説明

追跡対象監視システム、画像取得管理装置および画像取得管理プログラム

【課題】 子供等の追跡対象のいる可能性のある場所を広範囲で特定し、その場所の画像を遠隔地で取得して、追跡対象を追跡・監視を行うようにする。
【解決手段】 追跡対象監視システム100では、子供等の被サービス会員(追跡対象)のいる可能性のある場所をGPS技術を用いて広範囲で特定し、その場所の近辺を画像取得装置31(1)等で撮影して、遠隔地のサービス契約会員5のPC51や携帯端末52に転送することにより、既に監視システム300(1)等として稼動している画像取得装置31(1)等の画像が、親等のサービス契約会員5に提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、子供、徘徊老人、VIP(Very Important Person)等の人物を遠隔地で追跡し、監視するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の監視システム(カメラ映像配信システム)としては、託児所等の所定エリア内を撮影可能に設置した監視カメラからの映像を、携帯電話網やインターネット等のネットワークを介して保護者の端末に配信して、遠隔地の端末の画面上に表示させて、子供等の映像を保護者が見ることができるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1のものは、託児所等の狭い所定エリア内を監視するシステムである。そのため、この特許文献1の監視システムでは、自宅と学校との間のような、決まった移動経路上の子供を監視することができない。そこで、従来の監視システム(映像監視システム)としては、学校や通学路に沿って監視カメラを適宜設置し、その監視カメラの映像を携帯電話網やインターネット等のネットワークを介して配信して、遠隔地の端末の画面上に表示させるようにしたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−339708号公報(段落0012〜0024、図1〜図3)
【特許文献2】特開2005−080156号公報(段落0013〜0031、図1〜図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1や特許文献2の従来の監視システムでは、監視対象の子供が立ち寄りそうな場所等に予め監視カメラを設置しておく必要があるため、学校や保護者の経済的な負担が大きなものとなってしまう。
そこで、本発明は、子供等の追跡対象のいる可能性のある場所を広範囲の中から特定し、その特定した場所の画像を遠隔地で取得し、広範囲に移動する追跡対象を追跡し、監視する追跡対象監視システムを構築することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の追跡対象監視システムは、所定エリアに適宜設置された画像取得装置が取得する画像により所定の目的に応じて所定エリア内を監視する、少なくとも1種類の監視システムを利用して、追跡対象に所持させる携帯端末と、画像取得管理装置と、追跡・監視表示装置とで、特定の追跡対象の追跡・監視を行うようにした。携帯端末は、受信した測位信号に従って測位して自らの場所を特定し、その場所の位置情報と時刻情報と端末識別情報とを画像取得管理装置に転送する。一方、この転送に先んじて、画像取得管理装置は、携帯端末が特定した時刻にその場所の画像を取得している可能性のある画像取得装置を特定する装置識別情報を検索する。そして、画像取得管理装置は、装置識別情報により特定される画像取得装置が取得している画像を追跡・監視表示装置に転送させる。追跡・監視表示装置は、受信した画像を表示画面上に表示させて、画像取得装置が監視する所定エリア内の追跡対象を追跡・監視者に監視させる。
【発明の効果】
【0006】
したがって、本発明によれば、子供等の追跡対象のいる可能性のある場所を広範囲の中から特定し、その特定した場所の画像を遠隔地で取得し、広範囲に移動する追跡対象を追跡し、監視する追跡対象監視システムを安価に構築することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1に示すブロック図に従って、追跡対象監視システム100の構成を説明する。
この追跡対象監視システム100は、このシステムの被サービス会員1と、携帯電話の通信事業者2(1),2(2)…と、被サービス会員1の画像を取得する監視事業者3(1),3(2)…と、被サービス会員1を追跡して監視するための画像を管理する警備保障事業者4と、この警備保障事業者4に対して被サービス会員1を追跡して監視するように依頼したサービス契約会員5との間で契約が結ばれ、インターネット60とGPS(Global Positioning System)衛星70とを利用したシステムとして構築される。
【0008】
被サービス会員1は、通信事業者2(1),2(2)…の提供する携帯端末10を所持している。この被サービス会員1としては、例えば、子供、徘徊老人、VIP等の人物、犬や猫等の動物、車といった乗り物等の移動体とすることができる。この携帯端末10は、一般的な携帯電話機能と共に、少なくとも3機のGPS衛星70から電波に乗せて送信される測位信号を受信して測位するGPS機能を有している。なお、犬猫用などの場合には、通話機能を省いたものとしてもよい。
