説明

現像装置及びこれを用いた画像形成装置

【課題】トリクル技術を採用した現像装置から排出される余剰の現像剤が回収手段により正常に回収されなくなったことを容易に知ることができる現像装置等を提供する。
【解決手段】現像装置1は、トナーとキャリアを含む現像剤7を収容するとともにトナー及びキャリアが補給される筐体10と、攪拌搬送部材25と、現像剤供給部材20と、前記筐体に収容される前記現像剤のうち第1の設定収容量を超える分の余剰の現像剤を当該筐体の外部に排出させるとともに、その排出される余剰の現像剤を搬送して回収する回収手段に接続される第1排出口16と、前記筐体に収容される前記現像剤のうち前記第1の設定収容量よりも多い量の第2の設定収容量を超える分の過剰の現像剤を当該筐体の外部に排出させる第2排出口31と、前記第2排出口から排出される過剰の現像剤を収容する容器32と、前記容器に収容される過剰の現像剤を検出する検出手段35とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、現像装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式、静電記録方式等を利用したプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置においては、感光体等の像保持体に形成される静電潜像を粉体状の現像剤により現像する現像装置が使用されている。この現像装置としては、近年、トナーとキャリアを含む現像剤を使用して現像を行うとともに、そのトナーとキャリアを補給しつつ余剰の現像剤を排出して現像剤の高寿命化等を図る、いわゆるトリクル技術を採用する現像装置が存在している。このトリクル技術の採用により現像装置から排出される余剰の現像剤は、一般に、回収手段により搬送されて回収容器に回収される。そして、このようなトリクル技術を採用した現像装置としては、例えば以下のものが知られている。
【0003】
その一例として、現像容器を水平状態から一方向に傾けたとき、現像容器からの現像剤排出ペースが水平時に比べて減少し、水平状態から前記一方向とは逆の他方向に傾けたとき、現像容器からの現像剤排出ペースが水平時に比べて増加する第1の現像剤排出口と、現像容器を水平状態から一方向に傾けたとき、現像容器からの現像剤排出ペースが水平時に比べて増加し、水平状態から前記一方向とは逆の他方向に傾けたとき、現像容器からの現像剤排出ペースが水平時に比べて減少する第2の現像剤排出口と、これら排出口から排出された現像剤の一部または全部を現像容器内へ戻す還流機構部を設けた現像装置が知られている(特許文献1)。
【0004】
この他にも、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上であることを含む排出条件を満たすと、キャリア排出量が前記時間設定の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値以上となる設定排出量の2成分現像剤を排出する第1排出手段と、現像剤収容容器に収容される2成分現像剤の収容量が予め定める設定収容量よりも大きい最大許容収容量を超えると、余剰の2成分現像剤を排出する第2排出手段とを含む現像装置が知られている(特許文献2)。このうち前記第1排出手段は、現像剤収容容器の下部に形成される第1排出口を介して現像剤収容容器内の空間に連なる排出通路が形成される排出路形成部と、現像剤収容容器から1回の排出動作によって排出される2成分現像剤の量を前記設定排出量に調整する排出量調整手段とを含むものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−102098号公報
【特許文献2】特開2007−156355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、トリクル技術を採用した現像装置から排出される余剰の現像剤が回収手段により正常に回収されなくなったことを容易に知ることができる現像装置を提供するものである。また、この発明は、トリクル技術を採用した現像装置から排出される余剰の現像剤が回収手段により正常に回収されなくなったことを容易に知ることと、その正常に回収されないことに起因した二次障害の発生を防ぐことの少なくとも一方が可能である画像形成装置を提供するものである。ここで、上記二次障害とは、例えば、現像装置における現像剤の飛散、現像剤の攪拌搬送部材を駆動するトルクの異常な増加や、そのトルクの異常増加に起因して発生する濃度むら等の画質不良等である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の現像装置は、トナーとキャリアを含む現像剤を収容するとともにトナー及びキャリアが補給される筐体と、
前記筐体に収容される前記現像剤を回転して攪拌及び搬送する攪拌搬送部材と、
前記攪拌搬送部材にて搬送される前記現像剤を回転して現像領域に供給する現像剤供給部材と、
前記筐体に収容される前記現像剤のうち第1の設定収容量を超える分の余剰の現像剤を当該筐体の外部に排出させるとともに、その排出される余剰の現像剤を搬送して回収する回収手段に接続される第1排出口と、
