説明

地域防災告知システム

【課題】本発明は、災害にも強く、緊急事態に関する警報を通知することができ、家庭や個人の安否を確認することができる地域防災告知システムを提供することを目的とする。
【解決手段】中央局5と親局7の間は無線回線と冗長ネットワーク8とで接続され、親局7と複数の子局9は無線アドホックネットワークを形成している。安否情報確認システム3の指示により中央局5が発信した警報は、親局7を経由して子局9に配信され、子局9で入力された安否情報は親局7を経由して中央局5に送信され、データベース4に格納される。安否情報確認システム3は、データベース4に格納された情報を参照して、ディスプレイ等に安否情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然災害、武力攻撃などの緊急事態に関する警報を、所定地域の家庭や個人に通知するとともに、その安否情報を収集する地域防災告知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、災害発生時に家庭や個人の安否を確認するためのシステムが知られており、災害等で発信規制となったエリア内に居る携帯通信端末を呼び出し、応答するか、また応答した携帯通信端末については、位置や体調や周囲状況などの情報を携帯通信端末または携帯通信端末の利用者から取得して、安否を確認するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−217622号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来の安否確認システムでは、自然災害や武力攻撃などの緊急事態に関する警報を通知することは考えられていない。また、携帯電話等の無線通信システムを利用しているため、災害等により基地局への回線が寸断されてしまうとシステムが機能しないという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、災害にも強く、緊急事態に関する警報を通知することができ、家庭や個人の安否を確認することができる地域防災告知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する第1の発明は、所定地域の住民に対して、中央局から緊急事態に関する警報を一斉に伝え、その後に該住民各々の安否情報を該中央局へ伝送する地域防災告知システムであって、前記中央局と通信路を介して接続され、前記地域に設置された中継通信手段を備えており、前記警報を視覚的に通知する表示手段と、前記警報を聴覚的に通知する音響手段と、前記住民による自らの安否についての情報の入力を受け付ける入力手段と、補助電源手段と、無指向性アンテナと、該無指向性アンテナを介して無線通信を行う無線通信手段とを備えた複数の無線装置を備えて成り、前記複数の無線装置は、互いに無線通信を実行してマルチホップ方式のアドホックネットワークを形成しており、前記中継通信手段と前記アドホックネットワークとが互いに通信可能であることを特徴とするものである。
【0006】
この発明では、中継通信手段と無線装置との間がアドホックネットワークで接続される。したがって、中央局の発信した警報を中継通信手段を介して各無線装置に配信することができ、各無線装置の入力手段に入力された安否情報を中央局に送信することができる。
【0007】
上記課題を解決する第2の発明は、上記第1の発明の構成に加え、前記通信路は、複数の通信路によって冗長化された冗長化通信路であることを特徴とするものである。
【0008】
この発明では、警報を発信する中央局と警報を中継する中継通信手段との間が冗長化通信路で接続される。したがって、冗長化通信路のいずれかが切断されても通信を行うことができる。
【0009】
上記課題を解決する第3の発明は、上記第1または第2の発明の構成に加え、前記アドホックネットワークは、400MHz帯の周波数を使用することを特徴とするものである。
【0010】
この発明では、無線通信に400MHz帯の周波数が使用される。したがって、障害物に回り込む見通し外通信が可能となる。
【0011】
上記課題を解決する第4の発明は、上記第1から第3のいずれかの発明の構成に加え、前記アドホックネットワークは、10ミリワット以下の送信出力とすることを特徴とするものである。
【0012】
この発明では、10ミリワット以下の送信出力で無線通信が行われる。したがって、消費電力を削減することができる。
【0013】
上記課題を解決する第5の発明は、上記第1から第4のいずれかの発明の構成に加え、前記アドホックネットワークは、一台の親局と複数の子局とから成り、該親局から所定の前記子局に同報送信することで、全ての前記子局に配信されることを特徴とするものである。
【0014】
この発明では、親局から一部の子局に同報送信するだけで、全ての子局に配信される。したがって、効率良く情報を配信することができる。
【0015】
