説明

脂質とコレステロールを低下させる活性を有する新規なピロール、そのピロールの調製方法、そのピロールを含む医薬組成物、医療におけるそのピロールの利用法

【課題】新規肥満、高脂血症、高コレステロール血症、X症候群、糖尿病の治療に役立つ化合物の提供。
【解決手段】本発明は、特に、一般式(I)で表わされる置換された新規なピロール化合物、そのアナログ、その誘導体、その多形、その互変異性体、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物、この化合物を含む医薬組成物に関する。本発明は、このような化合物、このような化合物を含む組成物、このような化合物と組成物の医療における使用法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脂質とコレステロールを低下させる新規な化合物、その誘導体、そのアナログ、その互変異性体、その立体異性体、その多形、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物、この化合物を含む薬理学的に許容可能な組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、以下の一般式(I)で表わされる新規なβ-アリール-α置換プロパン酸、その誘導体、そのアナログ、その互変異性体、その立体異性体、その多形、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物、この化合物を含む医薬組成物、医療におけるこの化合物の利用法、この化合物の調製に関わる中間体に関する。
【化1】

【0002】
本発明は、上記の新規な化合物、その誘導体、そのアナログ、その互変異性体、その立体異性体、その多形、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物、この化合物を含む医薬組成物の調製方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
一般式(I)の化合物は、トリグリセリドのレベル、および/またはコレステロールのレベル、および/または低密度リポタンパク質(LDL)を低下させ、または調節するとともに血漿HDLのレベルを上昇させるため、このような低下(と上昇)が有益であるさまざまな疾患と闘う上で役に立つ。したがってこの化合物は、肥満、高脂血症、高コレステロール血症、高血圧、アテローム硬化症、血管再狭窄、糖尿病や、これら以外の多くの関連疾患の治療および/または予防に使用できよう。アテローム硬化症になると、動脈硬化性心臓血管疾患、脳卒中、冠状動脈疾患、脳血管疾患、末梢血管疾患や、関連疾患などにつながるが、一般式(I)の化合物は、そのアテローム硬化症が進行するリスクを避けたり低下させたりするのに有効である。
【0004】
一般式(I)の化合物は、X症候群という名称のもとにまとめられた代謝疾患の治療および/または予防に有効である。X症候群の特徴としては、最初にインスリン抵抗性が生じた後、高インスリン血症、脂質異常症、グルコース寛容減損になることが挙げられる。グルコース寛容減損は、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM、2型糖尿病)につながる可能性がある。糖尿病は高血糖を特徴としており、血糖値が制御されないと、インスリン抵抗性によって糖尿病の合併症や代謝疾患が起こる可能性がある。糖尿病はもはやグルコースの代謝とだけ関係しているとは考えられておらず、解剖学的、生理学的なパラメータにも影響を及ぼす。なおパラメータの大きさは、糖尿病状態のステージ/継続期間および重症度に依存して変化する。本発明の化合物は、上記疾患を防いだり、停止させたり、上記疾患の進行を遅らせたり、上記疾患のリスクを低下させたりするだけでなく、その結果として発生する二次的な疾患にも有効である。二次的な疾患としては、例えば心臓血管疾患(具体的には動脈硬化症、アテローム硬化症)、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、腎臓疾患(例えば糖尿病性ネフロパシー、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症や、高血糖症または高インスリン血症の結果である可能性がある末期腎臓疾患(例えばミクロアルブミン尿、アルブミン尿))などが挙げられる。
【0005】
本発明の化合物は、アルドースレダクターゼ阻害剤として、痴呆における認知機能を改善したり、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、ガン、骨粗鬆症、レプチン抵抗性、炎症、炎症性腸疾患、黄色腫、膵臓炎、筋緊張性ジストロフィ、内皮細胞機能不全、高脂血症といった疾患を治療および/または予防したりするのに役立つ可能性がある。
【0006】
本発明の化合物は、この明細書に記載した疾患の治療に有効である。その場合、単独で使用するか、あるいは1種類以上の低血糖剤、抗高血糖剤、低脂血剤、低リポタンパク質剤、抗酸化剤、抗高血圧剤と組み合わせて使用する。組み合わせる薬剤としては、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、フィブリン酸、スタチン、グリタゾン、スルホニル尿素、インスリン、α-グリコシダーゼ阻害剤、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコールなどがある。
【0007】
背景技術
高脂血症は、アテローム硬化症に起因する心臓血管疾患の主要なリスク因子であるとみなされている。アテローム硬化症やそれ以外のそのような末梢血管疾患は、世界中の多くの人の生活の質に影響を及ぼす。治療の目的は、上昇した血漿LDLコレステロール、低密度リポタンパク質、血漿トリグリセリドを低下させ、心臓血管疾患が起こらないようにしたり、起こるリスクを低下させたりすることである。アテローム硬化症と冠状動脈疾患に関する詳しい原因は、RossとGlomsetによって議論されている(New Engl. J. Med.、第295巻、369〜377ページ、1976年)。血漿コレステロールは、一般に、さまざまな血清リポタンパク質とエステル化した状態で見つかる。血清HDL-コレステロールのレベルと心臓血管疾患の発生リスクの間には逆の相関関係があることが多数の研究により示唆されている。LDL-コレステロールとVLDL-コレステロールのレベルが上昇することで冠状動脈疾患(CAD)のリスクが増大することが多数の研究により示唆されている(Stampfer他、New Engl. J. Med.、第325巻、373〜381ページ、1991年)。HDLがアテローム硬化症の進行に対する保護効果を有することが、別の研究によって明らかにされている。したがってHDLは、コレステロールのレベルが上昇した疾患の治療における非常に重要な1つの因子になっている(Miller他、Br. Med. J.、第282巻、1741〜1744ページ、1981年;Picardo他、Arteriosclerosis、第6巻、434〜441ページ、1986年;Macikinnon他、J. Biol. Chem.、第261巻、2548〜2552ページ、1986年)。
【0008】
糖尿病は多数の合併症を伴うため、多くの人に影響を与える疾患でもある。この疾患は、たいてい、肥満、高脂血症、高血圧、アンギナといった他の疾患を伴っている。適切な治療を行なわないとグルコース寛容減損やインスリン抵抗性が悪化し、その結果として明白な糖尿病になる可能性がある。さらに、インスリン抵抗性を持つ患者や2型糖尿病の患者は、トリグリセリド値が上昇し、HDL-コレステロール濃度が低下していることがしばしばあるため、そうでない人と比べて心臓血管疾患のリスクが大きい。このような疾患に対する現在の治療法では、インスリンに加えてスルホニル尿素とビグアニドを使用する。この種の薬物療法を行なうと軽度から重度の低血糖症になる可能性があり、薬剤による血糖値の制御が不十分である結果として、昏睡状態になったり、場合によっては死に至ることもある。糖尿病を治療するための薬剤として最近付け加えられたものに、インスリン抵抗性改善作用を有するチアゾリジンジオンがある。チアゾリジンジオンは、単独で、あるいは他の抗糖尿病薬(例えばトログリタゾン、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン)と組み合わせて処方される。これらの薬剤は糖尿病の治療や脂質代謝に有効であるが、腫瘍を誘導する可能性や、肝臓の機能低下を引き起こして肝不全へと至る可能性が疑われている。さらに、動物および/またはヒトでの研究において、望ましくない深刻な副作用が発生している。それは、グリタゾンをヒトに用いた進んだ段階のいくつかの臨床試験における心肥大、血液の希釈化、肝臓毒性などである。この欠点は、特異体質によるものであると考えられている。現在、インスリン抵抗性、糖尿病、高脂血症を治療するための安全かつ効果的な薬剤が必要とされている(Exp. Clin. Endocrinol. Diabetes、第109巻(4)、S548〜S549ページ、2001年)。
【0009】
肥満は、罹患率と死亡率の上昇に関係がある別の大きな健康問題である。肥満は代謝疾患であり、この疾患においては過剰な脂肪が体内に蓄積される。原因は明確ではないものの、一般には消費される以上のカロリー摂取を特徴とする。ダイエット、運動、食欲抑制、脂肪の吸収抑制など、肥満と闘うのにさまざまな治療法が利用されてきた。しかし肥満は、冠状動脈疾患、脳卒中、糖尿病、痛風、変形性関節症、高脂血症、受胎能力低下などの疾患と密接に関係しているため、肥満を治療するためのより効果的な治療法が重要である。肥満になると、社会的、心理的な問題も発生する。(Nature Reviews: Drug Discovery、第1巻(4)、276〜286ページ、2002年)
【0010】
ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPARγ)は、ステロイド/レチノイド/甲状腺ホルモンの受容体ファミリーの1つである。PPARのサブタイプとして、これまでにPPARα、PPARγ、PPARδが同定されている。PPARと、さまざまな疾患におけるPPARの役割に関する詳しい概説は、いろいろな形で出版されている(Endocrine Reviews、第20巻(5)、649〜688ページ、1999年;J. Medicinal Chemistry、第43(4)巻、58〜550ページ、2000年;Cell、第55巻、932〜943ページ、1999年;Nature、第405巻、421〜424ページ、2000年;Trends in Pharmacological Sci.、469〜473ページ、2000年)。PPARγの活性化が中心的な役割を果たしている場面として、脂肪細胞の分化の開始および調節(Endocrinology、第135巻、798〜800ページ、1994年)と、エネルギーのホメオスタシス(Cell、第83巻、803〜812ページ、1995年;Cell、第99巻、239〜242ページ、1999年)があることがわかっている。PPARγのアゴニストは、脂肪細胞前躯体の最終的な分化を促進し、より分化していて悪性度がより少ない状態になるような形態的、分子的変化を起こさせる。脂肪細胞が分化している間、脂質の貯蔵と代謝に関係する高度に特殊化したタンパク質がいくつか誘導される。PPARγの活性化によりCAP遺伝子が発現することが知られている(Cell Biology、第95巻、14751〜14756ページ、1998年)。しかしPPARγの活性化を筋肉におけるグルコース代謝の変化、そしてインスリン抵抗性の減少と結びつける正確なルートははっきりとしていない。PPARαは、脂肪酸のβ-酸化を促進することに関係している(Trends Endocrine. Metabolism、第4巻、291〜296ページ、1993年)。その結果、血漿中を循環する遊離した脂肪酸が減少する(Current Biol.、第5巻、618〜621ページ、1995年)。最近、脂肪細胞前躯体の最終的な分化においてPPARγが活性化されることが、ガンの治療に関係していることが示唆されている(Cell、第79巻、1147〜1156ページ、1994年;Cell、第87巻、377〜389ページ、1996年;Molecular Cell、第1巻、465〜470ページ、1998年;Carcinogenesis、第19巻、1949〜1953ページ、1998年;Proc. Natl. Acad. Sci.、第94巻、237〜241ページ、1997年;Cancer Research、第58巻、3344〜3352ページ、1998年)。PPARγはいくつかの細胞で常に発現しているため、PPARγアゴニストが毒性のない化学療法につながる可能性がある。PPARアゴニストは、PPAR受容体を通じてと、血管壁の機能を直接変化させることによって、心臓血管系にも影響を与えうるという証拠が増えてきている(Med. Res. Rev.、第20巻(5)、350〜366ページ、2000年)。
【0011】
PPARαアゴニストは、肥満の治療に有効であることがわかっている(WO 97/36579)。PPARαとPPARγの二重アゴニストは、X症候群に有効であることが示唆されている(WO 97/25042)。PPARγアゴニストとHMG-CoAレダクターゼ阻害剤は相乗効果を示し、この組み合わせがアテローム硬化症と黄色腫の治療に有効であることが示唆されている(ヨーロッパ特許第0753 298号)。
【0012】
レプチンは、レプチン受容体と結合したときに視床下部に飽和シグナルを伝達することに関与している。したがってレプチン抵抗性により、食物の過剰摂取、エネルギー消費の低下、肥満、グルコース寛容減損、糖尿病へとつながる可能性がある(Science、第269巻、543〜546ページ、1995年)。インスリン抵抗性改善薬が血清レプチン濃度を低下させることが報告されている(Proc. Natl. Acad. Sci.、第93巻、5793〜5796ページ、1996年;WO 98/02159)。
【0013】
β-アリール-αヒドロキシプロパン酸とその誘導体に属する多数の化合物が、高脂血症、高コレステロール症、高血糖症の治療に有効であることが報告されている(アメリカ合衆国特許第5,306,726号、第5,985,884号、第6,054,453号、第6,130,214号、ヨーロッパ特許第90 3343号、PCT公開番号WO 91/19702、WO 94/01420、WO 94/13650、WO 95/03038、WO 95/17394、WO 96/04260、WO 96/04261、WO 96/33998、WO 97/25042、WO 97/36579、WO 98/28534、WO 99/08501、WO 99/16758、WO 99/19313、WO 99/20614、WO 00/23417、WO 00/23445、WO 00/23451、WO 01/53257)。
【発明の概要】
【0014】
本発明の目的は、低コレステロール剤、低脂血剤、低リポタンパク質剤、抗肥満剤、抗高血糖剤として使用され、さらに、体重低下に有効で、高脂血症、X症候群に分類される疾患、アテローム硬化症の治療および/または予防にも有効な新規な一般式(I)の化合物を開発することである。
【0015】
本発明の主な目的は、一般式(I)で表わされる新規なβ-アリール-α置換プロパン酸、その誘導体、そのアナログ、その互変異性体、その立体異性体、その多形、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物、この化合物を含む医薬組成物、あるいはこれらの混合物を提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、一般式(I)で表わされる新規なβ-アリール-α置換プロパン酸、その誘導体、そのアナログ、その互変異性体、その立体異性体、その多形、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物、この化合物を含む医薬組成物、あるいはこれらの混合物で、活性が増大していて、毒性効果がないか低下しているものを提供することである。
【0017】
本発明のさらに別の目的は、一般式(I)で表わされる新規なβ-アリール-α置換プロパン酸、その誘導体、そのアナログ、その互変異性体、その立体異性体、その多形、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物を調製する方法を提供することである。
【0018】
本発明のさらに別の目的は、一般式(I)で表わされる化合物、その誘導体、そのアナログ、その互変異性体、その立体異性体、その多形、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物、あるいはこれらの混合物を、適切な基剤、溶媒、希釈剤、調製に通常利用される他の媒体と組み合わせて含む医薬組成物を提供することである。
【0019】
本発明のさらに別の目的は、この方法に関与する中間体の製造方法を提供することである。
【0020】
発明の詳細な説明
したがって本発明は、以下の一般式(I):
【化2】

