移動情報管理システム及び情報処理装置及び移動情報端末
【課題】 人と自動車、あるいは自動車同士の接近の監視を容易にする。
【解決手段】 移動情報端末10a〜10cは、GPS信号を受信して位置を測位する。測位した位置を位置情報として情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、複数の移動情報端末10a等から位置情報を受信し、これらの移動情報端末の分布状況を把握する。情報処理装置2は、把握した分布状況に基づき、所定の移動情報端末の位置、あるいは、移動方向、速さなどを示した地図情報を所定の移動情報端末に送信する。また、情報処理装置2は把握した分布状況に基づき、機能制御情報を送信する。この機能制御情報は、移動情報端末の機能を制御する情報のほか、他の装置を制御する内容の情報であってもよい。例えば情報処理装置2は、自動車を制御する機能制御情報を移動情報端末10cに送信する。移動情報端末10cは、受信した機能制御情報に基づき車両制御装置を制御する。
【解決手段】 移動情報端末10a〜10cは、GPS信号を受信して位置を測位する。測位した位置を位置情報として情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、複数の移動情報端末10a等から位置情報を受信し、これらの移動情報端末の分布状況を把握する。情報処理装置2は、把握した分布状況に基づき、所定の移動情報端末の位置、あるいは、移動方向、速さなどを示した地図情報を所定の移動情報端末に送信する。また、情報処理装置2は把握した分布状況に基づき、機能制御情報を送信する。この機能制御情報は、移動情報端末の機能を制御する情報のほか、他の装置を制御する内容の情報であってもよい。例えば情報処理装置2は、自動車を制御する機能制御情報を移動情報端末10cに送信する。移動情報端末10cは、受信した機能制御情報に基づき車両制御装置を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、移動情報管理システムにおいて、移動情報端末から位置情報を収集し、端末間の接近を解析して、移動情報端末間の衝突防止や接近情報の通知、標識の変更、信号の制御を行うシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
移動端末を使用した交通情報システムとしては、携帯電話等の移動情報端末からの位置情報を収集し、車と人の情報に分類し、位置情報を道路情報にマッピングし管理する技術の開示がある(例えば特許文献1)。
【0003】
交通情報システムは、主に交通量に関する情報の収集のため、固定された情報収集装置より移動体の位置情報を収集していた。そして、移動情報端末には、収集した移動体の情報を元に、進行方向決めるための機能制御情報の内容表示に関係する技術の開示がある(例えば特許文献2)。
車載のナビゲーションシステム等では、機能制御情報と移動スタート地点、移動目的地を使用し、移動時の現在地を示すとともに、情報処理装置で位置特定機能や端末管理機能を使い、交通障害、交通規制、混雑、渋滞等の交通状況を解析した結果を、端末地図情報に重ねて表示するための目的に使用していた。また、機能制御情報は、移動目的地の情報と交通障害、交通規制、混雑、渋滞等の交通状況と合わせ、移動所要時間の表示にも使用している。
【特許文献1】特開2003−344068
【特許文献2】特開2001−148094
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の交通情報システムにおいては、交通障害、交通規制、混雑、渋滞等の交通状況の把握を目的にシステムが構築されていた。このため、人と自動車や、自動車同士の接近を監視する機能や、接近を監視する機能を実現することが難しいという問題がある。
【0005】
この発明は、人と自動車や、自動車同士の接近の監視を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の移動情報管理システムは、
複数に分割された所定のエリアのそれぞれのエリアを示す分割エリアごとに、前記分割エリアを管理する情報処理装置を備え、
前記分割エリアを管理する前記情報処理装置のそれぞれは、
測位した位置を位置情報として送信する移動情報端末から異なる時刻における前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
前記処理装置側受信部が受信した前記位置情報に基づいて、前記位置情報を送信した前記移動情報端末についての少なくとも移動方向と所定の時刻における存在位置とを含む移動情報を作成する情報作成部と、
前記情報作成部が作成した前記移動情報に基づいて、前記移動情報端末が自己の管理する分割エリアから他の情報処理装置が管理する分割エリアに移動するかどうかを判断し、移動すると判断した場合に、前記他の情報処理装置に前記移動情報を引き継ぐ端末引継ぎ部と
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、移動体同士の監視を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1〜図5を用いて実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態1における交通情報システム1000を説明するための概念図である。図2は、移動情報端末10aのブッロク図である。実施の形態1〜実施の形態6に登場する移動情報端末は、すべて図2の移動情報端末10aと同一の構成である。図3は、情報処理装置2のブッロク図である。実施の形態1〜実施の形態6に登場する情報処理装置は、すべて図3の情報処理装置と同一の構成である。図4は、実施の形態1における情報処理装置2が管理する管理エリアを示す図である。
図5は、移動情報端末10aと情報処理装置2のやりとりを示すフローチャートである。
【0009】
図1を参照して、交通情報システム1000の概要を説明する。この交通情報システム1000は、複数の移動情報端末10a、10b、10cと情報処理装置2とを備える。情報処理装置2は、情報路2bを介して送受信部2a(処理装置側送信部の一例、処理装置側受信部の一例)を備えている。移動情報端末10a、10b、10c等は、後述のように、GPS(Global Positioning System)信号を受信して位置を測位する。そして、測位した位置を位置情報として、情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、複数の移動情報端末10a、10b等からの位置情報を受信して、これらの移動情報端末の分布状況(位置、移動方向、移動の速さ等)を把握する。情報処理装置2は、把握した分布状況に基づき、所定の移動情報端末の位置、あるいは、移動方向、あるいは速さなどを示した地図情報を特定の、あるいは任意の移動情報端末に送信する。また、情報処理装置2は把握した分布状況に基づき、移動情報端末の通信機能を制御するための通信制御情報を送信する。また、情報処理装置2は把握した分布状況に基づき、移動情報端末の通信機能以外の所定の機能を制御するための機能制御情報を送信する。この機能制御情報は、移動情報端末の機能を制御する情報のほか、他の装置を制御する内容の情報であってもよい。図1では、機能制御情報により、自動車を制御する場合、及び信号機を制御する場合を示している。これらは実施の形態4で述べる。
【0010】
次に、図2を参照して移動情報端末10aの構成を説明する。移動情報端末10aは、端末側情報記憶部1aと端末側機能部1bとから構成される。端末側情報記憶部1aは、移動情報端末内で管理する情報群を記憶するそれぞれの記憶部から構成されている。機能制御情報記憶部1a−1は、移動情報端末の機能制御に関連する機能制御情報を記憶する。通信制御情報記憶部1a−2は、移動情報端末の通信に関連する通信制御情報を記憶する。端末側地図情報記憶部1a−3は、移動情報端末に内蔵した端末側地図情報を記憶する。位置情報記憶部1a−4は、移動情報端末から情報処理装置2に送信する位置情報を記憶する。
【0011】
他端末監視部1b−1は、他の移動情報端末を監視する。機器制御部1b−2は、移動情報端末の機器の制御、あるいは他の機器の制御を行う。設定保持部1b−3は、移動情報端末の外部より入力された情報を端末側情報記憶部1aに保存する。通信制御部1b−4は、移動情報端末の一連の通信機能を実現する。位置補正部1b−5は、移動情報端末が内部情報等を使用し位置情報を補正する。データ変換部1b−6は、移動情報端末が内部情報等を使用し位置情報を情報処理装置2へ通知データに変換する。情報設定部1b−7は、移動情報端末が端末側情報記憶部1aへの設定するためのインタフェースを提供する。情報解析部1b−8は、移動情報端末が受信した端末側情報記憶部1aを解析する。測位部1b−9は、GPS信号をもとに位置を測位する。端末側通信部1b−10は、アンテナ1dを介して情報を送受信する。接続部1b−11は、他の装置と接続する。通報部1b−12は、音や振動などによりユーザに通報する。情報路1cは、移動情報端末内の端末側情報記憶部1aと端末側機能部1bとを結合する。
【0012】
次に、図3を参照して情報処理装置2の構成を説明する。情報処理装置2は、送受信部2aを備える。送受信部2aは、移動情報端末10a等と通信を行う。処理装置側地図情報2cは、情報処理装置2の処理装置側地図情報記憶部2g−5に記憶されている。管理エリア2dは、処理装置側地図情報2cの中の情報処理装置2で管理するエリアを示す。
【0013】
情報処理装置2は、処理装置側情報記憶部2gと処理装置側機能部2hとから構成される。処理装置側情報記憶部2gは、情報処理装置2で管理する情報を記憶する複数の記憶部から構成されている。場所管理情報記憶部2g−1は、移動情報端末の処理の優先度を管理する場所管理情報を記憶する。端末管理情報記憶部2g−2は、移動情報端末の監視の必要度を管理する端末管理情報を記憶する。端末機能制御情報記憶部2g−3は、移動情報端末の機能を制御するための端末機能制御情報を記憶する。位置情報記憶部2g−4は、情報処理装置2が移動情報端末から受信した位置情報を記憶する。処理装置側地図情報記憶部2g−5は、情報処理装置2で管理する処理装置側地図情報を記憶する。
【0014】
端末管理部2h−1は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の端末を管理する。端末間距離算出部2h−2は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の端末間の距離管理する。位置特定部2h−3は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内における移動情報端末の位置を特定する。端末位置補正部2h−4は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内における移動情報端末の位置情報の誤差を補正する。端末通知部2h−5は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の移動情報端末に通知を行う。端末引継ぎ部2h−6は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の移動情報端末と他の情報処理装置2の移動情報端末との相互の移動を認識する。端末移動方向算出部2h−7は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の移動情報端末の移動速度や方向を認識する。端末トレース部2h−8は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の移動情報端末の移動の軌跡を管理する。端末設定部2h−9は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の移動情報端末に対し端末の機能制御情報を決定し送信する。情報路2jは、情報処理装置2内の処理装置側情報記憶部2gと処理装置側機能部2hとを結合する。また、位置特定部2h−3、端末移動方向算出部2h−7、端末間距離算出部2h−2、及び端末トレース部2h−8は、所定の情報を作成する情報作成部20を構成する。
【0015】
図4を参照して、情報処理装置2の管理する管理エリア102dを説明する。図4において、処理装置側地図情報102cは、情報処理装置2の処理装置側地図情報記憶部2g−5が記憶する地図情報である。管理エリア102dは、処理装置側地図情報102cの中における情報処理装置2で管理するエリアである。低優先度領域102e−1は、情報処理装置2の端末管理部2h−1が、管理エリア102d内における監視の「優先度」を下げた領域である。この「優先度」は後述する。高優先度領域102e−2は、端末管理部2h−1が、管理エリア102d内における監視の優先度を上げた領域である。低監視度端末102f−1は、端末管理部2h−1が、管理エリア102d内における監視の「必要度」を下げた移動情報端末である。この「必要度」は後述する。高監視度端末102f−2、高監視度端末102f−3は、端末管理部2h−1が管理エリア102d内における監視の必要度を上げた移動情報端末である。
【0016】
次に動作について説明する。図5を参照して説明する。
(1)移動情報端末10aは測位した位置情報を情報処理装置2に送信する(S11)。
(2)情報処理装置2では、移動情報端末10aから送信された位置情報を送受信部2aで受信し、情報路2bを経由し位置情報を得る(S12)。
(3)情報処理装置2では、受信した位置情報を元に、情報処理装置2で管理する処理装置側地図情報の管理エリア2d内の位置情報に変換する。そして、位置特定部2h−3が、移動情報端末10aの位置を、図4に示すように、地図上の位置として認識する(S13)。
(4)情報処理装置2では、複数の移動情報端末10b,10c等に対して同様の処理を行うことにより、処理装置側地図情報2cの管理エリア2d上で、移動情報端末10a〜10cの分布状況を把握することができる(S14)。情報処理装置2は、把握した分布状況に基づき、情報を移動情報端末に送信する。具体的に説明する。情報作成部20の位置特定部2h−3は、送受信部2aが受信した位置情報と処理装置側地図情報記憶部2g−5が記憶する処理装置側地図情報とに基づいて、移動情報端末の位置を処理装置側地図情報の地図上に特定位置として特定する。そして、処理装置側地図情報を用いて、特定位置を含む端末位置特定地図を作成する。また、情報作成部20の端末間距離算出部2h−2は、所定の移動情報端末の特定位置を対象特定位置として選択する。そして、特定対象位置の周辺に位置する少なくとも一つの他の移動情報端末の特定位置を周辺位置として選択し、選択した対象特定位置と選択した周辺位置との距離を周辺位置距離として算出する。
【0017】
また、送受信部2aは、複数の移動情報端末10a等のそれぞれが送信した異なる時刻における位置情報を受信する。そして、情報作成部20の端末移動方向算出部2h−7は、送受信部2aが受信した異なる時刻の前記位置情報に基づいて、移動情報端末の移動方向を算出する。
【0018】
このように、情報処理装置2では、移動情報端末10aの位置、端末間の距離、及び移動方向等を把握することができる。そして、処理装置側送信部4は、情報作成部20が作成した端末位置特定地図、端末間距離算出部2h−2が算出した周辺位置距離、端末移動方向算出部2h−7が算出した移動情報端末の移動方向等の情報を複数の移動情報端末のうちの所定の移動情報端末に送信する
【0019】
次に、優先度と必要度とについて、図4を参照して説明する。まず、管理エリアの所定の領域に設定する優先度について説明する。
(1)情報処理装置2では、端末管理部2h−1が、処理装置側地図情報102c上で管理する管理エリア102dの所定の領域に対し、任意の場所に対し監視の「優先度」を設定することができる。例えば、端末管理部2h−1は手動入力による設定領域を受け付けて設定する。この優先度は、例えば「優先度1〜優先度10」のように複数の段階を設定することができる。
(2)情報処理装置2の端末管理部2h−1は、管理エリア102dのうち、監視の「優先度」を下げる低優先度領域102e−1や、監視の「優先度」を上げる高優先度領域102e−2を設定する。情報作成部20は、送受信部2aが位置情報を受信した場合、受信した位置情報をもとに、その位置情報の示す位置が優先度の設定された領域内のものかどうかを判断する。情報作成部20は、領域内と判断した場合は、優先度に応じて移動情報の作成の重み付けを行う。情報作成部20は、「優先度」の高い領域の精度を上げて処理を行い、「優先度」の低い領域の精度を荒くし処理する。これにより、全て一律の精度で処理を行う必要が無くなる。
【0020】
このため、情報処理装置2では、処理装置側地図情報102cの管理エリア102d内の地図上における低監視度端末102f−1等の分布状況を把握する処理において、精度を荒くした移動情報端末については負荷を軽減することができる。
【0021】
次に、端末管理部2h−1が移動情報端末に設定する「必要度」について説明する。
(1)情報処理装置2では、処理装置側地図情報102cのうち管理エリア102dに存在する任意の低監視度端末102f−1〜高監視度端末102f―3等に対し、端末管理部2h−1が監視の必要性のレベルを示す「必要度」を付ける端末管理情報を設定することができる。
(2)情報処理装置2は、管理エリア102dの内の低監視度端末102f−1等に対して、監視の「必要度」を下げる低監視度端末102f−1、監視の「必要度」を上げる高監視度端末102f−2、高監視度端末102f−3を設定することで、これら移動情報端末から受信した位置情報に重み付けを行い、「必要度」の高い高監視度端末102f−2、高監視度端末102f−3を「必要度」の低い低監視度端末102f−1よりも優先的に処理する。これにより、一律に全て同じように処理を行う必要が無くなる。
(3)必要度についての各構成要素の動作は次のようである。低監視度端末102f−1等は、自己を識別するための固有の識別データを有している。端末管理部2h−1は、固有の識別データを有する複数の移動情報端末の少なくともいずれかについて、監視対象としての必要度を識別データと関連付けて予め登録する。この移動情報端末は、位置情報を送信する場合、識別データを位置情報に付加して送信する。情報処理装置2の送受信部2a(前記処理装置側受信部)が、この移動情報端末から識別データが付加された位置情報を受信すると、前記情報作成部20は、送受信部2a(処理装置側受信部)が受信した識別データにより、受信した位置情報が端末管理部2h−1により必要度が登録された移動情報端末に対応する位置情報かどうかを判断する。そして、必要度が登録された移動情報端末に対応する位置情報と判断した場合には、必要度が登録されている移動情報端末についての移動情報を、必要度が登録されていない移動情報端末の移動情報よりも優先して作成する。このため、情報処理装置2では、処理装置側地図情報102cの管理エリア102d内の地図上における移動情報端末1の分布状況の把握処理において、処理の優先度を落とした移動情報端末分の負荷を軽減することができる。
【0022】
(1)移動情報端末に設定する監視の「必要度」と、管理エリア102d内の領域に設定する監視の「優先度」を組合せて使用することで、特定の移動情報端末の監視を集中的に行い、また、特定の移動情報端末の監視を間引くことも可能となる。
(2)また、管理エリア102d内において、監視の「優先度」が低い低優先度領域102e−1に向かう低監視度端末102f−1からの位置情報の通知間隔については、次の制御が可能である。すなわち、端末設定部2h−9は、端末機能制御情報記憶部2g−3から、低監視度端末102f−1が送信する位置情報の通知間隔を長くする制御に関する通信制御情報を選択し、低監視度端末102f−1に送信する。低監視度端末102f−1がこの通信制御情報を受信すると、受信した通信制御情報の内容に基づき通信制御部1b−4は位置情報の送信間隔を長くする。
(3)一方、管理エリア102d内の監視の「優先度」が高い高優先度領域102e−2に向かう高監視度端末102f−2、高監視度端末102f−3については、端末設定部2h−9は、位置情報の通知間隔を短くする通信制御情報を選択し、送信する。この様に制御することで、情報処理装置2の処理装置側地図情報2cの管理エリア2dにおける地図上の移動情報端末に対する分布状況の把握処理の精度を上げながら、処理の負荷を軽減することができる。
【0023】
以上の様に、移動情報端末と情報処理装置の構成により、情報処理装置で管理する地図情報管理エリアにおける地図上の移動情報端末の分布状況を把握することができる。
【0024】
実施の形態1の情報処理装置は、情報作成部が端末位置特定地図を作成するので、移動情報端末同士の位置関係を把握することができる。また、情報処理装置は端末位置特定地図を移動情報端末に送信するので、移動情報端末の側も周囲の移動情報端末を確認することができる。
【0025】
実施の形態2.
