説明

自己補償レーザトラッカ

例えばレーザに基づく座標測定装置、レーザトラッカ、又はその他の座標測定装置であり得る座標測定装置を補償する装置及び方法が提供される。一つの例示的な方法では、そのような補償は、埋め込まれたトラッカターゲットによるペイロードパラメータの自己補償を包含する。別の例示的な実施形態では、そのような補償は、埋め込まれた温度センサによるペイロード、アジマスポスト、軸、又はR0パラメータの自己補償を包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、座標測定装置に関する。座標測定装置セットは、ある点の座標をその点にレーザビームを送ることによって測定する種類の機器に属する。
【背景技術】
【0002】
レーザビームを、その点に直接照射してもよく、あるいは、その点に接触している逆反射体(レトロリフレクタ)ターゲットの上に照射してもよい。いずれの場合にも、機器は、その点の座標を、ターゲットまでの距離と2つの角度とを測定することによって決定する。距離は、絶対距離メータ又は干渉計のような距離測定装置にて測定される。角度は、角度エンコーダのような角度測定装置にて測定される。機器内部のジンバルを備えたビームステアリング機構が、レーザビームを対象点に向ける。ある点の座標を決定するための例示的なシステムは、ブラウンら(Brown et al.)に対する米国特許第4,790,651号及びラウら(Lau et al.)に対する米国特許第4,714,339号に記述されている。
【0003】
レーザトラッカは、それが発する一つ又はそれ以上のレーザビームで逆反射体ターゲットを追跡する、特定のタイプの座標測定装置である。レーザトラッカに近い種類の装置は、レーザスキャナである。レーザスキャナは、一つ又はそれ以上のレーザビームを拡散表面の上の点を順に照射する。レーザトラッカ及びレーザスキャナは、両方とも座標測定装置である。今日においては、レーザトラッカという用語を距離及び角度測定能力を有するレーザスキャナ装置を指すためにも使用することが慣習となっている。本願において、レーザトラッカの用語は、このレーザスキャナを含む広義の用語として用いる。
【0004】
【特許文献1】米国特許第4,790,651号明細書
【特許文献2】米国特許第4,714,339号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
補償パラメータは、トラッカにアクセス可能なソフトウエア又はファームウエアに記憶される数値的な値である。これらの数値的な値が生のトラッカデータに適用されて、トラッカの精度を改善する。最初に、トラッカの製造者は、補償手順と呼ばれる測定を実行することによって、補償パラメータを求める。その後に、トラッカは、顧客の現場で測定を行うために使用される。定期的に、トラッカは、中間試験を実行することによって精度をチェックされる。精度が標準値以下であると、トラッカのオペレータは、工場のフロアにて一つ又はそれ以上の補償手順を実行する。これらは、特定のトラッカ及び必要とされる試験に応じて、数分から数時間又はそれ以上かかる場合がある。機械的な衝撃も主要因であり得るが、たいていの場合、低減されたトラッカ精度の主な原因は熱的なドリフトである。必要とされることは、座標測定装置を補償するための新しい方法である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
当該技術の上述の、及びその他の欠点は、座標測定装置の補償のための本願の装置及び方法によって克服又は低減される。対象となる座標測定装置は、例えばレーザを用いた座標測定装置、レーザトラッカまたはその他の座標測定装置とできる。一つの例示的な方法では、そのような補償は、埋め込まれたトラッカターゲットによるペイロードパラメータの自己補償を包含する。
【0007】
別の例示的な実施形態では、そのような補償は、埋め込まれた温度センサによるペイロード、アジマスポスト、軸、又はR0パラメータの自己補償を包含する。
【0008】
両方の方法が、自己補償と呼ばれ得る。なぜなら、これらは、人間の関与なしに、かつ外部ターゲットを必要とすることなく実行される補償手順であるからである。例示的な方法は、トラッカの環境内で温度変化が大きいときでさえ高いトラッカ精度を維持する、迅速で手間のかからない方法を提供する。
【0009】
自己補償レーザトラッカのための装置及び方法の上述の及びその他の特徴及び効果は、以下の詳細な記述及び図面から、当業者によって認識及び理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
ここで図面を参照すると、同様の構成要素は、いくつかの図面において同様に番号が付けられている。
【0011】
ここで、例示的な実施形態を詳細に参照する。それらの例は、添付の図面に描かれている。
【0012】
レーザトラッカ10の例示的なジンバルを備えたビームステアリング機構12が図1に描かれており、これは、アジマス回転する(基準平面内で回転する)ベース16の上に搭載されたゼニス回転する(基準平面に直交する平面内で回転する)キャリッジ14を備えている。ゼニス及びアジマス機構の軸18、20は、所望の方向にレーザビームを向けるように回転される。明瞭さ及び単純化のために、以下の説明においては、このような種類のジンバル機構12を採り上げる。しかし、他のタイプのジンバル機構が採用可能であり、ここで記述された技法もまたこれらの他のタイプにも適用可能である。
