説明

操作位置検出装置

【課題】検出対象である操作位置の数よりも少ない個数の角度検出センサで操作位置を判別し、また、ユーザに良好な操作感を付与することができる操作位置検出装置を提供する。
【解決手段】シフトポジション検出装置1は、主に、第1及び第2の磁石10a、10bと、第1〜第6のMRセンサ11〜16と、制御部17と、を備える。制御部17は、第1〜第4のMRセンサ11〜14からのHi及びLowの出力と第5及び第6のMRセンサ15、16の出力Lowとの組み合わせに基づいて第1のルート51におけるポジションを判別し、第1〜第4のMRセンサ11〜14からのHi及びLowの出力と第5及び第6のMRセンサ15、16の出力Hiとの組み合わせに基づいて第3のルート53のポジションを判別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作位置検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、磁性を有する被検出体と、被検出体を一定の軌道に沿わせて所定位置に案内する案内レール部材と、外部より入射される磁束の方向を検出する磁気抵抗素子と、磁気抵抗素子が組付けられる支持部材と、磁気抵抗素子にバイアス磁界を付与するバイアス磁石と、被検出体及びバイアス磁石により形成され、磁気抵抗素子によって検出された磁束の方向に基づいて被検出体の位置を検出する検出手段とを備えた位置検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この位置検出装置は、バイアス磁石が、被検出体との位置関係を規定すべく、案内レール部材に固定され、案内レール部材は、磁気抵抗素子に対して位置決めされた状態で支持部材に固定されているので、磁性を有する被検出体、磁気抵抗素子、及びバイアス磁石の組付け公差が僅小となり、被検出体の位置検出誤差を低減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−204340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の位置検出装置は、2つのポジションの検出に2つの磁気抵抗素子とバイアス磁石が必要であり、コスト高になるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、検出対象である操作位置の数よりも少ない個数の角度検出センサで操作位置を判別し、また、ユーザに良好な操作感を付与することができる操作位置検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、第1のルート上の第1乃至第5の操作位置に操作可能な操作部と、前記操作部と共に前記第1のルートを移動し、第1の磁界を発生する第1の磁界発生部と、前記第1の磁界発生部からの前記第1の磁界の方向が所定の角度変化するごとに第1及び第2の出力を繰り返し出力し、前記第1の操作位置が前記第2の操作位置に切り替わる第1の切替位置を通る第1の直線と、前記第3の操作位置が前記第4の操作位置に切り替わる第2の切替位置を通る第2の直線とが直交する交点を中心とし、前記第1及び第2の直線が前記第1及び第2の出力の境界位置となるように配置された第1の角度検出センサと、前記第1の磁界発生部からの前記第1の磁界の方向が前記所定の角度変化するごとに前記第1及び第2の出力を繰り返し出力し、前記第2の操作位置が前記第3の操作位置に切り替わる第3の切替位置を通る第3の直線と、前記第4の操作位置が前記第5の操作位置に切り替わる第4の切替位置を通る第4の直線とが直交する交点を中心とし、前記第3及び第4の直線が前記第1及び第2の出力の境界位置となるように配置された第2の角度検出センサと、前記第1及び第2の角度検出センサから出力される前記第1及び第2の出力の組み合わせに基づいて前記操作部の前記第1乃至第5の操作位置を判別する判別部と、を備える操作位置検出装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、検出対象である操作位置の数よりも少ない個数の角度検出センサで操作位置を判別し、また、ユーザに良好な操作感を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置を用いたシフトユニットの概略図であり、(b)は、シフトパターンの概略図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のブロック図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のMRセンサの配置と各ポジションの位置関係を示す概略図である。
【図4】図4(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る円柱形状を有する磁石から発生する磁気ベクトルの概略図であり、(b)は、角柱形状を有する磁石から発生する磁気ベクトルの概略図であり、(c)は、磁石の側面図である。
【図5】図5(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るMRセンサとHi又はLowと判別される磁気ベクトルの方向の関係を示す概略図であり、(b)は、MRセンサの回路構成を示す概略図であり、(c)は、MRセンサを横切る磁気ベクトルの角度θと出力電圧Voutの関係を示すグラフであり、(d)は、MRセンサから出力される出力Sと角度θの関係を示すグラフである。
【図6】図6は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション情報の概略図である。
