車両経路案内装置及び車両経路案内システム
【課題】車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの最適な経路を乗員に知らせる。
【解決手段】車両ナビゲーション装置３は、充電スタンド管理ホスト４から受信した充電利用可否情報に基づいてバッテリを充電可能な充電ユニットが属する充電スタンドを特定して乗員に対して通知し、乗員による充電予約操作を受付けると、乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を渋滞情報配信ホスト５から受信した渋滞情報に基づいて渋滞区間を回避するように探索して表示する。
【解決手段】車両ナビゲーション装置３は、充電スタンド管理ホスト４から受信した充電利用可否情報に基づいてバッテリを充電可能な充電ユニットが属する充電スタンドを特定して乗員に対して通知し、乗員による充電予約操作を受付けると、乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を渋滞情報配信ホスト５から受信した渋滞情報に基づいて渋滞区間を回避するように探索して表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、車両の現在位置から目的地までの経路を探索して表示する車両経路案内装置及び車両経路案内システム関する。
【背景技術】
【０００２】
電気自動車に搭載されている車両ナビゲーション装置においては、バッテリへの充電を自宅以外でも行えるように、車両の現在位置から充電スタンドまでの経路を探索して表示する機能を有している。又、バッテリへの充電がガソリンの給油と比較して極めて長い時間がかかるという事情や他の電気自動車が充電中で充電ユニット（充電器）が空いていなければバッテリを充電不可能であるという事情を考慮し、例えば特許文献１には充電スタンドの所在位置のみならず充電ユニットの利用可否に関する情報をも表示する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００３−２６２５２５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記した特許文献１に開示されている構成では、充電ユニットの利用可否に関する情報を表示する構成であるので、バッテリを充電可能であるか否かの情報を乗員に知らせることができるが、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの経路としてどの経路が最適であるか等の情報については乗員に知らせることができない。そのため、乗員においては、所望とする充電スタンドまで最短時間で到着することができない等の不利益を被ることがあった。
【０００５】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、バッテリを充電可能であるか否かの情報を乗員に知らせるだけでなく、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの最適な経路をも乗員に知らせることができ、付加価値を高めることができる車両経路案内装置及び車両経路案内システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
請求項１に記載した車両経路案内装置によれば、充電利用可否情報取得手段は、外部から電気自動車の充電スタンドにおける充電ユニットの利用可否を示す充電利用可否情報を取得し、渋滞情報取得手段は、外部から渋滞情報を取得する。制御手段は、外部から充電利用可否情報取得手段により取得された充電利用可否情報に基づいてバッテリを充電可能な充電ユニットが属する充電スタンドを特定して乗員に対して通知し、乗員による充電予約操作を操作受付手段により受付けたことに応じて当該乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、現在位置取得手段により取得された車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から渋滞情報取得手段により取得された渋滞情報に基づいて渋滞区間を回避するように探索して表示手段に表示させる。
【０００７】
これにより、乗員が充電予約操作を行うと、乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から取得した渋滞情報に基づいて渋滞区間を回避するように探索して表示することで、バッテリを充電可能であるか否かの情報を乗員に知らせるだけでなく、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの最適な経路として渋滞区間を回避した経路をも乗員に知らせることができ、付加価値を高めることができる。
【０００８】
請求項２に記載した車両経路案内装置によれば、制御手段は、現在位置取得手段により取得された車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から渋滞情報取得手段により取得された渋滞情報に基づいて探索して表示手段に表示させた後に、乗員による案内開始操作を操作受付手段により受付けたことに応じて該経路を案内する。これにより、乗員が案内開始操作を行うと、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を案内することにより、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの最適な経路を案内することもできる。
【０００９】
請求項３に記載した車両経路案内装置によれば、渋滞情報取得手段は、タクシー車両から送信されたプローブ情報に基づいて渋滞情報を生成する渋滞情報配信ホストから配信された渋滞情報を広域通信網を通じて受信することで、外部から渋滞情報を取得する。これにより、タクシー車両から送信されたプローブ情報に基づいた渋滞情報を利用し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から取得した渋滞情報に基づいて探索することができ、タクシー車両から送信されたプローブ情報に基づいて渋滞情報を生成して配信するシステムが既に構築されている地域では、新たなシステムを構築することなく、その既存のシステムを有効に利用することができる。
【００１０】
請求項４に記載した車両経路案内装置によれば、制御手段は、利用可能な充電ユニットが属する充電スタンドとして、車両の現在位置から最短時間で到着可能な充電スタンドを特定して乗員に対して通知する。これにより、車両の現在位置から最短時間で到着可能な充電スタンドまでの最適な経路を乗員に知らせることができる。
【００１１】
請求項５に記載した車両経路案内装置によれば、制御手段は、利用可能な充電ユニットが属する充電スタンドとして、車両の現在位置から最短距離で到着可能な充電スタンドを特定して乗員に対して通知する。これにより、車両の現在位置から最短距離で到着可能な充電スタンドまでの最適な経路を乗員に知らせることができる。
【００１２】
請求項６に記載した車両経路案内システムによれば、充電利用可否情報提供手段は、電気自動車の充電スタンドにおける充電ユニットの利用可否を示す充電利用可否情報を車両経路案内装置に提供し、渋滞情報提供手段は、渋滞情報を車両経路案内装置に提供する。これにより、上記した請求項１と同様の作用効果を得ることができ、乗員が充電予約操作を行うことで当該乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から取得した渋滞情報に基づいて探索して表示することで、バッテリを充電可能であるか否かの情報を乗員に知らせるだけでなく、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの最適な経路として渋滞区間を回避した経路をも乗員に知らせることができ、付加価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明の一実施形態の全体構成を示す図
