説明

半導体装置の製造方法

【課題】半導体装置の異なる回路領域にそれぞれの要求特性を満足する配線を形成する。
【解決手段】所定基板上に配線の主要部を構成する第1の金属膜を形成し(ステップS1)、その上にエレクトロマイグレーション耐性向上に寄与するTi,Zr等の不純物元素を含む第2の金属膜を形成する(ステップS2)。次いで、不純物元素を添加すべき配線の形成領域にある第2の金属膜は残し、不純物元素の添加が不要な配線の形成領域にある第2の金属膜を部分的に除去する(ステップS3)。その後、熱処理により、残る第2の金属膜の不純物元素を下の第1の金属膜に拡散させる(ステップS4)。これにより、不純物元素濃度の異なる第1の金属膜を基板上に形成できる。これを用いて配線を形成することにより、異なる領域にそれぞれに適した配線を形成することが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、金属配線を備えた半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いたLSI(Large Scale Integration)デバイスは、ITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors)に従い、世代ごとに集積化とトランジスタ素子の縮小化が進んでいる。それに伴い、デバイス内部の配線の微細化及び多層配線化が進められている。例えば、65nmノードのCMOSでは、最小配線幅がおよそ100nmであるが、次世代の45nmノードのCMOSになると、最小配線幅が70nm以下になる。高性能ICチップの中には、その内部に含まれる配線の総延長距離が数km〜10kmにもなるものもある。
【0003】
デバイス内部の配線構造は極めて複雑になってきており、その形成にあたっては、性能と信頼性をいかに確保するかが重要になってくる。
現在のデバイスでは、配線の材料として抵抗の低い銅(Cu)を用いることにより、信号遅延を低減させて、デバイスの処理速度の高速化を図っている。Cu配線の形成には、現在のところ、溝を形成した絶縁膜上にバリアメタルを介してCuを堆積し、CMP(Chemical Mechanical Polishing)等で平坦化してその溝にCuを埋め込む、いわゆるダマシン法が広く用いられている。
【0004】
ところで、微細な金属配線に過剰な電流を流すとエレクトロマイグレーション現象が起こり、配線中の金属が輸送され、断線するという不良が発生することが知られている。Cu配線は、アルミニウム(Al)配線に比べて、比較的エレクトロマイグレーション耐性が高いとされてきたが、微細化に伴う電流密度の増加により、Cu配線であってもエレクトロマイグレーション現象は信頼性劣化の一因である。Cu配線のエレクトロマイグレーション耐性を高める方法としては、例えば、Cu配線中に金属不純物を添加する方法が知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−294922号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、エレクトロマイグレーション耐性を高めるためにCu配線中に金属不純物を添加すると、添加金属とCuとの合金化により、配線抵抗が上昇してしまうという問題点があった。
【0006】
また、デバイス内で発生するエレクトロマイグレーション現象は、Cu配線の配線長や配線密度といった回路構成によっても違ってくる。例えばSRAM(Static Random Access Memory)やロジック部といった比較的配線密度の高い領域には、配線抵抗の低減による高速性確保の点から、配線長の短いものが多く形成される。一定の配線長より短いCu配線では、エレクトロマイグレーション耐性が高くなることが知られている。一方、デバイス内のマクロ回路同士を接続する信号線のようなCu配線は、配線長が長く、比較的配線密度が低くなる。このようなCu配線は、少数であっても配線長が長いために、エレクトロマイグレーション耐性が弱く、デバイス全体の信頼性を低下させる原因になりかねない。
【0007】
このように、同じデバイス内であっても、要求される特性の異なる領域が存在することがあるため、エレクトロマイグレーション耐性の向上と配線抵抗上昇の抑制について、それぞれの領域に適した対処が望まれる。
【0008】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、異なる領域にそれぞれ適切な特性を有する配線が形成された半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、次のような工程を有する半導体装置の製造方法が提供される。この半導体装置の製造方法は、基板上に第1の金属膜を形成する工程、前記基板上に形成された前記第1の金属膜上に第1の元素を含む第2の金属膜を形成する工程、前記第1の金属膜上に形成された前記第2の金属膜を部分的に除去する工程及び、前記第2の金属膜を部分的に除去した後に、前記第2の金属膜から前記第1の元素を前記第1の金属膜内に拡散させる工程を有する。
