説明

接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルとディスプレイ装置及びそのパネルを用いる接触及び接近感知方法

本発明は、接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルとディスプレイ装置及びそのパネルを利用した接触及び接近の感知方法を提供する。このディスプレイパネルは、マトリックス状に配列された複数個のピクセル、映像が出力される方向に配置されるピクセル基板、上記ピクセルに対向する位置に配置される共通電極を備える共通基板、及び接触感知モード時に複数個のデータラインを介して複数個のピクセル電極の静電容量を感知して接触物体の接触及び接近位置を判別するパネル制御部を備えることを特徴とする。したがって、別途のタッチスクリーンを備えなくても、ディスプレイパネルが接触及び接近を感知することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイパネルに関し、特に、接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルとディスプレイ装置及びそのパネルを用いる接触及び接近感知方法(Touch and proximity sensible display panel、display device and Touch and proximity sensing method using the same)に関する。
【背景技術】
【0002】
接触または接近を感知する代表的な装置であるタッチスクリーン(Touch screen)は、マウスやキーボードなどの入力手段の代わりの入力手段である手やペンなどを用いてディスプレイ画面上に直接情報を入力することができる特徴を有する。よって、タッチスクリーンは入力方法が直観的であり、誰でも容易に操作することができるという長所からGUI(Graphical User Interface)環境において最も理想的な入力手段として評価されている。そして、最近の携帯電話、PDA、銀行や官公署の端末機、各種医療装備及び案内表示装置などの多様な分野で広く用いられている。そして、最近の平板ディスプレイ装置の発展と共にタッチスクリーンの需要がさらに増加している。
【0003】
図1は従来のタッチスクリーンを含むディスプレイ装置の一例であって、TFT−LCD(Thin Film Transistor−Liquid Crystal Display)装置を示す。図1に示すように、従来のタッチスクリーンを含むTFT−LCD装置は、接触を感知するためのタッチスクリーン20とバックライト部40から出力される光の透過率を調節して映像を出力するためのディスプレイパネル30及びディスプレイパネル30に光を供給するバックライト部40を備える。公知のようにTFT−LCDのディスプレイパネル30は自己発光することができないため、バックライト部40が必要である。
【0004】
そして、保護ウィンドウ10はタッチスクリーン20及びディスプレイパネル30を保護するために備える構成要素として、耐久性のために所定水準以上の厚さ(例えば3mm)を有するように製造される。初期のTFT−LCDは、保護ウィンドウ10を備えてないが、大画面ディスプレイ装置と携帯用ディスプレイ装置が大衆化されるにつれて現在は殆どのディスプレイ装置が保護ウィンドウ10を備えている。
【0005】
TFT−LCDのディスプレイパネル30は、薄いガラスで構成された2個の透明基板32、33間に液晶(liquid crystal)31が挿入された構造を有し、上部の共通透明基板32には共通電極34が形成される。下部のピクセル透明基板33には横方向に複数個のゲートライン(図示せず)と縦方向に複数個のデータライン(図示せず)が形成され、複数個のゲートラインと複数個のデータラインの交差領域のそれぞれにゲートライン及びデータラインとそれぞれのゲート及びソースが接続される複数個の薄膜トランジスタ(Thin film transistor:TFT)(図示せず)と上記複数個の薄膜トランジスタのドレインにそれぞれ接続される複数個のピクセル電極35が形成される。共通電極34とピクセル電極35は一般的に透明な伝導性材質のインジウムティンオキサイド(Indium Tin Oxide:ITO)が用いられる。
【0006】
複数個のピクセル電極35は、パネルにそれぞれ1つのピクセル(pixel)を構成する。ゲートラインを介して印加される信号に応答して活性化された薄膜トランジスタがデータラインを介して印加されるディスプレイ電圧をピクセル電極35に電圧を印加すると、ピクセル電極35と共通電極34との間の液晶31はピクセル電極35と共通電極34との間に電場(electric field)により配列が変化される。一方、共通透明基板32の上部とピクセル透明基板33の下部に配置される2つの偏光板(Polarize Film)36は互いに偏光方向が垂直するように配置される。2つの偏光板36の偏光方向と液晶の配列によってディスプレイパネル30の光透過率が変化するため、バックライト部40から放出される光がディスプレイパネル30の2つの偏光板36と液晶を透過しながら調節されて映像として出力される。ディスプレイパネル30がカラー映像を出力するカラーディスプレイパネル30の場合には、共通透明基板32と上部偏光板36との間にカラーフィルタ(図示せず)がさらに備えられる。カラーフィルタにはディスプレイパネル30を透過する光がレッド(Red)、グリーン(Green)、ブルー(Blue)の3種の色相に出力されるようにフィルタリングするための3種のフィルタと各フィルタ間に色干渉を除去するためのブラックマトリックス(図示せず)が備えられる。そして、カラーディスプレイパネル30では、レッド、グリーン、ブルーの3色が組み合わされてディスプレイパネルから出力される映像の1つのピクセルを構成するので、3個のピクセル電極35が集まって1つのピクセルを形成する。
【0007】
図1のタッチスクリーン20は静電容量方式タッチスクリーンを示している。タッチスクリーンは、接触位置を測定する原理で抵抗膜方式、静電容量方式、光学方式、超音波方式及び電子誘導方式タッチスクリーンに区分される。上記タッチスクリーンのうち保護ウィンドウ10を備えているディスプレイ装置としては、直接圧力が印加されなくても接触位置を感知しやすい静電容量方式のタッチスクリーンが最も好まれる。
【0008】
静電容量方式のタッチスクリーン20のセンシング感度は、タッチスクリーンのセンシング電極21と接触するか、またはセンシング電極21に接近する物体(例えば、指)間の間隔と誘電率によって決定され、上述のように保護ウィンドウ10の厚さは所定水準以上を維持しなければならないので、タッチスクリーン20はセンシング感度を高めるために保護ウィンドウ10の下部に密着して配置される。一方、タッチスクリーン20の電極とディスプレイパネル30との間にも静電容量が発生し、タッチスクリーン20の電極とディスプレイパネル30との間から発生する静電容量はオフセット(offset)静電容量であり、なるべく除去すべきである。また、ディスプレイパネル30には、ディスプレイパネルを制御するための各種信号が印加されるため、ノイズが発生しやすい。だから、タッチスクリーン20とディスプレイパネル30との間には、間隔を置いたり別途のフィルムを挿入したりしてオフセット静電容量とノイズの影響を最小化する。
【0009】
