説明

現像剤カートリッジおよび現像ユニット

【課題】現像剤を収容する第1フレームの第1開口を第1フレームの外側の第2フレームが開閉する構成において第2フレームの縁部に付着した現像剤が外部に飛散することを防止できる現像剤カートリッジ、および、現像ユニットを提供すること。
【解決手段】トナーカートリッジ31では、外側フレーム82において、外側フレーム82が開位置から閉位置への移動方向Xに移動するときに最初に内側通過口89を横切るフレーム縁部80に、突出部79が設けられている。突出部79は、前端縁78Aと、前端縁78Aよりも内側通過口89から離れた位置(外側の位置)にあって前端縁78Aよりも移動方向Xの下流側に突出した堰止部41とを含んでいる。外側フレーム82が開位置から閉位置へ移動するときにフレーム縁部80に内側通過口89のトナーが付着しても、このトナーは、突出部79の堰止部41によって外側から堰き止められる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置に装備される現像剤カートリッジおよび現像ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、現像ユニットとして、特許文献1に記載の現像装置は、そのフレームに対して、トナーを収容する現像剤カートリッジとしてのトナーカートリッジが着脱可能に装着される。この現像装置では、トナーカートリッジの一側部に形成された孔とフレームに形成された孔とによってトナー供給口が形成されるとともに、トナーカートリッジの他側部に形成された孔とフレームに形成された孔とによってトナー吸入口が形成されている。
【0003】
トナーカートリッジ内のトナーは、トナー供給口を介してフレーム内に供給されるものの、一部がトナー吸入口からトナーカートリッジへ戻される。これにより、フレームとトナーカートリッジとの間でトナーが循環される。
そして、このトナーカートリッジは、トナーを収容する第1フレームと、第1フレームの外側に配置される第2フレームとを有する2重構造である。
【特許文献1】特開平9−319202号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のトナーカートリッジでは、第1フレームに、トナー供給口およびトナー吸入口が形成される。この場合、第2フレームは、第1フレームに対して相対移動することによって、トナー供給口およびトナー吸入口を開閉する。
このようなトナーカートリッジを現像装置のフレームから離脱させるために第2フレームが第1フレームのトナー供給口およびトナー吸入口を閉じるときに、第2フレームにおいて最初にトナー供給口およびトナー吸入口を横切る縁部にトナー供給口およびトナー吸入口のトナーが付着する場合がある。第2フレームの縁部にトナーが付着したままの状態でトナーカートリッジを現像装置のフレームから離脱させると、このトナーが外部に飛散するおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、現像剤を収容する第1フレームの第1開口を第1フレームの外側の第2フレームが開閉する構成において第2フレームの縁部に付着した現像剤が外部に飛散することを防止できる現像剤カートリッジ、および、この現像剤カートリッジが装備される現像ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、現像剤カートリッジであって、現像剤を収容し、内側と外側とを連通させるための第1開口が形成された第1フレームと、前記第1フレームの外側に配置され、前記第1開口を開く開位置と前記第1開口を閉じる閉位置との間で移動可能な第2フレームと、前記第2フレームにおいて、前記第2フレームが前記開位置から前記閉位置への移動方向に移動するときに最初に前記第1開口を横切る縁部に設けられる突出部であって、前記第1開口側の第1端縁と、前記第1端縁よりも前記第1開口から離れた位置にあって前記第1端縁よりも前記移動方向下流側に突出した第2端縁とを含む突出部とを備えていることを特徴としている。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記突出部は、前記第1端縁から前記第2端縁へ向かうに従って前記移動方向における上流側から下流側へ傾斜する傾斜面を含んでいることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記突出部は、前記第1端縁よりも前記第1開口から離れた位置において、前記移動方向における上流側から下流側へ突設され、可撓性を有するシートを含むことを特徴としている。
【0008】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、前記第1フレームの外側面において前記第1開口の周りに設けられ、前記第1開口からの現像剤の漏れを防止するための第1シール部材を備え、前記第2フレームが前記開位置から前記閉位置へ移動するときに前記第1シール部材において前記第2フレームに対向する第1シール側対向部分には、前記移動方向における下流側から上流側へ向かうに従って前記第1開口側へ傾斜する第1ガイド面が形成されていることを特徴としている。
【0009】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明において、前記第1フレームの外側面において前記第1開口の周りに設けられ、前記第1開口からの現像剤の漏れを防止するための第1シール部材と、前記第1シール部材よりも弾性率が高く、前記第2フレームが前記開位置から前記閉位置へ移動するときに前記第1シール部材において前記第2フレームに対向する第1シール側対向部分と前記第2フレームとの間に配置され、前記第1シール部材を保護するための第1保護部材とを備えていることを特徴としている。
【0010】
また、請求項6に記載の発明は、現像ユニットであって、請求項3に記載の現像剤カートリッジと、前記現像剤カートリッジを収容するためのカートリッジ収容部と、前記カートリッジ収容部に臨み、前記第1開口に対向可能な第2開口とが形成された筐体と、前記カートリッジ収容部に配置され、前記第2フレームと一緒に移動することによって前記第2開口を開閉可能なシャッタとを備え、前記シートは、前記シャッタと前記第2フレームとの間を塞ぐことを特徴としている。
【0011】
また、請求項7に記載の発明は、現像ユニットであって、請求項1ないし5のいずれかに記載の現像剤カートリッジと、前記現像剤カートリッジを収容するためのカートリッジ収容部と、前記カートリッジ収容部に臨み、前記第1開口に対向可能な第2開口とが形成された筐体と、前記カートリッジ収容部に配置され、前記第2フレームと一緒に移動し、前記第2フレームが前記開位置にあるときに前記第2開口を開き、前記第2フレームが前記閉位置にあるときに前記第2開口を閉じるシャッタと、前記筐体と前記シャッタとの間において前記第2開口の周りに設けられ、前記第2開口からの現像剤の漏れを防止するための第2シール部材とを備え、前記第2フレームが前記開位置から前記閉位置へ移動するときに前記第2シール部材において前記第2フレームおよび前記シャッタに対向する第2シール側対向部分には、前記移動方向における下流側から上流側へ向かうに従って第2開口側へ傾斜する第2ガイド面が形成されていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項8に記載の発明は、現像ユニットであって、請求項1ないし5のいずれかに記載の現像剤カートリッジと、前記現像剤カートリッジを収容するためのカートリッジ収容部と、前記カートリッジ収容部に臨み、前記第1開口に対向可能な第2開口とが形成された筐体と、前記カートリッジ収容部に配置され、前記第2フレームと一緒に移動し、前記第2フレームが前記開位置にあるときに前記第2開口を開き、前記第2フレームが前記閉位置にあるときに前記第2開口を閉じるシャッタと、前記筐体と前記シャッタとの間において前記第2開口の周りに設けられ、前記第2開口からの現像剤の漏れを防止するための第2シール部材と、前記第2シール部材よりも弾性率が高く、前記第2フレームが前記開位置から前記閉位置へ移動するときに前記第2シール部材において前記第2フレームおよび前記シャッタに対向する第2シール側対向部分と前記第2フレームおよび前記シャッタとの間に配置され、前記第2シール部材を保護するための第2保護部材とを備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、この現像剤カートリッジでは、現像剤を収容する第1フレームの外側に配置される第2フレームが、第1フレームの第1開口を開く開位置と第1開口を閉じる閉位置との間で移動可能である。
そして、第2フレームにおいて、第2フレームが開位置から閉位置への移動方向(以下では、単に「移動方向」という。)に移動するときに最初に第1開口を横切る縁部(以下では、単に「縁部」という。)に、突出部が設けられている。この突出部は、第1開口側の第1端縁と、第1端縁よりも第1開口から離れた位置(つまり外側の位置)にあって第1端縁よりも移動方向下流側に突出した第2端縁とを含んでいる。
【0014】
そのため、第2フレームが開位置から閉位置へ移動するときに第2フレームの縁部に第1開口の現像剤が付着しても、この現像剤は、突出部の第2端縁によって外側から堰き止められるので、この現像剤が外部へ飛散することを防止できる。
請求項2に記載の発明によれば、突出部に含まれる傾斜面は、第1端縁から第2端縁へ向かうに従って、移動方向における上流側から下流側へ傾斜している。これにより、傾斜面に現像剤が接触しても、この現像剤は、傾斜面によって第2端縁側から第1端縁側へ導かれて第1開口に戻され得るので、第2フレームの縁部に現像剤が付着しにくくなる。そのため、現像剤が外部にこぼれて飛散することを防止できる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、突出部に含まれるシートは、第1端縁よりも第1開口から離れた位置(つまり外側の位置)において、移動方向における上流側から下流側へ突設されている。これにより、第2フレームの縁部に付着した現像剤は、シートによって外側から堰き止められるので、この現像剤が外部へ飛散することを防止できる。
