説明

片持ち梁を備える光学装置ならびにその製造方法および使用

本発明は、光ファイバおよび光ファイバの端部に配置された片持ち梁を有する光学装置を提供する。片持ち梁は、光ファイバの一体の一部分であってよく、光ファイバの直径に実質的に等しい長さを有することができる。片持ち梁の変位を測定するための測定手段が、光ファイバの他端に接続される。この光学装置を使用して変位を測定する方法は、光源を有する測定手段を光ファイバの他端に配置する工程、光源を使用して光ファイバへと光のビームを送信する工程、光ファイバの端部で反射された光と片持ち梁で反射された光との干渉を測定する工程、および片持ち梁の中間位置に対する変位を、測定された干渉にもとづいて割り出す工程を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、片持ち梁を備える光学装置、その製造方法、および片持ち梁の変位の測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロマシニングによる片持ち梁は、微小センサの最も基本的かつ成功した例である。多くの場合に、独立の梁を有する片持ち梁が、周囲の化学的、生物学的、および/または物理的な特性の変化を、はるかに複雑な装置に比肩し、場合によっては上回る感度で検出することができる。したがって、この簡単な設計が、これに限られるわけではないが原子間力顕微鏡(AFM)などといったいくつかの市販の計測機器の心臓部であることは、驚くべきことではない。AFMについての説明は、ここでの言及によって本明細書に取り入れられるG.Binnig、C.F.Quate、Ch.GerberのPhys.Rev.Lett.56、930(1986)に見つけることができる。
【0003】
これらの計測機器は、梁の宙づり部分について、その長さに直交する変位を最大で原子レベルの精度にて測定できるという可能性に依存しており、そのような正確さのレベルは、例えば電子的または光学的な読み取りによって達成できる。宙づり部分の変位を測定する方法として、例えばトンネリングプローブ(G.Binnig、C.F.Quate、Ch.GerberのPhys.Rev.Lett.56、930(1986))、インテグレーテッド電界効果トランジスタ(R.G.BeckらのAppl.Phys.Lett.73、1149(1998))、容量法(J.Brugger、N.Blanc、Ph.Renaud、N.F.de RooijのSens.Actuators、A43、339(1994))、圧電またはピエゾ抵抗装置(J.Tansock、C.C.WilliamsのUltramicroscopy 42−44、1464(1992))、光学レバー(M.Tortonese、R.C.Barrett、C.F.QuateのAppl.Phys.Lett.62、834(1992)またはG.Meyer、N.M.AmerのAppl.Phys.Lett.53、1045(1988))、あるいは光ファイバ干渉計(S.AlexanderらのJ.Appl.Phys.65、164(1989)、D.Rugar、H.J.Mamin、R.Erlandsson、B.D.TerrisのRev.Sci.Instr.、59、2337(1988)またはA.D.Drake、D.C.LeinerのRev.Sci.Instr.55、162(1984))が挙げられる。
【0004】
電子的な読み出しは、測定を実行しなければならない環境に適合しない可能性がある。そのような環境の例は、導電性の液体または極端な温度である。また、測定装置の製造に面倒かつ費用のかかる工程が必要であり、それらの商業的および化学的な影響を限定する大きな原因となっている。光学的な技法は、適用に当たっての制限がより少ないため、電子的な技法よりも広く用いられている。しかしながら、光学的な技法は、一般的には、不便であって時間のかかる整列の工程を必要とし、これが、標準的な実験を超えての応用において、大きな技術的挑戦を呈している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、より好都合に応用することができる改善された装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によれば、この目的が、
光ファイバと、
光ファイバの端部に配置された片持ち梁と
を有している光学装置によって達成される。
【0007】
この装置は、例えば、厳しい環境におけるAFM測定および片持ち梁を利用することができる他の任意の用途に適している。片持ち梁を光ファイバの端部に組み込むことによって、片持ち梁が光ファイバに対して正確に整列させられる。このような構成の変位感度は、市販のAFMに比肩できることが分かっている。したがって、ファイバ先端の片持ち梁を、厳しい環境においてだけでなく、標準的な試験においても成功裏に使用することができる。
【0008】
一実施形態においては、片持ち梁が、光ファイバの一体の一部分である。この一枚岩の構造ゆえ、この装置は、使用時に比較的温度の変動が大きく、それに対応して膨張または収縮が比較的大きい場合でも、整列の工程を必要としない。
