説明

圧電振動子およびこれを備える発振器、電子機器

【課題】 強度低下を来たすことなく、小型化・薄型化を実現する。
【解決手段】 蓋部材6とベース部材7とが厚さ方向に重ね合わされた密閉容器2と、密閉容器内に基端部を蓋部材に片持ち支持された水晶振動片3と、蓋部材及びベース部材の内面であって、圧電振動片の先端部に対応する箇所にそれぞれ設けられた欠け防止用凹部8,10と、水晶振動片の先端部に設けられた周波数調整用の重り5とを備える水晶振動子1において、周波数調整用の重り5が、水晶振動片の先端部であって蓋部材とベース部材と対向する両面の内蓋部材と対向する面にのみに設けられ、水晶振動片の先端部の周波数調整用の重りが設けられない側であるベース部材の欠け防止用凹部の圧電振動片への接触縁部10bが、水晶電振動片の先端部の周波数調整用の重りが設けられた側である蓋部材の欠け防止用凹部の水晶振動片への接触縁部8bよりも水晶電振動片の先端側へずらして設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動子、発振器及び電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、種々の電子部品、例えば、時刻源や制御信号のタイミング源等として圧電振動子が利用されている。圧電振動子の中には、板状のベース部材と板状の蓋部材とが重ね合わされて構成された密閉容器と、この密閉容器の中に設けられた圧電振動片とを備えたいわゆる表面実装型のものがある。ここで、密閉容器によって内部を密閉するのは、圧電振動片の周辺を真空状態に保つことにより、圧電振動片の振動特性を安定させるためである。
【0003】
このような表面実装型の圧電振動子では、落下等衝撃の作用によって圧電振動片がたわむ場合に、圧電振動片の先端がベース部材や蓋部材の内面にあたって、圧電振動片の先端に欠けが生じ、圧電振動片の重要な特性のひとつである周波数に大幅な変化をおこすという問題があった。
このような問題に対処するものとして、ベース部材及び蓋部材のそれぞれの内面に、2段階の深さを持つ凹部(キャビティ)を形成したものが提案された(例えば、特許文献1参照。)。この技術によれば、落下等衝撃の作用によって圧電振動片がたわむ場合に、1段目と2段目の境の段差に圧電振動片の中間が当たり、さらなるたわみを抑えることで、圧電振動片の先端が蓋部材等の内面にあたることを防止し、これにより、ある程度の小型化・薄型化を実現しつつ、圧電振動片の先端の欠けを防止することができる。
【特許文献1】特開2000−68780号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、圧電振動子のさらなる小型化・薄型化の要求が強くなっており、ベース部材や蓋部材の厚さをより一層薄くすることが求められている。
ところで、前述した従来の技術において、このような要求に応えようとすると、ガラス材料により作られるベース部材や蓋部材の、部材厚に対する凹部(キャビティ)の深さの締める比率が大きくなり、これに起因して強度が低下するという問題が生じる。
また、最近、ベース部材または蓋部材のうち一方の部材にのみ凹部を形成し、そこにチップ(圧電振動片)をマウントした状態で収納する、いわゆるチップマウント方式が考えられているが、この方式を前記従来の技術に適用しようとすると、ベース部材または蓋部材のうちチップを収納する側の部材が、圧電振動片の厚み分のキャビティ深さを負担することとなり、前述の問題がより顕著となる。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、強度低下を来たすことなく、小型化・薄型化を実現することができる、圧電振動子、発振器及び電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
すなわち、本発明に係る圧電振動子は、板状の蓋部材と板状のベース部材とが厚さ方向に重ね合わされて構成された密閉容器と、該密閉容器内に、基端部を前記蓋部材または前記ベース部材に片持ち支持された状態で配置された圧電振動片と、前記蓋部材及び前記ベース部材のそれぞれの内面であって前記圧電振動片の先端部に対応する箇所にそれぞれ設けられた欠け防止用凹部と、前記圧電振動片の先端部であって前記蓋部材または前記ベース部材と対向する面に設けられた周波数調整用の重りと、を備える圧電振動子において、前記周波数調整用の重りが、前記圧電振動片の先端部であって前記蓋部材または前記ベース部材と対向する両面の内いずれか一方の面にのみに設けられ、前記圧電振動片の先端部の周波数調整用の重りが設けられない側の面と対向する前記欠け防止用凹部の前記圧電振動片への接触縁部が、前記圧電振動片の先端部の周波数調整用の重りが設けられた側の面と対向する前記欠け防止用凹部の前記圧電振動片への接触縁部よりも前記圧電振動片の先端側へずらして設けられていることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、落下等の衝撃が作用する際に圧電振動片がたわむが、周波数調整用の重りが設けられない側にたわむときに、圧電振動片の先端部近傍が欠け防止用凹部の縁部にあたる。この欠け防止用凹部の縁部をあらかじめ圧電振動片の先端側へずらして設けているので、当たった後の、圧電振動片の先端側のたわみをより小さく抑えることができる。このため、欠け防止用凹部の深さを浅く設定することができ、結果的に、圧電振動片の周波数調整用の重りが設けられない側と対向する、ベース部材または蓋部材の欠け防止用凹部を設けることに伴う強度低下を最小限に抑えることができる。
