説明

自動車の一部用の支持体を形成する要素

本発明は、自動車の一部用の支持体を形成する要素に関し、上記要素には、その一部の底部への衝撃を吸収する衝撃吸収器が設けられ、上記要素は、下方領域(7)と、相互に対面するような形で屈曲される第1および第2支柱(8、9)と、第1および第2支柱(8、9)によって下方領域(7)に繋げられる上方領域(10、11)と、下方領域(7)を上方領域(10、11)に、また第1および第2支柱(8、9)を相互に連結させるフラップ(12)とを備え、また、衝撃下で破砕する少なくとも1つの領域(23)と、衝撃の作用下でフラップ(12)の屈曲または破砕を引き起こす屈曲領域(22)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の一部分用の支持体を形成する要素に関する。
【背景技術】
【0002】
通常の形で前進する自動車が歩行者の脚にぶつかるとき、歩行者の頭はしばしば自動車のボンネット、またはフロントフェンダのうちの1つの上部に投げつけられる。
【0003】
歩行者対自動車の事故による怪我の件数および過酷度を軽減するために、自動車のボンネットおよび/またはフロントフェンダのうちの1つに対する下向きの衝撃を緩和する解決方法が提案されている。そのような解決方法の1つが欧州特許出願公開第1138579号明細書に記載されている。より正確には、この文書の図38から図41は、締具基部と上記基部をフロントフェンダの残りの部分に連結する上縁部とを含む、自動車フロントフェンダの一部分を示す。この縁部は、不連続の傾斜壁、ならびに3つの連続した屈曲した壁、即ち後壁、中壁、前壁からなる複数の同じグループを含む。この傾斜壁は、フロントフェンダの上縁部に沿ってそれ自体が分配されたそれらのグループと一致するように遮断される。各グループでは、前壁と後壁は、垂直スロットが貫通する中壁によって相互連結される。下方向の衝撃がある場合、傾斜壁は傾くが、各グループの3つの壁はそれらの屈曲部で折り畳まれ、それらの前端部と後端部が相互に向かって移動することから、グループの中壁を貫通する垂直スロットが閉鎖する。グループの中壁に破損はないが、中壁は弾性変形を受ける。人がフロントフェンダに座り、静的負荷、即ち衝撃とは反対の実質的に一定の力をそこに加えると、傾斜壁および連続したグループは、衝撃が起こった場合と同様に変形するが、その程度は少ない。言い換えれば、上述の解決方法の緩衝手段の挙動は直線的であり、フロントフェンダおよび/またはボンネットが下向きの衝撃を受けても、あるいは静的負荷を受けても差異はない。このような静的負荷から生じる変形は、所定の閾値未満のままであることが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、自動車の車体構造の前部分の上部に加えられた下向きの衝撃を緩衝する緩衝器の剛性を、衝撃のないときに増大することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のために、本発明は、自動車の一部分用の支持体を形成する要素において、単一部片として成形加工された少なくとも1つの衝撃緩衝器を含み、
・ 底部分と、
・ 対面する第1および第2のライザであって、それぞれが底部分から立ち上がり、衝撃が起こった際に折損または破裂を開始する屈曲部を含む、ライザと、
・ 第1および第2ライザが底部分に連結させる上部分と、を備える要素であって、
衝撃緩衝器が、衝撃の作用下で破裂する少なくとも1つの領域と、衝撃の作用下でウェブの折損または破裂を開始する屈曲領域とを有し、底部分を上部分に連結し、また第1および第2ライザを相互連結するウェブを含むことを特徴とする、要素を提供する。
【0006】
有利である自動車の要素の他の特徴によると、
・ 各ライザの屈曲部が、他方のライザに対面するその凹形側を有し、
・ 上記ウェブが、ライザが相互から離れる結果として牽引応力が加えられた際に破裂するのに適しており、
・ 破裂領域が、縮小された厚みを有するウェブの領域であり、破裂領域のいくつかの部分が、破裂領域の残りの部分の厚みよりも小さい厚みを呈し、
・ ウェブの屈曲領域が第1ライザの屈曲部を第2ライザの屈曲部に連結させ、
・ ウェブの上記破裂領域が周囲領域であり、それによってウェブが衝撃緩衝器の底部分と上部分に、また第1および第2ライザに連結され、
・ ウェブの折損または破裂を開始する屈曲領域が、脆弱な領域であり、
・ 少なくとも脆弱な領域が、縮小された厚みを有するウェブの領域であり、
・ ウェブが穴を含まず、第1および第2ライザと衝撃緩衝器の底部分および上部分との間で画定される通路を、完全に閉鎖し、
・ 各第1および第2ライザが、脆弱な領域によって衝撃緩衝器の底部分および上部分の少なくとも一方に連結され、
