説明

半導体装置及びその製造方法、電源装置

【課題】回路基板やリードフレームのステージなどの支持板上に半導体チップを実装する際に、半導体チップが移動や回転等の位置ずれを生じないようにする。
【解決手段】半導体装置の製造方法であって、支持板2の半導体チップ実装領域2A及び半導体チップ1の裏面の一方に、第1金属を含む層5及び第2金属を含む層6の一方を形成し、半導体チップ実装領域及び半導体チップの裏面の他方の、第1金属を含む層及び第2金属を含む層の一方が形成された領域の一部に相当する領域に、第1金属を含む層及び第2金属を含む層の他方を形成し、半導体チップ実装領域に半導体チップを位置合わせし、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層9を形成して、半導体チップを半導体チップ実装領域に接合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法、電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キャリア走行層及びキャリア供給層を含む半導体積層構造を有する高電子移動度トランジスタ(HEMT:high electron mobility transistor)がある。
近年、GaN系の化合物半導体であるAlGaN/GaNのヘテロ接合を利用し、GaNを電子走行層とし、AlGaNを電子供給層として用い、これらを積層したHEMT構造を備えるGaN−HEMTの開発が活発である。
【0003】
GaNは、バンドギャップが約3.4eVであり、Siのバンドギャップ(約1.1eV)及びGaAsのバンドギャップ(約1.4eV)よりも大きく、高い破壊電界強度を有する材料である。また、GaNは、大きい飽和電子速度を有する材料である。このため、GaNは、高電圧動作が可能で、高出力が得られる電源用半導体装置を実現するための材料として極めて有望である。また、GaN−HEMTは、例えば、電子装置に備えられる電源装置に用いられる高効率のスイッチング素子や電気自動車に用いられる高耐圧の電力デバイスとして期待されている。
【0004】
このようなGaN−HEMTを備える半導体チップは、回路基板やリードフレームのステージなどの支持板上に実装されることになる。
なお、半導体チップを支持板上に実装する技術としては、例えばはんだや接着剤などのダイボンディング剤を用いて、半導体チップの裏面を支持板の半導体チップ実装領域に接合することで、半導体チップを支持板上に実装する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−156437号公報
【特許文献2】特開平6−132442号公報
【特許文献3】特開昭58−207645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、半導体チップを支持板上に実装する場合、次のようにして、半導体チップの裏面を、ダイボンディング剤を用いて、支持板の半導体チップ実装領域に接合することが考えられる。
つまり、まず、半導体チップ実装領域及び半導体チップの裏面の一方の全面にダイボンディング剤を塗布する。なお、半導体チップ実装領域及び半導体チップの裏面の他方にはダイボンディング剤を塗布しない。次に、半導体チップを、支持板の半導体チップ実装領域に位置合わせする。そして、これらを加熱して、半導体チップの裏面を、ダイボンディング剤によって、支持板の半導体チップ実装領域に接合する。
【0007】
しかしながら、このようにして支持板上に半導体チップを実装する場合、加熱接合する際に、ダイボンディング剤が不均一に分布する(例えばはんだの濡れ広がりが不均一になる)などの要因によって、半導体チップが移動や回転等の位置ずれを生じてしまう。例えば、図11に示すように、回路基板やリードフレームのステージなどの支持板100上の半導体チップ実装領域101に対して、半導体チップ102の位置がずれてしまう。
【0008】
そこで、回路基板やリードフレームのステージなどの支持板上に半導体チップを実装する際に、半導体チップが移動や回転等の位置ずれを生じないようにしたい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本半導体装置及び電源装置は、支持板と、支持板上に設けられた半導体チップと、支持板と半導体チップとの間に設けられ、支持板及び半導体チップのいずれか一方に接合された金属を含む層と、支持板と半導体チップとの間に設けられ、支持板と半導体チップとを接合している、金属を合金化した合金を含む層とを備えることを要件とする。
本半導体装置の製造方法は、支持板の半導体チップ実装領域及び半導体チップの裏面の一方に、第1金属を含む層及び第2金属を含む層の一方を形成し、半導体チップ実装領域及び半導体チップの裏面の他方の、第1金属を含む層及び第2金属を含む層の一方が形成された領域の一部に相当する領域に、第1金属を含む層及び第2金属を含む層の他方を形成し、半導体チップ実装領域に半導体チップを位置合わせし、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層を形成して、半導体チップを半導体チップ実装領域に接合することを要件とする。
【発明の効果】
【0010】
したがって、本半導体装置及びその製造方法、電源装置によれば、回路基板やリードフレームのステージなどの支持板上に半導体チップを実装する際に、半導体チップが移動や回転等の位置ずれを生じないようにすることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(A)〜(D)は、第1実施形態にかかる半導体装置の製造方法及び半導体装置の構成を示す模式図であって、(A)、(B)は平面図であり、(C)、(D)は断面図である。
【図2】第1実施形態にかかる半導体装置の構成を示す模式的平面図である。
【図3】第1実施形態にかかる半導体装置の構成を示す模式的断面図である。
【図4】従来のダイボンディング剤を用いた場合の課題を説明するための模式的断面図である。
【図5】(A)〜(C)は、第1実施形態の一の変形例にかかる半導体装置の製造方法及び半導体装置の構成を示す模式図であって、(A)は平面図であり、(B)、(C)は断面図である。
【図6】(A)〜(D)は、第1実施形態の他の変形例にかかる半導体装置の製造方法及び半導体装置の構成を示す模式図であって、(A)、(B)は平面図であり、(C)、(D)は断面図である。
【図7】(A)〜(D)は、第1実施形態の他の変形例にかかる半導体装置の製造方法及び半導体装置の構成を示す模式図であって、(A)、(B)は平面図であり、(C)、(D)は断面図である。
【図8】(A)〜(D)は、第1実施形態の他の変形例にかかる半導体装置の製造方法及び半導体装置の構成を示す模式図であって、(A)、(B)は平面図であり、(C)、(D)は断面図である。
【図9】第1実施形態の変形例にかかる半導体装置の構成を示す模式的断面図である。
【図10】第2実施形態にかかる電源装置に含まれるPFC回路の構成を示す模式図である。
【図11】本発明の課題を説明するための模式的平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる半導体装置及びその製造方法、電源装置について説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態にかかる半導体装置及びその製造方法について、図1〜図4を参照しながら説明する。
【0013】
本実施形態にかかる半導体装置は、窒化物系(例えばGaN系)の化合物半導体を用いた化合物半導体装置であって、キャリア走行層及びキャリア供給層を含む窒化物半導体積層構造を備える半導体チップを樹脂封止した半導体パッケージである。なお、半導体チップを、半導体素子、あるいは、大電流で動作するパワー半導体素子ともいう。
以下、ディスクリートパッケージを例に挙げて説明する。
【0014】
