説明

車両走行支援システム及び車載走行支援装置

【課題】情報センタから提供された自車両の走行状況に合う情報のみを適正に案内できると共に、同じ種類の情報をむやみに何度も案内することのないようにする。
【解決手段】車両用ナビゲーション装置3の制御装置10は、注意喚起情報に含まれる道路種別が自車両の走行道路種別に該当しないときには、案内事項は非報知対象として決定し、報知しない。さらに最初の注意喚起情報に含まれる道路種別が自車両の走行道路種別に該当するときには、案内事項を報知対象として決定し、2回目以降の注意喚起情報であって、今回の注意喚起情報と前回の注意喚起情報とに含まれる両案内事項が一致し、且つ両道路種別が自車両の走行道路と一致し、さらに今回の注意喚起情報の離脱範囲が前記直前の注意喚起情報の案内範囲に重なるときには、案内事項を非報知対象とし、重ならないときには、案内対象とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報センタからの走行環境などに関する注意喚起情報を報知して走行支援を行う車両走行支援システム及び車載走行支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、車両においては、情報センタとの間で通信を行うシステムがある。情報センタでは、車両から得た情報や、他のインフラ(インターネットや、その他の情報源)から得た情報を、該情報センタで施設情報や、交通情報、さらには注意喚起情報として適宜ユーザー向けに加工し、車両現在地付近で前記各種情報をユーザー(車載端末)に配信する。この配信情報を受けた車載端末では、この情報に基づいて走行支援を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−179393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来では、車両において、前記情報センタから注意喚起情報が提供(送信)されると、この注意喚起情報を取得(受信)した車載端末では、自車両が、その情報で示された案内範囲に接近したときに、一義的に、当該注意喚起情報に含まれる案内事項(例えば「スリップが有ります、注意してください」などの案内事項)を報知(案内)してしまうため、複数の道路が近接するような道路状況で、自車両が走行する道路とは別の道路についての注意喚起情報を取得したときに、自車両の車載端末が、自車両が走行する道路でなくてもその注意喚起情報の案内事項を報知してしまう問題があった。また、同じ種類の注意喚起情報の案内範囲が自車両の走行道路で連続している場合に、その都度情報を同じ案内する問題がある。又、車両が前記指定地区を出入りする度に同じ案内をしてしまう問題もある。
【0005】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、情報センタから注意喚起情報が提供された場合に、自車両の走行状況に合う案内事項のみを適正に報知できると共に、同じ種類の情報をむやみに何度も報知することのない車両走行支援システム及び車載走行支援装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の車両走行支援システムによれば、情報センタの注意喚起情報に、走行に関連する注意を喚起するための案内事項と、当該案内事項が報知される案内範囲と、この案内範囲より大きめに設定された離脱範囲と、道路種別とに関する情報が含まれており、そして、情報センタと通信可能な車載走行支援装置により当該注意喚起情報に基づいて当該注意喚起情報の案内事項を報知対象とするか非報知対象とするかを決定し、報知対象として決定された案内事項を報知手段に報知させる。これにより、情報センタから注意喚起情報が提供された場合に、一義的に報知するのではなく、報知対象とするか非報知対象とするかを決定することで、自車両の走行状況に合う案内事項のみを適正に報知することが可能となると共に、同じ種類の情報をむやみに何度も報知することのないようにすることが可能となる。
【0007】
又、請求項2の車両走行支援システムによれば、前記報知制御手段が、(a)前記情報取得手段により取得した前記注意喚起情報に含まれる道路種別が自車両の走行道路種別に該当しないときには、当該注意喚起情報に含まれる案内事項を非報知対象として決定するので、自車両が走行していない道路についての注意喚起情報を自車両に対する注意喚起情報と誤って認識することがなく、且つ報知することがない。
【0008】
又、請求項3の車両走行支援システムによれば、前記報知制御手段が、(b)任意の注意喚起情報の以前に他の注意喚起情報が無いときであって、当該任意の注意喚起情報に含まれる道路種別が自車両の走行道路種別に該当するときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を報知対象として決定するので、前記注意喚起情報が最初の注意喚起情報であるときには、自車両の走行道路と同じ道路種別の注意喚起情報であれば、案内事項が報知される。この結果、単独の注意喚起情報を取得した場合に自車両の走行道路に合った案内事項を間違いなく報知することができる。
【0009】