ところで、圧電振動片が、周波数調整用の重りが設けられない側にたわむときに、その先端部近傍が欠け防止用凹部の縁部にあたるが、もともと、この部分には周波数調整用の重りを設けていないので、欠け防止用凹部の縁部との接触により、周波数調整用の重りの一部が欠落して周波数が変わるといった事態は生じない。
【0008】
一方、落下等の衝撃が作用する際に、圧電振動片の先端部近傍は、周波数調整用の重りが設けられた側にもたわむこととなるが、周波数調整用の重りが設けられた側と対向する欠け防止用凹部は、圧電振動片の基端側へずらして設けられている。したがって、衝撃によりたとえたわんだとしても、欠け防止用凹部内でたわむだけであって、圧電振動片の先端が蓋部材やベース部材に当たったり、周波数調整用の重りが欠け防止用凹部の縁部にあたったりすることはない。
【0009】
本発明に係る圧電振動子は、前記圧電振動片が前記ベース部材の内面に設けられた振動片収納用凹部に収納され、前記圧電振動片の先端部の前記蓋部材と対向する面に前記周波数調整用の重りが設けられ、前記ベース部材の前記欠け防止用凹部の前記圧電振動片への接触縁部が、前記蓋部材の前記欠け防止用凹部の前記圧電振動片への接触縁部よりも前記圧電振動片の先端側へずらして設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ベース部材に振動片収納用凹部を設けそこに圧電振動片を収納する、いわゆるチップマウント方式の圧電振動子において、振動片収納用凹部が設けられたベース部材側に設ける欠け防止用凹部の圧電振動片への接触縁部を圧電振動片の先端側へずらして設けており、これにより、前述した理由から、該ベース部材側の欠け防止用凹部の深さを浅く設定することができる。つまり、ベース部材には、振動片収納用凹部と欠け防止用凹部とを重ねて設けているが、欠け防止用凹部の深さを浅く設定できる分、それら凹部を設けることに伴うベース部材の強度低下を防止することができる。
【0010】
本発明に係る圧電振動子は、前記圧電振動片の先端部の周波数調整用の重りが設けられない側の面と対向する前記欠け防止用凹部の前記圧電振動片への接触縁部が、前記圧電振動片の先端を越えない範囲で前記圧電振動片の先端側へずらして設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、圧電振動片の先端部の周波数調整用の重りが設けられない側の面と対向する欠け防止用凹部の前記圧電振動片接触縁部を、前記圧電振動片の先端を越えない範囲で前記圧電振動片の先端側へずらして設けている。このようにずらして設けているにもかかわらず、圧電振動片の先端は必ず欠け防止用凹部に対応する位置にある。したがって、落下等の衝撃が作用する際に圧電振動片が、周波数調整用の重りが設けられない側にたわむときに、該圧電振動片の先端は、欠け防止用凹部の縁部にあたったり、ベース部材や蓋部材の内面に当たったりすることはない。
【0011】
本発明にかかる発振器は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明にかかる電子機器は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の圧電振動子を備えることを特徴とする。
これらの発明にかかる発振器、電子機器は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧電振動子と同様な効果を奏する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、落下等の衝撃が作用する際に圧電振動片がたわむが、周波数調整用の重りが設けられない側にたわむときに、欠け防止用凹部の縁部をあらかじめ圧電振動片の先端側へずらして設けているので、当たった後の圧電振動片の先端側のたわみをより小さく抑えることができ、このため、欠け防止用凹部の深さを浅く設定することができる。この結果、圧電振動片の周波数調整用の重りが設けられない側と対向するベース部材または蓋部材の強度低下を最小限に抑えることができ、もって、強度低下を来たすことなく、小型化・薄型化を実現することができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態における水晶振動子(圧電振動子)について、図面を参照して説明する。図1(a)は水晶振動子の断面図、図1(b)は図1(a)のA部分の拡大図である。図1において、符号1は水晶振動子を示すものである。なお、この実施形態では、圧電振動片として、水晶により形成された水晶振動片を例に挙げて説明するが、これに限られることなく、圧電振動片は、タンタル酸リチウムやニオム酸リチウム等の圧電材料によって作ったものであってもよい。
