洗浄システム
【課題】 本発明は、ALC板とパレットの両方を洗浄可能とする洗浄システムを提供するものである。
【解決手段】 本発明の洗浄システム1は、多孔質板(ALC板2)を掴むワークチャック部8を備え、このワークチャック部8の昇降を可能とし、その本体が走行レール9に沿って走行可能に構成された移送機6と、パレット4を走行レール9方向に搬送する搬送ローラ5と、走行レール9の途中に設けられ、洗浄ブラシ15,18により前記ALC板2と前記パレット4を洗浄する洗浄装置7とを備えたことを特徴とするものである。
【解決手段】 本発明の洗浄システム1は、多孔質板(ALC板2)を掴むワークチャック部8を備え、このワークチャック部8の昇降を可能とし、その本体が走行レール9に沿って走行可能に構成された移送機6と、パレット4を走行レール9方向に搬送する搬送ローラ5と、走行レール9の途中に設けられ、洗浄ブラシ15,18により前記ALC板2と前記パレット4を洗浄する洗浄装置7とを備えたことを特徴とするものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄システムに関し、特に多孔質板(例えば軽量気泡コンクリートで、以下単にALC板という)及びこれを搬送するパレットの洗浄システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ALC板はスプレー塗装法やロールコーター法により塗装処理が施される。スプレー塗装法では、ALC板をコンベア上で搬送しながら、ALC板の表面に塗料の加圧吹き付けを行った後、空気吹き付けを施すことによりALC板の塗装面に余分に付着した塗料を除去している。
【0003】
しかしながら、空気吹き付けの工程によって、ALC板の塗装面からその裏面に塗料が回りこみ、塗装終了後に複数のALC板を積み重ねて収納していくと、上下のALC板同士が貼り付いてしまい、これを無理に剥離しようとするとALC板が損傷してしまうという不良が生じた。
【0004】
そこで、塗装終了後にALC板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄して除去するという発明が下記の特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開2003−136017号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図14に示すように、ALC板30をパレット31上に載置してコンベア上で搬送しながらスプレー塗装機32によりスプレー塗装を施す場合には、エアブロー機33による空気吹き付け時にALC板30の裏面に塗料が回り込み、パレット31の上面とALC板30の裏面が塗料によって貼り付き、塗料が乾燥した後に、ALC板30をパレット31から取り上げるときにALC板30が破損してしまうおそれがあった(ブロッキング不良)。
【0006】
また、1つのパレット31上に、複数のALC板30を載置してスプレー塗装を行う場合には、複数のALC板30は吹き付けられた塗料によって固着されないように互いに隔離して配置される。また、ALC板30のサイズや個数によってはパレット31の一部が露出することがあり、そのようなパレット31の露出部分に塗料が吹き付けられると、パレット31やその周囲の環境を汚染してしまうという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は前記ALC板と前記パレットの両方を洗浄可能とする洗浄システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の洗浄システムは、多孔質板を掴むワークチャック部を備え、このワークチャック部の昇降を可能とし、その本体が走行レールに沿って走行可能に構成された移送機と、パレットを走行レール方向に搬送する搬送ローラと、前記走行レールの途中に設けられ、洗浄ブラシにより前記多孔質板と前記パレットを洗浄する洗浄装置とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
また、前記洗浄装置は、前記多孔質板の裏面と、前記パレットの両面を洗浄する洗浄ブラシを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
更に、前記ワークチャック部には、前記多孔質板を挟持するゴムホースが取り付けられていることを特徴とするものである。
【0011】
また、前記洗浄装置は、前記ワークチャック部を洗浄する洗浄ブラシを備えていることを特徴とするものである。
【0012】
更に、前記洗浄装置は、前記ワークチャック部を洗浄するためのシャワーノズルを備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の洗浄システムによれば、塗装処理後、ALC板とパレットの両方を洗浄可能であり、ALC板のブロッキング不良を防止し、またパレットを清浄な状態に維持管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の洗浄システムについて図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1〜図8は、本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図であり、洗浄システム1の上流側にはワークとしてのALC板2を塗装する塗装機3があり、この塗装機3から搬送されてくるパレット4上に載置されたALC板2が洗浄システム1側の搬送ローラ5上に載置される。