【0009】
一実施形態においては、片持ち梁が、光ファイバの直径に実質的に等しい長さを有している。片持ち梁の長さを光ファイバの直径と同程度にすることで、装置の感度が向上する。実質的に等しいとは、直径+/−10%であると考えることができる。
【0010】
片持ち梁の変位を測定するための測定手段を、光ファイバの他端に接続することができる。測定手段は、レーザを含むことができる。レーザを、光ファイバへと光を導くように配置することができる。
【0011】
随意により、片持ち梁は、2つの正反対の端部を有しており、一端が光ファイバへと取り付けられ、反対側の端部が自由に吊られている。
【0012】
他の実施形態は、別の形状を有する片持ち梁を備えている。片持ち梁が、中央に広げられたプレートを有する梁を備えることができる。一実施形態においては、片持ち梁の2つの正反対の端部が、どちらも光ファイバへと固定されており、片持ち梁の2つの端部の間の部分が、光ファイバの上方に自由に吊られている。この実施形態は、ブリッジ構成と称される。
【0013】
随意により、測定手段は、雑音レベルの低減および感度の改善のために、高周波フィルタを含んでいる。この装置の感度は、4Åを下回ることができる。改善された実施形態においては、装置の感度が原子のレベルよりも優れており、例えば0.4〜0.2Å程度である。
【0014】
好ましくは、片持ち梁が、ガラスおよび/またはシリカからなっている。すなわち、片持ち梁を、光ファイバの導光コアと同じ材料から製作することができる。この片持ち梁は、より少ない部品からなっている。精度は、市販のAFMに比肩できる。
【0015】
さらなる実施形態においては、片持ち梁および/または光ファイバの端部の一部を、反射層でコートすることができる。反射層は、随意により、銀、金、または白金などの金属を含むことができる。反射層を追加することで、測定の性能が向上する。金属製の反射層の厚さは、100nm程度であってよい。反射層は、光の反射を改善し、したがって装置が干渉計として使用されるときの感度を向上させる。
【0016】
第2の態様によれば、本発明は、光学装置の製造方法であって、
光ファイバを用意する工程と、
光ファイバの端部に片持ち梁を配置する工程と
を含んでいる方法を提供する。
【0017】
一実施形態においては、光ファイバの端部に片持ち梁を配置する工程が、
帯電の蓄積を防止するために、光ファイバを金属層でコートする工程と、
片持ち梁を光ファイバの一体の一部分として得るために、光ファイバの端部を加工する工程と
をさらに含んでいる。
【0018】
一実施形態においては、光ファイバの端部を加工する工程に、光ファイバの端部の一部および/または片持ち梁に反射層を堆積させる工程が後続する。
【0019】
第3の態様によれば、上述のような光学装置を使用して変位を測定する方法が提供され、その方法は、
光源を有する測定手段を、光ファイバの他端に配置する工程と、
光源を使用して光ファイバへと光のビームを送信する工程と、
光ファイバの端部で反射された光および片持ち梁で反射された光の干渉を測定する工程と、
片持ち梁の光ファイバに対する位置を、測定された干渉にもとづいて割り出す工程と
を含んでいる。
【0020】
さらなる利点および詳細は、以下の図面に照らして明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、本発明による光学装置10の第1の実施形態を示している。この装置は、光ファイバ12を有している。光ファイバは、シリカからなる透明な細長い管状の本体を有している。管状の本体は、光の入力および/または出力に適した2つの正反対の端部を有している。さらに、管状の本体は、柔軟かつ固体であり、光信号を案内することができる。市販の光ファイバは、そのようなシリカの透明なコアを、例えばドープしたシリカで作られた透明なクラッド層で囲んで有しており、さらに絶縁ジャケット(図1には図示せず)を有している。ジャケットは、一般に、合成材料からなっている。
【0022】
片持ち梁14が、ファイバ12に配置されている。片持ち梁は、2つの正反対の端部を有する細長い本体を備えている。2つの正反対の端部の一方または両方の端部が、光ファイバへと接続されている。片持ち梁の本体の2つの端部の間の部分が、光ファイバの上方に自由に吊られている。この部分は、この部分がファイバの管状の本体の長さ方向に移動できるよう、可撓性を有している。片持ち梁の例示的実施形態は、後述する。
【0023】
図1の実施形態において、片持ち梁は、光ファイバと一体的に構成されている。片持ち梁の第1の端部16が、光ファイバの端部20の高くなった部分18へと接続されている。この高くなった部分は、光ファイバから延びる突出部で構成されている。突出部の片側が、ファイバの管状の本体の壁に一致している。片持ち梁の反対側の自由端22が、ファイバの端部20の上方に吊られている。突出部が、ファイバの端部20と片持ち梁との間に空間を生み出し、片持ち梁がファイバの管状の本体の長さ方向に移動できるようにしている。随意により、端部22に、例えばAFMへの適用のための延長チップ24が備えられる。片持ち梁を、他の手段によって光ファイバに接続することも可能であり、すなわち片持ち梁が、別個の部品を形成してもよい。
