説明

無線通信システム、無線通信方法、プログラムおよび記録媒体

【課題】無線LANアクセスポイントが、光が届かない場所や直接触れて操作することが困難な場所等に配置されている場合でも、無線通信端末との接続を容易に確立できる無線通信システムを提供する。
【解決手段】無線通信端末200は、所定の音パスワードPWが登録される第1の記憶手段210と、受信した第1の信号に含まれている音PWが第1の記憶手段に保存されている音PWと一致した場合、アクセスポイントAPを認証して音PWを含めた登録要求を送信する端末制御手段220とを備え、APは、周囲の音を音情報として出力する音検出手段310と、所定の音PWが登録されている第2の記憶手段320と、音検出手段から受け取った音情報が音PWと一致した場合、音PWを含めた第1の信号を発信し、受信した登録要求に含まれている音PWが第2の記憶手段に登録されている音PWと一致した場合、無線通信端末を認証するAP制御手段330とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システム、無線通信方法、プログラムおよび記録媒体に関し、特に、セキュリティを確保した状態で無線通信端末とアクセスポイントとの接続を確立する、無線通信システム、無線通信方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
無線LAN端末を、暗号鍵を表すデータの漏洩を防止しつつ、簡便に追加する方法が、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0003】
また、無線LAN端末を、暗号鍵を表すデータの漏洩を防止しつつ、簡便に追加する方法として、WPS(Wi-Fi Protected Setup:登録商標)やAOSS(登録商標)(Air station One-Touch Secure System)等がある。どちらも、ボタンを押下するだけで、複雑な設定を行うことなく、互いを認証して、通信を開始することができる。
【0004】
図8に、関連技術の無線LANシステムの構成図の一例を示す。図8において、ユーザ1が、WPSやAOSSを用いて、無線LAN端末2を無線LANアクセスポイント3に接続する場合、例えば、以下の方法がある。一つ目の方法は、無線LAN端末2で、無線LANアクセスポイント3ごとに設定されている認証キー(PINコード)を生成し、該生成した認証キーをユーザ1が無線LANアクセスポイント3に直接入力する。また、二つ目の方法は、ユーザ1が無線LANアクセスポイント3に設置されているボタン4を押下するのと同時に、無線LAN端末2側に認証キーを設定する。さらに、三つ目の方法は、AOSSにおいて、無線LAN端末2から無線LANアクセスポイント3へLED(Light Emitting Diode)の光を利用して認証キーを転送し、該生認証キーを無線LANアクセスポイント3に入力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−175524号公報
【特許文献2】特開2006−309609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の無線LANアクセスポイント3に認証キーをユーザ1が直接入力する方法および無線LANアクセスポイント3のボタン4をユーザ1が押下する方法の場合、どちらも無線LANアクセスポイント3に直接触れて操作することが必要である。そのため、例えば無線LANのアクセスポイント3が天井や家具の隙間などの手の届かない位置にある場合には、認証キーの入力やボタン4の押下が困難であり、WPSやAOSSを用いた設定を行うことができない。また、LEDの光を利用する方法の場合、無線LANアクセスポイント3が無線LAN端末からのLEDの光を受信できるように配置されていることが必要である。例えば、無線LANのアクセスポイント3が天井や家具の隙間などのLEDの光を受信するのが困難な場所に配置されている場合、使用することができない。
【0007】
上記課題に鑑み、本発明の目的は、無線LANアクセスポイントが、光が届かない場所や直接触れて操作することが困難な場所等に配置されている場合でも、高いセキュリティが確保された状態で、無線通信端末と無線LANアクセスポイントとの新規の接続を容易に確立できる、無線通信システム、無線通信方法、プログラムおよび記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明に係る無線通信システムは、通信可能エリア内において無線通信を行う通信端末およびアクセスポイントを備えた無線通信システムであって、無線通信端末は、所定の音パスワードが登録される第1の記憶手段と、受信した第1の信号に含まれている音パスワードが第1の記憶手段に保存されている音パスワードと一致した場合、アクセスポイントを認証し、音パスワードを含めた登録要求を生成して送信する端末制御手段と、を備え、アクセスポイントは、周囲の音を検出して音情報としてAP制御手段へ出力する音検出手段と、所定の音パスワードが登録されている第2の記憶手段と、音検出手段から受け取った音情報が第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、音パスワードを含めた第1の信号を生成して発信し、登録要求を受信した場合、該登録要求に含まれている音パスワードと第2の記憶手段に登録されている音パスワードとを比較し、一致した場合、無線通信端末を認証するAP制