【0013】
−−埋め込まれたトラッカターゲットによる自己補償−−
例示的な自己補償方法は、トラッカのジンバル点に関するレーザビームの位置及び方向を記述する4つのペイロードパラメータ−TX、TY、RX、及びRY−を決定する方法を提供する。ジンバル点は、トラッカの機械的ピボット点として定義される。理想的なトラッカでは、ジンバル点は空間の一点に固定され、1本のレーザビームが、または複数本のレーザビームがこの点を通過する。実際のトラッカでは、レーザビームは、正確にはジンバル点を通過せず、それに関して僅かにオフセットしている。ジンバル点からレーザビームまでの垂直距離として定義されるこのオフセットは、2つのパラメータTX及びTYによって説明される。ここで、yはゼニス軸に沿っており、xはy及びレーザビームに垂直である。
【0014】
また、理想的なレーザトラッカでは、レーザビームは、ゼニス角度を90度に設定すると、ゼニス及びアジマス機構軸に垂直となる。実際のレーザトラッカでは、レーザビームのこの理想的な条件からの角度的なずれは、RX及びRYパラメータによって記述される。RXの向きは、親指を立てて右手を握って、親指の向きをx方向に合わせたとき、他の指が指す向きである。RYの向きは、右手の親指がy方向を指すとき、他の指が指す向きである。
【0015】
現在の例示的な方法では、2つの埋め込まれたターゲット22、24が、図1及び図2に示されるようにレーザトラッカのボディ16の上に配置される。これらのターゲットの一つ24は逆反射体であり、これはキューブコーナ、レトロスフェアその他の戻りビームをそれ自身に戻す任意のタイプの装置とすることができる。第2のターゲット22はミラーであり、これは、レーザ光がミラー上の適切な位置に送られると逆反射体としても機能することができるような方法で配置されている。
【0016】
4つのパラメータを決定するために、これらの2つのターゲットの各々に関する測定をフロントサイト及びバックサイトモードで実行することができる。フロントサイトモードは、トラッカの操作の通常のモードとして定義することができる。バックサイトモードは、フロントサイトモードから始めて、それから(1)アジマス軸20を180度回転し、(2)最初のゼニス角度の負の値を有するようにゼニス軸18を回転し、(3)トラッキングをオンすることによって、得ることができる。最後のステップがレーザビームをキューブコーナ又はミラー上の適切な位置に動かし、再トレース条件が確立される。言い換えると、トラッカに戻るレーザビームは、出射レーザビームの経路をたどる、又は再トレースする。理想的なレーザトラッカでは、埋め込まれたターゲットのフロントサイト及びバックサイトでの角度測定は同じである。実際のトラッカでは、これらの角度は正確に同じではなく、その相違が、4つのパラメータを計算するために使用されることができる。
【0017】
ここで適用可能であると記述される技法について、(1)機械的構造が安定でなければならない、及び(2)戻りレーザビームが出射レーザビームを正確に再トレースしなければならない、という2つの条件が満たされなければならない。
【0018】
最初の条件を参照すると、トラッカ構造の安定性は、2つのパラメータ、軸非直角度(AXNS)及び軸オフセット(AXOF)の安定性によって決定される。理想的なトラッカでは、ゼニス機構軸はアジマス機構軸に正確に垂直であり、2つの機械軸は同一平面内にある(コプレナである;coplanar)。実際のトラッカでは、AXNSは垂直性からの角度的なずれであり、AXOFは2つの機構軸の間の垂直距離である。機械的構造が安定になるために、AXNS及びAXOFパラメータは、経時的に安定であるか、又は少なくとも予測可能でなければならない。
【0019】
第2の条件を参照すると、戻りレーザビームの精度は、トラッキングシステムの安定性及び適切な補償に依存する。トラッカに入る戻りレーザ光の一部が分かれて、位置検出器に当たる。位置検出器は、レーザビームの重心が検出器の2次元表面上で位置している場所を示す電気信号を与える。戻りレーザビームが出射レーザビームを正確に再トレースすると、位置検出器の上の再トレース位置と呼ばれる特定の位置に当たる。角度エンコーダ、モータ、制御エレクトロニクス、及び制御ソフトウエアを含むトラッキングシステムの残りは、トラッカがトラッキングモードにあるときに、レーザビームを再トレース位置の近傍に保持する。戻りレーザビームが正確に出射レーザビームを再トレースするために、再トレース位置は正確に知られていなければならない。
【0020】
RX及びRYパラメータは、埋め込まれたミラー22についてバックサイト測定を実行することによって見出される。フロントサイトでのゼニス角度がZEFSで且つバックサイトでのゼニス角度がZEBSであれば、そのときにはバックサイト角度は、フロントサイト測定値の負の値とほぼ等しく、2つの角度の和は小さな値になる。
ΔZE=ZEBS+ZEFS (1)
RYパラメータは、
RY=ΔZE/2 (2)
によって与えられる。
【0021】