【0014】
水晶振動子1は、略矩形に形成された密閉容器2と、この密閉容器2の中に設けられた水晶振動片(圧電振動片)3とを備えている。
水晶振動片3は、平行に延びる一対の振動腕部3a(図12に示す)がそれぞれ基端側で一体的に接続された音叉型振動片として構成されている。水晶振動片3の基端部は、蓋部材6の後述する接続部15に接続されていて、これにより、電気的に接続されるとともに、密閉容器2の中で機械的に片持ち支持された状態で固定されている。また、水晶振動片3は、水晶からなり、電圧を印加することにより、所定の周波数で振動するようになっている。
水晶振動片3の表面には、一対の振動腕部3aを互いに接近または離間する方向へ所定の共振周波数で振動させる励磁電極4を備える。また、水晶振動片3の先端部には、振動腕部3aの共振周波数を調整するための周波数調整用の重り5が、蓋部材6またはベース部材7と対向する両面の内いずれか一方の面にのみ、ここでは、蓋部材6と対向する面3aaにのみ設けられている。周波数調整用の重り5は、粗調用の重り5aと微調用の重り5bとから構成されている。これら重り5a、5bが、例えばレーザ光を照射される等によって必要量だけ除去されることにより、振動腕部3aの共振周波数が所定範囲内に収まるように調整される。
【0015】
密閉容器2は、それぞれ略矩形板状に形成された蓋部材6とベース部材7とが、互いに厚さ方向に重ね合わされて構成されている。
蓋部材6の両主面のうち、一方の主面(蓋部材6がベース部材7に対して重ね合わされるとき内面となる主面)6aには、矩形状の欠け防止用凹部8が形成されている(図2、図3参照)。同様にして、ベース部材7の一方の主面(ベース部材7が蓋部材6に対して重ね合わされるとき内面となる主面)7aには、水晶振動片3を収納する矩形状の振動片収納用凹部9と矩形状の欠け防止用凹部10が、密閉容器2の一端側で互いに重ね合わされるように形成されている(図4、図5参照。)そして、蓋部材6とベース部材7とは、双方の欠け防止用凹部8,10が対向した状態で、一方の主面6aと一方の主面7aとが重ね合わされて接合されている。すなわち、蓋部材側の一方の主面6aは、蓋部材6の重ね合わせ面として機能し、ベース部材側の一方の主面7aは、ベース部材7の重ね合わせ面として機能する。そして、重ねあわされた蓋部材6とベース部材7との間には、前記振動片収納用凹部9及び前記欠け防止用凹部8,10によってキャビティ12が形成され、このキャビティ12によって、水晶振動片3が振動を許容された状態で収納されている。密閉容器2の中は気密封止されており、キャビティ12は真空状態に保持されている。
【0016】
前記欠け防止用凹部8,10のうち、ベース部材側に設けられる欠け防止用凹部10が、蓋部材側に設けられる欠け防止用凹部8よりも、水晶振動片3の先端側に寄って形成されている(図1(b)参照)。すなわち、ベース部材側に設けられる欠け防止用凹部10の水晶振動片先端側縁部10aは、蓋部材側に設けられる欠け防止用凹部8の水晶振動片先端側縁部8aとほぼ同じ箇所に設けられているが、ベース部材側に設けられる欠け防止用凹部10の水晶振動片基端側縁部10b(この縁部は、水晶振動片3が大きくたわむときに水晶振動片3と接触するため、以下、水晶振動片への接触縁部10bと呼ぶ)は、蓋部材側に設けられる欠け防止用凹部8の水晶振動片基端側縁部8b(この縁部は、水晶振動片3が大きくたわむときに水晶振動片3と接触するため、以下、水晶振動片への接触縁部8bと呼ぶ)よりも、水晶振動片の先端側(図1(b)における右側)にずらして設けられている。
このベース部材側に設けられる欠け防止用凹部10の水晶振動片への接触縁部10bのずれ量は、蓋部材側に設けられる欠け防止用凹部8の水晶振動片への接触縁部8bに対して、水晶振動片3の先端を越えない範囲で設定されている。
【0017】
また、ベース部材側に設けられる欠け防止用凹部10の深さDaは、蓋部材側に設けられる欠け防止用凹部8の深さDbよりも浅く設定されている。例えば、ベース部材側に設けられる欠け防止用凹部10の深さDaは、この深さDaと前記振動片収納用凹部9の深さDcとを足した値が、蓋部材側に設けられる欠け防止用凹部8の深さDbとほぼ同程度になるように設定されている。
【0018】