本半導体装置は、図2、図3に示すように、半導体チップ1と、半導体チップ1を搭載するステージ2と、接合層3と、ゲートリード21と、ソースリード22と、ドレインリード23と、ボンディングワイヤ4(ここではAlワイヤ)と、封止樹脂7とを備える。なお、封止樹脂7を、モールド樹脂ともいう。また、ステージ2は、リードフレームのステージである。また、ステージ2を、支持板ともいう。
【0015】
そして、ステージ2上に搭載された半導体チップ1のゲートパッド24、ソースパッド25及びドレインパッド26は、それぞれ、ゲートリード21、ソースリード22及びドレインリード23に、Alワイヤ4によって接続されており、これらが封止樹脂7によって封止されている。
ここでは、半導体チップ1の裏面(基板裏面)が固定されたステージ2は、ドレインリード23と電気的に接続されている。なお、これに限られるものではなく、ステージ2がソースリード22と電気的に接続されるようにしても良い。
【0016】
ここでは、半導体チップ1は、GaN電子走行層及びAlGaN電子供給層を含むGaN系半導体積層構造を有するGaN−HEMTを備え、例えば電子機器や電源装置に備えられるスイッチング素子に用いられる電源向けのGaN−HEMTチップである。このGaN系HEMTチップ1は、GaN系半導体積層構造の上方にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を備え、これらの電極の上方に絶縁膜及び配線を含む配線層を備え、ゲートパッド24、ソースパッド25、ドレインパッド26が表面に露出している。なお、GaN−HEMTを、GaN系HEMTともいう。また、GaN−HEMTチップを、GaN系HEMTチップともいう。
【0017】
次に、本実施形態にかかる半導体装置(ディスクリートパッケージ)の製造方法について説明する。なお、これを半導体チップの実装方法ともいう。
まず、キャリア走行層及びキャリア供給層を含む窒化物半導体積層構造を備える半導体チップ1を、リードフレームのステージ2上に固定する。
次に、例えばAlワイヤなどのワイヤ4を用いたボンディングによって、半導体チップ1のゲートパッド24をゲートリード21に接続し、ドレインパッド26をドレインリード23に接続し、ソースパッド25をソースリード22に接続する。
【0018】
そして、例えばトランスファーモールド法によって樹脂封止を行なう。つまり、半導体チップ1を封止する封止樹脂7を形成する。
その後、リードフレームから切り離して、半導体装置(ディスクリートパッケージ)が得られる。
ところで、リードフレームのステージ2上に半導体チップ1を固定するのに、例えばはんだや熱伝導性樹脂からなる接着剤などのダイアタッチ剤を用いると、加熱接合する際に、半導体チップ1が移動や回転等の位置ずれを生じてしまう(図11参照)。
【0019】
そこで、本実施形態では、以下のようにして、半導体チップ1をリードフレームのステージ2上に固定するようにしている。
つまり、まず、図1(A)に示すように、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの全面に、例えば電解めっき法によって、第1金属を含む層としてAg層5を形成する。このAg層5の厚さは、例えば約5μmである。ここで、Ag層5を形成する領域は、例えばレジストパターニングによって規定すれば良い。なお、半導体チップ実装領域2Aの大きさ(面積)は、半導体チップ1の裏面の大きさ(面積)と同一である。また、半導体チップ実装領域2Aを、リードフレーム実装エリアともいう。また、ここでは、リードフレームは、例えばCuに微量のZr(ジルコニウム)を添加した材料からなる。
【0020】
なお、この段階で、図5(A)に示すように、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域に、第1金属及び第2金属の少なくとも一方と反応しない第3金属を含む層として、例えば電解めっき法によって、Snと濡れない(相溶しない)Cr層8を形成しても良い。このCr層8の厚さは、例えば約2μmとすれば良い。ここで、Cr層8を形成する領域は、例えばレジストパターニングによって規定すれば良い。これにより、後述するSn層6の溶融時の染み出しを抑制することが可能となる。
【0021】
次に、図1(B)に示すように、半導体チップ1の裏面の一部に、例えば電解めっき法によって、第2金属を含む層としてSn層6を形成する。このSn層6の厚さは、例えば約2.6μmである。ここでは、半導体チップ1の裏面の中央部にSn層6を形成する。このように、半導体チップ1の裏面の中央部にSn層6を形成することで、後述の加熱接合時に、半導体チップ実装領域2Aの周囲にSn層6が染み出すのを抑制することが可能となる。ここで、Sn層6を形成する領域は、例えばレジストパターニングによって規定すれば良い。なお、Sn層6は、半導体チップ1の裏面の一部に形成されており、後述するように、Ag層5と合金化することで、半導体チップ1を半導体チップ実装領域2Aに位置決めする機能を有する。このため、Sn層6を、位置決め用金属層、あるいは、位置決め用バンプともいう。
【0022】
この場合、半導体チップ1の裏面、例えばGaN系半導体積層構造をサポートするSiC基板の裏面に、例えばTi/Ni/Auのメタライズ処理を施すのが好ましい。つまり、半導体チップ1の裏面に、例えばスパッタ法、めっき法(例えば電解めっき法、無電解めっき法)等によって、例えばTi、Ni、Auを順に積層させた密着層を形成した後、この密着層上にSn層6を形成するのが好ましい。例えば、密着層を構成するTi層、Ni層、Au層の膜厚は、それぞれ、約100nm、約200nm、約100nmとすれば良い。また、密着層を形成する領域は、例えばレジストパターニングによって規定すれば良い。なお、半導体チップ1の裏面にSn層6を密着させるための密着層としては、Ti、Ni、Auを順に積層させた密着層のほかに、Ti、Pt、Auを順に積層させた密着層を用いることもできる。つまり、半導体チップ1の裏面、例えばGaN系半導体積層構造をサポートするSiC基板の裏面に、例えばTi/Pt/Auのメタライズ処理を施しても良い。
【0023】
そして、図1(C)に示すように、ステージ2の半導体チップ実装領域2A上に半導体チップ1を位置合わせし、図1(D)に示すように、Ag及びSnを含む合金を含む層としてSn−Ag合金層9を形成して、半導体チップ1をステージ2の半導体チップ実装領域2Aに接合する。
つまり、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aに半導体チップ1を位置合わせし、半導体チップ実装領域2Aの全面に形成されたAg層5に、半導体チップ1の裏面の一部に形成されたSn層6が接するように、半導体チップ1を半導体チップ実装領域2Aにフェイスアップで搭載する。そして、約221℃以上の温度、最大約240℃の温度で加熱することで、Sn−Ag合金層9を形成し、このSn−Ag合金層9によって半導体チップ1をステージ2の半導体チップ実装領域2Aに接合する。これにより、半導体チップ1が、リードフレームのステージ2上に固定される。つまり、Sn−Ag合金層9による金属接合によって、半導体チップ1がリードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aに確実に固着される。ここで、半導体チップ1とリードフレームのステージ2とを接合する接合材料としてのSn−Ag合金は、低い熱抵抗値を有するため、高い放熱効果が得られることになる。
【0024】
なお、図5(A)に示すように、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域にCr層8を形成した場合には、図5(B)に示すように、ステージ2の半導体チップ実装領域2A上に半導体チップ1を位置合わせし、図5(C)に示すように、Sn−Ag合金層9を形成して、半導体チップ1をステージ2の半導体チップ実装領域2Aに接合することになる。
【0025】