又、請求項4の車両走行支援システムによれば、前記報知制御手段が、(c)任意の注意喚起情報の受信以前に他の注意喚起情報が有って、当該任意の注意喚起情報と当該注意喚起情報直前の他の注意喚起情報とに夫々含まれる両案内事項が一致し、且つ両道路種別が自車両の走行道路と一致し、さらに当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲が前記直前の注意喚起情報に含まれる案内範囲に重なるときには、前記案内事項を非報知対象として決定するので、同じ種類の案内事項をむやみに何度も案内することがない。すなわち、複数の注意喚起情報が有って尚且つこれら注意喚起情報が自車両走行道路と同じ道路種別及び同じ案内事項であるときに、仮に、一義的に報知させると、近接した地点で何度も同じ報知をしてしまうが、この発明によれば、当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲が前記直前の注意喚起情報に含まれる案内範囲に重なるときには、ほぼ同じ走行地点での同じ情報とみなして、案内事項を非報知対象として決定し、前記報知手段は報知させないようにしているので、むやみに同じ案内事項を報知することがない。
【0010】
又、請求項5の車両走行支援システムによれば、前記報知制御手段が、(d)任意の注意喚起情報の受信以前に他の注意喚起情報が有って、当該任意の注意喚起情報と当該注意喚起情報直前の他の注意喚起情報とに夫々含まれる両案内事項が一致し、且つ両道路種別が自車両の走行道路と一致する場合であっても、当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲が前記直前の注意喚起情報に含まれる案内範囲に重ならないときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、報知対象として決定するので、複数の注意喚起情報が有って尚且つこれら注意喚起情報が自車両走行道路と同じ道路種別及び同じ案内事項であっても、離れた走行地点での情報とみなして、案内事項を報知対象として決定し、報知させることができる。この場合、離脱範囲を用いて、連続する注意喚起情報が示す走行地点が近くであるか離れているのかを判断することになるので、その遠・近の判断を適正に行い得て、遠い場合での報知、近い場合での非報知を適正に制御できる。
【0011】
請求項6の車両走行支援システムによれば、前記報知制御手段が、(e)自車両が任意の注意喚起情報に含まれる案内範囲を通過し且つ当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲を通過しないうちに当該案内範囲に再進入したときには、当該案内事項を非報知対象として決定するので、自車両がUターンなどして再度同じ案内範囲に進入するときに、その再進入が、自車両が案内範囲からさほど離れない場合の再進入であるときには、同じ案内事項が同じ走行地点でまだ継続しているとみなして、むやみな報知をせずに済み、(f)自車両が任意の注意喚起情報に含まれる案内範囲を通過し且つ当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲を離脱した後に当該案内範囲に再進入したときには、当該案内事項を報知対象として決定するので、前記再進入が、自車両が案内範囲から一旦離れた(離脱範囲を出た)場合の再進入であるときには、同じ案内事項が一旦消失したとみなして報知をし、情報を再認識させることができる。
【0012】
ここで、注意喚起情報に含まれる案内事項には、重要度の高いものもあり、この場合には、その案内事項の報知を一義的に行ったほうが良いものである。
この点、請求項7の車両走行支援システムによれば、前記情報センタが、前記注意喚起情報に、無条件に報知を行わせるための強制報知指令の有無についての情報を含ませることが可能であり、車載走行支援装置の報知制御手段が、(g)当該強制報知指令有りの情報を含む注意喚起情報の案内事項を、一義的に報知対象とするので、重要度の高い案内事項を確実に認識させることができる。
【0013】
請求項8の車両走行支援システムによれば、前記報知制御手段による報知タイミングを、自車両が前記注意喚起情報の前記案内範囲に進入する時点とするため、案内事項を適正タイミングで報知することができる。
請求項9の車両走行支援システムによれば、前記情報センタが、前記注意喚起情報に含まれる離脱範囲を変更可能であるので、案内事項や、走行地形などに応じて離脱範囲を設定でき、利便性に優れる。
請求項10ないし請求項17の車載走行支援装置は、基本的にそれぞれ前記請求項1ないし8と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施例を示す車両走行支援システムの概略構成図
【図2】制御装置の制御内容を示すフローチャート
【図3】具体的説明のための走行模式図(その1)
【図4】具体的説明のための走行模式図(その2)
【図5】具体的説明のための走行模式図(その3)
【図6】具体的説明のための走行模式図(その4)
【図7】具体的説明のための走行模式図(その5)
【図8】具体的説明のための走行模式図(その6)
【図9】具体的説明のための走行模式図(その7)
【図10】具体的説明のための走行模式図(その8)
【図11】具体的説明のための走行模式図(その9)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。図1は、車両走行支援システム1の全体構成についての概略的な機能ブロック図である。この車両走行支援システム1は、情報センタ2と、車両用ナビゲーション装置(車載走行支援装置に相当)2とを含んで構成されている。
【0016】
