説明

肉部位の包装方法及びその装置

【課題】大きさを基準に分別した副種類の肉部位を基幹路で縦列運搬し、順次、副種類の包袋を自動的に選択して包装すると共に、前記包袋の口を仮シールする。
【解決手段】基幹路を縦列移動する部位10の大きさを制御器はそれぞれ分別して記録するが、据え付け吸盤30横の旋回アーム50に支持する可動吸盤12は、前記の記録情報を基に、複数の容器載積ユニット60から選択した大きさの包袋14を取り出して前記の据え付け吸盤30に運び出し、その後、前記両吸盤12、30で前記包袋を開口すると共に、前後動コンベヤ20押し出して部位10を前記包袋14内に搬入し、仮シールバー70で包袋14を点シールする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、解体した畜産肉あるいは魚肉の部位(以下単に部位と記載する。)を、その大きさに応じて複数種類に分別する共に、その分別した各部位を、適応する大きさの包袋に充填する装置に関する。
【0002】
畜産肉のうち例えば豚の解体部位は、基本的に肩、肩ロース、ロース、バラ、モモ、の5種に分けられ、牛肉はさらに多種類に分かれるが、大きさという定義からするとそれらは、規定数値を隔てて太いものと、細いものとに分別でき、それらをさらに長短に分別できるので、これらをイメージセンサーでもって選出することにより、大きさを基準とする部位の電子的分別情報の記録及び、機械的分別作業が可能である。
【0003】
従来、屠殺処理場から市場へ流通する部位の包装装置としての1例は、下記の特許文献1に記載されるように、載積する最上位の包袋を吸盤で持ち上げて開口する機構と、前記包袋に向けて嘴材を突入させて同包袋の口を緊張状に広げる機構と、前記嘴開放機構を通して部位を前記包袋に押し入れる機構とにより構成されるが、先にも記載したように部位はそれぞれ大きさが異なるので、前記装置では1種類の包袋に、大きさの異なる多種類の部位を充填することになるから、特に小さい部位では、面積に余裕を見込んだ大きな包袋ではロスが大きく不経済という欠点がある。そしてまた、前記のごとく部位を包装した包袋の開口部を、真空包装機内で密封シールする場合、そのシール部分に気密を損なう皺を残さないためには、同特許文献1に開示するように、予め一対のヘラ状物で前記開口部を緊張させる作業が必要であり、この皺除き作業が能率低下を引き起こすという問題がある。
【0004】
一方、下記の特許文献2には、部位をその大きさに応じて複数種類に分別すると共に、これら各部位を複数の分別搬送ラインでもって分割搬送して、これら各ラインそれぞれに設置した包装機構により包装する装置を開示している。しかしこの分別方式は、分別基点における円形の回転盤に乗り込んだ部位の搬出方向を、同回転盤の正逆転で設定する平面的な構成であり、従って各分割ラインの設置占有面積が大きく、また前記各分割搬送ラインそれぞれに包装機を必要とするなど、不経済な面があるし、その上、前記回転盤上で部位が一次停止する構成は、各部位の間隔が拡大することが必然であるので、設置する包装機の数の割合に能率が悪い欠点がある。
【0005】
【特許文献1】特開2004−106937号公報
【特許文献2】特開2003−252306号公報
【特許文献3】特公昭53−46147号公報
【発明の開示】
【0006】
本発明は前記の問題点を解決する装置であつて、基幹路を縦列運搬中の各肉部位を、その大きさを基準に順次分別し、その各分別電子情報を中央演算部に記録する機構と、前後動コンベヤに送り込まれる部位の前記記録情報を基に、各容器載積ユニットを順次選択する機構と、前記旋回アームを、前記の選択した包袋ユニットと据付吸盤位置との間で回転揺動させ、可動吸盤でもって選択した包袋を前記の据付吸盤位置に運び込む機構と、前記据付吸盤位置に運び込んだ包袋を、前記の部位記録情報を基に部位の大きさに適応する分だけ前記可動吸盤を上昇して開口する機構と、前記の開口した包袋に、開閉バーを挿入する一方、前記の部位記録情報を基に、前記の前後動コンベヤを作動させて前記部位を前記包袋の底面近くまで送り込む機構と、そのあと前記前後動コンベヤを前記包袋から離脱させると共に、前記開閉バーの開放で前記包袋の開口縁を緊張する機構と、前記の緊張する包袋の開口縁を仮シールバーで挟圧する機構及び、挟圧しながら同包袋を前記搬出コンベヤの回転で前記据付吸盤設置位置から離反させる機構と、その後、前記一対の仮シールバーを開放した状態で、前記可動吸盤が据え付け吸盤位置に運びこんだ、後続包袋の開口縁上下に復帰させる機構との構成である。
【0007】
本発明での記録機構は、基幹路を縦列運搬中の各肉部位を、その大きさを基準に復種類に順次分別する。例えば中型魚の場合の分別種は2乃至4であるが、大型魚ではより数が増え、この各分別電子情報は中央演算部に記録される。一方前記各部位は、前記基幹路から前後動コンベヤに送り込まれ、当該コンベヤの先端で停止して包袋への搬入のタイミングを待つ。なお前記搬入コンベヤは前記基幹路に沿って往復動するタイプであるが、同コンベヤは基幹路に沿って伸縮する構造のものも含んでいる。
【0008】
