説明

対抗適応を誘発することにより神経伝達物質系を調節する方法

本発明は対抗適応反応の誘発により神経伝達物質系を調節する方法に関する。本発明の一実施形態によれば、神経伝達物質を調節する方法は、神経伝達物質系における受容体に対するリガンドを反復投与する工程を備え、投与間の期間に対する投与半減期の比率は1/2以下である。本発明の方法は多数の望ましくない精神状態および神経学的状態に対処するために用いられ得る。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者において対抗適応を誘発することにより神経伝達物質系を調節する方法であって、前記神経伝達物質系は望ましくない精神状態または神経学的状態に関係している一種の受容体を含み、前記方法は、
前記一種の受容体に対するリガンドを患者に反復投与する工程であって、各投与は投与半減期を有し、各投与に関連する第1期間において前記リガンドをその種の受容体に結合させ、それにより対抗適応を誘発する工程を備え、
前記対抗適応は前記神経伝達物質系の調節を引き起こし、
投与間の期間に対する前記投与半減期の比率は1/2以下である方法。
【請求項2】
患者において神経伝達物質系の調節を誘発する方法であって、前記神経伝達物質系は、望ましくない精神状態または神経学的状態に関係している一種の受容体を含み、前記方法は、
前記一種の受容体に対するリガンドを患者に投与することにより、対抗適応を誘発する工程と、
次いで、前記一種の受容体に対するリガンドを患者に反復投与する工程であって、各投与は投与半減期を有し、各投与に関連する第1期間において前記リガンドをその種の受容体に結合させ、それにより対抗適応を維持または向上する工程とを備え、
前記対抗適応は前記神経伝達物質系の調節を引き起こし、
投与間の期間に対する前記投与半減期の比率は1/2以下である方法。
【請求項3】
前記神経伝達物質系の調節は、前記望ましくない精神状態または神経学的状態に関して治療効果をもたらす請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、前記一種の受容体に肯定的に関係しており、前記リガンドは受容体アゴニストであり、前記調節は前記神経伝達物質系のダウンレギュレーションである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記対抗適応は、
前記一種の受容体のうちの受容体に結合する神経伝達物質の生合成または放出の減少、
前記一種の受容体のうちの受容体に結合する神経伝達物質の再取込みの増加、
前記一種の受容体の数および前記一種の受容体のうちの受容体上における結合部位の数の少なくともいずれかの減少、並びに、
天然神経伝達物質および受容体アゴニストの少なくともいずれかによる結合に対する前記一種の受容体のうちの受容体の感受性の低下
のうちの少なくとも1つである請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記一種の受容体に対するアンタゴニストは、各投与に関連する第1期間には投与されない請求項4乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
各投与はその投与に関連する第2期間を有し、第2期間はその投与に関連する第1期間に後続し、前記一種の受容体に対するアンタゴニストは、それら第2期間のうちの1つ以上において投与される請求項4乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態が前記一種の受容体に否定的に関係している場合、前記リガンドはアンタゴニストであり、前記調節は前記神経伝達物質系のアップレギュレーションである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記対抗適応は、
前記一種の受容体のうちの受容体に結合する神経伝達物質の生合成または放出の増加、
前記一種の受容体のうちの受容体に結合する神経伝達物質の再取込みの減少、
前記一種の受容体の数および前記一種の受容体のうちの受容体上における結合部位の数の少なくともいずれかの増加、並びに、
リガンドおよび受容体アゴニストの少なくともいずれかによる結合に対する前記受容体の感受性の増大
のうちの少なくとも1つである請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記一種の受容体に対するアゴニストは、各投与に関連する第1期間には投与されない請求項8乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
各投与はその投与に関連する第2期間を有し、第2期間はその投与に関連する第1期間に後続し、前記一種の受容体に対するアゴニストは、それら第2期間のうちの1つ以上において投与される請求項8乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記一種の受容体のうちの相当数の受容体は、各第1期間において前記リガンドによって結合される請求項1乃至11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
各第1期間において、前記受容体の少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも約75%、または少なくとも約90%は前記リガンドによって結合される請求項12に記載の方法。
【請求項14】
各第1期間の継続時間は少なくとも約5分間、少なくとも約30分間、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、または少なくとも約4時間である請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
各第1期間の継続時間は約24時間未満、約16時間未満、約12時間未満、約8時間未満、または約6時間未満である請求項1乃至14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
各投与はその投与に関連する第2期間を有し、第2期間はその投与に関連する第1期間に後続し、前記受容体のちの相当数は、各第2期間において前記リガンドに結合されないままである請求項1乃至16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
各第2期間において、前記受容体の約50%以下、約25%以下、または10%以下はリガンドに結合される請求項16に記載の方法。
【請求項18】
各第2期間の継続時間は少なくとも約2時間、少なくとも約10時間、または少なくとも約15時間である請求項7、11および16乃至17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
各第2期間の継続時間は約20時間以下、約30時間以下、または約50時間以下である請求項7、11および16乃至18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
投与間の期間に対する前記投与半減期の比率は1/3以下である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
投与間の期間に対する前記リガンドの投与半減期の比率は1/5以下、1/8以下、または1/12以下である請求項1乃至20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
投与間の期間に対する前記リガンドの投与半減期の比率は1/24よりも大、1/12よりも大、1/8よりも大、1/5よりも大、1/4よりも大、または1/3よりも大である請求項1乃至21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
各投与のリガンドの投与量は経時的に増加される請求項1乃至22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
