はんだ、およびそれらの組み合わせとなり得る。例えば、バンプ材料は、共晶Sn/Pb、鉛の含有量が高いはんだ、または無鉛はんだとなり得る。バンプ材料は、好適な取付または接着工程を使用して、集積バンプパッド298に接着される。一実施形態では、バンプ材料は、球状ボールまたはバンプ304を形成するように、その融点を上回って材料を加熱することによって、リフローされる。いくつかの用途では、バンプ304は、集積バンプパッド298への電気接触を向上させるように、2回リフローされる。バンプはまた、集積バンプパッド298に圧縮接着することもできる。バンプ304は、集積バンプパッド298上に形成することができる、1種類の相互接続構造を表す。相互接続構造は、スタッドバンプ、マイクロバンプ、または他の電気的相互接続を使用することができる。
【0089】
高ルーティング密度用途では、エスケープピッチを最小限化することが望ましい。伝導性トレース294および296の間のピッチを低減するために、バンプ材料は、集積バンプパッド298の周囲にマスキング層を伴わずにリフローされる。伝導性トレース294および296の間のエスケープピッチは、リフロー格納の目的でマスキング層を排除することによって、すなわち、マスキング層を伴わないバンプ材料をリフローすることによって低減することができる。マスキング層292は、集積バンプパッド298から離れて、伝導性トレース294および296ならびに基板300の一部分上に形成することができるが、マスキング層292は、集積バンプパッド298の周囲には形成されない。つまり、バンプ材料と噛合するように設計されている伝導性トレース294および296の部分には、リフロー中にバンプを含有するために使用されるマスキング層292のSROが欠けている。
【0090】
加えて、マスキングパッチ302が、集積バンプパッド298のアレイ内に介在して基板300上に形成される。マスキングパッチ302は、非可湿性材料である。
マスキングパッチ302は、マスキング層292と同じ材料であり、同じ処理ステップ中に塗布することができるか、または異なる処理ステップ中に異なる材料となり得る。マスキングパッチ302は、集積バンプパッド298のアレイ内のトレースまたはパッドの部分の選択的酸化、めっき、または他の処理によって形成することができる。マスキングパッチ302は、集積バンプパッド298にバンプ材料流動を閉じ込め、隣接構造への伝導性バンプ材料の浸出を防止する。
【0091】
バンプ材料が、集積バンプパッド298のアレイ内に介在して配置されたマスキングパッチ302とともにリフローされると、湿潤および表面張力が、ダイバンプパッド132および集積バンプパッド298と、実質的に集積バンプパッド298の設置面積内にある伝導性トレース294および296に直接隣接する基板300の部分との間の空間内で、バンプ材料を閉じ込めさせ、保持させる。
【0092】
所望の自己閉じ込め特性を達成するために、伝導性トレース294および296の周辺領域よりも可湿性であるバンプ材料によって領域を選択的に接触させるように、ダイバンプパッド132または集積バンプパッド298上に配置する前に、バンプ材料を流束溶液に浸漬することができる。溶解バンプ材料は、流束溶液の可湿特性により、実質的にバンプパッドによって画定される領域内に閉じ込められたままである。バンプ材料は、可湿性の低い領域へと流出しない。バンプ材料が領域の可湿性を低くすることを目的としない領域上で、薄い酸化層または他の絶縁層を形成することができる。したがって、ダイバンプパッド132または集積バンプパッド298の周囲ではマスキング層292が必要とされない。
【0093】
ダイバンプパッド132または集積バンプパッド298の周囲にSROが形成されないため、伝導性トレース294および296を、より細かいピッチで形成することができ、すなわち、接触し、電気的短絡を形成することなく、伝導性トレースを隣接構造に密接して配置することができる。同じはんだ位置合わせ設計規則を仮定すると、伝導性トレース294および296の間のピッチは、P=(1.1D+W)/2として求められ、式中、Dはバンプ304の基礎直径であり、Wは伝導性トレース294および296の幅である。一実施形態では、100μmのバンプ基礎直径、および20μmのトレース線幅を考慮すると、伝導性トレース294および296の最小エスケープピッチは、65μmである。バンプ形成は、従来技術で見出されるような、隣接する開口部間のマスキング材料の間膜間隔、および最小溶解性SROに対処する必要性を排除する。
【0094】
図14は、ダイ取付接着剤310を使用して半導体ダイ308上に積み重ねられた、半導体ダイ306を伴うパッケージオンパッケージ(PoP)305を示す。半導体ダイ306および308はそれぞれ、ダイ内に形成され、ダイの電気的設計および機能に従って電気的に相互接続される、能動素子、受動素子、伝導層、および誘電層として実装される、アナログまたはデジタル回路を含有する、能動表面を有する。例えば、回路は、DSP、ASIC、メモリ、または他の信号処理回路等のアナログ回路またはデジタル回路を実装するように、1つ以上のトランジスタ、ダイオード、および能動表面内に形成される他の回路要素を含んでもよい。半導体ダイ306および308はまた、RF信号処理のために、インダクタ、コンデンサ、および抵抗器等のIPDを含有してもよい。
【0095】
半導体ダイ306は、図4a―4g、5a―5d、6a―6d、7a―7c、および8a―8bからの実施形態のうちのいずれかを使用して、接触パッド318上に形成されたバンプ材料316を使用して基板314上に形成された伝導性トレース312に載置される。半導体ダイ308は、ボンドワイヤ322を使用して、基板314上に形成された接触パッド320に電気的に接続される。ボンドワイヤ322の反対の端は、半導体ダイ306上の接触パッド324に接着される。
【0096】
マスキング層326は、基板314上に形成され、半導体ダイ306の設置面積を越えて開放される。マスキング層326が、リフロー中にバンプ材料316を伝導性トレース312に閉じ込めない一方で、開放マスクは、MUF中に封入材328が接触パッド320またはボンドワイヤ322に移動することを防止するようにダムとして動作することができる。封入材328は、図9a―9cと同様に、半導体ダイ308と基板314との間に配置される。マスキング層326は、欠陥を引き起こし得るので、MUF封入材328が接触パッド320およびボンドワイヤ322に到達することを阻止する。マスキング層326は、封入材328が接触パッド320上に漏出する危険性を伴わずに、より大型の半導体ダイが所与の基板上に配置されることを可能にする。
【0097】
本発明の1つ以上の実施形態を詳細に例証してきたが、当業者であれば、以下の請求項で規定されるような本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態の修正および適合が行われてもよいことを認識するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ダイの能動表面上に形成された複数のバンプを有する、半導体ダイを提供するステップと、
基板を提供するステップと、
前記基板上に相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースを形成するステップであって、前記バンプは、前記相互接続部位よりも幅広い、ステップと、
前記接続部位から離れた前記基板の領域上にマスキング層を形成するステップと、
前記バンプが前記相互接続部位の頂面および側面を覆うように、前記バンプを前記相互接続部位に接着するステップと、
前記半導体ダイと基板との間で前記バンプの周囲に封入材を堆積させるステップと、
を含む、半導体素子を作製する方法。
【請求項2】