・ 衝撃緩衝器の底部分が、自動車の車体構造が上に組み立てられる担持構造物に自動車の要素を固定するための基部であり、
・ 自動車の要素が、自動車の車体構造が上に組み立てられる担持構造物の一部分であり、
・ 上記自動車の要素が、自動車のフロントフェンダの中間支持要素であり、衝撃緩衝器の底部分が、自動車の車体構造が上に組み立てられる担持構造物に固定されるように適合され、衝撃緩衝器の上部分がそれにフロントフェンダを固定して有するように適合され、
・ 衝撃緩衝器の上部分が、第1ライザと第2ライザを相互連結するクロス部材と、フロントフェンダに固定するための板とを備え、板はクロス部材から下向きに延び、
・ ウェブが、上記第1ライザと第2ライザが相互にオフセットされる方向と実質的に並行に延びる。
【0007】
純粋に例としてここに掲げる、添付図面を参照して行う以下の記述を読めば、本発明を充分に理解することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本明細書で、用語「前」、「後」、「右」、「左」、および他の類似の用語は、ここで問題にしている自動車の通常走行方向に関するものである。
【0009】
図1は、自動車の車体構造の前左部分と、この車体構造が搭載される担持構造物とを示す図式である。担持構造物および車体構造は、それらの前左部分に対称形であり、以下に記述しない前右部分を有する。
【0010】
なお図1で、参照符号1および参照符号2はそれぞれ、自動車の前左車輪と、自動車の車台の左側レールとを示す。車台は、その上に組み立てられた、自動車の車体構造が搭載される担持構造物を有する。上記担持構造物の上左梁3には、自動車の車体構造の前左フェンダ5を支持する中間要素4が固定されている。参照符号6は自動車のボンネットを示す。
【0011】
中間支持要素4は、図2から図6にそれだけを示しているが、衝撃緩衝器を形成する。その底部分は、梁3に固定するための基部7を形成する。基部7から、2つの対面するライザ、即ち後ライザ8と前ライザ9が上向きに延びる。これらのライザ8および9は、固定用基部7を、板11と境を接する上クロス部材10に連結して、フロントフェンダ5を支持要素4に固定する。内部ウェブ12は、基部7と、ライザ8および9と、要素4の上部分との間で画定される通路を完全に閉鎖するが、上記上部分は、クロス部材10および板11によって構成される。
【0012】
基部7は板の形態であり、それにはここに図示しない固定部材を使用して上梁3に対して固定するための縁部13が設けられる。これには、固定用部材を通過させる3つの穴14が貫通しており、固定部材は例えば、ねじまたはリベットによって構成してよい。穴14の数は3つ以外であってもよく、用途の種類に応じて、例えば1つまたは2つであってもよいことを理解されたい。さらに、衝撃緩衝器は、自動車の車体構造が上に組み立てられる担持構造物の一部分に装着する必要はなく、上記部分と一体的に形成することもでき、その場合それが基部7に取って代わることになる。そのような状況下では、穴14は必要ない。
【0013】
切込Eが、板11と一致するように基部7に設けられる。それが基部7の残りの部分に連結される領域では、縁部13が2つの突起部を有するが、突起部のそれぞれは、支持要素4が鋳型から外される間、射出装置からの推力を受け取るための図3の実質的に垂直な表面を画定する。
【0014】
後ライザ8は、折損または破裂を開始する屈曲部15を有し、屈曲部の凹形側は、衝撃緩衝器の形状が全体に六角形となるように前ライザ9に対面する。より正確には、ライザ8は壁の形態であり、図2および図3に図式的に示す平面P’などの垂直の前後平面によるその断面が、全体として、1回転の4分の1だけ回転された文字「V」の形状である。ライザ8は、横線に沿って延びる脆弱な薄い領域17を介して、基部7に連結される。
【0015】
前ライザ9は、後ライザ8に対して、支持要素4の対称面Pのまわりで対称形であり、本明細書ではさらに詳しくは述べない。以下、ライザ8に類似する部分には同じ参照符号を付する。
【0016】
クロス部材10は、ライザ8および9によって延長される壁の形態である。クロス部材10は、支持要素4が鋳型から取り出されている間、射出装置からの推力を受け取るための横断ビード18を担持する。板11は、クロス部材10の右手側縁部から基部7に向かって延びる。板には、ねじまたはリベットなどの、前フェンダ5を支持要素4に固定する固定用部材(図示せず)を通過させる穴19が貫通する。
【0017】
ウェブ12はライザ8および9を相互連結させ、基部7を部分10および11にも連結させる。ウェブは、約145°の角度α分だけ相互に対して傾斜される底部分20と上部分21を有し、実際には、この角度の値は90°から160°の範囲にあってよい。言い換えれば、断面平面Vなどの垂直平面によるウェブ12の断面は、図5で分かるように、全体として、1回転の4分の1だけ回転された文字「V」の形状である。ここに示す実施例では、板11はウェブ12の上部分21を2つに分割する。
