説明

圧電発振器

【課題】側面方向からの外乱ノイズの影響を小さくするようにパッケージ側面に電磁シールドとなる導体が形成された圧電発振器を提供する。
【解決手段】圧電発振器100は、圧電振動片10及び圧電振動片を発振させる電子回路素子20を底部の中央に収納して形成されるパッケージ30と、パッケージを密封するリッド40とを備える。パッケージの底部は外部電極34が形成される第1下面と第1下面から第1上面まで貫通する第1貫通電極37Aとを有し絶縁体材料からなる第1層35Aと、第1上面と向かい合う第2下面と第2上面と第2下面から第2上面まで貫通する第2貫通電極37Bと第2下面から第2上面まで貫通する第1貫通導体38Aとを有し絶縁体材料からなる第2層35Bと、第1層と第2層との間に配置され第1貫通電極及び第2貫通電極と絶縁された第1導体層36Aと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージに電磁シールドが形成された圧電発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
箱形形状のパッケージ内に圧電振動片と電子回路素子とが載置された圧電発振器が知られている。このような圧電発振器は例えば無線LAN等に使用されており、通信を阻害する原因となるノイズに対する対策が課題の1つとしてある。
【0003】
ノイズ対策の方法としては、例えば特許文献1に示される水晶発振器では、水晶片が金属カバーと、金属膜としてパッケージの底壁に形成される中間層と、に挟まれてパッケージ内に配置されることにより水晶片を上下方向からの外乱ノイズから防いでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−246696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の水晶発振器では、水晶発振器の側面が電磁シールドで覆われていない。そのため、パッケージ内の水晶片及び配線パターン等は側面方向からの外乱ノイズにさらされており、例えば配線パターンを通る信号等が外乱ノイズを拾ってしまう可能性があった。
【0006】
そこで本発明は、側面方向からの外乱ノイズの影響を小さくするように、パッケージ内の配線及びパッケージ内の圧電振動片を外乱ノイズから遮るように、パッケージの側面に電磁シールドとなる導体が形成された圧電発振器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1観点の圧電発振器は、圧電振動片及び電子回路素子を底部の中央に収納し箱型形状に形成されるパッケージと、金属材料により形成されパッケージを密封するリッドと、を備える圧電発振器である。そしてパッケージの底部は、外部電極が形成される第1下面と、第1下面と反対側の第1上面と外部電極に接続され第1下面から第1上面まで貫通する第1貫通電極とを有し、絶縁体材料からなる第1層と、第1上面と向かい合う第2下面と、第2下面の反対側の第2上面と、第1貫通電極に接続され第2下面から第2上面まで貫通する第2貫通電極と、第2貫通電極の外側に形成され第2下面から第2上面まで貫通する第1貫通導体とを有し、絶縁体材料からなる第2層と、第1層と第2層との間に配置され、第1貫通電極及び第2貫通電極と絶縁された第1導体層と、を含む。
【0008】
第2観点の圧電発振器は、第1観点において、第2上面には電子回路素子及び第2貫通電極に接続される第1電子回路素子用電極が形成され、第1貫通導体が、第1電子回路素子用電極が形成される方向に開口を有するように第2貫通電極を囲んで形成されている。
【0009】
第3観点の圧電発振器は、第1観点または第2観点において、第1貫通導体が第1導体層と接続している。
【0010】
第4観点の圧電発振器は、第1観点から第3観点において、パッケージが、第2層の上部に配置され第2上面と向かい合う第3下面と第3下面の反対側の第3上面と第3下面から第3上面まで貫通する第3貫通電極と、第3貫通電極の外側に形成され第3下面から第3上面まで貫通する第2貫通導体とを有し、絶縁体材料からなる第3層と、第3層の上部に配置され、第3上面と向かい合う第4下面と第4下面の反対側の第4上面と第4下面から第4上面まで貫通し第3貫通電極に接続される第4貫通電極と、第4貫通電極の外側に形成され第4下面から第4上面まで貫通する第3貫通導体と、を有し、絶縁体材料からなる第4層と、第3層と第4層との間に配置され第3貫通電極及び第4貫通電極と絶縁された第2導体層と、を含み、第3上面には第4貫通電極及び圧電振動片が接続される圧電振動片用電極が形成されている。
【0011】
第5観点の圧電発振器は、第4観点において、第2上面に電子回路素子及び第3貫通電極に接続される第2電子回路素子用電極が形成され、第2貫通導体が、第2電子回路素子用電極が形成される方向に開口を有するように第3貫通電極を囲んで形成されている。
【0012】
第6観点の圧電発振器は、第4観点又は第5観点において、第3貫通導体が第4貫通電極の外側に形成される。
【0013】
第7観点の圧電発振器は、第4観点から第6観点において、第2貫通導体が第1貫通導体及び第2導体層と接続している。
【0014】
第8観点の圧電発振器は、第4観点から第7観点において、第3貫通導体が第2導体層と接続している。
【0015】
