説明

結腸のポリープを検出するために切断面を用いる方法およびシステム

結腸のディジタル画像におけるポリープの識別方法が提供され、結腸のディジタル画像は3次元空間内のボクセルのドメインに対応する複数の強度から成る。本発明による方法は、画像に3つの互いに直交する軸のセットを付与するステップと、画像の軸に関して異なる方位にある複数の切断面を付与するステップと、画像の各ボクセルについて、中心ボクセルのまわりに切断面の各々を心出しするステップ(101)と、画像の各ボクセルのまわりの複数の切断面の各々について、結腸との切断面の交差を決定し、前記交差内での切断面のトレースを調べるステップ(102)と、各切断面のトレースが小さく丸い場合、交差におけるそれらのボクセルを以後の分析のためにマークするステップ(103)とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連する米国出願の相互参照)
本願は、2003年9月22日出願のパスカル・カシアー(Pascal Cathier)の米国特許仮出願第60/504714号"カッティング・プレインズ・フォー・コロン・ポリープ・ディテクション(Cutting planes for colon polyp detection)"の優先権を主張するものであり、その内容は参照によってここに採り入れられる。
【0002】
本発明は、ディジタル医用画像における構造、特に結腸のポリープを認識することに関する。
【0003】
(背景技術)
現在の画像処理システムから収集されたデータから入手可能な診断上優れた情報は、早期のより処置しやすい段階での潜在的な問題の発見を可能にする。画像化システムから収集可能な膨大な量の詳細データが与えられたとすると、画像データを効率的かつ正確に処理するために種々のアルゴリズムが開発されなければならない。コンピュータの採用により、画像処理の進歩は一般に、ディジタル画像またはディジタル化画像で実行される。
【0004】
ディジタル画像を作成するためのディジタル収集システムは、ディジタルX線フィルムラジオグラフィー、コンピュータ断層撮影(CT)イメージング、磁気共鳴画像化法(MRI)、超音波(US)および、陽電子放出断層撮影(PET)や単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)のような核医用撮像技術を含む。ディジタル画像はまた、例えば、典型的なX線のようなアナログ画像をディジタル化形態に変換することによって、アナログ画像から作成することもできる。しかし、ディジタル画像における大量のデータは一般に、付加的な援助がなければ医師のような人間が解釈するには難しく冗長である。コンピュータ支援診断(CAD)システムは、人間を援助するうえで、特に可視化、セグメント化、検出、登録、および医学的病理の報告において重要な役割を果たす。
【0005】
ディジタル画像は、ある特定のアレイ位置によって参照づけられた解剖学的場所の点と関係づけられる(グレースケール値または磁場の強さのような)特性を表す数値のアレイから作成される。解剖学的場所の点の集合は画像のドメインから構成される。2次元ディジタル画像つまりスライス断面において、個別のアレイ位置はピクセルと呼ばれる。3次元ディジタル画像は、当業者において既知の種々の構成技法によって積み重ねられたスライス断面から構成され得る。3次元画像は、2次元画像のピクセルから構成されたボクセルとも呼ばれる個別のボリューム要素から構成される。ピクセルまたはボクセルの特性は、当該ピクセルまたはボクセルと関係する患者の解剖学構造に関する種々の特性を求めるために処理される。
【0006】
いったん解剖学的領域および構造がピクセルおよび/またはボクセルを分析することによって構成され評価されると、領域の特性および特徴を引き出す以降の処理および分析が関連する区域に適用され、それにより画像化システムの精度および効率の両方を改善することができる。
【0007】
より重要なCAD作業の1つは、ボリュームデータ(例えばCTボリュームデータ)から種々のタイプの癌の検診および早期発見を含む。結腸癌のような多くの癌は癌腫瘍の早期発見および除去により死亡率が低下することを示している。病変の幾何学形状は一般に球形状または半球状である。多くの場合、これらの球体状の病変は線形または部分的に線形の表面に付着している。残念ながら、現存する方法は一般に、病気の段階が進むまで種々の癌の特徴的な徴候を検出しない。従って、予防的な癌検診を進めるうえでの主要な目標は、特徴的な徴候の早期発見を可能にすることである。
【0008】
(発明の要約)
本発明において、結腸のディジタル画像におけるポリープの識別方法が提供される。結腸のディジタル画像は3次元空間内のボクセルのドメインに対応する複数の強度から成る。本発明による方法においては、画像に3つの互いに直交する軸のセットを付与するステップと、画像の各ボクセルについて、画像の軸に関して第1の方位で中心ボクセルのまわりに切断面を心出しするステップと、結腸との切断面の交差を決定し交差内での画像のトレースを調べるステップと、トレースが小さく丸い場合、交差におけるそれらのボクセルを以後の分析のために選定するステップとが実行される。
