説明

薄膜製造装置

【課題】供給系の配管閉塞が生じることなく、プロセスガスの安定供給が可能な薄膜製造装置を提供する。
【解決手段】基板上に薄膜を成膜するリアクター29と、リアクター29に第1プロセスガスを供給する第1供給経路L10と、リアクター29に第2プロセスガスを供給する第2供給経路L20と、リアクター29にクリーニングガスを供給する第3供給経路L30と、を少なくとも備え、第2供給経路L20と第3供給経路L30とが合流する合流点Gが、リアクター29の近傍に設けられるとともに、第2供給経路L20及び第3供給経路L30には、合流点Gの上流側に、経路を遮断する遮断手段22,32がそれぞれ設けられていることを特徴とする薄膜製造装置60を選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜製造装置の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体、フラットパネルディスプレイ、太陽電池に代表される薄膜の製造方法では、Al配線の形成後の基板の表面上にパッシベーション膜を設けて基板の表面を保護することが一般的である。
【0003】
パッシベーション膜としては、通常プラズマCVD装置によって成膜される窒化シリコン(SiN)膜が用いられている。そして、SiN膜は、プロセスガス供給系からシランガス(SiH)、アンモニアガス(NH)、一酸化二窒素ガス(NO)、窒素ガス(N)を流して基板上に形成する方法が知られている(非特許文献1)。
【0004】
ところで、薄膜製造装置のリアクターにおいて、連続して薄膜の形成を行っていると、基板以外のリアクター内壁などに、安定な酸化シリコン(SiO)、可燃性を持つSiO、毒性を持つ(NHSiFが反応副生成物として発生することが知られている(非特許文献1)。
【0005】
そこで、この堆積膜を定期的に除去する必要が生じる。堆積膜除去の具体的な方法としては、クリーニングガス供給系から炭化フッ素系(PFC)のクリーニングガスと酸素ガス(O)とをプラズマ源で分解し、フッ素ラジカルを形成させる方法が知られている。当該方法によってリアクター内壁に付着した上記堆積膜を効率的に除去することができる。
【0006】
ここで、従来からクリーニングガスとしてヘキサフルオロエタンガス(C)が使用されてきたが、このガスは温室効果ガスであり、高い地球温暖化係数(GWP=9200、1996年度値)を持つため、京都議定書に代表されるような温室効果ガス排出量削減の流れにそぐわないクリーニングガスとなっている。
【0007】
そこで、Cガスの代替のクリーニングガスとしてフッ素ガス(F)(GWP=0)やフッ化カルボニルガス(COF)(GWP=1)といった低い地球温暖化係数のガスが開発されている(非特許文献2)。
【0008】
ところで、図5に示すように、従来の平行平板型プラズマCVD装置160では、成膜ガス供給系Pとクリーニングガス供給系Cとが自動開閉弁を隔てることなくマスフローコントローラー117,118出口付近で直接合流しており、これらのガスがそれぞれ自動開閉弁122、マスフローメーター124、自動開閉弁127の順に通過してリアクター129に供給されている。
【0009】
成膜ガス及びクリーニングガスのガス供給経路が一部共有されている理由としては、クリーニングガスのCガスと成膜ガスのNHとが反応しないことを前提に装置設計されているため、成膜ガス供給系とクリーニングガス供給系とを分離する必要がなく、シンプルで部品数が少なく、メンテナンスがしやすいシステムに構成できる利点があったためと考えられる。
【0010】
また、成膜装置の中古市場の利用や、リアクターへの再配管といった大きな改造をすることなく既存の設備をできるだけそのまま使いたいといったニーズも多く存在した。
【0011】
しかしながら、成膜ガス及びクリーニングガスのガス供給経路が一部共有されている成膜装置において、FガスやCOFガスといったNHに対して活性な代替ガスをクリーニングガスとして使用すると、成膜ガス供給系とクリーニングガス供給系とが合流する枝配管とチャンバーとの間の距離が長くなるため、枝配管部分のパージが困難であるという問題があった。これにより、例えば、成膜プロセスからクリーニングプロセスへとプロセスを切り替えた時に、枝配管部分(図5中の符号120部分)の残留NHガスとFガスとが下記式(1)に示すような反応が生じ、反応生成物としてNHFが発生するという問題があった(非特許文献3)。
4NH+3F→NF+3NHF ・・・(1)
【0012】
ここで、従来の成膜装置では、クリーニングガスとしてFガスやCOFガスを使用することを想定していなかったため、成膜ガス供給系とクリーニングガス供給系との系統分離が不十分であった。この結果、供給系の配管閉塞を生じてしまい、プロセスガスの安定供給が困難であるという問題があった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】吉見武夫.環境クリーン化のための排ガス処理装置の動向と課題、クリーンテクノロジー.2002、(6)、p.1−4.
