説明

水晶発振器及びその組立方法

【課題】振動子の厚さに関係なく振動子の周波数特性を容易に測定でき、広い可変幅が実現可能であり、ESDに影響されることの少ない、コスト削減が可能な水晶発振器及びその組立方法を提供する。
【解決手段】水晶発振器はパッケージ5の底面に併置されたICチップ2と、測定用基板7と、これに支持された水晶振動子1とを有する。測定用基板7には接続電極が形成され、この接続電極は、ボンディングパッド部と接続部とからなる。ワイヤ31、32はICチップ2の接続電極21、22と接続電極のボンディングパッド部とを接続する。組立方法ではICチップの接続電極と水晶振動子電極を直接ボンディングするので寄生容量を小さくできる。パッケージ実装前に行う水晶振動子テストは実装後に行う周波数調整幅を減らすので水晶振動子のパラメータ変化を少なくし、可変特性のばらつきを減らす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージに収納された水晶発振器及びその組立方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水晶振動子などの圧電振動子を用いた発振器は、携帯電話などの通信機器や、コンピュータなどの電子機器の基準周波数発生源やフィルタなどに用いられる。この、例えば、水晶振動子をパッケージ内に集積回路(ICチップ)と共に気密封止した水晶発振器は、セラミックなどのパッケージ本体の底部に配置し、その上に水晶振動子を収納し、開口部を金属蓋等で密封して構成されている。
図6は、従来の電圧制御型水晶発振器の断面図である。
【0003】
図に示す表面実装発振器は、容器本体101にICチップ102と水晶振動子103を収容し、カバー104を被せて密閉される。容器本体101は底壁101a、中間枠101b及び上壁101cを有する積層セラミックからなり、両端側に内壁段部を有して凹状になっている。容器本体101の内底面には例えば第1水晶端子や電源、出力、アース、スタンバイ端子とする回路端子105を有している。
【0004】
回路端子105のうちの第1水晶端子は、配線112を経て中間枠101が形成する内壁段部上の第2水晶端子106に接続し、これを除く他の回路端子105は、配線を介して容器本体101の底壁101aが形成する外底面の外部端子107に接続する。ICチップ102は、少なくとも発振回路を集積化し、回路機能面の図示しないIC端子が、バンプ108を用いた超音波熱圧着によって凹部の内底面にフリップチップボンディングする。水晶振動子103は、両主面に励振電極を有し、引出電極の延出した一端部両側が導電性接着剤111によって容器本体101の一端側の内壁段部に固着される。水晶振動子103の他端部は、他端側の内壁段部の上方に位置して、衝撃時等における振幅の揺れ幅を小さくする。
【0005】
従来の水晶発振器の組立方法は、図7に記載されている。まず、図6に示す多層配線及び接続電極が形成されたパッケージを用意する。多層配線の各配線は、積層された絶縁層上に電解メッキにより形成される。電解メッキを行うための電極112aは、多層配線を構成する配線112の一部として形成され、その端部はパッケージ101の側面に露出している。配線形成後は、電解メッキ用電極102aは不要であるが、そのまま製品出荷後も付けた儘にしている。次に、ICチップ102をパッケージ101に搭載し、その後、水晶振動子102を搭載し密閉する。その後、製品テストを行って良品を出荷し、不良品を廃棄する。
【0006】
特許文献1、特許文献2及び特許文献3は、従来の発振器の一例である。
特許文献1には、パッケージ本体内に気密封止していない状態の水晶振動素子と回路部品を共に収納した状態でパッケージ本体を金属蓋により気密封止した構造の圧電発振器において、パッケージ本体の低背化と、低コスト化を図りながら、水晶振動素子に対するアニーリング工程、洗浄工程、周波数微調整の為の金属膜蒸着工程を実施することを可能にした圧電発振器が開示されている。この圧電発振器は、上面に凹陥部を有したパッケージ本体と、該凹陥部内底面の配線パターン上に搭載した回路部品と、該凹陥部の内底面よりも高い位置に形成した段差上に搭載した内パッケージと、該内パッケージ上の凹陥部内に搭載した圧電振動子と、パッケージ本体の外枠上面に固着されて凹陥部を封止する金属蓋とを備えている。
【0007】
