説明

運搬車両

【課題】 ベースフレームにエンジンを取付け、取外しする作業を容易に行うことができ、車両組立時の作業性を向上することができるようにする。
【解決手段】 キャブ19の後部側を下側から支持する上部横梁10をベースフレーム7とは別部材として形成する。そして、この上部横梁10をベースフレーム7の左,右の支柱部7E上にボルト12を用いて分離可能に取付ける。即ち、エンジン27をベースフレーム7に搭載するときには、上部横梁10を予めベースフレーム7から分離しておく。これにより、エンジン27の搬入作業時には、例えばクレーン等を用いてエンジン27を垂直に吊上げたり、吊下げたりするだけでよく、上部横梁10に邪魔されることなく、エンジン27をベースフレーム7の各支柱部7E間に搬入できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば露天の採掘場、鉱山等で採掘した砕石物または土砂等を運搬するのに好適に用いられる運搬車両に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ダンプトラックと呼ばれる大型の運搬車両は、車体のフレーム上に傾動可能となったベッセル(荷台)を備え、このベッセルに砕石物または土砂等の運搬対象物を多量に積載した状態で、例えば輸出港等の荷下し場に向けて運搬するものである。
【0003】
この種の従来技術による運搬車両は、前,後方向に延びたフレームと、運搬対象物を積載するため該フレームの後部に傾動可能に設けられた荷台と、該荷台の前側に位置して前記フレームに搭載されるエンジンと、該エンジンの上方に位置して前記フレーム上に設けられ内部に運転室を画成するキャブ等とにより構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−244933号公報
【0005】
そして、このような運搬車両に用いるフレームは、後部側に前記荷台が設けられ長さ方向の中間部に前記エンジンを挟んで上向きに突出する左,右の支柱部が形成されたベースフレームと、該ベースフレーム上に左,右の支柱部を介して設けられ少なくとも前記キャブの一部(後側)を下側から支持する上部横梁とを含んで構成されている。
【0006】
この場合、上部横梁は、前,後方向に延びるベースフレームに対して直交するように左,右方向へと張出して延び、前記ベースフレームの各支柱部上に溶接手段を用いて一体構造をなすように固着されている。これにより、ベースフレームの各支柱部と上部横梁とは、例えば前方からみて所謂門形構造をなし、頑丈なフレーム構造体として形成されるものである。
【0007】
このため、上部横梁上に設けられるキャブは、ISO,JISによる車両転倒時保護構造(Rollover Protection Structure:略して、ROPS)を満たすことができ、キャブ内に乗り込んだオペレータ等の安全性を確保できるものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上述した従来技術による運搬車両では、キャブの後部側を下側から支持する上部横梁を、ベースフレームの各支柱部上に溶接手段を用いて一体化する構成としているため、例えばエンジンをベースフレームに取付け、取外しするときに上部横梁が邪魔になり、下記のような問題が生じている。
【0009】
即ち、運搬車両の原動機となるエンジンは、荷台の前側に位置してベースフレームに搭載するため、当該エンジンは、左,右方向の両側がベースフレームの左,右の支柱部間に挟まれ、上方側は上部横梁により覆われる配置となってしまう。なお、エンジンは高価な製品(部品)であり、ベースフレームにエンジンを搭載した後に上部横梁を溶接すると、溶接時の火花等でエンジンが損傷される虞れがある。
【0010】
これにより、上部横梁が一体化されたベースフレームに対し、例えば車両の組立工程等でエンジンを搭載するときには、例えばクレーン等で吊上げたエンジンを左,右の支柱部間で水平方向に移動しながら、上部横梁を避けるようにしてベースフレーム内に吊り下げて降ろす必要があり、非常に手間のかかる作業が要求される。
【0011】
しかも、エンジンを周囲の部材(例えば、ベースフレームの各支柱部、上部横梁等)に衝突させると、エンジンを含めた高価な部品が損傷、破損される虞れがあるため、組立作業員にとってはエンジンの搬入、取付け時に慎重な作業が要求され、負担が大きくなるという問題がある。そして、この点は、例えば定期点検等のメンテナンス時にエンジンをベースフレームから取外すときにも同様な問題が生じる。
【0012】
また、ベースフレームと上部横梁との間でエンジンを持上げ(吊上げ)るときには、このためのスペース(上,下方向の隙間)を確保する必要があるので、エンジンの上端よりも予め高い位置に上部横梁を余裕(隙間)をもって設置しなければならない。このため、キャブの取付高さ位置が余分に高くなり、運搬車両の全高を低くする上で大きな障害となってしまう。