【0009】
本発明の別の実施態様において、トレースは画像のサイズに対して約2桁小さい。
【0010】
本発明の別の実施態様において、心出しするステップ、決定するステップおよび選定するステップは、画像の軸に関して異なる方位にある複数の切断面について繰り返される。
【0011】
本発明の別の実施態様において、複数の切断場所は方位球に一様に分布している。
【0012】
本発明の別の実施態様において、切断面は、各切断面が座標(A,B,C)との法線を有するように選択される(但し、A,B,Cは−1と1との間の整数であり、A,B,Cが全部ゼロとなることはない)。
【0013】
本発明の別の実施態様において、A,B,Cは|A|+|B|+|C|≦2という制約を受ける。
【0014】
本発明の別の実施態様において、選定されたボクセルから1つ又は複数の連結クラスタを識別しラベル付けするために、以後の分析のために選定されたボクセルをラベリング処理するステップがさらに実行される。
【0015】
本発明の別の実施態様において、1つ又は複数の連結クラスタの各々についてサイズを決定するステップがさらに実行される。
【0016】
本発明の別の実施態様において、1つ又は複数の連結クラスタの各々を真円度または真球度について分析するステップがさらに実行される。
【0017】
本発明の例となる実施形態を以下に説明する。明快にするために、実際の具体化の必ずしも全ての特徴がこの明細書において説明されるわけではない。当然、いずれかのそうした実際の実施形態の開発では、具体化ごとに異なるであろうシステム関連およびビジネス関連の制約を伴う準拠のような開発者の具体的な目標を達成するために、多数の具体化に特定的な決定がなされなければならないことは、理解されるであろう。さらに、そのような開発努力は、複雑で時間がかかるものかもしれないが、それにもかかわらずこの開示の利益を有する当業者にとって日常的な業務であろうことはいうまでもない。
【0018】
本発明は種々の修正および代替形態が可能であるが、その特定の実施形態が図面において例として示されており、ここで詳述する。しかし、特定の実施形態のここでの説明は本発明を開示された特定の形態に限定しようとするものではなく、反対にその意図は添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の精神および範囲に該当する全ての修正、均等物および代替を包括することであることを理解しなければならない。
【0019】
用語「画像」は、ここで使用される際に、個別の画素(例えば、2次元画像の場合のピクセルおよび3次元画像の場合のボクセル)から構成される多次元データを指す。画像は、例えば、コンピュータ断層撮影、磁気共鳴画像化、超音波画像化、または当業者に既知の他のいずれかの医用画像化システムによって収集される被検者の医用画像とすることができる。画像はまた、例えばリモートセンシングシステム、電子顕微鏡検査法などのような非医学的状況からも提供され得る。画像はR3からRへの関数とみなすことができるが、本発明の方法はそのような画像に限定されず、2次元スライスまたは3次元ボリュームなどのあらゆる次元の画像に適用され得る。2次元画像または3次元画像の場合、画像のドメインは一般に2次元または3次元の矩形アレイであり、各ピクセルまたはボクセルは1セットの2つまたは3つの互いに直交する軸に関してアドレス指定され得る。本発明は好ましくは、本発明のアルゴリズムを具体化するコンピュータソフトウェアを実行する、ペンティアム(Pentium(登録商標))級のパーソナルコンピュータのようなコンピュータシステム上で実行される。コンピュータはプロセッサ、メモリおよび各種の入出力手段を含む。胸部ボリュームを表す一連のディジタル画像がコンピュータに入力される。ここで使用される用語「ディジタル」および「ディジタル化」は、適切な場合、ディジタル収集システムによって、またはアナログ画像からの変換によって得られたディジタルフォーマットまたはディジタル化フォーマットでの画像またはボリュームを指す。
【0020】
しかし、ボリュームを切断する前に、画像は結腸を画像内の他の構造と区別するために前処理され得る。アルゴリズムの高い正確さは小結節の検出の成功にとって重要であり、前処理は一般に、評価するべき関数のドメインの複雑さを低減する。前処理は一般に、撮像されているものの既知の特性に基づく場合に、より効果的である。前処理アルゴリズムは、当業者に知られており、スムージング、モルフォロジカル処理および正規化のような技法を含む。CT画像では、内腔と組織とを区別するためには単純な閾値で十分であろうが、外部空気、肺、小腸などのような他の境界を削除するためにはさらなる前処理が必要とされよう。
【0021】
