説明

施設情報出力装置、施設情報出力方法、施設情報出力プログラム

【課題】隣接施設を検索条件として入力可能な施設情報出力装置等を提供する。
【解決手段】
目的施設の施設情報、及び、目的施設の隣接施設の施設情報を検索条件として受け付ける。施設毎の隣接関係が定義されたデータベースを用いて、前記隣接施設に隣接している目的施設を抽出し、抽出した目的施設の施設情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的とする施設の隣接施設を検索条件として入力することにより、目的とする施設を検索可能な施設情報出力装置、施設情報出力方法、施設情報出力プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、目的とする施設の検索を行い、施設情報を出力する装置が種々提案されている。例えば、下記特許文献1には、施設のジャンルと地域名とを検索条件として絞り込み検索を行うナビゲーション装置が記載されている。
【特許文献1】特開2006−194817号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記特許文献1に記載されたナビゲーション装置では、目的とする施設が存在する地域名がわからない場合は、目的とする施設の絞り込みが困難であった。
【0004】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、目的とする施設の隣接施設を検索条件として入力することにより、目的とする施設を検索可能な施設情報出力装置、施設情報出力方法、施設情報出力プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る施設情報出力装置は、施設毎の施設名を含む施設情報を格納するデータベースと、第一の施設の施設名の入力を受け付ける第一施設情報入力手段と、第二の施設の施設名の入力を受け付ける第二施設情報入力手段と、前記第一の施設の施設名に対応し、かつ、前記第二の施設の施設名に対応する施設と隣接関係に有る施設の施設情報を前記データベースから検索する施設検索手段と、前記検索した施設情報を出力する施設情報出力手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に係る発明は、請求項1の施設情報出力装置において、前記施設検索手段は、前記第一の施設と前記第二の施設とが隣接関係に有るか否かを判断する隣接関係判断手段を備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係る発明は、請求項2の施設情報出力装置において、前記施設情報には、前記施設毎に該施設と隣接関係に有る施設の施設情報が関連付けられており、前記隣接関係判断手段は、前記関連付けられた施設の施設情報に基いて隣接関係を判断することを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係る発明は、請求項2の施設情報出力装置において、前記施設情報は、前記施設毎の位置情報を有しており、前記隣接関係判断手段は、前記位置情報に基いて隣接関係を判断することを特徴とする。
【0009】
請求項5に係る発明は、施設情報出力方法において、第一の施設の施設名の入力を受け付ける第一施設情報入力ステップと、第二の施設の施設名の入力を受け付ける第二施設情報入力ステップと、前記第一の施設の施設名に対応し、かつ、前記第二の施設の施設名に対応する施設と隣接関係に有る施設の施設情報を前記データベースから検索する施設検索ステップと、前記検索した施設情報を出力する施設情報出力ステップとからなることを特徴とする。
【0010】
請求項6に係る発明は、施設情報出力プログラムは、コンピュータに、第一の施設の施設名の入力を受け付ける第一施設情報入力ステップと、第二の施設の施設名の入力を受け付ける第二施設情報入力ステップと、前記第一の施設の施設名に対応し、かつ、前記第二の施設の施設名に対応する施設と隣接関係に有る施設の施設情報を前記データベースから検索する施設検索ステップと、前記検索した施設情報を出力する施設情報出力ステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、目的とする施設に対して、隣接している施設の施設名を検索条件として入力することができるので、利用者が所望する施設を容易に検索することができる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、第一の施設と第二の施設とが隣接関係に有るか否かを判断する隣接関係判断手段を備えるので、該隣接関係判断手段による判断結果を用いて利用者が所望する施設を容易に検索することができる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、施設毎に該施設に隣接している施設の施設情報が関連付けられているので、関連付けられた情報を参照して利用者が所望する施設を容易に検索することができる。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、施設毎に該施設の位置情報を有しているので、位置情報を参照して利用者が所望する施設を容易に検索することができる。