次に、図6、図7を用いて実施の形態2を説明する。実施の形態2は、実施の形態1に示した交通情報システム1000を複数組合せることにより、より大きな地図情報を管理できる交通情報システム2000(移動情報管理システムの一例)に関する実施形態である。図6は、情報処理装置の地図情報を複数集めた広域の地図情報を示す図である。図7は、管理エリアの連携を説明する図である。
【0026】
図6に示すように、交通情報システム2000は、複数に分割された広域地図情報200のエリアのそれぞれの管理エリア202d−1〜202d−11(以下、管理エリア202d−1等を分割エリアともいう。)ごとに、この管理エリア202d−1等ごとに一つの情報処理装置が対応して管理する。分割エリアを管理する情報処理装置では、送受信部2aは、移動情報端末から異なる時刻における位置情報を受信する。情報作成部20は、処理装置側通信部が受信した位置情報に基づき、位置情報を送信した移動情報端末について、少なくとも移動方向と所定の時刻における存在位置とを含む移動情報を作成する。端末引継ぎ部2h−6は、情報作成部20が作成した移動情報に基づき、移動情報端末が自己(情報処理装置)の管理する分割エリアから他の情報処理装置が管理する分割エリアに移動するかどうかを判断する。そして、移動すると判断した場合に、他の情報処理装置に移動情報を引き継ぐ。
【0027】
図6、図7を説明する。図7の(a)〜(j)は管理エリア同士の連携関係を示している。図6において、広域地図情報200は、情報処理装置2の地図情報を複数集めて構成される。管理エリア202d−1〜202d−11は、広域地図情報200を分割したエリア(分割エリア)である。
(a)分割エリアのうち、管理エリア202d−1、及び202d−2は、図7に示すように、情報処理装置が独立して管理する管理エリアである。
(b)管理エリア202d−3は、管理エリア202d−4及び管理エリア202d−5の情報通信装置と連携して管理される管理エリアである。
(c)管理エリア202d−4は、管理エリア202d−3、管理エリア202d−5、管理エリア202d−6の情報通信装置と連携して管理される。
(d)管理エリア202d−5は、管理エリア202d−3、管理エリア202d−4、管理エリア202d−6の情報通信装置と連携して管理される。
(e)管理エリア202d−6は、管理エリア202d−4、管理エリア202d−5、管理エリア202d−7、管理エリア202d−8の情報通信装置と連携して管理される。
(f)管理エリア202d−7は、管理エリア202d−6、管理エリア202d−8の情報通信装置とが連携して管理される
(g)管理エリア202d−8は、管理エリア202d−6、管理エリア202d−7、管理エリア202d−9の情報通信装置と連携して管理される。
(h)管理エリア202d−9は、管理エリア202d−8の情報通信装置と連携しつつ、管理エリア202d−10、管理エリア202d−11を管理している情報処理装置にエリア内の一部の管理を任せるエリアである。
(i)(j)管理エリア202d−10と管理エリア202d−11は、管理エリア202d−9の情報通信装置と連携しつつ、管理エリア202d−9、管理エリア202d−10を管理する情報処理装置に管理されるエリアである。
【0028】
移動情報端末位置202f−1は、移動情報端末の位置情報より算出した管理エリア202d−3内を移動中の移動情報端末の地図上の位置である。同様に、移動情報端末位置202f−2は、管理エリア202d−3内を移動中の移動情報端末位置である。移動情報端末位置202f−3は、管理エリア202d−6内を移動中の移動情報端末位置である。移動情報端末位置202f−4は、管理エリア202d−9内を移動中の移動情報端末位置である。移動情報端末位置202f−5は、管理エリア202d−11内を移動中の移動情報端末位置である。
【0029】
次に動作について説明する。
まず、移動情報端末位置202f−1、移動情報端末位置202f−2についての動作を説明する。
(1)管理エリア202d−3を移動中の移動情報端末位置202f−1は、管理エリア202d−4へ通じる道を移動中である。なお、前述のように一つの管理エリアには一つの情報処理装置が対応して管理する。管理エリアを管理する情報処理装置は、管理エリア内に存在する移動情報端末を監視する。例えば管理エリア202d−3を管理する情報処理装置は、管理エリア202d−3内に存在する移動情報端末位置202f−1、202f−2を監視する。他の管理エリアについても同様である。
(2)管理エリア202d−3を移動中の移動情報端末位置202f−2は、管理エリア202d−5に向かって移動中である。
(3)管理エリア202d−3を管理する情報処理装置は、端末引継ぎ部2h−6を使い、移動情報端末位置202f−1については管理エリア202d−4を管理する情報処理装置と連携し処理を行う。また、移動情報端末位置202f−2については、202d−5を管理する情報処理装置と連携して処理を行う。
(4)たとえば、移動情報端末位置202f−1の移動中の道が管理エリア202d−4において監視の優先度が高い設定の場合、管理エリア202d−3を管理する情報処理装置は、移動情報端末位置202f−1が管理エリア202d−4に移動する以前から、移動情報端末位置202f−1に関する位置情報を管理エリア202d−4を管理する情報処理装置に引き継ぐ。
(5)また、移動情報端末位置202f−2の移動中の道が管理エリア202d−4において監視の優先度が低い設定の場合、管理エリア202d−3の情報処理装置は、移動情報端末位置202f−2が管理エリア202d−5に移動する場合であっても、移動情報を管理エリア202d−4の情報処理装置に通知しない。本例は、必ずしも通知を行うことや行わないことを規定するものではなく、優先度により処理を変えられることを定義している。
【0030】
次に、移動情報端末位置202f−3の動作について説明する。
(1)管理エリア202d−6を移動中の移動情報端末位置202f−3は、管理エリア202d−8へ通じる道を移動中である。
(2)管理エリア202d−6の情報処理装置は、管理エリア202d−4、管理エリア202d−5、管理エリア202d−7、及び管理エリア202d−8のそれぞれの情報処理装置と連携している。このため、管理エリア202d−6の情報処理装置は、移動情報端末位置202f−3については管理エリア202d−8の情報処理装置と連携して処理を行う。
(3)たとえば、移動情報端末位置202f−3の移動中の道が管理エリア202d−8では監視の優先度が設定されていない場合、管理エリア202d−6は、移動情報端末位置202f−3が管理エリア202d−8に移動時に位置情報を管理エリア202d−4に通知し引き継ぐ。
(4)本例は、必ずしも本タイミングにて通知を行うことを規定するものではなく、位置情報を引き継げることを定義している。
【0031】
次に、移動情報端末位置202f−4と移動情報端末位置202f−5について説明する。
まず、移動情報端末位置202f−4について説明する。
(1)管理エリア202d−9には、移動情報端末位置202f−4と移動情報端末位置202f−5が存在している。
(2)しかし、移動情報端末位置202f−5は、管理エリア202d−11内のため、管理エリア202d−9の情報処理装置は監視しない。
(3)管理エリア202d−9の移動情報端末位置202f−4は、管理エリア202d−10に向かって移動中である。
(4)管理エリア202d−9の情報処理装置は、管理エリア202d−8、管理エリア202d−10、管理エリア202d−11の情報処理装置と連携する。このため、管理エリア202d−9の情報処理装置は、移動情報端末位置202f−4については管理エリア202d−10の情報処理装置と連携して処理を行う。
(5)たとえば、移動情報端末位置202f−4の移動中の道が管理エリア202d−10では監視の優先度が設定されていない場合、管理エリア202d−9の情報処理装置は、移動情報端末位置202f−4が管理エリア202d−10に移動時に、管理エリア202d−10の情報処理装置に通知し引き継ぐ。
【0032】
次に、移動情報端末位置202f−5について説明する。
(1)管理エリア202d−11にて監視中の移動情報端末位置202f−5は、管理エリア202d−9へ通じる道を管理エリア202d−9に向かって移動中である。
(2)管理エリア202d−11の情報処理装置は、管理エリア202d−9の情報処理装置と連携して処理を行う。
(3)たとえば、移動情報端末位置202f−5の移動中の道が管理エリア202d−9では監視の優先度が設定されていない場合、管理エリア202d−11の情報処理装置は、移動情報端末位置202f−5が管理エリア202d−9に移動時に、位置情報を管理エリア202d−9の情報処理装置に通知し引き継ぐ。
(4)本例は、必ずしも本タイミングにて通知を行うことを規定するものではなく、位置情報を引き継げることを定義している。
【0033】
以上の様に、複数の管理エリア202d−3から管理エリア202d−11の所定のもの同士が連携することで、管理エリア202d−3から管理エリア202d−11の管理しているエリア内部を移動中の移動情報端末を監視し、処理装置側地図情報2cの管理エリア内の地図上において移動情報端末の分布状況の把握と同じ様に扱うことができる。
【0034】
実施の形態2の交通情報システムは、端末引継ぎ部が移動情報を他の情報処理装置に引き継ぐので、広範囲に移動情報端末を監視することができる。
【0035】
実施の形態2の交通情報システムは、端末管理部が優先度を設定するので、処理の負荷を低減することができる。
【0036】
実施の形態2の交通情報システムは、端末引継ぎ部が優先度の確認結果に基づき移動情報を他の情報処理装置に引き継ぐので、移動情報端末を効率的に管理することができる。
【0037】
実施の形態2の交通情報システムは、端末管理部が必要度を設定するので、処理の負荷を低減することができる。
【0038】
実施の形態3.
次に図8を用いて実施の形態3の交通情報システム3000を説明する。実施の形態3の交通情報システム3000は、実施の形態1の交通情報システム1000に「情報通信装置」を付加することにより、情報処理装置の負荷を軽減できるシステムである。
【0039】
図8は、交通情報システム3000の構成を示す図である。これは、実施の形態1の構成に、情報通信装置303を付加した構成である。図8に示すように、本実施の形態の交通情報システム3000は、移動情報端末301、送受信部302aを備えた情報処理装置302、及び情報通信装置303を備える。なお移動情報端末301は、複数の存在を想定している。前述のように、実施の形態1〜実施の形態6における移動情報端末、及び情報処理装置は同一の構成である。図に示すように情報通信装置303は、情報記憶部303gと機能部303hから構成されている。これらは、図3の情報処理装置2の構成要素の一部を抜き出した構成となっている。
【0040】
情報記憶部303gは、場所管理情報記憶部303g−1、端末管理情報記憶部303g−2、端末機能制御情報記憶部303g−3、地図情報記憶部303g−5を備える。機能部303hは、端末通知部303h−5、端末設定部303h−9を備える。
【0041】
場所管理情報記憶部303g−1は、移動情報端末301の処理の優先度を管理する場所管理情を記憶する。端末管理情報記憶部303g−2は、移動情報端末の監視の必要度を管理する端末管理情報を記憶する。端末機能制御情報記憶部303g−3は、移動情報端末の機能を制御するための端末機能制御情報を記憶する。地図情報記憶部303g−5は、情報通信装置303で管理する処理装置側地図情報302cを記憶する。処理装置側地図情報302cには、管理エリア302dが設定される。
【0042】
端末通知部303h−5は、情報処理装置302の管理する処理装置側地図情報302c内の移動情報端末301に通知を行う。端末設定部303h−9は、情報処理装置302の管理する処理装置側地図情報302c内の移動情報端末301に対し、端末の機能制御情報を決定し送信する。情報路303jは、情報通信装置303内の情報記憶部303gと機能部303hを結合する。
【0043】
次に、情報処理装置302が移動情報端末301から位置情報を取得する動作について説明する。
(1)移動情報端末301は、実施の形態1と同様に位置情報を情報処理装置302に対し送信する。
(2)情報処理装置302では、移動情報端末301から送信された位置情報を送受信部302aと情報路302bを経由し受信する。
(3)情報処理装置302では、受信した位置情報を元に、位置特定部2h−3を使い処理装置側地図情報302cの管理エリア302d内における位置情報に変換し、移動情報端末301の位置を管理エリア302d内の位置として認識する。
(4)情報処理装置302では、複数の移動情報端末301に対して同様の処理を行うことで、情報処理装置302で管理する処理装置側地図情報302cの管理エリア302d内の地図上の移動情報端末301の分布状況を把握することができる。
【0044】
次に、情報通信装置303の動作を説明する。
(1)情報通信装置303は、端末機能制御情報記憶部303g−3が蓄積した端末機能制御情報や地図情報記憶部303g−5が蓄積した地図情報を、場所管理情報記憶部303g−1の記憶する場所管理情報や、端末管理情報記憶部303g−2の記憶する端末管理情報に基づき、端末設定部303h−9を使い、移動情報端末301に送信する。
(2)端末機能制御情報記憶部303g−3や、地図情報記憶部303g−5は、情報処理装置302から情報通信装置303宛に送信された端末機能制御情報記憶部2g−3の端末機能制御情報や、処理装置側地図情報記憶部2g−5の処理装置側地図情報を保持できる。
(3)このため、情報処理装置302が全ての移動情報端末301に対する機能制御情報記憶部1a−1の記憶する機能制御情報や、通信制御情報記憶部1a−2の記憶する通信制御情報、端末側地図情報記憶部1a−3の記憶する端末側地図情報を送信する必要が無くなり、情報処理装置302の送信先への制御の負荷を軽減させることができる。
【0045】
次に、移動情報端末301送信条件の制御について説明する。
(1)移動情報端末301の情報設定部1b−7は、端末側通信部1b−10が位置情報を送信する場合の通知間隔、通知の有無などの送信条件を設定する。情報設定部1b−7は、ユーザからの手動操作を受け付けて送信条件を設定してもよい。
また、移動情報端末301が、情報処理装置302から端末移動方向算出部2h−7が算出した自己(移動情報端末301)の速さ、または移動方向を受信し、受信した自己の速さや、または移動方向に基づいて送信条件を自動的に設定してもよい。
例えば、ユーザは、移動情報端末301について、情報処理装置302や情報通信装置303に送信する位置情報の通知間隔、通知の有無等を、情報設定部1b−7を使い手動で設定する。あるいは、位置情報や移動速度から移動情報端末301自体で計算して求められた値により、情報設定部1b−7が、自動的に設定することも可能である。前記の自動的に設定する場合については、通信制御情報記憶部1a−2がテーブル化した通信制御情報を格納しており、情報設定部1b−7は、テーブルから所定の値を選択し、送信条件を決定する。
(2)次のように送信条件を設定してもよい.情報処理装置302や情報通信装置303から通知された端末機能制御情報に基づき、設定保持部1b−3により送信条件を設定することができる。すなわち、情報処理装置302は、移動情報端末301に送信条件(例えば、位置情報の送信間隔や送信有無)を含む通信制御情報を送信する。移動情報端末301の端末側通信部1b−10がこの通信制御情報を受信すると、設定保持部1b−3は、通信制御情報記憶部1a−2にテーブル形式で記憶している通信制御情報のデータの少なくとも一部を、受信した通信制御情報の送信条件のデータに置換え格納する。情報設定部1b−7は、設定保持部1b−3が置き換え格納したデータに基づき、送信条件を設定する。
(3)また、次のように送信条件を設定してもよい。他の移動情報端末が送信する位置情報の通知間隔や、あるいは位置情報の有無など、他の端末を監視し、同調させる他端末監視部1b−1を備える移動情報端末301とする。これにより、情報処理装置302で管理する処理装置側地図情報302cの管理エリア302d内の地図上における移動情報端末301の分布状況を把握する処理の軽減を図ることができる。他端末監視部1b−1は、他の移動情報端末が情報処理装置302へ送信する位置情報の送信間隔や送信有無を監視する。例えば、通信制御情報記憶部1a−2は、位置情報の送信間隔の規定値を格納している。通信制御部1b−4は、他端末監視部1b−1による監視の結果、前記規定値が変化した場合に、送信間隔や送信有無等の送信条件を変更する。端末側通信部1b−10は、通信制御部1b−4が変更した送信条件に従って、位置情報を情報処理装置302に送信する。
(4)また、次のように送信条件の他、移動情報端末の機能を制御することができる。移動情報端末301では、端末側通信部1b−10が、測位部1b−9が測位した位置を位置情報として情報処理装置302に送信する。位置情報には移動情報端末301の識別データ(例えば固有のID)が含まれており、情報処理装置302は位置情報を受信すると、端末の位置及び、いかなる端末かを特定できる。情報処理装置302は、前記位置情報を受信すると機能制御情報を移動情報端末301に送信する。そして、端末側通信部1b−10は、位置情報を受信した情報処理装置302から、機能制御情報を受信する。機能制御情報は、通常、移動情報端末の機能を制御する情報である。また、後述するように、機能制御情報は、他の機器(例えば自動車)を制御するための情報の場合もある。設定保持部1b−3は、端末側通信部1b−10が受信した機能制御情報を機能制御情報記憶部1a−1に記憶させる。そして、機器制御部1b−2は、設定保持部1b−3が機能制御情報記憶部1a−1に記憶させた機能制御情報に基づき制御を行う。機器制御部1b−2は、制御情報の内容に従って制御を行なう。自己の装置を制御するための情報であれば自己の装置を制御し、他の装置を制御する情報であれば他の装置を制御する。情報通信装置303は、端末機能制御情報の内容により、端末通知部303h−5を使い、移動情報端末1へ送信することもある。
【0046】
以上の様に、情報処理装置302で管理する処理装置側地図情報302cの管理エリア302d内の地図上の移動情報端末301の分布状況を把握する処理に対する負荷を軽減することで、情報処理装置302に必要な計算能力を軽減し、高性能な計算能力を持たない演算機にてシステムを構成できる。
【0047】
実施の形態3の移動情報端末は、情報設定部が設定した送信条件により位置情報を送信するので、状況に応じた位置情報を提供することができる。また位置情報の送信の効率化を図ることができる。
【0048】
実施の形態3の移動情報端末は、受信した制御情報に基づいて送信条件を設定するので、遠隔から送信条件を設定することができる。
【0049】
実施の形態3の移動情報端末は、他端末監視部による他の移動情報端末の送信状況の監視結果により送信条件を決定するので、設定の手間を省くことができる。また、他の移動情報端末間の送信条件の均一化を測ることができる。
【0050】
実施の形態3の移動情報端末は、受信した制御情報により機器制御部が制御するので、その移動情報端末が送信した位置情報の示す場所のその移動情報端末を制御することができる。
【0051】
実施の形態4.
次に図9を用いて実施の形態4を説明する。実施の形態4は、実施の形態1の交通情報システム1000における情報処理装置2の処理装置側地図情報記憶部2g−5の処理装置側地図情報2cにおいて、管理エリア2d内の制御内容に関する実施形態である。
【0052】
図9は、実施の形態1の構成で監視する移動情報端末の位置情報を、情報処理装置2の処理装置側地図情報2c上において移動情報端末の管理内容を示した概念図である。
図9において、
(1)人の位置を示す人位置401f−101〜401f−109は、移動情報端末の位置情報に付加された「補助情報」により人の移動と設定された移動情報端末の位置である。
(2)自転車位置401f−201〜401f−203は、移動情報端末の位置情報に付加された「補助情報」により自転車の移動と設定された移動情報端末の位置である。
(3)車両位置401f−301〜401f−309は、移動情報端末の位置情報に付加された「「補助情報」により、自動車の移動と設定された移動情報端末の位置である。
(4)なお、例えば「車両位置401f−301に存在する移動情報端末」を単に「車両位置401f−301」という場合がある。人位置、自転車位置についても同様である。また、以下に説明する実施の形態5、実施の形態6も同様である。
【0053】
次に動作について説明する。
(1)人位置401f−101は、情報処理装置2に送信する位置情報としてのGPSデータに、情報設定部1b−7を使い手動で設定した「人による移動」(測位の対象)の補助情報を付加して送信する。すなわち、情報設定部1b−7は、測位部1b−9による測位の対象となる移動体の種類を「人」として受け付け、受け付けた前記移動体の種類を設定する。端末側通信部1b−10は、測位部1b−9が測位した位置情報に前記の「人」を補助情報として付加し、この補助情報を付加した位置情報を情報処理装置に送信する。
(2)情報処理装置2では、受信した位置情報としてのGPSデータを位置特定部2h−3を使い処理装置側地図情報記憶部2g−5の処理装置側地図情報と照合する。
(3)そして、情報処理装置2で管理している処理装置側地図情報2cとずれている場合、端末位置補正部2h−4を使い、処理装置側地図情報2cの地図上に合わせる処理を行い、端末管理部2h−1にて人位置401f−101を管理する。
【0054】
(1)自転車位置401f−201である移動情報端末は、情報処理装置2に送信する位置情報を作成時、端末側地図情報記憶部1a−3の端末側地図情報を基に、データ変換部1b−6がGPSデータを地図上の位置情報に変換する。そして、地図上の位置情報に変換した地図上の位置情報に「自転車」と設定した補助情報を付加して、端末側通信部1b−10により情報処理装置2に送信する。すなわち、移動情報端末が情報処理装置2へ送信する位置情報については、移動情報端末は計測したGPSデータを、データ変換部1b−6により自己の有する地図情報上の位置情報に変換する。そして、地図情報上の位置情報に変換したデータを情報処理装置2に通知する。また、通知の際には、補助情報を付加する。
(2)情報処理装置2では、受信した位置情報と情報処理装置2で管理している処理装置側地図情報を照合し、情報処理装置2で管理している処理装置側地図情報とずれている場合、端末位置補正部2h−4を使い、処理装置側地図情報上に合わせる処理を行い、自転車位置401f−201を端末管理部2h−1にて管理する。情報処理装置2は、自転車位置401f−201の異なる時刻における複数の位置情報を集め、端末移動方向算出部2h−7を使い移動方向と移動速さを求め、自転車位置401f−201を管理する。すなわち、送受信部2aは、移動情報端末が異なる時間に送信した複数の前記位置情報を受信する。端末移動方向算出部2h−7は、送受信部2aが受信した異なる時間における複数の位置情報に基づき、移動情報端末の速さと移動方向との少なくともいずれかを算出する。位置特定部2h−3は、端末移動方向算出部2h−7が算出した移動情報端末の速さと移動方向との少なくともいずれかを処理装置側地図情報の示す地図上に反映する。
【0055】
(1)車両位置401f−301の移送情報端末は、情報処理装置2に送信する位置情報としてのGPSデータを、端末側地図情報に基づき位置補正部1b−5を使い補正し、補助情報を付加せず送信する。すなわち、測位部1b−9により自己の位置を測位すると、位置補正部1b−5が端末側地図情報に基づいて、前記測位部1b−9が測位した前記位置を補正する。そして、端末側通信部1b−10は、位置補正部1b−5の補正した位置を位置情報として情報処理装置に送信する。なお、移動情報端末が保持している端末側地図情報については、設定保持部1b−3は、情報処理装置や情報通信装置から送信された地図情報を、端末側地図情報記憶部1a−3に記憶している端末側地図情報と置き換え格納することができる。また、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報については、移動情報端末が計測したGPSデータを補正することなく情報処理装置に位置情報として送信してもよい。この場合、情報処理装置の位置特定部2h−3は、移動情報端末から受信した位置情報としてのGPSデータをもとに、自己が管理する処理装置側地図情報2c上の位置情報として解析する。また、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報については、位置補正部1b−5が、移動情報端末の端末側地図情報を使い、計測したGPSデータを補正するようにしてもよい。この場合、補正したGPSデータを位置情報として情報処理装置に送信する。
(2)情報処理装置2では、受信した位置情報のGPSデータを地図情報と照合し、位置特定部2h−3を使い、処理装置側地図情報上に合わせる処理を行い、車両位置401f−301を端末管理部2h−1にて管理する。
(3)そして、情報処理装置2は、車両位置401f−301を示している移動情報端末から異なる時刻における位置情報を集め、端末移動方向算出部2h−7により、移動方向と移動速さを算出する。そして、求めた方向、速さから、端末管理部2h−1は「自動車」と判定し、この時点で、端末設定部2h−9が車両位置401f−301について補助情報を「自動車」と設定し管理を行う。具体的に説明する。上記の場合、移動情報端末は、位置情報に自己を識別する識別データ付加して送信している。端末移動方向算出部2h−7は、送受信部2aが受信した異なる時間における複数の位置情報に基づいて、移動情報端末の速さ、方向を算出する。端末管理部2h−1は、端末移動方向算出部2h−7が算出した移動情報端末の速さ、移動方向に基づいて、移動情報端末が配置されている移動体の種類(人、自転車、車両など)を予測し、予測した動体の種類を測位対象予測情報として作成する。上記の例では、測位対象予測情報は「自動車」である。端末管理情報記憶部2g−2は、端末管理部2h−1の作成した測位対象予測情報を移動情報端末の識別データと関連付けて記憶する。端末設定部2h−9は、端末管理情報記憶部2g−2に記憶した「自動車」の測位対象予測情報を、補助情報として設定し管理する。送受信部2aは、端末設定部2h−9が「自動車」と設定した「補助情報」を前記識別データを有する移動情報端末に向けて送信する。一方、移動情報端末の側では、端末側通信部1b−10が情報処理装置から補助情報(測位対象予測情報)を受信すると、受信した補助情報に基づいて、情報設定部1b−7が自己の配置される移動体の種類として、受信した「補助情報」の示す「自動車」を設定する。その後は、端末側通信部1b−10は、位置情報に情報設定部1b−7が設定した移動体の種類である「自動車」を補助情報として付加し、この補助情報を付加した位置情報を情報処理装置に送信する。
(4)補助情報を「自動車」と設定された車両位置401f−301の移動情報端末は、情報処理装置2に送信する位置情報に情報処理装置2から設定された補助情報を付加し送信する。すなわち、移動情報端末の側では、端末側通信部1b−10が情報処理装置から補助情報(測位対象予測情報)を受信すると、受信した補助情報に基づいて、情報設定部1b−7が自己の配置される移動体の種類として、受信した「補助情報」の示す「自動車」を設定する。その後は、端末側通信部1b−10は、位置情報に情報設定部1b−7が設定した移動体の種類である「自動車」を補助情報として付加し、この補助情報を付加した位置情報を情報処理装置に送信する。