【0009】
通信事業者2(1),2(2)…は、携帯端末10の通信を確立させる携帯電話網21と、携帯端末10の識別情報と共に、この識別情報に関連づけられた位置情報および測位時の時刻情報を管理する位置管理サーバ22と、警備保障事業者4との間の通信を確立するインタフェース装置23とを含むものとして通信管理システムを構築している。また、通信事業者2は、無線LAN(Local Area Network)を敷設した地域であれば、そのサービスを提供するものとするようにしてもよい。
【0010】
なお、ここでは、このように、複数の通信事業者2(1),2(2)…と契約して追跡対象監視システムを構築することとする。この場合は、被サービス会員1やサービス契約会員5が既に契約している通信事業者を変更することなく、追跡対象監視システムによるサービスを享受することができるため、警備保障事業者4の行うビジネスとしての幅が広がることとなる。また、通信事業者2(1),2(2)…同士の間では、いわゆるローミングサービスを展開することにより、被サービス会員1の携帯端末10の通信可能範囲を拡大させ、被サービス会員1の追跡範囲を拡大させることが好ましい。
【0011】
監視事業者3(1),3(2)…は、設置場所の周辺の画像を取得する画像取得装置31(1),31(2)…を、追跡対象監視システム100とは異なる監視システム300(1),300(2)として稼動することを目的として、適宜設置している。この場合は、監視事業者3(1)等が、学校や病院等の建物内、それらの敷地内、幹線道路や繁華街等の道路沿い、地下街等の防犯等を目的として、画像取得装置31(1)等、32(2)等を設置する。例えば、画像取得装置31(1)等は、商店会等の監視事業者3(1)が繁華街の道路沿い等に防犯を目的として設置している。また、画像取得装置32(1)等は、鉄道事業者である監視事業者3(2)が駅構内や駅敷地内に防犯を目的として設置している。
【0012】
したがって、サービス契約会員5とは異なる者がそれぞれの場所を監視する監視システム300(1),300(2)の監視事業者3(1)等となっている。また、全ての監視依頼者が同一の警備保障事業者4に警備を依頼し、各場所で撮影される画像を警備保障事業者4に監視させていることとする。つまり、本実施の形態では、画像取得装置31(1)等,32(1)等…の取得する画像の提供は、警備保障事業者4の警備員(監視員)、および、商店会や鉄道事業者等の各監視事業者3(1),3(2)…の人々に限らずに、各監視事業者3(1),3(2)…を越えてサービス契約会員5にも提供するようにしたものである。そのため、警備保障事業者4は、各監視事業者3(1),3(2)…との間で、サービス契約会員5に画像を提供することを許可する画像利用契約を締結しているものとする。
【0013】
警備保障事業者4は、インタフェース装置41(1),41(2)…と、被サービス会員1の位置情報を取得するサービス会員位置情報取得サーバ(画像取得管理装置)42と、警備保障事業者4のLAN(Local Area Network)等の監視設備ネットワーク43と、画像取得装置31(1)等の取得する画像を管理する画像取得管理サーバ(画像取得管理装置)44と、画像取得装置31(1)等が取得した画像をサービス契約会員5に提供するフォーマットに変換する画像・WEB変換サーバ45と、警備員(監視員)が操作する監視端末46とを含むものとして監視管理システムを構築している。なお、この監視管理システムは、1台の装置として構成しても、LAN等のネットワークを介して分散させた複数の装置として構成してもよい。また、ここでは、特に後記するように、サービス会員位置情報取得サーバ42と、画像取得管理サーバ44と、画像・WEB変換サーバ45とを合わせて、画像取得管理装置40(図2参照)と呼ぶこととする。
【0014】
サービス契約会員5は、自らの所有するPC((Personal Computer)追跡・監視表示装置)51や携帯端末(追跡・監視表示装置)52により、警備保障事業者4から提供される画像を確認することができるように契約している。PC51や携帯端末52は、警備保障事業者4の管理システムからインターネット60を経由して転送される画像取得装置31(1)等の取得した画像を受信し、その画面上に表示させて、サービス契約会員5に確認させる。これにより、サービス契約会員5は、被サービス会員1が映っている可能性のある画像をリアルタイムで確認し、監視することができる。例えば、親が子供の安全を確認することができる。そのため、PC51や携帯端末52が、追跡・監視表示装置に該当する。
【0015】
なお、位置管理サーバ22と、サービス会員位置情報取得サーバ42と、画像取得管理サーバ44と、画像・WEB変換サーバ45と、PC51、携帯端末10や携帯端末52と、画像取得装置31(1)等,32(1)等とは、図示しないCPU(Central Processing Unit)が図示しないメモリに展開されたプログラムを順次実行することにより、各機能を実行するものとする。また、これらは、それぞれ記憶手段や表示手段を備えている。各記憶手段は、一時的に記憶するための図示しないメモリと共に、HD(Hard Disk)等の長期的に記憶するための記憶媒体により実現される。また、各表示手段は、例えば、液晶表示装置として構成される。
