説明

抗ウイルス剤としてのインドール誘導体

本発明は、C型肝炎感染の予防及び治療に有用な、式(I)のインドール化合物(R、R、R、R、A、E及びXは、本明細書中に定義されているとおりである。)及び薬学的に許容されるこれらの塩に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インドール化合物、これらを含有する薬学的組成物、C型肝炎感染症の予防及び治療におけるこれらの使用、並びにこのような化合物及び組成物の調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
C型肝炎(HCV)は、ウイルス感染症の原因である。HCV感染に対する十分な治療は未だ存在しないが、哺乳動物、特にヒトにおいて、そのRNAポリメラーゼを阻害することが有益であり得ると考えられている。公開された国際特許出願WO93/010140号及びWO03/010141(Boeringer Inge1Heim)は、HCVポリメラーゼの阻害剤候補としてインドール誘導体を示唆し、数千の可能な化合物を例示する。しかしながら、何れの特許出願も、インドール窒素がアルキルアミド残基によって置換されたインドールを記載又は示唆していない。
【発明の開示】
【0003】
本発明は、
式(I)の化合物及び薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0004】
【化5】

(式中、
Eは、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−8シクロアルキル又は少なくとも1つの芳香環を含有する部分であり、およびN、O及びSから独立に選択される1、2若しくは3個の複素原子を必要に応じて含有する5、6、9若しくは10環原子を有し、前記環は、置換可能な全ての位置において、基Q及びQによって必要に応じて置換されており;
は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、CONR、C2nNR、−O−(CH2−4、−O−C2nCONR、−O−C2nアリール、−O−C2nヘテロアリール、−O−CHRであり;
及びRは、各々独立に、水素、C1−4アルキル及びC(O)C1−4アルキルから選択され;
又はR、R及びこれらが結合している窒素原子は、4ないし7環原子の複素脂肪族環を形成し、前記環はハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル若しくはC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されており;
nは、0、1、2若しくは3であり;
及びRは、各々独立に、水素及びC1−4アルコキシから選択され;
又はR及びRは、4ないし7環原子の複素脂肪族環を形成するために、N、O及びSから選択される複素原子によって連結されており、前記環はハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル若しくはC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されており;
並びに、前記C1−4アルキル、C1−4アルコキシ及びアリール基は、必要に応じて、ハロゲン若しくはヒドロキシによって置換されており;
は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル若しくはC1−4アルコキシであり、前記C1−4アルキル及びC1−4アルコキシ基は、ハロゲン若しくはヒドロキシによって必要に応じて置換されており;
又はQ及びQは、結合により若しくはN、O及びSから選択される複素原子により連結されて4ないし7個の原子の環を形成することができ、前記環は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル若しくはC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されており;
Aは、C1−6アルキル、C2−6アルケニル(前記C1−6アルキル及びC2−6アルケニル基は、C1−4アルコキシ又は最大5個のフッ素原子によって必要に応じて置換されている。)又は3ないし8環原子の非芳香環(前記環は、二重結合を含有してもよく、及び/又はO、S、SO、SO若しくはNH部分を含有してもよく、並びに、前記環は、最大2個の炭素原子の1若しくは2個のアルキル基によって、又は1ないし8個のフッ素原子によって必要に応じて置換されている。)又は4ないし8個の環原子の非芳香族二環式部分(該環は、フッ素又はヒドロキシによって必要に応じて置換されてもよい。)であり、
及びRは、各々独立に、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルキニル、C1−4アルコキシ、C3−8シクロアルキルC1−4アルキル、(CH0−3から選択され;
は、アリール、ヘテロアリール、NR又はHetであり;
Hetは、4ないし7環原子の複素脂肪族環であり、該環は、N、O若しくはSから選択される1、2若しくは3個の複素原子又は基S(O)、S(O)、NH若しくはNC1−4アルキルを含有してもよく;
及びRは、各々独立に、水素、C1−4アルキル及びC(O)C1−4アルキルから選択され;
又はR、R及びこれらが結合している窒素原子は、4ないし7環原子の複素脂肪族環を形成し;
並びにR及びRは、ヒドロキシ、C1−4アルキル、=O、C(O)C1−4アルキル若しくはC3−8シクロアルキルによって必要に応じて置換されており;
又はR、R及びこれらが結合している窒素原子は、4ないし7環原子の複素脂肪族環を形成し、該環はO及びSから選択される1、2若しくは3個の追加の複素原子若しくは基S(O)、S(O)、NH若しくはNR(Rは、C1−4アルキル又はヘテロアリールである。)を必要に応じて含有し、又は前記複素脂肪族環は、5員若しくは6員の含窒素複素脂肪族環に縮合され若しくは5員若しくは6員の含窒素複素脂肪族環によって置換されており(該複素脂肪族環は、必要に応じてスピロ縮合されており、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、(CH0−3NR、アリール、ヘテロアリール、又は−CH−若しくは−CHCH−アルキレン架橋によって必要に応じて置換されており、アリール及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、C1−4アルキル又はC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されている。);
及びRは、各々独立に、水素、C1−4アルキル及びC(O)C1−4アルキルから選択され;
又はR、R及びこれらが結合されている窒素原子は、C1−4アルキルによって必要に応じて置換された4ないし7環原子の複素脂肪族環を形成し;
は、水素、C1−6アルキル又はC2−6アルケニルであり;
は、水素又はC1−6アルキルであり;
Xは、
【0005】
【化6】

(R及びRは、各々独立に、水素、ハロゲン、C1−4アルキル、C2−4アルケニル若しくはC1−4アルコキシから選択され;
又は、R及びRは、連結されてC3−8シクロアルキル基を形成し;
Bは、ハロゲン、C1−4アルキル、C2−4アルケニル又はC1−4アルコキシによって必要に応じて置換された、アリール、ヘテロアリール、CONRであり;
は、水素若しくはC1−6アルキルであり;
又は、Rは、R及び/又はRに連結されて5ないし10員環を形成し、前記環は飽和、部分的に飽和若しくは不飽和であってもよく、および前記環はハロゲン、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル若しくはC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されており;
は、アリール若しくはヘテロアリールであり;
又はR、R及びこれらが結合している窒素原子は、5ないし10員の単環若しくは二環式環系を形成し、前記環は飽和、部分的に飽和若しくは不飽和であってもよく、および前記環はハロゲン、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル若しくはC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されており;
Dは、結合、C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、アリール又はヘテロアリールであり、前記アリール又はヘテロアリールは、ハロゲン、C1−4アルキル又はC2−4アルケニルによって必要に応じて置換されている。)
【0006】
式(I)の化合物の好ましいクラスは、Eが、少なくとも1つの芳香環を含有する部分であり、およびN、O及びSから独立に選択される1、2又は3個の複素原子を必要に応じて含有する5、6、9又は10環原子を有し、前記環が前記定義の基Q及びQによって任意の置換可能な位置において必要に応じて置換されているものである。
【0007】
式(I)の化合物のさらに好ましいクラスは、Eが、N、O及びSから選択される1、2又は3個の複素原子を必要に応じて含有する5又は6員の芳香環であり、前記環が前記定義の基Q及びQによって任意の置換可能な位置において必要に応じて置換されているものである。
【0008】
好ましくは、Eは、N、O及びSから選択される1、2又は3個の複素原子を必要に応じて含有する6員の芳香環であり、この環は前記定義の基Q及びQによって必要に応じて置換されている。より好ましくは、Eは、フェニル、1−ピリジル、2−ピリジル、3−ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル及びピラジニルなどの1又は2個のN原子を必要に応じて含有する6員環であり、この環は前記定義の基Q及びQによって必要に応じて置換されている。最も好ましくは、Eは、前記定義の基Q及びQによって必要に応じて置換された、フェニル、2−ピリジル又は3−ピリジルである。特に、Eは、前記定義の基Q及びQによって必要に応じて置換されたフェニルである。
【0009】
同じく好ましくは、Eは、N、O及びSから選択される1、2又は3個の複素原子を必要に応じて含有する5員の芳香環であり、この環は前記定義の基Q及びQによって必要に応じて置換されている。より好ましくは、Eは、2−フラニル、3−フラニル、2−チエニル、3−チエニル、ピラゾリル及びイミダゾリルなど、N、O及びSから選択される1又は2個の複素原子を含有する5員環であり、この環は前記定義の基Q及びQによって必要に応じて置換されている。最も好ましくは、Eは、前記定義の基Q及びQによって必要に応じて置換された、3−フラニル、2−チエニル又はピラゾリルである。特に、Eは、前記定義の基Q及びQによって必要に応じて置換された3−フラニルである。
【0010】
式(I)の化合物の別の好ましいクラスは、EがC3−8シクロアルキルであるものである。好ましくは、Eは、C3−8シクロアルキルである。より好ましくは、Eは、シクロプロピル、シクロブチル又はシクロペンチルである。最も好ましくは、Eはシクロプロピルである。
【0011】
好ましくは、Qは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル又はC1−4アルコキシである。より好ましくは、Qは、フッ素、塩素、メチル又はメトキシである。最も好ましくは、Qは、塩素又はメトキシである。
【0012】
式(I)の化合物の好ましいクラスは、Aが、C1−6アルキル、C2−6アルケニル又はC3−8シクロアルキルであり、Aが、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル又はC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されているものである。好ましくは、Aは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル又はC1−4アルコキシによって必要に応じて置換された、C3−8シクロアルキル、好ましくは、シクロペンチル又はシクロヘキシル、より好ましくは、シクロヘキシルである。
【0013】
好ましくは、Aは、置換されていないか、又はフッ素、塩素、メチル若しくはメトキシによって置換されている。より好ましくは、Aは、置換されていない。
【0014】
式(I)の化合物の好ましいクラスは、Rが水素、C1−6アルキル又は(CH0−3(Rは、前記定義のとおりである。)であるものである。
【0015】
が(CH0−3である場合には、好ましくは、RはCHHet(Hetは前記定義のとおりである。)である。好ましくは、Hetは、基NC1−4アルキル、好ましくはNMeを含有する5員又は6員の複素脂肪族環である。
【0016】
好ましくは、Rは、C1−6アルキル、より好ましくはC1−4アルキル、最も好ましくはメチルである。
【0017】
式(I)の化合物の好ましいクラスは、Rが水素、C1−6アルキル又はC2−6アルケニルであるものである。好ましくは、Rは、水素又はメチルである。より好ましくは、Rはメチルである。
【0018】
式(I)の化合物のさらなる好ましいクラスは、R、R及びこれらが結合されている窒素原子が5員又は6員の複素脂肪族環を形成し、この環がさらに1つの酸素原子又は基NR(Rは、前記定義のとおりである。)を必要に応じて含有し、この環が、(CH0−3NR(R及びRは、前記定義のとおりである。)、好ましくはNR又はCHNRによって必要に応じて置換されているものである。
【0019】
好ましくは、Rは、C1−4アルキル、より好ましくはメチルである。
【0020】
好ましくは、Rは、C1−4アルキル、より好ましくはメチルである。
【0021】
好ましくは、複素脂肪族環はモルホリニルである。
【0022】
式(I)の化合物の好ましいクラスは、Rが水素又はC1−4アルキルであるものである。好ましくは、Rは、水素又はメチルである。より好ましくは、Rは水素である。
【0023】
式(I)の化合物の好ましいクラスは、Rが水素又はC1−4アルキルであるものである。好ましくは、Rは、水素又はメチルである。より好ましくは、Rは水素である。
【0024】
式(I)の化合物の好ましいクラスは、Rが水素又はC1−4アルキルであるものである。好ましくは、Rは、水素である。
【0025】
式(I)の化合物のさらに好ましいクラスは、Rが水素又はC1−4アルキルであるものである。好ましくは、Rは、水素である。
【0026】
式(I)の化合物のさらに好ましいクラスは、R及びRが、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル基を形成するために連結されているものである。好ましくは、R及びRは、シクロペンチル基を形成するために連結されている。
【0027】
式(I)の化合物の好ましいクラスは、Bが、ハロゲン、C1−4アルキル、C2−4アルケニル又はC1−4アルコキシによって必要に応じて置換された、ヘテロアリール、CONRアリール又はCONRヘテロアリールであるものである。好ましくは、ヘテロアリールは、ピロリル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピラゾリル、インドリル、ベンゾチエニル又はベンズイミダゾリルである。
【0028】
好ましくは、Bは、置換されていないか、又はC1−4アルキル、特にメチルによって置換されている。より好ましくは、Bは、置換されていない。
【0029】
が存在する場合には、好ましくは、Rは、水素又はC1−4アルキルである。より好ましくは、Rは、水素又はメチルである。最も好ましくは、Rは、水素である。
【0030】
が存在する場合には、同じく好ましくは、Rは、5、6又は8員環を形成するためにRに連結され、前記環は、ハロゲン、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル又はC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されている。好ましくは、Rは、6員環を形成するためにRに連結されている。
【0031】
式(I)の化合物の好ましいクラスは、Dが結合、C1−4アルキレン、C2−4アルケニレン又はヘテロアリールであるものである。好ましくは、Dは、結合、C−アルケニレン又はフラニルである。より好ましくは、DはC−アルケニレンである。
【0032】
本発明の化合物の1つの好ましい群は、式(Ia)の化合物及び薬学的に許容されるその塩:
【0033】
【化7】