前記の中央演算部は、前記の前後動コンベヤに送り込まれた部位の記録情報を基に、それを包装する包袋の、長さ、或いは幅の種類によって、各種の容器載積ユニットを選択する。そして旋回アームを、前記の選択した包袋ユニットと前記の据付吸盤位置との間で回転揺動させ、これが支持する横長な可動吸盤でもって、選択した包袋を前記の据付吸盤位置の搬出コンベヤ上に運び込むと共に、前記の部位記録情報を基に、部位の大きさに適応する分だけ前記可動吸盤を上昇し、運び込んだ同包袋を、搬入する部位の大きさに適応するように開口する。
【0009】
続いて前記のごとく包袋が開口すると、同開口部内に前記開閉バー及び部位を搭載した前記の前後動コンベヤを挿入し、前記の部位記録情報を基に、前記の前後動コンベヤの回転と後退作用とで、包袋の内部スペースを少なくするために前記部位を前記包袋の底面近くに搬入する。つづいて前記可動吸盤から包袋を解放すると同時に開閉バーの開放で前記包袋の開口縁を緊張し、このように緊張する包袋の開口縁を仮シールバーで挟圧して前記開口縁に点シールを行う。この複数個の点シールにより開口縁は平たく閉じられ、後に、当該領域を全面シールする場合の皺の形成を未然に防止する。
【0010】
その後、前記一対の仮シールバーを包袋開口縁から開放したあと、これら仮シールバーを開放状態で、前記可動吸盤が据え付け吸盤位置に運びこんだ後続包袋の開口縁上下に復帰させ、プログラム通りの作業を繰り返し継続すのである。
【0011】
基幹路から前後動コンベヤには、部位はほぼ等間隔で送り込まれ、一方旋回アームは、前記部位の運搬間隔と一致するサイクルで包袋を、前記前後動コンベヤに向けて供給する。
【実施例1】
【0012】
図1に平面で示す、部位10搬送軌道に当たる基幹路に、同基幹路に沿って往復動する前後動コンベヤ20と、据え付け吸盤30を隔てて前記前後動コンベヤ20に対向する搬出コンベヤ40とを設置する。一方前記据え付け吸盤30横に、主軸11でもって正逆転する旋回アーム50が配置され、前記旋回アーム50の先端に設けた可動吸盤12の正逆転軌道39に、それぞれ大きさの異なる複種類の容器載積ユニット60を配置する。
【0013】
前記の容器積載ユニットは、図2に示す2本の感圧性粘着テープ13に、多数の包袋14の開口縁を鎧重ねに貼り付けて形成するテープバック15を、幾重にも折り重ねて収容するダンボー製の箱16を図3のごとく備える。同ユニット60においては、前記のテープ13を、モータ18を動力とする巻き取り軸及びリール軸17のインチング回転で巻き取り、鎧重ねの包袋14を1枚づつインチングで移送する構成であり、旋回アーム50に設けた可動吸盤12は、前記の包袋14を吸着して1枚づつ前記テープ13から剥離して取り出すことができるのである。なお図4は、モータ18の動力で回転するベルトコンベヤ19に、前記テープ13に貼り付けた各包袋14を搭載してインチング移送する、前記ユニットの平面図である。
【0014】
図5は前記旋回アーム50の正逆転機器てあり、その構造は、機台21上の縦型軸受け22に、ボールベアリング23を介して縦長な回転スリーブ24を支持し、該スリーブ24内に、滑りキー或いは縦方向のスライドベアリング25を介して、既に説明した主軸11を支持する。前記のスライドベアリング25は、前記スリーブ24内に配置した前記主軸11の上下動を可能にするが、同主軸11の回転は拘束するので、前記スリーブ24の下端に固定した歯車26に、旋回用のサーボモータ27からピニオン28を介して回転力を加えることにより、前記スリーブ24と前記主軸11とは一体回転して、同主軸11上端の旋回アーム50を回転させることができ、図1において旋回アーム50の先端は、基幹路の据付吸盤30を基点とする円運動39が可能になるのである。
【0015】
また図5において、前記主軸11の下端にボールベアリングを介して被さるカップ31の下部に滑車32を支持する一方、溝カム33の回転でピン34を軸に上下動するレバー35における長孔36に、前記滑車32周囲の輪溝をスライド自在に噛み合わせ、前記レバー35によって前記主軸11と共に旋回アーム50の上下動を可能にするので、既に述べた可動吸盤12によるテープ13からの、包袋14の剥離が可能になるのである。なおこの場合、前記可動吸盤12の上下への運動量は、前記カム33の回転角を操作するサーボモータ37の軸によりコントロールすることになるが、その詳細はあらためて後述する。
【0016】
また同図において、前記主軸11の中空部を上下に貫通するように配置した心棒41の下端を、前記カップ31の底面に固定する一方、同心棒41の上端に固定したホイル42と、可動吸盤12の軸43に固定するホイル44とを同径に設定し、エンドレス帯45を介して前記両ホイルを連結することにより、図1に示す回転軌道39において可動吸盤12は常に同じ方向性を保つので、各容器ユニット60の平行配置が可能になるのである。
【0017】
ただし主軸11を中心とする放射線上に前記各容器ユニット60を配置する場合は、図6に示すごとく、旋回アーム50の先端に固定したサーボモータ47と軸43とを直接連結し、前記旋回アーム50の回転角に応じて、前記軸43の回転角をサーボコントロールし、横長な可動吸盤12を、不平行な各容器ユニット60の包袋口縁に対し平行状態を保つ調整を行う。
【0018】
