説明

立体撮影光学系

【課題】電子画像顕微鏡に適した光学全長の短い立体撮影光学系。
【解決手段】物体側から順に、1本の対物レンズOBと複数本の変倍結像光学系ZIからなる立体撮影光学系において、変倍結像光学系ZIは、物体側から順に、正の第1群G1、負の第2群G2、明るさ絞りAS、正の第3群G3、正の第4群G4からなり、第2群G2が光軸上を移動して変倍し、第4群G4が第2群G2に連動して光軸上を移動して変倍に伴う像位置変動を補正すると共に、低倍端における明るさ絞りより像側の群全体の結像倍率に関する条件式(1)と、第4群の低倍端と高倍端で位置の差と第2群の低倍端と高倍端で位置の差との比に関する条件式(2)と満足する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は立体撮影光学系に関し、特に手術用顕微鏡等の実体顕微鏡の光学系に関するものである。
【背景技術】
【0002】
実体顕微鏡は、微細な部分を3次元的に把握できるため、研究、検査、手術等の幅広い分野で使用されている。
【0003】
従来の実体顕微鏡の光学系は、
○変倍光学系が左目用、右目用と2つ独立して存在するタイプ、
○変倍光学系が左右共通で1つからなるタイプ、
がある。
【0004】
前者の例としては特許文献1に示すものがある。後者の例としては特許文献2に示すものがある。
【0005】
また、観察光学系の結像位置に電子撮像素子を配置し、接眼レンズの代わりに立体表示装置を通して立体像を観察する顕微鏡(電子画像顕微鏡)もある。電子画像顕微鏡用光学系の例としては特許文献3に示すものがある。
【0006】
また、変倍光学系を持つ電子撮像装置としてはビデオカメラが広く知られている。ビデオカメラ用光学系の例としては特許文献4に示すものがある。
【0007】
図17は従来の実体顕微鏡の第1例である。
左右共通の対物レンズと左右一対のアフォーカルズーム光学系と左右1対のアフォーカルリレー光学系と左右1対の結像光学系を有している。
【0008】
図18は従来の実体微鏡の第2例である。
左右共通の対物レンズと、左右共通で対物レンズと同軸のアフォーカルズーム光学系と、左右共通で対物レンズと同軸のアフォーカルリレー光学系と、左右1対の結像光学系を有している。
【0009】
図17に示すような従来の実体顕微鏡は、対物レンズより像側の光学全長(アフォーカル変倍光学系の物体側面から結像光学系の像面までの距離)が長い。
【0010】
主な理由は以下の2点である。
1.光学構成自体によるもの
主に以下の2点の制約条件を満足しているためである。
1−1.各ユニットが独立した役割を持っている。
【0011】
アフォーカルズーム光学系が変倍作用、結像光学系が結像作用、と明確に役割を分担している。
1−2.各ユニット間でアフォーカル接続している。
【0012】
アフォーカル接続(軸上物点からの光線がズーム光学系から略平行に射出し、結像光学系に入射する関係)している。
【0013】
この構成は、ユニット交換が容易である利点を持つ。
2.光学レイアウトによるもの(光学顕微鏡固有の理由)
光学式の実体顕微鏡では、術者が作業しやすいように作業空間(手先)と観察位置(接眼レンズ)の位置を近くすることが求められている。そのためには特許文献1の〔0003〕記載のように、対物レンズから接眼レンズに至る光路を折り曲げて、レイアウトする必要がある。しかし、光路折り曲げ用のプリズム等配置する空間を確保すると光路長が長大化する。
【0014】
図18に示すような従来の実体顕微鏡もまた、対物レンズより像側の光学全長(アフォーカルズーム光学系の物体側面から結像光学系の像面までの距離)が長い。
【0015】
主な理由は以下の2点である。
1.光学構成自体によるもの
アフォーカルリレー光学系は明るさ絞りの像をアフォーカルズーム光学系の物体側付近に投影し、対物レンズ及びアフォーカルズーム光学系付近の軸外光線の高さを低く抑える作用を持つ。その結果、対物レンズ及びアフォーカルズーム光学系付近の小径化に有利である。特に左右共通のアフォーカルズーム光学系を持つタイプでは、アフォーカルリレー光学系は小径化に有効である。
【0016】
ただし、アフォーカルリレー光学系は光学全長に大きな割合を占めている。よって、アフォーカルリレー光学系を小型化することが光学全長の小型化に有効である。
2.光学レイアウトによるもの(光学顕微鏡固有の理由)
上記図17に示すような従来の実体顕微鏡と同じく、光路折り曲げの制約条件による。
【0017】
特許文献3は電子画像顕微鏡であるが、その構成は入射瞳位置を対物光学系と物体(被写体)との間に位置し遠近感を良好にしようとしたものである。電子化に伴う小型化の可能性に関する記載はない。
【0018】
特許文献4はビデオカメラ用光学系であり、立体撮影するものではなく、1つの物体に対して1つの像を撮影する2D用の光学系である。立体観察する実体顕微鏡への応用の可能性に関する記載はない。
【0019】
実体顕微鏡の電子画像化に際しては、上記光学レイアウトの制約がなくなる。電子画像顕微鏡では作業空間(手先)と観察位置(立体表示装置)の相対位置は比較的自由である。電子画像顕微鏡は結像位置に電子撮像素子を配置し、光学像を電気信号に変換し、立体表示装置に表示する。撮像系と表示系は電気的に接続しているので立体表示装置は自由な位置に配置できる。電子画像顕微鏡に適した光学系にするためには、上記メリット(制約条件の緩和)を考慮しつつ、さらに光学構成自体を見直すことが重要である。
【特許文献1】特開2004−109487号公報
【特許文献2】特開平10−282428号公報
【特許文献3】特開2006−158452号公報
【特許文献4】特開2000−206407号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子画像顕微鏡に適した光学全長の短い立体撮影光学系を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の上記課題を解決するための本発明の立体撮影光学系は、物体側から順に、1本
の対物レンズと複数本の変倍結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記変倍結像光学系は、物体側から順に、正の第1群、負の第2群、明るさ絞り、正の第3群、正の第4群からなり、
前記第2群が光軸上を移動して変倍し、前記第4群が前記第2群に連動して光軸上を移動して変倍に伴う像位置変動を補正すると共に、
以下の条件式を満足することを特徴とするものである。
【0022】
−1<mgrw<−0.2 ・・・(1)
−0.4<Δg4/Δg2<0.4 ・・・(2)
ただし、mgrw:低倍端における明るさ絞りより像側の群全体の結像倍率、
Δg4:低倍端での第4群の位置に対する高倍端での第4群の位置の光軸方向の差:像側+、
Δg2:低倍端での第2群の位置に対する高倍端での第2群の位置の光軸方向の差:像側+、
である。
【0023】
この立体撮影光学系の作用を説明すると、上記第1の従来例のタイプの光学系では、変倍光学系の小型化が最も有効である。上記第1の従来例では、上述のように、
1−1.各ユニットが独立した役割を持っている。
1−2.各ユニット間でアフォーカル接続している。
このため、光学全長が長大化している。
【0024】
本発明では、4つのレンズ群が一体として変倍作用と結像作用を持ち、全体として1つのユニットになっている。屈折力の配置に関しては、明るさ絞りより物体側の第1群と第2群の全体に負の屈折力を持たせ、第3群を通過後に略アフォーカルとし、第4群で結像する。また、変倍作用に関しては、主な変倍作用は第2群を光軸上に移動することで行い、変倍に伴う像位置補正は第4群で行う。
【0025】
第2群と第3群の間に明るさ絞りを配置することで、変倍光学系を通る軸外光線の高さを低く抑えることができる。明るさ絞りより物体側の空間は主に第2群の移動のみに使用でき、変倍による像位置補正は第4群前後の空間を利用することができるので、変倍の効率がよく、全長短縮化に有効である。
【0026】
その上で、上記条件式(1)、(2)を満足することが小型化の上で望ましい。
【0027】
条件式(1)は、低倍端における明るさ絞りより像側に配置した群全体の結像倍率を規定したものである。
【0028】
条件式(1)の上限の−0.2を越えると、変倍の効率が悪くなり、小型化に不利である。条件式(1)の下限の−1を越えると、変倍には有利であるが、収差補正に不利である。
【0029】
条件式(2)は、変倍時に移動する第2群と第4群の移動量の比を規定したものである。条件式(2)の上限の0.4を越えると、高倍端で第4群が像面位置付近の光学部材と干渉しやすくなる。条件式(2)の下限の−0.4を越えると、高倍端で第4群が第3群と干渉しやすくなる。条件式(2)の上限、下限の何れを越えても変倍の効率が悪くなり小型化に不利である。
【0030】
この発明の主な効果は、
○対物レンズより像側の光学系の長さが短くできる。
【0031】
その他の効果は、
○光学系の小径化あるいは広角化に有利である。上述の通り、明るさ絞りが変倍結像光学系の中央部にあり、変倍光学系を通る軸外光線高を低くできるためである。
○電子撮像素子に好適である。明るさ絞りの像側の群は正の第3群、正の第4群であり、像側に略テレセントリックの構成になっている。電子撮像素子に対する光線の入射角が画面の中央と周辺部で略同じにできる。
○メカ(機械)構成が有利である。可動部が第2群と第4群で離れているため、可動部同士の干渉が起き難い。
【0032】
なお、この発明の場合、アフォーカルリレー系は省略することが可能である。ただし、顕微鏡本体のレイアウトに合わせ必要に応じ配置してもよい。
【0033】
また、望ましくは、物体側から順に、1本の対物レンズと複数本の変倍結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記対物レンズは、負の前群と正の後群からなり、前記変倍結像光学系は、物体側から順に、正の第1群、負の第2群、明るさ絞り、正の第3群、正の第4群からなり、
前記対物レンズの何れか一方の群が光軸上を移動して作動距離変更のための焦点調節を行い、前記変倍結像光学系の前記第2群が光軸上を移動して変倍し、前記第4群が前記第2群に連動して光軸上を移動して変倍に伴う像位置変動を補正すると共に、
−1<mgrw<−0.2 ・・・(1)
−0.4<Δg4/Δg2<0.4 ・・・(2)
ただし、mgrw:低倍端における明るさ絞りより像側の群全体の結像倍率、
Δg4:低倍端での第4群の位置に対する高倍端での第4群の位置の光軸方向の差:像側+、
Δg2:低倍端での第2群の位置に対する高倍端での第2群の位置の光軸方向の差:像側+、
である。
【0034】
本発明の立体撮影光学系は、作動距離(WD)を変更する際のフォーカス作用は、最も物体側に配置した左右共通の対物レンズで行う。主観察者に加えて副観察者のための光学系を付加する場合、変倍光学系は合計3本あるいは4本必要となる。フォーカス作用を左右共通の対物レンズで行うことで、機械構成及び制御が簡素化できる。
【0035】