【0010】
このような半導体装置の製造方法によれば、第1の金属膜上に部分的に第2の金属膜が形成され、第2の金属膜から第1の元素が下の第1の金属膜内に拡散される。これにより、第1の元素の濃度が異なる第1の金属膜が形成される。
【発明の効果】
【0011】
開示の半導体装置の製造方法により、第1の元素の濃度が異なる金属膜を形成することが可能になり、半導体装置内に第1の元素の濃度が異なる配線を形成することが可能になる。これにより、高性能で信頼性の高い半導体装置が実現可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して詳細に説明する。
図2は半導体装置内に形成される配線の説明図であって、(A)は高配線密度領域の一例の平面模式図、(B)は低配線密度領域の一例の平面模式図である。
【0013】
半導体装置内には、配線長や配線密度の異なる回路領域が存在している。例えば、SRAMやロジック部といった高速性が要求されるような回路領域には、図2(A)に示すように、比較的配線長の短い配線101が高密度で配置されることが多い。また、図2(B)に示すように、複数のマクロ回路102間を接続する信号線のような配線103は、比較的配線長が長く、低密度で配置されることが多い。
【0014】
図2(A)に示すような配線101は、比較的エレクトロマイグレーション耐性が高いものの、図2(B)に示すような配線103は、比較的エレクトロマイグレーション耐性が低い。エレクトロマイグレーション耐性を高めるために、配線101,103のいずれにも所定の不純物元素を添加すると、配線金属との合金化により、高速性が要求される配線101側の高抵抗化を招いてしまう。
【0015】
そこで、このように半導体装置内に異なる回路領域が存在している場合に、それら異なる領域に、それぞれの領域に適した不純物元素濃度を有する配線を作り分ける。
図1は配線形成フローの説明図である。
【0016】
まず、所定の基板上に、配線の主要部を構成する第1の金属膜を形成する(ステップS1)。例えば、ダマシン法を用いて配線を形成する場合、この第1の金属膜を形成する基板は、絶縁膜部分を有していて、予めその絶縁膜部分に配線溝が形成される。そして、そのような基板上に第1の金属膜が形成される。第1の金属膜が形成されることにより、その配線溝が第1の金属膜によって埋め込まれる。なお、第1の金属膜には、エレクトロマイグレーション耐性を高めるような不純物元素は予め含まれていないものとする。
【0017】
次いで、第1の金属膜上に、エレクトロマイグレーション耐性の向上に寄与する不純物元素、例えば、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、マンガン(Mn)、インジウム(In)等を少なくとも1種含む、第2の金属膜を形成する(ステップS2)。
【0018】
次いで、形成した第2の金属膜のうち、不純物元素を添加すべき配線の形成領域にある第1の金属膜上の第2の金属膜は残し、不純物元素の添加が不要な配線の形成領域にある第1の金属膜上の第2の金属膜は部分的に除去する(ステップS3)。例えば、比較的配線密度が低くなる領域に形成されている第2の金属膜は残し、比較的配線密度が高くなる領域に形成されている第2の金属膜を部分的に除去する。
【0019】
そして、部分的に残る第2の金属膜から、そこに含まれている不純物元素を、例えば熱処理等によって下の第1の金属膜に拡散させ、添加する(ステップS4)。不純物元素は、例えば、その拡散条件を制御することにより、第2の金属膜の下にある第1の金属膜に拡散させ、第2の金属膜が除去された領域の第1の金属膜まで拡散させない或いは第2の金属膜の下の第1の金属膜ほどは拡散させないようにすることができる。これにより、不純物元素濃度の異なる(一方に不純物元素が添加されていない場合を含む。)第1の金属膜が基板上に形成される。
【0020】
例えば、ステップS3において、高配線密度領域の第2の金属膜を除去した場合、その領域には、不純物元素を含まない低抵抗の第1の金属膜を形成することができ、第2の金属膜を残した低配線密度領域には、不純物元素を含むエレクトロマイグレーション耐性の高い第1の金属膜を形成することができる。
【0021】
このように領域によって不純物元素濃度の異なる第1の金属膜を用いて配線を形成することにより、それぞれの領域に適した特性、すなわち抵抗及びエレクトロマイグレーション耐性を有する配線を作り分けることが可能になる。
【0022】
以下、上記配線形成方法の半導体装置製造への適用例について詳細に説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図3〜図11に第1の実施の形態の半導体装置製造工程の説明図を示す。以下、順に説明する。なお、便宜上、ここではトランジスタは既に形成されているものとし、その図示を省略する。
【0023】
図3は絶縁膜及びハードマスク形成工程の要部断面模式図である。