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するために本発明に係る無線通信方法は通信可能エリア内において無線通信を行う無線通信端末およびアクセスポイントと、を用いた無線通信方法であって、無線通信端末は所定の音パスワードが登録される第1の記憶手段を、アクセスポイントは所定の音パスワードが登録されている第2の記憶手段を備え、周囲の音を検出して音情報として出力し、受け取った音情報が第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、音パスワードを含めた第1の信号を生成して発信し、受信した第1の信号に含まれている音パスワードが第1の記憶手段に保存されている音パスワードと一致した場合、アクセスポイントを認証するとともに音パスワードを含めた登録要求を生成して送信し、受信した登録要求に含まれている音パスワードが第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、無線通信端末を認証することを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するために本発明に係るプログラムは、通信可能エリア内において無線通信を行う、所定の音パスワードが登録される第1の記憶手段を備えた無線通信端末および所定の音パスワードが登録されている第2の記憶手段を備えたアクセスポイントのコンピュータが実行可能なプログラムであって、周囲の音を検出して音情報として出力する機能と、受け取った音情報が第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、音パスワードを含めた第1の信号を生成して発信する機能と、受信した第1の信号に含まれている音パスワードが第1の記憶手段に保存されている音パスワードと一致した場合、アクセスポイントを認証するとともに音パスワードを含めた登録要求を生成して送信する機能と、受信した登録要求に含まれている音パスワードが第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、無線通信端末を認証する機能と、をコンピュータに実行させる。
【0011】
上記目的を達成するために本発明に係る記録媒体は、通信可能エリア内において無線通信を行う、所定の音パスワードが登録される第1の記憶手段を備えた無線通信端末および所定の音パスワードが登録されている第2の記憶手段を備えたアクセスポイントのコンピュータに、周囲の音を検出して音情報として出力する手順と、受け取った音情報が第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、音パスワードを含めた第1の信号を生成して発信する手順と、受信した第1の信号に含まれている音パスワードが第1の記憶手段に保存されている音パスワードと一致した場合、アクセスポイントを認証するとともに音パスワードを含めた登録要求を生成して送信する手順と、受信した登録要求に含まれている音パスワードが第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、無線通信端末を認証する手順と、を実行させるための制御プログラムを記録する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、無線LANアクセスポイントが、光が届かない場所や直接触れて操作することが困難な場所等に配置されている場合でも、高いセキュリティが確保された状態で、無線通信端末と無線LANアクセスポイントとの新規の接続を容易に確立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る無線通信システムにおいて、無線通信端末を新規に登録するまでの手順の一例を示すフロー図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す構成図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る無線通信システムにおいて、無線通信端末を新規に登録するまでの手順の一例を示すフロー図である。
【図6】本発明の第4の実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す構成図である。
【図7】本発明の第4の実施形態に係る無線通信システムにおいて、無線通信端末を新規に登録するまでの手順の一例を示すフロー図である。
【図8】本発明の関連技術の無線通信システムの構成の一例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る無線通信システムについて説明する。図1に本実施形態に係る無線通信システムの構成図の一例を示す。図1において、本実施形態に係る無線通信システム100は、無線通信端末200とアクセスポイント300とを含む。
【0015】
無線通信端末200は、記憶手段210および端末制御手段220を備え、通信可能エリア内において無線通信を行う。記憶手段210には、所定の音パスワードが登録される。端末制御手段220は、第1の信号を受信した場合、第1の信号に含まれている音パスワードと記憶手段210に登録されている音パスワードとを比較し、一致した場合、アクセスポイント300を認証して該音パスワードを含めた登録要求を生成して送信する。なお、記憶手段210が請求項の第1の記憶手段に相当する。
【0016】