前記筐体に収容される前記現像剤のうち前記第1の設定収容量よりも多い量の第2の設定収容量を超える分の過剰の現像剤を当該筐体の外部に排出させる第2排出口と、
前記第2排出口から排出される過剰の現像剤を収容する容器と、
前記容器に収容される過剰の現像剤を検出する検出手段と
を有することを特徴とするものである。
【0008】
この発明の画像形成装置は、像保持体に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像装置から供給する現像剤により現像して画像を形成する作像装置と、前記現像装置に現像剤を補給する補給装置と、前記現像装置から排出される前記現像剤の一部を搬送して回収する回収装置とを備え、
前記現像装置は、
トナーとキャリアを含む現像剤を収容するとともにトナー及びキャリアが前記補給装置から補給される筐体と、前記筐体に収容される前記現像剤を回転して攪拌及び搬送する攪拌搬送部材と、前記攪拌搬送部材にて搬送される前記現像剤を回転して現像領域に供給する現像剤供給部材と、前記筐体に収容される前記現像剤のうち第1の設定収容量を超える分の余剰の現像剤を当該筐体の外部に排出させるとともに、その排出される余剰の現像剤を搬送して回収する前記回収装置に接続される第1排出口と、前記筐体に収容される前記現像剤のうち前記第1の設定収容量よりも多い量の第2の設定収容量を超える分の過剰の現像剤を当該筐体の外部に排出させる第2排出口と、前記第2排出口から排出される過剰の現像剤を収容する容器と、前記容器に収容される過剰の現像剤を検出する検出手段とを有し、
前記現像装置における前記検出手段からの検出情報を受けたときに、前記回収装置に関する警告の表示と前記作像装置及び前記回収装置の稼動の停止との少なくとも一方又は双方の動作が実行されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明の現像装置によれば、その発明の構成を有しない場合に比べて、トリクル技術を採用した現像装置から排出される余剰の現像剤が回収手段により正常に回収されなくなったことを容易に知ることができる。
【0010】
この発明の画像形成装置によれば、その発明の構成を有しない場合に比べて、トリクル技術を採用した現像装置から排出される余剰の現像剤が回収手段により正常に回収されなくなったことを容易に知ることと、その正常に回収されないことに起因した二次障害の発生を防ぐことの少なくとも一方が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置及び現像装置の概要を示す説明図である。
【図2】図1の画像形成装置に使用される現像装置を主に示す斜視図である。
【図3】図2の現像装置のQ1−Q1線に沿う断面図である。
【図4】図2の現像装置のQ2−Q2線に沿う断面図である。
【図5】図3の現像装置のQ3−Q3線に沿う概略断面図である。
【図6】画像形成装置における主な制御構成を示す説明図である。
【図7】現像装置及び画像形成装置における主な制御動作の内容を示すフローチャートである。
【図8】現像装置のトリクル技術による余剰の現像剤が排出されて回収される状態などを示す断面説明図である。
【図9】現像装置の過剰な現像剤が排出されて検出される状態などを示す断面説明図である。
【図10】現像装置における異常時排出口の形成位置に関する他の構成例を示す断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明を実施するための形態(以下、単に「実施の形態」という)について添付の図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1はこの発明の現像装置1を適用した画像形成装置4の要部を示し、図2はその現像装置1を示している。
【0014】
まず、画像形成装置4は、図示しない支持部材、外装カバー等で構成される筐体40の内部空間に、現像装置1を含む作像装置50と、作像装置50に供給する所要の用紙9を収容して搬送する給紙装置60と、現像装置1に現像剤7を構成するトナーT及びキャリアCを搬送して補給する補給装置70と、現像装置1からトリクル技術の採用で排出される余剰の現像剤7Aを搬送して回収する回収装置80等が設置されている。
【0015】
作像装置5は、公知の電子写真方式等を利用して現像剤7のトナーで構成される画像を形成するものであり、像保持体としてのドラム形態の感光体51に配置される帯電装置52、露光装置53、現像装置1、転写装置55及び清掃装置56と、用紙9に転写されるトナー像を定着する定着装置65とで主に構成されている。
【0016】
この作像装置5では、矢印で示す方向(この実施形態では反時計回りの方向)に回転駆動する感光体51の像形成領域となる周面を帯電装置52により所要の電位に帯電させた後、その帯電された感光体51の周面に露光装置53から画像情報(信号)に基づく光(H)を照射して電位差のある静電潜像を形成する。続いて、作像装置60では、感光体51に形成した静電潜像を、現像装置1から供給される現像剤7におけるトナーにより現像してトナー像として顕像化した後、そのトナー像を、給紙装置60から感光体51と転写装置55との間の転写位置に搬送される用紙9に対して転写装置55により転写する。