【0016】
ところで、この追跡対象監視システム100は、既に構築されている監視システム300(1),300(2)を利用するシステムである。監視システム300(1)は、後記するように、監視事業者3(1)と警備保障事業者4との間で結ばれた契約により、警備保障事業者4が監視事業者3(1)の管轄する領域を防犯等の目的で監視して警備するシステムである。また、監視システム300(1)は、画像取得装置31(1),31(2)…と、監視設備設備ネットワーク43と、画像取得管理サーバ44と、監視端末46とから構築される。なお、監視システム300(2)も同様である。
【0017】
ここで、前記構成の追跡対象監視システム100の動作の概要を説明する。
まず、被サービス会員1が所持する携帯端末10は、GPS衛星70からの測位信号を元に位置情報を、所定時間ごとに算出して、場所を特定している。このとき、携帯端末10は、位置情報を含む端末測位データを携帯電話網21を経由して、通信事業者2(1)等側に伝送する。そして、通信事業者2(1)等では、携帯端末10から送られてくる位置情報を、時刻情報および端末ID(端末識別装置)と共に、端末測位データとして、位置管理サーバ22に集めていく。なお、携帯端末10がGPS衛星70からの測位信号を受信できない場合は、携帯端末10と通信を行う図示しない基地局とから特定する位置情報、つまり、携帯端末10と図示しない基地局との間の通信遅延を元に規定される位置情報を、携帯端末10の位置情報として位置管理サーバ22に集めていく。
【0018】
一方、警備保障事業者4では、サービス会員位置情報取得サーバ42が、通信事業者2等の管理する位置管理サーバ22に対して、インタフェース装置23とインタフェース装置41(1)等とを介して、被サービス会員1の所持する携帯端末10の位置情報を取得する。
また、画像取得管理サーバ44は、監視事業者3の複数の画像取得装置31(1)等から監視設備ネットワーク43を経由して送られてくる画像データを、取得して蓄積している。また、画像取得管理サーバ44は、サービス会員位置情報取得サーバ42から得られる被サービス会員1の位置情報を元に最寄りの画像取得装置31(1)等の画像を選択し、被サービス会員1の画像データとして継続的に分類・蓄積を行っている。
【0019】
また、画像・WEB変換サーバ45は、被サービス会員1のものとして分類・蓄積が行われた画像データを、画像取得管理サーバ44から受け取り、WEBページとして閲覧可能に保管する。そして、サービス契約会員5が、PC51や携帯端末52からインターネット60を介して、被サービス会員1の画像データの転送要求(閲覧要求)を行った場合に、WEB変換サーバ45は、PC51や携帯端末52に画像データを、インターネット60を介して送信し、サービス契約会員5に画像を提供する。
【0020】
そのため、前記構成の追跡対象監視システム100では、例えば、被サービス会員1が繁華街を通行しているときに、携帯端末10がその位置情報を警備保障事業者4の画像取得管理サーバ44に転送する。そして、その画像取得装置31(1)等が被サービス会員1を撮影している可能性が高い画像を、後記するように、サービス契約会員5に提供することとなる。
【0021】
次に、図2に示すブロック図を参照して、図1に示したサービス会員位置情報取得サーバ42と、画像取得管理サーバ44と、画像・WEB変換サーバ45とにより構成する画像取得管理装置40についての機能を説明する。
この画像取得管理装置40は、通信手段401と、位置情報取得手段402と、装置選択手段403と、メニュー画面作成手段404と、画像編集手段405と、アングル操作管理手段406と、記憶手段407との機能を備えている。
【0022】
通信手段401は、サービス会員位置情報取得サーバ42としてインタフェース装置41を介して通信事業者2側との通信を制御する機能と、画像取得管理サーバ44として監視設備ネットワーク43を介して監視事業者3側との通信を制御する機能と、画像・WEB変換サーバ45としてインターネット60を介してサービス契約会員5側との通信を制御する機能とを有している。
位置情報取得手段402は、被サービス会員1が所持する携帯端末10の端末ID、位置情報、時刻情報を取得し、端末測位データ(図7参照)として記憶手段407に記憶するサービス会員位置情報取得サーバ42としての機能を実現する。
【0023】
装置選択手段403は、受信した端末測位データ(図7参照)の位置情報をキーとして画像取得装置31(1)等の位置情報データテーブル(図5参照)を検索し、その位置情報により特定される場所の近辺に設置され、その場所を撮影している可能性のある画像取得装置の識別情報(画像取得装置ID)を取得する。このとき、選択候補が複数ある場合には、例えば、特定されている位置情報から最も距離の短い識別情報を優先的に選択するようにしてもよい。また、セキュリティの高い場所を撮影しているような画像取得装置31(1)等の場合には、後記するように、転送許可・不許可を予め設定しておき、「許可」のときに、サービス契約会員5側に提供するようにしてもよい。
【0024】
メニュー画面作成手段404は、後記するように、サービス契約会員5側に提供可能な画像を取得している画像取得装置31(1)等が複数ある場合には、画像を選択させるための情報を含めたメニュー画面を作成するものであり、画像取得管理サーバ44により実行される。