上述のように、Ag層5とSn層6とを接触させた状態で、約221℃以上の温度にすると、AgとSnの共晶反応によって、Ag層5とSn層6はこれらが接している部分が溶融し、合金化して、Sn−Ag合金層9が形成される。なお、約221℃は、Sn−Ag合金の融点、即ち、SnとAgの二元状態図における固相線温度である。ここでは、Sn層6は、半導体チップ1の裏面の一部(ここでは中央部)に設けられているだけであるため、この部分のAg層5とSn層6が溶融し、合金化して、Sn−Ag合金層9が形成される。ここで、AgとSnは共晶反応となり、SnとAgの二元状態図によれば、固相線温度約221℃以上で液相を生じ、それ以下の温度でAgSn及びSnの固相を生じる。また、SnとAgの二元状態図によれば、Ag約73.2wt%、Sn約26.8wt%がAgSnの固溶限である。このため、Sn中へのAgの拡散溶解が進行してAg約73.2wt%を超えるとAgSnは固相になり、これ以上は、Sn中へのAgの拡散溶解が進行しない、即ち、Ag層5及びSn層6は溶融せず、濡れ広がらない。このため、Ag層5及びSn層6の膜厚の比が73.2:26.8になるようにすれば、Sn層6を形成した領域、即ち、半導体チップ1の裏面の一部(ここでは中央部)だけでAg層5とSn層6が溶融し、合金化して、Sn−Ag合金層9が形成されるようにすることができる。また、Ag層5及びSn層6の膜厚の比が73.2:26.8になる場合よりもAg層5の膜厚を大きくすれば、Sn層6を形成した領域、即ち、半導体チップ1の裏面の一部(ここでは中央部)よりも小さい領域だけでAg層5とSn層6が溶融し、合金化して、Sn−Ag合金層9が形成されるようにすることができる。これにより、Sn層6を形成した領域に対向する領域以外の領域に形成されたAg層5が溶融し、Sn−Ag合金層9が濡れ広がらないようにすることができる。つまり、半導体チップ1の裏面の一部(ここでは中央部)に形成されたSn層6及びこれに対向する領域に形成されたAg層5だけが溶融し、それ以外の領域(ここでは中央部の外側の領域)に形成されたAg層5は溶融せず固体のままになるため、半導体チップ1に移動や回転等の位置ずれが生じてしまうのを防ぐことができる。
【0026】
このようにして製造された半導体装置の構成、即ち、半導体チップの実装構造は、以下のようになる。
つまり、本実施形態にかかる半導体装置は、図1(D)に示すように、ステージ2と、ステージ2上に設けられた半導体チップ1と、ステージ2と半導体チップ1との間に設けられたAg層5及びSn−Ag合金層9からなる接合層3とを備える。ここでは、Ag層5は、ステージ2に接合されている一方、半導体チップ1には接しているだけである。また、Sn−Ag合金層9は、ステージ2と半導体チップ1とを接合している。また、Sn−Ag合金層9は、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの中央部に設けられており、Ag層5は、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの中央部の外側に設けられている。
【0027】
また、図5(A)に示すように、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域にCr層8を形成した場合には、図5(C)に示すように、半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域に、Sn−Ag合金層9に含まれているSnと反応しないCr層8を備えることになる。また、半導体チップ1とSn−Ag合金層9との間に密着層を備える場合もある。
【0028】
したがって、本実施形態にかかる半導体装置及びその製造方法によれば、リードフレームのステージ2上に半導体チップ1を実装する際に、半導体チップ1が移動や回転等の位置ずれを生じないようにすることができるという利点がある。
つまり、リードフレームのステージ2上に半導体チップ1を実装する際に、位置ずれ等の接合不良を生じることなく、半導体チップ1をリードフレームのステージ2上の所定の位置に高精度に固定(搭載)することができる。また、リードフレームのステージ2と半導体チップ1とを接合する接合層3に含まれるSn−Ag合金の融点は約221℃であり、半導体チップ1の動作時の温度よりも高くなるため、半導体チップ動作時の発熱に伴う位置ずれ等も防止することできる。さらに、本実施形態では、半導体チップ実装領域2Aの中央部にSn−Ag合金層9が形成されるため、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域にSn−Ag合金層9が染み出すのを抑制することができる。特に、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域にCr層8を形成した場合には、Sn−Ag合金層9が染み出すのを確実に防止することができる。これにより、例えばワイヤボンディングによる接続面(ワイヤボンディング電極部)が汚染されないようにすることができる。この結果、信頼性の高い半導体装置を作製することが可能となり、歩留まりを大幅に向上させることができる。
【0029】
なお、例えば図4に示すように、半導体チップ実装領域2A及び半導体チップ1の裏面の一方の全面に、例えばはんだ、Agペースト、熱伝導性接着剤等のダイボンディング剤103を塗布して、半導体チップ1をステージ2の半導体チップ実装領域2Aに接合する場合、信頼性の高い半導体装置を作製するのは難しい。つまり、半導体チップ1が移動や回転等の位置ずれを生じたり、はんだの染み出しや樹脂硬化時の飛散などによってワイヤボンディングによるワイヤ4の接続面が汚染されてしまったりするため、信頼性の高い半導体装置を作製するのが難しい。
【0030】
さらに、上述のようにして作製した半導体装置における半導体チップの動作時の熱抵抗値を測定したところ、約0.3℃/W以下であり、はんだによる接合によって作製した半導体装置と同等の熱抵抗値を示した。このように、上述のようにして半導体チップ1をリードフレームのステージ2に接合した場合であっても、Ag層5やSn−Ag合金層9、及び、リードフレームのステージ2を介して、半導体チップ1の発熱を効率良く外部へ放熱させることが可能である。例えば、電子機器に備えられ、高電圧かつ高出力で動作させる電源用の半導体装置では、半導体チップ1から発生する発熱量が大きくなり、制御回路の信頼性に影響を与えるおそれがあるが、このように半導体チップ1の発熱を効率良く外部へ放熱させることができるため、高精度で、信頼性の高い半導体装置を実現することが可能である。
【0031】
なお、上述の実施形態では、第1金属を含む層としてAg層5を形成し、第2金属を含む層としてSn層6を形成し、第1金属と第2金属との合金を含む層としてSn−Ag合金層9を形成しているが、第1金属を含む層、第2金属を含む層、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層は、これらに限られるものではない。
つまり、第1金属を含む層5は、第1金属として、Ag、Cu、Au、Bi、In、Ni、Pb、Sbのいずれかの金属を含む層であれば良い。また、第1金属を含む層5は、第1金属からなる第1金属層であっても良いし、第1金属と他の金属とを含む層であっても良いし、第1金属と樹脂とを含む層であっても良い。ここで、第1金属と樹脂とを含む層は、例えば第1金属の粉末が添加された樹脂層、即ち、第1金属が混合された熱伝導性樹脂層である。なお、樹脂層を接着剤ともいい、熱伝導性樹脂層を熱伝導性接着剤ともいう。なお、第1金属を含む層5を、第1金属と樹脂とを含む層とする場合、あるいは、第1金属を含む層5を、第1金属とフラックスとを含むペースト(例えばAgペースト)を用いて形成する場合、例えばディスペンス法、スクリーン印刷法などの印刷法などによって形成すれば良い。例えば、上述の実施形態において、第1金属を含む層5として、Ag粉末を添加した樹脂層を形成する場合、例えば、平均粒径約5μmのAg粉末を約50vol%含有するエポキシ系樹脂材料を、厚さ約50μmとなるように形成すれば良い。この場合も、上述の実施形態の場合と同様に、リードフレームのステージ2上に半導体チップ1を実装する際に、半導体チップ1が移動や回転等の位置ずれを生じないようにすることができる。また、このようにして作製した半導体装置における半導体チップ1の動作時の熱抵抗値を測定したところ、約0.5℃/W以下であり、熱伝導性接着剤による接合によって作製した半導体装置と同等の熱抵抗値を示した。このようにして半導体チップ1をリードフレームのステージ2に接合した場合であっても、Ag及び樹脂を含む層5、Sn−Ag合金及び樹脂を含む層9、及び、リードフレームのステージ2を介して、半導体チップ1の発熱を効率良く外部へ放熱させることが可能である。