また、対物レンズが変倍光学系の物体側にあるので、レンズの移動量は変倍位置(ズーム位置)に依らない。WDが決れば低倍から高倍まで同じ移動量でよい。機械構成及び制御が簡素化できる。
【0036】
さらに望ましくは、物体側から順に、1本の対物レンズと複数本の変倍結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記対物レンズは、負の前群と正の後群からなり、前記変倍結像光学系は、物体側から順に、正の第1群、負の第2群、明るさ絞り、正の第3群、正の第4群からなり、
前記対物レンズの何れか一方の群が光軸上を移動して作動距離変更のための焦点調節を行い、前記変倍結像光学系の前記第2群が光軸上を移動して変倍し、前記第4群が前記第2群に連動して光軸上を移動して変倍に伴う像位置変動を補正すると共に、
−0.6<mgrw<−0.3 ・・・(1’)
0.1<Δg4/Δg2<0.3 ・・・(2’)
ただし、mgrw:低倍端における明るさ絞りより像側の群全体の結像倍率、
Δg4:低倍端での第4群の位置に対する高倍端での第4群の位置の光軸方向の差:像側+、
Δg2:低倍端での第2群の位置に対する高倍端での第2群の位置の光軸方向の差:像側+、
である。
【0037】
上記の場合の条件式(1)の下限値が−0.6、上限値が−0.3(条件式(1’)、条件式(2)の下限値が0.1、上限値が0.3(条件式(2’)、であるとさらに好ましい。
【0038】
なお、以上において、変倍光学系は左右の2本に限らず、複数本であるのは、上記の対物レンズの作用で説明したように、主観察者に加えて副観察者のための光学系を付加する場合、あるいは、可視光撮影に加え、特殊光撮影の光路を付加する場合等の理由からである。
【0039】
次に、本発明の別の立体撮影光学系は、物体側から順に、1本の対物レンズ、1本のアフォーカル変倍光学系、1本のアフォーカルリレー光学系、複数個の明るさ絞り、複数本の結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記アフォーカルリレー光学系は前群と後群からなり、前記前群と前記後群との間に中間像を有し、以下の条件を満足することを特徴とするものである。
【0040】
0.5<fF /Lz <0.9 ・・・(3)
ただし、fF はアフォーカルリレー光学系の前群の焦点距離、
z はアフォーカル変倍光学系の最も物体側の面から最も像側の面までの距離の最大値、
である。
【0041】
この立体撮影光学系の作用を説明すると、上記第2の従来例のタイプの光学系では、左右共通のアフォーカルズーム光学系を持つタイプではアフォーカルリレー光学系は小径化に有効であり、省略することは好ましくない。よって、上記第2の従来例のタイプの光学系では、アフォーカルリレー光学系の小型化が最も重要である。
【0042】
まず、図19(図18の従来例と同じ)を参照にして、アフォーカルリレー光学系の構成要因を考える。光学長はおよそ以下の式で近似できる。
【0043】
p ≒2×fF +2×fR
p :アフォーカルリレー光学系の光学長(≡明るさ絞りから明るさ絞りの像までの距離)、 fF :アフォーカルリレー光学系の前群の焦点距離、
R :アフォーカルリレー光学系の後群の焦点距離、
アフォーカルリレー光学系の光学長Lp を短くするには、fF 及びfR を適切な値に設定することが必要である。
【0044】
F の値はアフォーカル変倍光学系(アフォーカルズーム光学系)の長さよりやや小さいこと(0.5倍から0.9倍)が望ましい。
【0045】
条件式(3)の下限0.5を越えると、瞳投影距離が不足し、変倍光学系及び対物レンズが大径化する。条件式(3)の上限0.9を越えると、瞳投影距離が過剰であり、光学全長が長くなる
この発明の主な効果は、
○光学系の長さが短くできる。
【0046】
アフォーカルリレー光学系前群を必要最小限の長さの焦点距離とし、中間結像面までの距離(2×fF )を小さくできる(Lp ≒2×fF +2×fR の右辺第1項)。
【0047】
また、本発明のさらに別の立体撮影光学系は、物体側から順に、1本の対物レンズ、1本のアフォーカル変倍光学系、1本のアフォーカルリレー光学系、複数個の明るさ絞り、複数本の結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記アフォーカルリレー光学系は前群と後群からなり、前記前群と前記後群との間に中間像を有し、以下の条件を満足することを特徴とするものである。
【0048】
1.1<fF /fR <2 ・・・(4)
ただし、fF はアフォーカルリレー光学系の前群の焦点距離、
R はアフォーカルリレー光学系の後群の焦点距離、
である。
【0049】
この立体撮影光学系の作用を説明すると、アフォーカルリレー光学系の光学長を短くする別の方法としては、fR の値をfF より小さくし(1/1.1倍から1/2倍)、アフォーカルリレー光学系前群の像を再結像する光路長を短くすることが望ましい。
【0050】
条件式(4)の下限1.1を越えると、光学全長が長くなる。条件式(4)の上限2を越えると、左右2本の結像光学系が干渉しやすくなる。
【0051】
この発明の主な効果は、
○アフォーカルリレー後群を必要最小限の長さの焦点距離とし、中間結像面以降から明るさ絞りまでの距離(2×fR )を小さくできる(Lp ≒2×fF +2×fR の右辺第2項)。
【0052】
その他の効果は、
○結像光学系付近の径を小さくできる。
【0053】
F /fR が1より大きい値を持つことで、中心光束径を像側に縮小変倍するため、結像光学系付近の光束径が小さくなるため。
【0054】
また、望ましくは、物体側から順に、1本の対物レンズ、1本のアフォーカル変倍光学系、1本のアフォーカルリレー光学系、複数個の明るさ絞り、複数本の結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記アフォーカルリレー光学系は前群と後群からなり、前記前群と前記後群との間に中間像を有し、以下の条件を満足することを特徴とする立体撮影光学系である。
【0055】
0.5<fF /Lz <0.9 ・・・(3)
1.1<fF /fR <2 ・・・(4)
ただし、fF はアフォーカルリレー光学系の前群の焦点距離、
R はアフォーカルリレー光学系の後群の焦点距離、
z はアフォーカル変倍光学系の最も物体側の面から最も像側の面までの距離の最大値、
である。
【0056】
上記の条件式(3)、(4)を同時に満足すると、なおよい。
【0057】
さらに望ましくは、物体側から順に、1本の対物レンズ、1本のアフォーカル変倍光学系、1本のアフォーカルリレー光学系、複数個の明るさ絞り、複数本の結像光学系からな
る立体撮影光学系において、
前記アフォーカルリレー光学系は前群と後群からなり、前記前群と前記後群との間に中間像を有し、以下の条件を満足することを特徴とする立体撮影光学系である。
【0058】
0.5<fF /Lz <0.9 ・・・(3)
1.1<fF /fR <2 ・・・(4)
5<fm /IH<16 ・・・(5)
ただし、fF はアフォーカルリレー光学系の前群の焦点距離、
R はアフォーカルリレー光学系の後群の焦点距離、
z はアフォーカル変倍光学系の最も物体側の面から最も像側の面までの距離の最大値、
m は結像光学系の焦点距離、
IHは結像光学系の像位置に配置する撮像素子の最大像高、
である。
【0059】
条件式(5)を満足すると、よい。条件式(5)は、結像光学系の小型化に関し、結像光学系の焦点距離と撮像素子のサイズ(最大像高)を規定したものである。
【0060】
条件式(5)の上限16を越えると、結像光学系の光学長が長くなる。条件式(5)の下限5を越えると、結像光学系の収差補正に不利である。
【0061】
さらに望ましくは、物体側から順に、1本の対物レンズ、1本のアフォーカル変倍光学系、1本のアフォーカルリレー光学系、複数個の明るさ絞り、複数本の結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記アフォーカルリレー光学系は前群と後群からなり、前記前群と前記後群との間に中間像を有し、
0.6<fF /Lz <0.9 ・・・(3’)
1.1<fF /fR <1.8 ・・・(4’)
7<fm /IH<15 ・・・(5’)
ただし、fF はアフォーカルリレー光学系の前群の焦点距離、
R はアフォーカルリレー光学系の後群の焦点距離、
z はアフォーカル変倍光学系の最も物体側の面から最も像側の面までの距離の最大値、
m は結像光学系の焦点距離、
IHは結像光学系の像位置に配置する撮像素子の最大像高、
である。
【0062】
上記の場合の条件式(3)の下限値が0.6、上限値が0.9(条件式(3’)、条件式(4)の下限値が1.1、上限値が1.8(条件式(4’)、条件式(5)の下限値が7、上限値が15(条件式(5’)、であるとさらに好ましい。
【0063】
なお、以上において、明るさ絞り及び結像光学系が左右の2本に限らず、複数本であるのは上記の対物レンズの作用で説明したように、主観察者に加えて副観察者のための光学系を付加する場合、あるいは、可視光撮影に加え、特殊光撮影の光路を付加する場合等の理由からである。
【0064】
なお、本発明は以上の何れかの立体撮影光学系を備えた手術用顕微鏡を含むものである。
【発明の効果】
【0065】
本発明によれば、電子画像顕微鏡に適した光学全長の短い立体撮影光学系を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0066】
以下に、本発明の立体撮影光学系の実施例1〜6について説明する。
【0067】
実施例1〜6の立体撮影光学系のレンズ断面図において、対物レンズ系はOB、変倍結像光学系はZI、アフォーカル変倍光学系はAZ、アフォーカルリレー光学系はAL、アフォーカルリレー光学系の前群はGF、後群はGR、結像光学系はIL、中間像はIM、先端カバーガラスはFG、赤外カットフィルター、光学的ローパスフィルター、ダイクロイックプリズム等を想定した光学部材(平行平板)はFT、CCDチップ封止ガラスはCG、開口絞りはAS、フレアー絞りはFS、結像面(像面)はIPでそれぞれ示す。なお、これらのレンズ断面図において、図面の簡単化のために、光学面の面番号及び面間隔の図示は省く。
【0068】
実施例1〜6では、先端カバーガラスFGの素材としてサファイヤを用いている。もちろん、サファイヤに限らず滅菌処理耐性を持つその他の素材もよい。あるいは、一般の光学ガラスでもよい。
【0069】
なお、実施例1〜6の数値データは後記するが、面番号は、先端カバーガラスFGの前面から数えた光学面の面番号を“No”で示してあり、曲率半径は“r”で、面間隔又は空気間隔は“d”で、d線の屈折率は“nd ”で、アッベ数は“vd ”でそれぞれ示してある。曲率半径及び面間隔はmm単位である。
【0070】
図1に実施例1の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図を示し、図2に実施例1の低倍でWD=200mm(a)、100mm(b)、400mm(c)時のレンズ断面図を示す。左右1対の部分は一方のみを示してある。以下の図面でも同様。また、光線は画面中心光束と画面周辺主光線のみを図示してある。以下の図面でも同様。