【0056】
(1)車両位置401f−302の移動情報端末は、情報処理装置2に送信する位置情報を作成時、情報処理装置2から受信した処理装置側地図情報2cを基に、データ変換部1b−6を使用することにより、GPSデータから地図上の情報に変換する。地図情報とのずれは位置補正部1b−5が補正し、補助情報として「自動車」を設定し、情報処理装置2に送信する。具体的には、情報処理装置2は、地図情報を処理装置側地図情報として送信する。移動情報端末は、端末側通信部1b−10により情報処理装置が送信した処理装置側地図情報を受信する。設定保持部1b−3は、端末側通信部1b−10が受信した処理装置側地図情報を端末側地図情報記憶部1a−3が記憶する端末側地図情報と置き換える。位置補正部1b−5は、設定保持部1b−3が置き換えた処理装置側地図情報に基づいて、測位部1b−9が測位した位置を補正する。
(2)情報処理装置2では位置特定部2h−3を使い、受信した位置情報と情報処理装置2で管理している処理装置側地図情報2cとを照合し、位置情報を処理装置側地図情報2c上に合わせる処理を行い、車両位置401f−302を管理する。このように、端末位置補正部2h−4は、処理装置側地図情報記憶部2g−5が記憶する処理装置側地図情報に基づいて、送受信部2aが受信した位置情報の示す位置を補正する。位置特定部2h−3は、端末位置補正部2h−4が補正した位置を処理装置側地図情報記憶部2g−5が記憶する処理装置側地図情報の示す地図上の位置に反映する。
【0057】
(1)車両位置401f−303は、情報処理装置2に送信する位置情報のGPSデータを車両位置401f−303が内蔵している端末地図情報で補正し、補助情報を「自動車」と設定し、「時間情報」と「補助情報」とを「位置情報」に付加し、情報処理装置2に送信する。
(2)情報処理装置2では、受信した位置情報のGPSデータを処理装置側地図情報2cと照合し、車両位置401f−303を管理する。すなわち、通信制御部1b−4は、情報処理装置2に送信する位置情報に対して、送信時における時刻を示す時間情報(送信時刻情報)を付加する。そして、端末側通信部1b−10は、時間情報の付加された位置情報を情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、時間情報の付加された位置情報を受信すると、位置特定部2h−3が位置情報に付加された時間情報を元に、その位置を処理装置側地図情報2cに反映する。端末管理部2h−1は、時間経過における地図上の移動情報端末の位置を把握し、管理する。
【0058】
その他の移動情報端末も上述の方法のいずれかもしくは組合せにて、情報処理装置2に位置情報を通知する。その結果、情報処理装置2で集められた位置情報を処理装置側地図情報2cに重ね合せた結果が図5に示す内容となる。
【0059】
(1)図9において、破線で囲んだT字路41における自転車位置401f−202と車両位置401f−302の例では、T字路41の道路を直進中の車両位置401f−302とT字路41の道路の角に向かって進行中の自転車位置401f−202が出会う前を示している。車両位置401f−302の移動情報端末は、図1の自動車に配置された移動情報端末10cの状態である。すなわち、車両に配置されているとともに、車両を制御する車両制御装置に接続されている。
(2)情報処理装置2は、自転車位置401f−202と車両位置401f−302の速度を端末移動方向算出部2h−7を使い計算し、両者の衝突の可能性がある場合、自動車(車両)に接続された車両位置401f−302へ、機能制御情報を送信することにより、機器制御部1b−2を使い自動車の速度を落とす制御を行う。すなわち、情報処理装置2は、自動車を制御する内容の機能制御情報を車両位置401f−302の移動情報端末へ送信する。この端末側通信部1b−10は、この機能制御情報を受信する。設定保持部1b−3は、端末側通信部1b−10が受信した機能制御情報を機能制御情報記憶部1a−1に記憶させる。接続部1b−11は、図1に示すように、自動車に設置され前記車両を制御する車両制御装置と接続している。前記機器制御部1b−2は、車両制御装置と接続した接続部1b−11を介して、設定保持部1b−3が機能制御情報記憶部1a−1に記憶させた機能制御情報を車両制御装置に出力する。これにより自動車を制御している。
(3)また、自転車位置401f−202に対しては、端末通知部2h−5を使い、自動車の接近していることを通報し注意を促す。
【0060】
(1)破線で囲んだ範囲のT字路42の例では、T字路42の道路を直進中の人位置401f−109とT字路の道路の角に向かって進行中の車両位置401f−307が出会う前を示している。
(2)人位置401f−109と車両位置401f−307の速度に対し端末間距離算出部2h−2を使い計算し、移動情報端末同士の衝突の可能性がある場合、自動車に接続された車両位置401f−307の機器制御部1b−2を使い、自動車の表示部に右方向から人が近づいている情報の表示制御を行う。
(3)また、人位置401f−109に対しては、自動車の接近について、機器制御部1b−2を使い通報して注意を促す。通報部1b−12は、端末側通信部1b−10が情報処理装置や情報通信装置、他の移動情報端末(転送の場合)から機能制御情報を受信した場合に、音や振動、光の点滅等の手段により通報し、注意を促す。
【0061】
(1)以上の様に、情報処理装置2で多数の移動情報端末1を管理することで、移動情報端末同士の接近を予測し、移動情報端末同士の衝突を未然に防ぐことが可能となる。
(2)また、移動情報端末の位置情報に、補助情報を付加することで、各端末の動作速度を予測することが容易になり、位置情報の送信間隔を制御することで高速移動する端末の位置情報の把握を正確に行うことが可能となる。
(3)また、視線上から隠れている移動情報端末の情報提供は、補助情報へのオートバイの設定や処理装置側地図情報2cへの曲がり角や上り坂の頂上を設定することで、同一速度で移動中のオートバイや対向車線の自動車の陰にいるオートバイ、視線上に映らず止まっている移動端末の情報提供が可能となり、衝突を未然に防ぐことが可能となる。
(4)上記の自動車を制御する場合は一例である。機器制御部1b−2は、他の機器と接続した接続部1b−11を介して、設定保持部1b−3が機能制御情報記憶部1a−1に記憶させた機能制御情報を他の機器に出力し、他の機器を制御することができる。例えば、図1に示すように、接続部1b−11を信号機の制御装置に接続する。情報処理装置は、この移動情報端末の位置、及び他の移動情報端末から送信された位置情報から、交通状況を把握している。所定の信号機の点滅状態を制御する機能制御情報を送信することで、信号機を制御し、交通を制御することができる。このように、情報提供は、図1のような信号機に固定された移動情報端末への表示内容を設定可能である。これにより、自動車やオートバイ等への注意を促す方法でも、同様の効果が得られる。
【0062】
実施の形態4の情報処理装置は、端末位置補正部が補正するので、より正確な位置を把握することができる。
【0063】
実施の形態4の情報処理装置は、端末移動方向算出部が移動情報端末の速さと移動方向の少なくともいずれかを算出するので、位置の他、端末の動きを監視することができる。
【0064】
実施の形態4の情報処理装置は、端末管理部が移動体の種類を予測するので、より木目の細かい管理を行うことができる。
【0065】
実施の形態4の移動情報端末は、通信制御部が位置情報に時間情報を付加するので、情報処理装置で時間を管理する負荷がなくなる。
【0066】
実施の形態4の移動情報端末は、機器制御部が接続部を介して他の装置を制御するので、遠隔から位置を特定して他の装置を制御することができる。
【0067】
実施の形態4の移動情報端末は、通報部を備えたので、ユーザは制御情報の受信を簡単に知ることができる。
【0068】
実施の形態4の移動情報端末は、位置補正部が位置情報を補正するのでより精度のよい位置を取得することができる。
【0069】
実施の形態4の移動情報端末は情報処理装置から地図情報を受信して記憶し、位置補正部は、その受信した地図をもとに、測位部による測位位置を補正するので、精度のよい位置を取得することができる。
【0070】
実施の形態4の移動情報端末は、データ変換部が測位部が測位した位置を地図上の位置データに変換するので、情報処理装置の負荷を低減することができる。
【0071】
実施の形態4の移動情報端末は、情報設定部が移動体の種類を受け付けるので、移動情報端末の適切な監視を行うことができる。
【0072】
実施の形態4の移動情報端末は、情報処理装置から自己が配置される移動体の種類を受信するので、移動情報端末側でなんら操作を必要とすることなく、移動体の種類を設定でき、適切な監視を行うことができる。
【0073】
実施の形態5.
次に図10を用いて実施の形態5を説明する。実施の形態5は実施の形態1の交通情報システム1000により、情報処理装置2の処理装置側地図情報記憶部2g−5の処理装置側地図情報2cによる、管理エリア内の交差点の制御に関する。
【0074】
図10は、実施の形態1の交通情報システム1000の構成で監視する移動情報端末の位置情報を、情報処理装置2の処理装置側地図情報2cにおける管理エリア2d上で、移動情報端末の交差点における管理内容を示した概念図である。
【0075】
図10において、人位置501f−101〜501f−105は、移動情報端末の位置情報に付加された補助情報により人の移動と設定された人位置を示す。車両位置501f−301〜501f−305は、移動情報端末の位置情報に付加された補助情報により自動車の移動と設定された車両位置を示す。
【0076】
次に動作について説明する。人位置501f−101〜501f−105と、車両位置501f−301〜501f−305は、自己の位置情報を情報処理装置2に送信する。情報処理装置2で収集した位置情報により、処理装置側地図情報の中の交差点は、図10に示すように管理される。
【0077】
人位置501f−105の移動情報端末は、情報処理装置2より周囲情報を受信し解析することで、交差点の右側から人位置501f−103の移動情報端末を持つ人、人位置501f−104の移動情報端末を持つ人、車両位置501f−303の移動情報端末を配置する自動車が来る情報を得る。また、左側から車両位置501f−301の移動情報端末を配置する自動車が来る情報を得る。このように、移動情報端末が情報処理装置や情報通信装置、他の移動情報端末から受信する機能制御情報については、情報処理装置や情報通信装置が端末通知部2h−5により行う。例えば、情報処理装置2の端末通知部2h−5は、機能制御情報に周囲の移動情報端末の位置と移動方向とを判別可能な情報を格納し送信する。また、他の移動情報端末は、通信制御部1b−4を備える。この通信制御部1b−4は、周囲の移動情報端末の位置と移動方向とを判別可能な情報を機能制御情報に格納し送信する。移動情報端末の情報解析部1b−8は、他の移動情報端末から受信した機能制御情報を解析し、周囲の移動情報端末の位置と移動方向を判別することができる。
【0078】
人位置501f−104の移動情報端末は、交差点の左側から自動車が来る機能制御情報を情報処理装置2から受信すると、周囲の人位置501f−103の移動情報端末に、情報処理装置2から受信した機能制御情報を転送する。すなわち、情報処理装置2は、転送を指示する転送指示情報を付加した機能制御情報を転送指示制御情報として送信する。移動情報端末では、情報解析部1b−8が、端末側通信部1b−10が受信した転送指示制御情報に付加された転送指示情報を確認する。転送指示情報は転送回数を含んでおり、情報解析部1b−8は、転送回数が「0(ゼロ)」かどうかを確認する。通信制御部1b−4は、情報解析部1b−8による転送回数の確認結果が「0」でない場合は、転送指示制御情報を端末側通信部1b−10に転送させる。なお、通信制御部1b−4は、転送回数から「1」を減じた後、転送指示制御情報を端末側通信部1b−10に転送させる。転送指示制御情報を受信した他の移動情報端末では、情報解析部1b−8が転送回数を確認する。情報解析部1b−8が転送回数が「0」と判断した場合、通信制御部1b−4は転送指示制御情報を転送せず、転送は終了となる。転送終了の場合、通報部1b−12は、転送回数の終了を音や振動で通報する。そして、人位置501f−103の移動情報端末は、人位置501f−104の移動情報端末より受信した機能制御情報の転送回数をチェックし、他の移動情報端末に転送を行う。人位置501f−104の移動情報端末が使用する転送回数は、人位置501f−104の移動情報端末が保持している値を使用する。また、移動情報端末の使用する転送回数は、情報処理装置2や情報通信装置3から設定された場合は、設定された回数を使用し、転送を行うか否かを移動情報端末が判断する。すなわち、転送回数が格納されたテーブル化した通信制御情報のデータを通信制御情報記憶部1a−2に予め設定してもよい。情報処理装置2や情報通信装置3から転送回数の指定データが送信された場合には、設定保持部1b−3が、予め設定したデータを情報処理装置2や情報通信装置3から送信された指定データに置き換え格納する。そして、端末側通信部1b−10は、設定保持部1b−3が保持した前記転送指示情報に基づいて、機能制御情報を転送する。
【0079】
以上の様に、情報処理装置2で多数の移動情報端末を管理し、移動情報端末に周囲情報を送信して移動情報端末の情報解析部1b−8で状況を解析させる方式や、移動情報端末1から周囲の移動情報端末へ機能制御情報や通信制御情報を伝達させる方式を採ることで、情報処理装置2の制御時の負荷を下げることが可能となる。
【0080】
実施の形態5の移動情報端末は、情報処理装置の送信する転送指示情報の付加された位置情報を受信し、転送指示情報に従って転送する。従って、情報処理装置の送信の負荷を低減することができる。
【0081】
実施の形態6.
次に図11を用いて実施の形態6を説明する。実施の形態6は、実施の形態1の交通情報システム1000において、情報処理装置2の処理装置側地図情報2cにより、管理エリア内の複数の交差点における制御の内容を示す形態である。
【0082】
図11は、実施の形態1の交通情報システム1000の構成で監視する移動情報端末の位置情報を、情報処理装置2の処理装置側地図情報2c上において、交差点における移動情報端末の管理内容を示した概念図である。
【0083】
(1)図11において、人位置601f−101〜601f−107は、移動情報端末の位置情報に付加された補助情報により人の移動と設定された人位置である。
(2)車両位置601f−301〜601f−308は、移動情報端末の位置情報に付加された補助情報により自動車の移動と設定された車両位置を示す。
【0084】
次に動作について説明する。
(1)人位置601f−101〜601f−107の移動情報端末、及び車両位置601f−301〜601f−308の移動情報端末は、自己の測位した位置情報を情報処理装置2に送信する。
(2)情報処理装置2は、収集した位置情報により処理装置側地図情報2cの中の交差点は、図11に示すように管理される。
(3)車両位置601f−305が走行している道路と、車両位置601f−306〜601f−308の走行している道路が交差する交差点61の周辺は、車両位置601f−306〜601f−308が走行している道路のみ、自動車が多く走行している状況であることが監視できる。
(4)このため、各道路の混雑状況を緩和するため、車両位置601f−306〜601f−308が走行している道路の交差点61における信号機の青信号の時間を、情報処理装置2が長くすることで、混雑の緩和を図る制御を信号機に対して行う。
【0085】
車両位置601f−301〜601f−304が走行している道路は、車両位置601f−301〜601f−303が走行している道路の区間が混雑している。このため、交差点62にて、情報処理装置2は道路標識を一時変更し、車両位置601f−301〜601f−303の道路を通行止めにする。そして、車両位置601f−304以降の自動車を他の道路に振り分けることにより、道路の混雑の解消を図る制御を行う。
【0086】
(1)人位置601f−102、人位置601f−103、人位置601f−105、人位置601f−106、人位置601f−107の集まっている場所は、映画館63である。このため、情報処理装置2は、映画館63に存在する各移動情報端末の送信電力を下げる情報と、着信時音を規制する内容の機能制御情報(送信出力制御情報)を送信する。この機能制御情報を受信した移動情報端末では、機器制御部1b−2が、機能制御情報に基づき、端末側通信部1b−10の送信出力を制御する。
(2)機能制御情報は、図8に示す情報通信装置303より行うことも可能である。
(3)そして、情報処理装置2より機能制御情報を受信した移動情報端末は、他の移動情報端末に機能制御情報を転送する。
【0087】
人位置601f−101の移動情報端末は、規定の転送回数の最後に機能制御情報を受信した場合、送受信の制限のある区域に近づいたことを機器制御部1b−2により通報し、ユーザに知らせる。
【0088】
また、送受信の機能制限中の人位置601f−104の移動情報端末は、規定の転送回数の最後に機能制御情報を受信した場合、送受信の制限のある区域を離れたと認識し、情報処理装置2に位置情報を通知する。人位置601f−104の移動情報端末は、情報処理装置2からの通信制御情報にて、送受信の制限の解除を受信し、通常の送受信の機能を有効にする。
【0089】
(1)移動情報端末への機能制限は、次の構成により可能となる。移動情報端末の機能制御情報記憶部1a−1に機能制限時の動作テーブルを持たせる。動作テーブルは、機能制御情報に対応する動作項目をテーブル形式で有する。情報処理装置から、動作テーブルの有する動作項目に対応する機能制御情報を送信することで、動作テーブルの動作項目に対応した機能制御が可能となる。すなわち、移動情報端末の端末側通信部1b−10が、機能制御情報を受信すると、機器制御部1b−2は、機能制御情報と動作テーブルとを参照し、機能制御情報に対応する動作を動作テーブルから選択し、その動作(制御)を行なう。このように、移動情報端末は、情報機能制御情報を受信することにより、複数の動作を行うことが可能となる。
(2)そして、移動情報端末1が保持する機能制限時の動作テーブルは、情報処理装置2より設定できることにより、場所や移動情報端末毎の動作を設定でき、汎用性をあげることが可能となる。
【0090】
以上の様に、情報処理装置2で多数の移動情報端末を管理し、移動情報端末自体とその周辺のインフラを制御することで、管理エリア内の交通渋滞の緩和や混雑時のマナー向上を図ることが可能となる。
【0091】
実施の形態6の移動情報端末は、情報処理装置が送信した送信出力制限情報に従い送信出力を制限するので、遠隔から出力を制御することができる。
【0092】
以上の交通情報システムは、人が携帯できる移動情報端末1台以上と、その位置情報を収集する情報処理装置で構成された交通情報システムにおいて、前記情報処理装置は、地図情報と収集した位置情報から移動情報端末の位置を地図上の位置として認識する位置特定部と、移動情報端末の移動方向を算出する端末移動方向算出部と、移動情報端末間の距離を算出する端末間距離算出部とを有し、1台以上の移動情報端末に対し、他の移動情報端末の情報を通知する端末通知部とを有することを特徴とする。
【0093】
以上の交通情報システムは、1つの情報処理装置は、移動情報端末の管理する地図上のエリアを限定し、隣接する管理エリアは別の情報処理装置で処理し、情報処理装置間で移動情報端末の移動情報を引き継ぐ端末引継ぎ部を持ち、複数の情報処理装置を組合せることにより、より大きな地図上のエリアを管理可能とすることを特徴とする。
【0094】
以上の交通情報システムは、地図上のエリアを限定し移動情報端末を管理する情報処理装置は、管理エリア内において、集中的に管理する必要のあるエリアに対し、別の情報処理装置へ移動情報を引き継ぐ端末引継ぎ部を有し、複数の情報処理装置を組合せることにより、より緻密に地図上のエリアを管理可能とすることを特徴とする。
【0095】
以上の交通情報システムは、移動情報端末への情報通知に、情報処理装置とは別の情報通信装置を使用することを特徴とする。
【0096】
以上の交通情報システムは、地図上のエリアを限定し移動情報端末を管理する情報処理装置は、管理エリア内における任意の地図上のエリアに対し、監視の優先度を任意に設定できる場所管理情報を持ち、監視の優先度の高い地図上のエリアを優先して処理することを特徴とする。
【0097】
以上の交通情報システムは、地図上のエリアを限定し移動情報端末を管理する情報処理装置は、管理エリア内における任意の移動情報端末に対し、監視の必要度を任意に設定可能な端末管理情報を持ち、監視の必要度の高い移動情報端末を優先して処理することを特徴とする。
【0098】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報の送信間隔や送信有無について、手動で送信間隔、あるいは送信有無を設定可能な情報設定部と、設定した任意の値を保持する設定保持機部と供える移動情報端末を備えることを特徴とする。
【0099】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報の送信間隔や送信有無について、移動情報端末内部に移動情報端末の移動速度や位置情報から任意の値を選択できるテーブル化した通信制御情報を持つ移動情報端末を備えることを特徴とする。
【0100】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報の送信間隔や送信有無を保持するテーブル化した通信制御情報のデータを、情報処理装置や情報通信装置から通知されたデータに置換え格納できる設定保持部を持つ移動情報端末を備えることを特徴とする。
【0101】
以上の交通情報システムは、情報処理装置から移動情報端末へ送信する制御情報により、外部通知手段や外部機器を制御する情報である機能制御情報へ設定を保持する設定保持部と、そのデータにより制御を行う機器制御部を備えた移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0102】
以上の交通情報システムは、情報処理装置から移動情報端末へ送信する制御に関する情報に対応するテーブル化した機能制御情報のデータを保持する設定保持部を有し、テーブル化した機能制御情報のデータに従い複数の動作を実行する機器制御部を持つ移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0103】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報の送信間隔や送信有無について、他の移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報の送信間隔を計測する端末監視部を有し、移動情報端末の保持している通信制御情報の規定値から変化した場合に、送信間隔や送信有無を変える通信制御部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0104】
以上の交通情報システムは、情報処理装置から移動情報端末へ送信する制御情報を、移動情報端末内の転送回数の設定値や送信時に設定された転送回数を使用し転送する通信制御部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0105】
以上の交通情報システムは、移動情報端末内に設定された転送回数が格納されたテーブル化した通信制御情報のデータについて、情報処理装置や情報通信装置から送信された転送回数の指定データに置換え格納する設定保持部を持つ移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0106】
以上の交通情報システムは、端末側地図情報を保持する設定保持部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0107】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が保持している端末地図情報について、情報処理装置や情報通信装置から送信された地図情報のデータを、保持している端末側地図情報情報と置き換え格納する設定保持部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0108】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末が計測したGPSデータを補正することなく情報処理装置に位置情報として通知する移動情報端末と、移動情報端末から受信した位置情報のGPSデータから情報処理装置が管理する地図上の位置情報に解析する位置特定部を有する情報処理装置とを備えたことを特徴とする。
【0109】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末が内蔵した端末側地図情報を使い計測したGPSデータを補正する位置補正部を有し、補正したGPSデータを位置情報として情報処理装置に通知する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0110】
以上の交通情報システムは、情報処理装置が移動情報端末から受信する位置情報のGPSデータについて、情報処理装置が移動情報端末から受信した位置情報のGPSデータを地図情報で補正する端末位置補正部と、端末をトレースする端末トレース部と、トレースした情報を元に移動情報端末から受信したGPSデータの誤差を計算する端末管理部と、地図上の位置情報に反映可能な位置特定部とを有する情報処理装置を備えたことを特徴とする。
【0111】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信した位置情報のGPSデータについて、情報処理装置は移動情報端末から受信したGPSデータをトレースする端末トレース部を有し、情報処理装置がトレースした情報を元に移動情報端末の速さと方向とを計算する端末移動方向算出部を使用して、情報処理装置が管理する地図上の位置情報に反映する位置特定部を有する情報処理装置を備えたことを特徴とする。
【0112】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末は計測したGPSのデータを内蔵した地図情報上の位置情報に変換するデータ変換部を有し、端末側地図情報の位置情報に変換したデータを情報処理装置に通知する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0113】
以上の交通情報システムは、情報処理装置が移動情報端末から受信した位置情報について、情報処理装置は移動情報端末から受信した位置情報をトレースする端末トレース部を有し、トレースした情報を元に移動情報端末から受信した位置情報の誤差を計算する端末位置補正部を使い、情報処理装置で使用する地図上に誤差補正した位置情報として反映する端末管理部を有する情報処理装置を備えたことを特徴とする。
【0114】
以上の交通情報システムは、情報処理装置が移動情報端末から受信した位置情報について、情報処理装置は移動情報端末から受信した位置情報をトレースする端末トレース部を有し、トレースした情報を元に移動情報端末の移動速度と移動方向を計算する端末移動方向算出部を有し、情報処理装置で使用する地図上の位置情報に反映する位置特定部を有する情報処理装置を備えたことを特徴とする。
【0115】
以上の交通情報システムは、移動情報端末から情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末は移動手段を手動で付加できる情報設定部を有し、移動手段を含む位置情報を情報処理装置に送信する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0116】
