説明

危険エリア進入検知装置、危険エリア進入通知方法、及び危険エリア進入検知プログラム

【課題】監視対象者の危険エリアへの進入を、リアルタイムで、かつ実際の危険エリアの危険度に対応させて通知することができる危険エリア進入検知装置を提供する。
【解決手段】危険エリア進入検知装置1は、新たに危険エリアとして登録されたことを契機として、あるいは、予め定めた時間間隔で、予め登録されている監視対象者全員の現在の位置情報を位置情報サーバ2に要求して収集する。危険エリア進入検知装置1は、監視対象者が登録されている危険エリア内に居る場合、リアルタイム性が保証された通信手段(例えば、電話等)で監視者と監視対象者とを双方向通信可能な状態で接続する。一方、危険エリア外であれば、非リアルタイムな通信手段(例えば、メッセンジャやメール等)で監視者に対して情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、危険エリア進入検知装置、危険エリア進入通知方法、及び危険エリア進入検知プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、子供、老人、及び身障者を含む弱者が携帯する携帯端末の位置を監視し、該弱者が危険地域に接近または進入すると、携帯端末に対して、警告発生命令を送信し、危険である旨の警告を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−123192号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、危険地域(以下、危険エリアという)は、過去の事件・事故の事例から監視者自らや、自治体・警察・消防等で危険エリアとして認識している場所がある。また、危険エリアは、随時更新されるものであり、不特定多数の協力者から登録された瞬間や、危険エリアへ近づいた検知の際の監視対象者の位置情報が監視者へ提供される情報として大切である。このように、危険エリアとは、監視対象者の年齢(子供、老人)や、監視対象者の行動範囲、その危険度(交通事故多発箇所、不審者目撃箇所、窃盗や強盗発生箇所など)などに応じて変わってくるものである。
【0004】
しかしながら、従来技術では、管理センタへ登録される警告エリアは、全ての監視対象者に対して均一であり、また、危険であるか、危険でないかの2者択一しかなく、監視対象者毎に、あるいは危険の度合いに応じた設定がないため、全て同一のアクションとなってしまうという問題がある。更に、携帯電話への連絡の場合、連絡先の携帯電話が通信圏外にあったり、電源断である場合、監視者への連絡が何らかの要因で阻害されたケースにおいては、警告の通知ができない可能性がある。
【0005】
そこでこの発明は、監視対象者の危険エリアへの進入を、リアルタイムで、かつ実際の危険エリアの危険度に対応した警告を通知することができ、また警告の通知の阻害要因を軽減できる危険エリア進入検知装置、危険エリア進入通知方法、及び危険エリア進入検知プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、監視対象者の監視を要求する監視者より、当該監視者それぞれの指定する監視者指定危険エリア情報の登録を受け付ける監視者指定危険エリア登録受付手段と、登録される全ての監視対象者に共通の、共通危険エリア情報の登録を受け付ける共通危険エリア登録受付手段と、前記監視対象者のいずれかが前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報のいずれか一方で示される危険エリアに進入したか否かを判定する危険エリア進入判定手段と、前記危険エリア進入判定手段により、監視者対象者が前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報で示される危険エリアに進入したと判定された場合に、当該監視対象者の監視を要求する監視者の通報先装置へ、警告情報を送信する警告情報送信手段とを備えることを特徴とする危険エリア進入検知装置である。
【0007】
本発明は、上記の発明において、前記危険エリア進入判定手段は、所定の時間間隔に加えて、前記監視者指定危険エリア登録受付手段または前記共通危険エリア登録受付手段により、新たに監視者指定危険エリア情報または共通危険エリア情報の登録を受け付けたことを契機に、前記監視対象者のいずれかが前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報のいずれか一方で示される危険エリアに進入したか否かを判定することを特徴とする。
【0008】
本発明は、上記の発明において、前記警告情報送信手段は、複数の通信手段を備え、前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報で示される危険エリアのそれぞれに応じた危険度の登録を受け付ける危険度登録受付手段と、前記危険度のそれぞれに対応する通信手段の登録を受け付ける通信手段登録受付手段と、前記危険エリア進入判定手段により、監視者対象者が前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報で示される危険エリアに進入したと判定された場合に、前記複数の通信手段の中から、前記監視者対象者が進入した危険エリアの危険度に対応する通信手段を選択する通信手段選択手段とを更に備え、前記警告情報送信手段は、当該監視対象者の監視を要求する監視者の通報先装置へ、前記通信手段選択手段により選択された通信手段を用いて、警告情報を送信することを特徴とする。
【0009】
本発明は、上記の発明において、前記監視者の通報先装置として、複数の通報先装置に対する複数の連絡先アドレスを保持する連絡先アドレス保持手段と、前記連絡先アドレス保持手段に保持されている複数の連絡先アドレスに対する通報先装置の通信可否状態を判定する通信可否状態判定手段とを更に具備し、前記警告情報送信手段は、前記通信可否状態判定手段により、前記通報先装置が通信可であると判定された連絡先アドレスの通報先装置へ、前記通信手段選択手段により選択された通信手段を用いて、警告情報を送信することを特徴とする。
【0010】
本発明は、上記の発明において、前記危険エリアに設置され、該危険エリアに進入した監視対象者が携帯する携帯端末を検出する危険エリア進入検出手段を更に備え、前記危険エリア進入判定手段は、前記危険エリア進入検出手段により携帯端末が検出されると、監視対象者が危険エリアに進入したと判定することを特徴とする。
【0011】
本発明は、上記の発明において、前記監視対象者が携帯する携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段を更に備え、前記危険エリア進入判定手段は、前記危険エリア進入検出手段により携帯端末が検出されると、監視対象者が危険エリアに進入したと判定することに加え、前記位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて、監視対象者が危険エリアに進入したと判定することを特徴とする。
【0012】
上述した課題を解決するために、本発明は、監視対象者の監視を要求する監視者より、当該監視者それぞれの指定する監視者指定危険エリア情報の登録を受け付ける監視者指定危険エリア登録受付ステップと、登録される全ての監視対象者に共通の、共通危険エリア情報の登録を受け付ける共通危険エリア登録受付ステップと、前記監視対象者のいずれかが前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報のいずれか一方で示される危険エリアに進入したか否かを判定する危険エリア進入判定ステップと、前記監視者対象者が前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報で示される危険エリアに進入したと判定された場合に、当該監視対象者の監視を要求する監視者の通報先装置へ、警告情報を送信する警告情報送信ステップとを含むことを特徴とする危険エリア進入検知方法である。
