説明

車速制御装置

【課題】ACC制御に依存しすぎないようにするために行われるドライバに対する注意喚起を、当該ドライバの状態に応じて促すことができる車速制御装置を提供する。
【解決手段】本発明の車速制御装置は、車両前方の移動体に電磁波を照射し、当該移動体から反射された反射波を受信することにより上記移動体の移動に関する情報をターゲット情報として算出するターゲット情報算出手段と、上記車両の運転者の顔を撮像し、当該撮像された画像を用いて上記運転者の顔に関する情報を顔情報として算出する顔情報算出手段と、上記ターゲット情報に基づいて上記車両の車速を制御する車速制御手段と、上記車速制御手段によって上記車両が停止するときに上記運転者に対して警告動作を行う警告手段と、上記警告手段が行う上記警告動作の態様を上記顔情報に基づいて変化させる警報変更手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車速制御装置に関し、より具体的には、車両前方の他車両を認識し予め定められた距離を保つように車両の動きを制御する車速制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自車両に搭載されたレーダ装置にて当該自車両の前方を走行する他車両との車間距離を認識して、自車両と他車両との間の距離を一定に保つ制御(以下、ACC(Active Cruise Control)制御と称すことがある)を行うことのできる装置が実用化されてきている。このような装置の一例として、例えば、特許文献1に開示された装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−101822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されている装置は、自車両の運転者(ドライバ)の視線方向が前方方向ではないときは、追従走行制御(上記ACC制御に相当)の作動を停止させるものである。つまり、自車両および当該自車両の前方を走行する他車両が停止している状態から、当該他車両が発進したときに自車両のドライバの視線方向が前方方向ではないときには、追従走行制御を停止させるものである。
【0005】
さらに、上記特許文献1に開示されている装置は、自車両および当該自車両の前方を走行する他車両が停止している状態から、当該他車両が発進したときに自車両のドライバの視線方向が前方方向ではないときには、自車両のドライバに対して、他車両が発進した旨の警告を行うものである。
【0006】
ところで、上記ACC制御は、自車両と他車両との間の距離を一定に保つ制御を行うものであり、例えば、他車両が減速し自車両と当該他車両とが接近すると自車両のブレーキ装置が制御され自車両が減速、または停止するようになっている。なお、一般的に、自車両のブレーキ装置が制御され自車両が減速する際には、ドライバがACC制御に依存しすぎないように、ドライバ自身がブレーキ操作を行うように警報等で促す。また、特に、自車両の走行中に当該自車両と他車両とが接近し、自車両のブレーキ装置が制御され自車両を減速させる制御にドライバが依存することに関してはある程度許容できるが、自車両を停止させたり、当該停止状態を保持する制御にまで依存することは過度の依存であると考えられる。
【0007】
しかしながら、自車両のブレーキ装置が制御され自車両が減速、または停止する際に、ドライバ自身にブレーキ操作を行うよう警報等で促すと、ドライバは煩わしいと感じることがあった。つまり、例えば、他車両が減速し自車両と当該他車両とが接近する度に、ドライバがACC制御に依存しすぎないように(ドライバ自身がブレーキ操作を行うように)警報等が行われると煩わしいと感じることがあった。また、上記特許文献1に開示されている装置では、他車両が減速し自車両と当該他車両とが接近する度に行われる警報等の煩わしさを低減することができない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ACC制御に依存しすぎないようにするために行われるドライバに対する注意喚起を、当該ドライバの状態に応じて促すことができる車速制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。すなわち第1の発明は、車両前方の移動体を認識し当該移動体と前記車両とが予め定められた距離を保つように前記車両の車速を制御する車速制御装置である。上記車速制御装置は、車両前方の移動体に電磁波を照射し、当該移動体から反射された反射波を受信することにより上記移動体の移動に関する情報をターゲット情報として算出するターゲット情報算出手段と、上記車両の運転者の顔を撮像し、当該撮像された画像を用いて上記運転者の顔に関する情報を顔情報として算出する顔情報算出手段と、上記ターゲット情報に基づいて上記車両の車速を制御する車速制御手段と、上記車速制御手段によって上記車両が停止するときに上記運転者に対して警告動作を行う警告手段と、上記警告手段が行う上記警告動作の態様を上記顔情報に基づいて変化させる警報変更手段とを備える。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記顔情報算出手段は、撮像方向を基準とした当該運転者の顔向き角度を前記顔情報として算出する。上記警告変更手段は、上記運転者の顔向き角度が閾値角度内であるか否かによって上記警告手段が行う上記警告動作の態様を変化させることを特徴とする。