シリコン(Si)基板等の半導体基板1を用いてトランジスタ(図示せず。)を形成した後、酸化シリコン(SiO)等の下地絶縁膜2を形成し、その上にLow−k膜3を形成する。Low−k膜3は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、SOD(Spin On Deposition)法等を用いて形成することができる。例えば、Low−k膜3として、CVD法を用い、膜厚250nmの炭化酸化シリコン(SiOC)膜を形成する。そして、このLow−k膜3上に、ハードマスクとなる、例えば膜厚50nmの窒化シリコン(SiN)膜4を形成する。
【0024】
図4は配線溝形成工程の要部断面模式図である。
SiN膜4の形成後、フォトリソグラフィ法を用い、所定位置に所定サイズ(配線幅・配線長)の配線溝5を形成する。図4には、比較的高密度にCu配線が形成される高い領域A、及び比較的低密度にCu配線が形成される領域Bを例示している。領域Aは、配線幅が0.1μm、配線間スペースが0.1μmである。領域Bも、配線幅は0.1μmであるが、10μm以内には近接した配線が配置されていない。
【0025】
図5はバリアメタル形成工程の要部断面模式図である。
配線溝5の形成後、スパッタ法を用い、基板表面にバリアメタル膜6を形成する。例えば、バリアメタル膜6として、膜厚10nmのタンタル(Ta)膜を形成する。そして、バリアメタル膜6の形成後、スパッタ法を用い、その上に薄いシードCu膜(図示せず。)を形成する。
【0026】
図6は電解メッキ工程の要部断面模式図である。
バリアメタル膜6及びシードCu膜の形成後、電解メッキ法を用いてCuメッキ膜8を形成し、配線溝5をCuメッキ膜8により埋め込む。電解メッキ法の特性により、配線密度の高い領域Aにおいては、Cuメッキ膜8が厚くなり、配線密度の低い領域BにおいてはCuメッキ膜8が薄くなる。この例では、領域AのCuメッキ膜8の膜厚Lは約1.5μm、領域BのCuメッキ膜8の膜厚L0は約1μmであった。
【0027】
図7はCuTi膜形成工程の要部断面模式図である。
Cuメッキ膜8の形成後、基板表面に、スパッタ法を用い、例えばTiを10atom%含有する膜厚100nmの銅チタン(CuTi)膜9を形成する。スパッタ法を用いるため、凹凸のあるCuメッキ膜8上にはほぼ均一な膜厚のCuTi膜9を形成することができる。
【0028】
なお、このCuTi膜9に替えて、膜厚10nm程度の薄いTi膜を形成することも可能である。ただし、Ti膜は、大気中で表面や内部が酸化されやすい性質を有している点に留意する。Ti膜に比べ、CuTi膜9は酸化されにくく、プロセスの安定度が高い。
【0029】
図8はCuTi膜研磨工程の要部断面模式図である。
CuTi膜9の形成後、例えばCMP法を用い、基板表面を研磨する。このときの研磨はごく表面のみとし、領域Aのような基板面内で膜厚の厚いところのみを削り、領域Bのような膜厚の薄い所は削らない或いはほとんど削らないようにする。このようにすることで、配線密度の高い領域AのCuメッキ膜8上のCuTi膜9が除去される。一方、配線密度の低い領域BのCuメッキ膜8上にはCuTi膜9が残される。
【0030】
なお、ここでの主目的は、領域AのCuメッキ膜8上からCuTi膜9を除去することにあるため、CMP法のほか、単なる機械的研磨やラッピング等で研磨を行っても構わない。ただし、いずれの研磨方法を用いる場合にも、領域AではCuTi膜9を除去し、領域BにはCuTi膜9が残るように、研磨を行う。
【0031】
図9はTi拡散工程の要部断面模式図である。
領域AのCuTi膜9の除去後、CuTi膜9中のTiをCuメッキ膜8に拡散させるため、例えばアニール炉を用い、熱処理を行う。熱処理は、例えば、400℃で10分間の条件で行う。この熱処理により、領域BのCuTi膜9のTiが下のCuメッキ膜8内に拡散し、領域Bには、Tiが含有されたCuメッキ膜(Ti含有Cuメッキ膜)8aが形成されるようになる。例示の条件の熱処理では、その条件が低温でかつ比較的時間が短いので、領域A,B間でTiが拡散することはなく、領域BのCuメッキ膜8内に選択的にTiを拡散させることができる。
【0032】
これにより、領域Aの配線溝5内には、Tiを含まないCuメッキ膜8が形成され、領域Bの配線溝5内には、Ti含有Cuメッキ膜8aが形成される。すなわち、高配線密度の領域Aでは、Tiが含まれないことで低抵抗性を確保することができ、低配線密度の領域Bでは、Tiが含まれることでエレクトロマイグレーション耐性を確保することが可能になる。
【0033】
また、この熱処理により、Cuメッキ膜8及びTi含有Cuメッキ膜8a内のCu粒子径が大きくなるため、この熱処理は、領域A,B双方のエレクトロマイグレーション耐性を高めるのにも貢献する。
【0034】
なお、この熱処理に先立って行われる図8に示した研磨工程では、領域AのCuTi膜9は除去し、領域BのCuTi膜9は残すようにする必要がある。領域AにCuTi膜9が残っていると、熱処理によって領域AのCuメッキ膜8にもTiが添加されてしまい、高抵抗化を招いてしまう。また、領域BのCuTi膜9を除去してしまうと、領域BのCuメッキ膜8にTiが添加されず、エレクトロマイグレーション耐性の向上を図ることができなくなる。