で表わされる化合物、その誘導体、そのアナログ、その互変異性体、その立体異性体、その多形、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物に関する。ただしこの一般式(I)において、R2とR3は水素を表わし、R1、R4は、同じでも異なっていてもよく、互いに独立に、水素、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、ホルミルのいずれか、あるいは、直線状または分枝状の(C1〜C6)アルキル、直線状または分枝状の(C2〜C6)アルケニル、直線状または分枝状の(C2〜C6)アルキニル、(C3〜C7)シクロアルキル、(C3〜C7)シクロアルケニル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル(C1〜C6)アルキル、ヘテロアル(C1〜C6)アルキル、アシル、アシルオキシ、カルボン酸とその誘導体(エステル、アミドなど)、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、一置換されたアミノアルキル、二置換されたアミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、(C1〜C6)アルキルチオ、チオ(C1〜C6)アルキル、アリールチオ、スルフェニルおよびスルホニルの誘導体、スルホン酸とその誘導体からなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わし;
nは整数の2を表わし、
Wは、O、S、NR9のいずれかを表わし(ただしR9は、水素、(C1〜C6)アルキル、アリールのいずれかを表わす);
Arは、単一の、または縮合した二価の芳香基または複素芳香基であり、置換されていても置換されていなくてもよく;
R5とR6は、両方とも水素を表わすか、あるいは合わさって結合を表わし;
Xは、OまたはSを表わし;
R7は、水素、ペルフルオロ(C1〜C12)アルキルのいずれか、あるいは、直線状または分枝状の(C1〜C12)アルキル、シクロ(C3〜C6)アルキル、アリール、アル(C1〜C12)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアル(C1〜C12)アルキル、ヘテロシクリル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アシルからなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わし;
Yは、OまたはSを表わし;
Zは、O、S、NR10のいずれかを表わし(ただしR10は、水素を表わすか、あるいは(C1〜C6)アルキル、アリール、アル(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アミノ(C1〜C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアル(C1〜C6)アルキルからなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わす);
R8は、水素であるか、あるいは、直線状または分枝状の(C1〜C6)アルキル、アリール、アル(C1〜C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアル(C1〜C6)アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルキルアミノアルキルからなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わし;
R10とR8は、合わさって、O、N、Sの中から選択した1個以上のヘテロ原子を含む5員または6員の、置換された、または置換されていない複素環構造を形成することができる。
【0021】
この明細書のどこかに登場するさまざまな基および置換基は、特に断わらない限り、以下の段落で説明するものを意味する。
【0022】
“アルキル”という用語は、この明細書では、炭素原子を1〜12個含む直線状または分枝状の基を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わさせて使用される。具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、アミル、t-アミル、n-ペンチル、n-ヘキシル、イソ-ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどが挙げられる。
【0023】
“アルケニル”という用語は、この明細書では、炭素原子を1〜12個含む直線状または分枝状の基を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、ビニル、アリル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、2-ヘプテニル、3-ヘプテニル、4-ヘプテニル、5-ヘプテニル、6-ヘプテニルなどが挙げられる。“アルケニル”という用語には、直鎖および分枝鎖のジエンとトリエンが含まれる。
【0024】
“アルキニル”という用語は、この明細書では、炭素原子を1〜12個含む直線状または分枝状の基を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニルなどが挙げられる。“アルキニル”という用語には、ジインとトリインが含まれる。
【0025】
“シクロ(C3〜C7)アルキル”という用語は、この明細書では、炭素原子を3〜7個含む基を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。
【0026】
“シクロ(C3〜C7)アルケニル”という用語は、この明細書では、炭素原子を3〜7個含む基を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、シクロプロペニル、1-シクロブテニル、2-シクロブテニル、1-シクロペンテニル、2-シクロペンテニル、3-シクロペンテニル、1-シクロヘキセニル、2-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、1-シクロヘプテニル、シクロヘプタジエニル、シクロヘプタトリエニルなどが挙げられる。
【0027】
“アルコキシ”という用語は、この明細書では、酸素原子に直接結合した上記のアルキルを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソ-プロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシ、イソ-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどが挙げられる。
【0028】
“アルケノキシ”という用語は、この明細書では、酸素原子に直接結合した上記のアルケニルを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、ビニルオキシ、アリルオキシ、ブテノキシ、ペンテノキシ、ヘキセノキシなどが挙げられる。
【0029】
“シクロ(C3〜C7)アルコキシ”という用語は、この明細書では、炭素原子を3〜7個含む基を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシなどが挙げられる。
【0030】
“ハロ”または“ハロゲン”という用語は、この明細書では、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードのいずれかを表わし、単独で使用されるか、あるいは他の基と組み合わせ、例えば“ハロアルキル”、“ペルハロアルキル”などとして使用される。“ハロアルキル”という用語は、1個以上のハロゲンで置換された上記のアルキルを表わす。それは例えばペルハロアルキル、より好ましくはペルフルオロ(C1〜C6)アルキルである。具体的には、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチルのほか、1個または複数個のハロで置換されたメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。“ハロアルコキシ”という用語は、酸素原子に直接結合した上記のハロアルキルを表わす。具体的には、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、フルオロエトキシ、クロロエトキシなどが挙げられる。“ペルハロアルコキシ”という用語は、酸素原子に直接結合した上記のペルハロアルキルを表わす。具体的には、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなどが挙げられる。
【0031】
“アリール”または“芳香族”という用語は、この明細書では、1〜3個の環を含む、場合によっては置換された芳香系を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。ただし環は、ぶら下がった状態で結合していても、互いに縮合した状態であってもよい。具体的には、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダン、ビフェニルなどが挙げられる。“アラルキル”という用語は、アリールに結合した上記アルキルを表わす。具体的には、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチルなどが挙げられる。“アリールオキシ”という用語は、アルコキシに結合した上記アリールを表わす。具体的には、フェノキシ、ナフチルオキシなどが挙げられ、これらは置換されていてもよい。“アラルコキシ”という用語は、上記のアリールアルキル部分を表わす。具体的には、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、ナフチルメチルオキシ、フェニルプロピルオキシなどが挙げられ、これらは置換されていてもよい。
【0032】
“ヘテロシクリル”または“複素環”という用語は、この明細書では、飽和した、あるいは一部が飽和した、あるいは不飽和の環状の基を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。なおヘテロ原子は、窒素、イオウ、酸素の中から選択する。飽和した複素環の具体例としては、アジリジニル、アゼチジニル、ベンゾチアゾリル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、2-オキソピペリジニル、4-オキソピペリジニル、2-オキソピペラジニル、3-オキソピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、2-オキソモルホリニル、アゼピニル、ジアゼピニル、オキサピニル、チアゼピニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニルなどが挙げられる。一部が飽和した複素環の具体例としては、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、ジヒドロフラン、ジヒドロチアゾールなどが挙げられる。
【0033】
“ヘテロアリール”または“複素芳香族”という用語は、この明細書では、O、N、Sの中から選択した1個以上のヘテロ原子を含み、場合によっては置換されている、アリールと結合した5〜6員の不飽和複素環を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、ピリジル、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリニル、インドリル、キノリニル、ピリミジニル、ピラゾリル、キナゾリニル、ピリミドニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾオキサジノニル、ベンゾチアジニル、ベンゾチアジノニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリルなどが挙げられる。
【0034】
“ヘテロシクリル(C1〜C12)アルキル”という用語は、この明細書では、1〜12個の炭素原子を有するアルキルで置換された上記ヘテロシクリルを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、ピロリジンアルキル、ピペリジンアルキル、モルホリンアルキル、チオモルホリンアルキル、オキサゾリンアルキルなどが挙げられ、これらは置換されていてもよい。“ヘテロアラルキル”という用語は、この明細書では、1〜6個の炭素原子を含む直線状または分枝状の飽和した炭素鎖に結合した上記ヘテロアリールを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、(2-フリル)メチル、(3-フリル)メチル、(2-チエニル)メチル、(3-チエニル)メチル、(2-ピリジル)メチル、1-メチル-1-(2-ピリミジル)エチルなどが挙げられる。“ヘテロアリールオキシ”、“ヘテロアラルコキシ”、“ヘテロシクロオキシ”、“ヘテロシクリルアルコキシ”という用語は、酸素原子と結合したヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキルをそれぞれ表わす。
【0035】
“アシル”という用語は、この明細書では、1〜8個の炭素原子を含む基を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、イソ-ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、ベンゾイルなどが挙げられ、これらは置換されていてもよい。
【0036】
“アシルオキシ”という用語は、この明細書では、単独で、あるいは他の基と組み合わさって、酸素原子に直接結合した上記のアシルを表わす。具体的には、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブタノイルオキシ、イソ-ブタノイルオキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。
【0037】
“アシルアミノ”という用語は、この明細書では、アミノに結合した上記のアシルを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、CH3CONH、C2H5CONH、C3H7CONH、C4H9CONH、C6H5CONHなどが可能であり、これらは置換されていてもよい。
【0038】
“一置換されたアミノ”という用語は、この明細書では、 (C1〜C6)アルキル、置換されたアルキル、アリール、置換されたアリール、アリールアルキルからなるグループの中から選択した1つの基で置換されたアミノを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。モノアルキルアミノの具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、n-プロピルアミン、n-ブチルアミン、n-ペンチルアミンなどが挙げられ、これらは置換されていてもよい。
【0039】
“二置換されたアミノ”という用語は、この明細書では、 (C1〜C6)アルキル、置換されたアルキルアリール、置換されたアリール、アリールアルキルからなるグループの中から選択した同じまたは異なる2つの基で置換されたアミノを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、フェニルメチルアミノなどが挙げられ、これらは置換されていてもよい。
【0040】
“アリールアミノ”という用語は、この明細書では、窒素原子からの自由原子価を有するアミノを通じて結合した上記アリールを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、フェニルアミノ、ナフチルアミノ、N-メチルアニリノなどが挙げられ、これらは置換されていてもよい。
【0041】
“アラルキルアミノ”という用語は、この明細書では、窒素原子からの自由原子価を有するアミノを通じて結合した上記アリールアルキルを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、ベンジルアミノ、フェネチルアミノ、3-フェニルプロピルアミノ、1-ナフチルメチルアミノ、2-(1-ナフチル)エチルアミノなどが挙げられ、これらは置換されていてもよい。
【0042】
“オキソ”または“カルボニル”という用語は、この明細書では、1個のアルキルで置換されたカルボニル(-C=O-)を表わし、単独で(-C=O-)、あるいは他の基(例えば“アルキルカルボニル”)と組み合わせて使用される。具体的には、上記のアシルまたはアルカノイルが挙げられる。
【0043】
“カルボン酸”という用語は、この明細書では、-COOHを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。この用語には、カルボン酸の誘導体であるカルボン酸エステルやカルボン酸アミドも含まれる。“エステル”という用語は、この明細書では、-COO-を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。この用語にはカルボン酸の誘導体が含まれる。その場合、エステル部分は、アルコキシカルボニル(具体的にはメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどであり、これらは置換されていてもよい);アリールオキシカルボニル(具体的にはフェノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニルなどであり、これらは置換されていてもよい);アラルコキシカルボニル(具体的にはベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、ナフチルメトキシカルボニルなどであり、これらは置換されていてもよい);ヘテロアリールオキシカルボニル、ヘテロアラルコキシカルボニル(ヘテロアリールは上記のもので、この基は置換されていてもよい);ヘテロシクリルオキシカルボニル(複素環は上記のもので、この基は置換されていてもよい)のいずれかである。
【0044】
“アミド”という用語は、この明細書では、アミノカルボニル(H2N-C=O-)を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。ただしアミノは、一置換されている、あるいは二置換されている、あるいは置換されていない、のいずれかである。具体的には、メチルアミド、ジメチルアミド、エチルアミド、ジエチルアミドなどが挙げられる。
【0045】
“アミノカルボニル”という用語は、この明細書では、単独で使用されるか、あるいは他の基と組み合わさって他の用語を形成する。具体的には、“アミノカルボニルアルキル”、“N-アルキルアミノカルボニル”、“N-アリールアミノカルボニル”、“N,N-ジアルキルアミノカルボニル”、“N-アルキル-N-アリールアミノカルボニル”、“N-アルキル-N-ヒドロキシアミノカルボニル”、“N-アルキル-N-ヒドロキシアミノカルボニルアルキル”などであり、置換されている場合と置換されていない場合がある。“N-アルキルアミノカルボニル”という用語は、1個のアルキルで置換された上記のアミノカルボニルを表わし、“N,N-ジアルキルアミノカルボニル”という用語は、2個のアルキルで置換された上記のアミノカルボニルを表わす。好ましいのは、アミノカルボニルに結合した上記の(C1〜C6)低級アルキルを有する“低級アルキルアミノカルボニル”である。“N-アリールアミノカルボニル”は、1個のアリールで置換されたアミノカルボニルを表わし、“N-アルキル-N-アリールアミノカルボニル”は、1個のアルキルと1個のアリールで置換されたアミノカルボニルを表わす。“アミノカルボニルアルキル”という用語には、アミノカルボニルで置換されたアルキルが含まれる。
【0046】
“ヒドロキシアルキル”という用語は、この明細書では、1個以上のヒドロキシで置換された上記のアルキルを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル、ヒドロキシヘキシルなどが挙げられる。
【0047】
“アミノアルキル”という用語は、この明細書では、上記のアルキル(アルキルは置換されていてもよい)に結合したアミノ(-NH2)部分を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、一置換されたアミノアルキル、二置換されたアミノアルキルなどが挙げられる。“アルキルアミノ”という用語は、この明細書では、アミノに結合した上記のアルキル(アルキルは置換されていてもよい)を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、一置換されたアルキルアミノ、二置換されたアルキルアミノなどが挙げられる。
【0048】
“アルコキシアルキル”という用語は、この明細書では、アルキルに結合したアルコキシを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、メトキシメチル、エトキシメチル、エトキシエチルなどが挙げられる。“アリールオキシアルキル”という用語は、この明細書では、フェノキシメチル、ナフチルオキシメチルなどを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。“アラルコキシアルキル”という用語は、この明細書では、C6H5CH2OCH2、C6H5CH2OCH2CH2などを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。
【0049】
“(C1〜C12)アルキルチオ”または“(C1〜C6)アルキルチオ”という用語は、この明細書では、自由原子価を有する二価のイオウ原子を通じて結合した、1〜12個の炭素原子を有する上記のアルキルを含む直線状または分枝状または環状の一価置換基を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオなどが挙げられる。環式アルキルチオの具体例は、シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオなどであり、これらは置換されていてもよい。
【0050】
“チオ(C1〜C12)アルキル”または“チオ(C1〜C6)アルキル”という用語は、この明細書では、-SR'で表わされる基(ただしR'は、水素、アルキル、アリールのいずれかを表わす)と結合した上記のアルキルを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、チオメチル、メチルチオメチル、フェニルチオメチルなどが挙げられ、これらは置換されていてもよい。
【0051】
“アリールチオ”という用語は、この明細書では、自由原子価を有する二価のイオウ原子を通じて結合した上記のアリールを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、フェニルチオ、ナフチルチオなどが挙げられる。
【0052】
“(C1〜C12)アルコキシカルボニルアミノ”という用語は、この明細書では、アミノに結合した上記のアルコキシカルボニルを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。“アリールオキシカルボニルアミノ”という用語は、この明細書では、アミノに結合した上記のアリールオキシカルボニルを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、C6H5OCONH、C6H5OCONCH3、C6H5OCONC2H5、C6H4(CH3O)CONH、C6H4(OCH3)OCONHなどが挙げられる。“アラルコキシカルボニルアミノ”という用語は、この明細書では、アミノに結合した上記のアラルコキシカルボニルを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、C6H5CH2OCONH、C6H5CH2CH2OCONH、C6H5CH2OCONHCH3、C6H5CH2OCONC2H5、C6H4 (CH3)CH2OCONH、C6H4(OCH3)CH2OCONHなどが挙げられる。
【0053】
“アミノカルボニルアミノ”、“アルキルアミノカルボニルアミノ”、“ジアルキルアミノカルボニルアミノ”という用語は、この明細書では、それぞれアミノ(NH2)、アルキルアミノ、ジアルキルアミノに結合したカルボニルアミノ(-CONH2)を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。なおアルキルは、上記のものである。
【0054】
“アルコキシアミノ”という用語は、この明細書では、アミノに結合した上記のアルコキシを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。“ヒドロキシアミノ”という用語は、この明細書では、-NHOH部分を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。このヒドロキシアミノは、置換されていてもよい。
【0055】
“スルフェニル”または“スルフェニルとその誘導体”という用語は、この明細書では、二価の基-SO-またはRSOを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。ただしRは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルなどであり、置換されていても置換されていなくてもよい。
【0056】
“スルホニル”または“スルホンとその誘導体”という用語は、この明細書では、二価の基-SO2-またはRSO2-を表わし、単独で、あるいは他の基や、アルキルスルホニルなどの他の用語と組み合わせて使用される。ただしRは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルなどであり、置換されていても置換されていなくてもよい。“アルキルスルホニル”は、スルホニルに結合した上記のアルキルを表わす。具体的には、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなどが挙げられる。“アリールスルホニル”という用語は、この明細書では、スルホニルに結合したアリールを表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。具体的には、フェニルスルホニルなどが挙げられる。
【0057】
“スルホン酸またはその誘導体”という用語は、この明細書では、SO3H基とその誘導体(例えばスルホニルアミノ(SO2NH2));スルホニルアミノが1個のアルキルで置換されたN-アルキルアミノスルホニルと、スルホニルアミノが2個のアルキルで置換されたN,N-ジアルキルアミノスルホニル(例えばN-メチルアミノスルホニル、N-エチルアミノスルホニル、N,N-ジメチルアミノスルホニル、N-メチル-N-エチルアミノスルホニルなど);スルホニルアミノが1個のアリールで置換されたN-アリールアミノスルホニルと、スルホニルアミノが1個のアルキルと1個のアリールで置換されたN-アルキル-N-アリールアミノスルホニル;-SO3R(ただし“R”は、上記のアルキル、アリール、アラルキルを表わし、これらの基は置換されていてもよい)を表わし、単独で、あるいは他の基と組み合わせて使用される。
【0058】
“置換された”という用語は、この明細書では、他の基と組み合わさって、その基の適切な置換基を意味するものとする。具体的には、置換されたアルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、置換されたシクロアルキル、置換されたアリールなど、この明細書のどこかに登場するものが挙げられる。適切な置換基としては、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミル、アミジノ、グアニジノ、ヒドラジノ、アルキル、ハロアルキル、ペルハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ペルハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルコキシ、ヘテロシクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸とその誘導体(例えばエステルとアミド)、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸とその誘導体などを単独で使用したもの、あるいは他の基と組み合わせたものが挙げられるが、これですべてではない。
【0059】
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、Arは、置換されていてもよい。その場合、“置換された”という用語には、上記の基、またはこの明細書に記載した他の基が含まれる。
【0060】
上記の用語のうちのいくつかは、上記の一般式(I)に2回以上登場する可能性があるが、登場するたびに、それぞれの用語を以前に登場したときとは独立に定義することができる。
【0061】
好ましいのは、R8が、(C1〜C6)アルキル、アラルキル、水素のいずれかを表わし;Zが、O、NH、N(C1〜C3)アルキルのいずれかを表わし;YがO原子を表わし;Xが、O原子またはS原子を表わし;R7が、直線状または分枝状の(C1〜C6)アルキル、アラルキル、アリールからなるグループの中から選択した、場合によっては置換された基を表わし;R5とR6が、それぞれH原子を表わすか、あるいはR5とR6が合わさって結合を表わし;Arが、場合によっては置換された二価のフェニルまたはナフチルを表わし;Wが、O原子またはS原子を表わし;nが整数の2であり;R2とR3が水素を表わし、R1とR4が、ホルミルまたはペルハロアルキルを表わすか、あるいは、(C1〜C6)アルキル、アラルキル、(C3〜C6)シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルチオ、アリールチオ、アシル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、カルボン酸とその誘導体からなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わすことである。
【0062】
より好ましいのは、R8が、(C1〜C3)アルキル、アラルキル、水素のいずれかを表わし;ZがO原子を表わし;YがO原子を表わし;XがO原子を表わし;R7が、場合によっては1個以上のハロゲン原子で置換された直線状または分枝状の(C1〜C6)アルキルを表わし;R5とR6がそれぞれ水素原子を表わし;Arが、場合によってはハロゲンで置換された二価のフェニル、直線状または分枝状のアルキル、直線状または分枝状のアルコキシのいずれかを表わし;WがO原子を表わし;nが整数の2であり;R2とR3がそれぞれ水素原子を表わし、R1とR4が、同じまたは異なった、以下のグループの中から選択した、場合によっては置換された基を表わし、このグループは、(C1〜C6)アルキル、中でも(C1〜C4)アルキル(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル);アラルキル(例えばベンジル、フェネチル);ヒドロキシアルキル(中でもヒドロキシメチル);アミノアルキル(中でもアミノメチル);アリール(中でもフェニルで、場合によっては以下に示す1個以上の基で置換されており、その基は、ハロ、ニトロ、シアノ、アルキル、アルケニル、フェニル、アルコキシ、1,2-メチレンジオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアラルキル、アリールオキシ、アラルキル、アルキルチオ、チオアルキル、ヒドロキシ、アルキルカルボニルオキシ、ハロゲン、アミノ、アシルアミノ、アルキルアミノ、アシル、アシルオキシ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールチオ、アルキルチオ、アリールスルフェニル、アリールスルホニル、カルボン酸とその誘導体からなるグループの中から選択する);ヘテロシクリル、(C3〜C6)シクロアルキル;場合によっては置換されたヘテロアリール(中でもフリル、チエニル、キノリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ピリジル)からなり;あるいはR1、R2、R3が水素原子を表わし、R4が、以下のグループの中から選択した、場合によっては置換された基を表わし、このグループは、アリール、1,2-メチレンジオキシフェニル、ヘテロアリール(例えばフリル、ピリジル、チエニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニルなど)、(C1〜C4)アルキル、アルキルチオ、アルコキシ、アシルからなることである。
【0063】
本発明の一部となる薬理学的に許容可能な塩としては、カルボン酸部分の塩が挙げられるが、これだけに限定されるわけではない。具体的には、アルカリ金属の塩(例えばLi塩、Na塩、K塩);アルカリ土類金属の塩(例えばCa塩、Mg塩);場合によっては置換されていてもよい有機塩基(例えばリシン、アルギニン、グアニジン)の塩とその誘導体(例えばジエタノールアミン、コリン、トロメタミンなど);アンモニウム塩または置換されたアンモニウム塩と、アルミニウム塩などである。塩としては酸添加塩が可能であり、例えば、硫酸塩、硫酸水素塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、ホウ酸塩、ハロゲン化水素化物、酢酸塩、酒石酸塩、マレイアート、フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、パルモアート、メタンスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、アスコルビン酸塩、グリセロリン酸塩、ケトグルタル酸塩などが挙げられるが、これだけに限定されるわけではない。薬理学的に許容可能な溶媒和物としては、水和物か、あるいはアルコールなどの他の結晶化用溶媒を含むものが可能である。
【0064】
本発明による特に役に立つ化合物としては以下のものが挙げられる。
[(2R)-N(1S)]-2-エトキシ-3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-N-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)プロパンアミド;
[(2S)-N(1S)]-2-エトキシ-3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-N-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)プロパンアミド;
(±)3-{4-[2-(2,4-ジメチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2,4-ジメチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2,4-ジメチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-エチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-エチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-エチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-ホルミルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-ホルミルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-ホルミルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-アセチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-アセチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-アセチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-エチル-5-メチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-エチル-5-メチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-エチル-5-メチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-プロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-プロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-プロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-n-ブチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-n-ブチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-n-ブチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-メトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-メトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-メトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-プロポキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-プロポキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-プロポキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-3-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-3-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-3-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(2-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(2-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(2-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ブロモフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ブロモフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ブロモフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フルオロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フルオロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フルオロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-クロロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-クロロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-クロロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(4-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(4-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(4-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2,3-ジフェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2,3-ジフェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2,3-ジフェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2,5-ジイソプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2,5-ジイソプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2,5-ジイソプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-イソプロピル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-イソプロピル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-イソプロピル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-(4-フルオロフェニル)-5-イソプロピル-4-フェニルカルバモイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-(4-フルオロフェニル)-5-イソプロピル-4-フェニルカルバモイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-(4-フルオロフェニル)-5-イソプロピル-4-フェニルカルバモイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-メチルチオピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-メチルチオピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-メチルチオピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2,5-ジエチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2,5-ジエチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2,5-ジエチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-エチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-エチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-エチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-エチル-2-(2-フェニルエチル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-エチル-2-(2-フェニルエチル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-エチル-2-(2-フェニルエチル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロヘキシルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロヘキシルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロヘキシルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-ビフェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-ビフェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-ビフェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(フラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(フラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(フラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチルフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチルフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチルフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-チオメチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-チオメチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-チオメチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シアノフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シアノフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シアノフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェノキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェノキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェノキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-1'-(トルエン-4-スルホニル)-1'H-[2,2']ビピロリル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-1'-(トルエン-4-スルホニル)-1'H-[2,2']ビピロリル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-1'-(トルエン-4-スルホニル)-1'H-[2,2']ビピロリル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-アセチルアミノ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-アセチルアミノ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-アセチルアミノ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-(2-ピペリジン-1-イル-エトキシ)-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-(2-ピペリジン-1-イル-エトキシ)-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-(2-ピペリジン-1-イル-エトキシ)-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ビニルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ビニルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ビニルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シクロヘキシルメトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シクロヘキシルメトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シクロヘキシルメトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-ベンゾイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-ベンゾイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-ベンゾイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(3-カルボキシメチル-2-メチル-5-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(3-カルボキシメチル-2-メチル-5-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(3-カルボキシメチル-2-メチル-5-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾ[1,3]ジオキソル-5-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾ[1,3]ジオキソル-5-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾ[1,3]ジオキソル-5-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ナフタレン-1-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ナフタレン-1-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ナフタレン-1-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-ブロモ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-ブロモ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-ブロモ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-イソプロポキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-イソプロポキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-イソプロポキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(3,5-ジメチル-2-フェニル-ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(3,5-ジメチル-2-フェニル-ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(3,5-ジメチル-2-フェニル-ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ヒドロキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ヒドロキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ヒドロキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-フェニル-ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-フェニル-ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-フェニル-ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-クロロ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-クロロ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-クロロ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-エトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-エトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-エトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチル-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチル-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチル-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2,3-ジメチル-5-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2,3-ジメチル-5-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2,3-ジメチル-5-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(キノリン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(キノリン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(キノリン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-4-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-4-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-4-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-3-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-3-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-3-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(E/Z)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロップ-2-エン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(E)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロップ-2-エン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(Z)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロップ-2-エン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル。
【0065】
化合物の名称または番号の先頭にある符号(+)と(-)は、その化合物が右旋性異性体であるか左旋性異性体であるかを示す。化合物は、光学異性体を1種類しか含まない場合や、他方の光学異性体をさまざまな量含んでいる場合があるため、場合に応じ、平面偏光の正味の回転の符号が(+)または(-)のままになる。化合物の名称または番号の先頭にある(±)という記号は、2つの鏡像異性体のラセミ混合物になっていて平面偏光の正味の回転がほぼゼロであることを示す。“およびそのエステル”という表現には、上記カルボン酸のエステル誘導体が含まれる。そのエステルは、メチルエステルまたはエチルエステルであることが好ましい。本発明には、一般式(I)で表わされる本発明の化合物だけでなく、この明細書のどこかに登場する疾患の治療を行なうために生体内で形成されるこの化合物の代謝産物も含まれる。
【0066】
本発明により、一般式(I)で表わされる新規な化合物(ただし、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、W、X、Y、Z、Ar、nは、上に定義した通りである)、その互変異性体、その誘導体、そのアナログ、その立体異性体、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物の調製方法も提供される。この方法について以下に説明する。
【0067】
ルート1:
【化3】

