説明

導電性ローラ及びそれを備えた画像形成装置

【課題】弾性層と塗膜層とからなる積層間での接着耐久性を改善した導電性ローラを提供する。
【解決手段】シャフト部材2と、該シャフト部材2の半径方向外側に配設された一層以上の弾性層3と、該弾性層3の半径方向外側に配設された一層以上の塗膜層4とを備える導電性ローラ1において、前記弾性層3と塗膜層4とからなる積層間の少なくとも一箇所に更にプライマー層5を備える。ここで、前記プライマー層5及び該プライマー層5に隣接する弾性層3及び/又は塗膜層4は、紫外線硬化性の原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなり、前記プライマー層5の形成には、粘度が100mPa・s以下である原料混合物を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性層及び塗膜層を有する導電性ローラ並びに該導電性ローラを備えた画像形成装置に関し、特に弾性層と塗膜層とからなる積層間での接着耐久性が高い導電性ローラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンタ(LBP)等の電子写真方式の画像形成装置においては、現像ローラ、帯電ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、給紙ローラ、クリーニングローラ、定着用の加圧ローラ等として、ロール形状の導電性弾性部材、即ち、導電性ローラが多用されており、該導電性ローラは、通常、長さ方向両端部を軸支されて取り付けられるシャフト部材と、該シャフト部材の半径方向外側に配設された一層以上の弾性層とを備えている。また、該導電性ローラは、トナーに対する帯電性や付着性の制御、弾性層による感光ドラムの汚染防止等を目的として、上記弾性層の表面に、更に塗膜層を備える場合がある。
【0003】
上記導電性ローラのシャフト部材には、鉄やステンレス等の金属の他、エンジニアリングプラスチック等の種々の樹脂が用いられる。また、上記導電性ローラの弾性層には、シリコーンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エピクロロヒドリンゴム(ECO)、ポリウレタン等のエラストマーが用いられており、エラストマー原料を所望のキャビティー形状を有するモールドに注入し加熱して、エラストマー原料を加熱硬化させる等して、製造されている。更に、上記塗膜層は、シャフト部材と弾性層とからなるローラ本体を、樹脂を含有する溶剤系若しくは水系の塗工液中にディップ又は該塗工液をローラ本体にスプレーした後に、熱又は熱風で乾燥硬化して形成されている。ここで、塗膜層の形成には、長時間の乾燥が必要なため、量産には長い乾燥ラインが必要であり、また、塗膜層は、その用途から微妙な導電性及び表面状態が要求されるが、乾操ライン内の温度分布及び風量等のバラツキが塗膜層の性能に大きく影響するため、品質上の問題があった。
【0004】
これに対し、長い乾燥ラインを必要とせず、安定した品質の塗膜層を形成する手法として、ローラの弾性層の表面に紫外線硬化性の樹脂原料を塗布し、該樹脂原料を硬化させて、弾性層の表面に紫外線硬化型樹脂からなる塗膜層を形成する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−310136号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、塗膜層に紫外線硬化型樹脂を用いる導電性ローラは、厚さ1mm以上の弾性層の表面に数ミクロンオーダーの塗膜層を複数積層してなる構成により製造される。しかし、該構成では、各層における応力に対する歪度が異なり、弾性層と塗膜層全体での変形に対する追従性が低くなるため、かかる導電性ローラを画像成形装置に連続使用した場合、塗膜剥離、塗膜割れ、塗膜削れ等のローラの耐久性に係わる問題がある。
【0007】
また、上記構成において、弾性層と塗膜層とからなる積層間の接着性が確保されないという理由から、使用時に塗膜層が弾性層から剥離してしまう恐れもある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、弾性層と塗膜層とからなる積層間での接着耐久性を改善した導電性ローラを提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる導電性ローラを用いた、良好な画像を安定して形成することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、弾性層と塗膜層とからなる積層間に、紫外線硬化性の原料混合物から形成したプライマー層を配設することで、弾性層と塗膜層とからなる積層間での接着耐久性に優れた導電性ローラが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