また、シートは、可撓性を有しているので、第2フレームの縁部が平坦でなくても、シートを撓ませることによって第2フレームの縁部に密着するように取り付けることができる。これにより、シートは、第2フレームの縁部に付着した現像剤を外側から隙間なく堰き止めることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、第1フレームの外側面において第1開口の周りに設けられた第1シール部材は、第1フレームと、第1フレームの外側に配置される第2フレームとの間に位置することになる。
そして、第1シール部材には、第2フレームが開位置から閉位置へ移動するときに第2フレームに対向する第1シール側対向部分が存在し、開位置から閉位置へ移動する第2フレームが第1シール側対向部分に接触し得る。
【0017】
ここで、第1シール側対向部分には、移動方向における下流側から上流側へ向かうに従って第1開口側へ傾斜する第1ガイド面が形成されている。そのため、第2フレームは、開位置から閉位置へ移動する途中で第1シール側対向部分に接触しても、第1ガイド面によって、第1開口から離れる方向(第1シール部材から外れる方向)へガイドされるので、第1シール側対向部分に引っ掛かることなく、円滑に閉位置へ移動できる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、第1フレームの外側面において第1開口の周りに設けられた第1シール部材は、第1フレームと、第1フレームの外側に配置される第2フレームとの間に位置することになる。
そして、第1シール部材には、第2フレームが開位置から閉位置へ移動するときに第2フレームに対向する第1シール側対向部分が存在する。これにより、開位置から閉位置へ移動する第2フレームが第1シール側対向部分に激しく接触することによって、第1シール部材が第1シール側対向部分において損傷するおそれがある。
【0019】
しかし、現像剤カートリッジには、第1シール部材よりも弾性率が高い(頑丈な)第1保護部材が備えられている。そして、第2フレームが開位置から閉位置へ移動するときに、この第1保護部材が、第1シール側対向部分と第2フレームとの間に配置されることによって、第2フレームが第1シール側対向部分に接触することを防止し、第1シール部材を保護する。
【0020】
その結果、第2フレームが開位置から閉位置へ移動するときに第1シール部材が第1シール側対向部分において損傷することを防止できる。
請求項6に記載の発明によれば、現像ユニットの筐体において、現像剤カートリッジをカートリッジ収容部に収容すると、筐体の第2開口が現像剤カートリッジの第1開口に対向可能なので、第1開口および第2開口を介して、現像剤カートリッジの現像剤を筐体へ供給することができる。
【0021】
そして、カートリッジ収容部には、シャッタが配置されており、このシャッタは、現像剤カートリッジの第2フレームと一緒に移動することによって第2開口を開閉可能である。そのため、第2フレームを移動させて第1開口を開閉すると、第2開口も一緒に開閉できるので、操作性の向上を図ることができる。
ここで、この現像剤カートリッジの第2フレームの縁部に設けられた突出部には、シートが含まれている。このシートは、第2フレームを開位置から閉位置へ移動させるときに第2フレームの縁部に付着した現像剤が外部へ飛散することを防止するのに加えて、シャッタと第2フレームとの間を塞ぐことによって、この間に現像剤が漏れ出すことも防止できる。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、現像ユニットの筐体において、現像剤カートリッジをカートリッジ収容部に収容すると、筐体の第2開口が現像剤カートリッジの第1開口に対向可能なので、第1開口および第2開口を介して、現像剤カートリッジの現像剤を筐体へ供給することができる。
そして、カートリッジ収容部には、シャッタが配置されており、このシャッタは、現像剤カートリッジの第2フレームと一緒に移動することによって第2開口を開閉可能である。具体的には、シャッタは、第2フレームが開位置にあるときに第2開口を開き、第2フレームが閉位置にあるときに第2開口を閉じる。そのため、第2フレームを移動させて第1開口を開閉すると、第2開口も一緒に開閉できるので、操作性の向上を図ることができる。
【0023】
ここで、筐体とシャッタとの間において第2開口の周りには、第2シール部材が設けられている。第2シール部材には、第2フレームが開位置から閉位置へ移動するときに第2フレームおよびシャッタに対向する第2シール側対向部分が存在し、開位置から閉位置へ移動する第2フレームおよびシャッタが第2シール側対向部分に接触し得る。
そこで、第2シール側対向部分には、移動方向における下流側から上流側へ向かうに従って第2開口側へ傾斜する第2ガイド面が形成されている。そのため、第2フレームおよびシャッタは、第2フレームが開位置から閉位置へ移動する途中で第2シール側対向部分に接触しても、第2ガイド面によって、第2開口から離れる方向(第2シール部材から外れる方向)へガイドされるので、第2シール側対向部分に引っ掛からない。これにより、第2フレームは、円滑に閉位置へ移動でき、シャッタも第2フレームと一緒に円滑に移動できる。
【0024】
請求項8に記載の発明によれば、現像ユニットの筐体において、現像剤カートリッジをカートリッジ収容部に収容すると、筐体の第2開口が現像剤カートリッジの第1開口に対向可能なので、第1開口および第2開口を介して、現像剤カートリッジの現像剤を筐体へ供給することができる。
そして、カートリッジ収容部には、シャッタが配置されており、このシャッタは、現像剤カートリッジの第2フレームと一緒に移動することによって第2開口を開閉可能である。具体的には、シャッタは、第2フレームが開位置にあるときに第2開口を開き、第2フレームが閉位置にあるときに第2開口を閉じる。そのため、第2フレームを移動させて第1開口を開閉すると、第2開口も一緒に開閉できるので、操作性の向上を図ることができる。
【0025】
ここで、筐体とシャッタとの間において第2開口の周りには、第2シール部材が設けられている。第2シール部材には、第2フレームが開位置から閉位置へ移動するときに第2フレームおよびシャッタに対向する第2シール側対向部分が存在する。これにより、開位置から閉位置へ移動する第2フレームおよびシャッタが第2シール側対向部分に激しく接触することによって、第2シール部材が第2シール側対向部分において損傷するおそれがある。
【0026】
しかし、現像ユニットには、第2シール部材よりも弾性率が高い(頑丈な)第2保護部材が備えられている。そして、第2フレームが開位置から閉位置へ移動するときに、この第2保護部材が、第2シール側対向部分と第2フレームおよびシャッタとの間に配置されることによって、第2フレームおよびシャッタが第2シール側対向部分に接触することを防止し、第2シール部材を保護する。
【0027】
その結果、第2フレームが開位置から閉位置へ移動するときに第2シール部材が第2シール側対向部分において損傷することを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
<レーザプリンタの全体構成>
図1は、本発明に係るレーザプリンタの一実施形態を示す左側断面図である。図2(a)は、図1に示すレーザプリンタのプロセスカートリッジ(トナーカートリッジ装着状態)の左側断面図であり、図2(b)は、トナーカートリッジ単体の左側断面図である。
図1に示すように、このレーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に用紙3を給紙するための給紙部4と、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5と、画像が形成された用紙3を排紙する排紙部6と、を備えている。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2は、ボックス形状に形成されており、その一方側の側壁には、開放口が形成され、その開放口を開閉するフロントカバー7が設けられている。フロントカバー7を開くことにより、現像ユニットの一例としてのプロセスカートリッジ17(後述する)を、本体ケーシング2に着脱させることができる。
【0029】
なお、以下の説明では、フロントカバー7が設けられる側を前側(正面側)とし、その反対側を後側(背面側)とする。また、図1における紙厚方向手前側を左側とし、図1における紙厚方向奥側を右側とする。左右方向と幅方向とは同義である。水平方向は、前後方向および左右方向を含んでいる。また、プロセスカートリッジ17と後述する現像剤カートリッジの一例としてのトナーカートリッジ31との説明においては、後述する第2開口の一例としてのフレーム通過口34とカートリッジ通過口47とが水平方向に向いている状態を基準とする。
(2)給紙部
給紙部4は、給紙トレイ9と、給紙ローラ10と、給紙パッド11と、紙粉取りローラ12および13と、レジストローラ14とを備えている。給紙トレイ9において最上位にある用紙3は、給紙ローラ10と給紙パッド11とで1枚毎に送り出されて各種ローラ12〜14を通った後、画像形成部5の転写位置(後述する)に搬送される。
(3)画像形成部
画像形成部5は、スキャナユニット16と、プロセスカートリッジ17と、定着部18とを備えている。
【0030】
スキャナユニット16は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示せず)、回転駆動されるポリゴンミラー19、複数のレンズ20および複数の反射鏡21を備えている。レーザ発光部から発光される画像データに基づくレーザビームは、2点鎖線で示すように、ポリゴンミラー19で反射され、複数のレンズ20および複数の反射鏡21を通過または反射して、プロセスカートリッジ17の感光ドラム25(後述する)の表面へ走査される。
【0031】
プロセスカートリッジ17は、本体ケーシング2内において、スキャナユニット16の下方、かつ給紙部4の上方に配置されている。