特許文献2には、表面実装容器の無駄を排除して生産性を高め、耐衝撃性を良好とした面実装発振器及びその製造方法が開示されている。この発振器は、一対の引出電極が一端側に延出した水晶片の外周部を電気的・機械的に接続して特性検出端子を有する保持具一体化水晶片と、前記保持具一体化水晶片を収容する凹部を有して他端側に段部を有する表面実装用の容器本体とを具備し、前記保持具一体化水晶片の他端部は前記容器本体の段部に対面した構成となっている。また、製造方法は、保持具一体化水晶片の振動特性を測定した後、前記保持具一体化水晶片の他端部を前記容器本体の段部に対面して、前記保持具一体化水晶片を前記容器本体に収容してカバーを封止するようにしている。
【0008】
特許文献3には、ワイヤーボンディングによるICチップと水晶片と回路素子とを積層セラミックからなる凹状とした容器本体内に収容してなる表面実装用の水晶発振器において、前記容器本体は長手方向に沿う両辺側に対向した一対の内壁段部を有するとともに、前記一対の内壁段部は長手方向に沿って高さの異なる上段部と下段部とを有し、前記一対の内壁段部のうちの前記上段部の少なくとも一方には前記水晶片の長さ方向の一端部を保持して前記水晶片の長さ方向を前記容器本体の短手方向として、前記水晶片の少なくとも下面を含む前記容器本体の内底面には前記回路素子を配設し、前記一対の内壁段部のうちの前記下段部の間となる前記容器本体の内底面には前記ICチップを配置して前記ICチップからのボンディング線を前記下段部に接続した水晶発振器が開示されている。水晶片とICチップとを並設し、水晶片と回路素子を上下に配置する。したがって、三者(水晶片、ICチップ、回路素子)を並設した場合よりも、平面外形を小さくする。また、水晶片の下面に回路素子を配置するので、ワイヤーボンディングとしたICチップを下面に配置した場合よりも高さ寸法を小さくできる。そして、水晶片の長さ方向を容器本体の短手方向とするので、容器本体の長手方向を小さくする。この発振器は、特許文献1及び特許文献2に記載された発振器とは異なり、ICチップと水晶片とは並設されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−134058号公報
【特許文献2】特開2001−102868号公報
【特許文献3】特許第4444740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の水晶などの圧電発振器は、特許文献1もしくは特許文献2に記載のものを含めて、ICチップを実装し、その後水晶振動子を実装後特性の確認(製品テスト)を行っていた。したがって、発振器特性が不良の場合、振動子だけでなく、パッケージも捨てなければならなかった。また、振動子単体での測定は、振動子自身が薄いため割れるなどの問題が生じるためその実施は困難であった。更に、図6に示されているように、水晶発振器は、外部回路と内部とを電気的に接続する端子と、水晶振動子やICチップとの間には多層配線などの配線が引き回されている。そして、特許文献3に記載されているように、ICチップと水晶片との間には配線により電気的に接続されている。
この様な配線は、寄生容量を大きくするものであり、これにより発振器が広い可変幅を取ることは難しかった。また、図6において、多層配線の形成時に使用したメッキ用電極がパッケージの外部に露出しているのでESDによる内部回路に対する影響が大きかった。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、振動子の厚さに関係なく振動子の周波数特性を容易に測定でき、広い可変幅が実現可能であり、ESDに影響されることの少ない、コスト削減が可能な水晶発振器及びその組立方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の水晶発振器は、パッケージと、前記パッケージの底面に固定された発振回路が形成されたICチップと、前記パッケージの底面に前記ICチップと併置された測定用基板と、前記測定用基板に支持され搭載された水晶振動子とを具備し、前記測定用基板は、一方の面は前記パッケージの底面に接合され、他面には一対の接続電極が形成され、前記測定用基板の接続電極は、それぞれ、ボンディングワイヤが接合されるボンディングパッド部と前記水晶振動子の電極の1つが接続される接続部とからなり、前記ボンディングワイヤは、前記ICチップの接続電極と前記ボンディングパッド部とを接続することを特徴としている。前記測定用基板の接続電極を構成する前記ボンディングパッド部と前記接続部とは所定の間隔で対向する部分を有しており、前記ボンディングパッド部と前記接続部とは前記両者の対向する部分の一部においてのみ接続されているようにしても良い。
