説明

寸法測定方法および半導体装置の製造方法

【課題】 デバイスパターン層数が増えても測定マーク領域のサイズ拡大を抑制する。
【解決手段】 テストパターンをm個(mは2以上の自然数)配置できる測定マーク配置領域を試料表面に確保し、該測定マーク配置領域の任意の領域にテストパターンL&Sを配置し、他の(m−1)個の測定マーク領域には凹パターンを配置して第1層のデバイスパターンの寸法を測定した後に、上記凹パターンに反射回折光を遮断する遮断層MFを形成し、第2層目以降は、直下層にテストパターンが配置された領域を回避して遮断層MFが形成された領域の上にテストパターンL&Sを配置し、他の(m−1)個の測定マーク配置領域には凹パターンを配置してその層に対応するデバイスパターンの寸法を測定した後に、他の(m−1)個の凹パターンに遮断層MFを形成することにより、測定マークを積層しながら各層に対応するデバイスパターンの寸法を順次に測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寸法測定方法および半導体装置の製造方法に関し、例えばデバイスパターン以外の測定マークにスキャッテロメトリ(scatterometry)法を適用するデバイスパターンの寸法測定を対象とする。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程におけるデバイスパターンの従来の技術による測定方法について、ダマシンプロセスの酸化膜エッチングパターンの寸法を測定する場合を例にとって説明する。本体のデバイスパターンの形成領域とは別個の測定マーク用の領域に、リソグラフィとエッチング加工により、ライン・アンド・スペース(line and space:以下、適宜「L&S」の略称を用いる)のテストパターンを形成し、このテストパターンをスキャッテロメトリと呼ばれる方法で測定していた。
【0003】
例えばデバイスパターンを配線パターンとすると、各配線を積層して形成する各段階の酸化膜エッチングの寸法を測定するために、各段階で使用する測定マークのライン・アンド・スペースを単純に上方へ積み上げてしまうと、下層からの反射回折光が重なってしまい、正確な測定ができなくなってしまう。従って、測定マークを複数形成する場合は、測定マーク用の領域を拡大して別々に配置していた。
【0004】
しかしながら、積層する配線パターンの数が増えると、測定マークを配置するためのスペースが嵩むことになり、デバイス本体のパターンの領域を狭めることになる。このような事態を防止するために、新たにメタルレイアを成膜してエッチングするまでの工程を追加する方策もあるが、工程を追加することは製造コストを増大させることになる。
【特許文献1】特開2003−158161号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、デバイスパターンが増えても測定マーク領域のサイズ拡大を抑制できる寸法測定方法、および、これを用いた半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下の手段により上記課題の解決を図る。
【0007】
即ち、本発明によれば、
測定対象であるデバイスパターンに対応した形状のテストパターンを試料に形成し、前記試料に光を照射して得られる反射回折光を用いて前記デバイスパターンの寸法を測定する方法であって、
前記試料のデバイス形成予定領域以外の領域に、テストパターンをm個(mは2以上の自然数)配置できる測定マーク領域を確保し、
前記測定マーク領域の任意の領域にテストパターンを配置し、他の(m−1)個の測定マーク領域には凹パターンを配置して第1層のデバイスパターンの寸法を測定し、
前記凹パターンに反射回折光を遮断する遮断層を形成し、
第2層目以降は、直下層にテストパターンが配置された領域を回避して前記遮断層が形成された領域の上にテストパターンを配置し、他の(m−1)個の測定マーク領域には凹パターンを配置してその層に対応するデバイスパターンの寸法を測定した後に、他の(m−1)個の凹パターンに反射回折光を遮断する遮断層を形成することにより、測定マークを積層しながら各層に対応するデバイスパターンの寸法を順次に測定する寸法測定方法が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、上述した寸法測定方法を用いた半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、測定対象のデバイスパターンが増えても測定マーク領域のサイズ拡大を抑制できるので、デバイス本体の領域を狭めることなく、デバイスパターンを低コストで測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下では、ダマシンプロセスによりシリコン基板上に多層配線を形成する工程における酸化膜エッチングパターンをスキャッテロメトリ法で測定する場合を取り挙げて説明する。なお、以下の各図において、同一の部分には同一の参照番号を付し、その重複説明は適宜省略する。