フロントサイトにおけるアジマス角度がAZFSであり、バックサイトにおけるアジマス角度がAZBSであると、そのときにはバックサイト角度はフロントサイト角度より、πラジアンだけ大きい。アジマス角度における変化は、小さな数である。
ΔAZ=AZBS−π−AZFS (3)
RXパラメータは、
RX=(1/2)[ΔAZ+tan-1(cos(ZE)・sin(AXNS)/sin(ZE))](4)
によって与えられる。
【0022】
TX及びTYパラメータは、埋め込まれたキューブコーナについてバックサイト測定を実行することによって求められる。dがジンバル点から埋め込まれた逆反射体までの距離であると、TX及びTYパラメータは、
TX=(1/2)ΔZE・d−AXOF・cos(ZE) (5)
TY=(1/2)ΔAZ・d・sin(ZE) (6)
から求めることができる。
【0023】
−−埋め込まれた温度センサによる自己補償−−
トラッカパラメータにおけるたいていの変化は、トラッカ内の構成要素の温度膨張又は収縮の結果として生じる。例示的な実施形態では、レーザトラッカ構造内の複数の位置に埋め込まれた温度センサが、温度変化をモニタする。収集された温度データは、補償パラメータがリアルタイムで調整されることを可能にする。温度に関連する調整は、(1)ペイロード、(2)アジマスポスト、(3)軸非直角度、及び(4)R0のパラメータ、に対して行なわれる。
【0024】
−−温度センサによるペイロードパラメータの補償−−
図2を参照して、ペイロードはトラッカ内の有形の構造であり、アジマス機構軸によって回転する。一つの例示的な実施形態では、ペイロード内に埋め込まれた一つ又はそれ以上の温度センサ30が、ペイロード内の構成要素32の温度に関する情報を提供する。これらの構成要素32は、ビームスプリッタ及びレンズのような光学部品、並びに光学部品が搭載される機械要素を含む。
【0025】
ペイロード内の構成要素の膨張又は収縮は、4つのオフセット及び角度パラメータRX、RY、TX、及びTYにおける僅かなシフトを引き起こす。注意深く構成されたトラッカでは、これらのパラメータにおける僅かなシフトは、ペイロード温度における変化に比例する。
【0026】
最初に、4つの角度パラメータは、指示補償又は埋め込まれたミラー及び埋め込まれたキューブコーナによる自己補償という2つの方法のいずれかで決定することができる。埋め込まれたミラー及びキューブコーナによる自己補償方法は、上記で論じられた。指示補償は、工場で実行される測定手順であり、要望があれば顧客の場所でも実行することができる。この手順では、球面に搭載された逆反射体(SMR)が、少数の場所にてフロントサイト及びバックサイトで測定される。球面に搭載された逆反射体は金属球体であって、そこにキューブコーナ逆反射体が、キューブコーナの頂点が球体の中心にあるように搭載される。補償の時点では、パラメータの値がRX0、RY0、TX0、及びTY0として、ペイロードの初期温度TPAYLOAD_0と共に記録される。その後に、ペイロードの温度がTPAYLOADに変化すると、ペイロード温度の変化は、
ΔTPAYLOAD=TPAYLOAD−TPAYLOAD_0 (7)
と定義される。リアルタイムで補正された4つのパラメータの値は、
RX=RX0+kRX・ΔTPAYLOAD (8)
RY=RY0+kRY・ΔTPAYLOAD (9)
TX=TX0+kTX・ΔTPAYLOAD (10)
TY=TY0+kTY・ΔTPAYLOAD (11)
となる。
【0027】
比例定数kRX、kRY、kTX、及びkTYは、代表的なトラッカを囲い内に配置して、それから温度を変えながら埋め込まれたミラー及びキューブコーナターゲットをフロントサイト及びバックサイトモードで同時に測定してRX、RY、TX、及びTYにおける値をモニタすることによって、決定することができる。比例定数は、パラメータ値の変化を温度の変化によって割ることによって、算出される。
【0028】
−−温度センサによるアジマスポストパラメータの補償−−
図1及び図2の例示的なトラッカによって描かれているように、トラッカは、アジマスポストと呼ばれる構造ベースの上に設置することができる。アジマスポスト内にある機構軸はベアリング上を回転して、トラッカにアジマス運動を与える。例示的なトラッカはアジマスポストの底部に搭載されている。一つの実施形態では、トラッカは直立位置に搭載され、アジマスポストの膨張がジンバル点の高さを増加させる。
【0029】
アジマスポストに取り付けられた温度センサ40、42は、ポストの温度をモニタする。測定セッションの開始時に、アジマスポストの温度はTAZ_POST_0である。測定が進むと、初期値からの温度の変化は、
ΔTAZ_POST=TAZ_POST−TAZ_POST_0 (12)
である。
【0030】
温度変化に応答して、ジンバル点の高さは、
ΔZGIMBAL=kAZ_POST・ΔTAZ_POST (13)
だけ変化する。
【0031】