【非特許文献2】別所達郎.半導体CVD洗浄プロジェクト:代替ガス・システムの開発.RITE NOW.2001、(42)、p.18−19.
【非特許文献3】S. I. Morrow et al. Fluorination of Ammonia. J. American Chemical Society. 1960、 82 (20)、 5310−5304.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、供給系の配管閉塞が生じることなく、プロセスガスの安定供給が可能な薄膜製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、基板上に薄膜を成膜するリアクターと、
前記リアクターに第1プロセスガスを供給する第1供給経路と、
前記リアクターに第2プロセスガスを供給する第2供給経路と、
前記リアクターにクリーニングガスを供給する第3供給経路と、を少なくとも備え、
前記第2供給経路と前記第3供給経路とが合流する薄膜製造装置であって、
前記第2供給経路と前記第3供給経路とが合流する合流点が、前記リアクターの近傍に設けられるとともに、
前記第2供給経路及び前記第3供給経路には、前記合流点の上流側に、経路を遮断する遮断手段がそれぞれ設けられていることを特徴とする薄膜製造装置。
【0016】
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記遮断手段が、前記合流点の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜製造装置である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記遮断手段が、自動開閉弁であることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜製造装置である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記第2プロセスガスの少なくとも一つがアンモニアガスであり、
前記クリーニングガスが、フッ素ガス又はフッ化カルボニルガスであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の薄膜製造装置である。
【0017】
また、本発明の請求項5に係る発明は、前記第2供給経路及び前記第3供給経路には、ガスボンベ、自動開閉弁、マスフローコントローラー、自動開閉弁がそれぞれこの順に設けられており、
前記第2プロセスガス及び前記クリーニングガスが、前記自動開閉弁の切り替えによって前記リアクターに供給されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の薄膜製造装置である。
【0018】
また、本発明の請求項6に係る発明は、前記第2供給経路及び前記第3供給経路には、ガスボンベ、自動開閉弁、マスフローコントローラー、自動開閉弁、マスフローメーター、自動開閉弁がそれぞれこの順に設けられており、
前記第2プロセスガス及び前記クリーニングガスが、前記自動開閉弁の切り替えによって前記リアクターに供給されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の薄膜製造装置である。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明の薄膜製造装置によれば、リアクターに第2プロセスガスを供給する第2供給経路と、リアクターにクリーニングガスを供給する第3供給経路との合流点がリアクターの近傍に設けられており、第2供給経路及び第3供給経路の上記合流点の上流側には経路を遮断する遮断手段がそれぞれ設けられている。これにより、成膜ガス供給系とクリーニングガス供給系とが合流する枝配管と、チャンバーとの距離が短くなるため、枝配管部分の真空パージを充分行うことができる。この結果、クリーニングプロセス時において、枝配管部分の残留NHガスとクリーニングガスとの化学反応に起因するパーティクルの発生を抑制することができる。したがって、供給系の配管閉塞が生じることなく、プロセスガスを安定供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明を適用した薄膜製造装置の一実施形態を示すガス系統図である。
【図2】図2は、本発明を適用した一実施形態である薄膜製造装置の成膜プロセスのステップを示すフロー図である。