【0011】
第3の発明は、上記第2の発明において、上記警告変更手段は、上記運転者の顔向き角度が上記閾値角度内である場合には上記警告手段に上記警告動作を行わせないことを特徴とする。
【0012】
第4の発明は、上記第2の発明において、上記車速制御手段は、上記車両に備わっているブレーキ装置を制御することによって上記車両の車速を制御する。また、上記運転者の顔向き角度が上記閾値角度内であるか否かによって、上記車速制御手段が行う上記ブレーキ装置に対する制御を変化させる制御変更手段をさらに備える。
【0013】
第5の発明は、上記第4の発明において、上記制御変更手段は、上記運転者の顔向き角度が上記閾値角度内であった場合は第1の制御を上記車速制御手段に対して行い、上記運転者の顔向き角度が上記閾値角度外であった場合は上記第1の制御とは異なる第2の制御を上記車速制御手段に対して行うことを特徴とする。
【0014】
第6の発明は、上記第5の発明において、上記制御変更手段が上記車速制御手段に対して行う上記第1の制御および上記第2の制御は、上記ブレーキ装置による上記車両の停止状態を解除する制御であり、上記第1の制御より上記第2の制御が急調であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
上記第1の発明によれば、ドライバの状態に応じて、ACC制御に依存しすぎないようにするための注意を促すことができる車速制御装置を提供することができる。つまり、ドライバの顔の状態、より具体的には、ドライバの顔向きや閉眼状態に応じて当該ドライバに対する注意の態様を変化させる。従って、例えば、ドライバが正面を向いている場合に注意を促されることによる煩わしさを低減することができる。一方、ドライバがわき見をしている場合等で注意を促すことが必要とされる場面では、注意を促すこともできる。
【0016】
上記第2の発明によれば、ドライバの顔向き角度に応じてドライバに対する注意の態様を変化させることができる。
【0017】
上記第3の発明によれば、警告変更手段は、ドライバの顔向き角度が閾値角度内である場合には警告手段に警告動作を行わせないので、例えば、ドライバが正面を向いている場合に注意を促されることによる煩わしさを、より低減することができる。
【0018】
上記第4の発明によれば、ドライバの顔向き角度に応じてブレーキ装置に対する制御を変化させるので、車両に備わっているブレーキ装置を用いてもドライバに対して注意を促すことができる。
【0019】
上記第5の発明によれば、ドライバの状態に応じて異なるブレーキ制御を行うことができる。
【0020】
上記第6の発明によれば、ブレーキ装置による停止保持を急調に行うので、ドライバに注意喚起を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る車速制御装置の構成の一例を示したブロック図
【図2】レーダクルーズECU1、ブレーキECU2、およびドライバモニタECU3において行われる処理の一例を示したフローチャート
【図3】図2のステップS25における処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る車速制御装置の構成および動作について説明する。なお、本実施形態では、当該車速制御装置が乗用車(以下、単に自車両mvと称す)に設置された場合を想定して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る車速制御装置の構成の一例を示したブロック図である。
【0023】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る車速制御装置は、レーダクルーズECU(Electric Control Unit)1、ブレーキECU(Electric Control Unit)2、ドライバモニタECU(Electric Control Unit)3とを備えており、各ECUは、車内LAN等によって接続されている。
【0024】
また、上記レーダクルーズECU1には、レーダ装置4、警告装置5、ブレーキペダル(自車両mvのドライバがブレーキペダルを踏んだことを示す情報を出力できる装置)6等が接続されている。また、ブレーキECU2には車速センサ7、ブレーキ装置8等が接続されており、ドライバモニタECU3にはカメラ9等が接続されている。
【0025】
レーダクルーズECU1は、典型的には中央演算装置や読み書き可能な記憶媒体等を備えるマイクロコンピューターである。上記レーダクルーズECU1は、自車両mvの車速を一定に保ったり、後述するレーダ装置4から出力される情報を用いて、自車両mvと当該自車両mvの前方を走行している他車両と適切な車間距離を保ったりする制御を行う。
【0026】