この実施例においては設置した前記モータ47の重量により、主軸11に偏荷重が作用し、同軸11の上下動には大きな動力が要求されるので、かかる点を改善するために、旋回アーム50の先端をこの根元部分に上下スライド自在に支持し、上下動用のモータの軸に連結する歯車37の回転を、ラック歯48に伝えて同先端部分側を矢印のように上下動させることができる。この場合主軸11は上下動の必要がなくなるので、同軸を固定型としてモータ27のピニオン28の回転動力を環状歯車28bに伝える構成にする。
【0019】
図7はすでに説明した可動吸盤12の具体的構造を示す拡大断面図であり、横長なバー51は下面に所定数の、蜂の巣状の吸着体52を吸気通路53と連結するように設置し、同吸着体52の下面に向けて開閉するクランプ54を、ピン55を介して支持する。同クランプ54はリンク58を介してバー51に支持しているので、別箇のピン56を軸として支持する流体シリンダー57は、前記クランプ54を、包袋14への部位の搬入障害とならないように、仮想線のごとく前記吸着体52から大きく引き離する構成である。
【0020】
要するに図3において、可動吸盤12がテープ13から包袋14を剥離するとき、当然同包袋14は開口して風船状に膨らみ図1の据付吸盤30に対して正確な供給がむつかしくなるが、この防止のために、図7のクランプ54は包袋14の口縁を挟持して同包袋をテープ13から剥離するので開口は防止される。そして図1の据付吸盤30に同包袋の口縁を押し付ける直前、前記クランプ54を開放することで、前記可動吸盤12と据え付け吸盤30との間で包袋14の開口が可能になるのである。
【0021】
図1の前後動コンベヤ20の詳細は、図8に示すごとくフレーム61を下段のガイドレール62に支持し、ベルト63を支持する前記のフレーム61は、エンドレスチェン64の回転でガイドレール62を往復動する。そしてプーリの軸100に繋がるサーボモータでもって前記ベルト63は回転し、順次搬送されてくる各部位10が、第1センサー66と第2センサー67との赤外光線に順次干渉したとき、前記ベルト63を減速かつ停止して、同部位10をベルト66の先端に停止させるのである。このようにしてほぼ等間隔で移乗する部位10は、前記ベルト63の先端で一時停止し、包袋への搬入タイミングに備えるのであるが、その作用は改めて述べる。
【0022】
また図8における前後動コンベヤ20上段のガイドレール68は、フレーム69を介して包袋口の緊張用バー71を支持する。この平面図である図9のごとく、横長な前記のフレーム69に固定した一対のピン72に、前記両バー71を支持すると共に、これらバーを一対の扇形歯車73の回転で開閉可能に連結し、前記フレームに固定した空気圧シリンダー73Vと前記両歯車73とをV字型のリンク74を介して連結する。
【0023】
図1の、搬出コンベヤ40の具体的構造は、図10でその一部のみを図示する。両側に所定の間隔で配置する柱材75に、両端を支持するプーリ76は、複数本の平行なエンドレス紐ベルト77を支持し、前記両側の柱材75に固定した棒状ガイド78に仮シールバー70の両端をスライド自在に支持する共に、前記の仮シールバー70と、別箇なスライド架材79との上に支持板81を載置し、同支持板81を前記ベルト77の下側に配置する。なお前記両柱材75に固定する据付吸盤30はプーリ76の内側に位置するが、図1のごとく同吸盤30を搬出コンベヤ40の外部に設置するのも、効果上にそれほど影響のある差異ではなく、両実施は自由に選択できるものである。
【0024】
前図における仮シールバー70の上面に点在的に設ける、各ベルト77間のシール台80は、第11図に示すごとく、部位10を充填し終えた包袋14の開口縁に点シール91を行うのに用いるのであるが、かかる点シールは、図10の、仮シールバー70両端でスライドするロッド82の上に固定したシーラで包袋を、前記の点シール台80に付けて行うのである。すなわち図12の側面図において、前記の仮シール材70の両端下面にそれぞれ固定した流体シリンダー83の、前記2本のピストンロツド82に架設固定する前記シーラ84を、前記仮シール台70に向けて下降しかつ押し付けることで、包袋14に点シールを施すことができるのである。
【0025】
図13に示す基幹路に配置した第1べルトコンベヤ85は、部位10を縦列状に側壁86に沿って運搬するが、前記部位の通過域に設置した光電式の計測センサー87は、その側面と天面に配列する多数個の赤外線でもって、通過する各部位10の断面からその太さを測定する一方、同部位10の通過時間から同部位の長さを測定し、その検出信号を制御器90に入力し、前記制御器90における演算機は、前記の測定データから前記各部位を、下表に示すように太さの基準でAとBとに分別(図24におけるS2参照)すると共に、さらに長さの基準でA1、A2とB1、B2とに分別して4種類の分別情報を記録(図24におけるS1参照)する。なおこの場合、太さの分別がAとBとの中間点の数値を表したときは、その部位の長短の差でABのいずれかに分別し(図24におけるS3及びS5参照)、また前記の長さの単位をさらに大中小の3種類に設定することにより、より分別数は増加する。
【表1】

【0026】