また、前記蓋部材に設けられる欠け防止用凹部8は、振動等の作用によって前記水晶振動片3の先端が大きくたわむ場合であっても、該欠け防止用凹部8内に前記周波数調整用の重り5が収まる程度に、周波数調整用の重り5に対する大きさが設定されている。
【0019】
蓋部材6の一方の主面6a上には、水晶振動片3が電気的に接続された接続部15と、この接続部15を一方の主面6aの縁部にまで延在させる引き出し電極16とが設けられている(図6、図7参照)。
接続部15は例えば金などの導電性部材からなっていて、引き出し電極16は例えばCrやTiなどの導電性部材からなっている。接続部15は、図6に示すように、水晶振動片3の基端部が配置される箇所に二つ設けられており、これら二つの接続部15が、水晶振動片3に電圧を印加するための正負の電極端子として機能するようになっている。引き出し電極16は、2つに分かれ蓋部材6の隅部まで至るように設けられている。両端の引き出し電極16のうち、一の引き出し電極16は一の接続部15と接続されており、他の引き出し電極16は他の接続部15に接続されている。
【0020】
また、本実施形態における水晶振動子1は、例えばSiO2やSi34などからなる絶縁膜22を備えている(図8、図9参照)。絶縁膜22は、引き出し電極16が設けられる四隅と前記接続部15が設けられる中間部とを除く、蓋部材6の一方の主面6aのほぼ全域を覆うように設けられている。
【0021】
また、蓋部材の一方の主面の絶縁膜22のさらに上側には、例えばCrやシリコンなどからなる接合膜24が設けられている(図10、図11参照)。接合膜24は、中央部分が取り除かれて、かつ四隅がそれぞれ分断された状態で形成されている。
なお、図1においては、引き出し電極16、絶縁膜22、接合膜24が層状に重ねられている部分の膜全体の厚みが、水晶振動片3の厚みよりも厚く示されているが、これは、膜の構成を分り易く誇張して描いているためであり、実際には、水晶振動片3の方が膜全体より厚い。
本実施形態における前記蓋部材6及びベース部材7は、例えばガラスからなっており、これら蓋部材6とベース部材7とが、接合膜24を介して陽極接合されている。
【0022】
また、ベース部材7の他方の主面7bには外部端子27が設けられている(図15、図16参照)。この外部端子27は、ベース部材7の隅部を、4分割の円錐台状に形状に切り欠かれた切り欠き部分7cに設けられた導電部28を介して蓋部材6側の前記引き出し電極16に電気的に接続されている。また、外部端子27は対をなして形成されている。すなわち、外部端子27は、図15に示すように、ベース部材7の四隅に設けられた導電部28のうち、幅方向Wの一端側に形成された二つの導電部28間にわたって延在しており、同様に、幅方向Wの他端側に形成された二つの導電部28間にわたって延在している。そして、これら外部端子27は、導電部28を介して上述の一の引き出し電極16または他の引き出し電極16にそれぞれ接続されており、水晶振動片3に電圧を印加するための正負の外部電極として機能するようになっている。
【0023】
次に、本実施形態における水晶振動子1の製造方法について説明する。
まず、蓋部材6を形成加工する。すなわち、図2及び図3に示すように、ガラスかならなる蓋部材用ウエハ30を所定の厚さになるまで研磨加工して洗浄する。そして、最表面の加工変質層をエッチングなどによって除去する。さらに、蓋部材用ウエハ30の一方の主面30aに、エッチングなどにより、欠け防止用凹部8を形成する。なお、図2及び図3には、簡略化のため、一つの欠け防止用凹部8しか明示されていないが、実際には蓋部材用ウエハ30の一方の主面30a全面に、複数の欠け防止用凹部8が行列方向に連続的に形成される。つまり、蓋部材用ウエハ30は、蓋部材6が複数配列されて一体的に形成されたものであり、ここでは蓋部材用ウエハ30は蓋部材6に相当するものである。さらに、蓋部材用ウエハ30の一方の主面30aは、蓋部材6の一方の主面6a、すなわち、蓋部材6の重ね合わせ面に相当する。
【0024】
さらに、ベース部材7を形成加工する。すなわち、蓋部材6と同様にして、図4、図5に示すガラスからなるベース部材用ウエハ31の一方の主面31aに振動片収納用凹部9及び欠け防止用凹部10を複数形成する。ここでもベース部材用ウエハ31はベース部材7に相当するものであり、ベース部材用ウエハ31の一方の主面31aは、ベース部材7の一方の主面7aに相当するものである。
次いで、それぞれの欠け防止用凹部10を所定の大きさで矩形に取り囲んだときの、その矩形の四隅のそれぞれに図5、図15に示すスルーホール32を設ける。なお、スルーホール32は、後述するダイシング工程において4分割されるが、その4分割された部位にCr等の金属材料がコーティングされることによって、上述の導電部28となる。
【0025】
さらに、人工水晶に研磨、エッチングなどを施して、音叉型の水晶振動片3を形成加工する。
