説明

半導体装置の設計方法および半導体装置の製造方法

【課題】本発明によれば、素子や配線の配置面積を縮小しつつ、ビアの高抵抗不良およびオープン不良が発生しないようにする。
【解決手段】半導体装置100は、下部電極106と上部電極110と、その間に形成された容量膜108とを含む容量112と、下部電極106に電気的に接続する一以上の第1のビア(128)を含む第1のビア群と、上部電極110に電気的に接続するとともに第1のビア群と同時に形成される一以上の第2のビア(130)を含む第2のビア群と、を含む。半導体装置100は、容量112の容量値を第1のビア群および第2のビア群に含まれる第1のビア(128)および第2のビア(130)の総数で除した値が所定値以下となるように第1のビアおよび第2のビアの数を設定する工程を含む方法で設計される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の設計方法および半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
配線に接続されるビアは、電気的に低抵抗であることが求められている。しかし、従来、ポリシリコンまたは金属を電極とし、酸化膜または窒化膜等の絶縁膜を容量膜として構成されたPIP(Polysilicon-Insulator-Polysilicon)容量やMIM(Metal-Insulator-Metal)容量に電気的に接続されるビアに高抵抗層が形成されてしまい、導通不良の原因となるという問題があった。しかし、ビア形成後の検査でこのようなビアの高抵抗化による導通不良を検出するのは困難である。そのため、もともとビアの導通不良が生じないように、半導体装置を設計する必要がある。
【0003】
特許文献1(特開2005−252027号公報)には、半導体基板と、半導体基板上に設けられ、層間絶縁膜で上下に電気的に分離されている複数の金属配線と、層間絶縁膜を貫通し、第1の層の金属配線と第1の層の金属配線の上層にある第2の層の金属配線とを接続する少なくとも1つのビアとを有する多層配線構造の半導体装置であって、第1の層の金属配線の所定の配線の電位が、半導体基板から電気的にフローティングになっているとともに、第1の層の金属配線の所定の配線に設けられるビア1個当たりの第1の層の金属配線と半導体基板との間の容量値が、所定の値以下であることを特徴とする多層配線構造の半導体装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−252027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の構成では、ビアの必要個数が多くなり、チップサイズが大きくなるという問題があった。本発明者は、容量に電気的に接続されるビアを形成するために、ビアホールを開口する際に工程内の電荷や水分等の影響で高抵抗層が形成されることに鑑み、種々の検討を行った結果、本発明の構成を見出した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
基板上に形成された第1の電極と第2の電極と、その間に形成された容量膜とを含む容量と、
前記基板上に形成され、前記第1の電極に電気的に接続するとともに、互いに同時に形成される一以上の第1のビアを含む第1のビア群と、
前記基板上に形成され、前記第2の電極に電気的に接続するとともに前記第1のビア群と同時に形成される一以上の第2のビアを含む第2のビア群と、
を含む半導体装置の設計方法であって、
前記容量の容量値を前記第1のビア群および前記第2のビア群に含まれる前記第1のビアおよび前記第2のビアの総数で除した値が所定値以下となるように前記第1のビアおよび前記第2のビアの数を設定する工程を含む半導体装置の設計方法が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、上記半導体装置の設計方法により設計された半導体装置を製造する半導体装置の製造方法であって、
前記第1のビア群および前記第2のビア群を構成するビアを形成するためのビアホールを同時に形成する工程を含む半導体装置の製造方法が提供される。
【0008】
本発明者は、容量の第1の電極および第2の電極それぞれに電気的に接続されるビアが存在する場合、ビアの個数の総数が以下の式1を満たしていれば、ビアの高抵抗不良やオープン不良を防ぐことができ、かつ、過剰なビア個数増加を防ぐことができることを見出した。ここで、容量の第1の電極に電気的に接続されるビアの個数をNa、第2の電極に電気的に接続されるビアの個数をNbとする。また、Cは容量の容量値、Crefは所定値である。ここで、所定値Crefは、ビアの高抵抗不良を発生させない範囲の容量値とすることができる。所定値Crefは、たとえば8pFとすることができる。
Na+Nb≧C/Cref・・・(式1)
(ただしNaおよびNbはそれぞれ1以上(回路として構成される場合))
【0009】