図2に示すように、プロセスカートリッジ17は、用紙3の通過を許容する転写パス29が形成された筐体の一例としてのプロセスフレーム22と、プロセスフレーム22のカートリッジ収容部33(後述する)に着脱可能に装着されるトナーカートリッジ31とを備えている。
【0032】
プロセスフレーム22において、その前後方向における略中央位置には、上下方向に延びる仕切壁57が設けられている。プロセスフレーム22において、仕切壁57の後側部分は現像部32とされ、仕切壁57の前側部分は、上述したカートリッジ収容部33とされている。仕切壁57には、上述したフレーム通過口34が形成されている。
現像部32内には、感光ドラム25と、スコロトロン型帯電器26と、転写ローラ28と、オーガ35と、供給ローラ36と、現像ローラ37と、層厚規制ブレード38とが備えられている。
【0033】
スコロトロン型帯電器26は、感光ドラム25に対して、上方から間隔を隔てて配置されている。転写ローラ28は、感光ドラム25に対して下側から圧接されている。現像ローラ37は、感光ドラム25に対して前側から圧接されている。供給ローラ36は、現像ローラ37に対して前側から圧接されている。層厚規制ブレード38は、現像ローラ37へ向かって下向きに延びる薄い板ばねであり、その下端部に設けられた圧接ゴム46が、層厚規制ブレード38の弾性力によって、現像ローラ37の表面を押圧している。オーガ35は、フレーム通過口34に対して後側から対向配置されている。オーガ35は、幅方向に延びる軸と、この軸の周りに設けられるスクリューとを一体的に備えている。
【0034】
トナーカートリッジ31は、中心軸が幅方向に延びる略円筒形状に形成されている。トナーカートリッジ31には、内側と外側とを連通させるためのカートリッジ通過口47が形成されている。
トナーカートリッジ31内には、アジテータ93が設けられている。また、トナーカートリッジ31内には、現像剤の一例としての、非磁性一成分の正帯電性トナーが収容されている。
【0035】
トナーカートリッジ31内のトナーは、アジテータ93の回転により攪拌され、カートリッジ通過口47からフレーム通過口34に受け入れられて、現像部32内へ放出される。放出されたトナーは、オーガ35の回転により幅方向中央から幅方向両側へ搬送されながら、供給ローラ36に供給される。トナーの一部は、フレーム通過口34およびカートリッジ通過口47を介して、トナーカートリッジ31内へ戻される。これによって、トナーカートリッジ31とプロセスフレーム22の現像部32との間でトナーが循環する。
【0036】
供給ローラ36に供給されたトナーは、圧接ゴム46と現像ローラ37との間に進入することで薄層となり、現像ローラ37の表面に担持される。
そして、感光ドラム25の表面は、スコロトロン型帯電器26により一様に正帯電された後、スキャナユニット16からのレーザビーム(図1の2点鎖線参照)によって露光され、感光ドラム25の表面には、画像データに基づく静電潜像が形成される。次いで、現像ローラ37の表面に担持されているトナーが感光ドラム25の表面の静電潜像に供給されることによって、静電潜像は現像(可視像化)されて、感光ドラム25の表面には、トナー像が担持される。このトナー像は、転写パス29において感光ドラム25と転写ローラ28との間(転写位置)に搬送された用紙3上に転写される。
【0037】
図1に示すように、定着部18は、プロセスカートリッジ17の後側に設けられており、加熱ローラ48と、加熱ローラ48に対して下側から圧接される加圧ローラ49と、これらのローラの後側に配置される1対の搬送ローラ50とを備えている。
転写位置において用紙3に転写されたトナーは、用紙3が加熱ローラ48と加圧ローラ49との間を通過する間に熱定着され、その後、その用紙3が搬送ローラ50によって、排紙部6へ搬送される。
(4)排紙部
排紙部6は、排紙パス51と、排紙ローラ52と、排紙トレイ53とを備えている。排紙部6へ搬送された用紙3は、排紙パス51から排紙ローラ52に搬送された後、排紙ローラ52によって排紙トレイ53上に排出される。
<プロセスカートリッジの詳細>
以下には、プロセスカートリッジ17におけるプロセスフレーム22およびトナーカートリッジ31について詳しく説明する。
(1)プロセスフレーム
図3は、図2(a)に示すプロセスカートリッジを斜め右前側から見た一部切欠斜視図である。図4は、図2(a)に示すプロセスカートリッジ(トナーカートリッジ離脱状態)を斜め右前側から見た斜視図である。図5は、図4において、シャッタを省略した状態を示す。
【0038】
図5に示すように、プロセスフレーム22は、幅方向に長手のボックス形状である。そして、現像部32は、プロセスフレーム22の略後半分をなすボックス形状である。カートリッジ収容部33は、プロセスフレーム22の略前半分をなし、前面および上面が開放されたボックス形状である。上述した仕切壁57が、現像部32の前壁およびカートリッジ収容部33の後壁を兼ねている。仕切壁57のフレーム通過口34によって、現像部32内部とカートリッジ収容部33内部とが連通している。つまり、フレーム通過口34は、現像部32内部およびカートリッジ収容部33内部のいずれにも臨んでいる。
【0039】
ここで、仕切壁57には、上下方向途中おいて、トナーカートリッジ31の外周面に沿って後側へ膨出するように湾曲する湾曲部分45が形成されており、フレーム通過口34は、湾曲部分45に形成されている(図2(a)参照)。フレーム通過口34は、幅方向に細長い略矩形状であり、幅方向に間隔を隔てて3つ形成されている。3つのフレーム通過口34のうち、幅方向中央のフレーム通過口34がフレーム供給口60とされ、フレーム供給口60の幅方向両側のフレーム通過口34がフレーム戻り口61とされている。
【0040】
また、仕切壁57の湾曲部分45の前側面には、フレーム通過口34からのトナーの漏れを防止するための第2シール部材の一例としてのフレームシール62が設けられている(ドットで塗りつぶした部分を参照)。フレームシール62は、弾性を有する発泡体から、幅方向に延びる帯状に形成されている。フレームシール62には、各フレーム通過口34とほぼ同じ大きさの切欠部分76が3つ形成されている。
【0041】
フレームシール62は、各切欠部分76が、対応するフレーム通過口34に対して前側から対向して連通するように、湾曲部分45の前側面に貼着されている。これによって、フレームシール62は、各フレーム通過口34の周りに設けられ、かつ、各フレーム通過口34の間に連続している。この状態において、フレームシール62は、前側へ突出して、カートリッジ収容部33内に臨んでいる。
【0042】
カートリッジ収容部33は、上述した仕切壁57に加えて、幅方向に間隔を隔てて対向配置された1対の側壁63と、1対の側壁63の下端縁間に架設された底壁64とを一体的に備えている。仕切壁57は、1対の側壁63の後端縁間に架設され、底壁64の後端縁に接続されている。カートリッジ収容部33では、1対の側壁63の前端縁間および上端縁間に架設されるものがないので、上述したように、上面および前面が互いに連続した状態で開放されている。
【0043】
両側壁63の幅方向内側面には、シャッタ支持部65が設けられている。シャッタ支持部65は、両側壁63の幅方向内側面から内側に膨出する略直方体状であり、両側壁63の後端部において、上下方向に延びている。
各シャッタ支持部65の幅方向内側面には、シャッタガイド部144が設けられている。シャッタガイド部144は、対応するシャッタ支持部65の幅方向内側面から内側に膨出する凸条をなしている。シャッタガイド部144は、仕切壁57の湾曲部分45(図2(a)参照)に対して、わずかな間隔を隔てて前側から対向配置されている。シャッタガイド部144は、湾曲部分45とほぼ同じ曲率の湾曲形状に形成されている。
【0044】
各シャッタ支持部65の上端面は、側壁63の上端縁よりやや下方に位置している。各シャッタ支持部65の上端面は、上側固定部66とされている。一方、底壁64には、前端縁の幅方向中央において、前側にわずかに突出する下側固定部67が形成されている(図2(a)も参照)。
図4に示すように、カートリッジ収容部33内には、シャッタ68と揺動アーム70とが設けられている。
【0045】
シャッタ68は、幅方向に延びる略矩形板状をなし、仕切壁57の湾曲部分45とほぼ同じ曲率の湾曲形状に形成されている(図2(a)参照)。シャッタ68は、左右のシャッタガイド部144の間を幅方向に延び、かつ、上下方向においてシャッタガイド部144よりやや短く延びるように、形成されている。シャッタ68には、各フレーム通過口34に対応して、それらに対向できる3つのシャッタ開口部69が形成されている。
【0046】
シャッタ68は、仕切壁57の湾曲部分45(厳密には湾曲部分45に貼着されたフレームシール62)に対して前側から対向配置されている(図2(a)参照)。そして、シャッタ68では、幅方向両端部のそれぞれが、湾曲部分45(図2(a)参照)とシャッタガイド部144との間でスライド自在に挟持されている。このように挟持されたシャッタ68は、フレーム通過口34を開放する開位置(図2(a)参照)と、フレーム通過口34を閉鎖する閉位置(図4参照)との間を上下方向に揺動自在である。
【0047】
詳しくは、シャッタ68が開位置にあるときには、図2(a)の拡大図で示すように、フレーム通過口34は、フレームシール62の切欠部分76(図5参照)を介して、対応するシャッタ開口部69と対向し、前側に開放される。開位置にあるシャッタ68を上向きに揺動させると、シャッタ68は閉位置に配置される。シャッタ68が閉位置にあるときには、図4に示すように、フレーム通過口34は、シャッタ68においてシャッタ開口部69よりも下側の部分によって、前側から閉鎖される。
【0048】
このようにシャッタ68が開位置と閉位置との間で揺動自在になっている状態において、フレームシール62は、仕切壁57の湾曲部分45(つまりプロセスフレーム22)とシャッタ68との間に配置され、湾曲部分45とシャッタ68とによって圧縮されている(図2(a)参照)。これにより、湾曲部分45においてフレームシール62に囲まれたフレーム通過口34からのトナーが湾曲部分45とシャッタ68との間に漏れることが防止される。
【0049】