【図7】図7(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のPポジションの判別に関する概略図であり、(b)は、Rポジションの判別に関する概略図である。
【図8】図8(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のNポジションの判別に関する概略図であり、(b)は、Dポジションの判別に関する概略図である。
【図9】図9(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のMポジションの判別に関する概略図であり、(b)は、+ポジションの判別に関する概略図である。
【図10】図10は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置の−ポジションの判別に関する概略図である。
【図11】図11(a)は、本発明の第2の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のMRセンサの配置と各ポジションの位置関係を示す概略図であり、(b)は、シフトポジション情報の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1の実施の形態]
(シフトユニットの構成)
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置を用いたシフトユニットの概略図であり、(b)は、シフトパターンの概略図である。
【0011】
シフトポジション検出装置1を用いたシフトユニット2は、車両に搭載され、例えば、図1(a)及び(b)に示すように、シフトゲート4に沿った操作部としてのシフトレバー22の操作により、Pポジション41、Rポジション42、Nポジション43、Dポジション44、+ポジション45、Mポジション46及び−ポジション47、にポジションを切り替えられる。
【0012】
上記の各ポジションは、図1(b)に示すように、シフトパターン40に従って配列されており、シフトパターン40は、Pポジション41、Rポジション42、Nポジション43及びDポジション44が設けられた第1のルート51と、Dポジション44から第3のルート53に移動するために設けられた第2のルート52と、+ポジション45、Mポジション46及び−ポジション47が設けられた第3のルート53とからなる。なお、第1〜第3のルート51〜53は、直線に限定されず、曲線であっても良い。
【0013】
上記の各ポジションは、例えば、シフトレバー22が操作されることにより車両のトランスミッションの状態を切り替えるものである。Pポジション41は、パーキングポジションである。Rポジション42は、車両を後進させるポジションである。Nポジション43は、エンジンの動力をトランスミッションに伝達しないようにするポジション、すなわちニュートラルポジションである。Dポジション44は、エンジンの回転数等に応じてトランスミッションのギア比等を切り替えるポジションである。+ポジション45は、トランスミッションのギア比(エンジンの回転数を1としたトランスミッションの出力軸の回転数;トランスミッションの出力軸の回転数:エンジンの回転数)を高いギア比に1段ずつ切り替えるポジションである。Mポジション46は、+ポジション及び−ポジションに切り替える際に用意されたニュートラルポジションである。−ポジション47は、トランスミッションのギア比を低いギア比に1段ずつ切り替えるポジションである。なお、ポジションは、上記の例に限定されない。
【0014】
シフトユニット2は、例えば、略矩形状を有する本体20と、シフトゲート4が形成された本体20の上部21と、本体20内に設けられ、シフトレバー22のポジションを検出するシフトポジション検出装置1と、を備えて概略構成されている。
【0015】
シフトレバー22は、例えば、シフトゲート4に沿って移動する。なお、シフトゲート4の形状は、上記の例に限定されない。
【0016】
シフトゲート4には、例えば、案内溝4aが形成され、シフトレバー22の端部には、スライド部4bが形成されている。シフトレバー22は、例えば、この案内溝4aにスライド部4bが挿入、案内されて各ポジションに操作可能に構成されている。
【0017】
(シフトポジション検出装置の構成)
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のブロック図である。シフトポジション検出装置1は、主に、後述する第1及び第2の磁石と、角度検出センサとしての第1〜第6のMR(Magnetic Resistance)センサ11〜16と、判別部としての制御部17と、を備える。またシフトポジション検出装置1は、例えば、図2に示すように、シフトポジション情報180を記憶する記憶部18と、出力部19と、を備えて概略構成されている。
【0018】
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のMRセンサの配置と各ポジションの位置関係を示す概略図である。図3は、シフトレバー22がPポジション41に操作されている状態を示している。
【0019】
シフトパターン40の第1のルート51及び第3のルート53に沿ってシフトレバー22が操作されたとき、第1の磁石10aは、図3に示す第1の軌道54に沿って移動する。
【0020】
第1の磁石10aは、例えば、シフトレバー22が第1のルート51のPポジション41からDポジション44まで操作されるとき、第1の軌道54に沿って第1の操作位置54a〜第4の操作位置54dまで移動する。
【0021】
