説明

皮膚炎疾患、たとえば、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、白斑、円形脱毛症、アクネ、乾癬、そう痒またはその組合せのようなものの処置のための皮膚科の製薬上の組成物

本発明は、皮膚炎疾患、たとえば、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、白斑、円形脱毛症、アクネ、乾癬およびそう痒のようなものの処置のために、皮膚科の製薬上の組成物に関する。本発明は、ベース抗炎症剤、たとえば、インドメタシンのようなもの;少なくともコルチコイドおよび抗生物質の中から選択的に選ばれる一つまたはそれよりも多くの随意の活性成分;および抗炎症性効果を強化するために、局所的な抗酸化剤で、緑茶、リポ酸、クルクミン、アスコルビルパルミタート、コエンザイムQ10、レスベラトロール、ピクノジェノール(PycnogenolTM)、L-カモシン(camosine)、タウリン、ビタミンE、ビタミンC、パパイア抽出物、イソフラボン、マンガン、リコピンおよびケルセチンの中から選ばれるものの組合せを含む。局所的な抗酸化剤の少なくとも1種は、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ(PPAR-γ)アクチベーターである。本発明はまた、ケラチノサイト(keratonocytes)に対する抗増殖性効果を有する少なくとも1種の抗酸化剤物質、例は、マンガン、および腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)または炎症反応の急性相を誘発する他のサイトカインをブロックし、また、抗増殖性効果を有する少なくとも1種の物質、例は、ペントキシフィリンを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、白斑、円形脱毛症、アクネ(にきび、ざ瘡)、乾癬およびそう痒およびそれらの組合せのようなものの皮膚についての皮膚科炎症性疾患を処置するための製薬上の組成物に関し、それは少なくとも1種の抗炎症薬のベース、たとえば、インドメタシンのようなものを含む。
【背景技術】
【0002】
皮膚科学において、今日、神経性起源の頻繁な多重の炎症性疾患がある。これらの病気は、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、白斑、円形脱毛症、アクネ、乾癬およびそう痒、その他であるかもしれないが、免疫学的変質(アルタレーション)によれば、遺伝子活性化、感染、毛のう(毛包)の免疫特権(イムノプリビリッジ)のメラニン細胞破壊の破壊、その他が起こる。
【0003】
これらの疾患の各々の処置のために、薬物の目下の複数の具体例があり、主に、局所的に、抗炎症薬、たとえば、インドメタシン、イブプロフェン(これは著しく光感受性であるが)、それらの等価物、またはコルチコイドの使用に基づく。
【0004】
皮膚科学において、活性成分の組合せの投与は通常ではない。これは概して、薬物の生成物を同じ調剤物において存在させることができる化学安定性および相互作用に関し、この技術において熟練する者によって2つまたはそれよりも多くの活性成分の組合せを見出すことが困難なことによるものである〔L’Oreal(ロレアル)のフランス国特許発明第FR2848454号明細書参照〕。
【0005】
皮膚科学において、したがって、活性成分の連関が概して皮膚疾患に対して効果的でないという見識が存在する。
【0006】
したがって、皮膚科学において、副作用なしでではない、炎症性疾患に対する調剤物は、抗炎症薬、コルチコイドだけ、または強力な作用の組合せ(たとえば、ドキセピンとの、たとえば中国特許出願公開第CN1363276号明細書)に基づく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】仏国特許発明第2848454号明細書