【0024】
他の形状の例が、これらに限られるわけではないが、図2A〜図7に示されている。図1の実施形態に対応する構成要素には、図1に示した参照番号と同じ参照番号が付されている。
【0025】
図2Aは、光ファイバの端部20へと固定される一端部32を有する梁を備えている片持ち梁30を示している。反対側の端部において、梁が円形プレート34へと接続されている。円形プレートは、実質的に光ファイバ12の中央の上方に吊られている。光ファイバの中央の付近のビームに対してプレートの面積が大きいことで、片持ち梁の反射特性が向上する。
【0026】
図2Bは、図1および図2Aの実施形態と同様、光ファイバ12へと固定された固定端32を有する片持ち梁からなる実施形態を示している。片持ち梁の他端は、光ファイバの端部20の上方に自由に吊られている。
【0027】
図2Cは、チップ31が自由に吊られた片持ち梁30の端部に配置されている実施形態を示している。チップ31の製造の方法を、以下で説明する。チップ31は、好ましくは尖っており、片持ち梁から遠い方の端部にただ1つの原子を有することができる。これは、例えば、この装置をAFMにおいて使用するために好ましい。チップと試料との間の力が、試料の表面形状についての知らせをもたらす。
【0028】
図3Aは、細長い片持ち梁40が、光ファイバ12の端部20へと固定された2つの正反対の端部42、44を有する実施形態を示している。これらの固定端を、2つのアーム46、48が矩形のプレート50へと接続している。プレートが、光ファイバの端部20の中央の上方に吊られている。図3Aに示した片持ち梁の実施形態は、2つの正反対の固定端および自由に吊られた中央部を有しており、ブリッジ構成と称される。
【0029】
図3Bは、ブリッジ構成のより簡単な実施形態を示している。片持ち梁38は、2つの正反対の端部42、44において光ファイバ12へと固定されている。さらに、片持ち梁38は、2つの端部42、44を接続する梁を含んでいる。梁に適切な可撓性をもたらすため、梁の材料または寸法、すなわち厚さおよび/または幅の選択は、さまざまであってよい。
【0030】
図3Cは、ブリッジ構成の他の例を示している。片持ち梁38が、2つの端部42、44において光ファイバ12の端部20に固定されている。片持ち梁は、端部42、44を中央のテーブルまたはプレート50に接続する2つの梁46、48を有している。片持ち梁の可撓性を増すために、梁46、48に少なくとも1つの切欠部、例えば4つの切欠部52、54、56、58が設けられている。
【0031】
図4は、片持ち梁60がらせん形状のアーム62を有する実施形態を示している。アーム62が、光ファイバの管上の本体の壁に隣接して位置する一端64において、光ファイバの端部20へと固定されている。アームは、反対側の端部に、円形プレート66を有している。らせん状のアームは、片持ち梁の長さおよび可撓性を、図2Aに実施形態に比べて増加させる。長さおよび可撓性が増すことで、片持ち梁の自由端を変位させるために必要な力が小さくなり、光学装置の感度が向上する。
【0032】
図5は、交差するように延びる4つのアーム72、74、76、78を有している十字形の片持ち梁70を示している。アームは、一端80、82、84、86において、端部20の縁の付近に固定されている。端部20の中央において、アームは矩形のプレート88へと収束している。図5の片持ち梁は、4点で固定されているため、安定性および剛性が向上しており、耐久性および寿命が重要である負荷の大きな用途に適したものとなっている。
【0033】
図6は、2つの端部92、94を備えた片持ち梁90を示しており、これらの端部92、94は、端部20の縁の付近において光ファイバ12へと固定されている。端部92、94が、梁96によって互いに接続されている。梁96の中央に、直角に延びる第2の梁98が設けられている。第2の梁98の第1の端部100が、梁96に配置されている。自由に吊られている梁98の反対側の端部が、梁96のねじりによって、光ファイバ12の長さの方向に運動可能である。片持ち梁の運動の応用については、後述する。
【0034】
図7は、端部20の縁の付近において光ファイバ12に固定された端部112を有する片持ち梁110を示している。この固定端112から、2つの半円形のアーム114が、光ファイバの端部20の反対側へと延びている。反対側の端部において、半円形のアームは、円形プレート118が設けられたV字形のアーム116へと延びている。
【0035】