パール-クノル環化法を利用して一般式(1a)の化合物(すべての記号は上に定義した通りである)を、一般式(1b)の化合物(すべての記号は上に定義した通りである)と反応させ、一般式(I)の化合物を得ることができる(Paal C.、Ber.、1885年、第18巻、367ページ;Knorr, L.、1885年、第18巻、299ページ)。このとき一般式(1b)の化合物は、光学活性であってもラセミであってもよい。この反応は、そのままで、あるいは溶媒または溶媒混合物の存在下で行なわせることができる。溶媒としては、テトラヒドロフラン、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、メタノール、エタノール、ヘプタン、石油エーテル、キシレン、ベンゼン、酢酸エチル、酢酸t-ブチル、1,2-ジクロロエタン、イソ-プロパノール、ジオキサン、アセトニトリルなどが挙げられる。反応温度は、0℃〜使用する溶媒の還流温度の範囲が可能である。生成する水は、ディーン・スターク水分離装置、または分子篩などの水捕獲剤を使用して除去することができる。反応は、不活性雰囲気(例えばN2、He、Ar)の不在下または存在下で行なわせることができる。反応は、酸性条件下で行なわせることができる。酸性条件は、酢酸、プロパン酸、ブチル酸、イソブチル酸、ピバル酸、p-トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、クロロ酢酸、クロロプロパン酸、フェニル酢酸、フェニルプロパン酸、マロン酸、コハク酸、安息香酸、ハロゲン化安息香酸、トルイル酸などの酸によって提供される。無機酸(HCl、HBrなど)も使用することができる。反応時間は5分〜72時間が可能である。好ましいのは1〜48時間である。
【0068】
ルート2:
【化4】

一般式(1c)の化合物(すべての記号は上に定義した通りであり、L1は、離脱基(ハロゲン原子、p-トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩など)を表わす)を一般式(1d)の化合物(WはOまたはSであり、他のすべての記号は上に定義した通りである)と反応させると、一般式(I)の化合物が生成する。このとき一般式(1d)の化合物は、光学活性であってもラセミであってもよい。この反応は、溶媒の存在下で行なわせることができる。溶媒としては、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、DME、ベンゼン、トルエン、石油エーテル、ヘプタン、ヘキサン、2-ブタノン、キシレン、アルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソ-ブタノール、t-ブタノール、ペンタノールなど)、あるいはこれらの混合物が挙げられる。塩基として、アルカリ金属の炭酸塩(K2CO3、Na2CO3、CsCO3など)やアルカリ金属の水酸化物(NaOH、KOHなど)を、この反応の間に使用することができる。アルカリ金属の水素化物(例えばNaH、KH)は、使用する溶媒がプロトン性でない場合やカルボニル基を含んでいない場合にはいつでも使用できる。反応は、0℃〜使用する溶媒の還流温度までの温度範囲で行なわせることができる。反応時間は1〜48時間が可能である。
【0069】
ルート3:
【化5】

結合剤(例えばDCC、EDC、トリアリールホスフィン/アザジカルボン酸ジアルキル(例えばPPh3/DEAD、PPh3/DIAD)など)を用い、一般式(1e)の化合物(すべての記号は上に定義した通りであり、Wは酸素原子を表わす)を一般式(1d)の化合物(WはOまたはSであり、他のすべての記号は上に定義した通りである)と反応させることができる。このとき一般式(1d)の化合物は、光学活性であってもラセミであってもよい。N2、Ar、Heを用いると不活性雰囲気を維持することができる。テトラヒドロフラン、ジオキサン、DME、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリルなどの溶媒を使用することができる。4-ジメチルアミノピリジン、ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの化合物を0.05〜2当量の範囲で使用することができる。反応温度としては0℃〜溶媒の還流温度の範囲が可能である。この温度は、20℃〜80℃が好ましい。反応時間は0.5〜24時間が可能である。この時間は0.5〜12時間が好ましい。
【0070】
ルート4:
【化6】

一般式(1h)の化合物(すべての記号は上に定義した通りである)を一般式(1i)の化合物(すべての記号は上に定義した通りであり、Rは(C1〜C8)アルキルを表わす)と反応させて一般式(I)の化合物(R5とR6は結合を表わし、他のすべての記号は上に定義した通りである)を得る操作は、ウィッティング・ホーナー反応条件のもとで塩基の存在下で実行することができる。塩基としては、アルカリ金属の水素化物(例えばNaH、KH)、アルカリ金属のアルコキシド(例えばNaOMe、NaOEt、K+t-BuO-)またはその混合物、有機リチウム(例えばCH3Li、BuLi、s-BuLi、LDA)などが挙げられる。非プロトン性溶媒(例えばTHF、ジオキサン、DMF、DMSO、DMEなど)またはその混合物を利用することができる。HMPAは反応の進行を促進するが、不可欠ではない。反応は、-80℃〜100℃までの温度範囲で行なわせることができる。好ましいのは0℃〜30℃である。反応は、無水条件および不活性条件のもとでより効率的に進行する。
【0071】
触媒(例えば5〜10%Pd/C、Rh/C、Pt/C、ラネー・ニッケルなど)の存在下で水素ガスと反応させることにより一般式(I)の化合物(ただしR5とR6は結合を表わす)を還元して一般式(I)の化合物(ただしR5とR6はそれぞれ水素原子を表わす)にすることができる。触媒またはその混合物は5〜100%w/w使用することができる。水素ガスの圧力は、1気圧〜80psiが可能である。適切な溶媒は、アルコール(例えばエタノール、メタノールなど)、酢酸エチル、THF、ジオキサン、酢酸などである。この還元反応の温度は20℃〜80℃の範囲にすることができる。金属-溶媒(アルコール中のマグネシウム、またはアルコール中のナトリウム・アマルガム)もこの還元反応で使用することができる。
【0072】
本発明の1つの特徴によれば、一般式(1h)で表わされる中間体:
【化7】