【0013】
上述した課題を解決するために、本発明は、コンピュータに、監視対象者の監視を要求する監視者より、当該監視者それぞれの指定する監視者指定危険エリア情報の登録を受け付ける監視者指定危険エリア登録受付ステップと、登録される全ての監視対象者に共通の、共通危険エリア情報の登録を受け付ける共通危険エリア登録受付ステップと、前記監視対象者のいずれかが前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報のいずれか一方で示される危険エリアに進入したか否かを判定する危険エリア進入判定ステップと、前記監視者対象者が前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報で示される危険エリアに進入したと判定された場合に、当該監視対象者の監視を要求する監視者の通報先装置へ、警告情報を送信する警告情報送信ステップとを実行させるための危険エリア進入検知プログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、監視対象者のいずれかが監視者指定危険エリア情報または共通危険エリア情報のいずれか一方で示される危険エリアに進入した場合に、当該監視対象者の監視を要求する監視者の通報先装置へ、警告情報を送信する。これにより、様々な情報登録者から登録される危険エリア情報に従って警告することができ、より安心なサービスを提供することができるという効果が得られる。
【0015】
また、本発明によれば、所定の時間間隔に加えて、新たに監視者指定危険エリア情報または共通危険エリア情報の登録を受け付けたことを契機に、監視対象者のいずれかが監視者指定危険エリア情報または共通危険エリア情報のいずれか一方で示される危険エリアに進入したか否かを判定する。これにより、様々な情報登録者から登録される危険エリア情報に対してリアルタイムで警告することができ、より安心なサービスを提供することができるという効果が得られる。
【0016】
また、本発明によれば、監視者対象者が監視者指定危険エリア情報または共通危険エリア情報で示される危険エリアに進入したと判定された場合に、複数の通信手段の中から、監視者対象者が進入した危険エリアの危険度に対応する通信手段を選択し、選択された通信手段を用いて、監視対象者の監視を要求する監視者の通報先装置へ、警告情報を送信する。これにより、危険度に応じた通信手段で警告することができ、実際の危険エリアの危険度に対応した警告を通知することができるという効果が得られる。
【0017】
また、本発明によれば、複数の連絡先アドレスに対する通報先装置の通信可否状態を判定し、通信可であると判定された連絡先アドレスの通報先装置へ、選択された通信手段を用いて、警告情報を送信する。これにより、より確実に警告を通知することができるという効果が得られる。
【0018】
また、本発明によれば、危険エリアに進入した監視対象者が携帯する携帯端末を検出することで、監視対象者が危険エリアに進入したと判定する。これにより、より確実に監視対象者が危険エリアに進入したか否かを判定することができるという効果が得られる。
【0019】
また、本発明によれば、危険エリアに進入した監視対象者が携帯する携帯端末を検出することで、監視対象者が危険エリアに進入したと判定することに加え、監視対象者が携帯する携帯端末の位置情報に基づいて、監視対象者が危険エリアに進入したと判定する。これにより、より確実に監視対象者が危険エリアに進入したか否かを判定することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態による危険エリア進入検知方法の概要を説明するための概念図である。図において、危険エリア進入検知装置1には、何らかのトリガ(例えば、事件や事故、指定場所からの移動)の発生により、当該地域が危険エリア進入検知装置1に危険エリアとして、その危険度とともに登録される(SS1)。そして、危険エリアとして登録されたことを契機として、あるいは、予め定めた時間間隔で、危険エリア進入検知装置1は、位置情報サーバ2に予め登録されている監視対象者の現在の位置情報を要求して収集する(SS2)。
【0021】
監視対象者は、GPS受信機やRFIDタグ等を備えた携帯電話3−1、3−2、…、3−nを所持している。携帯電話3−1〜3−nは、該GPS、各所に配置されているRFIDリーダ(図示略)により、現在位置を示す位置情報を取得する。GPS受信機では、電波状況の悪い場所では正確な緯度・経度が判明しないため、正確な情報収集が困難な場所では、電波距離数十メートル程度で位置情報を把握可能なRFIDリーダ等のような正確な位置情報が収集可能な手段を利用する。なお、携帯電話3−1〜3−nは、(1)RFIDタグのみを備える場合、(2)GPS受信機の機能のみを備える場合、(3)RFIDタグとGPS受信機の両方の機能を備える場合などがある。また監視対象者は、携帯電話ではなく、RFIDタグまたはGPS受信機の機能のいずれかまたは両方の機能を備えたセンサ装置やICカードのような携帯端末を保持するようにしてもよい。
【0022】
危険エリア進入検知装置1は、収集された監視対象者の位置情報から、登録された危険エリア内に監視対象者が居ると判定される場合には、リアルタイム性が保証された通信手段(例えば、電話等)で監視者と監視対象者とを双方向通信可能な状態で接続する(SS3)。一方、危険エリア外であれば、非リアルタイムな通信手段(例えば、メッセンジャやメール等)で監視者に対して地図情報を含む情報を送信する。
【0023】
本発明では、危険エリアをその危険度(あるいは危険性)に応じて、3種類に分類して区別している(非危険エリアを入れると、4種類)。危険エリア進入検知装置1は、該危険度に応じて、異なるアクション(通信手段の選択)を可能としている。例えば、最も危険なエリアの場合には、リアルタイム性を保障する通信手段(例えば、電話等)を使用し、危険エリアではあるが危険度の低い場所の場合(監視対象者の通学路等を想定)には、リアルタイム性を保証しない通信手段(例えば、メッセンジャやメール等)を使用することができる。
【0024】
例えば、監視対象者(子供)が学校内(非危険エリア)にいる場合、もしくは、監視対象者(子供)が事件事故発生現場から遠方(危険エリア外)にいる場合には、メールにて位置情報を貼付して監視者である保護者に連絡する。また、監視対象者(子供)が事件事故発生現場付近(危険エリア内)にいる場合には、電話で監視者である保護者の電話(固定電話もしくは携帯電話)と子供の携帯電話とを直接接続するような設定も可能である。
【0025】
次に、図2は、危険エリアと監視者、監視対象者との関係を示す概念図である。図2において、監視者10と監視対象者11とは、1対nの関係にあり、監視者10と通報先指定情報12とは、1対nの関係にある。また、監視者10と警告エリア13とは、1対nの関係にあり、監視者10は、複数の監視対象者11に対して、危険エリア13を複数設定可能となっている。また、登録者(自治体、警察、消防など)14と監視対象者11とは、n対nの関係にあり、登録者14と連絡先指定情報15とは、1対nの関係にある。登録者14は、全監視対象者11に対して危険エリア13を複数設定可能となっている。本実施形態では、監視者10で設定された複数の通報先指定情報12に対して、危険度に応じた警告エリア進入を通知可能であり、監視者10への連絡が成立しない場合等には、デフォルトの連絡先指定情報15に対して警告エリア進入を通知するようになっている。
【0026】