上記課題を解決する第6の発明は、上記第1から第5のいずれかの発明の構成に加え、前記中継通信手段は、前記無線装置が正常に動作しているかを定期的に試験することを特徴とするものである。
【0016】
この発明では、無線装置が正常に動作しているか定期的に試験される。したがって、無線装置の故障等を迅速に検出することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、中継通信手段と無線装置によるアドホックネットワークとが互いに通信可能となっているので、中央局が発信した警報を無線装置に配信することができ、無線装置に入力された安否情報を中央局に送信することができる。
【0018】
また、中央局と中継通信手段との間を冗長化通信路で接続したので、災害等で冗長化通信路の一部が切断されても通信を継続させることができる。
【0019】
また、無線装置がアドホックネットワークを形成しているので、無線装置の追加・削除を容易に行うことができるとともに、災害等により一部の無線装置が機能しなくなっても、残った無線装置が自動的にネットワークを再形成するため災害に強いシステムとすることができる。
【0020】
また、無線装置によるアドホックネットワークがマルチホップ方式であるので、無線通信の電波が直接届かない無線装置間でも、他の無線装置を経由して通信することができ、無線装置の設置範囲を広くすることができる。
【0021】
また、アドホックネットワークの無線通信に400MHz帯の周波数を使っているので、見通し外通信が可能となる。
【0022】
また、アドホックネットワークの無線通信で送信出力を10ミリワット以下としているので、免許不要で使用することができるとともに、消費電力を小さくすることができ、小型化を図ることができる。
【0023】
また、親局から一部の子局に同報送信するだけで、全ての子局に配信されるので、効率良く警報を無線装置に配信することができる。
【0024】
また、無線装置が正常に動作しているか定期的に試験しているので、無線装置の故障等を迅速に検出することができ、非常事態に備えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を図面を参照して説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施形態の地域防災告知システムを示す図である。
【0027】
図1において、本実施形態の地域防災告知システムは、J−ALERT受信装置1と、地理情報システム(GIS:Geographic Information System)2と、安否情報確認システム3と、データベース4と、中央局5と、ネットワーク6と、複数の親局7と、冗長ネットワーク8と、複数の子局9と、中継局10とを備えている。
【0028】
J−ALERT受信装置1、地理情報システム2、安否情報確認システム3、データベース4、中央局5はネットワーク6により相互に接続され、データの送受信ができるようになっている。
【0029】
J−ALERT受信装置1は、全国瞬時警報システム(J−ALERT)の衛星20から警報情報を受信するものである。
【0030】
地理情報システム2は、地理的位置に関する情報を管理し、加工して表示するものである。
【0031】
安否情報確認システム3は、J−ALERT受信装置1が受信した警報情報に基づいて管轄地域の家庭や個人への警報の送信を指示したり、地理情報システム2の情報やデータベース4に格納された情報に基づいて管轄地域の家庭や個人の安否情報を表示したりするものである。
【0032】
データベース4は、子局9の位置や管轄地域の住民の情報を格納しているものである。
【0033】
中央局5は、安否情報確認システム3からの指示により警報を親局7に送信するとともに、親局7から受信した家庭や個人からの安否情報をデータベース4に格納するものである。
【0034】
親局7は、中央局5と無線通信及び冗長ネットワーク8により接続され、家庭や個人に対応した子局9に無線通信により警報を送信するとともに、子局9からの無線通信による安否情報を中央局5に転送するものである。
【0035】
冗長ネットワーク8は、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等を使用した公衆データ通信網等を利用する。
【0036】
なお、中央局5と親局7との間を接続する回線は冗長構成としているが、この回線として、マイクロ波、UHF(Ultra High Frequency)波等による無線回線や、衛星を使った無線回線、放送波を使った無線回線などを使ってもよい。
【0037】
子局9は、親局7からの警報を受信して警報を住民に通知するとともに、住民からの安否情報を受け付けて親局7に送信するものである。
【0038】
中継局10は、中央局5からの距離が遠くて無線通信が行えない親局7のために中央局5と親局7の間で無線通信の電波を中継するものである。
【0039】
図2は、中央局5のブロック図である。
【0040】