例示的なトラッカでは、トラッカの側部に沿ったエレクトロニクスはアジマスポストを不均一に加熱し得る。この場合、アジマスポスト内の温度勾配は、ポストを曲げる原因になり得る。この曲げは2つの効果を有する。第1に、ジンバル点をアジマス軸に垂直な平面内でΔXGIMBAL及びΔYGIMBALだけ動かす原因になる。方向X及びYが、一般には以前に議論した方向x及びyに対応しないことに留意されたい。第2に、温度勾配はアジマスポストの端の方向を変える原因になる。ゼニス軸を含むキャリッジはアジマスポストの端に搭載されているので、アジマスポストの曲げはトラッカを離れるレーザビームの向きの変化を引き起こす。アジマスポストの端の角度方向の変化は、ΔAngXAZ_POST及びΔAngYAZ_POSTとされる。ここで、ΔAngXAZ_POST及びΔAngYAZ_POSTは、右手の親指がそれぞれX又はY方向を指すときに曲げられた他の指によって与えられる角度方向である。アジマスポストの曲げに関連したパラメータは、アジマスポストの対向する側部における温度の変化に関連している。X及びY方向におけるアジマスポストの2つの側部の間の代表的な温度差がΔTAZ_POST_X及びΔTAZ_POST_Yであると、そのときには、ポストの曲げによって生じる変化は、
ΔXGIMBAL=kAZ_POST_X_GIMBAL・ΔTAZ_POST_X (14)
ΔYGIMBAL=kAZ_POST_Y_GIMBAL・ΔTAZ_POST_Y (15)
ΔAngXAZ_POST=kAZ_POST_X_ANGLE・ΔTAZ_POST_Y (16)
ΔAngYAZ_POST=kAZ_POST_Y_ANGLE・ΔTAZ_POST_X (17)
によって与えられる。
【0032】
これら4つの量がトラッカ構造全体の参照フレームにあり、これは実験室に対して固定されていることに留意されたい。対照的に、量TX、TY、RX、及びRYは参照ペイロードフレームにあり、これはアジマス及びゼニス方向に回転して、実験室に対して固定されていない。これらの異なる補償効果は、最初に一つの参照フレームから他のものへの数学的変換を実行することによって組み合わされる。
【0033】
等式(14)〜(17)における比例定数は、トラッカが4つのSMRターゲットの反復測定を行いながら周囲環境の温度を変えることによって算出される。全ての4つのSMRは、ほぼ同じ水平面内に位置している。SMRの2つはトラッカに比較的接近しており、トラッカからみて角度的に約90度離れた向きにある。他の2つのSMRはトラッカからより離れており、同じように約90度離れた向きにある。ジンバル点が動くと、4つのターゲットの示された位置が変化する。より近いターゲットは、トラッカから遠くのターゲットより、アジマスポストの端の方向における変化によって比較的より多く影響され、かつジンバルΔX及びΔYにおける動きによっては比較的少なくしか影響を受けない。感度におけるこの差は、4つの比例定数が等式から導かれることを可能にする。
【0034】
−−温度センサによる軸非直角度パラメータの補償−−
先に、理想的なトラッカでは、ゼニス機構軸がアジマス機構軸に正確に垂直であると説明された。実際のトラッカでは、垂直度からの角度的ずれは軸非直角度と呼ばれる。ターゲット位置の計算において、軸非直角度の効果は、軸非直角度(AXNS)パラメータによって取り除かれる。注意深く構成されたレーザトラッカでは、軸非直角度は安定で、周囲空気温度によって比較的影響されない。しかし、比較的大きなモータが、速いゼニス運動を得るために必要とされることがある。このモータはゼニス機構軸に搭載されて、長い時間にわたって急速な動作がなされると、顕著に熱を発生する場合がある。この熱は、アジマス軸の一端の近くで熱膨張を引き起こすことがある。これは、ゼニス機械軸の移動を引き起こすことがあり、AXNSパラメータが変化される結果となる。AXNSパラメータにおける変化をリアルタイムで考慮するために、温度センサ44、46がゼニス軸の各々の端に配置される。これらの温度における差はΔTZE_AXISと呼ばれ、AXNSパラメータにおける対応する変化は、
ΔAXNS=kAXNS・ΔTZE_AXIS (18)
である。
【0035】
この等式における比例定数kAXNSを算出するために、温度変化ΔTZE_AXISがモニタされる一方で、AXNSパラメータにおける変化もまた測定される。ペイロードパラメータRX、RY、TX、及びTYが正確に知られていると、そのときには、AXNSパラメータは、単純にSMRをトラッカからの3つの異なる距離でフロントサイト及びバックサイトモードで測定することによって、容易に決定されることができる。例えば、SMRは、トラッカから2、4、及び6mの距離で床に糊付けされた磁気ネストに配置することができる。先に論じられたように、ペイロードパラメータは、オントラッカミラー及びキューブコーナによって正確に決定されることができ、3ターゲットアプローチは良好なものである。AXNSパラメータを決定するためのさらにより正確なアプローチは、垂直平面内にて半円パターンで、SMRをトラッカから等距離に保持するための固定具を構成することである。ターゲットはそれから、フロントサイト及びバックサイトモードで測定される。このアプローチの利点は、RX、RY、TX、及びTYから独立したAXNSパラメータの計算を可能にすることである。しかし、AXNSパラメータがこの特別な固定具なしに正確に決定されることができるので、3つのフロアターゲットを使用するアプローチが、通常は好適である。
【0036】
