遊技機
【課題】遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行した後であっても、安定した遊技価値の増加を望むことが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機(1)の主制御回路(71)は、複数の内部抽籤テーブルを格納するが、ボーナス終了後のリプレイタイム(RT)で使用するテーブル(RT用のテーブル)は、メダルの投入枚数が少ないほどリプレイに内部当籤する確率が高く、ボーナスに内部当籤する確率が低くなるよう構成される。また、副制御回路(72)は、主制御回路(71)によりRT用のテーブルに切り換えられ、遊技開始前信号が出力され、RT中でのチェリー内部当籤の回数が特定の回数以下であることを条件に、メダルを1枚掛けにするよう報知する。また、副制御回路(72)は、当該報知に基づいて1枚掛けにし、主制御回路(71)によりチェリーが内部当籤役として決定されることを条件に、内部当籤したチェリーの種類を報知する。
【解決手段】遊技機(1)の主制御回路(71)は、複数の内部抽籤テーブルを格納するが、ボーナス終了後のリプレイタイム(RT)で使用するテーブル(RT用のテーブル)は、メダルの投入枚数が少ないほどリプレイに内部当籤する確率が高く、ボーナスに内部当籤する確率が低くなるよう構成される。また、副制御回路(72)は、主制御回路(71)によりRT用のテーブルに切り換えられ、遊技開始前信号が出力され、RT中でのチェリー内部当籤の回数が特定の回数以下であることを条件に、メダルを1枚掛けにするよう報知する。また、副制御回路(72)は、当該報知に基づいて1枚掛けにし、主制御回路(71)によりチェリーが内部当籤役として決定されることを条件に、内部当籤したチェリーの種類を報知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を表示する機械的回転リールを複数配列して構成した変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にコイン、メダル等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与するものである。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の役の入賞が成立したときは、1回のコインの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、コイン、メダル等が払出される入賞が成立するには、内部的な抽籤処理(以下、「内部抽籤」という)により役に当籤(以下、「内部当籤」という)し、かつその内部当籤した役(以下、「内部当籤役」という)の入賞成立を示す図柄の組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当籤したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。即ち、停止操作のタイミングに熟練した技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
このような遊技機では、一遊技の結果を決定する決定結果として遊技者に有利な特別遊技への当籤と再遊技への当籤との少なくとも二つを含み、特別遊技への当籤後、当該特別遊技が終了すると、当該特別遊技に続けて行う所定回数の遊技について、当該所定回数の遊技以外における遊技の場合と比べて、再遊技への当籤確率を高くする内部抽籤手段を備えることを特徴とするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この遊技機によれば、特別遊技への当籤後、当該特別遊技が終了すると、当該特別遊技に続けて行う所定回数の遊技について、当該所定回数の遊技以外における遊技の場合と比べて再遊技への当籤確率が高くなるので、遊技結果として再遊技に当籤することによりメダルを減らすことを抑えて遊技を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−204854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の遊技機では、再遊技より多くの遊技価値が払出される役が当籤役として決定されていても、遊技者は知る術がない。よって、再遊技の当籤確率を高くする内部抽籤手段を備えることにより遊技価値の減少は抑えられても、遊技価値の安定した増加は見込めない。遊技者によっては、特定の遊技状態において、遊技価値の安定した増加を望む場合がある。
【0008】
本発明の目的は、遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行された後一定期間、報知に基づいて遊技を行うことで、遊技者は、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に基づいて、安定した遊技価値の増加を望むことが可能な遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、遊技機において、自動格納手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第1の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、所定の遊技価値の情報を遊技価値情報格納手段に格納する。また、情報量決定情報格納手段は、予め定められた複数の役の各々に対応し、遊技価値情報格納手段に格納されている情報毎に付与される遊技価値の情報量を決定する情報量決定情報を格納する。他方、遊技価値付与手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第2の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、情報量決定情報に基づいて、第2の役に対応する遊技価値を付与する。さらに、特別遊技状態移行手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第3の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、一般遊技状態に比べ有利な特別遊技状態に遊技状態を移行する。特別遊技状態移行手段による移行が行われると、一般遊技状態移行手段は、所定の条件により特別遊技状態から一般遊技状態に遊技状態を移行し、この一般遊技状態への移行を条件に、切換手段は当籤役決定情報を第1当籤役決定情報に切り換え、第1計数手段は遊技状態が一般遊技状態に移行されてからの単位遊技の回数を計数し、第2計数手段は第1の情報に対応する遊技価値の情報を格納し、かつ、第2の役が当籤役として決定される回数を計数する。また、切換手段は、一般遊技状態移行手段により遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行されることを条件に、当籤役決定情報を、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報が第1の情報である場合には、第1の役に対応する第1数値範囲よりも広い第3数値範囲の情報と、第3の役に対応する第4数値範囲の情報と、を含み、格納されている遊技価値の情報が第2の情報である場合には、第1の役に対応し、第1数値範囲以上でかつ第3数値範囲よりも狭い第5数値範囲の情報と、第3の役に対応する第4数値範囲よりも広い第6数値範囲の情報と、を含む第2当籤役決定情報に切り換え、また、第1計数手段により単位遊技の回数が所定回数計数されることを条件に、当籤役決定情報を、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に拘わらず、第1の役に対応する第1数値範囲の情報と、格納されている遊技価値の情報が第1の情報である場合には、第2の役に対応する第2数値範囲の情報と、を含む第1当籤役決定情報に切り換える。また、情報量決定情報は、遊技価値情報格納手段に第2の情報が格納されている場合よりも第1の情報が格納されている場合に、多くの情報量を付与するように構成されている。また、遊技価値情報報知手段は、当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、遊技開始前信号が出力され、第2計数手段により計数された回数が特定の回数以下であることを条件に、第1の情報を遊技価値の情報として格納するよう報知する。また、当籤役報知手段は、遊技価値情報報知手段により報知され、第1の情報を格納し、第2の役が当籤役として決定されることを条件に、第2の役が当籤役として決定されていることの報知を行うことを特徴とする。
【0010】
より具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
【0011】
(1) 遊技価値(例えば、後述のメダルなど)の情報(例えば、後述のBET数など)が格納される遊技価値情報格納手段(例えば、後述のBET数の更新などを行う手段、後述の主制御回路71など)と、複数種類の図柄(例えば、後述の“赤7(図柄91)”、後述の“青7(図柄92)”、後述の“BAR(図柄93)”、後述の“ベル(図柄94)”、後述の“スイカ(図柄95)”、後述の“赤チェリー(図柄96)”、後述の“黒チェリー(図柄97)”、後述の“青チェリー(図柄98)”、後述の“リプレイ(図柄99)”、後述の“ブランク(図柄100)”など)を変動表示すること及び停止表示することが可能な複数の表示部(例えば、後述の図柄表示領域21L,21C,21Rなど)を有する図柄表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R、後述の図柄表示領域21L,21C,21Rなど)と、前記遊技価値情報格納手段に所定の遊技価値の情報が格納されていることを条件に、開始操作信号に応じて、単位遊技(例えば、後述の一のゲームなど)の開始を指令する遊技開始指令信号(例えば、後述のゲームの開始を指令する信号など)を出力する開始指令手段(例えば、後述のスタートスイッチ6Sなど)と、予め定められた複数の役(例えば、後述のBB1、後述のBB2、後述のリプレイ、後述の赤チェリー、後述の黒チェリー、後述の青チェリー、後述のベル、後述のスイカなど)の各々に対応する数値範囲の情報を有する当籤役決定情報(例えば、後述の内部抽籤テーブルなど)を複数格納する当籤役決定情報格納手段(例えば、後述のROM32、後述の主制御回路71など)と、前記当籤役決定情報を切り換える切換手段(例えば、後述のCPU31、後述の主制御回路71など)と、前記開始指令手段により遊技開始指令信号が出力されることを条件に、前記切換手段により切り換えられた当籤役決定情報に基づいて当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、後述の内部抽籤処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記開始指令手段により遊技開始指令信号が出力されることを条件に、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する開始制御手段(例えば、後述の図21のステップS10〜ステップS13の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、停止操作信号に応じて、前記図柄表示手段による図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号(例えば、後述の図柄の変動の停止を指令する信号など)を出力する停止指令手段(例えば、停止スイッチ7LS,7CS,7RSなど)と、前記停止指令手段により出力された停止指令信号と前記当籤役決定手段により決定される当籤役とに基づいて前記図柄表示手段による図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、後述の図22のステップS15〜ステップS18の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第1の役(例えば、後述のリプレイなど)に対応する図柄組合せ(例えば、後述の“リプレイ−リプレイ−リプレイ”など)が前記図柄表示手段により表示されることを条件に、所定の遊技価値の情報(例えば、後述の今回のゲームのために投入された投入枚数など)を前記遊技価値情報格納手段に格納する自動格納手段(例えば、後述の図29のステップS112の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、予め定められた複数の役の各々に対応し、前記遊技価値情報格納手段に格納されている情報毎に付与される遊技価値の情報量を決定する情報量決定情報(例えば、後述の図10に示す図柄組合せテーブル)を格納する情報量決定情報格納手段と、前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第2の役(例えば、後述の、赤チェリー、黒チェリー、青チェリーなど)に対応する図柄組合せ(例えば、後述の“赤チェリー(角)−ANY−ANY”、後述の“赤チェリー(中)−ANY−ANY”、後述の“黒チェリー(角)−ANY−ANY”、後述の“黒チェリー(中)−ANY−ANY”、後述の“青チェリー(角)−ANY−ANY”、後述の“青チェリー(中)−ANY−ANY”など)が前記図柄表示手段により表示されることを条件に、前記情報量決定情報に基づいて、前記第2の役に対応する遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、後述の図22のステップS22の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第3の役(例えば、後述のBB1、後述のBB2など)に対応する図柄組合せ(例えば、後述の“赤7−赤7−赤7”、後述の“青7−青7−青7”など)が前記図柄表示手段により表示されることを条件に、一般遊技状態(例えば、後述の一般遊技状態など)からこの一般遊技状態に比べ有利な特別遊技状態(例えば、後述のRB遊技状態など)に遊技状態を移行する特別遊技状態移行手段(例えば、後述の図29のステップS114の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、所定の条件により(例えば、主制御回路71が、後述の図28のステップS91〜ステップS92、ステップS94〜ステップS95の処理を行うことにより)、前記特別遊技状態から前記一般遊技状態に遊技状態を移行する一般遊技状態移行手段(例えば、後述の図28のステップS93、ステップS97の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されることを条件に、前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されてからの前記単位遊技の回数を計数する第1計数手段(例えば、後述の図30のステップS125の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止されることを条件に、遊技開始前信号を出力する開始前信号出力手段(例えば、後述の、図24のステップS45の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されたことを条件に、前記遊技価値情報格納手段により第1の情報(例えば、BET数が1)又は第3の情報に対応する遊技価値の情報を格納し、かつ、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定される回数を計数する第2計数手段(例えば、後述の図36のステップS246の処理を行う手段、後述の副制御回路72など)と、を備え、前記当籤役決定情報は、第1当籤役決定情報(例えば、後述の図12(1))と第2当籤役決定情報(例えば、後述の図12(1)でRT作動中フラグがオンの場合)とを含んで構成され、前記第1当籤役決定情報は、前記遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に拘わらず、前記第1の役に対応する第1数値範囲の情報(例えば、投入枚数が1の場合には、6000〜14979であり、投入枚数が3の場合には、10000〜18979である)と、前記格納されている遊技価値の情報が前記第1の情報である場合には、前記第2の役に対応する第2数値範囲の情報(例えば、100〜1099、1100〜2099、2100〜3099である)と、を含み、前記第2当籤役決定情報は、前記格納されている遊技価値の情報が前記第1の情報又は前記第3の情報である場合には、前記第1の役に対応する前記第1数値範囲よりも広い第3数値範囲の情報(例えば、6000〜65535である)と、前記第3の役に対応する第4数値範囲の情報(例えば、10〜11、14〜15である)と、を含み、前記格納されている遊技価値の情報が第2の情報(例えば、BET数が3)である場合には、前記第1の役に対応し、前記第1数値範囲以上でかつ前記第3数値範囲よりも狭い第5数値範囲の情報(例えば、10000〜18979である)と、前記第3の役に対応する前記第4数値範囲よりも広い第6数値範囲の情報(例えば、8000〜8149、8200〜8349である)と、を含み、前記切換手段は、前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されることを条件に(例えば、後述の図31のステップS132でYESと判別されることを条件に)、前記当籤役決定情報を前記第2当籤役決定情報に切り換え(例えば、後述の図31のステップS135でRT作動中フラグがオンに更新され)、前記第1計数手段により所定の回数が計数されることを条件に(例えば、後述の図30のステップS126でYESと判別されることを条件に)、前記当籤役決定情報を前記第1当籤役決定情報に切り換え(例えば、後述の図30のステップS127でRT作動中フラグがオフに更新され)、前記情報量決定情報は、前記第2の役に対応する遊技価値の情報量として、前記遊技価値情報格納手段に前記第2の情報が格納されている場合よりも前記第1の情報又は前記第3の情報が格納されている場合に、多くの情報量を付与するように構成され、前記第1の役に対応する遊技価値の情報量として、前記遊技価値情報格納手段に前記第1の情報、前記第3の情報、及び前記第2の情報のうちのいずれかが格納されている場合にあっても、情報量を付与しないように構成され、前記切換手段により前記当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、前記開始前信号出力手段により遊技開始前信号が出力され、前記第2計数手段により計数された回数が特定の回数以下であることを条件に(例えば、後述の図34のステップS222でNOと判別されることを条件に)、前記第1の情報又は前記第3の情報を遊技価値の情報として格納するよう報知する遊技価値情報報知手段(例えば、後述の図34のステップS223の処理を行う手段、後述の副制御回路72など)と、前記遊技価値情報報知手段により報知され、前記遊技価値情報格納手段が前記第1の情報を格納し、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定されることを条件に(例えば、後述の図35のステップS236でNOと判別されることを条件に)、前記第2の役が当籤役として決定されていることの報知を必ず行うとともに、前記遊技価値情報報知手段により報知され、前記遊技価値情報格納手段が前記第3の情報を格納し、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定されることを条件に、前記第2の役が当籤役として決定されていることの報知を所定の確率で行う当籤役報知手段(例えば、後述の図35のステップS239の処理を行う手段、後述の副制御回路72など)と、をさらに備えることを特徴とする遊技機。
【0012】
(1)記載の遊技機によれば、自動格納手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第1の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、所定の遊技価値の情報を遊技価値情報格納手段に格納する。また、情報量決定情報格納手段は、予め定められた複数の役の各々に対応し、遊技価値情報格納手段に格納されている情報毎に付与される遊技価値の情報量を決定する情報量決定情報を格納する。他方、遊技価値付与手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第2の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、情報量決定情報に基づいて、第2の役に対応する遊技価値を付与する。さらに、特別遊技状態移行手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第3の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、一般遊技状態に比べ有利な特別遊技状態に遊技状態を移行する。特別遊技状態移行手段による移行が行われると、一般遊技状態移行手段は、所定の条件により特別遊技状態から一般遊技状態に遊技状態を移行し、この一般遊技状態への移行を条件に、切換手段は当籤役決定情報を第1当籤役決定情報に切り換え、第1計数手段は遊技状態が一般遊技状態に移行されてからの単位遊技の回数を計数し、第2計数手段は第1の情報に対応する遊技価値の情報を格納し、かつ、第2の役が当籤役として決定される回数を計数する。また、切換手段は、一般遊技状態移行手段により遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行されることを条件に、当籤役決定情報を、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報が第1の情報である場合には、第1の役に対応する第1数値範囲よりも広い第3数値範囲の情報と、第3の役に対応する第4数値範囲の情報と、を含み、格納されている遊技価値の情報が第2の情報である場合には、第1の役に対応し、第1数値範囲以上でかつ第3数値範囲よりも狭い第5数値範囲の情報と、第3の役に対応する第4数値範囲よりも広い第6数値範囲の情報と、を含む第2当籤役決定情報に切り換え、また、第1計数手段により単位遊技の回数が所定回数計数されることを条件に、当籤役決定情報を、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に拘わらず、第1の役に対応する第1数値範囲の情報と、格納されている遊技価値の情報が第1の情報である場合には、第2の役に対応する第2数値範囲の情報と、を含む第1当籤役決定情報に切り換える。また、情報量決定情報は、遊技価値情報格納手段に第2の情報が格納されている場合よりも第1の情報が格納されている場合に、多くの情報量を付与するように構成されている。また、遊技価値情報報知手段は、当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、遊技開始前信号が出力され、第2計数手段により計数された回数が特定の回数以下であることを条件に、第1の情報を遊技価値の情報として格納するよう報知する。また、当籤役報知手段は、遊技価値情報報知手段により報知され、第1の情報を格納し、第2の役が当籤役として決定されることを条件に、第2の役が当籤役として決定されていることの報知を行う。
【0013】
このようにすることで、遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間(第1計数手段により単位遊技の回数が所定回数計数されるまでの間)、第1の情報を遊技価値の情報として格納することの報知に基づき第1の情報を格納し、これにより第2の役が当籤役として決定されることの報知を行うという遊技機を提供できる。遊技者にとってみれば、所定の遊技価値の情報が自動格納手段に格納されるという利益が得られやすい遊技状態において、遊技価値の情報を適切に格納し、報知に基づき適切な停止操作を行うことで、所定の遊技価値の情報が自動格納手段に格納されるという利益とは別の利益(第2の役に対応する利益)も受けることができる。したがって、遊技者は、安定した遊技価値の増加を望んで遊技を行うことができ、遊技の興趣が向上する。また、特別遊技状態においては、予め定められている回数の特別遊技(ボーナス・ゲーム)を消化する必要があるため、特別遊技状態から一般遊技状態に移行するまでに一定の時間を要する。ここで、例えば、特別遊技状態から一般遊技状態に移行後に、短時間で遊技を終了させたいと望む遊技者は、報知に従うことにより、安定した遊技価値の増加を望んで遊技を行うことができる。
【0014】
(2) (1)記載の遊技機において、前記当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、前記第2計数手段により計数された回数が前記特定の回数以下であるときの前記遊技価値情報報知手段による、前記第1の情報を格納する旨の報知に係る演出態様、又は、前記第3の情報を格納する旨の報知に係る演出態様を規定する演出グループ情報を決定する演出グループ情報決定手段と、前記演出グループ情報決定手段により決定された演出グループ情報に基づいて、特定の回数を乱数抽籤により決定する報知回数決定手段(例えば、後述のプログラムROM83、後述の副制御回路72など)と、前記格納されている遊技価値の情報と前記演出グループ情報決定手段により決定された演出グループ情報とが一致しているか否かを判別する情報判別手段と、を備え、前記当籤役報知手段による報知の条件には、前記情報判別手段により前記格納されている遊技価値の情報と前記決定された演出グループ情報とが一致していると判別されることが含まれることを特徴とする遊技機。
【0015】
(2)記載の遊技機によれば、遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間に、遊技者に第2の役が当籤役として決定されることの報知がなされる回数は一定ではなくなる。したがって、遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間に報知される回数についての予測蓋然性が低くなることから、遊技者に対して、変化に富んだ遊技を提供することが可能となる。
【0016】
(3) (1)又は(2)記載の遊技機において、第1当籤役決定情報は、格納されている遊技価値の情報が第1の情報(例えば、メダルのBET数が1)である場合には、第3の役に対応する第7数値範囲の情報(例えば、10〜11、14〜15である)を含み、格納されている遊技価値の情報が第2の情報(例えば、メダルのBET数が3)である場合には、第3の役に対応する第7数値範囲よりも広い第8数値範囲の情報(例えば、8000〜8149、8200〜8349である)を含むことを特徴とする遊技機。
【0017】
(3)記載の遊技機によれば、特別遊技状態から一般遊技状態に移行した後の一定期間と、その後の期間とによって、利用する当籤役決定情報が変更されるので、遊技者に対して、メダルの投入枚数及び遊技の状態に応じて、適応的な遊技を提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行された後一定期間、報知に基づいて遊技を行うことで、遊技者は、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に基づいて、安定した遊技価値の増加を望んで遊技を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】遊技機の外観を示す斜視図。
【図2】液晶表示装置のパネル表示部、液晶表示部及び固定表示部を示す図。
【図3】液晶表示装置の概略構成を示す斜視図。
【図4】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図5】電気回路の構成を示すブロック図。
【図6】実施例の副制御回路の構成を示すブロック図。
【図7】表示画面の表示例を示す図。
【図8】表示画面の表示例を示す図。
【図9】図柄配置テーブルを示す図。
【図10】図柄組合せテーブルを示す図。
【図11】内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図。
【図12】内部抽籤テーブルを示す図。
【図13】内部当籤役決定テーブルを示す図。
【図14】リール停止初期決定テーブルを示す図。
【図15】ボーナス作動時テーブルを示す図。
【図16】各種格納領域を示す図。
【図17】演出グループ決定テーブルを示す図。
【図18】報知回数抽籤テーブルを示す図。
【図19】1枚掛け用報知演出テーブルを示す図。
【図20】2枚掛け用報知演出決定テーブルを示す図。
【図21】主制御回路のメインフローチャート。
【図22】図21に続くフローチャート。
【図23】ボーナス作動監視処理を示すフローチャート。
【図24】遊技状態監視処理を示すフローチャート。
【図25】内部抽籤処理を示すフローチャート。
【図26】図25に続くフローチャート。
【図27】リール停止初期設定処理を示すフローチャート。
【図28】ボーナス終了チェック処理を示すフローチャート。
【図29】ボーナス作動チェック処理を示すフローチャート。
【図30】RT終了処理を示すフローチャート。
【図31】RT作動処理を示すフローチャート。
【図32】gSubリセット割込処理を示すフローチャート。
【図33】副制御回路のコマンド入力処理を示すフローチャート。
【図34】副制御回路の遊技開始前演出決定処理を示すフローチャート。
【図35】副制御回路の遊技開始処理を示すフローチャート。
【図36】副制御回路の表示役検索処理を示すフローチャート。
【図37】図36に続くフローチャート。
【図38】副制御回路のボーナス作動処理を示すフローチャート。
【図39】副制御回路の報知回数抽籤処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0021】
前面ドア2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cが形成されている。また、前面ドア2の背後には、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリール3L,3C,3Rが、回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rは、一定の速度で回転する(例えば、80回転/分)。
【0022】
パネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cの下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の右側には、メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。投入されたメダルは、クレジットされるか、ゲームに賭けられる。また、台座部4の左側には、押下操作により、クレジットされているメダルを賭けるための1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられている。
【0023】
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。
【0024】
これらのBETスイッチ11〜13を操作することで、後述の表示ラインが有効化される。BETスイッチ11〜13の操作及びメダル投入口10にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。また、BETスイッチ11〜13の上方には、操作部17が設けられている。操作部17は、後述の図3に示す液晶表示装置131に遊技履歴等の情報を表示するために操作される。
【0025】
台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部5に溜められる。メダル受け部5の上方の左右には、遊技の演出に関する効果音等を出音するスピーカ9L,9Rが設けられている。
【0026】
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、図柄表示領域21L,21C,21R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0027】
台座部4の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転を夫々停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的に、スタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
【0028】
ここで、実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。また、各停止ボタン7L,7C,7Rの裏側には、後述の図5に示す停止スイッチ7LS,7CS,7RSが配置されている。これらの停止スイッチは、対応する停止ボタンの操作(停止操作)を検知する。
【0029】
図2を参照して、パネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cについて説明する。
【0030】
パネル表示部2aは、ボーナス遊技情報表示部16、BETランプ17a〜17c、払出表示部18、及びクレジット表示部19により構成される。ボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDから成り、ボーナス中の遊技情報を表示する。1−BETランプ17a、2−BETランプ17b及び最大BETランプ17cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
【0031】
1−BETランプ17aは、BET数が1枚のときに点灯する。2−BETランプ17bは、BET数が2枚のときに点灯する。最大BETランプ17cは、BET数が3枚のときに点灯する。払出表示部18及びクレジット表示部19は、夫々7セグメントLEDから成り、入賞が成立したときのメダルの払出枚数及びクレジットされているメダルの枚数を表示する。
【0032】
液晶表示部2bは、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23により構成される。この液晶表示部2bの表示内容は、リール3L,3C,3Rの回転及び停止態様、及び後述の液晶表示装置131(後述の図3参照)の動作により変化するようになっている。
【0033】
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の表示や、種々の演出表示を行う。
【0034】
図柄表示領域21L,21C,21Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、並びに、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられる。これら5本の表示ラインは、遊技者が、BETスイッチ11〜13を押下操作すること、又はメダル投入口10にメダルを投入することにより、全てが有効化される(有効化された表示ラインを、以下「有効ライン」と記載する)。各表示ライン8a〜8eは、BET数が1以上の場合には、BET数に拘わらず、全てが有効化される。
【0035】
ここで、各図柄表示領域21L,21C,21Rには、夫々縦方向(垂直方向)に3箇所(上段、中段、下段)の図柄停止位置が設けられている。各図柄表示領域21L,21C,21Rにおける図柄の変動表示(移動表示)が停止した場合には、各図柄表示領域21L,21C,21Rに設けられた図柄停止位置の各々に図柄が停止表示される。各表示ラインは、各図柄表示領域21L,21C,21R内の図柄停止位置を結んでいる。
【0036】
図柄表示領域21L,21C,21Rは、少なくとも、対応するリール3L,3C,3Rが回転中のとき、及び対応する停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作可能なとき、遊技者がリール3L,3C,3R上の図柄を視認できるように、透過状態となる。
【0037】
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、各図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられ、リール3L,3C,3Rの前面に配置された図柄表示領域21L,21C,21Rの窓枠を表したものである。
【0038】
演出表示領域23は、液晶表示部2bの領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21R及び窓枠表示領域22L,22C,22R以外の領域である。固定表示部2cは、予め定めた図、絵等が描かれる領域である。この固定表示部2cに描かれた図、絵等と、演出表示領域23に表示された画像を連接させることにより一つの静止画像又は動画像を表示できるようにしてもよい。
【0039】
図3は、液晶表示装置131の概略構成を示す斜視図である。初めに、リール3L,3C,3Rの内部構造について説明する。リール3L,3C,3Rの内部には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に各図柄表示領域21L,21C,21Rに現われる縦3列の図柄(合計9個の図柄)の裏側にLED収納用回路基板が設置されている。LED収納用回路基板は、夫々3つ(即ち合計で9つ)のLED収納部を有し、ここに複数のLEDランプが設けられている。
【0040】
このLEDランプは、リール3L,3C,3Rの外周面に沿って装着されたリールシートの後面側を白色の光で照明する。より詳細には、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域を照明する。このリールシートは、透光性を有して構成され、LEDランプにより射出された光は前面側へ透過するようになっている。
【0041】
また、左リール3Lは、同形の2本の環状フレームを所定の間隔(例えばリール幅)だけ離して複数本の連結部材で連結することで形成された円筒形のフレーム構造と、そのフレーム構造の中心部に設けられたステッピングモータ49Lの駆動力を環状フレームへ伝達する伝達部材とにより構成される。また、左リール3Lの外周面に沿ってリールシートが装着されている。
【0042】
リール3Lの内側に配置されたLED収納用回路基板は、夫々複数のLEDランプを収納する3つのLED収納部を備えている。LED収納用回路基板は、遊技者が図柄表示領域21Lを透して視認できる図柄(合計3個の図柄)の各々の裏側にLED収納部が位置するように設置されている。なお、中央リール3C,右リール3Rについては左リール3Lと同様の構造を有し、各々の内部にLED収納用回路基板が設けられている。
【0043】
次に、透過型の液晶表示装置131について説明する。液晶表示装置131は、保護ガラス132、表示板133、液晶パネル134、導光板135、反射フィルム136、白色光源(例えば全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ137a,137b,138a,138b、ランプホルダ139a〜139h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージからなり液晶パネル134の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。
【0044】
この液晶表示装置131は、リール3L,3C,3Rの表示領域より正面から見て手前側(即ち表示面よりも手前側)に設けられている。また、このリール3L,3C,3Rと液晶表示装置131とは、別体で(例えば所定の間隔をあけて)設けられている。
【0045】
保護ガラス132及び表示板133は、透光性部材で構成されている。保護ガラス132は、液晶パネル134を保護すること等を目的として設けられている。表示板133において、パネル表示部2a及び固定表示部2c(図2参照)に対応する領域には、図、絵等が描かれる。
【0046】
ここで、図3では、パネル表示部2aに対応する表示板133の領域の裏側に配置される各種表示部(ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19等)及びBETランプ17a〜17cを動作させる電気回路の図示を省略している。
【0047】