第9観点の圧電発振器は、第4観点から第8観点において、パッケージが、第4層の上部に配置され第4上面と向かい合う第5下面と第5下面の反対側の第5上面と第5下面から第5上面まで貫通する第4貫通導体とを有し、絶縁体材料からなる第5層と、第5層の上部に配置され、第5上面と向かい合う第6下面と第6下面の反対側の第6上面と第6下面から第6上面まで貫通する第5貫通導体とを有し、絶縁体材料からなる第6層と、第5層と第6層との間に配置される第3導体層と、を含む。
【0016】
第10観点の圧電発振器は、第9観点において、第4貫通導体が第3導体層及び第3貫通導体と接続している。
【0017】
第11観点の圧電発振器は、第9観点又は第10観点において、第5貫通導体が第4貫通導体と接続している。
【0018】
第12観点の圧電発振器は、第9観点から第11観点において、第5貫通導体がリッドと電気的に接続している。
【0019】
第13観点の圧電発振器は、第1観点から第12観点において、リッドがパッケージに金属材料により形成されるシームリングを介して接合される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、外乱ノイズの影響を小さくするように、パッケージの側面に電磁シールドとなる導体が形成された圧電発振器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】圧電発振器100の斜視図である。
【図2】(a)は、図1のA―A断面図である。 (b)は、図1のB―B断面図である。 (c)は、図1のC―C断面図である。
【図3】(a)は、圧電振動片10の平面図である。 (b)は、電子回路素子20の平面図である。 (c)は、パッケージ30の平面図である。
【図4】(a)は、第1層35Aの平面図である。 (b)は、第1導体層36Aの平面図である。
【図5】(a)は、第2層35Bの平面図である。 (b)は、第3層35Cの平面図である。
【図6】(a)は、第2導体層36Bの平面図である。 (b)は、第4層35Dの平面図である。
【図7】(a)は、第5層35Eの平面図である。 (b)は、第3導体層36Cの平面図である。
【図8】(a)は、第6層35Fの平面図である。 (b)は、シームリング41の平面図である。
【図9】リッド40の平面図である。
【図10】圧電発振器200の断面図である。
【図11】(a)は、圧電発振器200の第2層135Bの平面図である。 (b)は、圧電発振器200の第3層135Cの平面図である。
【図12】(a)は、圧電発振器200の第4層135Dの平面図である。 (b)は、圧電発振器200の第5層135Eの平面図である。
【図13】圧電発振器200の第6層135Fの平面図である。
【図14】圧電発振器300の断面図である。
【図15】(a)は、圧電発振器300の第2層235Bの平面図である。 (b)は、圧電発振器300の第3層235Cの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0023】
(第1実施形態)
<圧電発振器100の構成>
図1は、圧電発振器100の斜視図である。圧電発振器100は主に、パッケージ30と、リッド40と、パッケージ30の内側に配置される圧電振動片10及び電子回路素子20(図2(a)を参照)とにより構成されている。圧電発振器100では、圧電振動片10に例えばATカットの水晶振動片が用いられる。ATカットの水晶振動片は、主面(YZ面)が結晶軸(XYZ)のY軸に対して、X軸を中心としてZ軸からY軸方向に35度15分傾斜されている。以下の説明では、ATカットの水晶振動片の軸方向を基準とし、傾斜された新たな軸をY’軸及びZ’軸として用いる。すなわち、圧電発振器100において圧電発振器100の長手方向をX軸方向、圧電発振器100の高さ方向をY’軸方向、X及びY’軸方向に垂直な方向をZ’軸方向として説明する。
【0024】
パッケージ30の四隅には、−Y’軸側の面(圧電発振器100の実装面)から側面にかけて4つの外部電極34が形成されている。また、パッケージ30の+X軸側及び−X軸側の側面には圧電振動片10(図2(a)を参照)のクリスタルインピーダンス値(CI値)及び振動周波数等を測定するための側面端子32aが形成されている。さらに、リッド40はシームリング41を介してパッケージ30と接合されている。
【0025】
図2(a)は、図1のA―A断面図である。また、図2(a)は、後述される図3(c)及び図4から図9のA−A断面が示されている。パッケージ30は、+Y’軸側の面に開口を有する箱型形状に形成されている。パッケージ30の内側に形成されるキャビティ31には、圧電振動片用電極32と、第1電子回路素子用電極33aと、第2電子回路素子用電極33bとが形成されている。圧電振動片用電極32には圧電振動片10が導電性接着剤51を介して電気的に接続されており、第1電子回路素子用電極33a及び第2電子回路素子用電極33bには電子回路素子20の接続端子21が金属バンプ52を介して電気的に接続されている。また、圧電発振器100の実装面である圧電発振器100の−Y’軸側の底面から圧電発振器100の側面にかけて外部電極34が形成されている。パッケージ30の+Y’軸側ではリッド40がシームリング41を介してキャビティ31を密封するように接合されている。
【0026】