第1の例示的な製造方法においては、シングルモード光ファイバ130(例えば、市販されているcorning社のSMF−28:コア径 9μm、クラッド径 125μm)が、公知の工程を使用して所望の長さに劈開される(図8)。ファイバが、ファイバの長さ方向に実質的に直角に劈開される。所望の長さは、例えば1〜5mの範囲にある。劈開後の光ファイバ132からジャケットがはぎ取られ(図9)、次の製造工程における帯電の蓄積を防止するため、薄い導電層(例えば5nmのCrおよび/または20nmのPdなど、金属からなる)がコートされる。この導電性コーティングは、ファイバの端部20へと堆積させられ(図10)、さらにファイバの長手方向の壁へと、その全長にわたって堆積させられる(図11)。ファイバのコート後の端部が、ファイバへと取り付けられた片持ち梁134を得るために、集束イオンビームによってマイクロマシニングされる(図12)。上述のように、片持ち梁は、ファイバの端部に平行であってよい(図13)。次いで、反射層が、干渉法の際の反射を改善するために、片持ち梁へと堆積させられる。反射層は金属からなってよい。反射層の厚さは、100nm程度であってよい。反射層は、利用可能な任意の反射材料からなってよい。適切な材料の例は、銀、金、または白金である。
【0036】
上記の製造方法を、片持ち梁上にチップを機械加工すること、または堆積させることからなる工程によって補うことができる(図1および図2C)。チップは、光ファイバと同じ材料から機械加工することができる。チップの機械加工は、例えば、片持ち梁からチップを彫り出すことによって行うことができる。チップの配置は、他の手段による金属などの適切な材料の蒸着または堆積を含むことができる。また、単層堆積技法によるチップの成長も選択肢である。チップは、反射層の堆積の前または後で堆積させることが可能である。従来からのAFMは、端部に延長チップを有する片持ち梁を使用している。したがって、本発明による装置は、そのようなAFMにおいて使用するために適している。
【0037】
片持ち梁を機械加工するために、他の方法工程を使用することが可能である。他の方法として、フォトリソグラフィ、電子ビームリソグラフィ、湿式または乾式エッチング(おそらくは、注入、熱処理、剥離、マスキング、金属または他のコーティングの堆積、などの後で)、ミクロトーム切断、レーザーアブレーション、ダイアモンド切削、ナノインプリント、などが挙げられる。
【0038】
図14〜図20に一例を示す。光ファイバ138を所望の長さへと劈開する工程(図14);劈開した光ファイバ140の端部にポリメチルメタクリレート(PMMA)などのフォトレジスト141を塗布する工程(図15);溝142を配置するためにフォトレジスト141を光または電子で露光させる工程(図16);露光したフォトレジストを除去して(図17)、劈開した光ファイバの透明なコアの端部144に溝を生成する工程(図17);例えば蒸着によって適切な材料146をフォトレジストおよび溝へと堆積させる工程(図18);溝を囲んでいるフォトレジスト141を除去し、すなわち剥離させる工程(図19);光ファイバの材料を例えばエッチングによって除去し、片持ち梁と光ファイバとの間に空間を生成する工程(図20)である。
【0039】
同じ装置を、光ファイバの先端へと各層を成長させ、従来のマイクロマシニング技法を使用することによって得ることができる。成長させるべき材料は、2つの主たる分類に区別することができる。
1)犠牲層、すなわち製造の目的のためだけに使用され、製造工程の終わりにおいて除去される層。犠牲材料の例は、シリカ、石英、リンケイ酸ガラス、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、金属などである。
2)機械的または構造的材料、すなわち機械的な役目を果たす材料。機械的材料の例は、結晶シリコン、多結晶シリコン、窒化ケイ素、酸化ケイ素、金属層などである。上述の材料は、光ファイバの材料との相性ゆえに好ましい。微細加工の技法の例は、すでに挙げたとおりである。
【0040】
図21は、光学式の読み出し技法の実施形態の図を示している。この技法は、図1〜図7のいずれの実施形態にも適用可能である。光ファイバ152の全長に対する片持ち梁150の変位を、ファイバ−空気の界面において反射される(レーザ)光と片持ち梁そのものにおいて反射される光との干渉を測定することによって割り出すことができる。図21において、実線の矢印は、光源154によって光ファイバへと入力される光を表している。破線の矢印は、ファイバ−空気、空気−片持ち梁、および/または片持ち梁−反射層の各界面(それぞれ、156、158、および160)において反射された光を表している。図21の右側において光ファイバの一部が拡大されているが、ファイバの中央の暗い領域が、ファイバを通って移動するレーザ光162のビームを表している(比例尺ではない)。
【0041】
使用時に、本発明の光学装置が、図21に描かれている読み出し用の計測機器へと連結されたとき、ファイバへと連結されたレーザビームの光の一部が、ファイバ−空気156、空気−片持ち梁158、および片持ち梁−反射層160の各界面においてファイバへと反射される。
【0042】