【0018】
ウェブ12の折損または破裂を開始する屈曲領域22が、ウェブ12の部分20と21を相互連結する。この領域22では、ウェブ12が屈曲される。折損または破裂開始領域22は、ライザ8と9の屈曲部15を相互連結する。この領域は、ウェブ12の脆弱な領域であるが、それはそのウェブの厚みが小さいことによる。
【0019】
ウェブ12は、その厚みが小さい他の脆弱な領域、即ちその周囲領域23も有し、それによってライザ8および9、ならびに基部7、板11、クロス部材10にも連結される。以下に図4をより詳しく参照する。参照符号を23aとする周囲領域23の部分は、参照符号を23bとする上記領域23の残りの部分の厚みより小さな厚みを呈し、部分23aは、衝撃緩衝器の圧縮をし易くするような形で配設される。部分23aの1つは、板11のまわりに延びる。他の2つの部分23aはそれぞれ、基部7からライザ8または9の一方に沿って、屈曲部15に延びる。脆弱な周囲領域23の部分23aは約0.5ミリメートル(mm)の厚み、上記領域23の部分23bおよび脆弱な領域22は約1.2mmの厚み、厚みが小さくないウェブ12の他の領域は約2.5mmの厚みで良好な結果が得られた。
【0020】
前フェンダ5に着座する人の負荷は、基部7に掛けられる静的力となり、この静的力が横断構成要素を含む。ウェブ12は、図5の矢印Fによって表されるこのような静的負荷を支持要素4が受ける間、その変形を縮小する。
【0021】
支持要素4は、強化用短繊維と、非フィラメント状粒子または充填剤とが有利に充填された熱硬化性ポリマーまたは熱可塑性ポリマーなどの、単一部片の成形加工ポリマーである。ウェブ12が存在すると、支持要素4を成形加工し易くなる。それが穴を有さないことから、またそれが2つのライザ8および9と、基部7と、板11との間で画定される通路を完全に閉鎖することから、ウェブ12は要素4の合流面の大きさを縮小する傾向にあり、そのことは有利である。本明細書で使用する「接合」面とは、成形加工中に反対方向に進行する材料の2つの正面が出会う面である。
【0022】
支持要素4が取り付けられると、その基部7は上梁3に押し付けられ、それが下向きに動くのが防止される。
【0023】
通常に前向き方向に走行する自動車によって脚をぶつけられた歩行者は、一般に自動車の前部に投げつけられる。その結果、自動車のボンネット2の上部および/またはフロントフェンダの1つに衝撃が加えられる。頭部に対する衝撃の場合もあるこの衝撃は、一般に下向きである。図6では、支持要素4の元の形状を破線によって表すが、フロントフェンダ5の上部に加えられるそのような衝撃は矢印Cによって表され、その結果、支持要素4によって形成される緩衝器が圧縮される。より精確には、屈曲部15は、ライザ8および9が折り畳まれるところで蝶番様に挙動して、クロス部材10が基部7に向かって動くようになる。ライザ8および9がクロス部材10に連結される、参照符号を24とする接合領域も、同様に蝶番様に挙動する。脆弱な領域17にも同じことが当てはまる。同時に、図7で分かるように、脆弱な領域22および23が壊れる。板11は、基部7によって突然停止されないように、切込Eに受け取られる。
【0024】
衝撃Cのエネルギーの一部分を吸収することによって、脆弱な領域17、接合領域24および屈曲部15の塑性変形が上記衝撃Cを緩衝する役目を果たし、それによって歩行者に怪我を負わす危険を軽減し、また歩行者が怪我を負った場合は、その怪我の過酷度を軽減する。領域22および23の破裂も同一の効果を有する。
【0025】
自動車の支持要素4は、ボンネット自体が自動車のフロントフェンダに支承されることから、ボンネット6に加えられた衝撃も緩衝することができる。
【0026】
参照符号X−X’は、ライザ8と9が相互に対してオフセットされる方向を示す。
【0027】
図2から図4に示す平面P”などの、上記方向X−X’と並行な任意の平面によるウェブ12の断面は、直線である必要はない。例えば、湾曲していることもできる。
【0028】
それでも尚、上記断面は実質的に直線であり、方向X−X’と並行であること、即ちウェブ12が上記方向X−X’と実質的に並行に延びることが有利である。これは、ここに示す支持要素4のウェブ12についても言える。その結果ウェブ12は、衝撃Cが起こった際にその脆弱な領域22および23で容易に破裂し、その結果として衝撃緩衝器が圧縮される。
【0029】
ライザ8と9は、それらの底端部と上端部以外で、そのような圧縮中には相互から離れてゆく。ウェブ12が方向X−X’と実質的に並行に延びるものとすると、その結果、即座にウェブ12に牽引応力が掛かる。ウェブ12に対するこの牽引応力は、ウェブが領域23で破裂するのを促進する。