ここで、図2(a)の拡大図で示すように、フレーム通過口34より上側の湾曲部分45の前側面において、フレームシール62に接触する部分には、幅方向に延びつつ、シャッタ68へ向けて前側に突出するリブ(第2突起の一例としてのフレームリブ125という。)が一体的に設けられている。フレームリブ125は、湾曲部分45の前側面においてフレームリブ125が設けられていない部分よりもシャッタ68側へ突出している。
【0050】
これにより、フレームシール62において、フレーム通過口34より上側の湾曲部分45とシャッタ68とによって圧縮される部分には、フレームリブ125によってシャッタ68へ向けて押圧される部分(第4接触部の一例としてのフレームシール第1部62Aという。)と、それ以外の部分(第3接触部の一例としてのフレームシール第2部62Bという。)とが形成される。
【0051】
シャッタ68が開位置と閉位置との間で移動するときに、フレームシール第1部62Aおよびフレームシール第2部62Bは、ともにシャッタ68の後側面に摺接する。ここで、上述したように、フレームシール第1部62Aは、フレームシール第2部62Bと異なり、フレームリブ125によってシャッタ68へ向けて押圧されるので、フレームシール第1部62Aは、フレームシール第2部62Bよりも高い接触圧でシャッタ68に摺接する。
【0052】
図4に示すように、揺動アーム70は、平面視略U字状に形成されている。揺動アーム70は、幅方向に延びる把持杆71と、その把持杆71の幅方向両端部から後側に延びるアーム側板72とを一体的に備えている。各アーム側板72の後端部には、幅方向外方に突出するボス73が設けられている。各アーム側板72のボス73は、対応する側壁63に形成されている丸穴74に挿通されている。各アーム側板72の後端部の上側縁には、下側へ窪むように切り欠かれる受入凹部75が形成されている。把持杆71の幅方向両端部には、後側へ突出する押圧突部77が設けられている。
【0053】
揺動アーム70は、アーム側板72の下端縁が底壁64の前端縁と接触する押圧解除位置(図4および図5参照)と、カートリッジ収容部33に収容されたトナーカートリッジ31を押圧突部77が前側から押圧する押圧位置(図2(a)および図3参照)との間で、各アーム側板72のボス73を支点として上下方向に揺動自在である。
(2)トナーカートリッジ
図6は、図2(b)に示すトナーカートリッジ(外側フレームが開位置にある状態)を斜め左後側から見た斜視図である。図7は、図6において外側フレームが閉位置にある状態を示す。図8は、図6に示すトナーカートリッジの内側フレームを斜め左後側から見た斜視図である。図9は、図6に示すトナーカートリッジの外側フレームを斜め左後側から見た斜視図である。
【0054】
図6に示すように、トナーカートリッジ31は、プロセスフレーム22のカートリッジ収容部33(図2(a)および図4参照)にちょうど収容され得る大きさを有する幅方向に長手の略円筒形状(中心軸が幅方向に沿って延びる略円筒形状)である(図3も参照)。
トナーカートリッジ31は、第1フレームの一例としての内側フレーム81(図8参照)と、第2フレームの一例としての外側フレーム82(図9参照)とを備えている。トナーカートリッジ31では、内側フレーム81にトナーが収容されている。
(2−1)内側フレーム
図8に示すように、内側フレーム81は、トナーカートリッジ31同様に、幅方向に長手の略円筒形状である。内側フレーム81は、その円周壁となす内側周壁83と、内側周壁83の幅方向両端を塞ぐ略円板状の1対の内側側壁84とを一体的に備えている。
【0055】
内側周壁83の後側面には、カートリッジ通過口47をなす第1開口の一例としての内側通過口89が形成されている。内側通過口89は、幅方向に間隔を隔てて3つ形成されている。各内側通過口89は、幅方向に細長い略矩形状に形成されており、内側周壁83の後側部分を貫通して、内側周壁83の内部に連通している。つまり、内側通過口89は、内側フレーム81の内側と外側とを連通させている。3つの内側通過口89のうち、幅方向中央の内側通過口89が内側供給口90とされ、内側供給口90の幅方向両側の内側通過口89が内側戻り口91とされている。
【0056】
内側周壁83の外側面(外周面)において、各内側通過口89の周りには、内側通過口89からのトナーの漏れを防止するための第1シール部材の一例としてのトナーシール92が貼着されている。つまり、トナーシール92は、3つの内側通過口89に対応して、3つ設けられている。
トナーシール92は、弾性を有する発泡体から、背面視において幅方向に長手の矩形状かつ、前後方向にほぼ均一な長さ(厚さ)を有する帯状に形成されている。トナーシール92の背面視における略中央位置には、内側通過口89に対応して、トナーシール92を前後方向に貫通する切欠部分94が形成されている。切欠部分94は、対応する内側通過口89とほぼ等しい大きさに形成されており、内側通過口89に対向している。このように、内側周壁83の外側面に貼着されたトナーシール92は、切欠部分94が対応する内側通過口89を取り囲むように配置され、内側周壁83の径方向外側(後側)へ突設されている。
【0057】
内側周壁83の前側面には、掴み部113が設けられている。図2および図3に示すように、掴み部113は、内側周壁83に接続される幅方向に長手のブロック形状のベース112と、ベース112から前側へ突出する平面視略矩形状の上把持板114と、上把持板114から下側に延びる左側面視略J字形状の係止アーム115とを備えている。
係止アーム115の上端部は、上把持板114に設けられる支持軸116に揺動自在に支持されている。図2(a)に示すように、係止アーム115の下端部には、下側固定部67に係止可能な係止爪117が設けられている。係止アーム115の上端部近傍には、前側へ突出する平面視略矩形状の下把持板118が設けられている(図3も参照)。下把持板118は、上把持板114の下方において、上把持板114と間隔を隔てて平行に延びている。上把持板114と下把持板118との間には、それらを離間する方向に付勢する圧縮ばね(図示せず)が介在されている。
【0058】
図3に示すように、内側周壁83の前側面の幅方向両端部には、内側周壁83の外周面に沿いつつ前側に膨出する被押圧部107が一体的に設けられている。
図8に示すように、各内側側壁84の幅方向外側面の中心部には、幅方向外側へ突出する円柱状のボス部85が一体的に設けられている。各内側側壁84の幅方向外側面には、トナー内側板96が一体的に設けられている。トナー内側板96は、幅方向から見て、上側が開放された略U字形状であり、そのU字の内側部分(内側部分97という。)は、斜め後側下方へ向けて深くなるように形成されている。内側部分97の最深部は、円形状になっており、その中心位置にボス部85が配置されている。このような内側部分97は、最深部から斜め前側上方に向けて扇状に広がるように形成されている。
【0059】
各トナー内側板96の後側上端部105は、後側へ突出しており、後側上端部105には、幅方向外側へ突出する位置決めボス106が設けられている。
(2−2)外側フレーム
図9に示すように、外側フレーム82は、内側フレーム81(詳しくは内側周壁83)より僅かに大径で幅方向に長手の略円筒形状である。外側フレーム82は、その円周壁となす外側周壁101を備えている。外側周壁101の幅方向両端部は、幅方向外側へ開放されている。外側周壁101の曲率は、プロセスフレーム22における仕切壁57の湾曲部分45およびシャッタ68の曲率とほぼ同じである(図2(a)参照)。
【0060】
図9での外側フレーム82の姿勢を基準として、外側周壁101の後側面の幅方向両端のそれぞれには、1対の挟持突起87が周方向に所定の間隔(上述したシャッタ68の上下方向における沿面長さに相当する。)を隔てて形成されている。つまり、挟持突起87は、外側周壁101全体では4つ形成されている。挟持突起87は、外側周壁101の径方向外側へ突出している。
【0061】
外側周壁101において4つの挟持突起87に囲まれる領域(図9では外側周壁101の後側面)には、カートリッジ通過口47をなす外側通過口109が形成されている。外側通過口109は、幅方向に間隔を隔てて3つ形成されている。外側通過口109は、幅方向に細長い略矩形状に形成されており、外側周壁101を貫通して、その内部に連通している。3つの外側通過口109のうち、幅方向中央の外側通過口109が外側供給口110とされ、外側供給口110の幅方向両側の外側通過口109が、外側戻り口111とされている。
【0062】
外側周壁101の外側面(図9では後側の外周面)には、シート40が貼着されている。以下ではシート40について説明するが、方向について言及するのにあたり、上側とは、後述する外側フレーム82の開位置から閉位置への移動方向X(図示太線矢印参照)における下流側であり、下側とは、この移動方向Xにおける上流側であることを断っておく。
【0063】
シート40は、可撓性を有する部材(たとえばPETフィルム、ゴム、または極薄の金属板)で形成された幅方向に細長い矩形状のシートである。シート40の幅方向寸法は、左端の外側通過口109の左端縁と右端の外側通過口109の右端縁との間の距離よりも長い。
シート40は、全ての外側通過口109の下端部に亘って連続するように設けられている。詳しくは、シート40の上端部の一部(堰止部41という。)が、対応する外側通過口109内に下側からたとえば0.5mmないし1.0mm程度はみ出るように上向きに突設されている。つまり、堰止部41は、外側通過口109の数に応じて3つ存在する。各堰止部41は、対応する外側通過口109と幅方向において等しい位置にあり、外側周壁101において外側通過口109の下端縁を縁取る縁部の一例としてのフレーム縁部80を外側(図9では後側)から被覆し、フレーム縁部80よりも上側に突出している(図2も参照)。
【0064】
ここで、図2(a)の拡大図で示すように、フレーム縁部80において実際に外側通過口109の下端縁を縁取る端面(フレーム縁部80において外側周壁101の外側面と内側面とをつなぐ面であり、フレーム端面78という。)とシート40(厳密には堰止部41)とをまとめて突出部79というと、突出部79は、フレーム縁部80に設けられている。突出部79は、第1端縁の一例としての前側の端縁(フレーム端面78の前端縁78A)と、第2端縁の一例としての後側の端縁(堰止部41)とを含んでおり、堰止部41は、前端縁78Aよりも上側に突出している。