画像編集手段405は、サービス契約会員5側に提供可能な画像を、画像取得装置31(1)等が撮影して得た画像のフォーマットがサービス契約会員5側の携帯端末52等に表示不可能なフォーマットの場合には、表示可能なフォーマットに変換したり、必要な時刻以降に取得した画像を適当な長さ(時間長さ)ごとのストリーム形式に分割したりするものであり、画像・WEB変換サーバ45により実行される。また、この画像編集手段405は、必要に応じて、様々な編集を行う。
【0025】
アングル操作管理手段406は、後記するように、画像取得装置31(1)等の撮影方向の変更や撮影倍率の変更を、サービス契約会員5に操作させるか否かを許可・不許可を判定する。そして、アングル操作管理手段406は、許可の場合には、その操作画面を作成して、サービス契約会員5のPC51や携帯端末52に送り、サービス契約会員5のキー操作等により撮影方向や撮影倍率の変更を行わせる。
【0026】
記憶手段407は、各種データを記憶するものである。例えば、端末のアドレスデータベース(図3参照)、画像取得装置設置リストデータベース(図4参照)、画像取得装置の位置情報データベース(図5参照)、取得画像データ保存データベース(図6参照)、および、端末測位データ(図7参照)がある。
以下、図3〜図7を参照して、これらのデータベースおよびデータについて説明する。
図3に示すように、端末のアドレスデータベースは、端末ID(端末識別情報)と、これに対応付けた端末のアドレスや電話番号とを含むものである。ここで、端末IDが指定する端末としては、被サービス会員1の所持する携帯端末10、および、サービス契約会員5の所有するPC51や携帯端末52を含むものとする。
【0027】
図4に示すように、画像取得装置設置リストデータベースは、画像取得装置31(1)等の設置場所ID、位置情報(緯度ψ、経度λ、高度h、半径r)、および、画像取得装置ID(装置識別情報)が対応付けられている。なお、設置場所IDは、例えば、学校等の建物、道路等の場所を表すものとする。また、位置情報には、半径rが含まれているが、この半径rは、画像取得装置31(1)の撮影有効距離とする。例えば、子供の顔が、各種画像処理技術を利用して、判別可能な範囲とする。
【0028】
また、その半径rは、昼間や夜間、晴天や雨天等の明暗に応じて異なる。そのため、画像取得装置31(1)等の周辺の照度を計測する照度センサを備え、明るいときは長く、暗いときは短くといったように、その照度に応じて半径rを切り替えるのが好ましい。
なお、半径rは、被サービス会員1の携帯端末10の位置情報と、この画像取得装置設置リストデータベースに定義付けられている位置情報とから算出される両位置情報により特定される場所の間の距離と比較に相当する。つまり、その距離が半径rよりも長ければ、画像を表示しても識別不可能であるため、このような場合には、サービス契約会員5に画像取得装置31(1)等のアングル調整を行わせて、識別可能な撮影倍率に変更させるようにするのが好ましい。
【0029】
また、図5に示すように、画像取得装置31(1)等の位置情報データベースは、画像取得装置ID(装置識別情報)に対応付けて、設置位置を示す位置情報(緯度ψ、経度λ、高度h)と共に、画像の転送を許可するかの定義付けを示す転送許可フラグと、撮影方向や撮影倍率の変更を許可するか否を示す操作許可フラグとを含めている。なお、転送許可フラグの値は、「1」で転送許可、「0」で転送不許可とし、操作許可フラグの値は、「1」で操作許可、「0」で操作不許可とする。
【0030】
また、図6に示すように、取得画像データ保存データベースは、画像取得装置ID(装置識別情報)に対応付けて、被サービス会員1が映っているものとして取得した画像の画像データを保存するためのものである。その画像データとしては、動画を構成するフレームと時刻情報とを対応付けたものとすればよい。
また、図7に示すように、端末測位データは、端末ID(端末識別情報)と、位置情報(緯度ψ、経度λ、高度h)と、特定時の時刻情報(年y、月日d、時h、分m、秒s)とを対応付けたものである。
【0031】
次に、図8に示すフローチャートに従って、図2に示すブロック図を参照しつつ、画像取得管理装置40(図2)の処理について説明する。
まず、位置情報取得手段402が通信手段401を介して端末測位データを取得すると(S101)、装置選択手段403が端末測位データに含まれる携帯端末10(図1等参照)の位置情報をキーとして、画像提供可能なエリアとして登録されている画像取得装置31(1)等の位置情報データベース(図5参照)を検索する(S102)。
【0032】
そして、装置選択手段403は、端末測位データに含まれる位置情報と一致する位置か近傍の位置に設置されている画像取得装置31(1)等の画像取得装置ID(装置識別情報)を検索する。そして、装置選択手段403は、該当する画像取得装置IDを抽出し、その画像取得装置IDの画像取得装置31(1)等から画像データを受信しているか否かにより、撮影範囲の画像取得装置31(1)等の有無を判定する(S103)。
【0033】