また、第1の磁石10bは、例えば、シフトレバー22が第3のルート53の+ポジション45から−ポジション47まで操作されるとき、第1の軌道54に沿って第3の操作位置54cから第5の操作位置54eまで移動する。
【0022】
つまり、シフトレバー22が第1のルート51のNポジション43に位置するとき、及び第3のルート53の+ポジション45に位置するとき、第1の磁石10aは、図3に示すように、共に第1の軌道54の第3の操作位置54cに位置する。
【0023】
また、シフトレバー22が第1のルート51のDポジション44に位置するとき、及び第3のルート53のMポジション46に位置するとき、第1の磁石10aは、図3に示すように、共に第1の軌道54の第4の操作位置54dに位置する。
【0024】
シフトポジション検出装置1は、上記のように、同じ領域に第1の磁石10aが位置していても、後述する第2の磁石10bの移動との組み合わせにより、シフトレバー22が第1のルート51のポジションを指示しているのか、第3のルート53のポジションを指示しているのかを判別する。
【0025】
図4(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る円柱形状を有する磁石から発生する磁気ベクトルの概略図であり、(b)は、角柱形状を有する磁石から発生する磁気ベクトルの概略図であり、(c)は、磁石の側面図である。図4(a)及び(b)は、例えば、第1の磁石10aと磁気ベクトル10Aとの関係を模式的に示すものであり、(c)は、第1の磁石10aと磁束10Cとの関係を模式的に示すものである。以下では、第1の磁石10aについて説明するが、材料や形状等は第2の磁石10bも同様である。また、以下では、第2の磁石10bの磁気ベクトルを磁気ベクトル10Bとする。
【0026】
第1の磁石10aは、例えば、アルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石等の永久磁石、又はこれらの永久磁石を樹脂に混ぜて成形した磁石等が用いられる。なお、第1の磁界発生部は、上記の例に限定されず、例えば、電磁石等であっても良い。
【0027】
第1の磁石10aは、例えば、図4(a)及び(c)に示すように、円柱形状を有する。また、第1の磁石10aは、例えば、図4(c)に示すように、基板100側がN極、シフトレバー22側がS極となり、磁束10Cが基板100側のN極から湧き出してS極に吸い込まれている。基板100は、第1〜第6のMRセンサ11〜16が配置されている。なお、第1の磁石10aの着磁の方向は、上記の例に限定されず、基板100側をS極、シフトレバー22側をN極としても良い。
【0028】
また、第1の磁石10aは、上記の例に限定されず、例えば、図4(b)に示すように、放射状に磁気ベクトル10Aを発生させる柱体であれば、基板100側の底面の形状が、一辺Aの正方形であっても良い。
【0029】
図5(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るMRセンサとHi又はLowと判別される磁気ベクトルの方向の関係を示す概略図であり、(b)は、MRセンサの回路構成を示す概略図であり、(c)は、MRセンサを横切る磁気ベクトルの角度θと出力電圧Voutの関係を示すグラフであり、(d)は、MRセンサから出力される出力Sと角度θの関係を示すグラフである。図5(c)は、例えば、印加する電圧Vを5v、HiとLoを判定するためのしきい電圧Vthを2.5vとした図である。図5(a)、(b)、(c)及び(d)では、第1のMRセンサ11を例にとって説明するが他のMRセンサについても同様である。
【0030】
第1のMRセンサ11は、例えば、図5(a)に示すように、対角線によって4つの領域(Low、Hi、Low、Hi)に分けられ、中心を通る磁気ベクトル10Aが、4つのいずれの領域にあるかで、制御部17に出力する出力Sが1(=Hi)と0(=Low)に切り替わるように構成されている。
【0031】
第1のMRセンサ11は、例えば、図5(b)に示すように、第1〜第4のMR素子111〜114によりブリッジ回路が形成されている。このMR素子は、例えば、蛇腹状に折り返された形状を有し、磁気ベクトル10Aと折り返された部分(感磁部)とのなす角度に基づいて抵抗値が変わる磁気抵抗素子である。ここで、折り返された部分(感磁部)とは、例えば、図5(b)に示す電流が流れる方向に対して直交する部分であり、磁気ベクトル10Aがこの感磁部に直交するとき、MR素子の抵抗値が最小となり、平行となるとき、抵抗値が最大となる。なお、図5(b)に示す電流の流れる方向と平行な部分の磁気抵抗の増減は、感磁部のそれと比べて無視できるほど小さいものとする。また、以下の各MRセンサの中心を通る磁気ベクトル10A以外でMRセンサの検出領域内を通る磁気ベクトル10Aは、MRセンサの中心を通る磁気ベクトル10Aと略平行であるものとする。
【0032】
第1のMRセンサ11は、例えば、図5(b)に示すように、第1及び第3のMR素子111、113に電圧Vが印加される。第1のMRセンサ11は、例えば、図5(b)、(c)及び(d)に示すように、第1のMR素子111と第2のMR素子112の中点電位(V)と、第3のMR素子113と第4のMR素子114の中点電位(V)の差分(=V−V)であるVoutと、しきい電圧Vthとに基づいて、VoutがVthより大きいときを1(Hi)、小さいときを0(Low)とする出力Sを制御部17に出力する。また、第2のMR素子112と第4のMR素子114の間は、接地されている。
【0033】
図5(a)に示す第1のMRセンサ11の模式図と、図5(b)に示す第1のMRセンサ11の第1〜第4のMR素子111〜114からなるブリッジ部分の模式図は、対応している。出力電圧Voutは、図5(b)に示す基準線11Aを基準とし、磁気ベクトル10Aがこの基準線11Aとなす角をθとすると、Voutは、図5(c)に示すCos曲線となる。なお、角度θは、例えば、基準線11Aから時計回りを正としている。