液晶パネル134は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板等の透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル134の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態(即ち液晶パネル134に電圧を印加していない状態)で白表示となる構成である。即ち、表示面側に光が行く、よって透過した光が外部から視認されることとなる。
【0048】
よって、ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル134を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを透してリール3L,3C,3R上に配列された図柄を視認することができ、ゲームを継続することができる。つまり、液晶を駆動できない事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止を中心としたゲームを行うことができる。
【0049】
導光板135は、蛍光ランプ137a,137bからの光を液晶パネル134へ導入する(液晶パネル134を照明する)ために液晶パネル134の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂等の透光性部材(即ち導光機能を有する部材)で構成されている。
【0050】
反射フィルム136は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。これにより液晶パネル134を照明する。この反射フィルム136は、反射領域136A及び非反射領域(即ち透過領域)136BL,136BC,136BRにより構成されている。非反射領域136BL,136BC,136BRは、透明な材料で形成され入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成されている。
【0051】
また、非反射領域136BL,136BC,136BRは、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示させる図柄の各々の前方の位置に設けられている。なお、非反射領域136BL,136BC,136BRの大きさ及び位置は、図柄表示領域21L,21C,21R(図2参照)と一致するように形成されている。また、反射フィルム136では、非反射領域136BL,136BC,136BR以外の領域を反射領域136Aとし、反射領域136Aにより導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。
【0052】
蛍光ランプ137a,137bは、導光板135の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ139a,139b,139g,139hにより支持されている。この蛍光ランプ137a,137bは、導光板135に導入する光を発生する。
【0053】
蛍光ランプ138a,138bは、反射フィルム136の裏側の上方位置及び下方位置に配置されている。この蛍光ランプ138a,138bから発せられた光は、リール3L,3C,3Rの表面で反射され、非反射領域136BL,136BC,136BRへ入射する。そして、入射した光は、非反射領域136BL,136BC,136BRを通過して液晶パネル134を照明する。
【0054】
さらに、LEDランプ及び蛍光ランプ137a,137b,138a,138bの機能について説明する。
【0055】
初めに、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動しない場合(即ち、液晶パネル134の、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する個所に電圧を印加しない場合)の各ランプの機能について説明する。
【0056】
蛍光ランプ138a,138bから射出された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LED収納用回路基板に設けられたLEDランプから射出された光の一部は、リールシートを透過する。これらの光は、非反射領域136BL,136BC,136BR、液晶表示装置131を構成する導光板135及び液晶パネル134を透過するので、遊技者は、リール上に配置された図柄を視認することができる。
【0057】
また、蛍光ランプ137a,137bから射出され、導光板135に向けて導入された光は、液晶パネル134を透過して遊技者の目に入る。つまり、蛍光ランプ137a,137bによって、窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する液晶パネル134の領域が照明される。
【0058】
次に、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動する場合(即ち、液晶パネル134の、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する個所に電圧を印加する場合)の各ランプの機能について説明する。
【0059】
蛍光ランプ138a,138bから射出された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LEDランプから射出された光の一部は、リールシートを透過する。液晶パネル134の領域のうち、液晶が駆動された領域では、これらの光の一部が反射或いは吸収されたり透過したりするので、遊技者は、図柄表示領域21L,21C,21Rに表示された演出画像等を視認することができる。
【0060】
図4は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図5)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“青7(図柄92)”、“BAR(図柄93)”、“ベル(図柄94)”、“スイカ(図柄95)”、“赤チェリー(図柄96)”、“黒チェリー(図柄97)”、“青チェリー(図柄98)”、“リプレイ(図柄99)”、及び“ブランク(図柄100)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図4の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0061】
“ブランク”は、基本的に、役の成立に直接関係のない図柄である。即ち、“ブランク”がいずれかの有効ラインに沿って並んで表示された場合でも、メダルの払出し、メダルの自動投入、後述の遊技状態の移行等の利益が遊技者に付与されることはない。
【0062】
ここで、実施例の役には、BB1、BB2、赤チェリー、黒チェリー、青チェリー、ベル、スイカ、及びリプレイが設けられている。また、BBは、第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。また、BB1及びBB2を総称して、以下「ボーナス」という。BB1及びBB2を総称して、以下「BB」という。BBに対応する図柄組合せを構成する図柄“赤7”又は“青7”を総称して、以下「7」という。また、赤チェリー、黒チェリー及び青チェリーを総称して、以下「チェリー」という。
【0063】
役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが予め対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与等に用いられる。表示される図柄組合せ(遊技者に付与される利益)は、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングに応じて決定される。
【0064】
また、実施例の遊技状態には、基本的に、一般遊技状態及びRB遊技状態がある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる内部抽籤テーブルの種類、リールの停止制御の態様(いわゆる「滑りコマ数」の最大数等)により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤する可能性のある役の種類、内部当籤する確率、最大の滑りコマ数等により区別できる。
【0065】
一般遊技状態は、持越役のない通常区間と、通常区間よりもリプレイに内部当籤する確率が高いリプレイタイム区間(以下「RT区間」と略記する)と、持越役のある持越区間とで構成される。持越区間では、ボーナスに内部当籤することがなく、通常区間、RT区間では、ボーナスに内部当籤することがある。ここで、後述の図12の内部抽籤テーブルで説明するように、RT区間では、投入枚数(BET数のこと)によって、リプレイに内部当籤する確率が変動する。
【0066】
したがって、通常区間と、RT区間と、持越区間とは、基本的に、互いに異なる遊技状態である。持越役は、対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容(内部当籤役に応じて許容)される役である。持越役は、内部当籤役に含まれる。RT区間以外の一般遊技状態の遊技区間を、以下「非RT区間」という。
【0067】
RT区間であるか否かは、後述のRT作動中フラグがオンであるか否かにより判別できる。RT作動中フラグは、RB遊技状態であって、後述のBB作動中フラグとRB作動中フラグがともにオフのとき(後述の図31のステップS132でYESと判別されたとき)にオンに更新され(後述の図31のステップS135)、このとき、RT遊技数カウンタに100が更新される(後述の図31のステップS133)。なお、BB作動中フラグとRB作動中フラグがともにオフのときとは、次の一のゲームの開始時には一般遊技状態に戻るタイミングを示す。当該カウンタの値は、一のゲームで1減算し(後述の図30のステップS125)、当該カウンタの値が0以下であると判別された場合には(後述の図30のステップS126でYESと判別された場合には)、RT作動中フラグがオフに更新される(後述の図30のステップS127)。したがって、通常区間からRT区間に移行し、RT区間が100ゲーム行われた後は通常区間に戻る。
【0068】
持越区間であるか否かは、持越役の有無により判別できる。持越役が無く、RT遊技数カウンタの値が0の場合には、通常区間である。
【0069】
RB遊技状態は、基本的に、「第1種特別役物」が作動しているゲームにより構成される遊技状態であり、一般遊技状態に比べ有利な遊技状態である。RB遊技状態は、RB作動中フラグのオン又はオフにより識別できる。RB作動中フラグは、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するための情報である。RB作動中フラグがオンに更新される条件は、後述のBB作動中フラグがオンであることである。
【0070】
RB作動中フラグがオフに更新される条件は、遊技可能回数が0となること、入賞可能回数が0となること、又はBB作動中フラグがオフに更新されることである。遊技可能回数は、RB遊技状態において行うことが可能な単位遊技の回数である。入賞可能回数は、RB遊技状態において入賞できる回数である。
【0071】
BB作動中フラグは、BBの成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報である。この有利な状態において遊技を行うために用いた単位遊技価値(例えば、一のゲームに賭けたメダル1枚)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値は、一般遊技状態の期待値よりも相対的に高い(有利さの度合いが相対的に高い)。BB作動中フラグがオンに更新される条件は、BBが成立することである。BB作動中フラグがオフに更新される条件は、払出されたメダルの枚数が払出可能枚数を超えること(ボーナス終了枚数カウンタが0になること)である。払出可能枚数は、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技(ゲーム)において払出すことが可能なメダルの枚数である。BBが成立した場合には、ボーナス終了枚数カウンタの初期値として、350がセットされる。
【0072】
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。BBが成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数が0になるか、又は入賞可能回数が0になると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
【0073】
BB作動中フラグがオフに更新される条件を充足した場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。即ち、BB成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまでRB遊技状態となる。
【0074】
図5は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類100a及びランプ類100bを制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。なお、スピーカ9L,9Rの音量は、音量調節部103の操作で調整できる。
【0075】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図21〜図31)に従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
【0076】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0077】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル(後述の図12)、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群等が格納されている。また、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納され、種々の格納領域が設けられている。例えば、内部当籤役、後述の持越役、現在の遊技状態等の情報等が格納される。
【0078】
図5の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19等の表示部と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
【0079】
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ17a,17b,17cを駆動制御するランプ駆動回路45、及びボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19等の表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、夫々CPU31から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0080】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ10S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
【0081】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ10Sは、メダル投入口10に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0082】
図5の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばROM32内に格納されている内部抽籤テーブル(後述の図12)等に基づいて内部当籤役等が決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、基本的に、停止制御の態様を識別したり、表示役となりうる役(表示役として許容されうる役)を識別したりするための情報である。内部当籤役は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様(停止テーブル)等を介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
【0083】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0084】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄配置テーブル(後述の図9)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、夫々のコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0085】
さらに、ROM32内には、図柄組合せテーブル(後述の図10)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役の成立(入賞等)となる図柄の組合せ(後述の表示役に対応する図柄の組合せ)と、後述の表示役に対応するメダル払出枚数と、その入賞(成立)を表わす図示しない入賞判定コード(成立判定コード)とが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左リール3L,中央リール3C,右リール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認(表示役の確認)及び払出枚数の決定を行う場合に参照される。表示役(表示役データ)は、基本的に、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
【0086】
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理等)により内部当籤役を決定した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号、及び決定された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0087】
当籤した役の入賞を示す停止態様(即ち入賞態様)となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
【0088】
図6は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、画像制御回路(gSub)72aと、音・ランプ制御回路(mSub)72bとから構成されている。この画像制御回路(gSub)72a又は音・ランプ制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは各々別の回路基板上に構成されている。
【0089】
主制御回路71と画像制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から画像制御回路(gSub)72aへの一方向で行われ、画像制御回路(gSub)72aが主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはない。また、画像制御回路(gSub)72aと音・ランプ制御回路(mSub)72bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)72aから音・ランプ制御回路(mSub)72bへの一方向で行われ、音・ランプ制御回路(mSub)72bが画像制御回路(gSub)72aへコマンド、情報等を入力することはない。
【0090】
画像制御回路(gSub)72aは、画像制御マイコン81、シリアルポート82、プログラムROM83、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、画像ROM(CROM(キャラクタROM))88及びビデオRAM89で構成される。
【0091】
画像制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。画像制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、プログラムROM83内に格納された制御プログラムに従って各種の処理を行う。なお、画像制御回路(gSub)72aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、画像制御マイコン81の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0092】
シリアルポート82は、主制御回路71から送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM83は、画像制御マイコン81で実行する制御プログラム(後述の図32〜図39)、後述の各種テーブル(後述の図17〜図20)等を格納する。
【0093】
ワークRAM84は、画像制御マイコン81が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。ワークRAM84には、種々の情報が格納される。例えば、後述の、演出グループ識別子、演出識別子、報知回数カウンタ、報知期間識別子等の情報が格納される。
【0094】
カレンダIC85は、日付データを記憶する。画像制御マイコン81には、操作部17が接続されている。実施例では、この操作部17を遊技場の従業員等が操作することにより日付の設定等が行われるようになっている。画像制御マイコン81は、操作部17から送信される入力信号に基づいて設定された日付情報をカレンダIC85に記憶する。カレンダIC85に記憶された日付情報はバックアップされることとなる。
【0095】
また、前述のワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象となっている。つまり、画像制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
【0096】
画像制御IC86は、画像制御マイコン81により決定された演出内容に応じた画像を生成し、液晶表示装置131に出力する(後述の図7及び図8)。
【0097】
制御RAM87は、画像制御IC86の中に含まれている。画像制御マイコン81は、この制御RAM87に対して情報等の書き込みや読み出しを行う。また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルと、カラーパレットテーブルと、が展開されている。画像制御マイコン81は、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルとを所定のタイミング毎に更新する。
【0098】
画像制御IC86には、液晶表示装置131と、画像ROM88と、ビデオRAM89とが接続されている。なお、画像ROM88が画像制御マイコン81に接続された構成であってもよい。この場合、3次元画像データ等大量の画像データを処理する場合に有効な構成となる場合がある。画像ROM88は、画像を生成するための画像データ、ドットデータ等を格納する。ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する場合の一時記憶手段として構成される。また、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示装置131に転送終了する毎に画像制御マイコン81に信号を送信する。
【0099】
また、画像制御回路(gSub)72aでは、画像制御マイコン81が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。画像制御マイコン81は、決定された演出に基づいて、音・ランプの種類及び出力タイミングを決定する。そして、画像制御マイコン81は、所定のタイミング毎に、音・ランプ制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路(mSub)72bでは、主に、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行うこととなる(後述する音量調節制御を除く)。
【0100】
音・ランプ制御回路(mSub)72bは、音・ランプ制御マイコン111、シリアルポート112、プログラムROM113、ワークRAM114、音源IC115、パワーアンプ116、音源ROM117で構成される。
【0101】
音・ランプ制御マイコン111は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。音・ランプ制御マイコン111に備えられたCPUは、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づき、プログラムROM113内に格納された制御プログラムに従って音・ランプの出力処理を行う。また、音・ランプ制御マイコン111には、LED類100a及びランプ類100bが接続されている。音・ランプ制御マイコン111は、画像制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、このLED類100a及びランプ類100bに出力信号を送信する。これにより、LED類100a及びランプ類100bが演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
【0102】
シリアルポート112は、画像制御回路(gSub)72aから送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM113は、音・ランプ制御マイコン111で実行する制御プログラム等を格納する。ワークRAM114は、音・ランプ制御マイコン111が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。
【0103】
音源IC115は、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づいて音源を生成し、パワーアンプ116に出力する。パワーアンプ116は増幅器であり、このパワーアンプ116にはスピーカ9L,9Rが接続されている。パワーアンプ116は、音源IC115から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ9L,9Rから出力させる。音源ROM117は、音源を生成するための音源データ(フレーズ等)を格納する。
【0104】
また、音・ランプ制御マイコン111には、音量調節部103が接続されている。音量調節部103は、遊技場の従業員等により操作可能となっており、スピーカ9L,9Rから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御マイコン111は、音量調節部103から送信される入力信号に基づいて、スピーカ9L,9Rから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う。
【0105】
図7及び図8を参照して、液晶表示部2bの表示例について説明する。
【0106】
図7を参照して表示例1について説明する。この表示例1は、一般遊技状態のRT区間でかつ後述の報知期間中に、後述の演出グループ識別子が1(1枚掛け演出)であることを条件に表示される。
【0107】
図7は、遊技開始前の表示例を示す。この表示例では、図柄表示領域21L〜21Rの下方の右方には主人公キャラクタ201が表示され、左方には敵キャラクタ203が表示されている。また、敵キャラクタ203の左方には、「1枚掛けして!」という文字画像211が表示されている。この表示例では、主人公キャラクタ201と敵キャラクタ203とが対戦を開始する様子が表示されている。また、演出グループ識別子が2(2枚掛け演出)である場合には、敵キャラクタ203の左方に「2枚掛けして!」という文字画像が表示される。
【0108】
図8を参照して表示例2について説明する。この表示例2は、一般遊技状態のRT区間でかつ後述の報知期間中に内部当籤役が赤チェリーである場合において、後述の演出識別子が1(1枚掛けであり、内部当籤役が赤チェリー)であることを条件に表示される。また、後述の演出識別子が11(2枚掛けであり、内部当籤役が赤チェリー)の場合も、同様の表示がなされる。
【0109】
図8の(1)は、スタート操作時の表示例を示す。この表示例では、図柄表示領域21L〜21Rの下方の右方には主人公キャラクタ201が表示され、左方には敵キャラクタ203が表示されている。また、敵キャラクタ203の左方には、「赤チェリーを狙え!」という文字画像212が赤チェリーの図柄の画像213とともに表示されている。この表示例では、主人公キャラクタ201と敵キャラクタ203とが対戦を開始する様子が表示されている。
【0110】
ここで、赤チェリーの図柄の画像213は、「赤チェリーを狙え!」という文字画像212(内部当籤役が赤チェリーであること)を強調するために表示されている。なお、内部当籤役が黒チェリーである場合には、敵キャラクタ203の左方に「黒チェリーを狙え!」という文字画像と黒チェリーの図柄の画像とが表示される。同様に、内部当籤役が青チェリーである場合には、敵キャラクタ203の左方に「青チェリーを狙え!」という文字画像と青チェリーの図柄の画像とが表示される。
【0111】
図8の(2)は、第3停止操作時の表示例を示す。この表示例では、図柄表示領域21L〜21Rにおける図柄の停止態様によれば、前述の図2のトップライン8bに沿って“赤チェリー−リプレイ−ベル”が並び、さらに、クロスダウンライン8eに沿って“赤チェリー−赤チェリー−リプレイ”が並んでおり、表示役として赤チェリーが成立している。また、図柄表示領域21L〜21Rの下方の右方には主人公キャラクタ201が雄たけびをあげる様子が表示され、左方には敵キャラクタ203が倒れている様子が表示されている。また、主人公キャラクタ201の右方には「やったね!」という文字画像214が表示されている。遊技者にとってみれば、内部当籤役として決定されていた赤チェリーを表示役として成立させることができたことを確認することができる。
【0112】
図8の(3)は、第3停止操作時の表示例を示す。この表示例では、図柄表示領域21L〜21Rにおける図柄の停止態様によれば、有効ラインのいずれにも表示役として赤チェリーは成立していない。また、図柄表示領域21L〜21Rの下方の右方には主人公キャラクタ201が倒れる様子が表示され、左方には敵キャラクタ203が立っている様子が表示されている。また、主人公キャラクタ201の右方には「残念。」という文字画像215が表示されている。遊技者にとってみれば、内部当籤役として決定されていた赤チェリーを表示役として成立させることができなかったことを確認することができる。
【0113】
遊技者にとってみれば、スタート操作時に表示される「赤チェリーを狙え!」という文字画像212と、赤チェリーの図柄の画像213により、赤チェリーに内部当籤したことを把握し、表示役として赤チェリーが成立するように停止操作を行うことができる。そのため、遊技者は後述する通常期間では獲得することの難しい赤チェリーに対応する利益を獲得することができるため、遊技の興趣が向上する。
【0114】
図9を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
【0115】
図柄配置テーブルは、リール3L,3C,3Rの図柄位置(コードナンバー)に対応するリール外周面上に描かれた図柄の情報を備えている。図柄配置テーブルと、後述の図柄組合せテーブルとに基づいて、各有効ラインに沿って並ぶ図柄の組合せを把握することができる。
【0116】
図10を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
【0117】
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する投入枚数(BET数のこと)毎の払出枚数の情報を備えている。この図柄組合せテーブルは、全リール3L,3C,3Rが停止した後、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて払出枚数を決定する場合に参照される。
【0118】
後述の当籤番号が1(赤チェリー)の場合、表示役が赤チェリーとなる場合がある。この赤チェリーには、左のリール3Lの回転が停止され、図柄表示領域21Lの上段の図柄停止位置又は下段の図柄停止位置に“赤チェリー”が停止表示される場合に成立する赤チェリーと、左の図柄表示領域21Lの中段の図柄停止位置に“赤チェリー”が停止表示される場合に成立する赤チェリーとが含まれる。表示役が赤チェリーになるか否かは、左の停止ボタン7Lの操作タイミングが関わる。左の図柄表示領域21Lの中段の図柄停止位置に“赤チェリー”が停止表示される場合に成立する赤チェリーとなるのは、センターライン8cの位置に“赤チェリー”のいわゆる「ビタ押し」が行われたときである。
【0119】
有効ラインに沿って“赤チェリー(角)−ANY−ANY”が並ぶと表示役が赤チェリーになる。“赤チェリー(角)”は、左の図柄表示領域21Lの上段又は下段に停止表示された“赤チェリー”を示す。“ANY”は、任意の図柄を示す。“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリーになり、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出される。図柄組合せテーブルによれば、投入枚数が3の場合には、6枚のメダルが払出されることになるが、“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリーになる場合には、2本の有効ライン(トップライン8bとクロスダウンライン8e、又はボトムライン8dとクロスアップライン8a)で赤チェリーの表示役が成立している。したがって、“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリーになり、投入枚数が3の場合には、12枚のメダルが払出される。
【0120】
有効ラインに沿って“赤チェリー(中)−ANY−ANY”が並ぶと表示役が赤チェリーになり、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出され、投入枚数が3の場合には、6枚のメダルが払出される。“赤チェリー(中)”は、左の図柄表示領域21Lの中段に停止表示された“赤チェリー”を示す。
【0121】
有効ラインに沿って“黒チェリー(角)−ANY−ANY”又は“青チェリー(角)−ANY−ANY”が並ぶと表示役が黒チェリー又は青チェリーになり、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出され、投入枚数が3の場合には、12枚のメダルが払出される。“黒チェリー(角)”は、左の図柄表示領域21Lの上段又は下段に停止表示された“黒チェリー”を示し、同様に“青チェリー(角)”は、左の図柄表示領域21Lの上段又は下段に停止された“青チェリー”を示す。
【0122】
有効ラインに沿って“黒チェリー(中)−ANY−ANY”又は“青チェリー(中)−ANY−ANY”が並ぶと表示役が黒チェリー又は青チェリーになり、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出され、投入枚数が3の場合には、6枚のメダルが払出される。“黒チェリー(中)”は、左の図柄表示領域21Lの中段に停止表示された“黒チェリー”を示し、同様に“青チェリー(中)”は、左の図柄表示領域21Lの中段に停止表示された“青チェリー”を示す。
【0123】
有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶと表示役がベルになり、投入枚数に拘わらず10枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“スイカ−スイカ−スイカ”が並ぶと表示役がスイカになり、投入枚数に拘わらず8枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイになり、メダルが自動投入される。
【0124】
有効ラインに沿って“赤7−赤7−赤7”が並ぶと表示役がBB1になり、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。有効ラインに沿って“青7−青7−青7”が並ぶと表示役がBB2になり、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。
【0125】
図11を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
【0126】
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブル(後述の図12)及び抽籤回数の情報を備えている。
【0127】
ここで、一般遊技状態の場合は、一般遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図12の(1))が選択され、基本的に、抽籤回数として8が決定される(後述の図25のステップS51)。抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な処理をする回数であり、具体的には、後述の乱数値R−下限値Lの計算及び乱数値R−上限値Uの計算をする回数(最大の回数)である。ただし、持越区間の場合には、8と決定された抽籤回数が6に更新される(後述の図25のステップS53)。また、RB遊技状態の場合は、RB遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図12の(2))が選択され、抽籤回数として5が決定される(後述の図25のステップS51)。
【0128】
図12を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、遊技状態毎に設けられ、投入枚数毎に当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲の情報を備えている。図12の(1)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図12の(2)は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。
【0129】
ここで、一のゲームに賭けたメダル1枚(単位遊技価値)当りに払出されるメダルの数(出玉率)の期待値Kについて説明する。この期待値Kは、基本的に、内部抽籤テーブルの当籤番号に対応する内部当籤役毎に{払出枚数/BET数}×{内部当籤する確率}を計算し、これらを加算することにより算出できる。また、内部当籤する確率は、抽籤値を65536で除して得る値である。
【0130】
また、期待値Kは、一般遊技状態において一のゲームに賭けたメダル1枚当りに払出されるメダルの数の期待値である。なお、一般遊技状態は、既述したように通常区間と、RT区間と、持越区間とで構成されるが、いずれの区間においてもボーナスの成立によるメダルの払出しは行われないので、各区間を区別しないで一般遊技状態における期待値を算出できる。
【0131】
一般遊技状態において、投入枚数が1のときの期待値をK1、投入枚数が2のときの期待値をK2、投入枚数が3のときの期待値をK3とすると、
K1={15/1}×{1000/(65536-8980)}×{1/7}(赤チェリー)
+{15/1}×{1000/(65536-8980)}×{6/7}(赤チェリー)
+{15/1}×{1000/(65536-8980)}×{1/7}(黒チェリー)
+{15/1}×{1000/(65536-8980)}×{6/7}(黒チェリー)
+{15/1}×{1000/(65536-8980)}×{1/7}(青チェリー)
+{15/1}×{1000/(65536-8980)}×{6/7}(青チェリー)
+{10/1}×{20/(65536-8980)}(ベル)
+{8/1}×{6/(65536-8980)}(スイカ)
=0.8
K2={15/2}×{700/(65536-8980)}×{1/7}(赤チェリー)
+{15/2}×{700/(65536-8980)}×{6/7}(赤チェリー)
+{15/2}×{700/(65536-8980)}×{1/7}(黒チェリー)
+{15/2}×{700/(65536-8980)}×{6/7}(黒チェリー)
+{15/2}×{700/(65536-8980)}×{1/7}(青チェリー)