以上の交通情報システムは、移動情報端末から情報処理装置へ送信する位置情報について、情報処理装置や情報通信装置からの機能制御情報を元に移動情報端末が自動的に移動手段を付加する情報設定部を有し、情報処理装置へ移動手段を含む位置情報を送信する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0117】
以上の交通情報システムは、移動情報端末から情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末が情報処理装置や情報通信装置から受信した移動手段の機能制御情報を格納する設定保持部を有し、情報処理装置へ移動手段を含む位置情報を送信する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0118】
以上の交通情報システムは、情報処理装置が受信する位置情報に移動手段を含めるため、情報処理装置は移動情報端末から受信した位置情報をトレースする端末トレース部を有し、トレースした位置情報を元に移動速度を算出する端末移動方向算出部を使い、移動速度や位置情報を元に移動情報端末に送信する移動手段を決める端末管理部を有し、移動情報端末に移動手段を送信する端末設定部を有する情報処理装置を備えたことを特徴とする。
【0119】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置や情報通信装置、他の移動情報端末から受信した機能制御情報を元に、通報用の制御に音や振動での通知に設定する情報設定部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0120】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末は、移動情報端末から位置情報を送信時に時間情報を付加する通信制御部を有し、情報処理装置は、位置情報に付加された時間情報を元に情報処理装置で管理する地図情報上に反映する位置特定部を有し、時間における地図上の移動情報端末を正確に把握する端末管理部を有することを特徴とする。
【0121】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置や情報通信装置、他の移動情報端末から受信する機能制御情報について、情報処理装置や情報通信装置は、機能制御情報に周囲の移動情報端末の位置と移動方向を判別可能な情報を格納可能し送信する端末通知部を有し、他の移動情報端末は、機能制御情報に周囲の移動情報端末の位置と移動方向を判別可能な情報を格納可能し送信する通信制御部を有し、移動情報端末は、受信した機能制御情報を解析し周囲の移動情報端末の位置と移動方向を判別する情報解析部を有し、この端末通知部を有する情報処理装置や情報通信装置、情報解析部を有する移動情報端末の組合せを備えたことを特徴とする。
【0122】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置から受信する移動手段を含む機能制御情報について、移動情報端末は受信した機能制御情報の転送回数を確認する情報解析部を有し、転送回数終了時に音や振動で通報する機器制御部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0123】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置から受信する移動手段を含む機能制御情報について、移動情報端末は自動車と接続できる機器制御部を有し、情報処理装置より受信した機器制御情報を自動車の表示部に表示し、あるいは機能制御情報を使い自動車自体を制御する機器制御部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0124】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置から受信する移動手段を含む機能制御情報について、移動情報端末を固定された装置(例えば信号機)に装着することで、信号や表示機の制御を可能とする移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】実施の形態1における交通情報システム1000の概念図である。
【図2】実施の形態1における移動情報端末10aのブッロク図である。
【図3】実施の形態1における情報処理装置2のブッロク図である。
【図4】実施の形態1における情報処理装置2の管理エリアを示す図である。
【図5】実施の形態1における動作を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態2における広域の地図情報を示す図である。
【図7】実施の形態2における管理エリアの連携を説明する図である。
【図8】実施の形態3における交通情報システム3000の構成を示す図である。
【図9】実施の形態4における、交通情報システム1000の構成で監視する管理内容を示した概念図である。
【図10】実施の形態5における交通情報システム1000の構成で監視する管理内容を示した概念図である。
【図11】実施の形態6における交通情報システム1000の構成で監視する管理内容を示した概念図である。
【符号の説明】
【0126】
1a 端末側情報記憶部、1b 端末側機能部、1c 情報路、1d アンテナ、1a−1 機能制御情報記憶部、1a−2 通信制御情報記憶部、1a−3 端末側地図情報記憶部、1a−4 位置情報記憶部、1b−1 他端末監視部、1b−2 機器制御部、1b−3 設定保持部、1b−4 通信制御部、1b−5 位置補正部、1b−6 データ変換部、1b−7 情報設定部、1b−8 情報解析部、1b−9 測位部、1b−10 端末側通信部、1b−11 接続部、1b−12 通報部、10a,10b,10c 移動情報端末、102c 処理装置側地図情報、102d 管理エリア、102e−1 低優先度領域、102e−2 高優先度領域、102f−1 低監視度端末、102f−2 高監視度端末、102f−3 高監視度端末、2 情報処理装置、2a 送受信部、2b 情報路、2c 処理装置側地図情報、2d 管理エリア、2g 処理装置側情報記憶部、2h 処理装置側機能部、2j 情報路、2g−1 場所管理情報記憶部、2g−2 端末管理情報記憶部、2g−3 端末機能制御情報記憶部、2g−4 位置情報記憶部、2g−5 処理装置側地図情報記憶部、2h−1 端末管理部、2h−2 端末間距離算出部、2h−3 位置特定部、2h−4 端末位置補正部、2h−5 端末通知部、2h−6 端末引継ぎ部、2h−7 端末移動方向算出部、2h−8 端末トレース部、2h−9 端末設定部、20 情報作成部、200 広域地図情報、202d−1,202d−2,202d−3,202d−4,202d−5,202d−6,202d−7,202d−8,202d−9,202d−10,202d−11 管理エリア、202f−1,202f−2,202f−3,202f−4,202f−5 移動情報端末位置、301 移動情報端末、302 情報処理装置、302a 送受信部、302b 情報路、302c 処理装置側地図情報、302d 管理エリア、303 情報通信装置、303g 情報記憶部、303h 機能部、303j 情報路、303g−1 場所管理情報記憶部、303g−2 端末管理情報記憶部、303g−3 端末機能制御情報記憶部、303g−5 地図情報記憶部、303h−5 端末通知部、303h−9 端末設定部、41,42 T字路、401f−101,401f−102,401f−103,401f−104,401f−105,401f−106,401f−107,401f−108,401f−109 人位置、401f−201,401f−202,401f−203 自転車位置、401f−301,401f−302,401f−303,401f−304,401f−305,401f−306,401f−307,401f−308,401f−309 車両位置、501f−101,501f−102,501f−103,501f−104,501f−105 人位置、501f−301,501f−302,501f−303,501f−304,501f−305 車両位置、61,62 交差点、63 映画館、601f−101,601f−102,601f−103,601f−104,601f−105,601f−106,601f−107 人位置、601f−301,601f−302,601f−303,601f−304,601f−305,601f−306,601f−307,601f−308 車両位置、1000,2000,3000 交通情報システム。
【技術分野】
【0001】
この発明は、移動情報管理システムにおいて、移動情報端末から位置情報を収集し、端末間の接近を解析して、移動情報端末間の衝突防止や接近情報の通知、標識の変更、信号の制御を行うシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
移動端末を使用した交通情報システムとしては、携帯電話等の移動情報端末からの位置情報を収集し、車と人の情報に分類し、位置情報を道路情報にマッピングし管理する技術の開示がある(例えば特許文献1)。
【0003】
交通情報システムは、主に交通量に関する情報の収集のため、固定された情報収集装置より移動体の位置情報を収集していた。そして、移動情報端末には、収集した移動体の情報を元に、進行方向決めるための機能制御情報の内容表示に関係する技術の開示がある(例えば特許文献2)。
車載のナビゲーションシステム等では、機能制御情報と移動スタート地点、移動目的地を使用し、移動時の現在地を示すとともに、情報処理装置で位置特定機能や端末管理機能を使い、交通障害、交通規制、混雑、渋滞等の交通状況を解析した結果を、端末地図情報に重ねて表示するための目的に使用していた。また、機能制御情報は、移動目的地の情報と交通障害、交通規制、混雑、渋滞等の交通状況と合わせ、移動所要時間の表示にも使用している。
【特許文献1】特開2003−344068
【特許文献2】特開2001−148094
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の交通情報システムにおいては、交通障害、交通規制、混雑、渋滞等の交通状況の把握を目的にシステムが構築されていた。このため、人と自動車や、自動車同士の接近を監視する機能や、接近を監視する機能を実現することが難しいという問題がある。
【0005】
この発明は、人と自動車や、自動車同士の接近の監視を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の移動情報管理システムは、
複数に分割された所定のエリアのそれぞれのエリアを示す分割エリアごとに、前記分割エリアを管理する情報処理装置を備え、
前記分割エリアを管理する前記情報処理装置のそれぞれは、
測位した位置を位置情報として送信する移動情報端末から異なる時刻における前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
前記処理装置側受信部が受信した前記位置情報に基づいて、前記位置情報を送信した前記移動情報端末についての少なくとも移動方向と所定の時刻における存在位置とを含む移動情報を作成する情報作成部と、
前記情報作成部が作成した前記移動情報に基づいて、前記移動情報端末が自己の管理する分割エリアから他の情報処理装置が管理する分割エリアに移動するかどうかを判断し、移動すると判断した場合に、前記他の情報処理装置に前記移動情報を引き継ぐ端末引継ぎ部と
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、移動体同士の監視を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1〜図5を用いて実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態1における交通情報システム1000を説明するための概念図である。図2は、移動情報端末10aのブッロク図である。実施の形態1〜実施の形態6に登場する移動情報端末は、すべて図2の移動情報端末10aと同一の構成である。図3は、情報処理装置2のブッロク図である。実施の形態1〜実施の形態6に登場する情報処理装置は、すべて図3の情報処理装置と同一の構成である。図4は、実施の形態1における情報処理装置2が管理する管理エリアを示す図である。
図5は、移動情報端末10aと情報処理装置2のやりとりを示すフローチャートである。
【0009】
図1を参照して、交通情報システム1000の概要を説明する。この交通情報システム1000は、複数の移動情報端末10a、10b、10cと情報処理装置2とを備える。情報処理装置2は、情報路2bを介して送受信部2a(処理装置側送信部の一例、処理装置側受信部の一例)を備えている。移動情報端末10a、10b、10c等は、後述のように、GPS(Global Positioning System)信号を受信して位置を測位する。そして、測位した位置を位置情報として、情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、複数の移動情報端末10a、10b等からの位置情報を受信して、これらの移動情報端末の分布状況(位置、移動方向、移動の速さ等)を把握する。情報処理装置2は、把握した分布状況に基づき、所定の移動情報端末の位置、あるいは、移動方向、あるいは速さなどを示した地図情報を特定の、あるいは任意の移動情報端末に送信する。また、情報処理装置2は把握した分布状況に基づき、移動情報端末の通信機能を制御するための通信制御情報を送信する。また、情報処理装置2は把握した分布状況に基づき、移動情報端末の通信機能以外の所定の機能を制御するための機能制御情報を送信する。この機能制御情報は、移動情報端末の機能を制御する情報のほか、他の装置を制御する内容の情報であってもよい。図1では、機能制御情報により、自動車を制御する場合、及び信号機を制御する場合を示している。これらは実施の形態4で述べる。
【0010】
次に、図2を参照して移動情報端末10aの構成を説明する。移動情報端末10aは、端末側情報記憶部1aと端末側機能部1bとから構成される。端末側情報記憶部1aは、移動情報端末内で管理する情報群を記憶するそれぞれの記憶部から構成されている。機能制御情報記憶部1a−1は、移動情報端末の機能制御に関連する機能制御情報を記憶する。通信制御情報記憶部1a−2は、移動情報端末の通信に関連する通信制御情報を記憶する。端末側地図情報記憶部1a−3は、移動情報端末に内蔵した端末側地図情報を記憶する。位置情報記憶部1a−4は、移動情報端末から情報処理装置2に送信する位置情報を記憶する。
【0011】
他端末監視部1b−1は、他の移動情報端末を監視する。機器制御部1b−2は、移動情報端末の機器の制御、あるいは他の機器の制御を行う。設定保持部1b−3は、移動情報端末の外部より入力された情報を端末側情報記憶部1aに保存する。通信制御部1b−4は、移動情報端末の一連の通信機能を実現する。位置補正部1b−5は、移動情報端末が内部情報等を使用し位置情報を補正する。データ変換部1b−6は、移動情報端末が内部情報等を使用し位置情報を情報処理装置2へ通知データに変換する。情報設定部1b−7は、移動情報端末が端末側情報記憶部1aへの設定するためのインタフェースを提供する。情報解析部1b−8は、移動情報端末が受信した端末側情報記憶部1aを解析する。測位部1b−9は、GPS信号をもとに位置を測位する。端末側通信部1b−10は、アンテナ1dを介して情報を送受信する。接続部1b−11は、他の装置と接続する。通報部1b−12は、音や振動などによりユーザに通報する。情報路1cは、移動情報端末内の端末側情報記憶部1aと端末側機能部1bとを結合する。
【0012】
次に、図3を参照して情報処理装置2の構成を説明する。情報処理装置2は、送受信部2aを備える。送受信部2aは、移動情報端末10a等と通信を行う。処理装置側地図情報2cは、情報処理装置2の処理装置側地図情報記憶部2g−5に記憶されている。管理エリア2dは、処理装置側地図情報2cの中の情報処理装置2で管理するエリアを示す。
【0013】
情報処理装置2は、処理装置側情報記憶部2gと処理装置側機能部2hとから構成される。処理装置側情報記憶部2gは、情報処理装置2で管理する情報を記憶する複数の記憶部から構成されている。場所管理情報記憶部2g−1は、移動情報端末の処理の優先度を管理する場所管理情報を記憶する。端末管理情報記憶部2g−2は、移動情報端末の監視の必要度を管理する端末管理情報を記憶する。端末機能制御情報記憶部2g−3は、移動情報端末の機能を制御するための端末機能制御情報を記憶する。位置情報記憶部2g−4は、情報処理装置2が移動情報端末から受信した位置情報を記憶する。処理装置側地図情報記憶部2g−5は、情報処理装置2で管理する処理装置側地図情報を記憶する。
【0014】
端末管理部2h−1は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の端末を管理する。端末間距離算出部2h−2は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の端末間の距離管理する。位置特定部2h−3は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内における移動情報端末の位置を特定する。端末位置補正部2h−4は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内における移動情報端末の位置情報の誤差を補正する。端末通知部2h−5は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の移動情報端末に通知を行う。端末引継ぎ部2h−6は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の移動情報端末と他の情報処理装置2の移動情報端末との相互の移動を認識する。端末移動方向算出部2h−7は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の移動情報端末の移動速度や方向を認識する。端末トレース部2h−8は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の移動情報端末の移動の軌跡を管理する。端末設定部2h−9は、情報処理装置2の管理する処理装置側地図情報2c内の移動情報端末に対し端末の機能制御情報を決定し送信する。情報路2jは、情報処理装置2内の処理装置側情報記憶部2gと処理装置側機能部2hとを結合する。また、位置特定部2h−3、端末移動方向算出部2h−7、端末間距離算出部2h−2、及び端末トレース部2h−8は、所定の情報を作成する情報作成部20を構成する。
【0015】
図4を参照して、情報処理装置2の管理する管理エリア102dを説明する。図4において、処理装置側地図情報102cは、情報処理装置2の処理装置側地図情報記憶部2g−5が記憶する地図情報である。管理エリア102dは、処理装置側地図情報102cの中における情報処理装置2で管理するエリアである。低優先度領域102e−1は、情報処理装置2の端末管理部2h−1が、管理エリア102d内における監視の「優先度」を下げた領域である。この「優先度」は後述する。高優先度領域102e−2は、端末管理部2h−1が、管理エリア102d内における監視の優先度を上げた領域である。低監視度端末102f−1は、端末管理部2h−1が、管理エリア102d内における監視の「必要度」を下げた移動情報端末である。この「必要度」は後述する。高監視度端末102f−2、高監視度端末102f−3は、端末管理部2h−1が管理エリア102d内における監視の必要度を上げた移動情報端末である。
【0016】
次に動作について説明する。図5を参照して説明する。
(1)移動情報端末10aは測位した位置情報を情報処理装置2に送信する(S11)。
(2)情報処理装置2では、移動情報端末10aから送信された位置情報を送受信部2aで受信し、情報路2bを経由し位置情報を得る(S12)。
(3)情報処理装置2では、受信した位置情報を元に、情報処理装置2で管理する処理装置側地図情報の管理エリア2d内の位置情報に変換する。そして、位置特定部2h−3が、移動情報端末10aの位置を、図4に示すように、地図上の位置として認識する(S13)。
(4)情報処理装置2では、複数の移動情報端末10b,10c等に対して同様の処理を行うことにより、処理装置側地図情報2cの管理エリア2d上で、移動情報端末10a〜10cの分布状況を把握することができる(S14)。情報処理装置2は、把握した分布状況に基づき、情報を移動情報端末に送信する。具体的に説明する。情報作成部20の位置特定部2h−3は、送受信部2aが受信した位置情報と処理装置側地図情報記憶部2g−5が記憶する処理装置側地図情報とに基づいて、移動情報端末の位置を処理装置側地図情報の地図上に特定位置として特定する。そして、処理装置側地図情報を用いて、特定位置を含む端末位置特定地図を作成する。また、情報作成部20の端末間距離算出部2h−2は、所定の移動情報端末の特定位置を対象特定位置として選択する。そして、特定対象位置の周辺に位置する少なくとも一つの他の移動情報端末の特定位置を周辺位置として選択し、選択した対象特定位置と選択した周辺位置との距離を周辺位置距離として算出する。
【0017】
また、送受信部2aは、複数の移動情報端末10a等のそれぞれが送信した異なる時刻における位置情報を受信する。そして、情報作成部20の端末移動方向算出部2h−7は、送受信部2aが受信した異なる時刻の前記位置情報に基づいて、移動情報端末の移動方向を算出する。
【0018】
このように、情報処理装置2では、移動情報端末10aの位置、端末間の距離、及び移動方向等を把握することができる。そして、処理装置側送信部4は、情報作成部20が作成した端末位置特定地図、端末間距離算出部2h−2が算出した周辺位置距離、端末移動方向算出部2h−7が算出した移動情報端末の移動方向等の情報を複数の移動情報端末のうちの所定の移動情報端末に送信する
【0019】
次に、優先度と必要度とについて、図4を参照して説明する。まず、管理エリアの所定の領域に設定する優先度について説明する。
(1)情報処理装置2では、端末管理部2h−1が、処理装置側地図情報102c上で管理する管理エリア102dの所定の領域に対し、任意の場所に対し監視の「優先度」を設定することができる。例えば、端末管理部2h−1は手動入力による設定領域を受け付けて設定する。この優先度は、例えば「優先度1〜優先度10」のように複数の段階を設定することができる。
(2)情報処理装置2の端末管理部2h−1は、管理エリア102dのうち、監視の「優先度」を下げる低優先度領域102e−1や、監視の「優先度」を上げる高優先度領域102e−2を設定する。情報作成部20は、送受信部2aが位置情報を受信した場合、受信した位置情報をもとに、その位置情報の示す位置が優先度の設定された領域内のものかどうかを判断する。情報作成部20は、領域内と判断した場合は、優先度に応じて移動情報の作成の重み付けを行う。情報作成部20は、「優先度」の高い領域の精度を上げて処理を行い、「優先度」の低い領域の精度を荒くし処理する。これにより、全て一律の精度で処理を行う必要が無くなる。
【0020】
このため、情報処理装置2では、処理装置側地図情報102cの管理エリア102d内の地図上における低監視度端末102f−1等の分布状況を把握する処理において、精度を荒くした移動情報端末については負荷を軽減することができる。
【0021】
次に、端末管理部2h−1が移動情報端末に設定する「必要度」について説明する。
(1)情報処理装置2では、処理装置側地図情報102cのうち管理エリア102dに存在する任意の低監視度端末102f−1〜高監視度端末102f―3等に対し、端末管理部2h−1が監視の必要性のレベルを示す「必要度」を付ける端末管理情報を設定することができる。
(2)情報処理装置2は、管理エリア102dの内の低監視度端末102f−1等に対して、監視の「必要度」を下げる低監視度端末102f−1、監視の「必要度」を上げる高監視度端末102f−2、高監視度端末102f−3を設定することで、これら移動情報端末から受信した位置情報に重み付けを行い、「必要度」の高い高監視度端末102f−2、高監視度端末102f−3を「必要度」の低い低監視度端末102f−1よりも優先的に処理する。これにより、一律に全て同じように処理を行う必要が無くなる。
(3)必要度についての各構成要素の動作は次のようである。低監視度端末102f−1等は、自己を識別するための固有の識別データを有している。端末管理部2h−1は、固有の識別データを有する複数の移動情報端末の少なくともいずれかについて、監視対象としての必要度を識別データと関連付けて予め登録する。この移動情報端末は、位置情報を送信する場合、識別データを位置情報に付加して送信する。情報処理装置2の送受信部2a(前記処理装置側受信部)が、この移動情報端末から識別データが付加された位置情報を受信すると、前記情報作成部20は、送受信部2a(処理装置側受信部)が受信した識別データにより、受信した位置情報が端末管理部2h−1により必要度が登録された移動情報端末に対応する位置情報かどうかを判断する。そして、必要度が登録された移動情報端末に対応する位置情報と判断した場合には、必要度が登録されている移動情報端末についての移動情報を、必要度が登録されていない移動情報端末の移動情報よりも優先して作成する。このため、情報処理装置2では、処理装置側地図情報102cの管理エリア102d内の地図上における移動情報端末1の分布状況の把握処理において、処理の優先度を落とした移動情報端末分の負荷を軽減することができる。
【0022】
(1)移動情報端末に設定する監視の「必要度」と、管理エリア102d内の領域に設定する監視の「優先度」を組合せて使用することで、特定の移動情報端末の監視を集中的に行い、また、特定の移動情報端末の監視を間引くことも可能となる。
(2)また、管理エリア102d内において、監視の「優先度」が低い低優先度領域102e−1に向かう低監視度端末102f−1からの位置情報の通知間隔については、次の制御が可能である。すなわち、端末設定部2h−9は、端末機能制御情報記憶部2g−3から、低監視度端末102f−1が送信する位置情報の通知間隔を長くする制御に関する通信制御情報を選択し、低監視度端末102f−1に送信する。低監視度端末102f−1がこの通信制御情報を受信すると、受信した通信制御情報の内容に基づき通信制御部1b−4は位置情報の送信間隔を長くする。
(3)一方、管理エリア102d内の監視の「優先度」が高い高優先度領域102e−2に向かう高監視度端末102f−2、高監視度端末102f−3については、端末設定部2h−9は、位置情報の通知間隔を短くする通信制御情報を選択し、送信する。この様に制御することで、情報処理装置2の処理装置側地図情報2cの管理エリア2dにおける地図上の移動情報端末に対する分布状況の把握処理の精度を上げながら、処理の負荷を軽減することができる。
【0023】
以上の様に、移動情報端末と情報処理装置の構成により、情報処理装置で管理する地図情報管理エリアにおける地図上の移動情報端末の分布状況を把握することができる。
【0024】
実施の形態1の情報処理装置は、情報作成部が端末位置特定地図を作成するので、移動情報端末同士の位置関係を把握することができる。また、情報処理装置は端末位置特定地図を移動情報端末に送信するので、移動情報端末の側も周囲の移動情報端末を確認することができる。
【0025】
実施の形態2.