【図3】図3は、本発明を適用した一実施形態である薄膜製造装置のクリーニングプロセスのステップを示すフロー図である。
【図4】図4は、本発明を適用した薄膜製造装置の他の実施形態を示すガス系統図である。
【図5】図5は、従来の薄膜製造装置のガス系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を適用した実施形態である薄膜製造装置の一例について、これを用いた成膜プロセス及びクリーニングプロセスとともに、図面を用いて詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
【0022】
図1は、本発明の薄膜製造装置を適用した一実施形態として、プラズマCVD装置に適用した例を示すガス系統図である。
なお、図1中の符号7〜13,21〜22,25〜28及び32〜33は、空圧弁又は電磁弁等の自動開閉弁(遮断手段)である。また、符号14〜19はマスフローコントローラー(MFC)であり、符号23〜24はマスフローメーター(MFM)である。
【0023】
図1に示すように、本実施形態のプラズマCVD装置(薄膜製造装置)60は、基板上に薄膜を成膜するリアクター29と、このリアクター29に第1プロセスガスを供給する第1供給経路L10と、第2プロセスガスを供給する第2供給経路L20と、クリーニングガスを供給する第3供給経路L30と、を少なくとも備えて概略構成されている。
【0024】
第1供給経路L10は、図1に示すように、ガス供給経路L1及びL2が接続されて構成されている。ここで、ガス供給経路L1には、窒素(N)ガス供給源1が接続されており、窒素ガスを供給可能とされている。また、ガス供給経路L2には、シラン(SiH)ガス供給源2が接続されており、シランガスを供給可能とされている。すなわち、上記第1プロセスガスは、上記窒素ガス及びシランガスから構成されている。
【0025】
第2供給経路L20は、図1に示すように、ガス供給経路L3及びL4が接続されて構成されている。ここで、ガス供給経路L3には、一酸化二窒素(NO)ガス供給源3が接続されており、一酸化二窒素ガスを供給可能とされている。また、ガス供給経路L4には、アンモニア(NH)ガス供給源4が接続されており、アンモニアガスを供給可能とされている。すなわち、上記第2プロセスガスは、上記一酸化二窒素ガス及びアンモニアガスから構成されている。
【0026】
なお、図1に示すように、上記ガス供給経路L1〜L4により、成膜ガス供給系Pが構成されている。
【0027】
第3供給経路L30は、図1に示すように、ガス供給経路L5及びL6が接続されて構成されている。ここで、ガス供給経路L5には、クリーニングガス供給源5が接続されており、クリーニングガスを供給可能とされている。また、ガス供給経路L6には、酸素(O)ガス供給源6が接続されており、酸素ガスを供給可能とされている。
【0028】
本実施形態のクリーニングガスとしては、上記第2プロセスガスの一つであるアンモニアと反応性を有するガスであれば、特に限定されるものではない。上記ガスとしては、例えば、フッ素(F)ガスやフッ化カルボニル(COF)ガスが挙げられる。
【0029】
本実施形態のプラズマCVD装置60は、図1に示すように、第1及び第2供給経路L10,L20がリアクター29の手前で合流しており、第1及び第2プロセスガスをリアクター29に供給可能とされている。
【0030】
また、第2供給経路L20は、第1供給経路L10との合流点の上流側で第3供給経路L30と合流している。
第2供給経路L20及び第3供給経路L30には、合流するまでに、それぞれガス供給源(ガスボンベ)4,5、自動開閉弁(空圧弁又は電磁弁)11,12、マスフローコントローラー17,18、自動開閉弁22,32がそれぞれこの順に設けられている。
第2プロセスガス及びクリーニングガスは、自動開閉弁22,32の切り替えによってリアクター29に供給される。
【0031】
本実施形態のプラズマCVD装置60は、図1に示すように、第2供給経路L20と第3供給経路L30とが合流する合流点Gが、リアクター29の近傍に設けられていることを特徴としている。また、第2供給経路L20及び第3供給経路L30には、上記合流点Gの上流側に、経路L20,L30を遮断する自動開閉弁22,32がそれぞれ設けられている。なお、自動開閉弁22,32は、合流点Gの近傍に設けられていることが好ましい。
【0032】
次に、本実施形態のプラズマCVD装置60を用いた一般的な成膜プロセス及びクリーニングプロセスを図2及び図3に示す。図2中に示すS1〜S9が成膜プロセスであり、図3中に示すS10〜S18がクリーニングプロセスである。プラズマCVD装置60では、成膜プロセスとクリーニングプロセスとが交互に実行される。