+{15/2}×{700/(65536-8980)}×{6/7}(青チェリー)
+{10/2}×{3184/(65536-8980)}(ベル)
+{8/2}×{611/(65536-8980)}(スイカ)
=0.6
K3={6/3}×{400/(65536-8980)}×{1/7}(赤チェリー)
+{12/3}×{400/(65536-8980)}×{6/7}(赤チェリー)
+{6/3}×{400/(65536-8980)}×{1/7}(黒チェリー)
+{12/3}×{400/(65536-8980)}×{6/7}(黒チェリー)
+{6/3}×{400/(65536-8980)}×{1/7}(青チェリー)
+{12/3}×{400/(65536-8980)}×{6/7}(青チェリー)
+{10/3}×{4961/(65536-8980)}(ベル)
+{8/3}×{611/(65536-8980)}(スイカ)
=0.4
となる。
【0132】
ここで、リプレイは、成立するとメダルを賭けることなく次のゲームを行うことができるものであるが、メダルの払出しのない役と考えることができる。そこで、内部当籤する確率の分母において65536からリプレイの内部抽籤値8980を減算している。
【0133】
また、赤チェリーが内部当籤役となった場合には、“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリー(投入枚数1又は2の場合の払出枚数:15、投入枚数3の場合の払出枚数:12)となった場合と、“赤チェリー(中)”により表示役が赤チェリー(投入枚数1又は2の場合の払出枚数:15、投入枚数3の場合の払出枚数:6)となった場合とのいずれかとなる。左の図柄表示領域21L内に赤チェリーを停止表示させることが可能な停止ポジション(停止操作時の左の図柄表示領域21Lにおける図柄の表示態様)は、7である。この7の停止ポジションのうち“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリーとなる停止ポジションの数は6であり、“赤チェリー(中)”により表示役が赤チェリーとなる停止ポジションの数は1(ビタ押しの場合のみ)である。そこで、赤チェリーが内部当籤役になった場合、“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリーとなる確率と、“赤チェリー(中)”により表示役が赤チェリーとなる確率とを夫々6/7,1/7とし、期待値の計算において掛算するようにしている。黒チェリー又は青チェリーが内部当籤役となった場合についても同様に計算できる。
【0134】
一般遊技状態では、期待値K1〜K3を考慮すると、投入枚数が1のときが相対的に最も有利である。また、一般遊技状態におけるK1〜K3は、いずれも1よりも小さい。したがって、一般遊技状態は、遊技者にとって不利な状態である。一方、BB1及びBB2の成立を考慮した一般遊技状態における期待値K1〜K3については、投入枚数が3のゲームの期待値K3が相対的に最も大きく、投入枚数1のゲームの期待値K1が相対的に最も小さい。
【0135】
また、内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)では、遊技状態毎に定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲内にあるか否かを判断する。乱数値が下限値及び上限値により示される数値範囲内にある場合、対応する当籤番号に当籤となる。また、当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲内にあるか否かを判断する回数は、図11の内部抽籤テーブル決定テーブルで定められた抽籤回数と同じである。
【0136】
なお、当籤番号が0になるまで乱数値が一度も下限値及び上限値により示される数値範囲内になかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
【0137】
また、当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで当籤か否かを判断する。当籤した当籤番号、遊技状態、投入枚数、及び内部当籤役決定テーブル(後述の図13)に基づいて内部当籤役が決定される。
【0138】
例えば、一般遊技状態のうち、持越区間以外の遊技区間で、投入枚数が3の場合に、0〜65535の範囲から抽出した乱数値が8100である場合、初めに、当籤番号8について乱数値R(8100)−下限値L(8200)を計算する。この計算結果は0より小さくなる。したがって、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲内(L≦R≦U)にないので、抽出した乱数値が8100である場合、当籤番号8に不当籤となる。
【0139】
次に、当籤番号7について乱数値R(8100)−下限値L(8000)を計算する。この計算結果は0以上になる。次に、乱数値R(8100)−上限値U(8149)を計算する。この計算結果は0以下になる。したがって、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲内(L≦R≦U)にあるので、抽出した乱数値が8100である場合、当籤番号7に当籤となる。当籤番号7に当籤となる場合には、後述の内部当籤役決定テーブルに基づいて、当籤番号7に対応するBB1が内部当籤役となる。
【0140】
このようにして、乱数値R(8100)−下限値Lの計算及び乱数値R(8100)−上限値Uの計算を、当籤番号が0となるまで繰り返すことで、当籤番号6〜1の各々に当籤しているか否かを判断する。抽出した乱数値が8100である場合は、当籤番号1〜6については不当籤となる。したがって、抽出した乱数値が8100である場合は、当籤番号7で当籤し、後述の内部当籤役決定テーブルに基づいて、内部当籤役としてBB1が決定される。
【0141】
なお、持越区間では、抽籤回数が6に更新(後述の図25のステップS53)されるので、当籤番号7又は8に決定される場合がない。したがって、持越区間では、後述の内部当籤役決定テーブルに基づいて、ボーナスが内部当籤役として決定される場合はない。
【0142】
ここで、RT作動中フラグがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルと、RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルとは、別のテーブルである。実施例では、RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、RT遊技数カウンタがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときに比べ、基本的に当籤番号6に対応する数値範囲が広い(即ち、内部当籤役としてリプレイに当籤する確率が高い)。
【0143】
実施例では、メダルの投入枚数が所定枚数(1〜2)であって、RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、RT遊技数カウンタがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときに比べ、当籤番号6に対応する数値範囲が広くなるように構成されている。具体的には、メダルの投入枚数が1であって、RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/1.1の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤し、RT遊技数カウンタがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/7.3の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤する。なお、本実施例では、メダルの投入枚数が1であって、RT作動中フラグがオンである場合のリプレイに内部当籤する確率を1/1.1としているが、これに限られず、ほぼ外れない確率であれば他の確率であってもよい。
【0144】
また、メダルの投入枚数が2であって、RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/1.4の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤し、RT遊技数カウンタがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/7.3の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤する。
【0145】
また、メダルの投入枚数が3であって、RT作動中フラグのオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/7.3の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤し、RT遊技数カウンタがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/7.3の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤する。なお、本実施例においては、メダルの投入枚数が3であって、RT遊技数カウンタがオフである場合のリプレイに内部当籤する確率を1/7.3にしているが、これに限られず、1/7.3よりも高い確率であってもよい。
【0146】
前述したように、RT区間では、内部当籤役としてリプレイに当籤する確率が高くなるように設定されており、通常このRT区間は、遊技状態がBB遊技状態から一般遊技状態に移行するときに開始され、一定期間内に(例えば、開始から100ゲームの間)表示役としてBBが成立しない場合に終了する。即ち、RB遊技状態から一般遊技状態に移行してからCPU31により100回の単位遊技が計数されるまでの間は、メダルの投入枚数に応じてリプレイに当籤する確率が変動する(メダルの投入枚数が少ないほどリプレイに当籤する確率が高い)ので、メダルの投入枚数によっては、メダルを遊技者自身で投入しなくても単位遊技を進めることができ、遊技価値の安定した増加を見込むことができるという遊技を提供することができる。
【0147】
したがって、本発明によれば、遊技状態がRB遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間(CPU31により100回の単位遊技が計数されるまでの間)、再度のRB遊技状態への移行を望んで遊技を継続するか、又は、再度のRB遊技状態への移行を望みつつ、リプレイに当籤する確率もある程度高い遊技を望んで遊技を行うか、又は、リプレイに当籤する確率が高く、安定した遊技価値の増加を望んで遊技を継続するかについて、遊技者自身が選択することができる。さらに、本発明によれば、遊技状態がRB遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間と、その後の期間とによって、利用する一般遊技用内部抽籤テーブルが変更されるため、遊技者に対して、メダルの投入枚数及び遊技の状況に応じて、適応的な遊技を提供することができる。
【0148】
図13を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
【0149】
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役(フラグの情報)の情報(データ)を備えている。フラグは2進数で表されている。当籤番号に対応して示されている内部当籤役は、内部当籤役を識別するための情報であり、各々1バイトのデータである。
【0150】
一般遊技状態、RB遊技状態では、当籤番号が0で内部当籤役が“00000000”の場合には、内部当籤役はハズレである。当籤番号が1で内部当籤役が“00000001”の場合には、内部当籤役は赤チェリーである。当籤番号が2で内部当籤役が“00000010”の場合には、内部当籤役は黒チェリーである。当籤番号が3で内部当籤役が“00000100”の場合には、内部当籤役は青チェリーである。
【0151】
当籤番号が4で内部当籤役が“00001000”の場合には、内部当籤役はベルである。当籤番号が5で内部当籤役が“00010000”の場合には、内部当籤役はスイカである。当籤番号が6で内部当籤役が“00100000”の場合には、内部当籤役はリプレイである。当籤番号が7で内部当籤役が“01000000”の場合には、内部当籤役はBB1である。当籤番号が8で内部当籤役が“10000000”の場合には、内部当籤役はBB2である。
【0152】
内部当籤役は、基本的に、停止制御の態様を識別したり、表示役となりうる役(表示役として許容されうる役)を識別したりするための情報である。内部当籤役は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様(停止テーブル)等を介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
【0153】
図14を参照して、リール停止初期決定テーブルについて説明する。
【0154】
リール停止初期決定テーブルは、ストップ用セレクトカウンタの値0〜8の各々に対応する停止テーブルの情報を備えている。ストップ用セレクトカウンタには、基本的に、当籤番号が格納される(後述の図27のステップS84)。
【0155】
停止テーブルは、リール3L,3C,3Rの停止制御の態様を規定する情報を備えている。具体的には、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングに対応するリール3L,3C,3Rの停止態様の情報(例えば、図柄の停止位置の情報、滑りコマ数の情報等)を備えている。各停止テーブルは、基本的に、対応する内部当籤役を成立可能に構成されている。
【0156】
具体的には、停止テーブル(図示せず)は、所定の図柄組合せ(対応する役の図柄組合せ)を所定の表示ライン(有効ライン)に沿って並べることが可能に構成されている。ただし、ハズレに対応する停止テーブルは、役に対応する図柄組合せが所定の表示ラインに沿って並べることができないように構成されている。
【0157】
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止操作位置と停止制御位置とが示されている。停止操作位置は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作された場合に、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。停止制御位置は、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。
【0158】
実施例では、いわゆる滑りコマ数を最大“4コマ”としている。例えば、図4を参考に説明すると、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“09”の“スイカ”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“13”の“赤チェリー”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
【0159】
実施例では、持越区間において、持ち越されたボーナスと乱数抽籤により決定された役(例えば、赤チェリー)の両方が内部当籤役になるが、持越区間においてボーナスに内部当籤することがない。
【0160】
「引き込み」は、基本的に、有効ラインが結ぶ図柄停止位置(以下「有効図柄停止位置」という)に、最大滑りコマ数4の条件下で内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄(以下「引込み対象図柄」という)を表示するように、停止制御の対象であるリール(停止操作に対応するリール)を停止させることをいう。
【0161】
第2停止操作の場合には、第1停止操作が行われたことにより、第2停止操作における引込み対象図柄とともに内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄が有効図柄停止位置に表示されている場合、その有効図柄停止位置を結ぶ有効ラインにより結ばれる第2停止操作に対応する図柄表示領域21L,21C,21R内の有効図柄停止位置に引込み対象図柄を表示することを、「引き込み」という。
【0162】
第3停止操作の場合には、第1停止操作及び第2停止操作に対応する2つの図柄表示領域21L,21C,21R内において、引込み対象図柄がいずれかの有効ラインに沿って並んでいる場合(「テンパイ」の場合)、その有効ラインにより結ばれる有効図柄停止位置に引込み対象図柄を表示することを、「引き込み」という。
【0163】
次に、内部当籤役が赤チェリーである場合の遊技者による停止操作位置と滑りコマ数との関係について説明する。
【0164】
実施例では、最大滑りコマ数4の範囲内で有効図柄停止位置に引込み対象図柄を停止表示するように制御される。ここで、リール3L〜3Rが回転中は有効ラインが限定されていない。そのため、左のリール3Lではコードナンバーに対応する図柄がセンターライン8cの位置に到達したとき左の停止ボタン7Lが操作された場合、(コードナンバー−1)以上(コードナンバー+5)以下の範囲内のコードナンバーに対応する図柄を有効図柄停止位置に停止表示させることができる。ただし、実施例では、コードナンバー“20”の次のコードナンバーは“00”であるため、コードナンバー“20”に1を加えたコードナンバーはコードナンバー“00”であることに留意する必要がある。
【0165】
左のリール3Lの回転が停止され左の図柄表示領域21Lにおいて図柄が停止表示されると、有効ラインが限定される。そのため、中央のリール3Cと右のリール3Rとではコードナンバーに対応する図柄が有効ラインの位置に到達したとき中央の停止ボタン7C又は右の停止ボタン7Rが操作された場合、(コードナンバー±0)以上(コードナンバー+4)以下の範囲内のコードナンバーに対応する図柄を有効図柄停止位置に停止表示させることができる。
【0166】
前述の図9を参照すると、左のリール3Lでは、“赤チェリー”はコードナンバー“09”の位置に配置されている。したがって、左のリール3Lでは、コードナンバー“08”〜“14”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したとき、左の停止ボタン7Lが操作された場合に、有効図柄停止位置に“赤チェリー”を停止表示させることができる。
【0167】
また、前述の図10を参照すると、中央のリール3C及び右のリール3Rいずれについては、どのような図柄であってもよい。したがって、内部当籤役が赤チェリーである場合、中央の停止ボタン7C及び右の停止ボタン7Rの操作タイミングに関わらず、左のリール3Lにおいてコードナンバー“08”〜“14”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したとき左の停止ボタン7Lが操作されることにより、表示役として赤チェリーが成立する。
【0168】
一方、内部当籤役が赤チェリーであっても、遊技者による左の停止ボタン7Lの操作がコードナンバー“08”〜“14”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したタイミング以外のタイミングで行われた場合には、表示役として赤チェリーが成立することはない。即ち、左の図柄表示領域21Lの上段の図柄停止位置、中段の図柄停止位置、下段の図柄停止位置のいずれにも、“赤チェリー”が停止表示されることはない。
【0169】
図15を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
【0170】
ボーナス作動時テーブルは、表示役毎に、オンに更新される作動中フラグ、ボーナス終了枚数カウンタにセットされる値、遊技可能回数、及び入賞可能回数の情報を備えている。このボーナス作動時テーブルは、後述の図23のステップS33の処理、図29のステップS114の処理において参照される。
【0171】
作動中フラグは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)を識別するための情報である。作動中フラグには、表示役に対応して、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがある。
【0172】
ボーナス終了枚数カウンタは、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでの遊技において払出されたメダルの枚数を計数するカウンタである。
【0173】
図16を参照して、内部当籤役、持越役、及び乱数値の格納領域(記憶領域)について説明する。
【0174】
図16の(1)は、内部当籤役格納領域を示す。この内部当籤役格納領域では、内部当籤役の情報(データ)は、1バイトからなる内部当籤役格納領域に格納(記憶)されている。内部当籤役格納領域において、ビット0(第1ビット)は、赤チェリーに対応する格納領域である。ビット1(第2ビット)は、黒チェリーに対応する格納領域である。ビット2(第3ビット)は、青チェリーに対応する格納領域である。ビット3(第4ビット)は、ベルに対応する格納領域である。
【0175】
ビット4(第5ビット)は、スイカに対応する格納領域である。ビット5(第6ビット)は、リプレイに対応する格納領域である。ビット6(第7ビット)は、BB1に対応する格納領域である。ビット7(第8ビット)は、BB2に対応する格納領域である。内部当籤役格納領域において、1であるビットに対応するもの(役)が内部当籤役となる。例えば、内部当籤役格納領域に“00001000”が格納されているとき(ビット3(第4ビット)が1のとき)は、内部当籤役はベルである。
【0176】
図16の(2)は、持越役格納領域を示す。この持越役格納領域では、持越役の情報は、1バイトからなる持越役格納領域に格納されている。持越役格納領域において、ビット6(第7ビット)は、BB1に対応する格納領域(記憶領域)である。持越役格納領域において、ビット7(第8ビット)は、BB2に対応する格納領域(記憶領域)である。ビット0(第1ビット)〜ビット5(第6ビット)は、未使用の格納領域である。持越役がある場合(持越区間である場合)には、持越役格納領域のBB1又はBB2に対応するビット6(第7ビット)又はビット7(第8ビット)に1が格納される(持越役格納領域に“01000000”、又は“10000000”が格納される)。
【0177】
図16の(3)は、乱数値格納領域(記憶領域)を示す。この乱数値格納領域は、RAM33に設けられている。この乱数値格納領域には、後述の図21のステップS6で抽出する抽籤用の乱数に関する数値情報が格納されている。図21のステップS6では、抽籤用の乱数として0〜65535のうち、いずれか一つの数値情報が抽出され、抽出された数値情報が乱数値格納領域に格納される。
【0178】
図17〜図20を参照して、プログラムROM83に格納される各種テーブルについて説明する。
【0179】
図17を参照して、演出グループ識別子を決定するための演出グループ決定テーブルについて説明する。
【0180】
演出グループ決定テーブルは、演出グループ識別子に対応する抽籤値の情報を備えている。演出グループ識別子は、一般遊技状態のRT区間でかつ後述の報知期間中の演出態様(メダルの投入枚数の指定報知)を規定する情報である。演出グループ決定テーブルでは、演出グループ識別子として、1枚掛け演出又は2枚掛け演出に対応するものが示されている。この演出グループ決定テーブルは、後述する図39のステップS272において演出グループ識別子を抽籤する際に参照される。
【0181】
ここで、抽籤値は、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽籤値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽籤値に対応する情報が選択される。例えば、抽出した乱数値が“18384”である場合、初めに、この“18384”から演出グループ識別子が1に対応する抽籤値“16384”を減算する。減算した値は、“2000”である(正の値である)。次に、この“2000”から演出グループ識別子2に対応する抽籤値“16384”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、演出グループ識別子として2が選択(決定)される。
【0182】
1枚掛け演出は、図7に示すように、遊技開始前において、遊技者に1枚掛けを促すように文字画像による表示を行う演出である。また、2枚掛け演出は、図7に示す「1枚掛けにして!」の文字画像211を、「2枚掛けにして!」の文字画像に変更して表示したものである。具体的には、演出グループ識別子として1が選択された場合であっても、演出グループ識別子として2が選択された場合であっても、遊技開始前に、液晶表示部2bには、主人公キャラクタ201と敵キャラクタ203とが見合い、対戦を開始する様子が表示される。そして、敵キャラクタ203の左方には、演出グループ識別子に基づくメダルの投入枚数の指定が文字画像として表示される。
【0183】
図18を参照して、報知回数抽籤テーブルについて説明する。
【0184】
報知回数抽籤テーブルは、演出グループ識別子に対応する抽籤値と報知回数との情報を備えており、表示役としてBBが成立した後に、報知回数を抽籤する際(後述の図39のステップS274)に参照される。報知回数は、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として成立していることを報知することのできる回数である。なお、本実施例では、報知回数抽籤テーブルは、演出グループ識別子が1の場合の方が、演出グループ識別子が2の場合よりも、報知回数が多くなるように設定されているが、これに限らず等しいものとしてもよい。このように、遊技者にチェリーが当籤役として決定されていることの報知がなされる回数を抽籤により決定することにより、報知回数の予測蓋然性が低くなることから、遊技者に対して、変化に富んだ遊技を提供することが可能となる。
【0185】
ここで、前述の通り、内部当籤役が赤チェリーであっても、遊技者による左の停止ボタン7Lの操作が、コードナンバー“08”〜“14”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したタイミング以外のタイミングで行われた場合には、表示役として赤チェリーが成立することはない。同様に内部当籤役が黒チェリーであっても、遊技者による左の停止ボタン7Lの操作が、コードナンバー“01”〜“07”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したタイミング以外のタイミングで行われた場合には、表示役として黒チェリーが成立することはない。さらに同様に、内部当籤役が青チェリーであっても、遊技者による左の停止ボタン7Lの操作が、コードナンバー“15”〜“00”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したタイミング以外のタイミングで行われた場合には、表示役として青チェリーが成立することはない。
【0186】
コードナンバー“08”〜“14”と、コードナンバー“01”〜“07”と、コードナンバー“15”〜“00”とでは重複しているコードナンバーがない。また、遊技者は、原則として内部当籤役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーであることを知ることができない。そのため、内部当籤役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーである場合に表示役とし赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーを成立させることができない場合がある。
【0187】
そこで、一般遊技状態のうちRT区間では、内部当籤役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかである場合であって、前述のメダルの投入枚数の指定報知に基づき所定の枚数のメダルが投入されたときに、その種別が報知される報知期間(遊技区間)が設けられる。報知期間では、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として決定された場合には、その旨が液晶表示部2bに表示される。報知期間であるか否かは報知期間識別子により識別される。報知期間識別子が1のときは報知期間である。報知期間識別子が0のときは報知期間ではない。報知期間以外の遊技期間を、「通常期間」という。
【0188】
遊技者にとってみれば、例えば、メダルの1枚掛けが報知されることに基づきメダルの投入枚数を1とした上で、報知に対応する赤チェリーが表示役として成立するように停止ボタンを操作(目押し等)することにより、通常期間では獲得することの難しい赤チェリーに対応する利益を獲得することができる。黒チェリー及び青チェリーについても同様である。したがって、一般遊技状態のうちRT区間の遊技状態において、リプレイを表示役として成立させることによりメダル数を維持しつつ、報知に基づき適切な停止ボタンの操作をすることで、メダル数の増加を望むことができる。RT区間では内部当籤役としてリプレイに当籤していることが多く、他の役に内部当籤しているか否かが不明なため、遊技者は、メダル数を増加させることを諦めがちである。しかしながら、内部当籤役としてチェリーが当籤していることを報知することにより、遊技者は、安定した遊技価値の増加を望んで遊技を行うことができ、遊技の興趣が向上する。
【0189】
報知期間の発生条件は、RT作動中フラグがオンに更新され、かつ報知回数カウンタの値が1以上であることである。報知期間の終了条件は、報知回数カウンタの値が0になるか、又はRT作動中フラグがオフに更新されることである。
【0190】
報知回数カウンタの値は、報知期間が継続するゲームの回数である。報知回数カウンタの値は、報知期間において前述のメダルの投入枚数の指定報知に基づき所定の枚数のメダルが投入され、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として決定された場合において、報知が行われると1減算される。また、後述の通り、演出グループ識別子が2の場合は、設定された報知回数カウンタの値のうちの約2/3について報知され、残りの約1/3については報知されないが、その場合であっても、所定の枚数のメダルとして2枚のメダルが投入され、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として決定されると、報知が行われるときと同様に1減算される。
【0191】
図19を参照して、1枚掛け用報知演出テーブルについて説明する。
【0192】
この1枚掛け用報知演出テーブルは、前述の1枚掛け演出がされた場合であって、主制御回路71から受信したスタートコマンドに含まれる内部当籤役の情報が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであり、演出グループ識別子が1である場合(後述の図35のステップS238)、及び、前述の1枚掛け演出がされた場合であって、主制御回路71から受信した表示役成立コマンドに含まれる内部当籤役の情報が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであり、演出グループ識別子が1である場合(後述の図37のステップS250又は図37のステップS251)に参照される。
【0193】
この1枚掛け用報知演出テーブルは、内部当籤役に基づいて決定される演出識別子に対応する演出データを備えている。演出データは、基本的に、スタート操作が行われたときに表示される内部当籤役の情報としての文字画像及び図柄の画像、及び第3停止操作が行われたときに主人公キャラクタが勝利するか否かにより区別することができる。第3停止操作が行われたときに主人公キャラクタが勝利するか否かは、内部当籤役の情報と等しい赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーが表示役として成立するか否かに応じて変化する。
【0194】
図20を参照して、2枚掛け用報知演出決定テーブルについて説明する。
【0195】
この2枚掛け用報知演出決定テーブルは、前述の2枚掛け演出がされた場合であって、主制御回路71から受信したスタートコマンドに含まれる内部当籤役の情報が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであり、演出グループ識別子が2である場合(後述の図35のステップS237)、及び、前述の2枚掛け演出がされた場合であって、主制御回路71から受信した表示役成立コマンドに含まれる内部当籤役の情報が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであり、演出グループ識別子が2である場合(後述の図37のステップS250又は図37のステップS251)に参照される。
【0196】
この2枚掛け用報知演出決定テーブルは、内部当籤役及び抽籤値に基づいて決定される演出識別子に対応する演出データを備えている。赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのうちどの内部当籤役であっても、設定された報知回数カウンタの値のうちの約2/3について報知され、残りの約1/3については報知されない。後述の遊技開始処理において演出識別子を決定するための抽籤が行われ、メダルの投入枚数の報知がされる演出識別子が選択された場合には、演出データは、基本的に、スタート操作が行われたときに表示される内部当籤役の情報としての文字画像及び図柄の画像、及び第3停止操作が行われたときに主人公キャラクタが勝利するか否かにより区別することができる。第3停止操作が行われたときに主人公キャラクタが勝利するか否かは、内部当籤役の情報と等しい赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーが表示役として成立するか否かに応じて変化する。なお、メダルの投入枚数の報知がされない演出識別子が選択された場合には、通常の演出がなされる。
【0197】
図21及び図22に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
【0198】
初めに、CPU31は、初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行い、ステップS2に移る。
【0199】
ステップS2では、RAM33の所定の記憶内容を消去(クリア)する。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
【0200】
ステップS3では、後述の図23を参照して説明するボーナス作動監視処理を行い、ステップS4に移る。このステップS3の処理では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了しても続けてRB遊技状態となるようにRB作動中フラグをオンに更新する処理を行う。ステップS4では、後述の図24を参照して説明する遊技状態監視処理を行い、ステップS5に移る。
【0201】
ステップS5では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS6に移る。このステップS5の処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ10S、又はBETスイッチ11〜13からの入力に基づいて、BET数の更新等の処理を行う。また、BET数の情報は、例えば、RAM33(遊技価値情報格納手段)の所定の記憶領域に格納される。ここで、ステップS5では、前回のゲームにおいてリプレイが成立した場合は、前回のゲームでのBET数と同等のBET数が自動的に格納される。
【0202】
ステップS6では、抽籤用の乱数値を抽出し、ステップS7に移る。このステップS6の処理で抽出した乱数値は、後述の内部抽籤処理において使用される。ステップS7では、後述の図25及び図26を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS8に移る。ステップS8では、後述の図27を参照して説明するリール停止初期設定処理を行い、ステップS9に移る。
【0203】
ステップS9では、スタートコマンドをセットし、ステップS10に移る。スタートコマンドは、RT作動中フラグの情報、内部当籤役及びメダルの投入枚数カウンタの値等の情報を含み、副制御回路72に送信される。ステップS10では、前回のリール回転開始から4.1秒経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS12に移り、NOのときは、ステップS11に移る。ステップS11では、ゲーム開始待ち時間消化の処理(ウェイト)を行い、ステップS12に移る。具体的には、前回のゲームが開始してから所定時間(例えば、所定秒(4.1秒等))経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0204】
ステップS12では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS13に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS13では、全リールの回転開始を要求し、図22のステップS14に移る。
【0205】
図22のステップS14では、停止スイッチが“オン”か否か、即ち、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたかどうかを判別する。この判別がYESのときは、ステップS16に移り、NOのときは、ステップS15に移る。ステップS15では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS16に移り、NOのときは、ステップS14に移る。
【0206】
ステップS16では、滑りコマ数決定処理を行い、ステップS17に移る。この処理では、停止操作順序(何番目の停止操作であるか)及び停止操作位置に基づいて、後述の図27のステップS86でRAM33に格納された停止テーブルを参照して滑りコマ数を決定し、セットする。ステップS17では、ステップS16で決定された滑りコマ数分、停止操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転するのを待ち、ステップS18に移る。
【0207】
ステップS18では、操作されたいずれかの停止ボタン7L,7C,7Rに対応するいずれかのリール3L,3C,3Rの回転停止を要求するための信号をモータ駆動回路39に送信し、ステップS19に移る。モータ駆動回路39は、CPU31から送信された信号に基づいて、対応するリール3L,3C,3Rを停止させる。ステップS19では、全てのリールが停止したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS20に移り、NOのときは、ステップS14に移る。
【0208】
ステップS20では、主制御回路71の表示役検索処理を行い、ステップS21に移る。ステップS21では、表示役成立コマンドをセットし、ステップS22に移る。表示役成立コマンドは、RT作動中フラグの情報、内部当籤役及びメダルの投入枚数カウンタの値等の情報を含み、副制御回路72に送信される。
【0209】
ステップS22では、メダル払出処理を行い、ステップS23に移る。このステップS22の処理では、表示役検索処理でセットされたフラグに基づき、図柄組合せテーブル(図10)を参照して、対応する払出枚数のメダルの貯留(クレジット)又は払い出しを行う。また、図柄組合せテーブルは、図10に示すように、表示役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーの場合には、メダルの投入枚数が3よりも少ない枚数(1及び2)の方を、多くのメダルを払い出す(付与する)ように構成されており、表示役がベル又はスイカの場合には、メダルの投入枚数に拘わらず同数のメダルを払い出すように構成されている。
【0210】
ステップS23では、当該払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS24に移る。ここで、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する。