AXNSパラメータに密接に関係したパラメータは、AXOFパラメータである。先に議論されたように、理想的なトラッカでは、アジマス及びゼニス機構軸は同一平面上に位置する。実際のトラッカでは、AXOFは、2つの機構軸の間の垂直距離である。温度変化をリアルタイムで考慮するようにAXOFを補償することが可能である。しかし、注意深く構成されたトラッカでは、AXOFパラメータは小さく、おそらく10マイクロメータで、パラメータにおける変化は、温度の変化に比較的敏感ではない。この理由により、AXOFパラメータをリアルタイムで補償することは、通常は必要ではない。
【0037】
−−温度センサによるR0パラメータの補償−−
パラメータR0は、ジンバル点からトラッカのホーム位置までの距離として定義される。ホーム位置26は、トラッカ構造に堅固に固着された磁気ネストに位置している。例示的なトラッカでは、磁気ネストはトラッカの下方部分の近傍に位置しており、トラッカの動作する角度範囲は妨害されない。R0パラメータの値は、補償手順によって、工場で又は顧客の場所で決定される。この手順では、2つの磁気ネストが機器スタンドに糊付けされ、機器スタンドの高さは、これらのネスト内に配置されたSMRの中心がトラッカのジンバル点の中心と同じ高さになるように調節される。最初に、トラッカは、2つの機器スタンドと直接に並んでいるが、その外側に配置される。トラッカは、第1のネストに配置されたSMRまで及び第2のネストに配置されたSMRまでの距離を測定する。これら2つのSMR位置までの距離における差は、2つのSMRの間の真の距離である。次に、トラッカは、2つの機器スタンドと並んで、ただしその間を動かされる。再び、トラッカは2つのネストの各々に配置されたSMRまでの距離を測定する。理想的なトラッカでは、トラッカが機器スタンドの間にあるときに測定された距離の和は、トラッカが2つの機器スタンドの外側にあるときに測定された距離に、正確に等しい。これら2つの値の間の相違は、R0値を補正するために使用される。
【0038】
R0補正手順が実行される時点で、初期R0値R00、及びジンバル点とホーム点との間の経路を示す初期温度TR0_0が、少なくとも一つの温度センサ48から記録される。R0をリアルタイムで補正するために、初期温度が現在の温度TR0から引き算され、温度差
ΔTR0=TR0−TR0_0 (19)
を得る。
R0パラメータにおける変化は、
ΔR0=kR0・ΔTR0 (20)
によって与えられる。
【0039】
比例定数kR0は、SMRをホーム位置に配置して、干渉計又はトラッカ内の絶対距離計を使用してSMRまでの距離の変化を温度TR0の関数としてモニタすることによって、工場で算出される。
【0040】
温度センサの例示的な配置を参照しながら、測定されるべきパラメータに関する温度変化の兆候を提供するために有効なトラッカ内又は上における任意の配置がここで企図されていることに留意されたい。
【0041】
さらに、例示的な実施形態が示され且つ説明されてきたが、様々な改変及び変化が、本発明の考え又は範囲から逸脱することなくここで開示されたレーザトラッカの自己補償のための装置及び方法に対してなされ得ることは、当業者に明らかである。したがって、様々な実施形態が制約のためではなく描写のために記述されてきたことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】自己補償要素を組み込んでいる例示的なジンバル化ビームステアリング機構の斜視図である。
【図2】図1の例示的なジンバル化ビームステアリング機構の頂部平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光源と、
前記レーザ光源が配置されるサポートであって、当該サポート又はレーザ光源の少なくとも一部が前記光源から発せられるレーザビームの再方向付けを許容するように構成されているサポートと、
前記サポート上に設けられた少なくとも2つの反射部材と、
を備え、
前記サポート又はレーザ光源が、前記レーザビームの前記少なくとも2つの反射部材への方向付けを許容するように構成されている、自己補償レーザトラッカ。
【請求項2】
前記少なくとも2つの反射部材の一つが逆反射体を備えている、請求項1に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項3】
前記少なくとも2つの反射部材の一つがミラーを備えている、請求項1に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項4】
前記少なくとも2つの反射部材の一つが前記サポートに埋め込まれた反射部材を備えている、請求項1に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項5】
前記少なくとも2つの反射部材の一つが逆反射体を備え、前記少なくとも2つの反射部材の第2のものがミラーを備えている、請求項1に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項6】
前記サポートが前記レーザビームの再方向付けを許容するように構成付けられたジンバル機構を備えている、請求項1に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項7】
前記ジンバル機構が、アジマス回転するベースに搭載されたゼニス回転するキャリッジを備えている、請求項1に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項8】