図2に示すように、中央局5は、無指向性アンテナ51を備え、親局7との無線通信を行う無線送受信機52と、複数の無線送受信機52を制御し、親局7へ警報を送信するとともに、親局7から受信した安否情報をデータベース4に格納する無線回線制御装置53とを備えている。
【0041】
無線回線制御装置53は、ネットワーク6に接続され、ネットワーク6を介してデータベース4とデータの送受信を行うことができるようになっている。また、冗長ネットワーク8に接続され、冗長ネットワーク8を介して親局7とデータの送受信を行うことができるようになっている。
【0042】
無指向性アンテナ51は、少なくとも一平面で同心円状の電波強度を持つものである。図3は、無指向性アンテナの水平面指向特性図の例を示すものである。
【0043】
図4は、親局7のブロック図である。
【0044】
図4に示すように、親局7は、中央局5と無線通信を行う中央局側無線機701と、子局9と無線通信を行う子局側無線機702と、中央局側無線機701、子局側無線機702を制御して警報の転送や安否情報の転送を行うとともに、警報の内容に応じて各装置を制御して警報を通知したり周辺の情報を収集したりする親局無線制御装置703と、親局無線制御装置703の指示により拡声器705により警報を通知する拡声装置704と、親局無線制御装置703の指示によりカメラ707により周辺の映像を撮像する映像監視制御装置706と、親局無線制御装置703の指示により警報を表示するための照明灯709のスイッチや広報表示機710のLED(Light-Emitting Diode)を制御して警報を通知するLED、照明制御装置708と、各装置に電源を供給する電源装置711とを備えている。なお、親局無線制御装置703には冗長ネットワーク8も接続されている。
【0045】
親局7は、避難所などの災害等に強い場所に設置され、さらに一つの場所に複数の親局7を設置し冗長構成としてもよい。
【0046】
図5は、子局9のブロック図である。
【0047】
図5に示すように、子局9は、無指向性アンテナ91を介して親局7または他の子局9との無線通信を行う無線送受信部92と、無線送受信部92を制御して警報の転送や安否情報の転送を行うとともに、警報の内容に応じて各部を制御して警報を通知し入力された安否情報を無線送受信部92を制御して送信する制御部93と、制御部93の指示により音声により警報を通知するスピーカ94と、制御部93の指示によりLED等の表示により警報を通知する警報表示部95と、制御部93の指示によりLED等により子局9の状態を表示する状態表示部96と、押ボタンスイッチ等により住民からの安否情報の入力を受け付けるスイッチ部97と、各部に電源を供給する電源部98とを備えている。
【0048】
電源部98には、ACアダプタ30が接続されて電源が供給される。また、補助電源98aを備えており、停電などによりACアダプタ30から電源が供給されなくなっても電源が供給されるようになっている。
【0049】
安否情報としては、「警報確認」、「支援要請」、「避難開始」などを入力可能になっている。なお、安否情報の入力は、トグルスイッチやスライドスイッチなどのスイッチでもよく、音声認識などを使ってもよい。
【0050】
なお、警報の表示や状態の表示には液晶表示装置を用いてもよく、警報の通知には、ブザーやメロディやバイブレータを使ってもよい。
【0051】
また、警報を通知する方法として、子局9側で予め複数の表示パターンや音声のパターン、ブザーのパターン、メロディのパターン、バイブレータのパターンなどを記憶しておき、警報にどのパターンで通知するかをパターンを識別する番号等で指定するか、子局9側で警報の種別ごとに使用するパターンを決めておくと、送信データ量を削減することができる。
【0052】
本実施形態の親局7と複数の子局9は、特定小電力10mW型の420MHz帯の周波数を使った無線アドホックネットワークを形成しており、マルチホップ通信をサポートし、かつ、親局7から子局9への警報の送信には、一斉配信を効率的に行えるプロトコルであるOLSR(Optimized Link State Routing)プロトコル(http://hipercom.inria.fr/olsr/参照)を使い、親局7から所定の子局9に警報を同報送信するだけで、全ての子局9に一斉配信できるようになっている。
【0053】
また、親局7及び各子局9それぞれの間で情報をやり取りし、親局7及び各子局9それぞれで経路情報を作成し、親局7及び各子局9間での一対一通信が可能になっている。
【0054】
また、親局7は、定期的に子局9及び子局9までの回線の状態を試験して、結果を中央局5に送信しており、中央局5は、試験結果を「端末状況」としてデータベース4に格納して管理する。
【0055】
なお、無線アドホックネットワークは、無線LAN(Local Area Network)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、モバイルWiMAX、公共業務デジタル無線などを使ってもよい。
【0056】