具体的には、レーダクルーズECU1は、後述するレーダ装置4から取得した信号を用いて、自車両mvに対するターゲット、つまり当該自車両mvの前方を走行している他車両の位置、速度、距離等のターゲット情報を算出する。例えば、レーダクルーズECU1は、レーダ装置4が照射した電磁波と受信した反射波との和および差や送受信タイミング等を用いて、レーダ装置4に対するターゲットの相対距離、相対速度、および相対位置等をターゲット情報として算出する。そして、レーダクルーズECU1は、当該ターゲット情報に基づいて、ブレーキECU3に指示しブレーキ装置8によって、自動的に自車両mvのブレーキ制御を行う。なお、レーダ装置4およびレーダクルーズECU1は、請求項に記載のターゲット情報算出手段に相当し、レーダクルーズECU1は、車速制御手段、警報変更手段の一例にそれぞれ相当する。
【0027】
上記レーダ装置4は、自車両mvの所定の位置(例えば、自車両mvの前部の中央)に設置され、自車両mvの外側に向けて電磁波を照射し、自車両mv前方の周囲を監視する。
【0028】
上記警告装置5は、各種情報を音声や表示等で自車両mvのドライバに提供するものである。具体的には、警告装置5は、レーダクルーズECU1からの指示に応じた警告や情報をドライバに報知する。また、警告装置7は、具体的には、自車両mvに備わっている警告灯、液晶ディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ(Head-Up Display)、スピーカー等である。なお、警告装置5は、請求項に記載の警告手段の一例に相当する。
【0029】
上記ブレーキペダル6とは、具体的には、自車両mvのドライバがフットブレーキペダルを踏んだことを示す情報を取得し、レーダクルーズECU1に出力可能な、例えば、自車両mvのフットブレーキペダルに設置されたセンサ等である。
【0030】
なお、レーダクルーズECU1が、上記ターゲット情報に基づいて、ブレーキECU2に指示しブレーキ装置8によって、自動的に自車両mvのブレーキ制御を行ったり、上記ターゲット情報に基づいて、自車両mvと当該自車両mvの前方を走行している他車両との距離が予め定められた距離を下回った場合、警告装置5により自車両mvのドライバに警告を行ったりする制御のことを、以下、衝突防止制御と称すことがある。
【0031】
次に、ブレーキECU2について説明する。上記ブレーキECU2は、典型的には中央演算装置や読み書き可能な記憶媒体等を備えるマイクロコンピューターである。上記ブレーキECU2は、自車両mvのマスターシリンダやディスクブレーキにおける油圧や空気圧等を制御する。なお、ブレーキECU2は、請求項に記載の車速制御手段の一例に相当する。
【0032】
また、上述したようにブレーキECU2には、車速センサ7が接続されており、当該車速センサ7は、自車両mvの走行速度を検出する。さらに、上述したようにブレーキECU2には、ブレーキ装置8が接続されている。なお、本説明において、ブレーキ装置8とは、自車両mvに搭載されている、ブレーキブースター(倍力装置)、マスターシリンダ、ブレーキホース等を含む、当該自車両mvの減速、停止を行うための装置の総称としている。
【0033】
ここで、レーダクルーズECU1が行う上記衝突防止制御について、具体的に説明する。
【0034】
一般的に、上記衝突防止制御とは、レーダクルーズECU1はレーダ装置4から得られる情報に基づいて、自車両mvと当該自車両mvの前方を走行している他車両との間の距離を一定に保つ制御を行う。また、レーダクルーズECU1は、自車両mvと当該自車両mvの前方を走行している速度の遅い他車両とが接近し、自車両mvと当該他車両とが接触する可能性があると判断した場合、自車両mvのドライバに対して警告装置5を介して警告を行ったり、ブレーキECU2に指示しブレーキ装置8を制御し自車両mvのスピードを自動的に減速させたりする。なお、レーダクルーズECU1が行う、このような制御を、以下、ACC(Active Cruise Control)制御と称すことがある。
【0035】
なお、上記衝突防止制御には、上述したACC制御だけではなく、例えば、レーダクルーズECU1は、レーダ装置4から得られる情報に基づいて、物体(他車両や路側物など)と自車両mvとが衝突する危険があるか否かを判断したり、当該物体との衝突の危険性が高い場合にドライバに対して警告等を行ったり、自車両mvに備わったブレーキ装置8を制御してドライバが行うブレーキ操作をアシストしたりする、いわゆる衝突回避制御も含まれる。なお、レーダクルーズECU1は、当該物体と自車両mvとの衝突は避けられないと判断した場合に、シートベルト(図示せず)を巻き取ったり、シートを駆動させたりすることにより、自車両mvの乗員の拘束性を高め、衝突被害を低減する、いわゆる衝突被害低減制御も含まれる。このような制御をPCS(Pre-Clash Safety)制御と称すことがある。
【0036】