これにより、特許文献1に記載された従来の構成に比べて、ビアの必要個数を減らすことができ、素子や配線の配置面積を縮小しつつ、ビアの高抵抗不良およびオープン不良が発生しないようにすることができる。また、配置の自由度も改善することができる。
【0010】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、素子や配線の配置面積を縮小しつつ、ビアの高抵抗不良およびオープン不良が発生しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施における設計方法で設計され、製造される対象の半導体装置の基本構成を示す断面図である。
【図2】図1に示した半導体装置の配線を拡大して示す工程断面図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるビアを形成する手順を示す工程断面図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるビアを形成する手順を示す工程断面図である。
【図5】図4に示した半導体装置の構成を示す上面図である。
【図6】2つの配線上にそれぞれ2個のビアを設けた構成を示す断面図である。
【図7】抵抗と度数分布との関係を示す図である。
【図8】本発明の実施における設計方法で設計され、製造される対象の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図9】本発明の実施における設計方法で設計され、製造される対象の半導体装置の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0014】
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態における設計方法で設計され、製造される対象の半導体装置の基本構成を示す断面図である。
半導体装置100は、下部電極106(第1の電極)と上部電極110(第2の電極)と、その間に形成された容量膜108とを含む容量112と、下部電極106に電気的に接続する一以上のビア128(第1のビア)を含む第1のビア群と、上部電極110に電気的に接続するとともに第1のビア群と同時に形成される一以上のビア130(第2のビア)を含む第2のビア群と、を含む。本実施の形態において、半導体装置100は、容量112の容量値を第1のビア群および第2のビア群に含まれるビアの総数で除した値が所定値以下となるようにビアの数を設定する工程を含む設計方法により設計される。
【0015】
半導体装置100は、シリコン基板等の半導体基板102と、半導体基板102表面に形成された絶縁膜104と、絶縁膜104上にこの順で形成された層間絶縁膜140、層間絶縁膜142および層間絶縁膜144とを含む。層間絶縁膜140中には、絶縁膜104上に、下部電極106、容量膜108および上部電極110の順で積層された容量112と、容量112の下部電極106に接続されたビア114と、容量112の上部電極110に接続されたビア116とが形成されている。容量112は、半導体基板102から絶縁されており、電気的にフローティングとなっている。
【0016】
層間絶縁膜142中には、ビア114に接続された配線124およびビア116に接続された配線126が形成されている。層間絶縁膜144中には、配線124に接続されたビア128(第1のビア)および配線126に接続されたビア130(第2のビア)が形成されている。さらに、層間絶縁膜144上には、他の層間絶縁膜(不図示)が形成されており、当該層間絶縁膜中にビア128に接続された配線132およびビア130に接続された配線134が形成されている。
【0017】
ここで、容量112は、下部電極106および上部電極110がそれぞれポリシリコンにより構成されたPIP容量とすることができる。容量膜108は、たとえば、SiOやTa、Al、ZrO、HfO、またはHfSiO等の高誘電率材料により構成することができる。容量膜108は、たとえばCVD法やALD(原子層堆積)法等により成膜することができる。
【0018】
絶縁膜104は、たとえばSiOにより構成することができる。層間絶縁膜140、層間絶縁膜142および層間絶縁膜144は、たとえばSiOやSiOFにより構成することができる。ビア114、ビア116、ビア128、およびビア130は、たとえばタングステン等により構成することができる。
【0019】
配線124、配線126、配線132、配線134は、それぞれ、下部バリアメタル膜118、配線膜120および上部バリアメタル膜122がこの順に積層された構成を有する。下部バリアメタル膜118および上部バリアメタル膜122は、それぞれ、たとえばTi、TiN、これらの積層膜により構成することができる。下部バリアメタル膜118および上部バリアメタル膜122は、たとえばTiおよびTiNがこの順に積層された積層膜とすることもできる。
【0020】
図2は、半導体装置100の配線124を拡大して示す工程断面図である。
ここでは、下部バリアメタル膜118および上部バリアメタル膜122がそれぞれTiN膜118bおよびTi膜118aの積層膜ならびにTi膜122bおよびTiN膜122aの積層膜により構成される例を示す。