レーザ光源と、
前記レーザ光源が配置されるサポートであって、当該サポート又はレーザ光源の少なくとも一部が前記光源から発せられるレーザビームの再方向付けを許容するように構成されているサポートと、
前記レーザ光源又はサポート上又は内部に設けられた少なくとも一つの温度センサと、
を備えている、自己補償レーザトラッカ。
【請求項9】
前記サポートが調整可能なペイロードを備えており、前記少なくとも一つの温度センサの一つが前記ペイロード上又は内部に設けられている、請求項8に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項10】
前記少なくとも一つの温度センサの一つが前記ペイロードの光学部品上又は内部に設けられている、請求項9に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項11】
前記少なくとも一つの温度センサの一つが、ビームスプリッタ、レンズ、又は光ファイバ部品上又は内部に設けられている、請求項10に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項12】
少なくとも前記サポートの一部がアジマスポストを備えており、前記少なくとも一つの温度センサの一つが前記アジマスポスト上又は内部に設けられている、請求項8に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項13】
少なくとも2つの温度センサが前記アジマスポスト上又は内部に設けられている、請求項12に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項14】
前記少なくとも2つの温度センサが前記アジマスポストの両端部に設けられている、請求項13に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項15】
前記サポートがゼニス回転するキャリッジを備えており、前記少なくとも一つの温度センサの一つが前記ゼニス回転するキャリッジ上又は内部に設けられている、請求項8に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項16】
前記少なくとも2つの温度センサが前記ゼニス回転するキャリッジの異なる部分上又は内部に設けられている、請求項15に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項17】
前記少なくとも2つの温度センサが前記ゼニス回転するキャリッジの両端部に設けられている、請求項16に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項18】
前記サポートの少なくとも一部がジンバル点を有するジンバルを備えており、前記少なくとも一つの温度センサの一つが前記ジンバル点に設けられている、請求項8に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項19】
前記サポートの少なくとも一部がホーム位置を備えており、前記少なくとも一つの温度センサの一つが前記ホーム位置の一部上又は内部に設けられている、請求項18に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項20】
前記サポートの少なくとも一部がジンバル点を有するジンバルを備えており、前記サポートの少なくとも一部がホーム位置を備えており、前記少なくとも一つの温度センサの一つが、前記ジンバル点に、前記ホーム位置に、又は前記ジンバル点と前記ホーム位置との間の線上に、設けられている、請求項8に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項21】
レーザ光源と、
前記レーザ光源が配置されるサポートであって、当該サポート又はレーザ光源の少なくとも一部が前記光源から発せられるレーザビームの再方向付けを許容するように構成されているサポートと、
前記サポートの上に設けられた少なくとも2つの反射部材であって、前記サポート又はレーザ光源が前記少なくとも2つの反射部材への前記レーザビームの方向付けを許容するように構成されている、少なくとも2つの反射部材と、
前記レーザ光源又はサポート上又は内部に設けられた少なくとも一つの温度センサと、
を備えている、自己補償レーザトラッカ。
【請求項22】
前記少なくとも2つの反射部材の一つが逆反射体を備え、前記少なくとも2つの反射部材の第2のものがミラーを備えている、請求項21に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項23】
前記サポートが、調整可能なペイロード、アジマスポスト、ゼニスキャリッジ、ジンバル点を有するジンバル、及びホーム位置の一つ又はそれ以上を備えており、前記少なくとも一つの温度センサの一つが、前記ペイロード、前記アジマスポスト、前記ゼニスキャリッジ、前記ジンバル点、前記ホーム位置上又は内部に、あるいは前記ジンバル点と前記ホーム位置との間の線上に設けられている、請求項21に記載の自己補償レーザトラッカ。
【請求項24】
レーザトラッカ光源を利用して、フロントサイトモードで、トラッカの前記サポートに固定されているか又はその内部に埋め込まれた第1の反射ターゲットまでの距離を測定するステップと、