(式中、Q、R、R及びXは、式(I)に関して定義されている。)
である。
【0034】
好ましくは、Qは、存在しない。
【0035】
好ましくは、Rは、C1−6アルキル、より好ましくはC1−4アルキル、最も好ましくはメチルである。
【0036】
好ましくは、Rは、C1−6アルキル、より好ましくはメチルである。
【0037】
好ましくは、Rは、水素である。
【0038】
好ましくは、Rは、水素である。
【0039】
好ましくは、R及びRは、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル基、さらに好ましくはシクロペンチル基を形成するために連結されている。
【0040】
好ましくは、Bは、CONR、より好ましくは、CONRアリール又はCONRヘテロアリール、最も好ましくは、CONRアリール、特にCONRフェニル(R及びRは、式(I)に関して定義されているとおりである。)である。好ましくは、Rは、水素である。
【0041】
好ましくは、Dは、結合又はC−アルケニレンである。
【0042】
好ましくは、Xは、
【0043】
【化8】


である。
【0044】
何れかの変数が式(I)又は何れかの置換基中に2回以上出現する場合には、各出現に対するその定義は、他の全ての出現におけるその定義とは独立している。
【0045】
本明細書において使用される、基又は基の一部としての「アルキル」又は「アルコキシ」という用語は、その基が直鎖又は分岐であることを意味する。適切なアルキル基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル及びi−ブチルが含まれる。適切なアルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ及びt−ブトキシが含まれる。
【0046】
本明細書において引用されるシクロアルキル基は、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルを表し得る。適切なシクロアルキルアルキル基は、例えば、シクロプロピルメチルであり得る。
【0047】
本明細書において使用される、基又は基の一部としての「アルケニル」及び「アルキニル」という用語は、その基が直鎖又は分岐であることを意味する。適切なアルケニル基の例には、ビニル及びアリルが含まれる。適切なアルキニル基は、エチニル及びプロパルギルである。
【0048】
本明細書において使用される場合、「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を意味する。好ましいハロゲンは、フッ素及び塩素である。
【0049】
本明細書において使用される、基又は基の一部としての「アリール」という用語は、炭素環式芳香環を意味する。適切なアリール基の例には、フェニル及びナフチルが含まれる。
【0050】
本明細書において使用される、基又は基の一部としての「ヘテロアリール」という用語は、N、O及びSから選択される1ないし4個の複素原子を含有する5ないし10員の複素芳香環系を意味する。このような基の具体的な例には、ピロリル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、インドリル、ベンゾチエニル、ベンズイミダゾリル及びキノリニルが含まれる。
【0051】
化合物又は基が、「必要に応じて置換された」と記載されている場合には、1又は複数の置換基が存在し得る。必要に応じて存在する置換基は、特に限定されるものではなく、例えば、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、アリール、アリール(C1−6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−6)アルキル、C1−6アルコキシ、アリールオキシ、アリール(C1−6)アルコキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール(C1−6)アルコキシ、アミノ、ニトロ、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、ホルミル、シアノ及びトリハロメチル基から選択され得る。さらに、必要に応じて存在する置換基は、直接に又は結合基を介して、当該置換基が様々な様式で置換する化合物又は基に結合されてもよく、以下のものが結合基の例である。アミン、アミド、エステル、エーテル、チオエーテル、スルホンアミド、スルファミド、スルホキシド、尿素、チオ尿素及びウレタン。適宜、必要に応じて存在する置換基は、それ自体、別の置換基によって置換されてもよく、後者は前者に直接結合され、上に例示されているものなどの結合基を介して結合される。
【0052】
本発明の範囲に属する具体的な化合物には、以下のものが含まれる。
【0053】
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]−フェニル}−アクリル酸、
(2E)−3−[4−({1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−2−フェニル−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)−フェニル]−アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−(2−{1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(1,3−オキサゾール−5−イル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−シクロプロピル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
及び薬学的に許容されるこれらの塩。
【0054】
本発明の範囲に属するさらなる化合物には、以下のものが含まれる。
【0055】
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸メチル、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−(2−{メチル[(1−メチルピペリジン−3−イル)メチル]アミノ}−2−オキソエチル)−2−フェニル−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({2−(4−クロロフェニル)−3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−(4−{[N−({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)−N−メチルグリシル]アミノ}フェニル)アクリル酸、
5−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]−3−メチル−1−ベンゾチオフェン−2−カルボン酸、
(2E)−3−{4−[[N−({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)グリシル](メチル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
4−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}−2−フロ酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(3−フリル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−(4−{3−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]−2−オキソピペリジン−1−イル}フェニル)アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(グリシル−アミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−(2−オキソ−2−{[(5−オキソピロリジン−2−イル)メチル]アミノ}エチル)−2−フェニル−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−(4−{[(1−{[(3−シクロヘキシル−1−{2−[4−ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル}−2−フェニル−1H−インドール−6−イル)カルボニル]アミノ}シクロペンチル)カルボニル]−アミノ}フェニル)アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−[1−({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]アクリル酸、
(2E)−3−(4−{[(1−{[(3−シクロヘキシル−1−{2−[(1,4−ジオキサン−2−イルメチル)アミノ]−2−オキソエチル−2−フェニル−1H−インドール−6−イル)カルボニル]アミノ}シクロペンチル)カルボニル]アミノ}フェニル)アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル)カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−(2−{2−[(ジメチルアミノ)メチル]モルホリン−4−イル}−2−オキソエチル)−2−フェニル−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}−アミノ)フェニル)アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロペンチル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−オキソ−2−(3−ピロリジン−1−イルピペリジン−1−イル)エチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[3−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[3−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル)カルボニル)アミノ]−4−メチル−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[1−(2−{[2−(アセチルアミノ)エチル]アミノ}−2−オキソエチル)−3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−メチル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−2−{3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{6−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]ピリジン−3−イル}アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−2−シクロプロピル−1−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−2−シクロプロピル−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸;
及び薬学的に許容されるこれらの塩。
【0056】
医薬中で使用する場合、式(I)の化合物の塩は、薬学的に許容される無毒の塩であり得る。しかしながら、本発明の化合物又は薬学的に許容されるそれらの無毒の塩の調製において、他の塩も有用であり得る。本発明の化合物の薬学的に許容される適切な塩には、例えば、本発明の化合物の溶液を、塩化水素酸、フマル酸、p−トルエンスルホン酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、リン酸又は硫酸などの、薬学的に許容される酸の溶液と混合することによって形成され得る酸付加塩が含まれる。アミン基の塩は、アミノ窒素原子がアルキル、アルケニル、アルキニル又はアラルキル部分などの適切な有機基を有する第四級アンモニウム塩も含み得る。さらに、本発明の化合物が酸性部分を有する場合、薬学的に許容される適切なその塩には、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム又はカリウム塩、及びアルカリ土類金属塩、例えばカルシウム又はマグネシウム塩のような金属塩が含まれ得る。
【0057】
塩は、慣用的な手段によって、その塩がその中で不溶性である溶媒若しくは媒体中で、又は真空中で若しくは凍結乾燥によって除去される水などの溶媒中で適切な酸の1当量以上と、産物の遊離塩基形態を反応させることによって、又は既存の塩の陰イオンを適切なイオン交換樹脂上の別の陰イオンと交換することなどによって形成され得る。
【0058】
本発明は、上記式(I)の化合物のプロドラッグをその範囲に含む。一般に、このようなプロドラッグは、インビボにおいて、必要とされる式(I)の化合物へと容易に変換され得る式(I)の化合物の機能的誘導体であろう。適切なプロドラッグ誘導体の選択及び調製のための慣用の手順は、例えば、「“Design of Prodrugs”, ed. H. Bundgaard, Elsevier, 1985」に記載されている。
【0059】
プロドラッグは、活性な薬物を放出するために体内で転換される必要があり、親薬物分子より向上した送達特性を有する、生物的に活性な物質(「親薬物」又は「親分子」)の薬理学的に不活性な誘導体であり得る。インビボでの転換は、例えば、カルボン酸エステル、リン酸エステル若しくは硫酸エステルの化学的若しくは酵素的加水分解又は感受性官能基の還元若しくは酸化などの何らかの代謝的プロセスの結果であり得る。
【0060】
本発明は、式(I)の化合物およびこれらの塩の溶媒和物、例えば、水和物をその範囲に含む。
【0061】
本発明は、式(I)の化合物の、あらゆる鏡像異性体、ジアステレオマー、幾何異性体及び互変異性体もその範囲に含む。このような異性体及びこれらの混合物は全て、本発明の範囲の中に包含されると理解すべきである。
【0062】
本発明は、さらに、治療において使用するための、式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0063】
別の側面において、本発明は、ヒト又は動物中のC型肝炎ウイルスによる感染の治療又は予防用医薬の製造のための、上記式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩の使用を提供する。
【0064】
本発明のさらなる側面は、薬学的に許容される担体とともに、上記式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩を含む薬学的組成物を提供する。この組成物は、所期の投与方法に応じて、任意の適切な形態とすることができる。組成物は、例えば、経口投与のために錠剤、カプセル若しくは液体の形態としてもよく、又は非経口投与のために溶液若しくは懸濁液の形態としてもよい。
【0065】
薬学的組成物は、必要に応じて、ウイルス感染の治療用の1又は複数の他の薬剤(抗ウイルス剤など)又はα−、β−若しくはγ−インターフェロンなどの免疫調節剤も含む。
【0066】
さらなる側面において、本発明は、症状に苦しむヒト又は動物(好ましくは哺乳動物)対象に、上記薬学的組成物の、又は上記式(I)の化合物の、又は薬学的に許容される該化合物の塩の治療的若しくは予防的有効量を投与すること含む、C型肝炎ウイルスポリメラーゼを阻害し、及び/又はC型肝炎ウイルスによる病気を治療又は予防する方法を提供する。「有効量」とは、対象に対して改善を引き起こすのに十分な量、又は対象の症状に少なくとも変化を引き起こすのに十分な量を意味する。
【0067】
化合物が投与される投薬速度は、使用される具体的な化合物の活性、化合物の代謝的安定性及び作用の長さ、患者の年齢、体重、一般的な健康、性別、食事、投与の様式及び時間、排泄の速度、薬物の組み合わせ、当該症状の重さ、並びに治療を受けている宿主など、様々な要因に依存するであろう。適切な投薬レベルは、0.02ないし5又は10g/日の桁であってもよく、経口投薬量は2倍ないし5倍高い。例えば、1日当り1回から3回までの、化合物の10から50mg/kg体重の投与がふさわしいかもしれない。適切な値は、慣用の検査によって選択可能である。化合物は、単独で投与してもよく、又は、同時に若しくは順次に、他の治療と組み合わせて投与してもよい。例えば、化合物は、当業者に公知の、抗ウイルス剤、免疫調節剤、抗感染剤又はワクチンの有効量と組み合わせて投与してもよい。化合物は、経口、静脈内、経皮及び皮下を含む任意の適切な経路によって投与してもよい。化合物は、適切な部位に直接投与してもよく、又は細胞のある種の種類など、特定の部位を標的とする様式で投与してもよい。適切な標的誘導法は、既知である。
【0068】
本発明のさらなる側面は、上記式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩の少なくとも1つを、1又は複数の、薬学的に許容される佐剤、希釈剤もしくは担体と、及び/又は1もしくは複数の、治療的に若しくは予防的に活性な他の薬剤と混合することを含む、薬学的組成物の調製方法を提供する。
【0069】
本発明は、式(I)の化合物の調製方法も提供する。
【0070】
一般的プロセス(A)に従って、式(I)の化合物は、式(II)の化合物を、式(III)の化合物と反応させることによって調製され得る。
【0071】
【化9】