【0032】
また、第2金属を含む層6は、第2金属として、Ag、Cu、Au、Bi、In、Ni、Pb、Sbのいずれかの第1金属と反応して合金を形成しうる金属、即ち、溶融・合金化する金属を含む層であれば良い。例えば、第2金属を含む層6は、第2金属として、Sn、Bi、In、Zn、Ag、Sb、Cu、Ni、Pbのいずれかの金属を含む層であれば良い。つまり、第2金属を含む層6は、SnからなるSn層であっても良いし、Snを主成分としてBi、In、Zn、Ag、Sb、Cu、Ni、Pbの少なくとも1種以上を含む材料からなる層であっても良いし、Bi、In、Zn、Ag、Sb、Cu、Ni、Pbのいずれか一の材料からなる層であっても良い。また、第2金属を含む層6は、第2金属からなる第2金属層であっても良いし、第2金属と他の金属とを含む層であっても良いし、第2金属と樹脂とを含む層であっても良い。ここで、第2金属と樹脂とを含む層は、例えば第2金属の粉末が添加された樹脂層、即ち、第2金属が混合された熱伝導性樹脂層である。なお、第2金属を含む層6を、第2金属と樹脂とを含む層とする場合、あるいは、第2金属を含む層を、第2金属とフラックスとを含むペースト(例えばSnペースト)を用いて形成する場合、例えばディスペンス法、スクリーン印刷法などの印刷法などによって形成すれば良い。例えば、上述の実施形態において、第2金属を含む層6を、Snペーストを用いて形成する場合、Snペーストを例えばスクリーン印刷法によって形成した後、Snの融点約232℃以上、最大温度約250℃で、約30秒以上の条件でリフロー処理して、Sn層6を形成すれば良い。この場合も、上述の実施形態の場合と同様に、リードフレームのステージ2上に半導体チップ1を実装する際に、半導体チップ1が移動や回転等の位置ずれを生じないようにすることができる。また、このようにして作製した半導体装置における半導体チップ1の動作時の熱抵抗値を測定したところ、約0.3℃/W以下であり、はんだによる接合によって作製した半導体装置と同等の熱抵抗値を示した。このようにして半導体チップ1をリードフレームのステージ2に接合した場合であっても、Ag層5、Sn−Ag合金層9、及び、リードフレームのステージ2を介して、半導体チップ1の発熱を効率良く外部へ放熱させることが可能である。
【0033】
また、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層9は、Ag、Cu、Au、Bi、In、Ni、Pb、Sbのいずれかの第1金属、及び、第1金属と反応して合金を形成しうる第2金属を含む合金を含む層であれば良い。例えば、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層は、Ag、Cu、Au、Bi、In、Ni、Pb、Sbのいずれかの第1金属、及び、Sn、Bi、In、Zn、Ag、Sb、Cu、Ni、Pbのいずれかの第2金属を含む合金を含む層であれば良い。また、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層は、第1金属及び第2金属からなる合金層であっても良いし、第1金属と第2金属と他の金属とからなる合金層であっても良いし、第1金属及び第2金属を含む合金と第1金属又は第2金属とを含む層であっても良いし、第1金属及び第2金属を含む合金と樹脂とを含む層であっても良い。ここで、第1金属及び第2金属を含む合金と樹脂とを含む層は、例えば第1金属及び第2金属を含む合金が混合された熱伝導性樹脂層である。
【0034】
また、上述の実施形態において、第3金属を含む層としてCr層8を形成しても良いとしているが、第3金属を含む層はこれに限られるものではない。つまり、第3金属を含む層8は、第2金属と反応しない金属を含む層、即ち、第2金属と固溶しない金属を含む層であれば良い。例えば、第3金属を含む層8は、Cr、Fe、Ti、Zrのいずれかの金属を含む層であれば良い。
【0035】
また、上述の実施形態では、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの全面に第1金属を含む層5を形成し、半導体チップ1の裏面の一部(中央部の一箇所)に第2金属を含む層6を形成しているが、これに限られるものではない。つまり、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2A及び半導体チップ1の裏面の一方に、第1金属を含む層5及び第2金属を含む層6の一方を形成し、半導体チップ実装領域2A及び半導体チップ1の裏面の他方の、第1金属を含む層5及び第2金属を含む層6の一方が形成された領域の一部に相当する領域に、第1金属を含む層5及び第2金属を含む層6の他方を形成すれば良い。
【0036】
例えば、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの一部(中央部の一箇所)に第1金属を含む層5を形成し、半導体チップ1の裏面の全面に第2金属を含む層6を形成しても良い。これにより、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの一部(中央部の一箇所)に形成された第1金属を含む層5及びこれに対向する領域に形成された第2金属を含む層6だけが溶融し、それ以外の領域(中央部の外側の領域)に形成された第2金属を含む層6は溶融せずに固体のままになるため、半導体チップ1に移動や回転等の位置ずれが生じてしまうのを防ぐことができる。また、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの中央部に第1金属を含む層5を形成することで、加熱接合時に、半導体チップ実装領域2Aの周囲に第1金属及び第2金属を含む合金を含む層9が染み出すのを抑制することが可能となる。
【0037】
また、例えば図6(A)に示すように、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの全面に第1金属を含む層(ここではAg層)5を形成し、図6(B)に示すように、半導体チップ1の裏面の一部(複数の箇所)に第2金属を含む層(ここではSn層)6を形成しても良い。例えば、半導体チップ1の裏面の対角線上の2箇所に第2金属を含む層(ここではSn層)6を形成すれば良い。ここで、Sn層6は、例えば電解めっき法やスクリーン印刷法によって形成すれば良い。そして、図6(C)に示すように、ステージ2の半導体チップ実装領域2A上に半導体チップ1を位置合わせし、図6(D)に示すように、Sn−Ag合金層9を形成して、半導体チップ1をステージ2の半導体チップ実装領域2Aに接合する。これにより、半導体チップ1の裏面の一部(複数の箇所)に形成された第2金属を含む層6及びこれに対向する領域に形成された第1金属を含む層5だけが溶融し、それ以外の領域(複数の箇所の周囲の領域)に形成された第1金属を含む層5は溶融せずに固体のままになるため、半導体チップ1に移動や回転等の位置ずれが生じてしまうのを防ぐことができる。特に、半導体チップ1の裏面の複数の箇所に第2金属を含む層6を形成することで、加熱接合時に、半導体チップ1が回転してしまうのを抑制することが可能となる。