【図２】車両ナビゲーション装置の機能ブロック図
【図３】充電スタンド情報データベースを示す図
【図４】渋滞情報データベースを示す図
【図５】シーケンス図
【図６】車両ナビゲーション装置が行う処理を示すフローチャート
【図７】現在位置画面にて充電スタンドマークが表示されている態様を示す図
【図８】充電スタンド画面が現在位置画面上にポップアップ表示されている態様を示す図
【図９】予約完了画面が現在位置画面上にポップアップ表示されている態様を示す図
【図１０】現在位置画面にて案内経路が表示されている態様を示す図
【図１１】道路リンクの渋滞状況を示す図
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図１は、車両経路案内システムの全体構成を示している。車両経路案内システム１は、車両２に搭載されている車両ナビゲーション装置３（本発明でいう車両経路案内装置）と、車両ナビゲーション装置３と広域通信網（移動通信網及び固定通信網）を通じて広域通信可能な充電スタンド管理ホスト４（本発明でいう充電利用可否情報提供手段）及び渋滞情報配信ホスト５（本発明でいう渋滞情報提供手段）とを備えて構成されている。
【００１５】
図２は、車両ナビゲーション装置３の構成を機能ブロック図により示している。車両ナビゲーション装置３は、制御部６（本発明でいう現在位置取得手段、制御手段）、位置検出器７、記録媒体装着部８、操作スイッチ群９（本発明でいう操作受付手段）、通信装置１０（本発明でいう充電利用可否情報取得手段、渋滞情報取得手段）、外部メモリ１１、表示装置１２（本発明でいう表示手段）、音声コントローラ１３、音声認識部１４、リモコンセンサ１５及び外部装置インタフェース部１６を備えて構成されている。
【００１６】
制御部６は、ＣＰＵ、ＲＡＭ、ＲＯＭ及びＩ／Ｏバスを有し、制御プログラムを実行して装置全体の動作を制御する。位置検出器７は、Ｇセンサ７ａ、ジャイロスコープ７ｂ、距離センサ７ｃ及びＧＰＳ受信機７ｄを備えて構成され、これらの各構成要素は互いに性質の異なる検出誤差を有している。制御部６は、これら各構成要素から入力した検出信号を互いに補完して車両の現在位置を検出（特定）する。この場合、位置検出器７は、要求される検出精度で車両の現在位置を検出可能であれば、これら全ての構成要素を備える必要はなく、又、ステアリングの舵角を検出するステアリングセンサや各車輪の回転を検出する車輪センサ等が組合わされて構成されていても良い。
【００１７】
記録媒体装着部８は、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ−ＲＯＭ、メモリカード又はＨＤＤ等の記録媒体１７を装着する。記録媒体１７は、地図データ、道路データ、目印データ及びマップマッチング用データ等を記録している。操作スイッチ群９は、表示装置１２の周辺に配置されているメカニカルスイッチや表示装置１２に形成されるタッチスイッチから構成され、乗員が何れかのスイッチを操作すると、その操作内容を示す操作検出信号を制御部６に出力する。
【００１８】
通信装置１０は、上記した充電スタンド管理ホスト４や渋滞情報配信ホスト５との間で広域通信網を通じた広域通信を行う。外部メモリ１１は、ＨＤＤ等の大容量記憶装置から構成され、大容量のデータを記憶する。表示装置１２は、例えば液晶ディスプレイ装置から構成され、メニュー画面や目的地設定画面等の各種の表示画面を表示すると共に、車両の現在位置を示す現在位置マークや走行軌跡等を地図データの地図上に重畳表示する。尚、表示装置１２は、有機ＥＬやプラズマディスプレイ装置等から構成されていても良い。
【００１９】
音声コントローラ１３は、音声認識部１４を動作制御すると共に、スピーカ１８から例えば経路案内ガイダンスや警告ガイダンス等を出力する。音声認識部１４は、マイク１９が入力した音声を音声認識アルゴリズムにしたがって音声認識する。リモコンセンサ１５は、操作リモコン２０（本発明でいう操作受付手段）から送信された操作検出信号を受信し、乗員が行う操作内容を検出して操作検出信号を制御部６に出力する。
【００２０】
外部装置インタフェース部１６は、路側に設置されている路側機との間で狭域無線通信を行うＤＳＲＣ車載器２１を接続している。ＤＳＲＣ車載器２１は、乗員が所有する決済機能を有するＩＣカード２２を挿入可能に構成されており、ＩＣカード２２が挿入されている状態で乗員がＩＣカード２２にて決済する旨の操作を操作スイッチ群７や操作リモコン２０にて行うと、決済に必要な各種情報（カード識別番号等）をＩＣカード２２から読取り、その読取った各種情報を車両ナビゲーション装置３に出力する。
【００２１】
上記した制御部６は、車両の現在位置と地図データに含まれている道路データとを使用して車両の現在位置が存在する道路をマップマッチングして特定するマップマッチング機能、マップマッチングして特定した車両の現在位置から乗員が設定した目的地までの経路を探索する経路探索機能、探索した経路及び地図データに含まれている道路データや交差点の位置データ等に基づいて経路案内に必要な地点を算出して経路案内する経路案内機能、車両の現在位置周辺の地図や高速道路の略図や交差点付近の拡大図等を描画する描画機能等のナビゲーションを行うための周知の機能を備えている。
【００２２】
充電スタンド管理ホスト４は、電気自動車に搭載されているバッテリを充電可能な充電スタンドに設置されている端末装置（図示せず）との間で通信可能に接続されており、端末装置との間で各種信号を送受信することで、充電スタンドに関する各種情報を統括的に管理する。充電スタンド管理ホスト４は、図３に示すように、充電スタンド毎の充電ユニットと充電タイプと利用状況とを管理する充電スタンドデータベース４ａを保持している。充電タイプは該当する充電ユニットの充電方式を示し、例えば使用する電圧・電流やプラグ形状等により区分される。利用状況は該当する充電ユニットを利用可能であるか否かを示し、何れかの車両が充電中であるときには「利用中」を記録し、何れかの車両が充電を予約しているときには「予約」を記録し、車両が充電可能又は予約可能であるときには「空」を記録する。充電スタンドに設置されている端末装置は、充電ユニットの利用状況が変化する毎に当該充電ユニットの利用状況が変化した旨を示す利用状況更新信号を逐一送信し、充電スタンド管理ホスト４は、端末装置から送信された利用状況更新信号を広域通信網を通じて逐一受信することで、充電スタンドデータベース４ａを逐一更新する。
【００２３】
渋滞情報配信ホスト５は、例えばタクシー車両２３に搭載されている車載機（図示せず）との間で広域通信可能であり、車載機から送信されたプローブ情報を広域通信網を通じて受信して情報を生成することで、道路リンク毎の渋滞情報を統括的に管理する。渋滞情報配信ホスト５は、図４に示すように、道路リンクと渋滞情報とを対応付けて管理する渋滞情報データベース５ａを保持している。渋滞情報配信ホスト５は、車載機から送信されたプローブ情報を広域通信網を通じて受信すると、その受信したプローブ情報からタクシー車両２３の現在位置及び方位を抽出し、その抽出したタクシー車両２３の現在位置及び方位を道路地図データの道路リンクにマップマッチングすると共に、その受信したプローブ情報からタクシー車両２３の車速を抽出し、タクシー車両２３の現在位置をマップマッチングした道路リンクに対して当該抽出した車速に応じた渋滞情報を特定し、道路リンクと渋滞情報とを対応付けることで、渋滞情報データベース５ａを管理する。具体的には、プローブ情報から抽出したタクシー車両２３の車速が一般道路にて「時速１０ｋｍ未満」であれば当該道路リンクを「渋滞」と特定し、タクシー車両２３の車速が「時速２０ｋｍ未満」であれば当該道路リンクを「混雑」と特定し、タクシー車両２３の車速が「時速２０ｋｍ以上」であれば当該道路リンクを「空き道」と特定する。
【００２４】
