説明

画像形成装置

【課題】各色のカートリッジが保持ユニットに水平に配置され,保持ユニットごとカートリッジの配置方向に沿ってほぼ直線的に着脱される画像形成装置であって,簡単な構成で確実に各カートリッジの誤挿入や誤配置を判断することができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】本発明のカラープリンタ10は,収納部13を有する本体11と,本体11に収納される消耗品部12とを有している。消耗品部12は,保持ユニット30に複数のトナーカートリッジ21〜25を進退方向に沿って配置して搭載するものであり,本体11における収納部13には,複数のトナーカートリッジ21〜25に対応して,収納状態でそれぞれに接続する複数の接続部52〜55が,消耗品部12の収納時の移動の向きに奥のものほど,収納状態での保持ユニット30から各カートリッジ21〜25の搭載位置の方向に近い位置に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,本体に対して着脱可能に装着される消耗品カートリッジを有する画像形成装置に関する。さらに詳細には,消耗品カートリッジにICチップ等の記憶素子を備え,その消耗品カートリッジが本体に装着されることによって,記憶素子と本体側の接続部とが接続される画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コピー機やプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置では,感光体を含むプロセスカートリッジやトナーを収納するトナーカートリッジ等が着脱可能に装着されているものがある。これらのカートリッジは一般に消耗品であり,適宜交換が必要である。専門のサービスパーソンが常時保守点検を行っている装置を別にすれば,ユーザが各自で交換作業を行う。専門家ではないユーザが行うため,場合によってはカートリッジの取り違えや挿入ミス等が発生するおそれがある。これに対し,カートリッジにメモリ等の記憶手段を設けたものが開示されている(例えば,特許文献1,特許文献2参照。)。このようなカートリッジが画像形成装置本体に挿入されると,記憶手段と本体側とが接続される。それにより,本体の制御装置によってその内容を読み取ることができるとされている。
【0003】
特許文献1には,ドラムカートリッジの挿入方向前方端面にメモリ手段を設けた画像形成装置が開示されている。この文献の装置によれば,ドラムカートリッジの挿入によって,そのメモリ手段と装置本体奥側の面に設けられているコネクタとが確実に接続されるとされている。また,特許文献2には,プロセスカートリッジの上面に記憶手段が取り付けられた画像形成装置が開示されている。この文献に記載の装置では,記憶手段への接続が可動部材を使用することにより行われる。
【0004】
ところで,カラー画像を形成する画像形成装置では,色毎に個別のトナーカートリッジを有するものがある。それらの複数のトナーカートリッジの配置や本体への着脱方法は,機種等により様々である。例えば,各色のカートリッジがそれぞれ個別に本体の奥行き方向へ着脱されるものがある。またあるいは,各カートリッジが保持ユニット等に配置され,保持ユニットごと本体に着脱されるものもある。後者には,各カートリッジを保持ユニットに水平に配置し,その保持ユニットをカートリッジの並び方向に移動させて着脱するものもある。
【特許文献1】特開平10−49032号公報
【特許文献2】特開2003−177652号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記した特許文献1,2の画像形成装置で採用されている記憶手段の配置は,いずれもその装置におけるカートリッジの挿入方向に適切なものがそれぞれ選択されている。しかしながら,カートリッジが挿入方向の前後に配置された保持ユニットタイプのカラー画像形成装置では,これらをそのまま適用することは難しい。例えば,特許文献1のように挿入方向前方の端面に記憶素子を設けた場合,記憶素子によって情報を伝達できるのは,一番奥に挿入されるトナーカートリッジのみである。それ以外のカートリッジは,奥側端面が本体に接触しないので,本体に対して接続できない。そのため,一番奥のもの以外の各カートリッジの誤配置を防止できないという問題点があった。
【0006】