【0035】
図10は平坦化工程の要部断面模式図である。
熱処理後、CMP法を用いてSiN膜4まで平坦化を行い、Cuメッキ膜8、Ti含有Cuメッキ膜8a及びバリアメタル膜6の不要な部分を除去する。
【0036】
図11はキャップ膜等の形成工程の要部断面模式図である。
CMP法による平坦化後、その平坦化後の表面に、Cuの拡散防止膜として機能するキャップ膜10を形成する。ここでは、キャップ膜10として、例えば、CVD法を用い、膜厚50nmの炭化シリコン(SiC)膜を形成する。これにより、第1層目のCu配線が形成される。以降、同様にして第2層目以降のCu配線を形成していくことが可能である。
【0037】
ここでは、このキャップ膜10の形成後に、その上に膜厚500nmのSiO膜11を形成し、さらに、膜厚50nmのSiN膜12を形成する。そして、Cu配線端部にあるパッド部上部のSiN膜12及びSiO膜11をエッチングで除去し、このパッド部にAl膜を形成することで、それをCu配線の抵抗測定用端子とした。
【0038】
形成されたCu配線の配線抵抗を調べたところ、領域Aの配線抵抗を100%とした場合、領域Bの配線抵抗は112%と、12%高い値となった。配線深さとほぼ同じ0.2μmの厚さで、Tiをわずかに添加したCu膜(いわゆるベタ膜)について行った測定の結果では、Tiの濃度が高くなるほどCu膜の抵抗率が上昇することがわかっている。例えば、Tiが0.2atom%含まれたCu膜の抵抗率は、Tiを含まないCu膜の約200%となる。このことから、上記領域Bに形成されたCu配線中には、Tiがおよそ0.012atom%含まれていると推測することができる。
【0039】
信頼性試験として、領域A,Bに形成されたCu配線を用いて、エレクトロマイグレーション試験を実施した。試験は温度300℃で、電流加速条件3MA/cm2で実施した。なお、配線長は1000μmであり、いわゆるBlech長よりもはるかに長い。そのため、この試験においては、配線長がエレクトロマイグレーション耐性に及ぼす影響は考慮しなくても構わないと考えられる。試験の結果、領域BのCu配線は、領域AのCu配線よりも寿命が約5倍長くなることが確認された。
【0040】
ここで、様々なCu配線パターンを調査した結果について述べる。
図12は配線幅と配線密度との関係を示す図である。
様々な配線幅及び配線密度のCu配線を、図3〜図11に示したのと同様にして形成した。図6に示した電解メッキ工程において、配線密度(基板上における単位面積当たりの面積比率)が極めて低く、ほとんど孤立したCu配線を形成する領域のCuメッキ膜の膜厚をL0とし、より高い配線密度でCu配線を形成する領域のCuメッキ膜の膜厚をLとする。図12より、配線幅0.5μm以下、配線密度30%〜80%の範囲で、L0に対するLの比率(L/L0)が110%〜200%となり、Cuメッキ膜が厚くなる。
【0041】
上記のようにCuメッキ膜形成後にCuTi膜をスパッタ法で形成する場合には、ほぼ均一な膜厚のCuTi膜を形成することができる。そのため、Cuメッキ膜形成後の研磨工程によって部分的にCuTi膜を除去するためには、L/L0が少なくとも110%以上である必要がある。図12において、L/L0が110%〜120%になる領域X2は、Cuメッキ膜上からCuTi膜を除去する領域として適しており、L/L0が120%〜200%になる領域X1は、より適した領域と言える。また、図12の領域Yは、Cuメッキ膜上からCuTi膜を除去する領域としては適さないが、CuTi膜を残す領域としては適した領域と言える。
【0042】
なお、いずれの配線幅であっても、配線密度が80%を超える領域Zでは、CMP法を用いたCu配線形成を行うことができていない。
Cu配線への不純物元素の添加は、エレクトロマイグレーション耐性の向上に効果的で、不純物元素濃度が高くなるほどエレクトロマイグレーション寿命が長くなることが知られているところである。不純物元素の添加量については、Cu配線に様々な不純物元素を微量添加したときの不純物元素濃度と抵抗率との関係が調べられている。
【0043】
Ti,Zr,Al,Mn,In等の不純物元素では、その濃度が低い場合には、濃度と抵抗率とは比例関係にあって、およそ2atom%以上添加させると、ほぼ全ての不純物元素でCu配線の抵抗率は3μΩcmを超えてしまうようになる。この値は、一般的なAl配線の抵抗率に相当する。このように、不純物元素の添加量によっては、本来Al配線よりも抵抗率が低いはずのCu配線を用いるメリットが大きく減少してしまうことが起こり得る。そのため、たとえ孤立したCu配線であっても、抵抗率をあまり上昇させずに、同時にエレクトロマイグレーション耐性を高めることのできる不純物元素の添加量の限界は、およそ2atom%未満であると言うことができる。
【0044】
一方、どの不純物元素であっても、Cu配線中にわずかでも混入すると抵抗率が上昇する。不純物元素の添加による抵抗率の上昇を抑えるためには、不純物元素の添加量を、およそ0.001atom%以下にすることが必要である。