【0011】
(1)第1の実施の形態
まず、シリコン基板の表面領域のうち、デバイスを形成する領域とは別個に測定マーク領域を確保する。本実施形態では、測定マーク領域として、デバイスパターンに対応したテストパターンをm個配置できる測定マーク配置領域と、この測定マーク配置領域とデバイス形成領域との間のバッファ領域とを確保する。
【0012】
次に、シリコン基板に第1層としての酸化膜を成膜し、測定マーク配置領域中の任意の領域にテストパターンを形成し、他の(m−1)個の領域には抜きパターン(以下、凹パターンという)を形成する。以下では、テストパターンの形状としてL&Sを使用する。
【0013】
続いて、上記第1層テストパターンの寸法をスキャッテロメトリ法で測定する。具体的な測定方法は、図8乃至図10に関連して後述する。
【0014】
次いで、基板表面領域の全面にわたる金属膜の成膜によりL&Sの凹部および凹パターンに金属材料を埋め込み、引き続く化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:以下、単にCMPという)工程で平坦化し、第1配線の形成工程を終了する。これにより、測定マーク配置領域には、第1層配線として、各凹部に金属が埋め込まれたL&Sとパターンのない金属層とが形成される。
【0015】
次に、第2層の酸化膜を成膜し、測定マーク配置領域のうち、第1層のテストパターンが形成された領域を除くいずれかの領域にテストパターンとしてL&Sパターンを形成し、他の(m−1)個の領域には凹パターンを形成し、上記第2層テストパターンの寸法をスキャッテロメトリ法で測定する。測定後は、全面にわたる金属膜の成膜およびCMP工程によりL&Sの凹部および凹パターンに金属材料を埋め込んで第2配線の形成工程を終了する。
【0016】
第3層以上についても、第2層について述べた方法を繰り返してテストパターンを上層へ積層しながら寸法測定を実行していけば良い。なお、バッファ領域には、全ての配線層にわたって凸パターンを配置しておけば良い。この点は、後述する実施例および第2の実施の形態のいずれについても共通である。
【0017】
本実施形態によれば、寸法測定に用いるテストパターンは、常にその直下層に金属層による遮断層が形成され、テストパターン自体の反射回折光に下層からの反射回折光が混在することが防止される。これにより、測定マーク配置領域のサイズを、L&Sパターンをm個だけ配置するサイズに抑制しながら、m個を上回る層にわたって形成される配線層のデバイスパターンを従来と同一の精度で測定することが可能になる。また、新たに追加する工程は無いので、製造コストを増大させることも無い。
【0018】
本実施形態の寸法測定工程で形成される測定マークのレイアウトの一例を図1に示す。同図に示すレイアウトでは、第1配線層では領域1にL&Sパターンが配置され、その他の領域、即ち、領域2から領域mまでには、何らかの材料で凹パターンを埋め込んで反射回折光の透過を遮断する遮断層が一律に配置されている。なお、本実施形態において、領域1乃至mは、例えば測定マーク領域に対応する。
【0019】
また、第2配線層では、直下層である第1配線層の領域1にL&Sパターンが配置されているので、領域1には凹パターンを埋め込んだ遮断層が配置され、L&Sパターンは領域2に配置される。第2配線層の他の領域、即ち、領域3乃至領域mにも遮断層が配置される。以下、同様の配置態様で第m配線層までは上層へ積層される毎に一つずつ隣の領域にL&Sパターンを配置する。各層において残余の測定マーク配置領域には、凹パターンを埋め込んだ遮断層が配置される。
【0020】
第m回を超えてさらに寸法測定が継続する場合は、第(m+1)配線層においてL&Sパターンは領域1に再び配置される。このとき、第(m+1)配線層の下方には(m−1)個もの凹パターンを埋め込んだ遮断層が積層して形成されているので、寸法測定に当たり、下層からの反射回折光が検出信号に混入するおそれがない。第(m+1)配線層における領域2乃至mまでは、前述した第1配線層と同様に凹パターンを埋め込んだ遮断層が形成される。
【0021】