レーザトラッカ光源を利用して、バックサイトモードで、トラッカの前記サポートに固定されているか又はその内部に埋め込まれた第1の反射ターゲットまでの距離を測定するステップと、
前記第1の反射ターゲットの前記フロントサイト及びバックサイト測定値を使用して、理論上の理想値に対するレーザビームの角度的な逸脱を計算するステップと、
レーザトラッカ光源を利用して、バックサイトモードで、トラッカの前記サポートに固定されているか又はその内部に埋め込まれた第2の反射ターゲットまでの距離を測定するステップと、
前記レーザトラッカのジンバル点に対する前記レーザビームのオフセットを計算するステップと、
を包含する、レーザトラッカの自己補償方法。
【請求項25】
前記第1の反射ターゲットがミラーである、請求項24に記載の自己補償方法。
【請求項26】
前記第2の反射ターゲットが逆反射体である、請求項24に記載の自己補償方法。
【請求項27】
前記角度的な逸脱が、RY=ΔZE/2及びRX=(1/2)[ΔAZ+tan-1(cos(ZE)・sin(AXNS)/sin(ZE))]に従って計算されるRX及びRYパラメータによって記述され、ΔZE=ZEBS+ZEFSかつΔAZ=AZBS−π−AZFSである、請求項24に記載の自己補償方法。
【請求項28】
前記オフセットが、TX=(1/2)ΔZE・d−AXOF・cos(ZE)及びTY=(1/2)ΔAZ・d・sin(ZE)に従って計算されるTX及びTYパラメータによって記述される、請求項24に記載の自己補償方法。
【請求項29】
レーザトラッカの自己補償方法であって、
第1の時間期間内に角度的な逸脱又はオフセットパラメータを計算又は記録するステップと、
前記第1の時間期間内に、前記レーザトラッカの一部上又は内部に設けられた少なくとも一つの温度センサから温度データを計算又は記録するステップと、
第2の時間期間内に、前記レーザトラッカの一部の内部又は上に設けられた前記少なくとも一つの温度センサから温度データを計算又は記録するステップと、
前記第1の時間期間及び前記第2の時間期間からの温度データの比較に基づいて、前記少なくとも一つのパラメータの温度補正された値を計算するステップと、
を包含する、レーザトラッカの自己補償方法。
【請求項30】
前記少なくとも一つのパラメータを同時に測定しながら前記温度サンプリングされたレーザトラッカの一部の温度を変えることによって、前記温度補正に対する比例定数を計算するステップを包含する、請求項29に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項31】
前記少なくとも一つのパラメータが、RX=RX0+kRX・ΔT、RY=RY0+kRY・ΔT、TX=TX0+kTX・ΔT、TY=TY0+kTY・ΔTのうちの一つに従って計算され、kが前記比例定数である、請求項29に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項32】
前記少なくとも一つの温度センサがレーザトラッカペイロードの一部の内部又は上に設けられている、請求項29に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項33】
レーザトラッカの自己補償方法であって、
第1の時間期間内にアジマスポストパラメータを計算又は記録するステップと、
前記第1の時間期間内に、前記アジマスポストの内部又は上に設けられた少なくとも一つの温度センサから温度データを計算又は記録するステップと、
第2の時間期間内に、前記アジマスポストの内部又は上に設けられた前記少なくとも一つの温度センサから温度データを計算又は記録するステップと、
前記第1の時間期間及び前記第2の時間期間からの温度データの比較に基づいて、前記少なくとも一つのパラメータの温度補正された値を計算するステップと、
を包含する、レーザトラッカの自己補償方法。
【請求項34】
前記少なくとも一つのパラメータを同時に測定しながら前記温度サンプリングされたアジマスポストの一部の温度を変えることによって、前記温度補正に対する比例定数を計算するステップを包含する、請求項33に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項35】
前記温度補正されたパラメータが、ΔZGIMBAL=kAZ_POST・ΔTAZ_POSTに従って前記レーザトラッカのジンバル点の高さの温度誘起された変化を示し、kが前記比例定数である、請求項34に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項36】
前記少なくとも2つの温度センサが前記アジマスポストの異なる側部に設けられている、請求項33に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項37】
前記温度補正されたアジマスパラメータが、ΔXGIMBAL=kAZ_POST_X_GIMBAL・ΔTAZ_POST_X及びΔYGIMBAL=kAZ_POST_Y_GIMBAL・ΔTAZ_POST_Yによって計算された、アジマス軸に垂直な平面内における前記ジンバル点の温度誘起された動きを示し、X及びY方向における前記アジマスポストの2つの側部の間の代表的な温度差がΔTAZ_POST_X及びΔTAZ_POST_Yであり、kが比例定数である、請求項33に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項38】