そして前記の制御器が記録する部位の分別電子情報は、まず図5の旋回角制御モータ27に順次発信され、同分別情報を基に前記モータ27は旋回アーム50の回転角を制御(図24におけるS7参照)し、同旋回アーム50の可動吸盤12で、先頭部位の大きさに適応する包袋を取り出しかつ据付吸盤位置まで運び出す。そして図14のように下面を前記据え付け吸盤30で支持する包袋14を、可動吸盤12の上昇でもって開口することになるのである。この場合、収容する部位に適応する大きさの包袋14を選択しており、図15に示す部位10を包袋14に搬入するとき、包袋14の開口面積は、部位の大きさ相当に開口する必要性があるから、可動吸盤12の上下の運動量は、図5の溝カム駆動サーボモータ軸37、或いは図6におけるアーム先端部分を上下動するサーボモータ軸の、いずれかの回転角によってコントロール(図24におけるS8参照)することになるのである。
【0027】
一方、図13における前記第1コンベヤ85は、センサーの設置位置の前域、又は同後域における図8のセンサー95で、下域のコンベヤ96を停止させて各部位10の搬送間隔をほぼ等しく整合する調整装置を備える。このようにほぼ等間隔に整備した各部位10の先頭のものが、コンベヤ96から前後動コンベヤ20に移乗すると、同コンベヤの送り込みモータ100は、前記部位10を第2センサー67の感知位置まで運搬してベルト63を停止する。これと前後してフレーム69と一体に前進を開始する2本の弾性の緊張用バー71は、図9のように、その先端の5cm乃至10センチ程度を包袋14の開口部に挿入して停止し、つづいて前後動コンベヤ20が搭載した部位10を包袋14内に挿入する(図15参照)。
【0028】
制御器にはキーボードでもって、各容器積載ユニットごとの各包袋の、縦横の面積数値がインプットして記録しているから、図9における搬送部位10の長さ及び包袋14の長さも制御器の管理下にある。従って演算機は、前後動コンベヤ20の包袋14への挿入量と、同コンベヤ20の回転角とを制御(図24におけるS9参照)して、包袋14の底近くまで部位10を搬入し、その後、前後動コンベヤ20は包袋14内部から退避して部位充填を完了させることができる。つまり図8のプーリ軸65は、他のサーボモータ軸100と同じようにサーボコントロールされ、前後動コンベヤ20先端から部位10をその長さの30%を突き出し、その部位の先端が包袋底面に接触すると、ベルト63の回転で前記部位を包袋内に取り残すように前後動コンベヤ20を退避するようにコントロールするのである。
【0029】
要するに図18は前記コントロール装置の構成図であり、運搬する部位の大きさを計測センサー87で測定して制御器の中央演算部90に入力すると、その分別情報は装置102に記録され、一方予めキーボード101から入力された各種包袋の大きさに応じて、選択装置103は縦列運搬する各部位の大きさに対応する包袋を選択し、コントローラ27は選択した包袋の載置位置にアームを旋回するようにモータを制御する共に、コントローラ37は可動吸盤を上下動するようにモータを制御して包袋を運び出しそして開口する一方、コントローラ65は部位に対応する包袋の長さに合わせてコンベヤの前後動制御を行い、同時にコントローラ100は前記コンベヤの回転角を制御するのである。
【0030】
前記の包袋14から前後動コンベヤ20が退避すると、可動吸盤は同包袋を解放し、旋回アームは分別記録情報を基に続いて選択された容器積載ユニットに向けて回転を開始し、同時に図9において一対の弾力性バー71はその外側の仮想線のごとく両側に開放して前記包袋14の開口縁を緊張させる。そして図12におけるシーラ84が下降し、下域の仮シールバー70とで前記包袋14の開口縁を挟圧し、その直後、図示を省略した動力体によって、棒状ガイド78に沿う支持板81の矢印方向92へのスライドと、ベルト72の移動とが一体に起こり、移動中の包袋14に点シールを施し、その後タイミングを測って前記バー71を再び元の定位置に復帰させのである。
【0031】
図16に示す、開口縁に点シール91を施した包装体は、前記仮シールの後、特許文献3に開示される真空状態の耐圧チャンバー内に収容され、同チャンバー内で仮想線93部分に密封シールを行い、同時に同線93に沿って切断を行うことになるが、開口縁において包袋の構成材料を2枚重ねで点シール91してシール部分の剛性を高めているので、密封シール93を行うに当り、別箇な機械的装置を用いて袋口緊張操作を行う必要がなくなる。要するに前記の仮シールを、部位及び包袋を据付吸盤設置位置から搬出しながら行うので、直ちに前記据え付け吸盤に後続の包袋を待機することなく持ち込むことができて能率的であり、また前記したように密封シール93を行うに当り、袋口緊張用の機械的装置の操作を必要としないので、多数の袋口に対してまれに起こり得る緊張操作のミスがなくすことができるのである。
【0032】
図17における仮シールバー70は一定距離を往復動92し、一方シーラ84は矢印94に沿うブロックモーション運動を行い、この往復運動と、ブロックモーシヨン運動とで、旋回アームでもって据付吸盤30に持ち込まれる後続包袋の上下に前記両シール機構を復帰させ、前記後続包袋が開口されその中に後続の部位が収容されると、再び前記のシーラ84は下降して前記包袋を仮シールバー70とで挟圧して包袋を後方に搬出する作業を繰り返すのである。