が提供される。ただし、R2とR3は水素を表わし、R1とR4は、同じでも異なっていてもよく、水素、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、ホルミルのいずれかを表わすか、あるいは、直線状または分枝状の(C1〜C6)アルキル、直線状または分枝状の(C2〜C6)アルケニル、直線状または分枝状の(C2〜C6)アルキニル、(C3〜C7)シクロアルキル、(C3〜C7)シクロアルケニル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル(C1〜C6)アルキル、ヘテロアル(C1〜C6)アルキル、アシル、アシルオキシ、カルボン酸とその誘導体(例えばエステルとアミド)、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、一置換されたアミノアルキル、二置換されたアミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、(C1〜C6)アルキルチオ、チオ(C1〜C6)アルキル、アリールチオ、スルフェニルの誘導体、スルホニルの誘導体、スルホン酸とその誘導体からなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わし;nは整数の2であり、WはO、S、NR9のいずれかを表わし(ただしR9は、水素、(C1〜C6)アルキル、アリールのいずれかを表わす);Arは、単一の、または縮合した二価の芳香基または複素芳香基を表わし、置換されていても置換されていなくてもよい。
【0073】
本発明の別の特徴によれば、一般式(1c)の化合物
【化8】

(R1〜R4、nは上に定義した通りであり、L1はハロゲン原子(例えば塩素、臭素、ヨウ素)または離脱基(例えばメタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩など)である)を一般式(1j)の化合物(ArとWは上に定義した通りである)と反応させる操作を含む、一般式(1h)で表わされる中間体の調製方法が提供される。
【0074】
一般式(1c)の化合物を一般式(1j)の化合物と反応させて一般式(1h)の化合物を生成させる操作は、溶媒の存在下で実行することができる。溶媒としては、アセトン、THF、DMSO、ジオキサン、2-ブタノン、アセトニトリル、DMF、DME、ベンゼン、トルエン、キシレン、アルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソ-ブタノール、t-ブタノール、ペンタノールなど)、あるいはこれらの混合物が挙げられる。塩基として、アルカリ金属の炭酸塩(K2CO3、Na2CO3、CsCO3など)やアルカリ金属の水酸化物(NaOH、KOHなど)、あるいはこれらの混合物を使用することができる。アルカリ金属の水素化物(例えばNaH、KH)は、使用する溶媒がプロトン性でない場合やカルボニル基を含んでいない場合に使用できる。反応温度は、20℃〜使用する溶媒の還流温度の範囲が可能である。反応時間は1〜48時間が可能である。N2、Ar、Heなどの不活性ガスを用いると不活性雰囲気を維持することができる。
【0075】
別の方法として、一般式(1h)で表わされる中間体は、一般式(1e)の化合物
【化9】

(ただしR1〜R4、n、Wは上に定義した通りである)を一般式(1k)の化合物(ただしArは上に定義した通りであり、L2はハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)である)と反応させることによっても調製することができる。一般式(1e)の化合物を一般式(1k)の化合物と反応させて一般式(1h)の化合物を生成させる操作は、溶媒の存在下で実行することができる。溶媒としては、THF、DMF、DMSO、DMEなどが挙げられる。溶媒の混合物も使用することができる。N2、Ar、Heなどの不活性ガスを用いると不活性雰囲気を維持することができる。反応は、塩基としてK2CO3、Na2CO3、NaH、あるいはこれらの混合物を存在させた状態で行なわせることができる。反応温度は20℃〜150℃の範囲が可能であるが、30℃〜100℃が好ましい。反応の持続時間は1〜24時間が可能であるが、2〜6時間が好ましい。
【0076】
適切な結合剤(例えばジシクロヘキシル尿素やトリアリールホスフィン/アザジカルボン酸ジアルキル(例えばPPh3/DEAD)など)を使用し、一般式(1e)の化合物(ただしWはOを表わし、他のすべての記号は上に定義した通りである)を一般式(1j)の化合物と反応させることができる。この反応は、溶媒の存在下で実行することができる。溶媒としては、THF、DMF、CH2Cl2、CHCl3、トルエン、アセトニトリル、四塩化炭素などが挙げられる。N2、Ar、Heなどの不活性ガスを用いると不活性雰囲気を維持することができる。反応は、DMAP、HOBTの存在下で行なわせることができる。DMAP、HOBTの使用量は、0.05〜2当量の範囲でなくてはならず、0.25〜1当量が好ましい。反応温度は0℃〜100℃の範囲が可能であるが、20℃〜80℃が好ましい。反応の持続時間は0.5〜24時間が可能であるが、6〜12時間が好ましい。
【0077】
本発明の別の実施態様では、一般式(1c)で表わされる化合物の調製方法が提供される。この方法は、一般式(1a)の化合物
【化10】

(ただしR1〜R4は上に定義した通りである)を、置換されたアミノ化合物(1m)(すべての記号は上に定義した通りである)と反応させ、一般式(1c)の中間体を生成させる操作を含んでいる。
【0078】
本発明のさらに別の実施態様では、一般式(1e)で表わされる化合物の調製方法が提供される。この方法は、一般式(1a)の化合物
【化11】

(ただしR1〜R4は上に定義した通りである)を、置換されたアミノ化合物(1l)(すべての記号は上に定義した通りである)と反応させ、一般式(1e)の中間体を生成させる操作を含んでいる。
【0079】
一般式(1a)の化合物を一般式(1l)の化合物または一般式(1m)の化合物と反応させる操作は、そのままで、あるいは溶媒または溶媒混合物の存在下で行なわせることができる。溶媒としては、テトラヒドロフラン、ヘキサン、トルエン、メタノール、エタノール、ヘプタン、石油エーテル、キシレン、ベンゼン、酢酸エチル、酢酸t-ブチル、1,2-ジクロロエタン、イソ-プロパノール、t-ブタノール、ジオキサン、シクロヘキサン、アセトニトリルなどが挙げられる。反応温度は、0℃〜使用する溶媒の還流温度の範囲が可能である。生成する水は、ディーン・スターク水分離装置、または分子篩などの水捕獲剤を使用して除去することができる。反応は、不活性雰囲気(例えばN2、He、Ar)の存在下で行なわせることができる。反応は、酸の存在下で行なわせることができる。酸としては、酢酸、プロパン酸、ブチル酸、イソブチル酸、ピバル酸、p-トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、クロロ酢酸、クロロプロパン酸、フェニル酢酸、フェニルプロパン酸、マロン酸、コハク酸、安息香酸、ハロゲン化安息香酸、トルイル酸などが挙げられる。
【0080】
本発明のさらに別の実施態様では、一般式(1c)で表わされる化合物を調製する別の方法が提供される。この方法は、一般式(1n)の化合物(ただしR1〜R4は上に定義した通りである)
【化12】

を、一般式(1o)の化合物(ただしL1とL2は、同じでも異なっていてもよく、離脱基を表わし、この離脱基は、ハロゲン原子(例えばCl、Br、I)、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩などであり;nは上に定義した通りである)と反応させる操作を含んでいる。
【0081】
本発明のさらに別の実施態様では、一般式(1e)で表わされる化合物を調製する別の方法が提供される。この方法は、一般式(1n)の化合物(ただしR1〜R4は上に定義した通りである)
【化13】

を、一般式(1p)の化合物(ただしL2は離脱基を表わし、この離脱基は、ハロゲン原子(例えばCl、Br、I)、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩などであり;nは上に定義した通りである)と反応させる操作を含んでいる。
【0082】
一般式(1n)の化合物を一般式(1o)の化合物または一般式(1p)の化合物と反応させる操作は、溶媒の中で行なわせることができる。溶媒としては、アルコール(メタノール、エタノール、イソ-プロパノールなど)、THF、ジオキサン、DMSO、DMF、アセトニトリル、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。反応は塩基の存在下で行なわせることができる。塩基としては、NaH、KH、Na2CO3、K2CO3、NaOH、KOH、LiNH2、NaNH2などが挙げられる。相間移動触媒(例えばテトラブチルアンモニウムハライド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH))を使用することができる。反応温度は、0℃〜使用する溶媒の還流温度の範囲が可能である。反応は、不活性雰囲気(例えばN2、He、Ar)の存在下で行なわせることができる。
【0083】
本発明の別の実施態様では、一般式(1e)で表わされる化合物(ただしR1〜R4とnは上に定義した通りであり、WはOを表わす)の調製方法が提供される。この方法は、対応する酸を還元する操作を含んでいる。
【化14】

【0084】
一般式(1q)で表わされる化合物の還元は、溶媒または溶媒混合物の存在下で行なわせることができる。溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エーテルなどが挙げられる。反応温度は、0℃〜使用する溶媒の還流温度の範囲が可能である。反応は、不活性雰囲気(例えばN2、He、Ar)の存在下で行なわせることができる。適切な還元剤(例えばホウ水素化ナトリウム/ヨウ素、ジボランとその誘導体、LiAlH4など)を使用することができる。
【0085】
一般式(1q)の化合物は、一般式(1n)の化合物をL1(CH2)n-1COORで表わされる化合物(ただしL1とRは上に定義した通りである)と反応させた後、一般的な方法でエステル基を加水分解して酸にすることによって調製できる。
【0086】
本発明の化合物は不斉中心を備えており、ラセミ化合物またはラセミ混合物として生成する。また、可能なあらゆる異性体(その中には光学異性体も含まれる)の個々のジアステレオマーも本発明に含まれる。本発明による化合物の立体異性体は、以下に示す1つ以上の方法で調製することができる。
i.1種類以上の試薬を単一の立体異性体の形態で使用することができる。例えば化合物(ib)または(1d)は、純粋な立体異性体であってよい。
ii.光学活性のある触媒またはキラル・リガンドに加え、金属触媒を還元プロセスで使用することができる。金属触媒としては、ロジウム、ルテニウム、インジウムなどが可能である。キラル・リガンドは、キラル・ホスフィンであることが好ましい。(『不斉合成の原理』、J.E. Baldwin編、テトラへドロン・シリーズ、第14巻、311〜316ページ)
iii.微生物分割法などの従来法を利用して立体異性体の混合物を分割することができる。その結果、キラル酸またはキラル塩基を用いて形成されたジアステレオマー塩が分割される。キラル酸としては、酒石酸、マンデル酸、乳酸、ショウノウスルホン酸、アミノ酸などが可能である。キラル塩基としては、キナノキのアルカロイド、(+)または(-)のブルシン、α-メチルベンジルアミン、(+)または(-)のフェニルグリシノール、エフェドリン、アミノ糖(例えばグルコサミン)、塩基性アミノ酸(例えばリシン、アルギニン)などが可能である。
iv.立体異性体の混合物の分割は、化学的方法を利用して行なうこともできる。その場合、化合物をキラル化合物(例えばキラルアミン、キラル酸、キラルアミノアルコール、アミノ酸)で誘導体化してジアステレオマーの1:1混合物にし、そのジアステレオマーを従来法(例えば分画結晶化、クロマトグラフィなど)によって分離した後、誘導体を分割する(Jacques他、『鏡像異性体、ラセミ化合物、分割』、ワイリー・インターサイエンス社、1981年;R.A. Sheldon、『キロテクノロジー』、マルセル・デッカー社、ニューヨーク、バーゼル、1993年、173〜204ページと、その中で引用されている参考文献;A.N. Collins、G.N. Sheldrack、J. Crosby、『産業におけるキラリティII』、ジョン・ワイリー&サンズ社、1997年、81〜98ページと、その中で引用されている参考文献;E.L. ElielとS.H. Wilen、『有機化合物の立体化学』、ジョン・ワイリー&サンズ社、1999年、297〜464ページと、その中で引用されている参考文献を参照のこと)。
【0087】
上記のどの反応においても、基質分子中のすべての反応基を従来からある化学的な方法に従って保護できることが理解されよう。上記のすべての反応における適切な保護基は、従来技術で一般に用いられている保護基である。そのような保護基の形成法と除去法は、保護する分子にとって適切な従来法である。T.W. GreeneとP.G.M. Wuts、『有機合成における保護基』、ジョン・ワイリー&サンズ社、1999年、第3版、201〜245ページと、その中で引用されている参考文献を参照のこと。
【0088】
一般式(I)の化合物、および/またはその薬理学的に許容可能な塩、および/またはその薬理学的に許容可能な溶媒和物の上記調製法は、立体選択的な方法であり、一般式(I)の化合物が単一の立体異性体になることが理解されよう。一般式(I)の化合物は、そのラセミ異性体が50%w/w未満の割合で混合した混合物として存在していることが好ましい。純度は、80〜100%であることが好ましく、より好ましいのは90〜100%の純度である。例えば90〜95%、非常に好ましいのは95〜100%であり、具体的には95%、96%、97%、98%、99%、99.99%の光学的純度である。
【0089】
一般式(I)の化合物、および/またはその薬理学的に許容可能な塩、および/またはその薬理学的に許容可能な溶媒和物は、光学的に純粋な形態であることが好ましい。
【0090】
この化合物の絶対的な立体化学は、X線結晶学などの従来法を利用して明らかにすることができる。
【0091】
本発明の一部を構成する薬理学的に許容可能な塩は、一般式(I)の化合物を1〜6当量の塩基で処理することによって調製できる。塩基としては、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水酸化ナトリウム、カリウムt-ブトキシド、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、マグネシウムアルコキシドなどが挙げられる。溶媒を使用することができる。溶媒としては、水、アセトン、エーテル、THF、メタノール、エタノール、t-ブタノール、2-ブタノン、ジオキサン、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、ジイソプロピルエーテル、t-ブチルエーテル、あるいはこれらの混合物が挙げられる。有機塩基を使用することができる。有機塩基としては、リシン、アルギニン、メチルベンジルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トロメタミン、コリン、グアニジン、ならびにこれらの誘導体が挙げられる。酸添加塩は、使用可能である場合にはいつでも、溶媒中で酸を用いて処理することによって調製できる。酸としては、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、リンゴ酸、乳酸、マレイン酸、サリチル酸、クエン酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ヒドロキシナフトエ酸、メタンスルホン酸、酢酸、安息香酸、コハク酸、パルミチン酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸などが挙げられる。溶媒としては、水、アルコール、エーテル、酢酸エチル、ジオキサン、THF、アセトニトリル、DMF、低級アルキルケトン(例えばアセトン)、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
【0092】
本発明の別の特徴として、一般式(I)の化合物、その誘導体、そのアナログ、その互変異性体、その立体異性体、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物のうちの少なくとも1つを活性成分として含むとともに、医薬で使用される基剤や希釈剤なども含む医薬組成物が挙げられる。
【0093】
本発明の化合物を含む医薬組成物は、従来法を利用して調製することができる。その方法は、例えばRemingtonの『薬学の科学と実践』、第19版、1995年に記載されている。この組成物は、カプセル、錠剤、粉末、溶液、懸濁液、シロップ、エーロゾル、局所塗布剤などの一般的な形態にすることができる。これらは、適切な固体または液体の基剤を含むこと、あるいは適切な減菌媒体の中に入れて注射可能な溶液または懸濁液にすることができる。この組成物は、活性化合物を0.5〜20重量%、好ましくは0.5〜1重量%含むことができ、残りは、薬理学的に許容可能な基剤、賦形剤、希釈剤、溶媒などである。
【0094】
一般式(I)の化合物またはその薬理学的に許容可能な酸添加塩を含む典型的な組成物には、薬理学的に許容可能な賦形剤が含まれている。賦形剤としては、基剤または希釈剤が可能である。賦形剤は、基剤で希釈すること、あるいは基剤の中に閉じ込めることも可能である。基剤の形態としては、カプセル、サッシェ、紙、あるいはこれら以外の収容体が可能である。基剤が希釈剤として機能する場合には、その基剤として固体材料、または半固体材料、または液体材料が可能であり、活性化合物のビヒクル、賦形剤、媒体として機能する。活性化合物は、例えばサッシェの中で粒子状固体収容体の表面に吸収させることができる。適切な基剤をいくつか挙げると、水、塩の溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエトキシル化されたヒマシ油、ピーナツ油、オリーブ油、ゼラチン、ラクトース、白土、スクロース、シクロデキストリン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ペクチン、アラビアゴム、ステアリン酸、セルロースの低級アルキルエーテル、ケイ酸、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ジグリセリド、ペンタエリトリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンである。同様に、基剤または希釈剤は、公知のあらゆる持続放出材料(例えばモノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル)を単独で、あるいはろうと混合した状態で含むことができる。製剤は、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、保存剤、甘味剤、香料を含むこともできる。本発明の製剤は、公知の技術を利用して、患者に投与した後に活性成分が迅速に、あるいは持続的に、あるいは遅延した状態で供給されるように製剤化することができる。
【0095】
本発明の医薬組成物は、減菌化したり、望むのであれば、活性化合物と反応して害をもたらすことのない助剤、乳化剤、バッファ、着色物質などと混合したりすることができる。
【0096】
投与経路としては、活性な薬剤を適切な作用部位または望む作用部位に効果的に輸送することのできるあらゆる経路が可能である。具体的には、経口、鼻、経皮、肺、非経口(例えば直腸、デポ、皮下、静脈内、尿道内、筋肉内、鼻孔内、眼科溶液、軟膏)などがある。しかし経口経路が好ましい。
【0097】
経口投与で固体基剤を使用する場合には、調製物は、錠剤の形態にすること、あるいは粉末またはペレットの形態にして固いゼラチン・カプセルに入れること、あるいはトローチまたはロゼンジの形態にすることができる。液体基剤を使用する場合には、調製物は、シロップ、エマルジョン、柔らかいゼラチン・カプセル、減菌注射液(例えば水性または非水性の懸濁液または溶液)の形態にすることができる。
【0098】
鼻から投与する場合には、調製物は、液体基剤(特に水性基剤)に溶けているか分散された状態の一般式(I)の化合物を含むことができる。これは、エーロゾルを散布するためである。基剤は、添加剤として、可溶化剤(例えばプロピレングリコール)、界面活性剤、吸収促進剤(例えばレシチン(ホスファチジルコリン)またはシクロデキストリン)、保存剤(例えばパラベン)などを含むことができる。
【0099】
非経口投与に特に適しているのは、活性化合物がポリヒドロキシエトキシル化されたヒマシ油に溶けた注射溶液または注射懸濁液、好ましくは水溶液である。
【0100】
タルク、および/または炭水化物からなる基剤または結合剤などを含む錠剤、糖剤、カプセルは、経口投与に特に適している。錠剤、糖剤、カプセル用の基剤は、ラクトース、トウモロコシのデンプン、ジャガイモのデンプンのいずれかまたはすべてを含んでいることが好ましい。甘くしたビヒクルを使用できる場合には、シロップまたはエリキシルにすることが可能である。
【0101】
従来の錠剤技術を用いて調製される典型的な錠剤は、以下のものを含んでいる。
コア:
活性化合物(遊離した化合物またはその塩として)5.0mg
コロイド状二酸化ケイ素 1.5mg
セルロース、微結晶 70.0mg
修飾したセルロースゴム 7.5mg
ステアリン酸マグネシウム 残りの全量
コーティング:
HPMC 約9.0mg
*マイワセット9-40T 約0.9mg
*フィルム・コーティング用の可塑剤として使用されるアシル化されたモノグリセリド。
【0102】
一般式(I)の化合物またはその組成物は、高脂血症、インスリン抵抗性、レプチン抵抗性、高血糖症、肥満、炎症など、代謝異常によって起こる疾患の治療および/または予防に有効である。
【0103】
本発明の化合物は、以下の疾患を治療するのに有効である:高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、2型糖尿病、脂質異常症、X症候群に関連した疾患(例えば高血圧、肥満、インスリン抵抗性、冠状動脈心臓疾患、アテローム硬化症、黄色腫、脳卒中、末梢血管疾患、ならびに関連疾患)、糖尿病合併症、ある種の腎臓疾患(例えば糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症)、網膜症、腎症、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、筋緊張性ジストロフィ、動脈硬化症、膵臓炎、ガン。
【0104】
本発明の化合物は、上記疾患の治療、予防、除去、緩和を必要としている哺乳類、中でもヒトに投与することができる。
【0105】
本発明の化合物は幅広い投与量で有効であるが、正確な投与量、投与の形態、組成物の形態は、治療する対象によって異なり、その対象の治療に責任のある内科医または獣医が決定する。一般に、投与量は、1日につき約0.025〜約200mgであるが、好ましいのは約0.1〜約100mgである。一般に、単位用量の形態は、活性成分として一般式(I)の化合物を約0.01〜100mgと、薬理学的に許容可能な基剤とを含んでいる。鼻、経口、経皮、肺から投与するのに一般に適した製剤は、薬理学的に許容可能な基剤または希釈剤に混合した活性成分を約0.001mg〜約100mg、好ましくは0.01mg〜約50mg含んでいる。
【0106】
本発明の別の特徴として、上記疾患の治療法および/または予防法が提供される。
【0107】
本発明のさらに別の特徴として、一般式(I)の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩を1種類以上使用してこの明細書に記載した疾患を治療および/または予防するための薬剤を調製する方法が提供される。
【0108】
本発明のさらに別の特徴として、本発明の化合物を単独で、あるいは他の薬剤と組み合わせて使用する方法が提供される。組み合わせる薬剤としては、スタチン、グリタゾン、ビグアニド、アンギオテンシンII阻害剤、アスピリン、インスリン分泌促進剤、β-シトステロール阻害剤、スルホニル尿素、インスリン、フィブリン酸誘導体、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコール、α-グリコシダーゼ阻害剤、抗酸化剤が挙げられる。これらの薬剤は、本発明の化合物と同時に、あるいは本発明の化合物を投与後、相乗効果を示すような期間内に投与することができる。
【0109】
本発明を以下に示す実施例によって詳しく説明するが、実施例は単なる説明用であり、したがって本発明の範囲がこれら実施例に限られると考えてはならない。
【0110】
表に示した1H NMRスペクトルのデータは、300MHzのスペクトロメータ(ブルーカー社のAVANCE-300)を用いて記録したものであり、δスケールで表記してある。特に断わらない限り、NMRで使用する溶媒はCDCl3であり、内部標準としてテトラメチルシランを用いる。
【0111】
調製例1
1-(2-ヒドロキシエチル)-5-エチル-2-フェニル-1H-ピロール(化合物第17番)の調製:
【化15】