また,保持ユニットを用いる場合には,着脱される部分が全体として比較的大型化する。そのため,特許文献2のように円弧状の軌跡を描いて挿入ためするには,挿入のための経路のスペースが大きく必要になるという問題点がある。また,このような軌跡を描く挿入は挿入の作業自体が難しいものとなる。その一方で,各カートリッジの上面や側面等に記憶素子を備えた保持ユニットを直線的に挿入すると,保持ユニットの着脱時に各記憶素子と本体側の接続部とが擦れて記憶素子が破損するおそれがある。直線的に挿入する装置でこの破損を避けるためには,着脱時に接点を退避させる機構等が必要となり,スペースを取るうえに構造が複雑になるという問題点があった。
【0007】
本発明は,前記した従来の画像形成装置およびイメージカートリッジが有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,各色のカートリッジが保持ユニットに水平に配置され,保持ユニットごとカートリッジの配置方向に沿ってほぼ直線的に着脱される画像形成装置であって,簡単な構成で確実に各カートリッジの誤挿入や誤配置を判断することができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題の解決を目的としてなされた画像形成装置は,収納部を有する本体と,本体に対する進退移動により収納部に収納される消耗品保持部とを有し,複数の消耗品カートリッジを搭載した消耗品保持部を収納部に収納した状態で画像形成を行う画像形成装置であって,消耗品保持部は,基部を有するとともに,基部に対して複数の消耗品カートリッジを進退方向に沿って配置して搭載するものであり,本体における収納部には,複数の消耗品カートリッジに対応して,収納状態でそれぞれに接続する複数の接続部が設けられており,複数の接続部は,消耗品保持部の収納時の移動の向きに奥のものほど,収納状態での基部から消耗品カートリッジの搭載位置の方向に近い位置に配置されているものである。
【0009】
本発明の画像形成装置によれば,本体の収納部に,複数の消耗品カートリッジが搭載された消耗品保持部が収納される。ここで,本体の収納部には,複数の消耗品カートリッジに対応した複数の接続部が設けられているので,各消耗品カートリッジごとにその情報を得ることができる。さらに,収納時の移動の向きに奥のものほど,接続部の配置が基部に近い。逆に言えば,収納時の移動の向きに手前のものほど,接続部が基部から遠く配置されるので,他の消耗品カートリッジの収納時の移動経路が接触するおそれはない。従って,簡単な構成で確実に各カートリッジの誤挿入や誤配置を判断することができる。
【0010】
さらに本発明では,複数の接続部のうち消耗品保持部の収納時の移動の向きに最も奥のもの以外のものは,消耗品保持部の進退移動の際に,対応する消耗品カートリッジよりさらに奥の消耗品カートリッジに接触しない位置に設けられていることが望ましい。
このようなものであれば,消耗品保持部の収納時の移動によって,対応する消耗品カートリッジ以外のものが本体の接続部に接触することはない。従って,接続部が破損するおそれはない。
【0011】
あるいは本発明では,複数の接続部はそれぞれ,押圧されることにより導通される接点部を有することが望ましい。そして,複数の接続部のうち消耗品保持部の収納時の移動の向きに最も奥のもの以外のものは,消耗品保持部の進退移動の際に,対応する消耗品カートリッジよりさらに奥の消耗品カートリッジにより接点部が導通するに至らない位置に設けられていることが望ましい。
このようなものであっても,接続部の破損が防止されている。
【0012】
さらに本発明では,消耗品保持部の進退移動の経路を規定するガイドレールを有することが望ましい。そして,ガイドレールは,消耗品保持部を,進退移動の途中においては,収納状態と比較して,複数の接続部から遠い位置にガイドするものであることが望ましい。
このようなものであっても,消耗品保持部の収納時の移動によって,対応する消耗品カートリッジ以外のものが本体の接続部に接触することはない。従って,接続部が破損するおそれはない。
【0013】
さらに本発明では,消耗品保持部に搭載される複数の消耗品カートリッジは,それぞれ,収納状態で複数の接続部のうち対応するものに接触する判別部材を備えていることが望ましい。そして,判別部材の基部からの高さは,消耗品保持部の収納時の移動の向きに奥のものほど低いことが望ましい。