各投与のリガンドの投与量は時間とともに断続的に増加される請求項1乃至23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
投与量は各増加の間に、1週間以上、2週間以上、3週間以上、1か月以上、2か月以上、3か月以上、6か月以上、または1年以上の期間を有して増加される請求項1乃至24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
投与量の各増加において、投与量は初期投与量の少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、または少なくとも100%の量だけ増加される請求項1乃至25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
最大投与量は初期投与量の300倍以内、100倍以内、50倍以内、または20倍以内である請求項1乃至26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記リガンドの投与は毎日行なわれる請求項1乃至27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
投与間の期間は2日以上、3日以上、5日以上、1週間以上、2週間以上、または1か月以上である請求項1乃至28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記投与半減期は約16時間未満、約12時間未満、約8時間未満、または約4時間未満である請求項1乃至29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記投与半減期は約4時間よりも長い、約12時間よりも長い、約16時間よりも長い、または約30時間よりも長い請求項1乃至30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記リガンドの化合物半減期は約16時間未満、約12時間未満、約8時間未満、または約4時間未満である請求項1乃至31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記リガンドの化合物半減期は約4時間よりも長い、約12時間よりも長い、約16時間よりも長い、または約30時間よりも長い請求項1乃至32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記リガンドの化合物半減期は約12時間よりも長く、前記方法は、
前記一種の受容体に対する第2のリガンドを、2日毎よりも短い周期で反復投与する工程をさらに備え、前記第2のリガンドの各投与は約8時間未満の投与半減期を有する請求項33に記載の方法。
【請求項35】
約12時間よりも長い化合物半減期を有する前記リガンドはアゴニストであり、前記第2のリガンドはアゴニストである請求項34に記載の方法。
【請求項36】
約12時間よりも長い化合物半減期を有する前記リガンドはアンタゴニストであり、前記第2のリガンドはアンタゴニストである請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記投与は少なくとも5回、少なくとも10回、少なくとも25回、または少なくとも50回にわたって反復される請求項1乃至36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記リガンドの投与量は、対抗適応反応を引き起こすのには十分であるが、リガンド−受容体結合の直接効果が低くかつ患者にとって許容可能であるように十分に低い請求項1乃至37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
前記第1期間の相当部分は患者の睡眠中に起こる請求項1乃至38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
前記第1期間の少なくとも40%、少なくとも60%、または少なくとも85%は患者の睡眠中に起こる請求項1乃至39のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
前記リガンドの各投与は、患者が就寝する前の一定時間内に行なわれる請求項1乃至40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
前記リガンドの各投与は、患者が就寝する1時間前より前に行なわれる請求項1乃至40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
前記リガンドの各投与は、経口投与、経皮投与、吸入投与、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、髄腔内投与、脊髄くも膜下腔内投与、および経粘膜投与のいずれかによって行われるか、浸透ポンプ、マイクロカプセル、インプラント、および懸濁液のいずれかを用いて行われる請求項1乃至42に記載の方法。
【請求項44】
前記リガンドと組み合わせて抗不安薬を投与する工程をさらに備える請求項1乃至43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記抗不安薬はGABA経路に影響を与える請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記抗不安薬はベンゾジアゼピンである請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記ベンゾジアゼピンは、ジアゼパム、ロラゼパム、アルプラゾラム、テマゼパム、フルラゼパムおよびクロルジアゼポキシドのうちから選択される請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記リガンドと組み合わせて催眠剤を投与する工程をさらに備える請求項1乃至47のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
前記リガンドと組み合わせて、TCA、MAOI、SSRI、NRI、SNRI、CRF修飾薬、セロトニンシナプス前自己受容体アンタゴニスト、5HTアゴニスト、ダイノルフィンアンタゴニスト、GABA−A修飾薬、セロトニン5H2c修飾薬およびセロトニン5H2B修飾薬の少なくともいずれか、ベータ−3アドレナリン受容体アゴニスト、NMDAアンタゴニスト、V1Bアンタゴニスト、GPCR修飾薬、およびサブスタンスPアンタゴニストのいずれかを投与する工程をさらに備える請求項1乃至48のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
SSRIは、フルオキセチン(プロザック(登録商標))、パロキセチン(パキシル(登録商標))、セルトラリン(ゾロフト(登録商標))、フルボキサミン(ルボックス(登録商標))、シタロプラム(セレクサ(登録商標))、エスシタロプラム(レクサプロ(登録商標))のうちから選択され、SNRIは、ベンラファキシン(エフェクサー(登録商標))およびメファゾドン(mefazodone)(セルゾン(登録商標))のうちから選択され、NRIはレボキセチン(エドロナックス(登録商標))を含む請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記方法は、患者における前記望ましくない精神状態または神経学的状態に対処するために用いられる請求項1乃至49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記神経伝達物質系はSP系であり、
前記一種の受容体はSP受容体であり、
前記リガンドはSP受容体アゴニストであり、
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は前記受容体に肯定的に関係しており、
前記対抗適応は前記SP系のダウンレギュレーションを引き起こす請求項1乃至51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