【0021】
ビア128を形成する際、まず層間絶縁膜142に、上部バリアメタル膜122の上面を露出するビアホール129を形成する。ここで、図1に示したように、ビア114は容量112の下部電極106に接続されている。大容量の容量112には、エッチング工程や製膜工程におけるプラズマ等により正電荷が蓄積される。そのため、容量112に接続された配線124にも正電荷が蓄積されやすくなる。層間絶縁膜142にビアホール129を形成する際に、上部バリアメタル膜122の上面が露出してウェット処理やライン放置や長期保管等でビアホール129底面の上部バリアメタル膜122のTiN膜122aやTi膜122bが水分にさらされると、正電荷が水を吸着し、上部バリアメタル膜122と水との反応で水酸化物が形成される。次いで、脱水の過程で体積収縮し、酸化物(絶縁膜)が形成されて上部バリアメタル膜122の表面に高抵抗層123が形成されやすくなる(図2(a))。また、開口時のエッチングガスに含まれるフッ素ガス等の残留も酸化物形成の加速要因となる。
【0022】
上部バリアメタル膜122の表面にこのような高抵抗層123が形成されてしまうと、ビアホール129内に金属を埋め込んでビア128を形成したときに(図2(b))、ビア128の上層に形成される配線(不図示)と配線124との導通が不良となってしまう。
【0023】
本発明者は、容量112の下部電極106および上部電極110それぞれに接続される配線124および配線126上のビアの個数の総数が以下の式(1)を満たしていれば、ビアの高抵抗不良やオープン不良を防ぐことができ、かつ、過剰なビア個数増加を防ぐことができることを見出した。ここで、容量112の下部電極106に接続される配線126上のビア(第1のビア群に含まれる第1のビア)の個数をNa、上部電極110に接続される配線124上のビア(第2のビア群に含まれる第2のビア)の個数をNbとする。また、Cは容量112の容量値、Crefは所定値である。本実施の形態において、所定値Crefは、たとえば8pFとすることができる。なお、配線124と配線126との距離が近く、これらの間で形成される容量の値が無視できない場合は、以下の式(1)のCは容量112の容量値に加えて、配線124と配線126との間で形成される容量の容量値も含むように設定することができる。
Na+Nb≧C/Cref・・・式(1)
(ただしNaおよびNbはそれぞれ1以上(回路として構成される場合))
【0024】
本実施の形態の半導体装置100の設計方法においては、高抵抗層123が形成されないように、一つの容量112の下部電極106または上部電極110に電気的に接続されたビアであって、同時に形成されるビアの数を上記式を満たすように設定する。これにより、素子や配線の配置面積を縮小しつつ、ビアの高抵抗不良およびオープン不良が発生しないようにすることができる。また、従来よりも、配置の自由度も改善することができる。
【0025】
たとえば、所定値Crefが8pFで、容量112の容量値が24pFの場合、Na+Nbが3以上となればよい。そのため、ビアの数を最少とするためには、配線124上に形成されるビア128の数を2個として配線126上に形成されるビア130の数を1個とするか、または配線124上に形成されるビア128の数を1個として配線126上に形成されるビア130の数を2個とするかのいずれかとすることができる。
【0026】
図3および図4は、本実施の形態におけるビア128およびビア130を形成する手順を示す工程断面図である。
層間絶縁膜142中に配線124および配線126を形成した後、層間絶縁膜142上に層間絶縁膜144を形成する。つづいて、層間絶縁膜142上にビアホールを形成するための開口部を有するレジスト膜150を形成する(図3(a))。ここでは、配線124上に2個のビア、配線126上に1個のビアを形成する場合を例として示す。
【0027】
次いで、レジスト膜150をマスクとして層間絶縁膜142をエッチングして、層間絶縁膜142にビアホール129およびビアホール131を形成する(図3(b))。ビアホール129およびビアホール131は、それぞれ配線124および配線126の上面に達するように形成する。ここで、ビアホール129およびビアホール131は、エッチング条件を制御することにより、同時に底部に配線124および配線126のバリアメタル膜122が露出するようにエッチングされる。
【0028】
このとき、ビアホール129およびビアホール131を形成して配線124および配線126の上面が露出すると、配線124および配線126の表面には正電荷が生じる。ここで、配線124上には、2つのビアホール129が形成されているため、ビアホール129一つあたりにかかる正電荷を分散することができる。これにより、正電荷の影響による各ビアホール129底面での上部バリアメタル膜122の酸化を防ぐことができ、高抵抗成分の発生を防ぐことができる。
【0029】