装置選択手段403は、有ると判定した場合(S103のYES)には、画像取得装置31(1)等の位置情報データベース(図5参照)に含まれる転送許可フラグを確認し、転送許可か否かを判定する(S104)。例えば、前記したように、転送許可フラグの値が「1」は、「画像取得装置が取得する画像のサービス契約会員5のPC51や携帯端末52への転送許可」を示すため、転送許可フラグの値が「1」の場合には、装置選択手段403は、転送許可と判定した後(S104のYES)、複数の候補先が有るか否かを判定する(S105)。ここで、複数ある場合とは、前記S102のエリア検索で複数の画像取得装置IDを検索したことを意味する。
【0034】
そして、装置選択手段403は、複数の候補先が有ると判定した場合(S105のYES)にはS106の処理に進み、無いと判定した場合(S105のNO)にはS109の処理に進む。
次に、メニュー画面作成手段404は、装置選択手段403により、複数の候補先が有るものと判定された場合(S105のYES)に、複数の画像取得装置IDやその設置場所ID(位置情報)等を選択可能なメニューとして含む撮影範囲選択のメニュー画面を作成する(S106)。続いて、メニュー画面作成手段404は、作成したメニュー画面を通信手段401によりサービス契約会員5のPC51や携帯端末52に送信させる(S107)。これにより、複数の候補先がある場合には、撮影範囲選択のメニュー画面を作成して、サービス契約会員5に選択させることができる。
【0035】
そして、画像編集手段405は、サービス契約会員5のPC51や携帯端末52から選択画像取得要求を受信すると(S108)、該当する画像取得装置31(1)等の指定時刻からの画像データの取得を開始する(S109)。ここで、選択画像取得要求は、サービス契約会員5がPC51や携帯端末52に表示されたメニュー画面上で、適宜入力操作を行うことにより入力され、選択された場所の画像取得装置31(1)等の画像取得装置ID(装置識別情報)と、画像を表示させるための時刻を指定した指定時刻の情報を含んだものとする。
【0036】
次に、画像編集手段405は、取得画像データの保存・転送を行い(S110)、サービス契約会員5がPC51や携帯端末52からアングル操作要求が有ったか否かを判定する(S111)。ここで、そのアングル操作要求は、前記S110の取得画像転送時に、アングル操作有無選択画面に送り、サービス契約会員5がPC51や携帯端末52の表示画面上で入力・選択を行うことにより、生成させることとすればよい。
そして、画像編集手段405は、取得画像データの転送中または転送後所定時間経過後までに、アングル操作要求が有った場合(S111のYES)には、操作が許可されているか否かを判定する(S112)。この判定は、画像取得装置の位置情報データベース(図5参照)に割り振られた操作許可フラグの値により行うことができる。画像編集手段405は、例えば、操作許可フラグが「1」であれば(S112のYES)、「アングル操作許可」を示すため、操作許可と判定して、アングル操作指令の送受信を行い(S113)、次のS114の処理に進む。
【0037】
なお、このアングル操作指令は、繁華街に設置されている場合には、それを管理する商店会会長等の了解を求めるために、商店会会長等の管理する図示しないコンピュータにアクセスし、再度、アングル操作を行ってもよいか否かを確認した後に、サービス契約会員5がPC51や携帯端末52に転送するようにすることが好ましい。
一方、撮影範囲の画像取得装置31(1)等が無い場合(S103のNO)、転送許可が無い場合(S104のNO)には、S115の処理に進み、画像表示不可の旨を示す履歴を保存すると共に、サービス契約会員5のPC51や携帯端末52に転送し(S115)、S114の処理に進む。また、アングル操作要求が所定時間経過までに無い場合(S111のNO)、操作要求が所定時間経過後までに無い場合(S112のNO)には、それぞれS114の処理に進む。
【0038】
そして、位置情報取得手段402は、他の画像を表示するか否かを確認する(S114)。例えば、複数の候補先があった場合や被サービス会員1の携帯端末10から送られる位置情報に変化があった場合には、画像を表示させるか否かを、サービス契約会員5のPC51や携帯端末52に問い合わせ、判定することとする。位置情報取得手段402は、サービス契約会員5のPC51や携帯端末52から他の画像表示要求があった場合には、他の画像を表示することと判定し(S114のYES)、S101の処理に戻り、その他の画像表示要求が無かった場合(S114のNO)には、処理を終了する。
【0039】
なお、前記転送要求があったことを被サービス会員1の携帯端末10にも転送し、確認をとるようにしてもよい。被サービス会員1の都合で表示させたくない場合もあるからであり、プライバシー保護の観点からも好ましい。
また、画像編集手段405は、サービス契約会員5のPC51や携帯端末52に転送中の画像を、被サービス会員1の携帯端末10にも転送させ表示させるようにしてもよい。被サービス会員1は、その画像の表示がされていることにより、自らが監視状態にあることを認知することができる。
【0040】
また、ここでは、S105,106,107のように、複数の候補先がある場合には、撮影範囲選択のメニュー画面を作成して、サービス契約会員5に選択させることとしたが、優先的に表示する候補先を予め設定しておき、その順番に、PC51や携帯端末52に転送して、表示させるようにしてもよい。例えば、繁華街の幹線道路に沿って設置された画像取得装置31(1)が取得する画像を、商店会の店舗内に設置された画像取得装置31(2)が取得する画像に優先して候補先とするような場合がある。