【0017】
上記した作像工程においては、帯電装置62、現像装置1及び一次転写装置65に対し、図示しない電源から帯電用電圧、現像用電圧又は一次転写用電圧がそれぞれ印加される。また、転写後の感光体51は、その周面に残留するトナー等が清掃装置56により除去される。給紙装置60は、例えば筐体40の下部において引き出し自在に設置されているとともに所要のサイズ、種類等からなる用紙9を積載して収容する用紙収容体61と、この用紙収容体61から用紙9を1枚ずつ送り出す送出装置62等で構成されている。給紙装置60から送り出される用紙9は、複数の用紙搬送ロール対63、搬送ガイド部材等で構成される用紙搬送路を通して転写位置まで搬送される。
【0018】
作像装置50においてトナー像が転写された用紙9は、作像装置50における定着装置75に導入される。定着装置65は、筐体内に、矢印で示す方向に回転駆動するとともに表面温度が加熱手段により所要の温度に加熱されて保持されるロール形態、ベルト形態等の加熱回転体66と、この加熱回転体66の軸方向にほぼ沿うように所要の圧力で接触して従動回転するロール形態、ベルト形態等の加圧回転体67とを設置して構成されている。定着装置65では、トナー像が転写された用紙9が加熱回転体66と加圧回転体67の間の接触部を通過する際に加熱及び加圧され、これによりトナー像を溶融させて用紙9に定着する。
【0019】
定着が終了した後の用紙9は、定着装置65から排出された後、筐体40の一部(この例では上部)に形成される排紙収容部41等に搬送される。定着装置65から排出される用紙9は、複数の用紙搬送ロール対68、搬送ガイド部材等で構成される用紙搬送路を通して排紙収容部41等まで搬送される。以上の工程により、用紙9(の片面)に対する画像の形成が終了する。
【0020】
次に、作像装置50における現像装置1について詳細に説明する。
【0021】
現像装置1は、図1〜図4等に示すように、筐体としてのハウジング10と、現像剤供給部材としての現像ロール20と、層規制部材としての層厚規制板24と、現像剤を攪拌して搬送する攪拌搬送部材としての2本のスクリューオーガー25A、25Bとを有している。図3等において符号9は、所要の色に着色等の処理がされた微粉体である非磁性トナーとそのトナーを付着させて搬送する粒子である磁性キャリアを含む二成分現像剤(の堆積面など)を示し、符号Eは現像装置1による現像を実行する際の感光体51の周面における現像領域を示す。
【0022】
ハウジング10は、作像装置50における感光体51の回転軸方向に沿う現像領域Eと対向する側の部位にほぼ長方形状の開口部11が形成され、また、その開口部11とは反対側に位置する部位に二成分現像剤9を収容する内部空間となる現像剤収容部12が形成された構造になっている。収容部12は、両端部で互いにつながりかつ中央部で仕切り壁13にて仕切られた平行する2列の循環搬送路12a,12bを有する形態になっている。仕切り壁13の両端部には、2列の循環搬送路12a,12bを互いに接続する連絡通路12c,12dが存在する。ハウジング10は、開口部11及び現像剤収容部12が形成されて上部が開口する本体部10Aと、この本体部10Aの上部開口部を塞いで開口部11及び現像剤収容部12を完成させる蓋部10Bに分割されて構成されている。
【0023】
現像ロール20は、ハウジング10の内部に開口部11を通過する状態で回転するように設けられる円筒形状のスリーブ21と、このスリーブ21の内部空間内に固定されるマグネットロール22とで構成されている。現像装置1は、この現像ロール20(のスリーブ21)が感光体51の現像領域Eとなる外周面部分に対して所要の間隔をあけた非接触の状態で設置されている。
【0024】
現像ロール20のスリーブ21は、図示しない回転駆動装置からの動力を得て矢印で示す方向(この実施形態では時計回りの方向)に回転駆動するとともに、前述したように図示しない電源から感光体51との間で現像電界を形成するための現像用電圧が印加される。現像用電圧としては、例えば交流成分を重畳した直流電圧が印加される。また、スリーブ21は、非磁性材料(例えばステンレス、アルミニウム等)を用いて、感光体51の回転軸方向における像形成領域とほぼ同じ幅(長さ)を有する円筒形状に形成されている。さらに、スリーブ21は、その回転軸方向が感光体51の回転軸方向とほぼ平行の状態で対向するように配置される。マグネットロール22は、スリーブ21の外周面に現像剤の磁性キャリアを所要の磁力で付着させる磁力線等を発生するための複数の磁極を所定の角度で配置した構造になっている。
【0025】
層厚規制板24は、スリーブ21の回転軸方向における現像剤保持領域とほぼ同じ長さを有する板形状からなり、非磁性材料(例えばステンレス)を用いて形成されている。層厚規制板24は、その先端部が現像ロール20(のスリーブ21)の外周面に対して、その外周面に保持される二成分現像剤7の層厚を所要の厚さに規制するための間隙をあけて対向する状態となるようにハウジング10の一部(上部)に取り付けられている。
【0026】