【0030】
一変化形態では、衝撃Cによって塑性変形が起こらず、屈曲部15、脆弱な領域17、および/または接合領域24が破裂するように支持要素4を設計することができる。反対に、ウェブ12の脆弱な領域22および23の少なくとも一部分が、破裂ではなく塑性変形してもよい。
【0031】
支持要素4は、それが圧縮されることによって衝撃を緩衝できる距離とほとんど異ならない高さを呈するという利点を提示する。その結果、それをコンパクトかつ軽量にすることができる。
【0032】
同様に、ライザ8および9が基部7に直接連結されるやり方は、支持要素4の重量が軽くなるように作れることを意味する。
【0033】
本発明は上述の実施形態に限定されない。特に自動車の各フロントフェンダは、複数の支持要素によってではなく単一の支持要素4によって支持することができる。このような状況下で、エンジンルームと、車輪1およびフェンダ5の間の容積との間に分離を設けるということから、基部7の長さを増大し、例えば容易に設けることができる連続した封止剤によって、上記基部7と上梁3の間に封止を設けることができる。さらに支持要素4は、基部7に沿って分布される、1つではなく複数の衝撃緩衝器を含むこともできる。
【0034】
さらに要素4によって形成される衝撃緩衝器が、フロントフェンダ5の一部分を形成することもでき、その場合、フェンダが本発明によることになる。
【0035】
さらに、図8に示す本発明の第2の実施形態のように、衝撃緩衝器を、自動車のフロントフェンダの1つの下ではなく、ボンネット2の下に配置することもできる。
【0036】
明確にするために、図8には自動車の前部分の要素のいくつかしか示しておらず、参照符号50は従来型のラジエータ8を示す。自動車の一部分を形成する、自動車の車体構造が上に組み立てられる担持構造物は、前パネルの上クロス部材51を含み、従来型の前ラジエータグリルおよび遮蔽アセンブリ52をそこに固定して有する。クロス部材51は本発明によるものであり、衝撃緩衝器51aを含み、それは、上記に参照番号を7としたタイプの固定用基部によってではなく、クロス部材51の縦壁53によって底部分が構成されることを除いて衝撃緩衝器4と同一である。閉鎖位置にある自動車のボンネット55をロックするロックデバイス54は、板7に類似であるがここに示さない、衝撃緩衝器51aの板に固定される。ロックデバイス54は従来型であり、その状態によって、ボンネット55に固定される部材56を保持し、または開放する役目を果たす。
【0037】
ボンネット55に加えられる衝撃が、衝撃緩衝器51aが圧縮されることになるようなものであるとき、その衝撃はその圧縮によって緩衝される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第1実施形態において、フロントフェンダのそれぞれが複数の中間支持要素によって支持される、自動車の前左部分の簡略図式断面図である。
【図2】図1で部分的に示す自動車の左前フェンダを支持する中間要素のうちの1つの斜視図である。
【図3】図2で示す中間支持要素の異なった角度からの斜視図である。
【図4】図2および図3に示す中間支持要素の側面図である。
【図5】図4の平面Vによる断面図である。
【図6】図2から図5の中間支持要素の衝撃緩衝器の動作を示す図である。
【図7】図5の断面図と類似の断面図であり、図2から図6の中間支持要素のウェブの、衝撃が起こった場合の挙動を示す。
【図8】本発明の第2実施形態において、ボンネットが、上クロス部材によって担持されるロック機構によって閉鎖位置に保持される、自動車の前部分の簡略図式縦断面図である。
【符号の説明】
【0039】
5 フロントフェンダ
6 ボンネット
7 底部分(基部)
8、9 ライザ
10 上部分(クロス部材)
11 上部分(板)
12 ウェブ
15 屈曲部
17 脆弱領域
22 屈曲領域
23 破裂領域
53 底部分(縦壁)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の一部分(5、6)用の支持体を形成する要素であって、この要素は、単一部片として成形加工された少なくとも1つの衝撃緩衝器を含み、
・ 底部分(7、53)と、
・ 対面する第1および第2ライザ(8、9)が、それぞれが底部分(7、53)から立ち上がり、衝撃(C)が起こった際に折損または破裂を開始する屈曲部(15)を含む、第1および第2ライザ(8、9)と、
・ 第1および第2ライザ(8、9)が底部分(7、53)に連結させる上部分(10、11)とを備え、
衝撃緩衝器が、衝撃(C)の作用下で破裂する少なくとも1つの領域(23)と、衝撃(C)の作用下でウェブ(12)の折損または破裂を開始する屈曲領域(22)とを有し、底部分(7、53)を上部分(10、11)に連結し、また第1および第2ライザ(8、9)を相互連結するウェブ(12)を含むことを特徴とする、要素。