それから、図6及び図7に示すように、蓋部材用ウエハ30の一方の主面30aに、接続部15や引き出し電極16を形成する(電極形成工程)。すなわち、スパッタリングや蒸着などによって、一方の主面30aに、引き出し電極層を形成し、エッチングなどにより、引き出し電極16を一体的にパターニングする。さらに、引き出し電極16の上側に、引き出し電極16を形成するときと同様な手法により例えばAuからなる接続部15を形成する。
【0026】
さらに、図8及び図9に示すように、絶縁膜22を形成する(絶縁膜形成工程)。すなわち、引き出し電極16の表面を含む一方の主面30aの縁部全周に、スパッタリングや蒸着あるいは気相成長法や塗布法などによって、絶縁膜22を形成する。なお、絶縁膜22の厚さとしては、引き出し電極16の厚さよりも厚く、数μm程度である。このとき、公知の平坦化手段によって、絶縁膜22の上面の平坦化を図る。
なお、絶縁膜22を形成する際、ベース部材用ウエハ31に形成されるスルーホール32に合わせて、図6に示すように、フォトリソグラフィによるパターニングにより絶縁膜22の四隅を円弧状に取り去る。また、同様に、接続部15及びその近傍の中間部の絶縁膜も取り去る。
【0027】
次いで、図10及び図11に示すように、接合膜24を形成する(接合膜形成工程)。すなわち、絶縁膜22上に、スパッタリングや蒸着などによって、接合膜24を形成する。そして、フォトリソグラフィによるパターニングにより、接合膜24の中央部分を取り去る。また、隅部を電気的に分離できるよう接合膜の隅部近傍を円弧状に取り去る。
さらに、図12、図13に示すように、接続部15に水晶振動片3の基端部を電気的に接続する(接続工程)。これにより、水晶振動片3が固定される。この接続方法としては、超音波を利用した金―金接合やハンダ接合、あるいは導電性接着材を用いる方法などが選択される。
【0028】
次いで、図14に示すように、蓋部材用ウエハ30と上述のベース部材用ウエハ31とを陽極接合する(接合工程)。すなわち、真空中において、蓋部材用ウエハ30に、水晶振動片3などを覆うようにして、上述のベース部材用ウエハ31を重ね合わせる。このとき、それぞれの欠け防止用凹部8と欠け防止用凹部10とが対向し、これら欠け防止用凹部8,10と振動片収納用凹部9とがキャビティ12を形成する。このキャビティ12内で、水晶振動片3が振動を許容された状態で収納される。
また、このとき例えばシリコンからなる接合膜24と、ガラスからなるベース部材用ウエハ31の一方の主面31aが密着した状態になる。
【0029】
この状態で、蓋部材用ウエハ30及びベース部材用ウエハ31を所定の温度に加熱し、かつ所定の電圧を印加する。この結果、接合膜24は、一方の主面31aとの間に静電引力が生じて両者が強く密着し、陽極接合される。これにより、キャビティ12が気密封止され、行列方向に連続した密閉容器2が形成される。それから、電圧の印加を停止し、蓋部材用ウエハ30及びベース部材用ウエハ31を除冷して常温に戻す。これら蓋部材用ウエハ30及びベース部材用ウエハ31の温度が上昇してから常温に戻されるまでの間、蓋部材用ウエハ30及びベース部材用ウエハ31は、温度上昇によって熱膨張し、除冷によって収縮して元に戻される。
【0030】
それから、図15及び図16に示すように、それぞれの密閉容器2に外部端子27を設ける(外部電極形成工程)。すなわち、ベース部材用ウエハ31の他方の主面に、金属マスクを施し、スパッタリングや蒸着などによって薄膜を形成する。これにより、スルーホール32の内面からベース部材用ウエハ31の他方の主面にまで延在する一対の外部端子27が設けられる。この外部端子27は、スルーホール32に形成された導電部28を介して、引き出し電極16の四隅に接続されている。
【0031】
さらに、ダイシング工程において、蓋部材用ウエハ30及びベース部材用ウエハ31を切断する。すなわち、外部電極形成工程後の蓋部材用ウエハ30及びベース部材用ウエハ31を、ダイシングソーに設置し、スルーホール32を結ぶ直線上を行列方向にダイシングブレードによって切断する。
そして、それら切断された一つ一つの上下を反転させると、図1に示す水晶振動子1となる。
【0032】
本実施形態における水晶振動子1によれば、対を成す外部端子27に所定の電圧を印加すると、その電圧は、導電部28、引き出し電極16及び接続部15を介して、水晶振動片3に印加される。すると、圧電効果により、振動腕部3aが互いに接近または離隔する方向に、即ち逆相のモードで、所定の周期を持って振動片収納用凹部9内で屈曲運動する。
【0033】
ところで、落下等の衝撃が作用する場合には水晶振動片3がたわむが、周波数調整用の重り5が設けられない側、つまりベース部材7側にたわむときに、水晶振動片の先端部近傍が欠け防止用凹部の水晶振動片への接触縁部10bにあたる。この水晶振動片への接触縁部10bをあらかじめ水晶振動片の先端側へずらして設けているので、当たった後の、水晶振動片3の先端側のたわみをより小さく抑えることができる。このため、欠け防止用凹部の深さDaを浅く設定することができる。