【0071】
この実施例は、左右共通の対物レンズ光学系OBと、それに続く左右1対の変倍結像光学系ZIからなり、変倍結像光学系ZIは、正の第1群G1、負の第2群G2、明るさ絞りAS、正の第3群G3、正の第4群G4からなり、低倍から高倍への変倍の際、第1群G1、明るさ絞りAS、第3群G3は固定で、第2群G2は像面側へ単調に移動し、第4群G4は一旦物体側へ移動し反転して像面側へ移動し、高倍時には低倍時より像面側に位置する。図1参照。
【0072】
また、対物レンズ光学系OBは、両凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズからなる前群と、物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなる後群とからなり、その後群を物体側へ繰り出すことでWDを長くしている。図2参照。
【0073】
後記の数値データ上、面番号1〜2は先端カバーガラスFG、面番号3〜5は対物レンズ光学系OBの前群の接合レンズ、面番号6〜8は対物レンズ光学系OBの後群の接合レンズ、面番号9〜10は対物レンズ光学系OBの後群の両凸正レンズであり、面番号11〜31は変倍結像光学系ZIである。変倍結像光学系ZIの第1群G1は、面番号11〜12の両凸正レンズと、面番号13〜15の両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズとからなり、第2群G2は、面番号16〜17の像面側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、面番号18〜20の両凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズとからなり、面番号21の明るさ絞りASに続く第3群G3は、面番号22〜23
の両凸正レンズと、面番号24〜26の物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズとからなり、第4群G4は、面番号27〜29の両凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズからなり、その後に面番号30〜31の光学部材(平行平板)FTが位置し、その後に面番号32〜33のCCDチップ封止ガラスCGを持つ面番号34の結像面(像面)IPが位置している。
【0074】
なお、変倍結像光学系ZIから結像面IPまでは、対物レンズ光学系OBの光軸に対して垂直方向に10.5000mm偏心している。
【0075】
この実施例の収差図を図9、図10に示す。図9(a)〜(c)、図10(a)〜(c)はそれぞれ図1(a)〜(c)、図2(a)〜(c)の状態での球面収差、非点収差、倍率色収差、歪曲収差を示す図であり、スケールは長さがmm、割合(歪曲収差)が%、波長がnmであり、非点収差の実線はΔS、破線はΔMである。また、FIYは像高である。以下、同じ。
【0076】
図3に実施例2の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図を示す。
【0077】
この実施例は、左右共通の対物レンズ光学系OBと、それに続く左右1対の変倍結像光学系ZIからなり、変倍結像光学系ZIは、正の第1群G1、負の第2群G2、明るさ絞りAS、正の第3群G3、正の第4群G4からなり、低倍から高倍への変倍の際、第1群G1、明るさ絞りAS、第3群G3は固定で、第2群G2は像面側へ単調に移動し、第4群G4は一旦物体側へ移動し反転して像面側へ移動し、高倍時には低倍時より像面側に位置する。
【0078】
また、対物レンズ光学系OBは、両凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズからなる前群と、両凸正レンズと、物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズとからなる後群とからなり、その後群を物体側へ繰り出すことでWDを長くしている。
【0079】
後記の数値データ上、面番号1〜2は先端カバーガラスFG、面番号3〜5は対物レンズ光学系OBの前群の接合レンズ、面番号6〜7は対物レンズ光学系OBの後群の両凸正レンズ、面番号8〜10は対物レンズ光学系OBの後群の接合レンズであり、面番号11〜31は変倍結像光学系ZIである。変倍結像光学系ZIの第1群G1は、面番号11〜12の両凸正レンズと、面番号13〜15の両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズとからなり、第2群G2は、面番号16〜17の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、面番号18〜20の両凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズとからなり、面番号21の明るさ絞りASに続く第3群G3は、面番号22〜23の両凸正レンズと、面番号24〜26の物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズとからなり、第4群G4は、面番号27〜29の両凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズからなり、その後に面番号30〜31の光学部材(平行平板)FTが位置し、その後に面番号32〜33のCCDチップ封止ガラスCGを持つ面番号34の結像面(像面)IPが位置している。
【0080】
なお、変倍結像光学系ZIから結像面IPまでは、対物レンズ光学系OBの光軸に対して垂直方向に11.5000mm偏心している。
【0081】
この実施例の図3(a)〜(c)に対応する図9(a)〜(c)と同様の収差図をそれぞれ図11(a)〜(c)に示す。
【0082】
図4に実施例3の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図を示す。
【0083】
この実施例は、左右共通の対物レンズ光学系OBと、それに続く左右1対の変倍結像光学系ZIからなり、変倍結像光学系ZIは、正の第1群G1、負の第2群G2、明るさ絞りAS、正の第3群G3、正の第4群G4からなり、低倍から高倍への変倍の際、第1群G1、明るさ絞りAS、第3群G3は固定で、第2群G2は像面側へ単調に移動し、第4群G4は一旦物体側へ移動し反転して像面側へ移動し、高倍時には低倍時より像面側に位置する。
【0084】
また、対物レンズ光学系OBは、両凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズからなる前群と、物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなる後群とからなり、その後群を物体側へ繰り出すことでWDを長くしている。
【0085】
後記の数値データ上、面番号1〜2は先端カバーガラスFG、面番号3〜5は対物レンズ光学系OBの前群の接合レンズ、面番号6〜8は対物レンズ光学系OBの後群の接合レンズ、面番号9〜10は対物レンズ光学系OBの後群の両凸正レンズであり、面番号11〜31は変倍結像光学系ZIである。変倍結像光学系ZIの第1群G1は、面番号11〜12の両凸正レンズと、面番号13〜15の物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズとからなり、第2群G2は、面番号16〜17の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、面番号18〜20の両凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズとからなり、面番号21の明るさ絞りASに続く第3群G3は、面番号22〜23の像面側へ凸面を向けたメニスカスレンズと、面番号24〜26の両凸正レンズと像面側へ凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズとからなり、第4群G4は、面番号27〜29の両凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズからなり、その後に面番号30〜31の光学部材(平行平板)FTが位置し、その後に面番号32〜33のCCDチップ封止ガラスCGを持つ面番号34の結像面(像面)IPが位置している。
【0086】
なお、変倍結像光学系ZIから結像面IPまでは、対物レンズ光学系OBの光軸に対して垂直方向に7.5000mm偏心している。
【0087】
この実施例の図4(a)〜(c)に対応する図9(a)〜(c)と同様の収差図をそれぞれ図12(a)〜(c)に示す。
【0088】
図5に実施例4の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図を示し、図6に実施例4の低倍でWD=200mm(a)、100mm(b)、400mm(c)時のレンズ断面図を示す。左右1対の部分は一方のみを示してある。
【0089】
この実施例は、左右共通の対物レンズ光学系OBと、それに続くアフォーカル変倍光学系AZとアフォーカルリレー光学系AL、その後に続く左右1対の明るさ絞りAS及び結像光学系ILからなり、アフォーカル変倍光学系AZは、正の第1群G1、負の第2群G2、正の第3群G3からなり、アフォーカルリレー光学系ALは中間像IMを挟んで正の前群GFと正の後群GRからなり、低倍から高倍への変倍の際、アフォーカル変倍光学系AZの第1群G1は一旦物体側へ移動し反転して像面側へ移動し、高倍時には低倍時より像面側に位置し、第2群G2は第1群G1との間隔を広げながら像面側へ移動し、第3群G3は固定している。
【0090】
対物レンズ光学系OBは、両凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズからなる前群と、物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなる後群とからなり、その後群を物体側へ繰り出すことでWDを長くしている。図6参照。
【0091】