このようなものであれば,判別部材が消耗品保持部の収納時の移動の障害となるおそれはない。従って,判別部材による判別と接続部による接続とを兼ねることができる。
【0014】
さらに本発明では,消耗品保持部に搭載される複数の消耗品カートリッジは,それぞれ,ICチップを有していることが望ましい。そして,ICチップまたはその接続端子が,判別部材の接触部への接触面に配置されていることが望ましい。
このようなものであれば,判別部材が接触部へ接触することによってICチップまたはその接続端子が本体の接続部に接続されるようにすることができる。
【0015】
さらに本発明では,判別部材はそれぞれ,消耗品カートリッジの基部と反対側の端部をなし,判別部材の接触部への接触面は,消耗品保持部の収納時の移動に対して前向きに傾斜しており,接触部は,消耗品保持部の収納時の移動に対して後ろ向きに傾斜して設けられていることが望ましい。
このようなものであれば,判別部材と接触部との接続をより確実なものとすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の画像形成装置によれば,各色のカートリッジが保持ユニットに水平に配置され,保持ユニットごとカートリッジの配置方向に沿ってほぼ直線的に着脱される画像形成装置であって,簡単な構成で確実に各カートリッジの誤挿入や誤配置を判断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下,本発明を具体化した最良の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,各色のトナーカートリッジを有し,それらのカートリッジが1つの保持ユニットに取り付けられて,保持ユニットごと本体に着脱されるカラープリンタに本発明を適用したものである。
【0018】
本形態のカラープリンタ10は,その概略構成を図1に示すように,本体11とその本体11に着脱される消耗品部12とを有している。本体11には,消耗品部12が挿入される収納部13が形成されている。消耗品部12は,画像形成部21と4色のトナーカートリッジ22,23,24,25とを含んでユニット化されたものである。消耗品部12の各部はそれぞれ消耗品であり,使用に応じて適宜交換される。本体11には,この他に給紙部26,二次転写部27,定着部28等の画像形成のための各部,および各部の制御を行うコントローラ29等が備えられている。
【0019】
本形態の消耗品部12は,図2〜図4に示すように,画像形成部21が組み込まれている保持ユニット30を有している。そして,その中に,各色のトナーカートリッジ22〜25が,長手方向を略水平にして互いに平行に並べられている。各トナーカートリッジ22〜25はいずれもほぼ同じ形状同じ大きさであり,図3に矢印で示すように,保持ユニット30に対して図中上下方向に着脱される。また,図4には,保持ユニット30のみの状態を示している。なお,保持ユニット30は,その両側部に進退可能にされた取っ手31を有している。
【0020】
各色のトナーカートリッジ22,23,24,25には,図2と図3に示すように,長手方向の端部(図中左奥側)にそれぞれ角柱状の判別キー32,33,34,35が取り付けられている。この判別キー32〜35の図中上下方向の高さは,トナーカートリッジ22〜25ごとにそれぞれ異なったものとされている。具体的には,図中右側(挿入時前側)のものほど高さが低く,左側(挿入時後側)のものほど高い。すなわち,トナーカートリッジ25の判別キー35が最も低く,トナーカートリッジ22の判別キー32が最も高い。この消耗品部12は,保持ユニット30に4つのトナーカートリッジ22〜25が取り付けられた状態で,図2中に矢印で示すように,図中右やや上向きに本体11に対してほぼ水平にに挿入される。すなわち,判別キー32〜35のうち,最も高さの小さい判別キー35を先頭に,高さの小さいものから順に挿入される。
【0021】
また,各色のトナーカートリッジ22,23,24,25には,図2と図3に示すように,各判別キー32,33,34,35の上面にそれぞれICチップ42,43,44,45が取り付けられている。そのため,各ICチップ42〜45の図中上下方向の高さ位置も,トナーカートリッジ22〜25ごとにそれぞれ異なるものとなっている。なお,各ICチップ42〜45にはそれぞれ各トナーカートリッジ22〜25の状態に関する固有情報が記憶されている。例えば,シリアルナンバー,そのカートリッジが新品であるか否かの新品情報,仕向先についての詳しい情報である仕向情報,収容されているトナーの色を示す色情報,トナー残量に関係する印字枚数情報等であり,これらの内から必要な情報が選択されて記憶されている。