結果的に、従来のタッチスクリーンを含むディスプレイ装置は、保護ウィンドウ10の厚さが上述のように所定水準以上に固定され、パネル30やバックライト部40の厚さも低減しにくく、特にタッチスクリーン20の厚さとタッチスクリーン20とディスプレイパネル30との間に間隔を置くためにディスプレイ装置全体の厚さT1が増加する問題がある。さらに、タッチスクリーンを別途に製作することによりディスプレイ装置の製造費用が高くなると共に、従来のタッチスクリーンは、マルチタッチ(multi−touch)機能を提供しなかった。製造費用を低減し、タッチ感度を高めるために、センシング電極の面積を減少させることはできないので、従来のタッチスクリーンは低いセンシング解像度を有するしかなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】大韓民国特許公報第10−0728654号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、接触及び接近を感知するディスプレイ装置の厚さを低減し、製造費用を節減することができ、接触及び接近の感知解像度を極大化することができ、マルチタッチが可能であり、別途の手段を備えなくても接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルを提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、上記接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルを備えるディスプレイ装置を提供することにある。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、上記ディスプレイパネルを用いた接触及び接近感知方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するための本発明の接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルは、複数個のゲートラインと複数個のデータラインとに接続され、マトリックス状に配列された複数個のピクセルを備え、上記複数個のピクセルのそれぞれは複数個のゲートラインのうちの対応するゲートラインと、対応するデータラインにゲートが接続され、複数個のデータラインのうちの対応するデータラインにソースが接続され、複数個のピクセル電極のうちの対応するピクセル電極にドレインが接続される薄膜トランジスタを備え、映像が出力される方向に配置されるピクセル基板と、共通電圧を印加し、上記ピクセルに対向する位置に配置される共通電極を備える共通基板と、ディスプレイモード時に上記データラインを介して上記複数個のピクセルでディスプレイ電圧を印加して映像がディスプレイされるようにし、接触感知モード時に上記複数個のデータラインを介して上記複数個のピクセル電極の静電容量を感知して接触物体の接触及び接近位置を判別するパネル制御部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
上記目的を達成するための本発明のパネル制御部は、上記ディスプレイモードと上記接触感知モードとを有することを特徴とする。
【0016】
上記目的を達成するための本発明のパネル制御部は、上記ディスプレイモード期間を上記接触感知モード期間よりも長くなるように設定することを特徴とする。
【0017】
上記目的を達成するための本発明のパネル制御部は、上記ディスプレイモード時に上記複数個のゲートラインを活性化し、上記複数個のゲートラインのそれぞれが活性化される間に上記複数個のデータラインを介して上記複数個のピクセルにそれぞれ上記ディスプレイ電圧を出力し、上記接触感知モード時に上記複数個のゲートラインをそれぞれ、または所定個数ずつグループ単位に活性化し、上記複数個のデータラインをそれぞれ、または所定個数ずつグループ単位に選択して指定される上記ピクセル電極の静電容量を感知することを特徴とする。
【0018】
上記目的を達成するための本発明のパネル制御部は、第1制御信号に応答して上記ディスプレイモード時に上記複数個のゲートラインを順に活性化し、上記接触感知モード時に上記複数個のゲートラインのうちの上記第1制御信号によって指定される所定個数のゲートラインを活性化するか、または所定個数ずつグループ単位に活性化するゲート駆動部と、第2制御信号に応答して上記ディスプレイモード時に上記複数個のデータラインにそれぞれ上記ディスプレイ電圧を出力し、上記接触感知モード時に上記第2制御信号によって指定される所定個数のデータラインを選択するか、または所定個数ずつグループ単位に選択して上記対応するピクセル電極の静電容量を感知して接触データを出力するデータ駆動及び感知部と、外部から印加される命令に応答して上記第1及び第2制御信号を出力し、上記接触感知モード時に上記接触データを印加して接触物体の接触位置を判別する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0019】
上記目的を達成するための本発明のデータ駆動及び感知部は、上記ディスプレイモード時に上記第2制御信号に応答して上記複数個のデータラインにそれぞれ上記ディスプレイ電圧を出力し、上記接触感知モード時に上記第2制御信号によって指定されるデータラインをそれぞれ、または所定個数ずつグループ単位に順に選択するデータ駆動部と、上記接触感知モード時に上記データ駆動部によって選択された上記データラインを介して上記ピクセル電極の静電容量を感知し、上記静電容量に応答して上記接触データを出力する感知部と、を備えることを特徴とする。
【0020】
上記目的を達成するための本発明の感知部は、少なくとも1つの時間−デジタル変換回路を備えることを特徴とする。
【0021】
上記他の目的を達成するための本発明のディスプレイ装置は、複数個のゲートラインと複数個のデータラインとに接続され、マトリックス状に配列された複数個のピクセルを備え、上記複数個のピクセルのそれぞれは複数個のゲートラインのうちの対応するゲートラインにゲートが接続され、複数個のデータラインのうちの対応するデータラインにソースが接続され、複数個のピクセル電極のうちの対応するピクセル電極にドレインが接続される薄膜トランジスタを備え、映像が出力される方向に配置されるピクセル基板と共通電圧を印加し、上記ピクセルに対向する位置に配置される共通電極を備える共通基板及び接触感知モード時に上記複数個のピクセル電極の静電容量を感知して接触物体の接触または接近位置を判別するパネル制御部を備えるディスプレイパネルと、上記ピクセル基板の上部に密着されて配置されて上記ディスプレイパネルを保護するための保護ウィンドウと、を備えることを特徴とする。
【0022】
上記他の目的を達成するための本発明のパネル制御部は、ディスプレイモード時に上記複数個のゲートラインを順に活性化し、上記複数個のゲートラインのそれぞれが活性化される上記複数個のデータラインを介して上記複数個のピクセルにそれぞれ上記ディスプレイ電圧を出力し、上記接触感知モード時に上記複数個のゲートラインをそれぞれ、または所定個数ずつグループ単位に活性化し、上記複数個のデータラインをそれぞれ、または所定個数ずつグループ単位に選択して指定される上記ピクセル電極の静電容量を感知することを特徴とする。
【0023】
上記他の目的を達成するための本発明のパネル制御部は、第1制御信号に応答してディスプレイモード時に上記複数個のゲートラインを順に活性化し、上記接触感知モード時に上記複数個のゲートラインのうちの上記第1制御信号によって指定される所定個数のゲートラインを活性化するか、または所定個数ずつグループ単位に活性化するゲート駆動部と、第2制御信号に応答して上記ディスプレイモード時に上記複数個のデータラインにそれぞれ上記ディスプレイ電圧を出力し、上記接触感知モード時に上記第2制御信号によって指定される所定個数のデータラインを選択するか、または所定個数ずつグループ単位に選択して上記対応するピクセル電極の静電容量を感知して接触データを出力するデータ駆動及び感知部と、外部から印加される命令に応答して上記第1及び第2制御信号を出力し、上記接触感知モード時に上記接触データを印加して接触物体の接触位置を判別する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0024】
上記他の目的を達成するための本発明のパネル制御部は、上記ディスプレイ装置がスタンバイモードやパワーセーブモードであれば、上記複数個のピクセル電極全体を統合して静電容量を感知して上記接触物体の接近を感知することを特徴とする。
【0025】
上記他の目的を達成するための本発明のパネル制御部は、上記スタンバイモード時に上記接触データが指定された閾値よりも小さければ上記パワーセーブモードに切り替えられ、上記パワーセーブモード時に上記接触データが上記指定された閾値よりも大きければ上記ディスプレイモードに切り替えることを特徴とする。
【0026】
上記他の目的を達成するための本発明のパネル制御部は、上記ディスプレイモード時に上記ディスプレイパネルがユーザによって選択されることができる少なくとも1つの選択領域をディスプレイするように上記第1及び第2制御信号を出力し、接触感知モード時に上記少なくとも1つの選択領域が互いに密集していると、上記選択領域に対応して接触及び接近を感知する接触領域が上記選択領域よりも小さく設定され、上記少なくとも1つの選択領域が互いに分散していると、上記選択領域に対応する上記接触領域が上記選択領域よりも大きく設定されるように上記第1及び第2制御信号を出力することを特徴とする。