即ち、本発明の導電性ローラは、シャフト部材と、該シャフト部材の半径方向外側に配設された一層以上の弾性層と、該弾性層の半径方向外側に配設された一層以上の塗膜層とを備える導電性ローラにおいて、
前記弾性層と弾性層との間、前記弾性層と塗膜層との間及び前記塗膜層と塗膜層との間の少なくとも一箇所に更にプライマー層を備え、
前記プライマー層及び該プライマー層に隣接する弾性層及び/又は塗膜層が紫外線硬化性の原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなり、
前記プライマー層の形成に用いる原料混合物の粘度が100mPa・s以下であることを特徴とする。
【0011】
本発明の導電性ローラの好適例においては、前記プライマー層の形成に用いる原料混合物がモノマー及び希釈溶媒を含む。
【0012】
本発明の導電性ローラの他の好適例においては、前記プライマー層の形成に用いる原料混合物がオリゴマーを含まない。
【0013】
また、本発明の導電性ローラは、前記プライマー層の形成に用いる原料混合物が、複素環基を有するモノマー、ヒドロキシル基を有するモノマー及びカルボキシル基を有するモノマーからなる群から選択される少なくとも一種の極性基含有モノマーを含むことが好ましく、前記複素環基を有するモノマーがモルフォリノ基を有することが更に好ましい。ここで、前記プライマー層の形成に用いる原料混合物が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン及び乳酸ブチルからなる群から選択される少なくとも一種の希釈溶媒を含むことが特に好ましい。
【0014】
更に、本発明の導電性ローラは、前記プライマー層の形成に用いる原料混合物がモノマー及び希釈溶媒を含む場合、前記モノマーが金属アクリレートを含むことが好ましい。ここで、前記希釈溶媒が水及び/又はアルコールであることが更に好ましい。
【0015】
また、本発明の導電性ローラは、前記プライマー層の形成に用いる原料混合物がモノマー及び希釈溶媒を含む場合、前記原料混合物中のモノマー含有率が、5〜70質量%の範囲であることが好ましい。
【0016】
本発明の画像形成装置は、上記導電性ローラを用いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、前記弾性層と弾性層との間、前記弾性層と塗膜層との間及び前記塗膜層と塗膜層との間の少なくとも一箇所に、紫外線硬化性の原料混合物から形成したプライマー層を配設することで、弾性層と塗膜層とからなる積層間での接着耐久性が高い導電性ローラを提供することができる。また、かかる導電性ローラを備え、良好な画像を安定して形成することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
<導電性ローラ>
以下に、本発明の導電性ローラを、図を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の導電性ローラの一実施態様の断面図である。図示例の導電性ローラ1は、シャフト部材2と、該シャフト部材2の半径方向外側に配設された弾性層3と、該弾性層3の半径方向外側に配設された塗膜層4と、該弾性層3と塗膜層4との間に配設されたプライマー層5とを備える。なお、図1に示す導電性ローラ1は、弾性層3を一層のみ有するが、本発明の導電性ローラは、弾性層を二層以上有してもよい。また、図1に示す導電性ローラ1は、塗膜層4を一層のみ有するが、本発明の導電性ローラは、図2に示すように塗膜層を二層以上有することもできる。
【0019】
図2は、本発明の導電性ローラの他の実施態様の断面図である。図示例の導電性ローラ6は、図1に示す塗膜層4に代えて、弾性層3の半径方向外側に配設された二層の塗膜層7a,7bと、弾性層3と塗膜層7aとの間及び塗膜層7aと塗膜層7bとの間に夫々配設されたプライマー層8とを備える。また、図1と同じ符号は同じ部材であることを示す。なお、図2中のプライマー層8は、弾性層3と塗膜層7a,7bとからなる積層間に夫々配設されるが、本発明の導電性ローラにおいては、少なくとも一箇所にプライマー層を備えていればよい。
【0020】
ここで、本発明の導電性ローラは、プライマー層5,8及び該プライマー層5,8に隣接する弾性層3及び/又は塗膜層4,7a,7bが、紫外線硬化性の原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなり、プライマー層5,8の形成に用いる原料混合物の粘度が100mPa・s以下であることを特徴とする。上記プライマー層の形成に用いる原料混合物の粘度が100mPa・s以下である場合、かかる原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなるプライマー層は、層の厚さが1μm未満と非常に薄く、厚みをほとんど持たない層として形成される。そのため、該プライマー層は、厚みを持つことによるプライマー層の硬化や変形に対する追従性の悪化といった問題から生じる表面のひび割れ等の現象を起こす恐れがない。従って、かかるプライマー層を備えた本発明の導電性ローラは、弾性層と塗膜層とからなる積層間での接着耐久性を改善することができる。