【0033】
要するに、下の表2に示すように、仮シールバー70、84は挟圧シールと移動とを一斉に開始し、また同時に搬出コンベヤ40は回転を開始して包袋を搬出し、その後停止する。後続部位の状態を測り前記の仮シールバー70、84は、前位の包袋を解放したあと元の低位置への後退を始めるのである。
【表2】

【実施例2】
【0034】
以下の各実施例において、上記の実施例1で使用した符号と同一の符号で示す構成または構成要素は、同一であるか、または同一の働きをするものとして定義する。
【0035】
図19は、据え付け吸盤30の両サイドに一対の旋回アーム110と111とを設置し、これらアーム先端の可動吸盤113と114とを、回転軌道115と116とで交互に回転させ、分別記録情報を基に、前記回転軌道に設置した複数種類の容器ユニット60いずれかの包袋14を、前記可動吸盤113と114とで交互に据付吸盤30に送り出す構成である。なお基幹路においては比較的小さな時間間隔で部位を縦列搬送することが可能であるのに対し、旋回アームは、容器載積ユニットからの包袋の取り出し及び同包袋の開口、さらには前記部位の包袋への充填を待って、前記容器載積ユニットに戻る作業を行うので、1基の旋回アームだけでは非能率であるので、この実施例は、この点を2基の旋回アームで改善する構成である。なお前記2基の旋回アーム110と111それぞの構成は、図5に説明したアーム旋回機と同一であり、制御器による部位の分別及びその分別情報の記録、またこの記録情報を基にする前記2基の旋回アーム110と111の回転角制御など、実施例1に記載した各機構の作用は備わる。
【0036】
例えば豚の解体部位は、片側少なくとも5種類の大きさのものからなり、牛はより多数の部位からなるため、前記図19の構成は、より多種類の包袋を据付吸盤30の両側に配置して、多種類の部位を包装する目的を果たすためである。つまり一側の可動吸盤114が包袋14を据え付け吸盤30に送り込んで部位の包装作業を行っているとき、他側の可動吸盤113は後続部位に適応する包袋を取り出す準備作業を行い、前記両旋回アームで時間ロスなく能率アップを図り得る効果を満たすものである。従って図20に示すように、図13に説明した計測センサー87を備える第1ベルトコンベヤ85の後域に、基幹路を運搬する部位を、大きさを基準に2グループに分割する分離コンベヤ121と122とを備る。また前記基幹路を縦列運搬中の各肉部位を、大きさを基準に2グループに分別した電子情報を中央演算部に記録する機構を備える。
【0037】
さらに前記2グループの部位の前記記録情報を基に、前記2グループの部位を交互に再び1ラインコンベヤ96に移乗させるための、合流コンベヤ123と124とを備える。かかる合流によって、片側の袋サイズと、他側の袋サイズとに対応する部位を交互に包装部に送り込むことができ、2基の旋回アーム110と111とを有効に利用して能率アップの目的が達成されるのである。
【実施例3】
【0038】
容器載積ユニット60は図3に示したものを、図21のものに変更して使用することができ、このものは特開昭61−81923号公報に示すように、盤145に載置した包袋14の高さレベルをセンサー146で監視し、可動吸盤12が取り除く前記包袋14の上面が常に一定レベルを保つように、ピニオン147と噛み合うラック歯148を介して前記盤145を刻み上昇させる構成である。ただ部位を包装する包袋14はその長さが最大で850ミリ程度のものもあり、可動吸盤12で運搬するとき大量の空気を内部に含む可能性が高いので、下記のような手段を必要とする場合がある。
【0039】
すなわち図22における可動吸盤の全体構造は、図7に説明した構成と殆ど変化はないので各詳細部の構成については省略するが、ただクランプ54は内部が中空であり、その下面に吸気孔150を開口し、同孔にはチューブ151を介して真空吸引力が作用するようになっている。包袋14の上面を吸着体52で吸着してもち上げたときに生ずる開口部に、前記クランプ54を挿入して包袋の上部フイルムを前記吸着体52とで挟持したあと、同下側のフイルム14bを吸気孔150に吸着して運搬する構成である。
【実施例4】
【0040】
図10について、搬出コンベヤ40を、並列する紐ベルト77により形成し、これら各紐ベルト77の間に配列した仮シールバーの飛び石状シール台80に対し、上からシーラを下降させて包袋の開口縁を点シールすると説明したが、図23のごとく搬出コンベヤ40のベルト77を隙間のない平ベルトにより形成すると共に、該ベルト77の下の仮シールバー70と、上域のシーラ84の下面に形成した飛び石状の突起151とで、前記ベルト77を介して包袋14の開口部を挟圧して点シールすることも可能である。
【実施例5】
【0041】
実施例図5において懸念されるのは、可動吸盤12による包袋14の吸い付きミスである。平均的にかかる現象は、包袋の枚数当たり1%前後の頻度で発生するデータを得ている。そこで図25に示すように、可動吸盤12と真空ポンプ155とを繋ぐライン156に真空ゲーシ157を設置し、可動吸盤12に包袋14が完全吸着しなかったときの、真空ゲージ157によるライン156の真空測定値が上昇しないときは、制御器90はサーボモータ37を操作し、可動吸盤12を再度下降して包袋14の吸い付きを試みるように、コントロールを図るのである。