パッケージ30は、第1層35A、第2層35B、第3層35C、第4層35D、第5層35E及び第6層35Fの6枚の絶縁体材料からなる層と、第1導体層36A、第2導体層36B及び第3導体層36Cの3枚の電気伝導体材料からなる層とにより構成されている。第1導体層36A、第2導体層36B及び第3導体層36Cは、絶縁体材料からなる第1層35A〜第6層35Fに電気伝導体材料をスパッタ、蒸着又はスクリーン印刷等を行うことによって形成される薄膜層である。例えば、第1層35Aと第2層35Bとの間に形成された第1導体層36Aは、第1層35A又は第2層35Bに電気伝導体材料をスパッタ、蒸着又はスクリーン印刷することで形成される。絶縁体材料は、例えばセラミックス等の電気を通さない材料である。また、電気伝導体材料は、例えば金属材料等の材料である。第1層35Aから第6層35Fは+Y’軸側と−Y’軸側とに主面を有している。以下の説明では、第1層35Aから第6層35Fの各層の主面を、+Y’軸側の面を上面、−Y’軸側の面を下面とし、各層の番号をその前に付して説明する。例えば第1層35Aでは、第1層35Aの+Y’軸側の面を第1上面、第1層35Aの−Y’軸側の面を第1下面とする。
【0027】
平板状の第1層35Aは、第1下面が圧電発振器100の底面を形成するように配置されている。第1層35Aの第1下面には外部電極34が形成されている。第1層35Aの+Y’軸側には平板状の第1導体層36Aが配置されており、第1導体層36Aの+Y’軸側には平板状の第2層35Bが配置されている。第2層35Bの第2上面には第1電子回路素子用電極33a及び第2電子回路素子用電極33bが形成されている。第1電子回路素子用電極33aは、第1貫通電極37A及び第2貫通電極37Bを介して外部電極34に電気的に接続されている。ここで、第1貫通電極37Aは、第1層35Aを第1下面から第1上面まで貫通し、さらに第1導体層36Aを貫通している。第2貫通電極37Bは、第2層35Bの第2下面から第2上面までを貫通し、第2下面で第1貫通電極37Aに電気的に接続されている。第1貫通電極37Aと第1導体層36Aとの間、及び第1導体層36Aの側面に形成された外部電極34と第1導体層36Aとの間には絶縁部53が形成されている。すなわち、第1貫通電極37Aと第1導体層36A、及び第1導体層36Aの側面に形成された外部電極34と第1導体層36Aとは互いに電気的に絶縁されている。第2電子回路素子用電極33bについては、図2(b)で後述する。
【0028】
第2層35Bの+Y’軸側には環状の第3層35Cが配置され、第3層35Cの+Y’軸側には環状の第2導体層36Bが配置され、第2導体層36Bの+Y’軸側には環状の第4層35Dが配置されている。第4層35Dの第4上面には圧電振動片用電極32が形成されている。第4層35Dの+Y’軸側には環状の第5層35Eが配置され、第5層35Eの+Y’軸側には環状の第3導体層36Cが配置され、第3導体層36Cの+Y’軸側には環状の第6層35Fが配置されている。第6層35Fの+Y’軸側にはリッド40がシームリング41を介してキャビティ31を密封するように接合されている。
【0029】
第1導体層36Aと第2導体層36Bとは、第2層35Bを第2下面から第2上面まで貫通する第1貫通導体38Aと、第3層36Cを第3下面から第3上面まで貫通する第2貫通導体38Bとを介して電気的に接続されている。また、第1貫通導体38Aは、それぞれの第2貫通電極37Bの+X軸側及び−X軸側に形成されている。第2導体層36Bと第3導体層36Cとは、第4層35Dを第4下面から第4上面まで貫通する第3貫通導体38Cと、第5層35Eを第5下面から第5上面まで貫通する第4貫通導体38Dとを介して電気的に接続されている。第3導体層36Cとリッド40とは、第6層35Fを第6下面から第6上面まで貫通する第5貫通導体38Eとシームリング41とを介して電気的に接続されている。
【0030】
図2(b)は、図1のB―B断面図である。また、図2(b)は、後述される図2(c)のI−I断面図であり図3(c)及び図4から図9のB−B断面が示されている。図2(b)では、第2電子回路素子用電極33bと圧電振動片用電極32との電気的つながりが示されている。第2電子回路素子用電極33bと圧電振動片用電極32とは、第3貫通電極37C及び第4貫通電極37Dとを介して互いに電気的に接続している。ここで、第3貫通電極37Cは第3層35Cを第3下面から第3上面まで貫通し、さらに第2導体層36Bを貫通している。第4貫通電極37Dは、第4層35Dを第4下面から第4上面まで貫通している。また、第2導体層36Bと、第4層35Dと、第5層35Eと、第3導体層36Cとの+X軸側及び−X軸側には圧電振動片用電極32に電気的に接続された一対の側面端子32aが形成されている。側面端子32aと第2導体層36B及び第3導体層36Cとの間には絶縁部53が形成されており、側面端子32aと第2導体層36B及び第3導体層36Cとは電気的に絶縁されている。ここで、側面端子32aは第2導体層36Bから第3導体層36Cまで形成されているが、圧電振動片用電極32と電気的に接続されれば第4層35D又は第5層35Eのみに形成されてもよい。また、第3導体電極37Cと第2導体層36Bとの間にも絶縁層53が形成されており、互いに電気的に絶縁されている。
【0031】