【0027】
上記さらに他の目的を達成するための本発明のディスプレイパネルの接触及び接近感知方法は、複数個のゲートラインと複数個のデータラインとに接続され、マトリックス状に配列された複数個のピクセルを備え、上記複数個のピクセルのそれぞれは複数個のゲートラインのうちの対応するゲートラインとゲートが接続され、複数個のデータラインのうちの対応するデータラインにソースが接続され、複数個のピクセル電極のうちの対応するピクセル電極にドレインが接続される薄膜トランジスタを備え、映像が出力される方向に配置されるピクセル基板と共通電圧を印加し、上記ピクセルに対向する位置に配置される共通電極を含む共通基板を備えるディスプレイパネルの接触及び接近感知方法において、ディスプレイモード時に上記データラインを介して上記複数個のピクセルにディスプレイ電圧を印加して映像をディスプレイする映像ディスプレイ段階と、接触感知モード時に上記複数個のデータラインを介して上記複数個のピクセル電極の静電容量を感知して接触物体の接触及び接近位置を判別する接触判別段階と、を備えることを特徴とする。
【0028】
上記さらに他の目的を達成するための本発明の映像ディスプレイ段階は、上記ディスプレイパネルがユーザによって選択されることができる少なくとも1つの選択領域をディスプレイする選択領域ディスプレイ段階を備えることを特徴とする。
【0029】
上記さらに他の目的を達成するための本発明の接触判別段階は、上記少なくとも1つの選択領域が互いに密集していると、上記選択領域に対応して接触及び接近を感知する接触領域を上記選択領域よりも小さく設定する第1接触領域設定段階と、上記少なくとも1つの選択領域が互いに分散していると、上記選択領域に対応する上記接触領域が上記選択領域よりも大きく設定する第2接触領域設定段階と、を備えることを特徴とする。
【0030】
上記さらに他の目的を達成するための本発明の接触及び接近感知方法は、上記ディスプレイパネルがスタンバイモード及びパワーセーブモードをさらに備え、上記スタンバイモード時に上記複数個のピクセル電極全体を統合して静電容量を感知して上記接触物体の接近が感知されないと、上記パワーセーブモードに切り替えるパワーセーブモード転換段階と、上記パワーセーブモード時に上記複数個のピクセル電極全体を統合して静電容量を感知して上記接触物体の接近が感知されると、上記ディスプレイモードに切り替えるディスプレイモード転換段階と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
本発明による接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルとディスプレイ装置及びそのパネルを用いる接触及び接近感知方法は、ディスプレイパネルのピクセル電極をタッチスクリーンのセンシング電極として使用するので、ディスプレイパネルが接触物体の接触及び接近を感知することができ、別途のタッチスクリーンを備える必要がなく、ディスプレイ装置の厚さを大幅に低減することができる。それと共に、ピクセル電極をセンシング電極として使用するので、接触及び接近感知解像度をディスプレイパネルの解像度と同一水準に設定するか、またはユーザが所望する多様な解像度に設定ができ、接触領域を自由に設定することができる。また、マルチタッチを感知することができる。そして、製造費用と電力消耗を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】従来のタッチスクリーンを含むディスプレイ装置の一例を示す図である。
【図2】本発明に係る接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルを備えるディスプレイ装置の一例を示す図である。
【図3】図2のディスプレイパネルの概略的な平面図である。
【図4】図3のデータ駆動及び感知部に備えるセンシング回路の一例を示す図である。
【図5】本発明に係る接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルを備えるディスプレイ装置の他の例を示す図である。
【図6】本発明のディスプレイ装置を活用する一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に、添付した図面を参照して本発明の接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルとディスプレイ装置及びそのパネルを用いる接触及び接近感知方法を説明する。
【0034】
最近、各種センサの使用領域が拡大されるにつれ、センサのセンシング機能を向上するための努力が続いていた。これにより、従来のセンサと比べて最近のセンサはセンシング能力が画期的に改善された。そして、センサのオフセットやノイズを除去する技法も大きい発展をなしている。このような動きによって、接触センサも多様に発展した。
【0035】
したがって、本発明におけるディスプレイ装置は、図1に示したディスプレイ装置とは異なって、ディスプレイパネルと別に区分されるタッチスクリーンを備えないで、ディスプレイパネルが直接接触及び接近を感知することができる。
【0036】
図2は、本発明に係る接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルを備えるディスプレイ装置の一例を示す図である。
【0037】
図2において、保護ウィンドウ110とバックライト部140は、図1の保護ウィンドウ10及びバックライト部40と同様である。しかし、図2のディスプレイ装置はタッチスクリーンを別に備えない。また、図2のディスプレイパネル130は、図1のディスプレイパネル30の上/下を逆にしたような形態で、保護ウィンドウ110の下部に密着されて配置される。すなわち、図1のディスプレイパネル30は共通透明基板32を上部に配置してピクセル透明基板33を下部に配置するので、共通電極34が上部に配置されてピクセル電極35が下部に配置されたが、図2のディスプレイパネル130はピクセル透明基板133を上部に配置して共通透明基板132を下部に配置するため、ピクセル電極135が上部に配置されて共通電極134が下部に配置される。
【0038】
上述のように、ディスプレイパネル130を逆にしてディスプレイ装置を構成すると、ディスプレイパネル130が上下反転されて保護ウィンドウ110に密着され、透明基板132、133の厚さと偏光板136の厚さは保護ウィンドウの厚さ110より相対的に薄いので、ディスプレイパネル130のピクセル電極135が保護ウィンドウ110に最も近接して配置される。現在、一般的に用いられる透明基板132の厚さは500〜700umであり、偏光板136の厚さは100〜200umである。すなわち、図1において保護ウィンドウ10の上部面からタッチスクリーン20のセンシング電極21までの距離と図2において保護ウィンドウ110の上部面からディスプレイパネル130のピクセル電極135までの距離との差はそんなに大きくない。したがって、図2においてピクセル電極135は、保護ウィンドウ110上部面に接触される物体により静電容量が変化するので、図1のセンシング電極21と同一機能を行うことができる。
【0039】
上述のようにディスプレイパネル130は、2つの偏光板136の偏光方向と液晶配列によってバックライト部140から放出される光の透過率を変化させて映像を出力し、液晶配列をピクセル電極135と共通電極134との間に発生する電場で変化される。したがって、ディスプレイパネル130を図2のように逆にして配置してもピクセル電極135と共通電極134との間に発生する電場は同一であるため、液晶配列は同様に変化し、正常な映像を出力することができる。
【0040】
すなわち、図2のディスプレイパネル130は、図1のディスプレイパネル30の映像出力機能とタッチスクリーン20の機能を両方とも提供することができる。
【0041】
よって、図1のディスプレイ装置に比べて図2のディスプレイ装置は、タッチスクリーン20の厚さ及びタッチスクリーン20とディスプレイパネルの上部偏光板36との間の間隔分低減することができるので、ディスプレイ装置全体の厚さT2を低減することができる。いままでは、説明の便宜上、TFT−LCDディスプレイ(AM−LCD)構造を用いて説明したが、能動型有機発光ディスプレイ(AM−OLED)に適用する場合には、バックライト部140が要らないので、厚さをさらに低減させることができる。
【0042】