圧力またはリフロー温度下で、前記バンプを前記相互接続部位に接着するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記伝導性トレースの周囲のパッチとして前記マスキング層を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記相互接続部位またはバンプ上に凹凸を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記バンプは、可融部分と、非可融部分とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記マスキング層は、前記封入材が前記半導体ダイの設置面積を越えて延在することを防止するようにダムを形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
半導体ダイの表面上に形成された複数の相互接続構造を有する、半導体ダイを提供するステップと、
基板を提供するステップと、
前記基板上に相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースを形成するステップであって、前記相互接続構造は、前記相互接続部位よりも幅広い、ステップと、
前記相互接続構造が前記相互接続部位の頂面および側面を覆うように、マスク開口部を欠いて前記相互接続構造を前記相互接続部位に接着するステップと、
前記半導体ダイと基板との間で前記相互接続構造の周囲に封入材を堆積させるステップと
を含む、半導体素子を作製する方法。
【請求項8】
圧力またはリフロー温度下で、前記相互接続構造を前記相互接続部位に接着するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記接続部位から離れた前記基板の領域上にマスキング層を形成するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記相互接続構造は、バンプまたはバンプ材料を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記相互接続構造は、可融部分と、非可融部分とを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記相互接続構造は、伝導柱と、前記伝導柱上に形成されるバンプとを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記相互接続部位または相互接続構造上に凸凹を形成するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
半導体ダイの表面上に形成された複数の相互接続構造を有する、半導体ダイを提供するステップと、
基板を提供するステップと、
前記基板上に相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースを形成するステップであって、前記相互接続部位は、前記相互接続構造よりも狭い、ステップと、
前記相互接続構造が前記相互接続部位の頂面および側面を覆うように、マスク開口部を欠いて前記相互接続構造を前記相互接続部位に接着するステップと、
を含む、半導体素子を作製する方法。
【請求項15】
圧力またはリフロー温度下で、前記相互接続構造を前記相互接続部位に接着するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記半導体ダイと基板との間で前記相互接続構造の周囲に封入材を堆積させるステップと、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記接続部位から離れた前記基板の領域上にマスキング層を形成するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記マスキング層は、前記封入材が前記半導体ダイの設置面積を越えて延在することを防止するようにダムを形成する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記相互接続構造は、可融部分と、非可融部分とを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記相互接続部位または相互接続構造上に凸凹を形成するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
半導体ダイの表面上に形成された複数の相互接続構造を有する、半導体ダイと、
基板と、
前記基板上に形成された相互接続部位を伴う複数の伝導性トレースあって、前記相互接続部位は、前記相互接続構造よりも狭く、前記相互接続構造は、前記相互接続構造が前記相互接続部位の頂面および側面を覆うように、前記相互接続部位に接着される、伝導性トレースと、
前記半導体ダイと基板との間で前記相互接続構造の周囲に堆積させられる、封入材と、
を備える、半導体素子。
【請求項22】
前記相互接続構造は、圧力またはリフロー温度下で前記相互接続部位に接着される、請求項21に記載の半導体素子。
【請求項23】
前記相互接続構造は、可融部分と、非可融部分とを含む、請求項21に記載の半導体素子。
【請求項24】
前記相互接続構造は、伝導柱と、前記伝導柱上に形成されるバンプとを含む、請求項21に記載の半導体素子。
【請求項25】
前記相互接続部位または相互接続構造上に凸凹を形成するステップをさらに含む、請求項21に記載の半導体素子。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図3e】
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【図3f】
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【図3g】
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【図3h】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図4f】
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【図4g】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図10】
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【図11】
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【図12a】
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【図12b】
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【図12c】
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【図12d】
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【図12e】
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【図12f】
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【図12g】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−109507(P2012−109507A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−9327(P2011−9327)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【出願人】(507316815)スタッツ チップパック リミテッド (6)
【Fターム(参考)】