【0065】
図9に示すように、外側周壁101において、外側周壁101の円中心に対する外側通過口109の反対側(図9では前側面)には、外側周壁101の内部に連通する露出穴99が形成されている。
外側周壁101の幅方向両端において、左側面視で外側通過口109から約90°時計回りにずれた位置(図9では上端部)には、トナー外側板98が一体的に設けられている。
【0066】
各トナー外側板98は、外側周壁101の幅方向両端から外側周壁101の径方向内側へ向けて延びており、側面視において、径方向内側へ向けて細くなる略三角形状に形成されている。各トナー外側板98において、外側周壁101の円中心に相当する部分には、丸穴(嵌合穴147)が形成されており、外側周壁101の外周面に近い部分には、スライド突起86が設けられている。スライド突起86は、外側周壁101の外周面に沿う側面視円弧形状に形成されており、トナー外側板98から幅方向外側へ突出するように設けられている。
(2−3)内側フレームと外側フレームとの相対配置
内側フレーム81は、外側フレーム82内に収容されている。換言すれば、外側フレーム82は、内側フレーム81の外側に配置されている。
【0067】
具体的には、図6および図7に示すように、外側周壁101の露出穴99から、掴み部113が露出され、各トナー外側板98の嵌合穴147に、対応する内側側壁84のボス部85が嵌合され、各トナー外側板98が、対応するトナー内側板96の内側部分97内に配置されている。そして、トナーシール92が、内側フレーム81の内側周壁83の外周面と外側フレーム82の外側周壁101の内周面とによって圧縮されている(図2参照)。これにより、内側周壁83においてトナーシール92に囲まれた内側通過口89からのトナーが内側周壁83と外側周壁101との間に漏れることが防止される。
【0068】
外側フレーム82は、嵌合穴147にボス部85が嵌合されることによって、閉位置(図7参照)と開位置(図6参照)との間において、内側フレーム81に対して、ボス部85を支点する相対回動が許容されている。
外側フレーム82が閉位置に配置されているときには、図7に示すように、外側通過口109および上述したフレーム縁部80が内側通過口89よりも上側に配置され、内側通過口89が、外側周壁101において外側通過口109およびフレーム縁部80よりも下側の部分によって、径方向外側から閉鎖されている。
【0069】
そして、この状態から、ボス部85を支点として、外側フレーム82を、内側フレーム81に対して、外側通過口109およびフレーム縁部80が内側通過口89に向かって下降する方向に相対回動させる。これに伴って、各トナー外側板98が、対応する内側部分97の後端縁に当接すると、図6に示すように、外側フレーム82が開位置に配置される。
【0070】
外側フレーム82が開位置に配置されているときには、内側通過口89が、トナーシール92の切欠部分94を介して、対応する外側通過口109と対向し、これら(内側通過口89、切欠部分94および外側通過口109)が連通して後側へ開放される。このとき、外側フレーム82のフレーム縁部80は、背面から見て、内側通過口89の下端縁および切欠部分94の下端縁とほぼ一致している(図2(a)の拡大図も参照)。
【0071】
また、開位置にある外側フレーム82を、ボス部85を支点として、内側フレーム81に対して、外側通過口109およびフレーム縁部80が内側通過口89から上昇する方向に相対回動させる。これに伴って、各トナー外側板98が、対応する内側部分97の前端縁に当接すると、図7に示すように、外側フレーム82が閉位置に配置される。
このように、外側フレーム82は、内側通過口89を開く開位置と、内側通過口89を閉じる閉位置との間で移動可能である。
【0072】
そして、外側フレーム82が開位置から閉位置への移動方向(上述した移動方向X)に移動するとき、図2(a)の拡大図で示すように、外側周壁101では、外側通過口109の下端縁を縁取るフレーム縁部80が、最初に内側通過口89を横切って上昇する(図6および図7も参照)。
また、外側フレーム82が開位置と閉位置との間のどの位置にあっても、フレーム縁部80に設けられた突出部79の前端縁78Aおよびシート40(堰止部41も含む)では、前端縁78Aが内側通過口89側(径方向内側であり、図2(a)では前側)にあり、シート40が前端縁78Aよりも内側通過口89から離れた位置(径方向外側であり、図2(a)では後側)にある。
【0073】
ここで、図2(a)の拡大図を参照して、外側フレーム82が開位置から閉位置への移動方向Xに移動するときに、フレーム縁部80(突出部79も含む。)は、トナーシール92において内側通過口89の上側、詳しくは切欠部分94の上端縁を縁取る部分(第1シール側対向部分の一例としてのトナーシール対向部102という。)に対して、移動方向Xに沿って下側から対向する。
【0074】
そこで、このトナーシール対向部102では、外側面(後側面)に、上側から下側へ向うのに従って前側、つまり内側通過口89側へ傾斜する第1ガイド面103が形成されている。外側フレーム82の開位置から閉位置への移動に伴ってトナーシール対向部102に対向するフレーム縁部80は、トナーシール対向部102では、第1ガイド面103に接触することになる。
【0075】
なお、内側周壁83の外側面において内側通過口89の上側周縁をなす部分を面取りしておけば(図2(a)に示した面取り部分119を参照)、トナーシール92を内側周壁83の外側面に貼着すると、トナーシール92のトナーシール対向部102には第1ガイド面103が自然に形成される。
また、トナーシール対向部102の表面(第1ガイド面103も含む。)は、第1保護部材の一例としてのトナーシール保護膜104で覆われている。トナーシール保護膜104は、トナーシール92よりも弾性率が高い(つまり頑丈で変形しにくい)素材で形成されている。たとえば、トナーシール保護膜104は、テープであってもよいし、PETシートであってよいし、接着剤や塗料等を乾燥させることで形成された樹脂層であってもよいし、トナーシール92の表面を加熱処理で溶かすことによって形成される樹脂層であってもよい。そして、トナーシール保護膜104においてトナーシール対向部102からはみ出た部分が、内側フレーム81(内側周壁83)の内周面に貼着されていることから、トナーシール保護膜104が内側フレーム81に固定されている。
【0076】
そして、外側フレーム82が開位置から閉位置へ移動するとき、トナーシール対向部102とフレーム縁部80との間にはトナーシール保護膜104が配置されることになる。これにより、トナーシール保護膜104は、トナーシール対向部102(つまりトナーシール92)をフレーム縁部80から保護する。
また、内側周壁83の外周面(後側面)における内側通過口89より上側の部分において、トナーシール92に接触する部分には、幅方向に延びつつ、外側周壁101の内周面へ向けて径方向外側(前側)に突出するリブ(第1突起の一例としてのトナーリブ126という。)が一体的に設けられている。トナーリブ126は、内側周壁83の外周面においてトナーリブ126が設けられていない部分よりも外側周壁101の内周面側(径方向外側)へ突出している。
【0077】
そのため、トナーシール92において、内側通過口89より上側の内側周壁83と外側周壁101とによって圧縮される部分には、トナーリブ126によって外側周壁101へ向けて押圧される部分(第2接触部の一例としてのトナーシール第1部92Aという。)と、それ以外の部分(第1接触部の一例としてのトナーシール第2部92Bという。)とが形成される。
【0078】
外側フレーム82が開位置と閉位置との間で移動するときに、トナーシール第1部92Aおよびトナーシール第2部92Bは、ともに外側周壁101の内周面に摺接する。ここで、上述したように、トナーシール第1部92Aは、トナーシール第2部92Bと異なり、トナーリブ126によって外側周壁101へ向けて押圧されるので、トナーシール第2部92Bよりも高い接触圧で外側周壁101の内周面に摺接する。
【0079】
このトナーシール第1部92Aは、上述した第1ガイド面103から上側(移動方向Xにおける下流側)へ離れた位置に配置されている。そのため、外側フレーム82が開位置から閉位置へ移動するときには、外側周壁101の内周面において第1ガイド面103より下側(移動方向Xにおける上流側)の部分は、第1ガイド面103を通過した後にトナーシール第1部92Aに摺接される。
(2−4)プロセスフレームに対するトナーカートリッジの着脱
(2−4−1)プロセスフレームに対するトナーカートリッジの装着
図4および図7を参照して、プロセスフレーム22に対するトナーカートリッジ31の装着について説明する。
【0080】
まず、トナーカートリッジ31において掴み部113の上把持板114および下把持板118を、それらが近接する方向に挟持する。そして、図7に示す状態のトナーカートリッジ31(外側フレーム82が閉位置に配置されている)を、図4に示す状態のプロセスフレーム22(シャッタ68が閉位置に配置されており、揺動アーム70が押圧解除位置に配置されている)のカートリッジ収容部33に前上側から装着する。
【0081】
このとき、各位置決めボス106が、対応する上側固定部66上に載置され、幅方向両側の1対の挟持突起87が、シャッタ68の幅方向両端部の上端縁および下端縁をそれぞれ挟持し、さらに、各スライド突起86が、対応する受入凹部75に嵌合される。
その後、掴み部113の挟持を解除すると、図2(a)に示すように、係止爪117が下側固定部67に係止され、トナーカートリッジ31がカートリッジ収容部33に収容される。トナーカートリッジ31では、上側固定部66に対して内側フレーム81の位置決めボス106が載置され(図4および図7参照)、かつ、プロセスフレーム22の下側固定部67に対して内側フレーム81の係止爪117が係止されるので、内側フレーム81がカートリッジ収容部33に固定される。これにより、プロセスフレーム22に対するトナーカートリッジ31の装着が完了する。このとき、閉位置にある外側フレーム82の外側通過口109と、閉位置にあるシャッタ68において対応するシャッタ開口部69とが互いに対向して連通している(図示せず)。