図3は図2のディスプレイパネル130の概略的な平面図である。
図3においてディスプレイパネル130は、ピクセルアレイ210、制御部220、ゲート駆動部230及びデータ駆動及び感知部240を備える。
ピクセルアレイ210は2つの透明基板132、133間に形成される。
【0043】
図2において上部に配置されるピクセル透明基板133には、垂直に交差する複数個のゲートラインGLと複数個のデータラインDLが形成され、それぞれ複数個のゲートラインGLと複数個のデータラインDLとが交差する領域のそれぞれにゲートが複数個のゲートラインGLのうちの対応するゲートラインと接続され、ソースが複数個のデータラインDLのうちの対応するデータラインに接続される複数個の薄膜トランジスタTFTが形成される。また、複数個の薄膜トランジスタTFTのそれぞれドレインには複数個のピクセル電極135のうちの対応するピクセル電極が接続される。ここで、薄膜トランジスタTFTはスイッチトランジスタであってゲートラインGLが活性化されるとターンオンされて、データラインDLとピクセル電極135とを電気的に接続する。
一方、図2において下部に配置される共通透明基板132には、共通電極134が形成されている。
【0044】
図3において薄膜トランジスタTFTのドレインに一端が接続される液晶キャパシタClcは、共通透明基板132とピクセル透明基板133との間の液晶を誘電体(dielectric)として用い、ピクセル電極135と共通電極134とを両電極として用いて形成されるキャパシタである。TFT−LCDにおいて共通電極134には共通電圧Vcomが印加されるので、液晶キャパシタClcは他端が共通電圧Vcomに接続される。
【0045】
ゲート駆動部230は、制御部220から印加される第1制御信号con1に応答して複数個のゲートラインGLのうちから指定された所定個数のゲートラインGLを活性化して対応する薄膜トランジスタTFTを活性化する。そして、データ駆動及び感知部240は、制御部220から印加される第2制御信号con2に応答して複数個のデータラインDLにディスプレイ電圧を出力する。ゲート駆動部230は、順に1つのゲートラインGLのみを選択して活性化することが一般的であるが、最近にはディスプレイパネルの大きさが非常に大きくなるにつれて、同時に2つ以上のゲートラインGLを活性化することもできるように構成される。そして、複数個のピクセルアレイ210と複数個のゲート駆動部230及び複数個のデータ駆動及び感知部240を備えて同時に複数個のゲートラインGLとデータラインDLを選択して活性化する。
【0046】
また、本発明においてデータ駆動及び感知部240は、複数個のデータラインDLを介してピクセル電極135の静電容量の変化を感知し、接触物体の接触可否を判別して接触データCdataを制御部220に出力する。すなわち、接触物体が保護ウィンドウ110に接触されたものとして判断されると、接触データCdataを制御部220に出力する。
【0047】
制御部220は、外部から印加される命令cmdに応答してゲート駆動部230を制御するための第1制御信号con1とデータ駆動及び感知部240を制御するための第2制御信号con2とを出力し、データ駆動及び感知部240から出力される接触データCdataを印加して分析して接触位置を判別し、接触位置に対応する指定された所定の動作を行う。ここで、接触位置はゲート駆動部230によって活性化されたゲートラインGLとデータ駆動及び感知部240で感知するデータラインDLで判別することができる。そして、図3において制御部220は、ディスプレイパネル130内に備えるものとして示したが、外部に設けてもかまわない。
【0048】
以下、図2及び図3を参照して、本発明による接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルの動作を説明する。ディスプレイパネル130の基本機能は映像出力であり、ディスプレイパネル130が映像を出力する間、複数個のピクセル電極135にはデータラインDLと薄膜トランジスタTFTを介してディスプレイ電圧が印加されるので、映像を出力するピクセル電極135に対して、同時に静電容量を感知するセンサとして用いることは困難である。
【0049】
上述のように制御部220は、ディスプレイモード時に外部命令cmdに応答して第1制御信号con1をゲート駆動部230に出力し、ゲート駆動部230は第1制御信号con1に応答して複数個のゲートラインGLのうちの所定個数のゲートラインを選択して活性化する。活性化されたゲートラインGLはピクセルアレイ210の複数個の薄膜トランジスタTFTを行単位に活性化する。そして、制御部220は第2制御信号con2をデータ駆動及び感知部240に出力し、データ駆動及び感知部240は第2制御信号con2に応答して複数個のデータラインDLにそれぞれ指定されたレベルのディスプレイ電圧を出力する。これに活性化されたゲートラインGLと複数個のデータラインDLに接続された薄膜トランジスタTFTはデータラインDLを介して印加されるディスプレイ電圧をピクセル電極135に印加する。すなわち、ゲートラインGLが活性化されているうちに複数個のデータラインDLに指定されたレベルのディスプレイ電圧を印加する方法としてピクセル電極135に電圧を印加する。
【0050】
TFT−LCDディスプレイパネル130は、バックライト部140から出力される光の透過量をいろんな多くの段階に調節して映像を出力し、光の透過量はピクセル電極135に印加されるディスプレイ電圧のレベルを用いて調節する。すなわち、データラインDLを介してピクセル電極135に印加されるディスプレイ電圧はディスプレイパネル130がバックライト部140から放出される光の透過率を調節するための電圧であって、一般的には256段階8ビットのレベルを有する電圧である。そして、ディスプレイパネル130において全体ピクセル電極が一度選択される単位をフレーム(frame)として表示し、現在、NTSC(National Television System Committee)方式のTVのようなディスプレイ装置は1秒に60フレーム以上の映像を出力する。1秒当たりディスプレイされるフレームの個数をフレーム率(frame rate)といい、frame/secの単位で表示する。また、現在、普及されているFull HDTVはディスプレイパネル130が1920×1080個以上のピクセルを備える。すなわち、Full HDTVは、1920×1080個以上のピクセルそれぞれに1秒当たり60回以上電圧を印加して映像を出力する。携帯用ディスプレイ装置は、TVよりは小さい大きさと解像度を有し、一般的にQVGA級320×240個以上のピクセル解像度を有し、秒当たり30フレーム以上の映像をディスプレイする。
【0051】
上述のようにディスプレイ装置は、大部分60以上のフレーム率を有し映像を出力し、この中、1〜2フレームが省略されてもユーザはフレームが省略されたことを感知することができない。したがって、本発明ではディスプレイ装置の指定されたフレーム率で、1〜2フレームを映像出力せず、その間にピクセル電極135をセンシング電極として使用する。例えば、60フレーム率を有するディスプレイ装置において、ディスプレイパネル130が1秒に58フレームは映像を出力するようにし、2フレームは接触を感知するようにする。もし、ディスプレイ装置が秒当たり20フレームほどの低いフレーム率を有した場合、ディスプレイ装置は映像の品質問題によりすべてのフレームを映像出力しなければならなくなる。この場合は、ディスプレイ装置のフレーム率を1〜2さらに高め、高くなったフレーム率から1〜2フレームの接触を感知するために使用することができる。すなわち、20フレーム率を有するディスプレイ装置は22フレーム率を有するようにフレーム率を調節し、この中2フレームを接触感知のために使用することができる。また、早い接触感知のためには、毎フレームに接触感知を行うことができる。そのためには、接触感知時間を最小化してユーザがフレーム率の変化を感じないようにしなければならない。
【0052】
図2及び図3を参照して、タッチスクリーンとして使用するディスプレイパネル130の動作を説明する。制御部220は、周期的にまたは外部命令cmdに応答して接触感知モードに進入し、接触感知モードに対応する第1制御信号con1及び第2制御信号con2を出力する。基本的に制御部220は、周期的に接触感知モードに進入するが、携帯用ディスプレイ装置の場合に接触感知モードに進入してはいけない場合も発生する。例えば、ロッキング(hold)のような機能を備えるディスプレイ装置ではロック機能が設定されると、制御部220が接触感知モードに進入してはいけない。また、接触感知領域もディスプレイ装置の状態によって多様に設定すべきであるため、外部命令cmdが印加するように構成される。