【0012】
前記水晶発振器を製造する組立方法は、前記ICチップの特性を測定して良品を前記パッケージに搭載する工程と、前記水晶振動子を前記測定用基板に取付ける工程と、前記測定用基板に取付けた前記水晶振動子の特性を測定する工程と、前記水晶振動子の特性を測定する工程により得られた結果に基づいて選んだ良品は、前記パッケージに搭載し、周波数特性などの特性を調整する必要のあるものは、所定の値に調整してから前記パッケージに搭載する工程と、前記ICチップ及び前記水晶振動子を前記パッケージに搭載してからこのパッケージを密閉封止して前記水晶発振器を製品化する工程と、前記製品化された水晶発振器の特性を測定する工程と、前記水晶発振器の特性を測定する工程により得られた結果に基づいて選んだ良品は出荷し、周波数特性などの特性を調整する必要のあるものは、所定の値に調整してから出荷することを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の水晶発振器は、水晶振動子が測定用基板により支持されているので、振動子の厚さに関係なく水晶振動子の周波数等の特性を容易に測定できる。また、ICチップの接続電極(パッド)と水晶振動子の電極を直接ボンディングするので、寄生容量を小さくすることができるので、広い可変幅が実現可能になった。また、不要な金属がパッケージ側面に露出することがないので、ESDに影響されることが減少する。さらに、本発明の水晶発振器の組立方法は、水晶振動子をパッケージ搭載前に特性測定するので、従来のように不良品の水晶振動子が搭載されていたパッケージを廃棄する必要はなく、省資源に資するものであり、コスト削減につながるものである。さらに、パッケージ実装前に行う水晶振動子テストは、パッケージ実装後に行う周波数調整幅を減らすことができ、水晶振動子のパラメータ変化を少なく出来、結果として可変特性のばらつきを減らす。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例1に係る蓋を外した状態の水晶発振器の断面図及び平面図。
【図2】図1の水晶発振器の組立方法を説明する工程断面図。
【図3】図1の水晶発振器を製品出荷するまでの組立方法を説明するフロー図。
【図4】実施例2に係る水晶発振器の測定用基板に水晶振動子を取付ける工程を説明する断面図。
【図5】実施例2に係る水晶発振器の測定用基板に水晶振動子を取付ける工程を説明する断面図。
【図6】従来の水晶発振器の断面図。
【図7】従来の水晶発振器を製品出荷するまでの組立方法を説明するフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施例を参照して発明の実施の形態を説明する。
【実施例1】
【0016】
図1乃至図3を参照して実施例1を説明する。
水晶発振器は、図1に示すように、セラミックからなるパッケージ5と、パッケージ5の底面に固定された発振回路が形成されたICチップ2と、パッケージ5の底面にICチップ2と併置された測定用基板7と、測定用基板7に支持され搭載された水晶振動子1とを備えている。測定用基板7は、一方の面はパッケージ5の底面に接合され、他面には一対の接続電極73、74が形成されている。測定用基板7の接続電極73、74は、それぞれ、ボンディングワイヤ31、32が接合されるボンディングパッド部と水晶振動子1の電極11、12がそれぞれ接続される接続部とからなる。ボンディングワイヤ31は、ICチップ2の接続電極21と測定用基板7の接続電極73のボンディングパッド部とを接続し、ボンディングワイヤ32は、ICチップ2の接続電極22と測定用基板7の接続電極74のボンディングパッド部とを接続する。パッケージ5の開口部は、例えば、金属蓋6などで覆い、シームリングなどを利用して密閉封止されている。パッケージ5の裏面には複数の発振器の端子8、9が形成されている。複数の端子8、9は、パッケージ5裏面に形成されたコンタクト(図示しない)を介して、ICチップ2と測定用基板7の接続電極73、74とに電気的に接続されている。
【0017】