前記対抗適応は、
受容体末端における、または脳下垂体による、SP、NKA、およびNKBの少なくともいずれかの生合成または放出の減少、
前記受容体の数および前記受容体上における結合部位の数の少なくともいずれかの減少、並びに、
SP受容体アゴニスト、SP、NKA、およびNKBの少なくともいずれかによる結合に対する前記受容体の感受性の低下
のうちの少なくとも1つである請求項52の方法。
【請求項54】
前記SP受容体アゴニストはペプチドをベースとしている請求項52乃至53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
前記SP受容体アゴニストは、SP、NKA、およびNKBの少なくともいずれかの類似体、またはそれらの医薬として許容された塩もしくは誘導体である請求項52乃至53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
前記SP受容体アゴニストは、サブスタンスP;サブスタンスP、遊離酸;ビオチンサブスタンスP;[Cys3,6,Tyr,Pro]−サブスタンスP;(ジスルフィド架橋:3−6),[Cys3,6,Tyr,Pro10]−サブスタンスP;(ジスルフィド架橋:3−6),[4−クロロ−Phe7,8]−サブスタンスP;[4−ベンゾイル−Phe]サブスタンスP;[スクシニル−Asp,N−Me−Phe]−サブスタンスP(6−11)(センクチド);[Tyr]−サブスタンスP;[Tyr]−サブスタンスP;およびサメサブスタンスPペプチドのいずれかである請求項52乃至53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
前記SP受容体アゴニストは、NKA(4−10)およびNKB(4−10)のいずれかに類似したC末端ヘプタペプチドを有するNKA類似体およびNKB類似体のいずれか、またはそれらの医薬として許容され得る塩もしくは担体である請求項52乃至53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
前記SP受容体アゴニストは、[Gln]−NKA、[GlN]−NKA(4−10)、[Phe]−NKA、[Phe]−NKA(4−10)、[Ile]−NKA、[Ile7]−NKA(4−10)、[Lys,MeLeu,Nle10]−NKA(4−10)、[Nle10]−NKA(4−10)、β−Ala8]−NKA(4−10)、[Ala]−NKA(4−10)、[Gln]−NKB、[GlN]−NKB(4−10)、[Phe]−NKB、[Phe]−NKB(4−10)、[Ile]−NKB、[Ile7]−NKB(4−10)、[Lys,MeLeu,Nle10]−NKB(4−10)、[Nle10]−NKB(4−10)、β−Ala8]−NKB(4−10)、[Ala]−NKB(4−10)、GR73,632[デルタ−アミノバレリル[Pro9,N−Me−Leu10]サブスタンスP](7−11)]、[Glu(OBzl)11]サブスタンスP、およびヘモキニン1(HK−I)(サブスタンスP同族体)、またはそれらの医薬として許容され得る塩もしくは担体である請求項52乃至53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
前記SP受容体アゴニストは、[Arg]−NKB、またはそれの医薬として許容され得る塩もしくは担体である請求項52乃至53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
前記SP受容体アゴニストは、MePheで置換したValを有するNKA類似体およびNKB類似体のいずれか、またはそれらの医薬として許容され得る塩もしくは担体である請求項52乃至53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
前記SP受容体アゴニストの初期投与量は、初期量として約0.1〜100μg/kg/日と、8時間の徐放による100〜1000μg/kg/日との間である請求項52乃至60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
SP受容体アゴニストの初期投与量は、初期量として約1〜50μg/kg/日と、8時間の徐放による20〜50μg/kg/日との間である請求項52乃至60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、慢性的疼痛、気分障害、摂食障害、不安障害、欲求異常、薬物濫用障害、炎症状態、吐き気、嘔吐、尿失禁、発疹、紅斑、および皮疹のいずれかである請求項52乃至62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、線維筋痛、慢性疲労症候群、慢性背部痛、慢性頭痛、慢性の癌性疼痛、帯状疱疹、反射性交感神経性ジストロフィー、神経病、および炎症性疼痛のいずれかである請求項52乃至62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項65】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、将来的に起こることが予想される疼痛である請求項52乃至62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項66】
将来的に起こることが予想される前記疼痛は、医学的処置による疼痛および身体運動による疼痛のいずれかである請求項65の方法。
【請求項67】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、大うつ病、外傷後うつ病、一時的な憂うつな気分、躁うつ病、気分変調性障害、全般性気分障害、無快感症、および非器質性性機能障害のいずれかである請求項52乃至62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項68】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、過食、肥満、拒食症、および過食症のいずれかである請求項52乃至62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項69】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、全般性不安状態、パニック障害、恐怖症、強迫性障害、注意欠陥多動性障害、トゥーレット症状群、ヒステリ睡眠障害、および呼吸関連睡眠障害のいずれかである請求項52乃至62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項70】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、学習または記憶の問題による意欲喪失である請求項52乃至62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項71】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、麻酔剤、アルコール、ニコチン、覚せい剤、抗不安薬、中枢神経抑制薬、幻覚剤およびマリファナのうちから選択される薬物の濫用である請求項52乃至62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項72】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、喘息、関節炎、鼻炎、結膜炎、炎症性腸疾患、皮膚および粘膜の炎症、並びに急性膵炎のいずれかである請求項52乃至62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項73】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、化学療法によって生じる吐き気および嘔吐のいずれかである請求項52乃至62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