【0053】
ゲート駆動部230は第1制御信号con1に応答して所定個数のゲートラインGLを活性化し、データ駆動及び感知部240は第2制御信号con2に応答して所定個数のデータラインDLを介して接続されたピクセル電極135の静電容量を感知する。もし、ゲートラインGLとデータラインDLが1個ずつ順に選択される場合には、ディスプレイパネル130のすべてのピクセル電極135のそれぞれが個別的なセンシング電極として使用される。すなわち、ディスプレイパネル130の解像度が直ちにタッチスクリーンの解像度となる。したがって、非常に高い解像度のタッチスクリーンを、別途の工程なしに実現することができる。また、上述のようなディスプレイ装置はフレーム率を有していて、このフレーム率とは1秒間に全体ピクセル電極135が選択される回数を示すものである。したがって、60フレーム率のディスプレイ装置は1/60秒間に全体ピクセル電極135が順に一度ずつ選択される。よって、従来のタッチスクリーンとは異なって本発明のタッチスクリーン(ここでは、ディスプレイパネル)は接触物体が同時に複数個のセンシング電極(ここでは、ピクセル電極)に接触または接近しても、センシング電極が順に接触物体の接触または接近を感知するので誤動作せず、正確に接触または接近を感知することができる。それと共に、センシング電極が順に接触物体の接触または接近を感知する期間が非常に短いので(例えば1/60秒)、マルチタッチを感知するタッチスクリーンと略同一機能を有することができる。
【0054】
上述したように、本発明は、接触物体の接触と共に、接近を感知することができると記載した。これは本発明のディスプレイパネル130が静電容量方式のタッチスクリーンと同一方式で動作するため、非常に大きい静電容量の接触物体が接近する場合には接触してなくてもピクセル電極135の静電容量が変化されてデータ駆動及び感知部240から感知することができるからである。
【0055】
一方、ゲート駆動部230とデータ駆動及び感知部240は、それぞれ第1及び第2制御信号con1、con2に応答して複数個のゲートラインGLと複数個のデータラインDLを選択することができる。例えば、ゲート駆動部230がゲートラインGLを2個ずつ順に選択し、データ駆動及び感知部240が2個のデータラインDLを介して印加される静電容量を感知するようになると、一度に4個のピクセル電極135が1つのセンサ電極に活用される。本発明のディスプレイパネル130は、ピクセル電極135の個数に対応する、すなわち、ディスプレイ解像度と同一解像度のタッチスクリーンで動作することができるが、実際動作でディスプレイ解像度水準のタッチスクリーンが必要な場合は大変少ない。これに対して、本発明のディスプレイパネル130は、接触感知モードで同時に選択されるゲートラインGLとデータラインDLの個数を調節して複数個のピクセル電極135を1つのセンシング電極として活用することができるので、タッチスクリーンの解像度を自由に調節することができる。
【0056】
複数個のピクセル電極135を1つのセンシング電極に活用することになると、センシング電極の面積が増加するのと同じ効果を得ることができ、センシング電極の面積増加はキャパシタで両端電極の面積が増加すると静電容量が大きくなるのと同じ原理によってセンシング感度の向上につながる。このようなセンシング感度の向上は携帯用ディスプレイ装置で多様な方法に活用される。一例として、携帯用ディスプレイ装置がスタンバイモード状態である時、すべてのゲートラインGLを活性化し、すべてのデータラインDLを介してデータ駆動及び感知部240に備えるセンシング回路(図示せず)が静電容量を感知することになると、すべてのピクセル電極135が1つのセンシング電極として活用されるので、センシング感度が極大化されて接触物体の接近を非常に敏感に感知することができる。したがって、スタンバイモードにおいて携帯用ディスプレイ装置が接触物体の接近がなければ(または、接触データCdataが指定された閾値より低ければ)、ユーザが携帯用ディスプレイ装置の周りにないものとして判断するので、パワーセーブモード(power save mode)に切り替えるようにし、電力消耗を低減することができる。
【0057】
また、本発明のディスプレイ装置は、タッチスクリーンとして用いる場合に複数個のゲートラインGLと複数個のデータラインDLを多様に組み合わせて接触及び接近感知解像度だけではなく接触感知領域を自由に設定することができる。すなわち、図3においてゲート駆動部230が2番目と3番目ゲートラインGLだけを活性化し、データ駆動及び感知部240が2番目から4番目データラインDLだけを介して静電容量を感知すると、ピクセルアレイ210において6個のピクセル電極135だけがセンシング電極として活用され、残りのピクセル電極135はセンシング電極として活用されない。
【0058】
また、データ駆動及び感知部240は、すべてのピクセル電極に対して個別的に、または所定個数ずつ順に静電容量を感知することができるので、1つのセンシング回路だけを備えてもディスプレイパネルのすべての領域で接触及び接近を感知することができる。ただし、この場合にセンシング回路は非常に早い動作速度を有しなければならない。ディスプレイ装置においてすべてのピクセル電極が1つのフレーム区間内にタッチモードにおいて個別的なセンシング電極として活用された場合、各ピクセル電極の静電容量をセンシング回路から感知しなければならない時間は、1/( フレーム率×解像度)秒(sec)に示すことができ、上記の60フレーム率のQVGAディスプレイ装置では、1/60×320×280秒の極めて短い時間である。もし、センシング回路が上記のような非常に短い時間内に静電容量を感知することができない場合に、複数個のピクセル電極135を1つのセンシング電極として活用してセンシング回路からセンシング電極の静電容量を感知する時間を大幅に増加させることができる。しかし、データ駆動及び感知部240が複数個のセンシング回路を備えることができるのも確かである。
【0059】
図4は、図3のデータ駆動及び感知部に備えるセンシング回路の一例を示す図である。
本発明においてデータ駆動及び感知部240に備えるセンシング回路は、静電容量を感知することができるセンシング回路であれば、いかなる回路でも用いられる。本発明では、ピクセル電極135をタッチスクリーンのセンシング電極として活用するので、センシング回路がオフセット及びノイズを容易に除去しなければならなく、動作速度が非常に速くなければならない。図4は上記の条件を十分に満たすセンシング回路320の一例として、韓国特許第0728654号に時間−デジタル変換回路が記載されている。
【0060】
図4の時間−デジタル変換回路320の動作を簡単に説明すると、時間−デジタル変換回路320は、遅延時間可変部330と遅延時間計算及びデータ発生部370を備え、遅延時間可変部330は測定信号発生部340、可変遅延部350及び固定遅延部360を備える。
【0061】
このとき、センサ310は、外部の刺激強度によりインピーダンス値Isenを可変する。これにセンサ310では、外部の刺激強度により誘導容量または抵抗値が可変される多様な種類の素子が活用される。
【0062】
遅延時間可変部330は、センサ310のインピーダンス値Isenに比例して可変される遅延時間差を有する基準信号refとセンシング信号senを発生する。そのために、測定信号発生部340は第1時間を周期にクロッキングされる測定信号inを発生して可変遅延部350と固定遅延部360とのそれぞれに印加し、可変遅延部350はセンサ310と電気的に接続され、測定信号inをセンサ310のインピーダンス値により遅延させてセンシング信号senを発生し、固定遅延部360は指定された値または制御技法により基準信号refを発生する。
【0063】
遅延時間計算及びデータ発生部370は基準信号refとセンシング信号senを受信し、基準信号refとセンシング信号senとの遅延時間差を計算し、計算された遅延時間差に相応する値を有するデジタルデータDdataを発生する。
【0064】