【0013】
また、上部横梁をベースフレームの各支柱部上に溶接手段を用いて一体化する作業は、輸送幅の制限等から運搬車両を稼働させる現地で行なわれるのが通常である。しかし、このような現地での溶接作業は、余分な労力と時間を費やす上に、溶接作業には熟練を要求される箇所もあり、溶接箇所の信頼性を確保するのが難しいという問題がある。
【0014】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、ベースフレームにエンジンを搭載したり、取外したりする作業を容易に行うことができ、車両組立時の作業性を向上することができるようにした運搬車両を提供することにある。
【0015】
また、本発明の他の目的は、上部横梁の設置高さを低くすることによって、キャブの取付高さ位置を従来よりも低くできると共に、車両の全高を低くすることができるようにした運搬車両を提供することにある。
【0016】
さらに、本発明の別の目的は、現地での溶接作業を減らすことができ、現地での組立作業を短時間で効率的に行うことができると共に、信頼性等を向上できるようにした運搬車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述した課題を解決するため本発明は、前,後方向に延び支持構造体を形成するフレームと、運搬対象物を積載するため該フレームの後部に傾動可能に設けられた荷台と、該荷台の前側に位置して前記フレームに搭載されるエンジンと、該エンジンの上方に位置して前記フレーム上に設けられ内部に運転室を画成するキャブとを備えてなる運搬車両に適用される。
【0018】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記フレームは、前記荷台およびエンジンが設けられ長さ方向の中間部に前記エンジンを挟んで上向きに突出する左,右の支柱部が形成されたベースフレームと、該ベースフレームとは別部材として形成され少なくとも前記キャブの一部を下側から支持する上部横梁とを有する構成とし、該上部横梁は、前記ベースフレームの各支柱部の上部位置を左,右方向に延びた状態で前記各支柱部に締結手段を用いて分離可能に取付ける構成としたことにある。
【0019】
また、請求項2の発明によると、前記ベースフレームは、後部側に前記荷台が取付けられる後枠部と、該後枠部の前端側から前部側に向け二又状に拡開して延び内側に前記エンジンが配置される左,右の脚部とを有する構成とし、前記左,右の支柱部は、該左,右の脚部の長さ方向の途中位置から上向きに突出して設ける構成としている。
【0020】
一方、請求項3の発明によると、前記左,右の支柱部は、前記左,右の脚部の上面側から円弧状に湾曲して上向きに突出する構成としている。
【0021】
また、請求項4の発明によると、前記支柱部の上端位置には、前記上部横梁が取付けられる取付部材を設け、前記上部横梁は該取付部材上に前記締結手段を用いて分離可能に締結する構成としている。
【0022】
また、請求項5の発明によると、前記取付部材の上面側は、前記上部横梁が面接触状態で取付けられる水平面に形成する構成としている。
【0023】
さらに、請求項6の発明によると、前記取付部材の下側には、前輪側のサスペンションが取付けられるサスペンション取付部を設ける構成としている。
【0024】
さらにまた、請求項7の発明によると、前記ベースフレームの左,右の脚部には、前記車両の支柱部の前側に位置して内部に機械室を画成する建屋を分離可能に設け、該建屋は前記上部横梁と協働して前記キャブの前側を下側から支持する構成としている。
【発明の効果】
【0025】
上記構成により、請求項1の発明では、従来技術のように溶接手段を用いて上部横梁をベースフレームの各支柱部に固着する必要がなくなり、熟練を要する溶接作業を省くことができる。そして、エンジンをベースフレームに搭載するときには、上部横梁に邪魔されることなく、エンジンの搬入作業を円滑に行うことができ、エンジンの組付け後に上部横梁をベースフレームの各支柱部上に締結手段を用いて取付けることができる。また、メンテンス作業時にも、上部横梁をベースフレームから取外した状態でエンジンの取外し、取付け作業を行うことができ、車両組立時、メンテナンス時の作業性を向上することができる。
【0026】
そして、エンジンの搬入、搬出作業時には、例えばクレーン等でエンジンを垂直に吊上げたり、吊下げたりして、上部横梁に邪魔されることなく作業を円滑に行うことができる。このため、上部横梁の設置高さを従来技術のように余分に高くする必要がなくなり、キャブの取付高さ(位置)を従来よりも低くできると共に、車両の全高を低くすることができる。さらに、運搬車両を現地で組立てる場合にも、現地での溶接作業を減らすことができ、組立作業を短時間で効率的に行うことができると共に、信頼性等を向上することができる。