また、図3(a)は、監視者と監視対象者との登録例を示す概念図であり、同図(b)は、監視者が登録した危険エリアと登録者が登録した危険エリアとの登録例を示す概念図である。図3(a)では、監視者「A00001」は、2人の監視対象者「A10001」、「A10002」を登録し、監視者「A00002」は、1人の監視対象者「A20001」を登録し、監視者「A00003」は、1人の監視対象者「A30001」を登録している状態を示している。また、図3(b)に示すように、監視者「A00001」は、危険エリアとして、「■交差点」、「▲コンビニエンスストア(以下、コンビニ)」を登録しており、監視者「A00002」は、未登録、監視者「A00003」は、「○高速付近」、「▲公園」を登録している。また、登録者は、監視者「A00001」、「A00002」、「A00003」に対して、共通の危険エリアとして、「×公園」、「△交差点」、「■ビル」、「▲交差点」を登録している。
【0027】
したがって、監視者「A00001」は、自身が登録した「■交差点」、「▲コンビニ」以外にも、登録者が登録した危険エリア「×公園」、「△交差点」、「■ビル」、「▲交差点」の4ヶ所での、自身が登録した監視対象者についての危険エリア進入の通知を受けることになる。また、監視者「A00002」は、自身で危険エリアを登録していないが、登録者が登録した危険エリア「×公園」、「△交差点」、「■ビル」、「▲交差点」の4ヶ所での、自身が登録した監視対象者についての危険エリア進入の通知を受けることになる。また、監視者「A00003」は、自身が登録した「○高速付近」、「▲公園」以外にも、登録者が登録した危険エリア「×公園」、「△交差点」、「■ビル」、「▲交差点」の4ヶ所での、自身が登録した監視対象者についての危険エリア進入の通知を受けることになる。
【0028】
次に、図4(a)、(b)は、危険エリア登録と監視対象者との関係を示す概念図である。図4(a)において、監視者10−1が登録した危険エリアをA1、監視者10−2が登録した危険エリアをA2、登録者14が登録した危険エリアをA3とする(実線)。監視者が登録した危険エリアと登録者14が登録した危険エリアとは、一部が重なる場合がある。すなわち、登録者が登録する危険エリアは全監視対象者をターゲットとし、監視者が登録する危険エリアは、その監視者へ対応付けられた監視対象者をターゲットとする。
【0029】
図4(b)には、4人の監視対象者A〜Dに対する危険エリアの登録状況例を示している。すなわち、監視者10−1(A)が設定した危険エリアは、監視対象者A、Cを監視対象としており、監視者10−2(B)が設定した危険エリアは、監視対象者B、Dを監視対象としている。そして、登録者が設定した危険エリアは、監視対象者A〜Dの全てを監視対象としている。
【0030】
図4(a)において、監視者10−1とその監視対象者とにおいては、監視対象者が危険エリアA1及び危険エリアA3に進入した場合に、監視者10−1に通知される(点線)。また、監視者10−2とその監視対象者とにおいては、監視対象者が危険エリアA2及び危険エリアA3に進入した場合に、監視者10−1に通知される(点線)。
【0031】
また、登録者と監視者とは、同一である場合もあるが、多くの場合、監視対象者全てを対象とした登録を行う登録者と、特定の監視対象者(複数を含む)のみを対象とした監視者に大別することができる。なお、監視対象者が登録者の設定した危険エリアへ進入した場合においても、監視者には通知されない場合もある。監視対象者が危険エリアへ進入した場合に、監視者へ連絡ができなかった場合の緊急避難先として、登録者14、もしくは警備会社16に通知される(一点破線)。
【0032】
次に、図5は、危険エリアの危険度と通知手段とその通知手段が通信する通信先情報との対応例を示す概念図である。図において、本実施形態では、A、B、C、−の4つ(「−」は非危険エリア)の危険度を設けている。そして、この危険度に応じて設定される通信手段によって、警告を通知する際のアクションが異なることとなる。図示の例では、危険度Aでは、監視者と監視対象間とを直接接続するリアルタイム通信として電話が設定され、その通信先の電話番号が設定される。また危険度Bでは、監視者とガイダンス装置(合成音声等)とを直接接続するリアルタイム通信として電話が設定され、その通信先の電話番号が設定される。危険度Cでは、監視者に対する非リアルタイム通信としてメールが設定され、その通信先のメールアドレスが設定される。なお、危険度C、「−」の場合についても、通信手段としてメールが設定され、その通信先のメールアドレスが設定されるようにしてもよい。また、監視者により、危険度に対応した通信手段の選択が可能であり、通信手段に合った通信先のアドレス情報が設定されることとなる。
【0033】
なお、通信先への連絡ができない場合、前述したように、予め決められた連絡先(デフォルト連絡先)へ連絡することとなる。また、監視対象者が集団行動をとる可能性もあるため、メールではスパム扱いとならないようSMTPサーバ8をラウンドロビンで選択すること、電話では一斉発呼の悪意呼扱いとならないよう時間をずらして連絡する等の措置を講じる。図示の組み合わせは一例であり、危険度に応じて監視者が自由にアクション、通知手段を紐付けることが可能である。
【0034】
次に、図6は、同一危険エリアに対する危険度の変更について説明するための概念図である。危険エリアの指定が登録者、監視者で重複する可能性が多々ある。このため、登録者と監視者との間においては、同一危険エリアに対して、異なる危険度を設定する可能性があるため、危険度の変更に対して制限を設ける必要がある。基本的に危険度を下げることはできないが、上げることは許可する。すなわち、登録者が設定した危険度A、B、Cを監視者は変更することができる(危険度Aは下げる変更しかないので変更不可、危険度B、Cは危険度Aまたは危険度Bへ変更可)。一方、監視者が設定した危険度A、B、Cを登録者は一切変更することができないようになっている。
【0035】
次に、図7は、本実施形態による危険エリア進入検知システムの略構成を示すブロック図である。図において、危険エリア進入検知装置1は、危険エリアや、危険度等の登録、監視対象者の位置情報取得、監視対象者の危険エリアへの進入の検知、監視対象者が危険エリアへ進入した際の監視者への通知など、全体を制御する。位置情報検索サーバ2は、危険エリア進入検知装置1からの位置情報検索要求に応じて、監視対象者が携帯する、GPSを搭載した携帯電話3(その他の携帯型の通信端末であってよい)の緯度・経度を収集し、危険エリア進入検知装置1に供給する。タグリーダ4は、所定の場所(学校、通学路、児童公園、新たに登録された危険エリアなど)に設置され、接近した携帯電話3のタグ電波を読み取り、危険エリア進入検知装置1に通知する。
【0036】
地図サーバ5は、危険エリア進入検知装置1からの地図作成要求(緯度・経度、及び位置情報)から該当する地図情報を危険エリア進入検知装置1に供給する。プレゼンスサーバ6は、危険エリア進入検知装置1からの通信状態要求に応じて、予め登録されている、監視者の電話機の通信状態をチェックし、通信の可否を危険エリア進入検知装置1に通知する。音声通信システム7は、電話交換機、電話用サーバであり、監視者の電話機20と監視対象者の携帯電話3とを音声通信で直接接続する。SMTPサーバ8は、監視者にメールで通知する際にメールを送信する。
【0037】
次に、図8は、危険エリア進入検知装置1の構成を示すブロック図である。図において、危険エリア進入検知装置1は、入力制御部1−1は、Web−GUIを用いて、登録者の端末や、監視者の端末から、危険エリアの登録、危険エリアの危険度などの危険エリア情報を入力し、危険エリア制御部に供給する。出力制御部1−2は、Web−GUIを用いて、データベース1−4に書き込まれた結果(危険エリア情報)を登録者の端末や、監視者の端末で閲覧可能に出力する。危険エリア制御部1−3は、入力制御部1−1からの危険エリア情報に基づいて、ユーザ認証や、危険エリア情報のデータベース1−4への登録などを行う。
【0038】