また、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの外縁に接しない領域(外周部以外の領域)の複数の箇所に第2金属を含む層6を形成することで、加熱接合時に、半導体チップ実装領域2Aの周囲に第1金属及び第2金属を含む合金を含む層9が染み出すのを抑制することが可能となる。ここでは、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域にCr層8を形成しているため、Sn−Ag合金層9が染み出すのを確実に防止することができる。また、このようにして作製した半導体装置における半導体チップ1の動作時の熱抵抗値を測定したところ、約0.3℃/W以下であり、はんだによる接合によって作製した半導体装置と同等の熱抵抗値を示した。このようにして半導体チップ1をリードフレームのステージ2に接合した場合であっても、Ag層5、Sn−Ag合金層9、及び、リードフレームのステージ2を介して、半導体チップ1の発熱を効率良く外部へ放熱させることが可能である。なお、図6(A)〜図6(D)では、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域にCr層8を形成する場合を例に挙げて示しているが、これに限られるものではなく、Cr層8を形成しなくても良い。
【0038】
逆に、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの一部(複数の箇所)に第1金属を含む層5を形成し、半導体チップ1の裏面の全面に第2金属を含む層6を形成しても良い。この場合も上述の場合と同様の作用、効果がある。
また、例えば図7(A)に示すように、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの全面に第1金属を含む層(ここではAg層)5を形成し、図7(B)に示すように、半導体チップ1の裏面の一部(外周部)に第2金属を含む層(ここではSn層)6を形成しても良い。そして、図7(C)に示すように、ステージ2の半導体チップ実装領域2A上に半導体チップ1を位置合わせし、図7(D)に示すように、Sn−Ag合金層9を形成して、半導体チップ1をステージ2の半導体チップ実装領域2Aに接合する。これにより、半導体チップ1の裏面の一部(外周部)に形成された第2金属を含む層6及びこれに対向する領域に形成された第1金属を含む層5だけが溶融し、それ以外の領域(外周部の内側の領域)に形成された第1金属を含む層5は溶融せずに固体のままになるため、半導体チップ1に移動や回転等の位置ずれが生じてしまうのを防ぐことができる。特に、このように、半導体チップ1の裏面の外周部に第2金属を含む層6を形成することで、加熱接合時に、半導体チップ実装領域2Aの周囲に第1金属及び第2金属を含む合金を含む層9が染み出すおそれがある。このため、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域に、第1金属及び第2金属の少なくとも一方と反応しない第3金属を含む層(ここではCr層)8を形成するのが好ましい。これにより、Snの溶融時の染み出し、即ち、Sn−Ag合金層9の染み出しを抑制することが可能となる。また、このようにして作製した半導体装置における半導体チップ1の動作時の熱抵抗値を測定したところ、約0.3℃/W以下であり、はんだによる接合によって作製した半導体装置と同等の熱抵抗値を示した。このようにして半導体チップ1をリードフレームのステージ2に接合した場合であっても、Ag層5、Sn−Ag合金層9、及び、リードフレームのステージ2を介して、半導体チップ1の発熱を効率良く外部へ放熱させることが可能である。なお、図7(A)〜図7(D)では、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域にCr層8を形成する場合を例に挙げて示しているが、これに限られるものではなく、Cr層8を形成しなくても良い。
【0039】
逆に、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの一部(外周部)に第1金属を含む層5を形成し、半導体チップ1の裏面の全面に第2金属を含む層6を形成しても良い。この場合も上述の場合と同様の作用、効果がある。
また、例えば、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの全面に第2金属を含む層6を形成し、半導体チップ1の裏面の一部に第1金属を含む層5を形成しても良い。これにより、半導体チップ1の裏面の一部に形成された第1金属を含む層5及びこれに対向する領域に形成された第2金属を含む層6だけが溶融し、それ以外の領域に形成された第2金属を含む層6は溶融せずに固体のままになるため、半導体チップ1に移動や回転等の位置ずれが生じてしまうのを防ぐことができる。特に、半導体チップ1の裏面の外周部に第1金属を含む層5を形成する場合、半導体チップ実装領域2Aの周囲に第1金属及び第2金属を含む合金を含む層9が染み出すおそれがある。このため、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域に、第1金属及び第2金属の少なくとも一方と反応しない第3金属を含む層8を形成するのが好ましい。これにより、Snの溶融時の染み出しを抑制することが可能となる。
【0040】
逆に、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの一部に第2金属を含む層6を形成し、半導体チップ1の裏面の全面に第1金属を含む層5を形成しても良い。この場合も上述の場合と同様の作用、効果がある。
また、上述の実施形態では、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの全面に第1金属を含む層(Ag層)5を形成し、半導体チップ1の裏面の一部(中央部の一箇所)に第2金属を含む層(Sn層)6を形成しているため、製造された半導体装置は、ステージ2と半導体チップ1との間に設けられた第1金属を含む層(Ag層)5及び第1金属及び第2金属を含む合金を含む層(Sn−Ag合金層;第1金属を合金化した合金を含む層)9とを備えるものとなるが、これに限られるものではない。
【0041】
例えば、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの全面に第2金属を含む層6を形成し、半導体チップ1の裏面の一部に第1金属を含む層5を形成する場合には、製造される半導体装置は、ステージ2と半導体チップ1との間に設けられた第2金属を含む層6及び第1金属及び第2金属を含む合金を含む層(第2金属を合金化した合金を含む層)9とを備えるものとなる。この場合、第2金属を含む層6は、ステージ2に接合され、半導体チップ1に接しているものとなる。
【0042】
また、例えば、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの一部に第1金属を含む層5を形成し、半導体チップ1の裏面の全面に第2金属を含む層6を形成する場合には、製造される半導体装置は、ステージ2と半導体チップ1との間に設けられた第2金属を含む層6及び第1金属及び第2金属を含む合金を含む層(第2金属を合金化した合金を含む層)9とを備えるものとなる。この場合、第2金属を含む層6は、半導体チップ1に接合され、ステージ2に接しているものとなる。
【0043】
また、例えば、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの一部に第2金属を含む層6を形成し、半導体チップ1の裏面の全面に第1金属を含む層5を形成する場合には、製造される半導体装置は、ステージ2と半導体チップ1との間に設けられた第1金属を含む層5及び第1金属及び第2金属を含む合金を含む層(第1金属を合金化した合金を含む層)9とを備えるものとなる。この場合、第1金属を含む層5は、半導体チップ1に接合され、ステージ2に接しているものとなる。