したがって、本発明のピクセル電極135を時間−デジタル変換回路320の静電容量可変型センサ310として使用すれば、時間−デジタル変換回路320は本発明のセンシング回路として使用することができる。また、時間−デジタル変換回路320がデジタルデータDdataを出力するので、データ駆動及び感知部240がデジタルデータDdataに応答して接触データCdataを生成しやすい。また、時間−デジタル変換回路320のデジタルデータDdataを用いて接触及び接近だけでなく接触物体の接触圧力を測定することができる。ディスプレイパネルが時間−デジタル変換回路320のデジタルデータDdataを用いて接触圧力を測定するように構成される場合には、接触物体が同一位置に接触されても接触圧力によって互いに他の機能を行うように、ディスプレイ装置を構成することができる。もし、保護ウィンドウ110に柔軟性( flexible)があれば、接触はピクセル電極135と共通電極134との間に静電容量変化または電圧変化を引き起こす圧力信号を発生し、時間−デジタル変換回路320は静電容量変化または電圧変化を感知する。
しかし、上述のように本発明のセンシング回路は図4の時間−デジタル変換回路に限定されない。
【0065】
図5は、本発明に係る接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルを備えるディスプレイ装置の他の例を示す図面であり、図2のディスプレイパネル130にカラーフィルタ437をさらに備えるディスプレイパネル430を示している。
【0066】
ディスプレイパネルがカラー映像を出力するカラーディスプレイパネルの場合には、従来のディスプレイパネル30は共通透明基板32と偏光板36との間にカラーフィルタ(図示せず)をさらに備える。したがって、既存のディスプレイパネル30はバックライト部40から放出される偏光板36とピクセル透明基板33とピクセル電極35及び液晶31を経て、共通電極34と共通透明基板32を介してカラーフィルタ(図示せず)に印加され、カラーフィルタを通過した光は偏光板36を介して保護ウィンドウ10に印加される。すなわち、バックライト部40から放出された光が液晶31を通過した後、カラーフィルタを通過するようになる。
【0067】
しかし、本発明では、ディスプレイパネルのピクセル電極をセンシング電極として活用するためにディスプレイパネルを上下反転させて配置するので、既存のカラーディスプレイパネルをそのまま本発明に適用した場合、バックライト部40から放出された光がカラーフィルタを先に通過した後、液晶を通過するように構成されている。実際、光がカラーフィルタを先に通過しても、ディスプレイパネルは映像を正常にディスプレイすることができる。ただし、カラーフィルタによりバックライト部から放出された光の輝度が減少した状態で、ピクセル電極にディスプレイ電圧を印加して液晶が光を調節することになる。垂直反転したディスプレイパネルは、反転しないディスプレイパネルに比べて、カラーフィルタを通過した光が液晶31により散乱するので、カラーディスプレイイメージが明確ではない。
【0068】
したがって、図5のカラーディスプレイパネル430には、上部に配置された偏光板436とピクセル透明基板433との間にカラー基板437を挿入している。そして、カラー基板437以外の他の構成要素は、図2のディスプレイパネル130と全部同一である。すなわち、図5のカラーディスプレイパネル430は、既存のカラーディスプレイパネルを上下反転して配置するが、バックライト部440から放出された光が液晶を通過した後、カラーフィルタ437に到達するように、カラーフィルタ437の配置を調節した。したがって、図5のカラーディスプレイパネル430は、従来のカラーディスプレイパネルと同じく制御して映像をディスプレイすることができる。
【0069】
また、上記では、本発明の接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルとしてTFT−LCDパネルについてのみ説明したが、本発明はTFT−LCDパネルに限定されない。すなわち、本発明は、能動型有機発光ダイオード(Active Matrix Organic Light−EmittingDiode:以下、AM−OLEDという)パネルのような他の種類のディスプレイパネルにも適用することができる。本発明が能動型有機発光ダイオードパネルに適用される場合に、能動型有機発光ダイオードパネルはTFT−LCDパネルと異なって自己発光をしてバックライト部と偏光板とを必要としないので、ディスプレイ装置の厚さをより薄くすることができる。さらに本発明は、多様なディスプレイパネルに適用されるので、現在のTFT−LCDパネルや有機発光ダイオードパネルなどのディスプレイパネルに製造されるフレキシブルディスプレイ(Flexible display)パネル(例えば、e−ink)にも適用することができる。
【0070】
図6は本発明のディスプレイ装置を活用する一例を示す図である。
図2及び図3を参照して図6を説明すれば、まず、制御部220はディスプレイモードで動作し、ディスプレイパネル130は該当の応用プログラムに対する映像をディスプレイする。このとき、ディスプレイパネル130のフレーム率を60frame/secに設定する。ディスプレイフレームのうちの2個のフレームに対してディスプレイパネル130が接触感知モードに動作するように設定する。すなわち、1秒に2回接触を感知するように設定する。このように設定されたディスプレイパネル130は29フレーム間映像をディスプレイし、1フレームは接触を感知する動作を繰り返し行うことになる。接触及び接近感知回路が十分早ければ、ディスプレイフレーム率を高めるように接触周期が増加される。
【0071】
図6において、実線で示した領域は、現在応用プログラムにおいてユーザのために選択領域をディスプレイしたことであって、6個の小さいアイコンIcon1〜Icon6と2個の大きいアイコンIcon7、Icon8と3個のボタンBtn1〜Btn3及びスクロールバーSCLがディスプレイされている。図6において、選択領域の配置をよく見ると、6個の小さいアイコンIcon1〜Icon6は相対的に密集して配置されているが、残りの2個の大きいアイコンIcon7、Icon8と3個のボタンBtn1〜Btn3及びスクロールバーSCLは相対的に分散して配置されている。したがって、ユーザが密集配置されている選択領域である6個の小さいアイコンIcon1〜Icon6のうちの1つを選択しようとする場合、隣接した他のアイコンと同時に選択されるか、または他のアイコンが選択される可能性が高い。一方、分散配置されている選択領域のうちの1つを選択する場合はユーザが隣接した他の選択領域を同時に選択したり、または誤って選択したりする可能性は低くなる。
【0072】
一方、本発明の接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルは、上述のようにゲート駆動部230とデータ駆動及び感知部240によってそれぞれ選択されるゲートラインGLとデータラインDLを調節し、接触及び接近感知領域を自由に設定することができる。
【0073】
したがって、密集している選択領域では接触領域TIcon1〜TIcon6が選択領域であるアイコンIcon1〜Icon6よりも小さく設定して、ユーザの誤操作が防止できるようにし、分散した選択領域では接触領域TIcon7、TIcon8、TBtn1〜TBtn3、TSCLを選択領域Icon7、Icon8、Btn1〜Btn3、SCLよりも大きく設定して、ユーザの操作便宜性を増大させることができる。そして、アイコンIcon1〜Icon8とボタンBtn1〜Btn3は対応する接触領域TIcon1〜TIcon8、TBtn1〜TBtn3のそれぞれの内部領域の複数個のピクセル電極135をそれぞれ1つのセンシング電極で動作できるように設定し、センシング感度を高めている。しかし、スクロールバーSCLは接触物体の移動を感知しなければならないので、接触領域TSCL内の複数個のピクセル電極135を単一または所定個数の単位でセンシング電極として動作するように設定している。
【0074】
また、本発明の接触及び接近を感知することができるディスプレイパネルは、設定された接触領域TIcon1〜TIcon8、TBtn1〜TBtn3、TSCLに対してのみセンシング動作を行うようにしてあるので、不要にすべての領域に対してセンシング動作を行う、既存のタッチスクリーンを備えるディスプレイパネルと比べて電力消耗を低減することができ、ユーザの誤操作を防止することができる。
【0075】