(R、R、A、E、X、R及びRは、式(I)に対する定義のとおりである。)
【0072】
本反応は、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートなどのカップリング試薬と、溶媒中の塩基(ジイソプロピルエチルアミンなど)との存在下で便利に実施される。
【0073】
適切な溶媒には、ジメチルホルムアミド及びジクロロメタンが含まれる。
【0074】
適切な手順のさらなる詳細は、添付の実施例に記載されている。例えば、式(I)の化合物は、本分野で周知の合成方法を用いて、式(I)の他の化合物へと変換することが可能である。
【0075】
式(II)及び(III)の化合物は、本分野において周知であり、又は、例えば、添付の実施例に記載されている手順を用いて、当業者に周知の慣用方法によって、若しくは自明な別の手順によって調製してもよい。
【0076】
例えば、式IIの化合物は、式(IV)の化合物を、式(V)の化合物と反応させることによって調製してもよい。
【0077】
【化10】

(R、R、A及びEは、式(I)に対して定義されているとおりであり、Pは、適切な保護基である。)
【0078】
反応は、Suzuki反応に対して典型的な条件下において、Pd(0)触媒の存在下で実施される。
【0079】
他の置換されたインドールは、当業者に周知のFischerインドール法を介して作製することが可能である。
【0080】
式(IV)の化合物は、式(VI)の化合物を、式(VII)の化合物と反応させることによって調製してもよい。
【0081】
【化11】

(A、R及びRは、式(I)に対して定義されているとおりであり、Pは、適切な保護基であり、halはハロゲン原子、好ましくは塩素又は臭素である。)
【0082】
本反応は、水素化ナトリウムなどの脱プロトン化剤で、式(VI)の化合物を処理した後に、式(VII)の化合物を添加することによって行われる。式(VI)の化合物(Aは、シクロヘキシルである。)は、メタノールなどの適切な溶媒中で、ナトリウムメトキシドなどの脱プロトン化剤及びシクロヘキサノンを用いて、式(VIII)の化合物の3位をアルキル化することによって、式(VIII)の化合物:
【0083】
【化12】

(Pは、適切な保護基である。)
から調製してもよい。アルキル化された産物は、シクロヘキセニル基の二重結合を除去するために、次いで、水素添加される。適切な水素添加条件には、Pearlmanの触媒などの触媒の存在下での水素の使用が含まれる。次いで、NBSなどの適切な臭素化剤を用いて、水素添加された産物のインドール環の2位を臭素化する。次いで、本明細書に前記されているように、式(VI)の化合物を、式(VII)の化合物と反応させて、あるいは、式(II)の化合物の調製に関して記載した条件下で、式(V)の化合物と反応させて、式(IX)の化合物:
【0084】
【化13】

を調製してもよい。
【0085】
次いで、式(II)の化合物を調製する別の方法として、式(IV)の化合物の調製に関して記載した条件下で、式(IX)の化合物を、式(VII)の化合物と反応させてもよい。式(VII)の化合物に代えて、式(X)の化合物:
【0086】
【化14】