スクリューオーガー25A、25Bはいずれも、回転軸26に二成分現像剤7を攪拌しながら搬送するための突条の羽根部27を螺旋状に所定のピッチで巻きつけた状態に形成したものである。このオーガー25A、25Bは、ハウジング10の現像剤収容部12における2列の循環搬送路12a,12b内に対し、その両搬送路内にある現像剤7を一定の方向(図4等:矢印D1、D2)にそれぞれ搬送することができる所要の方向(例えば、図3の矢印で示す方向)に回転するよう取り付けられている。オーガー25A、25Bは、その各回転軸26の一端部が図示しない動力伝達装置と接続されて回転動力を受けることで所要の方向に回転駆動する。
【0027】
ここで、図3、図4における符号18は循環搬送路12a内における現像剤7のトナー量(濃度)を検出する磁気式等のトナー濃度センサ、図3における符号19は現像装置1の一部(開口部の上縁部)と感光体51の間の隙間を塞ぐシール材である。
【0028】
また、現像装置1は、図2、図4に示すように、ハウジング10の一部に現像剤7の補給通路部14が設けられている。
【0029】
この補給通路部14は、ハウジング10における循環搬送路12bの一端部(連絡通路12cの一部)からスクリューオーガー25Bの軸方向に沿って突出した状態で筒状の形状に形成されたものである。補給通路部14の内部には、オーガー25Bの軸26が延長された状態で設置されている。この補給通路部14内に配置されるオーガーは、回転軸26に、現像剤の搬送方向がオーガー25Bの搬送方向D2とは反対の方向になる突条の補給搬送用羽根部28が螺旋状に形成されている。また、その補給通路部14の上部には、現像剤の補給装置70から搬送されて補給される現像剤を受け入れる受け口15が形成されている。
【0030】
現像装置1に現像剤を搬送して補給する補給装置70は、図1に示すように、筐体40に対して着脱自在に装着されるとともに、補給すべきトナーT及びキャリアCを所要の比率で収容する現像剤収容容器としてのトナーカートリッジ71と、トナーカートリッジ71から排出されるトナー及びキャリアを受け入れて所要のタイミングで所要の量だけ現像装置1側に送り出す補給送出装置72と、この補給送出装置72と現像装置1の補給通路部14(の受け口15)との間を接続するように配置されて、その補給送出装置72から送り出される現像剤7を構成するトナー及びキャリアを搬送する補給搬送路管73とで構成されている。
【0031】
補給搬送路管73は、パイプ状の搬送路菅と、その搬送管の内部の一部又は全部に回転自在に配置されてトナー及びキャリアを搬送する搬送回転体とで構成されている。搬送回転体としては、例えば、スクリューオーガー、コイル状の線材などが使用される。
【0032】
さらに、現像装置1は、図2〜図4に示すように、ハウジング10の一部にトリクル技術による余剰の現像剤7Aを排出するトリクル用排出口16が設けられている。
【0033】
トリクル用排出口16は、ハウジング10の循環搬送路12aにおけるスクリューオーガー25Aの搬送方向D1の下流側に形成される連絡通路12dを構成する側壁面10cに例えば長方形の形状に開設されるものである。また、この排出口16を形成する領域に相当するスクリューオーガー25Aの回転軸26の端部には、現像剤7をそのオーガー25Aの搬送方向D1とは反対側の搬送方向に搬送する突条の戻し用羽根部29が螺旋状に形成されている。戻し用羽根部29は、例えば、オーガー25Aにおける搬送用の羽根部27の螺旋ピッチよりも短い螺旋ピッチで形成されている。
【0034】
現像装置1(のトリクル用排出口16)から排出される余剰の現像剤7Aを搬送して回収する回収装置80は、余剰の現像剤7Aを最終的に収容する回収容器81と、この回収容器81と現像装置1のトリクル用排出口16との間を接続するように配置されて、そのトリクル用排出口16から排出される余剰の現像剤7Aを搬送する回収搬送路管82とで構成されている。
【0035】
回収搬送路管82は、パイプ状の搬送路菅と、その搬送管の内部の一部又は全部に回転自在に配置されて現像剤7Aを搬送するスクリューオーガー、コイル状の線材等の搬送回転体とで構成されている。また、回収搬送路管82は、その一端部にトリクル用排出口16に接続して結合する結合部83が形成されており、その他端部に搬送回転体に図示しない動力伝達装置からの回転動力を伝えるために連結させる動力連結部84が設けられている。さらに、回収搬送路管82は、その動力連結部84よりも内側となる菅部分の下面に、搬送した現像剤7Aを回収容器81(の受入口)にむけて落下させて排出させる排出口85が設けられている。
【0036】
そして、この現像装置1においては、図2〜図5に示すように、ハウジング10の現像剤収容部12に収容される二成分現像剤7のうち余剰の現像剤7Aを排出させるときの目安とする収容量(第1の設定収容量)よりも多い量になるときの過剰の現像剤7Bをハウジング10の外部に排出させる異常時用排出口31を設けるとともに、異常時用排出口31から排出される過剰の現像剤7Bを収容する容器32とその容器32に収容される過剰の現像剤7Bを検出する異常検出センサ35を設けている。
【0037】