次に、図6、図7を用いて実施の形態2を説明する。実施の形態2は、実施の形態1に示した交通情報システム1000を複数組合せることにより、より大きな地図情報を管理できる交通情報システム2000(移動情報管理システムの一例)に関する実施形態である。図6は、情報処理装置の地図情報を複数集めた広域の地図情報を示す図である。図7は、管理エリアの連携を説明する図である。
【0026】
図6に示すように、交通情報システム2000は、複数に分割された広域地図情報200のエリアのそれぞれの管理エリア202d−1〜202d−11(以下、管理エリア202d−1等を分割エリアともいう。)ごとに、この管理エリア202d−1等ごとに一つの情報処理装置が対応して管理する。分割エリアを管理する情報処理装置では、送受信部2aは、移動情報端末から異なる時刻における位置情報を受信する。情報作成部20は、処理装置側通信部が受信した位置情報に基づき、位置情報を送信した移動情報端末について、少なくとも移動方向と所定の時刻における存在位置とを含む移動情報を作成する。端末引継ぎ部2h−6は、情報作成部20が作成した移動情報に基づき、移動情報端末が自己(情報処理装置)の管理する分割エリアから他の情報処理装置が管理する分割エリアに移動するかどうかを判断する。そして、移動すると判断した場合に、他の情報処理装置に移動情報を引き継ぐ。
【0027】
図6、図7を説明する。図7の(a)〜(j)は管理エリア同士の連携関係を示している。図6において、広域地図情報200は、情報処理装置2の地図情報を複数集めて構成される。管理エリア202d−1〜202d−11は、広域地図情報200を分割したエリア(分割エリア)である。
(a)分割エリアのうち、管理エリア202d−1、及び202d−2は、図7に示すように、情報処理装置が独立して管理する管理エリアである。
(b)管理エリア202d−3は、管理エリア202d−4及び管理エリア202d−5の情報通信装置と連携して管理される管理エリアである。
(c)管理エリア202d−4は、管理エリア202d−3、管理エリア202d−5、管理エリア202d−6の情報通信装置と連携して管理される。
(d)管理エリア202d−5は、管理エリア202d−3、管理エリア202d−4、管理エリア202d−6の情報通信装置と連携して管理される。
(e)管理エリア202d−6は、管理エリア202d−4、管理エリア202d−5、管理エリア202d−7、管理エリア202d−8の情報通信装置と連携して管理される。
(f)管理エリア202d−7は、管理エリア202d−6、管理エリア202d−8の情報通信装置とが連携して管理される
(g)管理エリア202d−8は、管理エリア202d−6、管理エリア202d−7、管理エリア202d−9の情報通信装置と連携して管理される。
(h)管理エリア202d−9は、管理エリア202d−8の情報通信装置と連携しつつ、管理エリア202d−10、管理エリア202d−11を管理している情報処理装置にエリア内の一部の管理を任せるエリアである。
(i)(j)管理エリア202d−10と管理エリア202d−11は、管理エリア202d−9の情報通信装置と連携しつつ、管理エリア202d−9、管理エリア202d−10を管理する情報処理装置に管理されるエリアである。
【0028】
移動情報端末位置202f−1は、移動情報端末の位置情報より算出した管理エリア202d−3内を移動中の移動情報端末の地図上の位置である。同様に、移動情報端末位置202f−2は、管理エリア202d−3内を移動中の移動情報端末位置である。移動情報端末位置202f−3は、管理エリア202d−6内を移動中の移動情報端末位置である。移動情報端末位置202f−4は、管理エリア202d−9内を移動中の移動情報端末位置である。移動情報端末位置202f−5は、管理エリア202d−11内を移動中の移動情報端末位置である。
【0029】
次に動作について説明する。
まず、移動情報端末位置202f−1、移動情報端末位置202f−2についての動作を説明する。
(1)管理エリア202d−3を移動中の移動情報端末位置202f−1は、管理エリア202d−4へ通じる道を移動中である。なお、前述のように一つの管理エリアには一つの情報処理装置が対応して管理する。管理エリアを管理する情報処理装置は、管理エリア内に存在する移動情報端末を監視する。例えば管理エリア202d−3を管理する情報処理装置は、管理エリア202d−3内に存在する移動情報端末位置202f−1、202f−2を監視する。他の管理エリアについても同様である。
(2)管理エリア202d−3を移動中の移動情報端末位置202f−2は、管理エリア202d−5に向かって移動中である。
(3)管理エリア202d−3を管理する情報処理装置は、端末引継ぎ部2h−6を使い、移動情報端末位置202f−1については管理エリア202d−4を管理する情報処理装置と連携し処理を行う。また、移動情報端末位置202f−2については、202d−5を管理する情報処理装置と連携して処理を行う。
(4)たとえば、移動情報端末位置202f−1の移動中の道が管理エリア202d−4において監視の優先度が高い設定の場合、管理エリア202d−3を管理する情報処理装置は、移動情報端末位置202f−1が管理エリア202d−4に移動する以前から、移動情報端末位置202f−1に関する位置情報を管理エリア202d−4を管理する情報処理装置に引き継ぐ。
(5)また、移動情報端末位置202f−2の移動中の道が管理エリア202d−4において監視の優先度が低い設定の場合、管理エリア202d−3の情報処理装置は、移動情報端末位置202f−2が管理エリア202d−5に移動する場合であっても、移動情報を管理エリア202d−4の情報処理装置に通知しない。本例は、必ずしも通知を行うことや行わないことを規定するものではなく、優先度により処理を変えられることを定義している。
【0030】
次に、移動情報端末位置202f−3の動作について説明する。
(1)管理エリア202d−6を移動中の移動情報端末位置202f−3は、管理エリア202d−8へ通じる道を移動中である。
(2)管理エリア202d−6の情報処理装置は、管理エリア202d−4、管理エリア202d−5、管理エリア202d−7、及び管理エリア202d−8のそれぞれの情報処理装置と連携している。このため、管理エリア202d−6の情報処理装置は、移動情報端末位置202f−3については管理エリア202d−8の情報処理装置と連携して処理を行う。
(3)たとえば、移動情報端末位置202f−3の移動中の道が管理エリア202d−8では監視の優先度が設定されていない場合、管理エリア202d−6は、移動情報端末位置202f−3が管理エリア202d−8に移動時に位置情報を管理エリア202d−4に通知し引き継ぐ。
(4)本例は、必ずしも本タイミングにて通知を行うことを規定するものではなく、位置情報を引き継げることを定義している。
【0031】
次に、移動情報端末位置202f−4と移動情報端末位置202f−5について説明する。
まず、移動情報端末位置202f−4について説明する。
(1)管理エリア202d−9には、移動情報端末位置202f−4と移動情報端末位置202f−5が存在している。
(2)しかし、移動情報端末位置202f−5は、管理エリア202d−11内のため、管理エリア202d−9の情報処理装置は監視しない。
(3)管理エリア202d−9の移動情報端末位置202f−4は、管理エリア202d−10に向かって移動中である。
(4)管理エリア202d−9の情報処理装置は、管理エリア202d−8、管理エリア202d−10、管理エリア202d−11の情報処理装置と連携する。このため、管理エリア202d−9の情報処理装置は、移動情報端末位置202f−4については管理エリア202d−10の情報処理装置と連携して処理を行う。
(5)たとえば、移動情報端末位置202f−4の移動中の道が管理エリア202d−10では監視の優先度が設定されていない場合、管理エリア202d−9の情報処理装置は、移動情報端末位置202f−4が管理エリア202d−10に移動時に、管理エリア202d−10の情報処理装置に通知し引き継ぐ。
【0032】
次に、移動情報端末位置202f−5について説明する。
(1)管理エリア202d−11にて監視中の移動情報端末位置202f−5は、管理エリア202d−9へ通じる道を管理エリア202d−9に向かって移動中である。
(2)管理エリア202d−11の情報処理装置は、管理エリア202d−9の情報処理装置と連携して処理を行う。
(3)たとえば、移動情報端末位置202f−5の移動中の道が管理エリア202d−9では監視の優先度が設定されていない場合、管理エリア202d−11の情報処理装置は、移動情報端末位置202f−5が管理エリア202d−9に移動時に、位置情報を管理エリア202d−9の情報処理装置に通知し引き継ぐ。
(4)本例は、必ずしも本タイミングにて通知を行うことを規定するものではなく、位置情報を引き継げることを定義している。
【0033】
以上の様に、複数の管理エリア202d−3から管理エリア202d−11の所定のもの同士が連携することで、管理エリア202d−3から管理エリア202d−11の管理しているエリア内部を移動中の移動情報端末を監視し、処理装置側地図情報2cの管理エリア内の地図上において移動情報端末の分布状況の把握と同じ様に扱うことができる。
【0034】
実施の形態2の交通情報システムは、端末引継ぎ部が移動情報を他の情報処理装置に引き継ぐので、広範囲に移動情報端末を監視することができる。
【0035】
実施の形態2の交通情報システムは、端末管理部が優先度を設定するので、処理の負荷を低減することができる。
【0036】
実施の形態2の交通情報システムは、端末引継ぎ部が優先度の確認結果に基づき移動情報を他の情報処理装置に引き継ぐので、移動情報端末を効率的に管理することができる。
【0037】
実施の形態2の交通情報システムは、端末管理部が必要度を設定するので、処理の負荷を低減することができる。
【0038】
実施の形態3.
次に図8を用いて実施の形態3の交通情報システム3000を説明する。実施の形態3の交通情報システム3000は、実施の形態1の交通情報システム1000に「情報通信装置」を付加することにより、情報処理装置の負荷を軽減できるシステムである。
【0039】
図8は、交通情報システム3000の構成を示す図である。これは、実施の形態1の構成に、情報通信装置303を付加した構成である。図8に示すように、本実施の形態の交通情報システム3000は、移動情報端末301、送受信部302aを備えた情報処理装置302、及び情報通信装置303を備える。なお移動情報端末301は、複数の存在を想定している。前述のように、実施の形態1〜実施の形態6における移動情報端末、及び情報処理装置は同一の構成である。図に示すように情報通信装置303は、情報記憶部303gと機能部303hから構成されている。これらは、図3の情報処理装置2の構成要素の一部を抜き出した構成となっている。
【0040】
情報記憶部303gは、場所管理情報記憶部303g−1、端末管理情報記憶部303g−2、端末機能制御情報記憶部303g−3、地図情報記憶部303g−5を備える。機能部303hは、端末通知部303h−5、端末設定部303h−9を備える。
【0041】
場所管理情報記憶部303g−1は、移動情報端末301の処理の優先度を管理する場所管理情を記憶する。端末管理情報記憶部303g−2は、移動情報端末の監視の必要度を管理する端末管理情報を記憶する。端末機能制御情報記憶部303g−3は、移動情報端末の機能を制御するための端末機能制御情報を記憶する。地図情報記憶部303g−5は、情報通信装置303で管理する処理装置側地図情報302cを記憶する。処理装置側地図情報302cには、管理エリア302dが設定される。
【0042】
端末通知部303h−5は、情報処理装置302の管理する処理装置側地図情報302c内の移動情報端末301に通知を行う。端末設定部303h−9は、情報処理装置302の管理する処理装置側地図情報302c内の移動情報端末301に対し、端末の機能制御情報を決定し送信する。情報路303jは、情報通信装置303内の情報記憶部303gと機能部303hを結合する。
【0043】
次に、情報処理装置302が移動情報端末301から位置情報を取得する動作について説明する。
(1)移動情報端末301は、実施の形態1と同様に位置情報を情報処理装置302に対し送信する。
(2)情報処理装置302では、移動情報端末301から送信された位置情報を送受信部302aと情報路302bを経由し受信する。
(3)情報処理装置302では、受信した位置情報を元に、位置特定部2h−3を使い処理装置側地図情報302cの管理エリア302d内における位置情報に変換し、移動情報端末301の位置を管理エリア302d内の位置として認識する。
(4)情報処理装置302では、複数の移動情報端末301に対して同様の処理を行うことで、情報処理装置302で管理する処理装置側地図情報302cの管理エリア302d内の地図上の移動情報端末301の分布状況を把握することができる。
【0044】
次に、情報通信装置303の動作を説明する。
(1)情報通信装置303は、端末機能制御情報記憶部303g−3が蓄積した端末機能制御情報や地図情報記憶部303g−5が蓄積した地図情報を、場所管理情報記憶部303g−1の記憶する場所管理情報や、端末管理情報記憶部303g−2の記憶する端末管理情報に基づき、端末設定部303h−9を使い、移動情報端末301に送信する。
(2)端末機能制御情報記憶部303g−3や、地図情報記憶部303g−5は、情報処理装置302から情報通信装置303宛に送信された端末機能制御情報記憶部2g−3の端末機能制御情報や、処理装置側地図情報記憶部2g−5の処理装置側地図情報を保持できる。
(3)このため、情報処理装置302が全ての移動情報端末301に対する機能制御情報記憶部1a−1の記憶する機能制御情報や、通信制御情報記憶部1a−2の記憶する通信制御情報、端末側地図情報記憶部1a−3の記憶する端末側地図情報を送信する必要が無くなり、情報処理装置302の送信先への制御の負荷を軽減させることができる。
【0045】
次に、移動情報端末301送信条件の制御について説明する。
(1)移動情報端末301の情報設定部1b−7は、端末側通信部1b−10が位置情報を送信する場合の通知間隔、通知の有無などの送信条件を設定する。情報設定部1b−7は、ユーザからの手動操作を受け付けて送信条件を設定してもよい。
また、移動情報端末301が、情報処理装置302から端末移動方向算出部2h−7が算出した自己(移動情報端末301)の速さ、または移動方向を受信し、受信した自己の速さや、または移動方向に基づいて送信条件を自動的に設定してもよい。
例えば、ユーザは、移動情報端末301について、情報処理装置302や情報通信装置303に送信する位置情報の通知間隔、通知の有無等を、情報設定部1b−7を使い手動で設定する。あるいは、位置情報や移動速度から移動情報端末301自体で計算して求められた値により、情報設定部1b−7が、自動的に設定することも可能である。前記の自動的に設定する場合については、通信制御情報記憶部1a−2がテーブル化した通信制御情報を格納しており、情報設定部1b−7は、テーブルから所定の値を選択し、送信条件を決定する。
(2)次のように送信条件を設定してもよい.情報処理装置302や情報通信装置303から通知された端末機能制御情報に基づき、設定保持部1b−3により送信条件を設定することができる。すなわち、情報処理装置302は、移動情報端末301に送信条件(例えば、位置情報の送信間隔や送信有無)を含む通信制御情報を送信する。移動情報端末301の端末側通信部1b−10がこの通信制御情報を受信すると、設定保持部1b−3は、通信制御情報記憶部1a−2にテーブル形式で記憶している通信制御情報のデータの少なくとも一部を、受信した通信制御情報の送信条件のデータに置換え格納する。情報設定部1b−7は、設定保持部1b−3が置き換え格納したデータに基づき、送信条件を設定する。
(3)また、次のように送信条件を設定してもよい。他の移動情報端末が送信する位置情報の通知間隔や、あるいは位置情報の有無など、他の端末を監視し、同調させる他端末監視部1b−1を備える移動情報端末301とする。これにより、情報処理装置302で管理する処理装置側地図情報302cの管理エリア302d内の地図上における移動情報端末301の分布状況を把握する処理の軽減を図ることができる。他端末監視部1b−1は、他の移動情報端末が情報処理装置302へ送信する位置情報の送信間隔や送信有無を監視する。例えば、通信制御情報記憶部1a−2は、位置情報の送信間隔の規定値を格納している。通信制御部1b−4は、他端末監視部1b−1による監視の結果、前記規定値が変化した場合に、送信間隔や送信有無等の送信条件を変更する。端末側通信部1b−10は、通信制御部1b−4が変更した送信条件に従って、位置情報を情報処理装置302に送信する。
(4)また、次のように送信条件の他、移動情報端末の機能を制御することができる。移動情報端末301では、端末側通信部1b−10が、測位部1b−9が測位した位置を位置情報として情報処理装置302に送信する。位置情報には移動情報端末301の識別データ(例えば固有のID)が含まれており、情報処理装置302は位置情報を受信すると、端末の位置及び、いかなる端末かを特定できる。情報処理装置302は、前記位置情報を受信すると機能制御情報を移動情報端末301に送信する。そして、端末側通信部1b−10は、位置情報を受信した情報処理装置302から、機能制御情報を受信する。機能制御情報は、通常、移動情報端末の機能を制御する情報である。また、後述するように、機能制御情報は、他の機器(例えば自動車)を制御するための情報の場合もある。設定保持部1b−3は、端末側通信部1b−10が受信した機能制御情報を機能制御情報記憶部1a−1に記憶させる。そして、機器制御部1b−2は、設定保持部1b−3が機能制御情報記憶部1a−1に記憶させた機能制御情報に基づき制御を行う。機器制御部1b−2は、制御情報の内容に従って制御を行なう。自己の装置を制御するための情報であれば自己の装置を制御し、他の装置を制御する情報であれば他の装置を制御する。情報通信装置303は、端末機能制御情報の内容により、端末通知部303h−5を使い、移動情報端末1へ送信することもある。
【0046】
以上の様に、情報処理装置302で管理する処理装置側地図情報302cの管理エリア302d内の地図上の移動情報端末301の分布状況を把握する処理に対する負荷を軽減することで、情報処理装置302に必要な計算能力を軽減し、高性能な計算能力を持たない演算機にてシステムを構成できる。
【0047】
実施の形態3の移動情報端末は、情報設定部が設定した送信条件により位置情報を送信するので、状況に応じた位置情報を提供することができる。また位置情報の送信の効率化を図ることができる。
【0048】
実施の形態3の移動情報端末は、受信した制御情報に基づいて送信条件を設定するので、遠隔から送信条件を設定することができる。
【0049】
実施の形態3の移動情報端末は、他端末監視部による他の移動情報端末の送信状況の監視結果により送信条件を決定するので、設定の手間を省くことができる。また、他の移動情報端末間の送信条件の均一化を測ることができる。
【0050】
実施の形態3の移動情報端末は、受信した制御情報により機器制御部が制御するので、その移動情報端末が送信した位置情報の示す場所のその移動情報端末を制御することができる。
【0051】
実施の形態4.