【0041】
前記詳細に説明した画像取得管理装置40によれば、子供等の被サービス会員(追跡対象)のいる可能性のある場所をGPS技術を用いて広範囲で特定し、その場所の近辺を画像取得装置31(1)等で撮影して、遠隔地のサービス契約会員5のPC51や携帯端末52に提供するため、警備保障事業者4は、既に監視システム300(1)等として稼動している画像取得装置31(1)等の画像を、親等のサービス契約会員5に提供できるようになる。
【0042】
なお、画像取得管理装置40(サービス会員位置情報取得サーバ42)は、追跡中の携帯端末10から数秒おきに転送されてくる端末測位データに含まれる位置情報の値が突然変化した場合、つまり、位置情報が突然消失した場合には、GPS衛星の電波の届かない地下街等の場所に追跡対象が移動したことを示す。そのため、画像取得管理装置40は、最後に取得した位置情報の近辺で、GPS衛星の届かない地下街や建物内を監視している画像取得装置31(1)等の画像を、サービス契約会員5のPC51や携帯端末52に送信し、リアルタイムに確認させるようにしてもよい。
【0043】
また、前記詳細に説明したように、指定時刻からのリアルタイムな画像の提供ばかりでなく、画像取得管理装置40では、取得した画像を所定期間保存し、犯罪等が発覚した場合には、該当する携帯端末10の端末ID(端末識別情報)を基にして、犯罪等に巻き込まれた可能性のある日時の位置情報を検索し、被サービス会員1(子供)の行動を把握すると共に、端末IDと位置情報と当日の時刻とをキーとして、犯罪等に巻きこまれた時またはその前後の画像を速やかに抽出することができる。そのため、警備保障事業者4は、当日の位置情報および画像を関係諸機関に速やかに提出することができるため、関係諸機関の犯罪等の早期解決に協力することも可能になる。また、このことは、サービス契約会員5にとっては、被サービス会員1の安全を確保するという安心感を得ることができる。
【0044】
次に、図9に示す概念図に従って、この実施の形態の追跡対象監視システム100を利用したビジネスの契約関係を説明する。
警備保障事業者4と通信事業者2との間では、警備保障事業者4が、通信事業者2に情報費を支払うことにより、通信事業者2から、GPS技術を利用して測位した位置情報を購入する契約を結んでいる。また、警備保障事業者4は、監視事業者3との間では、警備費の支払いを受けて、警備保障を提供する契約を結んでいる。この契約により構築されるシステムが、監視システム300(1)等(図1参照)である。さらに、警備保障事業者4は、被サービス会員1が映っている可能性のある画像情報の提供を監視事業者3から受けて監視して、その画像情報をサービス契約会員5に提供することを許可する契約を結んでいる。また、警備保障事業者4は、警備を行っていない監視事業者から画像を提供してもらうようにしてもよい。
【0045】
なお、警備保障事業者4は、サービス契約会員5に画像情報を提供することを許可する監視事業者3に対しては、警備保障サービス費の割引サービスを行うこともできる。また、警備保障事業者4は、サービス契約会員5との間では、サービス費の支払いを受けて、被サービス会員1の画像・位置情報の通報を受ける契約を結んでいる。
また、通信事業者2は、サービス契約会員5の携帯端末52(図1参照)等や被サービス会員1の携帯端末10(図1参照)の通信契約を結ぶと共に、被サービス会員1の携帯端末10(図1参照)の位置情報を受け取り、警備保障事業者4を経由してサービス契約会員5に提供する契約を結んでいる。したがって、サービス契約会員5と被サービス会員1との間は、通信事業者2により通信が可能になっている。
そのため、サービス契約会員5や警備保障事業者4は、被サービス会員1の画像により、被サービス会員1の身の危険等を確認して、電話確認や確認者(警備員)を派遣して、被サービス会員1の安全を確保することができる。
【0046】
なお、前記実施の形態では、追跡対象監視システム100は、複数の監視事業者3(1),3(2)…と契約して構築した場合を説明したが、図10のブロック図に示すように、単独の監視事業者3と契約して構築した追跡対象監視システム200としてもよい。この追跡対象監視システム200は、監視事業者3の画像取得装置31(1),31(2)…と、監視設備ネットワーク43と、画像取得管理サーバ44と、監視端末46とからなる1種類の監視システム300を利用して特定の追跡対象の追跡・監視を行うシステムである。例えば、広大な敷地内に敷設された遊園地内を監視する監視システム300が、防犯等の目的で構築されている場合に、その敷地内で、追跡対象の被サービス会員1の携帯端末10の追跡・監視を行うようにする。これにより、例えば、サービス契約会員(親)5は、PC51や携帯端末52等により、携帯端末10の位置を把握しつつ、画像を確認することができるため、被サービス会員(子供)1の敷地内での安全等を確認することができる。
【0047】
この場合には、特に、敷地内でのみ利用可能な携帯端末10,52を被サービス会員(子供)1やサービス契約会員(親)5に貸与して、遊園地内等の迷子を防止するようなビジネスとして展開するようにしてもよい。このような迷子を防止するビジネスとしては、遊園地の他に、デパートや博覧会等の場所で用いることができる。