【0044】
また、上述の実施形態では、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの全面に第1金属を含む層(Ag層)5を形成し、半導体チップ1の裏面の一部(中央部の一箇所)に第2金属を含む層(Sn層)6を形成しているため、製造された半導体装置は、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層(Sn−Ag合金層;第1金属を合金化した合金を含む層)9を、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの中央部に備え、第1金属を含む層(Ag層)5を、ステージ2の半導体チップ実装領域の中央部の外側に備えるものとなるが、これに限られるものではない。
【0045】
例えば、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの一部(中央部の一箇所)に第1金属を含む層5を形成し、半導体チップ1の裏面の全面に第2金属を含む層6を形成する場合には、製造される半導体装置は、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層(第2金属を合金化した合金を含む層)9を、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの中央部に備え、第2金属を含む層6を、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの中央部の外側に備えるものとなる。
【0046】
また、例えば、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの全面に第1金属を含む層5を形成し、半導体チップ1の裏面の一部(複数の箇所)に第2金属を含む層6を形成する場合、製造される半導体装置は、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層(第1金属を合金化した合金を含む層)9を、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの複数の箇所に備え、第1金属を含む層5を、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの複数の箇所に設けられた合金を含む層9の周囲に備えるものとなる。逆に、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの一部(複数の箇所)に第1金属を含む層5を形成し、半導体チップ1の裏面の全面に第2金属を含む層6を形成する場合、製造される半導体装置は、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層(第2金属を合金化した合金を含む層)9を、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの複数の箇所に備え、第2金属を含む層6を、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの複数の箇所に設けられた合金を含む層の周囲に備えるものとなる。
【0047】
また、例えば、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの全面に第1金属を含む層5を形成し、半導体チップ1の裏面の一部(外周部)に第2金属を含む層6を形成する場合、製造される半導体装置は、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層(第1金属を合金化した合金を含む層)9を、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの外周部に備え、第1金属を含む層5を、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの外周部の内側に備えるものとなる。逆に、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの一部(外周部)に第1金属を含む層5を形成し、半導体チップ1の裏面の全面に第2金属を含む層6を形成する場合、製造される半導体装置は、第1金属及び第2金属を含む合金を含む層(第2金属を合金化した合金を含む層)9を、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの外周部に備え、第2金属を含む層6を、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aの外周部の内側に備えるものとなる。
【0048】
また、例えば、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域に、第1金属及び第2金属の少なくとも一方と反応しない第3金属を含む層8を形成する場合、製造される半導体装置は、半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域に、合金を含む層9に含まれている第1金属及び第2金属の少なくとも一方と反応しない第3金属を含む層8、即ち、合金を含む層9に含まれている金属と反応しない他の金属を含む層8を備えるものとなる。
【0049】
また、上述の実施形態の変形例のものにおいて[図7(A)〜図7(D)参照]、例えば図8(A)〜図8(D)に示すように、半導体チップ1を半導体チップ実装領域2Aに接合する前に、第1金属を含む層(ここではAg層)5の表面に突起部(凹凸)10を形成するようにしても良い。ここで、突起部10を形成する方法としては、例えば、以下の3つの方法がある。まず、例えば電解めっき法によってAg層5を形成する際に電流密度を変えて島状にAgを分布させて、突起部10を形成する方法がある。例えば、電解めっき法によって例えば厚さ約5μmのAg層5を形成する際に電流密度を変えて例えば±3μm程度の表面粗さを持つAg層5を形成する。また、Ag層5に対して、例えば#100〜#200程度の粒度のアルミナ、ガーネット、ガラスビーズによるサンドブラスト処理を施して、その表面を粗くして、Ag層5の表面に突起部10を形成する方法もある。さらに、Ag層5に対して、例えば平均粒径約10μm〜約20μmのAg粉末又はAgペーストを吹き付けて定着させることで、Ag層5の表面に突起部10を形成する方法もある。この場合、製造される半導体装置は、Ag層5が、表面に突起部10を備えるものとなる。このように、半導体チップ1を半導体チップ実装領域2Aに接合する前に、半導体チップ実装領域2A及び半導体チップ1の裏面の一方の全面に形成される第1金属を含む層5及び第2金属を含む層6の一方の表面に突起部10を形成するようにしても良い。この場合、製造される半導体装置は、金属を含む層(ここではAg層)が、表面に突起部10を備えるものとなる。これにより、半導体チップ1をリードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aに接合する際に、突起部10が塑性変形し、ステージ2の半導体チップ実装領域2Aと半導体チップ1の裏面との接触面積が増加するため、低熱抵抗化を実現することが可能となる。このようにして作製した半導体装置における半導体チップ1の動作時の熱抵抗値を測定したところ、約0.1℃/W以下であり、はんだによる接合によって作製した半導体装置よりも小さい熱抵抗値を示した。このようにして半導体チップ1をリードフレームのステージ2に接合した場合であっても、Ag層5、Sn−Ag合金層9、突起部10及び、リードフレームのステージ2を介して、半導体チップ1の発熱を効率良く外部へ放熱させることが可能である。なお、図8(A)〜図8(D)では、リードフレームのステージ2上の半導体チップ実装領域2Aの周囲の領域にCr層8を形成する場合を例に挙げて示しているが、これに限られるものではなく、Cr層8を形成しなくても良い。また、図8(A)〜図8(D)では、上述の実施形態の変形例に適用する場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、上述の実施形態のもの[図1(A)〜図1(D)参照]やその他の変形例のもの[図5(A)〜図5(C)、図6(A)〜図6(D)参照]に適用することもできる。