レーザ光は、例えば赤外であって、1.31μmの波長を有している。3つの反射光信号が、光パワーの例えば50%を赤外センサに整列した他のファイバへと伝えるファイバ結合器へと進入する。複数回の反射を無視した場合、検出器の出力信号W、例えば電圧は、以下の式(1)によって与えられ、
【0043】
【数1】

ここで、W、W、およびWはそれぞれファイバ−空気、空気−片持ち梁、および片持ち梁−金属の各界面において反射される光の量に比例し、dはファイバの縁と片持ち梁の内表面との間の隔たり(単位はメートル)であり、tは片持ち梁の厚さ(単位はメートル)であり、nはファイバのコアの屈折率であり、λはレーザの波長(単位はメートル)である。式(1)は、以下の式(2)
【0044】
【数2】

と書き直すことができ、ここで、ψは定数であり、Vは干渉縞ビジビリティ(visibility)であり、Wは中間点の出力である(図22)。VおよびWは次式(3)および(4)に従って最大の干渉(Wmax)および最小の干渉(Wmin)に対応する出力信号に関係している。
【0045】
【数3】

直交に近い変位感度は、以下の式(5)
【0046】
【数4】

によって与えられ、ここで、ΔWは検出可能な最小の信号である。ここで、直交とは、出力がWに等しい状況を意味し、すなわち、式(2)の余弦がゼロであるときを意味する。式(2)の余弦は、余弦の引数がπ/2の奇数倍であるときにゼロである。式(5)は、直交においてテイラー級数を製作することによって式(2)から導出される。
【0047】
図22は、例えば片持ち梁の外側のチップに触れて、片持ち梁の自由端をファイバの方向に押すときに、片持ち梁の機械的な変形に対応して得られる読み出し信号を示している。水平軸が、時間(time)tを表しており、垂直軸が、測定装置の出力(output)Wを(電圧Vで)表している。時刻t1、すなわちデータ取得の開始からおよそ800msにおいて、片持ち梁が、光ファイバ12の端部20に接触させられている。軌跡における第1のスパイクが、接近の運動に対応している。次いで、片持ち梁は、2つのスパイクの間の信号の平坦部によって示されているように、或る時間(例えば、約500ms)にわたって光ファイバに接触したままである。時刻t2においてチップが引っ込められ、片持ち梁は、最初の位置へと復帰することができる。この片持ち梁の復帰が、軌跡に第2のスパイク(例えば、1.5s後の)を生み出している。軌跡の下方の絵は、片持ち梁がとっているさまざまな位置、すなわち(i)自由に吊られている状態(接触前)、(ii)光ファイバの縁に接触している状態、および(iii)自由に吊られている状態(接触後)を示している。
【0048】
この実験は、例えば、この装置を位置センサとして使用できることを実証している。すなわち、このようなセンサの出力信号が、異物に接触したときに変化する。センサを引っ込めると、出力信号は、異物との接触が断たれたことを示す元の出力に達するまで、再び変化する。
【0049】
変位感度を割り出すために、マイクロマシニングによるファイバを、加熱可能なプレートに取り付け、プレートの温度の関数としての出力信号を測定した。温度が高くなるにつれ、金属コーティングおよび光ファイバの材料の熱膨張係数の相違に起因する応力によって、片持ち梁が湾曲する。この変形の際に、出力信号は、先の式から予想されるとおり、最小値および最大値を通過する。実用的な実施形態において、Wminは約3.1Vであり、Wmaxは約4.8Vである。0.2sの時間間隔にわたって利用可能な全帯域(dc〜400MHz)においてデジタルオシロスコープで測定した出力信号のRMS雑音は、約3.5mVであり得る。達成される感度は、ファイバに対する片持ち梁の約0.4nmの変位に相当する。雑音の大部分が、電子的な読み出しによって生じる高周波の周期信号に関係しており、ファイバ自体によるものではないことに注目すべきである。
【0050】
標準的な劈開された光ファイバ、すなわち片持ち梁を持たない光ファイバが読み出しシステムへと差し込まれた場合、RMS雑音の値は変わらない。読み出しの出口に高周波フィルタを追加することによって、雑音レベルの低減が可能である。この低減は、数百μVまでの低下であり得る。干渉縞ビジビリティは、21%程度であってよい。ファイバのコアに対する片持ち梁の整列を改善することによって、より高いビジビリティがもたらされ、結果として感度が改善される。感度は、例えば0.4〜0.2Å程度など、原子のレベルよりも優れていてもよい。
【0051】
本発明の装置の実用的な実施形態が、市販のAFMの精度に比肩できる精度を有することが、実験によって示されている。本発明による装置は、機械的な整列の必要性をなくしている。
【0052】
本発明の光学装置を備えるAFMが、図23に示されている。光学装置が、一体の片持ち梁182を有する光ファイバ180を備えている。片持ち梁の自由な吊り下げ端に、延長チップ184が設けられている。
【0053】