【0048】
また、前記実施の形態では、警備保障事業者4が、画像を管理し、追跡対象監視100,200のサービスを提供する者として説明したが、複数の警備保障事業者4を統括する共同管理システムを構築するようにしてもよい。この場合では、共同管理システムが、画像取得管理装置を備え、複数の警備保障事業者4が警備する画像取得装置31(1)等からの画像をサービス契約会員5に提供するため、警備保障事業者4が単一の場合に比べてさらに広範囲な追跡対象の監視を行うことができる。例えば、A駅の建物とA駅周辺の道路沿いを監視する警備保障事業者4が異なるような場合である。
【0049】
また、前記実施の形態では、画像取得装置31(1),31(2)…は、同一の警備保障事業者4により警備されるように契約される場合を説明したが、これに限らず、例えば、複数の警備保障事業者4や町内会等の自警団等により設置される場合でもよい。
【0050】
また、前記実施の形態では、追跡対象監視100,200に利用する監視システム300(1)等が既に敷設されている場合を想定して説明したが、新たに敷設される監視システム300(1)等を追跡対象監視システム100,200に利用するようにしてもよい。つまり、前記実施の形態の追跡対象監視システム100,200は、別の目的で構築される監視システム300(1)等を利用するところに特徴がある。
【0051】
また、前記実施の形態では、画像取得管理装置40が、被サービス会員1が映っている可能性のある画像をサービス契約会員5に提供することとした。しかし、画像取得管理装置40が、取得した画像を、各種画像処理技術を用いて、顔情報等の特徴を抽出し、予め登録しておいた被サービス会員1の顔情報等の特徴の基本画像情報と比較することで、被サービス会員1の個人認証を行い、被サービス会員1が映っている画像を自動的に選択して、サービス契約会員5に提供するようにしてもよい。なお、顔認識技術としては、例えば、特開2004−177997号公報に記載のものを用いることができる。また、特徴としては、顔情報の他に、当日の服装や髪型等としてもよい。
【0052】
また、画像取得管理装置40は、画像取得装置31(1)の位置情報、撮影方向および撮影倍率に従い、追跡対象の存在する場所の位置情報の補正値を算出し、補正した位置情報を算出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態の追跡対象監視システムの構成を説明するブロック図である。
【図2】図1に示したサービス会員位置情報取得サーバ42と、画像取得管理サーバ44と、画像・WEB変換サーバ45とにより構成する画像取得管理装置40についての機能を説明するブロック図である。
【図3】端末のアドレスデータベースを示すテーブルである。
【図4】画像取得装置設置リストデータベースを示すテーブルである。
【図5】画像取得装置の位置情報データベースを示すテーブルである。
【図6】取得画像データ保存データベースを示すテーブルである。
【図7】端末測位データを示すテーブルである。
【図8】図2に示した画像取得管理装置40の処理を説明するフローチャートである。
【図9】図1に示した追跡対象監視システムを利用したビジネスの契約関係を説明する概念図である。
【図10】図1に示した追跡対象監視システムの変形例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0054】
1 被サービス会員
2 通信事業者
3 監視事業者
4 警備保障事業者
5 サービス契約会員
10 携帯端末(追跡対象に所持させる携帯端末)
21 携帯電話網
22 位置管理サーバ
23 インタフェース装置
31 画像取得装置
40 画像取得管理装置
41 インタフェース装置
42 サービス会員位置情報取得サーバ
43 監視設備ネットワーク
44 画像取得管理サーバ
45 WEB変換サーバ
51 PC(追跡・監視表示装置)
52 携帯端末(追跡・監視表示装置)
60 インターネット
70 GPS衛星
100,200 追跡対象監視システム
300,300(1),300(2) 監視システム
401 通信手段
402 位置情報取得手段
403 装置選択手段
404 メニュー画面作成手段
405 映像編集
405 画像編集手段
406 アングル操作管理手段
407 記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定エリアに適宜設置された画像取得装置が取得する画像により所定の目的に応じて所定エリア内を監視する、少なくとも1種類の監視システムを利用して、特定の追跡対象の追跡・監視を行う追跡対象監視システムであって、
電波に乗せて伝播される測位信号を受信して、その測位信号に従って測位して自らの場所を特定し、この場所の位置情報とこの場所の特定時の時刻情報と自らの端末識別情報とを無線伝送路上に伝送させる機能を有する、追跡対象に所持させる携帯端末と、
この携帯端末から伝送された位置情報により特定される場所の画像を、その時刻情報で指定された時刻に取得している可能性のある、前記少なくとも1種類の監視システムの前記画像取得装置を特定する装置識別情報を検索し、検索して得た装置識別情報により特定される前記画像取得装置が取得している画像を転送させる設定を行う機能を有する画像取得管理装置と、