【0034】
第1のMRセンサ11は、例えば、図5(d)に示すように、0°≦θ≦45°の間は、出力SとしてHi(=1)を出力し、45°<θ≦135°の間は、出力SとしてLow(=0)を出力する。
【0035】
よって、第1のMRセンサ11(第1の角度検出センサ)は、例えば、第1の磁界発生部としての第1の磁石10aからの磁界(第1の磁界)の方向が90°(第1の角度)変化するごとに第1の出力(Hi)と第2の出力(Low)を繰り返し出力するように構成されている。なお、磁界の方向とは、第1〜第6のMRセンサ11〜16の中心を通る磁気ベクトルの方向であるものとする。
【0036】
また、第1のMRセンサ11は、例えば、第1の操作位置54aが第2の操作位置54bに切り替わる切替位置41a(第1の切替位置)を通る直線401(第1の直線)と、第3の操作位置54cが第4の操作位置54dに切り替わる切替位置43a(第2の切替位置)を通る直線407(第2の直線)とが直交する交点を中心とし、直線401、407が第1の出力(Hi)と第2の出力(Low)の境界位置となるように配置される。
【0037】
第2のMRセンサ12(第4の角度検出センサ)は、例えば、切替位置42a(第3の切替位置)を対称点として第1のMRセンサ11と点対称の位置に配置される。言い換えるなら、第2のMRセンサ12は、例えば、切替位置41aを通る直線405と、切替位置43aを通る直線403とが直交する交点を中心とし、直線403、405が第1の出力(Hi)と第2の出力(Low)の境界位置となるように配置される。
【0038】
また、第2のMRセンサ12は、例えば、第1の磁石10aからの磁界の方向が90°(第3の角度)変化するごとに第1の出力(Hi)と第2の出力(Low)を繰り返し出力するように構成されている。
【0039】
第3のMRセンサ13(第2の角度検出センサ)は、例えば、第1の磁石10aからの磁界の方向が90°(第2の角度)変化するごとに第1の出力(Hi)と第2の出力(Low)を繰り返し出力するように構成されている。
【0040】
また、第3のMRセンサ13は、例えば、第2の操作位置54bが第3の操作位置54cに切り替わる切替位置42a(第3の切替位置)を通る直線402(第3の直線)と、第4の操作位置54dが第5の操作位置54eに切り替わる切替位置44a(第4の切替位置)を通る直線408(第4の直線)とが直交する交点を中心とし、直線402、408が第1の出力(Hi)と第2の出力(Low)の境界位置となるように配置される。
【0041】
第4のMRセンサ14(第5の角度検出センサ)は、例えば、切替位置43aを対称点として第3のMRセンサ13と点対称の位置に配置され、第1の磁石10aからの磁界の方向が90°(第4の角度)変化するごとに第1の出力(Hi)と第2の出力(Low)を繰り返し出力するように構成されている。言い換えるなら、第4のMRセンサ14は、例えば、切替位置42aを通る直線406と、切替位置44aを通る直線404とが直交する交点を中心とし、直線404、406が第1の出力(Hi)と第2の出力(Low)の境界位置となるように配置される。なお、上記の第1〜第4の角度は、90°に限定されず、各MRセンサを構成するMR素子の数や配置に応じて45°等の角度であっても良い。
【0042】
ここで、第2の磁石10bは、例えば、上記の第1〜第4のMRセンサ11〜14の検出領域外に磁界を発生させ、シフトレバー22が第1のルート51を移動するときは、直線409、410、411で囲まれる図3の左側の第1の領域55aに位置し、シフトレバー22が3のルート53を移動するときは、直線409、410、411で囲まれる図3の右側の第2の領域55bに位置するように構成されている。第2の磁石10bは、例えば、図3に示すように、第2の軌道55に沿って第1及び第2の領域55a、55bを移動する。
【0043】
第5のMRセンサ15(第3の角度検出センサ)は、例えば、第2の磁石10bが第1の領域55aに位置するときは、第3の出力(Low)を行い、第2の領域55bに位置するときは、第4の出力(Hi)を行うように構成されている。
【0044】
第6のMRセンサ16(第6の角度検出センサ)は、例えば、第2の磁石10bが第1の領域55aに位置するときは、第3の出力(Low)を行い、第2の領域55bに位置するときは、第4の出力(Hi)を行うように構成されている。
【0045】
上記のように、第1及び第2のMRセンサ11、12、第3及び第4のMRセンサ13、14、第5及び第6のMRセンサ15、16の対となるMRセンサは、第1又は第2の磁石10a、10bの位置により、同じ出力Sを行うように構成されている。なお、第1及び第2のMRセンサ11、12、第3及び第4のMRセンサ13、14の出力Sは、第1の出力がLowで第2の出力がHiであっても良く、第5及び第6のMRセンサ15、16の出力Sは、第3の出力がHiで第4の出力がLowであっても良い。
【0046】
図6は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション情報の概略図である。制御部17は、図6に示すように、第1〜第6のMRセンサ11〜16の出力の組み合わせとシフトポジション情報180に基づいて各ポジションを判別する。
【0047】
出力部19は、例えば、車両ECU(Electronic Control Unit)に接続され、判別したポジションの情報を出力する。車両の制御部は、例えば、取得したポジションの情報に基づいて車両のトランスミッションの状態を切り替える。