ここで図1に言及すれば、本発明の好ましい実施形態において、切断面が結腸CT画像におけるポリープを検出するために使用される。画像内の各ボクセルについて、ステップ101で、ボリュームは、以下「中心ボクセル」と呼ばれる問題のボクセルにそれぞれ心出しされる画像の軸に関して異なる方位を有する異なる切断面によって切断される。使用できる方位の数に対する制限はまったくないが、好ましい実施形態では、異なる方位の9〜13個の切断面のセットで十分であることがわかっている。これらの切断面の方位は方位球上に多かれ少なかれ一様に分布していると好ましい。好ましい実施形態において、切断面は、切断面の法線が座標(A,B,C)を有するように選ばれる。但し、A,B,Cは、それらが全部ゼロとなることはないという制限を前提として、−1と1との間の整数である。全ての可能性に対応する13個の切断面が存在するが、9個の切断面は制約|A|+|B|+|C|≦2に対応する。切断面を選択する他の基準が可能であり、本発明の範囲内である。
【0022】
これらの各切断面において、その後ステップ102で、切断面におけるボリュームの値であるボリュームのトレースを調べる。画像は結腸を背景から区別するために恐らく前処理されているので、切断面が結腸に交差しているトレースに関心が生じる。結腸壁には他の小さく丸い構造がないことから、小さく丸いトレースがポリープの一部でありそうである。次元当たり約512ボクセルの典型的次元を有する画像において、小さいトレースは約2桁小さく、つまり次元当たり約3ボクセルであろう。従って、ボクセルのまわりで1セットの切断面において小さく丸い領域を規定しているトレースの外観はポリープを示す。トレースを調べる際に、全てのボクセルが切断面当たり正確に一度ずつ考慮される。切断面方位の各セットについて、中心ボクセルの近傍のすべてのボクセルが考慮されるように、厳密に正しい数の切断面が存在する。切断面方位の好適な選択は、1つのポリープに存在するかもしれない全てのボクセルが中心ボクセルに心出しされた切断面のうちの1つに含まれることを保証する。他の非整数の切断面方位では、ボクセルをポリープ内に存在させることは可能かもしれないが、いずれの切断面にも含ませないかもしれない。トレースによって規定された小さな丸い領域におけるそれらの点は、定められた方位を有する定められた切断面が各ボクセルについて完成された後、ステップ103でポジティブとしてマークされる。このように、各ボクセルはすべての切断面方位についてポリープとしてピックアップされる機会を有する。13個の切断面方位が存在する場合、各ボクセルは13個の切断面によって切断されることになり、ポジティブになる13回の機会を有する。最後に、ボクセルはいずれかの方位でポジティブであるとわかった場合にポジティブである。それは全ての切断面の結果の二値「論理和」である。各ボクセルが切断面のセットの各切断面によって切断された後、ステップ104で、マークされないままであるそれらの点は以後の分析から放棄される。
【0023】
定められた方位の切断面を定められた中心ピクセルに心出しするステップ、結腸との切断面の交差のトレースを調べるステップ、および以後の分析のためにボクセルをマークするステップは、ボリュームにおける全てのボクセルと、切断面のセットにおける異なる方位の全ての切断面とについて繰り返される。
【0024】
図2は、ポリープに交差する切断面を例示している。トレースは、図の点線の内側の領域である。図3は、オリジナルの結腸CTボリュームのアキシャルスライスを示し、十字線によって指示されたポリープを呈示している。
【0025】
図4は、切断面検出アルゴリズムの結果を示し、白い点は、切断面が結腸壁に付着していない小さい断面でポリープに交差する点である。この例の場合、13個の切断面方位が使用され、画像全体をカバーし、それによりすべての定められたボクセルは13個のこれらの切断面に含まれる。
【0026】
ステップ105で、画像内のボクセルのクラスタはラベリング処理手順を用いて見つけられ得る。1つの周知の手順は、連結成分ラベル付け(connected component labeling;CCL)手順であり、これは画像内の各連結成分を識別しラベル付けする。通常、ラベルは1以上の整数であり、背景は0に設定される。CCLアルゴリズムの入力は、切断面の切断手順の出力のようなバイナリ画像であり、この場合、例えば、背景は0に設定され、関心のある対象のボクセルは1に設定される。CCL手順の出力は入力画像と同じサイズを有する画像であり、背景ボクセルはやはり0に設定され、対象のボクセルは1から始まる整数値を有する。このように、CCL手順は、画像の各対象に数を割り当てる。いったん連結クラスタが識別されると、それらはステップ106でさらに分析され、潜在的なポリープに属するパターンを他と識別するために使用されるクラスタサイズおよび真円度または真球度のような特性を決定することができる。