例えば、上記ACC制御について、自車両mvと当該自車両mvの前方を走行している他車両とが、ともに30km/hで走行してたと仮に想定し、その後、当該自車両mvの前方を走行している他車両が何らかの理由で減速したとする。なお、以下の説明において、自車両mvの前方を走行している他車両を単に先行車両と称すことがある。このとき、自車両mvが先行車両に接近しすぎた場合、レーダクルーズECU1は、ブレーキECU2に指示しブレーキ装置8を制御し、自動的に自車両mvの速度を減速させたり、または停止させたりする。なお、上記ACC制御により、自動的に自車両mvを停止させ、自車両mvの停止状態が継続している状態を、以下、単に停止保持と称すことがある。
【0037】
なお、上記ACC制御は、自車両mvを運転するドライバの安全なドライビングを支援するものであり、例えば、上述したような例の場合においてもドライバ自身がブレーキ操作を行って自車両mvが先行車両に接近しすぎないようにしたり、ブレーキ装置8により自動的に自車両mvが停止保持されている状態(ブレーキ装置8の制御により自車両mvは停止)でもドライバ自身がブレーキを踏んで自車両mvを停止させたりすることが望まれる。
【0038】
ところが、例えば、自車両mvのドライバがわき見やよそ見をしていた場合、自車両mvのドライバは接近してくる先行車両に気付かないことも考えられる。そのため、本実施形態に係る車速制御装置は、ドライバモニタECU3等を備え、詳細は後述するが、当該ドライバモニタECU3から得られる情報により、レーダクルーズECU1は、後述する各種制御を行うものである。
【0039】
図1の説明に戻って、上記ドライバモニタECU3は、典型的には中央演算装置や読み書き可能な記憶媒体等を備えるマイクロコンピューターである。ドライバモニタECU3は、カメラ9が撮像した画像を処理し、ドライバの顔に関する情報(具体的には、ドライバの顔向き、閉眼時間、閉眼時刻など)を生成し、当該情報をレーダクルーズECU1に出力する。
【0040】
カメラ9は、例えばCCDカメラ、CMOSカメラ、赤外線カメラ等である。カメラ9は、運転席に着席したドライバの顔を撮像するため、例えば、ステアリングコラム上に設置される。そして、カメラ9は、例えば所定時間間隔でドライバの顔を撮像し、当該撮像した画像をドライバモニタECU3へ出力する。
【0041】
図2は、本実施形態に係る車速制御装置のレーダクルーズECU1、ブレーキECU2、およびドライバモニタECU3において行われる処理の一例を示したフローチャートである。
【0042】
なお、図2に示したフローチャートに示される処理は、レーダクルーズECU1、ブレーキECU2、およびドライバモニタECU3内にそれぞれ備わった図示しない記憶部に記憶されている所定のプログラムを実行することにより行われる。また、図2に示すフローチャートに示す処理は、車速制御装置の電源がON(例えば、車速制御装置が搭載された自車両mvのイグニッションスイッチがON)されることによって開始され、OFFされることによって終了する。なお、イグニッションスイッチは、以下IGと略す。
【0043】
ステップS21において、レーダクルーズECU1は、自車両mvのIGがONであるか否かを判断する。そして、IGがONであると判断した場合(YES)、次のステップS22に処理を進める。一方、レーダクルーズECU1は、自車両mvのIGがONではない、つまりIGがOFFであると判断した場合(NO)、当該フローチャートでの処理を終了する。
【0044】
ステップS22においてレーダクルーズECU1は、衝突防止制御、特にACC制御を行うか否かを判断する。そして、レーダクルーズECU1は、当該ステップS22の判断を肯定した場合(YES)、次のステップS23に処理を進める。一方、レーダクルーズECU1は、当該ステップS22の判断を否定した場合(NO)、上記ステップS21に処理を戻す。なお、当該ステップS22の判断は、例えば、上記自車両mvのユーザーが当該自車車両mvに備わったスイッチ(ACC制御を実行(開始)または停止させるためのスイッチ)などを押すことによって得られる情報等により判断することができる。
【0045】
より具体的には、例えば、上記ACC制御スイッチが、ドライバによって押下されていることを示す情報をレーダクルーズECU1が得た場合、当該レーダクルーズECU1は当該ステップS22の判断を肯定してもよい。なお、当該ステップS22の判断が肯定(YES)された場合、自車両mvに対して上記ACC制御が行われることになる。
【0046】
次のステップS23の説明に進んで、レーダクルーズECU1は、車両情報を取得する。具体的には、レーダクルーズECU1は、レーダ装置4から信号を取得し、また車速センサ7から出力される自車両mvの車速をブレーキECU2から取得する。そして、レーダクルーズECU1は、次のステップS24に処理を進める。
【0047】
ステップS24において、レーダクルーズECU1は、自車両mvは停止直前であるか否かを判断する。そして、当該ステップS24の判断を肯定した場合(YES)、次のステップS25に処理を進める。一方、レーダクルーズECU1は、当該ステップS24での判断を否定した場合(NO)、上記ステップS23に処理を戻す。なお、当該ステップS24での判断を具体的に説明すると、上記車両停止直前とは、例えば、ブレーキECU3の指示によりブレーキ装置8によって、自動的に自車両mvのブレーキ制御がされ、当該自車両mvが停止しようとしている状況のことである。より具体的には、本説明での停止直前とは、自車両mvの車速が0km/h(停止状態)ではなく、自車両mvが減速し、まさに停止しようとしている(例えば、車速5km/h程度)状況である。