【0016】
前記洗浄システム1は、移送機6と洗浄装置7を有し、前記移送機6はパレット4上のALC板2を掴むワークチャック部8を備えており、ワークチャック部8を支持している本体はワークチャック部8を持ちながら走行レール9上を走行する。このワークチャック部8は、移送機本体6Aに取り付けられたワークチャック昇降モータ10の回転により昇降するクランク軸11に取り付けられている(図9参照)。また、移送機本体6Aには走行用モータ12が取り付けられており、走行用モータ12の回転軸に取り付けられたギヤ13が走行レール9の走行方向に取り付けられた走行用ラック14と噛み合うことで走行用モータ12の回転に伴って走行レール9上を走行する(図10参照)。
【0017】
また、前記洗浄装置7は、回転可能な2つのパレット洗浄用ブラシ15(2組ある)が搬送ローラ5により搬送されるパレット4の上面と裏面に接するように配置され、その2つのパレット洗浄用ブラシ15の間をパレット4が通過することでパレット4が洗浄される。下側の洗浄用ブラシ15は洗浄水槽16の中に浸され、洗浄水分を含んでいる。そして、パレット洗浄用ブラシ15に洗浄水をかけるシャワーノズル17もある。更に、前記パレット洗浄用ブラシ15の上方には回転可能なALC板洗浄用ブラシ18が配置されており、前記移送機6によって移送されながら前記ALC板2の裏面が、このALC板洗浄用ブラシ18に当たることで洗浄される(図11参照)。
【0018】
更に、前記ワークチャック部8には長手方向に沿って一対のゴムホース19が取り付けられており、このゴムホース19がALC板2の側面に当接し、ALC板2が挟持される。ここで、ワークチャック部8は不図示のエアシリンダーによりその間隔が調節されるとともに、ALC板2を挟む力を加える。また、可撓性筒体として弾力性のあるゴムホース19でALC板2を挟むことで、複数のALC板2を一度にワークチャック部8で掴む場合に、個々のALC板2の寸法が多少異なっていたとしても強固に挟持しながら移送できる(図11,図12参照)。尚、可撓性筒体としてゴムホース19を用いているが、弾力性のあるものであれば筒状のものでなくても構わない。
【0019】
また、ワークチャック部8にはALC板2を塗装した際の塗料が付着するので、ワークチャック部8(特に、ALC板2が当たるゴムホース)を洗浄する回転可能なワークチャック洗浄用ブラシ20と、シャワーノズル21が前記洗浄装置7に設けられている(図13参照)。
【0020】
続いて、本発明の洗浄システム1によるALC板2及びパレット4の洗浄作業について説明する。
【0021】
先ず、図1に示すように塗装機3により塗装されたALC板2がパレット4に載置された状態で洗浄システム1の搬送ローラ5上に搬送されてくる。ここで、ワークチャック昇降モータ10の駆動によりクランク軸11を介してワークチャック部8が下降してきて、ALC板2の側面を挟持する。このとき、前記ワークチャック部8には長手方向に沿って一対のゴムホース19が取り付けられており、このゴムホース19がALC板2の側面に当接することでALC板2を挟持する。尚、挟持部は、弾力性のあるゴムホース19を用いているため、例えば複数のALC板2を一度にワークチャック部8で掴む場合、個々のALC板2の寸法が多少異なっていたとしても強固に挟持しながら移送できる。
【0022】
そして、図2に示すように前記ワークチャック昇降モータ10の駆動によりクランク軸11を介してワークチャック部8を上昇させた後に、走行用モータ12の駆動によりギヤ13を回転させ走行用ラック14を介してワークチャック部8がALC板2を挟持しながら走行レール9上を搬送される。
【0023】
図3に示すように、ワークチャック部8に挟持されたALC板2が洗浄装置7位置に移送されてきたら、図11(a)に示すようにALC板2の裏面をALC板洗浄用ブラシ18により洗浄する。また、ALC板2が載置されていたパレット4の方は搬送ローラ5により下流側に搬送され、図11(b)に示すようにパレット4の上面と裏面を挟持するようにしてパレット4に付着した塗料をパレット洗浄用ブラシ15により洗浄する。このパレット洗浄用ブラシ15には洗浄水槽16と、シャワーノズル17から洗浄水が供給される。
【0024】
そして、図4に示すように、それぞれ洗浄された前記ALC板2及びパレット4は、移送機6及び搬送ローラ5により下流側装置の搬送コンベア22側まで移送され、図5に示すようにワークチャック昇降モータ10の駆動によりクランク軸11を介してワークチャック部8が下降してきて、図6に示すように搬送コンベア22上に載置されたパレット4上にALC板2を移送する。この搬送コンベア22上に移送されたALC板2は、パレット4上に載置された状態で搬送コンベア22の駆動により下流側に搬送される。
【0025】
また、図7に示すようにワークチャック部8は、走行用モータ12の駆動によりギヤ13を回転させ走行用ラック14を介してワークチャック部8が塗装機3側に戻り動作される。更に、図13に示すように洗浄装置7位置まで搬送されてきたワークチャック部8(特に、ALC板2が当たるゴムホース19)を一対のワークチャック洗浄用ブラシ20により洗浄する。このとき、シャワーノズル21から洗浄水が供給される。そして、移送機6は、図8から図1の初期位置に戻る。
【0026】