アクセスポイント300は、音検出手段310、メモリ320およびAP制御手段330を備え、通信可能エリア内において無線通信を行う。音検出手段310は、周囲の音を検出および解析して、解析結果を音情報としてAP制御手段330へ出力する。メモリ320には、所定の音パスワードが登録されている。AP制御手段330は、音検出手段310から受け取った音情報とメモリ320に登録されている音パスワードとを比較し、一致した場合、音パスワードを含めた第1の信号を生成して発信する。また、AP制御手段330は、登録要求を受信した場合、登録要求に含まれている音パスワードとメモリ320に保存されている音パスワードとを比較し、一致した場合、無線通信端末200を認証する。なお、メモリ320が請求項の第2の記憶手段に相当する。
【0017】
無線通信端末200とアクセスポイント300とが所定の音パスワードを介して互いを認証するので、アクセスポイント300が、光が届かない場所や直接触れて操作することが困難な場所等に配置されている場合でも、高いセキュリティが確保された状態で、無線通信端末200とアクセスポイント300との新規の接続を容易に確立することができる。
【0018】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る無線通信システムの構成は第1の実施形態で説明した図1と同様であり、無線通信端末200とアクセスポイント300とを含む。
【0019】
無線通信端末200は、所定の音パスワードが登録される記憶手段210と、アクセスポイント300を認証して音パスワードを含めた登録要求を生成して送信する端末制御手段220とを備える。本実施形態において、端末制御手段220はさらに、登録要求に自機のIDを含めて送信する。また、端末制御手段220は、第2の信号を受信した場合、第2の信号から接続鍵を抽出し、該抽出した接続鍵を用いてアクセスポイント300へ接続する。
【0020】
一方、アクセスポイント300は、周囲の音を検出して音情報を出力する音検出手段310と、所定の音パスワードが登録されているメモリ320と、音情報が音パスワードと一致した場合、音パスワードを含めた第1の信号を生成して発信し、受信した登録要求に含まれている音パスワードがメモリ320に保存されている音パスワードと一致した場合、無線通信端末200を認証するAP制御手段330を備える。本実施形態において、メモリ320にはさらに、接続を許可した複数の無線通信端末のIDが登録されている。そして、AP制御手段は、無線通信端末200を認証できた場合、登録要求に含まれているIDを、接続を許可した無線通信端末のIDとしてメモリ320に新規に登録するとともに、通信開始に必要な接続鍵を含めた第2の信号をメモリ320に登録されている接続を許可した無線通信端末のIDを有する無線通信端末に発信する。
【0021】
ここで、第1の信号は、宛先を特定しないで出力される、セキュリティレベルが高くないBeacon電波である。一方、第2の信号は、メモリ320に登録されている接続を許可した無線通信端末のIDを有する端末宛に出力される、セキュリティレベルが高いBeacon電波である。
【0022】
次に、ユーザが通信可能エリア内において、無線通信端末200をアクセスポイント300に新規に接続する場合の手順について説明する。図2に、無線通信端末200がアクセスポイント300との接続を確立するまでの手順を示す。
【0023】
図2において、無線通信端末200をアクセスポイント300に新規に接続する場合、ユーザは無線通信端末200に、接続先のアクセスポイント300に対応する音パスワードを登録し、該音パスワードに対応する音を発生する。ここで、発生する音としては、ユーザが発する音声の他、何らかの道具を用いて発した音、無線通信端末200から発したスピーカ音等を適用することができる。
【0024】
アクセスポイント300の音検出手段310は、周囲の音を検出および解析して、解析結果を音情報としてAP制御手段330へ出力している(S101)。AP制御手段330は、音検出手段310から受け取った音情報とメモリ320に登録されている音パスワードとを比較し(S102)、一致した場合(S102のYES)、音パスワードを含めた第1の信号を生成して発信する(S103)。
【0025】
無線通信端末200の端末制御手段220は、第1の信号を受信した場合(S104)、第1の信号から音パスワードを抽出し(S105)、抽出した音パスワードと記憶手段210に登録されている音パスワードとを比較する(S106)。端末制御手段220は、音パスワードが一致した場合(S106のYES)、自機のIDと音パスワードとを含めた登録要求を生成して送信する(S107)。
【0026】
アクセスポイント300のAP制御手段330は、登録要求を受信した場合(S108)、登録要求から音パスワードとIDとを抽出する(S109)。AP制御手段330は、抽出した音パスワードとメモリ320に登録されている音パスワードとを比較し(S110)、一致した場合(S110のYES)、登録要求から抽出したIDを、接続を許可した複数の無線通信端末のIDとしてメモリ320に新規に登録する(S111)。さらに、AP制御手段330は、通信開始に必要な接続鍵を含めた第2の信号を生成し、メモリ320に登録されているIDを有する無線通信端末宛てに送信する。(S112)。
【0027】
無線通信端末200の端末制御手段220は、第2の信号を受信した場合(S113)、第2の信号から接続鍵を抽出し(S114)、該接続鍵を用いてアクセスポイント300との間の通信接続を確立する(S115)。
【0028】