車両用ナビゲーション装置3は、位置検出器4、地図データ入力部8、操作スイッチ群9、制御装置(報知制御手段に相当)10、外部メモリ11、表示装置12、送受信機13、音声コントローラ14、スピーカ15、音声認識装置16、マイク17、リモコンセンサ18、リモートコントロール端末(以下リモコンと称する)19、データ通信手段20を備えて構成されている。
【0017】
制御装置10は通常のコンピュータとして構成されており、内部には周辺のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示せず)が備えられている。制御装置10は、位置検出器4、地図データ入力部8、操作スイッチ群9、外部メモリ11、表示装置12、送受信機13、音声コントローラ14、スピーカ15、音声認識装置16、リモコンセンサ18から入力された各種情報に基づき、所定の処理(例えば、地図縮尺変更処理、メニュー表示選択処理、目的地設定処理、経路探索実行処理、経路案内開始処理、現在位置修正処理、表示画面変更処理、音量調整処理、報知制御処理等)を実行する。
【0018】
また、制御装置10は、操作スイッチ群9を使ったユーザー指示や、定期時間毎にデータ通信手段20に指示して相互通信が可能な状態にする。
位置検出器4は、ジャイロスコープ5、距離センサ6、及び衛星からの電波に基づいて車両の現在位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機7を有している。これらの各センサ5、6、7は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお精度によっては上述した内の一部で構成してもよく、更にステアリングの回転角センサ、各転動輪の車輪速センサ等を用いてもよい。
【0019】
地図データ入力部8は、記憶媒体(図示せず)が装着され、該記憶媒体に格納されている位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図データ及び目印データを含む各種データを入力するための装置である。記憶媒体としては、そのデータ量からCD−ROMまたはDVD−ROMを用いるのが一般的であるが、メモリカード、HDD等を用いてもよい。前記制御装置10は、前記位置検出器4により検出した自車両位置と、前記地図データとにより、自車両の走行道路の道路種別を判定可能である。
【0020】
操作スイッチ群9は、例えば表示装置12と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等が用いられ、スイッチ操作により制御装置10へ各種機能(例えば、地図縮尺変更、メニュー表示選択、目的地設定、経路探索、経路案内開始、現在位置修正、表示画面変更、音量調整等)の操作指示を行う。また、リモコン19には複数の操作スイッチが設けられ、スイッチ操作によりリモコンセンサ18を介して各種指令信号を制御装置10に入力し、制御装置10に各種機能を実行させる。なお、操作スイッチ群9とリモコン19は、何れのスイッチ操作によっても制御装置10に同じ機能を実行させることが可能である。
【0021】
リモコン19を介してリモコンセンサ18から、あるいは操作スイッチ群9により目的地が設定されると、制御装置10は、位置検出器4により検出された現在位置からその目的地までの最適な経路を自動的に探索して誘導経路を設定し表示する。このような自動的に最適な経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。設定された経路は、地図データ入力部8の情報に基づき表示装置12に表示される表示地図上に位置検出器4により検出された現在位置マークと共に重畳表示される。表示地図には、現在位置、経路のほかに、現在時刻、渋滞情報、注意喚起情報など他の情報表示も付加表示することもできる。
【0022】
外部メモリ11は、HDD等の書き込み可能な大容量記憶装置である。外部メモリ11には大量のデータや電源をOFFしても消去してはいけないデータを記憶したり、頻繁に使用するデータを地図データ入力部8からコピーして利用する等の用途がある。なお、外部メモリ11は、比較的記憶容量の小さいリムーバルなメモリであってもよい。
表示装置12は、報知手段に相当するものであり、ナビゲーションとして地図や目的地選択画面、さらに注意喚起情報の案内事項等を表示により報知するものであって、フルカラー表示が可能なものであり、液晶、有機EL等を用いて構成することができる。
【0023】
送受信機13は、外部(例えばVICS(登録商標)システムなどのインフラ)から提供される交通情報等を受信し、また外部へ車両情報、ユーザー情報等を発信する装置である。外部から受け取った情報は制御装置10で処理する。また必要であれば、その制御装置10で処理した情報を送受信機13から送信することもできる。
【0024】
スピーカ15は、報知手段に相当するものであり、音声コントローラ14から入力された音声出力信号に基づき所定の音声(案内のための音声や画面操作の説明、音声認識結果、注意喚起情報の案内事項等)を外部に報知する。
【0025】
マイク17は、操作者が発声した音声を電気信号として音声認識装置16に入力する。
音声認識装置16は、マイク17を介し発声された操作者の入力音声と、内部に記憶する認識辞書(図示せず)中の語彙データ(比較対象パターン)とを照合し、最も一致度の高いものを認識結果として音声コントローラ14に入力する。