【0050】
また、上述の実施形態では、ディスクリートパッケージを例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、他の半導体パッケージであっても良い。また、上述の実施形態では、リードフレームを用いて半導体装置を製造するため、製造された半導体装置は、リードフレームのステージ2上に半導体チップ1を備えるものとなっているが、これに限られるものではない。例えば図9に示すように、BGA(Ball Grid Array)ボール12を備えるパッケージ基板などの回路基板11上に半導体チップ1を備え、半導体チップ1と回路基板11とがワイヤ(例えばAuワイヤ)4で接続されており、モールド樹脂7によって樹脂封止される半導体装置(半導体パッケージ)において、半導体チップ1と回路基板11とを接合する接合層3に本発明を適用することもできる。また、プリント基板(配線基板)などの回路基板上に半導体チップを備える半導体装置などに本発明を適用することもできる。なお、パッケージ基板やプリント基板などの回路基板を、支持板ともいう。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかる電源装置について、図10を参照しながら説明する。
【0051】
本実施形態にかかる電源装置は、上述のGaN−HEMTを含む半導体パッケージを備える電源装置である。
以下、サーバに用いられる電源装置に備えられるPFC(power factor correction)回路に、上述の半導体パッケージに含まれるGaN−HEMTを用いる場合を例に挙げて説明する。
【0052】
本PFC回路は、図10に示すように、ダイオードブリッジ30と、チョークコイル31と、第1コンデンサ32と、上述の半導体パッケージに含まれるGaN−HEMT33と、ダイオード34と、第2コンデンサ35とを備える。
ここでは、本PFC回路は、回路基板上に、ダイオードブリッジ30、チョークコイル31、第1コンデンサ32、上述の半導体パッケージに含まれるGaN−HEMT33、ダイオード34、及び、第2コンデンサ35が実装されて構成されている。
【0053】
本実施形態では、上述の半導体パッケージのドレインリード23、ソースリード22及びゲートリード21が、それぞれ、回路基板のドレインリード挿入部、ソースリード挿入部及びゲートリード挿入部に挿入され、例えばはんだなどによって固定されている。このようにして、回路基板に形成されたPFC回路に、上述の半導体パッケージに含まれるGaN−HEMT33が接続されている。
【0054】
そして、本PFC回路では、GaN−HEMT33のドレイン電極Dに、チョークコイル31の一方の端子及びダイオード34のアノード端子が接続されている。また、チョークコイル31の他方の端子には第1コンデンサ32の一方の端子が接続され、ダイオード34のカソード端子には第2コンデンサ35の一方の端子が接続されている。そして、第1コンデンサ32の他方の端子、GaN−HEMT33のソース電極S及び第2コンデンサ35の他方の端子が接地されている。また、第1コンデンサ32の両端子には、ダイオードブリッジ30の一対の端子が接続されており、ダイオードブリッジ30の他の一対の端子は、交流(AC)電圧が入力される入力端子に接続されている。また、第2コンデンサ35の両端子は、直流(DC)電圧が出力される出力端子に接続されている。また、GaN−HEMT33のゲート電極Gには、図示しないゲートドライバが接続されている。そして、本PFC回路では、ゲートドライバによってGaN−HEMT33を駆動することで、入力端子から入力されたAC電圧を、DC電圧に変換して、出力端子から出力するようになっている。
【0055】
したがって、本実施形態にかかる電源装置によれば、信頼性を向上させることができるという利点がある。つまり、上述の第1実施形態及び変形例における信頼性の高い半導体パッケージを備えるため、信頼性の高い電源装置を構築することができるという利点がある。
なお、ここでは、上述の半導体装置(GaN−HEMT又はGaN−HEMTを含む半導体パッケージ)を、サーバに用いられる電源装置に備えられるPFC回路に用いる場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではない。例えば、上述の半導体装置(GaN−HEMT又はGaN−HEMTを含む半導体パッケージ)を、サーバ以外のコンピュータなどの電子機器(電子装置)に用いても良い。また、上述の半導体装置(半導体パッケージ)を、電源装置に備えられる他の回路(例えばDC−DCコンバータなど)に用いても良い。
[その他]
なお、本発明は、上述した各実施形態及び変形例に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
【0056】
例えば、上述の各実施形態及び変形例では、GaN−HEMTを備える半導体チップを例に挙げて説明しているが、半導体チップはこれに限られるものではない。
以下、上述の各実施形態及び変形例に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
支持板の半導体チップ実装領域及び半導体チップの裏面の一方に、第1金属を含む層及び第2金属を含む層の一方を形成し、
前記半導体チップ実装領域及び前記半導体チップの裏面の他方の、前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の一方が形成された領域の一部に相当する領域に、前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の他方を形成し、
前記半導体チップ実装領域に前記半導体チップを位置合わせし、前記第1金属及び前記第2金属を含む合金を含む層を形成して、前記半導体チップを前記半導体チップ実装領域に接合することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0057】
(付記2)
前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の一方を、前記半導体チップ実装領域及び前記半導体チップの裏面の一方の全面に形成し、
前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の他方を、前記半導体チップ実装領域及び前記半導体チップの裏面の他方の一部に形成することを特徴とする、付記1に記載の半導体装置の製造方法。
【0058】
(付記3)
前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の他方を、前記半導体チップ実装領域及び前記半導体チップの裏面の他方の中央部に形成することを特徴とする、付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記4)
前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の他方を、前記半導体チップ実装領域及び前記半導体チップの裏面の他方の複数の箇所に形成することを特徴とする、付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【0059】
(付記5)
前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の他方を、前記半導体チップ実装領域及び前記半導体チップの裏面の他方の外周部に形成することを特徴とする、付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記6)