(Pは、適切な保護基であり、halは、ハロゲン原子、好ましくは塩素又は臭素である。)
を使用してもよい。保護基は、基に応じて、適切な条件下で除去される。脱エステル化のための適切な条件には、酸若しくは塩基加水分解又は水素添加が含まれ得る。次いで、カルボン酸は、HNRを用いて、アミドへと変換してもよい。
【0087】
上記合成系列の何れかの間に、関連する分子の何れかの上に存在する感受性又は反応性基を保護することが必要であり、及び/又は望ましい場合があり得る。これは、「Protective Groups in Organic Chemistry, ed. J.F.W, McOmie, Plenum Press, 1973」及び「T. W. Greene & P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, 3rd edition, 1999」に記載されているものなどの、慣用の保護基を用いることによって達成することができる。保護基は、本分野で公知の方法を用いて、適宜の後続段階において除去することができる。
【0088】
以下の実施例は、本発明を例示する。
【0089】
酵素阻害アッセイ(例i))及び細胞ベースのサブゲノム複製アッセイ(例ii))において、HCV RNA依存性RNAポリメラーゼ(NS5B)に対する阻害活性について、本発明の化合物を検査した。化合物は、一般的には、酵素アッセイにおいて、1μM未満のIC50を有し、幾つかの実施例は、細胞ベースのアッセイにおいて、0.5μM未満のEC50を有する。
【0090】
i)インビトロHCV NS5B酵素阻害アッセイ
WO96/37619号は、組換えHCV RdRp酵素をコードする組換えバキュロウイルスに感染した昆虫細胞からの組換えHCV RdRpの生産について記載している。精製された酵素は、テンプレートとしてRNAを使用して、インビトロRNAポリメラーゼ活性を有することが示された。本参考文献は、ポリ(A)及びオリゴ(U)をプライマー又はヘテロポリマー性テンプレートとして用いた重合化アッセイを記載している。酸不溶性放射能を測定することによって、三重水素化されたUTP又はNTPの取り込みを定量する。本発明者らは、上記の様々な化合物を、HCV RdRpの阻害剤としてスクリーニングするために本アッセイを使用した。
【0091】
放射性UMPの取り込みを、以下のように測定した。20mM tris/HCl pH7.5、5mM MgCl、1mM DTT、50mM NaCl、0.03% N−オクチルグルコシド、1μCi[H]−UTP(40Ci/mmol、NEN)、10μM UTP及び10μg/mLポリ(A)又は5μM NTP及び5μg/mLへテロポリマー性テンプレートを含有する緩衝液中で、標準反応(50μL)を行った。アッセイ中でポリ(A)テンプレートに対して作用するプライマーとして、オリゴ(U)12(1μg/mL、Genset)を添加した。最終のNS5B酵素濃度は5nMであった。集合の順序は、1)化合物、2)酵素、3)テンプレート/プライマー、4)NTPであった。22℃での1時間のインキュベーション後、20% TCAの50μLを添加し、DE81フィルターに試料を加えることによって反応を停止させた。1M NaHPO/NaHPO、pH7.0を含有する5%TCAでフィルターを完全に洗浄し、水、次いでエタノールで濯ぎ、風乾し、シンチレーションカウンター中で、フィルターに結合した放射能を測定した。上記各化合物の様々な濃度の存在下でこの反応を実施することにより、式:
%残存活性=100/(1+[I]/IC50
([I]は阻害剤濃度であり、「s」は阻害曲線の勾配である。)
を使用することによってIC50値の測定が可能となった。
【0092】
ii)細胞をベースとしたHCV複製アッセイ
Lohmann et al.(1999)によって記載されたI377neo/NS3−3’/wtと同一のRNAレプリコンで、Huh−7細胞を形質移入した後、硫酸ネオマイシン(G418)を用いて選択することによって、サブゲノムHCVレプリコンを安定に維持する細胞クローン(EMBL−genbank番号AJ242652)を得た。(公開された国際特許出願WO02/59321号に記載されているように)抗NS3モノクローナル抗体10E5/24を用いて、96ウェルマイクロタイタープレート(Cel1−ELISA)中で増殖された細胞に対して直接ELISAアッセイを実施することによりNS3タンパク質の発現を測定することによって、ウイルス複製をモニターした。DMEM/10%FCS 0.1mLの最終容量で、10細胞/ウェルの密度で、96ウェルプレート中に細胞を播種した。播種から2時間後、阻害剤の3×濃度を含有するDMEM/10% FCS 50μLを添加し、細胞を96時間インキュベートした後、氷冷イソプロパノールで10分間固定した。各条件は2つ組みで検査し、平均吸光度の値を計算のために使用した。PBSで細胞を2回洗浄し、PBS+0.1%Triton X100+0.02%SDS(PBSTS)中の5%無脂肪ドライミルクでブロッキングした後、Milk/PBSTS中に希釈された10E5/24mabとともに、o/n、4℃でインキュベートした。PBSTSで5回洗浄した後、Milk/PBSTS中に希釈された、アルカリホスファターゼに抱合されたFc特異的抗マウスIgG(Sigma)とともに、室温で3時間、細胞をインキュベートした。上記のように再度洗浄した後、反応を、p−ニトロフェニルリン酸二ナトリウム基質(Sigma)で発色させ、間隔を空けて、405/620nmでの吸光度を読み取った。計算のために、本発明者らは、阻害剤なしにインキュベートした試料が1と1.5の間を占めた吸光度値を有するデータの組を使用した。Hill方程式にデータをフィッティングすることによって、NS3の発現を50%抑制する阻害剤濃度(IC50)を計算した。
【0093】
阻害割合=1−(Ai−b)/(A−b)=[I]/([I]+IC50
−Ai=表記阻害剤濃度を補充されたHBI10細胞の吸光度値。
【0094】
−A=阻害剤なしにインキュベートされたHBI10細胞の吸光度値。
【0095】
−b=同じマイクロタイタープレート中に同じ密度で播種され、阻害剤なしにインキュベートされたHuh−7細胞の吸光度値。
【0096】
−n=Hill係数。
【0097】
iii)一般的な手順
全ての溶媒は、商業的な入手先(Fluka、puriss.)から取得し、さらなる精製を行わずに使用した。通常の脱保護及びカップリング工程を除き、反応は、窒素雰囲気下、オーブンで乾燥された(110℃)ガラス器具中で行った。硫酸ナトリウム上で有機抽出物を乾燥し、減圧下で稼動している回転式蒸発機上で(乾燥剤のろ過後に)濃縮した。公開された手順(W.C.Still et al., J.Org.Chem.1978,43,2923)に従ってシリカゲル上で、又は予め充填されたカラムを使用する半自動化されたフラッシュクロマトグラフィーシステム上で、フラッシュクロマトグラフィーを行った。
【0098】
試薬は、通常、商業的な供給業者から直接得られ(供給されたまま使用される)が、社内の企業収集物から得た化合物の限定数を使用した。後者のケースでは、試薬は、科学文献に報告されているか、又は当業者に公知である一般的な合成工程を用いて容易に入手可能である。
【0099】
H NMRスペクトルは、300と600MHzの間の(報告された)周波数で稼動するBruker AMシリーズの分光光度計に記録した。交換不能なプロトン(及び可視的な場合には交換可能なプロトン)に対応するシグナルに対する化学シフト(δ)は、テトラメチルシランに対する百万分率(ppm)で記録され、残留溶媒ピークを対照として使用して測定される。シグナルは、多重度(s、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;m多重項;b、ブロード;及びこれらの組み合わせ);ヘルツ(Hz)で表したカップリング定数;プロトンの数の順で一覧表記されている。質量スペクトル(MS)データは、負(ES)又は正(ES)のイオン化モードで稼動するPerkin Elmer API 100上で取得され、結果は、親イオンのみに対する、質量/電荷(m/z)の比として報告されている。調製用規模のHPLC分離は、Waters486吸収検出装置が装備されたWaters Delta Prep 4000分離モジュール上で、又はGilson調製システム上で行った。全てのケースで、15と25mL/分の間の流速を使用し、ともに0.1%TFAを含有する水及びアセトニトリルの線形グラジエントを用いて、化合物を溶出した。
【0100】
実施例、スキーム及び表では、以下の略号を使用する。
【0101】
DCM:ジクロロメタン;DIEA:ジイソプロピルエチルアミン;DME:ジメトキシエタン;DMF:ジメチルホルムアミド;DMSO:ジメチルスルホキシド;eq.:当量;EtOAc:酢酸エチル;EtO:ジエチルエーテル;EtOH:エタノール;h:時間;HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート;Me:メチル;MeCN:アセトニトリル;MeOH:メタノール;min:分;NBS:N−ブロモスクシンイミド;PE:石油エーテル;Ph:フェニル;RP−HPLC:逆相高圧液体クロマトグラフィー;RT:室温;TFA:トリフルオロ酢酸;THF:テトラヒドロフラン;TMS:トリメチルシリル。
【実施例1】
【0102】
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸の調製
工程1:3−シクロヘクス−1−エン−1−イル−1H−インドール−6−カルボン酸
MeOH(1.7M)中のメチル−インドール−6−カルボキシラートの溶液に、シクロヘキサノン(3.0等量)を添加し、続いて、20分にわたり、100mLに分けて、MeOH中の30%NaOMe(6.0当量)を添加した。得られた混合物を、室温で45分間撹拌し、8時間還流した。水を添加し、全ての固体が溶解するまで、混合物を室温で撹拌した。真空下で有機溶媒を除去し、0℃で濃HClをゆっくり添加することによって、水相のpHを1に調整した。ろ過によって沈殿を単離した後、水のpHが6−7に達するまで水で洗浄した。高真空下での乾燥によって、ベージュ色の固体として表題化合物が得られた(100%)。H NMR(300NHz,DMSO−d,300K)δ1.49−1.98(m,8H),6.22(bs,1H),7.50(s,1H),7.64(d,J7,6,1H),7.75(d,J7.6,1H),8.02(s,1H),11.39(s,1H);MS(ES)m/z 242(M+H)
【0103】
工程2:3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸メチル
THF/MeOH(0.5M、1:1、v/v)中の(工程1から得た)3−シクロヘキセニル−1H−インドール−6−カルボン酸の溶液(0.5M)を、Pd(OH)/C(0.1当量、20%)上、60psiで14時間、水素添加した。celiteTMのパッド上でのろ過によって触媒を除去し、乾燥状態になるまでろ液を蒸発させて、白色固体として、3−シクロヘキシル−1H−1インドール−6−カルボン酸(90%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d,300K)δ1.20−1.53(m,5H),1.70−1.87(m,3H),1.90−2.02(m,2H),2.69−2.86(m,1H),7.40(s,1H),7.55−7.65(m,2H),8.0(s,1H),11.40(s,1H);MS(ES)m/z 244(M+H)
【0104】
MeOH(0.4M)中の前記化合物の溶液を、塩化チオニル(0.5当量)によって、0℃で処理し、24時間環流した。真空下で揮発性物質を除去し、固体として表題化合物を得た(100%)。H NMR(300MHz,DMSO−d,300K)δ1.22−1.53(m,5H),1.70−1.86(m,3H),1,90−2−02(m,2H),2.69−2.86(m,1H),3.89(s,3H),7.42(s,1H),7.55−7.70(m,2H),8.05(s,1H);MS(ES)m/z 258(M+H)
【0105】
工程3:2−ブロモ−3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸メチル
(工程2から得た)3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルのCCl溶液(0.14M)に、結晶化された直後のNBS(1.1当量)を、室温で、1時間にわたって少しずつ添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、水(×3)及びチオ硫酸ナトリウムの飽和水溶液(×2)で洗浄した。相カットの後、水相をEtOAcで逆洗浄し、合わせた有機相をNaSO上で乾燥し、蒸発させた。熱いDCM中に、得られた茶色の固体を溶解し、溶出液としてDCMを使用して、シリカゲルのパッド上で素早くろ過し、固体として表題化合物(49.6%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d,300K)δ1.32−1.48(m,3H),1.65−1.99(m,7H),2.69−2.89(m,1H),3.89(s,3H),7.59(d,J7.6,1H),7.75(d,J7,6,1H),7.92(s,1H),12.02(br s,1H);MS(ES)m/z 337(M+H)
【0106】
工程4:3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸メチル
DME及びEtOH(0.2M、3:1、v/v)中の(工程3から得た)2−ブロモ−3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルの溶液に、フェニル−ボロン酸(1.2当量)、続いて、2M NaCO水溶液(8.5当量)を添加した。超音波で混合物を30分間脱気した後、Pd(PPh(0.1当量)を添加し、超音波で混合物をさらに30分間脱気した。窒素下、90℃で6時間、反応物を撹拌した後、室温まで冷却した。水を添加し、ろ過によって固体を除去した。EtOで固体を洗浄して、表題化合物を得た(49%)。反応溶媒とともに、合わせた母液を水(150mL)で洗浄し、相カットの後、NaSO上で有機相を乾燥させ、乾燥状態になるまで蒸発させた。残った固体を、沸騰しているCHClから結晶化して、さらなる表題化合物を得た(38%、総収率87%)。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.21−1.48(m,3H),1.65−1.80(m,5H),1.90−2.05(m,2H),2.79−2.95(m,1H),3.88(s,3H),7.2−7.34(m,1H),7.40−7.50(m,1H),7.51−7.60(m,3H),7.60(d,J7.6,1H),7.84(d,J7.6,1H),8.00(s,1H);MS(ES)m/z 334(M+H)
【0107】
工程5:3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸tert−ブチル
THF(0.2M)中に、(工程4から得られた)3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルを溶解し、KOH水溶液(2当量、1M溶液)で処理した。得られた混合物を、80℃まで4時間加熱した後、室温まで冷却した。混合物を水で希釈し、EtOAc(2×)で抽出した。塩酸(1M)を用いて、pH2まで水相を酸性化した後、DCM及びEtOAcで抽出した。NaSO上での乾燥及び蒸発によって、灰色の粉末が残存し、この粉末をDCM(0.3M)中に溶解した。N,N’−ジイソプロピルイミドカルバミン酸tert−ブチル(2当量)を一度に添加し、混合物を一晩撹拌した。この時点で、前記イミドカルバメート2当量をさらに添加し、不均一な混合物をさらに24時間撹拌した。蒸発によって白色粉末が得られ、この白色粉末を、シリカゲルを含有するカラム上にかけた。PE/EtOAc(10:1)での溶出によって、灰白色の固体として表題化合物が得られた。H NMR(400MHz,CDCl,300K)δ1.30−1.47(m,3H),1.62(s,9H),1.74−1.96(m,5H),1.99−2.16(m,2H),2,95(t,J12.4,1H),7.40−7.48(m,1H),7.49−7.61(m,4H),7.74(d,J8.6,1H),7.84(d,J8.6,1H),8.05(s,1H),8.11(bs,1H).MS(ES)m/z 376(M+H)
【0108】
工程6:3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸
(工程5から得られた)3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸tert−ブチルを、DMF(0.18M)中に溶解した。NaH(鉱物油中の60%懸濁液、1.5当量)を添加し、得られた混合物を、室温で5分間撹拌した後、50℃でさらに5分間撹拌した。溶液を室温とした後、無水2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド(1.6当量)を滴加した。1時間後、分析用RP HPLCによって、出発材料が完全に変換されたことが示された。混合物をEtOAcで希釈した後、水(3×)及び塩水で洗浄した。NaSO上での乾燥及び蒸発によって、無色の固体が得られ、PE/EtOAC(3:1、次いで2:1)を溶出液として使用したシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、無色の固体を精製した。DCM及びTFA(0.05M、1:1、v/v)の混合物中に、得られた無色の固体を直ちに溶解した。室温で30分間撹拌した後、真空中で溶媒を除去し、高真空下での乾燥後、淡黄色の泡として表題化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.12−1.31(m,3H),1.60−1.75(m,5H),1.80−1.92(m,2H),2.53−2.59(m.1H),2.80(s,3H),2.89(s,3H),4.84(s,2H),7.31(d,J6.4,2H),7.48−7.53(m,3H),7.64(d,J8.4,1H),7.81(d,J8.4,1H),7.92(s,1H,);MS(ES)m/z 405(M+H)