前記方法は、患者における前記望ましくない精神状態または神経学的状態に対処するために用いられる請求項52乃至73のいずれか1項に記載の方法。
【請求項75】
前記方法は、癌に対する補助的な治療法として用いられる請求項52乃至74のいずれか1項に記載の方法。
【請求項76】
SP受容体アンタゴニストは、各投与に関連する前記第1期間には投与されない請求項52乃至75のいずれか1項に記載の方法。
【請求項77】
SP受容体アンタゴニストは、前記第2期間のうちの1つ以上において投与される請求項52乃至76のいずれか1項に記載の方法。
【請求項78】
前記SP受容体アンタゴニストは、L−760735、CP−96,345、NKP608、L−AT、MK−869、L−742,694、L−733060、CP−99,994、P−122,721、CP122,171、GSK597599、GSK679769、GSK823296、サレズタント、タルネタント、オサネタント、並びにそれらの医薬として許容され得る塩、類似体および誘導体である請求項52乃至76のいずれか1項に記載の方法。
【請求項79】
SP受容体アンタゴニストの初期投与量は、L−760735では8時間に対して12mg/kg/時間、CP−96,345では約30μg/kg/時間、SSR240600では0.1〜10mg/kg/投与、NKP608(経口投与による)では0.01〜0.1mg/kg/投与、L−ATでは1〜10mg/kg/投与、MK−869では0.01〜3mg/kg/投与、L−742,694では1〜30mg/kg、L−733,060では1〜10mg/kg/投与、CP−99,994およびCP−122,721のいずれかでは3〜30mg/kg/投与、およびサレズタントでは約100mg/投与に相当する請求項78の方法。
【請求項80】
SP系のダウンレギュレーションは、前記望ましくない精神状態または神経学的状態に関して治療効果をもたらす請求項51乃至79のいずれか1項に記載の方法。
【請求項81】
前記神経伝達物質系は内因性エンドルフィン系であり、
前記一種の受容体はミューオピエート受容体およびデルタオピエート受容体の少なくともいずれかであり、
前記リガンドはミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかであり、
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は受容体に否定的に関係しており、
前記対抗適応は内因性エンドルフィン系のアップレギュレーションを引き起こす請求項1乃至51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項82】
前記対抗適応は、
受容体末端におけるか、脳下垂体によるかの少なくともいずれかのエンドルフィンの生合成または放出の増加、
前記受容体の数および前記受容体上におけるエンドルフィン結合部位の数の少なくともいずれかの増加、並びに、
ミューオピエートアゴニスト、デルタオピエートアゴニストおよびエンドルフィンの少なくともいずれかによる結合に対する前記受容体の感受性の増大
のうちの少なくとも1つである請求項81の方法。
【請求項83】
前記対抗適応は、
受容体末端におけるエンドルフィンの生合成または放出の増加と脳下垂体によるエンドルフィンの生合成または放出の増加、並びに
前記受容体の数および前記受容体上のエンドルフィン結合部位の数の少なくともいずれかの増加
のうちの少なくとも1つである請求項81乃至82のいずれか1項に記載の方法。
【請求項84】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかは、特異的なミュー受容体アンタゴニストおよび特異的なデルタ受容体アンタゴニストのいずれかである請求項81乃至83のいずれか1項に記載の方法。
【請求項85】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかは、クロシンナモクス メシレート、CTAP、CTOP、エトニタゼニル イソチオシアネート、β―フナルトレキサミン塩酸塩、ナロキサナジン二塩酸塩、シプロジム、並びにそれらの医薬として許容され得る塩、類似体および誘導体のうちから選択される特異的なミューオピエート受容体アンタゴニストである請求項81乃至84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項86】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかは、ナルトリンドール、N−ベンジルナルトリンドールHCl、BNTXマレイン酸塩、ICI−154,129、ICI−174,864、ナルトリベン メシレート、SDM25N HCl、7−ベンジリデンナルトレキソン、並びにそれらの医薬として許容され得る塩、類似体および誘導体のうちから選択される特異的なデルタオピエート受容体アンタゴニストである請求項81乃至84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかは、非特異的なオピエートアンタゴニストである請求項81乃至83のいずれか1項に記載の方法。
【請求項88】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかは、ナロキソン、ナルトレキソン、ナルメフェン、およびナルブフィンのいずれか、またはそれらの医薬として許容され得る塩もしくは誘導体である請求項81乃至83のいずれか1項に記載の方法。
【請求項89】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかの初期投与量は、ナロキソンでは約2mg/投与と約200mg/投与の間に相当する請求項81乃至88のいずれか1項に記載の方法。
【請求項90】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかの初期投与量は、ナロキソンでは約10mg/投与と約100mg/投与の間に相当する請求項81乃至88のいずれか1項に記載の方法。
【請求項91】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかはナロキソンである請求項81乃至90のいずれか1項に記載の方法。
【請求項92】
ナロキソンの各投与量は10mg/投与よりも多い、10.5mg/投与よりも多い、11mg/投与よりも多い、または15mg/投与よりも多い請求項91に記載の方法。
【請求項93】
ナロキソンの初期投与量は10〜50mg/投与である請求項91乃至92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項94】
ナロキソンの初期投与量は5〜500mg/投与である請求項91乃至92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項95】
ナロキソンの最大投与量は3000mg/投与以下である請求項91乃至94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項96】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかは、時限放出性および除放性のいずれかの製剤形態を用いて投与される請求項81乃至95のいずれか1項に記載の方法。
【請求項97】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかは、経口投与、経皮投与、髄腔内投与、脊髄くも膜下腔内投与、吸入投与、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、および経粘膜投与のいずれかで投与されるか、浸透ポンプ、マイクロカプセル、インプラント、および懸濁液のいずれかによって投与される請求項81乃至95のいずれか1項に記載の方法。