通信接続が確立されることにより、無線通信端末200は、セキュリティが保障された状態で、アクセスポイント300と無線通信を開始することができる。
【0029】
以上のように、本実施形態では、無線通信端末200とアクセスポイント300とが所定の音が発せられたことをトリガーとして、第1の信号を介して、音パスワードにより互いを認証する。そして、認証ができた場合、アクセスポイント300が、第2の信号を介して、通信開始に必要な接続鍵を無線通信端末200へ送信し、無線通信端末200とアクセスポイント300との接続が確立される。両者を認識するための音パスワードを第1の信号と、接続開始用の接続鍵を含んだ第2の信号とを併用することにより、LANアクセスポイント300が、光が届かない場所や直接触れて操作することが困難な場所等に配置されている場合でも、高いセキュリティが確保された状態で、無線通信端末200とアクセスポイント300との新規の接続を、自動的に且つ容易に確立することができる。
【0030】
(第3の実施形態)
第3の実施形態について説明する。図3に、本実施形態に係る無線LANシステムの構成図の一例を、図4にブロック図の一例を示す。図3において、本実施形態に係る無線LANシステム10は、無線LAN端末20と無線LANアクセスポイント30とが、通信可能エリアAR1内に位置している。
【0031】
図4において、無線LAN端末20は、音声検出部21、無線通信部22、表示部23、記憶部24および制御部25を備える。
【0032】
音声検出部21は、周囲音のレベルを観測し、周囲音のレベルが所定の閾値より大きい場合、該観測した周囲音を解析して、音声情報として制御部25へ出力する。
【0033】
無線通信部22は、通信可能エリアAR1内の端末と無線通信を行う。
【0034】
表示部23は、各種情報が表示される液晶画面等である。本実施形態において、表示部23には、音声検出部21から受け取った音声情報が記憶部24に登録されているキーワードと一致した時に音声を受信したことを示す通知が表示される。
【0035】
記憶部24には、接続先の無線LANアクセスポイント30に対応する暗号鍵と音声に関するキーワードとが登録される。
【0036】
制御部25は、音声検出部21から受け取った音声情報と記憶部24に登録されているキーワードとを比較し、一致した場合、無線通信部22を用いてBeacon電波B1のScanを開始する。そして、Beacon電波B1を受信した場合、該Beacon電波B1から音声情報交換用のSSID(Service Set IDentifier)を抽出し、記憶部24に登録されているキーワードを用いて認証する。そして、認証できた場合、自機のIDと音声情報交換用SSIDを含んだ登録要求を生成し、無線通信部22を用いて送信する。さらに、制御部25は、Beacon電波B2を受信した場合、該Beacon電波B2から接続開始用SSIDを抽出し、抽出した接続開始用SSIDを含んだ接続要求を生成して送信する。Beacon電波B1、B2および音声情報交換用SSID、接続開始用SSIDについては後述する。
【0037】
ここで、無線LAN端末20として、パーソナルコンピュータ等を適用することができる。
【0038】
図4において、無線LANアクセスポイント30は、音声検出部31、無線通信部32、スピーカ33、ROM(Read Only Memory)34、RAM(Random Access Memory)35および制御部36を備える。
【0039】
音声検出部31は、周囲音のレベルを観測し、周囲音のレベルが所定の閾値より大きい場合、該観測した周囲音を解析して、音声情報として制御部36へ出力する。
【0040】
無線通信部32は、通信可能エリアAR1内の端末と無線通信を行う。無線通信部32は、セキュリティレベルが異なる複数種類のBeacon電波を発信するマルチSSID機能を有する。本実施形態において、無線通信部32は、宛先を特定しないセキュリティレベルが低レベルのBeacon電波B1と、RAM35に登録されているIDを有する端末宛のセキュリティレベルが中レベルのBeacon電波B2と、ROM34に登録されているIDを有する端末宛のセキュリティレベルが高レベルのBeacon電波B3とを発信することができる。さらに、本実施形態において無線通信部32は、Beacon電波B1の発信時に、周辺に通知のために発信するビーコン信号を停止する機能である、無線SSIDステルス機能を用いる。ここで、Beacon電波B1とBeacon電波B2とは登録モードの時のみに発信され、Beacon電波B3は通信モードの時に発信される。なお、Beacon電波B1が請求項の第1の信号に、Beacon電波B2が請求項の第2の信号に相当する。
【0041】
スピーカ33は、音声検出部31から受け取った音声情報が記憶部34に登録されているキーワードと一致した時に音声を受信したことを示すメッセージを出力する。
【0042】
ROM34は、情報の追加登録のみが可能なメモリである。本実施形態において、ROM34には予め、所定の暗号鍵と、音声に関するキーワードと、接続を許可した複数の無線LAN端末のIDと、が登録されている。
【0043】
RAM35は、情報の登録および削除が可能なメモリである。本実施形態において、RAM35には、接続要求から抽出したIDと、接続要求を受信した時に生成した接続開始用SSIDとが一時的に保存される。
【0044】