次に、上記した構成の作用について、図５乃至図１１を参照して説明する。図５は、車両ナビゲーション装置３、充電スタンド管理ホスト４及び渋滞情報配信ホスト５が本発明に関連して行う一連の処理の流れをシーケンス図により示しており、図６は、車両ナビゲーション装置３が本発明に関連して行う処理をフローチャートにより示している。
【００２５】
車両ナビゲーション装置３において、制御部６は、車両の現在位置を示す現在位置マークを地図データの地図上に重畳する現在位置画面を表示装置１２に表示させている状態では（ステップＳ１）、充電スタンド情報要求信号を予め設定されている送信タイミングで（例えば所定時間間隔や車両の移動距離が所定距離に到達する毎に）通信装置１０から広域通信網を通じて充電スタンド管理ホスト４に送信させる。即ち、制御部６は、予め設定されている送信タイミングになったか否かを判定し（ステップＳ２）、送信タイミングになったと判定すると（ステップＳ２にて「ＹＥＳ」）、車両の現在位置、車両を識別可能な車両識別情報及び当該車両に搭載されているバッテリに適合する充電タイプ等を格納した充電スタンド情報要求信号を生成し、その生成した充電スタンド情報要求信号を通信装置１０から広域通信網を通じて充電スタンド管理ホスト４に送信させ（ステップＳ３）、充電スタンド管理ホスト４からの充電スタンド情報応答信号を待機する（ステップＳ４）。
【００２６】
充電スタンド管理ホスト４は、車両ナビゲーション装置３から送信された充電スタンド情報要求信号を広域通信網を通じて受信すると、その受信した充電スタンド情報要求信号から車両の現在位置、車両識別情報及び充電タイプを抽出し、車両の現在位置から所定条件（例えば車両の現在位置からの距離が所定距離以内）を満たす充電スタンドを検索対象として充電スタンド情報データベース４ａを検索し、充電スタンド情報要求信号を送信した車両ナビゲーション装置３を搭載している車両のバッテリを充電可能な充電スタンドが存在するか（充電タイプが適合するか、利用状況が「空」であるか）否かを判定する。そして、充電スタンド管理ホスト４は、充電可能な充電スタンドが存在すると、充電可能な充電スタンドを識別可能な充電スタンド識別情報を格納した充電スタンド情報応答信号を生成し、その生成した充電スタンド情報応答信号を広域通信網を通じて車両ナビゲーション装置３に送信する。
【００２７】
車両ナビゲーション装置３において、制御部６は、充電スタンド管理ホスト４から送信された充電スタンド情報応答信号を広域通信網を通じて通信装置１０により受信したと判定すると（ステップＳ４にて「ＹＥＳ」）、その受信した充電スタンド情報応答信号から充電スタンド識別情報を抽出し、その抽出した充電スタンド識別情報により特定される充電可能な充電スタンドを示す充電スタンドマークを地図データの地図上に重畳して現在位置画面２４を表示装置１２に表示させる（ステップＳ５）。
【００２８】
即ち、制御部６は、充電スタンド管理ホスト４から送信された充電スタンド情報応答信号により、バッテリを充電可能な充電スタンドとして例えば充電スタンドＡ〜Ｃの３箇所の充電スタンドが該当した場合には、図７に示すように、車両の現在位置を示す現在位置マーク２４ａ、充電スタンドＡの所在位置を示す充電スタンドマーク２４ｂ、充電スタンドＢの所在位置を示す充電スタンドマーク２４ｃ、充電スタンドＣの所在位置を示す充電スタンドマーク２４ｄを重畳した現在位置画面２４を表示装置１２に表示させる。尚、バッテリを充電可能な充電スタンドとして複数の充電スタンドが該当した場合に、これら複数の充電スタンドの所在位置を示す複数の充電スタンドマークを表示させることに限らず、これら複数の充電スタンドのうち車両の現在位置から最短時間で到着可能な充電スタンドだけを表示させても良いし、これら複数の充電スタンドのうち車両の現在位置から最短距離で到着可能な充電スタンドだけを表示させても良い。
【００２９】
さて、制御部６は、充電スタンドマークを重畳した現在位置画面２４を表示装置１２に表示させている状態では、充電スタンドマークをタッチスイッチとして機能する充電スタンド釦として表示させており、乗員が何れかの充電スタンド釦を操作可能としている。ここで、乗員が充電することを希望し、何れかの充電スタンド釦を操作したとする。
【００３０】
制御部６は、操作スイッチ群９から操作検出信号を入力し、乗員が何れかの充電スタンド釦を操作したと判定すると（ステップＳ６にて「ＹＥＳ」）、その乗員が操作した充電スタンド釦に対応する充電スタンドに関する充電スタンド画面２５を現在位置画面２４上にポップアップ表示させる（ステップＳ７）。即ち、制御部６は、乗員が充電スタンドマーク２４ｂに対応する充電スタンド釦を操作したと判定すると、図８に示すように、その乗員が操作した充電スタンド釦に対応する充電スタンドＡに関する充電スタンド画面２５を現在位置画面２４上にポップアップ表示させる。
【００３１】
制御部６は、充電スタンド画面２５では「予約」釦２５ａ及び「戻る」釦２５ｂを表示させており、乗員が「予約」釦２５ａ又は「戻る」釦２５ｂのうち何れかを操作可能としている。ここで、乗員がバッテリを充電可能な（充電タイプが適合し、利用状況が「空」である）充電ユニットである充電ユニットａ１を利用して充電することを希望し、充電ユニットａ１を選択した上で「予約」釦２５ａを操作（本発明でいう充電予約操作）したとする。
【００３２】
制御部６は、操作スイッチ群９から操作検出信号を入力し、乗員が充電ユニットａ１を選択した上で「予約」釦２５ａを操作したと判定すると（ステップＳ８にて「ＹＥＳ」）、充電スタンドＡの充電ユニットａ１を予約する旨を示す予約要求情報を格納した予約要求信号を通信装置１０から広域通信網を通じて充電スタンド管理ホスト４に送信させ（ステップＳ９）、充電スタンド管理ホスト４からの予約応答信号を待機する（ステップＳ１０）。
【００３３】
充電スタンド管理ホスト４は、車両ナビゲーション装置３から送信された予約要求信号を広域通信網を通じて受信すると、充電スタンド情報データベース４ａを更新する。具体的には、乗員が充電スタンドＡの充電ユニットａ１を予約したことで、充電スタンドＡの充電ユニットａ１の利用状況を「空」から「予約」に更新する。そして、充電スタンド管理ホスト４は、このようにして乗員が選択した充電ユニットの利用状況を「空」から「予約」に更新して確保すると、充電ユニットを確保した旨を示す予約応答信号を広域通信網を通じて車両ナビゲーション装置３に送信する。
【００３４】
車両ナビゲーション装置３において、制御部６は、充電スタンド管理ホスト４から送信された予約応答信号を広域通信網を通じて通信装置１０により受信したと判定すると（ステップＳ１０にて「ＹＥＳ」）、充電ユニットを予約した旨を示す予約完了画面２６を現在位置画面２４上にポップアップ表示させる（ステップＳ１１）。即ち、制御部６は、図９に示すように、充電スタンドＡの充電ユニットａ１を予約した旨を示す予約完了画面２６を現在位置画面２４上にポップアップ表示させる。
【００３５】
制御部６は、予約完了画面２６では「案内」釦２６ａ及び「戻る」釦２６ｂを表示させており、乗員が「案内」釦２６ａ又は「戻る」釦２６ｂのうち何れかを操作可能としている。ここで、乗員が車両の現在位置から予約した充電スタンドまでの経路案内を希望し、「案内」釦２６ａを操作（本発明でいう案内開始操作）したとする。
【００３６】
制御部６は、操作スイッチ群９から操作検出信号を入力し、乗員が「案内」釦２６ａを操作したと判定すると（ステップＳ１２にて「ＹＥＳ」）、車両の現在位置及び目的地である乗員が予約した充電スタンドの所在位置等を格納した充電スタンド情報要求信号を生成し、その生成した渋滞情報要求信号を通信装置１０から広域通信網を通じて渋滞情報配信ホスト５に送信させ（ステップＳ１３）、渋滞情報配信ホスト５からの渋滞情報応答信号を待機する（ステップＳ１４）。
【００３７】