【請求項98】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかは経皮投与される請求項81乃至95のいずれか1項に記載の方法。
【請求項99】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかは、2〜12時間、2〜6時間、または6〜12時間の継続期間にわたって放出される請求項96乃至98のいずれか1項に記載の方法。
【請求項100】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかは、急速に吸収される負荷投与として投与される請求項81乃至95のいずれか1項に記載の方法。
【請求項101】
前記ミューオピエート受容体アンタゴニストおよびデルタオピエート受容体アンタゴニストの少なくともいずれかは、急速に吸収される負荷投与と、経皮投与または時限放出性もしくは除放性の製剤形態との双方を用いて投与される請求項81乃至95のいずれか1項に記載の方法。
【請求項102】
特異的なミュー受容体アンタゴニストおよびデルタ受容体アンタゴニストの少なくともいずれか、並びに非特異的なミュー受容体アンタゴニストおよびデルタ受容体アンタゴニストの少なくともいずれかがほぼ同時に投与される請求項81乃至101のいずれか1項に記載の方法。
【請求項103】
特異的なミュー受容体アンタゴニストおよびデルタ受容体アンタゴニストの少なくともいずれか、並びに非特異的なミュー受容体アンタゴニストおよびデルタ受容体アンタゴニストの少なくともいずれかが連続して投与される請求項81乃至101のいずれか1項に記載の方法。
【請求項104】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、疼痛、気分障害、摂食障害、不安障害、欲求異常、薬物濫用障害、意欲または能力の不足、免疫系関連の状態、および治療が必要な創傷である請求項81乃至103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項105】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、将来的に起こることが予想される疼痛、慢性疼痛症候群、および急性疼痛のいずれかである請求項81乃至103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項106】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、将来の手術により起こることが予想される疼痛、将来の身体運動により起こることが予想される疼痛、線維筋痛、慢性疲労症候群、慢性背部痛、慢性頭痛、帯状疱疹、反射性交感神経性ジストロフィー、神経病、炎症性疼痛および慢性の癌性疼痛のいずれかである請求項81乃至103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項107】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、大うつ病、外傷後うつ病、一時的な憂うつな気分、躁うつ病、気分変調性障害、全般性気分障害、無快感症、および非器質性性機能不全のいずれかである請求項81乃至103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項108】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、過食、肥満、拒食症、および過食症のいずれかである請求項81乃至103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項109】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、全般性不安状態、パニック障害、トゥーレット症状群、ヒステリ睡眠障害、および呼吸関連睡眠障害のいずれかである請求項81乃至103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項110】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、学習または記憶の問題による意欲喪失である請求項81乃至103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項111】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、麻酔剤、アルコール、ニコチン、覚せい剤、抗不安薬、中枢神経抑制薬、幻覚剤およびマリファナのうちから選択される薬物の濫用である請求項81乃至103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項112】
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は、所期の精神または身体活動に対する意欲の不足である請求項81乃至103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項113】
前記所期の活動は、体育、運動競技、学習、および試験のいずれかである請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記方法は、患者における前記望ましくない精神状態または神経学的状態に対処するために用いられる請求項81乃至113のいずれか1項に記載の方法。
【請求項115】
前記方法は、癌、感染症、AIDSおよび創傷のいずれかに対する補助的な治療法として用いられる請求項81乃至114のいずれか1項に記載の方法。
【請求項116】
ミューオピエート受容体アゴニストおよびデルタオピエート受容体アゴニストの少なくともいずれかは、各投与に関連する前記第1期間には投与されない請求項81乃至114のいずれか1項に記載の方法。
【請求項117】
ミューオピエート受容体アゴニストおよびデルタオピエート受容体アゴニストの少なくともいずれかは、前記第2期間のうちの1つ以上において投与される請求項81乃至116のいずれか1項に記載の方法。
【請求項118】
内因性エンドルフィン系のアップレギュレーションは、前記望ましくない精神状態または神経学的状態に関して治療効果をもたらす請求項81乃至116のいずれか1項に記載の方法。
【請求項119】
前記神経伝達物質系はダイノルフィン系であり、
前記一種の受容体はカッパ受容体であり、
前記リガンドはカッパ受容体アゴニストであり、
前記望ましくない精神状態または神経学的状態は受容体に肯定的に関係しており、
前記対抗適応は前記ダイノルフィン系のダウンレギュレーションを引き起こす請求項1乃至51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項120】
前記対抗適応は、
受容体末端における、または脳下垂体による、ダイノルフィンの生合成または放出の減少、
カッパ受容体の数およびカッパ受容体上における結合部位の数の少なくともいずれかの減少、並びに、
カッパ受容体アゴニストおよびダイノルフィンの少なくともいずれかによる結合に対するカッパ受容体の感受性の低下
のうちの少なくとも1つである請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記カッパ受容体アゴニストはペプチドをベースとしている請求項119乃至120のいずれか1項に記載の方法。
【請求項122】
前記カッパ受容体アゴニストは、ダイノルフィン、またはそれの医薬として許容され得る塩、担体もしくは類似体である請求項119乃至120のいずれか1項に記載の方法。
【請求項123】