制御部36は、音声検出部31から受け取った音声情報とROM34に登録されているキーワードとを比較し、一致した場合、通信モードから登録モードに切り替えて、音声情報交換用SSIDを含んだBeacon電波B1を発信する。また、制御部36は、登録要求を受信した場合、該登録要求から音声情報交換用SSIDとIDを抽出する。そして、抽出した音声情報交換用SSIDが認証できた場合、抽出したIDをRAM35に保存するとともに、接続開始用SSIDを含んだBeacon電波B2をRAM34に登録されているIDを有する無線通信端末宛てに発信する。さらに、制御部36は、接続要求を受信した場合、該接続要求から接続開始用SSIDを抽出し、該接続開始用SSIDが認証できた場合、送信元のIDをRAM35からROM34に移動すると共に、登録モードから通信モードに切り替える。
【0045】
なお、登録要求に含まれる無線LAN端末20のIDおよび音声情報交換用SSID、接続要求に含まれる接続開始用SSID、Beacon電波B1に含まれる音声情報交換用SSID、Beacon電波B2に含まれる接続開始用SSIDは、いずれも所定の暗号鍵を用いて暗号化された状態で送受信される。
【0046】
ここで、Beacon電波B1は、音声情報の交換のために事前に取り決めたSSID(音声情報交換用SSID)を、所定の暗号鍵を用いて暗号化したBeacon電波である。Beacon電波B1は、宛先を特定しないで送信される。一方、Beacon電波B2は、データ通信を開始するためのランダムに生成されたテンポラリなSSID(接続開始用SSID)を、所定の暗号鍵を用いて暗号化したBeacon電波である。Beacon電波B2は、RAM35に登録されているIDを有する端末宛てに送信される。
【0047】
次に、ユーザが通信可能エリアAR1内において、無線LAN端末20を無線LANアクセスポイント30に新規に接続する手順について、図5を用いて説明する。図5は、無線LAN端末20が無線LANアクセスポイント30に新規に接続するまでの手順を示したフロー図である。
【0048】
図5において、ユーザは、新たに無線LANアクセスポイント30に接続する無線LAN端末20に対して接続先の無線LANアクセスポイント30の固有の暗号鍵とキーワードを設定した後、例えば、所定の音声を発する。
【0049】
無線LAN端末20は、設定された暗号鍵とキーワードを記憶部24に保存する(S201)。無線LAN端末20の音声検出部21は、所定の閾値より大きな音を観測した場合、周囲音を解析して音声情報として制御部25へ出力する。本実施形態において、音声検出部21は、ユーザが発した音声が所定の閾値より大きい場合、該ユーザの音声に関する音声情報を制御部25へ出力する。制御部25は、音声検出部21から受け取った音声情報と記憶部24に登録されているキーワードとを比較し(S202)、一致した場合(S202のYES)、表示部23に、音声を受信したことを示す通知を表示して(S203)、無線通信部22を用いてBeacon電波B1のScanを開始する(S204)。なお、ユーザは、所定の音声を発した後、表示部23に音声を受信したことを示す通知が表示されない場合、音声認識に失敗したと判断し、再度、所定の音声を発する。
【0050】
一方、無線LANアクセスポイント30の音声検出部31は、所定の閾値より大きな音を観測した場合、周囲音を解析し、音声情報として制御部36へ出力する。本実施形態において、音声検出部31は、S202で述べた所定の閾値より大きいユーザが発した音声を観測し、該ユーザの音声に関する音声情報を制御部36へ出力する。制御部36は、音声検出部31から受け取った音声情報とROM34に登録されているキーワードとを比較し(S205)、一致した場合(S205のYES)、スピーカ33から音声を受信したことを示すメッセージ音を出力する(S206)。その後、通信モードから登録モードに切り替え(S207)、無線LANアクセスポイント30の各機能を所定のセキュリティで始動させる。さらに制御部36は、キーワードに対応する音声情報交換用SSIDを、ROM34に登録されている暗号鍵を用いて暗号化し、該暗号化した音声情報交換用SSIDを含んだBeacon電波B1を生成し、無線通信部32を用いて送信する(S208)。なお、本実施形態において、Beacon電波B1の発信に無線SSIDステルス機能を用いる。ユーザは、所定の音声を発した後、スピーカ33から音声を受信したことを示すメッセージ音が出力されない場合、音声認識に失敗したと判断し、再度、所定の音声を発する。
【0051】
無線LAN端末20は、Scanにより無線LANアクセスポイント30から送信されたBeacon電波B1を受信した場合(S209)、無線通信部22を用いたBeacon電波B1のScanを停止するとともに(S210)、記憶部24に登録されている暗号鍵を用いてBeacon電波B1から音声情報交換用SSIDを抽出する(S211)。無線LAN端末21は、抽出した音声情報交換用SSIDを、記憶部24に登録されているキーワードを用いて認証し(S212)、認証できた場合(S212のYES)、暗号鍵を用いて暗号化した自機のIDと音声情報交換用SSIDとを含んだ登録要求を生成して送信する(S213)。なお、S212において、認証できなかった場合(S212のNO)、再度Beacon電波B1のScanを開始して、認証できるまでS209〜S212を繰り返す。
【0052】
無線LANアクセスポイント30は、登録要求を受信した場合(S214)、暗号鍵を用いて登録要求から音声情報交換用SSIDとIDとを抽出し、抽出した音声情報交換用SSIDが認証できた場合(S215のYES)、抽出したIDをRAM35に保存する(S216)。さらに、無線LANアクセスポイント30は、テンポラリな接続開始用SSIDをランダムに生成してRAM35に保存するとともに(S217)、該生成した接続開始用SSIDを暗号鍵を用いて暗号化し、該暗号化した接続開始用SSIDを含むBeacon電波B2を生成し、RAM35に保存されているIDを有する端末宛てに送信する(S218)。