【0021】
上記プライマー層の形成に用いる紫外線硬化性の原料混合物としては、該原料混合物の粘度が100mPa・s以下であることを要し、50mPa・s以下であることが好ましい。プライマー層用の原料混合物の粘度が100mPa・sを超えると、プライマー層の厚みが増し、プライマー層と該プライマー層に隣接する弾性層及び/又は塗膜層との間の接着不良、プライマー層の表面形状の悪化および高硬度化のような弊害をもたらす。
【0022】
上記プライマー層においては、該プライマー層に隣接する弾性層及び/又は塗膜層の接着耐久性を高めるという観点から、該プライマー層の形成に用いる紫外線硬化性の原料混合物が、モノマー及び希釈溶媒を含むことが好ましい。ここで、モノマーを希釈溶媒により希釈した場合、かかる原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなるプライマー層は、非常に薄く、厚みをほとんど持たない層として形成される。また、同様の観点から、紫外線硬化性の原料混合物がオリゴマーを含まないことも好ましい。オリゴマーが含まれない原料混合物を用いるとプライマー層の厚みを抑えることができる。このようにして形成される厚みをほとんど持たないプライマー層を本発明の導電性ローラに用いることで、プライマー層と該プライマー層に隣接する弾性層及び/又は塗膜層との間の接着不良、プライマー層の表面形状の悪化および高硬度化のような弊害を防ぐことができる。
【0023】
上記プライマー層の形成に用いるモノマーとしては、複素環基を有するモノマー、ヒドロキシル基を有するモノマー及びカルボキシル基を有するモノマー等の極性基含有モノマーを好適に挙げることができる。これら極性基含有モノマーは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0024】
上記複素環基を有するモノマーは、分子中に複素環を有することを要し、また、紫外線で硬化するために、(メタ)アクリロイルオキシ基を有することが好ましい。ここで、複素環基としては、モルフォリノ基、イソシアヌレート基、フリル基、フタロイル基等が挙げられ、これらの中でもモルフォリノ基が好ましい。また、上記複素環基を有するモノマーとして、具体的には、モルホリンアクリレート、モルホリンメタクリレート、トリス(2-ヒドロキシルエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2-アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸等が挙げられ、これらの中でもモルホリンアクリレート、モルホリンメタクリレートが好ましい。これら複素環基を有するモノマーは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0025】
上記ヒドロキシル基を有するモノマーは、分子中にヒドロキシル基を有することを要し、また、紫外線で硬化するために、(メタ)アクリロイルオキシ基を有することが好ましい。かかるヒドロキシル基を有するモノマーとして、具体的には、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシブチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、2-ヒドロキシブチルメタクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等が挙げられる。これらヒドロキシル基を有するモノマーは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0026】
上記カルボキシル基を有するモノマーは、分子中にカルボキシル基を有することを要し、また、紫外線で硬化するために、(メタ)アクリロイルオキシ基を有することが好ましい。かかるカルボキシル基を有するモノマーとして、具体的には、β-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、β-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロジェンサクシネート、β-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、β-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロジェンフタレート、β-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンテトラヒドロフタレート、β-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロジェンテトラヒドロフタレート、β-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンヘキサヒドロフタレート、β-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロジェンヘキサヒドロフタレート、β-トリス(アクリロイルオキシメチル)エチルハイドロジェンフタレート等が挙げられる。これらカルボキシル基を有するモノマーは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】