【0048】
また、上記ステップS24の判断が肯定される具体的な場面として、例えば、レーダ装置4から出力される情報により、レーダクルーズECU1が自車両mvは先行車両に接近しすぎていると判断し、ブレーキECU3に指示しブレーキ装置8によって、自動的に自車両mvのブレーキ制御が行われて、自車両mvが減速または停止しようとしている場合などが挙げられる。
【0049】
なお、レーダクルーズECU1は、当該ステップS24の判断を先行車両との関係において判断してもよい。例えば、レーダクルーズECU1は、レーダ装置4から得られる情報に基づき、つまり、自車両mvと他車両との相対距離、相対速度、および相対位置等に基づき、自車両mvと先行車両との間の距離が一定に保たれているか、先行車両に接近しすぎているか否かを判断する。つまり、例えば、先行車両が減速し自車両mvに接近しそうになった後、当該先行車両が加速した場合、自車両mvと先行車両との間の距離が一定に保たれるようになることも考えられる。従って、自車両mvが減速し、まさに停止しようとしている状況であっても、当該先行車両が加速した場合等、この場合は、レーダクルーズECU1は、当該ステップS24での判断を否定(NO)してもよい。
【0050】
ステップS25の説明に進んで、ここでドライバモニタECU3は、画像処理を行う。以下、図3を参照して、当該ステップS25での画像処理について説明する。図3は、図2のステップS25における処理の一例を示すフローチャートである。
【0051】
まず、図3のステップS31において、ドライバモニタECU3は、カメラ9が撮像した画像を取得する。そして、ドライバモニタECU3は、次のステップS32に処理を進める。
【0052】
ステップS32において、ドライバモニタECU3は、カメラ9が撮像した画像におけるドライバの顔幅を検出する。具体的には、ドライバモニタECU3は、例えば、公知のソーベルオペレータを用いたエッジ抽出処理によって、上記画像中においてドライバの顔の輪郭部分を探索して顔幅を検出する。そして、ドライバモニタECU3は、次のステップS33に処理を進める。
【0053】
ステップS33において、ドライバモニタECU3は、上記ステップS32で検出した顔幅を用いて、カメラ9が撮像した画像においてドライバの目、鼻、口(以下、顔部品と称す)の位置を推定する。例えば、ドライバモニタECU3は、ステップS32で検出した顔幅を示すデータと、当該ドライバモニタECU3の記憶部(図示せず)に格納されている顔情報(テンプレート画像等)とを用いて、上記画像内において各顔部品が存在していると予想される範囲を設定する。
【0054】
そして、ドライバモニタECU3は、設定された範囲内の画像に対してエッジラインを抽出する処理を行い、ドライバモニタECU3の記憶部に格納されている各顔部品のテンプレート画像を用いて、上記エッジラインが抽出された画像に対してパターンマッチングを行い、各顔部品の位置を推定して、次のステップS34に処理を進める。
【0055】
ステップS34において、ドライバモニタECU3は、顔の中心線を求める。処理の一例として、ドライバモニタECU3は、上記ステップS33で推定した目、鼻、口の位置に基づいて、上記画像中における顔の中心線を求める。そして、ドライバモニタECU3は、次のステップS35に処理を進める。
【0056】
ステップS35において、ドライバモニタECU3は、ドライバの顔向き角度θRまたはθLを算出し、当該算出結果をレーダクルーズECU1に出力し図3に示すフローチャートの処理を終了する。
【0057】
なお、ドライバの顔向き角度について説明すると、まず、ドライバの頭部は頭頂部を上面とする円柱形状を成しているものとみなす。そして、ドライバの顔は円柱状の頭部の中心線を中心に回転するものとする。ここで、ドライバの顔向き角度をθとし、カメラ9に対して正面を向いた状態をθ=0°とする。そして、ドライバモニタECU3は、カメラ9に対して、ドライバが右を向くと顔向き角度θRとして算出し、左を向くと顔向き角度θLとして算出する。なお、顔向き角度θRおよびθLは、カメラ9の光軸(図示せず)を基準にして設定される。
【0058】
そして、ドライバが上記自車両mvの運転席に着席した状態で上記自車両mv前方右側を向くほど顔向き角度θRの値は大きくなり、左側を向くほど顔向き角度θLの値は大きくなる。なお、上述の顔向き角度を算出する手法は一例であり、顔向き角度を算出する手法は上記の例に限らず、従来知られている手法を用いて構わない。
【0059】
図2のフローチャートの説明に戻って、図2のステップS26において、レーダクルーズECU1は、ドライバモニタECU3から出力された、ドライバの顔向き角度θRまたはθLを参照し、ドライバの顔向きは正面か否かを判断する。そして、当該ステップS26の判断を肯定した場合(YES)、ステップS27に処理を進める。一方、レーダクルーズECU1は、当該ステップS26での判断を否定した場合(NO)、ステップS28に処理を進める。