【0211】
ステップS24では、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS25に移り、NOのときは、ステップS26に移る。ステップS25では、後述の図28を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS26に移る。ステップS26では、後述の図29を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、ステップS27に移る。
【0212】
ステップS27では、後述の図30を参照して説明するRT終了処理を行い、ステップS28に移る。ステップS28では、後述の図31を参照して説明するRT作動処理を行い、図21のステップS2に移る。
【0213】
図23を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
【0214】
初めに、CPU31は、BB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS31)。この判別がYESのときは、ステップS32に移り、NOのときは、図21のステップS4に移る。ステップS32では、RB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、図21のステップS4に移り、NOのときは、ステップS33に移る。
【0215】
ステップS33では、ボーナス作動時テーブル(図15)に基づいてRB作動時処理を行い、図21のステップS4に移る。具体的には、RB作動中フラグをオンに更新し、遊技可能回数及び入賞可能回数をRAM33に格納する。
【0216】
図24を参照して、遊技状態監視処理について説明する。
【0217】
初めに、CPU31は、RB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS41)。この判別がYESのときは、ステップS42に移り、NOのときは、ステップS43に移る。ステップS42では、RB遊技状態の識別子を格納し、図21のステップS5に移る。ステップS43では、一般遊技状態の識別子を格納し、ステップS44に移る。
【0218】
ステップS44では、RT作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS45に移り、NOのときは、図21のステップS5に移る。ステップS45では、遊技開始前コマンドをセットし、図21のステップS5に移る。遊技開始前コマンドは、RT作動中フラグの情報等の情報を含み、副制御回路72に送信される。このように、遊技状態監視処理では、作動中フラグ(RB作動中フラグ)に基づいて遊技状態を監視し、後述の図25のステップS51において、遊技状態に応じた内部抽籤テーブル決定テーブルの種別を選択するための情報をRAM33(遊技状態格納領域)に格納する。また、遊技開始前の画像表示のためのコマンドを副制御回路72に送信する。
【0219】
図25及び図26を参照して、内部抽籤処理について説明する。
【0220】
初めに、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図11)に基づいて、遊技状態に応じた内部抽籤テーブル(図12)の種別と抽籤回数を決定し(ステップS51)、ステップS52に移る。ステップS52では、持越役格納領域に格納されたデータ(情報)が0か否か(持越役の有無)を判別する。この判別がYESのときは、ステップS54に移り、NOのときは、ステップS53に移る。ここで、ステップS52の判別がNOとなる場合は、持越区間の場合である。ステップS53では、抽籤回数を6に変更し、ステップS54に移る。
【0221】
ステップS54では、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、ステップS55に移る。これにより、一般遊技状態のうち、通常区間の場合、又はRT区間の場合には“8”、RB遊技状態の場合には“5”、内部当籤状態(持越区間)の場合には“6”が当籤番号としてセットされることになる。ステップS55では、ステップS51で決定された内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号と投入枚数とに基づいて下限値(L)を取得し、ステップS56に移る。ステップS56では、RAM33における乱数値格納領域に格納されている乱数値(R)から下限値(L)を減算し(R−L)、ステップS57に移る。
【0222】
ステップS57では、桁かりが行われたか否かを判別する。具体的には、R−Lの計算結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図26のステップS66に移り、NOのときは、ステップS58に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、下限値より乱数値の方が小さい場合であり(L>R)、NOとなる場合は、下限値より乱数値の方が大きいか又は下限値と乱数値が等しい場合である(L≦R)。
【0223】
ステップS58では、ステップS51で決定された内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号と投入枚数とに基づいて上限値(U)を取得し、ステップS59に移る。ステップS59では、RAM33における乱数値格納領域に格納されている乱数値(R)から上限値(U)を減算し(R−U)、図26のステップS60に移る。
【0224】
図26のステップS60では、減算により得られた値、具体的にはR−Uの計算結果が“0”であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS62に移り、NOのときは、ステップS61に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値がと上限値が等しい場合であり(R=U)、NOとなる場合は、乱数値と上限値が等しくない場合である(R≠U)。
【0225】
ステップS61では、桁かりが行われたか否かを判別する。具体的には、R−Uの計算結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS62に移り、NOのときは、ステップS66に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値が上限値を下回っている場合であり(R<U)、NOとなる場合は、乱数値が上限値を上回っている場合である(R>U)。
【0226】
ステップS62では、当籤番号をRAM33の内部抽籤結果情報格納領域に格納し、ステップS63に移る。ステップS63では、内部当籤役決定テーブル(図13)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役を決定し、ステップS64に移る。
【0227】
ステップS64では、内部当籤役とボーナスチェックデータの論理積をとり、持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS65に移る。これにより、決定されたボーナスが持越役格納領域に格納される。なお、ボーナスチェックデータは、“11000000”である。ステップS65では、内部当籤役と持越役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域に格納し、ステップS66に移る。
【0228】
ステップS66では、抽籤回数を1減算し、ステップS67に移る。ステップS67では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS68に移り、NOのときは、図25のステップS54に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値Rが上限値Uと下限値Lとにより規定された数値範囲に含まれるか否かの判別をした回数が、一般遊技状態では8回、RB遊技状態時では5回、内部当籤状態(持越区間)時では6回の場合である。これに対し、この判別がNOとなる場合は、上記判別をした回数が、一般遊技状態では8回未満、RB遊技状態時では5回未満、内部当籤状態(持越区間)では6回未満の場合である。
【0229】
ステップS68では、内部当籤役決定テーブル(図13)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役を決定し、ステップS69に移る。ステップS69では、内部当籤役とボーナスチェックデータの論理積をとり、持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS70に移る。これにより、持越役が持越役格納領域に格納されることになる。ステップS70では、内部当籤役と持越役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域に格納し、図21のステップS8に移る。これにより、乱数値Rが図12の内部抽籤テーブルのいずれの数値範囲にも属さず、ステップS62〜ステップS65が行われなかった場合には、ハズレ又は持越役が内部当籤役格納領域に格納されることになる。
【0230】
図27を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
【0231】
初めに、CPU31は、当籤番号が0か否かを判別する(ステップS81)。この判別がYESのときは、ステップS82に移り、NOのときは、ステップS84に移る。ステップS82では、内部当籤役格納領域のデータと作動役チェックデータ(“11000000”)の論理積をとり、ステップS83に移る。ステップS83では、その論理積が0か否かを判別する。この判別がYESのとき(BB1、BB2の両方が内部当籤役に含まれていないとき)は、ステップS84に移り、NOのとき(BB1、BB2のいずれかが内部当籤役に含まれているとき)は、ステップS85に移る。
【0232】
ステップS84では、当籤番号をストップ用セレクトカウンタに格納し、ステップS86に移る。ステップS85では、内部当籤役格納領域のデータを番号化し、ストップ用セレクトカウンタに格納し、ステップS86に移る。具体的には、内部当籤役格納領域のデータがBB1又はBB2を示す場合には、各々の場合において7又は8をストップ用セレクトカウンタに格納する。ステップS86では、リール停止初期設定テーブルに基づいて停止テーブルを決定し、RAM33に格納し、図21のステップS9に移る。
【0233】
図28を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
【0234】
初めに、CPU31は、RB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS91)。この判別がYESのときは、ステップS94に移り、NOのときは、ステップS92に移る。ステップS92では、ボーナス終了枚数カウンタの値が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS93に移り、NOのときは、図22のステップS26に移る。ステップS93では、ボーナス終了時処理を行い、図22のステップS26に移る。具体的には、BB作動中フラグのクリア、ボーナス終了枚数カウンタのクリア等を行う。
【0235】
ステップS94では、入賞が成立したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS95に移り、NOのときは、ステップS100に移る。ステップS95では、ボーナス終了枚数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS96に移り、NOのときは、ステップS98に移る。ステップS96では、RB終了時処理を行い、ステップS97に移る。具体的には、RB作動中フラグのクリア、入賞可能回数及び遊技可能回数のクリア等を行う。ステップS97では、ボーナス終了時処理を行い、図22のステップS26に移る。
【0236】
ステップS98では、入賞可能回数を1減算し、ステップS99に移る。ステップS99では、入賞可能回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS102に移り、NOのときは、ステップS100に移る。ステップS100では、遊技可能回数を1減算し、ステップS101に移る。ステップS101では、遊技可能回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS102に移り、NOのときは、図22のステップS26に移る。ステップS102では、RB終了時処理を行い、図22のステップS26に移る。
【0237】
図29を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
【0238】
初めに、CPU31は、表示役はリプレイであるか否かを判別する(ステップS111)。この判別がYESのときは、ステップS112に移り、NOのときは、ステップS113に移る。ステップS112では、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写し、図22のステップS27に移る。具体的には、ステップS112では、今回のゲームのために投入された投入枚数と同数を自動投入カウンタにセット(自動投入)する。
【0239】
ステップS113では、表示役がBB1又はBB2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS114に移り、NOのときは、図22のステップS27に移る。ステップS114では、ボーナス作動時テーブルに基づいてBB作動時処理を行い、ステップS115に移る。BB作動時処理では、BB作動中フラグをオンに更新し、ボーナス終了枚数カウンタに350をセットする。ステップS115では、ボーナス作動コマンドをセットし、ステップS116に移る。ボーナス作動コマンドは、副制御回路72に送信される。ステップS116では、持越役をクリアし、図22のステップS27に移る。
【0240】
図30を参照して、RT終了処理について説明する。
【0241】
初めに、CPU31は、RT作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS121)。この判別がYESのときは、ステップS122に移り、NOのときは、図22のステップS28に移る。ステップS122では、BB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS123に移り、NOのときは、ステップS125に移る。ステップS123では、RT遊技数カウンタに0を格納し、ステップS124に移る。ステップS124では、RT作動中フラグをオフに更新し、図22のステップS28に移る。
【0242】
ステップS125では、RT遊技数カウンタの値を“1”減算し、ステップS126に移る。RT遊技数カウンタは、RT区間を継続させることが可能な回数を計数する計数手段である。ステップS126では、RT遊技数カウンタの値が“0”以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS127に移り、NOのときは、図22のステップS28に移る。
【0243】
ステップS127では、RT作動中フラグをオフに更新し、図22のステップS28に移る。
【0244】
図31を参照して、RT作動処理について説明する。
【0245】
初めに、CPU31は、一般遊技状態の識別子が格納されているか否かを判別する(ステップS131)。この判別がYESのときは、図21のステップS2に移り、NOのときは、ステップS132に移る。
【0246】
ステップS132では、BB作動中フラグがオフかつRB作動中フラグがオフであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS133に移り、NOのときは、図21のステップS2に移る。
【0247】
ステップS133では、RT遊技数カウンタに100を格納し、ステップS134に移る。ステップS134では、RT作動中フラグはオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、図21のステップS2に移り、NOのときは、ステップS135に移る。ステップS135では、RT作動中フラグをオンに更新し、図21のステップS2に移る。このステップS135の処理は、RT区間とは異なる区間からRT区間に移行させるために行われる。
【0248】
図32〜図39に示すフローチャートを参照して、画像制御回路(gSub)72aの制御動作について説明する。
【0249】
図32を参照して、gSubリセット割込処理について説明する。
【0250】
初めに電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されることにより、画像制御マイコン81は、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、プログラムROM83に記憶されたgSub用リセット割込処理を順次行うように構成されている。
【0251】
初めに、画像制御マイコン81は、ワークRAM84、制御RAM87、ビデオRAM89等の初期化を行い(ステップS201)、ステップS202に移る。ステップS202では、操作部17等からの入力があるか否かを監視する入力監視処理を行い、ステップS203に移る。ステップS203では、後で図33を参照して説明するコマンド入力処理を行い、ステップS204に移る。ステップS204では、音・ランプ制御回路(mSub)72bへコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行い、ステップS205に移る。ステップS205では、画像制御処理を行い、ステップS201に移る。特に、後述の図34のステップS223の処理、図35のステップS239の処理、図37のステップS250及び図37のステップS251の処理を行い、このステップS205の処理を行うことで、前述の図7及び図8のような画像を表示させることができる。
【0252】
図33を参照して、コマンド入力処理について説明する。
【0253】
初めに、画像制御マイコン81は、コマンドバッファにデータがあるか否か、即ちコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS211)。コマンドバッファは、主制御回路71から送信されたコマンド(例えば、前述のスタートコマンド、前述の表示役成立コマンド、前述の遊技開始前コマンド、前述のボーナス作動コマンド等)を格納する記憶領域である。ステップS211の判別がYESのときは、ステップS212に移り、NOのときは、図32のステップS204に移る。
【0254】
ステップS212では、ジャンプ先はOKであるか否かを判別する。具体的には、受信したコマンドに対応するジャンプ先の処理の実行が可能であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS213に移り、ノイズ等により処理不可能なデータを受信した場合や、以前に受信したコマンドの履歴等から不正なデータと判定される場合は、この判別はNOとなり、図32のステップS204に移る。
【0255】
ステップS213では、復帰アドレスをセットし、ステップS214に移る。ステップS213でセットされるアドレスは、基本的に後述のステップS215の処理に対応するアドレスである。ステップS214では、決定した処理にジャンプする。具体的には、ジャンプテーブルに基づいて、受信したコマンドの先頭データに対応するジャンプ先の処理を行い、ステップS215に移る。ステップS215では、コマンドバッファをクリアし、図32のステップS204に移る。
【0256】
図34を参照して、遊技開始前演出決定処理について説明する。遊技開始処理は、主制御回路71から遊技開始前コマンドを受信したことを契機として実行される。
【0257】
初めに、画像制御マイコン81は、RT作動中フラグがオンか否かの判別を行う(ステップS221)。この判別がYESのときは、ステップS222に移り、NOのときは、ステップS224に移る。ステップS222では、報知期間識別子が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS224に移り、NOのときは、ステップS223に移る。
【0258】
ステップS223では、後述の図39のステップS272で設定した演出グループ識別子に基づいて演出データをセットし、図33のステップS215に移る。一般遊技状態のRT区間であり、報知期間中である場合には、遊技開始前において、演出グループ識別子に基づいた演出が画像表示される。このことにより、遊技者に役の成立のためのメダルの投入枚数を報知することができる。ステップS224では、遊技状態、内部当籤役などに基づいて演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0259】
図35を参照して、遊技開始処理について説明する。遊技開始処理は、主制御回路71からスタートコマンドを受信したことを契機として実行される。
【0260】
初めに、画像制御マイコン81は、RT作動中フラグがオンであるか否かの判別を行う(ステップS231)。この判別がYESのときは、ステップS232に移り、NOのときは、ステップS235に移る。ステップS232では、内部当籤役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであるか否かの判別を行う。この判別がYESのときは、ステップS233に移り、NOのときは、ステップS235に移る。ステップS233では、メダルの投入枚数カウンタの値と演出グループ識別子とが一致しているか否かを判別する。この判別がYESの場合はステップS234に移り、NOのときは、ステップS235に移る。
【0261】
ステップS234では、報知期間識別子が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS235に移り、NOのときは、ステップS236に移る。ステップS235では、遊技状態、内部当籤役などに基づいて演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0262】
ステップS236では、演出グループ識別子が2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS237に移り、NOのときは、ステップS238に移る。ステップS237では、前述の2枚掛け用報知演出決定テーブル(図20)を参照し、内部当籤役に対応する演出識別子の抽籤、セットを行い、ステップS239に移る。
【0263】
ステップS238では、前述の1枚掛け用報知演出テーブル(図19)を参照し、内部当籤役に対応する演出識別子のセットを行い、ステップS239に移る。ステップS239では、演出識別子に基づいて演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0264】
即ち、例えば、一般遊技状態のRT区間であり、報知期間中である場合であって、後述の報知回数抽籤処理で決定された演出グループ識別子の値が1(1枚掛け演出)である場合に、メダルの投入枚数が1であれば、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として成立しているときに、遊技者に役の成立をさせるためのスタート操作時の演出がなされる。しかしながら、後述の報知回数抽籤処理で決定された演出グループ識別子の値が1である場合にも拘わらず、メダルの投入枚数が2又は3であれば、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として成立しているときであっても、遊技者に役の成立をさせるためのスタート操作時の演出がなされない。
【0265】
図36を参照して、副制御回路72の表示役検索処理について説明する。副制御回路72の表示役検索処理は、主制御回路71から表示役成立コマンドを受信したことを契機として実行される。
【0266】
初めに、画像制御マイコン81は、RT作動中フラグがオンであるか否かの判別を行う(ステップS241)。この判別がYESのときは、ステップS242に移り、NOのときは、ステップS245に移る。ステップS242では、内部当籤役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであるか否かの判別を行う。この判別がYESのときは、ステップS243に移り、NOのときは、ステップS245に移る。ステップS243では、メダルの投入枚数カウンタの値と演出グループ識別子とが一致しているか否かを判別する。この判別がYESの場合はステップS244に移り、NOのときは、ステップS245に移る。
【0267】
ステップS244では、報知期間識別子が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS245に移り、NOのときは、ステップS246に移る。ステップS245では、遊技状態、内部当籤役などに基づいて演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0268】
ステップS246では、報知回数カウンタの値を1減算し、ステップS247に移る。ステップS247では、報知回数カウンタの値が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS248に移り、NOのときは、図37のステップS249に移る。ステップS248では、報知期間識別子を0に更新し、図37のステップS249に移る。
【0269】
即ち、一般遊技状態のRT区間であり、報知期間中である場合であって、内部当籤役として赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーが当籤し、演出グループ識別子に対応したメダルの投入枚数により遊技を行った場合に、画像制御マイコン81が後述の報知回数抽籤処理により予め定められた回数分、役の成立を報知することが可能となる。
【0270】
図37のステップS249では、表示役が内部当籤役と一致しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS250に移り、NOのときは、ステップS251に移る。表示役と内部当籤役とが一致している場合とは、第3停止操作により表示役が成立していることを指す。ステップS250では、前述の、図35のステップS237又は図35のステップS238で決定された演出識別子に基づいて、前述の1枚掛け用報知演出テーブル(図19)又は前述の2枚掛け用報知演出決定テーブル(図20)の第3停止操作時の成立の場合の演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0271】
ステップS251では、前述の、図35のステップS237又は図35のステップS238で決定された演出識別子に基づいて、前述の1枚掛け用報知演出テーブル(図19)又は前述の2枚掛け用報知演出決定テーブル(図20)の第3停止操作時の不成立の場合の演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0272】
図38を参照して、ボーナス作動処理について説明する。ボーナス作動処理は、主制御回路71からボーナス作動コマンドを受信したことを契機として実行される。
【0273】
初めに、画像制御マイコン81は、報知期間識別子に1を設定し(ステップS261)、ステップS262に移る。ステップS262では、後述の図39を参照して説明する報知回数抽籤処理を行い、ステップS263に移る。
【0274】
ステップS263では、報知回数カウンタの値が0か否かの判別を行う。この判別がYESのときは、ステップS264に移り、NOのときは、図33のステップS215に移る。ステップS264では、報知期間識別子を0に変更し、図33のステップS215に移る。具体的には、抽籤の結果として報知回数が0回であった場合には、報知が行われない。
【0275】
即ち、BBに内部当籤した上で表示役としてBBが成立した場合には、遊技状態がRB遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間(RT区間)において、内部当籤役として赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが成立した際に、抽籤で得られた報知回数分、遊技者に役の成立を報知することにより、RT区間であってもメダルを増加することが可能となる。
【0276】
図39を参照して、報知回数抽籤処理について説明する。
【0277】
初めに、画像制御マイコン81は、プログラムROM83に格納された演出グループ決定テーブル(図17)をレジスタにセットし(ステップS271)、ステップS272に移る。ステップS272では、レジスタにセットされた演出グループ決定テーブルを参照し、演出グループの抽籤を行い、演出グループ識別子をワークRAM84に設定し、ステップS273に移る。
【0278】
ステップS273では、プログラムROM83に格納された報知回数抽籤テーブル(図18)をレジスタにセットし、ステップS274に移る。ステップS274では、レジスタにセットされた報知回数抽籤テーブルを参照し、報知回数の抽籤を行い、前述のステップS272で設定された演出グループ識別子に対応した報知回数を報知回数カウンタとしてセットし、図38のステップS263に移る。
【0279】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0280】
実施例では、メダルの投入枚数の指定、及び第2の役(チェリー)が内部当籤役として成立していることを、液晶表示装置131を用いて遊技者に報知しているが、これに限られるものでない。例えば、ランプ類100bなどによる視覚的に報知する装置、スピーカ9L,9Rなどによる聴覚的に報知する装置、停止ボタン7L,7C,7Rなどを振動させることによる振動装置などが挙げられる。
【0281】
実施例では、第2の役(チェリー)が内部当籤役として成立している場合の報知回数を0回以上としているが、1回以上としてもよい。これにより、第2の役(チェリー)が内部当籤役として成立した場合に必ず1回は報知がされるので、遊技者が報知に基づき適切な停止操作を行うことで第2の役(チェリー)に対応する遊技価値(例えば、メダルなど)を得ることができる。
【0282】
実施例では、第2当籤役決定情報(RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブル)では、遊技価値(例えば、メダルなど)の大小に拘わらず、第1の役(例えば、リプレイなど)に当籤する確率が等しいものとして構成しているが、これに限られるものではない。例えば、遊技価値(例えば、メダルなど)が大きい(例えば、メダル3枚)場合には、第1の役(例えば、リプレイなど)に当籤する確率が高いものとして構成してもよい。これにより、第1の役に当籤する頻度を高めることができるので、第3の役(例えば、BB1、BB2など)に当籤するまでの間に、さらに遊技価値(例えば、メダルなど)を消費することなく単位遊技(例えば、一のゲーム)を進めることができる。
【0283】
実施例では、第2当籤役決定情報(RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブル)から第1当籤役決定情報(RT作動中フラグがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブル)へ切り換える条件は、特別遊技状態(例えば、RB遊技状態)に切り換わることなく単位遊技(例えば一のゲーム)が100回繰り返されることとして構成しているが、これに限られるものではない。例えば、特別遊技状態(例えば、RB遊技状態)に切り換わることなく単位遊技(例えば一のゲーム)が1000回繰り返されることとして構成してもよい。
【0284】
実施例では、役に対応する乱数範囲(数値範囲)は連続した値としているが、これに限られるものではない。例えば、数値範囲は、連続しない複数の値を含むものとしてもよい。
【0285】
実施例では、本発明の特徴を端的に説明するため、遊技機1の遊技性を最も単純化している。具体的には、遊技機1に設定される役の種類は、BB1、BB2、リプレイ、スイカ、ベル、赤チェリー、黒チェリー、青チェリー、ハズレとしているが、これに限られるものではなく、さらに多くの役を設定してもよい。
【0286】
また、実施例では、遊技機1は、第1種特別役物(RB)が設定されるとしたが、第2種特別役物(チャレンジゲーム、CG、及び/又は、シングルチャレンジゲーム、SCG)及びこの第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置(チャレンジボーナス、CB)を備えることもできる。また、普通役物(シングルボーナス、SB)を備えることもできる。
【0287】
さらに、本実施例のような遊技機1の他、パチンコ遊技機、パチロット(パロット)等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、前述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【符号の説明】
【0288】
1 遊技機
2 前面ドア
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を表示する機械的回転リールを複数配列して構成した変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にコイン、メダル等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与するものである。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の役の入賞が成立したときは、1回のコインの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、コイン、メダル等が払出される入賞が成立するには、内部的な抽籤処理(以下、「内部抽籤」という)により役に当籤(以下、「内部当籤」という)し、かつその内部当籤した役(以下、「内部当籤役」という)の入賞成立を示す図柄の組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当籤したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。即ち、停止操作のタイミングに熟練した技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
このような遊技機では、一遊技の結果を決定する決定結果として遊技者に有利な特別遊技への当籤と再遊技への当籤との少なくとも二つを含み、特別遊技への当籤後、当該特別遊技が終了すると、当該特別遊技に続けて行う所定回数の遊技について、当該所定回数の遊技以外における遊技の場合と比べて、再遊技への当籤確率を高くする内部抽籤手段を備えることを特徴とするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この遊技機によれば、特別遊技への当籤後、当該特別遊技が終了すると、当該特別遊技に続けて行う所定回数の遊技について、当該所定回数の遊技以外における遊技の場合と比べて再遊技への当籤確率が高くなるので、遊技結果として再遊技に当籤することによりメダルを減らすことを抑えて遊技を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−204854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の遊技機では、再遊技より多くの遊技価値が払出される役が当籤役として決定されていても、遊技者は知る術がない。よって、再遊技の当籤確率を高くする内部抽籤手段を備えることにより遊技価値の減少は抑えられても、遊技価値の安定した増加は見込めない。遊技者によっては、特定の遊技状態において、遊技価値の安定した増加を望む場合がある。
【0008】
本発明の目的は、遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行された後一定期間、報知に基づいて遊技を行うことで、遊技者は、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に基づいて、安定した遊技価値の増加を望むことが可能な遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、遊技機において、自動格納手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第1の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、所定の遊技価値の情報を遊技価値情報格納手段に格納する。また、情報量決定情報格納手段は、予め定められた複数の役の各々に対応し、遊技価値情報格納手段に格納されている情報毎に付与される遊技価値の情報量を決定する情報量決定情報を格納する。他方、遊技価値付与手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第2の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、情報量決定情報に基づいて、第2の役に対応する遊技価値を付与する。さらに、特別遊技状態移行手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第3の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、一般遊技状態に比べ有利な特別遊技状態に遊技状態を移行する。特別遊技状態移行手段による移行が行われると、一般遊技状態移行手段は、所定の条件により特別遊技状態から一般遊技状態に遊技状態を移行し、この一般遊技状態への移行を条件に、切換手段は当籤役決定情報を第1当籤役決定情報に切り換え、第1計数手段は遊技状態が一般遊技状態に移行されてからの単位遊技の回数を計数し、第2計数手段は第1の情報に対応する遊技価値の情報を格納し、かつ、第2の役が当籤役として決定される回数を計数する。また、切換手段は、一般遊技状態移行手段により遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行されることを条件に、当籤役決定情報を、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報が第1の情報である場合には、第1の役に対応する第1数値範囲よりも広い第3数値範囲の情報と、第3の役に対応する第4数値範囲の情報と、を含み、格納されている遊技価値の情報が第2の情報である場合には、第1の役に対応し、第1数値範囲以上でかつ第3数値範囲よりも狭い第5数値範囲の情報と、第3の役に対応する第4数値範囲よりも広い第6数値範囲の情報と、を含む第2当籤役決定情報に切り換え、また、第1計数手段により単位遊技の回数が所定回数計数されることを条件に、当籤役決定情報を、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に拘わらず、第1の役に対応する第1数値範囲の情報と、格納されている遊技価値の情報が第1の情報である場合には、第2の役に対応する第2数値範囲の情報と、を含む第1当籤役決定情報に切り換える。また、情報量決定情報は、遊技価値情報格納手段に第2の情報が格納されている場合よりも第1の情報が格納されている場合に、多くの情報量を付与するように構成されている。また、遊技価値情報報知手段は、当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、遊技開始前信号が出力され、第2計数手段により計数された回数が特定の回数以下であることを条件に、第1の情報を遊技価値の情報として格納するよう報知する。また、当籤役報知手段は、遊技価値情報報知手段により報知され、第1の情報を格納し、第2の役が当籤役として決定されることを条件に、第2の役が当籤役として決定されていることの報知を行うことを特徴とする。
【0010】
より具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
【0011】