【0015】
請求項5に係る発明によれば、目的とする施設に対して、隣接している施設の施設名を検索条件として入力することができるので、利用者が所望する施設を容易に検索することができる。
【0016】
請求項6に係る発明によれば、目的とする施設に対して、隣接している施設の施設名を検索条件として入力することができるので、利用者が所望する施設を容易に検索することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態として具体化したナビゲーション装置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】
まず、本実施形態に係るナビゲーション装置の概略構成について図1に基いて説明する。図1は本実施形態に係るナビゲーション装置1のブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係るナビゲーション装置1は、自車の現在位置を検出する現在地検出処理部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基いて各種の演算処理を行うナビゲーション制御部13と、利用者からの操作を受け付ける操作部14と、利用者に対して地図等の情報を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内等に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、不図示の道路交通情報センタや地図情報配信センタ等との間で通信を行う通信装置17と、液晶ディスプレイ15の表面に装着されたタッチパネル18とから構成されている。
【0019】
現在地検出処理部11は、GPS31、方位センサ32、距離センサ33、高度計(図示せず)等からなり、現在の自車の位置、方位、目標物(例えば、交差点)までの距離等を検出することが可能となっている。
【0020】
GPS31は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することにより、地球上における自車の現在地及び現在時刻を検出する。また、方位センサ32は、地磁気センサやジャイロセンサ、或いは、ステアリングホイール(図示せず)の回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等により構成され、自車方位を検出する。また、距離センサ33は、例えば、自車の車輪(図示せず)の回転速度を測定し、測定した回転速度に基いて距離を検出するセンサ、加速度を測定し、測定した加速度を2回積分して距離を検出するセンサ等から構成され、自車の移動距離を検出する。
【0021】
データ記録部12には、地図DB25、所定のプログラム等が記憶されている。
【0022】
地図DB25は、経路案内、交通情報案内及び地図表示に必要な各種地図データが記憶されている。また、地図DB25には、道路情報が記憶されている。道路情報には、ノードデータ、リンクデータが含まれる。ノードデータは、道路上の地点を示すデータであり、その地点の位置情報として座標を有する。リンクデータは、上記ノードデータ同士を接続する道路を示すデータであり、リンク両端のノードを示すノードデータ対、リンクの長さや道路幅、リンクの道路種別などのデータが含まれる。また、そのリンク自体の走行規制(一方通行、時間帯規制)や道路名称等のデータが含まれているので、リンクデータにより道路を特定することができる。また、ノードデータ、リンクデータには、それぞれノードID、リンクIDが付与されている。
【0023】
また、地図DB25には、後述する検索処理において利用される検索データベース51が記憶されている。検索データベース51の詳細については後述する。
また、地図DB25の内容は、不図示の地図情報配信センタから通信装置17を介して配信された更新情報に基いて更新される。
【0024】
ナビゲーション制御部13は、CPU41、RAM42、ROM43等を備えている。CPU41は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う演算装置及び制御装置として機能する。RAM42は、CPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用される。ROM43には、制御用のプログラムのほか、後述する施設情報出力処理のプログラム等が記憶される。
【0025】
ナビゲーション制御部13には、操作部14、液晶ディスプレイ15、スピーカ16、通信装置17、タッチパネル18の各周辺装置(アクチュエータ)が電気的に接続されている。