【0048】
(動作)
図7(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のPポジションの判別に関する概略図であり、(b)は、Rポジションの判別に関する概略図である。図8(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のNポジションの判別に関する概略図であり、(b)は、Dポジションの判別に関する概略図である。図9(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のMポジションの判別に関する概略図であり、(b)は、+ポジションの判別に関する概略図である。図10は、本発明の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置の−ポジションの判別に関する概略図である。なお、以下において、第1及び第2のMRセンサ11、12、第3及び第4のMRセンサ13、14、第5及び第6のMRセンサ15、16の一対の出力Sを(Hi、Hi、Hi)等と記載するものとする。
【0049】
以下に、ユーザが、シフトレバー22をシフトゲート4に沿ってそれぞれのポジションに操作する場合のポジションの判別について説明する。まず、ユーザが、Nポジション43からPポジション41に、シフトレバー22を操作する場合について説明する。
【0050】
(Pポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22をPポジション41に操作すると、シフトレバー22と共にPポジション41に第1の磁石10aが移動する。第2の磁石10bは、シフトレバー22の操作が第1の軌道54に沿った操作なので、第1の領域55aに位置する。
【0051】
磁気ベクトル10Aは、図7(a)に示すように、移動した第1の磁石10aの磁界に基づいて、第1及び第2のMRセンサ11、12の出力SがLowとなる方向、第3及び第4のMRセンサ13、14の出力SがLowとなる方向から横切る。また、第5及び第6のMRセンサ15、16は、第2の磁石10bが第1の領域55aに位置することから、共にLowを出力する。
【0052】
制御部17は、入力した第1〜第6のMRセンサ11〜16の出力Sとシフトポジション情報180を比較する。制御部17は、入力が(Low、Low、Low)であることから、シフトポジション情報180に基づいてシフトレバー22のポジションをNポジション41と判別する。
【0053】
(Rポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22をRポジション42に操作すると、シフトレバー22と共にRポジション42に第1の磁石10aが移動する。第2の磁石10bは、シフトレバー22の操作が第1の軌道54に沿った操作なので、第1の領域55aに位置する。
【0054】
磁気ベクトル10Aは、図7(b)に示すように、移動した第1の磁石10aの磁界に基づいて、第1及び第2のMRセンサ11、12の出力SがHiとなる方向、第3及び第4のMRセンサ13、14の出力SがLowとなる方向から横切る。また、第5及び第6のMRセンサ15、16は、第2の磁石10bが第1の領域55aに位置することから、共にLowを出力する。
【0055】
制御部17は、入力した第1〜第6のMRセンサ11〜16の出力Sとシフトポジション情報180を比較する。制御部17は、入力が(Hi、Low、Low)であることから、シフトポジション情報180に基づいてシフトレバー22のポジションをRポジション42と判別する。
【0056】
(Nポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22をNポジション43に操作すると、シフトレバー22と共にNポジション43に第1の磁石10aが移動する。第2の磁石10bは、シフトレバー22の操作が第1の軌道54に沿った操作なので、第1の領域55aに位置する。
【0057】
磁気ベクトル10Aは、図8(a)に示すように、移動した第1の磁石10aの磁界に基づいて、第1及び第2のMRセンサ11、12の出力SがHiとなる方向、第3及び第4のMRセンサ13、14の出力SがHiとなる方向から横切る。また、第5及び第6のMRセンサ15、16は、第2の磁石10bが第1の領域55aに位置することから、共にLowを出力する。
【0058】
制御部17は、入力した第1〜第6のMRセンサ11〜16の出力Sとシフトポジション情報180を比較する。制御部17は、入力が(Hi、Hi、Low)であることから、シフトポジション情報180に基づいてシフトレバー22のポジションをNポジション43と判別する。
【0059】
(Dポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22をDポジション44に操作すると、シフトレバー22と共にDポジション44に第1の磁石10aが移動する。第2の磁石10bは、シフトレバー22の操作が第1の軌道54に沿った操作なので、第1の領域55aに位置する。
【0060】
磁気ベクトル10Aは、図8(b)に示すように、移動した第1の磁石10aの磁界に基づいて、第1及び第2のMRセンサ11、12の出力SがLowとなる方向、第3及び第4のMRセンサ13、14の出力SがHiとなる方向から横切る。また、第5及び第6のMRセンサ15、16は、第2の磁石10bが第1の領域55aに位置することから、共にLowを出力する。
【0061】
制御部17は、入力した第1〜第6のMRセンサ11〜16の出力Sとシフトポジション情報180を比較する。制御部17は、入力が(Low、Hi、Low)であることから、シフトポジション情報180に基づいてシフトレバー22のポジションをNポジション43と判別する。