異常時用排出口31は、ハウジング10の現像剤収容部12に平常時に収容する現像剤7の量(前記第1の設定収容量)に対し、余剰の現像剤7Aの回収装置80による回収が何らかの要因によって正常に行われなくなることで増量して過剰になり始めたときの予め定める量(第2の設定収容量)として存在する過剰の現像剤7Bの一部を排出させる(採取する)ように設けられている。図3、図5等に点線で示す現像剤7の堆積面(7X)は、平常時における設定収容量に応じた量の現像剤7が収容されているときの堆積面(の高さ)を示す。また、図5、図8等に二点鎖線又は図9に点線で示す現像剤7の堆積面(7Z)は、余剰の現像剤7Aの回収が正常に行われなくなったことで増量したときの量(異常時の収容量であって、平常時の設定収容量よりも多い量である。)にほぼ相当する量の現像剤7が収容されているときの堆積面(の高さ)を示す。上記過剰の現像剤7Bの一部を排出させるべき第2の設定収容量は、例えば、第1の設定収容量の1.1〜1.2倍の範囲内の値に設定される。
【0038】
この実施の形態では、まずトリクル用排出口16を、その排出口下辺部16aが排出用羽根部29の設けられている回転軸26の上部とほぼ同じ高さ(少し下側の高さ)となるように設けている。この排出口16の位置は、排出用羽根部29に存在する現像剤7の堆積面が、その現像剤7の一部が戻し用羽根部29の搬送力により搬送方向D1とは反対側(上流側)に戻されるように搬送されることでオーガー25Aの羽根部27に存在する現像剤7の堆積面よりも少し低い高さになるので、余剰の現像剤7Aが必要以上に排出されるおそれがない。これに対し、戻し用羽根部29に近い位置にある羽根部27aに存在する現像剤7の堆積面(7Xa)は、図5に示すように、オーガー25Aの羽根部27で搬送される現像剤7と戻し用羽根部29で戻されるように搬送される現像剤7とがぶつかり合うように集まることにより、その羽根部27a以外の羽根部27(搬送方向D1の上流側に位置するもの)に存在する現像剤7の堆積面(7Xb)の平均的な高さよりも高い(盛り上がった)状態になる。
【0039】
そして、この実施の形態における異常時用排出口31は、図2〜図5に示すように、その全体が例えば長方形の形状からなる開口であって、ハウジング10の搬送路12aを構成する側壁面10cにおいて、トリクル用排出口16よりもスクリューオーガー25Aの搬送方向D1の上流側にずれた位置に、その排出口下辺部31aがトリクル用排出口16の排出口下辺部16aよりも高くなる状態で設けられている。この場合、異常時用排出口31は、搬送路12aにおける現像剤7の平均的な高さである堆積面(7Xb)が存在する領域内であって、その排出口下辺部31aが堆積面(7Xb)よりも高い位置になるように配置すればよい。これにより、平常時における現像剤7の一部が排出口31から排出されてしまうことを回避できる。図5における符号Δhは、トリクル用排出口の排出口下辺部16aと異常時用排出の排出口下辺部31aとの高低差を示す。
【0040】
過剰の現像剤7Bを収容する容器32は、図3等に示すように、異常時用排出口31から排出される過剰の現像剤7Bが自重により自然落下して収容される収容(空間)部33を有するものである。容器32は、この実施の形態ではハウジング10と別体の構造物として形成しているが、これに代えて、ハウジング10の一部に収容空間部33を有するよう構造部分として一体的に形成してもよい。
【0041】
異常検出センサ35は、容器32の収容(空間)部33に一定の量(高さ)以上に蓄積した過剰の現像剤7Bの存在を検出することができるものである。この実施の形態では、異常検出センサ35として、圧電センサのように所定の量を超えて蓄積する現像剤7Bが感圧部を押圧することで反応するセンサを使用している。
【0042】
このような現像装置1を適用する画像形成装置4においては、図6に示すように、その現像装置1に関係する制御構成が採用されている。
【0043】
図6において符号45は、演算処理装置、記憶手段、制御装置等で構成される制御部を示す。制御部45には、必要に応じて、画像形成装置4で形成する画像の情報などが記憶するための外部記憶装置としての記憶部46が接続されている。制御部45には、現像装置1におけるトナー濃度センサ18及び異常検出センサ35が接続されており、その各センサからの検出情報が制御部45に入力されるようになっている。また、制御部45は、その制御対象である作像装置50(現像装置1を含む)、補給装置70、回収装置80等の各制御部に対して接続されており、その各制御部に対して必要な制御信号(情報)を送信して各装置の動作について制御する。この他にも制御部45は、必要な動作状態やメーッセージを表示する液晶パネル等からなる表示部48と接続されており、必要な情報を表示するようになっている。
【0044】
そして、この制御部45は、その記憶手段または記憶部46に格納されている各種の制御プログラムやデータに基づいた制御動作を実行する。特にこの制御部45においては、現像装置1の異常検出センサ35からの検出情報を入手すると、図7に示すように、回収装置80に関する警告の表示をする動作と作像装置50及び回収装置80の稼動を停止させる動作を行う制御を実行するように構成されている。
【0045】
以下、この現像装置1の動作と現像装置1に関係する画像形成装置4の動作部分とについて説明する。
【0046】