【0042】
つまり図26におけるステップP1の「OK」記号は、可動吸盤12が、選択された包袋14を取り出すために同包袋の上域に到達したことを知らせる電子信号に相当し、この信号に対応してステップP2のごとく可動吸盤に対して包袋に向けての下降指令が出る。この直後ステップP3の、前記可動吸盤12への真空作用が図られたあと、ステップP4における同可動吸盤12による包袋の搬出指令と、ステップP5における同吸盤12の真空吸引測定が指令される。ステップP6における判別において真空測定値が正常な場合は、ステップP7のように、包袋を搬出コンベヤに向けて運び出せ、との指令が出されるが、仮に前記の真空測定値が不正常な場合は、ステップP8の、前後動(搬入)コンベヤ20の待機指令が出される一方、ステップP9による可動吸盤12の再下降を行い、ステップP4による同可動吸盤12による包袋運び出しが図られるのである。
【0043】
また前記ミスと同程度のパセンテージで、開口する包袋に押し入れる部位が同包袋の袋口に引っかり、これにより前記包袋への部位の搬入ミスが起こる可能性があるが、かかるミスの対処は下記の如く行う。
【0044】
図25に示すように制御器90は、タイマー160及びリレー開閉器161を接続する。先にも説明したように、包袋14に対する可動吸盤12の吸い付きが成功して真空ゲージ157の測定値が上がると、その信号162が制御器90に入力され、包袋は開口セクションに向けて運び出される。同時に前記制御器90はリレー163に信号を送って開閉器161を閉鎖すると同時に、タイマー160の積算を開始する。図27における符号130は、包袋に吸い付いた可動吸盤の真空値が設定値に達し真空ゲージからその信号が制御器に送信されたことを表すもので、ステプP10は、前記信号130によりタイマーの積算開始を促すことを示したものである。この積算開始信号でもってステップP11に示すように積算が開始されて積算時間が測られる。その間、ステップP12のように真空ゲージでの測定値を監視する。
【0045】
図28にあって記号Cは包装作業のサイクルを示し、1サイクルCは、吸盤が包袋に吸い付いている真空時間Vと、前記吸盤から包袋が離れている時間Zとからなり、図27においてステップP11に示す時間算出の間、ステツプP12の真空ゲージでの測定値が高水準で保たれると、ステップP 13のように作業は規定のプログラムのように進行するが、図25において仮に包袋14内に搬入しょうとする部位が、前記包袋14を引っ掛けて吸い付く吸盤12から強制的にむしり取ると、図28におけるタイマーの設定時間Vに達するまでに、真空ゲージ157は大気圧を感知することになるので、ステップP14に記載するように、制御器は包装不完全な該当部位をリサイクルラインに乗せるための信号を発信する。要するに電気回路164を伝わる電流は、図29において同部位を搬出コンベヤ40の後方から離脱させ、逆送ライン170でもって計測センサー87の前域でコンベヤラインにリサイクルすることになるのである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】装置の簡略平面図
【図2】テープバックの説明図
【図3】容器載積ユニットの側面図
【図4】前図の平面図
【図5】アーム旋回機器の側面図
【図6】旋回アームの部分側面図
【図7】可動吸盤の拡大図
【図8】前後動コンベヤの側面図
【図9】袋口緊張バーの平面図
【図10】搬出コンベヤの部分平面図
【図11】包袋緊張作用の説明図
【図12】仮シール装置の側面図
【図13】第1コンベヤの斜視図
【図14】包袋の開口装置の説明図
【図15】包袋に対する部位搬入説明図
【図16】包装体の斜視図
【図17】仮シールバー及びシーラの運動説明図
【図18】サーボコントロールの構成図
【図19】他の実施例による基幹路の平面図
【図20】コンベヤの説明図
【図21】容器載積ユニットの他の実施例図
【図22】他の実施例による可動吸盤の説明図
【図23】搬出コンベヤの異なる実施例図
【図24】サーボコントロールの説明図
【図25】ミスを改善する制御説明図
【図26】ブロック線図による作用説明図
【図27】ブロック線図による作用説明図
【図28】ブロック線図による作用説明図
【図29】コンベヤによる基幹路の平面図
【符号の説明】
【0047】
10‥‥部位
11‥‥主軸
12‥‥可動吸盤
14‥‥包袋
20‥‥前後動コンベヤ
27‥‥アームの旋回角度制御モータ
30‥‥据え付け吸盤
37‥‥可動吸盤上下動制御モータ軸
40‥‥搬出コンベヤ
42、44‥‥ホイル
43‥‥可動吸盤を支持する軸
45‥‥エンドレス帯
47‥‥サーボモータ
50‥‥旋回アーム
54‥‥クランプ
60‥‥容器載積ユニット
65‥‥前後動コンベヤの往復動制御コンベヤ軸
70‥‥仮シールバー
71‥‥開閉バー
84‥‥シーラ
89‥‥光電センサー
90‥‥制御器
100‥‥前後動コンベヤの回転角度制御用コンベヤ軸
150‥‥吸着孔
156…真空ライン