医用画像内の構造の真球度を決定する方法は、本発明者の同時係属出願である、2004年8月10日出願の米国特許出願第10/915047号"メソッド・アンド・システム・フォー・ユージング・ストラクチャー・テンソーズ・トゥ・ディテクト・ラング・ノジュールズ・アンド・コロン・ポリープス(Method and System for Using Structure Tensors to Detect Lung Nodules and Colon Polyps)"(代理人整理番号第2003P12257US号)および、2004年8月10日出願の米国特許出願第10/915075号"メソッド・アンド・システム・フォー・ファスト・ノーマライズド・クロス・コリレーション・ビトウィーン・アン・イメージ・アンド・ア・ガウシアン・フォー・ディテクティング・スフェリカル・ストラクチャーズ(Method and System for Fast Normalized Cross-Correlation Between an Image and a Gaussian for Detecting Spherical Structures)"(代理人整理番号第2003P12256US号)の内容を成している。
【0027】
本発明が種々の形態のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特殊目的プロセスまたはそれらの組合せにおいて具体化され得ることは理解されるはずである。1実施形態において、本発明は、コンピュータによって読出し可能なプログラム記憶装置に実施された具体的なアプリケーションプログラムとしてソフトウェアで具体化され得る。アプリケーションプログラムは、いずれかの適格なアーキテクチャを備える機械にアップロードされ、それによって実行され得る。
【0028】
ここで図5を参照すると、本発明の実施形態によれば、本発明を具体化するためのコンピュータシステム501は、とりわけ、中央処理装置(CPU)502、メモリ503および入出力(I/O)インタフェース504を備え得る。コンピュータシステム501は一般に、入出力インタフェース504を介してディスプレイ505とマウスやキーボードのような種々の入力装置506とに接続される。支援回路は、キャッシュ、電源、クロック回路および通信バスのような回路を含み得る。メモリ503は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用記憶装置(ROM)、ディスクドライブ、テープ装置など、またはそれらの組合せを含み得る。本発明は、メモリ503に記憶され信号源508からの信号を処理するためにCPU502によって実行されるルーチン507として具体化され得る。コンピュータシステム501は、本発明のルーチン507を実行する時に特殊目的コンピュータシステムになる汎用コンピュータシステムである。
【0029】
コンピュータシステム501はまたオペレーティングシステムおよびマイクロ命令コードも含む。ここに説明された種々のプロセスおよび機能は、オペレーティングシステムによって実行されるマイクロ命令コードの一部またはアプリケーションプログラムの一部のどちらか一方(またはそれらの組合せ)とすることができる。加えて、追加的なデータ記憶装置や印刷装置のような種々の他の周辺装置がコンピュータプラットホームに接続され得る。
【0030】
添付図面に示された構成システム要素および方法ステップの一部はソフトウェアにおいて具体化され得るので、システム構成要素(またはプロセスステップ)間の実際の接続は本発明をプログラムする様態に応じて異なり得ることをさらに理解するべきである。ここに提示された本発明の教示があれば、当業者は、本発明の上記および類似の具体化または機器構成を想起することができるであろう。
【0031】
以上に開示した特定の実施形態は例であるにすぎず、本発明は、ここでの教示の利益を有する当業者によって、異なっていても等価な様態で修正および実施され得る。さらに、特許請求の範囲に記載されたもの以外、ここに示された構成または設計の詳細に対していかなる限定も意図されていない。従って、以上に開示した特定の実施形態は変更または修正することができ、全てのそうしたバリエーションは本発明の精神および範囲の内にあるとみなされることは明白である。従って、ここで求められる保護は特許請求の範囲に記載された通りである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の好ましい方法のフローチャート
【図2】結腸に交差する切断面を示す図
【図3】結腸CT画像のアキシャルスライスを示す図
【図4】切断面を用いて識別された結腸CT画像におけるポリープを示す図
【図5】本発明の好ましい実施形態を具体化するための例示的なコンピュータシステムを示す図
【符号の説明】
【0033】
501 コンピュータシステム
502 CPU
503 メモリ
504 入出力(I/O)インタフェース
505 ディスプレイ
506 入力装置
507 ルーチン
508 信号源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元空間内のボクセルのドメインに対応する複数の強度から成る結腸のディジタル画像におけるポリープの識別方法において、