また、上記プライマー層の形成に用いるモノマーとしては、上記極性基含有モノマーの他、金属含有アクリレートを好適に挙げることができる。上記金属含有アクリレートは、分子中に金属イオンを有することを要し、かかるイオンとしては、亜鉛イオン、パラジウムイオン、銅イオン、鉄イオン、白金イオン、フェロセン等が挙げられる。また、上記金属含有アクリレートとしては、市販品を利用することができ、例えば、商品名SR9016[サートマー社製,金属ジアクリレート]等が挙げられる。
【0028】
上記希釈溶媒としては、水の他、アルコール、エーテル、ケトン、エステル等の有機溶媒を好適に挙げることができる。これら希釈溶媒は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、モノマーとして極性基含有モノマーを用いる場合の希釈溶剤として、具体的には、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン及び乳酸ブチル等が挙げられる。更に、モノマーとして金属含有アクリレートを用いる場合の希釈溶媒として、具体的には、水、メタノール、エタノール等が挙げられる。
【0029】
上記プライマー層の形成に用いる紫外線硬化性の原料混合物が、モノマー及び希釈溶媒を含む場合において、該原料混合物中のモノマーの含有率は、5〜70質量%の範囲であることが好ましい。プライマー層用の原料混合物におけるモノマーの含有率が70質量%を超えると、プライマー層が厚みを持つことになり、プライマー層と該プライマー層に隣接する弾性層及び/又は塗膜層との間の接着不良、プライマー層の表面形状の悪化および高硬度化のような弊害をもたらす。一方、プライマー層用の原料混合物におけるモノマーの含有率が5質量%未満では、弾性層と塗膜層とからなる積層間での接着耐久性を十分に確保することが困難となる。
【0030】
上記プライマー層に隣接する弾性層及び/又は塗膜層の形成に用いる紫外線硬化性の原料混合物は、アクリレートオリゴマーを含有することが好ましい。かかるアクリレートオリゴマーとしては、ウレタン系アクリレートオリゴマー、エポキシ系アクリレートオリゴマー、エーテル系アクリレートオリゴマー、エステル系アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート系アクリレートオリゴマー、フッ素系アクリレートオリゴマー、シリコーン系アクリレートオリゴマー等が好適に挙げられる。上記アクリレートオリゴマーは、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、多価アルコールとε-カプロラクトンの付加物等と、アクリル酸との反応により、或いはポリイソシアネート化合物及び水酸基を有するアクリレート化合物をウレタン化することにより合成することができる。
【0031】
上記ウレタン系アクリレートオリゴマーは、ポリオール、イソシアネート化合物と水酸基を有するアクリレート化合物とをウレタン化することによって得られる。また、上記エポキシ系アクリレートオリゴマーとしては、グリシジル基を有する化合物とアクリル酸との反応生成物が好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環、スピロ環、ジシクロペンタジエン、トリシクロデカン等の環状構造を有し且つグリシジル基を有する化合物とアクリル酸との反応生成物が更に好ましい。更に、上記エーテル系アクリレートオリゴマー、エステル系アクリレートオリゴマー及びポリカーボネート系アクリレートオリゴマーは、各々に対するポリオール(ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオール)とアクリル酸との反応によって得られる。
【0032】
また、上記プライマー層に隣接する弾性層及び/又は塗膜層の形成に用いる紫外線硬化性の原料混合物には、上記アクリレートオリゴマーに加えて、該原料混合物の粘度調整を行うために反応性希釈剤を用いてもよい。かかる反応性希釈剤としては、アクリレートモノマーが挙げられ、エチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソアミルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、ラウリルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ミリスチルアクリレート、パルミチルアクリレート等が好ましい。これらアクリレートモノマーは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0033】