【0045】
例えば、図3〜図11に示した例では、高配線密度側の領域Aに形成するCu配線は、Ti濃度を0.001atom%以下にし、低配線密度側の領域Bに形成するCu配線は、Ti濃度を0.001atom%以上2atom%未満とすればよい。
【0046】
次に、第2の実施の形態について説明する。
図13〜図16は第2の実施の形態の半導体装置製造工程の説明図である。なお、この第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態の図7に示したCuメッキ膜8上へのCuTi膜9の形成工程までは同じであるため、ここではそれ以降の工程について順に説明する。
【0047】
図13はレジスト塗布工程の要部断面模式図である。
この第2の実施の形態では、上記図7に示したようにCuメッキ膜8上へのスパッタ法を用いたCuTi膜9の形成後、基板表面にレジスト20をスピンコートにより塗布する。
【0048】
図14はレジストパターン形成工程の要部断面模式図である。
レジスト20の塗布後、予め領域Aに対応する部分を開口させたマスクを用い、領域Aに形成されている部分のレジスト20を選択的に除去する。これにより、領域Aの部分を開口したレジストパターン20aが形成される。
【0049】
図15はエッチング工程の要部断面模式図である。
形成したレジストパターン20aをマスクにした、例えばウェットエッチングにより、露出する領域AのCuTi膜9を除去する。このエッチングは、領域AのCuTi膜9が除去できる程度の、比較的弱い条件で行えばよい。なお、このエッチング工程では、CuTi膜9のほか、配線溝5がCuメッキ膜8で埋め込まれていれば、CuTi膜9の下のCuメッキ膜8が部分的に除去されても構わない。
【0050】
図16はレジストパターン除去工程の要部断面模式図である。
エッチング後、残るレジストパターン20aを除去する。これにより、領域Bに選択的にCuTi膜9が残された状態が得られる。
【0051】
以降は、第1の実施の形態で述べた図9〜図11の各工程と同様の処理を行えばよい。すなわち、例えばアニール炉を用いた400℃で10分間の熱処理を行って領域BにTi含有Cuメッキ膜8aを形成させた後、CMP法を用いて平坦化し、キャップ膜10、SiO膜11及びSiN膜12を形成する。そして、Cu配線端部に抵抗測定用端子を形成する。
【0052】
上記第1の実施の形態と同様に、形成されたCu配線の配線抵抗を調べたところ、領域Aの配線抵抗を100%とした場合、領域Bの配線抵抗は112%と、12%高い値となった。Tiを添加したCu膜についての測定結果より、領域Bに形成されたCu配線中には、Tiがおよそ0.012atom%含まれていると推測することができる。また、エレクトロマイグレーション試験の結果、領域BのCu配線は、領域AのCu配線よりも寿命が約5倍長くなることが確認された。
【0053】
この第2の実施の形態によれば、領域Aから容易かつ確実にCuTi膜9を除去し、領域Bのみに容易かつ確実にCuTi膜9を残すことが可能になる。従って、領域A,Bに形成されるCu配線の不純物元素濃度を精度良くコントロールすることが可能になる。
【0054】
次に、第3の実施の形態について説明する。
図17〜図19は第3の実施の形態の半導体装置製造工程の説明図である。なお、この第3の実施の形態において、上記第1の実施の形態の図6に示したCuメッキ膜8の形成工程までは同じであるため、ここではそれ以降の工程について順に説明する。
【0055】
図17はZr膜形成工程の要部断面模式図である。
この第3の実施の形態では、上記図6に示したように電解メッキ法を用いたCuメッキ膜8の形成後、基板表面に、CVD法を用いて、膜厚30nmのZr膜30を形成する。Zr膜30は、酸やアルカリに対して安定で、空気中では酸化被膜ができるために薄膜内部は耐食性がある。また、CVD法を用いるため、凹凸のあるCuメッキ膜8上にほぼ均一な厚さのZr膜30を形成することができる。なお、Zr膜30の形成にスパッタ法を用いてもよく、その場合もCVD法の場合と同様の効果を得ることができる。
【0056】
図18はZr膜研磨工程の要部断面模式図である。
Zr膜30の形成後は、上記第1の実施の形態と同様に、CMP法を用い、領域AのZr膜30を除去し、領域BにZr膜30を残すように、基板表面を研磨する。
【0057】
図19はZr拡散工程の要部断面模式図である。
領域AのZr膜30の除去後、上記第1の実施の形態と同様に、例えばアニール炉を用い、400℃で10分間の条件で熱処理を行う。この熱処理により、領域BのZr膜30からZrが下のCuメッキ膜8内に拡散し、領域Bには、Zrが含有されたCuメッキ膜(Zr含有Cuメッキ膜)8bが形成されるようになる。例示の条件の熱処理では、低温で、比較的時間が短いので、領域A,B間でZrが拡散することはなく、領域BのCuメッキ膜8に選択的にZrを拡散させることができる。
【0058】