【0082】
そして、揺動アーム70を押圧解除位置(図4参照)から押圧位置(図2(a)および図3参照)へ揺動させると、受入凹部75に嵌合されているスライド突起86(図3参照)が、アーム側板72の揺動に伴って後側へスライドし、さらに、幅方向両側の1対の挟持突起87が、シャッタ68を挟持したまま下側へスライドする。これにより、挟持突起87を有する外側フレーム82とシャッタ68とが一緒に移動する。
【0083】
この移動によって、外側フレーム82が開位置に配置され(図6参照)、図2(a)に示すように、外側通過口109が内側通過口89と対向して、これらが連通される。また、このとき、シャッタ68が開位置に配置され、フレーム通過口34が、カートリッジ通過口47(内側通過口89および外側通過口109)と水平方向に対向して、これらが連通される。このように、シャッタ68の閉位置から開位置への移動方向と、外側フレーム82の閉位置から開位置への移動方向とは同じである。
【0084】
また、押圧位置にある揺動アーム70では、押圧突部77が対応する被押圧部107を後側に向けて押圧する。トナーカートリッジ31は、後側へ押圧されることによって、プロセスフレーム22から前側へ外れ不能となる(図3参照)。
そして、画像形成時には、アジテータ93の攪拌により、内側フレーム81内のトナーが、内側通過口89(内側供給口90)および外側通過口109(外側供給口110)から現像部32側へ供給され、フレーム通過口34(フレーム供給口60)において、現像部32内に受け入れられる(図5および図6参照)。
【0085】
フレーム供給口60(図5参照)から現像部32内に供給されたトナーは、オーガ35によって幅方向中央から幅方向両側に搬送され、その途中で供給ローラ36に供給される。供給ローラ36に供給されたトナーは、上述したように、現像ローラ37へ供給される。供給ローラ36に供給されなかったトナーは、フレーム戻り口61(図5参照)まで搬送され、外側戻り口111および内側戻り口91(図6参照)を通過して、現像部32から内側フレーム81内へ戻される。これによって、トナーは、現像部32と内側フレーム81との間で循環される。
【0086】
ここで、プロセスフレーム22にトナーカートリッジ31が装着された状態では、外側フレーム82の外側周壁101は、シャッタ68に対して、その曲面に沿うように、常に、前側から密着している。
(2−4−2)プロセスフレームに対するトナーカートリッジの離脱
プロセスフレーム22(シャッタ68が開位置に配置されており、揺動アーム70が押圧位置に配置されている)からトナーカートリッジ31(外側フレーム82が開位置に配置されている)を離脱させるには、まず、揺動アーム70を、押圧位置(図2(a)および図3参照)から押圧解除位置(図4参照)へ揺動させる。これにより、各押圧突部77が,対応する被押圧部107から下側へずれるので、トナーカートリッジ31の後側への押圧が解除される。
【0087】
また、揺動アーム70を押圧位置から押圧解除位置へ揺動させると、受入凹部75に嵌合されているスライド突起86(図3参照)が、アーム側板72の揺動に伴なって、前側へスライドする。さらに、幅方向両側の1対の挟持突起87が、シャッタ68を挟持したまま、上側へスライドする。これにより、挟持突起87を有する外側フレーム82とシャッタ68とが一緒に移動する。
【0088】
この移動によって、外側フレーム82が閉位置に配置され(図7参照)、そして、外側フレーム82が閉位置に配置されたときに、シャッタ68が閉位置に配置される(図4参照)。つまり、シャッタ68の開位置から閉位置への移動方向と、外側フレーム82の開位置から閉位置への移動方向Xとは同じである。
そして、掴み部113の上把持板114および下把持板118を、それらが近接する方向に挟持すると、係止爪117の下側固定部67に対する係止が解除されるので、そのままトナーカートリッジ31をカートリッジ収容部33から前側へ引き出せば、トナーカートリッジ31は、図2(b)に示すように、プロセスフレーム22から離脱される。
【0089】
ここで、図2(a)の拡大図で示すように、シャッタ68が開位置から閉位置へ上向きに移動するとき、シャッタ68では、シャッタ開口部69の下端縁を縁取るシャッタ縁部120が、最初にフレーム通過口34を横切って上昇する。
そして、シャッタ68が開位置から閉位置へ移動するとき、シャッタ縁部120は、フレームシール62においてフレーム通過口34の上側、詳しくは切欠部分76の上端縁を縁取る部分(第2シール側対向部分の一例としてのフレームシール対向部121という。)に対して、シャッタ68の移動方向(つまり移動方向X)に沿って下側から対向する。このとき、シャッタ68とともに外側フレーム82も開位置から閉位置へ移動するので、外側フレーム82のフレーム縁部80(突出部79も含む。)も、シャッタ縁部120とともに、フレームシール対向部121に対して下側から対向し得る。
【0090】
そこで、このフレームシール対向部121では、外側面(前側面)に、上側から下側へ向うのに従って後側、つまりフレーム通過口34側へ傾斜する第2ガイド面122が形成されている。シャッタ68および外側フレーム82の開位置から閉位置への移動に伴ってフレームシール対向部121に対向するシャッタ縁部120およびフレーム縁部80は、フレームシール対向部121では、第2ガイド面122に接触することになる。
【0091】
また、上述したフレームシール62におけるフレームシール第1部62Aは、第2ガイド面122から上側(移動方向Xにおける下流側)へ離れた位置に配置されている。そのため、シャッタ68が開位置から閉位置へ移動するときには、シャッタ68の後側面において第2ガイド面122より下側(移動方向Xにおける上流側)の部分は、第2ガイド面122を通過した後にフレームシール第1部62Aに摺接される。
【0092】
また、フレームシール対向部121の表面(第2ガイド面122も含む。)は、第2保護部材の一例としてのフレームシール保護膜123で覆われている。フレームシール保護膜123は、フレームシール62よりも弾性率が高い(つまり頑丈で変形しにくい)素材で形成されている。たとえば、フレームシール保護膜123は、テープであってもよいし、PETシートであってよいし、接着剤や塗料等を乾燥させることで形成された樹脂層であってもよいし、フレームシール62の表面を加熱処理で溶かすことによって形成される樹脂層であってもよい。そして、フレームシール保護膜123においてフレームシール対向部121からはみ出た部分が、仕切壁57に貼着されていることから、フレームシール保護膜123がプロセスフレーム22に固定されている。
【0093】
そして、シャッタ68および第2フレーム82が開位置から閉位置へ移動するときに、フレームシール対向部121とシャッタ縁部120およびフレーム縁部80との間には、フレームシール保護膜123が配置されることになる。これにより、フレームシール保護膜123は、フレームシール対向部121(つまりフレームシール62)をシャッタ縁部120およびフレーム縁部80から保護する。
<実施形態の作用効果>
(1)このトナーカートリッジ31では、トナーを収容する内側フレーム81の外側に配置される外側フレーム82が、内側フレーム81の内側通過口89を開く開位置(図2(a)および図6参照)と内側通過口89を閉じる閉位置(図2(b)および図7参照)との間で移動可能である。
【0094】
そして、外側フレーム82において、外側フレーム82が開位置から閉位置への移動方向Xに移動するときに最初に内側通過口89を横切るフレーム縁部80に、突出部79が設けられている。この突出部79は、内側通過口89側の前端縁78Aと、前端縁78Aよりも内側通過口89から離れた位置(つまり外側の位置)にあって前端縁78Aよりも移動方向Xの下流側に突出した堰止部41とを含んでいる。
【0095】
そのため、外側フレーム82が開位置から閉位置へ移動するときに外側フレーム82のフレーム縁部80(詳しくはフレーム端面78)に内側通過口89のトナーが付着しても、このトナーは、突出部79の堰止部41によって外側から堰き止められるので、このトナーが外部へ飛散することを防止できる(図2(b)も参照)。
(2)突出部79に含まれるシート40は、前端縁78Aよりも内側通過口89から離れた位置(つまり外側の位置)において、移動方向Xにおける上流側(下側)から下流側(上側)へ突設されている。これにより、外側フレーム82のフレーム縁部80に付着したトナーは、シート40によって外側から堰き止められるので、このトナーが外部へ飛散することを防止できる。
【0096】
また、シート40は、可撓性を有しているので、フレーム縁部80が平坦でなくても、シート40を撓ませることによってフレーム縁部80に密着するように取り付けることができる。これにより、シート40は、フレーム縁部80に付着したトナーを外側から隙間なく堰き止めることができる。
(3)内側フレーム81の外側面において内側通過口89の周りに設けられたトナーシール92(図8参照)は、内側フレーム81(内側周壁83)と、内側フレーム81の外側に配置される外側フレーム82(外側周壁101)との間に位置することになる。
【0097】
そして、トナーシール92には、外側フレーム82が開位置から閉位置へ移動するときに外側フレーム82(詳しくはフレーム縁部80)に対向するトナーシール対向部102が存在し、開位置から閉位置へ移動する外側フレーム82がトナーシール対向部102に接触し得る。
ここで、トナーシール対向部102には、移動方向Xにおける下流側(上側)から上流側(下側)へ向かうに従って内側通過口89側(前側)へ傾斜する第1ガイド面103が形成されている。そのため、外側フレーム82は、開位置から閉位置へ移動する途中でトナーシール対向部102に接触しても、第1ガイド面103によって、内側通過口89から離れる方向(トナーシール92から外れる方向であり、図2(a)では後側。)へガイドされるので、トナーシール対向部102に引っ掛かることなく、円滑に閉位置へ移動できる。