【0060】
以下、当該ステップS26での判断について、具体的に説明する。上述したように、ドライバが自車両mv前方右側を向くほど顔向き角度θRの値は大きくなり、左側を向くほど顔向き角度θLの値は大きくなる。つまり、角度θRおよびθLの値が大きくなればなるほど、ドライバは正面を向いていない、言い換えると、わき見やよそ見をしている可能性が高いと考えられる。そこで、例えば、閾値の角度として角度ΘR、およびΘLをそれぞれ設定する。
【0061】
そして、ドライバの顔向き角度θRおよびθLが上記各閾値の角度から外れた場合、つまりθR>ΘRまたはθL>ΘLである場合、ドライバは、わき見やよそ見をしている、言い換えるとドライバの顔向きは正面ではないと判断する。より具体的には、例えば、閾値の角度の値、つまり角度ΘRおよびΘLの値としてそれぞれ、ΘR=20°、ΘL=20°と仮に設定したとする。そして、ドライバモニタECU3から出力されたドライバの顔向き角度θRの値が、θR=25°であった場合や、ドライバの顔向き角度θLの値がθR=30°であった場合、ドライバの顔向きは正面ではない(上記ステップS26でNO)と判断される。
【0062】
上記ステップS26においてドライバの顔向きは正面ではないと判断された次のステップS28において、レーダクルーズECU1は、警告装置5に指示し、各種情報を音声や表示等で自車両mvのドライバに警告を行い、ドライバに正面を向くよう促す。なお、ドライバがブレーキ操作を行うまで、および/またはACC制御が解除されるまで、ドライバに対する警告を継続してもよい。
【0063】
さらに、上述した例では、ドライバの顔向きは正面ではないと判断された場合のみ、レーダクルーズECU1は、警告装置5に指示し、各種情報を音声や表示等で自車両mvのドライバに警告を行った。しかしながら、これに限らず、例えば、ステップS26が判断を肯定した場合(YES)でも、警告を行ってもよい。つまり、ドライバは、自車両mvが先行車両に接近していると認識しブレーキを行うつもりでいるが、当該ドライバ自身のブレーキ操作をより促すため、警告を行ってもよい。なお、この場合の警告は、上記ステップS28での警告と異なる警告であるのが好ましい。すなわち、この場合の警告は、ドライバは正面を向いており、自車両mvが先行車両に接近しているとを十分認識していると考えられるため、上記ステップS28での警告と比べてドライバが煩わしさを感じることのない、例えば、音程、音量、警告のタイミング等を変更した警告にすればよい。
【0064】
上記ステップS26においてドライバの顔向きは正面であると判断された次のステップS27において、レーダクルーズECU1は、例えば、自車両mvのフットブレーキペダル6に設置されたセンサ等から情報を取得し、自車両mvのドライバがフットブレーキペダルを踏んだか否かを判断する。言い換えると、レーダクルーズECU1は、当該ステップS27において、ドライバによってブレーキ操作は行われた否かを判断する。そして、レーダクルーズECU1は、当該ステップS27の判断を肯定した場合(YES)、ステップS21に処理を進める。一方、レーダクルーズECU1は、当該ステップS27の判断を否定した場合(NO)、ステップS29に処理を進める。
【0065】
なお、レーダクルーズECU1が当該ステップS27の判断を肯定した場合とは、例えば、ドライバが自車両mvが先行車両に接近していると感じブレーキを行ったり、ドライバがわき見やよそ見をしており自車両mvが先行車両に接近していることに気付かなかったが、上記ステップS28の警告によりドライバが正面を向き、自車両mvが先行車両に接近していると感じブレーキを行ったりした場合等が考えられる。
【0066】
このように、自車両mvが先行車両に接近しており、ドライバが正面を向いている場合、警告はされることがない。つまり、当該ドライバは、自車両mvが先行車両に接近していると認識しブレーキを行うつもりでいるのに、上記警告による煩わしさ感じることがなくなる。一方で、ドライバがわき見やよそ見をしており自車両mvが先行車両に接近してる場合には上記警告がされるので、安全なドライビングを支援することができる。
【0067】
なお、上記ステップS26において、レーダクルーズECU1は、ドライバの顔向きは正面であるか否かを判断したがこれに限られない。例えば、ドライバが先行車両に接近していることに気付かなかったが、上記ステップS28の警告によりドライバが正面に気づき、自車両mvが先行車両に接近していると感じブレーキを行う場面は、当該ドライバが正面を向いていない場合に限られない。例えば、ドライバの顔向きは正面ではあるが、ドライバが居眠りをしている場合(目を閉じている場合)、先行車両に接近していることに気付かず、上記ステップS28の警告によりドライバが気づき、自車両mvが先行車両に接近していると感じブレーキを行うことも考えられる。
【0068】