このような地域防災告知システムにおいて、J−ALERT受信装置1は、全国瞬時警報システムからの警報を受信すると、受信した警報に関する情報をデータベース4に格納するとともに、安否情報確認システム3に通知する。
【0057】
安否情報確認システム3は、J−ALERT受信装置1から警報を受信すると、警報の内容をディスプレイなどの表示装置に表示し、オペレータからの指示入力を待つ。
【0058】
なお、警報の表示は、地理情報システム2との連携により、警報対象地域の地図を表示したり、地図上の警報対象地域を、色を付けるなどして識別可能に表示したりすることができるようになっている。
【0059】
図6は、警報発信と安否情報の応答の処理を説明するためのシーケンス図である。
【0060】
安否情報確認システム3は、オペレータから警報発信の指示が入力されると、指示の内容に従って、警報を発信すべき地域を特定し、警報の内容及び警報を発信すべき地域の情報とともに警報発信の指示を中央局5に送信する(S11)。
【0061】
中央局5の無線回線制御装置53は、警報発信指示を受信すると、警報を発信すべき地域の情報に基づいて警報を送信する親局7を選択し、選択した親局7に受信した警報内容の警報を無線回線により同報発信する(S12)。
【0062】
親局7の親局無線制御装置703は、警報を受信すると、警報の内容に応じて拡声器705や広報表示機710や照明灯709を制御して警報を通知し(S13)、OLSRプロトコルで選定された全ての子局9に対し警報を同報転送する(S14)。
【0063】
子局9の制御部93は、警報を受信すると、警報の内容に応じてスピーカ94や警報表示部95を制御して警報を通知し(S15)、OLSRプロトコルで選定された全ての子局9に対し警報を転送する(S16)。
【0064】
このようにして、親局7及び子局9により警報が通知される。
【0065】
子局9において警報を認識した住人は、警報を確認したことや支援を要請したいことや避難を開始したことをスイッチ部97の押ボタンスイッチを押下して安否情報確認システム3に通知する。
【0066】
子局9の制御部93は、例えば、スイッチ部97の応答ボタンが押下されると、自子局9を識別する情報と、警報を確認したことを示す安否情報とともに応答を宛先を親局7とし、経路情報を参照して親局7への経路となる子局9または親局7に無線回線により発信する(S17)。
【0067】
子局9の制御部93は、他の子局9からの応答を受信すると、経路情報を参照して応答の宛先(親局7)への経路となる子局9または親局7に無線回線により転送する(S18)。
【0068】
親局7の親局無線制御装置703は、子局9からの応答を受信すると、中央局5に転送する(S19)。
【0069】
中央局5の無線回線制御装置53は、親局7から応答を受信すると、子局9を識別する情報から送信元の子局9を特定し、データベース4に格納されている該当子局9の情報を更新する(S20)。また、安否情報に応じて、消防隊、救助隊を派遣したり、追加支援を要請したりする。
【0070】
安否情報確認システム3は、データベース4に格納されている情報を定期的に参照し、データベース4に格納されている情報に基づいて表示を更新する(S21)。
【0071】
このようにして、安否情報確認システム3から子局9へ警報を送信するとともに、子局9で入力された安否情報が中央局5に集められ、データベース4の子局9の情報が更新され、安否情報確認システム3において各家庭や個人の安否情報を表示することができる。
【0072】
図7は、データベース4に格納される子局9に関する情報の例を示す図である。
【0073】
図7に示すように、子局9毎に、子局9を識別するための「端末ID」、子局9が正常に動作しているかを示す「端末状況」、どんな警報が発令されているかを示す「発令状況」、子局9からの応答の内容を示す「応答状況」、子局9からの応答を受信した年月日を示す「確認年月日」、子局9からの応答を受信した時刻を示す「確認時間」、子局9が設置されている地区を示す「地区ID」、子局9が設置されている場所の地図上の座標情報を示す「地図座標」、子局9が設置されている場所の住所を示す「住所」、子局9が設置されている場所に居住している住人の情報である「居住者情報」が格納される。
【0074】
このように本実施形態においては、中央局5と親局7との間を無線回線と冗長ネットワーク8で接続したので、災害等でどちらかが切断されても通信を継続させることができる。
【0075】
また、親局7と子局9による無線アドホックネットワークとが互いに通信可能となっているので、中央局5が発信した警報を子局9に配信することができ、子局9に入力された安否情報を中央局5に送信することができる。
【0076】
また、子局9により無線アドホックネットワークを形成しているので、子局9の追加・削除を容易に行うことができる。
【0077】
また、子局9によるアドホックネットワークがマルチホップ通信をサポートしているので、無線通信の電波が直接届かない子局9間でも、他の子局9を経由して通信することができ、子局9の設置範囲を広くすることができる。