【0034】
加えて、本実施形態では、ベース部材7に振動片収納用凹部9を設けそこに水晶振動片3を収納する、いわゆるチップマウント方式を採用しており、したがって、ベース部材7には、欠け防止用凹部10の他に振動片収納用凹部9を備え、それら凹部9,10を重ねた状態で備えている。このため、これら重ねられた凹部9,10を設けるゆえに強度が低下するおそれがあるが、前述したように欠け防止用凹部10の深さDaを浅く設定できる分、それら凹部9,10を備えることに伴うベース部材7の強度低下を防止することができる。
現に、ベース部材7は、両凹部9、10を重ねた状態で備えているにも拘わらず、それら凹部の重ねた深さDa+Dcは、蓋部材6の欠け防止用の凹部8の深さDbと同程度に設定されている。つまり、予め、ベース部材7と蓋部材6の板厚を同程度に設定しておけば、ベース部材7の強度を蓋部材6の強度と同程度に維持できる。
【0035】
ところで、水晶振動片3が、周波数調整用の重り5が設けられない側、つまりベース部材7側にたわむときに、前述したように、その先端部近傍が欠け防止用凹部の水晶振動片への接触縁部10bにあたるが、もともと、この部分には周波数調整用の重り5を設けていないので、欠け防止用凹部の水晶振動片への接触縁部10bとの接触により、周波数調整用の重り5の一部が欠落して周波数が変わるといった事態は生じない。
【0036】
一方、落下等の衝撃が作用する場合に水晶振動片3の先端部近傍は、周波数調整用の重り5が設けられた側つまり蓋部材6側にもたわむこととなるが、蓋部材6の欠け防止用凹部8は、水晶振動片3の基端側へずらして設けられている。したがって、衝撃等によりたとえ水晶振動子の先端がたわんだとしても、欠け防止用凹部8内でたわむだけであって、水晶振動片3の先端が蓋部材6に当たったり、周波数調整用の重り5が欠け防止用凹部8の縁部8bにあたったりすることはない。
【0037】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について、図17を参照して説明する。
図17において、符号38は、本発明の第2実施形態に係る発振器を示すものである。
発振器38は、上記第1または第2の実施形態の水晶振動子1が発振子として用いられて構成されたものである。
発振器38は、コンデンサなどの電子部品39が実装された基板40を備えている。基板40には、発振器用の集積回路43が実装されており、この集積回路43の近傍に、水晶振動子1が実装されている。そして、これら電子部品39、集積回路43及び水晶振動子1は、不図示の配線パターンによって電気的に接続されている。なお、各構成部品は、不図示の樹脂によりモールドされている。
【0038】
このような構成のもと、水晶振動子1に電圧を印加すると、上述の水晶振動片が振動し、その振動が、水晶の持つ圧電特性により電気信号に変換されて、集積回路43に電気信号として入力される。この入力された電気信号は、集積回路43によって、各種処理がなされ、周波数信号として出力される。これにより、水晶振動子1が発振子として機能する。
また、集積回路43の構成を、例えばRTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することにより、時計用単機能発振器などの他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダーなどを提供したりする機能を付与することができる。
【0039】
以上より、本実施形態における発振器38によれば、上記第1の実施形態に係る水晶振動子1と同様の効果を奏することができるだけでなく、長期にわたって安定した高精度な周波数信号を得ることができる。
【0040】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態では、上記第1の実施形態における水晶振動子1を備える電子機器として、携帯情報機器について説明する。
図18において、符号46は、携帯情報機器を示すものであり、図18を参照して、携帯情報機器46の機能的構成について説明する。
【0041】
携帯情報機器46は、電力を供給するための電源部47を備えている。電源部47は、例えばリチウム二次電池からなっている。
電源部47には、各種制御を行う制御部48と、時刻等のカウントを行う計時部51と、外部との通信を行う通信部52と、各種情報を表示する表示部56と、それぞれの機能部の電圧を検出する電圧検出部53と、が並列に接続されている。そして、電源部47によって、各機能部に電力が供給されるようになっている。
【0042】
制御部48は、各機能部を制御して、音声データの送信及び受信、現在時刻の計測や表示など、システム全体の動作制御を行う。また、制御部48は、あらかじめプログラムが書き込まれたROMと、このROMに書き込まれたプログラムを読み出して実行するCPUと、このCPUのワークエリアとして使用されるRAMなどを備えている。