そこで、レーダクルーズECU1は、ドライバの顔向きは正面であるか否かの判断に加え、例えば、ドライバの目の開度、つまりドライバの上瞼と下瞼との距離は、予め定められた距離以上であるか否かの判断を加えてもよい。
【0069】
なお、ドライバモニタECU3が、カメラ9が撮像した画像からドライバの上瞼と下瞼との距離を算出する方法は、既知の手法を用いても構わないが例えば、以下の方法がある。
【0070】
ドライバモニタECU3は、検出した顔幅を用いて、ドライバの目の位置を推定した後、パターンマッチングなどにより上瞼および下瞼を検出し、当該上瞼と下瞼との距離を算出する。そして、レーダクルーズECU1は、上瞼と下瞼との距離は予め定められた距離以上であるか否かを判断すればよい。そして、ドライバモニタECU3は、ドライバの上瞼と下瞼との距離が予め定められた距離に満たなかった場合、例えば、ドライバが居眠りをしている(目を閉じている)として、上記ステップS28の警告を行ってもよい。
【0071】
図2のフローチャートの説明に戻って、上記ステップS27においてドライバによってブレーキ操作は行われなかったと判断された次のステップS29において、レーダクルーズECU1は、自車両mvは停止したか否かを判断する。具体的には、レーダクルーズECU1は、例えば、車速センサ7から出力される自車両mvの車速をブレーキECU2から取得し、自車両mvは停止したか否かを判断する。そして、レーダクルーズECU1は、当該ステップS29の判断を肯定した場合(YES)、ステップS210に処理を進める。なお、上述したように、上記ステップS29における具体的な場面としては、ドライバによるブレーキ操作は行われておらず、具体的には、ACC制御により、レーダクルーズECU1は、ブレーキECU2に指示しブレーキ装置8を制御し、自動的に自車両mvを停止させた場合である。
【0072】
一方、レーダクルーズECU1は、当該ステップS29の判断を否定した場合(NO)、ステップS27に処理を戻す。
【0073】
なお、図2のフローチャートへの図示は省略したが、レーダクルーズECU1は、上記ステップS29での判断を肯定(YES)した後、および否定(NO)した後に、再び警告(例えば上記ステップS28と同様の警告)を行ってもよい。このようにすれば、例えば、ドライバがわき見やよそ見をしている場合でも警告によりドライバが正面を向いたり、ドライバ自身がブレーキ操作を行ったりすることが期待される。
【0074】
ステップS210において、レーダクルーズECU1は、ドライバモニタECU3から出力された、ドライバの顔向き角度θRまたはθLを参照し、ドライバの顔向きは正面か否かを判断する。そして、当該ステップS210の判断を肯定した場合(YES)、ステップS211に処理を進める。一方、レーダクルーズECU1は、当該ステップS210での判断を否定した場合(NO)、ステップS212に処理を進める。なお、当該ステップS210での処理等については、上記ステップS26において説明したので省略する。
【0075】
なお、当該ステップS210においても、上述したような、ドライバの目の開度、つまりドライバの上瞼と下瞼との距離は、予め定められた距離以上であるか否かの判断を加えてもよい。
【0076】
次に、レーダクルーズECU1はブレーキECU2に指示し、当該ブレーキECU2によってブレーキ装置8が制御される。具体的には、これまでの処理においてACC制御により、自車両mvは停止しているが、ステップS210以後の処理は、当該ステップS210での判断によって、つまり、ドライバの顔向きは正面か否かによって、ブレーキ装置8の停止保持の解除動作が異なる。
【0077】
ここで、上記ステップS210においてレーダクルーズECU1によってドライバの顔向きは正面であったと判断された場合におけるブレーキ装置8の動作をブレーキ解除(A)(ステップS211)と称す。一方、上記ステップS210においてレーダクルーズECU1によってドライバの顔向きは正面ではなかった判断された場合におけるブレーキ装置8の動作をブレーキ解除(B)(ステップS212)と称す。以下、レーダクルーズECU1によって指示さたブレーキECU2が行うブレーキ装置8の制御、つまり、上記ブレーキ解除(A)およびブレーキ解除(B)について説明する。
【0078】
まず、上記ブレーキ解除(A)について説明する。上述したように、上記ブレーキ解除(A)は、ステップS210において、ドライバの顔向きは正面であった場合の次に行われる処理である。そのため、ドライバは、自車両mvが先行車両に接近していると認識し、ドライバ自身がブレーキ操作を行うと想定されるので、ブレーキ解除(A)では、ブレーキ装置8が行っている停止保持をゆるやかに解除する。
【0079】
一方、上記ブレーキ解除(B)は、ステップS210において、ドライバの顔向きは正面ではなかった場合の次に行われる処理である。そのため、ドライバは、自車両mvが先行車両に接近していると認識していない可能性があるため、上記ブレーキ解除(B)は、上記ブレーキ解除(A)と比べてブレーキ装置8が行っている停止保持を急調に解除する。これによっても、ドライバに注意喚起を促すことができる。
【0080】