【特許文献2】中国特許出願公開第1363276号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、この障壁を克服し、そして多くの疾患で、炎症性の種類の、相伴うか、またはそうでないもので、しかし主に排他的にではなくて、新しい既知の病因、たとえば、神経免疫内分泌のストレスによるアロスタティック過負荷(アロ静的オーバーロード)から生じるものの非常に効果的な処置に適切である製薬上の化合物を明らかにすることを目標とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の概略。このために、本発明の対象は、インドメタシンのような抗炎症薬を含む、たとえば、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、白斑、円形脱毛症、アクネ(ざ瘡、にきび)、乾癬およびそう痒のような皮膚の皮膚科の炎症性疾患を処置するための新しい製薬上の組成物であって、それはさらに
−ペルオキシソーム増殖因子(プロリフェレーター)活性化受容体ガンマ(PPAR-γ)の活性化によって抗炎症性効果を高めるために局所的な抗酸化剤の組合せ、および
−次のもので、すなわち
−少なくとも1種のコルチコイド、および
−抗生物質
から選択的に選ばれる1種またはそれよりも多くの随意の活性成分
を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明に従う組成物はまた、好ましくは、ケラチノサイト(queratinocitos、ケラチン生成細胞)の抗増殖性効果を有する少なくとも1種の抗酸化剤物質、および腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)または炎症性反応の他のサイトカイン刺激薬のブロッキング物質で、また抗増殖性の効果を有するものを含む。
【0011】
ケラチン生成細胞の抗増殖性効果を有する好ましい抗酸化剤物質は、特に乾癬の場合に、マンガンであり、そして腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の好ましいブロッキング物質で、また抗増殖性効果を有するものは、ペントキシフィリンである。マンガンは、スーパーオキシドジスムターゼSODのような酵素の一部分であり、それは高い抗酸化剤能力およびフリーラジカル(遊離基)からの保護を、抗増殖性効果とともに示す。
【0012】
マンガンおよびペントキシフィリンは、5%までの重さの割合で含まれる。
【0013】
本発明のもう一つの特長に従い、局所的な抗酸化剤の少なくとも1種は、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ(PPAR-γ)で、たとえば、リポ酸のようなもののアクチベーター(活性剤)である。
【0014】
薬物の第1の変形、特に、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、白斑、円形脱毛症、乾癬およびそう痒の処置のために設計されたものにおいて、前記随意の活性成分はコルチコイドである。
【0015】
第2の変形においては、皮膚の刺激的なプロセスとして、コルチコイドは、アクネの処置のために抗生物質によって置き換えられる。
【0016】
コルチコイドの場合には、クロベタゾールプロピオナートを、特に、病理学的強さの減少とともに減少する濃度において、好ましくは0.1および0重量%の間で、白斑、円形脱毛症、および乾癬の処置のために用いることができる。
【0017】
皮膚炎およびアトピー性皮膚炎の処置のために、コルチコイドは好ましくは、ヒドロコルチゾンおよびトリアムシノロンアセトニドの組合せで、特に病理学的強さの減少とともに減少する濃度において、0.5および0重量%の間でのものである。