データベース1−4は、危険エリア情報に関する各種テーブル(ロールIDテーブル1−4−1、管理ユーザ用危険情報テーブル1−4−2、ユーザ情報テーブル1−4−3、一般ユーザ用危険情報テーブル1−4−4、一般ユーザ連絡先情報テーブル1−4−5、デフォルトアドレステーブル1−4−6、位置情報履歴テーブル1−4−7、タグリーダ情報テーブル1−4−8)を格納する。なお、各種テーブルの詳細については後述する。プロトコル制御部1−5は、各種プロトコル(HTTP/SIP/SIMPLEなど)を扱い、登録者の端末、あるいは監視者の端末との間における通信を制御する。位置情報制御部1−6は、危険エリア制御部1−3から受信する位置検索に必要とする情報(監視対象者の位置検索番号、認証情報)に従って、位置情報検索サーバ2に対して検索依頼を行うとともに、検索結果として位置情報検索サーバ2から緯度・経度を受信する。地図情報制御部1−7は、危険エリアに応じて選択された通信手段がメールであった場合に、危険エリア制御部1−3から供給される、地図URLを作成するために緯度・経度(監視対象者の位置情報)を、地図サーバ5に供給し地図作成を要求し、地図サーバからのURL(監視対象者の現在位置周辺の地図のURL)を受信する。
【0039】
メール制御部1−8は、危険エリア制御部1−3から供給されるアドレス、位置情報からメールを作成し、SMTPサーバ8へメール送信する。SMTPサーバ8では、上記アドレスに対して、地図のURLなどの情報が記載されたメールを送信する。音声通信制御部1−9は、危険エリア制御部1−3から供給されるアドレス(電話番号)に従って、該当監視対象者とその監視者の電話機との間で音声通信を可能とすべく、音声通信システム7に接続を要請する。また、音声通信制御部1−9は、音声通信システム7により音声通信実行前に通信状態を確認し、電話番号選択を実施する。ユーザ情報管理部1−10は、データベース1−4に格納されているユーザ情報の登録・削除・変更・検索を行う。
【0040】
次に、上述したデータベース1−4に格納されている各種テーブルについて説明する。
図9は、ロールIDテーブル1−4−1のデータ構成を示す概念図である。図において、ロールIDテーブル1−4−1は、ロールIDとロールを保持するテーブルである。ロールIDとは、ユーザの種別を識別するために割り当てられた識別番号であり、ロールID「1」が管理ユーザ(登録者)を表し、ロールID「2」が一般ユーザ(監視者)を表す。
【0041】
図10は、管理ユーザ用危険情報テーブル1−4−2のデータ構成を示す概念図である。図において、管理ユーザ用危険情報テーブル1−4−2とは、管理ユーザである登録者(警察、消防など)により登録された危険エリア情報を保持するテーブルである。管理ユーザ用危険情報テーブルは、危険エリアの場所名、その危険度、その場所を示す緯度及び緯度範囲、経度及び経度範囲からなる。
【0042】
図11は、ユーザ情報テーブル1−4−3のデータ構成を示す概念図である。図において、ユーザ情報テーブル1−4−3とは、登録者、監視者などのユーザに関するユーザ情報を保持するテーブルである。ユーザ情報テーブル1−4−3は、ユーザを識別するためのユーザID、ログイン時に用いるパスワード、ユーザ種別を示すロールID、該ユーザが監視対象とする監視対象者の携帯電話の電話番号である位置検索番号、監視対象者を認証するための認証情報、監視対象者の携帯電話のタグを識別するためのタグIDとからなる。なお、ユーザが管理者である場合には、対応する監視対象者が存在しないため、位置検索番号、認証情報、タグIDは空白(ヌル)となる。
【0043】
図12は、一般ユーザ用危険情報テーブル1−4−4のデータ構成を示す概念図である。図において、一般ユーザ用危険情報テーブル1−4−4とは、一般ユーザである監視者(保護者など)により登録された危険エリア情報を保持するテーブルである。一般ユーザ用危険情報テーブル1−4−4は、ユーザである監視者を識別するためのユーザID、危険エリアの場所名、その危険度、その場所を示す緯度及び緯度範囲、経度及び経度範囲からなる。
【0044】
図13は、一般ユーザ連絡先情報テーブル1−4−5のデータ構成を示す概念図である。図において、一般ユーザ連絡先情報テーブル1−4−5とは、監視対象が危険エリアに進入した場合に、監視者に連絡する際の連絡先を保持するテーブルである。一般ユーザ連絡先情報テーブル1−4−5は、ユーザである監視者を識別するためのユーザID、危険度A、B、C、「−」の各々に対してどのように連絡するかを表す連絡手段、及び複数の連絡先アドレスからなる。なお、図示の例では、連絡手段としては、全ての連絡先に連絡する、最初の通話以降スリップしない、の2つを想定している。図示の例では、危険度Aの場合には、全ての連絡先アドレスに連絡し、危険度Bの場合には、最初の通話以降スリップしない、というように設定されている。なお、「最初の通話以降スリップしない」とは、順番に連絡先アドレスに連絡し、いずれかの連絡先アドレスで連絡が取れると、それ以降の連絡先アドレスには連絡しない、という意味である。
【0045】
図14は、デフォルトアドレステーブル1−4−6のデータ構成を示す概念図である。図において、デフォルトアドレステーブル1−4−6とは、上記一般ユーザ連絡先情報テーブルの連絡先に連絡する際に、連絡がつかない場合に連絡する連絡先を格納するテーブルである。該デフォルトアドレステーブル1−4−6は、危険度A、B、C、「−」の各々で連絡する連絡先アドレス(電話番号など)からなる。該デフォルトアドレステーブルの連絡先としては、登録者(警察や、消防、警備会社など)の電話番号が好ましい。
【0046】
図15は、位置情報履歴テーブル1−4−7のデータ構成を示す概念図である。図において、位置情報履歴テーブル1−4−7とは、タグリーダにより読み取られたタグID毎に、読み取った時刻を示す読取時刻、タグの読み取り位置(タグリーダの設置位置)である緯度、経度からなる。該位置情報履歴テーブル1−4−7は、危険エリア制御部1−3から位置情報の取得要求があった場合に、最新の読取時刻に対応する位置情報を返信するために用いられる。
【0047】
図16は、タグリーダ情報テーブル1−4−8のデータ構成を示す概念図である。図において、タグリーダ情報テーブル1−4−8とは、監視対象者の危険エリアへの進入を、危険エリアに設置されたタグリーダにより検知する場合に、危険エリアへ進入した監視対象者の携帯電話のタグIDを読み取ったタグリーダ4が設置された場所の位置情報を取得するためのテーブルである。タグリーダ情報テーブル1−4−8は、タグリーダ4が設置されている場所を識別するための場所ID、その場所名、その場所の危険度、その位置を示す緯度、緯度範囲、経度、経度範囲からなる。
【0048】
次に、上述した実施形態の動作について説明する。
図17は、本実施形態の危険エリア進入検知システムによる、危険エリア新規登録時の動作を説明するためのフローチャートである。当該フローチャートは、危険エリアが新規登録されたことを契機で実行され、監視対象者の位置情報を取得し、新規登録された危険エリアの危険度に応じた通信手段により、監視者に警告情報を通知するようになっている。
【0049】
例えば、何らかの事件・事故が発生すると、登録者(警察、消防など)は、登録者の端末から危険エリア通知装置1に対してアクセスし、事件・事故が発生した場所を危険エリアとして登録する。あるいは、監視者の端末から、危険エリア通知装置1に対してアクセスし、新たに危険エリアを登録する。危険エリア通知装置1では、入力制御部1−1が、危険エリアの登録を検出すると(ステップSa1)、危険エリア制御部1−3は、入力制御部1−1で入力された危険エリア情報をデータベース1−4に登録する(ステップSa2)。
【0050】
次に、位置情報制御部1−6は、位置情報検索サーバ2から監視対象者の位置情報を取得し(ステップSa3)、危険エリア制御部1−3は、位置情報に基づいて、ステップSa2で登録された危険エリア内であるか否かを判別する(ステップSa4)。そして、監視対象者がステップSa2で登録された危険エリア内にいると判定された場合には、危険エリア制御部1−3は、データベース1−4の一般ユーザ連絡先情報テーブル1−4−5を参照し、登録された危険エリアの危険度に対応する通信手段を選択する(ステップSa5)。一方、監視対象者がステップSa2で登録された危険エリア外にいると判定された場合には、非危険エリアに対応する通信手段を選択する(ステップSa6)。