水晶振動子1は、主面電極11と裏面電極12とを有し、主面電極11は、主要部分が主面に形成され、一部の先端部分が主面を越え側面を介して裏面に形成される。この先端部分の裏面部が接続部分となる。裏面電極12は、主要部分が裏面に形成され、一部の先端部分が裏面を越え側面を介して主面に形成される。この主要部分が接続部分となる。主面電極11の裏面部は、導電性接着剤により測定用基板7の接続電極73に接合され、裏面電極12の裏面部は、導電性接着剤により測定用基板7の接続電極74に接合されている。
この実施例では、水晶振動子が測定用基板により支持されているので、振動子の厚さに関係なく水晶振動子の周波数等の特性を容易に測定でき、水晶振動子の良品不良品の選別ができる。また、ICチップの接続電極と水晶振動子の電極とを直接ボンディングするので、多層配線を介在させる必要はなく、寄生容量を小さくすることができる。したがって、周波数の広い可変幅が実現可能になった。また、多層配線を利用しないので、多層配線を形成するためのメッキ用電極が存在しないため不要な金属がパッケージ側面に露出することがなく、したがって、ESDに影響されることが減少する。
【0018】
次に、図2及び図3を参照して、水晶発振器の組立方法を説明する。
(1)まず、水晶振動子1の電極11、12を測定用基板7の接続電極73、74にそれぞれ導電性接着剤4を用いて接合する。次に、測定用基板7に取付けた水晶振動子1をテスト(周波数測定)して良品を選別する。所定の周波数値にない不良品は、廃棄もしくは周波数調整を行って良品とする。また、(2)ICチップ2をテストして所定の特性を持つ良品を用意する。(3)水晶振動子1を取付けた測定用基板7をパッケージ5に接着する(図2(a))。また、ICチップ2をパッケージ5に接着する(図2(b))。次に、ボンディングワイヤ(32)を用いてICチップ2の接続電極と測定用基板7の接続電極(74)とを接続する(図2(c))。次に、水晶発振器として必要とする周波数を得るように、周波数調整を行う(図2(d))。次に、金属蓋6を用いてパッケージ5を封止する(図2(e))。次に、(4)製品テストを行って良品を選別する。その後(5)良品を出荷する。
この実施例における水晶発振器の組立方法は、水晶振動子をパッケージ搭載前に特性測定するので、従来のように不良品の水晶振動子が搭載されていたパッケージを廃棄する必要はなく、省資源に資するものであり、且つコスト削減につながるものであり、可変特性のばらつきを減らすことができる。
【実施例2】
【0019】
次に、図4を参照して実施例2を説明する。
この実施例は、測定用基板の構造に特徴を有するものである。測定用基板及び水晶振動子は、パッケージ搭載前に接合される(図3参照)。ICチップと測定用基板とはパッケージに搭載後にボンディングされる(図2(c)参照)。
測定用基板27は、一方の面はパッケージの底面に接合されており、他面には一対の接続電極25、26が形成されている。接続電極25は、水晶振動子の電極の1つが接続される接続部251とボンディングワイヤが接続されるボンディングパッド部252と両部を結合する結合部253とからなり、接続電極26は、水晶振動子の電極の他の1つが接続される接続部261とボンディングワイヤが接続されるボンディングパッド部262と両部を結合する結合部263とからなる。接続電極25、26を構成する接続部251、261とボンディングパッド部252、262とは所定の間隔で対向する部分をそれぞれ有しており、ボンディングパッド部と接続部とは両者の対向する部分の一部(結合部253、263)においてのみ接続されている(図4(a))。
【0020】
水晶振動子28は、主面電極281と裏面電極282とを有し、主面電極281は、主要部分が主面に形成され、一部の先端部分が主面を越え側面を介して裏面に形成される。この先端部分の裏面部が測定用基板の接続電極との接続部分となる。裏面電極282は、主要部分が裏面に形成され、一部の先端部分が裏面を越え側面を介して主面に形成される。この主要部分が測定用基板の接続電極との接続部分となる(図4(c))。
【0021】
次に、水晶振動子を測定用基板に接合する組立工程を説明する。
まず、測定用基板27の主面に接続電極25、26を形成する(図4(a))。次に、接続電極25、26の接続部251、261に導電性接着剤23、24を塗布し、その上に主面電極281及び裏面電極282を載せて水晶振動子28と測定用基板27とを接続する(図4(b))。後工程において、接続電極25、26のボンディングパッド部252、262には、ICチップに接続するボンディングワイヤがボンディングされる。その前工程において、水晶振動子のテストが行われる。テストにはボンディングパッド部252、262にプローブを当てて水晶振動子の周波数調整を行う(図3参照)。