音声コントローラ14は、音声認識装置16を制御すると共に、音声入力のあった操作者に対し、スピーカ15を通じてトークバック出力制御(音声出力)する。また、音声認識装置16の認識結果を制御装置10に入力する処理も行う。
【0026】
制御装置10は、音声認識装置16からの情報に基づき、操作者の発声に対する所定の処理(例えば、地図縮尺変更処理、メニュー表示選択処理、目的地設定処理、経路探索実行処理、経路案内開始処理、現在位置修正処理、表示画面変更処理、音量調整処理等)を実行する。また、制御装置10で処理された経路案内音声情報等は、音声コントローラ14を介してスピーカ15から適宜報知される。
データ通信手段20は、情報取得手段に相当し、相互通信機能を有しており、例えば携帯電話や自動車電話等から構成され、制御装置10に容易に着脱可能なように接続されている。勿論、データ通信手段20を制御装置10に容易に着脱できないように組み込んでもよい。
【0027】
また、データ通信手段20が情報センタ2からの要求を受信した場合にも相互通信が可能な状態になる。また、制御装置10は、データ通信手段20を介して情報要求(文字情報、気象情報、他車情報、施設情報、広告情報など)を要求することにより情報センタ2より情報を得る。
【0028】
情報センタ2は、電話局22を介して通信する回線端末装置23と、文字情報、音楽情報、交通情報、気象情報、他車情報、施設情報、広告情報など必要な情報をコンテンツとして加工するサーバ24と、それらの各情報など必要なデータをコンテンツとして蓄積しておくデータベース25を備えており、電話局22を通じて無線基地局21に接続されており、無線基地局21から車両用ナビゲーション装置1とデータが送受信される。
【0029】
上述の車両用ナビゲーション装置3には、自車両(プローブカー)の各種センサからのセンサ信号、各部の動作状況情報といった車両情報を取得可能であり、これら車両情報や自車両の位置情報などをプローブ情報として情報センタ2に送信するようになっている。また、目的地を設定した場合に、その目的地情報を前記情報センタ2に送信する。
【0030】
情報センタ2は通信によって得た前記プローブ情報をサーバ24によって加工し、種々の走行関連情報をデータベース25に蓄積する。前記加工した走行関連情報には、施設情報や、注意喚起情報(路面情報や天候情報、又、渋滞情報など)などが含まれ、この注意喚起情報には、注意喚起情報内容として、案内事項、道路種別、案内範囲、離脱範囲、強制報知指令有無の情報が含まれている。前記案内事項は、走行に関連する注意を喚起するための事項であり、例えば、スリップ注意とか霧発生視界注意、あるいは渋滞有りなどを示し、案内範囲は、当該案内事項を報知すべき距離範囲を示し、離脱範囲は、当該案内範囲を十分に離脱したと判定できる距離範囲を示す。前記強制報知指令有無は、情報センタ2側で、無条件に報知を行わせる必要があるときに当該強制報知指令を「有り」とし、それ以外では「無し」とする。
【0031】
情報センタ2は車両から案内情報要求が有った場合はサーバ24が必要な注意喚起情報をデータベース25より検索し、回線端末装置23を使用してデータ送信する。
前記道路種別は、例えば、都市間高速道路、都市高速道路、有料道路、国道、県道、一般道に区分されている。
【0032】
前記情報センタ2は、前記注意喚起情報に含まれる離脱範囲を変更可能である。
さて、前記車両走行支援システム1の動作について、図2を参照しながら述べる。車両用ナビゲーション装置3の制御装置10は、例えば定期的(所定時間ごと、もしくは所定走行距離ごと)に情報センタ2に、自車ID、自車位置(緯度、経度、走行中の道路種別を含む)情報などと共に注意喚起情報要求指令を情報センタ2に送信する(ステップS1)。情報センタ2では、この注意喚起情報要求指令を受信すると(ステップT1)、相手車両の走行位置近傍の注意喚起情報を、当該車両の車両用ナビゲーション装置3に送信する(ステップT2)。この注意喚起情報は、1回につき1種類の場合もあるが、複数種類の場合もある。以下の説明では、理解を容易にするために、情報センタが1種類の注意喚起情報を送信した場合について述べるが、複数種類の場合には、各種類の注意喚起情報について同様のことを行うものである。
【0033】
車両用ナビゲーション装置3が当該注意喚起情報を受信すると(ステップS2)、ステップS3に移行して、当該注意喚起情報の道路種別が、自車両が走行している道路種別と同じであるか否かを判断し、同じであると判断されると(「YES」)、ステップS4に移行して当該注意喚起情報に強制報知指令が有るか否かを判断する。強制報知指令が有れば、一義的に、報知対象として決定し(ステップS12)、案内範囲に進入したときに報知する(ステップS13及びステップS14)。
【0034】
ステップS4で強制報知指令が無いと判断されると、ステップS5に移行して、走行開始から最初の注意喚起情報であるか否かを判断する。最初の注意喚起情報であることが判断されると、一義的に、報知対象として決定し(ステップS12)、案内範囲に進入したときに報知する(ステップS13及びステップS14)。
【0035】