【0033】
ところで、図5に示すように、従来のプラズマCVD装置160によれば、成膜ガス供給系Pのガス供給経路L120とクリーニングガス供給系Cのガス供給経路L130とが、自動開閉弁で隔てることなくそれぞれのマスフローコントローラー117,118の直近の合流点Gで合流している。このため、図2中のS8〜S9のステップにおいて合流点Gとマスフローコントローラー117との間の枝配管120部分にNHガスが残留する。そして、図3中のS13のステップにおいて、上記枝配管120部分に残留するNHガスを十分にパージすることができず、S17のステップにおいて残留NHガスとクリーニングガスとが反応して副生成物を発生する。
【0034】
すなわち、従来のプラズマCVD装置160の構造では、合流点Gとマスフローコントローラー117との間の枝配管120部分がパージ不足となり、NHガスとクリーニングガスとの反応によって粒子状の副生成物が生じてしまうという問題があった。
【0035】
これに対して、本実施形態のプラズマCVD装置60は、図1に示すように、第2供給経路L20と第3供給経路L30との合流点Gをリアクター29にできるだけ近い位置に設けるとともに、第2供給経路L20及び第3供給経路L30にそれぞれ自動開閉弁22,32を設けてそれぞれ隔てて供給している。これにより、自動開閉弁22,32及びマスフローメーター24の間の枝配管31とチャンバー29との距離が従来のプラズマ装置よりも短くなるため、枝配管31部分がパージ不足とはならず、NHとクリーニングガスの反応による副生成物が生じない。
【0036】
以上説明したように、本実施形態のプラズマCVD装置60によれば、リアクター29に第2プロセスガスを供給する第2供給経路L20と、リアクター29にクリーニングガスを供給する第3供給経路L30との合流点Gがリアクター29の近傍に設けられており、第2供給経路L20及び第3供給経路L30の上記合流点Gの上流側には自動開閉弁22,32がそれぞれ設けられている。これにより、成膜ガス供給系Pとクリーニングガス供給系Cとが合流する枝配管31と、チャンバー29との距離が短くなるため、枝配管31部分の真空パージを充分行うことができる。この結果、クリーニングプロセス時において、枝配管31部分の残留NHガスとクリーニングガスとの化学反応に起因するパーティクルの発生を抑制することができる。したがって、供給系の配管閉塞が生じることなく、プロセスガスを安定供給することができる。
【0037】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、第2供給経路L20と第3供給経路L30とが合流するまでに、第2供給経路L20には、ガス供給源(ガスボンベ)4、自動開閉弁11、マスフローコントローラー17、自動開閉弁22がこの順に設けられ、第2プロセスガス及びクリーニングガスが自動開閉弁22,32の切り替えによってリアクター29に供給される構成としているが、これに限定されるものではない。
【0038】
例えば、図4に示すプラズマCVD装置70のように、第2供給経路L20と第3供給経路L30とが合流するまでに、第2供給経路L20には、ガス供給源4、自動開閉弁11、マスフローコントローラー17、自動開閉弁22、マスフローメーター24及び自動開閉弁27がそれぞれこの順に設けられており、第2プロセスガス及びクリーニングガスが自動開閉弁27,32の切り替えによってリアクター29に供給される構成としてもよい。
【0039】
以下、具体例を示す。
(実施例1)
実施例1として、図1に示す平行平板型プラズマCVD装置を用い、成膜プロセス及びクリーニングプロセスを行なった。このプラズマCVD装置によれば、NHガス供給系とクリーニングガス供給系とがリアクター上流の自動開閉弁を隔ててリアクター近傍で合流しているため、成膜ガス供給系とクリーニングガス供給系とが合流する枝配管と、チャンバーとの距離が短くなっている。これにより、枝配管部分の真空パージを充分に行うことができるため、クリーニングプロセス時に枝配管部分の残留NHガスとクリーニングガスとの化学反応を抑制することができた。その結果、枝配管部分でのパーティクルの発生を抑制することができた。
【0040】
(実施例2)