そして、上記では、制御部220とゲート駆動部230及びデータ駆動及び感知部240をそれぞれ別に示したが、パネル制御部に統合してディスプレイモード時に上記データラインを介して上記複数個のピクセルでディスプレイ電圧を印加して映像がディスプレイされるようにし、接触感知モード時に、上記複数個のデータラインを介して上記複数個のピクセル電極の静電容量を感知して接触物体の接触及び接近位置を判別することができる。
【0076】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0077】
110 保護ウィンドウ
130 ディスプレイパネル
132 共通透明基板
133 ピクセル透明基板
134 共通電極
135 ピクセル電極
136 偏光板
140 バックライト部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個のゲートラインと複数個のデータラインに接続され、マトリックス状に配列された複数個のピクセルを備え、前記複数個のピクセルのそれぞれは複数個のゲートラインのうちの対応するゲートラインにゲートが接続され、複数個のデータラインのうちの対応するデータラインにソースが接続され、複数個のピクセル電極のうちの対応するピクセル電極にドレインが接続される薄膜トランジスタを備え、映像が出力される方向に配置されるピクセル基板と、
共通電圧を印加し、前記ピクセルに対向する位置に配置される共通電極を備える共通基板と、
ディスプレイモード時に前記データラインを介して前記複数個のピクセルにディスプレイ電圧を印加して映像がディスプレイされるようにし、接触感知モード時に前記複数個のデータラインを介して前記複数個のピクセル電極の静電容量を感知して接触物体の接触及び接近位置を判別するパネル制御部と、
を備えることを特徴とするディスプレイパネル。
【請求項2】
前記パネル制御部は、
前記ディスプレイモードと前記接触感知モードを有することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項3】
前記パネル制御部は、
前記ディスプレイモード期間を前記接触感知モード期間よりも長くなるように設定することを特徴とする請求項2に記載のディスプレイパネル。
【請求項4】
前記パネル制御部は、
前記ディスプレイモード時に前記複数個のゲートラインを活性化し、前記複数個のゲートラインのそれぞれが活性化される間に前記複数個のデータラインを介して前記複数個のピクセルにそれぞれ前記ディスプレイ電圧を出力し、
前記接触感知モード時に前記複数個のゲートラインをそれぞれ、または所定個数ずつグループ単位に活性化し、前記複数個のデータラインをそれぞれ、または所定個数ずつグループ単位に選択して指定される前記ピクセル電極の静電容量を感知することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項5】
前記パネル制御部は、
第1制御信号に応答して前記ディスプレイモード時に前記複数個のゲートラインを順に活性化し、前記接触感知モード時に前記複数個のゲートラインのうちの前記第1制御信号によって指定される所定個数のゲートラインを活性化するか、または所定個数ずつグループ単位に活性化するゲート駆動部と、
第2制御信号に応答して前記ディスプレイモード時に前記複数個のデータラインにそれぞれ前記ディスプレイ電圧を出力し、前記接触感知モード時に前記第2制御信号によって指定される所定個数のデータラインを選択するか、または所定個数ずつグループ単位に選択して前記対応するピクセル電極の静電容量を感知して接触データを出力するデータ駆動及び感知部と、
外部から印加される命令に応答して前記第1及び第2制御信号を出力し、前記接触感知モード時に前記接触データを印加して接触物体の接触位置を判別する制御部と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載のディスプレイパネル。
【請求項6】
前記データ駆動及び感知部は、
前記ディスプレイモード時に前記第2制御信号に応答して前記複数個のデータラインにそれぞれ前記ディスプレイ電圧を出力し、前記接触感知モード時に前記第2制御信号によって指定されるデータラインをそれぞれ、または所定個数ずつグループ単位に順に選択するデータ駆動部と、
前記接触感知モード時に前記データ駆動部によって選択された前記データラインを介して前記ピクセル電極の静電容量を感知し、前記静電容量に応答して前記接触データを出力する感知部と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載のディスプレイパネル。
【請求項7】
前記感知部は、
少なくとも1つの時間−デジタル変換回路を備えることを特徴とする請求項6に記載のディスプレイパネル。
【請求項8】
前記時間−デジタル変換回路は、
測定信号を生成する測定信号発生部と、
前記測定信号を所定時間遅延して基準信号を生成する固定遅延部と、
前記データラインを介して印加される前記ピクセル電極の静電容量に応答して前記測定信号を遅延してセンシング信号を発生する可変遅延部と、
前記基準信号に対する前記センシング信号の遅延時間差を測定し、測定された遅延時間差に相応する値を有する接触データを出力する遅延時間計算及びデータ発生部と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載のディスプレイパネル。
【請求項9】
前記ディスプレイパネルは、
前記ピクセル基板が、前記接触物体が接触または接近位置に配置されて前記接触物体の静電容量または接近を感知する機能を行うことができる液晶ディスプレイパネルであることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項10】
前記ディスプレイパネルは、
前記共通基板と前記ピクセル基板との間に挿入される液晶と、
前記共通基板の下部と前記ピクセル基板の上部にそれぞれ配置される偏光板をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のディスプレイパネル。
【請求項11】
前記ディスプレイパネルは、
前記ピクセル基板が、前記接触物体が接触または接近位置に配置されて前記接触物体の静電容量または接近を感知する機能を行うことができる電界発光ディスプレイであることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項12】
前記ディスプレイパネルは、
前記ピクセル基板上に、前記共通基板の対向側に配置されるカラーフィルタをさらに備えることを特徴とする請求項10又は請求項11のうちの1項に記載のディスプレイパネル。
【請求項13】
複数個のゲートラインと複数個のデータラインに接続され、マトリックス状に配列された複数個のピクセルを備え、前記複数個のピクセルのそれぞれは複数個のゲートラインのうちの対応するゲートラインにゲートが接続され、複数個のデータラインのうちの対応するデータラインにソースが接続され、複数個のピクセル電極のうちの対応するピクセル電極にドレインが接続される薄膜トランジスタを備え、映像が出力される方向に配置されるピクセル基板と共通電圧を印加し、前記ピクセルに対向する位置に配置される共通電極を備える共通基板及び接触感知モード時に前記複数個のピクセル電極の静電容量をそれぞれ、または所定個数ずつ感知して接触物体の接触または接近位置を判別するパネル制御部を備えるディスプレイパネルと、
前記ピクセル基板の上部に密着されて配置されて前記ディスプレイパネルを保護するための保護ウィンドウと、
を備えることを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項14】
前記パネル制御部は、
ディスプレイモード時に前記複数個のゲートラインを順に活性化し、前記複数個のゲートラインのそれぞれが活性化される前記複数個のデータラインを介して前記複数個のピクセルにそれぞれ前記ディスプレイ電圧を出力し、
前記接触感知モード時に前記複数個のゲートラインをそれぞれ、または所定個数ずつグループ単位に活性化して前記複数個のデータラインをそれぞれ、または所定個数ずつグループ単位に選択して指定される前記ピクセル電極の静電容量を感知することを特徴とする請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
前記パネル制御部は、
第1制御信号に応答してディスプレイモード時に前記複数個のゲートラインを順に活性化し、前記接触感知モード時に前記複数個のゲートラインのうちの前記第1制御信号によって指定される所定個数のゲートラインを活性化するか、または所定個数ずつグループ単位に活性化するゲート駆動部と、