n-ヘプタン:テトラヒドロフラン:トルエン(4:1:1、50ml)を含む溶媒混合物の中に1-フェニル-ヘキサン-1,4-ジオン(5g)と、エタノールアミン(1.6g)と、ピバル酸(2.15g)を入れ、撹拌しながら110〜120℃にて還流させた。反応中に形成される水は、3〜4時間の間に共沸状態で除去した。得られた反応混合物を冷却し、溶媒を除去した。得られた残留物をジクロロメタン(50ml)に溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50ml)で洗浄し、水(50ml)で洗浄し、次いでブライン(50ml)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、溶媒を蒸発させた。すると粗生成物が油状の塊として得られた。この粗生成物を精製することなく次のステップで使用した。
【0112】
調製例1に記載したのと同様にして、適切に置換されたジケトンから一般式(1e)で表わされる以下の化合物を調製した。それを表1に示してある。置換されたジケトンは、文献に記載されているさまざまな経路で合成することができる。
表1:
【化16】

【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【0113】
調製例2
1-(2-ヒドロキシエチル)-2-エチル-1H-ピロール(化合物第51番):
【化17】

1-(2-ブロモエチル)-2-アセチル-1H-ピロール(8.2g)、エチレングリコール(45ml)、85%水酸化カリウムのペレット(8.91g)、80%ヒドラジン水和物(6.76ml)を200℃にて約1.5時間にわたって混合しながら揮発性物質を揮発させた。得られた生成物を酢酸エチルで抽出した(2×100ml)。その酢酸エチル層を水で洗浄し(100ml)、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。得られた粗生成物を、溶離液として酢酸エチル:石油エーテル(8:2)を用いてカラム・クロマトグラフィ(シリカゲル100〜200)で精製したところ、表題の化合物が2.2g得られた。
表2:
【表7】

【0114】
調製例3
1-(2-ブロモエチル)-1H-ピロール-2-カルバルデヒド(化合物第52番):
【化18】

2-ホルミルピロール(1g)と、水酸化カリウム(2.3g)と、乾燥DMSO(20ml)の混合物を窒素雰囲気下で撹拌した。1,2-ジブロモエタン(7.9g)を20〜25℃にて一滴ずつ添加し、反応が完了するまで撹拌した。水(50ml)を添加し、反応混合物をジエチルエーテルで抽出した(3×50ml)。1つにまとめた有機層を水(30ml)で洗浄し、次いでブライン(30ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、得られた化合物を、溶離液として酢酸エチル:ヘキサン(2:8)を用いてカラム・クロマトグラフィ(シリカゲル100〜200)で精製したところ、表題の化合物が得られた。
【0115】
調製例3に記載したのと同様にして、適切に置換されたピロール誘導体から一般式(1c)で表わされる以下の化合物(表3に記載)を調製した。置換されたピロール誘導体は、文献に記載されているさまざまな経路で合成することができる。
表3:
【化19】

【表8】

【0116】
調製例4:
1-(2-ヒドロキシエチル)-2-メチルチオ-1H-ピロール(化合物第55番)の調製:
【化20】

水酸化カリウム(7.9g)とDMSO(90ml)の混合物に2-チオメチルピロール(4g)を20〜25℃にて一滴ずつ添加し、窒素雰囲気下で撹拌した。20〜25℃にて1時間にわたって撹拌を続けた。ブロモ酢酸エチル(11.85g)を20〜25℃にて一滴ずつ添加し、2時間にわたって撹拌を続けた。この反応混合物(100ml)にDM水を添加し、20%HCl(30ml)を用いてpHを酸性にした(pH=3)。この反応混合物をジエチルエーテルで抽出した(2×50ml)。1つにまとめた有機抽出液をDM水(50ml)で洗浄し、飽和ブライン(50ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を蒸発させると、2-チオメチルピロール-1-イル-酢酸が得られた(4.5g)。
【0117】
テトラヒドロフラン(50ml)にホウ水素化ナトリウム(1.77g)を分散させた懸濁液に、THF(50ml)に溶かした2-チオメチルピロール-1-イル-酢酸(4g)を窒素雰囲気下で20〜25℃にて10〜15分以内に一滴ずつ添加した。水素ガスの放出が終わると、反応混合物を5〜10℃に冷却し、THF(20ml)に溶かしたヨウ素(5.94g)を5〜10℃にて一滴ずつ添加し、20〜25℃にてさらに2時間にわたって撹拌した。この反応混合物を、氷で冷やしたKOH溶液(10ml)とDM水(50ml)の混合物の中に注いだ。この溶液を酢酸エチルで抽出した(2×50ml)。有機抽出液を水(30ml)で洗浄し、ブライン(30ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させると、表題の化合物が得られた。
【0118】
調製例4に記載したのと同様にして、適切に置換されたピロールから一般式(1e)で表わされる以下の化合物(表4に記載)を調製した。置換されたピロールは、文献に記載されているさまざまな経路で合成することができる。
表4:
【化21】

【表9】

【0119】
調製例5:
2-(5-エチル-2-フェニル-1H-ピロル-1-イル)エタンスルホン酸メチル(化合物第80番)の調製:
【化22】

調製例1で得られた化合物17(30mlのジクロロメタンに4.0g)の溶液にトリエチルアミン(2.75ml)を添加した後、塩化メタンスルホニル(2.1g)を0℃にて添加した。この反応混合物を0℃にて窒素雰囲気下で1時間にわたって撹拌した。この混合物を約20〜25℃の温度に温め、この温度にて約2時間にわたって撹拌した(TLC)。反応終了後、水(30ml)を添加し、有機層を分離した。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)で洗浄し、水(20ml)で洗浄し、次いでブライン(20ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。有機層を減圧下で濃縮した。粗生成物を精製せずに次のステップでそのまま使用した。
【0120】
調製例5に記載したのと同様にして、適切に置換された上記ピロール誘導体(1e)から一般式(1c)で表わされる以下の化合物(表5に記載)を調製した。
【化23】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【0121】
調製例6
4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]ベンズアルデヒド(化合物第113番):
【化24】

ジメチルホルムアミド(50ml)に炭酸カリウム(16.43g)を分散させた懸濁液に4-ヒドロキシベンズアルデヒド(4.37g)を添加し、90℃〜95℃に温めた。この溶液に1-[5-メチル-2-フェニル-1H-ピロル-1-イル]エタンスルホン酸メチル(10g)(ジメチルホルムアミド(50ml)に溶かした化合物第64番)を30分以内に添加し、さらに4時間にわたって反応させた。この反応混合物を水(100ml)で希釈し、酢酸エチル(3×100ml)で抽出し、水(3×100ml)で洗浄し、ブライン(200ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させると表題の化合物が得られた。
表6:
【化25】

【表16】

【0122】
調製例7:
(S)-3-{4-[2-(2-エチル-5-メチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸エチル(実施例5)
【化26】

(S)-3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-エトキシプロピオン酸エチル(2.24g)と乾燥炭酸カリウム(3.7g)をジメチルホルムアミド(30ml)に入れて80℃にて30分間にわたって撹拌した。化合物第61番(2.27g)を40℃にて添加し、80℃にて24時間にわたって撹拌を続けた。この反応混合物を20℃〜25℃に冷却し、水20mlを添加した。この反応混合物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出し、水(2×40ml)で洗浄し、ブライン(40ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。有機層を減圧下で蒸発させると油性生成物が得られた。この油性粗生成物に対し、溶離液として酢酸エチル:石油エーテル(1:9)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフィを行なうと、表題の化合物が黄色い油として得られた(1.654g、45%)。
【0123】
調製例8:
(S)-3-{4-[2-(2-ホルミルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸エチル(実施例3)
(S)-3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-エトキシプロピオン酸エチル(1.12g)と乾燥炭酸カリウム(2.37g)をジメチルホルムアミド(20ml)に入れて80℃にて30分間にわたって撹拌した。1-(2-ブロモエチル)-2-カルバルデヒドピロール(1.0g、化合物第52番)を40℃にて添加し、80℃にて24時間にわたって撹拌を続けた。この反応混合物を20℃〜25℃に冷却し、水20mlを添加した。この反応混合物を酢酸エチル(2×25ml)で抽出し、水(2×20ml)で洗浄し、ブライン(25ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。有機層を減圧下で蒸発させると油性生成物が得られた。この油性粗生成物に対し、溶離液として酢酸エチル:石油エーテル(1:9)を用いてシリカゲル(100〜200メッシュ)上でクロマトグラフィを行なうと、表題の化合物が黄色い油として得られた(0.4g、22%)。
【0124】
調製例9
(S)-3-{4-[2-(5-エチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸エチル(実施例24)
(S)-3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-エトキシプロピオン酸エチル(2.3g)と乾燥炭酸カリウム(2.6g)をトルエン(15ml)に入れて加熱し、45分間にわたって還流させた。その間、ディーン・スターク水分離装置を用いて水を連続的に除去した。混合物を50℃に冷却し、メシラート化合物第80番(2.9g)を添加した。この反応混合物をさらに24時間にわたって還流させた後、20℃〜25℃に冷却し、トルエンを減圧下で蒸発させた。残留物に対してDM水(30ml)を添加し、粗生成物を酢酸エチル(2×25ml)で抽出し、水(2×20ml)で洗浄し、ブライン(25ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させると油性生成物が得られた。この粗生成物に対し、溶離液として酢酸エチル:石油エーテル(60〜80)(1:9)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフィを行なうと、表題の化合物が黄色い油として得られた(73%)。
【0125】
調製例7〜9に記載したのと同様にして、適切に置換された上記ピロール誘導体から一般式(I)で表わされる以下の化合物(表7に記載)を調製した。この置換されたピロール誘導体は、表5に記載したもの、あるいはこの明細書に記載した他の方法によって得られたものである。
表7:
【化27】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【0126】
調製例10
(S)-[3-{4-[2-(5-メチル-2-キノリニル)ピロル-1-イル]エトキシ}フェニル]-2-エトキシプロパン酸エチル
【化28】