(1) 遊技価値(例えば、後述のメダルなど)の情報(例えば、後述のBET数など)が格納される遊技価値情報格納手段(例えば、後述のBET数の更新などを行う手段、後述の主制御回路71など)と、複数種類の図柄(例えば、後述の“赤7(図柄91)”、後述の“青7(図柄92)”、後述の“BAR(図柄93)”、後述の“ベル(図柄94)”、後述の“スイカ(図柄95)”、後述の“赤チェリー(図柄96)”、後述の“黒チェリー(図柄97)”、後述の“青チェリー(図柄98)”、後述の“リプレイ(図柄99)”、後述の“ブランク(図柄100)”など)を変動表示すること及び停止表示することが可能な複数の表示部(例えば、後述の図柄表示領域21L,21C,21Rなど)を有する図柄表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R、後述の図柄表示領域21L,21C,21Rなど)と、前記遊技価値情報格納手段に所定の遊技価値の情報が格納されていることを条件に、開始操作信号に応じて、単位遊技(例えば、後述の一のゲームなど)の開始を指令する遊技開始指令信号(例えば、後述のゲームの開始を指令する信号など)を出力する開始指令手段(例えば、後述のスタートスイッチ6Sなど)と、予め定められた複数の役(例えば、後述のBB1、後述のBB2、後述のリプレイ、後述の赤チェリー、後述の黒チェリー、後述の青チェリー、後述のベル、後述のスイカなど)の各々に対応する数値範囲の情報を有する当籤役決定情報(例えば、後述の内部抽籤テーブルなど)を複数格納する当籤役決定情報格納手段(例えば、後述のROM32、後述の主制御回路71など)と、前記当籤役決定情報を切り換える切換手段(例えば、後述のCPU31、後述の主制御回路71など)と、前記開始指令手段により遊技開始指令信号が出力されることを条件に、前記切換手段により切り換えられた当籤役決定情報に基づいて当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、後述の内部抽籤処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記開始指令手段により遊技開始指令信号が出力されることを条件に、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する開始制御手段(例えば、後述の図21のステップS10〜ステップS13の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、停止操作信号に応じて、前記図柄表示手段による図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号(例えば、後述の図柄の変動の停止を指令する信号など)を出力する停止指令手段(例えば、停止スイッチ7LS,7CS,7RSなど)と、前記停止指令手段により出力された停止指令信号と前記当籤役決定手段により決定される当籤役とに基づいて前記図柄表示手段による図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、後述の図22のステップS15〜ステップS18の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第1の役(例えば、後述のリプレイなど)に対応する図柄組合せ(例えば、後述の“リプレイ−リプレイ−リプレイ”など)が前記図柄表示手段により表示されることを条件に、所定の遊技価値の情報(例えば、後述の今回のゲームのために投入された投入枚数など)を前記遊技価値情報格納手段に格納する自動格納手段(例えば、後述の図29のステップS112の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、予め定められた複数の役の各々に対応し、前記遊技価値情報格納手段に格納されている情報毎に付与される遊技価値の情報量を決定する情報量決定情報(例えば、後述の図10に示す図柄組合せテーブル)を格納する情報量決定情報格納手段と、前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第2の役(例えば、後述の、赤チェリー、黒チェリー、青チェリーなど)に対応する図柄組合せ(例えば、後述の“赤チェリー(角)−ANY−ANY”、後述の“赤チェリー(中)−ANY−ANY”、後述の“黒チェリー(角)−ANY−ANY”、後述の“黒チェリー(中)−ANY−ANY”、後述の“青チェリー(角)−ANY−ANY”、後述の“青チェリー(中)−ANY−ANY”など)が前記図柄表示手段により表示されることを条件に、前記情報量決定情報に基づいて、前記第2の役に対応する遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、後述の図22のステップS22の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第3の役(例えば、後述のBB1、後述のBB2など)に対応する図柄組合せ(例えば、後述の“赤7−赤7−赤7”、後述の“青7−青7−青7”など)が前記図柄表示手段により表示されることを条件に、一般遊技状態(例えば、後述の一般遊技状態など)からこの一般遊技状態に比べ有利な特別遊技状態(例えば、後述のRB遊技状態など)に遊技状態を移行する特別遊技状態移行手段(例えば、後述の図29のステップS114の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、所定の条件により(例えば、主制御回路71が、後述の図28のステップS91〜ステップS92、ステップS94〜ステップS95の処理を行うことにより)、前記特別遊技状態から前記一般遊技状態に遊技状態を移行する一般遊技状態移行手段(例えば、後述の図28のステップS93、ステップS97の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されることを条件に、前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されてからの前記単位遊技の回数を計数する第1計数手段(例えば、後述の図30のステップS125の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止されることを条件に、遊技開始前信号を出力する開始前信号出力手段(例えば、後述の、図24のステップS45の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されたことを条件に、前記遊技価値情報格納手段により第1の情報(例えば、BET数が1)又は第3の情報に対応する遊技価値の情報を格納し、かつ、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定される回数を計数する第2計数手段(例えば、後述の図36のステップS246の処理を行う手段、後述の副制御回路72など)と、を備え、前記当籤役決定情報は、第1当籤役決定情報(例えば、後述の図12(1))と第2当籤役決定情報(例えば、後述の図12(1)でRT作動中フラグがオンの場合)とを含んで構成され、前記第1当籤役決定情報は、前記遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に拘わらず、前記第1の役に対応する第1数値範囲の情報(例えば、投入枚数が1の場合には、6000〜14979であり、投入枚数が3の場合には、10000〜18979である)と、前記格納されている遊技価値の情報が前記第1の情報である場合には、前記第2の役に対応する第2数値範囲の情報(例えば、100〜1099、1100〜2099、2100〜3099である)と、を含み、前記第2当籤役決定情報は、前記格納されている遊技価値の情報が前記第1の情報又は前記第3の情報である場合には、前記第1の役に対応する前記第1数値範囲よりも広い第3数値範囲の情報(例えば、6000〜65535である)と、前記第3の役に対応する第4数値範囲の情報(例えば、10〜11、14〜15である)と、を含み、前記格納されている遊技価値の情報が第2の情報(例えば、BET数が3)である場合には、前記第1の役に対応し、前記第1数値範囲以上でかつ前記第3数値範囲よりも狭い第5数値範囲の情報(例えば、10000〜18979である)と、前記第3の役に対応する前記第4数値範囲よりも広い第6数値範囲の情報(例えば、8000〜8149、8200〜8349である)と、を含み、前記切換手段は、前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されることを条件に(例えば、後述の図31のステップS132でYESと判別されることを条件に)、前記当籤役決定情報を前記第2当籤役決定情報に切り換え(例えば、後述の図31のステップS135でRT作動中フラグがオンに更新され)、前記第1計数手段により所定の回数が計数されることを条件に(例えば、後述の図30のステップS126でYESと判別されることを条件に)、前記当籤役決定情報を前記第1当籤役決定情報に切り換え(例えば、後述の図30のステップS127でRT作動中フラグがオフに更新され)、前記情報量決定情報は、前記第2の役に対応する遊技価値の情報量として、前記遊技価値情報格納手段に前記第2の情報が格納されている場合よりも前記第1の情報又は前記第3の情報が格納されている場合に、多くの情報量を付与するように構成され、前記第1の役に対応する遊技価値の情報量として、前記遊技価値情報格納手段に前記第1の情報、前記第3の情報、及び前記第2の情報のうちのいずれかが格納されている場合にあっても、情報量を付与しないように構成され、前記切換手段により前記当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、前記開始前信号出力手段により遊技開始前信号が出力され、前記第2計数手段により計数された回数が特定の回数以下であることを条件に(例えば、後述の図34のステップS222でNOと判別されることを条件に)、前記第1の情報又は前記第3の情報を遊技価値の情報として格納するよう報知する遊技価値情報報知手段(例えば、後述の図34のステップS223の処理を行う手段、後述の副制御回路72など)と、前記遊技価値情報報知手段により報知され、前記遊技価値情報格納手段が前記第1の情報を格納し、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定されることを条件に(例えば、後述の図35のステップS236でNOと判別されることを条件に)、前記第2の役が当籤役として決定されていることの報知を必ず行うとともに、前記遊技価値情報報知手段により報知され、前記遊技価値情報格納手段が前記第3の情報を格納し、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定されることを条件に、前記第2の役が当籤役として決定されていることの報知を所定の確率で行う当籤役報知手段(例えば、後述の図35のステップS239の処理を行う手段、後述の副制御回路72など)と、をさらに備えることを特徴とする遊技機。
【0012】
(1)記載の遊技機によれば、自動格納手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第1の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、所定の遊技価値の情報を遊技価値情報格納手段に格納する。また、情報量決定情報格納手段は、予め定められた複数の役の各々に対応し、遊技価値情報格納手段に格納されている情報毎に付与される遊技価値の情報量を決定する情報量決定情報を格納する。他方、遊技価値付与手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第2の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、情報量決定情報に基づいて、第2の役に対応する遊技価値を付与する。さらに、特別遊技状態移行手段は、複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第3の役に対応する図柄組合せが図柄表示手段により表示されることを条件に、一般遊技状態に比べ有利な特別遊技状態に遊技状態を移行する。特別遊技状態移行手段による移行が行われると、一般遊技状態移行手段は、所定の条件により特別遊技状態から一般遊技状態に遊技状態を移行し、この一般遊技状態への移行を条件に、切換手段は当籤役決定情報を第1当籤役決定情報に切り換え、第1計数手段は遊技状態が一般遊技状態に移行されてからの単位遊技の回数を計数し、第2計数手段は第1の情報に対応する遊技価値の情報を格納し、かつ、第2の役が当籤役として決定される回数を計数する。また、切換手段は、一般遊技状態移行手段により遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行されることを条件に、当籤役決定情報を、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報が第1の情報である場合には、第1の役に対応する第1数値範囲よりも広い第3数値範囲の情報と、第3の役に対応する第4数値範囲の情報と、を含み、格納されている遊技価値の情報が第2の情報である場合には、第1の役に対応し、第1数値範囲以上でかつ第3数値範囲よりも狭い第5数値範囲の情報と、第3の役に対応する第4数値範囲よりも広い第6数値範囲の情報と、を含む第2当籤役決定情報に切り換え、また、第1計数手段により単位遊技の回数が所定回数計数されることを条件に、当籤役決定情報を、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に拘わらず、第1の役に対応する第1数値範囲の情報と、格納されている遊技価値の情報が第1の情報である場合には、第2の役に対応する第2数値範囲の情報と、を含む第1当籤役決定情報に切り換える。また、情報量決定情報は、遊技価値情報格納手段に第2の情報が格納されている場合よりも第1の情報が格納されている場合に、多くの情報量を付与するように構成されている。また、遊技価値情報報知手段は、当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、遊技開始前信号が出力され、第2計数手段により計数された回数が特定の回数以下であることを条件に、第1の情報を遊技価値の情報として格納するよう報知する。また、当籤役報知手段は、遊技価値情報報知手段により報知され、第1の情報を格納し、第2の役が当籤役として決定されることを条件に、第2の役が当籤役として決定されていることの報知を行う。
【0013】
このようにすることで、遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間(第1計数手段により単位遊技の回数が所定回数計数されるまでの間)、第1の情報を遊技価値の情報として格納することの報知に基づき第1の情報を格納し、これにより第2の役が当籤役として決定されることの報知を行うという遊技機を提供できる。遊技者にとってみれば、所定の遊技価値の情報が自動格納手段に格納されるという利益が得られやすい遊技状態において、遊技価値の情報を適切に格納し、報知に基づき適切な停止操作を行うことで、所定の遊技価値の情報が自動格納手段に格納されるという利益とは別の利益(第2の役に対応する利益)も受けることができる。したがって、遊技者は、安定した遊技価値の増加を望んで遊技を行うことができ、遊技の興趣が向上する。また、特別遊技状態においては、予め定められている回数の特別遊技(ボーナス・ゲーム)を消化する必要があるため、特別遊技状態から一般遊技状態に移行するまでに一定の時間を要する。ここで、例えば、特別遊技状態から一般遊技状態に移行後に、短時間で遊技を終了させたいと望む遊技者は、報知に従うことにより、安定した遊技価値の増加を望んで遊技を行うことができる。
【0014】
(2) (1)記載の遊技機において、前記当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、前記第2計数手段により計数された回数が前記特定の回数以下であるときの前記遊技価値情報報知手段による、前記第1の情報を格納する旨の報知に係る演出態様、又は、前記第3の情報を格納する旨の報知に係る演出態様を規定する演出グループ情報を決定する演出グループ情報決定手段と、前記演出グループ情報決定手段により決定された演出グループ情報に基づいて、特定の回数を乱数抽籤により決定する報知回数決定手段(例えば、後述のプログラムROM83、後述の副制御回路72など)と、前記格納されている遊技価値の情報と前記演出グループ情報決定手段により決定された演出グループ情報とが一致しているか否かを判別する情報判別手段と、を備え、前記当籤役報知手段による報知の条件には、前記情報判別手段により前記格納されている遊技価値の情報と前記決定された演出グループ情報とが一致していると判別されることが含まれることを特徴とする遊技機。
【0015】
(2)記載の遊技機によれば、遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間に、遊技者に第2の役が当籤役として決定されることの報知がなされる回数は一定ではなくなる。したがって、遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間に報知される回数についての予測蓋然性が低くなることから、遊技者に対して、変化に富んだ遊技を提供することが可能となる。
【0016】
(3) (1)又は(2)記載の遊技機において、第1当籤役決定情報は、格納されている遊技価値の情報が第1の情報(例えば、メダルのBET数が1)である場合には、第3の役に対応する第7数値範囲の情報(例えば、10〜11、14〜15である)を含み、格納されている遊技価値の情報が第2の情報(例えば、メダルのBET数が3)である場合には、第3の役に対応する第7数値範囲よりも広い第8数値範囲の情報(例えば、8000〜8149、8200〜8349である)を含むことを特徴とする遊技機。
【0017】
(3)記載の遊技機によれば、特別遊技状態から一般遊技状態に移行した後の一定期間と、その後の期間とによって、利用する当籤役決定情報が変更されるので、遊技者に対して、メダルの投入枚数及び遊技の状態に応じて、適応的な遊技を提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、遊技状態が特別遊技状態から一般遊技状態に移行された後一定期間、報知に基づいて遊技を行うことで、遊技者は、遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に基づいて、安定した遊技価値の増加を望んで遊技を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】遊技機の外観を示す斜視図。
【図2】液晶表示装置のパネル表示部、液晶表示部及び固定表示部を示す図。
【図3】液晶表示装置の概略構成を示す斜視図。
【図4】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図5】電気回路の構成を示すブロック図。
【図6】実施例の副制御回路の構成を示すブロック図。
【図7】表示画面の表示例を示す図。
【図8】表示画面の表示例を示す図。
【図9】図柄配置テーブルを示す図。
【図10】図柄組合せテーブルを示す図。
【図11】内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図。
【図12】内部抽籤テーブルを示す図。
【図13】内部当籤役決定テーブルを示す図。
【図14】リール停止初期決定テーブルを示す図。
【図15】ボーナス作動時テーブルを示す図。
【図16】各種格納領域を示す図。
【図17】演出グループ決定テーブルを示す図。
【図18】報知回数抽籤テーブルを示す図。
【図19】1枚掛け用報知演出テーブルを示す図。
【図20】2枚掛け用報知演出決定テーブルを示す図。
【図21】主制御回路のメインフローチャート。
【図22】図21に続くフローチャート。
【図23】ボーナス作動監視処理を示すフローチャート。
【図24】遊技状態監視処理を示すフローチャート。
【図25】内部抽籤処理を示すフローチャート。
【図26】図25に続くフローチャート。
【図27】リール停止初期設定処理を示すフローチャート。
【図28】ボーナス終了チェック処理を示すフローチャート。
【図29】ボーナス作動チェック処理を示すフローチャート。
【図30】RT終了処理を示すフローチャート。
【図31】RT作動処理を示すフローチャート。
【図32】gSubリセット割込処理を示すフローチャート。
【図33】副制御回路のコマンド入力処理を示すフローチャート。
【図34】副制御回路の遊技開始前演出決定処理を示すフローチャート。
【図35】副制御回路の遊技開始処理を示すフローチャート。
【図36】副制御回路の表示役検索処理を示すフローチャート。
【図37】図36に続くフローチャート。
【図38】副制御回路のボーナス作動処理を示すフローチャート。
【図39】副制御回路の報知回数抽籤処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0021】
前面ドア2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cが形成されている。また、前面ドア2の背後には、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリール3L,3C,3Rが、回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rは、一定の速度で回転する(例えば、80回転/分)。
【0022】
パネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cの下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の右側には、メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。投入されたメダルは、クレジットされるか、ゲームに賭けられる。また、台座部4の左側には、押下操作により、クレジットされているメダルを賭けるための1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられている。
【0023】
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。
【0024】
これらのBETスイッチ11〜13を操作することで、後述の表示ラインが有効化される。BETスイッチ11〜13の操作及びメダル投入口10にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。また、BETスイッチ11〜13の上方には、操作部17が設けられている。操作部17は、後述の図3に示す液晶表示装置131に遊技履歴等の情報を表示するために操作される。
【0025】
台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部5に溜められる。メダル受け部5の上方の左右には、遊技の演出に関する効果音等を出音するスピーカ9L,9Rが設けられている。
【0026】
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、図柄表示領域21L,21C,21R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0027】
台座部4の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転を夫々停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的に、スタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
【0028】
ここで、実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。また、各停止ボタン7L,7C,7Rの裏側には、後述の図5に示す停止スイッチ7LS,7CS,7RSが配置されている。これらの停止スイッチは、対応する停止ボタンの操作(停止操作)を検知する。
【0029】
図2を参照して、パネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cについて説明する。
【0030】
パネル表示部2aは、ボーナス遊技情報表示部16、BETランプ17a〜17c、払出表示部18、及びクレジット表示部19により構成される。ボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDから成り、ボーナス中の遊技情報を表示する。1−BETランプ17a、2−BETランプ17b及び最大BETランプ17cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
【0031】
1−BETランプ17aは、BET数が1枚のときに点灯する。2−BETランプ17bは、BET数が2枚のときに点灯する。最大BETランプ17cは、BET数が3枚のときに点灯する。払出表示部18及びクレジット表示部19は、夫々7セグメントLEDから成り、入賞が成立したときのメダルの払出枚数及びクレジットされているメダルの枚数を表示する。
【0032】
液晶表示部2bは、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23により構成される。この液晶表示部2bの表示内容は、リール3L,3C,3Rの回転及び停止態様、及び後述の液晶表示装置131(後述の図3参照)の動作により変化するようになっている。
【0033】
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の表示や、種々の演出表示を行う。
【0034】
図柄表示領域21L,21C,21Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、並びに、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられる。これら5本の表示ラインは、遊技者が、BETスイッチ11〜13を押下操作すること、又はメダル投入口10にメダルを投入することにより、全てが有効化される(有効化された表示ラインを、以下「有効ライン」と記載する)。各表示ライン8a〜8eは、BET数が1以上の場合には、BET数に拘わらず、全てが有効化される。
【0035】
ここで、各図柄表示領域21L,21C,21Rには、夫々縦方向(垂直方向)に3箇所(上段、中段、下段)の図柄停止位置が設けられている。各図柄表示領域21L,21C,21Rにおける図柄の変動表示(移動表示)が停止した場合には、各図柄表示領域21L,21C,21Rに設けられた図柄停止位置の各々に図柄が停止表示される。各表示ラインは、各図柄表示領域21L,21C,21R内の図柄停止位置を結んでいる。
【0036】
図柄表示領域21L,21C,21Rは、少なくとも、対応するリール3L,3C,3Rが回転中のとき、及び対応する停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作可能なとき、遊技者がリール3L,3C,3R上の図柄を視認できるように、透過状態となる。
【0037】
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、各図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられ、リール3L,3C,3Rの前面に配置された図柄表示領域21L,21C,21Rの窓枠を表したものである。
【0038】
演出表示領域23は、液晶表示部2bの領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21R及び窓枠表示領域22L,22C,22R以外の領域である。固定表示部2cは、予め定めた図、絵等が描かれる領域である。この固定表示部2cに描かれた図、絵等と、演出表示領域23に表示された画像を連接させることにより一つの静止画像又は動画像を表示できるようにしてもよい。
【0039】
図3は、液晶表示装置131の概略構成を示す斜視図である。初めに、リール3L,3C,3Rの内部構造について説明する。リール3L,3C,3Rの内部には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に各図柄表示領域21L,21C,21Rに現われる縦3列の図柄(合計9個の図柄)の裏側にLED収納用回路基板が設置されている。LED収納用回路基板は、夫々3つ(即ち合計で9つ)のLED収納部を有し、ここに複数のLEDランプが設けられている。
【0040】
このLEDランプは、リール3L,3C,3Rの外周面に沿って装着されたリールシートの後面側を白色の光で照明する。より詳細には、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域を照明する。このリールシートは、透光性を有して構成され、LEDランプにより射出された光は前面側へ透過するようになっている。
【0041】
また、左リール3Lは、同形の2本の環状フレームを所定の間隔(例えばリール幅)だけ離して複数本の連結部材で連結することで形成された円筒形のフレーム構造と、そのフレーム構造の中心部に設けられたステッピングモータ49Lの駆動力を環状フレームへ伝達する伝達部材とにより構成される。また、左リール3Lの外周面に沿ってリールシートが装着されている。
【0042】
リール3Lの内側に配置されたLED収納用回路基板は、夫々複数のLEDランプを収納する3つのLED収納部を備えている。LED収納用回路基板は、遊技者が図柄表示領域21Lを透して視認できる図柄(合計3個の図柄)の各々の裏側にLED収納部が位置するように設置されている。なお、中央リール3C,右リール3Rについては左リール3Lと同様の構造を有し、各々の内部にLED収納用回路基板が設けられている。
【0043】
次に、透過型の液晶表示装置131について説明する。液晶表示装置131は、保護ガラス132、表示板133、液晶パネル134、導光板135、反射フィルム136、白色光源(例えば全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ137a,137b,138a,138b、ランプホルダ139a〜139h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージからなり液晶パネル134の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。
【0044】
この液晶表示装置131は、リール3L,3C,3Rの表示領域より正面から見て手前側(即ち表示面よりも手前側)に設けられている。また、このリール3L,3C,3Rと液晶表示装置131とは、別体で(例えば所定の間隔をあけて)設けられている。
【0045】
保護ガラス132及び表示板133は、透光性部材で構成されている。保護ガラス132は、液晶パネル134を保護すること等を目的として設けられている。表示板133において、パネル表示部2a及び固定表示部2c(図2参照)に対応する領域には、図、絵等が描かれる。
【0046】
ここで、図3では、パネル表示部2aに対応する表示板133の領域の裏側に配置される各種表示部(ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19等)及びBETランプ17a〜17cを動作させる電気回路の図示を省略している。
【0047】
液晶パネル134は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板等の透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル134の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態(即ち液晶パネル134に電圧を印加していない状態)で白表示となる構成である。即ち、表示面側に光が行く、よって透過した光が外部から視認されることとなる。
【0048】
よって、ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル134を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを透してリール3L,3C,3R上に配列された図柄を視認することができ、ゲームを継続することができる。つまり、液晶を駆動できない事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止を中心としたゲームを行うことができる。
【0049】
導光板135は、蛍光ランプ137a,137bからの光を液晶パネル134へ導入する(液晶パネル134を照明する)ために液晶パネル134の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂等の透光性部材(即ち導光機能を有する部材)で構成されている。
【0050】
反射フィルム136は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。これにより液晶パネル134を照明する。この反射フィルム136は、反射領域136A及び非反射領域(即ち透過領域)136BL,136BC,136BRにより構成されている。非反射領域136BL,136BC,136BRは、透明な材料で形成され入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成されている。
【0051】
また、非反射領域136BL,136BC,136BRは、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示させる図柄の各々の前方の位置に設けられている。なお、非反射領域136BL,136BC,136BRの大きさ及び位置は、図柄表示領域21L,21C,21R(図2参照)と一致するように形成されている。また、反射フィルム136では、非反射領域136BL,136BC,136BR以外の領域を反射領域136Aとし、反射領域136Aにより導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。
【0052】
蛍光ランプ137a,137bは、導光板135の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ139a,139b,139g,139hにより支持されている。この蛍光ランプ137a,137bは、導光板135に導入する光を発生する。
【0053】
蛍光ランプ138a,138bは、反射フィルム136の裏側の上方位置及び下方位置に配置されている。この蛍光ランプ138a,138bから発せられた光は、リール3L,3C,3Rの表面で反射され、非反射領域136BL,136BC,136BRへ入射する。そして、入射した光は、非反射領域136BL,136BC,136BRを通過して液晶パネル134を照明する。
【0054】
さらに、LEDランプ及び蛍光ランプ137a,137b,138a,138bの機能について説明する。
【0055】
初めに、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動しない場合(即ち、液晶パネル134の、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する個所に電圧を印加しない場合)の各ランプの機能について説明する。
【0056】
蛍光ランプ138a,138bから射出された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LED収納用回路基板に設けられたLEDランプから射出された光の一部は、リールシートを透過する。これらの光は、非反射領域136BL,136BC,136BR、液晶表示装置131を構成する導光板135及び液晶パネル134を透過するので、遊技者は、リール上に配置された図柄を視認することができる。
【0057】
また、蛍光ランプ137a,137bから射出され、導光板135に向けて導入された光は、液晶パネル134を透過して遊技者の目に入る。つまり、蛍光ランプ137a,137bによって、窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する液晶パネル134の領域が照明される。
【0058】
次に、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動する場合(即ち、液晶パネル134の、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する個所に電圧を印加する場合)の各ランプの機能について説明する。
【0059】
蛍光ランプ138a,138bから射出された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LEDランプから射出された光の一部は、リールシートを透過する。液晶パネル134の領域のうち、液晶が駆動された領域では、これらの光の一部が反射或いは吸収されたり透過したりするので、遊技者は、図柄表示領域21L,21C,21Rに表示された演出画像等を視認することができる。
【0060】
図4は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図5)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“青7(図柄92)”、“BAR(図柄93)”、“ベル(図柄94)”、“スイカ(図柄95)”、“赤チェリー(図柄96)”、“黒チェリー(図柄97)”、“青チェリー(図柄98)”、“リプレイ(図柄99)”、及び“ブランク(図柄100)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図4の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0061】
“ブランク”は、基本的に、役の成立に直接関係のない図柄である。即ち、“ブランク”がいずれかの有効ラインに沿って並んで表示された場合でも、メダルの払出し、メダルの自動投入、後述の遊技状態の移行等の利益が遊技者に付与されることはない。
【0062】
ここで、実施例の役には、BB1、BB2、赤チェリー、黒チェリー、青チェリー、ベル、スイカ、及びリプレイが設けられている。また、BBは、第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。また、BB1及びBB2を総称して、以下「ボーナス」という。BB1及びBB2を総称して、以下「BB」という。BBに対応する図柄組合せを構成する図柄“赤7”又は“青7”を総称して、以下「7」という。また、赤チェリー、黒チェリー及び青チェリーを総称して、以下「チェリー」という。
【0063】
役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが予め対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与等に用いられる。表示される図柄組合せ(遊技者に付与される利益)は、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングに応じて決定される。
【0064】
また、実施例の遊技状態には、基本的に、一般遊技状態及びRB遊技状態がある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる内部抽籤テーブルの種類、リールの停止制御の態様(いわゆる「滑りコマ数」の最大数等)により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤する可能性のある役の種類、内部当籤する確率、最大の滑りコマ数等により区別できる。
【0065】
一般遊技状態は、持越役のない通常区間と、通常区間よりもリプレイに内部当籤する確率が高いリプレイタイム区間(以下「RT区間」と略記する)と、持越役のある持越区間とで構成される。持越区間では、ボーナスに内部当籤することがなく、通常区間、RT区間では、ボーナスに内部当籤することがある。ここで、後述の図12の内部抽籤テーブルで説明するように、RT区間では、投入枚数(BET数のこと)によって、リプレイに内部当籤する確率が変動する。
【0066】
したがって、通常区間と、RT区間と、持越区間とは、基本的に、互いに異なる遊技状態である。持越役は、対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容(内部当籤役に応じて許容)される役である。持越役は、内部当籤役に含まれる。RT区間以外の一般遊技状態の遊技区間を、以下「非RT区間」という。