後記の数値データ上、面番号1〜2は先端カバーガラスFG、面番号3〜5は対物レンズ光学系OBの前群の接合レンズ、面番号6〜8は対物レンズ光学系OBの後群の接合レンズ、面番号9〜10は対物レンズ光学系OBの後群の両凸正レンズであり、面番号11のフレアー絞りFSを経て、面番号12〜23はアフォーカル変倍光学系AZである。アフォーカル変倍光学系AZの第1群G1は、面番号12〜14の両凸正レンズと像面側へ凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズからなり、第2群G2は、面番号15〜17の像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズの接合レンズと、面番号18〜20の平凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズとからなり、第3群G3は、面番号21〜23の物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズからなる。その後に面番号24のフレアー絞りFSを経て、面番号25〜39のアフォーカルリレー光学系ALが続き、アフォーカルリレー光学系ALの前群GFは、面番号25〜26の両凸正レンズと、面番号27〜29の両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、面番号30〜31の物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、面番号32は中間像IMであり、アフォーカルリレー光学系ALの後群GRは、面番号33〜34の両凸正レンズと、面番号35〜37の両凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズと、面番号38〜39の両凸正レンズとからなる。そして、面番号40の明るさ絞りASの後に、面番号41〜49の結像光学系ILが続き、結像光学系ILは、面番号41〜42の平行平板と、面番号43〜44の物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズと、面番号45〜47の両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、面番号48〜49の両凸正レンズとからなる。その後、面番号50〜51の光学部材(平行平板)FTが位置し、その後に面番号52〜53のCCDチップ封止ガラスCGを持つ面番号54の結像面(像面)IPが位置している。
【0092】
なお、明るさ絞りASから結像面IPまでは、対物レンズ光学系OB、アフォーカル変倍光学系AZ、アフォーカルリレー光学系ALの光軸に対して垂直方向に3.0000mm偏心している。
【0093】
この実施例の収差図を図13、図14に示す。図13(a)〜(c)、図14(a)〜(c)はそれぞれ図5(a)〜(c)、図6(a)〜(c)の状態での図9(a)〜(c)、図10(a)〜(c)と同様の収差図である。
【0094】
図7に実施例5の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図を示す。左右1対の部分は一方のみを示してある。
【0095】
この実施例は、左右共通の対物レンズ光学系OBと、それに続くアフォーカル変倍光学系AZとアフォーカルリレー光学系AL、その後に続く左右1対の明るさ絞りAS及び結像光学系ILからなり、アフォーカル変倍光学系AZは、正の第1群G1、負の第2群G2、正の第3群G3からなり、アフォーカルリレー光学系ALは中間像IMを挟んで正の前群GFと正の後群GRからなり、低倍から高倍への変倍の際、アフォーカル変倍光学系AZの第1群G1は一旦物体側へ移動し反転して像面側へ移動し、高倍時には低倍時より像面側に位置し、第2群G2は第1群G1との間隔を広げながら像面側へ移動し、第3群G3は固定している。
【0096】
対物レンズ光学系OBは、両凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズからなる前群と、物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの
接合レンズと、両凸正レンズとからなる後群とからなり、その後群を物体側へ繰り出すことでWDを長くしている。
【0097】
後記の数値データ上、面番号1〜2は先端カバーガラスFG、面番号3〜5は対物レンズ光学系OBの前群の接合レンズ、面番号6〜8は対物レンズ光学系OBの後群の接合レンズ、面番号9〜10は対物レンズ光学系OBの後群の両凸正レンズであり、面番号11のフレアー絞りFSを経て、面番号12〜23はアフォーカル変倍光学系AZである。アフォーカル変倍光学系AZの第1群G1は、面番号12〜14の両凸正レンズと像面側へ凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズからなり、第2群G2は、面番号15〜17の像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズの接合レンズと、面番号18〜20の平凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズとからなり、第3群G3は、面番号21〜23の物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズからなる。その後に面番号24のフレアー絞りFSを経て、面番号25〜39のアフォーカルリレー光学系ALが続き、アフォーカルリレー光学系ALの前群GFは、面番号25〜26の両凸正レンズと、面番号27〜29の両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、面番号30〜31の物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、面番号32は中間像IMであり、アフォーカルリレー光学系ALの後群GRは、面番号33〜34の両凸正レンズと、面番号35〜37の両凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズと、面番号38〜39の両凸正レンズとからなる。そして、面番号40の明るさ絞りASの後に、面番号41〜49の結像光学系ILが続き、結像光学系ILは、面番号41〜42の平行平板と、面番号43〜44の物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズと、面番号45〜47の両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、面番号48〜49の両凸正レンズとからなる。その後、面番号50〜51の光学部材(平行平板)FTが位置し、その後に面番号52〜53のCCDチップ封止ガラスCGを持つ面番号54の結像面(像面)IPが位置している。
【0098】
なお、明るさ絞りASから結像面IPまでは、対物レンズ光学系OB、アフォーカル変倍光学系AZ、アフォーカルリレー光学系ALの光軸に対して垂直方向に4.2000mm偏心している。
【0099】
この実施例の図7(a)〜(c)に対応する図13(a)〜(c)と同様の収差図をそれぞれ図15(a)〜(c)に示す。
【0100】
図8に実施例6の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図を示す。左右1対の部分は一方のみを示してある。
【0101】
この実施例は、左右共通の対物レンズ光学系OBと、それに続くアフォーカル変倍光学系AZとアフォーカルリレー光学系AL、その後に続く左右1対の明るさ絞りAS及び結像光学系ILからなり、アフォーカル変倍光学系AZは、正の第1群G1、負の第2群G2、正の第3群G3からなり、アフォーカルリレー光学系ALは中間像IMを挟んで正の前群GFと正の後群GRからなり、低倍から高倍への変倍の際、アフォーカル変倍光学系AZの第1群G1は一旦物体側へ移動し反転して像面側へ移動し、高倍時には低倍時より像面側に位置し、第2群G2は第1群G1との間隔を広げながら像面側へ移動し、第3群G3は固定している。
【0102】
対物レンズ光学系OBは、両凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズからなる前群と、物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなる後群とからなり、その後群を物体側へ繰り出すことでWDを長くしている。
【0103】
後記の数値データ上、面番号1〜2は先端カバーガラスFG、面番号3〜5は対物レンズ光学系OBの前群の接合レンズ、面番号6〜8は対物レンズ光学系OBの後群の接合レンズ、面番号9〜10は対物レンズ光学系OBの後群の両凸正レンズであり、面番号11のフレアー絞りFSを経て、面番号12〜23はアフォーカル変倍光学系AZである。アフォーカル変倍光学系AZの第1群G1は、面番号12〜14の両凸正レンズと像面側へ凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズからなり、第2群G2は、面番号15〜17の像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズの接合レンズと、面番号18〜20の平凹負レンズと物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズとからなり、第3群G3は、面番号21〜23の物体側へ凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズからなる。その後に面番号24のフレアー絞りFSを経て、面番号25〜39のアフォーカルリレー光学系ALが続き、アフォーカルリレー光学系ALの前群GFは、面番号25〜26の両凸正レンズと、面番号27〜29の両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、面番号30〜31の物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、面番号32は中間像IMであり、アフォーカルリレー光学系ALの後群GRは、面番号33〜34の両凸正レンズと、面番号35〜37の両凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズと、面番号38〜39の両凸正レンズとからなる。そして、面番号40の明るさ絞りASの後に、面番号41〜49の結像光学系ILが続き、結像光学系ILは、面番号41〜42の平行平板と、面番号43〜44の物体側へ凸面を向けた正メニスカスレンズと、面番号45〜47の両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、面番号48〜49の両凸正レンズとからなる。その後、面番号50〜51の光学部材(平行平板)FTが位置し、その後に面番号52〜53のCCDチップ封止ガラスCGを持つ面番号54の結像面(像面)IPが位置している。
【0104】
なお、明るさ絞りASから結像面IPまでは、対物レンズ光学系OB、アフォーカル変倍光学系AZ、アフォーカルリレー光学系ALの光軸に対して垂直方向に5.0000mm偏心している。
【0105】
この実施例の図8(a)〜(c)に対応する図13(a)〜(c)と同様の収差図をそれぞれ図16(a)〜(c)に示す。
【0106】
以下に、上記実施例1〜6の数値データを示す。以下の表において、“LM”は低倍端、“SM”は中間倍率、“HM”は高倍端、“WD”は作動距離、“MG”は倍率を示す。なお、“INF”無限大を示す。
【0107】