ジケト化合物(8.0g)、ピバル酸(0.06g)、アミノエステル(0.4g)をトルエン(20ml)に入れて加熱し、3時間にわたって還流させた。その間、ディーン・スターク水分離装置を用いて水を連続的に除去した。その後20℃〜25℃に冷却し、トルエンを減圧下で蒸発させた。残留物に対してDM水(20ml)を添加し、粗生成物を酢酸エチル(2×30ml)で抽出し、水(2×30ml)で洗浄し、飽和ブライン溶液(30ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させると、茶色のネバネバした油が得られた(0.32g)。この粗生成物に対し、溶離液として酢酸エチル:石油エーテル(1:9)を用いてシリカゲル(100〜200)上でクロマトグラフィを行なうと、黄色いネバネバした油が得られた(0.1g)。
【0127】
調製例10に記載したのと同様にして、一般式(I)で表わされる以下の化合物を調製した。
表8:
【表27】

【0128】
調製例11
(R/S)-2-エトキシ-3-[6-[2-[2-(4-メトキシフェニル)-5-メチル-ピロル-1-イル]エトキシ]ナフタレン-2-イル]プロパン酸メチル(実施例66)
【化29】

(R/S)-3-(4-ヒドロキシナフチル)-2-エトキシプロピオン酸エチル(1g)と乾燥炭酸カリウム(0.7g)をジメチルホルムアミド(20ml)に入れて80℃にて30分間にわたって撹拌した。化合物第69番(1.2g)を40℃にて添加し、80℃にて撹拌を24時間にわたって続けた。この反応混合物を20℃〜25℃に冷却し、水20mlを添加した。この反応混合物を酢酸エチル(2×30ml)で抽出し、水(2×30ml)で洗浄し、ブライン(30ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。有機層を減圧下で蒸発させると油性生成物が得られた。この油性粗生成物に対し、溶離液として酢酸エチル:石油エーテル(1:9)を用いてシリカゲル(100〜200メッシュ)上でクロマトグラフィを行なうと、表題の化合物が黄色い油として得られた(0.6g、31%)。
表9:
【表28】

【0129】
調製例12
(S)-3-{4-[2-(2-フェニル-5-メチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-メトキシプロパン酸メチル(実施例67)
【化30】

調製例7に記載したのと同様の方法を利用し、(S)-3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メトキシプロパン酸メチル(3.3g)とメシラート(化合物第64番(表5)、4.38g)から表題の化合物を得た(1.2g、20%)。
【0130】
上記実施例と同様にして、(S)-3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロポキシプロピオン酸プロピルとメシラート(表5に掲載)をもとにして対応するプロポキシ誘導体(実施例68)を調製した。
表10:
【化31】

【表29】

【0131】
調製例13
(E/Z)2-エトキシ-3-[4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル]プロップ-2-エン酸エチル(実施例69)
【化32】

THF(60ml)に2-エトキシホスホノ酢酸トリエチル(12.5g)を溶かした溶液に対し、乾燥THF(60ml)にNaH(1.8g、油中の60%分散液)を分散させた懸濁液を氷で冷やしてよく撹拌したものを、N2雰囲気下でゆっくりと添加した。この反応混合物を0℃にて30分間にわたって撹拌し、乾燥THF(80ml)に溶かした4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]ベンズアルデヒド(化合物第113番)(10.8g)を添加した。この混合物を20℃〜25℃まで温め、3.5時間にわたって撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を水(150ml)で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した(2×150ml)。1つにまとめた抽出液を水(150ml)で洗浄し、ブライン(50ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させると粗生成物が得られた。この粗生成物に対し、溶離液として石油エーテル:エーテル(9:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフィを行なうと、E異性体とZ異性体が得られた。両者は溶媒を除去することによって分離した。
表11:
【表30】

【0132】
調製例14
(R/S)2-エトキシ-3[4-[2-[2-メチル-5-フェニル-1H-ピロル-1-イル]エトキシ]フェニル]プロパン酸メチル(実施例72)
【化33】

調製例13で得られたE/Z化合物(実施例70と71)(7.1g、0.016モル)とマグネシウムの削り粉(7.3g、0.3モル)を乾燥メタノール(70ml)の中で25℃にて3.5時間にわたって撹拌した。H2O(150ml)を添加し、35%塩酸を用いて反応混合物のpHを2〜3に調節した。生成物を酢酸エチル(2×100ml)の中に抽出し、1つにまとめた抽出液をH2O(2×100ml)で洗浄し、ブライン(100ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。抽出液を減圧下で濃縮した。粗生成物に対し、溶離液として石油エーテル:エーテル(9:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフィを行なった。得られた生成物はラセミ混合物であったが、エチルエステルがメチルエステルに変換された。
【0133】
E化合物とZ化合物の混合物を10%Pd/C触媒の存在下で60psiにて水素化すると、表題の化合物が得られる。
表12:
【表31】

【0134】
調製例15
(S)-3-{4-[2-(5-エチル-2-フェニル-ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸(実施例96)
【化34】

置換されたエステル(実施例24で調製したもの)(1.3g)と水酸化ナトリウム(5mlのDM水中に0.24g)をメタノール(10ml)に入れ、20℃〜25℃にて10時間にわたって撹拌した。メタノールを減圧下で蒸発させた。残留物を水(10ml)で希釈し、希塩酸を用いて酸性化した。生成物を酢酸エチル(3×20ml)で抽出し、水(2×30ml)で洗浄し、ブライン(30ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させると、油性生成物が得られた(1.17g、96%)。この粗生成物(3g)を精製せずに次のステップで使用した。
【0135】
上記の調製例15で説明したのと同様にして、この明細書の別の箇所に記載した適切に置換されたピロール誘導体から、一般式(I)で表わされる以下の化合物(表13に掲載)を調製した。
表13:
【化35】

【表32】

【表33】

【表34】

【表35】

【表36】

【表37】

【表38】

【表39】

【表40】

【0136】
調製例16
(R/S)2-エトキシ-3[6-[2-[2-(4-メトキシフェニル)-5-メチル-ピロル-1-イル]エトキシ]ナフタレン-2-イル]プロパン酸
調製例15で説明したのと同様の方法により、実施例66に記載したエステルを対応する酸に変換することができる。
【化36】

表14:
【表41】

【0137】
調製例17
(E/Z)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロペン-2-酸(実施例140)
調製例15で説明したのと同様の方法により、実施例69、70、71に示したエステルを対応する酸に変換することができる。
【化37】

表15:
【表42】

【0138】
調製例18
(R/S)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸(実施例143)
【化38】

調製例15で説明したのと同様の方法により、ラセミ・エステル(実施例72)を加水分解して対応する酸にした。
表16:
【表43】

【0139】
調製例19
【化39】

調製例15で説明したのと同様の方法により、メトキシエステル(実施例67)とプロポキシエステル(実施例68)を加水分解して対応する酸にした。
表17:
【表44】

【0140】
調製例20
[2R, N(1S)]/[2S, N(1S)]2-エトキシ-N-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)-3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}プロパンアミド(実施例146)(実施例147)
【化40】

(±)2-エトキシ 3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-プロパン酸(1g、2モル)(実施例143と同様にして調製)を乾燥ジクロロメタン(10ml)に溶かした溶液をよく撹拌している中に、0℃にてトリエチルアミン(0.674ml、0.485g、4ミリモル)を添加し、次いでクロロギ酸エチル(0.311g、0.275ml、2ミリモル)を添加し、同じ温度にて3.5時間にわたって撹拌した。この反応物に対し、ジクロロメタン(5ml)とトリエチルアミン(0.674ml、0.485g、4ミリモル)の中に(S)-フェニルグリシノール(0.329g、2ミリモル)を含む溶液を、0℃〜5℃にて添加した。0℃〜10℃にて3時間にわたって撹拌した後、反応物を20〜25℃に温め、16時間にわたって撹拌した。この反応混合物をジクロロメタン(20ml)で希釈し、H2O(20ml)で洗浄し、ブライン(20ml)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、溶媒を蒸発させた。
【0141】
残留物に対し、溶離液として勾配を有する10〜50%の酢酸エチル:石油エーテルを用いてシリカゲル上でクロマトグラフィを行なうことにより、まず最初にジアステレオマーが得られた。これは、[(2R)-N(1S)]-2-エトキシ-3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-N-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)プロパンアミドと、[(2S)-N(1S)]-2-エトキシ-3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-N-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)プロパンアミドであると特定された。
表18:
【表45】

【0142】
調製例21
対応するジアステレオマーからの(R)-3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸(実施例148)
【化41】

[(2R)-N(1S)]-2-エトキシ-3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-N-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)プロパンアミド(実施例146)(280mg、0.546ミリモル)を、1Mの硫酸(7ml)と、ジオキサン:H2O:HCl(1:1:56ml)との混合物に溶かした溶液を、24時間にわたって100℃に加熱した。この反応混合物を20℃〜30℃に冷却した。生成物を酢酸エチル中に抽出した(2×30ml)。1つにまとめた抽出液をH2O(3×30ml)で洗浄し、ブライン(30ml)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させた。酢酸エチルを減圧下で蒸発させると生成物が得られた(252mg)。
【0143】
調製例22
対応するジアステレオマーからの(S)-3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸(実施例149)
【化42】

[(2S)-N(1S)]-2-エトキシ-3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-N-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)プロパンアミド(実施例147)を調製例20におけるのと同様にして処理し、対応する光学活性な酸を得た。これは、実施例80で得られたのと同じものであることがわかった。
【0144】
調製例23
(S)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸ナトリウム塩(実施例164)
【化43】

実施例80で調製した酸(2.6g)をメタノール(30ml)に溶かし、水酸化ナトリウム(0.264g)を添加し、20℃〜25℃にて1時間にわたって撹拌した。その後メタノールを減圧下で蒸発させたところ、油性生成物が得られた。この生成物をジイソプロピルエーテル(50ml)とともに20〜30℃にて撹拌した。得られた固体ナトリウム塩を注意深く濾過した(2.3g)。
【0145】
調製例24
(S)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸カルシウム塩(実施例165)
【化44】

実施例164のナトリウム塩(0.200g)をメタノール(10ml)に溶かし、20℃〜25℃にて酢酸カルシウム(0.090g)で処理した。その後、酸のカルシウム塩が沈殿したとき、水50mlを添加した。沈殿物を濾過し、水で洗浄した後、ジイソプロピルエーテル(2×20ml)で洗浄したところ、表題の化合物が得られた。
【0146】
実施例164、165における上記の方法を利用し、適切な酸/塩基を用いて、あるいは文献で公知の方法に従って、以下の塩を調製した。
表19:
【化45】

【表46】

【表47】

【表48】

【表49】

【表50】

【表51】

【表52】

【0147】
本発明の化合物はトリグリセリド、総コレステロール、LDL、VLSLを低下させ、HDLを上昇させ、血清グルコースのレベルを低下させた。これは、生きた動物での実験で確認された。
【0148】
A)化合物のインビトロでの効果検証:
i)hPPARαの活性測定:
PPARαの翻訳配列を含むキメラ発現ベクター構造体と、DNA結合ドメインのアミノ酸配列とを融合させ、PGL3基本ベクターに挿入した。発現と配列は、イムノブロッティングと配列分析(ABI DNA分析装置)で確認した。リガンド結合ドメインとDNA結合ドメインを含むこのキメラ・ベクターと、SV40プロモータによって駆動されるルシフェラーゼ遺伝子を含むレポーター・プラスミドを、トランスフェクチン(ギブコBRI社、アメリカ合衆国)を用いてCV-1細胞にトランスフェクトした。トランスフェクション効率を調べるため、対照のレポーター・プラスミドもトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後、テスト化合物をさまざまな濃度で添加し、一晩にわたってインキュベートした。ルシフェラーゼの活性を、ルシフェラーゼ・アッセイ系(プロメガ社、アメリカ合衆国)を用い、PPARαの化合物結合/活性化能力の関数として分析した。
【0149】
ii)hPPARγの活性測定:
PPARγの翻訳配列を含むキメラ発現ベクター構造体と、DNA結合ドメインのアミノ酸配列とを融合させ、PGL3基本ベクターに挿入した。発現と配列は、イムノブロッティングと配列分析(ABI DNA分析装置)で確認した。リガンド結合ドメインとDNA結合ドメインを含むこのキメラ・ベクターと、SV40プロモータによって駆動されるルシフェラーゼ遺伝子を含むレポーター・プラスミドを、トランスフェクチン(ギブコBRI社、アメリカ合衆国)を用いてCV-1細胞にトランスフェクトした。トランスフェクション効率を調べるため、対照のレポーター・プラスミドもトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後、テスト化合物をさまざまな濃度で添加し、一晩にわたってインキュベートした。ルシフェラーゼの活性を、ルシフェラーゼ・アッセイ系(プロメガ社、アメリカ合衆国)を用い、PPARγの化合物結合/活性化能力の関数として分析した。
【0150】
B)化合物の生体内における効率検証:
i)スイス・アルビノ・マウスにおいて血清中のトリグリセリドと総コレステロールを低下させる活性:
オスのスイス・アルビノ・マウス(SAM)をザイダス動物ハウスの中で育てた。すべてのマウスを、25±1℃にて昼と夜を12時間ずつのサイクル下に置いた。マウスには、標準的な実験室の食餌(NIN社、ハイデラバード、インド国)と水を自由に摂取させた。体重が20〜30gのSAMを使用した。
【0151】
テスト化合物を0.001〜50mg/kg/日の割合で6日間にわたってスイス・アルビノ・マウスに経口投与した。この化合物は、0.25%カルボキシメチルセルロースに分散させて懸濁液にした後に投与した。あるいはこの化合物が水溶性である場合には、水に溶かした後に投与した。対照のマウスはビヒクル(0.25%カルボキシメチルセルロース;投与量は10ml/kg)で処理した。
【0152】
血液サンプルの回収は、0日目と、処理を開始してから6日目の薬剤投与後1時間経った供給状態のときに行なった。血液をヘパリン化していないキャピラリーに回収し、血清中のトリグリセリドと総コレステロールを分析した(Wieland, O.、『酵素分析の方法』、Bergermeyer, H.O.編、1963年、211〜214ページ;Trinder, P.、Ann. Clin. Biochem.、1969年、第6巻、24〜27ページ)。血清中のトリグリセリドと総コレステロールの測定は、市販されているキット(ザイダス-カディラ社、パスライン、アーメダバード、インド国)を用いて行なった。
【0153】
計算式:
トリグリセリド/総コレステロールの減少率は、以下の式に従って計算した:
減少率(%)=1-[(TT/OT)/(TC/OC)]×100
OC=対照群の0日目の値 OT=処理群の0日目の値
TC=対照群のテスト日の値 TT=処理群のテスト日の値
表1:スイス・アルビノ・マウスにおけるトリグリセリド低下活性:
【表53】