【0027】
また、請求項2の発明によると、ベースフレームは、後枠部から前部側に向け二又状に拡開して延びる左,右の脚部を有しているので、これらの脚部の間にエンジンを挟むように配置でき、この位置から上方に突出させて左,右の支柱部を設けることができる。
【0028】
また、請求項3の発明では、左,右の支柱部を各脚部の上面側から円弧状に湾曲させて上向きに突出させることにより、応力の集中を防ぐことができ、各支柱部を頑丈な構造に形成することができる。
【0029】
一方、請求項4の発明によると、上部横梁をベースフレームの各支柱部上に取付けるときには、前記上部横梁を各支柱部上に取付部材を介して配置することができ、この状態で両者を締結手段により分離可能に締結することができる。
【0030】
また、請求項5の発明によると、上部横梁をベースフレームの各支柱部上に取付けるときには、取付部材の水平面上に上部横梁を安定した状態で載置することができ、この状態で両者を締結手段により締結するときの作業を円滑に行うことができる。
【0031】
さらに、請求項6の発明によると、取付部材の下側には、前輪側のサスペンションが取付けられるサスペンション取付部を設けることにより、前輪側のサスペンションを車両の前輪とサスペンション取付部との間に取付けることができ、サスペンションの取付強度等を高めることができる。
【0032】
さらにまた、請求項7の発明によると、ベースフレームの左,右の脚部上には、支柱部の前側に位置して機械室用の建屋を分離可能に設けることができ、この建屋と上部横梁とによりキャブを下側から安定して支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施の形態によるダンプトラックを示す正面図である。
【図2】ベッセルを取外した状態でダンプトラックを右斜め前方からみた斜視図である。
【図3】ベッセルを取外した状態でダンプトラックを図2とは反対側からみた斜視図である。
【図4】エンジンを搭載した状態でダンプトラックのフレームを示す斜視図である。
【図5】図4中のエンジンを取除いた状態でダンプトラックのフレームを前方からみた側面図である。
【図6】フレームの上部横梁をベースフレームの支柱部と共に図5中の矢示VI−VI方向からみた一部破断の底面図である。
【図7】ダンプトラックのベースフレームを単体として示す斜視図である。
【図8】ベースフレームにエンジンを搭載する前の状態を示す斜視図である。
【図9】エンジンを搭載したベースフレームに対して上部横梁を組付ける前の状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態による運搬車両を、鉱山で採掘した砕石物を運搬するダンプトラックを例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0035】
ここで、図1ないし図9は本発明の実施の形態を示している。図中、1は大型の運搬車両であるダンプトラックで、該ダンプトラック1は、図1、図2に示すように頑丈なフレーム構造をなす車体2と、該車体2上に傾転(起伏)可能に搭載された荷台としてのベッセル3とにより大略構成されている。そして、車体2は、後述のフレーム6、建屋13、フロア18およびキャブ19等を含んで構成されるものである。
【0036】
また、ベッセル3は、例えば砕石物等の重い運搬対象物(以下、砕石4という)を多量に積載するため全長が10〜14メートルにも及ぶ大型の容器として形成されている。そして、ベッセル3の後側底部は、車体2の後端側(後述のブラケット部7G)に連結ピン5等を介して傾動可能に連結されている。さらに、ベッセル3の前部側には、その上部から前方に向けて水平に延びる庇部3Aが一体に設けられ、この庇部3Aは、後述のキャブ19を上側から覆った状態でフロア18の前端位置近くまで延びている。
【0037】
このように、ダンプトラック1は、ベッセル3の底部側が、後述するベースフレーム7のブラケット部7Gに連結ピン5を用いて回動可能に支持されている。このため、ベッセル3の庇部3Aは、後述のホイストシリンダ28を伸長または縮小することにより、連結ピン5を支点として上,下方向に回動(昇降)される。このときに、ベッセル3は図1に示す運搬位置と排土位置(図示せず)との間で回動され、ベッセル3に積載された砕石4は、後方へと傾いた排土位置でベッセル3から滑り落ちるように所定の集荷場に排出されるものである。
【0038】
6は車体2のシャーシを構成するフレームで、該フレーム6は、図4、図5に示すように前,後方向に延びる支持構造体(溶接による製缶構造体)として形成され、後述のベースフレーム7と、後述の上部横梁10とにより構成されている。