【0109】
工程7:(2E)−3−(4−{[(1−アミノシクロペンチル)カルボニル]アミノ}フェニル)アクリル酸エチル
DMF(0.2M)中に、1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロペンタンカルボン酸を溶解した。HATU(1当量)及びトリエチルアミン(3当量)を添加した後、桂皮酸エチル(0.95当量)を添加した。得られた混合物を、40℃で48時間撹拌した。DMFを蒸発させ、得られた油をEtOAc中に採取し、HCl(3×、1M)、水、NaHCOの飽和水溶液(2×)及び塩水で溶液を洗浄した。NaSO上での乾燥及び蒸発によって、オレンジ色の固体が得られ、PE/EtOAC(2.5:1、1%EtOH含有)を溶出液として使用するシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、オレンジ色の固体を精製した。得られた固体をDCM(0.1M)中に直ちに溶解し、トリフルオロメタンスルホン酸(5当量)を室温で滴加した。室温で5分後、赤い混合物を、NaHCOの水溶液中に注いだ。有機相を分離し、DCM(4×)で水相を抽出し、合わせた有機相をNaSO上で乾燥させた。蒸発により、灰白色の固体として表題化合物を得て、さらなる精製を行わずに使用した。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.26(t,J7.1,3H),1.48−1.61(m,2H),1.63−1.87(m,4H),1.96−2.10(m,2H),4.18(q,J7.1,2H),6.53(d,J16,0,1H),6,60−7.30(bs,3H),7.59(d,J16.0,1H),7.67(d,J8.5,2H),7.76(d,J8.5,2H);MS(ES)m/z 303(M+H)
【0110】
工程8:(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸
(工程6から得られた)3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸のDMF(0.1M)溶液を、DIPEA(2当量)、HATU(1.1当量)及び(2E)−3−(4−{[(1−アミノシクロペンチル)カルボニル]アミノ}フェニル)アクリル酸エチル(工程7から得た、1.1当量)で処理した。溶液を、25℃で12時間撹拌した後、50℃で24時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈した後、HCl(2×、1N)、NaOH(2×、1N)及び塩水で順次洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮して油を得て、THF及びMeOH(0.5M、2:1、v/v)の混合物中にこの油を溶解した。NaOH(2当量、1N)を添加し、得られた混合物を50℃で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈した後、HCl(2×、1N)、塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。蒸発によって、灰白色の泡が得られ、RP−HPLC(カラム;Waters X−terra C18、19×150mm、5ミクロン;流速20mL/分)によって灰白色の泡を精製し、凍結乾燥後に白色粉末として表題化合物(45%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.11−1.39(m,3H),1.60−1.96(m,11H),2.03−2.17(m,2H),2,28−2.40(m,2H),2.61(m,1H),2.81(s,3H),2.88(s,3H),4.84(s,2H),6.40(d,J16.0,1H),7.32(d,J6.4,2H),7.46−7.55(m,4H),7.59(d,J8.4,2H),7.65(d,J8.4,2H),7.71(d,J8.2,1H),7.80(d,J8.2,1H),7.86(s,1H),8.27(s,1H),9.67(s,1H),12.1(bs,1H)。MS(ES) m/z 661(M+H)
【0111】
第2の画分として、(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸メチル(4%)が得られた。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.10−1.40(m,3H),1.60−1.97(m,11H),2.03−2.16(m,2H),2.28−2.40(m,2H),2.57(m,1H),2.77(s,3H),2.88(s,3H),3.71(s,3H),4.83(s,2H),6.51(d,J16.0,1H),7.32(d,J6.5,2H),7.47−7.53(m,3H),7.54(d,J16.0,1H),7.58−7.69(m,4H),7.71(d,J8.4,1H),7,80(d,J8.4,1H),7.86(s,1H),8.27(s,1H),9.69(s,1H)。MS(ES)m/z 675(M+H)
【実施例2】
【0112】
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−2−フェニル−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸の調製
実施例1に記載されている手順に従うが、工程6における2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミドの代わりに4−(クロロアセチル)モルホリンを使用して、凍結乾燥後に無色の粉末として、表題化合物(42%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,330K)δ1.15−1.39(m,3H),1.61−1.95(m,11H),2.07−2.20(m,2H),2.29−2.42(m,2H),2.61(m,1H),3.33−3.41(m,4H),3.41−3.52(m,4H),4.86(s,2H),6.38(d,J16.0,1H),7.33(d,J7.4,2H),7.47−7.56(m,4H),7.58(d,J8.7,2H),7.63(d,J8.7,2H),7.67(d,J8.4,1H),7.79(d,J8,4,1H),7.90(s,1H),8.11(s,1H),9.56(s,1H)。MS(ES)m/z 703(M+H)
【実施例3】
【0113】
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸の調製
工程1:2−ブロモ−1−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸メチル
2−ブロモ−3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルのDMF溶液(0.1M)を、NaH(1.3当量)によって、0℃で処理した後、25℃で1時間撹拌した。ブロモ酢酸tert−ブチル(1.2当量)で溶液を処理し、25℃で12時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、HCl(1N)及び塩水で順次洗浄した。乾燥された有機相を濃縮し、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(5:95 EtOAc/PE)によって残留物を精製し、無色の固体として表題化合物(83%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d,300K)δ1.31−1.53(m,3H),1.42(s,9H),1.64−2.02(m,7H),2.77−2.96(m,1H),3.88(s,3H),5.12(s,2H),7.68(dd,J8.4,1.2,1H),7.84(d.J8.4,1H),8.16(d,J1.2,1H);MS(ES)m/z 452(M+H)
【0114】
工程2:1−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−3−シクロヘキシル−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸メチル
DME及びEtOH(5:2)中の(工程1から得た)2−ブロモ−1−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルの溶液(0.1M)を、4−メトキシフェニルボロン酸(1.5当量)で処理した。NaCO水溶液(2N、8.5当量)を添加し、溶液を脱気した後、Pd(PPh(0.1当量)で処理した。混合物を80℃で2時間加熱した後、冷却し、EtOAc及び塩水で希釈した。有機相を分離し、乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカを通したろ過(5:95 EtOAc/PE)によって、残留物を精製し、表題化合物(81%)を固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d,300K)δ1.13−1.38(m,3H),1.33(s,9H),1.61−1.96(m,7H),2.55−2.67(m,1H),3.86(s,3H),3.88(s,3H),4.73(s,2H),7.11(d.J8.6,2H),7.27(d,J8.6,2H),7.69(dd,J8.4,1.1,1H),7.86(d,J8.4,1H),8.06(d,J1.1,1H)。
【0115】
工程3:[3−シクロヘキシル−6−(メトキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−1−イル]酢酸
CHCl/TFAの1:1混合物中の(工程2から得た)1−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−3−シクロヘキシル−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸メチルの溶液(0.4M)を、25℃で4時間撹拌した。混合物を濃縮し、EtOで残留物を倍散して、固体として表題化合物(95%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d,300K)δ1.13−1.36(m,3H),1.62−1.95(m,7H),2.56−2.67(m,1H),3.86(s,3H),3,89(s,3H),4.74(s,2H),7.12(d,J8.6,2H),7.28(d,J8.6,2H),7.69(dd,J8.5,1.2,1H),7.86(d,J8.5,1H),8.02(d,J1.2,1H),12.98(bs,1H)。
【0116】
工程4:3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸
CHCl中の(工程3から得た)[3−シクロヘキシル−6−(メトキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−1−イル]酢酸の溶液(0.04M)を、DIPEA(4当量)、HATU(2当量)及びジメチルアミン塩酸塩(1.5当量)で処理した。溶液を、25℃で12時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈した後、HCl水溶液(1N)、NaOH(2N)及び塩水で順次洗浄した。乾燥された有機層を濃縮し、THF/HOの1:1混合物中に残留物を溶解した。得られた溶液(0.05M)を、KOH水溶液(1N、4当量)で処理した後、70℃で16時間撹拌した。減圧下で混合物を濃縮して、残留物を、HCl水溶液(1N)で処理し、EtOAcで抽出した。乾燥された有機相を塩水で洗浄し、乾燥させた後、濃縮して、固体として表題化合物(91%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d,300K)δ1.14−1.35(m,3H),1.63−1.98(m,7H),2.54−2.65(m,1H),2.83(s,3H),2.94(s,3H),3.85(s,3H),4.86(s,2H),7.09(d,J8.6,2H),7.25(d,J8.6,2H),7.66(d,J8.4,1H),7.82(d,J8.4,1H),7.92(s,1H),12.45(brs,1H);MS(ES)m/z 435(M+H)
【0117】
工程5:(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸
DMF中の(工程4から得た)3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸の溶液(0.04M)を、DIPEA(3当量)、HATU(2当量)及び(2E)−3−(4−{[(1−アミノシクロペンチル)カルボニル]アミノ}フェニル)アクリル酸エチル(1.1当量)で処理した。溶液を、25℃で12時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈した後、HCl水溶液(1N)、NaOH(2N)及び塩水で順次洗浄した。乾燥された有機層を濃縮し、THF/HOの溶液1:1中に残留物を溶解した。得られた溶液を、LiOH一水和物(3当量)で処理し、50℃で5時間撹拌した。減圧下で混合物を濃縮して、残留物を、HCl水溶液(1N)で処理した。HPLC(固定相:Water Symmetry C18 19×300mm)による精製によって、固体として表題化合物(11%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.11−1.40(m,3H),1.62−1.91(m,11H),2.05−2.16(m,2H),2.28−2.44(m,2H),2.50−2.62(m,1H),2.80(s,3H),2.92(s.3H),3.85(s,3H),4.83(s,2H),6.40(d,J16.0,1H),7.08(d,J8.6,2H),7.24(d,J8.6,2H),7.52(d,J16.0,1H),7.60(d,J8,3,2H),7.66(d,J8.3,2H),7.71(d,J8.3,1H),7.78(d,J8.3,1H),7.83(s,1H),8.26(s,1H),9.67(s.1H),12.40(br s,1H);MS(ES)m/z 691(M+H)
【実施例4】
【0118】
(2E)−3−(2−{1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)アクリル酸
工程1:(2E)−3−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)アクリル酸メチル
メタノール/DCM(1:1、v/v、0.09M)の混合物中の4−クロロ−3−ニトロ桂皮酸の溶液に、黄色が持続するまで(ジアゾメタンが過剰であることを示す。)ヘキサン中のトリメチルシリルジアゾメタン(4当量)の2M溶液をゆっくり添加した。得られた混合物を蒸発させた。残留物にPEを添加し、得られた沈殿をろ過し、真空下で乾燥させて、固体として表題化合物(97%)を得た。H NMR(400MHz;DMSO−d,300K)δ3.75(s,3H),6.86(d,J16,1H),7.73(d,J16,1H),7.84(d,J8.4,1H),8.08(d,J8.4,1H),8.48(s,1H);MS(ES)m/z 242(M+H)
【0119】
工程2:(2E)−3−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)アクリル酸メチルの調製
140℃のDMSO(0.4M)中の(2E)−3−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)アクリル酸メチル(工程1から得たもの、1当量)の溶液に、アンモニア気体を6時間通気した。反応混合物を室温まで冷却し、窒素で脱気し、氷冷水中に注いだ。形成された沈殿をろ過し、冷水で洗浄し、真空下で乾燥して、固体として表題化合物(89%)を得た。H−NMR(400MHz;DMSO−d,300K)δ3.70(s,3H),6.46(d,J16,1H),7.04(d,J8.8,1H),7.60(d,J16,1H),7,82−7,86(m,3H),8.25(s,1H);MS(ES)m/z 221(M−H)
【0120】
工程3:(2E)−3−(3,4−ジアミノフェニル)アクリル酸メチルの調製