更に、上記プライマー層に隣接する弾性層及び/又は塗膜層の形成に用いる紫外線硬化性の原料混合物は、アクリレートオリゴマー、反応性希釈剤の他、上述したプライマー層の形成に用いるモノマーを含有してもよい。なお、本発明の導電性ローラにおいて、上記プライマー層と隣接する弾性層及び/又は塗膜層以外の弾性層及び塗膜層は、特に限定されず、プライマー層と隣接する弾性層及び塗膜層と同様であっても、異なってもよい。
【0034】
また、上記プライマー層に隣接する弾性層及び/又は塗膜層の形成に用いる紫外線硬化性の原料混合物には、導電性を付与するために、導電剤を添加してもよく、該導電剤としては、イオン導電剤、電子導電剤等が挙げられる。イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等のアンモニウム塩;リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩等が挙げられ、電子導電剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボンブラック、酸化処理等を施したカラー用カーボンブラック、熱分解カーボンブラック、天然グラファイト、人造グラファイト、アンチモンドープ酸化スズ、ITO、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー、カーボンウィスカー、黒鉛ウィスカー、炭化チタンウィスカー、導電性チタン酸カリウムウィスカー、導電性チタン酸バリウムウィスカー、導電性酸化チタンウィスカー、導電性酸化亜鉛ウィスカー等の導電性ウィスカー等が挙げられる。これら導電剤の使用量は、弾性層及び塗膜層が所望の導電性を有するように適宜調整することができる。
【0035】
上記プライマー層に隣接する塗膜層の形成に用いる紫外線硬化性の原料混合物は、更に、微粒子を含有してもよい。塗膜層の原料混合物に微粒子を含ませることで、導電性ローラの表面に適度な微小凹凸を形成することができる。該微粒子としては、ゴム、ウレタン又は合成樹脂製の微粒子やカーボン製の微粒子およびシリカ系微粒子等の無機微粒子が好ましく、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタンアクリレート、メラミン樹脂、フェノール樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ガラス状カーボン製の微粒子およびシリカ微粒子が特に好ましい。これら微粒子は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。また、該微粒子の含有量は、上記モノマーと上記オリゴマーとの合計100質量部に対して、0.1〜100質量部の範囲が好ましい。
【0036】
上記プライマー層及び該プライマー層に隣接する弾性層及び/又は塗膜層の形成に用いる紫外線硬化性の原料混合物は、更に光重合開始剤、光増感剤等を含有することが好ましい。該光重合開始剤は、紫外線を照射されることによって、上述したモノマーやオリゴマーの重合を開始させる作用を有する。該光重合開始剤としては、4-ジメチルアミノ安息香酸、4-ジメチルアミノ安息香酸エステル、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、アセトフェノンジエチルケタール、アルコキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン及び3,3-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、4,4-ジメトキシベンゾフェノン、4,4-ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4-ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジル及びベンジルメチルケタール等のベンジル誘導体、ベンゾイン及びベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン誘導体、ベンゾインイソプロピルエーテル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、キサントン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、フルオレン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1,2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(モルホリノフェニル)-ブタノン-1等が挙げられ、これら光重合開始剤は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。上記紫外線硬化性の原料混合物における光重合開始剤の配合量は、上記モノマーと上記オリゴマーとの合計100質量部に対して、0.2〜5.0質量部の範囲が好ましい。一方、該光増感剤は、紫外線を照射させることによって、エネルギーを吸収し、該エネルギー又は電子が開始剤に移動して、重合を開始させる作用を有する。該光増感剤としては、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等が挙げられる。