一方、配線124上には、配線126に比べて多数のビアホールが形成されているため、より多くの正電荷が容量112の下部電極106に流れ込む。そのため、上部電極110に負電荷が引き寄せられ、結果として上部電極110側の正電荷の量を相対的に減少することができる。これにより、正電荷の影響によるビアホール131底面での上部バリアメタル膜122の酸化を防ぐことができ、高抵抗成分の発生を防ぐことができる。
【0030】
このように、一つの容量112に電気的に接続されるビアの数は、同時にビアホールが形成され、容量112の下部電極106または上部電極110のいずれかに接続された配線等が略同時に露出するものの総数を考慮して決定することができる。
【0031】
なお、以上とは逆に、配線124上に1個のビア、配線126上に2個のビアを形成するようにすることもできる。
【0032】
この後、ビアホール129およびビアホール131内にタングステン等の導電性材料を埋め込むことにより、ビア128a、ビア128b、およびビア130を形成する。つづいて、層間絶縁膜144上に層間絶縁膜(不図示)を形成し、層間絶縁膜144内に配線132および配線134を形成する。これにより、図4に示した構成の半導体装置100が得られる。図5は、図4に示した半導体装置100の上面図である。ここでは、わかりやすくするために配線134、配線132、層間絶縁膜144、層間絶縁膜142、層間絶縁膜140は省略している。なお、図示していないが、配線132および配線134上にビアを形成する際も、ビアの個数は、ビア128a、ビア128b、およびビア130の個数を設定したのと同様にして設定することができる。
【0033】
次に、本実施の形態における半導体装置100の設計方法および製造方法の効果を説明する。
図6に示すように、配線126上に2個のビア(ビア130aおよびビア130b)を設け、配線124上に2個または4個のビア(2個のビア128aおよびビア128bのみ表示)を設けて、上部電極110側のビア128a−配線124−ビア128b間の抵抗(ビア抵抗(Ω))を測定した。図7に抵抗と度数分布との関係を示す。図7中の(1)が、配線124上に2個のビアを設けた場合、(2)が、配線124上に4個のビアを設けた場合の結果を示す。配線124上に4個のビアを設けた(2)においては、配線124上に2個のビアを設けた(1)に比べて上部電極110側のビア128a−配線124−ビア128b間のビア抵抗が低く保たれている。
【0034】
この結果から、容量112の上部電極110に電気的に接続された配線126側のビアの数を固定したままでも、同じ容量112の上部電極110の対極である下部電極106に電気的に接続された配線124側のビアの数を増やすことにより、配線126側のビアに高抵抗成分が形成されるのを防ぎ、抵抗の低下を防ぐことができることが明らかになった。つまり、容量112の下部電極106および上部電極110にそれぞれ電気的に接続される配線上のビアの個数を個別に増やさなくても、容量112の下部電極106および上部電極110にそれぞれ電気的に接続される配線上のビアの個数の合計数を設定することにより、高抵抗成分の発生を防ぐことができる。これにより、配置の自由度が改善できるとともにチップサイズを縮小することができる。これにより、ビアの歩留まり向上および品質確保ができるとともに、過剰なビアの個数増加を防ぐことができる。
【0035】
(第2の実施の形態)
図8は、本実施の形態における半導体装置100の構成を示す断面図である。
本実施の形態において、容量112の下部電極106および上部電極110が、それぞれバリアメタル膜106a、配線膜106b、およびバリアメタル膜106c、ならびにバリアメタル膜110a、配線膜110b、およびバリアメタル膜110cを含む点で第1の実施の形態と異なる。ここでは、層間絶縁膜140が容量膜として機能する。
【0036】
このような場合、ビア114やビア116を形成する際に、ビア底のバリアメタル膜110cやバリアメタル膜106cの表層に高抵抗層が形成されやすくなる。本実施の形態において、容量112の下部電極106または上部電極110に電気的に接続されたビアであって、同時に形成されるビアであるビア116およびビア114の数の総数を、第1の実施の形態で説明した式(1)を満たすように設定する。ここで、ビア116およびビア114をそれぞれ形成するためのビアホール(不図示)は、エッチング条件を制御することにより、同時に底部にバリアメタル膜110cやバリアメタル膜106cが露出するようにエッチングされる。これにより、素子や配線の配置面積を縮小しつつ、ビアの高抵抗不良およびオープン不良が発生しないようにすることができる。また、従来よりも、配置の自由度も改善することができる。
【0037】
(第3の実施の形態)
図9は、本実施の形態における半導体装置100の構成を示す断面図である。
本実施の形態において、配線124と配線126との間で容量を形成する点で第1および第2の実施の形態と異なる。配線124および配線126が、半導体基板102から電気的にフローティングとなっている場合、配線124と配線126との間で容量が形成される。
【0038】