【0062】
(Mポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22を、Dポジション44から第2のルート52を介して第3のルート53のMポジション46に操作すると、第1の磁石10aは、シフトレバー22と共に移動せず、第4の操作位置54dに留まる。第2の磁石10bは、シフトレバー22の操作が第3のルート53に沿った操作となるので、第1の領域55aから第2の領域55bに移動する。
【0063】
磁気ベクトル10Aは、図9(a)に示すように、第1の磁石10aの磁界に基づいて、第1及び第2のMRセンサ11、12の出力SがLowとなる方向、第3及び第4のMRセンサ13、14の出力SがHiとなる方向から横切る。また、第5及び第6のMRセンサ15、16は、第2の磁石10bが第1の領域55aから第2の領域55bに移動することから、共にHiを出力する。
【0064】
制御部17は、入力した第1〜第6のMRセンサ11〜16の出力Sとシフトポジション情報180を比較する。制御部17は、入力が(Low、Hi、Hi)であることから、シフトポジション情報180に基づいてシフトレバー22のポジションをMポジション46と判別する。
【0065】
(+ポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22を+ポジション45に操作すると、シフトレバー22と共に+ポジション45に第1の磁石10aが移動する。第2の磁石10bは、シフトレバー22の操作が第3のルート53に沿った操作なので、第2の領域55bに位置する。
【0066】
磁気ベクトル10Aは、図9(b)に示すように、移動した第1の磁石10aの磁界に基づいて、第1及び第2のMRセンサ11、12の出力SがHiとなる方向、第3及び第4のMRセンサ13、14の出力SがHiとなる方向から横切る。また、第5及び第6のMRセンサ15、16は、第2の磁石10bが第2の領域55bに位置することから、共にHiを出力する。
【0067】
制御部17は、入力した第1〜第6のMRセンサ11〜16の出力Sとシフトポジション情報180を比較する。制御部17は、入力が(Hi、Hi、Hi)であることから、シフトポジション情報180に基づいてシフトレバー22のポジションを+ポジション45と判別する。
【0068】
(−ポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22を−ポジション47に操作すると、シフトレバー22と共に−ポジション47に第1の磁石10aが移動する。第2の磁石10bは、シフトレバー22の操作が第3のルート53に沿った操作なので、第2の領域55bに位置する。
【0069】
磁気ベクトル10Aは、図10に示すように、移動した第1の磁石10aの磁界に基づいて、第1及び第2のMRセンサ11、12の出力SがLowとなる方向、第3及び第4のMRセンサ13、14の出力SがLowとなる方向から横切る。また、第5及び第6のMRセンサ15、16は、第2の磁石10bが第2の領域55bに位置することから、共にHiを出力する。
【0070】
制御部17は、入力した第1〜第6のMRセンサ11〜16の出力Sとシフトポジション情報180を比較する。制御部17は、入力が(Low、Low、Hi)であることから、シフトポジション情報180に基づいてシフトレバー22のポジションを−ポジション47と判別する。
【0071】
(第1の実施の形態の効果)
上記の第1の実施の形態に係るシフトポジション検出装置1によれば、ポジションの数(最大8ポジション)より少ない第1〜第6のMRセンサ11〜16の出力の組み合わせで各ポジションを判別することができる。また、シフトポジション検出装置1は、その出力を2重系としているので、MRセンサの故障を検出することができる。さらに、シフトポジション検出装置1は、使用するMRセンサが少ないので、製造コストを削減することができる。
【0072】
また、シフトポジション検出装置1の第1〜第4のMRセンサ11〜14は、各ポジションの切替位置と各MRセンサの中心を通る直線上に配置され、さらに、HiとLowの切替の境界と当該直線を一致させて配置されるので、当該直線上に配置しない場合と比べて、当該境界にて出力が切り替わり、切替位置に応じた正確な出力を行うことができ、シフトポジション検出装置1は、正確にポジションを判別することができる。シフトポジション検出装置1は、各ポジションの切替位置と各MRセンサの中心を通る直線上に配置されるので、MRセンサの基板100に対する組み付け精度が向上し、正確にポジションを判別することができる。また、シフトポジション検出装置1は、ポジションの切換に関して中間出力が存在しないので、誤判定を防止することができる。
【0073】
さらに、第1〜第6のMRセンサ11〜16は、アナログ出力ではなく、Hi(=1)かLow(=0)かのデジタル出力を行うので、車両内に発生する電磁波ノイズ等の影響を受けにくいので、シフトポジション検出装置1は、ポジションを正確に判別することができる。
【0074】
シフトポジション検出装置1は、切替位置を正確に設定することができるので、ユーザに良好な操作感を付与することができる。
【0075】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、軌道6上の4つのポジションを2つの磁気センサで検出する点で第1の実施の形態と異なっている。
【0076】
図11(a)は、本発明の第2の実施の形態に係るシフトポジション検出装置のMRセンサの配置と各ポジションの位置関係を示す概略図であり、(b)は、シフトポジション情報の概略図である。以下に、第1の実施の形態と同じ機能及び構成を有する部分は、第1の実施の形態と同じ符号を付し、その説明は省略するものとする。