渋滞情報配信ホスト５は、車両ナビゲーション装置３から送信された渋滞情報要求信号を広域通信網を通じて受信すると、その受信した渋滞情報要求信号から車両の現在位置及び乗員が予約した充電スタンドの所在位置等を抽出し、渋滞情報データベース５ａを検索し、その抽出した車両の現在位置及び乗員が予約した充電スタンドの所在位置周辺の道路リンクの渋滞情報を抽出する。そして、渋滞情報配信ホスト５は、その抽出した車両の現在位置及び乗員が予約した充電スタンドの所在位置周辺の渋滞情報を格納した渋滞情報応答信号を生成し、その生成した渋滞情報応答信号を広域通信網を通じて車両ナビゲーション装置３に送信する。
【００３８】
車両ナビゲーション装置３において、制御部６は、渋滞情報配信ホスト５から送信された渋滞情報応答信号を広域通信網を通じて通信装置１０により受信したと判定すると（ステップＳ１４にて「ＹＥＳ」）、その受信した渋滞情報応答信号から車両の現在位置及び
乗員が予約した充電スタンドの所在位置周辺の道路リンクの渋滞情報を抽出し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を渋滞情報に基づいて渋滞区間（「渋滞」の道路リンク）を回避するように探索し、その探索した経路である案内経路を地図データの地図上に重畳して現在位置画面２４を表示装置１２に表示させる（ステップＳ１５）。
【００３９】
即ち、図１１に示すように、車両の現在位置から乗員が予約した充電スタンドＡの所在位置までの経路に道路リンク「ａ」〜「ｊ」が存在し、それら道路リンク「ａ」〜「ｊ」の渋滞状況として道路リンク「ｆ」、「ｉ」、「ｊ」、「ｋ」、「ｎ」、「ｒ」及び「ｕ」が「渋滞」であり、他が「空き道」である場合には、制御部６は、図１０に示すように、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を「渋滞」である道路リンクを回避するように探索し、その探索した経路である案内経路２４ｅ（図１０では例えば道路リンク「ｔ」、「ｑ」、「ｅ」、「ｏ」、「ｌ」、「ｂ」を経由する経路）を地図データの地図上に重畳して現在位置画面２４を表示装置１２に表示させる。
【００４０】
以上に説明したように本実施形態によれば、車両ナビゲーション装置３において、充電スタンド管理ホスト４から受信した充電利用可否情報に基づいてバッテリを充電可能な充電ユニットが属する充電スタンドを特定して乗員に対して通知し、乗員による充電予約操作を受付けると、乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を渋滞情報配信ホスト５から受信した渋滞情報に基づいて渋滞区間を回避するように探索して表示するように構成したので、バッテリを充電可能であるか否かの情報を乗員に知らせるだけでなく、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの最適な経路として渋滞区間を回避した経路をも乗員に知らせることができ、付加価値を高めることができる。
【００４１】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
充電スタンド管理ホスト４において、車両が充電スタンドに到着するまでの時間を考慮し、車両ナビゲーション装置３から送信された予約利用状況を受信した時点で「利用中」の充電ユニットについても、車両が充電スタンドに到着するまでに充電が完了する場合には、利用可能であると判定し、予約応答信号を車両ナビゲーション装置３に送信するようにしても良い。
【００４２】
車両ナビゲーション装置３において、バッテリの残容量を考慮し、バッテリの残容量が十分である（所定値以上の）場合には、車両が現在位置から充電スタンドに到着するまでの消費電力を犠牲にしてまでも、車両が現在位置から充電スタンドに到着するまでの時間が最短となる充電スタンドを予約することを促したり、一方、バッテリの残容量が十分でない（所定値未満の）場合には、車両が現在位置から充電スタンドに到着するまでの時間を犠牲にしてまでも、車両が現在位置から充電スタンドに到着するまでの消費電力が最小となる充電スタンドを予約することを促したりするようにしても良い。又、バッテリの残容量が十分でない場合には、ブレーキ回生制御により発生する電力を蓄積するようにしても良い。
【００４３】
車両ナビゲーション装置３において、予約した充電ユニットにて充電する際の対価である料金を精算する場合に、ＩＣカード２２に記録されている決済に必要な各種情報を読取り、その読取った各種情報を通信装置１０から充電スタンド情報管理ホスト４に送信させることで精算するようにしても良い。
タクシー車両２３に搭載されている車載機から送信されたプローブ情報に基づいて渋滞情報を生成するシステムを利用することに限らず、別の方法で渋滞情報を生成するシステムを利用しても良い。
【符号の説明】
【００４４】
図面中、１は車両経路案内システム、３は車両ナビゲーション装置（車両経路案内装置）、４は充電スタンド管理ホスト（充電利用可否情報提供手段）、５は渋滞情報配信ホスト（渋滞情報提供手段）、６は制御部（現在位置取得手段、制御手段）、９は操作スイッチ群（操作受付手段）、１０は通信装置（充電利用可否情報取得手段、渋滞情報取得手段）、１２は表示装置（表示手段）、２０は操作リモコン（操作受付手段）である。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、車両の現在位置から目的地までの経路を探索して表示する車両経路案内装置及び車両経路案内システム関する。
【背景技術】
【０００２】
電気自動車に搭載されている車両ナビゲーション装置においては、バッテリへの充電を自宅以外でも行えるように、車両の現在位置から充電スタンドまでの経路を探索して表示する機能を有している。又、バッテリへの充電がガソリンの給油と比較して極めて長い時間がかかるという事情や他の電気自動車が充電中で充電ユニット（充電器）が空いていなければバッテリを充電不可能であるという事情を考慮し、例えば特許文献１には充電スタンドの所在位置のみならず充電ユニットの利用可否に関する情報をも表示する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００３−２６２５２５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記した特許文献１に開示されている構成では、充電ユニットの利用可否に関する情報を表示する構成であるので、バッテリを充電可能であるか否かの情報を乗員に知らせることができるが、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの経路としてどの経路が最適であるか等の情報については乗員に知らせることができない。そのため、乗員においては、所望とする充電スタンドまで最短時間で到着することができない等の不利益を被ることがあった。
【０００５】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、バッテリを充電可能であるか否かの情報を乗員に知らせるだけでなく、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの最適な経路をも乗員に知らせることができ、付加価値を高めることができる車両経路案内装置及び車両経路案内システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
請求項１に記載した車両経路案内装置によれば、充電利用可否情報取得手段は、外部から電気自動車の充電スタンドにおける充電ユニットの利用可否を示す充電利用可否情報を取得し、渋滞情報取得手段は、外部から渋滞情報を取得する。制御手段は、外部から充電利用可否情報取得手段により取得された充電利用可否情報に基づいてバッテリを充電可能な充電ユニットが属する充電スタンドを特定して乗員に対して通知し、乗員による充電予約操作を操作受付手段により受付けたことに応じて当該乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、現在位置取得手段により取得された車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から渋滞情報取得手段により取得された渋滞情報に基づいて渋滞区間を回避するように探索して表示手段に表示させる。