【0053】
一方、無線LAN端末20は、Beacon電波B2を受信した場合(S219)、暗号鍵を用いてBeacon電波B2から接続開始用SSIDを抽出し(S220)、抽出した接続開始用SSIDを含んだ接続要求を生成し、無線通信部22を用いて送信する(S221)。さらに、制御部24は、記憶部24に保存されている新規に接続する無線LANアクセスポイント30に関する暗号鍵とキーワードとを削除する(S222)。
【0054】
無線LANアクセスポイント30は、接続要求を受信した場合(S223)、暗号鍵を用いて接続要求から接続開始用SSIDを抽出し、抽出した接続開始用SSIDが認証できた場合(S224のYES)、該接続要求の送信元のIDをRAM35からROM34に移動すると共に(S225)、接続開始用SSIDをRAM35から削除し(S226)、登録モードから通信モードに切り替える(S227)。
【0055】
無線LAN端末20のIDが無線LANアクセスポイント30のROM34に、接続を許可した無線LAN端末のIDとして登録されることにより、無線LAN端末20と無線LANアクセスポイント30とは、セキュリティレベルが高いBeacon電波B3を用いたデータ通信を開始することができる。
【0056】
以上のように、本実施形態では、無線LAN端末21と無線LANアクセスポイント30とがユーザが発した音声をトリガーとして、音声情報交換用SSIDを介して互いを認証する。そして、認証ができた時にランダムに生成したテンポラリな接続開始用SSIDを介して接続を確立する。従って、高いセキュリティが確保された状態で、無線LANアクセスポイント30に対して直接の操作を行うことなく、無線LAN端末21と無線LANアクセスポイント30との新規の接続を、容易に確立することができる。
【0057】
また、無線LAN端末21と無線LANアクセスポイント30とが、予め定めた暗号鍵を用いて暗号化した状態で、各種要求および各種SSIDを送受信することにより、さらにセキュリティを高めることができる。ここで、無線LANアクセスポイントごとに異なる暗号鍵が設定されることから、複数の無線LANアクセスポイントが存在する場合でも、所望の無線LANアクセスポイントのみとの接続を確実に確立することができる。
【0058】
さらに、無線LANアクセスポイント30がROM34とRAM35との二つのメモリを備えることから、通信モードで用いるIDと登録モードで用いるIDとを分けて管理することができる。従って、通信モードにおいてはセキュリティが高い管理を行えるとともに、登録モードにおいては新規の接続を容易に確立することができる。
【0059】
(第4の実施形態)
第4の実施形態について説明する。本実施形態では、無線LANアクセスポイントに複数の無線LAN端末を同時に登録する。図6に本実施形態に係る無線通信システムの構成図の一例を示す。
【0060】
図6において、本実施形態に係る無線通信システム10Bは、N台の無線LAN端末201〜20Nと1台の無線LANアクセスポイント30Bとが通信可能エリアAR1内に位置している。なお、個々の無線LAN端末201〜20Nと無線LANアクセスポイント30Bとのブロック図は、第3の実施形態の図4に示したものと同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0061】
次に、無線LANアクセスポイント30Bに、複数の無線LAN端末201〜20Nを登録する手順について説明する。なお、無線LANアクセスポイント30BがBeacon電波B1の発信を開始するまでの手順は、第3の実施形態とほぼ同様である(第3の実施形態で説明した図5のS201〜S208)。本実施形態において、無線LAN端末201〜20Nの記憶部24には、無線LANアクセスポイント30B固有の、同一の暗号鍵およびキーワードが保存される。そして、ユーザが所定の音声を発することにより、無線LAN端末201〜20Nは各々、音声検出部21から受け取った音声情報と記憶部24に登録されているキーワードとを比較して、一致した場合、Beacon電波B1のScanを開始する。一方、無線LANアクセスポイント30は、音声検出部31から受け取った音声情報とROM34に登録されているキーワードとを比較して一致した場合、登録モードに切り替え、Beacon電波B1を送信する。
【0062】
以下、図7に、無線LANアクセスポイント30BがBeacon電波B1の発信を開始した以降のフローを示し、図7を用いてBeacon電波B1の発信開始(図7のS301)以降の手順について説明する。
【0063】
図7において、無線LANアクセスポイント30Bは音声情報交換用SSIDを含んだBeacon電波B1の発信を開始する(S301)。本実施形態において、無線LANアクセスポイント30Bは、登録要求が所定時間の間受信されなくなるまで、Beacon電波B1を無線通信部32から定期的に発信し続ける。本実施形態においても、無線LANアクセスポイント30Bは、Beacon電波B1の発信に無線SSIDステルス機能を用いる。なお、無線SSIDステルス機能を用いる代わりに、無線LANアクセスポイント30Bおよび無線LAN端末201〜20Nに、認証用のWEP(Wired Equivalent Privacy)キーを予め設定しておき、Beacon電波B1の送受信に該WEPキーを用いることもできる。