【0026】
操作部14は、走行開始時の現在地を修正し、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際や施設に関する情報の検索を行う場合等に操作され、各種のキーや複数の操作スイッチから構成される。また、ナビゲーション制御部13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基き、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【0027】
液晶ディスプレイ15には、現在走行中の地図情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までの推奨経路、推奨経路に沿った案内情報、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
【0028】
スピーカ16は、ナビゲーション制御部13からの指示に基いて、推奨経路に沿った走行を案内する音声ガイダンス等を出力する。
【0029】
通信装置17は、地図情報配信センタと通信を行う携帯電話網等による通信手段であり、地図情報配信センタとの間で最もバージョンの新しい更新地図情報等の送受信を行う。また、通信装置17は地図情報配信センタに加えて、道路交通情報センタ等から送信された渋滞情報やサービスエリアの混雑状況等の各情報から成る交通情報を受信する。
【0030】
タッチパネル18は、液晶ディスプレイ15の表面部に装着された透明なパネル状のタッチスイッチであり、液晶ディスプレイ15の画面に表示されたボタンや地図上を押下することによって各種指示コマンドを入力することが可能に構成されている。
【0031】
なお、上述した構成は単なる一例であり、本実施形態は、この構成に限定されるものではない。
【0032】
[施設情報出力処理]
次に、本実施形態において実行される施設情報出力処理について図面を参照しつつ説明する。図2は、施設情報出力処理のフローチャートである。施設情報出力処理は、操作部14による所定の操作に基いて開始される。なお、本実施形態の説明においては、隣接施設という用語を用いるが、この用語は隣り合う施設のみではなく、所定数の施設だけ離れて位置する施設をも含むものとする。
【0033】
まず、S1では、液晶ディスプレイ15に入力画面を表示する。図3は、S1で表示される入力画面の一例を示している。入力画面には、文字入力ボタン31、文字表示部32、完了ボタン33が表示されている。文字入力ボタン31は、50音のひらがなを入力するときに用いられる。入力表示部32は、文字入力ボタン31で入力されたひらがなを表示する。完了ボタン33は、文字入力を終了するときに用いられる。
【0034】
S1で入力画面を表示した後、S2に移行する。S2では、文字入力ボタン31及び完了ボタン33の操作が可能な状態となり、利用者は所望の施設(以下、「第1施設」という。)の名称を入力する。このとき、施設名称の一部を入力してもよい。完了ボタン33が押下されることにより、S3に移行する。
【0035】
S3では、S2で入力された文字列に基いて検索処理を実行する。検索処理では、後述する検索データベース51を用いて、S2で入力された文字列と一致する施設名の施設IDを検索する。その後、S4に進む。
【0036】
S4では、液晶ディスプレイ15に、検索結果画面を表示する。検索結果画面では、S3で抽出した施設IDに対応する施設名称等が表示される。図4は、S4で表示される検索結果画面の一例を示している。検索結果画面には、名称表示部41、エリア絞り込みボタン42、ジャンル絞り込みボタン43、隣接施設絞り込みボタン44、スクロールボタン45、検索結果表示部46が設けられている。
【0037】
名称表示部41には、S2で入力された文字列が表示される。エリア絞り込みボタン42は、検索結果に対しエリアを条件として絞り込むときに押下される。ジャンル絞り込みボタン43は、検索結果に対しジャンルを条件として絞り込むときに押下される。隣接施設絞り込みボタン44は、検索結果に対し隣接施設を条件として絞り込むときに押下される。
【0038】
また、スクロールボタン45を押下することにより、検索結果がスクロールされる。検索結果表示部46には、検索結果が表示される。このとき、検索された施設名称の右側に、検索された件数が表示される。図4に示した状態において、隣接施設絞り込みボタン44が押下されると(S5)、S6に移行する。
【0039】
S6では、S1と同様に入力画面を表示する(図5参照)。その後、S7に移行し、利用者からの入力を受け付ける状態となる。S7では、利用者は所望する施設と隣接関係に有る施設(以下、「第2施設」という。)の名称を入力する。ここで、完了ボタン33が押下されることにより、S8に移行する。
【0040】