以上の作業が繰り返される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図2】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図3】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図4】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図5】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図6】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図7】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図8】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図9】ワークチャック部を示す図である。
【図10】移送機を示す図である。
【図11】ALC板洗浄用ブラシ及びパレット洗浄用ブラシを示す図である。
【図12】ワークチャック部を示す図である。
【図13】ワークチャック洗浄用ブラシを示す図である。
【図14】従来の塗装作業を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
1…洗浄システム、2…ALC板、3…塗装機、4…パレット、5…搬送ローラ、
6…移送機、6A…移送機本体、7…洗浄装置、8…ワークチャック部、
9…走行レール、10…ワークチャック昇降モータ、11…クランク軸、
12…走行用モータ、13…ギヤ、14…走行用ラック、15…パレット洗浄用ブラシ、
16…洗浄水槽、17…シャワーノズル、18…ALC板洗浄用ブラシ、
19…ゴムホース、20…ワークチャック洗浄用ブラシ、21…シャワーノズル、
22…搬送コンベア
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄システムに関し、特に多孔質板(例えば軽量気泡コンクリートで、以下単にALC板という)及びこれを搬送するパレットの洗浄システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ALC板はスプレー塗装法やロールコーター法により塗装処理が施される。スプレー塗装法では、ALC板をコンベア上で搬送しながら、ALC板の表面に塗料の加圧吹き付けを行った後、空気吹き付けを施すことによりALC板の塗装面に余分に付着した塗料を除去している。
【0003】
しかしながら、空気吹き付けの工程によって、ALC板の塗装面からその裏面に塗料が回りこみ、塗装終了後に複数のALC板を積み重ねて収納していくと、上下のALC板同士が貼り付いてしまい、これを無理に剥離しようとするとALC板が損傷してしまうという不良が生じた。
【0004】
そこで、塗装終了後にALC板の裏面に回り込んだ塗料をブラシ洗浄して除去するという発明が下記の特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開2003−136017号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図14に示すように、ALC板30をパレット31上に載置してコンベア上で搬送しながらスプレー塗装機32によりスプレー塗装を施す場合には、エアブロー機33による空気吹き付け時にALC板30の裏面に塗料が回り込み、パレット31の上面とALC板30の裏面が塗料によって貼り付き、塗料が乾燥した後に、ALC板30をパレット31から取り上げるときにALC板30が破損してしまうおそれがあった(ブロッキング不良)。
【0006】
また、1つのパレット31上に、複数のALC板30を載置してスプレー塗装を行う場合には、複数のALC板30は吹き付けられた塗料によって固着されないように互いに隔離して配置される。また、ALC板30のサイズや個数によってはパレット31の一部が露出することがあり、そのようなパレット31の露出部分に塗料が吹き付けられると、パレット31やその周囲の環境を汚染してしまうという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は前記ALC板と前記パレットの両方を洗浄可能とする洗浄システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の洗浄システムは、多孔質板を掴むワークチャック部を備え、このワークチャック部の昇降を可能とし、その本体が走行レールに沿って走行可能に構成された移送機と、パレットを走行レール方向に搬送する搬送ローラと、前記走行レールの途中に設けられ、洗浄ブラシにより前記多孔質板と前記パレットを洗浄する洗浄装置とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
また、前記洗浄装置は、前記多孔質板の裏面と、前記パレットの両面を洗浄する洗浄ブラシを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
更に、前記ワークチャック部には、前記多孔質板を挟持するゴムホースが取り付けられていることを特徴とするものである。
【0011】
また、前記洗浄装置は、前記ワークチャック部を洗浄する洗浄ブラシを備えていることを特徴とするものである。
【0012】