片持ち梁のチップが、使用時に、測定テーブル188上に配置された試料の表面186に密に近付けられる。テーブルおよび/または光学装置は、表面に対するチップの所望の近接度合いを達成するために、図23に示されているようにx、y、およびz方向に可動である。試料台188は、例えば圧電素子によって可動である。
【0054】
チップ184が、撮像対象の表面(例えば、表面186)に接触させられる。水平面においてチップと表面との間に相対運動が存在するとき、チップを保持している片持ち梁が、表面の地形に従って曲げられる。片持ち梁の変形を上述のとおり測定できるため、表面の地形を割り出すことができ、すなわち測定することができる。この技法は、市販のAFMにおいて使用され、接触モードと称される。
【0055】
本発明の装置は、厳しい環境での測定に適している。AFM試験装置を超える用途も実現可能である。本発明による光学装置は、例えば力変換器、電界または磁界センサ、湿度計、加速度計、振動計、温度計、ガスセンサ、化学センサ、生物学的センサ、粒子検出器、光センサなどとして機能することができ、あるいはこれらに含まれてもよい。
【0056】
本発明の光学装置の上述の用途のうちのいくつかを、以下にさらに詳しく説明する。
【0057】
本発明の装置は、力センサに備えることができる。片持ち梁に力が加わると、片持ち梁が曲がる。比較的小さな力においては、片持ち梁の変位が、片持ち梁に加えられた力に比例する。ひとたび片持ち梁が較正されたならば、変位の測定が、力の直接的な測定をもたらすと考えられる。あるいは、上述の光学式の読み出しシステムを使用して、片持ち梁の共振周波数を測定することができる。力が加えられると、共振周波数が変化する。周波数の変化を測定することで、加えられた力の直接的な測定がもたらされると考えられる。この種のセンサの用途として、表面力の測定が考えられる。表面力としては、例えばファンデルワールス力、カシミール引力、二重層相互作用、ステリック力(steric forces)、溶媒和力、水和力、枯渇力、飛び付きおよび引き離し力(jump to contact and pull‐out forces)、摩擦力が挙げられる。これらの用途において、片持ち梁の自由端にマイクロ球を貼り付け、あるいは形成することが、有用であり得る。
【0058】
本発明の光学装置を、電界または磁界のためのセンサに備えることができる。この場合、電界または磁界に敏感な物体が、片持ち梁(の自由端)に貼り付けられ、あるいは形成される。例えば、電界センサは、表面にいくらかの自由電荷を有している物体を片持ち梁上に置くことによって得ることができる。電界が加えられたとき、電荷の存在ゆえに片持ち梁が曲げられ、ユーザが電界の存在を検知することができる。同様に、磁界センサを、微小な磁石または内部を電流が流れる微細な尖塔を、片持ち梁の自由端に置くことによって得ることができる。
【0059】
本発明の装置を、加速度計に備えることができる。高速で移動しているファイバが突然に停止する場合、片持ち梁などの可動部分は、慣性ゆえに運動を続けようとする。したがって、片持ち梁のファイバに対する位置の急激な変化を観察すべきである。そのような加速度計を、衝突時にエアバッグを解放するために車に備えることが可能である。ファイバに加速または減速が加わるとき、光ファイバに対する片持ち梁の相対位置が変化することで、ユーザは加速または減速を測定することができる。同様の方法で、本発明の光学装置を、ジャイロスコープにおいて使用することができる。同様の装置を、振動計として使用することも可能である。
【0060】
本発明の装置を、瞬時の湿度、温度、化学物質、生物戦または細菌戦の生成物、ガスを検出するためのセンサに備えることができる。片持ち梁は、検出対象の物質の吸収によって機械的な応力にさらされる材料でコートすることができる。機械的な応力は、片持ち梁の形状に変化を生じさせ、結果としてファイバに対する片持ち梁の位置を変化させるため検出可能である。あるいは、片持ち梁の共振周波数を測定することが可能である。例として、以下が挙げられる。
(1)片持ち梁をパラジウムでコートして、水素センサを製作する。パラジウムは、きわめて効率的に水素を吸収し、水素を吸収したときに膨張する。水素が装置に触れると、パラジウムの膨張によって片持ち梁が曲げられ、この事象を検出することができる。
(2)上述のファイバの加熱の測定が、温度センサとしての片持ち梁の使用の基本的な例である。
【0061】
例えば、図3A、図3B、および図3Cに示したようなブリッジ構造が、物質の検出のための化学センサとして機能することができる。そのような化学センサは、分光法に比肩できる散乱効果を使用することができる。化学センサなど、いくつかの用途においては、片持ち梁の光ファイバとは反対側の面にではなく、光ファイバに向かって面する面に反射層を堆積させることが好ましいかもしれない。
【0062】