【0018】
本発明のもう一つの特長に従い、第1の変形では、ドキセピンは、特にアトピー性皮膚炎の処置のために、特に、0および5重量%の間で加えることができる。
【0019】
局所的な抗酸化剤は、以下から選ばれまる。すなわち、ケルセチン、緑茶からのカテキン、リポ酸、クルクミン、アスコルビルパルミタート、コエンザイム(Coenzima、補酵素)Q10、レスベラトロール、ピクノジェノール〔pycnogenol(R)商標〕、L-カルノシン(L-carnosina)、タウリン、ビタミンE、ビタミン(vitamina)C、パパイア抽出物(エキス)、イソフラボンおよびリコピンである。マンガンはまた、乾癬の場合、抗酸化剤として用いることも期待される。
【0020】
本発明の調剤物の局所的な抗酸化剤の好ましい組合せは、以下の通りである。すなわち
− 5%のアスコルビルパルミタート、5%のビタミンE、および3%のリコピン、
− 1%のリコピン、5%のビタミンE、および3%のビタミンC、
− 1%のレスベラトロール
− 3-5%のリポ酸、
− コエンザイムQ10の3%、5%のビタミンE、および5%のタウリン
− 適量(C.s.p.)%のパパイア抽出物
− 0.5%の緑茶カテキン、
− 1%のピクノジェノール(R)、3%のビタミンC、および5%のアスコルビルパルミタート、
− 1%のクルクミン、
− 2%のL-カルノシン、3%のビタミンC、5%のビタミンE、および5%のアスコルビルパルミタート、
− 5%のイソフラボン、0.5%の緑茶カテキン;5%のアスコルビルパルミタート、および
− 1%のケルセチン
であり、医療施術者(medical practitioner)は炎症性疾患の強度によって選ぶであろう。
【0021】
本発明の皮膚科の製薬上の組成物はさらに、次の、
− グリセリン、アロエベラ、プロピレングリコール、および乳酸から選ばれるエモリエント(軟化薬、緩和剤)、
− 抗炎症薬の補助薬、たとえば、オメガ3のようなもの
− ケトコナゾールのような抗真菌薬、および
− L-カルニチン
を含むことができる。
【0022】
第1の変形、コルチコイドを有する場合、本発明に従う製薬上の組成物はまた、抗生物質、たとえば、ゲンタマイシン、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、または等価物を含むこともできる。
【0023】
第2の選択肢、コルチコイドを含まない場合では、抗生物質は好ましくは、以下からなる群から選ばれる。すなわち、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、スルファセタミドナトリウム、ゲンタマイシンおよびエリスロマイシンである。
【0024】
双方の場合とも、本発明に従う薬物は、ニコチンアミド(nicotinamidae)を含むことができる。
【0025】
本発明の新しい皮膚科の製薬上の組成物は、十分に創意に富み、それはこれまで、すべてについて、これらの要素の連関が、逆にか、またはアンチの相乗作用の効果をもつことをこの技術に熟練した皮膚科医に示唆するものだからである。
【0026】
抗酸化剤の組合せの影響は、PPAR-γの活性化の刺激および抗炎症性の効能の増加である。このように、本発明の結果として生じる調剤物は概して、ステロイド、抗生物質および効果的なドキセピンのような活動的な物質(aggressive substance)の重さ割合を減らすことができ、その一方、これらの成分の各々は、1種または少数の、2、3の特定の疾患上に作用し、おそらく相乗効果、抗炎症性効果および各々の疾患の強さに従って調剤を許容することによって、驚くべきことに増強される。
【発明を実施するための形態】
【0027】