図2(c)は、図1のC―C断面図である。また、図2(c)は、図2(a)及び図2(b)のD−D断面図であり、後述される図3(c)及び図4から図9のC−C断面が示されている。図2(c)では、図2(a)及び図2(b)に示された各貫通電極の関係が示されている。第1貫通電極37A及び第2貫通電極37Bは、外部電極34と第1電子回路素子用電極33aとを電気的に接続している。また、第3貫通電極37C及び第4貫通電極37Dは、第2電子回路素子用電極33bと圧電振動片用電極32とを電気的に接続している。第1電子回路素子用電極33aと第2電子回路素子用電極33bとは互いに直接的に接続されていない。また、第2貫通導体38Bは第3貫通電極37Cの+Z’軸側又は−Z’軸側の外側に形成されている。
【0032】
図3(a)は、圧電振動片10の平面図である。圧電振動片10は、例えばATカットの水晶振動片であり、+Y’軸側の面及び−Y’軸側の面には励振電極11が形成されている。圧電振動片10の−X軸側の+Z’軸側及び−Z’軸側に引出電極12が形成されている。+Y’軸側の面の励振電極11は+Z’軸側の引出電極12に接続され、−Y’軸側の面の励振電極11は−Z’軸側の引出電極12に接続されている。圧電振動片10は各引出電極12において導電性接着剤51を介して圧電振動片用電極32と接合される(図2(a)を参照)。
【0033】
図3(b)は、電子回路素子20の平面図である。電子回路素子20は圧電振動片10が電気的に接続されることにより発振回路が形成される。電子回路素子20は、−Y’軸側の面に6つの接続端子21が形成されており、各接続端子21は図2(a)に示されるように金属バンプ52を介して第1電子回路素子用電極33a又は第2電子回路素子用電極33bと接合される。6つの接続端子21の内、2つの接続端子21は圧電振動片10の引出電極12とそれぞれ電気的に接続される。また、他の4つの接続端子21は、パッケージ30の底面(圧電発振器100の実装面)に形成された4つの外部電極34とそれぞれ電気的に接続される(図2(a)を参照)。
【0034】
図3(c)は、パッケージ30の平面図である。圧電発振器100のX軸方向の長さをWxとし、Z’軸方向の長さをWzとすると、長さWxは例えば2.5mmに形成され、長さWzは例えば2.0mmに形成される。図3(c)では、平板状の第2層35Bのほぼ中心位置の第2上面の6箇所に第1電子回路素子用電極33a及び第2電子回路素子用電極33bが形成されている。第1電子回路素子用電極33a及び第2電子回路素子用電極33bは金属バンプ52(図2(a)を参照)を介して電子回路素子20の接続端子21と電気的に接続される。図3(c)には、第1電子回路素子用電極33a又は第2電子回路素子用電極33b上の金属バンプ52が配置される位置が点線60の円で示されている。図3(c)では、また、環状の第4層35Dの第4上面の−X軸側に形成される2つの圧電振動片用電極32が示されている。各圧電振動片用電極32には、圧電振動片10の引出電極12が導電性接着剤51(図2(a)を参照)を介して電気的に接続される。さらに、環状の第6層35Fの第6上面のほぼ四隅には4つの第5貫通導体38Eが形成されている。第5貫通導体38Eは、第6層35Fの第6上面に配置されるシームリング41(図2(a)を参照)と電気的に接続される。
【0035】
図4(a)は、第1層35Aの平面図である。第1層35Aの第1下面の4つの角には外部電極34が形成されている。また、各外部電極34は、第1下面からパッケージ30の外壁に沿って形成されている(図2(a)を参照)。各外部電極34は第1層35Aを貫通するように形成されている第1貫通電極37Aとそれぞれ電気的に接続されている。
【0036】
図4(b)は、第1導体層36Aの平面図である。第1導体層36Aの4つの角には外部電極34が形成されている。また、第1貫通電極37Aが第1導体層36Aを貫通するように形成されている。外部電極34及び第1貫通電極37Aと第1導体層36Aとの間には絶縁部53が形成されており、外壁に形成された外部電極34と第1導体層36A、及び第1貫通電極37Aと第1導体層36Aとは互いに電気的に絶縁されている。また図4(b)には、第1導体層36Aの+Y’軸側に形成される第1貫通導体38Aの位置が点線で示されている。第1導体層36Aは、第1層35Aの第1上面又は第2層35Bの第2下面に電気伝導体材料をスパッタ、蒸着又はスクリーン印刷等を行うことによって形成される。
【0037】
図5(a)は、第2層35Bの平面図である。第2層35Bの4つの角には外部電極34が形成されている。また、第2層35Bの第2上面には、4つの第1電子回路素子用電極33aと2つの第2電子回路素子用電極33bとが形成されている。図5(a)では、第1電子回路素子用電極33a及び第2電子回路素子用電極33bの上の金属バンプ52(図2(a)を参照)が形成される位置が点線60で示されている。第1電子回路素子用電極33aは、第2層35Bを貫通する第2貫通電極37Bと電気的に接続されている。第2貫通電極37Bは第2層35Bの第2下面において第1貫通電極37Aと電気的に接続される(図2(a)を参照)。また、第2電子回路素子用電極33bはその上に形成される第3貫通電極37Cと互いに電気的に接続される。さらに、第2層35Bを貫通して形成される第1貫通導体38Aは、第2貫通電極37Bを第1電子回路素子用電極33aが形成される方向に開口を有するように囲んで形成されている。第1貫通導体38Aは、第2層35Bの第2下面で第1導体層36Aと電気的に接続されている。