更に、前記洗浄装置は、前記ワークチャック部を洗浄するためのシャワーノズルを備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の洗浄システムによれば、塗装処理後、ALC板とパレットの両方を洗浄可能であり、ALC板のブロッキング不良を防止し、またパレットを清浄な状態に維持管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の洗浄システムについて図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1〜図8は、本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図であり、洗浄システム1の上流側にはワークとしてのALC板2を塗装する塗装機3があり、この塗装機3から搬送されてくるパレット4上に載置されたALC板2が洗浄システム1側の搬送ローラ5上に載置される。
【0016】
前記洗浄システム1は、移送機6と洗浄装置7を有し、前記移送機6はパレット4上のALC板2を掴むワークチャック部8を備えており、ワークチャック部8を支持している本体はワークチャック部8を持ちながら走行レール9上を走行する。このワークチャック部8は、移送機本体6Aに取り付けられたワークチャック昇降モータ10の回転により昇降するクランク軸11に取り付けられている(図9参照)。また、移送機本体6Aには走行用モータ12が取り付けられており、走行用モータ12の回転軸に取り付けられたギヤ13が走行レール9の走行方向に取り付けられた走行用ラック14と噛み合うことで走行用モータ12の回転に伴って走行レール9上を走行する(図10参照)。
【0017】
また、前記洗浄装置7は、回転可能な2つのパレット洗浄用ブラシ15(2組ある)が搬送ローラ5により搬送されるパレット4の上面と裏面に接するように配置され、その2つのパレット洗浄用ブラシ15の間をパレット4が通過することでパレット4が洗浄される。下側の洗浄用ブラシ15は洗浄水槽16の中に浸され、洗浄水分を含んでいる。そして、パレット洗浄用ブラシ15に洗浄水をかけるシャワーノズル17もある。更に、前記パレット洗浄用ブラシ15の上方には回転可能なALC板洗浄用ブラシ18が配置されており、前記移送機6によって移送されながら前記ALC板2の裏面が、このALC板洗浄用ブラシ18に当たることで洗浄される(図11参照)。
【0018】
更に、前記ワークチャック部8には長手方向に沿って一対のゴムホース19が取り付けられており、このゴムホース19がALC板2の側面に当接し、ALC板2が挟持される。ここで、ワークチャック部8は不図示のエアシリンダーによりその間隔が調節されるとともに、ALC板2を挟む力を加える。また、可撓性筒体として弾力性のあるゴムホース19でALC板2を挟むことで、複数のALC板2を一度にワークチャック部8で掴む場合に、個々のALC板2の寸法が多少異なっていたとしても強固に挟持しながら移送できる(図11,図12参照)。尚、可撓性筒体としてゴムホース19を用いているが、弾力性のあるものであれば筒状のものでなくても構わない。
【0019】
また、ワークチャック部8にはALC板2を塗装した際の塗料が付着するので、ワークチャック部8(特に、ALC板2が当たるゴムホース)を洗浄する回転可能なワークチャック洗浄用ブラシ20と、シャワーノズル21が前記洗浄装置7に設けられている(図13参照)。
【0020】
続いて、本発明の洗浄システム1によるALC板2及びパレット4の洗浄作業について説明する。
【0021】
先ず、図1に示すように塗装機3により塗装されたALC板2がパレット4に載置された状態で洗浄システム1の搬送ローラ5上に搬送されてくる。ここで、ワークチャック昇降モータ10の駆動によりクランク軸11を介してワークチャック部8が下降してきて、ALC板2の側面を挟持する。このとき、前記ワークチャック部8には長手方向に沿って一対のゴムホース19が取り付けられており、このゴムホース19がALC板2の側面に当接することでALC板2を挟持する。尚、挟持部は、弾力性のあるゴムホース19を用いているため、例えば複数のALC板2を一度にワークチャック部8で掴む場合、個々のALC板2の寸法が多少異なっていたとしても強固に挟持しながら移送できる。
【0022】
そして、図2に示すように前記ワークチャック昇降モータ10の駆動によりクランク軸11を介してワークチャック部8を上昇させた後に、走行用モータ12の駆動によりギヤ13を回転させ走行用ラック14を介してワークチャック部8がALC板2を挟持しながら走行レール9上を搬送される。
【0023】
図3に示すように、ワークチャック部8に挟持されたALC板2が洗浄装置7位置に移送されてきたら、図11(a)に示すようにALC板2の裏面をALC板洗浄用ブラシ18により洗浄する。また、ALC板2が載置されていたパレット4の方は搬送ローラ5により下流側に搬送され、図11(b)に示すようにパレット4の上面と裏面を挟持するようにしてパレット4に付着した塗料をパレット洗浄用ブラシ15により洗浄する。このパレット洗浄用ブラシ15には洗浄水槽16と、シャワーノズル17から洗浄水が供給される。
【0024】
そして、図4に示すように、それぞれ洗浄された前記ALC板2及びパレット4は、移送機6及び搬送ローラ5により下流側装置の搬送コンベア22側まで移送され、図5に示すようにワークチャック昇降モータ10の駆動によりクランク軸11を介してワークチャック部8が下降してきて、図6に示すように搬送コンベア22上に載置されたパレット4上にALC板2を移送する。この搬送コンベア22上に移送されたALC板2は、パレット4上に載置された状態で搬送コンベア22の駆動により下流側に搬送される。
【0025】
また、図7に示すようにワークチャック部8は、走行用モータ12の駆動によりギヤ13を回転させ走行用ラック14を介してワークチャック部8が塗装機3側に戻り動作される。更に、図13に示すように洗浄装置7位置まで搬送されてきたワークチャック部8(特に、ALC板2が当たるゴムホース19)を一対のワークチャック洗浄用ブラシ20により洗浄する。このとき、シャワーノズル21から洗浄水が供給される。そして、移送機6は、図8から図1の初期位置に戻る。