第2制御信号に応答して前記ディスプレイモード時に前記複数個のデータラインにそれぞれ前記ディスプレイ電圧を出力し、前記接触感知モード時に前記第2制御信号によって指定される所定個数のデータラインを選択するか、または所定個数ずつグループ単位に選択して前記対応するピクセル電極の静電容量を感知して接触データを出力するデータ駆動及び感知部と、
外部から印加される命令に応答して前記第1及び第2制御信号を出力し、前記接触感知モード時に前記接触データを印加して接触物体の接触位置を判別する制御部と、
を備えることを特徴とする請求項14に記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
前記データ駆動及び感知部は、
前記ディスプレイモード時に前記第2制御信号に応答して前記複数個のデータラインのそれぞれに前記ディスプレイ電圧を出力し、前記接触感知モード時に前記第2制御信号によって指定されるデータラインをそれぞれ、または所定個数ずつ順に選択するデータ駆動部と、
前記接触感知モード時に前記データ駆動部によって選択された前記データラインを介して前記ピクセル電極の静電容量を感知し、前記静電容量に応答して接触データを出力する感知部と、
を備えることを特徴とする請求項15に記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記感知部は、
少なくとも1つの時間−デジタル変換回路を備え、
前記時間−デジタル変換回路は、
測定信号を生成する測定信号発生部と、
前記測定信号を所定時間遅延して基準信号を生成する固定遅延部と、
前記データラインを介して印加される前記ピクセル電極の静電容量に応答して前記測定信号を遅延してセンシング信号を発生する可変遅延部と、
前記基準信号に対する前記センシング信号の遅延時間差を測定し、測定された遅延時間差に相応する値を有する接触データを出力する遅延時間計算及びデータ発生部と、
を備えることを特徴とする請求項16に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記パネル制御部は、
前記ディスプレイ装置がスタンバイモードやパワーセーブモードであれば、前記複数個のピクセル電極全体を統合して静電容量を感知して前記接触物体の接近を感知することを特徴とする請求項15に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記パネル制御部は、
前記スタンバイモード時に前記接触データが指定された閾値よりも小さければ前記パワーセーブモードに切り替え、前記パワーセーブモード時に前記接触データが前記指定された閾値よりも大きければ前記ディスプレイモードに切り替えることを特徴とする請求項18に記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
前記パネル制御部は、ディスプレイモードと接触感知モードとを相互に切り替えることを特徴とする請求項14に記載のディスプレイ装置。
【請求項21】
前記パネル制御部は、ディスプレイモード期間を前記接触感知モード期間よりも長く設定することを特徴とする請求項14に記載のディスプレイ装置。
【請求項22】
前記パネル制御部は、
前記ディスプレイモード時に前記ディスプレイパネルがユーザによって選択されることができる少なくとも1つの選択領域をディスプレイするように前記第1及び第2制御信号を出力し、
接触感知モード時に前記少なくとも1つの選択領域が互いに密集していると、前記選択領域に対応して接触及び接近を感知する接触領域が前記選択領域よりも小さく設定され、前記少なくとも1つの選択領域が互いに分散していると、前記選択領域に対応する前記接触領域が前記選択領域よりも大きく設定されるように前記第1及び第2制御信号を出力することを特徴とする請求項14に記載のディスプレイ装置。
【請求項23】
前記ディスプレイパネルは、
液晶ディスプレイパネルであることを特徴とする請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項24】
前記ディスプレイパネルは、
前記共通基板と前記ピクセル基板との間に挿入される液晶と、
前記共通基板の下部と前記ピクセル基板の上部にそれぞれ配置される偏光板と、
をさらに備えることを特徴とする請求項23に記載のディスプレイ装置。
【請求項25】
前記ディスプレイパネルは、
前記ピクセル基板と前記ピクセル基板の上部に配置される偏光板との間にカラーフィルタをさらに備えることを特徴とする請求項24に記載のディスプレイ装置。
【請求項26】
前記ディスプレイ装置は、
前記ディスプレイパネルの下部に配置され、前記ディスプレイパネルに光を放出するためのバックライト部をさらに備えることを特徴とする請求項24に記載のディスプレイ装置。
【請求項27】
前記ディスプレイパネルは、
電界発光ディスプレイであることを特徴とする請求項13に記載の接触及び接近を感知することができるディスプレイ装置。
【請求項28】
複数個のゲートラインと複数個のデータラインに接続され、マトリックス状に配列された複数個のピクセルを備え、前記複数個のピクセルのそれぞれは複数個のゲートラインのうちの対応するゲートラインにゲートが接続され、複数個のデータラインのうちの対応するデータラインにソースが接続され、複数個のピクセル電極のうちの対応するピクセル電極にドレインが接続される薄膜トランジスタを備え、映像が出力される方向に配置されるピクセル基板と共通電圧を印加し、前記ピクセルに対向する位置に配置される共通電極を含む共通基板を備えるディスプレイパネルの接触及び接近感知方法において、
ディスプレイモード時に前記データラインを介して前記複数個のピクセルでディスプレイ電圧を印加して映像をディスプレイする映像ディスプレイ段階と、
接触感知モード時に前記複数個のデータラインを介して前記複数個のピクセル電極の静電容量を感知して接触物体の接触及び接近位置を判別する接触判別段階と、
を備えることを特徴とするディスプレイパネルの接触及び接近感知方法。
【請求項29】
前記接触及び接近感知方法は、
前記映像ディスプレイ段階と前記接触判別段階とを相互に切り替えることを特徴とする請求項28に記載のディスプレイパネルの接触及び接近感知方法。
【請求項30】
前記映像ディスプレイ段階は、
前記ディスプレイパネルがユーザによって選択されることができる少なくとも1つの選択領域をディスプレイする選択領域ディスプレイ段階を備えることを特徴とする請求項29に記載のディスプレイパネルの接触及び接近感知方法。
【請求項31】
前記接触判別段階は、
前記少なくとも1つの選択領域が互いに密集していると、前記選択領域に対応して接触及び接近を感知する接触領域を前記選択領域よりも小さく設定する第1接触領域設定段階と、
前記少なくとも1つの選択領域が互いに分散していると、前記選択領域に対応する前記接触領域が前記選択領域よりも大きく設定する第2接触領域設定段階と、
を備えることを特徴とする請求項30に記載のディスプレイパネルの接触及び接近感知方法。
【請求項32】
前記接触及び接近感知方法は、
前記ディスプレイパネルがスタンバイモード及びパワーセーブモードをさらに備え、
前記スタンバイモード時に前記複数個のピクセル電極全体を統合して静電容量を感知して前記接触物体の接近が感知されないと、前記パワーセーブモードに切り替えるパワーセーブモード転換段階と、
前記パワーセーブモード時に前記複数個のピクセル電極全体を統合して静電容量を感知して前記接触物体の接近が感知されると、前記ディスプレイモードに切り替えるディスプレイモード転換段階と、
を備えることを特徴とする請求項29に記載のディスプレイパネルの接触及び接近感知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−523111(P2011−523111A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501706(P2011−501706)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【国際出願番号】PCT/KR2008/007557
【国際公開番号】WO2009/131292
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(507248435)エーティーラブ・インコーポレーテッド (30)
【Fターム(参考)】