【0038】
図5(b)は、第3層35Cの平面図である。第3層35Cには、第3層35Cを貫通するように第3貫通電極37C及び第2貫通導体38Bが形成されている。第3貫通電極37Cは、第2層35Bの第2上面において第2電子回路素子用電極33b(図5(a)を参照)と電気的に接続される。また、第2貫通導体38Bは第1貫通導体38A(図5(a)を参照)と同じ形状に形成され、第3層35Cの第3下面において第1貫通導体38Aと電気的に接続される。第3層35Cには孔部31aが形成されており、孔部31aはキャビティ31の一部を構成する。
【0039】
図6(a)は、第2導体層36Bの平面図である。第2導体層36Bには、第3貫通電極37Cが第2導体層36Bを貫通して形成されている。第3貫通電極37Cと第2導体層36Bとの間には絶縁層53が形成されており、第3貫通電極37Cと第2導体層36Bとは互いに電気的に絶縁されている。また、第2導体層36Bには孔部31aと同じ形状の孔部31bが形成されており、孔部31bはキャビティ31の一部を構成する。第2導体層36Bは第3層35Cに形成された第2貫通導体38Bと電気的に接続されている。第2導体層36Bの+X軸側の辺と−X軸側の辺とには側面端子32aが配置されており、側面端子32aと第2導体層36Bとは絶縁部53により電気的に絶縁されている。図6(a)では第2貫通導体38Bが第2導体層36Bに接続される位置が点線で示されている。第2導体層36Bは、第3層35Cの第3上面又は第4層35Dの第4下面に電気伝導体材料をスパッタ、蒸着又はスクリーン印刷等を行うことによって形成される。
【0040】
図6(b)は、第4層35Dの平面図である。第4層35Dの第4上面には2つの圧電振動片用電極32が形成されている。各圧電振動片用電極32は、+X軸側の辺又は−X軸側の辺に形成されている側面端子32aとそれぞれ電気的に接続される。側面端子32aは、圧電発振器100を形成した後に、圧電振動片10のクリスタルインピーダンス値(CI値)及び振動周波数等を測定するための端子である。また、第4層35Dには、孔部31a、31bと同じ形状の孔部31cが形成されており、孔部31cはキャビティ31の一部を構成する。さらに、第4層35Dを第4下面から第4上面まで貫通する第4貫通電極37D及び第3貫通導体38Cが形成されている。なお、図6(b)では第3貫通導体38CはXZ’平面で矩形となっている。第4貫通電極37Dは第3貫通電極37C(図6(a)を参照)と圧電振動片用電極32とを電気的に接続している。また、第3貫通導体38Cは、圧電振動片用電極32、第4貫通電極37D及び孔部31cと圧電発振器100の外部との間を遮るように、第4貫通電極37Dの外側に形成されており、第2導体層36B(図2(a)を参照)と電気的に接続されている。また、第3貫通導体38Cは圧電振動片用電極32とは電気的に絶縁されている。
【0041】
図7(a)は、第5層35Eの平面図である。第5層35Eには、第5層35Eを貫通するように第4貫通導体38Dが形成されている。第4貫通導体38Dは第3貫通導体38C(図6(b)を参照)と同じ形状に形成されており、第5下面で第3貫通導体38Cと電気的に接続されている。第5層35Eの+X軸側の辺と−X軸側の辺とには側面端子32aが形成されている。また、第5層35Eには面積が孔部31a〜31cより大きい孔部31dが形成されており、孔部31dはキャビティ31の一部を構成する。
【0042】
図7(b)は、第3導体層36Cの平面図である。第3導体層36Cには、孔部31dと同じ形状の孔部31eが形成されており、孔部31eはキャビティ31の一部を構成する。また、第3導体層36Cは、第4貫通導体38Dと電気的に接続されている。図7(b)では、第4貫通導体38Dが接続される位置が点線で示されている。第3導体層36Cの+X軸側の辺と−X軸側の辺とには側面端子32aが配置されており、側面端子32aと第2導体層36Bとは絶縁部53により電気的に絶縁されている。第3導体層36Cは、第5層35Eの第5上面又は第6層35Fの第6下面に電気伝導体材料をスパッタ、蒸着又はスクリーン印刷等を行うことによって形成される。
【0043】
図8(a)は、第6層35Fの平面図である。第6層35Fには、第6層35Fを貫通するように第5貫通導体38Eが形成されている。第5貫通導体38Eは第4貫通導体38D(図7(a)を参照)と同じ形状に形成されており、第6下面で第3導体層36C(図7(b)を参照)と電気的に接続されている。また、第6層35Fには孔部31d、31eと同じ形状の孔部31fが形成されており、孔部31fはキャビティ31の一部を構成する。
【0044】
図8(b)は、シームリング41の平面図である。シームリング41は矩形の環状に形成されている。シームリング41の中央に形成される孔部31gは孔部31d〜31fと同じ形状又はそれよりも大きく形成され、キャビティ31の一部を構成する。また、シームリング41はパッケージ30とリッド40との間に配置されてキャビティ31を密封する(図2(a)を参照)。シームリング41は電気を伝導する金属材料で形成されており、シームリング41の−Y’軸側の面で第5貫通導体38E(図8(a)を参照)と電気的に接続され、シームリング41の+Y’軸側の面でリッド40(図9を参照)と電気的に接続される。