ステップS5で最初の注意喚起情報でない(2回目以降)と判断されると、ステップS6に移行して、今回の注意喚起情報の案内範囲が前回の注意喚起情報の案内範囲と異なるか否かを判断し、異なると判断されると、ステップS7に移行し、今回の注意喚起情報に含まれる離脱範囲が前回の注意喚起情報に含まれる案内範囲に一部でも重なっているか否かを判断する。重なっていなければ、ステップS8に移行して、今回の注意喚起情報の案内事項を報知対象として決定し、そして、ステップS9及びステップS10に移行して自車両の進入時に報知する。重なっていれば、ステップS11に移行して、前記案内事項を非報知対象として決定し、報知はしない。
【0036】
ステップS6で、今回の注意喚起情報に含まれる案内範囲が前回の注意喚起情報に含まれる案内範囲と同じ範囲であるときにはステップS15に移行し、自車両が今回の注意喚起情報に含まれる離脱範囲を超えた後の再進入であるか否かを判断し、「YES」であるときには、ステップS16に移行して、今回の注意喚起情報に含まれる案内事項を報知対象として決定し、そして、ステップS17に移行して報知を行い、「NO」であるとき(自車両が今回の注意喚起情報の離脱範囲を超える前の再進入であるとき)には、ステップS18に移行して前記案内事項を非報知対象として決定し、報知はしない。
【0037】
上述の車両用ナビゲーション装置3の制御を具体的な例を示して説明する。まず、図3に示すように、自車両の車両用ナビゲーション装置3が時点t1で、最初の注意喚起情報を取得したとする。この注意喚起情報には次の情報が含まれているものとする。
道路種別は一般道、強制報知指令は無し、案内事項は「スリップ注意地点有り」、案内範囲が地点P1を中心として半径r[km]の範囲、離脱範囲が地点p1を中心として半径rd[km]の範囲。そして、この場合、自車両が走行する走行路の道路種別は一般道とする。
【0038】
この場合、図2のステップS2の「YES」、ステップS3の「YES」、ステップS4の「NO」、ステップS5の「YES」を経て、ステップS12、ステップS13、ステップS14を実行することになり、すなわち、自車両が案内範囲に進入する際に例えば「スリップ注意地点があります」の報知を行う。
【0039】
次に図4に示すように、タイミングt3で次の注意喚起情報を取得したとする。この今回の注意喚起情報は、案内範囲の中心地点が地点P2である(案内範囲が異なる)以外は、前回の注意喚起情報の内容と同じであるとする。さらに、今回の注意喚起情報に含まれる離脱範囲が前回の注意喚起情報に含まれる案内範囲に一部重なっているものとする。
【0040】
この場合、図2のステップS5で「NO」となり、ステップS6で「YES」、ステップS7で「YES」となり、ステップS11の「案内事項を非報知対象として決定」が実行されることになる。すなわち、今回の注意喚起情報の案内範囲に進入したときに報知がなされない。
【0041】
又、図5の場合には、前回の注意喚起情報と今回の注意喚起情報との夫々の案内範囲が相互に離れ、一方の離脱範囲が他方の案内範囲に相互に重なっている場合を示し、又、図6には、前回の注意喚起情報と今回の注意喚起情報との案内範囲が相互に離れ、今回の離脱範囲が前回の案内範囲に重なり、前回の離脱範囲が今回の案内範囲から離れた場合を示しているが、いずれも、今回の離脱範囲が前回の案内範囲に重なる条件を満足しているので、ステップS7で「YES」となり、ステップS11で非報知対象に決定される。なお、図6の場合、今回の離脱範囲が、図5の場合における今回の離脱範囲より、大きく設定されている。
【0042】
又、図7の場合には、今回の離脱範囲が前回の案内範囲に重ならない場合を示しており、この場合には、ステップS7で「NO」となるので、ステップS8で、今回の案内事項が報知対象として決定され、今回の案内範囲の進入時に報知する(ステップS9及びステップS10)ことになる。
【0043】
図8においては、タイミングt3で取得した注意喚起情報に強制報知指定が含まれていた場合を示しており、この場合には、図2のステップS4で「YES」となり、ステップS12、ステップS13、ステップS14が実行されることになる。すなわち、一義的に、今回の案内事項が報知対象として決定され、今回の注意喚起情報の案内範囲に進入したときに報知が行われる。
【0044】
図9には、今回の注意喚起情報に含まれる道路種別が、現在の自車両の走行道路である一般道ではなく、例えば高速道路であった場合を示しており、この場合にはステップS3で「NO」となるので、ステップS11で、今回の案内事項が非報知対象に決定され、今回の注意喚起情報に含まれる案内事項は報知しない。
【0045】
図10には、自車両が前回の案内範囲を通過後Uターンをして、タイミングt3で前回と同じ注意喚起情報を取得した場合を示している。この場合、前回の離脱範囲を超えないうちにUターンしたものとする。この場合、ステップS6で「NO」となり、ステップS15で「NO」となり、ステップS18で、今回の案内事項は、非報知対象に決定され、報知はしないこととなる。
【0046】
図11には、自車両が前回の離脱範囲を超えた後Uターンし、その後のタイミングt3で、前回と同じ注意喚起情報を取得した場合を示し、この場合には、ステップS6で「NO」、ステップS15で「YES」となり、ステップS16で今回の案内事項が報知対象に決定され、ステップS17で報知することとなる。
【0047】