好適な具体化の説明。本発明の対象は、皮膚の炎症性疾患、たとえば、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、白斑、円形脱毛症、アクネ、乾癬、そう痒、その他のようなもの処置に有用な皮膚科の製剤(drug product)であり、以下の活性成分を含む。
− ベース抗炎症薬、たとえば、インドメタシンのようなもの、
− ケラチン生成細胞の抗増殖性効果を有する一つまたはそれよりも多くの抗酸化剤、
− TNF-α抗増殖性物質、およびブロッキング物質(または炎症を生成する他のサイトカイン)。
− 以下の、すなわち
− 皮膚の炎症性プロセスとして、アクネの処置のために抗生物質、および
− 残りの疾患のために、一つまたはそれよりも多くのコルチコイド
から選ばれる活性成分、および
− 局所的な抗酸化剤の組合せ、PPAR-γの活性化のエンハンサー(賦活薬)
である。
【0028】
適したエモリエントおよび賦形剤も加えられる。
【0029】
好ましい抗増殖的な酸化防止剤はマンガンであり、特に、乾癬に有用である。マンガンが、たとえば、スーパーオキシドジスムターゼSODのような酵素の一部であり、それは高い酸化防止剤能力およびフリーラジカルに対する保護を、抗増殖的な効果とともに示すことを指摘しなければならない。このことについて、酸化防止剤能力を有するSODタイプの酵素の一部である物質は、マンガンの技術的な等価物とみなされなければならない。
【0030】
好ましいTNF-αの抗増殖的な物質およびブロッキング物質はペントキシフィリンであり、それはアクネの場合、適用されない。
【0031】
病理学的な強さの減少とともに減少する濃度において、コルチコイドは、強力(高出力)であり、白斑、円形脱毛症および乾癬の処置のために、クロベタゾールプロピオナートである。割合は、0および0.1重量%の間のクロベタゾールプロピオナートである。
【0032】
コルチコイドは、病理学的な強さの減少とともに減少する濃度において、低出力である、ヒドロコルチゾン、および/または中間の出力の、アトピー性皮膚炎を処置するために、トリアムシノロンアセトニドである。それは、0および0.5重量%の間のトリアムシノロンアセトニド、および0および2重量%の間のヒドロコルチゾンを含む。
【0033】
疾患の急性期について、調剤物はコルチコイドを含み、しかし、それらの迅速な除去または縮小、および維持段階に対する傾向を伴い、それらは調剤物から削除される。
【0034】
アトピー性皮膚炎の処置のために、特に、アトピー性皮膚炎の場合、処方箋は、炎症をブロックするために、最高5重量%のドキセピンを含む。5%以上の割合は有毒なことがあった。
【0035】
乾癬の処置のために、最高5重量%のマンガンの割合を変えることが含まれ、それはその重要な酸化防止剤および抗増殖的な組み合わせた作用のためである。
【0036】
局所的な酸化防止剤の一つまたはそれよりも多くは、PPAR-γのアクチベーターである。非制限的な例はリポ酸であり、局所的な調剤物でのその包含はまったく新しい。
【0037】
概して、それが高く評価されるように、本発明の調剤物の非常に重要で革新的な特徴はそれが、異なる同時の病因を伴う複数の炎症、または神経学的ストレスにおける起源を、そしておそらく同時に、異なる疾患の徴候とともにコントロール(制御)するために、肥満細胞のために、対応する受容体をブロックする様々な活性成分を伴って調剤されることである。
【0038】
たとえば、リポ酸はペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ(PPAR-γ)を調節する。
【0039】
皮脂線分泌のレギュレーター(制御因子)として、ニコチンアミドの割合を含ませることができる。
【0040】
賦形剤として、プロピレングリコールを加えることもでき、それは活性成分の可溶性を増やす溶媒としてはたらく。
【実施例】
【0041】
例1:抗炎症性処方(乾癬、白斑、円形脱毛症)のファミリー
【0042】
【表1】