【0067】
RT区間であるか否かは、後述のRT作動中フラグがオンであるか否かにより判別できる。RT作動中フラグは、RB遊技状態であって、後述のBB作動中フラグとRB作動中フラグがともにオフのとき(後述の図31のステップS132でYESと判別されたとき)にオンに更新され(後述の図31のステップS135)、このとき、RT遊技数カウンタに100が更新される(後述の図31のステップS133)。なお、BB作動中フラグとRB作動中フラグがともにオフのときとは、次の一のゲームの開始時には一般遊技状態に戻るタイミングを示す。当該カウンタの値は、一のゲームで1減算し(後述の図30のステップS125)、当該カウンタの値が0以下であると判別された場合には(後述の図30のステップS126でYESと判別された場合には)、RT作動中フラグがオフに更新される(後述の図30のステップS127)。したがって、通常区間からRT区間に移行し、RT区間が100ゲーム行われた後は通常区間に戻る。
【0068】
持越区間であるか否かは、持越役の有無により判別できる。持越役が無く、RT遊技数カウンタの値が0の場合には、通常区間である。
【0069】
RB遊技状態は、基本的に、「第1種特別役物」が作動しているゲームにより構成される遊技状態であり、一般遊技状態に比べ有利な遊技状態である。RB遊技状態は、RB作動中フラグのオン又はオフにより識別できる。RB作動中フラグは、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するための情報である。RB作動中フラグがオンに更新される条件は、後述のBB作動中フラグがオンであることである。
【0070】
RB作動中フラグがオフに更新される条件は、遊技可能回数が0となること、入賞可能回数が0となること、又はBB作動中フラグがオフに更新されることである。遊技可能回数は、RB遊技状態において行うことが可能な単位遊技の回数である。入賞可能回数は、RB遊技状態において入賞できる回数である。
【0071】
BB作動中フラグは、BBの成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報である。この有利な状態において遊技を行うために用いた単位遊技価値(例えば、一のゲームに賭けたメダル1枚)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値は、一般遊技状態の期待値よりも相対的に高い(有利さの度合いが相対的に高い)。BB作動中フラグがオンに更新される条件は、BBが成立することである。BB作動中フラグがオフに更新される条件は、払出されたメダルの枚数が払出可能枚数を超えること(ボーナス終了枚数カウンタが0になること)である。払出可能枚数は、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技(ゲーム)において払出すことが可能なメダルの枚数である。BBが成立した場合には、ボーナス終了枚数カウンタの初期値として、350がセットされる。
【0072】
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。BBが成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数が0になるか、又は入賞可能回数が0になると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
【0073】
BB作動中フラグがオフに更新される条件を充足した場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。即ち、BB成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまでRB遊技状態となる。
【0074】
図5は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類100a及びランプ類100bを制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。なお、スピーカ9L,9Rの音量は、音量調節部103の操作で調整できる。
【0075】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図21〜図31)に従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
【0076】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0077】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル(後述の図12)、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群等が格納されている。また、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納され、種々の格納領域が設けられている。例えば、内部当籤役、後述の持越役、現在の遊技状態等の情報等が格納される。
【0078】
図5の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19等の表示部と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
【0079】
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ17a,17b,17cを駆動制御するランプ駆動回路45、及びボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19等の表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、夫々CPU31から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0080】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ10S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
【0081】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ10Sは、メダル投入口10に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0082】
図5の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばROM32内に格納されている内部抽籤テーブル(後述の図12)等に基づいて内部当籤役等が決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、基本的に、停止制御の態様を識別したり、表示役となりうる役(表示役として許容されうる役)を識別したりするための情報である。内部当籤役は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様(停止テーブル)等を介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
【0083】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0084】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄配置テーブル(後述の図9)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、夫々のコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0085】
さらに、ROM32内には、図柄組合せテーブル(後述の図10)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役の成立(入賞等)となる図柄の組合せ(後述の表示役に対応する図柄の組合せ)と、後述の表示役に対応するメダル払出枚数と、その入賞(成立)を表わす図示しない入賞判定コード(成立判定コード)とが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左リール3L,中央リール3C,右リール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認(表示役の確認)及び払出枚数の決定を行う場合に参照される。表示役(表示役データ)は、基本的に、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
【0086】
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理等)により内部当籤役を決定した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号、及び決定された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0087】
当籤した役の入賞を示す停止態様(即ち入賞態様)となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
【0088】
図6は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、画像制御回路(gSub)72aと、音・ランプ制御回路(mSub)72bとから構成されている。この画像制御回路(gSub)72a又は音・ランプ制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは各々別の回路基板上に構成されている。
【0089】
主制御回路71と画像制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から画像制御回路(gSub)72aへの一方向で行われ、画像制御回路(gSub)72aが主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはない。また、画像制御回路(gSub)72aと音・ランプ制御回路(mSub)72bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)72aから音・ランプ制御回路(mSub)72bへの一方向で行われ、音・ランプ制御回路(mSub)72bが画像制御回路(gSub)72aへコマンド、情報等を入力することはない。
【0090】
画像制御回路(gSub)72aは、画像制御マイコン81、シリアルポート82、プログラムROM83、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、画像ROM(CROM(キャラクタROM))88及びビデオRAM89で構成される。
【0091】
画像制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。画像制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、プログラムROM83内に格納された制御プログラムに従って各種の処理を行う。なお、画像制御回路(gSub)72aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、画像制御マイコン81の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0092】
シリアルポート82は、主制御回路71から送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM83は、画像制御マイコン81で実行する制御プログラム(後述の図32〜図39)、後述の各種テーブル(後述の図17〜図20)等を格納する。
【0093】
ワークRAM84は、画像制御マイコン81が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。ワークRAM84には、種々の情報が格納される。例えば、後述の、演出グループ識別子、演出識別子、報知回数カウンタ、報知期間識別子等の情報が格納される。
【0094】
カレンダIC85は、日付データを記憶する。画像制御マイコン81には、操作部17が接続されている。実施例では、この操作部17を遊技場の従業員等が操作することにより日付の設定等が行われるようになっている。画像制御マイコン81は、操作部17から送信される入力信号に基づいて設定された日付情報をカレンダIC85に記憶する。カレンダIC85に記憶された日付情報はバックアップされることとなる。
【0095】
また、前述のワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象となっている。つまり、画像制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
【0096】
画像制御IC86は、画像制御マイコン81により決定された演出内容に応じた画像を生成し、液晶表示装置131に出力する(後述の図7及び図8)。
【0097】
制御RAM87は、画像制御IC86の中に含まれている。画像制御マイコン81は、この制御RAM87に対して情報等の書き込みや読み出しを行う。また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルと、カラーパレットテーブルと、が展開されている。画像制御マイコン81は、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルとを所定のタイミング毎に更新する。
【0098】
画像制御IC86には、液晶表示装置131と、画像ROM88と、ビデオRAM89とが接続されている。なお、画像ROM88が画像制御マイコン81に接続された構成であってもよい。この場合、3次元画像データ等大量の画像データを処理する場合に有効な構成となる場合がある。画像ROM88は、画像を生成するための画像データ、ドットデータ等を格納する。ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する場合の一時記憶手段として構成される。また、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示装置131に転送終了する毎に画像制御マイコン81に信号を送信する。
【0099】
また、画像制御回路(gSub)72aでは、画像制御マイコン81が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。画像制御マイコン81は、決定された演出に基づいて、音・ランプの種類及び出力タイミングを決定する。そして、画像制御マイコン81は、所定のタイミング毎に、音・ランプ制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路(mSub)72bでは、主に、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行うこととなる(後述する音量調節制御を除く)。
【0100】
音・ランプ制御回路(mSub)72bは、音・ランプ制御マイコン111、シリアルポート112、プログラムROM113、ワークRAM114、音源IC115、パワーアンプ116、音源ROM117で構成される。
【0101】
音・ランプ制御マイコン111は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。音・ランプ制御マイコン111に備えられたCPUは、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づき、プログラムROM113内に格納された制御プログラムに従って音・ランプの出力処理を行う。また、音・ランプ制御マイコン111には、LED類100a及びランプ類100bが接続されている。音・ランプ制御マイコン111は、画像制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、このLED類100a及びランプ類100bに出力信号を送信する。これにより、LED類100a及びランプ類100bが演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
【0102】
シリアルポート112は、画像制御回路(gSub)72aから送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM113は、音・ランプ制御マイコン111で実行する制御プログラム等を格納する。ワークRAM114は、音・ランプ制御マイコン111が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。
【0103】
音源IC115は、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づいて音源を生成し、パワーアンプ116に出力する。パワーアンプ116は増幅器であり、このパワーアンプ116にはスピーカ9L,9Rが接続されている。パワーアンプ116は、音源IC115から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ9L,9Rから出力させる。音源ROM117は、音源を生成するための音源データ(フレーズ等)を格納する。
【0104】
また、音・ランプ制御マイコン111には、音量調節部103が接続されている。音量調節部103は、遊技場の従業員等により操作可能となっており、スピーカ9L,9Rから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御マイコン111は、音量調節部103から送信される入力信号に基づいて、スピーカ9L,9Rから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う。
【0105】
図7及び図8を参照して、液晶表示部2bの表示例について説明する。
【0106】
図7を参照して表示例1について説明する。この表示例1は、一般遊技状態のRT区間でかつ後述の報知期間中に、後述の演出グループ識別子が1(1枚掛け演出)であることを条件に表示される。
【0107】
図7は、遊技開始前の表示例を示す。この表示例では、図柄表示領域21L〜21Rの下方の右方には主人公キャラクタ201が表示され、左方には敵キャラクタ203が表示されている。また、敵キャラクタ203の左方には、「1枚掛けして!」という文字画像211が表示されている。この表示例では、主人公キャラクタ201と敵キャラクタ203とが対戦を開始する様子が表示されている。また、演出グループ識別子が2(2枚掛け演出)である場合には、敵キャラクタ203の左方に「2枚掛けして!」という文字画像が表示される。
【0108】
図8を参照して表示例2について説明する。この表示例2は、一般遊技状態のRT区間でかつ後述の報知期間中に内部当籤役が赤チェリーである場合において、後述の演出識別子が1(1枚掛けであり、内部当籤役が赤チェリー)であることを条件に表示される。また、後述の演出識別子が11(2枚掛けであり、内部当籤役が赤チェリー)の場合も、同様の表示がなされる。
【0109】
図8の(1)は、スタート操作時の表示例を示す。この表示例では、図柄表示領域21L〜21Rの下方の右方には主人公キャラクタ201が表示され、左方には敵キャラクタ203が表示されている。また、敵キャラクタ203の左方には、「赤チェリーを狙え!」という文字画像212が赤チェリーの図柄の画像213とともに表示されている。この表示例では、主人公キャラクタ201と敵キャラクタ203とが対戦を開始する様子が表示されている。
【0110】
ここで、赤チェリーの図柄の画像213は、「赤チェリーを狙え!」という文字画像212(内部当籤役が赤チェリーであること)を強調するために表示されている。なお、内部当籤役が黒チェリーである場合には、敵キャラクタ203の左方に「黒チェリーを狙え!」という文字画像と黒チェリーの図柄の画像とが表示される。同様に、内部当籤役が青チェリーである場合には、敵キャラクタ203の左方に「青チェリーを狙え!」という文字画像と青チェリーの図柄の画像とが表示される。
【0111】
図8の(2)は、第3停止操作時の表示例を示す。この表示例では、図柄表示領域21L〜21Rにおける図柄の停止態様によれば、前述の図2のトップライン8bに沿って“赤チェリー−リプレイ−ベル”が並び、さらに、クロスダウンライン8eに沿って“赤チェリー−赤チェリー−リプレイ”が並んでおり、表示役として赤チェリーが成立している。また、図柄表示領域21L〜21Rの下方の右方には主人公キャラクタ201が雄たけびをあげる様子が表示され、左方には敵キャラクタ203が倒れている様子が表示されている。また、主人公キャラクタ201の右方には「やったね!」という文字画像214が表示されている。遊技者にとってみれば、内部当籤役として決定されていた赤チェリーを表示役として成立させることができたことを確認することができる。
【0112】
図8の(3)は、第3停止操作時の表示例を示す。この表示例では、図柄表示領域21L〜21Rにおける図柄の停止態様によれば、有効ラインのいずれにも表示役として赤チェリーは成立していない。また、図柄表示領域21L〜21Rの下方の右方には主人公キャラクタ201が倒れる様子が表示され、左方には敵キャラクタ203が立っている様子が表示されている。また、主人公キャラクタ201の右方には「残念。」という文字画像215が表示されている。遊技者にとってみれば、内部当籤役として決定されていた赤チェリーを表示役として成立させることができなかったことを確認することができる。
【0113】
遊技者にとってみれば、スタート操作時に表示される「赤チェリーを狙え!」という文字画像212と、赤チェリーの図柄の画像213により、赤チェリーに内部当籤したことを把握し、表示役として赤チェリーが成立するように停止操作を行うことができる。そのため、遊技者は後述する通常期間では獲得することの難しい赤チェリーに対応する利益を獲得することができるため、遊技の興趣が向上する。
【0114】
図9を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
【0115】
図柄配置テーブルは、リール3L,3C,3Rの図柄位置(コードナンバー)に対応するリール外周面上に描かれた図柄の情報を備えている。図柄配置テーブルと、後述の図柄組合せテーブルとに基づいて、各有効ラインに沿って並ぶ図柄の組合せを把握することができる。
【0116】
図10を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
【0117】
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する投入枚数(BET数のこと)毎の払出枚数の情報を備えている。この図柄組合せテーブルは、全リール3L,3C,3Rが停止した後、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて払出枚数を決定する場合に参照される。
【0118】
後述の当籤番号が1(赤チェリー)の場合、表示役が赤チェリーとなる場合がある。この赤チェリーには、左のリール3Lの回転が停止され、図柄表示領域21Lの上段の図柄停止位置又は下段の図柄停止位置に“赤チェリー”が停止表示される場合に成立する赤チェリーと、左の図柄表示領域21Lの中段の図柄停止位置に“赤チェリー”が停止表示される場合に成立する赤チェリーとが含まれる。表示役が赤チェリーになるか否かは、左の停止ボタン7Lの操作タイミングが関わる。左の図柄表示領域21Lの中段の図柄停止位置に“赤チェリー”が停止表示される場合に成立する赤チェリーとなるのは、センターライン8cの位置に“赤チェリー”のいわゆる「ビタ押し」が行われたときである。
【0119】
有効ラインに沿って“赤チェリー(角)−ANY−ANY”が並ぶと表示役が赤チェリーになる。“赤チェリー(角)”は、左の図柄表示領域21Lの上段又は下段に停止表示された“赤チェリー”を示す。“ANY”は、任意の図柄を示す。“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリーになり、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出される。図柄組合せテーブルによれば、投入枚数が3の場合には、6枚のメダルが払出されることになるが、“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリーになる場合には、2本の有効ライン(トップライン8bとクロスダウンライン8e、又はボトムライン8dとクロスアップライン8a)で赤チェリーの表示役が成立している。したがって、“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリーになり、投入枚数が3の場合には、12枚のメダルが払出される。
【0120】
有効ラインに沿って“赤チェリー(中)−ANY−ANY”が並ぶと表示役が赤チェリーになり、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出され、投入枚数が3の場合には、6枚のメダルが払出される。“赤チェリー(中)”は、左の図柄表示領域21Lの中段に停止表示された“赤チェリー”を示す。
【0121】
有効ラインに沿って“黒チェリー(角)−ANY−ANY”又は“青チェリー(角)−ANY−ANY”が並ぶと表示役が黒チェリー又は青チェリーになり、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出され、投入枚数が3の場合には、12枚のメダルが払出される。“黒チェリー(角)”は、左の図柄表示領域21Lの上段又は下段に停止表示された“黒チェリー”を示し、同様に“青チェリー(角)”は、左の図柄表示領域21Lの上段又は下段に停止された“青チェリー”を示す。
【0122】
有効ラインに沿って“黒チェリー(中)−ANY−ANY”又は“青チェリー(中)−ANY−ANY”が並ぶと表示役が黒チェリー又は青チェリーになり、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出され、投入枚数が3の場合には、6枚のメダルが払出される。“黒チェリー(中)”は、左の図柄表示領域21Lの中段に停止表示された“黒チェリー”を示し、同様に“青チェリー(中)”は、左の図柄表示領域21Lの中段に停止表示された“青チェリー”を示す。
【0123】
有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶと表示役がベルになり、投入枚数に拘わらず10枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“スイカ−スイカ−スイカ”が並ぶと表示役がスイカになり、投入枚数に拘わらず8枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイになり、メダルが自動投入される。
【0124】
有効ラインに沿って“赤7−赤7−赤7”が並ぶと表示役がBB1になり、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。有効ラインに沿って“青7−青7−青7”が並ぶと表示役がBB2になり、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。
【0125】
図11を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
【0126】
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブル(後述の図12)及び抽籤回数の情報を備えている。
【0127】
ここで、一般遊技状態の場合は、一般遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図12の(1))が選択され、基本的に、抽籤回数として8が決定される(後述の図25のステップS51)。抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な処理をする回数であり、具体的には、後述の乱数値R−下限値Lの計算及び乱数値R−上限値Uの計算をする回数(最大の回数)である。ただし、持越区間の場合には、8と決定された抽籤回数が6に更新される(後述の図25のステップS53)。また、RB遊技状態の場合は、RB遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図12の(2))が選択され、抽籤回数として5が決定される(後述の図25のステップS51)。
【0128】
図12を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、遊技状態毎に設けられ、投入枚数毎に当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲の情報を備えている。図12の(1)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図12の(2)は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。
【0129】
ここで、一のゲームに賭けたメダル1枚(単位遊技価値)当りに払出されるメダルの数(出玉率)の期待値Kについて説明する。この期待値Kは、基本的に、内部抽籤テーブルの当籤番号に対応する内部当籤役毎に{払出枚数/BET数}×{内部当籤する確率}を計算し、これらを加算することにより算出できる。また、内部当籤する確率は、抽籤値を65536で除して得る値である。
【0130】
また、期待値Kは、一般遊技状態において一のゲームに賭けたメダル1枚当りに払出されるメダルの数の期待値である。なお、一般遊技状態は、既述したように通常区間と、RT区間と、持越区間とで構成されるが、いずれの区間においてもボーナスの成立によるメダルの払出しは行われないので、各区間を区別しないで一般遊技状態における期待値を算出できる。
【0131】
一般遊技状態において、投入枚数が1のときの期待値をK1、投入枚数が2のときの期待値をK2、投入枚数が3のときの期待値をK3とすると、
K1={15/1}×{1000/(65536-8980)}×{1/7}(赤チェリー)
+{15/1}×{1000/(65536-8980)}×{6/7}(赤チェリー)
+{15/1}×{1000/(65536-8980)}×{1/7}(黒チェリー)
+{15/1}×{1000/(65536-8980)}×{6/7}(黒チェリー)
+{15/1}×{1000/(65536-8980)}×{1/7}(青チェリー)
+{15/1}×{1000/(65536-8980)}×{6/7}(青チェリー)
+{10/1}×{20/(65536-8980)}(ベル)
+{8/1}×{6/(65536-8980)}(スイカ)
=0.8
K2={15/2}×{700/(65536-8980)}×{1/7}(赤チェリー)
+{15/2}×{700/(65536-8980)}×{6/7}(赤チェリー)
+{15/2}×{700/(65536-8980)}×{1/7}(黒チェリー)
+{15/2}×{700/(65536-8980)}×{6/7}(黒チェリー)
+{15/2}×{700/(65536-8980)}×{1/7}(青チェリー)
+{15/2}×{700/(65536-8980)}×{6/7}(青チェリー)
+{10/2}×{3184/(65536-8980)}(ベル)
+{8/2}×{611/(65536-8980)}(スイカ)
=0.6
K3={6/3}×{400/(65536-8980)}×{1/7}(赤チェリー)
+{12/3}×{400/(65536-8980)}×{6/7}(赤チェリー)
+{6/3}×{400/(65536-8980)}×{1/7}(黒チェリー)
+{12/3}×{400/(65536-8980)}×{6/7}(黒チェリー)
+{6/3}×{400/(65536-8980)}×{1/7}(青チェリー)
+{12/3}×{400/(65536-8980)}×{6/7}(青チェリー)
+{10/3}×{4961/(65536-8980)}(ベル)
+{8/3}×{611/(65536-8980)}(スイカ)
=0.4
となる。
【0132】
ここで、リプレイは、成立するとメダルを賭けることなく次のゲームを行うことができるものであるが、メダルの払出しのない役と考えることができる。そこで、内部当籤する確率の分母において65536からリプレイの内部抽籤値8980を減算している。
【0133】
また、赤チェリーが内部当籤役となった場合には、“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリー(投入枚数1又は2の場合の払出枚数:15、投入枚数3の場合の払出枚数:12)となった場合と、“赤チェリー(中)”により表示役が赤チェリー(投入枚数1又は2の場合の払出枚数:15、投入枚数3の場合の払出枚数:6)となった場合とのいずれかとなる。左の図柄表示領域21L内に赤チェリーを停止表示させることが可能な停止ポジション(停止操作時の左の図柄表示領域21Lにおける図柄の表示態様)は、7である。この7の停止ポジションのうち“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリーとなる停止ポジションの数は6であり、“赤チェリー(中)”により表示役が赤チェリーとなる停止ポジションの数は1(ビタ押しの場合のみ)である。そこで、赤チェリーが内部当籤役になった場合、“赤チェリー(角)”により表示役が赤チェリーとなる確率と、“赤チェリー(中)”により表示役が赤チェリーとなる確率とを夫々6/7,1/7とし、期待値の計算において掛算するようにしている。黒チェリー又は青チェリーが内部当籤役となった場合についても同様に計算できる。
【0134】
一般遊技状態では、期待値K1〜K3を考慮すると、投入枚数が1のときが相対的に最も有利である。また、一般遊技状態におけるK1〜K3は、いずれも1よりも小さい。したがって、一般遊技状態は、遊技者にとって不利な状態である。一方、BB1及びBB2の成立を考慮した一般遊技状態における期待値K1〜K3については、投入枚数が3のゲームの期待値K3が相対的に最も大きく、投入枚数1のゲームの期待値K1が相対的に最も小さい。
【0135】
また、内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)では、遊技状態毎に定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲内にあるか否かを判断する。乱数値が下限値及び上限値により示される数値範囲内にある場合、対応する当籤番号に当籤となる。また、当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲内にあるか否かを判断する回数は、図11の内部抽籤テーブル決定テーブルで定められた抽籤回数と同じである。
【0136】
なお、当籤番号が0になるまで乱数値が一度も下限値及び上限値により示される数値範囲内になかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
【0137】
また、当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで当籤か否かを判断する。当籤した当籤番号、遊技状態、投入枚数、及び内部当籤役決定テーブル(後述の図13)に基づいて内部当籤役が決定される。
【0138】
例えば、一般遊技状態のうち、持越区間以外の遊技区間で、投入枚数が3の場合に、0〜65535の範囲から抽出した乱数値が8100である場合、初めに、当籤番号8について乱数値R(8100)−下限値L(8200)を計算する。この計算結果は0より小さくなる。したがって、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲内(L≦R≦U)にないので、抽出した乱数値が8100である場合、当籤番号8に不当籤となる。
【0139】
次に、当籤番号7について乱数値R(8100)−下限値L(8000)を計算する。この計算結果は0以上になる。次に、乱数値R(8100)−上限値U(8149)を計算する。この計算結果は0以下になる。したがって、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲内(L≦R≦U)にあるので、抽出した乱数値が8100である場合、当籤番号7に当籤となる。当籤番号7に当籤となる場合には、後述の内部当籤役決定テーブルに基づいて、当籤番号7に対応するBB1が内部当籤役となる。
【0140】
このようにして、乱数値R(8100)−下限値Lの計算及び乱数値R(8100)−上限値Uの計算を、当籤番号が0となるまで繰り返すことで、当籤番号6〜1の各々に当籤しているか否かを判断する。抽出した乱数値が8100である場合は、当籤番号1〜6については不当籤となる。したがって、抽出した乱数値が8100である場合は、当籤番号7で当籤し、後述の内部当籤役決定テーブルに基づいて、内部当籤役としてBB1が決定される。
【0141】
なお、持越区間では、抽籤回数が6に更新(後述の図25のステップS53)されるので、当籤番号7又は8に決定される場合がない。したがって、持越区間では、後述の内部当籤役決定テーブルに基づいて、ボーナスが内部当籤役として決定される場合はない。
【0142】
ここで、RT作動中フラグがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルと、RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルとは、別のテーブルである。実施例では、RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、RT遊技数カウンタがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときに比べ、基本的に当籤番号6に対応する数値範囲が広い(即ち、内部当籤役としてリプレイに当籤する確率が高い)。
【0143】
実施例では、メダルの投入枚数が所定枚数(1〜2)であって、RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、RT遊技数カウンタがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときに比べ、当籤番号6に対応する数値範囲が広くなるように構成されている。具体的には、メダルの投入枚数が1であって、RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/1.1の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤し、RT遊技数カウンタがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/7.3の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤する。なお、本実施例では、メダルの投入枚数が1であって、RT作動中フラグがオンである場合のリプレイに内部当籤する確率を1/1.1としているが、これに限られず、ほぼ外れない確率であれば他の確率であってもよい。
【0144】
また、メダルの投入枚数が2であって、RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/1.4の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤し、RT遊技数カウンタがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/7.3の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤する。
【0145】
また、メダルの投入枚数が3であって、RT作動中フラグのオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/7.3の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤し、RT遊技数カウンタがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、1/7.3の確率で内部当籤役としてリプレイに当籤する。なお、本実施例においては、メダルの投入枚数が3であって、RT遊技数カウンタがオフである場合のリプレイに内部当籤する確率を1/7.3にしているが、これに限られず、1/7.3よりも高い確率であってもよい。