【０００７】
これにより、乗員が充電予約操作を行うと、乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から取得した渋滞情報に基づいて渋滞区間を回避するように探索して表示することで、バッテリを充電可能であるか否かの情報を乗員に知らせるだけでなく、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの最適な経路として渋滞区間を回避した経路をも乗員に知らせることができ、付加価値を高めることができる。
【０００８】
請求項２に記載した車両経路案内装置によれば、制御手段は、現在位置取得手段により取得された車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から渋滞情報取得手段により取得された渋滞情報に基づいて探索して表示手段に表示させた後に、乗員による案内開始操作を操作受付手段により受付けたことに応じて該経路を案内する。これにより、乗員が案内開始操作を行うと、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を案内することにより、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの最適な経路を案内することもできる。
【０００９】
請求項３に記載した車両経路案内装置によれば、渋滞情報取得手段は、タクシー車両から送信されたプローブ情報に基づいて渋滞情報を生成する渋滞情報配信ホストから配信された渋滞情報を広域通信網を通じて受信することで、外部から渋滞情報を取得する。これにより、タクシー車両から送信されたプローブ情報に基づいた渋滞情報を利用し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から取得した渋滞情報に基づいて探索することができ、タクシー車両から送信されたプローブ情報に基づいて渋滞情報を生成して配信するシステムが既に構築されている地域では、新たなシステムを構築することなく、その既存のシステムを有効に利用することができる。
【００１０】
請求項４に記載した車両経路案内装置によれば、制御手段は、利用可能な充電ユニットが属する充電スタンドとして、車両の現在位置から最短時間で到着可能な充電スタンドを特定して乗員に対して通知する。これにより、車両の現在位置から最短時間で到着可能な充電スタンドまでの最適な経路を乗員に知らせることができる。
【００１１】
請求項５に記載した車両経路案内装置によれば、制御手段は、利用可能な充電ユニットが属する充電スタンドとして、車両の現在位置から最短距離で到着可能な充電スタンドを特定して乗員に対して通知する。これにより、車両の現在位置から最短距離で到着可能な充電スタンドまでの最適な経路を乗員に知らせることができる。
【００１２】
請求項６に記載した車両経路案内システムによれば、充電利用可否情報提供手段は、電気自動車の充電スタンドにおける充電ユニットの利用可否を示す充電利用可否情報を車両経路案内装置に提供し、渋滞情報提供手段は、渋滞情報を車両経路案内装置に提供する。これにより、上記した請求項１と同様の作用効果を得ることができ、乗員が充電予約操作を行うことで当該乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から取得した渋滞情報に基づいて探索して表示することで、バッテリを充電可能であるか否かの情報を乗員に知らせるだけでなく、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの最適な経路として渋滞区間を回避した経路をも乗員に知らせることができ、付加価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明の一実施形態の全体構成を示す図
【図２】車両ナビゲーション装置の機能ブロック図
【図３】充電スタンド情報データベースを示す図
【図４】渋滞情報データベースを示す図
【図５】シーケンス図
【図６】車両ナビゲーション装置が行う処理を示すフローチャート
【図７】現在位置画面にて充電スタンドマークが表示されている態様を示す図
【図８】充電スタンド画面が現在位置画面上にポップアップ表示されている態様を示す図
【図９】予約完了画面が現在位置画面上にポップアップ表示されている態様を示す図
【図１０】現在位置画面にて案内経路が表示されている態様を示す図
【図１１】道路リンクの渋滞状況を示す図
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図１は、車両経路案内システムの全体構成を示している。車両経路案内システム１は、車両２に搭載されている車両ナビゲーション装置３（本発明でいう車両経路案内装置）と、車両ナビゲーション装置３と広域通信網（移動通信網及び固定通信網）を通じて広域通信可能な充電スタンド管理ホスト４（本発明でいう充電利用可否情報提供手段）及び渋滞情報配信ホスト５（本発明でいう渋滞情報提供手段）とを備えて構成されている。
【００１５】
図２は、車両ナビゲーション装置３の構成を機能ブロック図により示している。車両ナビゲーション装置３は、制御部６（本発明でいう現在位置取得手段、制御手段）、位置検出器７、記録媒体装着部８、操作スイッチ群９（本発明でいう操作受付手段）、通信装置１０（本発明でいう充電利用可否情報取得手段、渋滞情報取得手段）、外部メモリ１１、表示装置１２（本発明でいう表示手段）、音声コントローラ１３、音声認識部１４、リモコンセンサ１５及び外部装置インタフェース部１６を備えて構成されている。
【００１６】
制御部６は、ＣＰＵ、ＲＡＭ、ＲＯＭ及びＩ／Ｏバスを有し、制御プログラムを実行して装置全体の動作を制御する。位置検出器７は、Ｇセンサ７ａ、ジャイロスコープ７ｂ、距離センサ７ｃ及びＧＰＳ受信機７ｄを備えて構成され、これらの各構成要素は互いに性質の異なる検出誤差を有している。制御部６は、これら各構成要素から入力した検出信号を互いに補完して車両の現在位置を検出（特定）する。この場合、位置検出器７は、要求される検出精度で車両の現在位置を検出可能であれば、これら全ての構成要素を備える必要はなく、又、ステアリングの舵角を検出するステアリングセンサや各車輪の回転を検出する車輪センサ等が組合わされて構成されていても良い。
【００１７】
記録媒体装着部８は、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ−ＲＯＭ、メモリカード又はＨＤＤ等の記録媒体１７を装着する。記録媒体１７は、地図データ、道路データ、目印データ及びマップマッチング用データ等を記録している。操作スイッチ群９は、表示装置１２の周辺に配置されているメカニカルスイッチや表示装置１２に形成されるタッチスイッチから構成され、乗員が何れかのスイッチを操作すると、その操作内容を示す操作検出信号を制御部６に出力する。
【００１８】
通信装置１０は、上記した充電スタンド管理ホスト４や渋滞情報配信ホスト５との間で広域通信網を通じた広域通信を行う。外部メモリ１１は、ＨＤＤ等の大容量記憶装置から構成され、大容量のデータを記憶する。表示装置１２は、例えば液晶ディスプレイ装置から構成され、メニュー画面や目的地設定画面等の各種の表示画面を表示すると共に、車両の現在位置を示す現在位置マークや走行軌跡等を地図データの地図上に重畳表示する。尚、表示装置１２は、有機ＥＬやプラズマディスプレイ装置等から構成されていても良い。
【００１９】
音声コントローラ１３は、音声認識部１４を動作制御すると共に、スピーカ１８から例えば経路案内ガイダンスや警告ガイダンス等を出力する。音声認識部１４は、マイク１９が入力した音声を音声認識アルゴリズムにしたがって音声認識する。リモコンセンサ１５は、操作リモコン２０（本発明でいう操作受付手段）から送信された操作検出信号を受信し、乗員が行う操作内容を検出して操作検出信号を制御部６に出力する。
【００２０】