まず、現像装置1は、画像形成装置4による画像形成の動作時になると、現像ロール20とスクリューオーガー25A,25Bが回転し始めるとともに、現像ロール20に現像用電圧が印加される。これにより、ハウジング10の現像剤収容部12に収容されている二成分現像剤7が、回転するオーガー25A,25Bによって攪拌されながら現像剤収容部12の循環経路12a,12b内を矢印D1、D2の方向にそれぞれ搬送されるとともに、その循環経路12a,12bの間を連絡通路12c,12dを介して矢印D3,D4で示す方向に流れるように移動し、これにより全体として循環されるような状態で搬送される(図4を参照)。この際、二成分現像剤7におけるトナーが、キャリアと十分に攪拌されて摩擦帯電されるとともにキャリアの表面に静電的に付着した状態となる。
【0047】
続いて、現像ロール20に近い側のオーガー25Bによって搬送される二成分現像剤7の一部が、現像ロール20に磁力により吸着されるようにして保持される。即ち、現像ロール20における回転するスリーブ21の外周面に、マグネットロール22の磁力により、トナーが付着した磁性キャリアが多数鎖状に繋がった穂立ち状の磁気ブラシを形成した状態で保持される。次いで、このスリーブ21に保持された二成分現像剤7は、そのスリーブ21の回転に伴って搬送される途中で層厚規制板24との間に形成される一定の間隙を通過する際にその通過状態を規制され、ほぼ一定の層厚(磁気ブラシ高さ)にされる。
【0048】
このように層厚が規制された二成分現像剤7は、現像ロール20のスリーブ21の回転によりハウジング10の開口部11において感光体51と対向する現像領域Eに搬送される。そして、現像領域Eに搬送された二成分現像剤7は、その磁気ブラシの先端部を感光体51の外周面に接触させた状態で通過させられ、その通過の際に、現像ロール20に印加される現像用電圧により現像ロール20と感光体51の間に形成される現像(交番)電界により、その現像剤7におけるトナーのみが感光体51上の静電潜像に静電的に付着されることなる。これにより、現像装置1による静電潜像の現像が行われる。
【0049】
また、この現像装置1においては、画像形成動作における現像動作を繰り返すことにより、ハウジング10の収容部12に収容されている現像剤7のトナーが消費されて減少するため、補給装置70から現像剤7を構成するトナー及びキャリアが補給される。この補給動作は、例えば、トナー濃度センサ18からの検出情報のうち現像剤7のトナー濃度が閾値を下回る結果の情報が得られたときなどに、予め定められたタイミング及び時間(量)だけ実行される。
【0050】
補給装置70では、トナーカートリッジ71から排出されるトナー及びキャリアを、補給搬送装置72が作動することにより補給搬送路管73に送り出し、その補給搬送路管73を通して現像装置1まで搬送する(図1を参照)。補給搬送路管73を通して搬送された補給用のトナー及びキャリアは、現像装置1の取入口15から補給搬送路部14に落下して取り入れられると、補給搬送用羽根部28が形成されたオーガー25Bの搬送力により連絡通路12cまで搬送された後、循環搬送路12a側に移動して取り込まれ、オーガー25A等の攪拌作用により既存の現像剤7と混合される(図4を参照)。
【0051】
さらに、この現像装置1においては、トリクル技術の採用により、補給装置70からトナーに加えてキャリアも補給されるので、その分、ハウジング10の収容部12に収容される現像剤7の総量(全収容量)が増加する。また、その増加した分の余剰の現像剤7Aの一部は、ハウジング10の連絡通路12dにおいて戻し用羽根部29により循環通路12aの側に戻されるが、そのうちの一部の現像剤7Aがトリクル用排出口16の下辺部16aよりも高い位置に存在した状態になると、図4、図8等に示すように、その排出口16を通してハウジング10の外部に落下するように排出される。ここで、排出口16から排出される余剰の現像剤7Aは、前記第1の設定収容量を超えた量であって且つ第2の設定収容量よりも少ない量であるときの現像剤の一部になる。
【0052】
トリクル用排出口16から排出された余剰の現像剤7Aは、回収装置80によって搬送されて回収される。すなわち、排出された余剰の現像剤7Aは、回収搬送路管82の結合部83の内部空間を通して回収搬送路管82の本体部に落下して、その搬送路菅82内に設置された搬送回転体の搬送力により排出口85側にむけて搬送された後、最終的にその排出口85において落下するように排出されて回収容器81の内部に収容される(図1、図2を参照)。
【0053】
そして、この現像装置1においては、トリクル技術の作用によりトリクル用排出口16から排出される余剰の現像剤7Aが回収装置80により正常に回収されなくなると、その余剰の現像剤7Bがトリクル用排出口16から排出されなくなる。回収装置80により正常に回収されなくなるとは、例えば、回収搬送路管82内で搬送回転体が回転しなくなったり、あるいはその一部が破損することで正常に機能しなくなることにより、その搬送路菅82内で現像剤7Aが詰まった状態になる場合が挙げられる。
【0054】