エタノール(0.2M)中の(2E)−3−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)アクリル酸メチル(工程2から得たもの、1当量)の溶液に、塩化スズ(II)二水和物(5.75当量)を添加した。この反応混合物を加熱して、8時間還流した。この時点で、反応物を室温まで冷却し、濃縮し、EtOAcで希釈した。NaHCOの飽和水溶液をゆっくり添加した。混合物を20分間撹拌し、塩水で有機層を洗浄し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(SiO;PE中70%EtOAc)によって、残留物を精製し、表題化合物を得た(57%)。H−NMR(400MHz;DMSO−d,300K)δ3.67(s,3H),4.59(s,2H),5.17(s,2H),6.08(d,J15.6,1H),6.5(d,J8.0,1H),6.74(d,J7.6,1H),6.82(s,1H),7.39(d,J15,6,1H);MS(ES)m/z 193(M+H)
【0121】
工程4:1−{5−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]−1H−ベンズイミダゾール−2−イル}シクロペンタンアミニウムトリフルオロアセタート
(2E)−3−(3,4−ジアミノフェニル)アクリル酸メチル(工程3から得たもの、1当量)の溶液に、DMF(0.02M)中の1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロペンタンカルボン酸(1当量)、HATU(1当量)及びDIPEA(3当量)を添加した。撹拌しながら、一晩、室温で反応混合物を放置した。得られた混合物を、EtOAcとHCl(1N)の間に分配した。合わせたEtOAc層を塩水で洗浄し、NaSO上で有機相を乾燥させ、分離し、真空中で蒸発させて、(2E)−3−{4−[({1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸メチルを得、さらなる精製を行わずに使用した。MS(ES)m/z 404(M+H)。酢酸(0.16M)の存在下、65℃で先述の産物を加熱することによって、先述の産物を脱水した;反応残留物を、RP−HPLCによって精製した(Conditions Symmetry(Waters)C18カラム、7ミクロン、19×300mm;流速:20mL/分;グラジエント:A HO+0.1%TFA;B:MeCN+0.1% TFA;70% A イソクラティック2分間、16分で20%Aまで線形、0.5分イソクラティック、10%Aまで線形2分間)。純粋な産物を含有する画分をプールし、凍結乾燥して、(2E)−3−(2−{1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−シクロペンチル}−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)アクリル酸メチル。MS(ES)m/z 384(M−H)。(2E)−3−(2−{1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロペンチル}−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)アクリル酸メチル(1当量)に、室温で、トリフルオロ酢酸とDCMの混合物(0.05M、1:1、v/v)を添加した。反応物を、室温で30分間放置した後、真空中で溶媒を蒸発させて、固体として表題化合物を得た(定量的)。H NMR(400MHz;DMSO−d+TFA,300K)δ1.94(bs,4H),2.10−2.14(m,2H),2,31−2,35(m,2H),3.74(s,3H),6.65(d,J16,1H),7.63(d,J8.1,1H),7.68(d,J8.1,1H),7.83(d,J16,1H),7.96(s,1H),8.68(bs,3H);MS(ES)m/z 286(M+H)
【0122】
工程5:(2E)−3−(2−{1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)アクリル酸の調製
1−{5−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]−1H−ベンズイミダゾール−2−イル}シクロペンタンアミニウムトリフルオロアセタート(工程4から得たもの、1当量)の溶液に、DMF(0.02M)中の3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸(実施例1、工程6から得たもの、1当量)、HATU(1当量)及びDIPEA(5当量)を添加した。撹拌しながら、一晩、室温で反応混合物を放置した。得られた混合物を、EtOAcと塩酸の間に分配した。合わせたEtOAc層を、飽和NaCl水溶液で洗浄し、分離し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で蒸発させて、(2E)−3−(2−{1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)アクリル酸メチルを得て、さらなる精製を行わずに使用した。MS(ES)m/z 672(M+H)
【0123】
混合物THF:MeOH(0.06M、1:1、v/v)中に先述の産物を溶解した後、LiOH一水和物(2.5当量)を添加した。反応混合物を、60℃で2時間加熱した。冷却した溶液に、pHが酸性になるまでHCl(1N)を添加し、調製用HPLCによって産物を精製した(Conditions X−Terra(Waters)C18カラム、5ミクロン、19×100mm;流速:20mL/分;グラジエント:A HO+0.1%TFA;B:MeCN+0.1% TFA;70% A イソクラティック2分間、12分で10%Aまで線形、1分間イソクラティック)。純粋な産物を含有する画分をプールし、凍結乾燥して表題化合物(5%)を得た。H−NMR(400MHz;DMSO−d,300K)δ1,19−1.31(m,3H),1.65−1,94(m,11H),2.47−2.61(m,5H),2.76(s,3H),2.86(s,3H),4.81(s,2H),6.61(d,J16,1H),7.32−7.49(m,2H),7.50−7.52(m,3H),7.7−7.85(m,6H),7.96(s,1H),8,98(s,1H),12.5(bs,1H);MS(ES)m/z 658(M+H)
【実施例5】
【0124】
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸の調製
工程1:3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボン酸メチルの調製
実施例3、工程1に記載のとおりであるが、アルキル化工程において2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミドを使用して調製された、ジオキサン(0.06M)中の2−ブロモ−13−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(1当量)の溶液に、ビストリフェインルホスフィン−二塩化パラジウム(0.2当量)を添加した。室温で、窒素雰囲気下に15分間、反応混合物を放置して、この時点で、NaCO(2M)、(2.93eq)の水溶液及び2−メトキシ−5−ピリジンボロン酸(2.5当量)を添加した。反応混合物を加熱して、2時間還流した後、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残留物をDCMで希釈し、ろ過し、水、塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で蒸発させて表題化合物(85%)を得た。H NMR(400MHz;DMSO−d,300K)δ1.20−1,28(m,3H),1.65−1.85(m,7H),2.50−2.54(m,1H),2,8(s,3H),2.9(s,3H),3.87(s,3H),3.93(s,3H),4.92(s,2H),6.97(d,J8.4,1H),7.62(d,J8.8,1H),7,67(d,J8.8,1H),7.85(d,J8.4,1H),7.99(s,1H),8.11(s,1H);MS(ES)m/z 450(M+H)
【0125】
工程2:3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボン酸の調製
3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル−2−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(工程1から得たもの、1当量)を、混合物THF:MeOH(0.07M、1:1、v/v)中に溶解した後、LiOH一水和物(3当量、0.21M)の水溶液を添加した。反応混合物を、60℃で4時間加熱した。これを室温まで冷却した後、塩酸を添加した。形成された沈殿をろ過によって集めて、真空中で乾燥し、表題化合物(90%)を得た。H NMR(400MHz;DMSO−d,300K)δ1.17−1.28(m,3H),1,65−1.86(m,7H),2.45−2.55(m,1H),2.8(s,3H),2.96(s,3H),3.94(s,3H),4.91(s,2H),6,97(d,J8.4,1H),7.62(d,J8.8,1H),7.65(d,J8.8,1H),7.82(d,J8.4,H),7.95(s,1H),8,11(s,1H),12,6(bs,1H);MS(ES)m/z 436(M+H)
【0126】
工程3:(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸
実施例1、工程8の手順に従って、凍結乾燥後に、無色の固体として表題化合物を得た。H NMR(400MHz;DMSO−d,300K)δ1.24−1.27(m,3H),1.69−1.83(m,11H),1.86−2.09(m,2H),2.1−2.34(m,2H),2.5−2.54(m,1H),2.77(s,3H),2.94(s,3H),3.93(s,3H),4.88(s,2H),6.39(d,J16,1H),6.96(d,J8.4,1H),7.5(d,J16,1H),7.57−7.65(m,5H),7.71(d,J8.4,1H),7,79(d,J8.4,1H),7.87(s,1H),8.1−8.11(d,J4,1H),8.27(s,1H),9,66(s,1H);MS(ES)m/z 692(M+H)
【実施例6】
【0127】
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(1,3−オキサゾール−5−イル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸の調製
工程1:3−シクロヘキシル−2−ビニル−1H−インドール−6−カルボン酸メチル
ジオキサン(0.15M)中の(実施例1、工程3から得た)2−ブロモ−3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルの溶液に、トリ−n−ブチルビニルスズ(1.1当量)、続いて、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)(0.1当量)を添加した。窒素下、100℃で3時間、反応物を撹拌した後、室温まで冷却した。次いで、混合物をEtOAcで希釈し、塩水(3×)で洗浄した。次いで、NaSO上で有機相を乾燥し、乾燥状態になるまで蒸発させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(PE:EtOAc、9:1)によって、残留物質を精製した。産物画分を蒸発し、PEを加えたDCMから残留物質を再結晶した。産物を、黄色結晶物質(60%)として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ,1.37−1.45(m,3H);1.66−1.90(2m,7H);2.87−2.93(m,1H);3,84(s,3H);5.36(d,J11.6,1H);5.83(d,J17.3,1H);6.92−6.99(dd,J11.6,J17.5,1H);7.53(d.J8.5,1H);7.74(d,J8.5,1H);7.93(s,1H);11.4(s,1H)。MS(ES)m/z 284.5(M+H)
【0128】
工程2:3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−ビニル−1H−インドール−6−カルボン酸メチル
DMF中の(工程1から得た)3−シクロヘキシル−2−ビニル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルの溶液に、NaH(1.2当量;鉱物油中60%)を添加した。気体の発生が終了した後、N,N−ジメチルクロロアセトアミド(1.3当量)を滴加した。混合物を一晩撹拌した後、全ての揮発性物質を蒸発させ、残留物質をDCM中に採取した。1N HCl(1×)、塩水(2×)で溶液を洗浄した後、NaSO上で乾燥させた。溶媒を蒸発し、PEを加えたDCMから残留物質を結晶化した。産物を、黄色固体(68%)として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.36−138(m,3H);1.69−1.96(3m,7H);2.85(s,3H);2.91−2.95(m,1H);3.13(s,3H);3.85(s,3H);5.15(s,2H);5.41(d,J17.8,1H);5.61(d,J11.6,1H);6.71−6.78(dd,J11,6,J17.8,1H);7.61(d,J8.3,1H);7.81(d,J8.5,1H);7.94(s,1H)。MS(ES)m/z 369.6(M+H)
【0129】
工程3:3−シクロヘキシル−2−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル
THF/アセトン(0.2M、1:1、v/v)中の(工程2から得た)3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−ビニル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルの溶液に、N−メチルモルホリンN−オキシド(1.2当量)を添加した。得られた懸濁液に、水を添加した後(1容量部)、四酸化オスミウムの水溶液(0.1当量、4%溶液)を添加した。得られた溶液を、撹拌しながら、一晩、室温で放置した。一晩後、亜硫酸ナトリウムの飽和水溶液を添加し、混合物を、撹拌しながら30分間放置した。溶液を水で希釈し、DCM(3×)及びEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物をNaSO上で乾燥させ、真空中で蒸発させた。残留物質をDCM中に溶解し、PEで沈殿させた。灰色を帯びた泡(91%)として産物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.25−1.37(m,3H);1.73−1.89(m.7H);2.86(s,3H);2.92−2.95(m,1H);3.14(s,3H);3.37−3.42(m,1H);3.53−3.58(m,1H);3.83(s,3H);4.78−4.81(m,1H);4.96−4.98(m,1H);5.30(d,J17.5,1H);5.42(d,J17.5,1H);5.59(d,J3.7,1H);7,57(d,J8.3,1H);7.75(d,J8.3,1H);7,84(s,1H).MS(ES)m/z 425.6(M+Na)
【0130】
工程4:3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−ホルミル−1H−インドール−6−カルボン酸メチル
0℃まで冷却したTHF/水(0.05M、1:1、v/v)中の(工程3から得た)3−シクロヘキシル−2−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−カルボン酸メチルの溶液に、過ヨウ素酸ナトリウム(1.2当量)を添加した。得られた混合物を室温まで加温し、さらに3時間撹拌して放置した。EtOAc及び5%クエン酸水溶液で、混合物を希釈した。相を分離し、EtOAcで水相を抽出した。クエン酸水溶液(2%溶液)、飽和NaHCO水溶液及び塩水を用いて、合わせた有機相を抽出した。次いで、NaSO上で有機相を乾燥し、真空中で蒸発させた。次いで、PEを加えたEtOAcから残留物質を結晶化した。産物を、灰白色の固体(83%)として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.43−1.48(m,3H);1.65−1.98(3m,7H);2.84(s,3H);3.15(s,3H);3.44−3.50(m,1H);3.88(s,3H);5.51(s,2H);7.66(d,J8.6,1H);8.07(d,J8.7,1H);8.17(s,1H);10.20(s,1H)。MS(ES)m/z 371.6(M+H)
【0131】
工程5:3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(1,3−オキサゾール−5−イル)−1H−インドール−6−カルボン酸メチル
MeOH(0.05M)中の(工程4から得た)3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−ホルミル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルの溶液に、KCO(1.05当量)及びイソシアン化トシルメチル(1.05当量)を添加した。得られた溶液を、窒素下で1.5時間還流した。混合物をEtOAcで希釈し、HCl(1N)及び塩水で有機相を抽出した。次いで、NaSO上で有機相を乾燥し、真空中で蒸発させて、きれいな産物(定量的)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.21−1.38(m,3H);1.65−1.98(m,7H);2.84(s,3H);3.08(s,3H);3.88(s,3H);5.15(s,2H);7.31(s,1H);7.66(d,J8.6,1H);7.91(d,J8.7,1H);8.08(s,1H);8.6(s,1H)。MS(ES) m/z 410.5(M+H)