次に図9を用いて実施の形態4を説明する。実施の形態4は、実施の形態1の交通情報システム1000における情報処理装置2の処理装置側地図情報記憶部2g−5の処理装置側地図情報2cにおいて、管理エリア2d内の制御内容に関する実施形態である。
【0052】
図9は、実施の形態1の構成で監視する移動情報端末の位置情報を、情報処理装置2の処理装置側地図情報2c上において移動情報端末の管理内容を示した概念図である。
図9において、
(1)人の位置を示す人位置401f−101〜401f−109は、移動情報端末の位置情報に付加された「補助情報」により人の移動と設定された移動情報端末の位置である。
(2)自転車位置401f−201〜401f−203は、移動情報端末の位置情報に付加された「補助情報」により自転車の移動と設定された移動情報端末の位置である。
(3)車両位置401f−301〜401f−309は、移動情報端末の位置情報に付加された「「補助情報」により、自動車の移動と設定された移動情報端末の位置である。
(4)なお、例えば「車両位置401f−301に存在する移動情報端末」を単に「車両位置401f−301」という場合がある。人位置、自転車位置についても同様である。また、以下に説明する実施の形態5、実施の形態6も同様である。
【0053】
次に動作について説明する。
(1)人位置401f−101は、情報処理装置2に送信する位置情報としてのGPSデータに、情報設定部1b−7を使い手動で設定した「人による移動」(測位の対象)の補助情報を付加して送信する。すなわち、情報設定部1b−7は、測位部1b−9による測位の対象となる移動体の種類を「人」として受け付け、受け付けた前記移動体の種類を設定する。端末側通信部1b−10は、測位部1b−9が測位した位置情報に前記の「人」を補助情報として付加し、この補助情報を付加した位置情報を情報処理装置に送信する。
(2)情報処理装置2では、受信した位置情報としてのGPSデータを位置特定部2h−3を使い処理装置側地図情報記憶部2g−5の処理装置側地図情報と照合する。
(3)そして、情報処理装置2で管理している処理装置側地図情報2cとずれている場合、端末位置補正部2h−4を使い、処理装置側地図情報2cの地図上に合わせる処理を行い、端末管理部2h−1にて人位置401f−101を管理する。
【0054】
(1)自転車位置401f−201である移動情報端末は、情報処理装置2に送信する位置情報を作成時、端末側地図情報記憶部1a−3の端末側地図情報を基に、データ変換部1b−6がGPSデータを地図上の位置情報に変換する。そして、地図上の位置情報に変換した地図上の位置情報に「自転車」と設定した補助情報を付加して、端末側通信部1b−10により情報処理装置2に送信する。すなわち、移動情報端末が情報処理装置2へ送信する位置情報については、移動情報端末は計測したGPSデータを、データ変換部1b−6により自己の有する地図情報上の位置情報に変換する。そして、地図情報上の位置情報に変換したデータを情報処理装置2に通知する。また、通知の際には、補助情報を付加する。
(2)情報処理装置2では、受信した位置情報と情報処理装置2で管理している処理装置側地図情報を照合し、情報処理装置2で管理している処理装置側地図情報とずれている場合、端末位置補正部2h−4を使い、処理装置側地図情報上に合わせる処理を行い、自転車位置401f−201を端末管理部2h−1にて管理する。情報処理装置2は、自転車位置401f−201の異なる時刻における複数の位置情報を集め、端末移動方向算出部2h−7を使い移動方向と移動速さを求め、自転車位置401f−201を管理する。すなわち、送受信部2aは、移動情報端末が異なる時間に送信した複数の前記位置情報を受信する。端末移動方向算出部2h−7は、送受信部2aが受信した異なる時間における複数の位置情報に基づき、移動情報端末の速さと移動方向との少なくともいずれかを算出する。位置特定部2h−3は、端末移動方向算出部2h−7が算出した移動情報端末の速さと移動方向との少なくともいずれかを処理装置側地図情報の示す地図上に反映する。
【0055】
(1)車両位置401f−301の移送情報端末は、情報処理装置2に送信する位置情報としてのGPSデータを、端末側地図情報に基づき位置補正部1b−5を使い補正し、補助情報を付加せず送信する。すなわち、測位部1b−9により自己の位置を測位すると、位置補正部1b−5が端末側地図情報に基づいて、前記測位部1b−9が測位した前記位置を補正する。そして、端末側通信部1b−10は、位置補正部1b−5の補正した位置を位置情報として情報処理装置に送信する。なお、移動情報端末が保持している端末側地図情報については、設定保持部1b−3は、情報処理装置や情報通信装置から送信された地図情報を、端末側地図情報記憶部1a−3に記憶している端末側地図情報と置き換え格納することができる。また、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報については、移動情報端末が計測したGPSデータを補正することなく情報処理装置に位置情報として送信してもよい。この場合、情報処理装置の位置特定部2h−3は、移動情報端末から受信した位置情報としてのGPSデータをもとに、自己が管理する処理装置側地図情報2c上の位置情報として解析する。また、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報については、位置補正部1b−5が、移動情報端末の端末側地図情報を使い、計測したGPSデータを補正するようにしてもよい。この場合、補正したGPSデータを位置情報として情報処理装置に送信する。
(2)情報処理装置2では、受信した位置情報のGPSデータを地図情報と照合し、位置特定部2h−3を使い、処理装置側地図情報上に合わせる処理を行い、車両位置401f−301を端末管理部2h−1にて管理する。
(3)そして、情報処理装置2は、車両位置401f−301を示している移動情報端末から異なる時刻における位置情報を集め、端末移動方向算出部2h−7により、移動方向と移動速さを算出する。そして、求めた方向、速さから、端末管理部2h−1は「自動車」と判定し、この時点で、端末設定部2h−9が車両位置401f−301について補助情報を「自動車」と設定し管理を行う。具体的に説明する。上記の場合、移動情報端末は、位置情報に自己を識別する識別データ付加して送信している。端末移動方向算出部2h−7は、送受信部2aが受信した異なる時間における複数の位置情報に基づいて、移動情報端末の速さ、方向を算出する。端末管理部2h−1は、端末移動方向算出部2h−7が算出した移動情報端末の速さ、移動方向に基づいて、移動情報端末が配置されている移動体の種類(人、自転車、車両など)を予測し、予測した動体の種類を測位対象予測情報として作成する。上記の例では、測位対象予測情報は「自動車」である。端末管理情報記憶部2g−2は、端末管理部2h−1の作成した測位対象予測情報を移動情報端末の識別データと関連付けて記憶する。端末設定部2h−9は、端末管理情報記憶部2g−2に記憶した「自動車」の測位対象予測情報を、補助情報として設定し管理する。送受信部2aは、端末設定部2h−9が「自動車」と設定した「補助情報」を前記識別データを有する移動情報端末に向けて送信する。一方、移動情報端末の側では、端末側通信部1b−10が情報処理装置から補助情報(測位対象予測情報)を受信すると、受信した補助情報に基づいて、情報設定部1b−7が自己の配置される移動体の種類として、受信した「補助情報」の示す「自動車」を設定する。その後は、端末側通信部1b−10は、位置情報に情報設定部1b−7が設定した移動体の種類である「自動車」を補助情報として付加し、この補助情報を付加した位置情報を情報処理装置に送信する。
(4)補助情報を「自動車」と設定された車両位置401f−301の移動情報端末は、情報処理装置2に送信する位置情報に情報処理装置2から設定された補助情報を付加し送信する。すなわち、移動情報端末の側では、端末側通信部1b−10が情報処理装置から補助情報(測位対象予測情報)を受信すると、受信した補助情報に基づいて、情報設定部1b−7が自己の配置される移動体の種類として、受信した「補助情報」の示す「自動車」を設定する。その後は、端末側通信部1b−10は、位置情報に情報設定部1b−7が設定した移動体の種類である「自動車」を補助情報として付加し、この補助情報を付加した位置情報を情報処理装置に送信する。
【0056】
(1)車両位置401f−302の移動情報端末は、情報処理装置2に送信する位置情報を作成時、情報処理装置2から受信した処理装置側地図情報2cを基に、データ変換部1b−6を使用することにより、GPSデータから地図上の情報に変換する。地図情報とのずれは位置補正部1b−5が補正し、補助情報として「自動車」を設定し、情報処理装置2に送信する。具体的には、情報処理装置2は、地図情報を処理装置側地図情報として送信する。移動情報端末は、端末側通信部1b−10により情報処理装置が送信した処理装置側地図情報を受信する。設定保持部1b−3は、端末側通信部1b−10が受信した処理装置側地図情報を端末側地図情報記憶部1a−3が記憶する端末側地図情報と置き換える。位置補正部1b−5は、設定保持部1b−3が置き換えた処理装置側地図情報に基づいて、測位部1b−9が測位した位置を補正する。
(2)情報処理装置2では位置特定部2h−3を使い、受信した位置情報と情報処理装置2で管理している処理装置側地図情報2cとを照合し、位置情報を処理装置側地図情報2c上に合わせる処理を行い、車両位置401f−302を管理する。このように、端末位置補正部2h−4は、処理装置側地図情報記憶部2g−5が記憶する処理装置側地図情報に基づいて、送受信部2aが受信した位置情報の示す位置を補正する。位置特定部2h−3は、端末位置補正部2h−4が補正した位置を処理装置側地図情報記憶部2g−5が記憶する処理装置側地図情報の示す地図上の位置に反映する。
【0057】
(1)車両位置401f−303は、情報処理装置2に送信する位置情報のGPSデータを車両位置401f−303が内蔵している端末地図情報で補正し、補助情報を「自動車」と設定し、「時間情報」と「補助情報」とを「位置情報」に付加し、情報処理装置2に送信する。
(2)情報処理装置2では、受信した位置情報のGPSデータを処理装置側地図情報2cと照合し、車両位置401f−303を管理する。すなわち、通信制御部1b−4は、情報処理装置2に送信する位置情報に対して、送信時における時刻を示す時間情報(送信時刻情報)を付加する。そして、端末側通信部1b−10は、時間情報の付加された位置情報を情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、時間情報の付加された位置情報を受信すると、位置特定部2h−3が位置情報に付加された時間情報を元に、その位置を処理装置側地図情報2cに反映する。端末管理部2h−1は、時間経過における地図上の移動情報端末の位置を把握し、管理する。
【0058】
その他の移動情報端末も上述の方法のいずれかもしくは組合せにて、情報処理装置2に位置情報を通知する。その結果、情報処理装置2で集められた位置情報を処理装置側地図情報2cに重ね合せた結果が図5に示す内容となる。
【0059】
(1)図9において、破線で囲んだT字路41における自転車位置401f−202と車両位置401f−302の例では、T字路41の道路を直進中の車両位置401f−302とT字路41の道路の角に向かって進行中の自転車位置401f−202が出会う前を示している。車両位置401f−302の移動情報端末は、図1の自動車に配置された移動情報端末10cの状態である。すなわち、車両に配置されているとともに、車両を制御する車両制御装置に接続されている。
(2)情報処理装置2は、自転車位置401f−202と車両位置401f−302の速度を端末移動方向算出部2h−7を使い計算し、両者の衝突の可能性がある場合、自動車(車両)に接続された車両位置401f−302へ、機能制御情報を送信することにより、機器制御部1b−2を使い自動車の速度を落とす制御を行う。すなわち、情報処理装置2は、自動車を制御する内容の機能制御情報を車両位置401f−302の移動情報端末へ送信する。この端末側通信部1b−10は、この機能制御情報を受信する。設定保持部1b−3は、端末側通信部1b−10が受信した機能制御情報を機能制御情報記憶部1a−1に記憶させる。接続部1b−11は、図1に示すように、自動車に設置され前記車両を制御する車両制御装置と接続している。前記機器制御部1b−2は、車両制御装置と接続した接続部1b−11を介して、設定保持部1b−3が機能制御情報記憶部1a−1に記憶させた機能制御情報を車両制御装置に出力する。これにより自動車を制御している。
(3)また、自転車位置401f−202に対しては、端末通知部2h−5を使い、自動車の接近していることを通報し注意を促す。
【0060】
(1)破線で囲んだ範囲のT字路42の例では、T字路42の道路を直進中の人位置401f−109とT字路の道路の角に向かって進行中の車両位置401f−307が出会う前を示している。
(2)人位置401f−109と車両位置401f−307の速度に対し端末間距離算出部2h−2を使い計算し、移動情報端末同士の衝突の可能性がある場合、自動車に接続された車両位置401f−307の機器制御部1b−2を使い、自動車の表示部に右方向から人が近づいている情報の表示制御を行う。
(3)また、人位置401f−109に対しては、自動車の接近について、機器制御部1b−2を使い通報して注意を促す。通報部1b−12は、端末側通信部1b−10が情報処理装置や情報通信装置、他の移動情報端末(転送の場合)から機能制御情報を受信した場合に、音や振動、光の点滅等の手段により通報し、注意を促す。
【0061】
(1)以上の様に、情報処理装置2で多数の移動情報端末1を管理することで、移動情報端末同士の接近を予測し、移動情報端末同士の衝突を未然に防ぐことが可能となる。
(2)また、移動情報端末の位置情報に、補助情報を付加することで、各端末の動作速度を予測することが容易になり、位置情報の送信間隔を制御することで高速移動する端末の位置情報の把握を正確に行うことが可能となる。
(3)また、視線上から隠れている移動情報端末の情報提供は、補助情報へのオートバイの設定や処理装置側地図情報2cへの曲がり角や上り坂の頂上を設定することで、同一速度で移動中のオートバイや対向車線の自動車の陰にいるオートバイ、視線上に映らず止まっている移動端末の情報提供が可能となり、衝突を未然に防ぐことが可能となる。
(4)上記の自動車を制御する場合は一例である。機器制御部1b−2は、他の機器と接続した接続部1b−11を介して、設定保持部1b−3が機能制御情報記憶部1a−1に記憶させた機能制御情報を他の機器に出力し、他の機器を制御することができる。例えば、図1に示すように、接続部1b−11を信号機の制御装置に接続する。情報処理装置は、この移動情報端末の位置、及び他の移動情報端末から送信された位置情報から、交通状況を把握している。所定の信号機の点滅状態を制御する機能制御情報を送信することで、信号機を制御し、交通を制御することができる。このように、情報提供は、図1のような信号機に固定された移動情報端末への表示内容を設定可能である。これにより、自動車やオートバイ等への注意を促す方法でも、同様の効果が得られる。
【0062】
実施の形態4の情報処理装置は、端末位置補正部が補正するので、より正確な位置を把握することができる。
【0063】
実施の形態4の情報処理装置は、端末移動方向算出部が移動情報端末の速さと移動方向の少なくともいずれかを算出するので、位置の他、端末の動きを監視することができる。
【0064】
実施の形態4の情報処理装置は、端末管理部が移動体の種類を予測するので、より木目の細かい管理を行うことができる。
【0065】
実施の形態4の移動情報端末は、通信制御部が位置情報に時間情報を付加するので、情報処理装置で時間を管理する負荷がなくなる。
【0066】
実施の形態4の移動情報端末は、機器制御部が接続部を介して他の装置を制御するので、遠隔から位置を特定して他の装置を制御することができる。
【0067】
実施の形態4の移動情報端末は、通報部を備えたので、ユーザは制御情報の受信を簡単に知ることができる。
【0068】
実施の形態4の移動情報端末は、位置補正部が位置情報を補正するのでより精度のよい位置を取得することができる。
【0069】
実施の形態4の移動情報端末は情報処理装置から地図情報を受信して記憶し、位置補正部は、その受信した地図をもとに、測位部による測位位置を補正するので、精度のよい位置を取得することができる。
【0070】
実施の形態4の移動情報端末は、データ変換部が測位部が測位した位置を地図上の位置データに変換するので、情報処理装置の負荷を低減することができる。
【0071】
実施の形態4の移動情報端末は、情報設定部が移動体の種類を受け付けるので、移動情報端末の適切な監視を行うことができる。
【0072】
実施の形態4の移動情報端末は、情報処理装置から自己が配置される移動体の種類を受信するので、移動情報端末側でなんら操作を必要とすることなく、移動体の種類を設定でき、適切な監視を行うことができる。
【0073】
実施の形態5.
次に図10を用いて実施の形態5を説明する。実施の形態5は実施の形態1の交通情報システム1000により、情報処理装置2の処理装置側地図情報記憶部2g−5の処理装置側地図情報2cによる、管理エリア内の交差点の制御に関する。
【0074】
図10は、実施の形態1の交通情報システム1000の構成で監視する移動情報端末の位置情報を、情報処理装置2の処理装置側地図情報2cにおける管理エリア2d上で、移動情報端末の交差点における管理内容を示した概念図である。
【0075】
図10において、人位置501f−101〜501f−105は、移動情報端末の位置情報に付加された補助情報により人の移動と設定された人位置を示す。車両位置501f−301〜501f−305は、移動情報端末の位置情報に付加された補助情報により自動車の移動と設定された車両位置を示す。
【0076】
次に動作について説明する。人位置501f−101〜501f−105と、車両位置501f−301〜501f−305は、自己の位置情報を情報処理装置2に送信する。情報処理装置2で収集した位置情報により、処理装置側地図情報の中の交差点は、図10に示すように管理される。
【0077】
人位置501f−105の移動情報端末は、情報処理装置2より周囲情報を受信し解析することで、交差点の右側から人位置501f−103の移動情報端末を持つ人、人位置501f−104の移動情報端末を持つ人、車両位置501f−303の移動情報端末を配置する自動車が来る情報を得る。また、左側から車両位置501f−301の移動情報端末を配置する自動車が来る情報を得る。このように、移動情報端末が情報処理装置や情報通信装置、他の移動情報端末から受信する機能制御情報については、情報処理装置や情報通信装置が端末通知部2h−5により行う。例えば、情報処理装置2の端末通知部2h−5は、機能制御情報に周囲の移動情報端末の位置と移動方向とを判別可能な情報を格納し送信する。また、他の移動情報端末は、通信制御部1b−4を備える。この通信制御部1b−4は、周囲の移動情報端末の位置と移動方向とを判別可能な情報を機能制御情報に格納し送信する。移動情報端末の情報解析部1b−8は、他の移動情報端末から受信した機能制御情報を解析し、周囲の移動情報端末の位置と移動方向を判別することができる。
【0078】
人位置501f−104の移動情報端末は、交差点の左側から自動車が来る機能制御情報を情報処理装置2から受信すると、周囲の人位置501f−103の移動情報端末に、情報処理装置2から受信した機能制御情報を転送する。すなわち、情報処理装置2は、転送を指示する転送指示情報を付加した機能制御情報を転送指示制御情報として送信する。移動情報端末では、情報解析部1b−8が、端末側通信部1b−10が受信した転送指示制御情報に付加された転送指示情報を確認する。転送指示情報は転送回数を含んでおり、情報解析部1b−8は、転送回数が「0(ゼロ)」かどうかを確認する。通信制御部1b−4は、情報解析部1b−8による転送回数の確認結果が「0」でない場合は、転送指示制御情報を端末側通信部1b−10に転送させる。なお、通信制御部1b−4は、転送回数から「1」を減じた後、転送指示制御情報を端末側通信部1b−10に転送させる。転送指示制御情報を受信した他の移動情報端末では、情報解析部1b−8が転送回数を確認する。情報解析部1b−8が転送回数が「0」と判断した場合、通信制御部1b−4は転送指示制御情報を転送せず、転送は終了となる。転送終了の場合、通報部1b−12は、転送回数の終了を音や振動で通報する。そして、人位置501f−103の移動情報端末は、人位置501f−104の移動情報端末より受信した機能制御情報の転送回数をチェックし、他の移動情報端末に転送を行う。人位置501f−104の移動情報端末が使用する転送回数は、人位置501f−104の移動情報端末が保持している値を使用する。また、移動情報端末の使用する転送回数は、情報処理装置2や情報通信装置3から設定された場合は、設定された回数を使用し、転送を行うか否かを移動情報端末が判断する。すなわち、転送回数が格納されたテーブル化した通信制御情報のデータを通信制御情報記憶部1a−2に予め設定してもよい。情報処理装置2や情報通信装置3から転送回数の指定データが送信された場合には、設定保持部1b−3が、予め設定したデータを情報処理装置2や情報通信装置3から送信された指定データに置き換え格納する。そして、端末側通信部1b−10は、設定保持部1b−3が保持した前記転送指示情報に基づいて、機能制御情報を転送する。
【0079】
以上の様に、情報処理装置2で多数の移動情報端末を管理し、移動情報端末に周囲情報を送信して移動情報端末の情報解析部1b−8で状況を解析させる方式や、移動情報端末1から周囲の移動情報端末へ機能制御情報や通信制御情報を伝達させる方式を採ることで、情報処理装置2の制御時の負荷を下げることが可能となる。
【0080】
実施の形態5の移動情報端末は、情報処理装置の送信する転送指示情報の付加された位置情報を受信し、転送指示情報に従って転送する。従って、情報処理装置の送信の負荷を低減することができる。
【0081】
実施の形態6.