【0045】
図9は、リッド40の平面図である。リッド40は矩形状の平面を有しており、−Y’軸側の面でシームリング41(図8(b)を参照)と電気的に接続される。また、リッド40は電気を伝導する金属材料で形成されている。金属材料には、例えばコバール等が用いられる。コバールは、鉄にニッケル及びコバルトを配合した合金であり、金属の中では熱膨張率が低い金属である。
【0046】
圧電発振器100は、圧電振動片10、電子回路素子20、圧電振動片用電極32、第1電子回路素子用電極33a、第2電子回路素子用電極33b、第2貫通電極37B、第3貫通電極37C及び第4貫通電極37D等を上下より挟むように、リッド40及び第1導体層36Aが形成されている。このリッド40及び第1導体層36Aは、+Y’軸方向及び−Y’軸方向から圧電発振器100内に侵入しようとする外部からのノイズである外乱ノイズを遮ることができる。また、第1電子回路素子用電極33a及び第2電子回路素子用電極33bの上方には第2導体層36Bが形成され、圧電振動片用電極32の上部には第3導体層36Cが形成されている。第2導体層36B及び第3導体層36Cは、斜め上方及び斜め下方から圧電発振器100の側面を通して圧電発振器100内に侵入しようとする外乱ノイズを遮り、第1電子回路素子用電極33a、第2電子回路素子用電極33b及び圧電振動片用電極32へ照射される外乱ノイズを低減させることができる。さらに、第1貫通導体38A、第2貫通導体38B、第3貫通導体38C、第4貫通導体38D及び第5貫通導体38Eは、圧電発振器100の側面方向から圧電発振器100内に侵入しようとする外乱ノイズを遮ることができる。
【0047】
(第2実施形態)
第2実施形態として、圧電発振器200について説明する。圧電発振器200の説明では圧電発振器100と同じ部分には圧電発振器100と同じ符号を付してその説明を省略し、圧電発振器100との異なる部分のみを説明する。
【0048】
<圧電発振器200の構成>
図10は、圧電発振器200の断面図である。また、図10は、図1に示された圧電発振器100のB−B断面に相当する断面図であり、図11及び図12のH−H断面を示している。圧電発振器200は、図10において、第2層135Bに第1貫通導体138Aが形成され、第3層135Cに第2貫通導体138Bが形成され、第4層135Dに第3貫通導体138Cが形成され、第5層135Eに第4貫通導体138Dが形成され、第6層135Fに第5貫通導体138Eが形成されている状態が示されている。第2貫通導体138Bは第3貫通電極37Cの−X軸側の外側に形成され、第3貫通導体138Cは第4貫通電極37Dの−X軸側の外側に形成されている。以上のような第1貫通導体138Aから第5貫通導体138Eが形成されることにより、圧電発振器200は、+X軸方向又は−X軸方向からの外乱ノイズを防ぐことができる。
【0049】
図11(a)は、圧電発振器200の第2層135Bの平面図である。圧電発振器200の第2層135Bは、圧電発振器100の第2層35Bとは異なり、第1貫通導体138AがZ’軸方向につながって形成されている。これによって、圧電発振器200内に侵入しようとする外乱ノイズ、特に+X軸方向及び−X軸方向からの外乱ノイズを遮断することができる。
【0050】
図11(b)は、圧電発振器200の第3層135Cの平面図である。圧電発振器200の第3層135Cは圧電発振器100の第3層35Cとは第2貫通導体138Bが異なっている。第2貫通導体138BはZ’軸方向につながって形成されており、第1貫通導体138Aと同じ形状に形成されている。また、第3層135Cを貫通して形成される第2貫通導体138Bは、第3貫通電極37Cを第2電子回路素子用電極33bが形成される方向(図11(a)参照)に開口を有するように囲んで形成されている。図11(b)では、−X軸側に形成されている第2貫通導体138Bは、第3貫通電極37Cの+Z’軸側、−Z’軸側及び−X軸側を囲んで形成されており、第3貫通電極37Cから見て第2電子回路素子用電極33bが形成される方向である+X軸方向に開口を有するように形成されている。第2貫通導体138Bは、第3層135Cの第3上面で第2導体層36Bと電気的に接続されている。また第2貫通導体138Bも第1貫通導体138Aと同様に、圧電発振器200内に侵入しようとする外乱ノイズ、特に+X軸方向及び−X軸方向からの外乱ノイズを遮断することができる。
【0051】
図12(a)は、圧電発振器200の第4層135Dの平面図である。圧電発振器200の第4層135Dには、2つのZ’軸方向に伸びた第3貫通導体138Cが第4層135Dの+X軸側及び−X軸側に形成されている。第3貫通導体138Cは、+X軸方向又は−X軸方向からの外乱ノイズを防ぐことができる。
【0052】
図12(b)は、圧電発振器200の第5層135Eの平面図である。圧電発振器200の第5層135Eは、2つのZ’軸方向に伸びた第4貫通導体138Dが第5層135Eの+X軸側及び−X軸側に形成されている。また、第5層135Eの+X軸側の辺と−X軸側の辺とには側面端子32aが形成されている。第4貫通導体138Dは、第3貫通導体138Cと同じ形状に形成されており、+X軸方向又は−X軸方向からの外乱ノイズを防ぐことができる。