以降は、上記第1の実施の形態で述べた図10及び図11の各工程と同様の処理を行えばよい。すなわち、CMP法を用いた平坦化、キャップ膜10、SiO膜11及びSiN膜12の形成を行い、Cu配線端部に抵抗測定用端子を形成する。
【0059】
上記第1の実施の形態と同様に、形成されたCu配線の配線抵抗を調べたところ、領域Aの配線抵抗を100%とした場合、領域Bの配線抵抗は105%と、5%高い値となった。また、エレクトロマイグレーション試験の結果、領域BのCu配線は、領域AのCu配線よりも寿命が約2倍長くなることが確認された。
【0060】
この第3の実施の形態のように、Cu配線中に添加する不純物元素が酸化等に対して比較的安定である場合には、不純物元素そのものの膜をCuメッキ膜8上に形成するようにしてもよい。このように添加する不純物元素単体の膜を形成する場合、合金膜を形成する場合に比べ、形成が比較的容易になる。特にそのような不純物元素単体の膜をスパッタ法で形成するような場合には、所定の組成のターゲットを用意する必要がなく、また、プロセス的にも安定である。
【0061】
なお、ここでは、図18に示したように、Zr膜30の形成後、領域AのZr膜30を除去し、領域BにZr膜30を残すようにするために、研磨を行う例について説明した。このほか、Zr膜30の形成後、上記第2の実施の形態で述べたように、領域Aを開口させたレジストパターン20aを形成し、それをマスクにエッチングを行って、領域AのZr膜30を除去し、領域BにZr膜30を残すようにしてもよい。
【0062】
次に、第4の実施の形態について説明する。
図20及び図21は第4の実施の形態の半導体装置製造工程の説明図である。なお、この第4の実施の形態において、上記第1の実施の形態の図6に示したCuメッキ膜8の形成工程までは同じであるため、ここではそれ以降の工程について順に説明する。
【0063】
図20はイオン注入工程の要部断面模式図である。
この第4の実施の形態では、上記図6に示したように電解メッキ法を用いたCuメッキ膜8の形成後、基板表面に対し、不純物元素をイオン注入する。例えば、イオン注入する不純物元素としてTiを用い、形成したCuメッキ膜8の比較的表層部にTiが残留する程度の低加速電圧条件、例えば50keV以下の条件でイオン注入を行う。
【0064】
このようなイオン注入により、Cuメッキ膜8上部にTi含有Cuメッキ膜40を形成することができる。
図21はTi含有Cuメッキ膜研磨工程の要部断面模式図である。
【0065】
Ti含有Cuメッキ膜40の形成後は、上記第1の実施の形態と同様に、CMP法を用い、領域AのTi含有Cuメッキ膜40を除去し、領域BにTi含有Cuメッキ膜40を残すように、基板表面を研磨する。
【0066】
以降は、上記第1の実施の形態で述べた図9〜図11の各工程と同様の処理を行えばよい。例えば、温度600℃のRTA(Rapid Thermal Anneal)を行い、Ti含有Cuメッキ膜40のTiをCuメッキ膜8に拡散させ、領域BにTi含有Cuメッキ膜8aを形成する。この場合、温度はやや高いものの、熱処理にかかる時間を極めて短くできる。そのため、Tiが熱によって拡散する時間が非常に短く、たとえ領域Aと領域Bが近接している場合であっても、領域A,BのCu配線間のTi濃度に大きな差をつけることが可能である。熱処理後は、CMP法を用いた平坦化、キャップ膜10、SiO膜11及びSiN膜12の形成を行い、Cu配線端部に抵抗測定用端子を形成する。
【0067】
上記第1の実施の形態と同様に、形成されたCu配線の配線抵抗を調べたところ、領域Aの配線抵抗を100%とした場合、領域Bの配線抵抗は110%と、10%高い値となった。Tiを添加したCu膜についての測定結果より、領域Bに形成されたCu配線中には、Tiがおよそ0.01atom%含まれていると推測することができる。また、エレクトロマイグレーション試験の結果、領域BのCu配線は、領域AのCu配線よりも寿命が約3倍長くなることが確認された。
【0068】
この第4の実施の形態のように、イオン注入法を用いる場合には、酸化等に対して不安定な不純物元素や、スパッタ法等の既存の装置で成膜できないような不純物元素をCu配線中に添加することが可能になる。
【0069】
なお、ここでは、図21に示したように、イオン注入によるTi含有Cuメッキ膜40の形成後、領域AのTi含有Cuメッキ膜40を除去し、領域BにTi含有Cuメッキ膜40を残すようにするために、研磨を行う例について説明した。このほか、Ti含有Cuメッキ膜40の形成後、上記第2の実施の形態で述べたように、領域Aを開口させたレジストパターン20aを形成し、それをマスクにエッチングを行って、領域AのTi含有Cuメッキ膜40を除去し、領域BにTi含有Cuメッキ膜40を残すようにしてもよい。
【0070】
また、この第4の実施の形態のように、不純物元素を拡散させるために行う熱処理をRTA法により行う手法は、上記第1〜第3の実施の形態の場合にも同様に適用可能である。
【0071】