この余剰の現像剤7Aが正常に回収されない状態が放置されると、現像装置1では、画像形成(現像)動作により、現像剤7のトナーが消費されて前記したとおり補給装置70からトナー及びキャリアが補給されて余剰の現像剤7Aが発生するのに対し、その余剰の現像剤7Aがハウジング10の収容部12から排出されないので、ハウジング10の収容部12に収容されている現像剤7の量が増加して異常に多くなる。
【0055】
これにより、図5、図8等に示すように、ハウジング10の収容部12に収容されている現像剤7の堆積面7Zが、徐々に上昇し、平常時の収容量(第1の設定収容量)にあるときの現像剤7の収容面7Xよりも平均的に高くなった状態になる。この実施の形態に係る現像装置1では、特に、ハウジング10の連絡通路12dにおけるオーガー25Aの羽根部27と戻し用羽根部29との境界部分と循環搬送路12aのうち連絡通路12dに近い領域部分において、現像剤の堆積面7Zの上昇が最初に顕著に現れる。
【0056】
現像装置1では、このように余剰の現像剤7Aの回収不良により現像剤7の収容量が増加して前記第2の設定収容量を超える量になると、図9に示すように、この異常に増量した現像剤の一部が過剰な現像剤7Bとして異常時排出口31から排出され始める。つまり、増量した現像剤7のうち異常時排出口31の下辺部31aを超える高さ(堆積面7Z)で存在する現像剤が、その排出口31から過剰の現像剤8Bとして排出され始める(図5などを参照)。
【0057】
また、異常時排出口31から排出された過剰の現像剤7Bは、図9に示すように、その排出口31に接続して設けられた容器32の収容空間部33に落下して収容される。そして、この容器32に収容される過剰の現像剤7Bが予め定める量になるまで蓄積されると、その状態が異常検出センサ35によって検出される。
【0058】
しかも、この現像装置1を用いた画像形成装置4(の制御装置45)においては、少なくとも画像形成動作中において、図7に示すように、異常検出センサ35からの検出情報が得られるか否かを監視しており(S10〜S11)、その検出情報が得られると、まず表示部48(図6を参照)に必要な警告を表示する(S12)。警告としては、例えば「回収装置(80)に目詰まりが発生している可能性があります。使用を止めてご確認ください。」等の警告メッセージが表示される。
【0059】
これにより、特にサービスマンが、トリクル技術における余剰の現像剤の回収が正常にされていないことを知ることができる。また、このことを知ることができれば、例えばサービスマン等が、余剰の現像剤の回収が正常にされていない原因を発見するために、現像装置1や回収装置80などを分解する等の煩雑で面倒な作業を行う必要がなくなり、回収装置80の修理にすぐに取り掛かることもできる。特に回収装置80が画像形成装置4の後方側に配置されている場合や、現像装置1が複数使用されている場合には、その発見のための煩雑で面倒な作業を無駄に行う必要がない。
【0060】
また、この画像形成装置4(の制御装置45)においては、上記した警告の表示を行うときに、タイマーを始動して経過時間を計測し始め、その表示後に所要の設定時間が経過したか否かを管理しており(S13〜S14)、その所要の時間が経過すると、画像形成動作に関係する装置部分の稼動を強制的に停止させることになる(S15)。このときの稼動を停止する対象は、少なくとも現像装置1を含む作像装置50と回収装置80であればよいが、実際には画像形成動作に関与する他の装置部分、例えば給紙装置60や補給装置70などが含まれる。このときの経過時間は、例えば、余剰の現像剤7Aが正常に回収されない現象が進行し、その現象に起因した二次障害が発生することを未然に防ぐことが有効な時間に設定される。
【0061】
これにより、回収装置80により余剰の現像剤7Aが正常に回収されないトラブルが発生したことに起因した二次障害が新たに発生することを防ぐことができる。
【0062】
つまり、余剰の現像剤の回収が正常に行われない状態を放置し続けていると(換言すれば、その状態で作像装置50や回収装置80を稼動させ続けると)、例えば、現像装置1において異常に増量した現像剤7の一部がハウジング10に存在する隙間部分から漏れでてハウジング10の外部に飛散する不具合や、現像剤7の異常な増量によりスクリューオーガー25A,25Bを駆動するトルクが異常に増加して負荷がかかる不具合がある。この他にも、現像剤7の異常な増量により現像装置1に補給されるトナーが既存の現像剤7と良好に混合されなかったり、あるいは十分に摩擦帯電されないことによって現像工程において均一な現像がなされず、最終的に得られる画像において濃度むら等に起因した画質不良が発生する不具合等がある。しかし、上記強制的な稼動の停止がなされることによって、このような二次障害の発生が未然に防止される。
【0063】
[他の実施形態]
現像装置1における異常時用排出口31は、前記した実施の形態で例示した位置及び状態に設ける場合(図5などを参照)に限られるものでなく、実際には余剰の現像剤の回収が正常に行われなくなった際の、ハウジング10の収容部12内における現像剤7の増量する状態(厳密にはそのときの現像剤の堆積面7Zの状態)に応じて適切な位置及び状態で設ければよい。
【0064】