次に図11を用いて実施の形態6を説明する。実施の形態6は、実施の形態1の交通情報システム1000において、情報処理装置2の処理装置側地図情報2cにより、管理エリア内の複数の交差点における制御の内容を示す形態である。
【0082】
図11は、実施の形態1の交通情報システム1000の構成で監視する移動情報端末の位置情報を、情報処理装置2の処理装置側地図情報2c上において、交差点における移動情報端末の管理内容を示した概念図である。
【0083】
(1)図11において、人位置601f−101〜601f−107は、移動情報端末の位置情報に付加された補助情報により人の移動と設定された人位置である。
(2)車両位置601f−301〜601f−308は、移動情報端末の位置情報に付加された補助情報により自動車の移動と設定された車両位置を示す。
【0084】
次に動作について説明する。
(1)人位置601f−101〜601f−107の移動情報端末、及び車両位置601f−301〜601f−308の移動情報端末は、自己の測位した位置情報を情報処理装置2に送信する。
(2)情報処理装置2は、収集した位置情報により処理装置側地図情報2cの中の交差点は、図11に示すように管理される。
(3)車両位置601f−305が走行している道路と、車両位置601f−306〜601f−308の走行している道路が交差する交差点61の周辺は、車両位置601f−306〜601f−308が走行している道路のみ、自動車が多く走行している状況であることが監視できる。
(4)このため、各道路の混雑状況を緩和するため、車両位置601f−306〜601f−308が走行している道路の交差点61における信号機の青信号の時間を、情報処理装置2が長くすることで、混雑の緩和を図る制御を信号機に対して行う。
【0085】
車両位置601f−301〜601f−304が走行している道路は、車両位置601f−301〜601f−303が走行している道路の区間が混雑している。このため、交差点62にて、情報処理装置2は道路標識を一時変更し、車両位置601f−301〜601f−303の道路を通行止めにする。そして、車両位置601f−304以降の自動車を他の道路に振り分けることにより、道路の混雑の解消を図る制御を行う。
【0086】
(1)人位置601f−102、人位置601f−103、人位置601f−105、人位置601f−106、人位置601f−107の集まっている場所は、映画館63である。このため、情報処理装置2は、映画館63に存在する各移動情報端末の送信電力を下げる情報と、着信時音を規制する内容の機能制御情報(送信出力制御情報)を送信する。この機能制御情報を受信した移動情報端末では、機器制御部1b−2が、機能制御情報に基づき、端末側通信部1b−10の送信出力を制御する。
(2)機能制御情報は、図8に示す情報通信装置303より行うことも可能である。
(3)そして、情報処理装置2より機能制御情報を受信した移動情報端末は、他の移動情報端末に機能制御情報を転送する。
【0087】
人位置601f−101の移動情報端末は、規定の転送回数の最後に機能制御情報を受信した場合、送受信の制限のある区域に近づいたことを機器制御部1b−2により通報し、ユーザに知らせる。
【0088】
また、送受信の機能制限中の人位置601f−104の移動情報端末は、規定の転送回数の最後に機能制御情報を受信した場合、送受信の制限のある区域を離れたと認識し、情報処理装置2に位置情報を通知する。人位置601f−104の移動情報端末は、情報処理装置2からの通信制御情報にて、送受信の制限の解除を受信し、通常の送受信の機能を有効にする。
【0089】
(1)移動情報端末への機能制限は、次の構成により可能となる。移動情報端末の機能制御情報記憶部1a−1に機能制限時の動作テーブルを持たせる。動作テーブルは、機能制御情報に対応する動作項目をテーブル形式で有する。情報処理装置から、動作テーブルの有する動作項目に対応する機能制御情報を送信することで、動作テーブルの動作項目に対応した機能制御が可能となる。すなわち、移動情報端末の端末側通信部1b−10が、機能制御情報を受信すると、機器制御部1b−2は、機能制御情報と動作テーブルとを参照し、機能制御情報に対応する動作を動作テーブルから選択し、その動作(制御)を行なう。このように、移動情報端末は、情報機能制御情報を受信することにより、複数の動作を行うことが可能となる。
(2)そして、移動情報端末1が保持する機能制限時の動作テーブルは、情報処理装置2より設定できることにより、場所や移動情報端末毎の動作を設定でき、汎用性をあげることが可能となる。
【0090】
以上の様に、情報処理装置2で多数の移動情報端末を管理し、移動情報端末自体とその周辺のインフラを制御することで、管理エリア内の交通渋滞の緩和や混雑時のマナー向上を図ることが可能となる。
【0091】
実施の形態6の移動情報端末は、情報処理装置が送信した送信出力制限情報に従い送信出力を制限するので、遠隔から出力を制御することができる。
【0092】
以上の交通情報システムは、人が携帯できる移動情報端末1台以上と、その位置情報を収集する情報処理装置で構成された交通情報システムにおいて、前記情報処理装置は、地図情報と収集した位置情報から移動情報端末の位置を地図上の位置として認識する位置特定部と、移動情報端末の移動方向を算出する端末移動方向算出部と、移動情報端末間の距離を算出する端末間距離算出部とを有し、1台以上の移動情報端末に対し、他の移動情報端末の情報を通知する端末通知部とを有することを特徴とする。
【0093】
以上の交通情報システムは、1つの情報処理装置は、移動情報端末の管理する地図上のエリアを限定し、隣接する管理エリアは別の情報処理装置で処理し、情報処理装置間で移動情報端末の移動情報を引き継ぐ端末引継ぎ部を持ち、複数の情報処理装置を組合せることにより、より大きな地図上のエリアを管理可能とすることを特徴とする。
【0094】
以上の交通情報システムは、地図上のエリアを限定し移動情報端末を管理する情報処理装置は、管理エリア内において、集中的に管理する必要のあるエリアに対し、別の情報処理装置へ移動情報を引き継ぐ端末引継ぎ部を有し、複数の情報処理装置を組合せることにより、より緻密に地図上のエリアを管理可能とすることを特徴とする。
【0095】
以上の交通情報システムは、移動情報端末への情報通知に、情報処理装置とは別の情報通信装置を使用することを特徴とする。
【0096】
以上の交通情報システムは、地図上のエリアを限定し移動情報端末を管理する情報処理装置は、管理エリア内における任意の地図上のエリアに対し、監視の優先度を任意に設定できる場所管理情報を持ち、監視の優先度の高い地図上のエリアを優先して処理することを特徴とする。
【0097】
以上の交通情報システムは、地図上のエリアを限定し移動情報端末を管理する情報処理装置は、管理エリア内における任意の移動情報端末に対し、監視の必要度を任意に設定可能な端末管理情報を持ち、監視の必要度の高い移動情報端末を優先して処理することを特徴とする。
【0098】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報の送信間隔や送信有無について、手動で送信間隔、あるいは送信有無を設定可能な情報設定部と、設定した任意の値を保持する設定保持機部と供える移動情報端末を備えることを特徴とする。
【0099】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報の送信間隔や送信有無について、移動情報端末内部に移動情報端末の移動速度や位置情報から任意の値を選択できるテーブル化した通信制御情報を持つ移動情報端末を備えることを特徴とする。
【0100】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報の送信間隔や送信有無を保持するテーブル化した通信制御情報のデータを、情報処理装置や情報通信装置から通知されたデータに置換え格納できる設定保持部を持つ移動情報端末を備えることを特徴とする。
【0101】
以上の交通情報システムは、情報処理装置から移動情報端末へ送信する制御情報により、外部通知手段や外部機器を制御する情報である機能制御情報へ設定を保持する設定保持部と、そのデータにより制御を行う機器制御部を備えた移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0102】
以上の交通情報システムは、情報処理装置から移動情報端末へ送信する制御に関する情報に対応するテーブル化した機能制御情報のデータを保持する設定保持部を有し、テーブル化した機能制御情報のデータに従い複数の動作を実行する機器制御部を持つ移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0103】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報の送信間隔や送信有無について、他の移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報の送信間隔を計測する端末監視部を有し、移動情報端末の保持している通信制御情報の規定値から変化した場合に、送信間隔や送信有無を変える通信制御部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0104】
以上の交通情報システムは、情報処理装置から移動情報端末へ送信する制御情報を、移動情報端末内の転送回数の設定値や送信時に設定された転送回数を使用し転送する通信制御部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0105】
以上の交通情報システムは、移動情報端末内に設定された転送回数が格納されたテーブル化した通信制御情報のデータについて、情報処理装置や情報通信装置から送信された転送回数の指定データに置換え格納する設定保持部を持つ移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0106】
以上の交通情報システムは、端末側地図情報を保持する設定保持部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0107】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が保持している端末地図情報について、情報処理装置や情報通信装置から送信された地図情報のデータを、保持している端末側地図情報情報と置き換え格納する設定保持部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0108】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末が計測したGPSデータを補正することなく情報処理装置に位置情報として通知する移動情報端末と、移動情報端末から受信した位置情報のGPSデータから情報処理装置が管理する地図上の位置情報に解析する位置特定部を有する情報処理装置とを備えたことを特徴とする。
【0109】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末が内蔵した端末側地図情報を使い計測したGPSデータを補正する位置補正部を有し、補正したGPSデータを位置情報として情報処理装置に通知する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0110】
以上の交通情報システムは、情報処理装置が移動情報端末から受信する位置情報のGPSデータについて、情報処理装置が移動情報端末から受信した位置情報のGPSデータを地図情報で補正する端末位置補正部と、端末をトレースする端末トレース部と、トレースした情報を元に移動情報端末から受信したGPSデータの誤差を計算する端末管理部と、地図上の位置情報に反映可能な位置特定部とを有する情報処理装置を備えたことを特徴とする。
【0111】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信した位置情報のGPSデータについて、情報処理装置は移動情報端末から受信したGPSデータをトレースする端末トレース部を有し、情報処理装置がトレースした情報を元に移動情報端末の速さと方向とを計算する端末移動方向算出部を使用して、情報処理装置が管理する地図上の位置情報に反映する位置特定部を有する情報処理装置を備えたことを特徴とする。
【0112】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末は計測したGPSのデータを内蔵した地図情報上の位置情報に変換するデータ変換部を有し、端末側地図情報の位置情報に変換したデータを情報処理装置に通知する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0113】
以上の交通情報システムは、情報処理装置が移動情報端末から受信した位置情報について、情報処理装置は移動情報端末から受信した位置情報をトレースする端末トレース部を有し、トレースした情報を元に移動情報端末から受信した位置情報の誤差を計算する端末位置補正部を使い、情報処理装置で使用する地図上に誤差補正した位置情報として反映する端末管理部を有する情報処理装置を備えたことを特徴とする。
【0114】
以上の交通情報システムは、情報処理装置が移動情報端末から受信した位置情報について、情報処理装置は移動情報端末から受信した位置情報をトレースする端末トレース部を有し、トレースした情報を元に移動情報端末の移動速度と移動方向を計算する端末移動方向算出部を有し、情報処理装置で使用する地図上の位置情報に反映する位置特定部を有する情報処理装置を備えたことを特徴とする。
【0115】
以上の交通情報システムは、移動情報端末から情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末は移動手段を手動で付加できる情報設定部を有し、移動手段を含む位置情報を情報処理装置に送信する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0116】
以上の交通情報システムは、移動情報端末から情報処理装置へ送信する位置情報について、情報処理装置や情報通信装置からの機能制御情報を元に移動情報端末が自動的に移動手段を付加する情報設定部を有し、情報処理装置へ移動手段を含む位置情報を送信する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0117】
以上の交通情報システムは、移動情報端末から情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末が情報処理装置や情報通信装置から受信した移動手段の機能制御情報を格納する設定保持部を有し、情報処理装置へ移動手段を含む位置情報を送信する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0118】
以上の交通情報システムは、情報処理装置が受信する位置情報に移動手段を含めるため、情報処理装置は移動情報端末から受信した位置情報をトレースする端末トレース部を有し、トレースした位置情報を元に移動速度を算出する端末移動方向算出部を使い、移動速度や位置情報を元に移動情報端末に送信する移動手段を決める端末管理部を有し、移動情報端末に移動手段を送信する端末設定部を有する情報処理装置を備えたことを特徴とする。
【0119】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置や情報通信装置、他の移動情報端末から受信した機能制御情報を元に、通報用の制御に音や振動での通知に設定する情報設定部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0120】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置へ送信する位置情報について、移動情報端末は、移動情報端末から位置情報を送信時に時間情報を付加する通信制御部を有し、情報処理装置は、位置情報に付加された時間情報を元に情報処理装置で管理する地図情報上に反映する位置特定部を有し、時間における地図上の移動情報端末を正確に把握する端末管理部を有することを特徴とする。
【0121】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置や情報通信装置、他の移動情報端末から受信する機能制御情報について、情報処理装置や情報通信装置は、機能制御情報に周囲の移動情報端末の位置と移動方向を判別可能な情報を格納可能し送信する端末通知部を有し、他の移動情報端末は、機能制御情報に周囲の移動情報端末の位置と移動方向を判別可能な情報を格納可能し送信する通信制御部を有し、移動情報端末は、受信した機能制御情報を解析し周囲の移動情報端末の位置と移動方向を判別する情報解析部を有し、この端末通知部を有する情報処理装置や情報通信装置、情報解析部を有する移動情報端末の組合せを備えたことを特徴とする。
【0122】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置から受信する移動手段を含む機能制御情報について、移動情報端末は受信した機能制御情報の転送回数を確認する情報解析部を有し、転送回数終了時に音や振動で通報する機器制御部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0123】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置から受信する移動手段を含む機能制御情報について、移動情報端末は自動車と接続できる機器制御部を有し、情報処理装置より受信した機器制御情報を自動車の表示部に表示し、あるいは機能制御情報を使い自動車自体を制御する機器制御部を有する移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【0124】
以上の交通情報システムは、移動情報端末が情報処理装置から受信する移動手段を含む機能制御情報について、移動情報端末を固定された装置(例えば信号機)に装着することで、信号や表示機の制御を可能とする移動情報端末を備えたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】実施の形態1における交通情報システム1000の概念図である。
【図2】実施の形態1における移動情報端末10aのブッロク図である。
【図3】実施の形態1における情報処理装置2のブッロク図である。
【図4】実施の形態1における情報処理装置2の管理エリアを示す図である。
【図5】実施の形態1における動作を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態2における広域の地図情報を示す図である。
【図7】実施の形態2における管理エリアの連携を説明する図である。
【図8】実施の形態3における交通情報システム3000の構成を示す図である。
【図9】実施の形態4における、交通情報システム1000の構成で監視する管理内容を示した概念図である。
【図10】実施の形態5における交通情報システム1000の構成で監視する管理内容を示した概念図である。
【図11】実施の形態6における交通情報システム1000の構成で監視する管理内容を示した概念図である。
【符号の説明】
【0126】
1a 端末側情報記憶部、1b 端末側機能部、1c 情報路、1d アンテナ、1a−1 機能制御情報記憶部、1a−2 通信制御情報記憶部、1a−3 端末側地図情報記憶部、1a−4 位置情報記憶部、1b−1 他端末監視部、1b−2 機器制御部、1b−3 設定保持部、1b−4 通信制御部、1b−5 位置補正部、1b−6 データ変換部、1b−7 情報設定部、1b−8 情報解析部、1b−9 測位部、1b−10 端末側通信部、1b−11 接続部、1b−12 通報部、10a,10b,10c 移動情報端末、102c 処理装置側地図情報、102d 管理エリア、102e−1 低優先度領域、102e−2 高優先度領域、102f−1 低監視度端末、102f−2 高監視度端末、102f−3 高監視度端末、2 情報処理装置、2a 送受信部、2b 情報路、2c 処理装置側地図情報、2d 管理エリア、2g 処理装置側情報記憶部、2h 処理装置側機能部、2j 情報路、2g−1 場所管理情報記憶部、2g−2 端末管理情報記憶部、2g−3 端末機能制御情報記憶部、2g−4 位置情報記憶部、2g−5 処理装置側地図情報記憶部、2h−1 端末管理部、2h−2 端末間距離算出部、2h−3 位置特定部、2h−4 端末位置補正部、2h−5 端末通知部、2h−6 端末引継ぎ部、2h−7 端末移動方向算出部、2h−8 端末トレース部、2h−9 端末設定部、20 情報作成部、200 広域地図情報、202d−1,202d−2,202d−3,202d−4,202d−5,202d−6,202d−7,202d−8,202d−9,202d−10,202d−11 管理エリア、202f−1,202f−2,202f−3,202f−4,202f−5 移動情報端末位置、301 移動情報端末、302 情報処理装置、302a 送受信部、302b 情報路、302c 処理装置側地図情報、302d 管理エリア、303 情報通信装置、303g 情報記憶部、303h 機能部、303j 情報路、303g−1 場所管理情報記憶部、303g−2 端末管理情報記憶部、303g−3 端末機能制御情報記憶部、303g−5 地図情報記憶部、303h−5 端末通知部、303h−9 端末設定部、41,42 T字路、401f−101,401f−102,401f−103,401f−104,401f−105,401f−106,401f−107,401f−108,401f−109 人位置、401f−201,401f−202,401f−203 自転車位置、401f−301,401f−302,401f−303,401f−304,401f−305,401f−306,401f−307,401f−308,401f−309 車両位置、501f−101,501f−102,501f−103,501f−104,501f−105 人位置、501f−301,501f−302,501f−303,501f−304,501f−305 車両位置、61,62 交差点、63 映画館、601f−101,601f−102,601f−103,601f−104,601f−105,601f−106,601f−107 人位置、601f−301,601f−302,601f−303,601f−304,601f−305,601f−306,601f−307,601f−308 車両位置、1000,2000,3000 交通情報システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数に分割された所定のエリアのそれぞれのエリアを示す分割エリアごとに、前記分割エリアを管理する情報処理装置を備え、
前記分割エリアを管理する前記情報処理装置のそれぞれは、
測位した位置を位置情報として送信する移動情報端末から異なる時刻における前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
前記処理装置側受信部が受信した前記位置情報に基づいて、前記位置情報を送信した前記移動情報端末についての少なくとも移動方向と所定の時刻における存在位置とを含む移動情報を作成する情報作成部と、
前記情報作成部が作成した前記移動情報に基づいて、前記移動情報端末が自己の管理する分割エリアから他の情報処理装置が管理する分割エリアに移動するかどうかを判断し、移動すると判断した場合に、前記他の情報処理装置に前記移動情報を引き継ぐ端末引継ぎ部と
を備えたことを特徴とする移動情報管理システム。
【請求項2】
前記情報処理装置のそれぞれは、さらに、
それぞれが管理する分割エリアの所定の領域に管理の優先度を設定する端末管理部
を備え、
前記情報作成部は、
前記処理装置側受信部が受信した前記位置情報から、前記位置情報の示す位置が前記優先度の設定された領域内かどうかを判断し、領域内と判断した場合には、前記優先度に応じて前記移動情報の精度を決定し、決定した精度に基づいて前記移動情報を作成することを特徴とする請求項1記載の移動情報管理システム。
【請求項3】
前記端末引継ぎ部は、
前記情報作成部が優先度の設定された領域内と判断した場合に、前記優先度を確認し、前記優先度の確認結果に基づいて前記移動情報を前記他の情報処理装置に引き継ぐことを特徴とする請求項2記載の移動情報管理システム。
【請求項4】
前記情報処理装置のそれぞれは、さらに、
固有の識別データを有する複数の記移動情報端末の少なくともいずれかについて、監視対象としての必要度を前記識別データと関連付けて予め登録する端末管理部を備え、
前記処理装置側受信部は、
前記移動情報端末から前記識別データが付加された前記位置情報を受信し、
前記情報作成部は、
前記処理装置側受信部が受信した前記識別データにより、受信した前記位置情報が前記端末管理部により前記必要度が登録された前記移動情報端末に対応する前記位置情報かどうかを判断し、前記必要度が登録された前記移動情報端末に対応する前記位置情報と判断した場合には、前記必要度が登録されている前記移動情報端末についての移動情報を前記必要度が登録されていない前記移動情報端末についての移動情報よりも優先して作成することを特徴とする請求項1記載の移動情報管理システム。
【請求項5】
測位した位置を位置情報として送信する複数の移動情報端末から前記位置情報を受信する情報処理装置において、
前記複数の移動情報端末のそれぞれが送信した前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
自己の管理する管理エリアに対応する管理エリア対応地図を記憶する処理装置側地図情報記憶部と、
前記処理装置側受信部が受信した前記位置情報と前記処理装置側地図情報記憶部が記憶する前記管理エリア対応地図とに基づいて前記位置情報の示す前記移動情報端末の位置を前記管理エリア対応地図上に特定位置として特定し、前記処理装置側地図情報記憶部が記憶する管理エリア対応地図を用いて前記特定位置を含む地図を端末位置特定地図として作成する情報作成部と、
前記情報作成部が作成した端末位置特定地図を前記複数の移動情報端末の少なくともいずれかに送信する処理装置側送信部と
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
前記情報作成部は、
所定の移動情報端末の前記特定位置を対象特定位置として選択し、前記特定対象位置の周辺に位置する少なくとも一つの他の移動情報端末の特定位置を周辺位置として選択し、選択した前記対象特定位置と選択した前記周辺位置との距離を周辺位置距離として算出する端末間距離算出部を備え、