外部装置インタフェース部１６は、路側に設置されている路側機との間で狭域無線通信を行うＤＳＲＣ車載器２１を接続している。ＤＳＲＣ車載器２１は、乗員が所有する決済機能を有するＩＣカード２２を挿入可能に構成されており、ＩＣカード２２が挿入されている状態で乗員がＩＣカード２２にて決済する旨の操作を操作スイッチ群７や操作リモコン２０にて行うと、決済に必要な各種情報（カード識別番号等）をＩＣカード２２から読取り、その読取った各種情報を車両ナビゲーション装置３に出力する。
【００２１】
上記した制御部６は、車両の現在位置と地図データに含まれている道路データとを使用して車両の現在位置が存在する道路をマップマッチングして特定するマップマッチング機能、マップマッチングして特定した車両の現在位置から乗員が設定した目的地までの経路を探索する経路探索機能、探索した経路及び地図データに含まれている道路データや交差点の位置データ等に基づいて経路案内に必要な地点を算出して経路案内する経路案内機能、車両の現在位置周辺の地図や高速道路の略図や交差点付近の拡大図等を描画する描画機能等のナビゲーションを行うための周知の機能を備えている。
【００２２】
充電スタンド管理ホスト４は、電気自動車に搭載されているバッテリを充電可能な充電スタンドに設置されている端末装置（図示せず）との間で通信可能に接続されており、端末装置との間で各種信号を送受信することで、充電スタンドに関する各種情報を統括的に管理する。充電スタンド管理ホスト４は、図３に示すように、充電スタンド毎の充電ユニットと充電タイプと利用状況とを管理する充電スタンドデータベース４ａを保持している。充電タイプは該当する充電ユニットの充電方式を示し、例えば使用する電圧・電流やプラグ形状等により区分される。利用状況は該当する充電ユニットを利用可能であるか否かを示し、何れかの車両が充電中であるときには「利用中」を記録し、何れかの車両が充電を予約しているときには「予約」を記録し、車両が充電可能又は予約可能であるときには「空」を記録する。充電スタンドに設置されている端末装置は、充電ユニットの利用状況が変化する毎に当該充電ユニットの利用状況が変化した旨を示す利用状況更新信号を逐一送信し、充電スタンド管理ホスト４は、端末装置から送信された利用状況更新信号を広域通信網を通じて逐一受信することで、充電スタンドデータベース４ａを逐一更新する。
【００２３】
渋滞情報配信ホスト５は、例えばタクシー車両２３に搭載されている車載機（図示せず）との間で広域通信可能であり、車載機から送信されたプローブ情報を広域通信網を通じて受信して情報を生成することで、道路リンク毎の渋滞情報を統括的に管理する。渋滞情報配信ホスト５は、図４に示すように、道路リンクと渋滞情報とを対応付けて管理する渋滞情報データベース５ａを保持している。渋滞情報配信ホスト５は、車載機から送信されたプローブ情報を広域通信網を通じて受信すると、その受信したプローブ情報からタクシー車両２３の現在位置及び方位を抽出し、その抽出したタクシー車両２３の現在位置及び方位を道路地図データの道路リンクにマップマッチングすると共に、その受信したプローブ情報からタクシー車両２３の車速を抽出し、タクシー車両２３の現在位置をマップマッチングした道路リンクに対して当該抽出した車速に応じた渋滞情報を特定し、道路リンクと渋滞情報とを対応付けることで、渋滞情報データベース５ａを管理する。具体的には、プローブ情報から抽出したタクシー車両２３の車速が一般道路にて「時速１０ｋｍ未満」であれば当該道路リンクを「渋滞」と特定し、タクシー車両２３の車速が「時速２０ｋｍ未満」であれば当該道路リンクを「混雑」と特定し、タクシー車両２３の車速が「時速２０ｋｍ以上」であれば当該道路リンクを「空き道」と特定する。
【００２４】
次に、上記した構成の作用について、図５乃至図１１を参照して説明する。図５は、車両ナビゲーション装置３、充電スタンド管理ホスト４及び渋滞情報配信ホスト５が本発明に関連して行う一連の処理の流れをシーケンス図により示しており、図６は、車両ナビゲーション装置３が本発明に関連して行う処理をフローチャートにより示している。
【００２５】
車両ナビゲーション装置３において、制御部６は、車両の現在位置を示す現在位置マークを地図データの地図上に重畳する現在位置画面を表示装置１２に表示させている状態では（ステップＳ１）、充電スタンド情報要求信号を予め設定されている送信タイミングで（例えば所定時間間隔や車両の移動距離が所定距離に到達する毎に）通信装置１０から広域通信網を通じて充電スタンド管理ホスト４に送信させる。即ち、制御部６は、予め設定されている送信タイミングになったか否かを判定し（ステップＳ２）、送信タイミングになったと判定すると（ステップＳ２にて「ＹＥＳ」）、車両の現在位置、車両を識別可能な車両識別情報及び当該車両に搭載されているバッテリに適合する充電タイプ等を格納した充電スタンド情報要求信号を生成し、その生成した充電スタンド情報要求信号を通信装置１０から広域通信網を通じて充電スタンド管理ホスト４に送信させ（ステップＳ３）、充電スタンド管理ホスト４からの充電スタンド情報応答信号を待機する（ステップＳ４）。
【００２６】
充電スタンド管理ホスト４は、車両ナビゲーション装置３から送信された充電スタンド情報要求信号を広域通信網を通じて受信すると、その受信した充電スタンド情報要求信号から車両の現在位置、車両識別情報及び充電タイプを抽出し、車両の現在位置から所定条件（例えば車両の現在位置からの距離が所定距離以内）を満たす充電スタンドを検索対象として充電スタンド情報データベース４ａを検索し、充電スタンド情報要求信号を送信した車両ナビゲーション装置３を搭載している車両のバッテリを充電可能な充電スタンドが存在するか（充電タイプが適合するか、利用状況が「空」であるか）否かを判定する。そして、充電スタンド管理ホスト４は、充電可能な充電スタンドが存在すると、充電可能な充電スタンドを識別可能な充電スタンド識別情報を格納した充電スタンド情報応答信号を生成し、その生成した充電スタンド情報応答信号を広域通信網を通じて車両ナビゲーション装置３に送信する。
【００２７】
車両ナビゲーション装置３において、制御部６は、充電スタンド管理ホスト４から送信された充電スタンド情報応答信号を広域通信網を通じて通信装置１０により受信したと判定すると（ステップＳ４にて「ＹＥＳ」）、その受信した充電スタンド情報応答信号から充電スタンド識別情報を抽出し、その抽出した充電スタンド識別情報により特定される充電可能な充電スタンドを示す充電スタンドマークを地図データの地図上に重畳して現在位置画面２４を表示装置１２に表示させる（ステップＳ５）。
【００２８】
即ち、制御部６は、充電スタンド管理ホスト４から送信された充電スタンド情報応答信号により、バッテリを充電可能な充電スタンドとして例えば充電スタンドＡ〜Ｃの３箇所の充電スタンドが該当した場合には、図７に示すように、車両の現在位置を示す現在位置マーク２４ａ、充電スタンドＡの所在位置を示す充電スタンドマーク２４ｂ、充電スタンドＢの所在位置を示す充電スタンドマーク２４ｃ、充電スタンドＣの所在位置を示す充電スタンドマーク２４ｄを重畳した現在位置画面２４を表示装置１２に表示させる。尚、バッテリを充電可能な充電スタンドとして複数の充電スタンドが該当した場合に、これら複数の充電スタンドの所在位置を示す複数の充電スタンドマークを表示させることに限らず、これら複数の充電スタンドのうち車両の現在位置から最短時間で到着可能な充電スタンドだけを表示させても良いし、これら複数の充電スタンドのうち車両の現在位置から最短距離で到着可能な充電スタンドだけを表示させても良い。
【００２９】
さて、制御部６は、充電スタンドマークを重畳した現在位置画面２４を表示装置１２に表示させている状態では、充電スタンドマークをタッチスイッチとして機能する充電スタンド釦として表示させており、乗員が何れかの充電スタンド釦を操作可能としている。ここで、乗員が充電することを希望し、何れかの充電スタンド釦を操作したとする。
【００３０】