157…真空ゲージ
160…タイマー
161…開閉器
170…逆送ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基幹路を縦列等間隔で運搬する肉部位の移送方向に向け、前記基幹路に配置する据え付け吸盤の前位の前後動コンベヤと、前記据え付け吸盤の後位の搬出コンベヤと、前記前後動コンベヤの両側に配置した一対の開閉バーと、前記搬出コンベヤの部位搭載面上下に設けた一対の仮シールバーと、前記基幹路の側部に位置しかつ先端に可動吸盤を支持する旋回アームと、前記の可動吸盤を前記旋回アームと一体に前記の据え付け吸盤を基点に正逆転させる旋回角制御モータと、前記可動吸盤の回転軌道に配置したそれぞれ大きさの異なる複数種の容器載積ユニットとを備え、
1、 前記基幹路を縦列運搬中の各肉部位を、その大きさを基準に順次分別し、その分別電子情報を中央演算部に記録すると共に、前記の前後動コンベヤに送り込まれる部位の前記記録情報を基に、前記各容器載積ユニットを順次選択し、
2、 前記旋回アームを、前記の選択した容器載置ユニットと前記の据付吸盤との間で回転させ、かつ前記可動吸盤の方向性を調整しながら同可動吸盤でもって、前記部位に対応する包袋を前記の据付吸盤及び搬出コンベヤ上に運び込んだ後、
3、 前記記録情報を基に収容する部位の大きさに適応する分だけ前記可動吸盤を上昇して包袋を開口し、続いて前記開閉バーを前記包袋の開口部に挿入する一方、前記の部位記録情報を基に、前記の前後動コンベヤの包袋への挿入量とその回転角とのコントロールで、前記部位を前記包袋の底面近くまで送り込んだあと、
4、 同搬入コンベヤを前記包袋から離脱させ、続いて前記開閉バーの開放で前記包袋の開口縁を緊張すると共に、前記仮シールバーで前記包袋の開口縁を挟圧する方法。
【請求項2】
基幹路を縦列等間隔で運搬する肉部位の移送方向に向け、前記基幹路に配置する据え付け吸盤の前位の前後動コンベヤと、前記据え付け吸盤の後位の搬出コンベヤと、前記前後動コンベヤの両側に配置した一対の開閉バーと、前記搬出コンベヤの部位搭載面上下に設けた一対の仮シールバーと、前記基幹路の両側に位置しかつ先端に可動吸盤をそれぞれ支持する一対の旋回アームと、前記両旋回アームを交互に前記の据え付け吸盤を基点に正逆転させる旋回角制御モータと、前記両可動吸盤の回転軌道にそれぞれ配置したそれぞれ大きさの異なる2グループの容器載積ユニットとを備え、
1、 前記基幹路を縦列運搬中の各肉部位を、その大きさを基準に2グループに分別し、この2グループ部位を複数のコンベヤラインで分割移送する一方、前記の分別電子情報を中央演算部に記録し、この2グループの部位の前記記録情報を基に、前記2グループの部位を交互に再び1ラインコンベヤに移乗させると共に、該1ラインコンベヤでの各部位の記録情報を基に、前記各容器載積ユニットを順次選択し、
2、 前記両旋回アームを、前記の選択した容器載置ユニットと前記の据付吸盤との間で交互に回転させ、かつ前記可動吸盤の方向性を調整しながら同可動吸盤でもって、前記部位に対応する包袋を前記の据付吸盤と前記搬出コンベヤ上に、交互に運び込んだ直後、
3、 前記記録情報を基に収容する部位の大きさに適応する分だけ一側の可動吸盤を上昇して包袋を開口し、続いて前記開閉バーを前記包袋の開口部に挿入する一方、前記の部位記録情報を基に、前記の前後動コンベヤの包袋への挿入量とその回転角とのコントロールで、前記部位を前記包袋の底面近くまで送り込んだあと、
4、 同搬入コンベヤを前記包袋から離脱させ、続いて前記開閉バーの開放で前記包袋の開口縁を緊張すると共に、前記仮シールバーで前記包袋の開口縁を挟圧する方法。
【請求項3】
仮シールバーで包袋の開口縁を挟圧したあと、包袋を前記仮シールバーと一体に移動する搬出コンベヤの回転で据付吸盤設置位置から搬出し、続いて、前記可動吸盤が据え付け吸盤位置に運び込む後続包袋の開口縁上下に、前記一対の仮シールバー復帰させる請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
基幹路を縦列等間隔で運搬する肉部位の移送方向に向け、前記基幹路に配置する据え付け吸盤の前位の前後動コンベヤと、前記据え付け吸盤の後位の搬出コンベヤと、前記前後動コンベヤの両側に配置した一対の開閉バーと、前記搬出コンベヤの部位搭載面上下に設けた一対の仮シールバーと、前記基幹路の側部に位置しかつ先端に可動吸盤を支持する旋回アームと、前記の可動吸盤を前記旋回アームと一体に前記の据え付け吸盤を基点に正逆転させる旋回角制御モータと、前記可動吸盤の回転軌道に配置したそれぞれ大きさの異なる複数種の容器載積ユニットとを備え、
前記基幹路を縦列運搬中の各肉部位を、その大きさを基準に順次分別し、その各分別電子情報を中央演算部に記録する機構と、
前記記録情報を基に、前記の前後動コンベヤに送り込まれる部位に適応する容器載積ユニットを選択する機構と、
前記旋回アームを、前記の選択した容器載積ユニットと前記の据付吸盤位置との間で回転させ、かつ前記可動吸盤の方向性を調整して選択した包袋を同可動吸盤で支持して前記の据付吸盤位置に運び込む機構と、
前記の部位記録情報を基に収容する部位の大きさに適応する分だけ前記可動吸盤を上昇して前記包袋を開口する機構と、