【0146】
前述したように、RT区間では、内部当籤役としてリプレイに当籤する確率が高くなるように設定されており、通常このRT区間は、遊技状態がBB遊技状態から一般遊技状態に移行するときに開始され、一定期間内に(例えば、開始から100ゲームの間)表示役としてBBが成立しない場合に終了する。即ち、RB遊技状態から一般遊技状態に移行してからCPU31により100回の単位遊技が計数されるまでの間は、メダルの投入枚数に応じてリプレイに当籤する確率が変動する(メダルの投入枚数が少ないほどリプレイに当籤する確率が高い)ので、メダルの投入枚数によっては、メダルを遊技者自身で投入しなくても単位遊技を進めることができ、遊技価値の安定した増加を見込むことができるという遊技を提供することができる。
【0147】
したがって、本発明によれば、遊技状態がRB遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間(CPU31により100回の単位遊技が計数されるまでの間)、再度のRB遊技状態への移行を望んで遊技を継続するか、又は、再度のRB遊技状態への移行を望みつつ、リプレイに当籤する確率もある程度高い遊技を望んで遊技を行うか、又は、リプレイに当籤する確率が高く、安定した遊技価値の増加を望んで遊技を継続するかについて、遊技者自身が選択することができる。さらに、本発明によれば、遊技状態がRB遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間と、その後の期間とによって、利用する一般遊技用内部抽籤テーブルが変更されるため、遊技者に対して、メダルの投入枚数及び遊技の状況に応じて、適応的な遊技を提供することができる。
【0148】
図13を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
【0149】
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役(フラグの情報)の情報(データ)を備えている。フラグは2進数で表されている。当籤番号に対応して示されている内部当籤役は、内部当籤役を識別するための情報であり、各々1バイトのデータである。
【0150】
一般遊技状態、RB遊技状態では、当籤番号が0で内部当籤役が“00000000”の場合には、内部当籤役はハズレである。当籤番号が1で内部当籤役が“00000001”の場合には、内部当籤役は赤チェリーである。当籤番号が2で内部当籤役が“00000010”の場合には、内部当籤役は黒チェリーである。当籤番号が3で内部当籤役が“00000100”の場合には、内部当籤役は青チェリーである。
【0151】
当籤番号が4で内部当籤役が“00001000”の場合には、内部当籤役はベルである。当籤番号が5で内部当籤役が“00010000”の場合には、内部当籤役はスイカである。当籤番号が6で内部当籤役が“00100000”の場合には、内部当籤役はリプレイである。当籤番号が7で内部当籤役が“01000000”の場合には、内部当籤役はBB1である。当籤番号が8で内部当籤役が“10000000”の場合には、内部当籤役はBB2である。
【0152】
内部当籤役は、基本的に、停止制御の態様を識別したり、表示役となりうる役(表示役として許容されうる役)を識別したりするための情報である。内部当籤役は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様(停止テーブル)等を介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
【0153】
図14を参照して、リール停止初期決定テーブルについて説明する。
【0154】
リール停止初期決定テーブルは、ストップ用セレクトカウンタの値0〜8の各々に対応する停止テーブルの情報を備えている。ストップ用セレクトカウンタには、基本的に、当籤番号が格納される(後述の図27のステップS84)。
【0155】
停止テーブルは、リール3L,3C,3Rの停止制御の態様を規定する情報を備えている。具体的には、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングに対応するリール3L,3C,3Rの停止態様の情報(例えば、図柄の停止位置の情報、滑りコマ数の情報等)を備えている。各停止テーブルは、基本的に、対応する内部当籤役を成立可能に構成されている。
【0156】
具体的には、停止テーブル(図示せず)は、所定の図柄組合せ(対応する役の図柄組合せ)を所定の表示ライン(有効ライン)に沿って並べることが可能に構成されている。ただし、ハズレに対応する停止テーブルは、役に対応する図柄組合せが所定の表示ラインに沿って並べることができないように構成されている。
【0157】
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止操作位置と停止制御位置とが示されている。停止操作位置は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作された場合に、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。停止制御位置は、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。
【0158】
実施例では、いわゆる滑りコマ数を最大“4コマ”としている。例えば、図4を参考に説明すると、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“09”の“スイカ”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“13”の“赤チェリー”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
【0159】
実施例では、持越区間において、持ち越されたボーナスと乱数抽籤により決定された役(例えば、赤チェリー)の両方が内部当籤役になるが、持越区間においてボーナスに内部当籤することがない。
【0160】
「引き込み」は、基本的に、有効ラインが結ぶ図柄停止位置(以下「有効図柄停止位置」という)に、最大滑りコマ数4の条件下で内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄(以下「引込み対象図柄」という)を表示するように、停止制御の対象であるリール(停止操作に対応するリール)を停止させることをいう。
【0161】
第2停止操作の場合には、第1停止操作が行われたことにより、第2停止操作における引込み対象図柄とともに内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄が有効図柄停止位置に表示されている場合、その有効図柄停止位置を結ぶ有効ラインにより結ばれる第2停止操作に対応する図柄表示領域21L,21C,21R内の有効図柄停止位置に引込み対象図柄を表示することを、「引き込み」という。
【0162】
第3停止操作の場合には、第1停止操作及び第2停止操作に対応する2つの図柄表示領域21L,21C,21R内において、引込み対象図柄がいずれかの有効ラインに沿って並んでいる場合(「テンパイ」の場合)、その有効ラインにより結ばれる有効図柄停止位置に引込み対象図柄を表示することを、「引き込み」という。
【0163】
次に、内部当籤役が赤チェリーである場合の遊技者による停止操作位置と滑りコマ数との関係について説明する。
【0164】
実施例では、最大滑りコマ数4の範囲内で有効図柄停止位置に引込み対象図柄を停止表示するように制御される。ここで、リール3L〜3Rが回転中は有効ラインが限定されていない。そのため、左のリール3Lではコードナンバーに対応する図柄がセンターライン8cの位置に到達したとき左の停止ボタン7Lが操作された場合、(コードナンバー−1)以上(コードナンバー+5)以下の範囲内のコードナンバーに対応する図柄を有効図柄停止位置に停止表示させることができる。ただし、実施例では、コードナンバー“20”の次のコードナンバーは“00”であるため、コードナンバー“20”に1を加えたコードナンバーはコードナンバー“00”であることに留意する必要がある。
【0165】
左のリール3Lの回転が停止され左の図柄表示領域21Lにおいて図柄が停止表示されると、有効ラインが限定される。そのため、中央のリール3Cと右のリール3Rとではコードナンバーに対応する図柄が有効ラインの位置に到達したとき中央の停止ボタン7C又は右の停止ボタン7Rが操作された場合、(コードナンバー±0)以上(コードナンバー+4)以下の範囲内のコードナンバーに対応する図柄を有効図柄停止位置に停止表示させることができる。
【0166】
前述の図9を参照すると、左のリール3Lでは、“赤チェリー”はコードナンバー“09”の位置に配置されている。したがって、左のリール3Lでは、コードナンバー“08”〜“14”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したとき、左の停止ボタン7Lが操作された場合に、有効図柄停止位置に“赤チェリー”を停止表示させることができる。
【0167】
また、前述の図10を参照すると、中央のリール3C及び右のリール3Rいずれについては、どのような図柄であってもよい。したがって、内部当籤役が赤チェリーである場合、中央の停止ボタン7C及び右の停止ボタン7Rの操作タイミングに関わらず、左のリール3Lにおいてコードナンバー“08”〜“14”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したとき左の停止ボタン7Lが操作されることにより、表示役として赤チェリーが成立する。
【0168】
一方、内部当籤役が赤チェリーであっても、遊技者による左の停止ボタン7Lの操作がコードナンバー“08”〜“14”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したタイミング以外のタイミングで行われた場合には、表示役として赤チェリーが成立することはない。即ち、左の図柄表示領域21Lの上段の図柄停止位置、中段の図柄停止位置、下段の図柄停止位置のいずれにも、“赤チェリー”が停止表示されることはない。
【0169】
図15を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
【0170】
ボーナス作動時テーブルは、表示役毎に、オンに更新される作動中フラグ、ボーナス終了枚数カウンタにセットされる値、遊技可能回数、及び入賞可能回数の情報を備えている。このボーナス作動時テーブルは、後述の図23のステップS33の処理、図29のステップS114の処理において参照される。
【0171】
作動中フラグは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)を識別するための情報である。作動中フラグには、表示役に対応して、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがある。
【0172】
ボーナス終了枚数カウンタは、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでの遊技において払出されたメダルの枚数を計数するカウンタである。
【0173】
図16を参照して、内部当籤役、持越役、及び乱数値の格納領域(記憶領域)について説明する。
【0174】
図16の(1)は、内部当籤役格納領域を示す。この内部当籤役格納領域では、内部当籤役の情報(データ)は、1バイトからなる内部当籤役格納領域に格納(記憶)されている。内部当籤役格納領域において、ビット0(第1ビット)は、赤チェリーに対応する格納領域である。ビット1(第2ビット)は、黒チェリーに対応する格納領域である。ビット2(第3ビット)は、青チェリーに対応する格納領域である。ビット3(第4ビット)は、ベルに対応する格納領域である。
【0175】
ビット4(第5ビット)は、スイカに対応する格納領域である。ビット5(第6ビット)は、リプレイに対応する格納領域である。ビット6(第7ビット)は、BB1に対応する格納領域である。ビット7(第8ビット)は、BB2に対応する格納領域である。内部当籤役格納領域において、1であるビットに対応するもの(役)が内部当籤役となる。例えば、内部当籤役格納領域に“00001000”が格納されているとき(ビット3(第4ビット)が1のとき)は、内部当籤役はベルである。
【0176】
図16の(2)は、持越役格納領域を示す。この持越役格納領域では、持越役の情報は、1バイトからなる持越役格納領域に格納されている。持越役格納領域において、ビット6(第7ビット)は、BB1に対応する格納領域(記憶領域)である。持越役格納領域において、ビット7(第8ビット)は、BB2に対応する格納領域(記憶領域)である。ビット0(第1ビット)〜ビット5(第6ビット)は、未使用の格納領域である。持越役がある場合(持越区間である場合)には、持越役格納領域のBB1又はBB2に対応するビット6(第7ビット)又はビット7(第8ビット)に1が格納される(持越役格納領域に“01000000”、又は“10000000”が格納される)。
【0177】
図16の(3)は、乱数値格納領域(記憶領域)を示す。この乱数値格納領域は、RAM33に設けられている。この乱数値格納領域には、後述の図21のステップS6で抽出する抽籤用の乱数に関する数値情報が格納されている。図21のステップS6では、抽籤用の乱数として0〜65535のうち、いずれか一つの数値情報が抽出され、抽出された数値情報が乱数値格納領域に格納される。
【0178】
図17〜図20を参照して、プログラムROM83に格納される各種テーブルについて説明する。
【0179】
図17を参照して、演出グループ識別子を決定するための演出グループ決定テーブルについて説明する。
【0180】
演出グループ決定テーブルは、演出グループ識別子に対応する抽籤値の情報を備えている。演出グループ識別子は、一般遊技状態のRT区間でかつ後述の報知期間中の演出態様(メダルの投入枚数の指定報知)を規定する情報である。演出グループ決定テーブルでは、演出グループ識別子として、1枚掛け演出又は2枚掛け演出に対応するものが示されている。この演出グループ決定テーブルは、後述する図39のステップS272において演出グループ識別子を抽籤する際に参照される。
【0181】
ここで、抽籤値は、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽籤値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽籤値に対応する情報が選択される。例えば、抽出した乱数値が“18384”である場合、初めに、この“18384”から演出グループ識別子が1に対応する抽籤値“16384”を減算する。減算した値は、“2000”である(正の値である)。次に、この“2000”から演出グループ識別子2に対応する抽籤値“16384”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、演出グループ識別子として2が選択(決定)される。
【0182】
1枚掛け演出は、図7に示すように、遊技開始前において、遊技者に1枚掛けを促すように文字画像による表示を行う演出である。また、2枚掛け演出は、図7に示す「1枚掛けにして!」の文字画像211を、「2枚掛けにして!」の文字画像に変更して表示したものである。具体的には、演出グループ識別子として1が選択された場合であっても、演出グループ識別子として2が選択された場合であっても、遊技開始前に、液晶表示部2bには、主人公キャラクタ201と敵キャラクタ203とが見合い、対戦を開始する様子が表示される。そして、敵キャラクタ203の左方には、演出グループ識別子に基づくメダルの投入枚数の指定が文字画像として表示される。
【0183】
図18を参照して、報知回数抽籤テーブルについて説明する。
【0184】
報知回数抽籤テーブルは、演出グループ識別子に対応する抽籤値と報知回数との情報を備えており、表示役としてBBが成立した後に、報知回数を抽籤する際(後述の図39のステップS274)に参照される。報知回数は、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として成立していることを報知することのできる回数である。なお、本実施例では、報知回数抽籤テーブルは、演出グループ識別子が1の場合の方が、演出グループ識別子が2の場合よりも、報知回数が多くなるように設定されているが、これに限らず等しいものとしてもよい。このように、遊技者にチェリーが当籤役として決定されていることの報知がなされる回数を抽籤により決定することにより、報知回数の予測蓋然性が低くなることから、遊技者に対して、変化に富んだ遊技を提供することが可能となる。
【0185】
ここで、前述の通り、内部当籤役が赤チェリーであっても、遊技者による左の停止ボタン7Lの操作が、コードナンバー“08”〜“14”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したタイミング以外のタイミングで行われた場合には、表示役として赤チェリーが成立することはない。同様に内部当籤役が黒チェリーであっても、遊技者による左の停止ボタン7Lの操作が、コードナンバー“01”〜“07”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したタイミング以外のタイミングで行われた場合には、表示役として黒チェリーが成立することはない。さらに同様に、内部当籤役が青チェリーであっても、遊技者による左の停止ボタン7Lの操作が、コードナンバー“15”〜“00”のいずれかがセンターライン8cの位置に到達したタイミング以外のタイミングで行われた場合には、表示役として青チェリーが成立することはない。
【0186】
コードナンバー“08”〜“14”と、コードナンバー“01”〜“07”と、コードナンバー“15”〜“00”とでは重複しているコードナンバーがない。また、遊技者は、原則として内部当籤役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーであることを知ることができない。そのため、内部当籤役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーである場合に表示役とし赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーを成立させることができない場合がある。
【0187】
そこで、一般遊技状態のうちRT区間では、内部当籤役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかである場合であって、前述のメダルの投入枚数の指定報知に基づき所定の枚数のメダルが投入されたときに、その種別が報知される報知期間(遊技区間)が設けられる。報知期間では、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として決定された場合には、その旨が液晶表示部2bに表示される。報知期間であるか否かは報知期間識別子により識別される。報知期間識別子が1のときは報知期間である。報知期間識別子が0のときは報知期間ではない。報知期間以外の遊技期間を、「通常期間」という。
【0188】
遊技者にとってみれば、例えば、メダルの1枚掛けが報知されることに基づきメダルの投入枚数を1とした上で、報知に対応する赤チェリーが表示役として成立するように停止ボタンを操作(目押し等)することにより、通常期間では獲得することの難しい赤チェリーに対応する利益を獲得することができる。黒チェリー及び青チェリーについても同様である。したがって、一般遊技状態のうちRT区間の遊技状態において、リプレイを表示役として成立させることによりメダル数を維持しつつ、報知に基づき適切な停止ボタンの操作をすることで、メダル数の増加を望むことができる。RT区間では内部当籤役としてリプレイに当籤していることが多く、他の役に内部当籤しているか否かが不明なため、遊技者は、メダル数を増加させることを諦めがちである。しかしながら、内部当籤役としてチェリーが当籤していることを報知することにより、遊技者は、安定した遊技価値の増加を望んで遊技を行うことができ、遊技の興趣が向上する。
【0189】
報知期間の発生条件は、RT作動中フラグがオンに更新され、かつ報知回数カウンタの値が1以上であることである。報知期間の終了条件は、報知回数カウンタの値が0になるか、又はRT作動中フラグがオフに更新されることである。
【0190】
報知回数カウンタの値は、報知期間が継続するゲームの回数である。報知回数カウンタの値は、報知期間において前述のメダルの投入枚数の指定報知に基づき所定の枚数のメダルが投入され、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として決定された場合において、報知が行われると1減算される。また、後述の通り、演出グループ識別子が2の場合は、設定された報知回数カウンタの値のうちの約2/3について報知され、残りの約1/3については報知されないが、その場合であっても、所定の枚数のメダルとして2枚のメダルが投入され、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として決定されると、報知が行われるときと同様に1減算される。
【0191】
図19を参照して、1枚掛け用報知演出テーブルについて説明する。
【0192】
この1枚掛け用報知演出テーブルは、前述の1枚掛け演出がされた場合であって、主制御回路71から受信したスタートコマンドに含まれる内部当籤役の情報が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであり、演出グループ識別子が1である場合(後述の図35のステップS238)、及び、前述の1枚掛け演出がされた場合であって、主制御回路71から受信した表示役成立コマンドに含まれる内部当籤役の情報が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであり、演出グループ識別子が1である場合(後述の図37のステップS250又は図37のステップS251)に参照される。
【0193】
この1枚掛け用報知演出テーブルは、内部当籤役に基づいて決定される演出識別子に対応する演出データを備えている。演出データは、基本的に、スタート操作が行われたときに表示される内部当籤役の情報としての文字画像及び図柄の画像、及び第3停止操作が行われたときに主人公キャラクタが勝利するか否かにより区別することができる。第3停止操作が行われたときに主人公キャラクタが勝利するか否かは、内部当籤役の情報と等しい赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーが表示役として成立するか否かに応じて変化する。
【0194】
図20を参照して、2枚掛け用報知演出決定テーブルについて説明する。
【0195】
この2枚掛け用報知演出決定テーブルは、前述の2枚掛け演出がされた場合であって、主制御回路71から受信したスタートコマンドに含まれる内部当籤役の情報が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであり、演出グループ識別子が2である場合(後述の図35のステップS237)、及び、前述の2枚掛け演出がされた場合であって、主制御回路71から受信した表示役成立コマンドに含まれる内部当籤役の情報が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであり、演出グループ識別子が2である場合(後述の図37のステップS250又は図37のステップS251)に参照される。
【0196】
この2枚掛け用報知演出決定テーブルは、内部当籤役及び抽籤値に基づいて決定される演出識別子に対応する演出データを備えている。赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのうちどの内部当籤役であっても、設定された報知回数カウンタの値のうちの約2/3について報知され、残りの約1/3については報知されない。後述の遊技開始処理において演出識別子を決定するための抽籤が行われ、メダルの投入枚数の報知がされる演出識別子が選択された場合には、演出データは、基本的に、スタート操作が行われたときに表示される内部当籤役の情報としての文字画像及び図柄の画像、及び第3停止操作が行われたときに主人公キャラクタが勝利するか否かにより区別することができる。第3停止操作が行われたときに主人公キャラクタが勝利するか否かは、内部当籤役の情報と等しい赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーが表示役として成立するか否かに応じて変化する。なお、メダルの投入枚数の報知がされない演出識別子が選択された場合には、通常の演出がなされる。
【0197】
図21及び図22に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
【0198】
初めに、CPU31は、初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行い、ステップS2に移る。
【0199】
ステップS2では、RAM33の所定の記憶内容を消去(クリア)する。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
【0200】
ステップS3では、後述の図23を参照して説明するボーナス作動監視処理を行い、ステップS4に移る。このステップS3の処理では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了しても続けてRB遊技状態となるようにRB作動中フラグをオンに更新する処理を行う。ステップS4では、後述の図24を参照して説明する遊技状態監視処理を行い、ステップS5に移る。
【0201】
ステップS5では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS6に移る。このステップS5の処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ10S、又はBETスイッチ11〜13からの入力に基づいて、BET数の更新等の処理を行う。また、BET数の情報は、例えば、RAM33(遊技価値情報格納手段)の所定の記憶領域に格納される。ここで、ステップS5では、前回のゲームにおいてリプレイが成立した場合は、前回のゲームでのBET数と同等のBET数が自動的に格納される。
【0202】
ステップS6では、抽籤用の乱数値を抽出し、ステップS7に移る。このステップS6の処理で抽出した乱数値は、後述の内部抽籤処理において使用される。ステップS7では、後述の図25及び図26を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS8に移る。ステップS8では、後述の図27を参照して説明するリール停止初期設定処理を行い、ステップS9に移る。
【0203】
ステップS9では、スタートコマンドをセットし、ステップS10に移る。スタートコマンドは、RT作動中フラグの情報、内部当籤役及びメダルの投入枚数カウンタの値等の情報を含み、副制御回路72に送信される。ステップS10では、前回のリール回転開始から4.1秒経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS12に移り、NOのときは、ステップS11に移る。ステップS11では、ゲーム開始待ち時間消化の処理(ウェイト)を行い、ステップS12に移る。具体的には、前回のゲームが開始してから所定時間(例えば、所定秒(4.1秒等))経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0204】
ステップS12では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS13に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS13では、全リールの回転開始を要求し、図22のステップS14に移る。
【0205】
図22のステップS14では、停止スイッチが“オン”か否か、即ち、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたかどうかを判別する。この判別がYESのときは、ステップS16に移り、NOのときは、ステップS15に移る。ステップS15では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS16に移り、NOのときは、ステップS14に移る。
【0206】
ステップS16では、滑りコマ数決定処理を行い、ステップS17に移る。この処理では、停止操作順序(何番目の停止操作であるか)及び停止操作位置に基づいて、後述の図27のステップS86でRAM33に格納された停止テーブルを参照して滑りコマ数を決定し、セットする。ステップS17では、ステップS16で決定された滑りコマ数分、停止操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転するのを待ち、ステップS18に移る。
【0207】
ステップS18では、操作されたいずれかの停止ボタン7L,7C,7Rに対応するいずれかのリール3L,3C,3Rの回転停止を要求するための信号をモータ駆動回路39に送信し、ステップS19に移る。モータ駆動回路39は、CPU31から送信された信号に基づいて、対応するリール3L,3C,3Rを停止させる。ステップS19では、全てのリールが停止したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS20に移り、NOのときは、ステップS14に移る。
【0208】
ステップS20では、主制御回路71の表示役検索処理を行い、ステップS21に移る。ステップS21では、表示役成立コマンドをセットし、ステップS22に移る。表示役成立コマンドは、RT作動中フラグの情報、内部当籤役及びメダルの投入枚数カウンタの値等の情報を含み、副制御回路72に送信される。
【0209】
ステップS22では、メダル払出処理を行い、ステップS23に移る。このステップS22の処理では、表示役検索処理でセットされたフラグに基づき、図柄組合せテーブル(図10)を参照して、対応する払出枚数のメダルの貯留(クレジット)又は払い出しを行う。また、図柄組合せテーブルは、図10に示すように、表示役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーの場合には、メダルの投入枚数が3よりも少ない枚数(1及び2)の方を、多くのメダルを払い出す(付与する)ように構成されており、表示役がベル又はスイカの場合には、メダルの投入枚数に拘わらず同数のメダルを払い出すように構成されている。
【0210】
ステップS23では、当該払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS24に移る。ここで、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する。
【0211】
ステップS24では、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS25に移り、NOのときは、ステップS26に移る。ステップS25では、後述の図28を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS26に移る。ステップS26では、後述の図29を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、ステップS27に移る。
【0212】
ステップS27では、後述の図30を参照して説明するRT終了処理を行い、ステップS28に移る。ステップS28では、後述の図31を参照して説明するRT作動処理を行い、図21のステップS2に移る。
【0213】
図23を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
【0214】
初めに、CPU31は、BB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS31)。この判別がYESのときは、ステップS32に移り、NOのときは、図21のステップS4に移る。ステップS32では、RB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、図21のステップS4に移り、NOのときは、ステップS33に移る。
【0215】
ステップS33では、ボーナス作動時テーブル(図15)に基づいてRB作動時処理を行い、図21のステップS4に移る。具体的には、RB作動中フラグをオンに更新し、遊技可能回数及び入賞可能回数をRAM33に格納する。
【0216】
図24を参照して、遊技状態監視処理について説明する。
【0217】
初めに、CPU31は、RB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS41)。この判別がYESのときは、ステップS42に移り、NOのときは、ステップS43に移る。ステップS42では、RB遊技状態の識別子を格納し、図21のステップS5に移る。ステップS43では、一般遊技状態の識別子を格納し、ステップS44に移る。
【0218】
ステップS44では、RT作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS45に移り、NOのときは、図21のステップS5に移る。ステップS45では、遊技開始前コマンドをセットし、図21のステップS5に移る。遊技開始前コマンドは、RT作動中フラグの情報等の情報を含み、副制御回路72に送信される。このように、遊技状態監視処理では、作動中フラグ(RB作動中フラグ)に基づいて遊技状態を監視し、後述の図25のステップS51において、遊技状態に応じた内部抽籤テーブル決定テーブルの種別を選択するための情報をRAM33(遊技状態格納領域)に格納する。また、遊技開始前の画像表示のためのコマンドを副制御回路72に送信する。
【0219】
図25及び図26を参照して、内部抽籤処理について説明する。
【0220】
初めに、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図11)に基づいて、遊技状態に応じた内部抽籤テーブル(図12)の種別と抽籤回数を決定し(ステップS51)、ステップS52に移る。ステップS52では、持越役格納領域に格納されたデータ(情報)が0か否か(持越役の有無)を判別する。この判別がYESのときは、ステップS54に移り、NOのときは、ステップS53に移る。ここで、ステップS52の判別がNOとなる場合は、持越区間の場合である。ステップS53では、抽籤回数を6に変更し、ステップS54に移る。
【0221】
ステップS54では、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、ステップS55に移る。これにより、一般遊技状態のうち、通常区間の場合、又はRT区間の場合には“8”、RB遊技状態の場合には“5”、内部当籤状態(持越区間)の場合には“6”が当籤番号としてセットされることになる。ステップS55では、ステップS51で決定された内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号と投入枚数とに基づいて下限値(L)を取得し、ステップS56に移る。ステップS56では、RAM33における乱数値格納領域に格納されている乱数値(R)から下限値(L)を減算し(R−L)、ステップS57に移る。
【0222】
ステップS57では、桁かりが行われたか否かを判別する。具体的には、R−Lの計算結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図26のステップS66に移り、NOのときは、ステップS58に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、下限値より乱数値の方が小さい場合であり(L>R)、NOとなる場合は、下限値より乱数値の方が大きいか又は下限値と乱数値が等しい場合である(L≦R)。
【0223】
ステップS58では、ステップS51で決定された内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号と投入枚数とに基づいて上限値(U)を取得し、ステップS59に移る。ステップS59では、RAM33における乱数値格納領域に格納されている乱数値(R)から上限値(U)を減算し(R−U)、図26のステップS60に移る。
【0224】
図26のステップS60では、減算により得られた値、具体的にはR−Uの計算結果が“0”であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS62に移り、NOのときは、ステップS61に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値がと上限値が等しい場合であり(R=U)、NOとなる場合は、乱数値と上限値が等しくない場合である(R≠U)。
【0225】
ステップS61では、桁かりが行われたか否かを判別する。具体的には、R−Uの計算結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS62に移り、NOのときは、ステップS66に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値が上限値を下回っている場合であり(R<U)、NOとなる場合は、乱数値が上限値を上回っている場合である(R>U)。
【0226】
ステップS62では、当籤番号をRAM33の内部抽籤結果情報格納領域に格納し、ステップS63に移る。ステップS63では、内部当籤役決定テーブル(図13)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役を決定し、ステップS64に移る。
【0227】
ステップS64では、内部当籤役とボーナスチェックデータの論理積をとり、持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS65に移る。これにより、決定されたボーナスが持越役格納領域に格納される。なお、ボーナスチェックデータは、“11000000”である。ステップS65では、内部当籤役と持越役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域に格納し、ステップS66に移る。
【0228】
ステップS66では、抽籤回数を1減算し、ステップS67に移る。ステップS67では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS68に移り、NOのときは、図25のステップS54に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値Rが上限値Uと下限値Lとにより規定された数値範囲に含まれるか否かの判別をした回数が、一般遊技状態では8回、RB遊技状態時では5回、内部当籤状態(持越区間)時では6回の場合である。これに対し、この判別がNOとなる場合は、上記判別をした回数が、一般遊技状態では8回未満、RB遊技状態時では5回未満、内部当籤状態(持越区間)では6回未満の場合である。
【0229】
ステップS68では、内部当籤役決定テーブル(図13)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役を決定し、ステップS69に移る。ステップS69では、内部当籤役とボーナスチェックデータの論理積をとり、持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS70に移る。これにより、持越役が持越役格納領域に格納されることになる。ステップS70では、内部当籤役と持越役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域に格納し、図21のステップS8に移る。これにより、乱数値Rが図12の内部抽籤テーブルのいずれの数値範囲にも属さず、ステップS62〜ステップS65が行われなかった場合には、ハズレ又は持越役が内部当籤役格納領域に格納されることになる。
【0230】
図27を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