画像に3つの互いに直交する軸のセットを付与するステップと、
画像の各ボクセルについて、画像の軸に関して第1の方位で中心ボクセルのまわりに切断面を心出しするステップと、
結腸との切断面の交差を決定し、前記交差内での画像のトレースを調べるステップと、
トレースが小さく丸い場合、交差におけるそれらのボクセルを以後の分析のために選定するステップと
が実行されることを特徴とする結腸のディジタル画像におけるポリープの識別方法。
【請求項2】
前記心出しするステップ、決定するステップおよび選定するステップは、画像の軸に関して異なる方位にある複数の切断面について繰り返されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記複数の切断場所は方位球に一様に分布していることを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記切断面は、各切断面が座標(A,B,C)との法線を有するように選択される(但し、A,B,Cは−1と1との間の整数であり、A,B,Cが全部ゼロとなることはない)ことを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
A,B,Cは|A|+|B|+|C|≦2という制約を受けることを特徴とする請求項4記載の方法
【請求項6】
トレースは画像より約2桁小さいことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
選定されたボクセルから1つ又は複数の連結クラスタを識別しラベル付けするために、以後の分析のために選定されたボクセルをラベリング処理するステップがさらに実行されることを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項8】
1つ又は複数の連結クラスタの各々についてサイズを決定するステップがさらに実行されることを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
1つ又は複数の連結クラスタの各々を真円度または真球度について分析するステップがさらに実行されることを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項10】
3次元空間内のボクセルのドメインに対応する複数の強度から成る結腸のディジタル画像におけるポリープの識別方法において、
画像に3つの互いに直交する軸のセットを付与するステップと、
画像の軸に関して異なる方位にある複数の切断面を付与するステップと、
画像の各ボクセルについて、中心ボクセルのまわりに前記切断面の各々を心出しするステップと、
画像の各ボクセルのまわりの前記複数の切断面の各々について、結腸との切断面の交差を決定し、前記交差内での切断面のトレースを調べるステップと、
各切断面のトレースが小さく丸い場合、交差におけるそれらのボクセルを以後の分析のためにマークするステップと
が実行されることを特徴とする結腸のディジタル画像におけるポリープの識別方法。
【請求項11】
前記複数の切断場所は方位球に一様に分布していることを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記切断面は、各切断面が座標(A,B,C)との法線を有するように選択される(但し、A,B,Cは−1と1との間の整数であり、A,B,Cが全部ゼロとなることはない)ことを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項13】
A,B,Cは|A|+|B|+|C|≦2という制約を受けることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項14】
トレースは画像より約2桁小さいことを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項15】
マークされたボクセルから1つ又は複数の連結クラスタを識別しラベル付けするために、以後の分析のためにマークされたボクセルをラベリング処理するステップがさらに実行されることを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項16】
1つ又は複数の連結クラスタの各々についてサイズを決定するステップがさらに実行されることを特徴とする請求項15記載の方法。
【請求項17】
1つ又は複数の連結クラスタの各々を真円度または真球度について分析するステップがさらに実行されることを特徴とする請求項15記載の方法。
【請求項18】
3次元空間内のボクセルのドメインに対応する複数の強度から成る結腸のディジタル画像におけるポリープを識別するための方法ステップを実行するためにコンピュータによって実行可能な命令のプログラムを具体的に実施している、コンピュータによって読出し可能なプログラム記憶装置において、前記方法ステップは、