図2の説明に戻って、ステップS213において、レーダクルーズECU1は、自車両mvのIGがOFFされたか否かを判断する。そして、IGがOFFであると判断した場合(YES)、当該フローチャートでの処理を終了する。一方、レーダクルーズECU1は、自車両mvのIGがOFFされていないと判断した場合(NO)、上記ステップS22に処理を戻す。
【0081】
このように、本実施形態に係る車速制御装置によれば、ドライバの顔の状態、より具体的には、ドライバの顔向きや閉眼状態に応じて当該ドライバに対する注意の態様を変化させることができる。従って、例えば、ドライバが正面を向いている場合に注意を促されることによる煩わしさを低減することができる。一方、ドライバがわき見をしている場合等で注意を促すことが必要とされる場面では、注意を促すこともできる。
【0082】
さらに、本実施形態に係る車速制御装置によれば、ブレーキ装置8による停止保持が解除されるときに、ドライバの状態に応じて当該解除の方法が異なる。具体的には、ドライバがわき見をしている場合等で注意を促すことが必要とされる場面では、ブレーキ装置8による停止保持を急調に行うので、ドライバに注意喚起を促すことができる。また、自動的に自車両mvを減速させた後の停止保持を一定時間維持できないようなブレーキ装置の場合、当該停止保持を解除しなければならないことがある。しかしながら、本実施形態に係る車速制御装置によれば、このようなブレーキ装置が搭載されている自車両mvであっても、ドライバの状態に応じて当該解除の方法を異ならせることにより、ドライバに注意を促すことが必要とされる場面では、注意を促すこともできる。
【0083】
上記実施形態で説明した態様は、単に具体例を示すものであり、本願発明の技術的範囲を何ら限定するものではない。よって、本願の効果を奏する範囲において、任意の構成を採用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明に係る車速制御装置は、車両前方の他車両を認識し予め定められた距離を保つように車両の動きを制御する車速制御装置等に有用である。
【符号の説明】
【0085】
1…レーダクルーズECU
2…ブレーキECU
3…ドライバモニタECU
4…レーダ装置
5…警告装置
6…ブレーキペダル
7…車速センサ
8…ブレーキ装置
9…カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前方の移動体を認識し当該移動体と前記車両とが予め定められた距離を保つように前記車両の車速を制御する車速制御装置であって、
前記車両前方の移動体に電磁波を照射し、当該移動体から反射された反射波を受信することにより前記移動体の移動に関する情報をターゲット情報として算出するターゲット情報算出手段と、
前記車両の運転者の顔を撮像し、当該撮像された画像を用いて前記運転者の顔に関する情報を顔情報として算出する顔情報算出手段と、
前記ターゲット情報に基づいて前記車両の車速を制御する車速制御手段と、
前記車速制御手段によって前記車両が停止するときに前記運転者に対して警告動作を行う警告手段と、
前記警告手段が行う前記警告動作の態様を前記顔情報に基づいて変化させる警告変更手段とを備える、車速制御装置。
【請求項2】
前記顔情報算出手段は、撮像方向を基準とした当該運転者の顔向き角度を前記顔情報として算出し、
前記警告変更手段は、前記運転者の顔向き角度が閾値角度内であるか否かによって前記警告手段が行う前記警告動作の態様を変化させることを特徴とする、請求項1に記載の車速制御装置。
【請求項3】
前記警告変更手段は、前記運転者の顔向き角度が前記閾値角度内である場合には前記警告手段に前記警告動作を行わせないことを特徴とする、請求項2に記載の車速制御装置。
【請求項4】
前記車速制御手段は、前記車両に備わっているブレーキ装置を制御することによって前記車両の車速を制御し、
前記運転者の顔向き角度が前記閾値角度内であるか否かによって、前記ブレーキ装置に対する制御を変化させる制御変更手段をさらに備える、請求項2に記載の車速制御装置。
【請求項5】
前記制御変更手段は、前記運転者の顔向き角度が前記閾値角度内であった場合は第1の制御を前記車速制御手段に対して行い、前記運転者の顔向き角度が前記閾値角度外であった場合は前記第1の制御とは異なる第2の制御を前記車速制御手段に対して行うことを特徴とする、請求項4に記載の車速制御装置。
【請求項6】
前記制御変更手段が前記車速制御手段に対して行う前記第1の制御および前記第2の制御は、前記ブレーキ装置による前記車両の停止状態を解除する制御であり、前記第1の制御より前記第2の制御が急調であることを特徴とする、請求項5に記載の車速制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−145922(P2011−145922A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6762(P2010−6762)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】