このように、図1に示すレイアウトによれば、例えばm×n回の寸法測定を終了した段階で、領域1には、L&Sパターンの最下配線層の上に凹パターンを埋め込んだ遮断層が(m−1)個だけ積層された積層体がn回反復された反復積層体が形成される。同様に、領域2には、凹パターンを埋め込んだ遮断層のうち最下の配線層の直上にL&Sパターンが配置され、それより上層には凹パターンを埋め込んだ遮断層が(m−2)個だけ積層された積層体がn回反復された反復積層体が形成される。領域3以降についても同様に、隣接する積層体の繰り返しパターンが一つずつサイクリックにシフトして形成された積層体がn回反復された反復積層体が形成される。この結果、図2のグラフに示すように、従来は配線数の増大に比例して測定マーク配置領域のサイズも増大していたが、本実施形態によれば、デバイスパターンの配線層数がmを超えても、m個の領域だけで寸法測定が可能となる。なお、測定マーク領域における上述したパターンは、各配線層でそれぞれ対応するマスクからなるマスクセットを準備することにより、レイアウト通りに形成することができる。この点は、次記する実施例および後述する第2の実施の形態についても共通である。
【0022】
(実施例)
より具体的な理解のため、上述した実施形態について、領域数が2(m=2)で3つの配線層を形成する場合を取り上げて説明する。このときの測定マークのレイアウトは図3の通りになる。以下では、図3の測定マークを第1配線層から形成するプロセスを説明しながら本実施例の寸法測定方法を説明する。
【0023】
まず、図4に示すように、シリコン基板Sの表面に酸化膜D1を成膜した後、リソグラフィとエッチングにより、測定マーク配置領域中の領域1にL&Sパターンを形成し、マークMK1と規定する。領域2には、マークMK1の外周に相当するサイズの凹パターンを形成しておく。次いで、マークMK1の寸法をスキャッテロメトリ法で測定する。
【0024】
次に、図5に示すように、全面にわたる金属膜の成膜およびCMP工程により、領域1のL&Sの凹部および領域2の凹パターンに金属材料を埋め込んで第1配線層の形成工程を終了する。この段階で領域2には、パターンの無い金属膜MF1の広い領域ができる。後述する通り、この金属膜MF1は、反射回折光の透過を防止する遮断層として機能する。
【0025】
次に、図6に示すように、前述した工程により形成された第1配線層の上に、酸化膜D2を成膜し、リソグラフィとエッチングにより、下層にパターンの無い金属膜MF1が形成された領域2にL&Sパターンを形成し、マークMK2と規定する。下層にL&Sの金属配線パターンが形成された領域1には、マークMK2の外周に相当するサイズの凹パターンを形成しておく。次いで、マークMK2の寸法をスキャッテロメトリ法で測定する。
【0026】
図7に示すように、再び全面にわたる金属膜の成膜およびCMP工程により、領域2のL&Sの凹部および領域1の凹パターンに金属材料を埋め込んで第2配線層の形成工程を終了する。この段階で領域1には、パターンの無い金属膜MF2の広い領域ができる。
【0027】
さらに、図8に示すように、第2配線層の上に、酸化膜D3を成膜し、リソグラフィとエッチングにより、直下層である第2配線層にパターンの無い金属膜MF2が形成された領域1にL&Sパターンを形成し、マークMK3と規定し、直下層である第2配線層にL&Sの金属配線パターンが形成された領域2には、マークMK3の外周に相当するサイズの凹パターンを形成する。
【0028】
続いて、マークMK3の寸法をスキャッテロメトリ法で測定する。マークMK3の寸法測定を図9および図10を参照してより具体的に説明する。
【0029】
図9は、エリプソ配置の光学系を有する測定装置の一例を示す。同図に示す寸法測定装置は、光源110と、偏光子112と、試料を載置するステージ(図示せず)と、検光子114と、アレイ状の検出器116と、コンピュータ118と、メモリMR100とを備える。光源110は、白色光を発光する。検出器116は分光器を含む。メモリMR100は、複数の記憶領域を有し、例えば図10のグラフ内に点線で示す測定波形図を格納するとともに、各測定マークの寸法に関して予め準備された所定の候補値を格納する。
【0030】
図9に示すように、図示しないステージにより、回転運動および並進運動を組み合わせて、測定マークMK3に白色光が入射するようにシリコン基板Sを移動する。
【0031】