(4)また、開位置から閉位置へ移動する外側フレーム82がトナーシール対向部102に激しく接触することによって、トナーシール92がトナーシール対向部102において損傷するおそれがある。
【0098】
しかし、トナーカートリッジ31には、トナーシール92よりも弾性率が高い(頑丈な)トナーシール保護膜104が備えられている。そして、外側フレーム82が開位置から閉位置へ移動するときに、このトナーシール保護膜104が、トナーシール対向部102と外側フレーム82(詳しくはフレーム縁部80)との間に配置される。これによって、トナーシール保護膜104は、外側フレーム82がトナーシール対向部102に接触することを防止し、トナーシール92を保護する。
【0099】
その結果、外側フレーム82が開位置から閉位置へ移動するときにトナーシール92がトナーシール対向部102において損傷することを防止できる。また、外側フレーム82がトナーシール対向部102に接触することが防止されることから、外側フレーム82がトナーシール対向部102に引っ掛かってトナーシール92が変形することを抑えることができるので、外側フレーム82を閉位置へ円滑に移動させることができる。
(5)プロセスカートリッジ17のプロセスフレーム22において、トナーカートリッジ31をカートリッジ収容部33に収容すると、プロセスフレーム22のフレーム通過口34がトナーカートリッジ31の内側通過口89に対向可能になる。これにより、内側通過口89およびフレーム通過口34を介して、トナーカートリッジ31のトナーをプロセスフレーム22へ供給することができる。
【0100】
そして、カートリッジ収容部33には、シャッタ68が配置されており、このシャッタ68は、トナーカートリッジ31の外側フレーム82と一緒に移動することによってフレーム通過口34を開閉可能である。具体的には、シャッタ68は、外側フレーム82が開位置にあるときにフレーム通過口34を開き(図2(a)参照)、外側フレーム82が閉位置にあるときにフレーム通過口34を閉じる(図4参照)。そのため、外側フレーム82を移動させて内側通過口89を開閉すると、フレーム通過口34も一緒に開閉できるので、操作性の向上を図ることができる。
【0101】
ここで、プロセスフレーム22(詳しくは仕切壁57)とシャッタ68との間においてフレーム通過口34の周りには、フレームシール62が設けられている。フレームシール62には、外側フレーム82およびシャッタ68が開位置から閉位置へ移動するときに外側フレーム82(詳しくはフレーム縁部80)およびシャッタ68(詳しくはシャッタ縁部120)に対向するフレームシール対向部121が存在する。そのため、開位置から閉位置へ移動する外側フレーム82およびシャッタ68がフレームシール対向部121に接触し得る。
【0102】
そこで、フレームシール対向部121には、移動方向Xにおける下流側(上側)から上流側(下側)へ向かうに従ってフレーム通過口34側(後側)へ傾斜する第2ガイド面122が形成されている。そのため、外側フレーム82およびシャッタ68は、外側フレーム82およびシャッタ68が開位置から閉位置へ移動する途中でフレームシール対向部121に接触しても、第2ガイド面122によって、フレーム通過口34から離れる方向(フレームシール62から外れる方向であり、図2(a)では前側。)へガイドされる。これにより、開位置から閉位置へ移動する外側フレーム82およびシャッタ68は、フレームシール対向部121に引っ掛からない。その結果、外側フレーム82は、円滑に閉位置へ移動でき、シャッタ68も外側フレーム82と一緒に円滑に移動できる。
(6)また、開位置から閉位置へ移動する外側フレーム82およびシャッタ68がフレームシール対向部121に激しく接触することによって、フレームシール62がフレームシール対向部121において損傷するおそれがある。
【0103】
しかし、プロセスカートリッジ17には、フレームシール62よりも弾性率が高い(頑丈な)フレームシール保護膜123が備えられている。そして、外側フレーム82およびシャッタ68が開位置から閉位置へ移動するときに、このフレームシール保護膜123が、フレームシール対向部121と外側フレーム82(フレーム縁部80)およびシャッタ68(シャッタ縁部120)との間に配置される。これによって、フレームシール保護膜123は、外側フレーム82およびシャッタ68がフレームシール対向部121に接触することを防止し、フレームシール62を保護する。
【0104】
その結果、外側フレーム82が開位置から閉位置へ移動するときにフレームシール62がフレームシール対向部121において損傷することを防止できる。また、外側フレーム82およびシャッタ68がフレームシール対向部121に接触することが防止されることから、外側フレーム82およびシャッタ68がフレームシール対向部121に引っ掛かってフレームシール62が変形することを抑えることができるので、外側フレーム82およびシャッタ68を閉位置へ円滑に移動させることができる。
<変形例>
(1)変形例1
上記した実施形態では、図1に示すように、プロセスカートリッジ17は、感光ドラム25と現像ローラ37とを一体的に備えており、そのプロセスカートリッジ17を本体ケーシング2に着脱自在に装着させている。これに加えて、たとえば、プロセスカートリッジ17を、感光ドラム25を備えない現像カートリッジとする一方で、感光ドラム25を備える別のユニット(ドラムカートリッジ)を設け、このドラムカートリッジに対して現像カートリッジを着脱自在に装着してもよい。また、プロセスカートリッジ17を本体ケーシング2に装着したまま、トナーカートリッジ31のみを着脱自在に構成してもよい。
【0105】
そして、本体ケーシング2に、感光ドラム25、スコロトロン型帯電器26および転写ローラ28を設けて、その本体ケーシング2に、現像カートリッジを着脱自在に装着することもできる。
さらに、上記した実施形態では、モノクロのレーザプリンタ1を例示したが、たとえば、本発明の画像形成装置は、カラーレーザプリンタ(タンデムタイプ、中間転写タイプを含む。)として構成することもできる。
(2)変形例2
図10は、変形例2に係るシャッタ(開位置にある状態)および外側フレーム(開位置にある状態)の要部を抜き出した図であり、(a)は、第1例を示し、(b)は、第2例を示し、(c)は、第3例を示し、(d)は、第4例を示し、(e)は、第5例を示し、(f)は、第6例を示している。
【0106】
上記した実施形態では、図9に示すように、外側フレーム82のフレーム縁部80に設けられた突出部79において、堰止部41が外側通過口109内に下側からはみ出るように、シート40が外側フレーム82の外側周壁101の外側面に貼着されている。
これに代え、図10(a)に示すように、シート40を外側周壁101の外側面(ここでは後側面)に貼着せずに、フレーム縁部80において外側通過口109の下端縁を縁取るフレーム端面78の後端縁78Bから、シート40を外側通過口109内に突出させてもよい。この場合、シート40全体が堰止部41となる。
【0107】
図10(b)に示すように、外側周壁101においてフレーム縁部80が他の部分よりもシャッタ68側に突き出るように、外側周壁101におけるフレーム縁部80周辺を鉤状に形成してもよい。その場合、トナーカートリッジ31をプロセスフレーム22に装着したときに、上述したように外側周壁101の挟持突起87がシャッタ68を挟持するのに加え(図2(a)参照)、さらに、フレーム縁部80がシャッタ68(詳しくはシャッタ縁部120)に係合するので、外側フレーム82とシャッタ68とが強固に連結され、確実に一緒に移動することができる。
【0108】
図10(c)に示すように、突出部79がシート40を含んでいなくてもよい。この場合、フレーム端面78において、後端縁78Bが第2端縁の一例として機能する。そして、フレーム端面78は、前端縁78Aから後端縁78Bへ向うのに従って、移動方向Xにおける上流側(下側)から下流側(上側)へ傾斜し、傾斜面の一例として機能する。つまり、突出部79を有するフレーム縁部80が尖る。これにより、フレーム端面78にトナーが接触しても、このトナーは、フレーム端面78によって後端縁78Bから前端縁78A側(前側)へ導かれて内側通過口89に戻され得るので(図2(a)参照)、外側フレーム82のフレーム縁部80にトナーが付着しにくくなる。そのため、トナーがトナーカートリッジ31の外部にこぼれて飛散することを防止できる。
【0109】
そして、フレーム縁部80が尖るのに応じて、シャッタ68において、フレーム縁部80に後側から対向する部分、つまり、シャッタ開口部69の下端縁を縁取るシャッタ縁部120も尖らせておくとよい。詳しくは、シャッタ縁部120において実際にシャッタ開口部69の下端縁を縁取る端面(シャッタ縁部120においてシャッタ68の前側面と後側面とをつなぐ面であり、シャッタ端面95という。)を、その後端縁95Aから前端縁95Bへ向うのに従って下側から上側へ傾斜させる。
【0110】
これにより、トナーカートリッジ31をプロセスフレーム22に装着して外側フレーム82の外側周壁101がシャッタ68に密着したとき、フレーム端面78の後端縁78Bとシャッタ端面95の前端縁95Bとが連続し、フレーム端面78とシャッタ端面95とが、上向きに細くなる三角形状をなす。そのため、フレーム端面78およびシャッタ端面95のいずれかにトナーが接触しても、このトナーは、対応する端面に導かれてこの端面を流れ落ち、フレーム縁部80およびシャッタ縁部120のいずれからも除去される。
【0111】
そして、図10(c)の外側周壁101におけるフレーム縁部80周辺を、図10(b)の場合と同様に、図10(d)に示すような鉤状に形成してもよい。
また、トナーカートリッジ31をプロセスフレーム22に装着すると、上述したように外側フレーム82の外側周壁101がシャッタ68に密着するが(図2(a)参照)、実際には、図10(e)に示すように、外側周壁101とシャッタ68との間には、僅かな隙間Yが生じ得る。その場合、シート40が外側フレーム82の外側周壁101の外側面(図10(e)では後側面)に貼着されていれば、このシート40は、シャッタ68と外側周壁101との間に配置され、隙間Yを塞ぐことができる。つまり、シート40は、上述したように外側フレーム82を開位置から閉位置へ移動させるときに外側フレーム82のフレーム縁部80に付着したトナーが外部へ飛散することを防止するのに加えて、シャッタ68と外側フレーム82との間を塞ぐことによって、この間(隙間Y)にトナーが漏れ出すことも防止できる。