前記半導体チップを前記半導体チップ実装領域に接合する前に、前記支持板上の前記半導体チップ実装領域の周囲の領域に、前記第1金属及び前記第2金属の少なくとも一方と反応しない第3金属を含む層を形成することを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0060】
(付記7)
前記第1金属は、Ag、Cu、Au、Bi、In、Ni、Pb、Sbのいずれかの金属であり、
前記第2金属は、前記第1金属と反応して合金を形成しうる金属であることを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0061】
(付記8)
前記第2金属は、Sn、Bi、In、Zn、Ag、Sb、Cu、Ni、Pbのいずれかの金属であることを特徴とする、付記7に記載の半導体装置の製造方法。
(付記9)
前記第1金属は、Ag、Cu、Au、Bi、In、Ni、Pb、Sbのいずれかの金属であり、
前記第2金属は、前記第1金属と反応して合金を形成しうる金属であって、Sn、Bi、In、Zn、Ag、Sb、Cu、Ni、Pbのいずれかの金属であり、
前記第3金属は、前記第2金属と反応しない金属であって、Cr、Fe、Ti、Zrのいずれかの金属であることを特徴とする、付記6に記載の半導体装置の製造方法。
【0062】
(付記10)
前記半導体チップを前記半導体チップ実装領域に接合する前に、前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の一方の表面に突起部を形成することを特徴とする、付記1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記11)
前記半導体チップの裏面に前記第1金属を含む層又は前記第2金属を含む層を形成する前に、前記半導体チップの裏面に密着層を形成することを特徴とする、付記1〜10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0063】
(付記12)
支持板と、
前記支持板上に設けられた半導体チップと、
前記支持板と前記半導体チップとの間に設けられ、前記支持板及び前記半導体チップのいずれか一方に接合された金属を含む層と、
前記支持板と前記半導体チップとの間に設けられ、前記支持板と前記半導体チップとを接合している、前記金属を合金化した合金を含む層とを備えることを特徴とする半導体装置。
【0064】
(付記13)
前記合金を含む層は、前記支持板の半導体チップ実装領域の中央部に設けられており、
前記金属を含む層は、前記支持板の前記半導体チップ実装領域の前記中央部の外側に設けられていることを特徴とする、付記12に記載の半導体装置。
(付記14)
前記合金を含む層は、前記支持板の半導体チップ実装領域の複数の箇所に設けられており、
前記金属を含む層は、前記支持板の前記半導体チップ実装領域の前記複数の箇所に設けられた前記合金を含む層の周囲に設けられていることを特徴とする、付記12に記載の半導体装置。
【0065】
(付記15)
前記合金を含む層は、前記支持板の半導体チップ実装領域の外周部に設けられており、
前記金属を含む層は、前記支持板の前記半導体チップ実装領域の前記外周部の内側に設けられていることを特徴とする、付記12に記載の半導体装置。
(付記16)
前記半導体チップ実装領域の周囲の領域に設けられ、前記合金を含む層に含まれている金属と反応しない他の金属を含む層を備えることを特徴とする、付記12〜15のいずれか1項に記載の半導体装置。
【0066】
(付記17)
前記金属を含む層は、表面に突起部を備えることを特徴とする、付記12〜16のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記18)
前記金属を含む層及び前記合金を含む層は、さらに樹脂を含むことを特徴とする、付記12〜17のいずれか1項に記載の半導体装置。
【0067】
(付記19)
前記半導体チップと前記合金を含む層との間に密着層を備えることを特徴とする、付記12〜18のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記20)
支持板と、
前記支持板上に設けられた半導体チップと、
前記支持板と前記半導体チップとの間に設けられ、前記支持板及び前記半導体チップのいずれか一方に接合された金属を含む層と、
前記支持板と前記半導体チップとの間に設けられ、前記支持板と前記半導体チップとを接合している、前記金属を合金化した合金を含む層とを備える半導体装置を備えることを特徴とする電源装置。
【符号の説明】
【0068】
1 半導体チップ
2 ステージ
2A 半導体チップ実装領域
3 接合層
4 ワイヤ
5 Ag層(第1金属を含む層)
6 Sn層(第2金属を含む層)
7 封止樹脂(モールド樹脂)
8 Cr層(第3金属を含む層)
9 Sn−Ag合金層(第1金属及び第2金属を含む合金を含む層)
10 突起部
11 回路基板(パッケージ基板)
12 BGAボール
21 ゲートリード
22 ソースリード
23 ドレインリード
24 ゲートパッド
25 ソースパッド
26 ドレインパッド
30 ダイオードブリッジ
31 チョークコイル
32 第1コンデンサ
33 GaN−HEMT
34 ダイオード
35 第2コンデンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持板の半導体チップ実装領域及び半導体チップの裏面の一方に、第1金属を含む層及び第2金属を含む層の一方を形成し、
前記半導体チップ実装領域及び前記半導体チップの裏面の他方の、前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の一方が形成された領域の一部に相当する領域に、前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の他方を形成し、
前記半導体チップ実装領域に前記半導体チップを位置合わせし、前記第1金属及び前記第2金属を含む合金を含む層を形成して、前記半導体チップを前記半導体チップ実装領域に接合することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の一方を、前記半導体チップ実装領域及び前記半導体チップの裏面の一方の全面に形成し、
前記第1金属を含む層及び前記第2金属を含む層の他方を、前記半導体チップ実装領域及び前記半導体チップの裏面の他方の一部に形成することを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
支持板と、
前記支持板上に設けられた半導体チップと、
前記支持板と前記半導体チップとの間に設けられ、前記支持板及び前記半導体チップのいずれか一方に接合された金属を含む層と、
前記支持板と前記半導体チップとの間に設けられ、前記支持板と前記半導体チップとを接合している、前記金属を合金化した合金を含む層とを備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
支持板と、
前記支持板上に設けられた半導体チップと、
前記支持板と前記半導体チップとの間に設けられ、前記支持板及び前記半導体チップのいずれか一方に接合された金属を含む層と、
前記支持板と前記半導体チップとの間に設けられ、前記支持板と前記半導体チップとを接合している、前記金属を合金化した合金を含む層とを備える半導体装置を備えることを特徴とする電源装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−174926(P2012−174926A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−36254(P2011−36254)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】