画像に3つの互いに直交する軸のセットを付与するステップと、
画像の各ボクセルについて、画像の軸に関して第1の方位で中心ボクセルのまわりに切断面を心出しするステップと、
結腸との切断面の交差を決定し、前記交差内での画像のトレースを調べるステップと、
トレースが小さく丸い場合、交差におけるそれらのボクセルを以後の分析のために選定するステップと
を含むことを特徴とするコンピュータによって読出し可能なプログラム記憶装置。
【請求項19】
前記心出しするステップ、決定するステップおよび選定するステップは、画像の軸に関して異なる方位にある複数の切断面について繰り返されることを特徴とする請求項18記載のコンピュータによって読出し可能なプログラム記憶装置。
【請求項20】
前記複数の切断場所は方位球に一様に分布していることを特徴とする請求項19記載のコンピュータによって読出し可能なプログラム記憶装置。
【請求項21】
前記切断面は、各切断面が座標(A,B,C)との法線を有するように選択される(但し、A,B,Cは−1と1との間の整数であり、A,B,Cが全部ゼロとなることはない)ことを特徴とする請求項20記載のコンピュータによって読出し可能なプログラム記憶装置。
【請求項22】
A,B,Cは|A|+|B|+|C|≦2という制約を受けることを特徴とする請求項21記載のコンピュータによって読出し可能なプログラム記憶装置。
【請求項23】
トレースは画像より約2桁小さいことを特徴とする請求項18記載のコンピュータによって読出し可能なプログラム記憶装置。
【請求項24】
方法ステップは、さらに、選定されたボクセルから1つ又は複数の連結クラスタを識別しラベル付けするために、以後の分析のために選定されたボクセルをラベリング処理するステップを含むことを特徴とする請求項18記載のコンピュータによって読出し可能なプログラム記憶装置。
【請求項25】
方法ステップは、さらに、1つ又は複数の連結クラスタの各々についてサイズを決定するステップを含むことを特徴とする請求項24記載のコンピュータによって読出し可能なプログラム記憶装置。
【請求項26】
方法ステップは、さらに、1つ又は複数の連結クラスタの各々を真円度または真球度について分析するステップを含むことを特徴とする請求項24記載のコンピュータによって読出し可能なプログラム記憶装置。
【請求項27】
3次元空間内のボクセルのドメインに対応する複数の強度から成る結腸のディジタル画像におけるポリープの識別方法において、
画像に3つの互いに直交する軸のセットを付与するステップと、
画像の軸に関して異なる方位にある複数の切断面を付与するステップと、
画像の各ボクセルについて、中心ボクセルのまわりに前記切断面の各々を心出しするステップと、
画像の各ボクセルのまわりの前記複数の切断面の各々について、結腸との切断面の交差を決定し、前記交差内での切断面のトレースを調べるステップと、
各切断面のトレースが小さく丸い場合、交差におけるそれらのボクセルをマークするステップと、
マークされたボクセルから1つ又は複数の連結クラスタを識別しラベル付けするために、マークされたボクセルをラベリング処理するステップと
が実行され、
前記切断面は、各切断面が座標(A,B,C)との法線を有するように選択される(但し、A,B,Cは−1と1との間の整数であり、A,B,Cが全部ゼロとなることはない)
ことを特徴とする結腸のディジタル画像におけるポリープの識別方法。
【請求項28】
1つ又は複数の連結クラスタの各々についてサイズを決定するステップがさらに実行されることを特徴とする請求項27記載の方法。
【請求項29】
1つ又は複数の連結クラスタの各々を真円度または真球度について分析するステップがさらに実行されることを特徴とする請求項28記載の方法。
【請求項30】
トレースは画像より約2桁小さいことを特徴とする請求項27記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2007−510438(P2007−510438A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527110(P2006−527110)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/030744
【国際公開番号】WO2005/031648
【国際公開日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(593063105)シーメンス メディカル ソリューションズ ユーエスエー インコーポレイテッド (156)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Medical Solutions USA,Inc.
【住所又は居所原語表記】51 Valley Stream Parkway,Malvern,PA 19355−1406,U.S.A.
【Fターム(参考)】