S8では、S7で入力された文字列、S2で入力された文字列、及び、検索データベース51を用いて検索を行う。S8で実行される検索処理の詳細については後述する。
S9では、液晶ディスプレイ15に、検索結果画面を表示する(図6参照)。この検索結果画面上に表示された施設名称のうち、利用者が所望する施設名称を選択することにより、選択した施設を目的地として設定することや、選択した施設を中心とした地図表示を行なうことが可能である。
【0041】
なお、上述したフローチャートにおいては、2回の検索処理を実行するものであったが、第1施設の施設名称及び第2施設の施設名称の両方を同一画面上で入力し、1回の検索処理を実行するように構成してもよい。
【0042】
[検索処理]
(第1の方法)
次に、図2のS3及びS8で実行される検索処理の詳細について説明する。検索処理では、図7に示される検索データベース51を用いる。この検索データベース51は、施設毎に、施設IDをキーとして、施設名称、接続施設、右施設、左施設を属性として有する。施設名称属性は、施設の施設名称を示すものである。接続施設属性は、隣り合う施設が存在するか否かを示すものである。ここで、隣り合う施設が存在する場合は、属性値が「有」となり、隣り合う施設が存在しない場合は、属性値が「無」となる。右施設属性は、右側に隣り合う施設の施設IDを属性値として有する。左施設属性は、左側に隣り合う施設の施設IDを属性値として有する。
【0043】
図7に示した検索データベース51を用いた検索処理について具体的に説明する。以下においては、「ほへと書店」(第2施設)に隣接する「いろはストア」(第1施設)を目的とする施設とした場合について説明する。
上述したS2において、利用者は「いろは」と入力する(図3参照)。これにより、検索データベース51を参照することにより、「いろは」を施設名称属性の属性値に含む施設ID「1」、「2」、「8」が抽出される(S3)。
【0044】
これにより、S4では、いろはストアが2件、いろはデパートが1件、検索されたことを示す検索結果画面が液晶ディスプレイ15に表示される(図4参照)。
【0045】
ここで、隣接施設絞り込みボタン44が入力されると、S3で抽出された施設IDごとに(この例では、施設ID「1」、「2」、「8」)、接続施設が存在するか否かを判断する。接続施設が存在するか否かは、検索データベース51の接続施設属性を参照することで判断することができる。ここでは、施設ID「1」、「2」、「8」のうち、施設ID「1」、「2」については、接続施設属性の属性値が「有」となっているので、施設ID「1」の「いろはストア」及び施設ID「2」の「いろはデパート」には接続施設が存在すると判断される。接続施設が存在すると判断された施設IDについては、右側及び左側に隣り合う施設の施設IDと対応づけてRAM42に記憶される。
【0046】
ここでは、施設ID「1」に対して、接続施設としての施設ID「3」及び施設ID「11」が対応づけて記憶され、また、施設ID「2」に対して、接続施設としての施設ID「9」及び施設ID「25」が対応づけて記憶される。
【0047】
その後、S7で「ほへと」と入力される(図5参照)。その後、S8では、RAM42に記憶された接続施設の施設IDの施設名称属性の属性値に「ほへと」が含まれるか否かを判断する。このとき、施設ID「1」の右施設ID「3」の施設名称属性の属性値(「ほへと書店」)には「ほへと」が含まれるので、施設ID「1」が検索結果として抽出されることになる。
【0048】
そして、施設ID「1」の施設情報(施設名称)が、検索結果として表示される(図6参照)。このとき、「いろはストア」の表示箇所を押下することにより、「いろはストア」を中心とした地図や、現在位置から「いろはストア」までの推奨経路等が表示される。
【0049】
上記処理においては、左右に隣り合う施設のみを抽出したが、例えば、第1施設から左右2つ隣までの施設を隣接施設として検索することもできる。この処理について説明する。ここでは、施設ID「1」の「いろはストア」を例にして説明する。まず、施設ID「1」の右施設属性値及び左施設属性値を参照することにより、「いろはストア」の左右に隣り合う施設の施設IDを特定する。このとき、右施設IDとして「3」(ほへと書店)、左施設IDとして「11」(ちりぬ酒屋)が特定される。そして、施設ID「3」の接続施設属性の属性値が「有」となっており、また、右施設属性の属性値が「10」(のおくレコード)であることを識別することにより、施設ID「1」の「いろはストア」の右隣には「ほへと書店」があり、さらにその右隣には「のおくレコード」であることを特定することができる。
【0050】
また、同様にして、施設ID「1」の「いろはストア」の左隣には「ちりぬ酒屋」があり、その左隣には施設が存在しないことを特定することができる。このようにして特定した隣接施設の施設名称属性の属性値に、第2施設として入力された文字列を含むか否かを判断することにより、第1施設として入力された文字列の検索結果を絞り込むことが可能となる。
【0051】