このような構造の場合も、第1の実施の形態と同様に、ビア128やビア130を形成する際に、ビアホール底に露出する上部バリアメタル膜122の表層に高抵抗層が形成されやすくなる。本実施の形態において、配線124または配線126に電気的に接続されたビアであって、同時に形成されるビアであるビア128およびビア130の数の総数を、第1の実施の形態で説明した式(1)を満たすように設定する。これにより、素子や配線の配置面積を縮小しつつ、ビアの高抵抗不良およびオープン不良が発生しないようにすることができる。また、従来よりも、配置の自由度も改善することができる。
【0039】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0040】
以上の実施の形態においては、容量112が、下部電極106および上部電極110がそれぞれポリシリコンにより構成されたPIP容量である場合を例として説明したが、容量112は、下部電極106および上部電極110の両方が金属により構成されたMIM(Metal-Insulator-Metal)容量素子、または下部電極106および上部電極110のいずれか一方が金属、他方がポリシリコンにより構成されたMetal-Insulator- Polysiliconの構造を有する容量素子とすることもできる。
【符号の説明】
【0041】
100 半導体装置
102 半導体基板
104 絶縁膜
106 下部電極
106a バリアメタル膜
106b 配線膜
106c バリアメタル膜
108 容量膜
110 上部電極
110a バリアメタル膜
110b 配線膜
110c バリアメタル膜
112 容量
114 ビア
116 ビア
118 下部バリアメタル膜
118a Ti膜
118b TiN膜
120 配線膜
122 上部バリアメタル膜
122a TiN膜
122b Ti膜
123 高抵抗層
124 配線
126 配線
128 ビア
128a ビア
128b ビア
129 ビアホール
130 ビア
130a ビア
130b ビア
131 ビアホール
132 配線
134 配線
140 層間絶縁膜
142 層間絶縁膜
144 層間絶縁膜
150 レジスト膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成された第1の電極と第2の電極と、その間に形成された容量膜とを含む容量と、
前記基板上に形成され、前記第1の電極に電気的に接続するとともに、互いに同時に形成される一以上の第1のビアを含む第1のビア群と、
前記基板上に形成され、前記第2の電極に電気的に接続するとともに前記第1のビア群と同時に形成される一以上の第2のビアを含む第2のビア群と、
を含む半導体装置の設計方法であって、
前記容量の容量値を前記第1のビア群および前記第2のビア群に含まれる前記第1のビアおよび前記第2のビアの総数で除した値が所定値以下となるように前記第1のビアおよび前記第2のビアの数を設定する工程を含む半導体装置の設計方法。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置の設計方法において、
前記所定値が、ビアの高抵抗不良を発生させない範囲の容量値である半導体装置の設計方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の半導体装置の設計方法において、
前記所定値が、8pFである半導体装置の設計方法。
【請求項4】
請求項1から3いずれかに記載の半導体装置の設計方法において、
前記第1のビアおよび前記第2のビアの数を設定する工程は、前記第1のビア群または前記第2のビア群の直下にバリアメタル膜が存在する場合に行う半導体装置の設計方法。
【請求項5】
請求項4に記載の半導体装置の設計方法において、
前記バリアメタル膜は、Ti膜、TiN膜、またはこれらの積層膜により構成された半導体装置の設計方法。
【請求項6】
請求項1から5いずれかに記載の半導体装置の設計方法において、
前記容量は、下部電極、容量膜、および上部電極がこの順に積層して構成された半導体装置の設計方法。
【請求項7】
請求項1から5いずれかに記載の半導体装置の設計方法において、
前記容量は、同層に形成された第1の配線および第2の配線、ならびにこれらの間に配置された絶縁膜により構成された半導体装置の設計方法。
【請求項8】
請求項1から7いずれかに記載の半導体装置の設計方法により設計された半導体装置を製造する半導体装置の製造方法であって、
前記第1のビア群および前記第2のビア群を構成するビアを形成するためのビアホールを同時に形成する工程を含む半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−40621(P2011−40621A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−187499(P2009−187499)
【出願日】平成21年8月12日(2009.8.12)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】