【0064】
一方、無線LAN端末201〜20Nは、Beacon電波B1を受信した場合(S302)、Beacon電波B1に含まれている音声情報交換用SSIDを認証し(S303)、暗号鍵を用いて暗号化した自機のIDと音声情報交換用SSIDとを含んだ登録要求を生成して送信する(S304)。
【0065】
無線LANアクセスポイント30Bは、登録要求を受信した場合(S305)、受信した登録要求の数をカウントして未処理端末数NとしてRAM35に保存する(S306)。さらに、無線LANアクセスポイント30Bは、受信したN個の登録要求に含まれている音声情報交換用SSIDを認証し(S307)、登録要求から抽出したIDを抽出してRAM35に保存し(S308)、さらに、接続開始用SSIDを生成してRAM35に保存する(S309)。その後、無線LANアクセスポイント30Bは、接続開始用SSIDを暗号鍵を用いて暗号化し、該暗号化した接続開始用SSIDを含むBeacon電波B2を生成してRAM35に保存されているIDを有する端末宛てに発信する(S310)。
【0066】
無線LAN端末201〜20Nは、Beacon電波B2を受信した場合(S311)、各々、暗号鍵を用いてBeacon電波B2から接続開始用SSIDを抽出し(S312)、抽出した接続開始用SSIDを含んだ接続要求を生成して送信する(S313)。さらに、無線LAN端末201〜20Nは、各々、記憶部24に保存されている暗号鍵とキーワードを削除する(S314)。
【0067】
無線LANアクセスポイント30Bは、接続要求を受信した場合(S315)、受信した接続要求から、接続開始用SSIDを抽出し、抽出した接続開始用SSIDが認証できた場合(S316)、発信元のIDをRAM35からROM34に移動する(S317)。さらに、RAM35に保存されている未処理端末数を1減算して「N−1」とした後(S318)、未処理端末数が「0」であるか確認する(S319)。無線LANアクセスポイント30Bは、未処理端末数が「0」でない場合(S319のNO)、S315〜S319を繰り返す。一方、未処理端末数が「0」の場合(S319のYES)、接続開始用SSIDをRAM35から削除し(S320)、登録モードから通信モードに切り替える(S321)。
【0068】
以上のように、本実施形態では、複数の無線LAN端末201〜20Nで同時に受信することができる音を認証用に用いることにより、1回の発音によって複数の無線LAN端末201〜20Nを自動的に無線LANアクセスポイント30Bに新規に接続することができる。
【0069】
また、新規接続に必要な接続開始用SSIDは、1回の発音ごとに生成され、登録モード終了時に削除されることから、所望の無線LAN端末のみを、高いセキュリティが確保された状態で無線LANアクセスポイントに接続することができる。
【0070】
ここで、上記の無線通信方法は、無線通信端末および無線LAN端末を制御する制御部またはアクセスポイントおよび無線LANアクセスポイントを制御する制御部が搭載された装置のコンピュータが、プログラム読み込むことによっても実現できる。また、該無線通信方法の各処理は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行する。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk−Read Only Memory)、半導体記憶部等をいう。
【符号の説明】
【0071】
1 ユーザ
2 無線LAN端末
3 無線LANアクセスポイント
4 ボタン
10、10B 無線通信システム
20 無線LAN端末
21 音声検出部
22 無線通信部
23 表示部
24 記憶部
25 制御部
30、30B 無線LANアクセスポイント
31 音声検出部
32 無線通信部
33 スピーカ
34 ROM
35 RAM
36 制御部
100 無線通信システム
200 無線通信端末
210 記憶手段
220 端末制御手段
300 アクセスポイント
310 音検出手段
320 メモリ
330 AP制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信可能エリア内において無線通信を行う通信端末およびアクセスポイントを備えた無線通信システムであって、
前記無線通信端末は、
所定の音パスワードが登録される第1の記憶手段と、
受信した第1の信号に含まれている音パスワードが前記第1の記憶手段に保存されている音パスワードと一致した場合、前記アクセスポイントを認証し、前記音パスワードを含めた登録要求を生成して送信する端末制御手段と、を備え、
前記アクセスポイントは、
周囲の音を検出して音情報としてAP制御手段へ出力する音検出手段と、
前記所定の音パスワードが登録されている第2の記憶手段と、
前記音検出手段から受け取った音情報が前記第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、前記音パスワードを含めた第1の信号を生成して発信し、前記登録要求を受信した場合、該登録要求に含まれている音パスワードと前記第2の記憶手段に登録されている音パスワードとを比較し、一致した場合、前記無線通信端末を認証するAP制御手段と、を備える、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
前記端末制御手段は、前記登録要求にさらに自機のIDを含め、
前記第2の記憶手段にはさらに接続を許可した複数の無線通信端末のIDが登録され、