【0043】
【表2】

【0044】
例2:維持処方(乾癬、白斑、円形脱毛症)のファミリー
【0045】
【表3】

【0046】
【表4】

【0047】
例3:抗炎症処方(アトピー性皮膚炎または湿疹)のファミリー
【0048】
【表5】

【0049】
【表6】

【0050】
例4:維持処方(アトピー性皮膚炎または湿疹)のファミリー
【0051】
【表7】

【0052】
【表8】

【0053】
例5:アクネの処置のための処方のファミリー
【0054】
【表9】

【0055】
【表10】

【0056】
各々のケースで、そして各々の患者のために、医者は、−適する規則性で、−これらの疾患の各々の最終的な存在と、適切な場合には強さを評価し、そして彼/彼女はどちらか一方によって組成物を調剤する。たとえば、卓越した疾患が乾癬である場合、より一層大きな割合のマンガンを含む傾向があり、より一層多くのシオベタゾールプロピオナート(ciobetasol propionate)がより一層高い病理学的強さを有する。疾患が重度のアトピー性皮膚炎である場合、ドキセピンおよびアセトニドトリアムシノロンを処方することが好ましい。
【0057】
診断が改善すると、例1および3で定められるケースでは、コルチコイドは徐々に絶たれる。
【0058】
また、医者は、疾患または疾患群の強さの関数として、局所的な酸化防止剤の組合せを調剤し、それは適した頻度で評価される。局所的な酸化防止剤の好ましい組合せ(重量%)は、以下の通りである。
【0059】
低度の炎症のために、低出力の組合せ。すなわち
組合せ1:5%のアスコルビルパルミタート、5%のビタミンE、3%のリコピン。
組合せ2:1%のリコピン、5%のビタミンE、3%のビタミンC。
中程度の強さ炎症のために、中程度の出力の組合せ。すなわち
組合せ3:1%のレスベラトロール
組合せ4:3-5%のリポ酸
組合せ5:3%の補酵素Q10、5%のビタミンE、5%のタウリン
組合せ6:適量%のパパイア抽出物
【0060】
激しい炎症のために、高出力の組合せ。すなわち
組合せ7:0.5%の緑茶カテキン
組合せ8:1%のピクノジェノール(R)、3%のビタミンC、5%のアスコルビルパルミタート
組合せ9:1%のクルクミン
組合せ10:2%のL-カルノシン、3%のビタミンC、5%のビタミンE、5%のアスコルビルパルミタート
組合せ11:5%のイソフラボン、0.5%の緑茶カテキン、5%のアスコルビルパルミタート
組合せ12:1%のケルセチン。
【0061】
他の酸化防止剤の他の組合せも可能である。
【0062】
したがって、本発明は、特定の疾患〔例は、Berberian(バーベリアン)およびその他によって記述されるような、局所的なドキセピンおよびコルチコイド〕を処置するために、2つの活性成分の連関の相乗効果を追求しないが、しかし、新しい既知の病因から生じる他のものとの可能性がある関連における任意の疾患、たとえば、神経免疫内分泌のストレスによるアロスタティックオーバーロードに関する複数の相乗効果はそうでない。特に、組合せの局所的な酸化防止剤は、PPAR-ガンマの活性化および抗炎症性効果のそれに伴う改善を引き起こすために、相乗作用的に共働する。この技術において熟達せる者は処方(コルチコイドおよび局所的な酸化防止剤の%)の組成改質によって、開業医が炎症のコントロールを得ることができることを理解するであろうし、それはこの技術の目下の最高水準において可能でなかった。
【0063】
本発明の調剤物により、再発は減らされ、その炎症、増殖および感染が、驚くべきことに、低い割合上で、その効果を強化されるとき、過度の副作用、抗生物質、コルチコイドまたはドキセピンを伴う有毒な物質の中毒なしで、コントロールされる。
【0064】
乾癬およびアクネの場合、抗生物質が常に含まれ、それは細菌がこれらの疾患で重要な役割を演ずるからである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インドメタシンのようなベースの抗炎症薬を含む、たとえば、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、白斑、円形脱毛症、アクネ、乾癬およびそう痒のような皮膚の炎症性疾患を処置するための皮膚科の製薬上の組成物であって、さらに
・抗炎症性効果を高めるために局所的な抗酸化剤の組合せ、および
・次のもの、すなわち
・少なくとも1種のコルチコイド、および
・抗生物質
から選択的に選ばれる1種またはそれよりも多くの随意の活性成分
を含むことを特徴とする、皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項2】
局所的な抗酸化剤の少なくとも1種はペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ(PPAR-γ)のアクチベーターであることを特徴とする、請求項1に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項3】
ケラチノサイト抗増殖性効果を有する少なくとも1種の抗酸化剤物質、および腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)または炎症反応の急性相の引き金を引き、また抗増殖性効果を有する他のサイトカインの少なくとも1種のブロッキング物質を含むことを特徴とする、請求項1に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項4】
前記随意の活性成分は、コルチコイド、特に、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、白斑、円形脱毛症、乾癬およびそう痒の処置のためのものであることを特徴とする、請求項1に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項5】
前記随意の活性成分には、皮膚の炎症としての、アクネの処置のために抗生物質が含まれることを特徴とする、請求項1に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項6】