以上説明した第1〜第4の実施の形態では、領域AのCu配線に不純物元素を添加せず、領域BのCu配線に選択的に不純物元素を添加する場合を例にした。このほか、領域AのCu配線に、領域BのCu配線よりも低濃度に不純物元素が含まれるようにすることもできる。例えば、領域AのCuメッキ膜8上のCuTi膜等の不純物元素含有膜を除去した後に、熱処理条件を制御することによって、領域AのCuメッキ膜8内にもTi等の不純物元素を拡散させることも可能である。或いは、領域Aの不純物元素含有膜を全て除去せず、わずかに残しておき、その後、熱処理条件を制御して、領域AのCuメッキ膜8内にもTi等の不純物元素を拡散させることも可能である。
【0072】
また、第1〜第4の実施の形態では、不純物元素としてTi又はZrを拡散させて添加する場合を例にして説明したが、Al,Mn,Inを添加する場合にも、添加する各不純物元素の特性やプロセス条件等を考慮し、同様に行うことができる。また、添加する不純物元素は、1種に限らず、2種以上であってもよく、そのような場合にも同様に行うことが可能である。
【0073】
また、第1〜第4の実施の形態では、Cuメッキ膜8上のCuTi膜等の不純物元素含有膜をスパッタ法、CVD法及びイオン注入法を用いて形成する場合を例示したが、このほか、メッキ法を用いて形成するようにすることも可能である。また、1種又は2種以上の不純物元素を含有する不純物元素含有膜(不純物元素を主成分とする場合を含む。)を、スパッタ法、CVD法、イオン注入法又はメッキ法を用いて形成することも可能である。
【0074】
また、第1〜第4の実施の形態では、配線形成手法としてダマシン法を例に説明したが、上記方法は、他の配線形成手法にも同様に適用可能である。また、第1〜第4の実施の形態では、Cu配線を例に説明したが、他の材料を用いた配線にも同様に適用可能である。
【0075】
以上説明したように、上記方法により、半導体装置内の異なる領域に、それぞれ適した不純物元素濃度の配線を形成することができる。これにより、配線に低抵抗(高速性)が要求される領域と、配線に信頼性が要求される領域とが存在するような場合であっても、それぞれの領域にそれぞれの要求特性を満足することのできる配線を形成することができる。従って、高性能でかつ信頼性の高い半導体装置を実現することができる。
【0076】
以上説明した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) 基板上に第1の金属膜を形成する工程と、
前記基板上に形成された前記第1の金属膜上に第1の元素を含む第2の金属膜を形成する工程と、
前記第1の金属膜上に形成された前記第2の金属膜を部分的に除去する工程と、
前記第2の金属膜を部分的に除去した後に、前記第2の金属膜から前記第1の元素を前記第1の金属膜内に拡散させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0077】
(付記2) さらに前記基板上方に複数の溝を有する絶縁膜を有し、
前記第1の金属膜が、前記溝に埋め込まれるように形成されることを特徴とする付記1記載の半導体装置の製造方法。
【0078】
(付記3) 前記第2の金属膜を部分的に除去する工程においては、前記第1の金属膜から形成する金属パターンの前記基板上における配置密度が相対的に高くなる領域に形成されている前記第2の金属膜を部分的に除去することを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【0079】
(付記4) 前記配置密度が相対的に高くなる領域は、前記金属パターンの幅が0.5μm以下で、前記基板上における単位面積当たりの面積比率が30%以上80%未満であることを特徴とする付記3記載の半導体装置の製造方法。
【0080】
(付記5) 前記第2の金属膜を部分的に除去する工程においては、研磨により前記第2の金属膜を部分的に除去することを特徴とする付記1から4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0081】
(付記6) 前記第2の金属膜を部分的に除去する工程においては、前記第2の金属膜を部分的に除去する領域が開口されたレジストパターンを形成し、前記レジストパターンをマスクにしたエッチングにより前記第2の金属膜を部分的に除去することを特徴とする付記1から4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0082】
(付記7) 前記第1の金属膜は、Cuを主成分とする金属膜であり、
前記第2の金属膜は、Cuを主成分とする金属膜であって、前記第1の元素としてTi,Zr,Al,Mn,Inのうちの少なくとも1種の元素を含む金属膜であることを特徴とする付記1から6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0083】
(付記8) 前記第1の金属膜は、Cuを主成分とする金属膜であり、
前記第2の金属膜は、前記第1の元素であるTi,Zr,Al,Mn,Inのうちの少なくとも1種を主成分とする金属膜であることを特徴とする付記1から6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0084】