前記画像取得装置から転送される画像を受信し、表示画面上に表示させて、前記画像取得装置が監視する所定エリア内の追跡対象を追跡・監視者に監視させる追跡・監視表示装置と、
を備えたことを特徴とする追跡対象監視システム。
【請求項2】
所定エリアに適宜設置された画像取得装置が取得する画像により所定の目的に応じて所定エリア内を監視する、少なくとも1種類の監視システムを利用して、特定の追跡対象の追跡・監視を行う追跡対象監視システムに用いる画像取得管理装置であって、
電波に乗せて伝播される測位信号を受信して、その測位信号に従って測位して自らの場所を特定する、追跡対象に所持させる携帯端末から、前記携帯端末の場所の位置情報とこの場所の特定時の時刻情報と前記携帯端末の端末識別情報とを無線伝送路を介して受信し、
前記位置情報により特定される場所の画像を、その時刻情報で指定された時刻に取得している可能性のある前記監視システムの前記画像取得装置を特定する装置識別情報を検索し、検索して得た装置識別情報により特定される前記監視システムの前記画像取得装置が取得している画像を追跡・監視表示装置に転送させる設定を行い、実行すること、
を特徴とする画像取得管理装置。
【請求項3】
「前記画像取得装置が取得する画像の前記追跡・監視表示装置への転送許可」という前記監視システムによる許可に基づいて、前記画像取得装置により取得される画像を転送させる設定を行い、実行すること、
を特徴とする請求項2に記載の画像取得管理装置。
【請求項4】
前記追跡・監視表示装置に表示させる画像が、複数の前記画像取得装置から転送可能な場合には、所定の順番に前記追跡・監視表示装置に転送させる設定を行い、実行すること、
を特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像取得管理装置。
【請求項5】
「前記画像取得装置のアングル操作許可」という前記監視システムによる許可に基づいて、前記追跡・監視表示装置からの前記画像取得装置のアングル操作を許可する設定を行い、実行すること、
を特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の画像取得管理装置。
【請求項6】
前記画像取得装置が取得した画像のフォーマットを、転送先の前記追跡・監視表示装置のフォーマットに変換して、前記追跡・監視表示装置に転送すること、
を特徴とする請求項2から請求項5までのいずれか1項に記載の画像取得管理装置。
【請求項7】
前記画像取得装置から転送される画像と共に、位置情報を含めて、前記追跡・監視表示装置に転送すること、
を特徴とする請求項2から請求項6までのいずれか1項に記載の画像取得管理装置。
【請求項8】
追跡対象の特徴を表す基本画像情報を予め設定しておき、
前記画像取得装置から転送される画像に、基本画像情報が含まれているか否かを判定し、
基本画像情報が含まれている画像を抽出して、抽出した画像のみを前記追跡・監視表示装置に転送すること、
を特徴とする請求項2から請求項7までのいずれか1項に記載の画像取得管理装置。
【請求項9】
前記画像取得装置の位置情報、撮影方向および撮影倍率に従い、追跡対象の存在する場所の位置情報の補正値を算出し、補正した位置情報を算出すること、
を特徴とする請求項2から請求項8までのいずれか1項に記載の画像取得管理装置。
【請求項10】
追跡対象の移動可能範囲内に専用に設置した前記画像取得装置からの画像を、前記追跡・監視表示装置に転送させる設定を行うこと、
を特徴とする請求項2から請求項9までのいずれか1項に記載の画像取得管理装置。
【請求項11】
所定エリアに適宜設置された画像取得装置が取得する画像により所定の目的に応じて所定エリア内を監視する、少なくとも1種類の監視システムを利用して、特定の追跡対象の追跡・監視を行う追跡対象監視システムに用いる画像取得管理装置が実行する画像取得プログラムであって、
電波に乗せて伝播される測位信号を受信して、その測位信号に従って測位して自らの場所を特定する、追跡対象に所持させる携帯端末から、前記携帯端末の場所の位置情報とこの場所の特定時の時刻情報と前記携帯端末の端末識別情報とを無線伝送路を介して受信するステップと、
前記位置情報により特定される場所の画像を、その時刻情報で指定された時刻に取得している可能性のある前記監視システムの前記画像取得装置を特定する装置識別情報を検索し、検索して得た装置識別情報により特定される前記監視システムの前記画像取得装置が取得している画像を追跡・監視表示装置に転送させる設定を行うステップとを実行すること、
を特徴とする画像取得管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−19887(P2007−19887A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−199431(P2005−199431)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000233055)日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社 (1,610)
【Fターム(参考)】