本発明の光学装置を、振動が外部のアクチュエータ(例えば、圧電シェイカー)によって片持ち梁へともたらされるときに、動的モードにおいても使用することができる。片持ち梁の共振周波数が測定される。片持ち梁へと力が加えられるとき、例えば表面の地形に遭遇したときに、共振周波数が変化し、かつ/または片持ち梁の運動の振幅が変化しうる。共振周波数の変化および/または振幅の変化を、上述と同じ干渉分光法を使用して測定することができる。共振周波数を測定することで、片持ち梁へと加わる力を測定することができる。この技法は、表面の撮像のための非接触モードと称される。
【0063】
他の例は、片持ち梁への物質の吸着または吸収である。吸着または吸収ゆえ、片持ち梁の質量が変化し、したがって共振周波数が変化する。これにより、片持ち梁への物質の吸着または吸収を測定でき、したがって化学または生物学的検出器を形成できる。
【0064】
実用的な実施形態においては、片持ち梁のばね定数が、10N/m程度であってよい。この値を、片持ち梁の寸法を変化させることによって、あるいは装置について種々の形状を選択する(例えば、図1〜図7を比較せよ)ことによって、大きく変化させることができる。さまざまな寸法、形状、または材料の光ファイバも、同様に使用可能である。
【0065】
試験されて正しく機能した本発明による片持ち梁の寸法は、金属製の反射層の蒸着の前において、長さ112μm、幅14μm、厚さ3.7μmであった。
【0066】
最後に、この光学装置をアクチュエータとして使用することが可能であることを観察することが重要である。例えば、光圧の放射によって、片持ち梁をファイバから離れるように押すことが可能である。また、光の角度モーメントの伝達に応答してトルクを与える異方性ファイバを使用することも実現可能である。バイモルフの片持ち梁も、製造可能である。この場合、片持ち梁へのレーザ光によって生み出される熱が、片持ち梁をアクチュエータとして使用するために機能することができる。
【0067】
本明細書において使用されるとき、「有する(having)」および「含む(including)」は、「備えている(comprising)」として定義され、すなわち他者の存在を排除しないオープンな用語として定義される。
【0068】
本明細書において使用されるとき、不定冠詞(「a」または「an」)は、1つまたは2つ以上を意味する。
【0069】
本明細書において使用されるとき、用語「複数の(plurality)」は、2つまたは3つ以上を意味する。
【0070】
本明細書において使用されるとき、用語「他の(another)」は、少なくとも第2またはそれ以上を意味する。
【0071】
本明細書において使用されるとき、用語「連結(coupled)」、「固定(fixed)」、および「取り付け(anchored)」は、必ずしも直接的である必要はなく、必ずしも機械的である必要はないが、接続(connected)されていることを意味する。
【0072】
本発明は、上述の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲の技術的範囲において、多数の変形が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明による光学装置の第1の実施形態の斜視図を示している。
【図2A】本発明による光学装置のさらなる実施形態の図を示している。
【図2B】固定された端部と自由に吊られた端部とを有する片持ち梁を備えている例示的実施形態の斜視図を示している。
【図2C】固定された端部と自由に吊られた端部とを有する片持ち梁を備えている例示的実施形態の斜視図を示している。
【図3A】本発明による光学装置のさらなる実施形態の図を示している。
【図3B】片持ち梁の2つの端部が光ファイバへと固定されているブリッジ構成を有する片持ち梁を備えている例示的実施形態の斜視図を示している。
【図3C】片持ち梁の2つの端部が光ファイバへと固定されているブリッジ構成を有する片持ち梁を備えている例示的実施形態の斜視図を示している。
【図4】本発明による光学装置のさらなる実施形態の図を示している。
【図5】本発明による光学装置のさらなる実施形態の図を示している。
【図6】本発明による光学装置のさらなる実施形態の図を示している。
【図7】本発明による光学装置のさらなる実施形態の図を示している。
【図8】本発明による光学装置を製造するための方法の一連の工程の図を示している。
【図9】本発明による光学装置を製造するための方法の一連の工程の図を示している。
【図10】本発明による光学装置を製造するための方法の一連の工程の図を示している。
【図11】本発明による光学装置を製造するための方法の一連の工程の図を示している。
【図12】本発明による光学装置を製造するための方法の一連の工程の図を示している。
【図13】本発明による光学装置を製造するための方法の一連の工程の図を示している。
【図14】本発明による光学装置を製造するための別の方法の一連の工程の図を示している。
【図15】本発明による光学装置を製造するための別の方法の一連の工程の図を示している。
【図16】本発明による光学装置を製造するための別の方法の一連の工程の図を示している。
【図17】本発明による光学装置を製造するための別の方法の一連の工程の図を示している。