なお、この処理は、隣接施設の範囲を第1施設から左右に3つ隣までとした場合も同様である。さらに、検索対象とする隣接施設の範囲(数)を利用者が選択できるよう構成してもよい。また、検索データベース51を、それぞれの施設IDごとに、2つ隣までの施設IDを有するように構成してもよい。図7に示した検索データベース51によれば、隣接施設を示す施設IDが予め記憶されているので、隣接施設による絞り込みの処理の高速化を図ることができる。
【0052】
(第2の方法)
図2のS3及びS8で実行される検索処理は、図8に示す検索データベース51を用いることによっても実現することができる。このデータベースは、施設毎に、施設IDをキーとして、施設名称、座標を属性として有する。施設名称属性は、施設の施設名称を示すものである。座標属性は、施設の位置情報を示すものである。なお、図8に示す検索データベース51は、地図DB25に記憶されている各種地図データを併用してもよい。
【0053】
まず、入力された第1施設の座標を取得する。そして、取得した座標から所定範囲内に存在する施設(以下、「隣接候補施設」という。)の施設IDを、検索データベース51を参照して抽出する。抽出された隣接候補施設の施設IDは、RAM42に一時的に記憶される。
【0054】
次に、第1施設の座標から所定範囲内に存在するノードを抽出する。このとき、上述した道路情報が参照される。次に、抽出されたノードを有するリンクデータを特定する。これにより、第1施設の周囲に存在する道路(以下、「隣接候補道路」という。)を特定することができる。
次に、特定された隣接候補道路のうち、第1施設との距離に基いて、第1施設に接している道路(以下、「隣接道路」という。)を特定する。
【0055】
その後、各隣接候補施設と隣接道路との距離に基いて、該隣接道路に接している施設を特定し、さらに、第1施設との距離に基いて、第1施設と隣接関係に有る施設を隣接施設として特定する。
【0056】
この処理について、図9を用いて説明する。図9は、施設、ノード、道路の位置関係を示す一例である。図9に示す例において、施設ID「1」の施設が第1施設として入力された場合、施設ID「1」の座標に基いて、施設ID「1」の施設から所定範囲内に存在する施設を隣接候補施設として抽出する。このとき、施設ID「3」の施設、施設ID「7」の施設、施設ID「9」の施設、施設ID「10」の施設、施設ID「11」の施設が隣接候補施設として抽出される。
【0057】
次に、施設ID「1」の施設から所定範囲内に存在するノードを抽出する。このとき、N1、N2、N3、N4が抽出される。
次に、N1、N2、N3、N4のいずれかで構成されるノードデータ対を有するリンクデータを特定する。このとき、道路L1、道路L2、道路L3、道路L4が隣接候補道路として特定される。
そして、施設ID「1」の座標と各隣接候補道路との距離に基いて、施設ID「1」の施設から所定距離内にある道路を隣接道路として特定する。このとき、道路L2のみが、施設ID「1」の施設から所定距離内に位置するので、道路L2のみを隣接道路として特定される。
【0058】
その後、各隣接候補施設(施設ID「3」の施設、施設ID「7」の施設、施設ID「9」の施設、施設ID「10」の施設、施設ID「11」の施設)と隣接道路L2との距離に基いて、施設ID「3」の施設、施設ID「10」の施設、施設ID「11」の施設を、隣接道路L2に接している施設として特定する。そして、各特定された施設(上記隣接道路L2に接している施設)と第1施設との距離に基いて、第1施設と隣接関係に有る施設ID「3」の施設、施設ID「11」の施設を隣接施設として特定する。
【0059】
以下、角地に位置する施設ID「10」の施設が第1施設として入力された場合について、図9を用いて説明する。
まず、施設ID「10」の座標に基いて、施設ID「10」の施設から所定範囲内に存在する施設を隣接候補施設として抽出する。このとき、施設ID「1」の施設、施設ID「3」の施設、施設ID「7」の施設、施設ID「9」の施設、施設ID「11」の施設が隣接候補施設として抽出される。
【0060】
次に、施設ID「10」の施設から所定範囲内に存在するノードを抽出する。このとき、N1、N2、N3、N4が抽出される。
次に、N1、N2、N3、N4のいずれかで構成されるノードデータ対を有するリンクデータを特定する。このとき、道路L1、道路L2、道路L3、道路L4が隣接候補道路として特定される。
そして、施設ID「10」の座標と各隣接候補道路との距離に基いて、施設ID「10」の施設から所定距離内にある道路を隣接道路として特定する。このとき、道路L1及び道路L2が、施設ID「10」の施設から所定距離内に位置するので、道路L1及び道路L2を隣接道路として特定する。
【0061】
その後、各隣接候補施設(施設ID「1」の施設、施設ID「3」の施設、施設ID「7」の施設、施設ID「9」の施設、施設ID「11」の施設)と隣接道路L1との距離に基いて、施設ID「9」の施設を、隣接道路L1に接している施設として特定する。