【0026】
以上の作業が繰り返される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図2】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図3】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図4】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図5】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図6】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図7】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図8】本発明の洗浄システムの構成及び動作を示す正面図である。
【図9】ワークチャック部を示す図である。
【図10】移送機を示す図である。
【図11】ALC板洗浄用ブラシ及びパレット洗浄用ブラシを示す図である。
【図12】ワークチャック部を示す図である。
【図13】ワークチャック洗浄用ブラシを示す図である。
【図14】従来の塗装作業を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
1…洗浄システム、2…ALC板、3…塗装機、4…パレット、5…搬送ローラ、
6…移送機、6A…移送機本体、7…洗浄装置、8…ワークチャック部、
9…走行レール、10…ワークチャック昇降モータ、11…クランク軸、
12…走行用モータ、13…ギヤ、14…走行用ラック、15…パレット洗浄用ブラシ、
16…洗浄水槽、17…シャワーノズル、18…ALC板洗浄用ブラシ、
19…ゴムホース、20…ワークチャック洗浄用ブラシ、21…シャワーノズル、
22…搬送コンベア
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔質板を掴むワークチャック部を備え、このワークチャック部の昇降を可能とし、その本体が走行レールに沿って走行可能に構成された移送機と、
パレットを走行レール方向に搬送する搬送ローラと、
前記走行レールの途中に設けられ、洗浄ブラシにより前記多孔質板と前記パレットを洗浄する洗浄装置とを備えたことを特徴とする洗浄システム。
【請求項2】
前記洗浄装置は、前記多孔質板の裏面と、前記パレットの両面を洗浄する洗浄ブラシを備えたことを特徴とする請求項1に記載の洗浄システム。
【請求項3】
前記ワークチャック部には、前記多孔質板を挟持する可撓性筒体が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の洗浄システム。
【請求項4】
前記洗浄装置は、前記ワークチャック部を洗浄する洗浄ブラシを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3のいずれかに記載の洗浄システム。
【請求項5】
前記洗浄装置は、前記ワークチャック部を洗浄するためのシャワーノズルを備えていることを特徴とする請求項4に記載の洗浄システム。
【請求項1】
多孔質板を掴むワークチャック部を備え、このワークチャック部の昇降を可能とし、その本体が走行レールに沿って走行可能に構成された移送機と、
パレットを走行レール方向に搬送する搬送ローラと、
前記走行レールの途中に設けられ、洗浄ブラシにより前記多孔質板と前記パレットを洗浄する洗浄装置とを備えたことを特徴とする洗浄システム。
【請求項2】
前記洗浄装置は、前記多孔質板の裏面と、前記パレットの両面を洗浄する洗浄ブラシを備えたことを特徴とする請求項1に記載の洗浄システム。
【請求項3】
前記ワークチャック部には、前記多孔質板を挟持する可撓性筒体が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の洗浄システム。
【請求項4】
前記洗浄装置は、前記ワークチャック部を洗浄する洗浄ブラシを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3のいずれかに記載の洗浄システム。
【請求項5】
前記洗浄装置は、前記ワークチャック部を洗浄するためのシャワーノズルを備えていることを特徴とする請求項4に記載の洗浄システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−21092(P2006−21092A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−200072(P2004−200072)
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(591077704)東亜工業株式会社 (34)
【出願人】(591006612)東海産機株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(591077704)東亜工業株式会社 (34)
【出願人】(591006612)東海産機株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
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