制御部６は、操作スイッチ群９から操作検出信号を入力し、乗員が何れかの充電スタンド釦を操作したと判定すると（ステップＳ６にて「ＹＥＳ」）、その乗員が操作した充電スタンド釦に対応する充電スタンドに関する充電スタンド画面２５を現在位置画面２４上にポップアップ表示させる（ステップＳ７）。即ち、制御部６は、乗員が充電スタンドマーク２４ｂに対応する充電スタンド釦を操作したと判定すると、図８に示すように、その乗員が操作した充電スタンド釦に対応する充電スタンドＡに関する充電スタンド画面２５を現在位置画面２４上にポップアップ表示させる。
【００３１】
制御部６は、充電スタンド画面２５では「予約」釦２５ａ及び「戻る」釦２５ｂを表示させており、乗員が「予約」釦２５ａ又は「戻る」釦２５ｂのうち何れかを操作可能としている。ここで、乗員がバッテリを充電可能な（充電タイプが適合し、利用状況が「空」である）充電ユニットである充電ユニットａ１を利用して充電することを希望し、充電ユニットａ１を選択した上で「予約」釦２５ａを操作（本発明でいう充電予約操作）したとする。
【００３２】
制御部６は、操作スイッチ群９から操作検出信号を入力し、乗員が充電ユニットａ１を選択した上で「予約」釦２５ａを操作したと判定すると（ステップＳ８にて「ＹＥＳ」）、充電スタンドＡの充電ユニットａ１を予約する旨を示す予約要求情報を格納した予約要求信号を通信装置１０から広域通信網を通じて充電スタンド管理ホスト４に送信させ（ステップＳ９）、充電スタンド管理ホスト４からの予約応答信号を待機する（ステップＳ１０）。
【００３３】
充電スタンド管理ホスト４は、車両ナビゲーション装置３から送信された予約要求信号を広域通信網を通じて受信すると、充電スタンド情報データベース４ａを更新する。具体的には、乗員が充電スタンドＡの充電ユニットａ１を予約したことで、充電スタンドＡの充電ユニットａ１の利用状況を「空」から「予約」に更新する。そして、充電スタンド管理ホスト４は、このようにして乗員が選択した充電ユニットの利用状況を「空」から「予約」に更新して確保すると、充電ユニットを確保した旨を示す予約応答信号を広域通信網を通じて車両ナビゲーション装置３に送信する。
【００３４】
車両ナビゲーション装置３において、制御部６は、充電スタンド管理ホスト４から送信された予約応答信号を広域通信網を通じて通信装置１０により受信したと判定すると（ステップＳ１０にて「ＹＥＳ」）、充電ユニットを予約した旨を示す予約完了画面２６を現在位置画面２４上にポップアップ表示させる（ステップＳ１１）。即ち、制御部６は、図９に示すように、充電スタンドＡの充電ユニットａ１を予約した旨を示す予約完了画面２６を現在位置画面２４上にポップアップ表示させる。
【００３５】
制御部６は、予約完了画面２６では「案内」釦２６ａ及び「戻る」釦２６ｂを表示させており、乗員が「案内」釦２６ａ又は「戻る」釦２６ｂのうち何れかを操作可能としている。ここで、乗員が車両の現在位置から予約した充電スタンドまでの経路案内を希望し、「案内」釦２６ａを操作（本発明でいう案内開始操作）したとする。
【００３６】
制御部６は、操作スイッチ群９から操作検出信号を入力し、乗員が「案内」釦２６ａを操作したと判定すると（ステップＳ１２にて「ＹＥＳ」）、車両の現在位置及び目的地である乗員が予約した充電スタンドの所在位置等を格納した充電スタンド情報要求信号を生成し、その生成した渋滞情報要求信号を通信装置１０から広域通信網を通じて渋滞情報配信ホスト５に送信させ（ステップＳ１３）、渋滞情報配信ホスト５からの渋滞情報応答信号を待機する（ステップＳ１４）。
【００３７】
渋滞情報配信ホスト５は、車両ナビゲーション装置３から送信された渋滞情報要求信号を広域通信網を通じて受信すると、その受信した渋滞情報要求信号から車両の現在位置及び乗員が予約した充電スタンドの所在位置等を抽出し、渋滞情報データベース５ａを検索し、その抽出した車両の現在位置及び乗員が予約した充電スタンドの所在位置周辺の道路リンクの渋滞情報を抽出する。そして、渋滞情報配信ホスト５は、その抽出した車両の現在位置及び乗員が予約した充電スタンドの所在位置周辺の渋滞情報を格納した渋滞情報応答信号を生成し、その生成した渋滞情報応答信号を広域通信網を通じて車両ナビゲーション装置３に送信する。
【００３８】
車両ナビゲーション装置３において、制御部６は、渋滞情報配信ホスト５から送信された渋滞情報応答信号を広域通信網を通じて通信装置１０により受信したと判定すると（ステップＳ１４にて「ＹＥＳ」）、その受信した渋滞情報応答信号から車両の現在位置及び
乗員が予約した充電スタンドの所在位置周辺の道路リンクの渋滞情報を抽出し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を渋滞情報に基づいて渋滞区間（「渋滞」の道路リンク）を回避するように探索し、その探索した経路である案内経路を地図データの地図上に重畳して現在位置画面２４を表示装置１２に表示させる（ステップＳ１５）。
【００３９】
即ち、図１１に示すように、車両の現在位置から乗員が予約した充電スタンドＡの所在位置までの経路に道路リンク「ａ」〜「ｊ」が存在し、それら道路リンク「ａ」〜「ｊ」の渋滞状況として道路リンク「ｆ」、「ｉ」、「ｊ」、「ｋ」、「ｎ」、「ｒ」及び「ｕ」が「渋滞」であり、他が「空き道」である場合には、制御部６は、図１０に示すように、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を「渋滞」である道路リンクを回避するように探索し、その探索した経路である案内経路２４ｅ（図１０では例えば道路リンク「ｔ」、「ｑ」、「ｅ」、「ｏ」、「ｌ」、「ｂ」を経由する経路）を地図データの地図上に重畳して現在位置画面２４を表示装置１２に表示させる。
【００４０】
以上に説明したように本実施形態によれば、車両ナビゲーション装置３において、充電スタンド管理ホスト４から受信した充電利用可否情報に基づいてバッテリを充電可能な充電ユニットが属する充電スタンドを特定して乗員に対して通知し、乗員による充電予約操作を受付けると、乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を渋滞情報配信ホスト５から受信した渋滞情報に基づいて渋滞区間を回避するように探索して表示するように構成したので、バッテリを充電可能であるか否かの情報を乗員に知らせるだけでなく、車両の現在位置からバッテリを充電可能な充電スタンドまでの最適な経路として渋滞区間を回避した経路をも乗員に知らせることができ、付加価値を高めることができる。
【００４１】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
充電スタンド管理ホスト４において、車両が充電スタンドに到着するまでの時間を考慮し、車両ナビゲーション装置３から送信された予約利用状況を受信した時点で「利用中」の充電ユニットについても、車両が充電スタンドに到着するまでに充電が完了する場合には、利用可能であると判定し、予約応答信号を車両ナビゲーション装置３に送信するようにしても良い。
【００４２】
車両ナビゲーション装置３において、バッテリの残容量を考慮し、バッテリの残容量が十分である（所定値以上の）場合には、車両が現在位置から充電スタンドに到着するまでの消費電力を犠牲にしてまでも、車両が現在位置から充電スタンドに到着するまでの時間が最短となる充電スタンドを予約することを促したり、一方、バッテリの残容量が十分でない（所定値未満の）場合には、車両が現在位置から充電スタンドに到着するまでの時間を犠牲にしてまでも、車両が現在位置から充電スタンドに到着するまでの消費電力が最小となる充電スタンドを予約することを促したりするようにしても良い。又、バッテリの残容量が十分でない場合には、ブレーキ回生制御により発生する電力を蓄積するようにしても良い。
【００４３】
車両ナビゲーション装置３において、予約した充電ユニットにて充電する際の対価である料金を精算する場合に、ＩＣカード２２に記録されている決済に必要な各種情報を読取り、その読取った各種情報を通信装置１０から充電スタンド情報管理ホスト４に送信させることで精算するようにしても良い。