また、上記各隣接候補施設と隣接道路L2との距離に基いて、施設ID「1」の施設、施設ID「3」の施設、施設ID「11」の施設を、隣接道路L2に接している施設として特定される。
【0062】
そして、上記各特定された施設(隣接道路L1またはL2に接している施設)と第1施設との距離に基いて、第1施設と隣接関係に有る施設ID「3」の施設、施設ID「9」の施設を隣接施設として特定する。
【0063】
なお、上述した実施形態においては、情報検索処理を自車内のCPU41で行っていたが、入力された第1施設及び第2施設の情報を図示しない情報センタに送信し、情報センタで処理を行い、処理結果を受信して該受信した検索結果を表示するよう構成してもよい。
【0064】
なお、本実施形態においては、隣接施設を「右」、「左」で表したが、方角等を用いて表してもよい。例えば、「南方向隣接施設」、「東方向隣接施設」等、適宜変更が可能である。
また、上記隣接候補施設を抽出するための所定範囲を、第2の方法で用いた所定範囲よりも狭く設定することにより、隣接道路を特定することなく、第1施設の座標に基いて該設定した所定範囲内に含まれる施設を隣接施設として特定するように構成してもよい。
【0065】
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、本発明は、携帯電話、情報通信端末、パソコン、ガイド端末等に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】ナビゲーション装置のブロック図である。
【図2】施設情報出力処理のフローチャートである。
【図3】入力画面の一例である。
【図4】検索結果画面の一例である。
【図5】入力画面の一例である。
【図6】検索結果画面の一例である。
【図7】検索データベースの構造を示した図である。
【図8】検索データベースの構造を示した図である。
【図9】施設、ノード、道路の位置関係を示した図である。
【符号の説明】
【0067】
1 ナビゲーション装置
11 現在地検出処理部
12 データ記録部
13 ナビゲーション制御部
14 操作部
15 液晶ディスプレイ
18 タッチパネル
25 地図DB
41 CPU
42 RAM
43 ROM
51 検索データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設毎の施設名を含む施設情報を格納するデータベースと、
第一の施設の施設名の入力を受け付ける第一施設情報入力手段と、
第二の施設の施設名の入力を受け付ける第二施設情報入力手段と、
前記第一の施設の施設名に対応し、かつ、前記第二の施設の施設名に対応する施設と隣接関係に有る施設の施設情報を前記データベースから検索する施設検索手段と、
前記検索した施設情報を出力する施設情報出力手段と、
を備える施設情報出力装置。
【請求項2】
前記施設検索手段は、前記第一の施設と前記第二の施設とが隣接関係に有るか否かを判断する隣接関係判断手段を備える、
ことを特徴とする請求項1記載の施設情報出力装置。
【請求項3】
前記施設情報には、前記施設毎に該施設と隣接関係に有る施設の施設情報が関連付けられており、
前記隣接関係判断手段は、前記関連付けられた施設の施設情報に基いて隣接関係を判断する、
ことを特徴とする請求項2記載の施設情報出力装置。
【請求項4】
前記施設情報は、前記施設毎の位置情報を有しており、
前記隣接関係判断手段は、前記位置情報に基いて隣接関係を判断する、
ことを特徴とする請求項2記載の施設情報出力装置。
【請求項5】
第一の施設の施設名の入力を受け付ける第一施設情報入力ステップと、
第二の施設の施設名の入力を受け付ける第二施設情報入力ステップと、
前記第一の施設の施設名に対応し、かつ、前記第二の施設の施設名に対応する施設と隣接関係に有る施設の施設情報を前記データベースから検索する施設検索ステップと、
前記検索した施設情報を出力する施設情報出力ステップと、
からなる施設情報出力方法。
【請求項6】
コンピュータに、
第一の施設の施設名の入力を受け付ける第一施設情報入力ステップと、
第二の施設の施設名の入力を受け付ける第二施設情報入力ステップと、
前記第一の施設の施設名に対応し、かつ、前記第二の施設の施設名に対応する施設と隣接関係に有る施設の施設情報を前記データベースから検索する施設検索ステップと、
前記検索した施設情報を出力する施設情報出力ステップと、
を実行させるための施設情報出力プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−134533(P2009−134533A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−310380(P2007−310380)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】