前記カッパ受容体アゴニストは、ノンベンゾモルファン;エナドリン;PD117302;CAM569;PD123497;GR89,696;U69,593;TRK−820;トランス−3,4−ジクロロ−N−メチル−N−[1−(1−ピロリジニル)シクロヘキシル]ベンゼン−アセトアミド;アシマドリン(EMD−61753);ベンゼンアセトアミド;チオモルホリン;ピペリジン;ベンゾ[b]チオフェン−4−アセトアミド;トランス−(+/−)−(PD−117302);4−ベンゾフランアセトアミド(PD−129190);2,6−メタノ−3−ベンザゾシン−8−オール(MR−1268);モルヒナン−3−オール(KT−90);GR−45809;1−ピペラジンカルボン酸(GR−89696);GR−103545;ピペルザイン;GR−94839;キソルファンル;ベンゼンアセトアミド(RU−49679);フェドトジン;ベンゼンアセトアミド(Dup−747);HN−11608;アパドリン(RP−60180);メシル酸スピラドリン;ベンゼンアセトアミド トランス−U−50488メタン硫酸塩;3FLB;FE200665;FE200666;MPCB−GRRIおよびMPCB−RRIのいずれかの類似体、ダイノルフィンA(1−8)のC末端フラグメントの類似体、またはそれらの医薬として許容された塩もしくは担体である請求項119乃至120のいずれか1項に記載の方法。
【請求項124】
前記カッパ受容体アゴニストの初期投与量は、ダイノルフィンでは0.0005〜0.05mg/kg/投与、エナドリンでは5〜700mg/投与、FE20665では1〜500μg/投与、0.5〜100μg/投与;U69,593では0.01〜1mg/kg/投与、TRK820では0.05〜5mg/kg/投与、U50488では0.01〜1mg/kg/投与、PD117302では0.01〜1mg/kg/投与に相当する請求項119乃至123のいずれか1項に記載の方法。
【請求項125】
前記カッパ受容体アゴニストの初期投与量は、ダイノルフィンでは0.005〜0.02mg/kg/投与、エナドリンでは100〜500mg/投与、FE20665では3〜100μg/投与、FE20666では1〜80μg/投与、U69,593では0.1〜0.7mg/kg/投与、TRK820では0.5〜3mg/kg/投与、U50488では0.5〜7mg/kg/投与、PD117302では0.1〜0.7mg/kg/投与に相当する請求項119乃至123のいずれか1項に記載の方法。
【請求項126】
前記カッパ受容体アゴニストはサルビノリンAである請求項119乃至123のいずれか1項に記載の方法。
【請求項127】
サルビノリンAの初期投与量は5〜200μg/投与である請求項126に記載の方法。
【請求項128】
サルビノラムAの最高投与量は少なくとも5000μg/投与である請求項126乃至127のいずれか1項に記載の方法。
【請求項129】
サルビノリンAは経粘膜投与される請求項126乃至128のいずれか1項に記載の方法。
【請求項130】
サルビノラムAは除放性製剤として投与される請求項126乃至129のいずれか1項に記載の方法。
【請求項131】
サルビノラムAは2〜6時間の継続期間にわたって投与される請求項130に記載の方法。
【請求項132】
ペプチドをベースとするカッパ受容体アゴニストおよび非ペプチドをベースとするカッパ受容体アゴニストがほぼ同時に投与される請求項119乃至131のいずれか1項に記載の方法。
【請求項133】
ペプチドをベースとするカッパ受容体アゴニストおよび非ペプチドをベースとするカッパ受容体アゴニストが連続して投与される請求項119乃至131のいずれか1項に記載の方法。
【請求項134】
前記状態は、疼痛、気分障害、摂食障害、不安障害、欲求異常、薬物濫用障害、および意欲または能力の不足のいずれかである請求項119乃至133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項135】
前記状態は、将来的に起こることが予想される疼痛、慢性疼痛症候群、および急性疼痛のいずれかである請求項119乃至133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項136】
前記状態は、将来の手術により起こることが予想される疼痛、将来の身体運動により起こることが予想される疼痛、線維筋痛、慢性疲労症候群、慢性背部痛、慢性頭痛、帯状疱疹、反射性交感神経性ジストロフィー、神経病、炎症性疼痛、および慢性の癌性疼痛のいずれかである請求項119乃至133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項137】
前記状態は、大うつ病、外傷後うつ病、一時的な抑うつ気分、躁うつ病、気分変調性障害、全般性気分障害、無快感症、および非器質性性機能不全のいずれかである請求項119乃至133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項138】
前記状態は、過食、肥満、拒食症、および過食症のいずれかである請求項119乃至133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項139】
前記状態は、全般性不安状態、パニック障害、トゥーレット症状群、ヒステリ睡眠障害、および呼吸関連睡眠障害のいずれかである請求項119乃至133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項140】
前記状態は、学習または記憶の問題による意欲喪失である請求項119乃至133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項141】
前記状態は、麻酔剤、アルコール、ニコチン、覚せい剤、抗不安薬、中枢神経抑制薬、幻覚剤およびマリファナのうちから選択される薬物の濫用である請求項119乃至133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項142】
前記状態は、所期の精神または身体活動に対する意欲の不足である請求項119乃至133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項143】
前記所期の活動は、体育、運動競技、学習、および試験のいずれかである請求項142に記載の方法。
【請求項144】
前記方法は患者における前記望ましくない精神状態または神経学的状態に対処するために用いられる請求項119乃至143のいずれか1項に記載の方法。
【請求項145】
前記方法は、癌に対する補助的な治療法として用いられる請求項119乃至144のいずれか1項に記載の方法。
【請求項146】
カッパ受容体アンタゴニストは、各投与に関連する前記第1期間には投与されない請求項119乃至145のいずれか1項に記載の方法。
【請求項147】
カッパ受容体アンタゴニストは、前記第2期間のうちの1つ以上において投与される請求項119乃至146のいずれか1項に記載の方法。
【請求項148】
ダイノルフィン系のダウンレギュレーションは、前記望ましくない精神状態または神経学的状態に関して治療効果をもたらす請求項119乃至147のいずれか1項に記載の方法。
【請求項149】
前記神経伝達物質系はセロトニン系であり、
前記対抗適応はセロトニン系のアップレギュレーションを引き起こす請求項1乃至51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項150】
前記一種の受容体はセロトニンシナプス前自己受容体であり、
前記リガンドはセロトニンシナプス前自己受容体アゴニストであり、
前記望ましくない精神状態または神経学的状態はセロトニンシナプス前自己受容体に肯定的に関係している請求項149に記載の方法。
【請求項151】
前記対抗適応は、
シナプス間隙におけるセロトニンの生合成および放出の少なくともいずれかの増加、
セロトニンの再取込みの減少、
セロトニンシナプス前自己受容体の数の減少、
セロトニンおよびセロトニンシナプス前自己受容体の少なくともいずれかに対するセロトニンシナプス前自己受容体の感受性の低下、
セロトニンシナプス後受容体の数の増加、並びに、
セロトニンおよびセロトニンシナプス後受容体アゴニストのいずれかに対するセロトニンシナプス後受容体の感受性の増大
のうちの少なくとも1つである請求項150に記載の方法。
【請求項152】