上述した車両走行支援システム1によれば、情報センタ2の注意喚起情報に、走行に関連する注意を喚起するための案内事項と、当該案内事項が報知される案内範囲と、この案内範囲より大きめに設定された離脱範囲と、道路種別とに関する情報が含まれており、そして、情報センタ2と通信可能な車両用ナビゲーション装置3により当該注意喚起情報に基づいて当該注意喚起情報の案内事項を報知対象あるいは非報知対象として決定し、報知対象として決定された案内事項を前記表示装置12及びスピーカ15に報知させる。これにより、情報センタ2から注意喚起情報が提供された場合に、一義的に報知するのではなく、報知対象とするか非報知対象とするかを決定することで、自車両の走行状況に合う案内事項のみを適正に報知することが可能となると共に、同じ種類の情報をむやみに何度も報知することのないようにすることが可能となる。
【0048】
特に、本実施例によれば、車両用ナビゲーション装置3が有する報知制御手段である制御装置10が、(a)情報取得手段に相当する前記データ通信手段20により取得した前記注意喚起情報に含まれる道路種別が自車両の走行道路種別に該当しないときには、当該注意喚起情報に含まれる案内事項を、非報知対象として決定し、スピーカ15及び表示装置12に報知させないので、自車両が走行していない道路についての注意喚起情報を自車両に対する注意喚起情報と誤って認識することがなく、且つ報知することがない。
【0049】
さらに前記制御装置10が、(b)任意(今回)の注意喚起情報の以前に他の注意喚起情報がないときであって、当該任意の注意喚起情報に含まれる道路種別が自車両の走行道路種別に該当するときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を報知対象として決定するので、前記注意喚起情報が最初の注意喚起情報であるときには、自車両の走行道路と同じ道路種別の注意喚起情報であれば、案内事項を報知することになる。この結果、単独の注意喚起情報を取得した場合に自車両の走行道路に合った案内事項を間違いなく報知することができる。
【0050】
さらに前記制御装置10が、(c)任意(今回)の注意喚起情報の受信以前に他の注意喚起情報があって、当該任意(今回)の注意喚起情報と当該注意喚起情報直前(前回)の他の注意喚起情報とに含まれる両案内事項が一致し、且つ両道路種別が自車両の走行道路と一致し、さらに当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲が前記直前の注意喚起情報に含まれる案内範囲に重なるときには前記案内事項を非報知対象として決定するので、同じ種類の情報をむやみに何度も報知することがない。すなわち、複数の注意喚起情報が有って尚且つこれら注意喚起情報が自車両走行道路と同じ道路種別及び同じ案内事項であるときに、一義的に報知させると、近接した地点で何度も同じ報知をしてしまうが、本実施例によれば、当該任意の注意喚起情報の離脱範囲が前記直前の注意喚起情報の案内範囲に重なるときには、ほぼ同じ走行地点での同じ情報とみなして、案内事項を非報知対象として決定し、表示装置12及びスピーカ15に報知させないようにしているので、むやみに同じ案内事項を報知することがない。
【0051】
さらに、本実施例によれば、前記制御装置10が、(d)任意(今回)の注意喚起情報の受信以前に他の注意喚起情報があって、当該任意の注意喚起情報と当該注意喚起情報直前(前回)の他の注意喚起情報とに含まれる両案内事項が一致し、且つ両道路種別が自車両の走行道路と一致する場合であっても、当該任意の注意喚起情報の離脱範囲が前記直前の注意喚起情報の案内範囲に重ならないときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、報知対象として決定するので、複数の注意喚起情報が有って尚且つこれら注意喚起情報が自車両走行道路と同じ道路種別及び同じ案内事項であっても、離れた走行地点での情報とみなして、案内事項を報知対象として決定し、報知させることができる。この場合、離脱範囲を用いて、連続する注意喚起情報が示す走行地点が近くであるか離れているのかを判断することになるので、その遠・近の判断を適正に行い得て、遠い場合での報知、近い場合での非報知を適正に制御できる。
【0052】
又、本実施例によれば、前記制御装置10が、さらに、(e)自車両が任意の注意喚起情報に含まれる案内範囲を通過し且つ当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲を通過しないうちに当該案内範囲に再進入したときには、当該案内事項を非報知対象として決定するので、自車両がUターンなどして再度同じ案内範囲に進入するときに、その再進入が、自車両が案内範囲からさほど離れない場合の再進入であるときには、同じ案内事項が同じ走行地点でまだ継続しているとみなして、むやみな報知をせずに済み、(f)自車両が任意の注意喚起情報に含まれる案内範囲を通過し且つ当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲を離脱した後に当該案内範囲に再進入したときには、当該案内事項を報知対象として決定するので、前記再進入が、自車両が案内範囲から一旦離れた(離脱範囲を出た)場合の再進入であるときには、同じ案内事項が一旦消失したとみなして報知をし、情報を再認識させることができる。
【0053】
又、本実施例によれば、前記情報センタ2が、前記注意喚起情報に、無条件に報知を行わせるための強制報知指令の有無についての情報を含ませることが可能であり、車両用ナビゲーション装置3の制御装置10が、さらに、(g)当該強制報知指令有りの情報を含む注意喚起情報の案内事項を、一義的に報知対象とするので、重要度の高い案内事項を確実に認識させることができる。
【0054】