実施例1
No r d nd vd
物面 INF 可変
1 INF 4.0000 1.76820 71.79
2 INF 7.0000
3 -47.7464 2.5000 1.72000 43.69
4 48.1827 6.5429 1.84666 23.78
5 308.9917 可変
6 172.9869 3.0000 1.84666 23.78
7 74.8421 10.9301 1.49700 81.54
8 -55.6530 0.2000
9 315.9099 5.6845 1.51742 52.43
10 -145.5527 可変
11 66.0435 2.5000 1.48749 70.23
12 -125.8197 0.2000
13 37.1012 3.0000 1.48749 70.23
14 -354.0446 1.5000 1.80100 34.97
15 71.3269 可変
16 -46.8052 1.5000 1.77250 49.60
17 -128.2160 1.1726
18 -70.1821 1.2000 1.51633 64.14
19 10.1313 1.9281 1.84666 23.78
20 13.4863 可変
21(絞り) INF 2.8376
22 17.4515 2.0000 1.62004 36.26
23 -52.4479 0.2000
24 159.5462 1.2000 1.80100 34.97
25 9.1524 2.0000 1.48749 70.23
26 -47.5162 可変
27 -17.4646 1.2000 1.64769 33.79
28 33.2918 2.5000 1.88300 40.76
29 -19.2472 可変
30 INF 4.4436 1.54771 62.84
31 INF 1.9010
32 INF 1.9010 1.51633 64.14
33 INF 0.0001
像面 INF