次に、光源110により白色光を発光させ、偏光子112を介して入射光Liとし、測定マークMK3に入射角θで斜め方向から入射させる。測定マークMK3から反射回折光Lrが発生し、検光子114を介して検出器116により、この反射回折光Lrが検出され、検出信号がコンピュータ118に送られる。ここで、測定対象の測定マークMK3は同一形状の測定マークMK1が同一の領域1の下方に形成されているが、第3配線層の測定マークMK3と第1配線層の測定マークMK1との間に、パターンの無い金属膜MF2が介在し、下層からの反射回折光の通過を遮断するために、第3配線層の測定マークMK3からの反射回折光を検出してL&Sパターンの寸法D3を測定する際に、第1配線層の測定マークMK1からの反射回折光が重なることはない。コンピュータ118は、検出器116から送られる検出信号を処理し、図10の破線ML100に示すように横軸が波長λで縦軸が反射光強度Iのグラフに測定波形をプロットし、メモリMR100に記憶させる。コンピュータ118はまた、メモリMR100からL&Sパターンの幅の、例えば平均値の候補値を引き出してこれらの値を、例えばRCWAのような所定の理論モデルに代入し、図10に実線TLで代表的に示すように、横軸が波長λで縦軸が反射光強度Iのグラフに理論波形を重ねてプロットする。コンピュータ118はさらに、プロットした理論波形のうち、測定波形MLとの差が最小となる理論波形を特定し、この特定した理論波形を算出するときに入力した幅の平均値の候補値を、測定マークMK3の寸法D3として出力する。
【0032】
最後に、図11に示すように、全面にわたる金属膜の成膜およびCMP工程により、領域1のL&Sの凹部および領域2の凹パターンに金属材料を埋め込んで第3配線層の形成工程を終了する。この段階で領域2には、パターンの無い金属膜MF3の広い領域ができる。
【0033】
本実施例によれば、デバイスパターンが3層以上の多層配線である場合でも、図12に示すように、2つの測定マーク配置領域だけをシリコン基板Sに確保することで、パターンの寸法を正確に測定することができる。また、上述したとおり、デバイスパターンの形成工程がそのまま利用でき、新たに工程を追加することもないので、製品コストの上昇を伴うことなく優れた効率でパターン寸法を測定することができる。
【0034】
(2)第2の実施の形態
本実施形態の特徴は、上述した測定マーク配置領域を構成するm個の領域のそれぞれをk個のサブ領域に分割し、分割したサブ領域に複数のパターンを配置する点にある。
【0035】
本実施形態の寸法測定工程で形成される測定マークのレイアウトの一例を図13に示す。例えば図1に示すレイアウトとの対比により明白なように、図13に示すレイアウトにおいて領域と配線層とで画定されるマトリクス自体は図1のレイアウトと同一であるが、各領域内でL&Sパターンがk個形成されて配置されている。従って、このようなレイアウトの測定マークを用いる場合は、図14に示すように、配線数が増大しても、測定マークの配置のために必要な領域は、k×mに相当するサイズに止まる。メモリデバイスでは、同一の繰り返しパターンが用いられるので、測定マークには、一つのデザインの繰り返しパターンを配置すればよい。しかしながら、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)のような少量多品種製品の場合、パターンが複雑化しているために、一つのデザインの繰り返しパターンで代表させることはできず、複数のパターンで代表させなければならない。そのため、測定マークもこれに対応して複数のサブ領域に分割し、その各サブ領域にデバイスを代表する各パターンを配置することになる。本実施形態によれば、パターンがより複雑化した製品にも適用できる寸法測定方法が提供される。
【0036】
(3)半導体装置の製造方法
上述した実施形態の寸法測定方法を用いて半導体装置を製造することにより、新たに工程を追加することなくデバイスパターンの多層配線化に対処することができる。これにより、高い歩留まりで、かつ、低い製造コストで半導体装置を製造することができる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態のいくつかについて説明したが、本発明は上記形態に限ることなくその技術的範囲内で種々変形して実施できることはもちろんである。上述した実施形態では、ダマシンプロセスの多層配線形成工程における酸化膜エッチングパターンをスキャッテロメトリ法で測定する場合を取り上げて説明したが、これに限ることなく、本発明は測定マークに配置されたデバイスを代表するパターンに光を照射してその反射光からパターンの寸法、段差および形状等を求める測定全般に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第1の実施の形態で形成される測定マークのレイアウトの一例である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の効果を説明するグラフである。