【0132】
工程6:3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(1,3−オキサゾール−5−イル)−1H−インドール−6−カルボン酸
MeOH/THF/HO(0.05M、1:1:1、v:v:v)中の(工程5から得た)3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(1,3−オキサゾール−5−イル)−1H−インドール−6−カルボン酸メチルの溶液に、KOH(5当量)を添加した。得られた溶液を、室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈した後、塩酸(1N)、塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。蒸発によって、灰白色の泡が得られ、RP−HPLC(カラム;Waters X−terra C18、19×150mm、5ミクロン;流速20mL/分)によって灰白色の泡を精製し、凍結乾燥後に白色粉末として表題化合物(53%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.21−1.38(m,3H);1.65−1.98(m,7H);2.84(s,3H);3.08(s,3H);5.15(s,2H);7.35(s,1H);7.66(d,J8.6,1H);7.91(d,J8.7,1H);8.08(s,1H);8.6(s,1H)。MS(ES)m/z 396.56(M+H)
【0133】
工程7:(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(1,3−オキサゾール−5−イル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸
DMF中の(工程6から得られた)3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(1,3−オキサゾール−5−イル)−1H−インドール−6−カルボン酸の溶液(0.04M)を、DIPEA(3当量)、HATU(2当量)及び(2E)−3−(4−{[(1−アミノシクロペンチル)カルボニル]アミノ}フェニル)アクリル酸エチル(実施例1、工程7から得たもの、1.1当量)で処理した。溶液を、25℃で12時間撹拌した後、真空中で蒸発させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(PE:EtOAc、8:2、次いで、EtOAc:PE 9:1)によって、残留物質を精製した。産物画分を蒸発させ、次いで、得られた物質をTHF/MeOH(1:1)中に溶解した。得られた溶液を、LiOH一水和物(3当量)で処理し、室温で一晩撹拌した。調製用HPLC(固定相:Waters Xterra C18 19×150mm、5ミクロン;流速20mL/分)によって産物を単離した。凍結乾燥後、無色の非晶質固体(98%)として産物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.23−1.34(m,3H);1.68−1.87(m,11H);2.06−2.09(m,2H);2.31−2.33(m,2H);2.80(m,4H);3.05(s,3H);5.08(s,2H);6.38(d,J15.8,1H);7.33(s,1H);7.49(d,J15.8,1H);7.57(d,J8.6,2H);7.63(d,J8.6,2H);7.70(d,J8.3,1H);7.84(d,J8.3,1H);7.95(s,1H);8.30(s,1H);8.59(s,1H);9.66(s,1H)。MS(ES)m/z 652.7(M+H)
【実施例7】
【0134】
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−シクロプロピル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル]アミノ]フェニル}アクリル酸の調製
工程1:3−シクロヘキシル−2−シクロプロピル−1−[2−(ジメチルアミノ)2−オキソエチル]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル
トルエン(0.24M)中の2−ブロモ−3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−カルボン酸メチル(公開された国際特許出願WO2004/087714号のとおりに調製)の溶液に、シクロプロピルボロン酸(1.3当量)を添加した後、リン酸カリウム(3.5当量)を添加した。混合物を脱気した後、Pd(OAc)(0.1当量)及びトリシクロヘキシルホスフィン(0.2当量)を添加した。窒素下、100℃で1.5時間、反応物を撹拌した後、室温まで冷却した。EtOAcを添加し、水及び塩水で有機相を洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空中で蒸発させると残留物が残存し、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc 1/1)によって残留物を精製して、表題化合物(70%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl,300K)δ0.91−0.98(m,2H),1.21−1.28(m,2H),1.48−1.75(m,3H),1.92−2.25(m,9H),3.23(s,3H),3.40(s,3H),4.14(s,3H),5.31(s,2H),7.90(m,2H),8.05(s,1H)。MS(ES)m/z 383(M+H)。
【0135】
工程2:(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−シクロプロピル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸
(工程1から得た)3−シクロヘキシル−2−シクロプロピル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−カルボン酸メチルを、DCM(0.2M)中に溶解した。三臭化ホウ素(DCM中1.0M溶液、2.0当量)を0℃で添加し、得られた溶液を、室温で2時間撹拌した。真空中で溶媒を除去し、残留物をMeCN中へ採取し、HCl(1N)で処理した。溶媒を除去して、白色固体として酸を得、これをDMF(0.1M)中に溶解し、(2E)−3−(4−{[(1−アミノシクロペンチル)カルボニル]アミノ}フェニル)アクリル酸エチル(実施例1、工程7から得たもの、1当量)、HATU(1.5当量)及びDIPEA(4当量)で処理し、溶液を室温で一晩撹拌した。EtOAcで溶液を希釈し、HCl(1N)、水及び塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空中で蒸発させると、残留物が残存し、この残留物をTHF/MeOH/HO(4/1/1/、v/v/v)中に溶解し、LiOHで一晩処理した。次いで、真空中で溶媒を除去し、HCl(1N)で残留物を酸性化し、MeCN中に溶解し、RP−HPLC(カラム;Waters X−terra C18、19×150mm、5ミクロン;流速20mL/分)によって精製し、凍結乾燥後に白色粉末として表題化合物(55%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ0.56−0.57(m,2H),0.97−0.99(m,2H),1.35−1.41(m,3H),1.65−1.94(m,12H),2,03−2.08(m,2H),2.29−2.35(m,2H),2.86(s,3H),3.02−3.08(a,1H),3,17(s,3H),5.18(s,2H),6.36−6.40(d,J16,1H),7.47−7,51(d,J16,1H),7.56−7.67(m,6H),7.76(s,1H),8.17(s,1H),9.6,(s,1H);MS(ES)m/z 626(M+H)
【実施例8】
【0136】
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸
工程1:3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸tert−ブチル
無水DCM(0.19M)中の3−シクロヘキセニル−1H−インドール−6−カルボン酸(1当量、実施例1、工程1に記載されているとおりに調製)の溶液を、N,N’−ジイソプロピルイミドカルバミン酸tert−ブチル(2当量)で処理した。得られた透明な溶液を、還流して36時間加熱した。反応を完結させるために、16時間後に、イソ尿素のさらなる当量の添加が必要であった。冷却後、溶媒を蒸発させると残留物が得られ、シリカゲルクロマトグラフィー(Flashmaster Personal、PE:EtOAc、30:1)によってこの残留物を精製して、3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸tert−ブチル(75%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d,300K)δ1.22−1.53(m,5H),1,54(s,9H),1,70−1.86(m,3H),1.95−1.98(m,2H),2.69−2.86(m,1H),7.29(s,1H),7.49−7.57(m,2H),7.93(s,1H),11.09(s,1H);MS(ES) m/z 300(M+H)
【0137】
工程2:2−ブロモ−3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸tert−ブチル
CCl中の3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸tert−ブチルの溶液(0.14M)に、NBS(1.1当量)を、室温で、1時間にわたって少しずつ添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した後、チオ硫酸ナトリウムの飽和水溶液を添加し、反応混合物を1時間激しく撹拌した。次いで、EtOAcを添加し、有機層を分離し、チオ硫酸ナトリウムの飽和水溶液(×3)で洗浄した後、NaSO上で乾燥し、蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィー(Flashmaster Personal、石油エーテル:EtOAc、20:1)によって残留物を精製して、表題化合物(68%)を固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d,300K)δ1.33−1.39(m,3H),1.54(s,9H),1.65−1.99(m,7H),2.73−2,81(m,1H),7.52(d,J7.6,1H),7.70(d,J7.6,1H),7.83(s,1H),11.92(brs,1H);MS(ES) m/z 379(M+H)
【0138】
工程3:3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸tert−ブチル
DME及びEtOHH(0.2M、3:1、v/v)中の(工程2から得た)2−ブロモ−3−シクロヘキシル−1H−インドール−6−カルボン酸tert−ブチルの溶液に、フェニル−ボロン酸(1.2当量)、続いて、2M NaCO水溶液(8.5当量)を添加した。混合物をアルゴンで脱気した後、Pd(PPh(0.1当量)を添加し、アルゴン下、80℃で1時間混合物を撹拌した。室温まで冷却した後、EtOAcを添加し、HCl溶液(1N、×2)及び塩水で有機層を洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥し、蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィー(Flashmaster Personal、PE:EtOAc、20:1)によって残留物を精製して、表題化合物(90%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.21−1.48(m,3H),1.56(s,9H),1.65−1.80(m,5H),1.90−2.05(m,2H),2.79−2.95(m,1H),7.50−7.57(m,6H),7.40−7.50(m,1H),7.79(d,J7.6,1H),7.94(s,1H);MS(ES) m/z 376(M+H)
【0139】
工程4:3−シクロヘキシル−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸
(工程3から得られた)3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸tert−ブチルを、DMF(0.18M)中に溶解した。NaH(鉱物油中の60%懸濁液、1.5当量)を添加し、得られた混合物を、室温で30分間撹拌した。無水ブロモ酢酸メチル(1.5当量)を滴加した。1時間後、分析用RP HPLCによって、出発材料が完全に変換されたことが示された。混合物をEtOAcで希釈した後、水(3×)及び塩水で洗浄した。NaSO上での乾燥及び蒸発によって残留物が得られ、この残留物をTHF/HO(0.17M、4:1 v/v)中に溶解し、LiOHヨ一水和物(1.3当量)で、室温で4時間処理した。この反応混合物をHCl(1N)で酸性化し、EtOAc中に抽出した。塩水で有機層を洗浄し、NaSO上で乾燥し、蒸発させた。未精製物質(分析用HPLCにより、90%超純粋)を無水DMF(0.1M)中に溶解し、DIPEA(3当量)、HATU(2当量)及びN−メチルピペラジン(1.5当量)で処理し、得られた溶液を、室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc中に抽出し、HCl(2×、1N)、飽和NaHCO水溶液(×2)及び塩水で有機層を洗浄した。有機層の乾燥及び蒸発によって得られた残留物を、TFA/DCM(0.05M、1:1 v/v)で、1.5時間、室温で処理した。揮発性物質の蒸発によって、黄色の泡として、表題化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た(60%)。H NMR(400MHz,DMSO−d,300K)δ1.17−1.35(3H,m),1.63−1.73(5H,m),1.80−1.89(2H,m),2.53−2.60(1H,m),2.81(3H,s),2.70−2.97(4H,m),3.18−3.42(2H,m),3.97−4.11(1H,m),4.31−4.40(1H,m),4.94(1H,s),5.02(1H,s),7.30(2H,d,J6.8),7.50−7.55(3H,m),7.66(1Hd,J8.4),7.83(1H,d,J8.4),7.98(1H,s),9.88(1H,bs),12.50(1H,bs)。MS(ES) m/z 460(M+H)
【0140】
工程5:(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸
(工程4から得られた)3−シクロヘキシル−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸のDMF(0.1M)溶液を、DIPEA(4当量)、HATU(1.5当量)及び(2E)−3−(4−{[(1−アミノシクロペンチル)カルボニル]アミノ}フェニル)アクリル酸エチル(1.1当量、実施例1、工程7に記載されているとおりに調製した。)で処理した。溶液を、25℃で一晩撹拌した。混合物をEtOAcで希釈した後、HCl(2×、1N)、飽和NaHCO水溶液(2×)及び塩水で順次洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮して油を得て、THF/MeOH/HO(0.05M、4:1:1、v/v/v)の混合物中にこの油を溶解した。LiOH一水和物(1.3当量)を添加し、得られた混合物を40℃で5時間撹拌した。HCl(1N)で反応混合物を酸性化し、RP−HPLC(カラム;Waters X−terra C18、19×150mm、5ミクロン;流速17mL/分)によって精製して、凍結乾燥後に白色粉末として表題化合物(20%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,340K)δ1.11−1.27(m,3H),1.68−1.87(m,11H),2.03−2.16(m,2H),2.30−2,38(m,2H),2.60−2.62(m,1H),2.80(s,3H),2.90−3,40(m,8H,水によって部分的に遮蔽),4.94(s,2H),6.37(d,J16.0,1H),7.32(d,J6.4,2H),7.46−7.55(m,4H),7.59(d,J8.4,2H),7.65(d,J8.4,2H),7.71(d,J8.2,1H),7.80(d,J8.2,1H),7.86(s,1H),8.12(s,1H),9.52(s,1H),12.1(bs,1H)。MS(ES) m/z 716(M+H)
【0141】
表1は、さらなる実施例を含む。
【0142】
【表1】