【請求項2】
各ライザ(8、9)の屈曲部(15)が他方のライザ(8、9)に対面するその凹形側を有することを特徴とする、請求項1に記載の要素。
【請求項3】
前記ウェブ(12)が、ライザ(8、9)の部分が相互から離れる結果として牽引応力が加えられた際に破裂するのに適していることを特徴とする、請求項2に記載の要素。
【請求項4】
破裂領域が、縮小された厚みを有するウェブの領域であり、破裂領域(23)のいくつかの部分(23a)が、破裂領域の残りの部分(23b)の厚みよりも小さい厚みを提示することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の要素。
【請求項5】
ウェブ(12)の屈曲領域(22)が、第1ライザ(8)の屈曲部(15)を第2ライザ(9)の屈曲部(15)に連結させることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の要素。
【請求項6】
ウェブの前記破裂領域(23)が周囲領域(23)であり、それによってウェブ(12)が衝撃緩衝器の底部分(7)と上部分(10、11)に、また第1および第2ライザ(8、9)に連結されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の要素。
【請求項7】
ウェブ(12)の折損または破裂を開始する屈曲領域(22)が、脆弱な領域であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の要素。
【請求項8】
少なくとも脆弱な領域(22、23)が、縮小された厚みを有するウェブ(12)の領域であることを特徴とする、請求項7に記載の要素。
【請求項9】
ウェブ(12)が穴を含まず、第1および第2ライザ(8、9)と衝撃緩衝器の底部分(7)および上部分(10、11)との間で画定される通路を、完全に閉鎖することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の要素。
【請求項10】
各第1および第2ライザ(8、9)が、脆弱な領域(17)によって衝撃緩衝器の底部分(7、53)および上部分(10、11)の少なくとも一方に連結されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の要素。
【請求項11】
衝撃緩衝器の底部分が、自動車の車体構造が上に組み立てられる担持構造物に自動車の要素を固定するための基部(7)であることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の要素。
【請求項12】
自動車の要素が、自動車の車体構造が上に組み立てられる担持構造物の一部分(51)であることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の要素。
【請求項13】
前記自動車の要素が、自動車のフロントフェンダ(5)の中間支持要素であり、衝撃緩衝器の底部分(7)が、自動車の車体構造が上に組み立てられる担持構造物に固定されるように適合され、衝撃緩衝器の上部分(10、11)がそれにフロントフェンダ(5)を固定して有するように適合されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の要素。
【請求項14】
衝撃緩衝器の上部分が、第1ライザ(8)と第2ライザ(9)を相互連結するクロス部材(10)と、フロントフェンダ(5)に固定するための板(11)とを備え、板(11)がクロス部材(10)から下向きに延びることを特徴とする、請求項13に記載の要素。
【請求項15】
ウェブ(12)が、前記第1ライザ(8)と第2ライザ(9)が相互にオフセットされる方向(X−X’)と実質的に並行に延びることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の要素。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−537921(P2007−537921A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517337(P2007−517337)
【出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【国際出願番号】PCT/FR2005/001245
【国際公開番号】WO2005/120908
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(506286412)
【出願人】(503471868)
【Fターム(参考)】