以上、この実施例では、測定用基板の接続電極を接続部とボンディングパッド部とが所定の間隔で対向するように構成したので、導電性接着剤がボンディングパッド部に広がるのを抑えることができ、この部分を広く維持する事ができると共に、ボンディング及びテストが容易に行われる。また、実施例1と同じ作用効果を認める事ができる。なお、この実施例を実施例1の水晶発振器に適用することができる。
【実施例3】
【0022】
次に、図5を参照して実施例3を説明する。
測定用基板35の主面に接続電極を形成し、接続電極の接続部に導電性接着剤33を塗布し水晶振動子30の電極を載せて測定用基板35に接続する。この時、導電性接着剤33とは離れた位置にある測定用基板35の主面上に突起34を形成する。その素材は測定用基板35と同じであっても、異なっていても良い。
この突起34は、水晶振動子30を接着する時の支えとして用いられる。接着後は取り外すことも可能である。また、実施例1と同じ作用効果を認める事ができる。なお、この実施例を実施例1、実施例2の水晶発振器に適用することができる。
【符号の説明】
【0023】
1、28、30・・・水晶発振器
2・・・ICチップ
4、23、24、33・・・導電性接着剤
5・・・パッケージ
6・・・金属蓋
7、27、35・・・測定用基板
8、9・・・端子
11、12、281、282・・・水晶振動子の電極
21、22・・・ICチップの接続電極
25、26、73、74、・・・測定用基板の接続電極
31、32・・・ボンディングワイヤ
251、261・・・接続電極の接続部
252、262・・・接続電極のボンディングパッド部
253、263・・・接続電極の結合部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージと、前記パッケージの底面に固定された発振回路が形成されたICチップと、前記パッケージの底面に前記ICチップと併置された測定用基板と、前記測定用基板に支持され、搭載された水晶振動子とを具備し、前記測定用基板は、一方の面は前記パッケージの底面に接合され、他面には一対の接続電極が形成され、前記測定用基板の接続電極は、それぞれ、ボンディングワイヤが接合されるボンディングパッド部と前記水晶振動子の電極の1つが接続される接続部とを有し、前記ボンディングワイヤは、前記ICチップの接続電極と前記ボンディングパッド部とを接続することを特徴とする水晶発振器。
【請求項2】
前記測定用基板の接続電極を構成する前記ボンディングパッド部と前記接続部とは所定の間隔で対向する部分を有しており、前記ボンディングパッド部と前記接続部とは前記両者の対向する部分の一部においてのみ接続されていることを特徴とする請求項1に記載の水晶発振器。
【請求項3】
請求項1に記載された水晶発振器を組み立てる方法において、前記ICチップの特性を測定して良品を前記パッケージに搭載する工程と、前記水晶振動子を前記測定用基板に取付ける工程と、前記測定用基板に取付けた前記水晶振動子の特性を測定する工程と、前記水晶振動子の特性を測定する工程により得られた結果に基づいて選んだ良品は、前記パッケージに搭載し、周波数特性などの特性を調整する必要のあるものは、所定の値に調整してから前記パッケージに搭載する工程と、前記ICチップ及び前記水晶振動子を前記パッケージに搭載してからこのパッケージを密閉封止して前記水晶発振器を製品化する工程と、前記製品化された水晶発振器の特性を測定する工程と、前記水晶発振器の特性を測定する工程により得られた結果に基づいて選んだ良品は出荷し、周波数特性などの特性を調整する必要のあるものは、所定の値に調整してから出荷することを特徴とする水晶発振器の組立方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−235203(P2012−235203A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100874(P2011−100874)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(390009667)セイコーNPC株式会社 (161)
【Fターム(参考)】