【0154】
ii)高コレステロール血症のモデル・ラットにおけるコレステロール低下活性
ザイダス動物ハウスの中で育てたオスのスプラーグ・ドーリー・ラットを、25±1℃にて昼と夜を12時間ずつのサイクル下に置いた。体重が100〜150gのラットを実験に使用した。標準的な実験室の食餌(NIN社、ハイデラバード、インド国)に1%コレステロールと0.5%コール酸ナトリウムを混ぜたものと水をを5日間にわたって自由に摂取させることにより、ラットを高コレステロール血の状態にした。実験期間を通じてラットに同じ食餌が与えられるようにした(Petit D.、Bonnefis M.T.、Rey C.、Infante R.、「正常なラットと高脂血症のラットにおいてシプロフィブラートが肝臓の脂質とリポタンパク質の合成に及ぼす効果」、Atherosclerosis、第74巻、215〜225ページ、1988年)。
【0155】
テスト化合物を0.03〜50mg/kg/日の割合で4日間にわたって経口投与した。この化合物は、0.25%カルボキシメチルセルロースに分散させて懸濁液にした後に投与した。あるいはこの化合物が水溶性である場合には、水に溶かした後に投与した。対照のマウスはビヒクル(0.25%カルボキシメチルセルロース;投与量は10ml/kg)のみで処理した。
【0156】
血液サンプルの回収は、0日目と、処理を開始してから6日目の薬剤投与後1時間経った供給状態のときに行なった。血液を眼窩後方洞からヘパリン化していないキャピラリーに回収し、市販のキット(ザイダス-カディラ社、パスライン、アーメダバード、インド国)を用いて血清中のトリグリセリドと総コレステロールを分析した。LDLとHDLは、市販のキット(ポイント・サイエンティフィック社、アメリカ合衆国)を用いて分析した。LDLコレステロールとVLDLコレステロールは、総コレステロール、HDL、トリグリセリドから得られたデータをもとにして計算した。
【0157】
VLDLコレステロールの減少は、以下の式に従って計算する。
VLDLコレステロール(mg/dl)= 総コレステロール − HDLコレステロール − LDLコレステロール
【表54】

【0158】
iii)db/dbモデル・マウスにおける血清中のグルコース低下活性
ホモのC57 BL/KsJ-db/dbマウスは、肥満で、血糖値が高く、高インスリン血で、インスリン抵抗性である(J. Clin. Invest.、第85巻、962〜967ページ、1990年)。それに対してヘテロのマウスは、痩せていて血糖値が正常である。ホモのマウスは、血糖値が十分に制御されていない場合には、ヒトの2型糖尿病患者と非常に似ている。このタイプのモデルはヒトの2型糖尿病と似ているため、このモデルで本発明による化合物の抗糖尿病活性をテストした。
【0159】
本発明の化合物は、血清中のグルコースとトリグリセリドを低下させる活性を示した。
【0160】
年齢が8〜14週で体重が40〜60グラムのオスのC57 BL/KsJ-db/dbマウスをジャクソン・ラボラトリー(アメリカ合衆国)から入手し、実験で使用した。
【0161】
テスト化合物を0.25%カルボキシメチルセルロースに分散させて懸濁液にした後に投与した。あるいはこの化合物が水溶性である場合には、水に溶かした後に投与した。テスト化合物を投与したテスト群は6匹のマウスからなり、投与量は0.001mg〜50mg/kgで、6日間にわたって口から毎日強制的に投与した。対照群にはビヒクル(投与量は10ml/kg)を与えた。6日目、薬剤を投与してから1時間後、血液を眼窩後方洞から回収し、市販のキット(ザイダス-カディラ社、パスライン、アーメダバード、インド国)を用いて血清中のグルコースとトリグリセリドを分析した。テスト化合物が血漿中のグルコースとトリグリセリドを低下させる活性は、以下の式に従って計算した。
減少率(%)=1-[(TT/OT)/(TC/OC)]×100
OC=対照群の0日目の値 OT=処理群の0日目の値
TC=対照群のテスト日の値 TT=処理群のテスト日の値
【表55】

【0162】
iv)ゴールデン・シリアン・ハムスターにおいて血清トリグリセリド/コレステロール/体重を低下させる効果:
オスのゴールデン・シリアン・ハムスターに対し、標準的な食餌に1%コレステロールと0.5%コール酸ナトリウムを混ぜたものを5日間にわたって与えた。6日目、テスト化合物を1mg〜10mg/kg/日の割合でカルボキシメチルセルロース懸濁液として投与し、同じ食餌をその後15日間にわたって続けた。15日目、薬剤を投与してから1時間後の供給状態のとき、血液サンプルを眼窩後方洞から回収し、市販のキット(ザイダス-カディラ社、パスライン、アーメダバード、インド国)を用いて血清中のトリグリセリドとコレステロールを分析した。体重を、高コレステロール食を与えた未処理の群と比較して測定した。本発明の化合物は、このモデル・ハムスターにおいて、トリグリセリド、コレステロール、体重を低下させた。
【0163】
本発明による上記のどの化合物でも、好ましくない効果は観察されなかった。本発明の化合物は、使用した実験動物において、血清中の脂質とコレステロールを低下させる優れた活性を示した。高脂血症、高コレステロール血症、高インスリン血症、高血糖症によって引き起こされる例えばNIDDM、心臓血管疾患、脳卒中、高血圧、肥満などの疾患は互いに関連しているため、本発明の化合物は、これらの疾患の診断/予防に有効である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式(I):
【化1】

で表わされる化合物、その誘導体、そのアナログ、その互変異性体、その立体異性体、その多形、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物(ただし、R2とR3は水素を表わし、R1、R4は、同じでも異なっていてもよく、互いに独立に、水素、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、ホルミルのいずれか、あるいは、直線状または分枝状の(C1〜C6)アルキル、直線状または分枝状の(C2〜C6)アルケニル、直線状または分枝状の(C2〜C6)アルキニル、(C3〜C7)シクロアルキル、(C3〜C7)シクロアルケニル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル(C1〜C6)アルキル、ヘテロアル(C1〜C6)アルキル、アシル、アシルオキシ、カルボン酸とその誘導体、例えばエステル、アミド、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、一置換されたアミノアルキル、二置換されたアミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、(C1〜C6)アルキルチオ、チオ(C1〜C6)アルキル、アリールチオ、スルフェニルおよびスルホニルの誘導体、スルホン酸とその誘導体からなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わし;
nは整数の2を表わし、
Wは、O、S、NR9のいずれかを表わし(ただしR9は、水素、(C1〜C6)アルキル、アリールのいずれかを表わす);
Arは、単一の、または縮合した二価の芳香基または複素芳香基であり、それは置換されていても置換されていなくてもよく;
R5とR6は、両方とも水素を表わすか、あるいは合わさって結合を表わし;
Xは、OまたはSを表わし;
R7は、水素、ペルフルオロ(C1〜C12)アルキルのいずれか、あるいは、直線状または分枝状の(C1〜C12)アルキル、シクロ(C3〜C6)アルキル、アリール、アル(C1〜C12)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアル(C1〜C12)アルキル、ヘテロシクリル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アシルからなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わし;
Yは、OまたはSを表わし;
Zは、O、S、NR10のいずれかを表わし(ただしR10は、水素を表わすか、あるいは(C1〜C6)アルキル、アリール、アル(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アミノ(C1〜C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアル(C1〜C6)アルキルからなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わす);
R8は、水素であるか、あるいは、直線状または分枝状の(C1〜C6)アルキル、アリール、アル(C1〜C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアル(C1〜C6)アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルキルアミノアルキルからなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わし;
R10とR8は、合わさって、O、N、Sの中から選択した1個以上のヘテロ原子を含む5員または6員の、置換された、または置換されていない複素環構造を形成することができる)。
【請求項2】
R1基とR4基上の置換基の選択を、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミル、アミジノ、グアニジノ、ヒドラジノ、アルキル、ハロアルキル、ペルハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ペルハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルコキシ、ヘテロシクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸とその誘導体、例えばエステルとアミド、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸とその誘導体の中から行なう、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Ar基が、二価のフェニルまたはナフチルを表わす、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Ar基上の置換基が、置換された、または置換されていない直線状または分枝状のアルキル、直線状または分枝状のアルコキシ、またはハロゲンを表わす、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
薬理学的に許容可能な上記塩が、Li、Na、Ca、Mg、リシン、アルギニン、グアニジンとその誘導体、トロメタミン、ジエタノールアミン、コリン、アンモニウム、置換されたアンモニウム塩、アルミニウム塩のいずれかである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
一般式(I):
【化2】