【0051】
次に、危険エリア制御部1−3は、データベース1−4の一般ユーザ連絡先情報テーブル1−4−5から選択された通信手段に対応する連絡先アドレスを取得し(ステップSa7)、連絡先アドレスがあるか否かを判定する(ステップSa8)。そして、一般ユーザ連絡先情報テーブル1−4−5に連絡先アドレスがあった場合には、ユーザ情報管理部1−10は、プレゼンスサーバ6から、その連絡先アドレスの通話状態を示すプレゼンス情報(通話の可否)を取得し(ステップSa10)、通信が可能であるか否かを判定する(ステップSa11)。そして、監視者側の携帯電話の電源が入っていない等、通信不可である場合には、ステップSa7に戻り、次の連絡先アドレスを取得し、通信の可否を判定する。
【0052】
一方、取得した連絡先アドレスが通信可である場合には、危険度に応じて選択した通信手段に従って、該連絡先アドレスに対して、監視対象者の状態を通知するための通信処理を実行する(ステップSa12)。例えば、登録された危険エリアが危険度Aなど、危険度が高い場合には、音声通信システム7により、監視者の電話機と監視対象者の携帯電話とを直接接続するための通信処理を実行する。これにより、登録された危険エリアに監視対象者が進入していた場合には、登録時(あるいは登録直後)に、監視者と監視対象者とは、直接、音声通話により通話することができるようになる。
【0053】
また、例えば、監視対象者が登録された危険エリア外にいた場合、あるいは登録された危険エリアの危険度が比較的低い場合には、メール制御部1−8により、危険エリア制御部1−3から供給される連絡先アドレス、位置情報から、地図情報のURLなどが記載されたメールを作成し、SMTPサーバ8によって送信する。これにより、監視対象者が登録された危険エリア外にいた場合、あるいは登録された危険エリアの危険度が比較的低い場合には、監視者は、メールにより監視対象者の所在地を知ることができるようになる。
【0054】
次に、危険エリア通知装置1では、通信が正常終了したか否かを判定し(ステップSa13)、通信が正常に終了しなかった場合には、ステップSa4に戻り、次の連絡先アドレスを取得し、上述した処理を繰り返す。
【0055】
また、ステップSa8で、連絡先アドレスがないと判定された場合には、デフォルトアドレステーブル1−4−6を参照し、登録された危険エリアの危険度に対応する連絡先アドレス(デフォルトアドレス)を取得する(ステップSa9)。なお、デフォルトアドレスの場合には、必ず通話が可能な警察や、消防、警備会社などの連絡先アドレス(電話番号など)であるので、プレゼンス情報を取得する必要はない。その後、上述したステップSa12、Sa13を実行し、デフォルトアドレスの登録者に連絡する。したがって、監視者に連絡が取れない場合であっても、必ず、登録者(警察や、消防、警備会社など)に連絡することが可能となっている。
【0056】
また、通信が正常に終了した場合には、全監視対象者に対して完了したか否かを判定し(ステップSa14)、全監視対象者に対して完了していない場合には、ステップSa3に戻り、次の監視対象者の位置情報を取得し、上述したステップSa4以降の処理を実行する。そして、全監視対象者に対して、当該フローの処理が完了すると、当該処理を終了する。
【0057】
次に、図18は、本実施形態の危険エリア進入検知システムによる、定期処理時の動作を説明するためのフローチャートである。当該フローチャートは、所定の時間が経過する度に(所定のインターバルで)実行され、監視対象者の位置情報を取得し、危険エリア内に存在する場合には、当該危険エリアの危険度に応じた通信手段により、監視者に警告情報を通知するようになっている。
【0058】
まず、危険エリア通知装置1では、位置情報制御部1−6が、位置情報検索サーバ2から監視対象者の位置情報を取得し(ステップSb1)、危険エリア制御部1−3は、データベース1−4の管理ユーザ用危険情報テーブル1−4−2及び一般ユーザ連絡先情報テーブル1−4−5を参照し、位置情報に基づいて、監視対象者が危険エリア内に存在するか否かを判別する(ステップSb2)。そして、監視対象者が危険エリア内にいると判定された場合には、危険エリア制御部1−3は、データベース1−4の一般ユーザ連絡先情報テーブル1−4−5を参照し、監視対象者が存在する危険エリアの危険度に対応する通信手段を選択する(ステップSb3)。
【0059】
次に、危険エリア制御部1−3は、データベース1−4の一般ユーザ連絡先情報テーブル1−4−5から選択された通信手段に対応する連絡先アドレスを取得し(ステップSb4)、連絡先アドレスがあるか否かを判定する(ステップSb5)。そして、一般ユーザ連絡先情報テーブル1−4−5に連絡先アドレスがあった場合には、ユーザ情報管理部1−10は、プレゼンスサーバ6から、その連絡先アドレスの通話状態を示すプレゼンス情報(通話の可否)を取得し(ステップSb7)、通信が可能であるか否かを判定する(ステップSb8)。そして、監視者側の携帯電話の電源が入っていない等、通信不可である場合には、ステップSb4に戻り、次の連絡先アドレスを取得し、通信の可否を判定する。
【0060】
一方、取得した連絡先アドレスが通信可である場合には、危険度に応じて選択した通信手段に従って、該連絡先アドレスに対して、監視対象者の状態を通知するための通信処理を実行する(ステップSb9)。すなわち、上述した登録時と同様に、例えば、監視対象者が危険度Aなど、危険度が高い危険エリアに存在する場合には、音声通信システム7により、監視者の電話機と監視対象者の携帯電話とを直接接続する。これにより、監視対象者が危険度の高い危険エリアに進入していた場合には、監視者と監視対象者とは、直接、音声通話することができるようになる。また、例えば、監視対象者が危険度のやや低い危険エリアにいた場合には、メール制御部1−8により、危険エリア制御部1−3から供給される連絡先アドレス、位置情報から、地図情報のURLなどが記載されたメールを作成し、SMTPサーバ8によって送信する。これにより、監視対象者が危険度の低い危険エリアにいた場合には、監視者は、メールにより監視対象者の所在地を知ることができるようになる。
【0061】
次に、危険エリア通知装置1では、通信が正常終了したか否かを判定し(ステップSb10)、通信が正常に終了しなかった場合には、ステップSb4に戻り、次の連絡先アドレスを取得し、上述した処理を繰り返す。
【0062】
また、ステップSb5で、連絡先アドレスがないと判定された場合には、デフォルトアドレステーブル1−4−6を参照し、登録された危険エリアの危険度に対応する連絡先アドレス(デフォルトアドレス)を取得する(ステップSb6)。なお、デフォルトアドレスの場合には、必ず通話が可能な警察や、消防、警備会社などの連絡先アドレス(電話番号など)であるので、プレゼンス情報を取得する必要はない。その後、上述したステップSb9、Sb10を実行し、デフォルトアドレスの登録者に連絡する。したがって、監視者に連絡が取れない場合であっても、必ず、登録者(警察や、消防、警備会社など)に連絡することが可能となっている。
【0063】
また、通信が正常に終了した場合には、所定時間経過したか否かを判定し(ステップSb11)、所定時間が経過すると、終了要求を受信したか否かを判定し(ステップSb12)、終了要求を受信していない場合には、ステップSb1に戻り、次の監視対象者の位置情報を取得し、上述したステップSb2以降の処理を実行する。上記終了要求とは、監視時間(例えば、午後3時までなど)が設定されていた場合に、その監視対象者に対する処理を強制的に終了するためのものである。
【0064】
また、監視対象者が危険エリア外にいると判定された場合には、上記ステップSb11に直接進み、所定時間が経過した後、終了要求を受信していない場合には、ステップSb1に戻り、次の監視対象者の位置情報を取得し、上述したステップSb2以降の処理を実行する。したがって、監視対象者が危険エリア外にいる場合には、監視者には何ら警告情報が通知されることはない。
【0065】