【0112】
さらに、図10(f)に示すように、シャッタ68において外側周壁101に対向する面(前側面)に、シール部材128を設け、シール部材128とシート40とが、互いに合わさった状態で、隙間Yを塞いでもよい。
(3)変形例3
図11は、図2に変形例3を適用した図である。
【0113】
上記した実施形態では、図6に示すように、略円筒形状の外側フレーム82(図9も参照)に外側通過口109を形成し、外側フレーム82が開位置に移動したときに、内側フレーム81の内側通過口89が、外側通過口109と対向することによって開放される。
ここで、略円筒形状の外側フレーム82の代わりに、図11に示すように、シャッタ68(図4参照)と同様に湾曲した板状の外側フレーム82を用いてもよい。
【0114】
この外側フレーム82には外側通過口109(図9参照)が形成されていなくてよく、これに対応して、シャッタ68にシャッタ開口部69(図4参照)が形成されていなくてもよい。つまり、変形例3の外側フレーム82およびシャッタ68は、トナーを通過させるための開口を有さない板状に形成されていてもよい。
その場合、図11(a)に示すように開位置にある外側フレーム82では、その全体が内側通過口89より下側に配置され、開位置にあるシャッタ68では、その全体がフレーム通過口34より下側に配置される。
【0115】
そのため、外側フレーム82が開位置から閉位置への移動方向Xに移動するときには、外側フレーム82の上端部が、内側通過口89を最初に横切って上昇する。つまり、外側フレーム82の上端部が、上述したフレーム縁部80に相当する。そして、シャッタ68が開位置から閉位置への移動方向(移動方向X)に移動するときには、シャッタ68の上端部が、フレーム通過口34を最初に横切って上昇する。つまり、外側フレーム82の上端部が、上述したシャッタ縁部120に相当する。
【0116】
このような外側フレーム82では、上端部に、上述した突出部79を設けておくとよい。
また、変形例3に限らず、突出部79を、外側フレーム82だけでなく、シャッタ68にも設けておけば、開位置から閉位置へ移動するシャッタ68において最初にフレーム通過口34を横切る縁部に付着したトナーが外部(カートリッジ収容部33内)へ飛散することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明に係るレーザプリンタの一実施形態を示す左側断面図である。
【図2】図2(a)は、図1に示すレーザプリンタのプロセスカートリッジ(トナーカートリッジ装着状態)の左側断面図であり、図2(b)は、トナーカートリッジ単体の左側断面図である。
【図3】図2(a)に示すプロセスカートリッジを斜め右前側から見た一部切欠斜視図である。
【図4】図2(a)に示すプロセスカートリッジ(トナーカートリッジ離脱状態)を斜め右前側から見た斜視図である。
【図5】図4において、シャッタを省略した状態を示す。
【図6】図2(b)に示すトナーカートリッジ(外側フレームが開位置にある状態)を斜め左後側から見た斜視図である。
【図7】図6において外側フレームが閉位置にある状態を示す。
【図8】図6に示すトナーカートリッジの内側フレームを斜め左後側から見た斜視図である。
【図9】図6に示すトナーカートリッジの外側フレームを斜め左後側から見た斜視図である。
【図10】変形例2に係るシャッタ(開位置にある状態)および外側フレーム(開位置にある状態)の要部を抜き出した図であり、(a)は、第1例を示し、(b)は、第2例を示し、(c)は、第3例を示し、(d)は、第4例を示し、(e)は、第5例を示し、(f)は、第6例を示している。
【図11】図2に変形例3を適用した図である。
【符号の説明】
【0118】
17 プロセスカートリッジ
22 プロセスフレーム
31 トナーカートリッジ
33 カートリッジ収容部
34 フレーム通過口
40 シート
41 堰止部
62 フレームシール
68 シャッタ
78 フレーム端面
78A 前端縁
78B 後端縁
79 突出部
80 フレーム縁部
81 内側フレーム
82 外側フレーム
89 内側通過口
92 トナーシール
102 トナーシール対向部
103 第1ガイド面
104 トナーシール保護膜
121 フレームシール対向部
122 第2ガイド面
123 フレームシール保護膜
X 移動方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を収容し、内側と外側とを連通させるための第1開口が形成された第1フレームと、
前記第1フレームの外側に配置され、前記第1開口を開く開位置と前記第1開口を閉じる閉位置との間で移動可能な第2フレームと、
前記第2フレームにおいて、前記第2フレームが前記開位置から前記閉位置への移動方向に移動するときに最初に前記第1開口を横切る縁部に設けられる突出部であって、前記第1開口側の第1端縁と、前記第1端縁よりも前記第1開口から離れた位置にあって前記第1端縁よりも前記移動方向下流側に突出した第2端縁とを含む突出部と
を備えていることを特徴とする、現像剤カートリッジ。
【請求項2】
前記突出部は、前記第1端縁から前記第2端縁へ向かうに従って前記移動方向における上流側から下流側へ傾斜する傾斜面を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の現像剤カートリッジ。
【請求項3】
前記突出部は、
前記第1端縁よりも前記第1開口から離れた位置において、前記移動方向における上流側から下流側へ突設され、可撓性を有するシートを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の現像剤カートリッジ。
【請求項4】
前記第1フレームの外側面において前記第1開口の周りに設けられ、前記第1開口からの現像剤の漏れを防止するための第1シール部材を備え、
前記第2フレームが前記開位置から前記閉位置へ移動するときに前記第1シール部材において前記第2フレームに対向する第1シール側対向部分には、前記移動方向における下流側から上流側へ向かうに従って前記第1開口側へ傾斜する第1ガイド面が形成されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の現像剤カートリッジ。
【請求項5】
前記第1フレームの外側面において前記第1開口の周りに設けられ、前記第1開口からの現像剤の漏れを防止するための第1シール部材と、
前記第1シール部材よりも弾性率が高く、前記第2フレームが前記開位置から前記閉位置へ移動するときに前記第1シール部材において前記第2フレームに対向する第1シール側対向部分と前記第2フレームとの間に配置され、前記第1シール部材を保護するための第1保護部材と
を備えていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の現像剤カートリッジ。
【請求項6】
請求項3に記載の現像剤カートリッジと、
前記現像剤カートリッジを収容するためのカートリッジ収容部と、前記カートリッジ収容部に臨み、前記第1開口に対向可能な第2開口とが形成された筐体と、
前記カートリッジ収容部に配置され、前記第2フレームと一緒に移動することによって前記第2開口を開閉可能なシャッタと
を備え、
前記シートは、前記シャッタと前記第2フレームとの間を塞ぐことを特徴とする、現像ユニット。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれかに記載の現像剤カートリッジと、
前記現像剤カートリッジを収容するためのカートリッジ収容部と、前記カートリッジ収容部に臨み、前記第1開口に対向可能な第2開口とが形成された筐体と、
前記カートリッジ収容部に配置され、前記第2フレームと一緒に移動し、前記第2フレームが前記開位置にあるときに前記第2開口を開き、前記第2フレームが前記閉位置にあるときに前記第2開口を閉じるシャッタと、
前記筐体と前記シャッタとの間において前記第2開口の周りに設けられ、前記第2開口からの現像剤の漏れを防止するための第2シール部材と
を備え、
前記第2フレームが前記開位置から前記閉位置へ移動するときに前記第2シール部材において前記第2フレームおよび前記シャッタに対向する第2シール側対向部分には、前記移動方向における下流側から上流側へ向かうに従って第2開口側へ傾斜する第2ガイド面が形成されていることを特徴とする、現像ユニット。
【請求項8】
請求項1ないし5のいずれかに記載の現像剤カートリッジと、
前記現像剤カートリッジを収容するためのカートリッジ収容部と、前記カートリッジ収容部に臨み、前記第1開口に対向可能な第2開口とが形成された筐体と、
前記カートリッジ収容部に配置され、前記第2フレームと一緒に移動し、前記第2フレームが前記開位置にあるときに前記第2開口を開き、前記第2フレームが前記閉位置にあるときに前記第2開口を閉じるシャッタと、
前記筐体と前記シャッタとの間において前記第2開口の周りに設けられ、前記第2開口からの現像剤の漏れを防止するための第2シール部材と、
前記第2シール部材よりも弾性率が高く、前記第2フレームが前記開位置から前記閉位置へ移動するときに前記第2シール部材において前記第2フレームおよび前記シャッタに対向する第2シール側対向部分と前記第2フレームおよび前記シャッタとの間に配置され、前記第2シール部材を保護するための第2保護部材と
を備えていることを特徴とする、現像ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−271099(P2009−271099A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−118622(P2008−118622)
【出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】