【0053】
図13は、圧電発振器200の第6層135Fの平面図である。圧電発振器200の第6層135Fは、2つのZ’軸方向に伸びた第5貫通導体138Eが第6層135Fの+X軸側及び−X軸側に形成されている。第5貫通導体138Eは、第4貫通導体138Dと同じ形状に形成されており、+X軸方向又は−X軸方向からの外乱ノイズを防ぐことができる。
【0054】
(第3実施形態)
第3実施形態として、圧電発振器300について説明する。圧電発振器300の説明では圧電発振器100又は圧電発振器200と同じ部分には圧電発振器100又は圧電発振器200と同じ符号を付してその説明を省略し、圧電発振器100又は圧電発振器200と異なる部分のみを説明する。
【0055】
<圧電発振器300の構成>
図14は、圧電発振器300の断面図である。また、図14は、図1に示された圧電発振器100のC−C断面に相当する断面図であり、図15のG−G断面における断面図である。圧電発振器300は主に、パッケージ230と、リッド40と、パッケージ230の内側に配置される圧電振動片10及び電子回路素子20(図2(a)を参照)とにより構成されている。
【0056】
パッケージ230は、第1層35Aと、第2層235Bと、第3層235Cと、第4層135Dと、第5層135Eと、第6層135Fとにより構成されている。つまりパッケージ230は、圧電発振器200のパッケージ130と比べると、第2層235B及び第3層235Cが異なっている。圧電発振器300では、第2層235B及び第3層235Cに形成される第1貫通導体238A及び第2貫通導体238Bが、第2層235Bに形成される第2貫通電極37B、第1電子回路素子用電極233a、第2電子回路素子用電極233b及び第3層235Cに形成される第3貫通電極37Cの+Z’軸側及び−Z’軸側に形成されている。そのため、第1貫通導体238A及び第2貫通導体238Bは、これらの電極に対して入射する+Z’軸方向及び−Z’軸方向からの外乱ノイズを遮断することができる。
【0057】
図15(a)は、圧電発振器300の第2層235Bの平面図である。第2層235Bの第2上面に第1電子回路素子用電極233a及び第2電子回路素子用電極233bが形成されている。また第2層235Bには、第1貫通導体238Aが、第2貫通電極37B、第1電子回路素子用電極233a及び第2電子回路素子用電極233bを取り囲むようにして形成されている。そのため、第1貫通導体238Aは、第2貫通電極37B、第1電子回路素子用電極233a及び第2電子回路素子用電極233bを圧電発振器300の側面方向から入射する外乱ノイズから防ぐことができる。
【0058】
図15(b)は、圧電発振器300の第3層235Cの平面図である。第3層235Cでは、第2貫通導体238Bが、第3貫通電極37C及び孔部31aを取り囲むようにして形成されている。そのため、第2貫通導体238Bは、第3貫通電極37Cに対して圧電発振器300の側面方向から入射する外乱ノイズを防ぐことができる。また、第2貫通導体238Bは第1貫通導体238Aと同じ形状に形成されている。
【0059】
圧電発振器300では、図14に示されるように、第2貫通電極37B、第1電子回路素子用電極233a、第2電子回路素子用電極233b及び第3貫通電極37Cが、第1導体層36A、第2導体層36B、第1貫通導体238A及び第2貫通導体238Bにより上下方向及び側面方向を取り囲むように形成されている。そのため、圧電発振器300は、特に第2貫通電極37B、第1電子回路素子用電極233a、第2電子回路素子用電極233b及び第3貫通電極37Cに入射しようとする外乱ノイズを遮断することができる。
【0060】
以上、本発明の最適な実施形態について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施形態に様々な変更・変形を加えて実施することができる。
例えば、圧電振動片10はATカットの水晶振動片である場合を示したが、同じように厚みすべりモードで振動するBTカットなどであっても同様に適用できる。また、音叉型水晶振動片についても適用できる。さらに圧電振動片10は水晶材料のみならず、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウムあるいは圧電セラミックを含む圧電材料に基本的に適用できる。
【符号の説明】
【0061】
10 … 圧電振動片
11 … 励振電極
12 … 引出電極
20 … 電子回路素子
21 … 接続端子
30 … パッケージ
31 … キャビティ
31a〜31g … 孔部
32 … 圧電振動片用電極
32a … 側面端子
33a、233a … 第1電子回路素子用電極
33b、233b … 第2電子回路素子用電極
34 … 外部電極
35A … 第1層
35B、135B、235B … 第2層
35C、135C、235C … 第3層
35D、135D … 第4層
35E、135E … 第5層
35F、135F … 第6層
36A〜36C … 第1導体層〜第3導体層
37A〜37D … 第1貫通電極〜第4貫通電極
38A、138A、238A … 第1貫通導体
38B、138B、238B … 第2貫通導体
38C、138C … 第3貫通導体
38D、138D … 第4貫通導体