【0022】
一方,本体11には,図1と図5に示すように,それぞれ高さ位置の異なる4つの接続部52,53,54,55が取り付けられている。最も奥の接続部55が最も低く,最も手前の接続部52が最も高い。この接続部52〜55の高さは,消耗品部12が装着されたときの各ICチップ42〜45の位置に合わせられている。本形態では,図5に示すように,各接続部52〜55の取付部材56は,水平に対して所定の角度αだけ傾けられている。そして,本体11に消耗品部12が装着されると,図5に示すように,ICチップ42〜45と接続部52〜55とがそれぞれ接触して接続される。この状態では,コントローラ29は,各ICチップ42〜45に対してその記憶内容を読み出し,必要に応じて新たな情報を書き込むことができる。
【0023】
また,本体11の内部には,図6に示すように,保持ユニット30を案内するためのレール61が設けられている。このレール61は,カラープリンタ10を水平に設置したときにはほぼ水平となる。一方,保持ユニット30の外面には,レール61に案内される基準軸62が設けられている。保持ユニット30は,その着脱時には基準軸62がレール61に案内されることによりほぼ水平に直線的に移動される。例えば挿入時には,図6中の右上から左下向きに移動される。そして,軸押さえ部材63を押し上げて,基準軸62が位置決め部64に嵌ることにより,保持ユニット30が本体11に対して位置決めされる。このときの様子を模式的に表すと,図7のようになる。
【0024】
次に,この保持ユニット30の挿入時における各ICチップ42〜45の経路について説明する。最も奥まで挿入されるICチップ45は,図8に示すように,最も低い位置にある接続部55と高さが合わせられている。その経路上には,接続部55以外の接続部52〜54はない。従って,ICチップ45は接続部52〜54とは接触しない。同様に,ICチップ44は,接続部52〜53とは接触しない。ICチップ43は,接続部52とは接触しない。このように,いずれのICチップ42〜45も,対応する接続部52〜55以外の箇所に挿入途中で接触することはない。取り外すときには,同様の経路を逆にたどることとなるので,同様に必要以外の箇所に接触することはない。このことから,ICチップ42〜45や接続部52〜55が擦れて破損するおそれはない。
【0025】
あるいは,図9に示すように,各ICチップ42〜45は,その強度上の影響を受けない程度に他の接続部52〜54に軽く接触するものとしても良い。この図では,接続部52〜55として,各接点部52a〜55aが図中上下方向にやや出入され,接点部52a〜55aが押し込まれたときに電気的に接続されるものを採用している。従って,ICチップ等が接点部52a〜55aの先端に軽く接触しただけでは,接点部52a〜55aが後退するので強く擦れることはない。また,それだけで電気的に接続されることもない。例えばICチップ45は,その挿入途中のICチップ45a位置で接続部54に軽く接触する。しかし,接続部54の接点部54aを押し込むほどには接近しないので,ICチップ45が擦れて破損されるおそれはない。同様に,他のICチップ43,44も,それぞれ1つ前の接続部52,53の接点部52a,53aに軽く接触する。このようなものであっても同様の効果が得られる。
【0026】
また,レール61の形状も上記の図6のものに限らない。例えば,図10や図11のように,挿入途中で挿入方向がわずかに変更されるものであっても良い。図10に示したのは,挿入の最後に保持ユニット30をやや上向きに変位させるレール65である。また,図11に示したのは,挿入経路が上向きに階段状になっているレール66である。これらのレール65,66を採用しても,接続部52〜55が収納時の移動の向きに奥のものほど,収納状態での保持ユニット30からトナーカートリッジの搭載位置の方向に近い位置に配置されていることにより,ICチップ42〜45は,対応する接続部52〜55以外の部分に途中で接触することはない。
【0027】