可変間隔
No LM LM LM SM SM
MG -0.055 -0.086 -0.032 -0.134 -0.210
d0 WD 200.00000 100.00000 400.00000 200.00000 100.00000
d5 7.46760 16.31128 0.94639 7.46760 16.31128
d10 11.00000 2.15632 17.52121 11.00000 2.15632
d15 2.00187 2.00187 2.00187 24.39575 24.39575
d20 42.83668 42.83668 42.83668 20.44279 20.44279
d26 11.97120 11.97120 11.97120 7.57992 7.57992
d29 20.26873 20.26873 20.26873 24.66000 24.66000
No SM HM HM HM
MG -0.077 -0.327 -0.514 -0.189
d0 WD 400.00000 200.00000 100.00000 400.00000
d5 0.94639 7.46760 16.31128 0.94639
d10 17.52121 11.00000 2.15632 17.52121
d15 24.39575 41.05094 41.05094 41.05094
d20 20.44279 3.78764 3.78764 3.78764
d26 7.57992 19.61868 19.61868 19.61868
d29 24.66000 12.62123 12.62123 12.62123 。
【0108】

実施例2
No r d nd vd
物面 INF 可変
1 INF 5.0000 1.76820 71.79
2 INF 8.0000
3 -38.1697 3.8657 1.54072 47.23
4 45.3481 8.0000 1.84666 23.78
5 106.5783 可変
6 339.2797 7.0000 1.62004 36.26
7 -86.2856 0.2000
8 93.2957 4.0000 1.84666 23.78
9 47.5470 10.0000 1.49700 81.54
10 -115.8492 可変
11 61.5057 2.8000 1.48749 70.23
12 -174.8837 0.2000
13 34.5084 3.2000 1.48749 70.23
14 -3043.1666 1.5000 1.80100 34.97
15 60.8400 可変
16 59.9528 1.5000 1.77250 49.60
17 49.6343 2.0000
18 -28.6883 1.2000 1.51633 64.14
19 11.0106 1.8836 1.84666 23.78
20 14.7361 可変
21(絞り) INF 1.9833
22 62.8650 2.0000 1.62004 36.26
23 -36.6853 0.2000
24 70.4137 1.2000 1.80100 34.97
25 12.4512 2.0000 1.48749 70.23
26 -26.3168 可変
27 -12.3601 1.2000 1.64769 33.79
28 26.8585 2.5000 1.88300 40.76
29 -15.8201 可変
30 INF 4.4436 1.54771 62.84
31 INF 1.9010
32 INF 1.9010 1.51633 64.14
33 INF 0.0000
像面 INF

可変間隔
No LM LM LM SM SM
MG -0.055 -0.087 -0.032 -0.135 -0.212
d0 WD 200.00000 100.00000 400.00000 200.00000 100.00000
d5 9.11025 17.42919 2.93502 9.11025 17.42919
d10 10.00000 1.68106 16.17523 10.00000 1.68106
d15 1.98945 1.98945 1.98945 24.84908 24.84908
d20 43.74026 43.74026 43.74026 20.88063 20.88063
d26 12.12887 12.12887 12.12887 7.65301 7.65301
d29 20.50251 20.50251 20.50251 24.97840 24.97840

No SM HM HM HM
MG -0.079 -0.332 -0.519 -0.193
d0 WD 400.00000 200.00000 100.00000 400.00000
d5 2.93502 9.11025 17.42919 2.93502
d10 16.17523 10.00000 1.68106 16.17523
d15 24.84908 41.47434 41.47434 41.47434
d20 20.88063 4.25541 4.25541 4.25541
d26 7.65301 19.95077 19.95077 19.95077
d29 24.97840 12.68060 12.68060 12.68060 。
【0109】

実施例3
No r d nd vd
物面 INF 可変
1 INF 2.0000 1.76820 71.79
2 INF 4.0000
3 -38.9866 2.3000 1.72000 43.69
4 30.2094 5.0000 1.84666 23.78
5 141.4871 可変
6 844.4155 2.4000 1.76182 26.52
7 42.8249 5.0000 1.49700 81.54
8 - 207.2773 0.2000
9 143.0459 5.0000 1.78800 47.37
10 -53.0139 可変
11 301.6916 2.0000 1.69680 55.53
12 -79.7609 0.2000
13 25.2283 2.2000 1.69680 55.53
14 806.7235 1.5000 1.84666 23.78
15 46.6578 可変
16 18.5970 1.1777 1.77250 49.60
17 11.6121 1.1873
18 -12.3112 1.0000 1.51633 64.14
19 8.2966 1.6168 1.84666 23.78
20 14.6164 可変
21(絞り) INF 2.1998
22 -11.3858 2.9089 1.51742 52.43
23 -11.2501 0.2000
24 18.8215 3.5185 1.48749 70.23
25 -7.3570 1.0000 1.80100 34.97
26 -13.2065 可変
27 -99.2269 1.0000 1.72825 28.46
28 46.8422 2.6666 1.69350 53.20
29 -24.0466 可変
30 INF 2.4173 1.54771 62.84
31 INF 1.0342
32 INF 1.0342 1.51633 64.14
33 INF 0.0000
像面 INF

可変間隔
No LM LM LM SM SM
MG -0.030 -0.050 -0.017 -0.074 -0.122
d0 WD 200.00000 100.00000 400.00000 200.00000 100.00000
d5 5.73770 11.75525 1.64246 5.73770 11.75525
d10 8.00000 1.98245 12.09524 8.00000 1.98245
d15 2.01300 2.01300 2.01300 15.00261 15.00261
d20 26.82074 26.82074 26.82074 13.83112 13.83112
d26 7.81433 7.81433 7.81433 5.24581 5.24581
d29 11.96285 11.96285 11.96285 14.53136 14.53136

No SM HM HM HM
MG -0.041 -0.181 -0.298 -0.101
d0 WD 400.00000 200.00000 100.00000 400.00000
d5 1.64246 5.73770 11.75525 1.64246
d10 12.09524 8.00000 1.98245 12.09524
d15 15.00261 23.77576 23.77576 23.77576
d20 13.83112 5.05798 5.05798 5.05798
d26 5.24581 12.50829 12.50829 12.50829
d29 14.53136 7.26888 7.26888 7.26888 。
【0110】

実施例4
No r d nd vd
物面 INF 可変
1 INF 2.0000 1.76820 71.79
2 INF 7.0000
3 -44.6801 2.3000 1.72000 43.69
4 48.3881 7.1082 1.84666 23.78
5 318.5902 可変
6 169.9400 2.5000 1.84666 23.78
7 73.2558 9.2642 1.49700 81.54
8 -62.6930 0.2000
9 725.0873 8.2212 1.51742 52.43
10 -85.1320 可変
11 INF 可変
12 91.2516 9.2286 1.48749 70.21
13 -61.8721 4.3429 1.85026 32.29
14 -104.6601 可変
15 -134.4576 4.3429 1.69895 30.12
16 -33.1197 2.7143 1.77250 49.60
17 54.0143 3.9086
18 INF 2.7143 1.60311 60.70
19 27.3627 5.9714 1.83400 37.17
20 73.1826 可変
21 151.1097 4.0714 1.74000 31.71
22 76.1764 7.3286 1.48749 70.21
23 -105.6481 1.5079
24 INF 2.4576
25 122.1364 7.7156 1.72916 54.68
26 -8389.0707 1.4570
27 40.0790 28.5137 1.49700 81.54
28 -342.3266 4.7763 1.80100 34.97
29 32.3499 28.5252
30 75.4974 8.0869 1.78800 47.37
31 157700.0000 53.9326
32 INF 23.7196
33 78.3905 6.4649 1.72916 54.68
34 -54.0423 25.5253
35 -19.9811 4.1242 1.80100 34.97
36 100.1661 19.1718 1.49700 81.54
37 -26.2721 1.0032
38 254.8381 10.2547 1.72916 54.68
39 -93.3311 14.1071
40(絞り) INF 1.1905
41 INF 19.0476 1.80610 40.92
42 INF 3.4524
43 17.9187 5.1372 1.77250 49.60
44 99.2240 1.2383
45 13.9102 4.2921 1.49700 81.54
46 -32.3689 1.1636 1.80100 34.97
47 10.0010 9.8698
48 33.7316 2.4441 1.72916 54.68
49 -33.7316 11.4922
50 INF 2.9762 1.51633 64.14
51 INF 0.0060
52 INF 1.1905 1.61350 50.20
53 INF 0.0017
像面 INF