【0077】
本実施の形態に係る第1のMRセンサ60aは、例えば、図11(a)に示すように、第1のポジション61が第2のポジション62に切り替わる切替位置6aを通る直線600と、第3のポジション63が第4のポジション64に切り替わる切替位置6cを通る直線602とが直交する交点を中心とし、直線600、602が第1の出力(Hi)と第2の出力(Low)の境界位置となるように配置される。
【0078】
本実施の形態に係る第2のMRセンサ60bは、例えば、図11(a)に示すように、第2のポジション62が第3のポジション63に切り替わる切替位置6bを通る直線601と、第4のポジション64が第5のポジション65に切り替わる切替位置6dを通る直線603とが直交する交点を中心とし、直線601、603が第1の出力(Hi)と第2の出力(Low)の境界位置となるように配置される。
【0079】
磁石10cは、例えば、第1の実施の形態における第1及び第2の磁石10a、10bと同様の材質及び形状からなる。また、磁石10cは、シフトレバー22の操作により、軌道6に沿って移動するものとする。なお、軌道6は、直線に限定されない。
【0080】
(第1のポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22を第1のポジション61に操作すると、シフトレバー22と共に第1のポジション61に磁石10cが移動する
【0081】
磁気ベクトル10Aは、図11(a)に示すように、移動した磁石10cの磁界に基づいて、第1及び第2のMRセンサ60a、60bの出力SがLowとなる方向から横切る。
【0082】
制御部17は、入力した第1及び第2のMRセンサ60a、60bの出力Sと、図11(b)に示すシフトポジション情報181を比較する。制御部17は、入力が(Low、Low)であることから、シフトポジション情報181に基づいてシフトレバー22のポジションを第1のポジション61と判別する。
【0083】
(第2のポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22を第2のポジション62に操作すると、シフトレバー22と共に第2のポジション62に磁石10cが移動する
【0084】
磁気ベクトル10Aは、図11(a)に示すように、移動した磁石10cの磁界に基づいて、第1のMRセンサ60aの出力SがHi、第2のMRセンサ60bの出力SがLowとなる方向から横切る。
【0085】
制御部17は、入力した第1及び第2のMRセンサ60a、60bの出力Sとシフトポジション情報181を比較する。制御部17は、入力が(Hi、Low)であることから、シフトポジション情報181に基づいてシフトレバー22のポジションを第2のポジション62と判別する。
【0086】
(第3のポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22を第3のポジション63に操作すると、シフトレバー22と共に第3のポジション63に磁石10cが移動する
【0087】
磁気ベクトル10Aは、図11(a)に示すように、移動した磁石10cの磁界に基づいて、第1のMRセンサ60aの出力SがHi、第2のMRセンサ60bの出力SがHiとなる方向から横切る。
【0088】
制御部17は、入力した第1及び第2のMRセンサ60a、60bの出力Sとシフトポジション情報181を比較する。制御部17は、入力が(Hi、Hi)であることから、シフトポジション情報181に基づいてシフトレバー22のポジションを第3のポジション63と判別する。
【0089】
(第4のポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22を第4のポジション64に操作すると、シフトレバー22と共に第4のポジション64に磁石10cが移動する
【0090】
磁気ベクトル10Aは、図11(a)に示すように、移動した磁石10cの磁界に基づいて、第1のMRセンサ60aの出力SがLow、第2のMRセンサ60bの出力SがHiとなる方向から横切る。
【0091】
制御部17は、入力した第1及び第2のMRセンサ60a、60bの出力Sとシフトポジション情報181を比較する。制御部17は、入力が(Low、Hi)であることから、シフトポジション情報181に基づいてシフトレバー22のポジションを第4のポジション64と判別する。
【0092】
(第5のポジションの判別)
ユーザがシフトレバー22を第5のポジション65に操作すると、シフトレバー22と共に第5のポジション65に磁石10cが移動する
【0093】
磁気ベクトル10Aは、図11(a)に示すように、移動した磁石10cの磁界に基づいて、第1のMRセンサ60aの出力SがLow、第2のMRセンサ60bの出力SがLowとなる方向から横切る。つまり、第5のポジション65は、第1のポジション61と同じ出力Sの組み合わせであるので、第1及び第5のポジション61、65は、判別できない。しかし、第1の実施の形態において示したように、シフトパターンのレイアウトの自由度の点で有効である。
【0094】
(第2の実施の形態の効果)
上記の第2の実施の形態に係るシフトポジション検出装置1によれば、ポジションの数(4つ)より少ない(2つ)第1及び第2のMRセンサ60a、60bの出力Sの組み合わせでポジションを判別することができる。シフトポジション検出装置1は、使用するMRセンサの数が少ないので製造コストを削減することができる。
【0095】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されず、本発明の技術思想を逸脱あるいは変更しない範囲内で種々の変形及び組み合わせが可能である。