又、本実施例によれば、報知タイミングを、自車両が前記注意喚起情報の前記案内範囲に進入する時点としたので、案内事項を適正タイミングで報知することができる。
又、上記実施例によれば、前記情報センタ2が、前記注意喚起情報に含まれる離脱範囲を変更可能であるので、案内事項や、走行地形などに応じて離脱範囲を設定でき、利便性に優れる。
【0055】
なお、上記実施例では、車両が目的地設定をしない状態で走行している場合を例示したが、目的地を設定しルートを探索した場合でも適用できるものであり、この場合、探索ルートにおける注意喚起情報を一度に取得しても良いし、走行中に定期的に取得するようにしても良い。また、報知手段としてはスピーカのみでも良い。又、道路種別も上記実施例に限られず、さらに細分化しても良い。
【符号の説明】
【0056】
図面中、1は車両走行支援システム、2は情報センタ、3は車両用ナビゲーション装置(車載走行支援装置)、4は位置検出器、8は地図データ入力部、10は制御装置(報知制御手段)、12は表示装置(報知手段)、15はスピーカ(報知手段)、20はデータ通信手段(情報取得手段)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行に関連する注意を喚起するための案内事項と、当該案内事項が報知される案内範囲と、この案内範囲より大きめに設定された離脱範囲と、道路種別とに関する情報を含む注意喚起情報を送信する情報センタと、
車両に搭載され前記情報センタと通信が可能な車載走行支援装置とを備えた車両走行支援システムであって、
前記車載走行支援装置は、
前記情報センタから前記注意喚起情報を取得する情報取得手段と、
報知手段と、
自車両の走行道路種別と、前記注意喚起情報に含まれる道路種別及び離脱範囲とに応じて、前記注意喚起情報に含まれる案内事項を、報知対象とするか非報知対象とするかを決定し、報知対象として決定された案内事項を、前記報知手段に報知させる報知制御手段とを有することを特徴とする車両走行支援システム。
【請求項2】
前記報知制御手段は、
(a)前記情報取得手段により取得した前記注意喚起情報に含まれる道路種別が自車両の走行道路種別に該当しないときには、当該注意喚起情報に含まれる案内事項を、非報知対象として決定することを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援システム。
【請求項3】
前記報知制御手段は、
(b)任意の注意喚起情報の以前に他の注意喚起情報が無いときであって、当該任意の注意喚起情報に含まれる道路種別が自車両の走行道路種別に該当するときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、報知対象として決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両走行支援システム。
【請求項4】
前記報知制御手段は、
(c)任意の注意喚起情報の受信以前に他の注意喚起情報が有って、当該任意の注意喚起情報と当該注意喚起情報直前の他の注意喚起情報とに含まれる両案内事項が一致し、且つ両道路種別が自車両の走行道路と一致し、さらに当該任意の注意喚起情報の離脱範囲が前記直前の注意喚起情報の案内範囲に重なるときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、非報知対象として決定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両走行支援システム。
【請求項5】
前記報知制御手段は、
(d)任意の注意喚起情報の受信以前に他の注意喚起情報が有って、当該任意の注意喚起情報と当該注意喚起情報直前の他の注意喚起情報とに夫々含まれる両案内事項が一致し、且つ両道路種別が自車両の走行道路と一致する場合であっても、当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲が前記直前の注意喚起情報に含まれる案内範囲に重ならないときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、報知対象として決定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両走行支援システム。
【請求項6】
前記報知制御手段は、
(e)自車両が任意の注意喚起情報に含まれる案内範囲を通過し且つ当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲を通過しないうちに当該案内範囲に再進入したときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、非報知対象として決定し、
(f)自車両が任意の注意喚起情報に含まれる案内範囲を通過し且つ当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲を離脱した後に当該案内範囲に再進入したときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、報知対象として決定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両走行支援システム。
【請求項7】
前記情報センタは、前記注意喚起情報に、無条件に報知を行わせるための強制報知指令有無の情報を含ませることが可能であり、