また、終了要求を受信した場合には、全監視対象者に対して完了したか否かを判定し(ステップSb13)、全監視対象者に対して完了していない場合には、ステップSb1に戻り、次の監視対象者の位置情報を取得し、上述したステップSb2以降の処理を実行する。そして、全監視対象者に対して、当該フローの処理が完了すると、当該処理を終了する。
【0066】
次に、図19は、本実施形態の危険エリア進入検知システムによる、危険エリア新規登録時(GPS利用)の動作を説明するためのシーケンス図である。
前述したように、例えば、何らかの事件・事故が発生した際に、登録者(警察、消防など)の端末から事件・事故が発生した場所を危険エリアとして登録する場合や、あるいは、監視者の端末から新たに危険エリアを登録する場合を想定する。登録者や監視者の端末(以下、ユーザ端末という)が危険エリア通知装置1にアクセスすると、まず、プロトコル制御部1−5は、端末から受信したユーザID、登録しようとしている場所名、位置情報(緯度、経度)、危険度を入力制御部1−1に供給する(ステップSA1)。なお、ユーザが危険エリアの位置を示す位置情報として、緯度、経度を入力することは一般に困難であるので、場所名から緯度、経度をユーザに提示するアプリケーションを用意しておく。
【0067】
入力制御部1−1は、ユーザIDをユーザ情報管理部1−10に供給する(ステップSA2)。ユーザ情報管理部1−10は、データベース1−4のユーザ情報テーブル1−4−3を参照し、ユーザIDに対応するロールIDを取得し、入力制御部1−1に返す(ステップSA3〜SA5)。なお、ユーザIDに対応するロールIDがない場合には、アクセスが取り消される。
【0068】
次に、ロールIDが返されることにより、入力制御部1−1は、ユーザID、場所名、位置情報(緯度、経度)、危険度、ロールIDを危険エリア制御部1−3に供給する(ステップSA6)。危険エリア制御部1−3は、ユーザID、場所名、位置情報、危険度を、データベース1−4に登録する(ステップSA7)。データベース1−4は、登録結果(OK/NG)を出力制御部1−2に供給する(ステップSA8)。出力制御部1−2は、該登録結果をユーザ端末に提示する。
【0069】
次に、危険エリア制御部1−3は、ユーザ情報管理部1−10に対して、ユーザの情報を要求し(ステップSA9)、ユーザのユーザID、位置検索番号、認証情報を取得する(ステップSA10)。次に、危険エリア制御部1−3は、位置検索番号と認証情報とを位置情報制御部1−6に供給し、位置情報検索を要求する(ステップSA11)。位置情報制御部1−6は、位置情報検索サーバ2にアクセスし、位置検索番号と認証情報とから、該当する監視対象者の位置情報を取得し、危険エリア制御部1−3に供給する(ステップSA12)。危険エリア制御部1−3は、ユーザIDでデータベース1−4を参照し(ステップSA13)、ユーザIDに対応する危険エリアの位置情報を取得し(ステップSA14)、該危険エリアの位置情報と監視対象者の位置情報とを照合し(ステップSA15)、監視対象者が存在する危険エリアの危険度を特定するとともに、該危険度に対応する通信手段を選択する。
【0070】
次に、危険エリア制御部1−3は、上記照合により、監視対象者が比較的危険度の低い危険エリア、または、非危険エリアに居ると判定された場合には、監視対象者の位置情報を地図情報制御部1−7に供給し、地図情報のURLを要求する(ステップSA16)。地図情報制御部1−7は、地図サーバ5にアクセスし、監視対象者の位置情報から、該当する地図のURLを取得し、危険エリア制御部1−3に供給する(ステップSA17)。
【0071】
次に、危険エリア制御部1−3は、ユーザIDをユーザ情報管理部1−10に供給し(SA18)、上記照合結果に従って、監視対象者のいる危険エリアの危険度と、監視者のユーザIDとに対応付けられて登録されている、連絡先アドレスを取得する(ステップSA19)。そして、危険エリア制御部1−3は、監視対象者が比較的危険度の低い危険エリア、または、非危険エリアに居ると判定された場合には、上記連絡先アドレス、場所名、地図のURLをメール制御部1−8に供給する(ステップSA20)。メール制御部1−8は、上記連絡先アドレス、場所名、地図のURLからメールを作成し、SMPTサーバ8から監視者に送信する。
【0072】
一方、上記照合結果に従って、監視対象者が比較的危険度の高い危険エリアに居ると判定された場合には、危険エリア制御部1−3は、上記連絡先アドレスを音声通信制御部1−9に供給する(ステップSA21)。音声通信制御部1−9は、上記連絡先アドレスに従って、音声通信システム7により、監視者の電話機と監視対象者の携帯電話とを直接接続する。上述したステップSA9〜SA21までの点線で囲んだ処理は、全ユーザ分繰り返し行われる。
【0073】
次に、図20は、本実施形態の危険エリア進入検知システムによる、危険エリア新規登録時(タグ利用)の動作を説明するためのシーケンス図である。
前述したように、例えば、何らかの事件・事故が発生した際に、登録者(警察、消防など)のユーザ端末から事件・事故が発生した場所を危険エリアとして登録する場合や、あるいは、監視者のユーザ端末から新たに危険エリアを登録する場合を想定する。ユーザ端末が危険エリア通知装置1にアクセスすると、まず、プロトコル制御部1−5は、端末から受信したユーザID、場所名、位置情報(緯度、経度)、危険度を入力制御部1−1に供給する(ステップSB1)。
【0074】
入力制御部1−1は、ユーザIDをユーザ情報管理部1−10に供給する(ステップSB2)。ユーザ情報管理部1−10は、データベース1−4のユーザ情報テーブル1−4−3を参照し、ユーザIDに対応するロールIDを取得し、入力制御部1−1に返す(ステップSB3〜SB5)。なお、ユーザIDに対応するロールIDがない場合には、アクセスが取り消される。
【0075】
次に、ロールIDが返されることにより、入力制御部1−1は、ユーザID、場所名、位置情報(緯度、経度)、危険度、ロールIDを危険エリア制御部1−3に供給する(ステップSB6)。危険エリア制御部1−3は、ユーザID、場所名、位置情報、危険度を、データベース1−4に登録する(ステップSB7)。データベース1−4は、登録結果(OK/NG)を出力制御部1−2に供給する(ステップSB8)。出力制御部1−2は、該登録結果をユーザ端末に提示する。
【0076】
次に、危険エリア制御部1−3は、ユーザ情報管理部1−10に対して、ユーザの情報を要求し(ステップSB9)、ユーザのユーザID、タグIDを取得する(ステップSB10)。次に、危険エリア制御部1−3は、データベース1−3を参照し(ステップSB11)、該タグIDに対応する監視対象者の位置情報を取得する(ステップSB12)。次に、危険エリア制御部1−3は、ユーザIDでデータベース1−4を参照し(ステップSB13)、ユーザIDから危険エリアの位置情報を取得し(ステップSB14)、該危険エリアの位置情報と監視対象者の位置情報とを照合し(ステップSB15)、監視対象者が存在する危険エリアの危険度を特定するとともに、該危険度に対応する通信手段を選択する。
【0077】
次に、危険エリア制御部1−3は、上記照合により、監視対象者が比較的危険度の低い危険エリア、または、非危険エリアに居ると判定された場合には、監視対象者の位置情報を地図情報制御部1−7に供給し、地図情報のURLを要求する(ステップSB16)。地図情報制御部1−7は、地図サーバ5にアクセスし、監視対象者の位置情報から、該当する地図のURLを取得し、危険エリア制御部1−3に供給する(ステップSB17)。
【0078】
次に、危険エリア制御部1−3は、ユーザIDをユーザ情報管理部1−10に供給し(SB18)、上記照合結果に従って、監視対象者のいる危険エリアの危険度と、監視者のユーザIDとに対応付けられて登録されている、連絡先アドレスを取得する(ステップSB19)。そして、危険エリア制御部1−3は、監視対象者が比較的危険度の低い危険エリア、または、非危険エリアに居ると判定された場合には、上記連絡先アドレス、場所名、地図のURLをメール制御部1−8に供給する(ステップSB20)。メール制御部1−8は、上記連絡先アドレス、場所名、地図のURLからメールを作成し、SMPTサーバ8から監視者に送信する。