【0231】
初めに、CPU31は、当籤番号が0か否かを判別する(ステップS81)。この判別がYESのときは、ステップS82に移り、NOのときは、ステップS84に移る。ステップS82では、内部当籤役格納領域のデータと作動役チェックデータ(“11000000”)の論理積をとり、ステップS83に移る。ステップS83では、その論理積が0か否かを判別する。この判別がYESのとき(BB1、BB2の両方が内部当籤役に含まれていないとき)は、ステップS84に移り、NOのとき(BB1、BB2のいずれかが内部当籤役に含まれているとき)は、ステップS85に移る。
【0232】
ステップS84では、当籤番号をストップ用セレクトカウンタに格納し、ステップS86に移る。ステップS85では、内部当籤役格納領域のデータを番号化し、ストップ用セレクトカウンタに格納し、ステップS86に移る。具体的には、内部当籤役格納領域のデータがBB1又はBB2を示す場合には、各々の場合において7又は8をストップ用セレクトカウンタに格納する。ステップS86では、リール停止初期設定テーブルに基づいて停止テーブルを決定し、RAM33に格納し、図21のステップS9に移る。
【0233】
図28を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
【0234】
初めに、CPU31は、RB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS91)。この判別がYESのときは、ステップS94に移り、NOのときは、ステップS92に移る。ステップS92では、ボーナス終了枚数カウンタの値が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS93に移り、NOのときは、図22のステップS26に移る。ステップS93では、ボーナス終了時処理を行い、図22のステップS26に移る。具体的には、BB作動中フラグのクリア、ボーナス終了枚数カウンタのクリア等を行う。
【0235】
ステップS94では、入賞が成立したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS95に移り、NOのときは、ステップS100に移る。ステップS95では、ボーナス終了枚数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS96に移り、NOのときは、ステップS98に移る。ステップS96では、RB終了時処理を行い、ステップS97に移る。具体的には、RB作動中フラグのクリア、入賞可能回数及び遊技可能回数のクリア等を行う。ステップS97では、ボーナス終了時処理を行い、図22のステップS26に移る。
【0236】
ステップS98では、入賞可能回数を1減算し、ステップS99に移る。ステップS99では、入賞可能回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS102に移り、NOのときは、ステップS100に移る。ステップS100では、遊技可能回数を1減算し、ステップS101に移る。ステップS101では、遊技可能回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS102に移り、NOのときは、図22のステップS26に移る。ステップS102では、RB終了時処理を行い、図22のステップS26に移る。
【0237】
図29を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
【0238】
初めに、CPU31は、表示役はリプレイであるか否かを判別する(ステップS111)。この判別がYESのときは、ステップS112に移り、NOのときは、ステップS113に移る。ステップS112では、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写し、図22のステップS27に移る。具体的には、ステップS112では、今回のゲームのために投入された投入枚数と同数を自動投入カウンタにセット(自動投入)する。
【0239】
ステップS113では、表示役がBB1又はBB2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS114に移り、NOのときは、図22のステップS27に移る。ステップS114では、ボーナス作動時テーブルに基づいてBB作動時処理を行い、ステップS115に移る。BB作動時処理では、BB作動中フラグをオンに更新し、ボーナス終了枚数カウンタに350をセットする。ステップS115では、ボーナス作動コマンドをセットし、ステップS116に移る。ボーナス作動コマンドは、副制御回路72に送信される。ステップS116では、持越役をクリアし、図22のステップS27に移る。
【0240】
図30を参照して、RT終了処理について説明する。
【0241】
初めに、CPU31は、RT作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS121)。この判別がYESのときは、ステップS122に移り、NOのときは、図22のステップS28に移る。ステップS122では、BB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS123に移り、NOのときは、ステップS125に移る。ステップS123では、RT遊技数カウンタに0を格納し、ステップS124に移る。ステップS124では、RT作動中フラグをオフに更新し、図22のステップS28に移る。
【0242】
ステップS125では、RT遊技数カウンタの値を“1”減算し、ステップS126に移る。RT遊技数カウンタは、RT区間を継続させることが可能な回数を計数する計数手段である。ステップS126では、RT遊技数カウンタの値が“0”以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS127に移り、NOのときは、図22のステップS28に移る。
【0243】
ステップS127では、RT作動中フラグをオフに更新し、図22のステップS28に移る。
【0244】
図31を参照して、RT作動処理について説明する。
【0245】
初めに、CPU31は、一般遊技状態の識別子が格納されているか否かを判別する(ステップS131)。この判別がYESのときは、図21のステップS2に移り、NOのときは、ステップS132に移る。
【0246】
ステップS132では、BB作動中フラグがオフかつRB作動中フラグがオフであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS133に移り、NOのときは、図21のステップS2に移る。
【0247】
ステップS133では、RT遊技数カウンタに100を格納し、ステップS134に移る。ステップS134では、RT作動中フラグはオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、図21のステップS2に移り、NOのときは、ステップS135に移る。ステップS135では、RT作動中フラグをオンに更新し、図21のステップS2に移る。このステップS135の処理は、RT区間とは異なる区間からRT区間に移行させるために行われる。
【0248】
図32〜図39に示すフローチャートを参照して、画像制御回路(gSub)72aの制御動作について説明する。
【0249】
図32を参照して、gSubリセット割込処理について説明する。
【0250】
初めに電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されることにより、画像制御マイコン81は、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、プログラムROM83に記憶されたgSub用リセット割込処理を順次行うように構成されている。
【0251】
初めに、画像制御マイコン81は、ワークRAM84、制御RAM87、ビデオRAM89等の初期化を行い(ステップS201)、ステップS202に移る。ステップS202では、操作部17等からの入力があるか否かを監視する入力監視処理を行い、ステップS203に移る。ステップS203では、後で図33を参照して説明するコマンド入力処理を行い、ステップS204に移る。ステップS204では、音・ランプ制御回路(mSub)72bへコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行い、ステップS205に移る。ステップS205では、画像制御処理を行い、ステップS201に移る。特に、後述の図34のステップS223の処理、図35のステップS239の処理、図37のステップS250及び図37のステップS251の処理を行い、このステップS205の処理を行うことで、前述の図7及び図8のような画像を表示させることができる。
【0252】
図33を参照して、コマンド入力処理について説明する。
【0253】
初めに、画像制御マイコン81は、コマンドバッファにデータがあるか否か、即ちコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS211)。コマンドバッファは、主制御回路71から送信されたコマンド(例えば、前述のスタートコマンド、前述の表示役成立コマンド、前述の遊技開始前コマンド、前述のボーナス作動コマンド等)を格納する記憶領域である。ステップS211の判別がYESのときは、ステップS212に移り、NOのときは、図32のステップS204に移る。
【0254】
ステップS212では、ジャンプ先はOKであるか否かを判別する。具体的には、受信したコマンドに対応するジャンプ先の処理の実行が可能であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS213に移り、ノイズ等により処理不可能なデータを受信した場合や、以前に受信したコマンドの履歴等から不正なデータと判定される場合は、この判別はNOとなり、図32のステップS204に移る。
【0255】
ステップS213では、復帰アドレスをセットし、ステップS214に移る。ステップS213でセットされるアドレスは、基本的に後述のステップS215の処理に対応するアドレスである。ステップS214では、決定した処理にジャンプする。具体的には、ジャンプテーブルに基づいて、受信したコマンドの先頭データに対応するジャンプ先の処理を行い、ステップS215に移る。ステップS215では、コマンドバッファをクリアし、図32のステップS204に移る。
【0256】
図34を参照して、遊技開始前演出決定処理について説明する。遊技開始処理は、主制御回路71から遊技開始前コマンドを受信したことを契機として実行される。
【0257】
初めに、画像制御マイコン81は、RT作動中フラグがオンか否かの判別を行う(ステップS221)。この判別がYESのときは、ステップS222に移り、NOのときは、ステップS224に移る。ステップS222では、報知期間識別子が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS224に移り、NOのときは、ステップS223に移る。
【0258】
ステップS223では、後述の図39のステップS272で設定した演出グループ識別子に基づいて演出データをセットし、図33のステップS215に移る。一般遊技状態のRT区間であり、報知期間中である場合には、遊技開始前において、演出グループ識別子に基づいた演出が画像表示される。このことにより、遊技者に役の成立のためのメダルの投入枚数を報知することができる。ステップS224では、遊技状態、内部当籤役などに基づいて演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0259】
図35を参照して、遊技開始処理について説明する。遊技開始処理は、主制御回路71からスタートコマンドを受信したことを契機として実行される。
【0260】
初めに、画像制御マイコン81は、RT作動中フラグがオンであるか否かの判別を行う(ステップS231)。この判別がYESのときは、ステップS232に移り、NOのときは、ステップS235に移る。ステップS232では、内部当籤役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであるか否かの判別を行う。この判別がYESのときは、ステップS233に移り、NOのときは、ステップS235に移る。ステップS233では、メダルの投入枚数カウンタの値と演出グループ識別子とが一致しているか否かを判別する。この判別がYESの場合はステップS234に移り、NOのときは、ステップS235に移る。
【0261】
ステップS234では、報知期間識別子が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS235に移り、NOのときは、ステップS236に移る。ステップS235では、遊技状態、内部当籤役などに基づいて演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0262】
ステップS236では、演出グループ識別子が2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS237に移り、NOのときは、ステップS238に移る。ステップS237では、前述の2枚掛け用報知演出決定テーブル(図20)を参照し、内部当籤役に対応する演出識別子の抽籤、セットを行い、ステップS239に移る。
【0263】
ステップS238では、前述の1枚掛け用報知演出テーブル(図19)を参照し、内部当籤役に対応する演出識別子のセットを行い、ステップS239に移る。ステップS239では、演出識別子に基づいて演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0264】
即ち、例えば、一般遊技状態のRT区間であり、報知期間中である場合であって、後述の報知回数抽籤処理で決定された演出グループ識別子の値が1(1枚掛け演出)である場合に、メダルの投入枚数が1であれば、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として成立しているときに、遊技者に役の成立をさせるためのスタート操作時の演出がなされる。しかしながら、後述の報知回数抽籤処理で決定された演出グループ識別子の値が1である場合にも拘わらず、メダルの投入枚数が2又は3であれば、赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが内部当籤役として成立しているときであっても、遊技者に役の成立をさせるためのスタート操作時の演出がなされない。
【0265】
図36を参照して、副制御回路72の表示役検索処理について説明する。副制御回路72の表示役検索処理は、主制御回路71から表示役成立コマンドを受信したことを契機として実行される。
【0266】
初めに、画像制御マイコン81は、RT作動中フラグがオンであるか否かの判別を行う(ステップS241)。この判別がYESのときは、ステップS242に移り、NOのときは、ステップS245に移る。ステップS242では、内部当籤役が赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかであるか否かの判別を行う。この判別がYESのときは、ステップS243に移り、NOのときは、ステップS245に移る。ステップS243では、メダルの投入枚数カウンタの値と演出グループ識別子とが一致しているか否かを判別する。この判別がYESの場合はステップS244に移り、NOのときは、ステップS245に移る。
【0267】
ステップS244では、報知期間識別子が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS245に移り、NOのときは、ステップS246に移る。ステップS245では、遊技状態、内部当籤役などに基づいて演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0268】
ステップS246では、報知回数カウンタの値を1減算し、ステップS247に移る。ステップS247では、報知回数カウンタの値が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS248に移り、NOのときは、図37のステップS249に移る。ステップS248では、報知期間識別子を0に更新し、図37のステップS249に移る。
【0269】
即ち、一般遊技状態のRT区間であり、報知期間中である場合であって、内部当籤役として赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーが当籤し、演出グループ識別子に対応したメダルの投入枚数により遊技を行った場合に、画像制御マイコン81が後述の報知回数抽籤処理により予め定められた回数分、役の成立を報知することが可能となる。
【0270】
図37のステップS249では、表示役が内部当籤役と一致しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS250に移り、NOのときは、ステップS251に移る。表示役と内部当籤役とが一致している場合とは、第3停止操作により表示役が成立していることを指す。ステップS250では、前述の、図35のステップS237又は図35のステップS238で決定された演出識別子に基づいて、前述の1枚掛け用報知演出テーブル(図19)又は前述の2枚掛け用報知演出決定テーブル(図20)の第3停止操作時の成立の場合の演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0271】
ステップS251では、前述の、図35のステップS237又は図35のステップS238で決定された演出識別子に基づいて、前述の1枚掛け用報知演出テーブル(図19)又は前述の2枚掛け用報知演出決定テーブル(図20)の第3停止操作時の不成立の場合の演出データをセットし、図33のステップS215に移る。
【0272】
図38を参照して、ボーナス作動処理について説明する。ボーナス作動処理は、主制御回路71からボーナス作動コマンドを受信したことを契機として実行される。
【0273】
初めに、画像制御マイコン81は、報知期間識別子に1を設定し(ステップS261)、ステップS262に移る。ステップS262では、後述の図39を参照して説明する報知回数抽籤処理を行い、ステップS263に移る。
【0274】
ステップS263では、報知回数カウンタの値が0か否かの判別を行う。この判別がYESのときは、ステップS264に移り、NOのときは、図33のステップS215に移る。ステップS264では、報知期間識別子を0に変更し、図33のステップS215に移る。具体的には、抽籤の結果として報知回数が0回であった場合には、報知が行われない。
【0275】
即ち、BBに内部当籤した上で表示役としてBBが成立した場合には、遊技状態がRB遊技状態から一般遊技状態に移行後の一定期間(RT区間)において、内部当籤役として赤チェリー、黒チェリー、又は青チェリーのいずれかが成立した際に、抽籤で得られた報知回数分、遊技者に役の成立を報知することにより、RT区間であってもメダルを増加することが可能となる。
【0276】
図39を参照して、報知回数抽籤処理について説明する。
【0277】
初めに、画像制御マイコン81は、プログラムROM83に格納された演出グループ決定テーブル(図17)をレジスタにセットし(ステップS271)、ステップS272に移る。ステップS272では、レジスタにセットされた演出グループ決定テーブルを参照し、演出グループの抽籤を行い、演出グループ識別子をワークRAM84に設定し、ステップS273に移る。
【0278】
ステップS273では、プログラムROM83に格納された報知回数抽籤テーブル(図18)をレジスタにセットし、ステップS274に移る。ステップS274では、レジスタにセットされた報知回数抽籤テーブルを参照し、報知回数の抽籤を行い、前述のステップS272で設定された演出グループ識別子に対応した報知回数を報知回数カウンタとしてセットし、図38のステップS263に移る。
【0279】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0280】
実施例では、メダルの投入枚数の指定、及び第2の役(チェリー)が内部当籤役として成立していることを、液晶表示装置131を用いて遊技者に報知しているが、これに限られるものでない。例えば、ランプ類100bなどによる視覚的に報知する装置、スピーカ9L,9Rなどによる聴覚的に報知する装置、停止ボタン7L,7C,7Rなどを振動させることによる振動装置などが挙げられる。
【0281】
実施例では、第2の役(チェリー)が内部当籤役として成立している場合の報知回数を0回以上としているが、1回以上としてもよい。これにより、第2の役(チェリー)が内部当籤役として成立した場合に必ず1回は報知がされるので、遊技者が報知に基づき適切な停止操作を行うことで第2の役(チェリー)に対応する遊技価値(例えば、メダルなど)を得ることができる。
【0282】
実施例では、第2当籤役決定情報(RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブル)では、遊技価値(例えば、メダルなど)の大小に拘わらず、第1の役(例えば、リプレイなど)に当籤する確率が等しいものとして構成しているが、これに限られるものではない。例えば、遊技価値(例えば、メダルなど)が大きい(例えば、メダル3枚)場合には、第1の役(例えば、リプレイなど)に当籤する確率が高いものとして構成してもよい。これにより、第1の役に当籤する頻度を高めることができるので、第3の役(例えば、BB1、BB2など)に当籤するまでの間に、さらに遊技価値(例えば、メダルなど)を消費することなく単位遊技(例えば、一のゲーム)を進めることができる。
【0283】
実施例では、第2当籤役決定情報(RT作動中フラグがオンである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブル)から第1当籤役決定情報(RT作動中フラグがオフである場合の一般遊技状態用内部抽籤テーブル)へ切り換える条件は、特別遊技状態(例えば、RB遊技状態)に切り換わることなく単位遊技(例えば一のゲーム)が100回繰り返されることとして構成しているが、これに限られるものではない。例えば、特別遊技状態(例えば、RB遊技状態)に切り換わることなく単位遊技(例えば一のゲーム)が1000回繰り返されることとして構成してもよい。
【0284】
実施例では、役に対応する乱数範囲(数値範囲)は連続した値としているが、これに限られるものではない。例えば、数値範囲は、連続しない複数の値を含むものとしてもよい。
【0285】
実施例では、本発明の特徴を端的に説明するため、遊技機1の遊技性を最も単純化している。具体的には、遊技機1に設定される役の種類は、BB1、BB2、リプレイ、スイカ、ベル、赤チェリー、黒チェリー、青チェリー、ハズレとしているが、これに限られるものではなく、さらに多くの役を設定してもよい。
【0286】
また、実施例では、遊技機1は、第1種特別役物(RB)が設定されるとしたが、第2種特別役物(チャレンジゲーム、CG、及び/又は、シングルチャレンジゲーム、SCG)及びこの第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置(チャレンジボーナス、CB)を備えることもできる。また、普通役物(シングルボーナス、SB)を備えることもできる。
【0287】
さらに、本実施例のような遊技機1の他、パチンコ遊技機、パチロット(パロット)等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、前述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【符号の説明】
【0288】
1 遊技機
2 前面ドア
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技価値の情報が格納される遊技価値情報格納手段と、
複数種類の図柄を変動表示すること及び停止表示することが可能な複数の表示部を有する図柄表示手段と、
前記遊技価値情報格納手段に所定の遊技価値の情報が格納されていることを条件に、開始操作信号に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する開始指令手段と、
予め定められた複数の役の各々に対応する数値範囲の情報を有する当籤役決定情報を複数格納する当籤役決定情報格納手段と、
前記当籤役決定情報を切り換える切換手段と、
前記開始指令手段により遊技開始指令信号が出力されることを条件に、前記切換手段により切り換えられた当籤役決定情報に基づいて当籤役を決定する当籤役決定手段と、
前記開始指令手段により遊技開始指令信号が出力されることを条件に、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する開始制御手段と、
停止操作信号に応じて、前記図柄表示手段による図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する停止指令手段と、
前記停止指令手段により出力された停止指令信号と前記当籤役決定手段により決定される当籤役とに基づいて前記図柄表示手段による図柄の変動表示を停止する停止制御手段と、
前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第1の役に対応する図柄組合せが前記図柄表示手段により表示されることを条件に、所定の遊技価値の情報を前記遊技価値情報格納手段に格納する自動格納手段と、
予め定められた複数の役の各々に対応し、前記遊技価値情報格納手段に格納されている情報毎に付与される遊技価値の情報量を決定する情報量決定情報を格納する情報量決定情報格納手段と、
前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第2の役に対応する図柄組合せが前記図柄表示手段により表示されることを条件に、前記情報量決定情報に基づいて、前記第2の役に対応する遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第3の役に対応する図柄組合せが前記図柄表示手段により表示されることを条件に、一般遊技状態からこの一般遊技状態に比べ有利な特別遊技状態に遊技状態を移行する特別遊技状態移行手段と、
所定の条件により、前記特別遊技状態から前記一般遊技状態に遊技状態を移行する一般遊技状態移行手段と、
前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されることを条件に、前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されてからの前記単位遊技の回数を計数する第1計数手段と、
前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止されることを条件に、遊技開始前信号を出力する開始前信号出力手段と、
前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されたことを条件に、前記遊技価値情報格納手段により第1の情報又は第3の情報に対応する遊技価値の情報を格納し、かつ、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定される回数を計数する第2計数手段と、
を備え、
前記当籤役決定情報は、第1当籤役決定情報と第2当籤役決定情報とを含んで構成され、
前記第1当籤役決定情報は、
前記遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に拘わらず、前記第1の役に対応する第1数値範囲の情報と、
前記格納されている遊技価値の情報が前記第1の情報である場合には、
前記第2の役に対応する第2数値範囲の情報と、を含み、
前記第2当籤役決定情報は、
前記格納されている遊技価値の情報が前記第1の情報又は前記第3の情報である場合には、
前記第1の役に対応する前記第1数値範囲よりも広い第3数値範囲の情報と、
前記第3の役に対応する第4数値範囲の情報と、を含み、
前記格納されている遊技価値の情報が第2の情報である場合には、
前記第1の役に対応し、前記第1数値範囲以上でかつ前記第3数値範囲よりも狭い第5数値範囲の情報と、
前記第3の役に対応する前記第4数値範囲よりも広い第6数値範囲の情報と、を含み、
前記切換手段は、
前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されることを条件に、前記当籤役決定情報を前記第2当籤役決定情報に切り換え、
前記第1計数手段により所定の回数が計数されることを条件に、前記当籤役決定情報を前記第1当籤役決定情報に切り換え、
前記情報量決定情報は、
前記第2の役に対応する遊技価値の情報量として、前記遊技価値情報格納手段に前記第2の情報が格納されている場合よりも前記第1の情報又は前記第3の情報が格納されている場合に、多くの情報量を付与するように構成され、
前記第1の役に対応する遊技価値の情報量として、前記遊技価値情報格納手段に前記第1の情報、前記第3の情報、及び前記第2の情報のうちのいずれかが格納されている場合にあっても、情報量を付与しないように構成され、
前記切換手段により前記当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、前記開始前信号出力手段により遊技開始前信号が出力され、前記第2計数手段により計数された回数が特定の回数以下であることを条件に、前記第1の情報又は前記第3の情報を遊技価値の情報として格納するよう報知する遊技価値情報報知手段と、
前記遊技価値情報報知手段により報知され、前記遊技価値情報格納手段が前記第1の情報を格納し、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定されることを条件に、前記第2の役が当籤役として決定されていることの報知を必ず行うとともに、
前記遊技価値情報報知手段により報知され、前記遊技価値情報格納手段が前記第3の情報を格納し、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定されることを条件に、前記第2の役が当籤役として決定されていることの報知を所定の確率で行う当籤役報知手段と、をさらに備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1記載の遊技機において、
前記当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、前記第2計数手段により計数された回数が前記特定の回数以下であるときの前記遊技価値情報報知手段による、前記第1の情報を格納する旨の報知に係る演出態様、又は、前記第3の情報を格納する旨の報知に係る演出態様を規定する演出グループ情報を決定する演出グループ情報決定手段と、
前記演出グループ情報決定手段により決定された演出グループ情報に基づいて、前記特定の回数を乱数抽籤により決定する報知回数決定手段と、
前記格納されている遊技価値の情報と前記演出グループ情報決定手段により決定された演出グループ情報とが一致しているか否かを判別する情報判別手段と、
を備え、
前記当籤役報知手段による報知の条件には、
前記情報判別手段により前記格納されている遊技価値の情報と前記決定された演出グループ情報とが一致していると判別されることが含まれることを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1又は2記載の遊技機において、
前記第1当籤役決定情報は、
前記格納されている遊技価値の情報が前記第1の情報である場合には、前記第3の役に対応する第7数値範囲の情報を含み、
前記格納されている遊技価値の情報が前記第2の情報である場合には、前記第3の役に対応する前記第7数値範囲よりも広い第8数値範囲の情報を含むことを特徴とする遊技機。
【請求項1】
遊技価値の情報が格納される遊技価値情報格納手段と、
複数種類の図柄を変動表示すること及び停止表示することが可能な複数の表示部を有する図柄表示手段と、
前記遊技価値情報格納手段に所定の遊技価値の情報が格納されていることを条件に、開始操作信号に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する開始指令手段と、
予め定められた複数の役の各々に対応する数値範囲の情報を有する当籤役決定情報を複数格納する当籤役決定情報格納手段と、
前記当籤役決定情報を切り換える切換手段と、
前記開始指令手段により遊技開始指令信号が出力されることを条件に、前記切換手段により切り換えられた当籤役決定情報に基づいて当籤役を決定する当籤役決定手段と、
前記開始指令手段により遊技開始指令信号が出力されることを条件に、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する開始制御手段と、
停止操作信号に応じて、前記図柄表示手段による図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する停止指令手段と、
前記停止指令手段により出力された停止指令信号と前記当籤役決定手段により決定される当籤役とに基づいて前記図柄表示手段による図柄の変動表示を停止する停止制御手段と、
前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第1の役に対応する図柄組合せが前記図柄表示手段により表示されることを条件に、所定の遊技価値の情報を前記遊技価値情報格納手段に格納する自動格納手段と、
予め定められた複数の役の各々に対応し、前記遊技価値情報格納手段に格納されている情報毎に付与される遊技価値の情報量を決定する情報量決定情報を格納する情報量決定情報格納手段と、
前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第2の役に対応する図柄組合せが前記図柄表示手段により表示されることを条件に、前記情報量決定情報に基づいて、前記第2の役に対応する遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止され、第3の役に対応する図柄組合せが前記図柄表示手段により表示されることを条件に、一般遊技状態からこの一般遊技状態に比べ有利な特別遊技状態に遊技状態を移行する特別遊技状態移行手段と、
所定の条件により、前記特別遊技状態から前記一般遊技状態に遊技状態を移行する一般遊技状態移行手段と、
前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されることを条件に、前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されてからの前記単位遊技の回数を計数する第1計数手段と、
前記停止制御手段により前記複数の表示部の全てにおける図柄の変動表示が停止されることを条件に、遊技開始前信号を出力する開始前信号出力手段と、
前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されたことを条件に、前記遊技価値情報格納手段により第1の情報又は第3の情報に対応する遊技価値の情報を格納し、かつ、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定される回数を計数する第2計数手段と、
を備え、
前記当籤役決定情報は、第1当籤役決定情報と第2当籤役決定情報とを含んで構成され、
前記第1当籤役決定情報は、
前記遊技価値情報格納手段に格納されている遊技価値の情報に拘わらず、前記第1の役に対応する第1数値範囲の情報と、
前記格納されている遊技価値の情報が前記第1の情報である場合には、
前記第2の役に対応する第2数値範囲の情報と、を含み、
前記第2当籤役決定情報は、
前記格納されている遊技価値の情報が前記第1の情報又は前記第3の情報である場合には、
前記第1の役に対応する前記第1数値範囲よりも広い第3数値範囲の情報と、
前記第3の役に対応する第4数値範囲の情報と、を含み、
前記格納されている遊技価値の情報が第2の情報である場合には、
前記第1の役に対応し、前記第1数値範囲以上でかつ前記第3数値範囲よりも狭い第5数値範囲の情報と、
前記第3の役に対応する前記第4数値範囲よりも広い第6数値範囲の情報と、を含み、
前記切換手段は、
前記一般遊技状態移行手段により遊技状態が一般遊技状態に移行されることを条件に、前記当籤役決定情報を前記第2当籤役決定情報に切り換え、
前記第1計数手段により所定の回数が計数されることを条件に、前記当籤役決定情報を前記第1当籤役決定情報に切り換え、
前記情報量決定情報は、
前記第2の役に対応する遊技価値の情報量として、前記遊技価値情報格納手段に前記第2の情報が格納されている場合よりも前記第1の情報又は前記第3の情報が格納されている場合に、多くの情報量を付与するように構成され、
前記第1の役に対応する遊技価値の情報量として、前記遊技価値情報格納手段に前記第1の情報、前記第3の情報、及び前記第2の情報のうちのいずれかが格納されている場合にあっても、情報量を付与しないように構成され、
前記切換手段により前記当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、前記開始前信号出力手段により遊技開始前信号が出力され、前記第2計数手段により計数された回数が特定の回数以下であることを条件に、前記第1の情報又は前記第3の情報を遊技価値の情報として格納するよう報知する遊技価値情報報知手段と、
前記遊技価値情報報知手段により報知され、前記遊技価値情報格納手段が前記第1の情報を格納し、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定されることを条件に、前記第2の役が当籤役として決定されていることの報知を必ず行うとともに、
前記遊技価値情報報知手段により報知され、前記遊技価値情報格納手段が前記第3の情報を格納し、前記当籤役決定手段により前記第2の役が当籤役として決定されることを条件に、前記第2の役が当籤役として決定されていることの報知を所定の確率で行う当籤役報知手段と、をさらに備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1記載の遊技機において、
前記当籤役決定情報が第2当籤役決定情報に切り換えられ、前記第2計数手段により計数された回数が前記特定の回数以下であるときの前記遊技価値情報報知手段による、前記第1の情報を格納する旨の報知に係る演出態様、又は、前記第3の情報を格納する旨の報知に係る演出態様を規定する演出グループ情報を決定する演出グループ情報決定手段と、
前記演出グループ情報決定手段により決定された演出グループ情報に基づいて、前記特定の回数を乱数抽籤により決定する報知回数決定手段と、
前記格納されている遊技価値の情報と前記演出グループ情報決定手段により決定された演出グループ情報とが一致しているか否かを判別する情報判別手段と、
を備え、
前記当籤役報知手段による報知の条件には、
前記情報判別手段により前記格納されている遊技価値の情報と前記決定された演出グループ情報とが一致していると判別されることが含まれることを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1又は2記載の遊技機において、
前記第1当籤役決定情報は、
前記格納されている遊技価値の情報が前記第1の情報である場合には、前記第3の役に対応する第7数値範囲の情報を含み、
前記格納されている遊技価値の情報が前記第2の情報である場合には、前記第3の役に対応する前記第7数値範囲よりも広い第8数値範囲の情報を含むことを特徴とする遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【公開番号】特開2012−61358(P2012−61358A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−288021(P2011−288021)
【出願日】平成23年12月28日(2011.12.28)
【分割の表示】特願2006−204137(P2006−204137)の分割
【原出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月28日(2011.12.28)
【分割の表示】特願2006−204137(P2006−204137)の分割
【原出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【Fターム(参考)】
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