さらに,接続部52〜55の取り付け部分の形状の他の例を示す。例えば,図12に示すように,階段状のものとしても良い。このようになっていても,全体として接続部52〜55の配置は水平に対して所定の角度で傾いたものとなっている。また,図13に示すように,挿入方向に対して垂直な平面部を形成し,そこに接続部52〜55を設けても良い。この場合,各ICチップ42〜45は,各判別キー32〜35の側面上部に取り付ければよい。このようにしても,全体として見れば,接続部52〜55の配置は水平に対して所定の角度で傾いたものとなっている。また,図14に示すように,判別キー32〜35および各ICチップ42〜45の配置を,各トナーカートリッジ22〜25の上面の中で,挿入方向前方寄りに設けても良い。このようなものであっても,確実に接続できる。
【0028】
本形態のカラープリンタ10では,消耗品部12のうちのいずれかに交換時期が到来すると,本体11の表示装置等にその旨表示し,ユーザに交換を促す。ユーザは必要な交換部品を用意し,本体11の扉を開けて,消耗品部12を取り出す。保持ユニット30を本体11から少し引き出して,取っ手31を上方へスライドさせ,両手で提げるように持つとよい。さらに,保持ユニット30を取り出したら,その内の交換すべき部品を交換する。そして,もう一度本体11の中に挿入する。
【0029】
ここで,ユーザが例えば各トナーカートリッジ22〜25の配置順を間違えて保持ユニット30に配置してしまうことがありうる。本来その位置に挿入されるべきトナーカートリッジより高さの高い判別キー32〜35を有するものが取り付けられている場合には,本体11に挿入しようとしたときにその箇所で判別キー32〜35が本体11と干渉する。そのため,それ以上挿入できないので,すぐに誤配置に気づくことができる。またあるいは,本来その位置に挿入されるべきトナーカートリッジより高さの低い判別キー32〜35を有するものが取り付けられている場合には,保持ユニット30を本体11に挿入することはできる。しかし,挿入後に本体11に電源を投入しても,そのトナーカートリッジのICチップと本体11の接続部とが離れているため接続できない。従って,コントローラ29によって,誤挿入であると判断される。そして,表示装置等にその旨表示され,画像形成操作は受け付けられない。
【0030】
以上詳細に説明したように本形態のカラープリンタ10によれば,保持ユニット30に各色のトナーカートリッジ22〜25が水平に配置され,一体的に本体11に着脱される。各トナーカートリッジ22〜25には,その一端部にそれぞれ高さの異なる判別キー32〜35が設けられている。さらに,各判別キー32〜35の上面にそれぞれICチップ42〜45が設けられている。この保持ユニット30を本体11に装着する際には,判別キー32〜35のうち高さの小さいものを先頭に,各トナーカートリッジ22〜25の配置方向に沿って挿入される。従って,各ICチップ42〜45は,その対応する接続部52〜55以外の箇所に接触するおそれはない。これにより,簡単な構成で確実に各トナーカートリッジ22〜25のICチップ42〜45を本体11の接続部52〜55に接続させることができるものとなっている。
【0031】
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
たとえば,判別キー32〜35の形状や大きさ等はどのようなものでも良い。また,判別キー32〜35の上面にはICチップ42〜45に接続する端子のみが取り付けられて,ICチップ自体は他の部分に取り付けられていても良い。また,挿入方向は水平方向に限らない。水平面に対して傾きを有していても良い。また,本発明は,カラープリンタに限らず,カラーコピー機,FAX機等にも適用可能である。さらに,色材としては,トナーに限らずインクを用いるものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本形態に係るカラープリンタの概略構成を示す断面図である
【図2】トナーカートリッジを示す斜視図である。
【図3】トナーカートリッジを示す斜視図である。
【図4】トナーカートリッジを示す斜視図である。
【図5】各トナーカートリッジと各接続部との配置の関係を示す説明図である。
【図6】各トナーカートリッジの挿入経路を示す説明図である。
【図7】各トナーカートリッジの挿入経路を示す説明図である。
【図8】各接続部の配置の関係を示す説明図である。
【図9】各接続部の配置の関係を示す説明図である。
【図10】各トナーカートリッジの挿入経路を示す説明図である。