前記の開口した包袋に、前記開閉バーを挿入する一方、前記の部位記録情報を基に、前記の前後動コンベヤの包袋への挿入量とその回転角とのコントロールで、前記部位を前記包袋の底面近くまで送り込む機構と、
そのあと前記搬入コンベヤを前記包袋から離脱させた後、前記開閉バーの開放で前記包袋の開口縁を緊張する機構と、
前記の緊張する包袋の開口縁を前記仮シールバーで挟圧する機構とからなる装置。
【請求項5】
基幹路を縦列等間隔で運搬する肉部位の移送方向に向け、前記基幹路に配置する据え付け吸盤の前位の前後動コンベヤと、前記据え付け吸盤の後位の搬出コンベヤと、前記前後動コンベヤの両側に配置した一対の開閉バーと、前記搬出コンベヤの部位搭載面上下に設けた一対の仮シールバーと、前記基幹路の両側に位置しかつ先端に可動吸盤をそれぞれ支持する一対の旋回アームと、前記両旋回アームを交互に前記の据え付け吸盤を基点に正逆転させる旋回角制御モータと、前記両可動吸盤の回転軌道にそれぞれ配置したそれぞれ大きさの異なる2グループの容器載積ユニットとを備え、
1、 前記基幹路を縦列運搬中の各肉部位を大きさを基準に2グループに分別すると共に、この2グループ部位を複数のコンベヤラインで分割移送する一方、前記の分別電子情報を中央演算部に記録し、この2グループの部位の前記記録情報を基に、前記2グループの部位を交互に再び1ラインコンベヤに移乗させる機構と、
2、 前記の1ラインコンベヤでの各部位の記録情報を基に、前記各容器載積ユニットを順次選択し、前記両旋回アームを、前記の選択した容器載置ユニットと前記の据付吸盤との間で交互に回転させ、かつ前記可動吸盤の方向性を調整しながら同可動吸盤でもって、前記部位に対応する包袋を前記の据付吸盤位置に交互に運び込む機構と、
3、 前記記録情報を基に収容する部位の大きさに適応する分だけ一側の可動吸盤を上昇して包袋を開口し、続いて前記開閉バーを前記包袋の開口部に挿入する一方、前記の部位記録情報を基に、前記の前後動コンベヤの包袋への挿入量とその回転角とのコントロールで、前記部位を前記包袋の底面近くまで送り込む機構と、
4、 そのあと前記搬入コンベヤを前記包袋から離脱させ、続いて前記開閉バーの開放で前記包袋の開口縁を緊張すると共に、前記仮シールバーで前記包袋の開口縁を挟圧する機構とからなる装置。
【請求項6】
仮シールバーで包袋の開口縁を挟圧したあと、前記仮シールバーと一体に移動する搬出コンベヤの回転で据付吸盤設置位置から包袋を搬出する機構と、可動吸盤が据え付け吸盤位置に運び込んだ後続包袋の開口縁上下に、前記一対の仮シールバー復帰させる機構とからなる請求項5又は6に記載の装置。
【請求項7】
容器載置ユニットと据付吸盤との間で、旋回アーム先端に支持した可動吸盤の方向性を調整する機構は、前記旋回アームの旋回主軸中心の心棒上端に固定したホイルと、前記可動吸盤を旋回アームに回転自在に支持する軸に固定したホイルとをエンドレス帯を介して連結し、前記旋回アームの回転動力で、前記可動吸盤の回転を調整する請求項5又は6に記載の装置。
【請求項8】
容器載置ユニットと据付吸盤との間で、旋回アーム先端に支持した可動吸盤の方向性を調整する機構は、前記可動吸盤を前記旋回アームにサーボモータを介して支持し、各部位の記録情報を基に前記サーボモータの回転角をするようにした請求項5又は6に記載の装置。
【請求項9】
可動吸盤は、その包袋吸着面に備える吸着体との間で包袋を、流体シリンダーの操作で挟持するクランプを備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の装置。
【請求項10】
クランプは、その下側面に吸着孔を備え、前記クランプの内部中空域を通して前記吸着孔に作用する真空吸引力で、包袋の下側フイルムを前記吸着孔に吸い付ける請求項9に記載の装置。
【請求項11】
袋載積ユニットの包袋を、据え付け吸盤に向けて運び出すために、前記包袋に吸い付く可動吸盤に繋がる真空ラインの作用真空値を、真空ゲージで測定し、前記包袋の開口縁を前記可動吸盤が持ち上げ開口する瞬間の、前記測定真空値が設定値以下であるとの前記真空ゲージからの信号で、前記可動吸盤を再度、前記開口部に向けて下動するようにコントロールする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
包袋に吸い付く可動吸盤の作用真空値が設定値に達したことを、真空ゲージが検出するのと同時に、タイマーによる積算を開始し、前記可動吸盤による包袋の保持設定時間内に、前記真空ゲージによる測定真空値が低下した場合は、前記包袋に対して押入れを敢行していた部位を、基幹路とは異なる逆送ライン搬出して再び前記基幹路にリサイクルする請求項2に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2007−210677(P2007−210677A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−317896(P2006−317896)
【出願日】平成18年11月27日(2006.11.27)
【出願人】(000142850)株式会社古川製作所 (76)
【Fターム(参考)】