前記セロトニンシナプス前自己受容体は、5HT1A自己受容体および5HT1B自己受容体の少なくともいずれかである請求項150乃至151のいずれか1項に記載の方法。
【請求項153】
前記セロトニンシナプス前自己受容体は、EMD−68843、バスピロン、ゲピロン、イプサピロン、タンドスピロン、レソピトロン、ザロスピロン、MDL−73005EFおよびBP−554のいずれかである請求項150乃至152のいずれか1項に記載の方法。
【請求項154】
前記セロトニンシナプス前自己受容体アゴニストの初期投与量は、EMD−68843では1〜400mg/投与、バスピロンでは1〜500mg/投与、レソピトロンでは1〜500mg/投与、ゲピロンでは1〜500mg/投与、タンドスピロンでは5〜500mg、ザロスピロンでは1〜200mgに相当する請求項150乃至153のいずれか1項に記載の方法。
【請求項155】
前記セロトニンシナプス前自己受容体アゴニストの初期投与量は、EMD−68843では10〜100mg/投与、バスピロンでは10〜100mg/投与、レソピトロンでは10〜200mg/投与、ゲピロンでは10〜100mg/投与、タンドスピロンでは20〜200mg、ザロスピロンでは10〜100mgに相当する請求項150乃至154のいずれか1項に記載の方法。
【請求項156】
セロトニンシナプス前自己受容体アンタゴニストは、各投与に関連する前記第1期間には投与されない請求項150乃至155のいずれか1項に記載の方法。
【請求項157】
セロトニンシナプス前自己受容体アンタゴニストは、前記第2期間のうちの1つ以上において投与される請求項150乃至156のいずれか1項に記載の方法。
【請求項158】
前記一種の受容体はセロトニンシナプス後受容体であり、
前記リガンドはセロトニンシナプス後自己受容体アンタゴニストであり、
前記望ましくない精神状態または神経学的状態はセロトニンシナプス後自己受容体に否定的に関係している請求項149に記載の方法。
【請求項159】
前記対抗適応は、
シナプス間隙におけるセロトニンの生合成および放出の少なくともいずれかの増加、
セロトニンの再取込みの減少、
セロトニンシナプス後受容体の数の増加、
セロトニンおよびセロトニンシナプス後受容体アゴニストの少なくともいずれかに対するセロトニンシナプス後受容体の感受性の増大、
セロトニンシナプス前自己受容体の数の減少、
セロトニンおよびセロトニンシナプス前自己受容体アゴニストの少なくともいずれかに対するセロトニンシナプス前自己受容体の感受性の低下
のうちの少なくとも1つである請求項158に記載の方法。
【請求項160】
前記セロトニンシナプス後受容体は、5HT受容体、5HT受容体、5HT受容体、5HT受容体、5HT受容体、5HT受容体、5HT受容体、およびそれらのサブタイプの受容体のうちのいずれかである請求項158乃至159のいずれか1項に記載の方法。
【請求項161】
前記セロトニンシナプス後受容体アンタゴニストは、(S)−WAY−100135、WAY−100635、バスピロン、ゲピロン、イプサピロン、タンドスピロン、レソピトロン、ザロスピロン、MDL−73005EF、およびBP−554のうちのいずれかである請求項158乃至160のいずれか1項に記載の方法。
【請求項162】
前記セロトニンシナプス後受容体アンタゴニストの初期投与量は、WAY−100635では約0.01〜5mg/kg/投与に相当する請求項158乃至161のいずれか1項に記載の方法。
【請求項163】
前記セロトニンシナプス後受容体アンタゴニストの初期投与量は、WAY−100635では約0.025〜1mg/kg/投与に相当する請求項158乃至161のいずれか1項に記載の方法。
【請求項164】
前記セロトニンシナプス後受容体アンタゴニストと組み合わせて、セロトニンシナプス前自己受容体アゴニストを投与する工程をさらに備える請求項158乃至163のいずれか1項に記載の方法。
【請求項165】
前記セロトニンシナプス後受容体アンタゴニストは、セロトニンシナプス前自己受容体アゴニストでもある請求項158乃至163のいずれか1項に記載の方法。
【請求項166】
セロトニンシナプス後受容体アゴニストは、各投与に関連する前記第1期間には投与されない請求項158乃至164のいずれか1項に記載の方法。
【請求項167】
セロトニンシナプス後受容体アゴニストは、前記第2期間のうちの1つ以上において投与される請求項158乃至161のいずれか1項に記載の方法。
【請求項168】
前記リガンドと組み合わせて、ノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体アゴニストおよびノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体アンタゴニストの少なくともいずれかを投与する工程をさらに備える請求項158乃至167のいずれか1項に記載の方法。
【請求項169】
セロトニン系のアップレギュレーションは、前記望ましくない精神状態または神経学的状態に関して治療効果をもたらす請求項149乃至168のいずれか1項に記載の方法。
【請求項170】
前記神経伝達物質系はノルエピネフリン系であり、
前記対抗適応はノルエピネフリン系のアップレギュレーションを引き起こす請求項1乃至51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項171】
前記一種の受容体はノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体であり、
前記リガンドはノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体アゴニストであり、
前記望ましくない精神状態または神経学的状態はノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体に肯定的に関係している請求項170に記載の方法。
【請求項172】
前記対抗適応は、
シナプス間隙におけるノルエピネフリンの生合成および放出の少なくともいずれかの増加、
ノルエピネフリンの再取込みの減少、
ノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体の数の減少、
ノルエピネフリンおよびノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体アゴニストの少なくともいずれかに対するノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体の感受性の低下、
ノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体の数の増加、
ノルエピネフリンおよびノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体アゴニストの少なくともいずれかに対するノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体の感受性の増大
のうちの少なくとも1つである請求項171に記載の方法。
【請求項173】
ノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体アゴニストは、クロニジン、グアンファシン、ロフェキシジン、デトミジン、デキサメデトミジン、ミバゼロール、およびアルファ−メチルノルアドレニリンのいずれかである請求項171乃至172のいずれか1項に記載の方法。
【請求項174】
ノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体アゴニストの初期投与量は、クロニジンでは0.1〜10μg/kg/投与、グアンファシンでは0.01〜10mg/投与、ロフェキシジンでは0.01〜1mg/投与、デトミジンでは1〜100μg/kg/投与、デキサメデトミジンでは0.05〜5μg/kg/投与、ミバゼロールでは0.05〜10μg/kg/投与、アルファ−メチルノルアドレニリンでは5〜500ng/kg/投与のいずれかに相当する請求項171乃至173のいずれか1項に記載の方法。
【請求項175】
ノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体アゴニストの初期投与量は、クロニジンでは0.1〜0.5mg/投与、グアンファシンでは0.1〜5mg/投与、ロフェキシジンでは0.05〜0.5mg/投与、デトミジンでは10〜80μg/kg/投与、デキサメデトミジンでは0.1〜3μg/kg/投与、ミバゼロールでは0.5〜5μg/kg/投与、アルファ−メチルノルアドレニリンでは10〜100ng/kg/投与に相当する請求項171乃至173のいずれか1項に記載の方法。
【請求項176】
ノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体アンタゴニストは、各投与に関連する前記第1期間には投与されない請求項171乃至173のいずれか1項に記載の方法。
【請求項177】
ノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体アンタゴニストは、前記第2期間のうちの1つ以上において投与される請求項171乃至174のいずれか1項に記載の方法。
【請求項178】
前記一種の受容体はノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体であり、
前記リガンドはノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体アンタゴニストであり、
前記望ましくない精神状態または神経学的状態はノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体に否定的に関係している請求項170に記載の方法。
【請求項179】
前記対抗適応は、
シナプス間隙におけるノルエピネフリンの生合成または放出の増加、
ノルエピネフリンの再取込みの減少、
ノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体の数の増加、
ノルエピネフリンおよびノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体アゴニストの少なくともいずれかに対するノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体の感受性の増大、
ノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体の数の減少、
ノルエピネフリンおよびノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体アゴニストの少なくともいずれかに対するノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体の感受性の低下
のうちの少なくとも1つである請求項178に記載の方法。
【請求項180】
前記ノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体は、アルファ受容体、ベータ受容体、およびそれらのサブタイプの受容体のいずれかである請求項178乃至179のいずれか1項に記載の方法。
【請求項181】
前記ノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体アンタゴニストは、イダゾキサン、SKF104078、およびSKF104856のいずれかである請求項178乃至180のいずれか1項に記載の方法。
【請求項182】
前記ノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体アンタゴニストの初期投与量は、イダゾキサンでは0.5〜100mg/投与に相当する請求項178乃至181のいずれか1項に記載の方法。
【請求項183】
前記ノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体アンタゴニストの初期投与量は、イダゾキサンでは5〜50mg/投与に相当する請求項178乃至181のいずれか1項に記載の方法。
【請求項184】
前記ノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体アンタゴニストと組み合わせて、ノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体アゴニストを投与する工程をさらに備える請求項178乃至183のいずれか1項に記載の方法。
【請求項185】
前記ノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体アンタゴニストは、ノルエピネフリンシナプス前アルファ−2アドレナリン受容体アゴニストでもある請求項178乃至183のいずれか1項に記載の方法。
【請求項186】
ノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体アゴニストは、各投与に関連する前記第1期間には投与されない請求項178乃至185のいずれか1項に記載の方法。
【請求項187】
ノルエピネフリンシナプス後アドレナリン受容体アゴニストは、前記第2期間のうちの1つ以上において投与される請求項178乃至186のいずれか1項に記載の方法。
【請求項188】
前記リガンドと組み合わせて、セロトニンシナプス前自己受容体アゴニストおよびセロトニンシナプス後受容体アンタゴニストのいずれかを投与する工程をさらに備える請求項170乃至187のいずれか1項に記載の方法。
【請求項189】
前記状態は、気分障害、摂食障害、疼痛性障害、薬物濫用障害、不安障害、および強迫性障害のいずれかである請求項149乃至188のいずれか1項に記載の方法。
【請求項190】
前記方法は、患者における前記望ましくない精神状態または神経学的状態に対処するために用いられる請求項149乃至188のいずれか1項に記載の方法。
【請求項191】
前記方法は、癌に対する補助的な治療法として用いられる請求項149乃至190のいずれか1項に記載の方法。
【請求項192】
ノルエピネフリン系のアップレギュレーションは、前記望ましくない精神状態または神経学的状態に関して治療効果をもたらす請求項170乃至191のいずれか1項に記載の方法。
【請求項193】
神経伝達物質系の調節を誘発する方法であって、前記神経伝達物質系は望ましくない精神状態または神経学的状態に関係している一種の受容体を含み、前記方法は、
前記一種の受容体に対するリガンドを患者に反復投与する工程であって、各投与は投与半減期を有し、各投与に関連する第1期間において前記リガンドをその種の受容体の相当数に結合させ、それにより対抗適応を誘発する工程を備え、
前記対抗適応は、各投与に関連する第2期間中において神経伝達物質系の調節を引き起こし、前記第2期間は前記第1期間に後続する方法。
【請求項194】
各第2期間中、前記一種の受容体のうちの相当数の受容体は前記リガンドに結合されないままである請求項193に記載の方法。
【請求項195】
サブスタンスP受容体リガンド、エンドルフィン受容体リガンド、ダイノルフィン受容体リガンド、セロトニン受容体リガンド、およびノルエピネフリン受容体リガンドのうちから選択される1つ以上のリガンドが同時にまたは連続して投与され得る請求項1乃至194のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2008−514612(P2008−514612A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533610(P2007−533610)
【出願日】平成17年9月23日(2005.9.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/033826
【国際公開番号】WO2006/034343
【国際公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(507091978)
【氏名又は名称原語表記】MICHALOW,Alexander
【Fターム(参考)】