前記報知制御手段は、(g)当該強制報知指令有りの情報を含む注意喚起情報の案内事項を、一義的に報知対象とすることを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載の車両用走行支援ステム。
【請求項8】
前記報知制御手段による報知タイミングは、自車両が前記注意喚起情報の前記案内範囲に進入する時点であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の車両走行支援システム。
【請求項9】
前記情報センタは、前記注意喚起情報に含まれる離脱範囲を変更可能であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の車両用走行支援ステム。
【請求項10】
車両に搭載され、情報センタからの注意喚起情報に基づいて車両走行を支援する車載走行支援装置であって、
情報センタから提供される、走行に関連する注意を喚起するための案内事項と、当該案内事項が報知される案内範囲と、この案内範囲より大きめに設定された離脱範囲と、道路種別とに関する情報を含む注意喚起情報を取得可能な情報取得手段と、
報知手段と、
自車両の走行道路種別と、前記注意喚起情報に含まれる道路種別及び離脱範囲とに応じて、前記注意喚起情報に含まれる案内事項を、報知対象とするか非報知対象とするかを決定し、報知対象として決定された案内事項を、前記報知手段に報知させる報知制御手段とを備えたことを特徴とする車載走行支援装置。
【請求項11】
前記報知制御手段は、
(a)前記情報取得手段により取得した前記注意喚起情報に含まれる道路種別が自車両の走行道路種別に該当しないときには、当該注意喚起情報に含まれる案内事項を、非報知対象として決定することを特徴とする請求項10に記載の車載走行支援装置。
【請求項12】
前記報知制御手段は、
(b)任意の注意喚起情報の以前に他の注意喚起情報が無いときであって、当該任意の注意喚起情報に含まれる道路種別が自車両の走行道路種別に該当するときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、報知対象として決定することを特徴とする請求項10又は11に記載の車載走行支援装置。
【請求項13】
前記報知制御手段は、
(c)任意の注意喚起情報の受信以前に他の注意喚起情報が有って、当該任意の注意喚起情報と当該注意喚起情報直前の他の注意喚起情報とに含まれる両案内事項が一致し、且つ両道路種別が自車両の走行道路と一致し、さらに当該任意の注意喚起情報の離脱範囲が前記直前の注意喚起情報の案内範囲に重なるときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、非報知対象として決定することを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載の車載走行支援装置。
【請求項14】
前記報知制御手段は、
(d)任意の注意喚起情報の受信以前に他の注意喚起情報が有って、当該任意の注意喚起情報と当該注意喚起情報直前の他の注意喚起情報とに夫々含まれる両案内事項が一致し、且つ両道路種別が自車両の走行道路と一致する場合であっても、当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲が前記直前の注意喚起情報に含まれる案内範囲に重ならないときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、報知対象として決定することを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載の車載走行支援装置。
【請求項15】
前記報知制御手段は、
(e)自車両が任意の注意喚起情報に含まれる案内範囲を通過し且つ当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲を通過しないうちに当該案内範囲に再進入したときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、非報知対象として決定し、
(f)自車両が任意の注意喚起情報に含まれる案内範囲を通過し且つ当該任意の注意喚起情報に含まれる離脱範囲を離脱した後に当該案内範囲に再進入したときには、当該任意の注意喚起情報に含まれる案内事項を、報知対象として決定することを特徴とする請求項10ないし14のいずれかに記載の車載走行支援装置。
【請求項16】
前記注意喚起情報には、さらに、無条件に報知を行わせるための強制報知指令有無の情報が含まれており、前記報知制御手段は、(g)当該強制報知指令有りの情報を含む注意喚起情報の案内事項を、一義的に報知対象とすることを特徴とする請求項11ないし15のいずれかに記載の車載用走行支援装置。
【請求項17】
前記報知制御手段による報知タイミングは、自車両が前記注意喚起情報の前記案内範囲に進入する時点であることを特徴とする請求項10ないし16のいずれかに記載の車両走行支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−257042(P2010−257042A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−103931(P2009−103931)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】