【図3】本発明の第1の実施の形態の一実施例で形成される測定マークのレイアウトの一例である。
【図4】図3に示すレイアウトに従った測定マークの製造方法を示す略示断面図である。
【図5】図3に示すレイアウトに従った測定マークの製造方法を示す略示断面図である。
【図6】図3に示すレイアウトに従った測定マークの製造方法を示す略示断面図である。
【図7】図3に示すレイアウトに従った測定マークの製造方法を示す略示断面図である。
【図8】図3に示すレイアウトに従った測定マークの製造方法を示す略示断面図である。
【図9】図8に示す製造段階の測定マークを用いた寸法測定方法の説明図である。
【図10】スキャッテロメトリ法による寸法測定方法の説明図である。
【図11】図3に示すレイアウトに従った測定マークの製造方法を示す略示断面図である。
【図12】図3のレイアウトの測定マークを用いた本発明の一実施例の効果を説明するグラフである。
【図13】本発明の第2の実施の形態で形成される測定マークのレイアウトの一例である。
【図14】本発明の第2の実施の形態の効果を説明するグラフである。
【符号の説明】
【0039】
110 光源
112 偏光子
114 検光子
116 検出器
118 コンピュータ
MK1〜MK3 マーク
MF1〜MF3 金属膜
MR100 メモリ
S シリコン基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象であるデバイスパターンに対応した形状のテストパターンを試料に形成し、前記試料に光を照射して得られる反射回折光を用いて前記デバイスパターンの寸法を測定する方法であって、
前記試料のデバイス形成予定領域以外の領域に、テストパターンをm個(mは2以上の自然数)配置できる測定マーク領域を確保し、
前記測定マーク領域の任意の領域にテストパターンを配置し、他の(m−1)個の測定マーク領域には凹パターンを配置して第1層のデバイスパターンの寸法を測定し、
前記凹パターンに反射回折光を遮断する遮断層を形成し、
第2層目以降は、直下層にテストパターンが配置された領域を回避して前記遮断層が形成された領域の上にテストパターンを配置し、他の(m−1)個の測定マーク領域には凹パターンを配置してその層に対応するデバイスパターンの寸法を測定した後に、他の(m−1)個の凹パターンに反射回折光を遮断する遮断層を形成することにより、測定マークを積層しながら各層に対応するデバイスパターンの寸法を順次に測定する寸法測定方法。
【請求項2】
前記測定マークは、m×n回(nは2以上の自然数)の測定の後に、
第1層にテストパターンが形成され、第2層から第m層までは遮断層がそれぞれ全面に形成される積層体がn回だけ反復して上方へ形成される反復積層体を含む第1領域の測定マークと、
それぞれ隣接する第1乃至第(m−1)領域の測定マークの積層体におけるテストパターンと遮断層との組み合わせ順序を高さ方向に一つずつサイクリックにシフトして形成された積層体がそれぞれn回だけ反復して上方へ形成される反復積層体を含む第2乃至第m領域の測定マークと、
で構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の寸法測定方法。
【請求項3】
測定対象のデバイスパターンの層数は、(mn+m−1)以下であり、
前記測定マークは、前記反復積層体の上に第(m−1)層にわたって形成されたテストパターンをさらに有する、ことを特徴とする請求項2に記載の寸法測定方法。
【請求項4】
前記第1乃至第mのマーク領域は、k個(kは2以上の自然数)のサブ領域に分割され、 前記テストパターンは、k個のサブパターンで構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の寸法測定方法。
【請求項5】
前記テストパターンは、ライン・アンド・スペースのパターンであり、前記遮断層は、前記凹パターンを金属で埋めることにより形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の寸法測定方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の寸法測定方法を用いた半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−108579(P2006−108579A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−296658(P2004−296658)
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】