タクシー車両２３に搭載されている車載機から送信されたプローブ情報に基づいて渋滞情報を生成するシステムを利用することに限らず、別の方法で渋滞情報を生成するシステムを利用しても良い。
【符号の説明】
【００４４】
図面中、１は車両経路案内システム、３は車両ナビゲーション装置（車両経路案内装置）、４は充電スタンド管理ホスト（充電利用可否情報提供手段）、５は渋滞情報配信ホスト（渋滞情報提供手段）、６は制御部（現在位置取得手段、制御手段）、９は操作スイッチ群（操作受付手段）、１０は通信装置（充電利用可否情報取得手段、渋滞情報取得手段）、１２は表示装置（表示手段）、２０は操作リモコン（操作受付手段）である。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
車両の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
前記現在位置取得手段により取得された車両の現在位置から目的地までの経路を探索して表示手段に表示させる制御手段と、
外部から電気自動車の充電スタンドにおける充電ユニットの利用可否を示す充電利用可否情報を取得する充電利用可否情報取得手段と、
外部から渋滞情報を取得する渋滞情報取得手段と、
乗員による充電予約操作を受付ける操作受付手段と、を備え、
前記制御手段は、外部から前記充電利用可否情報取得手段により取得された充電利用可否情報に基づいてバッテリを充電可能な充電ユニットが属する充電スタンドを特定して乗員に対して通知し、乗員による充電予約操作を前記操作受付手段により受付けたことに応じて当該乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、前記現在位置取得手段により取得された車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から前記渋滞情報取得手段により取得された渋滞情報に基づいて渋滞区間を回避するように探索して前記表示手段に表示させることを特徴とする車両経路案内装置。
【請求項２】
請求項１に記載した車両経路案内装置において、
前記操作受付手段は、乗員による案内開始操作を受付け、
前記制御手段は、前記現在位置取得手段により取得された車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から前記渋滞情報取得手段により取得された渋滞情報に基づいて探索して前記表示手段に表示させた後に、乗員による案内開始操作を前記操作受付手段により受付けたことに応じて当該経路を案内することを特徴とする車両経路案内装置。
【請求項３】
請求項１又は２に記載した車両経路案内装置において、
前記渋滞情報取得手段は、タクシー車両から送信されたプローブ情報に基づいて渋滞情報を生成する渋滞情報配信ホストから配信された渋滞情報を広域通信網を通じて受信することで、外部から渋滞情報を取得することを特徴とする車両経路案内装置。
【請求項４】
請求項１乃至３の何れかに記載した車両経路案内装置において、
前記制御手段は、利用可能な充電ユニットが属する充電スタンドとして、車両の現在位置から最短時間で到着可能な充電スタンドを特定して乗員に対して通知することを特徴とする車両経路案内装置。
【請求項５】
請求項１乃至３の何れかに記載した車両経路案内装置において、
前記制御手段は、利用可能な充電ユニットが属する充電スタンドとして、車両の現在位置から最短距離で到着可能な充電スタンドを特定して乗員に対して通知することを特徴とする車両経路案内装置。
【請求項６】
請求項１乃至５の何れかに記載した車両経路案内装置と、
電気自動車の充電スタンドにおける充電ユニットの利用可否を示す充電利用可否情報を車両経路案内装置に提供する充電利用可否情報提供手段と、
渋滞情報を車両経路案内装置に提供する渋滞情報提供手段と、を備えたことを特徴とする車両経路案内システム。
【請求項１】
車両の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
前記現在位置取得手段により取得された車両の現在位置から目的地までの経路を探索して表示手段に表示させる制御手段と、
外部から電気自動車の充電スタンドにおける充電ユニットの利用可否を示す充電利用可否情報を取得する充電利用可否情報取得手段と、
外部から渋滞情報を取得する渋滞情報取得手段と、
乗員による充電予約操作を受付ける操作受付手段と、を備え、
前記制御手段は、外部から前記充電利用可否情報取得手段により取得された充電利用可否情報に基づいてバッテリを充電可能な充電ユニットが属する充電スタンドを特定して乗員に対して通知し、乗員による充電予約操作を前記操作受付手段により受付けたことに応じて当該乗員が指定した充電スタンドを目的地として設定し、前記現在位置取得手段により取得された車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から前記渋滞情報取得手段により取得された渋滞情報に基づいて渋滞区間を回避するように探索して前記表示手段に表示させることを特徴とする車両経路案内装置。
【請求項２】
請求項１に記載した車両経路案内装置において、
前記操作受付手段は、乗員による案内開始操作を受付け、
前記制御手段は、前記現在位置取得手段により取得された車両の現在位置から目的地である充電スタンドまでの経路を外部から前記渋滞情報取得手段により取得された渋滞情報に基づいて探索して前記表示手段に表示させた後に、乗員による案内開始操作を前記操作受付手段により受付けたことに応じて当該経路を案内することを特徴とする車両経路案内装置。
【請求項３】
請求項１又は２に記載した車両経路案内装置において、
前記渋滞情報取得手段は、タクシー車両から送信されたプローブ情報に基づいて渋滞情報を生成する渋滞情報配信ホストから配信された渋滞情報を広域通信網を通じて受信することで、外部から渋滞情報を取得することを特徴とする車両経路案内装置。
【請求項４】
請求項１乃至３の何れかに記載した車両経路案内装置において、
前記制御手段は、利用可能な充電ユニットが属する充電スタンドとして、車両の現在位置から最短時間で到着可能な充電スタンドを特定して乗員に対して通知することを特徴とする車両経路案内装置。
【請求項５】
請求項１乃至３の何れかに記載した車両経路案内装置において、
前記制御手段は、利用可能な充電ユニットが属する充電スタンドとして、車両の現在位置から最短距離で到着可能な充電スタンドを特定して乗員に対して通知することを特徴とする車両経路案内装置。
【請求項６】
請求項１乃至５の何れかに記載した車両経路案内装置と、
電気自動車の充電スタンドにおける充電ユニットの利用可否を示す充電利用可否情報を車両経路案内装置に提供する充電利用可否情報提供手段と、
渋滞情報を車両経路案内装置に提供する渋滞情報提供手段と、を備えたことを特徴とする車両経路案内システム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【公開番号】特開２０１１−２０３１７４（Ｐ２０１１−２０３１７４Ａ）
【公開日】平成２３年１０月１３日（２０１１．１０．１３）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−７２２０２（Ｐ２０１０−７２２０２）
【出願日】平成２２年３月２６日（２０１０．３．２６）
【出願人】（０００００４２６０）株式会社デンソー (27,639)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１０月１３日（２０１１．１０．１３）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年３月２６日（２０１０．３．２６）
【出願人】（０００００４２６０）株式会社デンソー (27,639)
【Ｆターム（参考）】
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