前記AP制御手段は、前記登録要求を受信した場合、前記登録要求に含まれている前記IDを前記第2の記憶手段に登録する、
請求項1記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記AP制御手段は、前記登録要求を受信した場合、ランダムに生成されたテンポラリな接続鍵を含めた第2の信号を生成して送信し、
前記端末制御手段は、受信した第2の信号に含まれている接続鍵を抽出し、該抽出した接続鍵を用いて前記アクセスポイントへ接続する、
請求項2記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記第1の記憶手段と前記第2の記憶手段には、所定の暗号鍵が登録され、
前記音パスワードおよび前記接続鍵は、前記暗号鍵を用いて暗号化された状態で、前記第1の信号および前記第2の信号に含まれる、請求項3記載の無線通信システム。
【請求項5】
前記端末制御手段は、前記抽出した接続鍵を含んだ接続要求を生成して送信し、
前記第2の記憶手段はROMとRAMとを含み、前記ROMに接続を許可した無線通信端末のIDが複数登録され、
前記AP制御手段は、前記音パスワードと前記音パスワードとが一致した場合、前記接続要求に含まれているIDを前記RAMに登録し、前記接続要求を受信した場合、前記IDをRAMからROMへ移動する、請求項2乃至4のいずれか1項記載の無線通信システム。
【請求項6】
前記AP制御手段は、前記音検出手段から受け取った音情報と前記第2の記憶手段に登録されている音パスワードとが一致した場合、通信モードから登録モードへ切り替え、前記接続要求を受信した場合、登録モードから通信モードへ切り替える、請求項5記載の無線通信システム。
【請求項7】
前記AP制御手段は、前記登録要求を受信した場合、受信した前記登録要求の数をカウントして未処理端末数Nを保持し、前記保持した未処理端末数Nの接続要求を受信した場合、登録モードから通信モードへ切り替える、請求項6記載の無線通信システム。
【請求項8】
通信可能エリア内において無線通信を行う無線通信端末およびアクセスポイントと、を用いた無線通信方法であって、
無線通信端末は所定の音パスワードが登録される第1の記憶手段を、前記アクセスポイントは前記所定の音パスワードが登録されている第2の記憶手段を備え、
周囲の音を検出して音情報として出力し、
受け取った音情報が前記第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、前記音パスワードを含めた第1の信号を生成して発信し、
受信した第1の信号に含まれている音パスワードが前記第1の記憶手段に保存されている音パスワードと一致した場合、前記アクセスポイントを認証するとともに前記音パスワードを含めた登録要求を生成して送信し、
受信した登録要求に含まれている音パスワードが前記第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、前記無線通信端末を認証する、
ことを特徴とする無線通信方法。
【請求項9】
通信可能エリア内において無線通信を行う、所定の音パスワードが登録される第1の記憶手段を備えた無線通信端末および前記所定の音パスワードが登録されている第2の記憶手段を備えたアクセスポイントのコンピュータが実行可能なプログラムであって、
周囲の音を検出して音情報として出力する機能と、
受け取った音情報が前記第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、前記音パスワードを含めた第1の信号を生成して発信する機能と、
受信した第1の信号に含まれている音パスワードが前記第1の記憶手段に保存されている音パスワードと一致した場合、前記アクセスポイントを認証するとともに前記音パスワードを含めた登録要求を生成して送信する機能と、
受信した登録要求に含まれている音パスワードが前記第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、前記無線通信端末を認証する機能と、
を前記コンピュータに実行させるための制御プログラム。
【請求項10】
通信可能エリア内において無線通信を行う、所定の音パスワードが登録される第1の記憶手段を備えた無線通信端末および前記所定の音パスワードが登録されている第2の記憶手段を備えたアクセスポイントのコンピュータに、
周囲の音を検出して音情報として出力する手順と、
受け取った音情報が前記第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、前記音パスワードを含めた第1の信号を生成して発信する手順と、
受信した第1の信号に含まれている音パスワードが前記第1の記憶手段に保存されている音パスワードと一致した場合、前記アクセスポイントを認証するとともに前記音パスワードを含めた登録要求を生成して送信する手順と、
受信した登録要求に含まれている音パスワードが前記第2の記憶手段に登録されている音パスワードと一致した場合、前記無線通信端末を認証する手順と、
を実行させるための制御プログラムを記録した、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−205194(P2011−205194A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−67923(P2010−67923)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】