【図11】各トナーカートリッジの挿入経路を示す説明図である。
【図12】接続部の形状の他の例を示す説明図である。
【図13】接続部の形状の他の例を示す説明図である。
【図14】接続部の形状の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0033】
10 カラープリンタ
11 本体
12 消耗品部(消耗品保持部)
13 収納部
21〜25 トナーカートリッジ(消耗品カートリッジ)
30 保持ユニット(基部)
32〜35 判別キー(判別部材)
42〜45 ICチップ
52〜55 接続部
52a〜55a 接点部
61,65,66 レール(ガイドレール)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納部を有する本体と,前記本体に対する進退移動により前記収納部に収納される消耗品保持部とを有し,複数の消耗品カートリッジを搭載した前記消耗品保持部を前記収納部に収納した状態で画像形成を行う画像形成装置において,
前記消耗品保持部は,基部を有するとともに,前記基部に対して複数の消耗品カートリッジを進退方向に沿って配置して搭載するものであり,
前記本体における前記収納部には,複数の消耗品カートリッジに対応して,収納状態でそれぞれに接続する複数の接続部が設けられており,
前記複数の接続部は,前記消耗品保持部の収納時の移動の向きに奥のものほど,収納状態での前記基部から消耗品カートリッジの搭載位置の方向に近い位置に配置されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において,
前記複数の接続部のうち前記消耗品保持部の収納時の移動の向きに最も奥のもの以外のものは,前記消耗品保持部の進退移動の際に,対応する消耗品カートリッジよりさらに奥の消耗品カートリッジに接触しない位置に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像形成装置において,
前記複数の接続部はそれぞれ,押圧されることにより導通される接点部を有し,
前記複数の接続部のうち前記消耗品保持部の収納時の移動の向きに最も奥のもの以外のものは,前記消耗品保持部の進退移動の際に,対応する消耗品カートリッジよりさらに奥の消耗品カートリッジにより前記接点部が導通するに至らない位置に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の画像形成装置において,
前記消耗品保持部の進退移動の経路を規定するガイドレールを有し,
前記ガイドレールは,前記消耗品保持部を,進退移動の途中においては,収納状態と比較して,前記複数の接続部から遠い位置にガイドするものであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の画像形成装置において,
前記消耗品保持部に搭載される複数の消耗品カートリッジは,それぞれ,収納状態で前記複数の接続部のうち対応するものに接触する判別部材を備えており,
前記判別部材の前記基部からの高さは,前記消耗品保持部の収納時の移動の向きに奥のものほど低いことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載の画像形成装置において,
前記消耗品保持部に搭載される複数の消耗品カートリッジは,それぞれ,ICチップを有しており,
前記ICチップまたはその接続端子が,前記判別部材の前記接触部への接触面に配置されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載の画像形成装置において,
前記判別部材はそれぞれ,前記消耗品カートリッジの前記基部と反対側の端部をなし,
前記判別部材の前記接触部への接触面は,前記消耗品保持部の収納時の移動に対して前向きに傾斜しており,
前記接触部は,前記消耗品保持部の収納時の移動に対して後ろ向きに傾斜して設けられていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−240575(P2007−240575A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−59052(P2006−59052)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】