【0079】
一方、上記照合結果に従って、監視対象者が比較的危険度の高い危険エリアに居ると判定された場合には、危険エリア制御部1−3は、上記連絡先アドレスを音声通信制御部1−9に供給する(ステップSB21)。音声通信制御部1−9は、上記連絡先アドレスに従って、音声通信システム7により、監視者の電話機と監視対象者の携帯電話とを直接接続する。上述したステップSB9〜SB21までの点線で囲んだ処理は、全ユーザ分繰り返し行われる。
【0080】
図21は、本実施形態の危険エリア進入検知システムによる、危険エリア進入時(タグ利用)の動作を説明するためのシーケンス図である。
監視対象者が危険エリアに進入すると、該危険エリアに設置されているタグリーダが、監視対象者が携帯する携帯電話のタグIDを読み取り、危険エリア進入検知装置1に送信してくる。危険エリア進入検知装置1において、プロトコル制御部1−5は、受信したタグID、場所ID、時刻を入力制御部1−1に供給する(ステップSC1)。
【0081】
入力制御部1−1は、タグID、場所ID、時刻をユーザ情報管理部1−10に供給する(ステップSC2)。ユーザ情報管理部1−10は、データベース1−4を参照し、該タグIDに対してユーザIDが登録されているか問い合わせ(ステップSC3)、認証結果(OK/NG)を取得する(ステップSC4)。ユーザ情報管理部1−10は、認証結果がOKの場合、すなわち、タグIDに対してユーザIDが登録されている場合、認証結果とともに、そのユーザIDを入力制御部1−1に供給する(ステップSC5)。
【0082】
入力制御部1−1は、ユーザID、タグID、場所ID、時刻を危険エリア制御部1−3に供給する(ステップSC6)。危険エリア制御部1−3は、場所IDからその緯度、経度、場所名からなる位置情報に変換し(ステップSC7)、ユーザID、タグID、位置情報、時刻をデータベース1−4(位置情報履歴テーブル1−4−7)に登録する(ステップSC8)。データベース1−4は、登録結果(OK/NG)を危険エリア制御部1−3に返す(ステップSC9)。危険エリア制御部1−3は、登録結果(OK/NG)を出力制御部1−2に供給し、出力制御部1−2からユーザ端末に提示する(ステップSC10)。
【0083】
次に、危険エリア制御部1−3は、データベース1−4を参照し(ステップSC11)、該ユーザIDから危険エリアの位置情報を取得し(ステップSC12)、該危険エリアの位置情報と監視対象者の位置情報とを照合し(ステップSC13)、監視対象者が存在する危険エリアの危険度を特定するとともに、該危険度に対応する通信手段を選択する。
【0084】
次に、危険エリア制御部1−3は、上記照合により、監視対象者が比較的危険度の低い危険エリア、または、非危険エリアに居ると判定された場合には、監視対象者の位置情報を地図情報制御部1−7に供給し、地図情報のURLを要求する(ステップSC14)。地図情報制御部1−7は、地図サーバ5にアクセスし、監視対象者の位置情報から、該当する地図のURLを取得し、危険エリア制御部1−3に供給する(ステップSC15)。
【0085】
次に、危険エリア制御部1−3は、ユーザIDをユーザ情報管理部1−10に供給し(SC16)、上記照合結果に従って、監視対象者のいる危険エリアの危険度と、監視者のユーザIDとに対応付けられて登録されている、連絡先アドレスを取得する(ステップSC17)。そして、危険エリア制御部1−3は、監視対象者が比較的危険度の低い危険エリア、または、非危険エリアに居ると判定された場合には、上記連絡先アドレス、場所名、地図のURLをメール制御部1−8に供給する(ステップSC18)。メール制御部1−8は、上記連絡先アドレス、場所名、地図のURLからメールを作成し、SMPTサーバ8から監視者に送信する。
【0086】
一方、上記照合結果に従って、監視対象者が比較的危険度の高い危険エリアに居ると判定された場合には、危険エリア制御部1−3は、上記連絡先アドレスを音声通信制御部1−9に供給する(ステップSC19)。音声通信制御部1−9は、上記連絡先アドレスに従って、音声通信システム7により、監視者の電話機と監視対象者の携帯電話とを直接接続する。
【0087】
上述した実施形態によれば、監視者を特定することなく、様々な登録者からの危険エリア情報をリアルタイムに反映し、かつ危険エリアランクによって取りえるアクションにも差異を持たせ、さらに、危険エリア登録時に位置情報を提供するようにしたことにより、監視対象者の危険エリアへの進入を、リアルタイムで、かつ実際の危険エリアの危険度に対応させて通知することができる。
【0088】
なお、図8における危険エリア進入検知装置1の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより危険エリア進入検知装置1の機能を実行してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0089】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施形態による危険エリア進入検知方法の概要を説明するための概念図である。
【図2】危険エリアと監視者、監視対象者との関係を示す概念図である。
【図3】監視者と監視対象者との登録例を示す概念図、及び、監視者が登録した危険エリアと登録者が登録した危険エリアとの登録例を示す概念図である。
【図4】危険エリア登録と監視対象者との関係を示す概念図である。
【図5】危険エリアの危険度とアクションとその通知手段との対応例を示す概念図である。
【図6】同一危険エリアに対する危険度の変更について説明するための概念図である。
【図7】本実施形態による危険エリア進入検知システムの略構成を示すブロック図である。
【図8】危険エリア進入検知装置1の構成を示すブロック図である。
【図9】ロールIDテーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図10】管理ユーザ用危険情報テーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図11】ユーザ情報テーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図12】一般ユーザ用危険情報テーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図13】一般ユーザ連絡先情報テーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図14】デフォルトアドレステーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図15】位置情報履歴テーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図16】タグリーダ情報テーブルのデータ構成を示す概念図である。
【図17】本実施形態の危険エリア新規登録時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】本実施形態の定期処理時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図19】本実施形態の危険エリア新規登録時(GPS利用)の動作を説明するためのシーケンス図である。
【図20】本実施形態の危険エリア新規登録時(タグ利用)の動作を説明するためのシーケンス図である。
【図21】本実施形態の危険エリア進入時(タグ利用)の動作を説明するためのシーケンス図である。
【符号の説明】
【0091】
1 危険エリア進入検知装置
1−1 入力制御部(監視者指定危険エリア登録受付手段、共通危険エリア登録受付手段、危険度登録受付手段、通信手段登録受付手段)
1−2 出力制御部