【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【化1】

(式中、
Eは、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−8シクロアルキル又は少なくとも1つの芳香環を含有する部分であり、およびN、O及びSから独立に選択される1、2若しくは3個の複素原子を必要に応じて含有する5、6、9若しくは10環原子を有し、前記環は、置換可能な全ての位置において、基Q及びQによって必要に応じて置換されており;
は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、CONR、C2nNR、−O−(CH2−4、−O−C2nCONR、−O−C2nアリール、−O−C2nヘテロアリール、−O−CHRであり;
及びRは、各々独立に、水素、C1−4アルキル及びC(O)C1−4アルキルから選択され;
又はR、R及びこれらが結合している窒素原子は、4ないし7環原子の複素脂肪族環を形成し、前記環はハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル若しくはC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されており;
nは、0、1、2若しくは3であり;
及びRは、各々独立に、水素及びC1−4アルコキシから選択され;
又はR及びRは、4ないし7環原子の複素脂肪族環を形成するために、N、O及びSから選択される複素原子によって連結されており、前記環はハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル若しくはC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されており;
並びに、前記C1−4アルキル、C1−4アルコキシ及びアリール基は、必要に応じて、ハロゲン若しくはヒドロキシによって置換されており;
は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル若しくはC1−4アルコキシであり、前記C1−4アルキル及びC1−4アルコキシ基は、ハロゲン若しくはヒドロキシによって必要に応じて置換されており;
又はQ及びQは、結合により若しくはN、O及びSから選択される複素原子により連結されて4ないし7個の原子の環を形成することができ、前記環は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル若しくはC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されており;
Aは、C1−6アルキル、C2−6アルケニル(前記C1−6アルキル及びC2−6アルケニル基は、C1−4アルコキシ又は最大5個のフッ素原子によって必要に応じて置換されている。)又は3ないし8環原子の非芳香環(前記環は、二重結合を含有してもよく、及び/又はO、S、SO、SO若しくはNH部分を含有してもよく、並びに、前記環は、最大2個の炭素原子の1若しくは2個のアルキル基によって、又は1ないし8個のフッ素原子によって必要に応じて置換されている。)又は4ないし8個の環原子の非芳香族二環式部分(該環は、フッ素又はヒドロキシによって必要に応じて置換されてもよい。)であり、
及びRは、各々独立に、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルキニル、C1−4アルコキシ、C3−8シクロアルキルC1−4アルキル、(CH0−3から選択され;
は、アリール、ヘテロアリール、NR又はHetであり;
Hetは、4ないし7環原子の複素脂肪族環であり、該環は、N、O若しくはSから選択される1、2若しくは3個の複素原子又は基S(O)、S(O)、NH若しくはNC1−4アルキルを含有してもよく;
及びRは、各々独立に、水素、C1−4アルキル及びC(O)C1−4アルキルから選択され;
又はR、R及びこれらが結合している窒素原子は、4ないし7環原子の複素脂肪族環を形成し;
並びにR及びRは、ヒドロキシ、C1−4アルキル、=O、C(O)C1−4アルキル若しくはC3−8シクロアルキルによって必要に応じて置換されており;
又はR、R及びこれらが結合している窒素原子は、4ないし7環原子の複素脂肪族環を形成し、該環はO及びSから選択される1、2若しくは3個の追加の複素原子若しくは基S(O)、S(O)、NH若しくはNR(Rは、C1−4アルキル又はヘテロアリールである。)を必要に応じて含有し、又は前記複素脂肪族環は、5員若しくは6員の含窒素複素脂肪族環に縮合され若しくは5員若しくは6員の含窒素複素脂肪族環によって置換されており(該複素脂肪族環は、必要に応じてスピロ縮合されており、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、(CH0−3NR、アリール、ヘテロアリール、又は−CH−若しくは−CHCH−アルキレン架橋によって必要に応じて置換されており、アリール及びヘテロアリールは、ヒドロキシ、C1−4アルキル又はC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されている。);
及びRは、各々独立に、水素、C1−4アルキル及びC(O)C1−4アルキルから選択され;
又はR、R及びこれらが結合されている窒素原子は、C1−4アルキルによって必要に応じて置換された4ないし7環原子の複素脂肪族環を形成し;
は、水素、C1−6アルキル又はC2−6アルケニルであり;
は、水素又はC1−6アルキルであり;
Xは、
【化2】

(R及びRは、各々独立に、水素、ハロゲン、C1−4アルキル、C2−4アルケニル若しくはC1−4アルコキシから選択され;
又は、R及びRは、連結されてC3−8シクロアルキル基を形成し;
Bは、ハロゲン、C1−4アルキル、C2−4アルケニル又はC1−4アルコキシによって必要に応じて置換された、アリール、ヘテロアリール、CONRであり;
は、水素若しくはC1−6アルキルであり;
又は、Rは、R及び/又はRに連結されて5ないし10員環を形成し、前記環は飽和、部分的に飽和若しくは不飽和であってもよく、および前記環はハロゲン、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル若しくはC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されており;
は、アリール若しくはヘテロアリールであり;
又はR、R及びこれらが結合している窒素原子は、5ないし10員の単環若しくは二環式環系を形成し、前記環は飽和、部分的に飽和若しくは不飽和であってもよく、および前記環はハロゲン、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル若しくはC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されており;
Dは、結合、C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、アリール又はヘテロアリールであり、前記アリール又はヘテロアリールは、ハロゲン、C1−4アルキル又はC2−4アルケニルによって必要に応じて置換されている。)
【請求項2】
Eが、少なくとも1つの芳香環を含有する部分であり、およびN、O及びSから独立に選択される1、2又は3個の複素原子を必要に応じて含有する5、6、9又は10環原子を有し、前記環が、請求項1において定義されている基Q及びQによって、任意の置換可能な位置において必要に応じて置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Eが、N、O及びSから選択される1、2又は3個の複素原子を必要に応じて含有する5又は6員の芳香環であり、前記環が請求項1において定義されている基Q及びQによって任意の置換可能な位置において必要に応じて置換されている、請求項1又は請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Aが、C1−6アルキル、C2−6アルケニル又はC3−8シクロアルキルであり、Aが、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル又はC1−4アルコキシによって必要に応じて置換されている、請求項1ないし3の何れか1項に記載の化合物。
【請求項5】
が水素、C1−6アルキル又は(CH0−3(Rは、請求項1において定義されているとおりである。)である、請求項1ないし4の何れか1項に記載の化合物。
【請求項6】
が水素、C1−6アルキル又はC2−6アルケニルである、請求項1ないし5の何れか1項に記載の化合物。
【請求項7】
、R及びこれらが結合している窒素原子が5員又は6員の複素脂肪族環であり、この環が1つの追加の酸素原子又は基NR(Rは、請求項1において定義されているとおりである。)を必要に応じて含有し、この環が、(CH0−3NR(R及びRは、請求項1において定義されているとおりである。)によって必要に応じて置換されている、請求項1ないし4の何れか1項に記載の化合物。
【請求項8】
が水素又はC1−4アルキルである、請求項1ないし7の何れか1項に記載の化合物。
【請求項9】
が水素又はC1−4アルキルである、請求項1ないし8の何れか1項に記載の化合物。
【請求項10】
が水素又はC1−4アルキルである、請求項1ないし9の何れか1項に記載の化合物。
【請求項11】
が水素又はC1−4アルキルである、請求項1ないし10の何れか1項に記載の化合物。
【請求項12】
及びRが、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル基を形成するために連結されている、請求項1ないし9の何れか1項に記載の化合物。
【請求項13】
Bが、ハロゲン、C1−4アルキル、C2−4アルケニル又はC1−4アルコキシによって必要に応じて置換された、ヘテロアリール、CONRアリール又はCONRヘテロアリールである、請求項1ないし12の何れか1項に記載の化合物。
【請求項14】
Dが結合、C1−4アルキレン又はC2−4アルケニレン又はヘテロアリールである、請求項1ないし13の何れか1項に記載の化合物。
【請求項15】
式(Ia)の請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【化3】

(Q、R、R及びXは、請求項1において定義されているとおりである。)
【請求項16】
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]−フェニル−アクリル酸、
(2E)−3−[4−({1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−2−フェニル−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)−フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−(2−{1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(1,3−オキサゾール−5−イル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−シクロプロピル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸メチル、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−(2−{メチル[(1−メチルピペリジン−3−イル)メチル]アミノ}−2−オキソエチル)−2−フェニル−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({2−(4−クロロフェニル)−3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−(4−{[N−({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)−N−メチルグリシル]アミノ}フェニル)アクリル酸、
5−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]−3−メチル−1−ベンゾチオフェン−2−カルボン酸、
(2E)−3−{4−[[N−({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)グリシル](メチル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
4−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}−2−フロ酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−(3−フリル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−(4−{3−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]−2−オキソピペリジン−1−イル}フェニル)アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(グリシル−アミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−(2−オキソ−2−{[(5−オキソピロリジン−2−イル)メチル]アミノ}エチル)−2−フェニル−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−(4−{[(1−{[(3−シクロヘキシル−1−{2−[4−ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−2−オキソエチル}−2−フェニル−1H−インドール−6−イル)カルボニル]アミノ}シクロペンチル)カルボニル]−アミノ}フェニル)アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−[1−({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]アクリル酸、
(2E)−3−(4−{[(1−{[(3−シクロヘキシル−1−{2−[(1,4−ジオキサン−2−イルメチル)アミノ]−2−オキソエチル−2−フェニル−1H−インドール−6−イル)カルボニル]アミノ}シクロペンチル)カルボニル]アミノ}フェニル)アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル)カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−1−(2−{2−[(ジメチルアミノ)メチル]モルホリン−4−イル}−2−オキソエチル)−2−フェニル−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}−アミノ)フェニル)アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロペンチル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−オキソ−2−(3−ピロリジン−1−イルピペリジン−1−イル)エチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[3−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[3−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル)カルボニル)アミノ]−4−メチル−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[1−(2−{[2−(アセチルアミノ)エチル]アミノ}−2−オキソエチル)−3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−メチル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−2−{3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸、
(2E)−3−{6−[({1−[({3−シクロヘキシル−1−[2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]ピリジン−3−イル}アクリル酸、
(2E)−3−[4−({[1−({[3−シクロヘキシル−2−シクロプロピル−1−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−1H−インドール−6−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンチル]カルボニル}アミノ)フェニル]アクリル酸、
(2E)−3−{4−[({1−[({3−シクロヘキシル−2−シクロプロピル−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−1H−インドール−6−イル}カルボニル)アミノ]シクロペンチル}カルボニル)アミノ]フェニル}アクリル酸;
及び薬学的に許容されるこれらの塩、から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
治療において使用するための、請求項1ないし16の何れか1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項18】
ヒト又は動物中のC型肝炎ウイルスによる感染の治療又は予防用医薬の製造のための、請求項1ないし16の何れか1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩の使用。
【請求項19】
薬学的に許容される担体とともに、請求項1ないし16の何れか1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩を含む薬学的組成物。
【請求項20】
抗ウイルス剤などの、ウイルス感染症の治療用の1若しくは複数の他の薬剤又はα−、β−若しくはγ−インターフェロンなどの免疫調節剤をさらに含む、請求項19に記載の薬学的組成物。
【請求項21】
症状に苦しむヒト又は動物対象に、請求項19若しくは請求項20に記載の薬学的組成物の、又は請求項1ないし16の何れか1項に記載の化合物の、又は薬学的に許容される該化合物の塩の治療的若しくは予防的有効量を投与すること含む、C型肝炎ウイルスポリメラーゼを阻害し、及び/又はC型肝炎ウイルスによる病気を治療又は予防する方法。
【請求項22】
少なくとも1つの、請求項1ないし16の何れか1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩を、1又は複数の、薬学的に許容される佐剤、希釈剤もしくは担体と、及び/又は1もしくは複数の、治療的に若しくは予防的に活性な他の薬剤と混合することを含む、薬学的組成物の調製方法。
【請求項23】
式(II)の化合物を、式(III)の化合物:
【化4】

(R、R、A、E、X、R及びRは、請求項1に定義されているとおりである。)
と反応させることを含む、請求項1ないし16の何れか1項に記載の化合物の調製方法。

【公表番号】特表2008−501767(P2008−501767A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−526425(P2007−526425)
【出願日】平成17年6月8日(2005.6.8)
【国際出願番号】PCT/EP2005/052631
【国際公開番号】WO2006/029912
【国際公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(501209427)イステイチユート・デイ・リチエルケ・デイ・ビオロジア・モレコラーレ・ピ・アンジエレツテイ・エツセ・ピー・アー (90)
【Fターム(参考)】