【0043】
計時部51は、発振回路、レジスタ回路、カウンタ回路及びインターフェイス回路などを内蔵する集積回路と、水晶振動子1とを備えている。水晶振動子1に電圧を印加すると、上述の水晶振動片が振動し、その振動が、水晶の持つ圧電特性により電気信号に変換されて、発振回路に電気信号として入力される。発振回路の出力は2値化され、レジスタ回路とカウンタ回路とにより計数される。そして、インターフェイス回路を介して、制御部48と信号の送受信が行われ、表示部56に、現在時刻や現在日付あるいはカレンダー情報などが表示される。
【0044】
通信部52は、従来の携帯電話と同様の機能を有し、無線部57、音声処理部58、切替部61、増幅部62、音声入出力部63、電話番号入力部66、着信音発生部67及び呼制御メモリ部68を備えている。
無線部57は、音声データ等の各種データを、アンテナを介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部58は、無線部57または増幅部62から入力された音声信号を符号化及び復号化する。増幅部62は、音声処理部58または音声入出力部63から入力された信号を所定のレベルまで増幅する。音声入出力部63は、スピーカやマイクロフォンなどからなり、着信音や受話音声を拡声したり、話者音声を集音したりする。
【0045】
また、着信音発生部67は、基地局からの呼び出しに応じて着信音を生成する。切替部61は、着信時に限って、音声処理部58に接続されている増幅部62を着信音発生部67に切り替えることによって、着信音発生部67において生成された着信音が、増幅部62を介して音声入出力部63に出力される。なお、呼制御メモリ部68は、通信の発着呼制御に係るブログラムを格納する。また、電話番号入力部66は、例えば0から9の番号キー及びその他のキーを備えており、これら番号キーなどを押下することにより、通話先の電話番号などが入力される。
【0046】
電圧検出部53は、電源部47によって制御部48などの各機能部に対して加えられている電圧が、所定の値を下回った場合に、その電圧降下を検出して制御部48に通知する。このときの所定の電圧値は、通信部52を安定して動作させるために必要な最低限の電圧としてあらかじめ設定されている値であり、例えば3V程度となる。電圧検出部53から電圧降下の通知を受けた制御部48は、無線部57、音声処理部58、切替部61及び着信音発生部67の動作を禁止する。特に、消費電力の大きな無線部57の動作停止は必須となる。さらに、表示部56に、通信部52が電池残量の不足により使用不能になった旨が表示される。
【0047】
すなわち、電圧検出部53と制御部48とによって、通信部52の動作を禁止し、その旨を表示部56に表示することができる。この表示は、文字メッセージであってもよいが、より直感的な表示として、表示部56の表示面の上部に表示された電話アイコンに、×(バツ)印を付けるようにしてもよい。
なお、水晶振動子1は、通信部52の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部69を備えており、この電源遮断部69によって、通信部52の機能が確実に停止される。
【0048】
以上より、本実施形態における携帯情報機器46によれば、上記第1または第2実施形態に係る水晶振動子1と同様の効果を奏することができるだけでなく、長期にわたって安定した高精度な計時情報を表示することができる。
【0049】
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
前述した第1実施形態では、ベース部材7に振動片収納用凹部9を設けそこに水晶振動片3をマウントした状態で収納する、いわゆるチップマウント方式を例に挙げて説明したが、本発明が適用されるものは、チップマウント方式の圧電振動子に限定されるものではなく、ベース部材と蓋部材それぞれに振動収納用凹部を設けたものにも勿論適用可能である。
また、前記第1実施形態では、蓋部材6とベース部材7の板厚をほぼ同程度に設定しているが、これに限られること無く、それら蓋部材6とベース部材7の板厚を変えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1実施形態としての水晶振動子を示すもので、(a)は側面から観たときの様子を示す断面図、(b)は(a)のA円部の拡大断面図である。
【図2】図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部材用ウエハに欠け防止用凹部を形成した様子を示す平面図である。
【図3】図2の蓋部材用ウエハを示す断面図である。
【図4】図1の水晶振動子の製造工程において、ベース部材用ウエハに振動片収納用凹部及び欠け防止用凹部を形成した様子を示す平面図である。