【0078】
また、無線アドホックネットワークの無線通信に420MHz帯の周波数を使っているので、防災システムで使用可能な周波数帯で、障害物に回り込む見通し外通信が可能となる。
【0079】
また、無線アドホックネットワークの無線通信で送信出力を10mW型としているので、免許不要で使用することができるとともに、消費電力を小さくすることができ、小型化を図ることができる。
【0080】
また、親局7から一部の子局9に同報送信するだけで、全ての子局9に配信されるので、効率良く警報を無線装置に配信することができる。
【0081】
また、子局9が正常に動作しているか定期的に試験しているので、子局9の故障等を迅速に検出することができ、非常事態に備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の一実施形態の地域防災告知システムの全体構成図
【図2】本発明の一実施形態の地域防災告知システムの中央局のブロック図
【図3】本発明の一実施形態の地域防災告知システムの無指向性アンテナの水平面指向特性の例を示す図
【図4】本発明の一実施形態の地域防災告知システムの親局のブロック図
【図5】本発明の一実施形態の地域防災告知システムの子局のブロック図
【図6】本発明の一実施形態の地域防災告知システムの警報発信と安否情報の応答の処理を説明するためのシーケンス図
【図7】本発明の一実施形態の地域防災告知システムのデータベースに格納される子局に関する情報の例を示す図
【符号の説明】
【0083】
1 J−ALERT受信装置
2 地理情報システム
3 安否情報確認システム
4 データベース
5 中央局
51 無指向性アンテナ
52 無線送受信機
53 無線回線制御装置
6 ネットワーク
7 親局
701 中央局側無線機
702 子局側無線機
703 親局無線制御装置
704 拡声装置
705 拡声器
706 映像監視制御装置
707 カメラ
708 LED、照明制御装置
709 照明灯
710 広報表示機
711 電源装置
8 冗長ネットワーク
9 子局
91 無指向性アンテナ
92 無線送受信部
93 制御部
94 スピーカ
95 警報表示部
96 状態表示部
97 スイッチ部
98 電源部
98a 補助電源
10 中継局
20 衛星
30 ACアダプタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定地域の住民に対して、中央局(5)から緊急事態に関する警報を一斉に伝え、その後に該住民各々の安否情報を該中央局へ伝送する地域防災告知システムであって、
前記中央局と通信路(8)を介して接続され、前記地域に設置された中継通信手段(7)を備えており、
前記警報を視覚的に通知する表示手段(95)と、
前記警報を聴覚的に通知する音響手段(94)と、
前記住民による自らの安否についての情報の入力を受け付ける入力手段(97)と、
補助電源手段(98a)と、
無指向性アンテナ(91)と、
該無指向性アンテナを介して無線通信を行う無線通信手段(92)とを備えた複数の無線装置(9)を備えて成り、
前記複数の無線装置は、互いに無線通信を実行してマルチホップ方式のアドホックネットワークを形成しており、
前記中継通信手段と前記アドホックネットワークとが互いに通信可能であることを特徴とする地域防災告知システム。
【請求項2】
前記通信路は、複数の通信路によって冗長化された冗長化通信路であることを特徴とする請求項1に記載の地域防災告知システム。
【請求項3】
前記アドホックネットワークは、400MHz帯の周波数を使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地域防災告知システム。
【請求項4】
前記アドホックネットワークは、10ミリワット以下の送信出力とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の地域防災告知システム。
【請求項5】
前記アドホックネットワークは、一台の親局と複数の子局とから成り、該親局から所定の前記子局に同報送信することで、全ての前記子局に配信されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の地域防災告知システム。
【請求項6】
前記中継通信手段は、前記無線装置が正常に動作しているかを定期的に試験することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の地域防災告知システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−299597(P2008−299597A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−145103(P2007−145103)
【出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】