実施例2として、図4に示す平行平板型プラズマCVD装置を用い、成膜プロセス及びクリーニングプロセスを行なった。この例によれば、NHガス供給系とクリーニングガス供給系とが上記実施例1よりもさらにリアクター上流で自動開閉弁を隔ててリアクター近傍で合流しているため、成膜ガス供給系とクリーニングガス供給系とが合流する枝配管と、チャンバーとの距離が短くなっている。これにより、枝配管部分の真空パージを充分に行うことができるため、クリーニングプロセス時に枝配管部分の残留NHガスとクリーニングガスとの化学反応を抑制することができた。その結果、枝配管部分でのパーティクルの発生を抑制することができた。
【0041】
(比較例)
比較例として、図5に示す平行平板型プラズマCVD装置を用い、成膜プロセス及びクリーニングプロセスを行なった。この例によれば、NHガス供給系と、Cガスを前提としたクリーニングガス供給系とが空圧弁、電磁弁等の自動開閉弁で隔てられることなくマスフローコントローラー出口で合流しているため、クリーニングガスとしてFガスまたはCOFガスに変更すると枝配管部分がパージ不足となり、NHガスとクリーニングガスとの反応による副生成物が生じた。
【符号の説明】
【0042】
1・・・窒素(N)ガス供給源
2・・・シラン(SiH)ガス供給源
3・・・一酸化二窒素(NO)ガス供給源
4・・・アンモニア(NH)ガス供給源4
5・・・クリーニングガス供給源
6・・・酸素(O)ガス供給源6
7〜13,21〜22,25〜28,32〜33・・・自動開閉弁(遮断手段)
14〜19・・・マスフローコントローラー(MFC)
23〜24・・・マスフローメーター(MFM)
29・・・リアクター
31・・・枝配管
60,70・・・プラズマCVD装置(薄膜製造装置)
L1〜L6・・・ガス供給経路
L10・・・第1供給経路
L20・・・第2供給経路
L30・・・第3供給経路
G・・・合流点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に薄膜を成膜するリアクターと、
前記リアクターに第1プロセスガスを供給する第1供給経路と、
前記リアクターに第2プロセスガスを供給する第2供給経路と、
前記リアクターにクリーニングガスを供給する第3供給経路と、を少なくとも備え、
前記第2供給経路と前記第3供給経路とが合流する薄膜製造装置であって、
前記第2供給経路と前記第3供給経路とが合流する合流点が、前記リアクターの近傍に設けられるとともに、
前記第2供給経路及び前記第3供給経路には、前記合流点の上流側に、経路を遮断する遮断手段がそれぞれ設けられていることを特徴とする薄膜製造装置。
【請求項2】
前記遮断手段が、前記合流点の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜製造装置。
【請求項3】
前記遮断手段が、自動開閉弁であることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜製造装置。
【請求項4】
前記第2プロセスガスの少なくとも一つがアンモニアガスであり、
前記クリーニングガスが、フッ素ガス又はフッ化カルボニルガスであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の薄膜製造装置。
【請求項5】
前記第2供給経路及び前記第3供給経路には、ガスボンベ、自動開閉弁、マスフローコントローラー、自動開閉弁がそれぞれこの順に設けられており、
前記第2プロセスガス及び前記クリーニングガスが、前記自動開閉弁の切り替えによって前記リアクターに供給されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の薄膜製造装置。
【請求項6】
前記第2供給経路及び前記第3供給経路には、ガスボンベ、自動開閉弁、マスフローコントローラー、自動開閉弁、マスフローメーター、自動開閉弁がそれぞれこの順に設けられており、
前記第2プロセスガス及び前記クリーニングガスが、前記自動開閉弁の切り替えによって前記リアクターに供給されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の薄膜製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−146439(P2011−146439A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4311(P2010−4311)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【出願人】(000231235)大陽日酸株式会社 (642)
【Fターム(参考)】