で表わされる請求項1に記載の化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを含む医薬組成物。
【請求項7】
錠剤、カプセル、粉末、粒子、シロップ、溶液、懸濁液のいずれかの形態である、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
スルホニル尿素、ビグアニド、アンギオテンシンII阻害剤、アスピリン、α-グリコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進剤、インスリン、β-シトステロール阻害剤、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコールのいずれかの薬剤と組み合わされる請求項6に記載の医薬組成物であって、この組み合わせを必要とする患者に対し、前記薬剤を当該医薬組成物と同時に投与すること、あるいは当該医薬組成物を投与後、相乗効果を示すような期間内に前記薬剤を投与することが可能な医薬組成物。
【請求項9】
血漿中のグルコース、トリグリセリド、総コレステロール、LDL、VLDL、遊離脂肪酸のいずれかを減少させる一方で、場合によってはHDLコレステロールのレベルを上昇させるための方法であって、請求項1に記載の一般式(I)で表わされる化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを、必要とする患者に投与する操作を含む方法。
【請求項10】
一般式(I)の化合物を、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコールのいずれかの薬剤と組み合わせ、この組み合わせを必要とする患者に対し、前記薬剤を当該医薬組成物と同時に投与すること、あるいは当該医薬組成物を投与後、相乗効果を示すような期間内に前記薬剤を投与することが可能な、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
活性成分としての請求項5に記載の化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを含む医薬組成物。
【請求項12】
錠剤、カプセル、粉末、粒子、シロップ、溶液、懸濁液のいずれかの形態になった請求項5に記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項13】
スルホニル尿素、ビグアニド、アンギオテンシンII阻害剤、アスピリン、α-グリコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進剤、インスリン、β-シトステロール阻害剤、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコールのいずれかの薬剤と組み合わされる請求項5に記載の医薬組成物であって、この組み合わせを必要とする患者に対し、前記薬剤を当該医薬組成物と同時に投与すること、あるいは当該医薬組成物を投与後、相乗効果を示すような期間内に前記薬剤を投与することが可能な医薬組成物。
【請求項14】
血液中のグルコース、トリグリセリド、コレステロール、血漿中の遊離脂肪酸のいずれかを減少させるための方法であって、請求項5に記載の化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを、必要とする患者に投与する操作を含む方法。
【請求項15】
一般式(I)の化合物を、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコールのいずれかの薬剤と組み合わせ、この組み合わせを必要とする患者に対し、前記薬剤を当該医薬組成物と同時に投与すること、あるいは当該医薬組成物を投与後、相乗効果を示すような期間内に前記薬剤を投与することが可能な、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
高脂血症、高コレステロール血症、高血糖症、肥満、グルコース寛容減損、レプチン抵抗性、インスリン抵抗性、糖尿病合併症によって引き起こされる疾患を予防または治療する方法であって、請求項1に記載の一般式(I)で表わされる化合物を、必要とする患者に対し、有効で毒性を示さない量だけ投与する操作を含む方法。
【請求項17】
上記合併症が、2型糖尿病、グルコース寛容減損、脂質異常症、高血圧、肥満、アテローム硬化症、高脂血症、冠状動脈疾患、心臓血管疾患、腎臓疾患、ミクロアルブミン尿、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、糖尿病性網膜症、糖尿病性ネフロパシー、内皮細胞機能不全、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、痴呆、末期腎臓疾患、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、筋緊張性ジストロフィ、膵臓炎、動脈硬化症、黄色腫、ガンのいずれかである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
高脂血症、高コレステロール血症、高血糖症、肥満、グルコース寛容減損、レプチン抵抗性、インスリン抵抗性によって引き起こされる疾患、あるいは裏に隠れている病理生理学的メカニズムがインスリン抵抗性である疾患を予防または治療する方法と、糖尿病合併症を治療する方法であって、請求項1に記載の一般式(I)で表わされる化合物を有効で毒性を示さない量と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを投与する操作を含む方法。
【請求項19】
上記疾患が、2型糖尿病、グルコース寛容減損、脂質異常症、高血圧、肥満、アテローム硬化症、高脂血症、冠状動脈疾患、心臓血管疾患、腎臓疾患、ミクロアルブミン尿、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、糖尿病性網膜症、糖尿病性ネフロパシー、内皮細胞機能不全、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、痴呆、末期腎臓疾患、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、筋緊張性ジストロフィ、膵臓炎、動脈硬化症、黄色腫、ガンのいずれかである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
以下の化合物の中から選択した、請求項1に記載の化合物:
[(2R)-N(1S)]-2-エトキシ-3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-N-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)プロパンアミド;
[(2S)-N(1S)]-2-エトキシ-3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-N-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)プロパンアミド;
(±)3-{4-[2-(2-エチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-エチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-エチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-ホルミルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-ホルミルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-ホルミルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-アセチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-アセチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-アセチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-エチル-5-メチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-エチル-5-メチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-エチル-5-メチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-プロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-プロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-プロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-n-ブチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-n-ブチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-n-ブチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-メトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-メトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-メトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-プロポキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-プロポキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-プロポキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-3-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-3-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-3-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(2-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(2-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(2-メチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ブロモフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ブロモフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ブロモフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フルオロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フルオロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フルオロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-クロロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-クロロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-クロロフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2,5-ジイソプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2,5-ジイソプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2,5-ジイソプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-イソプロピル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-イソプロピル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-イソプロピル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-(4-フルオロフェニル)-5-イソプロピル-4-フェニルカルバモイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-(4-フルオロフェニル)-5-イソプロピル-4-フェニルカルバモイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-(4-フルオロフェニル)-5-イソプロピル-4-フェニルカルバモイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-メチルチオピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-メチルチオピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-メチルチオピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2,5-ジエチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2,5-ジエチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2,5-ジエチルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-エチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-エチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-エチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-エチル-2-(2-フェニルエチル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-エチル-2-(2-フェニルエチル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-エチル-2-(2-フェニルエチル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-メトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロヘキシルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロヘキシルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロヘキシルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-ビフェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-ビフェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-ビフェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(フラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(フラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(フラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチルフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチルフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチルフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-チオメチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-チオメチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-チオメチルフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シアノフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シアノフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シアノフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェノキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェノキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェノキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-1'-(トルエン-4-スルホニル)-1'H-[2,2']ビピロリル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-1'-(トルエン-4-スルホニル)-1'H-[2,2']ビピロリル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-1'-(トルエン-4-スルホニル)-1'H-[2,2']ビピロリル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-アセチルアミノ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-アセチルアミノ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-アセチルアミノ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-(2-ピペリジン-1-イル-エトキシ)-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-(2-ピペリジン-1-イル-エトキシ)-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-(2-ピペリジン-1-イル-エトキシ)-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ビニルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ビニルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ビニルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-フェニルスルフィニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-メタンスルホニル-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シクロヘキシルメトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シクロヘキシルメトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-シクロヘキシルメトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-ベンゾイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-ベンゾイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-ベンゾイルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-シクロプロピルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾフラン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾ[1,3]ジオキソル-5-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾ[1,3]ジオキソル-5-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ベンゾ[1,3]ジオキソル-5-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ナフタレン-1-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ナフタレン-1-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ナフタレン-1-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(3-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-ブロモ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-ブロモ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-ブロモ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-イソプロポキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-イソプロポキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-イソプロポキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ベンジルオキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ヒドロキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ヒドロキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-ヒドロキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(2-フェニル-ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(2-フェニル-ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(2-フェニル-ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-クロロ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-クロロ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-クロロ-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-エトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-エトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(4-エトキシ-フェニル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチル-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチル-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(5-メチル-チオフェン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(キノリン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(キノリン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(キノリン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-4-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-4-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-4-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-2-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(±)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-3-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(+)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-3-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(-)3-{4-[2-(5-メチル-2-(ピリジン-3-イル)ピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロパン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(E/Z)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロップ-2-エン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(E)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロップ-2-エン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル;
(Z)3-{4-[2-(5-メチル-2-フェニルピロル-1-イル)エトキシ]フェニル}-2-エトキシプロップ-2-エン酸と、その薬理学的に許容可能な塩およびエステル。
【請求項21】
上記エステルがメチルエステルまたはエチルエステルであることが好ましい、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
薬理学的に許容可能な上記塩が、Li、Na、K、Ca、Mg、リシン、アルギニン、グアニジンとその誘導体、トロメタミン、ジエタノールアミン、コリン、アンモニウム、置換されたアンモニウム塩、アルミニウム塩のいずれかである、請求項20に記載の化合物。
【請求項23】
請求項20に記載の化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを含む医薬組成物。
【請求項24】
錠剤、カプセル、粉末、粒子、シロップ、溶液、懸濁液のいずれかの形態である、請求項23に記載の医薬組成物。
【請求項25】
請求項22に記載の化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを含む医薬組成物。
【請求項26】
錠剤、カプセル、粉末、粒子、シロップ、溶液、懸濁液のいずれかの形態である、請求項25に記載の医薬組成物。
【請求項27】
血漿中のグルコース、トリグリセリド、総コレステロール、LDL、VLDL、遊離脂肪酸のいずれかを減少させる一方で、場合によってはHDLコレステロールのレベルを上昇させるための方法であって、請求項20に記載の一般式(I)で表わされる化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを、必要とする患者に投与する操作を含む方法。
【請求項28】
血漿中のグルコース、トリグリセリド、総コレステロール、LDL、VLDL、遊離脂肪酸のいずれかを減少させる一方で、場合によってはHDLコレステロールのレベルを上昇させるための方法であって、請求項22に記載の一般式(I)で表わされる化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを、必要とする患者に投与する操作を含む方法。
【請求項29】
高脂血症、高コレステロール血症、高血糖症、肥満、グルコース寛容減損、レプチン抵抗性、インスリン抵抗性によって引き起こされる疾患、あるいは裏に隠れている病理生理学的メカニズムがインスリン抵抗性である疾患を予防または治療する方法と、糖尿病合併症を治療する方法であって、請求項20に記載の一般式(I)で表わされる化合物を有効で毒性を示さない量と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを投与する操作を含む方法。
【請求項30】
上記疾患が、2型糖尿病、グルコース寛容減損、脂質異常症、高血圧、肥満、アテローム硬化症、高脂血症、冠状動脈疾患、心臓血管疾患、腎臓疾患、ミクロアルブミン尿、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、糖尿病性網膜症、糖尿病性ネフロパシー、内皮細胞機能不全、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、痴呆、末期腎臓疾患、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、筋緊張性ジストロフィ、膵臓炎、動脈硬化症、黄色腫、ガンのいずれかである、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
上記治療法が、一般式(I)の化合物を、スルホニル尿素、ビグアニド、アンギオテンシンII阻害剤、アスピリン、α-グリコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進剤、インスリン、β-シトステロール阻害剤、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコールのいずれかの薬剤と組み合わせ、この組み合わせを必要とする患者に対して投与する操作を含み、その際、薬剤を化合物と同時に投与すること、あるいは化合物を投与後、相乗効果を示すような期間内に薬剤を投与することが可能な、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
高脂血症、高コレステロール血症、高血糖症、肥満、グルコース寛容減損、レプチン抵抗性、インスリン抵抗性などが存在している疾患、あるいは裏に隠れている病理生理学的メカニズムがインスリン抵抗性である疾患を予防または治療する方法と、糖尿病合併症を治療する方法であって、請求項22に記載の一般式(I)で表わされる化合物を、必要とする患者に対し、有効で毒性を示さない量だけ投与する操作を含む方法。
【請求項33】
上記疾患が、2型糖尿病、グルコース寛容減損、脂質異常症、高血圧、肥満、アテローム硬化症、高脂血症、冠状動脈疾患、心臓血管疾患、腎臓疾患、ミクロアルブミン尿、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、糖尿病性網膜症、糖尿病性ネフロパシー、内皮細胞機能不全、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、痴呆、末期腎臓疾患、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、筋緊張性ジストロフィ、膵臓炎、動脈硬化症、黄色腫、ガンのいずれかである、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
上記治療法が、一般式(I)の化合物を、スルホニル尿素、ビグアニド、アンギオテンシンII阻害剤、アスピリン、α-グリコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進剤、インスリン、β-シトステロール阻害剤、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコールのいずれかの薬剤と組み合わせ、この組み合わせを必要とする患者に対して投与する操作を含み、その際、前記薬剤を当該化合物と同時に投与すること、あるいは当該化合物を投与後、相乗効果を示すような期間内に前記薬剤を投与することが可能な、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
血漿中のグルコース、トリグリセリド、総コレステロール、LDL、VLDL、遊離脂肪酸のいずれかを減少させる一方で、場合によってはHDLコレステロールのレベルを上昇させるための方法であって、請求項1に記載の一般式(I)で表わされる化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを、必要とする患者に投与する操作を含む治療法。
【請求項36】
一般式(I)の化合物を、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコールのいずれかの薬剤と組み合わせ、この組み合わせを必要とする患者に対し、前記薬剤を当該医薬組成物と同時に投与すること、あるいは当該医薬組成物を投与後、相乗効果を示すような期間内に前記薬剤を投与することが可能な、治療法。
【請求項37】
血液中のグルコース、トリグリセリド、コレステロール、血漿中の遊離脂肪酸のいずれかを減少させるための方法であって、請求項5に記載の化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを、必要とする患者に投与する操作を含む、治療法。
【請求項38】
一般式(I)の化合物を、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコールのいずれかの薬剤と組み合わせ、この組み合わせを必要とする患者に対し、前記薬剤を当該医薬組成物と同時に投与すること、あるいは当該医薬組成物を投与後、相乗効果を示すような期間内に前記薬剤を投与することが可能な、請求項37に記載の治療法。
【請求項39】
高脂血症、高コレステロール血症、高血糖症、肥満、グルコース寛容減損、レプチン抵抗性、インスリン抵抗性、糖尿病合併症によって引き起こされる疾患を予防または治療する方法であって、請求項1に記載の一般式(I)で表わされる化合物を、必要とする患者に対し、有効で毒性を示さない量だけ投与する操作を含む治療法。
【請求項40】
2型糖尿病、グルコース寛容減損、脂質異常症、高血圧、肥満、アテローム硬化症、高脂血症、冠状動脈疾患、心臓血管疾患、腎臓疾患、ミクロアルブミン尿、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、糖尿病性網膜症、糖尿病性ネフロパシー、内皮細胞機能不全、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、痴呆、末期腎臓疾患、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、筋緊張性ジストロフィ、膵臓炎、動脈硬化症、黄色腫、ガンなどの合併症を治療するのに有効な、請求項39に記載の治療法。
【請求項41】
高脂血症、高コレステロール血症、高血糖症、肥満、グルコース寛容減損、レプチン抵抗性、インスリン抵抗性によって引き起こされる疾患、あるいは裏に隠れている病理生理学的メカニズムがインスリン抵抗性である疾患を予防または治療する方法と、糖尿病合併症を治療する方法であって、請求項1に記載の一般式(I)で表わされる化合物を有効で毒性を示さない量と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを投与する操作を含む治療法。
【請求項42】
上記疾患が、2型糖尿病、グルコース寛容減損、脂質異常症、高血圧、肥満、アテローム硬化症、高脂血症、冠状動脈疾患、心臓血管疾患、腎臓疾患、ミクロアルブミン尿、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、糖尿病性網膜症、糖尿病性ネフロパシー、内皮細胞機能不全、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、痴呆、末期腎臓疾患、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、筋緊張性ジストロフィ、膵臓炎、動脈硬化症、黄色腫、ガンのいずれかである、請求項41に記載の治療法。
【請求項43】
血漿中のグルコース、トリグリセリド、総コレステロール、LDL、VLDL、遊離脂肪酸のいずれかを減少させる一方で、場合によってはHDLコレステロールのレベルを上昇させるための方法であって、請求項20に記載の一般式(I)で表わされる化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを、必要とする患者に投与する操作を含む治療法。
【請求項44】
血漿中のグルコース、トリグリセリド、総コレステロール、LDL、VLDL、遊離脂肪酸のいずれかを減少させる一方で、場合によってはHDLコレステロールのレベルを上昇させるための方法であって、請求項22に記載の一般式(I)で表わされる化合物と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを、必要とする患者に投与する操作を含む治療法。
【請求項45】
高脂血症、高コレステロール血症、高血糖症、肥満、グルコース寛容減損、レプチン抵抗性、インスリン抵抗性によって引き起こされる疾患、あるいは裏に隠れている病理生理学的メカニズムがインスリン抵抗性である疾患を予防または治療する方法と、糖尿病合併症を治療する方法であって、請求項20に記載の一般式(I)で表わされる化合物を有効で毒性を示さない量と、薬理学的に許容可能な基剤、希釈剤、賦形剤、溶媒和物のいずれかとを投与する操作を含む方法。
【請求項46】
上記疾患が、2型糖尿病、グルコース寛容減損、脂質異常症、高血圧、肥満、アテローム硬化症、高脂血症、冠状動脈疾患、心臓血管疾患、腎臓疾患、ミクロアルブミン尿、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、糖尿病性網膜症、糖尿病性ネフロパシー、内皮細胞機能不全、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、痴呆、末期腎臓疾患、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、筋緊張性ジストロフィ、膵臓炎、動脈硬化症、黄色腫、ガンのいずれかである、請求項45に記載の治療法。
【請求項47】
上記治療法が、一般式(I)の化合物を、スルホニル尿素、ビグアニド、アンギオテンシンII阻害剤、アスピリン、α-グリコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進剤、インスリン、β-シトステロール阻害剤、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコールのいずれかの薬剤と組み合わせ、この組み合わせを必要とする患者に対して投与する操作を含み、その際、前記薬剤を当該化合物と同時に投与すること、あるいは当該化合物を投与後、相乗効果を示すような期間内に前記薬剤を投与することが可能な、請求項45に記載の治療法。
【請求項48】
高脂血症、高コレステロール血症、高血糖症、肥満、グルコース寛容減損、レプチン抵抗性、インスリン抵抗性などが存在している疾患、あるいは裏に隠れている病理生理学的メカニズムがインスリン抵抗性である疾患を予防または治療する方法と、糖尿病合併症を治療する方法であって、請求項22に記載の一般式(I)で表わされる化合物を、必要とする患者に対し、有効で毒性を示さない量だけ投与する操作を含む治療法。
【請求項49】
上記疾患が、2型糖尿病、グルコース寛容減損、脂質異常症、高血圧、肥満、アテローム硬化症、高脂血症、冠状動脈疾患、心臓血管疾患、腎臓疾患、ミクロアルブミン尿、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、糖尿病性網膜症、糖尿病性ネフロパシー、内皮細胞機能不全、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、痴呆、末期腎臓疾患、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、筋緊張性ジストロフィ、膵臓炎、動脈硬化症、黄色腫、ガンのいずれかである、請求項48に記載の治療法。
【請求項50】
上記治療法が、一般式(I)の化合物を、スルホニル尿素、ビグアニド、アンギオテンシンII阻害剤、アスピリン、α-グリコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進剤、インスリン、β-シトステロール阻害剤、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポール、プロブコールのいずれかの薬剤と組み合わせ、この組み合わせを必要とする患者に対して投与する操作を含み、その際、前記薬剤を当該化合物と同時に投与すること、あるいは当該化合物を投与後、相乗効果を示すような期間内に前記薬剤を投与することが可能な、請求項48に記載の治療法。
【請求項51】
請求項1、5、20、21、22に記載の化合物、請求項6、7、8、23、24、25、26に記載の医薬組成物、請求項35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50に記載の治療法を利用し、高脂血症、高コレステロール血症、高血糖症、肥満、グルコース寛容減損、レプチン抵抗性、インスリン抵抗性によって引き起こされる疾患と糖尿病合併症を予防または治療する方法。
【請求項52】
請求項1に記載の一般式(I):
【化3】

で表わされる化合物、その誘導体、そのアナログ、その互変異性体、その立体異性体、その多形、その薬理学的に許容可能な塩、その薬理学的に許容可能な溶媒和物の調製方法であって(ただし、R2とR3は水素を表わし、R1、R4は、同じでも異なっていてもよく、互いに独立に、水素、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、ホルミルのいずれか、あるいは、直線状または分枝状の(C1〜C6)アルキル、直線状または分枝状の(C2〜C6)アルケニル、直線状または分枝状の(C2〜C6)アルキニル、(C3〜C7)シクロアルキル、(C3〜C7)シクロアルケニル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル(C1〜C6)アルキル、ヘテロアル(C1〜C6)アルキル、アシル、アシルオキシ、カルボン酸とその誘導体、例えばエステル、アミド、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、一置換されたアミノアルキル、二置換されたアミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、(C1〜C6)アルキルチオ、チオ(C1〜C6)アルキル、アリールチオ、スルフェニルおよびスルホニルの誘導体、スルホン酸とその誘導体からなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わし;
nは整数の2を表わし、
Wは、O、S、NR9のいずれかを表わし(ただしR9は、水素、(C1〜C6)アルキル、アリールのいずれかを表わす);
Arは、単一の、または縮合した二価の芳香基または複素芳香基であり、それは置換されていても置換されていなくてもよく;
R5とR6は、両方とも水素を表わすか、あるいは合わさって結合を表わし;
Xは、OまたはSを表わし;
R7は、水素、ペルフルオロ(C1〜C12)アルキルのいずれか、あるいは、直線状または分枝状の(C1〜C12)アルキル、シクロ(C3〜C6)アルキル、アリール、アル(C1〜C12)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアル(C1〜C12)アルキル、ヘテロシクリル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アシルからなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わし;
Yは、OまたはSを表わし;
Zは、O、S、NR10のいずれかを表わし(ただしR10は、水素を表わすか、あるいは(C1〜C6)アルキル、アリール、アル(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アミノ(C1〜C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアル(C1〜C6)アルキルからなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わす);
R8は、水素であるか、あるいは、直線状または分枝状の(C1〜C6)アルキル、アリール、アル(C1〜C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアル(C1〜C6)アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルキルアミノアルキルからなるグループの中から選択した置換された基または置換されていない基を表わし;
R10とR8は、合わさって、O、N、Sの中から選択した1個以上のヘテロ原子を含む5員または6員の、置換された、または置換されていない複素環構造を形成することができる)、
a)一般式(1a)の化合物(すべての記号は上に定義した通りである)を
【化4】

一般式(1b)の化合物(ラセミでもキラルでもよく、すべての記号は上に定義した通りである)と反応させて一般式(I)の化合物を生成させる操作;あるいは
b)一般式(1c)の化合物を
【化5】

一般式(1d)の化合物(ラセミでもキラルでもよく、すべての記号は上に定義した通りである)と反応させて一般式(I)の化合物を生成させる操作;あるいは
c)一般式(1e)の化合物を
【化6】

一般式(1d)の化合物(ラセミでもキラルでもよく、Wは特にOまたはSであり、他のすべての記号は上に定義した通りである)と反応させて一般式(I)の化合物を生成させる操作;あるいは
d)一般式(1h)の化合物(すべての記号は上に定義した通りである)を
【化7】

一般式(1i)の化合物(ラセミでもキラルでもよく、Rは(C1〜C8)アルキルを表わし、他のすべての記号は上に定義した通りである)と反応させて一般式(I)の化合物(R5とR6は、合わさって結合を形成し、他のすべての記号は上に定義した通りである)を生成させる操作;あるいは
e)一般式(1h)の化合物(すべての記号は上に定義した通りである)を
【化8】

一般式(1i)の化合物(ラセミでもキラルでもよく、Rは(C1〜C8)アルキルを表わし、他のすべての記号は上に定義した通りである)と反応させて一般式(I)の化合物(R5とR6は、合わさって結合を形成し、他のすべての記号は上に定義した通りである)を生成させた後、R5とR6によって形成された二重結合を還元する操作を含む方法。

【公開番号】特開2009−102423(P2009−102423A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−24338(P2009−24338)
【出願日】平成21年2月4日(2009.2.4)
【分割の表示】特願2003−515234(P2003−515234)の分割
【原出願日】平成14年7月25日(2002.7.25)
【出願人】(304023824)カディラ ヘルスケア リミティド (12)
【Fターム(参考)】