【図18】本発明による光学装置を製造するための別の方法の一連の工程の図を示している。
【図19】本発明による光学装置を製造するための別の方法の一連の工程の図を示している。
【図20】本発明による光学装置を製造するための別の方法の一連の工程の図を示している。
【図21】片持ち梁の変位の測定における本発明による光学装置の使用の図を示している。
【図22】図21の測定の際の読み出しの例を示している。
【図23】使用時の本発明による光学装置の実施形態の側面図を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバと、
前記光ファイバの端部に配置された片持ち梁と
を備えている光学装置。
【請求項2】
前記片持ち梁が、前記光ファイバの一体の一部分である、請求項1に記載の光学装置。
【請求項3】
前記片持ち梁が、前記光ファイバの直径に実質的に等しい長さを有している、請求項1または2に記載の光学装置。
【請求項4】
前記片持ち梁の変位を測定するための測定手段が、前記光ファイバの他端に接続されている、請求項1から3のいずれかに記載の光学装置。
【請求項5】
前記測定手段が、レーザを含んでいる、請求項4に記載の光学装置。
【請求項6】
前記測定手段が、高周波フィルタを含んでいる、請求項4または5に記載の光学装置。
【請求項7】
感度が4Å未満である、請求項1から6のいずれかに記載の光学装置。
【請求項8】
前記感度が原子のレベルよりも優れており、例えば0.4〜0.2Å程度である、請求項1から7のいずれかに記載の光学装置。
【請求項9】
前記片持ち梁が、ガラスおよび/またはシリカからなる、請求項1から8のいずれかに記載の光学装置。
【請求項10】
前記片持ち梁および/または前記光ファイバの端部が、反射層でコートされている、請求項1から9のいずれかに記載の光学装置。
【請求項11】
前記反射層が金属からなる、請求項10に記載の光学装置。
【請求項12】
前記金属が、銀、金、または白金を含んでいる、請求項11に記載の光学装置。
【請求項13】
前記反射層の厚さが、100nm程度である、請求項10、11、または12に記載の光学装置。
【請求項14】
前記片持ち梁が、2つの正反対の端部を有しており、一端が前記光ファイバへと取り付けられ、反対側の端部が自由に吊られている、請求項1から13のいずれかに記載の光学装置。
【請求項15】
前記片持ち梁が、前記2つの正反対の端部を有しており、当該2つの正反対の端部が前記光ファイバへと固定されており、前記片持ち梁の2つの端部の間の部分が前記光ファイバの上方に自由に吊られている、請求項1から13のいずれかに記載の光学装置。
【請求項16】
前記片持ち梁が、中央に広げられたプレートを有する梁からなっている、請求項1から15のいずれかに記載の光学装置。
【請求項17】
前記片持ち梁に、少なくとも1つの切欠部が設けられている、請求項1から16のいずれかに記載の光学装置。
【請求項18】
光ファイバを準備する工程と、
前記光ファイバの端部に片持ち梁を配置する工程と
を含む光学装置の製造方法。
【請求項19】
前記光ファイバを劈開する工程と、
前記光ファイバを金属層でコートする工程と、
前記片持ち梁を前記光ファイバの一体の一部分として得るために、前記光ファイバの端部を加工する工程と
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記光ファイバの端部および/または前記片持ち梁に金属製の反射層を堆積させる工程を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
請求項1から17のいずれかに記載の光学装置を使用して変位を測定する方法であって、
光源を有する測定手段を、前記光ファイバの他端に配置する工程と、
前記光源を使用して前記光ファイバへと光のビームを送信する工程と、
前記光ファイバの端部で反射された光および前記片持ち梁で反射された光の干渉を測定する工程と、
前記片持ち梁の中間位置に対する変位を、前記測定された干渉にもとづいて割り出す工程と
を含む方法。
【請求項22】
請求項1から17のいずれかに記載の光学装置を使用して物質の化学的構造を分析する方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2009−517656(P2009−517656A)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−542258(P2008−542258)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【国際出願番号】PCT/NL2005/000816
【国際公開番号】WO2007/061286
【国際公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(506240894)
【出願人】(508135389)ユニバーシティ トゥウェンテ (1)
【Fターム(参考)】