可変間隔
No LM LM LM SM SM
MG 0.067 0.106 0.038 0.161 0.256
d0 WD 200.00000 100.00000 400.00000 200.00000 100.00000
d5 7.40545 15.60189 1.47307 7.40545 15.60189
d10 9.00000 0.80356 14.93238 9.00000 0.80356
d11 22.81629 22.81629 22.81629 1.06671 1.06671
d14 3.68326 3.68326 3.68326 51.18641 51.18641
d20 94.44926 94.44926 94.44926 68.69660 68.69660

No SM HM HM HM
MG 0.093 0.402 0.638 0.231
d0 WD 400.00000 200.00000 100.00000 400.00000
d5 1.47307 7.40545 15.60189 1.47307
d10 14.93238 9.00000 0.80356 14.93238
d11 1.06671 46.49843 46.49843 46.49843
d14 51.18641 71.35429 71.35429 71.35429
d20 68.69660 3.09545 3.09545 3.09545 。
【0111】

実施例5
No r d nd vd
物面 INF 可変
1 INF 2.0000 1.76820 71.79
2 INF 7.0000
3 -44.6801 2.3000 1.72000 43.69
4 48.3881 7.1082 1.84666 23.78
5 318.5902 可変
6 169.9400 2.5000 1.84666 23.78
7 73.2558 9.2642 1.49700 81.54
8 -62.6930 0.2000
9 725.0873 8.2212 1.51742 52.43
10 -85.1320 可変
11 INF 可変
12 91.2516 9.2286 1.48749 70.21
13 -61.8721 4.3429 1.85026 32.29
14 -104.6601 可変
15 -134.4576 4.3429 1.69895 30.12
16 -33.1197 2.7143 1.77250 49.60
17 54.0143 3.9086
18 INF 2.7143 1.60311 60.70
19 27.3627 5.9714 1.83400 37.17
20 73.1826 可変
21 151.1097 4.0714 1.74000 31.71
22 76.1764 7.3286 1.48749 70.21
23 -105.6481 1.5079
24 INF 2.7033
25 134.3501 8.4871 1.72916 54.68
26 -9227.9778 1.6027
27 44.0869 31.3650 1.49700 81.54
28 -376.5592 5.2540 1.80100 34.97
29 35.5849 31.3777
30 83.0471 8.8956 1.78800 47.37
31 173400.0000 59.3259
32 INF 33.2074
33 109.7467 9.0509 1.72916 54.68
34 -75.6592 35.7354
35 -27.9735 5.7738 1.80100 34.97
36 140.2325 26.8406 1.49700 81.54
37 -36.7809 1.4044
38 356.7734 14.3566 1.72916 54.68
39 -130.6636 19.7500
40(絞り) INF 1.5152
41 INF 24.2424 1.80610 40.92
42 INF 4.3939
43 22.8057 6.5382 1.77250 49.60
44 126.2851 1.5761
45 17.7040 5.4627 1.49700 81.54
46 -41.1967 1.4810 1.80100 34.97
47 12.7286 12.5616
48 42.9312 3.1107 1.72916 54.68
49 -42.9312 14.6265
50 INF 3.7879 1.51633 64.14
51 INF 0.0076
52 INF 1.5152 1.61350 50.20
53 INF 0.0023
像面 INF

可変間隔
No LM LM LM SM SM
MG 0.067 0.106 0.038 0.161 0.256
d0 WD 200.00000 100.00000 400.00000 200.00000 100.00000
d5 7.40545 15.60189 1.47307 7.40545 15.60189
d10 9.00000 0.80356 14.93238 9.00000 0.80356
d11 22.81629 22.81629 22.81629 1.06671 1.06671
d14 3.68326 3.68326 3.68326 51.18641 51.18641
d20 94.44926 94.44926 94.44926 68.69660 68.69660

No SM HM HM HM
MG 0.093 0.402 0.638 0.231
d0 WD 400.00000 200.00000 100.00000 400.00000
d5 1.47307 7.40545 15.60189 1.47307
d10 14.93238 9.00000 0.80356 14.93238
d11 1.06671 46.49843 46.49843 46.49843
d14 51.18641 71.35429 71.35429 71.35429
d20 68.69660 3.09545 3.09545 3.09545 。
【0112】

実施例6
No r d nd vd
物面 INF 可変
1 INF 2.0000 1.76820 71.79
2 INF 7.0000
3 -44.6801 2.3000 1.72000 43.69
4 48.3881 7.1082 1.84666 23.78
5 318.5902 可変
6 169.9400 2.5000 1.84666 23.78
7 73.2558 9.2642 1.49700 81.54
8 -62.6930 0.2000
9 725.0873 8.2212 1.51742 52.43
10 -85.1320 可変
11 INF 可変
12 91.2516 9.2286 1.48749 70.21
13 -61.8721 4.3429 1.85026 32.29
14 -104.6601 可変
15 -134.4576 4.3429 1.69895 30.12
16 -33.1197 2.7143 1.77250 49.60
17 54.0143 3.9086
18 INF 2.7143 1.60311 60.70
19 27.3627 5.9714 1.83400 37.17
20 73.1826 可変
21 151.1097 4.0714 1.74000 31.71
22 76.1764 7.3286 1.48749 70.21
23 -105.6481 1.5079
24 INF 2.8262
25 140.4569 8.8729 1.72916 54.68
26 -9647.4313 1.6755
27 46.0908 32.7907 1.49700 81.54
28 -393.6755 5.4928 1.80100 34.97
29 37.2024 32.8039
30 86.8220 9.3000 1.78800 47.37
31 181300.0000 62.0225
32 INF 39.8489
33 131.6960 10.8611 1.72916 54.68
34 -90.7910 42.8825
35 -33.5682 6.9286 1.80100 34.97
36 168.2790 32.2087 1.49700 81.54
37 -44.1371 1.6853
38 428.1281 17.2279 1.72916 54.68
39 -156.7963 23.7000
40(絞り) INF 0.8696
41 INF 13.9130 1.80610 40.92
42 INF 2.5217
43 13.0885 3.7524 1.77250 49.60
44 72.4767 0.9045
45 10.1605 3.1351 1.49700 81.54
46 -23.6433 0.8499 1.80100 34.97
47 7.3051 7.2092
48 24.6388 1.7853 1.72916 54.68
49 -24.6388 8.3943
50 INF 2.1739 1.51633 64.14
51 INF 0.0043
52 INF 0.8696 1.61350 50.20
53 INF 0.0014
像面 INF

可変間隔
No LM LM LM SM SM
MG 0.033 0.053 0.019 0.081 0.128
d0 WD 200.00000 100.00000 400.00000 200.00000 100.00000
d5 7.40545 15.60189 1.47307 7.40545 15.60189
d10 9.00000 0.80356 14.93238 9.00000 0.80356
d11 22.81629 22.81629 22.81629 1.06671 1.06671
d14 3.68326 3.68326 3.68326 51.18641 51.18641
d20 94.44926 94.44926 94.44926 68.69660 68.69660