他の構成例としては、例えば、図10に示すように、トリクル用排出口16よりもスクリューオーガー25Aの搬送方向D1の上流側にずれた位置に設ける場合であれば、その排出口下辺部31aがトリクル用排出口16の排出口下辺部16aとほぼ同じ高さ(下辺部31aがトリクル用排出口16の上辺部と下辺部の間に存在するような高さ)で設ける異常時用排出口31Bである。また、同図に点線で示すように、トリクル用排出口16に対してずれた位置でなくオーガー25Aの搬送方向D1においてほぼ同じ位置に設ける異常時用排出口31Cである。この異常時用排出口31Cでは、その下辺部31Caが、トリクル用排出口16の上辺部よりも上の位置に存在するように形成することが好ましい。
【0065】
また、前記した実施の形態に係る画像形成装置4では、異常検出センサ35が現像剤を検出して警告の表示をしてから所要の時間が経過した後に必要な装置部分の稼動を停止させる制御を実行する構成を採用したが(図7におけるステップS12〜S15を参照)、その警告の表示(S12)のみを行うように制御したり、あるいは、異常検出センサ35が現像剤を検出したときにすぐに必要な装置部分の稼動を停止させるように制御するように構成しても差し支えない。
【0066】
また、前記した実施の形態では、画像形成装置4として、1つの現像装置1を使用する場合を例示したが、複数の現像装置1を使用するもの画像形成装置であってもよい。その場合は、各現像装置1に対して回収装置80の搬送路菅82をそれぞれ設置するほか、異常時排出口31、容器32及び異常検出センサ35を設けることになる。この他、画像形成装置4における作像装置50としては、ベルト形態又はドラム形態の中間転写体を使用する中間転写方式を採用する作像装置であってもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 …現像装置
4 …画像形成装置
7 …二成分現像剤(現像剤)
7A…余剰の現像剤
7B…過剰の現像剤
12…開口部
16…トリクル用排出口(第1排出口)
20…現像ロール(現像剤供給部材)
25A,25B…スクリューオーガー(攪拌搬送部材)
31…異常時排出口(第2排出口)
32…容器
35…異常検出センサ(検出手段)
40…筐体
45…制御装置(検出手段の一部、制御手段)
48…表示部
50…作像装置
51…感光体(像保持体)
70…補給装置
80…回収装置
E …現象領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーとキャリアを含む現像剤を収容するとともにトナー及びキャリアが補給される筐体と、
前記筐体に収容される前記現像剤を回転して攪拌及び搬送する攪拌搬送部材と、
前記攪拌搬送部材にて搬送される前記現像剤を回転して現像領域に供給する現像剤供給部材と、
前記筐体に収容される前記現像剤のうち第1の設定収容量を超える分の余剰の現像剤を当該筐体の外部に排出させるとともに、その排出される余剰の現像剤を搬送して回収する回収手段に接続される第1排出口と、
前記筐体に収容される前記現像剤のうち前記第1の設定収容量よりも多い量の第2の設定収容量を超える分の過剰の現像剤を当該筐体の外部に排出させる第2排出口と、
前記第2排出口から排出される過剰の現像剤を収容する容器と、
前記容器に収容される過剰の現像剤を検出する検出手段と
を有することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
像保持体に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像装置から供給する現像剤により現像して画像を形成する作像装置と、
前記現像装置に現像剤を補給する補給装置と、
前記現像装置から排出される前記現像剤の一部を搬送して回収する回収装置と
を備え、
前記現像装置は、
トナーとキャリアを含む現像剤を収容するとともにトナー及びキャリアが前記補給装置から補給される筐体と、
前記筐体に収容される前記現像剤を回転して攪拌及び搬送する攪拌搬送部材と、
前記攪拌搬送部材にて搬送される前記現像剤を回転して現像領域に供給する現像剤供給部材と、
前記筐体に収容される前記現像剤のうち第1の設定収容量を超える分の余剰の現像剤を当該筐体の外部に排出させるとともに、その排出される余剰の現像剤を搬送して回収する前記回収装置に接続される第1排出口と、
前記筐体に収容される前記現像剤のうち前記第1の設定収容量よりも多い量の第2の設定収容量を超える分の過剰の現像剤を当該筐体の外部に排出させる第2排出口と、
前記第2排出口から排出される過剰の現像剤を収容する容器と、
前記容器に収容される過剰の現像剤を検出する検出手段と
を有し、
前記現像装置における前記検出手段からの検出情報を受けたときに、前記回収装置に関する警告の表示と前記作像装置及び前記回収装置の稼動の停止との少なくとも一方又は双方の動作が実行されることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−197870(P2010−197870A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−44617(P2009−44617)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】