【0037】
本発明の導電性ローラの弾性層としては、特に限定されるものではないが、該弾性層の硬度がアスカーC硬度で80度以下であることが好ましく、20〜70度であることが更に好ましい。弾性層のアスカーC硬度が80度を超えると、導電性ローラと感光ドラム等との接触面積が小さくなり、良好な現像が行えなくなるおそれがあり、また、トナーに損傷を与え感光ドラムや成層ブレードヘのトナー固着等が発生して画像不良が起こり易い。一方、弾性層が低硬度過ぎると、感光ドラムや成層ブレードとの摩擦力が大きくなり、ジッター等の画像不良が発生するおそれがある。
【0038】
本発明の導電性ローラのシャフト部材としては、良好な導電性を有する限り特に制限はなく、例えば、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空にくりぬいた金属製円筒体や高剛性樹脂製の円筒体、芯金の外周に高剛性樹脂を配置した複合体等が挙げられる。なお、シャフト部材に高剛性の樹脂を使用する場合、高剛性樹脂に導電剤を添加・分散させて、十分に導電性を確保することが好ましい。ここで、高剛性樹脂に分散させる導電剤としては、カーボンブラック粉末、グラファイト粉末、カーボンファイバー、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属粉末、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物粉末、導電性ガラス粉末等の粉末状導電剤が好ましい。これら導電剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。該導電剤の配合量は、特に制限されるものではないが、高剛性樹脂の全体に対して5〜40質量%の範囲が好ましく、5〜20質量%の範囲が更に好ましい。
【0039】
上記金属製芯金や金属製円筒体の材質としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等が挙げられる。また、上記高剛性の樹脂基材の材質としては、ポリアセタール、ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド12、ポリアミド4・6、ポリアミド6・10、ポリアミド6・12、ポリアミド11、ポリアミドMXD6、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリアセタール、ポリアミド6・6、ポリアミドMXD6、ポリアミド6・12、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネートが好ましい。これら高剛性樹脂は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0040】
本発明の導電性ローラ1は、例えば、シャフト部材2の外表面に上記弾性層用原料混合物を塗布した後、紫外線照射して弾性層3を形成し、次に、該弾性層3の外表面に上記プライマー層用原料混合物を塗布した後、紫外線照射してプライマー層5を形成し、最後に塗膜層用原料混合物を塗布した後、紫外線照射して塗膜層4を形成することで作製できる。この場合、プライマー層用原料混合物に接着性の高い上述したモノマーを用いることで、塗膜層は、特に制限されることなく、所望の物性に優れる化合物を用いることが可能となる。また、本発明の導電性ローラ6についても、同様の手順を繰り返し行うことで作製することができる。なお、各種原料混合物をシャフト部材の外表面、並びに弾性層、プライマー層及び塗膜層の外表面に塗布する方法としては、スプレー法、ロールコーター法、ディッピング法、ダイコート法等が挙げられる。また、紫外線照射に用いる光源としては、水銀灯、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が挙げられる。紫外線照射の条件は、各種原料混合物に含まれる成分及び塗布量等に応じて適宜選択され、照射強度や積算光量等を適宜調整すればよい。
【0041】
上述した本発明の導電性ローラは、画像形成装置の現像ローラ、帯電ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、給紙ローラ、クリーニングローラ、定着用の加圧ローラ等として用いることができる。
【0042】
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、上述した導電性ローラを備えることを特徴とする。本発明の画像形成装置は、上記導電性ローラを用いる以外、特に制限はなく、公知の方法で製造することができる。