1−3 危険エリア制御部(通信手段選択手段)
1−4 データベース
1−4−1 ロールIDテーブル
1−4−2 管理ユーザ用危険情報テーブル
1−4−3 ユーザ情報テーブル
1−4−4 一般ユーザ用危険情報テーブル
1−4−5 一般ユーザ連絡先情報テーブル(連絡先アドレス保持手段)
1−4−6 デフォルトアドレステーブル(連絡先アドレス保持手段)
1−4−7 位置情報履歴テーブル
1−4−8 タグリーダ情報テーブル
1−5 プロトコル制御部
1−6 位置情報制御部(位置情報取得手段)
1−7 地図情報制御部
1−8 メール制御部(警告情報送信手段、複数の通信手段)
1−9 音声通信制御部(警告情報送信手段、複数の通信手段)
1−10 ユーザ情報管理部(通信可否状態判定手段)
2 位置情報検索サーバ
3、3−1〜3−n 携帯電話
4 タグリーダ(危険エリア進入検出手段)
5 地図サーバ
6 プレゼンスサーバ
7 音声通信システム
8 SMTPサーバ
10−1 監視者A
10−2 監視者B
11 監視対象者
12 通報先指定情報
13 警告エリア
14 登録者
15 連絡先指定情報
16 警備会社
20 電話機
21 端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象者の監視を要求する監視者より、当該監視者それぞれの指定する監視者指定危険エリア情報の登録を受け付ける監視者指定危険エリア登録受付手段と、
登録される全ての監視対象者に共通の、共通危険エリア情報の登録を受け付ける共通危険エリア登録受付手段と、
前記監視対象者のいずれかが前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報のいずれか一方で示される危険エリアに進入したか否かを判定する危険エリア進入判定手段と、
前記危険エリア進入判定手段により、監視者対象者が前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報で示される危険エリアに進入したと判定された場合に、当該監視対象者の監視を要求する監視者の通報先装置へ、警告情報を送信する警告情報送信手段と
を備えることを特徴とする危険エリア進入検知装置。
【請求項2】
前記危険エリア進入判定手段は、所定の時間間隔に加えて、前記監視者指定危険エリア登録受付手段または前記共通危険エリア登録受付手段により、新たに監視者指定危険エリア情報または共通危険エリア情報の登録を受け付けたことを契機に、前記監視対象者のいずれかが前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報のいずれか一方で示される危険エリアに進入したか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の危険エリア進入検知装置。
【請求項3】
前記警告情報送信手段は、複数の通信手段を備え、
前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報で示される危険エリアのそれぞれに応じた危険度の登録を受け付ける危険度登録受付手段と、
前記危険度のそれぞれに対応する通信手段の登録を受け付ける通信手段登録受付手段と、
前記危険エリア進入判定手段により、監視者対象者が前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報で示される危険エリアに進入したと判定された場合に、前記複数の通信手段の中から、前記監視者対象者が進入した危険エリアの危険度に対応する通信手段を選択する通信手段選択手段とを更に備え、
前記警告情報送信手段は、当該監視対象者の監視を要求する監視者の通報先装置へ、前記通信手段選択手段により選択された通信手段を用いて、警告情報を送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の危険エリア進入検知装置。
【請求項4】
前記監視者の通報先装置として、複数の通報先装置に対する複数の連絡先アドレスを保持する連絡先アドレス保持手段と、
前記連絡先アドレス保持手段に保持されている複数の連絡先アドレスに対する通報先装置の通信可否状態を判定する通信可否状態判定手段とを更に具備し、
前記警告情報送信手段は、前記通信可否状態判定手段により、前記通報先装置が通信可であると判定された連絡先アドレスの通報先装置へ、前記通信手段選択手段により選択された通信手段を用いて、警告情報を送信する
ことを特徴とする請求項3に記載の危険エリア進入検知装置。
【請求項5】
前記危険エリアに設置され、該危険エリアに進入した監視対象者が携帯する携帯端末を検出する危険エリア進入検出手段を更に備え、
前記危険エリア進入判定手段は、前記危険エリア進入検出手段により携帯端末が検出されると、監視対象者が危険エリアに進入したと判定する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の危険エリア進入検知装置。
【請求項6】
前記監視対象者が携帯する携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段を更に備え、
前記危険エリア進入判定手段は、前記危険エリア進入検出手段により携帯端末が検出されると、監視対象者が危険エリアに進入したと判定することに加え、前記位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて、監視対象者が危険エリアに進入したと判定する
ことを特徴とする請求項5に記載の危険エリア進入検知装置。
【請求項7】
監視対象者の監視を要求する監視者より、当該監視者それぞれの指定する監視者指定危険エリア情報の登録を受け付ける監視者指定危険エリア登録受付ステップと、
登録される全ての監視対象者に共通の、共通危険エリア情報の登録を受け付ける共通危険エリア登録受付ステップと、
前記監視対象者のいずれかが前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報のいずれか一方で示される危険エリアに進入したか否かを判定する危険エリア進入判定ステップと、
前記監視者対象者が前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報で示される危険エリアに進入したと判定された場合に、当該監視対象者の監視を要求する監視者の通報先装置へ、警告情報を送信する警告情報送信ステップと
を含むことを特徴とする危険エリア進入検知方法。
【請求項8】
コンピュータに、
監視対象者の監視を要求する監視者より、当該監視者それぞれの指定する監視者指定危険エリア情報の登録を受け付ける監視者指定危険エリア登録受付ステップと、
登録される全ての監視対象者に共通の、共通危険エリア情報の登録を受け付ける共通危険エリア登録受付ステップと、
前記監視対象者のいずれかが前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報のいずれか一方で示される危険エリアに進入したか否かを判定する危険エリア進入判定ステップと、
前記監視者対象者が前記監視者指定危険エリア情報または前記共通危険エリア情報で示される危険エリアに進入したと判定された場合に、当該監視対象者の監視を要求する監視者の通報先装置へ、警告情報を送信する警告情報送信ステップと
を実行させるための危険エリア進入検知プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−69967(P2009−69967A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−235404(P2007−235404)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【出願人】(397065480)エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 (187)
【Fターム(参考)】