No SM HM HM HM
MG 0.046 0.201 0.319 0.115
d0 WD 400.00000 200.00000 100.00000 400.00000
d5 1.47307 7.40545 15.60189 1.47307
d10 14.93238 9.00000 0.80356 14.93238
d11 1.06671 46.49843 46.49843 46.49843
d14 51.18641 71.35429 71.35429 71.35429
d20 68.69660 3.09545 3.09545 3.09545 。
【0113】

上記実施例1〜6の像側有効Fナンバー(Fno)と撮像素子の像高は次の通りである。
【0114】
実施例 1 2 3 4 5 6
像側有効Fno 低倍端 8.4 8.6 4.9 10.5 10.5 10.5
中間 8.5 8.6 4.9 10.5 10.5 10.5
高倍端 8.7 9.0 5.1 10.5 10.5 10.5
撮像素子の像高 3 3 1.632 3.264 3.264 1.632

【0115】
また、各実施例における条件式の値及び条件式要素の値は次の通りである。
【0116】
実施例 1 2 3 4 5 6
撮像素子サイズ(インチ) 1/3 1/3 1/6 1/3 1/3 1/6
mgrw -0.456 -0.437 -0.417 − − −
Δg4/Δg2 0.196 0.198 0.216 − − −
F /Lz − − − 0.736 0.809 0.846
F /fR − − − 1.680 1.320 1.150
m /IH − − − 12.160 9.554 13.958
Δg4 7.648 7.822 4.694 − − −
Δg2 39.049 39.485 21.763 − − −
F − − − 121.000 133.100 139.150
z − − − 164.506 164.506 164.506
R − − − 72.024 100.833 121.000
m − − − 39.690 31.185 22.779
IH − − − 3.264 3.264 1.632

【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】実施例1の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図である。
【図2】実施例1の立体撮影光学系の低倍でWD=200mm(a)、100mm(b)、400mm(c)時のレンズ断面図である。
【図3】実施例2の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図である。
【図4】実施例3の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図である。
【図5】実施例4の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図である。
【図6】実施例4の立体撮影光学系の低倍でWD=200mm(a)、100mm(b)、400mm(c)時のレンズ断面図である。
【図7】実施例5の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図である。
【図8】実施例6の立体撮影光学系の作動距離(WD)200mm時の低倍(a)、中間(b)、高倍(c)のレンズ断面図である。
【図9】実施例1の図1(a)〜(c)の状態での球面収差、非点収差、倍率色収差、歪曲収差を示す図 である。
【図10】実施例1の図2(a)〜(c)の状態での球面収差、非点収差、倍率色収差、歪曲収差を示す図 である。
【図11】実施例2の図3(a)〜(c)に対応する図9(a)〜(c)と同様の収差図である。
【図12】実施例3の図4(a)〜(c)に対応する図9(a)〜(c)と同様の収差図である。
【図13】実施例4の図5(a)〜(c)の状態での図9(a)〜(c)と同様の収差図である。
【図14】実施例4の図6(a)〜(c)の状態での図10(a)〜(c)と同様の収差図である。
【図15】実施例5の図7(a)〜(c)に対応する図9(a)〜(c)と同様の収差図である。
【図16】実施例6の図8(a)〜(c)に対応する図9(a)〜(c)と同様の収差図である。
【図17】従来の実体顕微鏡の光学系の第1例を示すレンズ断面図である。
【図18】従来の実体顕微鏡の光学系の第2例を示すレンズ断面図である。
【図19】図18を参照にしてアフォーカルリレー光学系の構成要因を考えるための図である。
【符号の説明】
【0118】
AL…アフォーカルリレー光学系
AS…開口絞り
AZ…アフォーカル変倍光学系
CG…CCDチップ封止ガラス
FG…先端カバーガラス
FS…フレアー絞り
FT…光学部材(赤外カットフィルター、光学的ローパスフィルター、ダイクロイックプリズム等)
G1…第1群
G2…第2群
G3…第3群
G4…第4群
GF…アフォーカルリレー光学系の前群
GR…アフォーカルリレー光学系の後群
IL…結像光学系
IM…中間像
IP…結像面(像面)
OB…対物レンズ系
ZI…変倍結像光学系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に、1本の対物レンズと複数本の変倍結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記変倍結像光学系は、物体側から順に、正の第1群、負の第2群、明るさ絞り、正の第3群、正の第4群からなり、
前記第2群が光軸上を移動して変倍し、前記第4群が前記第2群に連動して光軸上を移動して変倍に伴う像位置変動を補正すると共に、
以下の条件式を満足することを特徴とする立体撮影光学系。
−1<mgrw<−0.2 ・・・(1)
−0.4<Δg4/Δg2<0.4 ・・・(2)
ただし、mgrw:低倍端における明るさ絞りより像側の群全体の結像倍率、
Δg4:低倍端での第4群の位置に対する高倍端での第4群の位置の光軸方向の差:像側+、
Δg2:低倍端での第2群の位置に対する高倍端での第2群の位置の光軸方向の差:像側+、
である。
【請求項2】
物体側から順に、1本の対物レンズ、1本のアフォーカル変倍光学系、1本のアフォーカルリレー光学系、複数個の明るさ絞り、複数本の結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記アフォーカルリレー光学系は前群と後群からなり、前記前群と前記後群との間に中間像を有し、以下の条件を満足することを特徴とする立体撮影光学系。
0.5<fF /Lz <0.9 ・・・(3)
ただし、fF はアフォーカルリレー光学系の前群の焦点距離、
z はアフォーカル変倍光学系の最も物体側の面から最も像側の面までの距離の最大値、
である。
【請求項3】
物体側から順に、1本の対物レンズ、1本のアフォーカル変倍光学系、1本のアフォーカルリレー光学系、複数個の明るさ絞り、複数本の結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記アフォーカルリレー光学系は前群と後群からなり、前記前群と前記後群との間に中間像を有し、以下の条件を満足することを特徴とする立体撮影光学系。
1.1<fF /fR <2 ・・・(4)
ただし、fF はアフォーカルリレー光学系の前群の焦点距離、
R はアフォーカルリレー光学系の後群の焦点距離、
である。
【請求項4】
物体側から順に、1本の対物レンズ、1本のアフォーカル変倍光学系、1本のアフォーカルリレー光学系、複数個の明るさ絞り、複数本の結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記アフォーカルリレー光学系は前群と後群からなり、前記前群と前記後群との間に中間像を有し、以下の条件を満足することを特徴とする立体撮影光学系。
0.5<fF /Lz <0.9 ・・・(3)
1.1<fF /fR <2 ・・・(4)
ただし、fF はアフォーカルリレー光学系の前群の焦点距離、
R はアフォーカルリレー光学系の後群の焦点距離、
z はアフォーカル変倍光学系の最も物体側の面から最も像側の面までの距離の最大値、
である。
【請求項5】
物体側から順に、1本の対物レンズ、1本のアフォーカル変倍光学系、1本のアフォーカルリレー光学系、複数個の明るさ絞り、複数本の結像光学系からなる立体撮影光学系において、
前記アフォーカルリレー光学系は前群と後群からなり、前記前群と前記後群との間に中間像を有し、以下の条件を満足することを特徴とする立体撮影光学系。
0.5<fF /Lz <0.9 ・・・(3)
1.1<fF /fR <2 ・・・(4)
5<fm /IH<16 ・・・(5)
ただし、fF はアフォーカルリレー光学系の前群の焦点距離、
R はアフォーカルリレー光学系の後群の焦点距離、
z はアフォーカル変倍光学系の最も物体側の面から最も像側の面までの距離の最大値、
m は結像光学系の焦点距離、
IHは結像光学系の像位置に配置する撮像素子の最大像高、
である。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2009−265221(P2009−265221A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−112279(P2008−112279)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】