38E、138E … 第5貫通導体
40 … リッド
41 … シームリング
51 … 導電性接着剤
52 … 金属バンプ
53 … 絶縁部
100、200、300 … 圧電発振器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の振動周波数で振動する圧電振動片及び前記圧電振動片を発振させる電子回路素子を底部の中央に収納し箱型形状に形成されるパッケージと、金属材料により形成され前記パッケージを密封するリッドと、を備える圧電発振器であって、
前記パッケージの前記底部は、
外部電極が形成される第1下面と、前記第1下面と反対側の第1上面と前記外部電極に接続され前記第1下面から前記第1上面まで貫通する第1貫通電極とを有し、絶縁体材料からなる第1層と、
前記第1上面と向かい合う第2下面と、前記第2下面の反対側の第2上面と、前記第1貫通電極に接続され前記第2下面から前記第2上面まで貫通する第2貫通電極と、前記第2貫通電極の外側に形成され前記第2下面から前記第2上面まで貫通する第1貫通導体とを有し、絶縁体材料からなる第2層と、
前記第1層と前記第2層との間に配置され、前記第1貫通電極及び第2貫通電極と絶縁された第1導体層と、
を含む圧電発振器。
【請求項2】
前記第2上面には前記電子回路素子及び前記第2貫通電極に接続される第1電子回路素子用電極が形成され、
前記第1貫通導体は、前記第1電子回路素子用電極が形成される方向に開口を有するように前記第2貫通電極を囲んで形成されている請求項1に記載の圧電発振器。
【請求項3】
前記第1貫通導体は、前記第1導体層と接続している請求項1又は請求項2に記載の圧電発振器。
【請求項4】
前記パッケージは、
前記第2層の上部に配置され、前記第2上面と向かい合う第3下面と前記第3下面の反対側の第3上面と前記第3下面から前記第3上面まで貫通する第3貫通電極と、前記第3貫通電極の外側に形成され第3下面から前記第3上面まで貫通する第2貫通導体とを有し、絶縁体材料からなる第3層と、
前記第3層の上部に配置され、前記第3上面と向かい合う第4下面と前記第4下面の反対側の第4上面と前記第4下面から前記第4上面まで貫通し前記第3貫通電極に接続される第4貫通電極と、前記第4貫通電極の外側に形成され第4下面から前記第4上面まで貫通する第3貫通導体とを有し、絶縁体材料からなる第4層と、
前記第3層と前記第4層との間に配置され、前記第3貫通電極及び第4貫通電極と絶縁された第2導体層と、を含み、
前記第3上面には前記第4貫通電極及び前記圧電振動片が接続される圧電振動片用電極が形成されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧電発振器。
【請求項5】
前記第2上面には、前記電子回路素子及び前記第3貫通電極に接続される第2電子回路素子用電極が形成され、
前記第2貫通導体は、前記第2電子回路素子用電極が形成される方向に開口を有するように前記第3貫通電極を囲んで形成されている請求項4に記載の圧電発振器。
【請求項6】
前記第3貫通導体は、前記第4貫通電極の外側に形成される請求項4又は請求項5に記載の圧電発振器。
【請求項7】
前記第2貫通導体は前記第1貫通導体及び前記第2導体層と接続している請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の圧電発振器。
【請求項8】
前記第3貫通導体は、前記第2導体層と接続している請求項4から請求項7に記載の圧電発振器。
【請求項9】
前記パッケージは、
前記第4層の上部に配置され、前記第4上面と向かい合う第5下面と前記第5下面の反対側の第5上面と前記第5下面から前記第5上面まで貫通する第4貫通導体とを有し、絶縁体材料からなる第5層と、
前記第5層の上部に配置され、前記第5上面と向かい合う第6下面と前記第6下面の反対側の第6上面と前記第6下面から前記第6上面まで貫通する第5貫通導体とを有し、絶縁体材料からなる第6層と、
前記第5層と前記第6層との間に配置される第3導体層と、を含む請求項4から請求項8のいずれか一項に記載の圧電発振器。
【請求項10】
前記第4貫通導体は前記第3導体層及び前記第3貫通導体と接続している請求項9に記載の圧電発振器。
【請求項11】
前記第5貫通導体は前記第4貫通導体と接続している請求項9又は請求項10に記載の圧電発振器。
【請求項12】
前記第5貫通導体は、前記リッドと電気的に接続している請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の圧電発振器。
【請求項13】
前記リッドは前記パッケージに金属材料により形成されるシームリングを介して接合される請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の圧電発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−109832(P2012−109832A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257633(P2010−257633)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000232483)日本電波工業株式会社 (1,148)
【Fターム(参考)】