抗増殖性効果を有する前記抗酸化剤物質が、スーパーオキシドジスムターゼSODのような酵素の一部としてのマンガンであり、抗増殖性効果を有するフリーラジカルに対して高い抗酸化能力および保護能力を、重さで5%までの、特に、乾癬の場合に適切な割合でもつことを特徴とする、請求項3に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1種のブロッキング物質のTNF-αは、また抗増殖性効果を有し、重さで5%までの割合でのペントキシフィリンであることを特徴とする、請求項3に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項8】
前記コルチコイドは、特に、白斑、円形脱毛症、および乾癬の処置のために、病理学的強度の減少とともに減少する濃度における、クロベタゾールプロピオナートであることを特徴とする、請求項4に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項9】
0および0.1重量%の間のクロベタゾールプロピオナートが含まれることを特徴とする、請求項8に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項10】
前記コルチコイドは、ヒドロコルチゾンおよびトリアムシノロンアセトニドの組合せで、特に、皮膚炎およびアトピー性皮膚炎の処置のために、病理学的強さの減少とともに減少する濃度でのものであることを特徴とする、請求項4に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項11】
0および0.5重量%の間のトリアムシノロンアセトニドを含むことを特徴とする、請求項10に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項12】
0および2重量%の間のヒドロコルチゾンを含むことを特徴とする、請求項10に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項13】
ドキセピンを、特に、アトピー性皮膚炎の処置のために含むことを特徴とする、請求項4に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項14】
0および5重量%の間のドキセピンを含むことを特徴とする、請求項13に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項15】
局所的な抗酸化剤の前記組合せの抗酸化剤は、次の、緑茶、リポ酸、クルクミン、アスコルビルパルミタート、コエンザイムQ10、レスベラトロール、ピクノジェノール〔Pycnogenol(R)商標〕、L-カルノシン、タウリン、ビタミンE、ビタミンC、パパイア抽出物、イソフラボン、マンガン、リコピン、およびケルセチンから選ばれることを特徴とする、請求項1に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項16】
局所的な抗酸化剤の前記組合せは、次の、
・5%のアスコルビルパルミタート、5%のビタミンE、および3%のリコピン、
・1%のリコピン、5%のビタミンE、および3%のビタミンC、
・1%のレスベラトロール
・3-5%のリポ酸、
・3%のコエンザイムQ10、5%のビタミンE、および5%のタウリン
・適量%のパパイアの抽出物
・0.5%の緑茶カテキン、
・1%のピクノジェノール(R);3%のビタミンC;および5%のアスコルビルパルミタート、
・1%のクルクミン、
・2%のL-カルノシン、3%のビタミンC、5%のビタミンE、および5%のアスコルビルパルミタート、
・5%のイソフラボン、0.5%の緑茶カテキン;5%のアスコルビルパルミタート、および
・1%のケルセチン
からなる群より選ばれ、医療施術者は炎症性疾患の強度によって選ぶことを特徴とする、請求項15に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項17】
また次の、グリセリン、アロエベラ、プロピレングリコール、および乳酸から選ばれるエモリエントが含まれることを特徴とする、先の請求項の一つに従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項18】
また、オメガ3のような抗炎症性アジュバントを含むことを特徴とする、先の請求項の一つに従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項19】
さらに、ケトコナゾールのような抗真菌薬を含むことを特徴とする、先の請求項の一つに従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項20】
また、L-カルニチンを含むことを特徴とする、先の請求項の一つに従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項21】
また、ゲンタマイシン、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、またはその等価物のような抗生物質を含むことを特徴とする、請求項4に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項22】
前記抗生物質は、次の、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、スルファセタミドナトリウム、ゲンタマイシンおよびエリスロマイシンからなる群より選ばれることを特徴とする、請求項5に従う皮膚科の製薬上の組成物。
【請求項23】
さらに、ニコチンアミドを含むことを特徴とする、先の請求項の一つに従う皮膚科の製薬上の組成物。

【公表番号】特表2011−524884(P2011−524884A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514072(P2011−514072)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【国際出願番号】PCT/ES2009/000339
【国際公開番号】WO2009/153373
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(510335513)
【氏名又は名称原語表記】UMBERT MILLET, Ignacio
【Fターム(参考)】