【図5】図4のベース部材用ウエハを示す断面図である。
【図6】図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部材用ウエハに引き出し電極及び接続部を形成した様子を示す平面図である。
【図7】図6のAA線矢視断面図である。
【図8】図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部材用ウエハに絶縁膜を形成した様子を示す平面図である。
【図9】図8のAA線矢視断面図である。
【図10】図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部材用ウエハに接合膜を形成した様子を示す平面図である。
【図11】図10のAA線矢視断面図である。
【図12】図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部材用ウエハに振動片を設けた様子を示す平面図である。
【図13】図12のAA線矢視断面図である。
【図14】図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部材用ウエハにベース部材用ウエハを重ね合わせた様子を示す側面図である。
【図15】図1の水晶振動子の製造工程において、ベース部材用ウエハに外部電極を形成した様子を示す平面図である。
【図16】図15の蓋部材用ウエハやベース部材用ウエハなどを示す側面図である。
【図17】本発明の第2実施形態としての発振器を示す平面図である。
【図18】本発明の第3実施形態としての携帯情報機器を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0051】
1水晶振動子(圧電振動子) 2密閉容器 3水晶振動片(圧電振動片) 5周波数調整用の重り 5a粗調用の重り 5b微調用の重り 6蓋部材 6a一方の主面(内面) 7ベース部材 7a一方の主面(内面) 8欠け防止用凹部 8b水晶振動片(圧電振動片)への接触縁部 9振動片収納用凹部 10欠け防止用凹部 10b水晶振動片(圧電振動片)への接触縁部 15接続部 16引き出し電極 22絶縁膜 24接合膜 38発振器 43集積回路 46携帯情報機器(電子機器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状の蓋部材と板状のベース部材とが厚さ方向に重ね合わされて構成された密閉容器と、
該密閉容器内に、基端部を前記蓋部材または前記ベース部材に片持ち支持された状態で配置された圧電振動片と、
前記蓋部材及び前記ベース部材の内面であって、前記圧電振動片の先端部に対応する箇所にそれぞれ設けられた欠け防止用凹部と、
前記圧電振動片の先端部に設けられた周波数調整用の重りと、
を備える圧電振動子において、
前記周波数調整用の重りが、前記圧電振動片の先端部であって前記蓋部材または前記ベース部材と対向する両面の内いずれか一方の面にのみに設けられ、
前記圧電振動片の先端部の周波数調整用の重りが設けられない側の面と対向する前記欠け防止用凹部の前記圧電振動片への接触縁部が、前記圧電振動片の先端部の周波数調整用の重りが設けられた側の面と対向する前記欠け防止用凹部の前記圧電振動片への接触縁部よりも前記圧電振動片の先端側へずらして設けられていることを特徴とする圧電振動子。
【請求項2】
前記圧電振動片が前記ベース部材の内面に設けられた振動片収納用凹部に収納され、
前記圧電振動片の先端部の前記蓋部材と対向する面に前記周波数調整用の重りが設けられ、
前記ベース部材の前記欠け防止用凹部の前記圧電振動片への接触縁部が、前記蓋部材の前記欠け防止用凹部の前記圧電振動片への接触縁部よりも前記圧電振動片の先端側へずらして設けられていることを特徴とする請求項1記載の圧電振動子。
【請求項3】
前記圧電振動片の先端部の周波数調整用の重りが設けられない側の面と対向する前記欠け防止用凹部の前記圧電振動片への接触縁部が、前記圧電振動片の先端を越えない範囲で前記圧電振動片の先端側へずらして設けられていることを特徴とする請求項1記載の圧電振動子。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
【請求項5】
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の圧電振動子を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−54018(P2008−54018A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−227743(P2006−227743)
【出願日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】