【0043】
以下に、図を参照して本発明の画像形成装置を詳細に説明する。図3は、本発明の画像形成装置の一実施態様の部分断面図である。図示例の画像形成装置は、静電潜像を保持した感光ドラム9と、感光ドラム9の近傍(図では上方)に位置し感光ドラム9を帯電させるための帯電ローラ10と、トナー11を供給するためのトナー供給ローラ12と、トナー供給ローラ12と感光ドラム9との間に配置された現像ローラ13と、現像ローラ13の近傍(図では上方)に設けられた現像ブレード14と、感光ドラム9の近傍(図では下方)に位置する転写ローラ15と、感光ドラム9に隣接して配置されたクリーニングローラ16とを備える。なお、本発明の画像形成装置は、更に画像形成装置に通常用いられる公知の部品(図示せず)を備えることができる。
【0044】
図示例の画像形成装置においては、感光ドラム9に帯電ローラ10を当接させて、感光ドラム9と帯電ローラ10との間に電圧を印加して、感光ドラム9を一定電位に帯電させた後、露光機(図示せず)により静電潜像を感光ドラム9上に形成する。次に、感光ドラム9と、トナー供給ローラ12と、現像ローラ13とが、図中の矢印方向に回転することで、トナー供給ローラ12上のトナー11が現像ローラ13を経て感光ドラム9に送られる。現像ローラ13上のトナー11は、現像ブレード14により、均一な薄層に整えられ、現像ローラ13と感光ドラム9とが接触しながら回転することにより、トナー11が現像ローラ13から感光ドラム9の静電潜像に付着し、該潜像が可視化する。潜像に付着したトナー11は、転写ローラ15で紙等の記録媒体に転写され、また、転写後に感光ドラム9上に残留するトナー11は、クリーニングローラ16によって除去される。ここで、本発明の画像形成装置においては、例えば、帯電ローラ10、トナー供給ローラ12、現像ローラ13、転写ローラ15及びクリーニングローラ16の少なくともいずれかに、上述した弾性層3と塗膜層4、又は弾性層3と塗膜層7a,7bとからなる積層間での接着耐久性に優れた導電性ローラ1又は6を用いることで、優れた画像を安定的に形成することが可能となる。
【0045】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0046】
(実施例1〜5)
外径6.0mmの金属シャフトを挿入した外径17.0mmのポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂製ローラ基材(シャフト部材)に、表1に示す配合の弾性層用原料混合物をダイコーターにより厚さ1500μmで塗布し、窒素雰囲気下で回転させながらUV照射強度700mW/cm2で5秒間UV照射し、弾性層を備えたローラ本体を得た。
【0047】
上記ローラ本体の表面に、表1に示す配合のプライマー層用原料混合物をロールコーターにより塗布し、窒素雰囲気下で回転させながらUV照射強度700mW/cm2で3秒間UV照射して、プライマー層を形成した。次いで、上記プライマー層の表面に、表1に示す配合の塗膜層用原料混合物をロールコーターにて塗布し、窒素雰囲気下で回転させながらUV照射強度700mW/cm2で5秒間UV照射して、厚みが10μmである塗膜層を表面に備えた導電性ローラを得た。
【0048】
(実施例6)
表2に示す配合の弾性層用原料混合物、プライマー層用原料混合物および塗膜層用原料混合物を用いて、図2に示す構造を有する導電性ローラを、実施例1と同様にして製造した。
【0049】
(比較例1)
表1に示す配合の弾性層用原料混合物および塗膜層用原料混合物を用いて、表1に示す構成よりなる導電性ローラを、実施例1と同様にして製造した。
【0050】
(比較例2)
表2に示す配合の弾性層用原料混合物および塗膜層用原料混合物を用いて、表2に示す構成よりなる導電性ローラを、実施例1と同様にして製造した。
【0051】
次に、得られた導電性ローラの弾性層と塗膜層とからなる積層間での接着耐久性を評価するために、該導電性ローラを画像成形装置に組み込み、5000枚印刷した後の表面の削れ及び塗膜層の剥離の状態を試験した。結果を表1及び2にそれぞれ示す。
【0052】
【表1】

【0053】
【表2】

【0054】
*1 日本合成化学(株)製,ウレタンアクリレート.
*2 共栄社化学(株)製,メトキシトリエチレングリコールアクリレート.
*3 新中村化学工業(株)製,β-アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート,CH2=CHCOOCH2CH2OCOCH2CH2COOH.
*4 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製,1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン.
*5 昭島化学工業(株)製,過塩素酸ナトリウムポリオール錯塩.
*6 新中村化学工業(株)製,モルホリンアクリレート.
*7 共栄社化学(株)製,2-ヒドロキシエチルアクリレート.