【0096】
上記に記載のシフトポジション検出装置1は、2つのMRセンサを対で用いていたが、1つのMRセンサ、つまり、3つのMRセンサによって各ポジションを判別しても良い。
【0097】
上記に記載のMRセンサのHiとLowは、例えば、各MRセンサで異なっていても良い。
【0098】
また、各MRセンサは、アナログ出力を行い、制御部17によってHi又はLowと判定を行うように構成されても良い。
【0099】
上記に記載の各MRセンサは、磁気抵抗素子を用いた磁気センサであったが、これに限定されず、磁気ベクトル10A、10Bの方向の変化を検出することができるセンサであれば良い。
【符号の説明】
【0100】
1…シフトポジション検出装置、2…シフトユニット、4…シフトゲート、4a…案内溝、4b…スライド部、6…軌道、6a〜6d…切替位置、10A、10B…磁気ベクトル、10C…磁束、10a…第1の磁石、10b…第2の磁石、10c…磁石、11〜16…第1〜第6のMRセンサ、11A…基準線、17…制御部、18…記憶部、19…出力部、20…本体、21…上部、22…シフトレバー、40…シフトパターン、41…Pポジション、41a…切替位置、42…Rポジション、42a…切替位置、43…Nポジション、43a…切替位置、44…Dポジション、44a…切替位置、45…+ポジション、46…Mポジション、47…−ポジション、51〜53…第1〜第3のルート、54、55…第1及び第2の軌道、54a〜54e…操作位置、55a、55b…第1及び第2の領域、60a、60b…第1及び第2のMRセンサ、61〜65…第1〜第5のポジション、100…基板、111〜114…第1〜第4のMR素子、180、181…シフトポジション情報、401〜409…直線、600〜603…直線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のルート上の第1乃至第5の操作位置に操作可能な操作部と、
前記操作部と共に前記第1のルートを移動し、第1の磁界を発生する第1の磁界発生部と、
前記第1の磁界発生部からの前記第1の磁界の方向が第1の角度変化するごとに第1及び第2の出力を繰り返し出力し、前記第1の操作位置が前記第2の操作位置に切り替わる第1の切替位置を通る第1の直線と、前記第3の操作位置が前記第4の操作位置に切り替わる第2の切替位置を通る第2の直線とが直交する交点を中心とし、前記第1及び第2の直線が前記第1及び第2の出力の境界位置となるように配置された第1の角度検出センサと、
前記第1の磁界発生部からの前記第1の磁界の方向が第2の角度変化するごとに前記第1及び第2の出力を繰り返し出力し、前記第2の操作位置が前記第3の操作位置に切り替わる第3の切替位置を通る第3の直線と、前記第4の操作位置が前記第5の操作位置に切り替わる第4の切替位置を通る第4の直線とが直交する交点を中心とし、前記第3及び第4の直線が前記第1及び第2の出力の境界位置となるように配置された第2の角度検出センサと、
前記第1及び第2の角度検出センサから出力される前記第1及び第2の出力の組み合わせに基づいて前記操作部の前記第1乃至第5の操作位置を判別する判別部と、
を備える操作位置検出装置。
【請求項2】
前記操作部は、前記第1のルートから移動可能な第2のルートと、前記第2のルートから移動可能な第3のルートを有し、
前記第1及び第2の角度検出センサの検出領域外に第2の磁界を発生させ、前記操作部が前記第1のルートを移動するときは、第1の領域に位置し、前記操作部が前記3のルートを移動するときは、第2の領域に位置する第2の磁界発生部と、
前記第2の磁界発生部が前記第1の領域に位置するときは、第3の出力を行い、前記第2の領域に位置するときは、第4の出力を行う第3の角度検出センサと、
前記判別部は、前記第1乃至第3の出力の組み合わせに基づいて前記第1のルートにおける操作位置を判別し、前記第1、第2及び第4の出力の組み合わせに基づいて前記第3のルートの操作位置を判別する請求項1に記載の操作位置検出装置。
【請求項3】
前記第3の切替位置を対称点として前記第1の角度検出センサと点対称の位置に配置され、前記第1の磁界発生部からの前記第1の磁界の方向が第3の角度変化するごとに前記第1及び第2の出力を繰り返し出力する第4の角度検出センサと、
前記第2の切替位置を対称点として前記第2の角度検出センサと点対称の位置に配置され、前記第1の磁界発生部からの前記第1の磁界の方向が第4の角度変化するごとに前記第1及び第2の出力を繰り返し出力する第5の角度検出センサと、
を備え、
前記判別部は、前記第1、第2、第4及び第5の角度検出センサから出力される前記第1及び第2の出力の組み合わせに基づいて前記第1のルートの操作位置を判別する請求項2に記載の操作位置検出装置。
【請求項4】
前記第2の磁界発生部が前記第1の領域に位置するときは、前記第3の出力を行い、前記第2の領域に位置するときは、前記第4の出力を行う第6の角度検出センサを備え、
前記判別部は、前記第1乃至第3の出力の組み合わせに基づいて前記第1のルートにおける操作位置を判別し、前記第1、第2及び第4の出力の組み合わせに基づいて前記第3のルートの操作位置を判別する請求項3に記載の操作位置検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−163783(P2011−163783A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−23620(P2010−23620)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】