前記処理装置側送信部は、
前記端末間距離算出部が算出した前記周辺位置距離を前記複数の移動情報端末の少なくともいずれかに送信することを特徴とする請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記複数の移動情報端末のそれぞれは、
異なる時刻における前記位置情報を送信し、
前記処理装置側受信部は、
前記複数の移動情報端末のそれぞれが送信した異なる時刻における前記位置情報を受信し、
前記情報作成部は、
前記処理装置側受信部が受信した異なる時刻における前記位置情報に基づいて、前記移動情報端末の移動方向を算出する端末移動方向算出部を
備え、
前記処理装置側送信部は、
前記端末移動方向算出部が算出した前記移動情報端末の移動方向を前記複数の移動情報端末の少なくともいずれかに送信することを特徴とする請求項5記載の情報処理装置。
【請求項8】
測位した位置を位置情報として送信する移動情報端末から前記位置情報を受信する情報処理装置において、
前記移動情報端末が送信した前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
所定の地図情報を処理装置側地図情報として記憶する処理装置側地図情報記憶部と、
前記処理装置側地図情報記憶部が記憶する前記処理装置側地図情報に基づいて、前記処理装置側受信部が受信した前記位置情報の示す位置を補正する端末位置補正部と、
前記端末位置補正部が補正した前記位置を前記処理装置側地図情報記憶部が記憶する前記処理装置側地図情報の示す地図上の位置に反映する位置特定部と
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
測位した位置を位置情報として送信する移動情報端末から前記位置情報を受信する情報処理装置において、
前記移動情報端末が異なる時間に送信した複数の前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
所定の地図情報を処理装置側地図情報として記憶する処理装置側地図情報記憶部と、
前記処理装置側受信部が受信した異なる時間における複数の前記位置情報に基づいて、前記移動情報端末の速さと移動方向との少なくともいずれかを算出する速さ算出部と、
前記速さ算出部が算出した前記移動情報端末の速さと移動方向との少なくともいずれかを前記処理装置側地図情報記憶部が記憶する前記処理装置側地図情報の示す地図上に反映する位置特定部と
備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
測位した位置を位置情報として送信する移動情報端末から前記移動情報端末を識別する識別データの付加された前記位置情報を受信する情報処理装置において、
前記移動情報端末が異なる時間に送信した複数の前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
前記処理装置側受信部が受信した異なる時間における複数の前記位置情報に基づいて、前記移動情報端末の速さを算出する速さ算出部と、
前記速さ算出部が算出した前記移動情報端末の速さに基づいて、前記移動情報端末が配置されている移動体の種類を予測し、予測した前記移動体の種類を測位対象予測情報として作成する端末管理部と、
前記端末管理部の作成した前記測位対象予測情報を前記識別データと関連付けて記憶する端末管理情報記憶部と
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
複数の端末から位置情報を受信する情報処理装置に位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
前記測位部が測位した位置を位置情報として前記情報処理装置に送信する端末側送信部と、
前記端末側送信部が前記位置情報を送信する場合の送信条件を設定する情報設定部と
を備え、
前記端末側送信部は、
前記情報設定部が設定した前記送信条件に従って、前記位置情報を前記情報処理装置に送信することを特徴とする移動情報端末。
【請求項12】
前記情報処理装置は、
所定の制御情報を送信し、
前記移動情報端末は、さらに、
前記情報処理装置が送信した前記制御情報を受信する端末側受信部を備え、
前記情報設定部は、
前記端末側受信部が受信した前記制御情報に基づいて、前記送信条件を設定することを特徴とする請求項11記載の移動情報端末。
【請求項13】
前記移動情報端末は、さらに、
他の端末が前記情報処理装置へ送信する前記位置情報の送信状況を監視する他端末監視部と、
前記他端末監視部による他の端末の監視結果に基づいて、前記情報設定部が設定した前記送信条件を変更する通信制御部とを備え、
前記端末側送信部は、
前記通信制御部が変更した前記送信条件に従って、前記位置情報を前記情報処理装置に送信することを特徴とする請求項11記載の移動情報端末。
【請求項14】
前記移動情報端末は、さらに、
前記端末側送信部が送信する時刻を示す送信時刻情報を前記位置情報に付加する通信制御部を備え、
前記端末側送信部は、
通信制御部が前記送信時刻情報を付加した前記位置情報を前記情報処理装置に送信することを特徴とする請求項11記載の移動情報端末。
【請求項15】
端末から位置情報を受信する情報処理装置に位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
前記測位部が測位した位置を位置情報として前記情報処理装置に送信する端末側送信部と、
前記位置情報を受信した前記情報処理装置から、所定の制御情報を受信する端末側受信部と、
前記端末側受信部が受信した前記制御情報を記憶する制御情報記憶部と、
前記端末側受信部が受信した前記制御情報を前記制御情報記憶部に記憶させる設定保持部と、
前記設定保持部が前記制御情報記憶部に記憶させた前記制御情報に基づき制御を行う機器制御部と
を備えたことを特徴とする移動情報端末。
【請求項16】
前記移動情報端末は、さらに、
他の機器と接続する接続部を備え、
前記機器制御部は、
前記他の機器と接続した前記接続部を介して、前記設定保持部が前記制御情報記憶部に記憶させた前記制御情報を前記他の機器に出力することを特徴とする請求項15記載の移動情報端末。
【請求項17】
前記接続部は、
車両に設置され前記車両を制御する車両制御装置と接続し、
前記機器制御部は、
前記車両制御装置と接続した前記接続部を介して、前記設定保持部が前記制御情報記憶部に記憶させた前記制御情報を前記車両制御装置に出力することを特徴とする請求項16記載の移動情報端末。
【請求項18】
前記情報処理装置は、
転送を指示する転送指示情報を付加した前記制御情報を転送指示制御情報として送信し、
前記移動情報端末は、さらに、
前記端末側受信部が受信した前記転送指示制御情報に付加された前記転送指示情報を確認する情報解析部と、
前記情報解析部による前記転送指示情報の確認結果に基づいて前記転送指示制御情報を前記端末側送信部に転送させる通信制御部と
を備えたことを特徴とする請求項15記載の移動情報端末。
【請求項19】
前記情報処理装置は、
前記制御情報の転送を指示する転送指示情報を送信し、
前記端末側受信部は、
前記情報処理装置が送信した前記転送指示情報を受信し、
前記設定保持部は、
前記端末側受信部が受信した前記転送指示情報を保持し、
前記端末側送信部は、
前記端末側受信部が前記制御情報を受信した場合に、前記設定保持部が保持した前記転送指示情報に基づいて、前記制御情報を転送することを特徴とする請求項15記載の移動情報端末。
【請求項20】
前記移動情報端末は、さらに、
前記端末側受信部が前記制御情報を受信した場合に、あらかじめ設定された通報手段により通報する通報部を備えたことを特徴とする請求項15記載の移動情報端末。
【請求項21】
前記情報処理装置が送信する前記制御情報は、
前記端末側送信部の送信出力を制御する送信出力制御情報であり、
前記機器制御部は、
前記送信出力制御情報に基づき、前記端末側送信部の送信出力を制御することを特徴とする請求項15記載の移動情報端末。
【請求項22】
複数の端末から位置情報を受信する情報処理装置に位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
所定の地図情報を端末側地図情報として記憶する端末側地図情報記憶部と、
前記端末側地図情報記憶部が記憶する前記端末側地図情報に基づいて、前記測位部が測位した前記位置を補正する位置補正部と、
前記位置補正部が補正した前記位置を前記位置情報として前記情報処理装置に送信する端末側送信部と
を備えたことを特徴とする移動情報端末。
【請求項23】
前記情報処理装置は、
所定の地図情報を処理装置側地図情報として送信し、
前記移動情報端末は、さらに、
前記情報処理装置が送信した前記処理装置側地図情報を受信する端末側受信部と、
前記端末側受信部が受信した前記処理装置側地図情報を前記端末側地図情報記憶部が記憶する前記端末側地図情報と置き換える設定保持部と
を備え、
前記位置補正部は、
前記設定保持部が置き換えた前記処理装置側地図情報に基づいて、前記測位部が測位した前記位置を補正することを特徴とする請求項22記載の移動情報端末。
【請求項24】
複数の端末から位置情報を受信する情報処理装置に位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
所定の地図情報を端末側地図情報として記憶する端末側地図情報記憶部と、
前記測位部が測位した前記位置を、前記端末側地図情報記憶部が記憶する前記端末側地図情報の示す地図上の位置データに変換するデータ変換部と、
前記データ変換部が変換した前記位置データを前記情報処理装置に送信する端末側送信部と
を備えたことを特徴とする移動情報端末。
【請求項25】
複数の端末から位置情報を受信する情報処理装置に前記位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
前記測位部による測位の対象となる移動体の種類を受け付けて、受け付けた前記移動体の種類を設定する情報設定部と、
前記測位部が測位した位置を示す位置情報に前記情報設定部が設定した移動体の種類を補助情報として付加し、前記補助情報を付加した前記位置情報を前記情報処理装置に送信する端末側送信部と
を備えたことを特徴とする移動情報端末。
【請求項26】
複数の端末から位置情報を受信する情報処理装置に前記位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
前記情報処理装置から前記測位部による測位の対象となる移動体の種類を予測した測位対象予測情報を受信する端末側受信部と、
前記端末側受信部が受信した前記測位対象予測情報に基づいて、前記測位部による測位の対象となる移動体の種類を設定する情報設定部と、
前記測位部が測位した位置を示す位置情報に前記情報設定部が設定した前記移動体の種類を補助情報として付加し、前記補助情報を付加した前記位置情報を前記情報処理装置に送信する端末側送信部と
を備えたことを特徴とする移動情報端末。
【請求項1】
複数に分割された所定のエリアのそれぞれのエリアを示す分割エリアごとに、前記分割エリアを管理する情報処理装置を備え、
前記分割エリアを管理する前記情報処理装置のそれぞれは、
測位した位置を位置情報として送信する移動情報端末から異なる時刻における前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
前記処理装置側受信部が受信した前記位置情報に基づいて、前記位置情報を送信した前記移動情報端末についての少なくとも移動方向と所定の時刻における存在位置とを含む移動情報を作成する情報作成部と、
前記情報作成部が作成した前記移動情報に基づいて、前記移動情報端末が自己の管理する分割エリアから他の情報処理装置が管理する分割エリアに移動するかどうかを判断し、移動すると判断した場合に、前記他の情報処理装置に前記移動情報を引き継ぐ端末引継ぎ部と
を備えたことを特徴とする移動情報管理システム。
【請求項2】
前記情報処理装置のそれぞれは、さらに、
それぞれが管理する分割エリアの所定の領域に管理の優先度を設定する端末管理部
を備え、
前記情報作成部は、
前記処理装置側受信部が受信した前記位置情報から、前記位置情報の示す位置が前記優先度の設定された領域内かどうかを判断し、領域内と判断した場合には、前記優先度に応じて前記移動情報の精度を決定し、決定した精度に基づいて前記移動情報を作成することを特徴とする請求項1記載の移動情報管理システム。
【請求項3】
前記端末引継ぎ部は、
前記情報作成部が優先度の設定された領域内と判断した場合に、前記優先度を確認し、前記優先度の確認結果に基づいて前記移動情報を前記他の情報処理装置に引き継ぐことを特徴とする請求項2記載の移動情報管理システム。
【請求項4】
前記情報処理装置のそれぞれは、さらに、
固有の識別データを有する複数の記移動情報端末の少なくともいずれかについて、監視対象としての必要度を前記識別データと関連付けて予め登録する端末管理部を備え、
前記処理装置側受信部は、
前記移動情報端末から前記識別データが付加された前記位置情報を受信し、
前記情報作成部は、
前記処理装置側受信部が受信した前記識別データにより、受信した前記位置情報が前記端末管理部により前記必要度が登録された前記移動情報端末に対応する前記位置情報かどうかを判断し、前記必要度が登録された前記移動情報端末に対応する前記位置情報と判断した場合には、前記必要度が登録されている前記移動情報端末についての移動情報を前記必要度が登録されていない前記移動情報端末についての移動情報よりも優先して作成することを特徴とする請求項1記載の移動情報管理システム。
【請求項5】
測位した位置を位置情報として送信する複数の移動情報端末から前記位置情報を受信する情報処理装置において、
前記複数の移動情報端末のそれぞれが送信した前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
自己の管理する管理エリアに対応する管理エリア対応地図を記憶する処理装置側地図情報記憶部と、
前記処理装置側受信部が受信した前記位置情報と前記処理装置側地図情報記憶部が記憶する前記管理エリア対応地図とに基づいて前記位置情報の示す前記移動情報端末の位置を前記管理エリア対応地図上に特定位置として特定し、前記処理装置側地図情報記憶部が記憶する管理エリア対応地図を用いて前記特定位置を含む地図を端末位置特定地図として作成する情報作成部と、
前記情報作成部が作成した端末位置特定地図を前記複数の移動情報端末の少なくともいずれかに送信する処理装置側送信部と
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
前記情報作成部は、
所定の移動情報端末の前記特定位置を対象特定位置として選択し、前記特定対象位置の周辺に位置する少なくとも一つの他の移動情報端末の特定位置を周辺位置として選択し、選択した前記対象特定位置と選択した前記周辺位置との距離を周辺位置距離として算出する端末間距離算出部を備え、
前記処理装置側送信部は、
前記端末間距離算出部が算出した前記周辺位置距離を前記複数の移動情報端末の少なくともいずれかに送信することを特徴とする請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記複数の移動情報端末のそれぞれは、
異なる時刻における前記位置情報を送信し、
前記処理装置側受信部は、
前記複数の移動情報端末のそれぞれが送信した異なる時刻における前記位置情報を受信し、
前記情報作成部は、
前記処理装置側受信部が受信した異なる時刻における前記位置情報に基づいて、前記移動情報端末の移動方向を算出する端末移動方向算出部を
備え、
前記処理装置側送信部は、
前記端末移動方向算出部が算出した前記移動情報端末の移動方向を前記複数の移動情報端末の少なくともいずれかに送信することを特徴とする請求項5記載の情報処理装置。
【請求項8】
測位した位置を位置情報として送信する移動情報端末から前記位置情報を受信する情報処理装置において、
前記移動情報端末が送信した前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
所定の地図情報を処理装置側地図情報として記憶する処理装置側地図情報記憶部と、
前記処理装置側地図情報記憶部が記憶する前記処理装置側地図情報に基づいて、前記処理装置側受信部が受信した前記位置情報の示す位置を補正する端末位置補正部と、
前記端末位置補正部が補正した前記位置を前記処理装置側地図情報記憶部が記憶する前記処理装置側地図情報の示す地図上の位置に反映する位置特定部と
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
測位した位置を位置情報として送信する移動情報端末から前記位置情報を受信する情報処理装置において、
前記移動情報端末が異なる時間に送信した複数の前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
所定の地図情報を処理装置側地図情報として記憶する処理装置側地図情報記憶部と、
前記処理装置側受信部が受信した異なる時間における複数の前記位置情報に基づいて、前記移動情報端末の速さと移動方向との少なくともいずれかを算出する速さ算出部と、
前記速さ算出部が算出した前記移動情報端末の速さと移動方向との少なくともいずれかを前記処理装置側地図情報記憶部が記憶する前記処理装置側地図情報の示す地図上に反映する位置特定部と
備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
測位した位置を位置情報として送信する移動情報端末から前記移動情報端末を識別する識別データの付加された前記位置情報を受信する情報処理装置において、
前記移動情報端末が異なる時間に送信した複数の前記位置情報を受信する処理装置側受信部と、
前記処理装置側受信部が受信した異なる時間における複数の前記位置情報に基づいて、前記移動情報端末の速さを算出する速さ算出部と、
前記速さ算出部が算出した前記移動情報端末の速さに基づいて、前記移動情報端末が配置されている移動体の種類を予測し、予測した前記移動体の種類を測位対象予測情報として作成する端末管理部と、
前記端末管理部の作成した前記測位対象予測情報を前記識別データと関連付けて記憶する端末管理情報記憶部と
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
複数の端末から位置情報を受信する情報処理装置に位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
前記測位部が測位した位置を位置情報として前記情報処理装置に送信する端末側送信部と、
前記端末側送信部が前記位置情報を送信する場合の送信条件を設定する情報設定部と
を備え、
前記端末側送信部は、
前記情報設定部が設定した前記送信条件に従って、前記位置情報を前記情報処理装置に送信することを特徴とする移動情報端末。
【請求項12】
前記情報処理装置は、
所定の制御情報を送信し、
前記移動情報端末は、さらに、
前記情報処理装置が送信した前記制御情報を受信する端末側受信部を備え、
前記情報設定部は、
前記端末側受信部が受信した前記制御情報に基づいて、前記送信条件を設定することを特徴とする請求項11記載の移動情報端末。
【請求項13】
前記移動情報端末は、さらに、
他の端末が前記情報処理装置へ送信する前記位置情報の送信状況を監視する他端末監視部と、
前記他端末監視部による他の端末の監視結果に基づいて、前記情報設定部が設定した前記送信条件を変更する通信制御部とを備え、
前記端末側送信部は、
前記通信制御部が変更した前記送信条件に従って、前記位置情報を前記情報処理装置に送信することを特徴とする請求項11記載の移動情報端末。
【請求項14】
前記移動情報端末は、さらに、
前記端末側送信部が送信する時刻を示す送信時刻情報を前記位置情報に付加する通信制御部を備え、
前記端末側送信部は、
通信制御部が前記送信時刻情報を付加した前記位置情報を前記情報処理装置に送信することを特徴とする請求項11記載の移動情報端末。
【請求項15】
端末から位置情報を受信する情報処理装置に位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
前記測位部が測位した位置を位置情報として前記情報処理装置に送信する端末側送信部と、
前記位置情報を受信した前記情報処理装置から、所定の制御情報を受信する端末側受信部と、
前記端末側受信部が受信した前記制御情報を記憶する制御情報記憶部と、
前記端末側受信部が受信した前記制御情報を前記制御情報記憶部に記憶させる設定保持部と、
前記設定保持部が前記制御情報記憶部に記憶させた前記制御情報に基づき制御を行う機器制御部と
を備えたことを特徴とする移動情報端末。
【請求項16】
前記移動情報端末は、さらに、
他の機器と接続する接続部を備え、
前記機器制御部は、
前記他の機器と接続した前記接続部を介して、前記設定保持部が前記制御情報記憶部に記憶させた前記制御情報を前記他の機器に出力することを特徴とする請求項15記載の移動情報端末。
【請求項17】
前記接続部は、
車両に設置され前記車両を制御する車両制御装置と接続し、
前記機器制御部は、
前記車両制御装置と接続した前記接続部を介して、前記設定保持部が前記制御情報記憶部に記憶させた前記制御情報を前記車両制御装置に出力することを特徴とする請求項16記載の移動情報端末。
【請求項18】
前記情報処理装置は、
転送を指示する転送指示情報を付加した前記制御情報を転送指示制御情報として送信し、
前記移動情報端末は、さらに、
前記端末側受信部が受信した前記転送指示制御情報に付加された前記転送指示情報を確認する情報解析部と、
前記情報解析部による前記転送指示情報の確認結果に基づいて前記転送指示制御情報を前記端末側送信部に転送させる通信制御部と
を備えたことを特徴とする請求項15記載の移動情報端末。
【請求項19】
前記情報処理装置は、
前記制御情報の転送を指示する転送指示情報を送信し、
前記端末側受信部は、
前記情報処理装置が送信した前記転送指示情報を受信し、
前記設定保持部は、
前記端末側受信部が受信した前記転送指示情報を保持し、
前記端末側送信部は、
前記端末側受信部が前記制御情報を受信した場合に、前記設定保持部が保持した前記転送指示情報に基づいて、前記制御情報を転送することを特徴とする請求項15記載の移動情報端末。
【請求項20】
前記移動情報端末は、さらに、
前記端末側受信部が前記制御情報を受信した場合に、あらかじめ設定された通報手段により通報する通報部を備えたことを特徴とする請求項15記載の移動情報端末。
【請求項21】
前記情報処理装置が送信する前記制御情報は、
前記端末側送信部の送信出力を制御する送信出力制御情報であり、
前記機器制御部は、
前記送信出力制御情報に基づき、前記端末側送信部の送信出力を制御することを特徴とする請求項15記載の移動情報端末。
【請求項22】
複数の端末から位置情報を受信する情報処理装置に位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
所定の地図情報を端末側地図情報として記憶する端末側地図情報記憶部と、
前記端末側地図情報記憶部が記憶する前記端末側地図情報に基づいて、前記測位部が測位した前記位置を補正する位置補正部と、
前記位置補正部が補正した前記位置を前記位置情報として前記情報処理装置に送信する端末側送信部と
を備えたことを特徴とする移動情報端末。
【請求項23】
前記情報処理装置は、
所定の地図情報を処理装置側地図情報として送信し、
前記移動情報端末は、さらに、
前記情報処理装置が送信した前記処理装置側地図情報を受信する端末側受信部と、
前記端末側受信部が受信した前記処理装置側地図情報を前記端末側地図情報記憶部が記憶する前記端末側地図情報と置き換える設定保持部と
を備え、
前記位置補正部は、
前記設定保持部が置き換えた前記処理装置側地図情報に基づいて、前記測位部が測位した前記位置を補正することを特徴とする請求項22記載の移動情報端末。
【請求項24】
複数の端末から位置情報を受信する情報処理装置に位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
所定の地図情報を端末側地図情報として記憶する端末側地図情報記憶部と、
前記測位部が測位した前記位置を、前記端末側地図情報記憶部が記憶する前記端末側地図情報の示す地図上の位置データに変換するデータ変換部と、
前記データ変換部が変換した前記位置データを前記情報処理装置に送信する端末側送信部と
を備えたことを特徴とする移動情報端末。
【請求項25】
複数の端末から位置情報を受信する情報処理装置に前記位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
前記測位部による測位の対象となる移動体の種類を受け付けて、受け付けた前記移動体の種類を設定する情報設定部と、
前記測位部が測位した位置を示す位置情報に前記情報設定部が設定した移動体の種類を補助情報として付加し、前記補助情報を付加した前記位置情報を前記情報処理装置に送信する端末側送信部と
を備えたことを特徴とする移動情報端末。
【請求項26】
複数の端末から位置情報を受信する情報処理装置に前記位置情報を送信する移動情報端末において、
自己の位置を測位する測位部と、
前記情報処理装置から前記測位部による測位の対象となる移動体の種類を予測した測位対象予測情報を受信する端末側受信部と、
前記端末側受信部が受信した前記測位対象予測情報に基づいて、前記測位部による測位の対象となる移動体の種類を設定する情報設定部と、
前記測位部が測位した位置を示す位置情報に前記情報設定部が設定した前記移動体の種類を補助情報として付加し、前記補助情報を付加した前記位置情報を前記情報処理装置に送信する端末側送信部と
を備えたことを特徴とする移動情報端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−163589(P2006−163589A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−351460(P2004−351460)
【出願日】平成16年12月3日(2004.12.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月3日(2004.12.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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