(付記9) 前記第1の金属膜は、メッキ法を用いて形成することを特徴とする付記1から8のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記10) 前記第2の金属膜は、スパッタ法、CVD法又はメッキ法を用いて形成することを特徴とする付記1から9のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0085】
(付記11) 前記第2の金属膜は、形成された前記第1の金属膜に対して前記第1の元素をイオン注入することによって形成することを特徴とする付記1から9のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0086】
(付記12) 前記第2の金属膜から前記第1の元素を、熱処理によって前記第1の金属膜内に拡散させることを特徴とする付記1から11のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】配線形成フローの説明図である。
【図2】半導体装置内に形成される配線の説明図であって、(A)は高配線密度領域の一例の平面模式図、(B)は低配線密度領域の一例の平面模式図である。
【図3】絶縁膜及びハードマスク形成工程の要部断面模式図である。
【図4】配線溝形成工程の要部断面模式図である。
【図5】バリアメタル形成工程の要部断面模式図である。
【図6】電解メッキ工程の要部断面模式図である。
【図7】CuTi膜形成工程の要部断面模式図である。
【図8】CuTi膜研磨工程の要部断面模式図である。
【図9】Ti拡散工程の要部断面模式図である。
【図10】平坦化工程の要部断面模式図である。
【図11】キャップ膜等の形成工程の要部断面模式図である。
【図12】配線幅と配線密度との関係を示す図である。
【図13】レジスト塗布工程の要部断面模式図である。
【図14】レジストパターン形成工程の要部断面模式図である。
【図15】エッチング工程の要部断面模式図である。
【図16】レジストパターン除去工程の要部断面模式図である。
【図17】Zr膜形成工程の要部断面模式図である。
【図18】Zr膜研磨工程の要部断面模式図である。
【図19】Zr拡散工程の要部断面模式図である。
【図20】イオン注入工程の要部断面模式図である。
【図21】Ti含有Cuメッキ膜研磨工程の要部断面模式図である。
【符号の説明】
【0088】
1 半導体基板
2 下地絶縁膜
3 Low−k膜
4 SiN膜
5 配線溝
6 バリアメタル膜
8 Cuメッキ膜
8a Ti含有Cuメッキ膜
8b Zr含有Cuメッキ膜
9 CuTi膜
10 キャップ膜
11 SiO膜
12 SiN膜
20 レジスト
20a レジストパターン
30 Zr膜
40 Ti含有Cuメッキ膜
101,103 配線
102 マクロ回路
L,L0 膜厚
X1,X2,Y,Z 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に第1の金属膜を形成する工程と、
前記基板上に形成された前記第1の金属膜上に第1の元素を含む第2の金属膜を形成する工程と、
前記第1の金属膜上に形成された前記第2の金属膜を部分的に除去する工程と、
前記第2の金属膜を部分的に除去した後に、前記第2の金属膜から前記第1の元素を前記第1の金属膜内に拡散させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
さらに前記基板上方に複数の溝を有する絶縁膜を有し、
前記第1の金属膜が、前記溝に埋め込まれるように形成されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第2の金属膜を部分的に除去する工程においては、前記第1の金属膜から形成する金属パターンの前記基板上における配置密度が相対的に高くなる領域に形成されている前記第2の金属膜を部分的に除去することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記第2の金属膜を部分的に除去する工程においては、研磨により前記第2の金属膜を部分的に除去することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記第2の金属膜を部分的に除去する工程においては、前記第2の金属膜を部分的に除去する領域が開口されたレジストパターンを形成し、前記レジストパターンをマスクにしたエッチングにより前記第2の金属膜を部分的に除去することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2009−231588(P2009−231588A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−75995(P2008−75995)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】