*8 サートマー社製,トリス(2-ヒドロキシルエチル)イソシアヌレートトリアクリレート.
*9 サートマー社製,金属ジアクリレート.
*10 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート.
*11 共栄社化学(株)製,ウレタンアクリレート.
*12 共栄社化学(株)製,1,6-ヘキサンジオールジアクリレート.
*13 三菱化学(株)製,カーボン.
*14 日本化薬(株)製,2,4-ジエチルチオキサントン.
*15 日本化薬(株)製,p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル.
*16 日本合成化学(株)製,ウレタンアクリレート.
*17 共栄社化学(株)製,フェノキシエチルアクリレート.
【0055】
表1及び2から、原料混合物の粘度が100mPa・s以下であるプライマー層を備える導電性ローラは、連続印刷後の表面の削れ及び塗膜層の剥離についていずれも良好な結果となり、弾性層と塗膜層とからなる積層間での接着耐久性が高いことが分かる。
【0056】
また、実施例1〜6から、導電性ローラに用いた塗膜層に接着性の高いモノマーが含まれていないにもかかわらず、接着耐久性が改善されたことが分かる。更に、実施例6から、二層からなる塗膜層の原料混合物の成分が異なっていても、接着耐久性が確保できることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の導電性ローラの一実施態様の断面図である。
【図2】本発明の導電性ローラの他の実施態様の断面図である。
【図3】本発明の画像形成装置の一実施態様の部分断面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 導電性ローラ
2 シャフト部材
3 弾性層
4 塗膜層
5 プライマー層
6 導電性ローラ
7a 塗膜層
7b 塗膜層
8 プライマー層
9 感光ドラム
10 帯電ローラ
11 トナー
12 トナー供給ローラ
13 現像ローラ
14 現像ブレード
15 転写ローラ
16 クリーニングローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフト部材と、該シャフト部材の半径方向外側に配設された一層以上の弾性層と、該弾性層の半径方向外側に配設された一層以上の塗膜層とを備える導電性ローラにおいて、
前記弾性層と弾性層との間、前記弾性層と塗膜層との間及び前記塗膜層と塗膜層との間の少なくとも一箇所に更にプライマー層を備え、
前記プライマー層及び該プライマー層に隣接する弾性層及び/又は塗膜層が紫外線硬化性の原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなり、
前記プライマー層の形成に用いる原料混合物の粘度が100mPa・s以下であることを特徴とする導電性ローラ。
【請求項2】
前記プライマー層の形成に用いる原料混合物が、モノマー及び希釈溶媒を含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性ローラ。
【請求項3】
前記プライマー層の形成に用いる原料混合物が、オリゴマーを含まないことを特徴とする請求項1に記載の導電性ローラ。
【請求項4】
前記モノマーが、複素環基を有するモノマー、ヒドロキシル基を有するモノマー及びカルボキシル基を有するモノマーからなる群から選択される少なくとも一種の極性基含有モノマーであることを特徴とする請求項2に記載の導電性ローラ。
【請求項5】
前記複素環基を有するモノマーが、モルフォリノ基を有することを特徴とする請求項4に記載の導電性ローラ。
【請求項6】
前記希釈溶媒が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、アセトン及び乳酸ブチルからなる群から選択される少なくとも一種の希釈溶媒であることを特徴とする請求項4に記載の導電性ローラ。
【請求項7】
前記モノマーが、金属含有アクリレートを含むことを特徴とする請求項2に記載の導電性ローラ。
【請求項8】
前記希釈溶媒が、水及び/又はアルコールであることを特徴とする請求項7に記載の導電性ローラ。
【請求項9】
前記プライマー層の形成に用いる原料混合物の中のモノマー含有率が、5〜70質量%の範囲であることを特徴とする請求項2に記載の導電性ローラ。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の導電性ローラを備えた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−248601(P2007−248601A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−69109(P2006−69109)
【出願日】平成18年3月14日(2006.3.14)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】