前記温度補正されたアジマスパラメータが、ΔAngXAZ_POST=kAZ_POST_X_ANGLE・ΔTAZ_POST_Y及びΔAngYAZ_POST=kAZ_POST_Y_ANGLE・ΔTAZ_POST_Xによって計算された、アジマスポストの方向における温度誘起された変化を示し、X及びY方向における前記アジマスポストの2つの側部の間の代表的な温度差がΔTAZ_POST_X及びΔTAZ_POST_Yであり、kが比例定数である、請求項33に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項39】
前記比例定数が、前記トラッカが4つの逆反射ターゲットの反復測定を行う間に前記温度センサに入射する環境の温度を変えることによって計算され、前記ターゲットがほぼ同じ水平平面内に位置し、前記4つの逆反射ターゲットの2つがトラッカから見て約90度の角度的間隔をもって位置しており、前記4つの逆反射ターゲットの2つが前記レーザトラッカからより遠くに、かつ約90度の角度的間隔をもって位置している、請求項37又は38に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項40】
レーザトラッカの自己補償方法であって、
第1の時間期間内に軸非直角度パラメータを計算又は記録するステップと、
前記第1の時間期間内に、前記ゼニス軸の上で且つそれに沿った前記レーザトラッカの内部又は別個の部分に設けられた少なくとも2つの温度センサから温度データを計算又は記録するステップと、
第2の時間期間内に、前記少なくとも2つの温度センサから温度データを計算又は記録するステップと、
前記第1の時間期間及び前記第2の時間期間からの温度データの比較に基づいて、前記軸非直角度パラメータの温度補正された値を計算するステップと、
を包含する、レーザトラッカの自己補償方法。
【請求項41】
前記温度センサがレーザトラッカゼニス軸の両端に位置している、請求項40に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項42】
前記温度補正に対する比例定数を、前記軸非直角度パラメータを同時に測定しながら、温度サンプリングされたゼニス軸の一部の温度を変えることによって計算するステップを包含する、請求項40に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項43】
前記軸非直角度パラメータが、前記レーザトラッカから、フロントサイト及びバックサイトモードにて異なる距離における3つの逆反射体までの距離を測定することによって測定される、請求項42に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項44】
前記温度補正されたパラメータが、ΔAXNS=kAXNS・ΔTZE_AXISに従ってゼニス及びアジマス軸の垂直度からの温度誘起されたずれを示し、kが前記比例定数である、請求項42に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項45】
レーザトラッカの自己補償方法であって、
第1の時間期間内にR0パラメータを計算又は記録するステップと、
前記レーザトラッカの一部の内部又は上に設けられた少なくとも一つの温度センサから温度データを、測定された温度が、前記第1の時間期間内で、前記レーザトラッカのジンバル点と少なくとも一つのホーム点との間の経路の温度の代表値であるように、計算又は記録するステップと、
第2の時間期間内に、前記少なくとも一つの温度センサから温度データを計算又は記録するステップと、
前記第1の時間期間及び前記第2の時間期間からの温度データの比較に基づいて、前記R0パラメータの温度補正された値を計算するステップと、
を包含する、レーザトラッカの自己補償方法。
【請求項46】
前記R0パラメータにおける変化が、ΔR0=kR0・ΔTR0に従って計算され、kが比例定数である、請求項45に記載のレーザトラッカの自己補償方法。
【請求項47】
前記比例定数が、前記レーザトラッカを前記ホーム位置に配置し且つ前記ホーム点までの距離における変化を温度の関数としてモニタすることによって計算される、請求項45に記載のレーザトラッカの自己補償方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2007−504459(P2007−504459A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525440(P2006−525440)
【出願日】平成16年9月3日(2004.9.3)
【国際出願番号】PCT/US2004/028575
【国際公開番号】WO2005/026772
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(598064510)ファロ テクノロジーズ インコーポレーテッド (60)
【Fターム(参考)】