【0039】
7はフレーム6の主要部を構成するベースフレームで、このベースフレーム7は、例えば図7〜図9に示すように、略長方形状をなし中央に長円形の開口部7Aが設けられた後枠部7Bと、該後枠部7Bの前端側から前方に向け二又状(V字状ないしU字状)に拡開して延びた左,右の脚部7C,7Cと、該各脚部7Cの前端を左,右方向で連結した連結梁部7Dと、各脚部7Cの長さ方向の途中位置から円弧状に湾曲して上向きに突出した左,右の支柱部7Eと、前記後枠部7Bと各脚部7Cとの境界部付近から下向きに山形状をなして突出した左,右のシリンダ取付部7Fとにより構成されている。
【0040】
この場合、ベースフレーム7の後枠部7Bは、図2、図3に示すようにダブルタイヤからなる後述の後輪16,16間に左,右方向から挟まれるので、その幅寸法が小さく形成されている。これに対し、後述の前輪14はシングルタイヤで構成され、後述の前輪側サスペンション15は前輪14に可能な限り近い位置に配置するのが好ましい。このため、左,右の脚部7Cは、図7に示す如く後枠部7Bに対して略V字状ないしU字状をなすように前方に向けて左,右に拡開して形成されている。
【0041】
また、左,右の支柱部7Eは、脚部7Cの上面側から後述の下フランジ板8に向けて予め決められた曲率で円弧状に湾曲して形成され、脚部7Cと支柱部7Eとの間で応力の集中等が発生するのを避ける工夫がなされている。そして、支柱部7Eは、後述の上部横梁10を下側から高い剛性をもって支持するものである。
【0042】
一方、ベースフレーム7の各シリンダ取付部7Fは、後述するホイストシリンダ28用の取付ブラケットを構成するものである。また、ベースフレーム7の後枠部7Bには、後端側に左,右一対のブラケット部7G,7Gが設けられ、該各ブラケット部7Gは、図1に示す如くベッセル3の後側底部を連結ピン5を介して傾転可能に連結するものである。
【0043】
さらに、左,右の脚部7Cには、各支柱部7Eの前側に位置して左,右の建屋取付部7Hが設けられ、この建屋取付部7Hによって後述の建屋13が分離可能に取付けられるものである。
【0044】
8は左,右の支柱部7Eの上端側に設けられた取付部材としての左,右の下フランジ板である。これら各下フランジ板8は、鋼板等を用いて長方形の平板として形成され、各支柱部7Eの上端側に溶接手段等を用いて固着されている。そして、下フランジ板8は地面に対して水平な状態に取付けられる。この場合、下フランジ板8は、その下面側に後述のサスペンション取付部9を設けるため、各支柱部7Eの外側面よりも左,右方向の外側へと大きく張り出して形成されている。
【0045】
ここで、下フランジ板8は、例えば製缶構造をなすベースフレーム7の脚部7C、支柱部7Eに用いる鋼板よりも厚肉な鋼板を用いて形成されている。また、下フランジ板8には、例えば10〜20個に及ぶ多数のボルト挿通穴8Aが穿設され、これらのボルト挿通穴8Aには、締結手段である後述のボルト12が取付けられる。そして、下フランジ板8上には、後述する上部横梁10側の上フランジ板11が面接触状態で衝合され、この状態で下フランジ板8と上フランジ板11とは、多数のボルト12等を用いて着脱可能に締結されるものである。
【0046】
9は下フランジ板8の下側に位置して左,右の支柱部7Eに設けられた左,右のサスペンション取付部である。これら各サスペンション取付部9は、後述の前輪側サスペンション15が回動可能に取付けられるブラケット板として形成され、下フランジ板8に対して支柱部7Eの外側面の位置よりも左,右方向の外側に向けて突出している。そして、サスペンション取付部9の上面側は、下フランジ板8の下面に溶接手段で固着され、このサスペンション取付部9は下フランジ板8に対する補強リブとして機能する。一方、下フランジ板8は、サスペンション取付部9に対する補強部材として機能するものである。
【0047】
10は車体2のフレーム6をベースフレーム7と共に構成する上部横梁である。この上部横梁10は、図4〜図6、図9に示す如く左,右方向に張出して延びる横梁部材として形成され、ベースフレーム7とは別部材により構成されている。そして、上部横梁10は、例えば後述するフロア18、キャブ19(図2、図3参照)等の後部側を下側から支持し、後述の前輪14をフロア18と一緒に上側から覆うように左,右方向に延びている。
【0048】
従って、上部横梁10は、フロア18、キャブ19を建屋13と共に下側から安定した状態で支持する機能を有するものである。
【0049】
ここで、上部横梁10は、その長さ方向中間部に位置する中間梁部10Aと、該中間梁部10Aの左,右両側に溶接手段で一体化して設けられた一側梁部10B,他側梁部10Cとにより構成されている。そして、上部横梁10の中間梁部10A上には、後述のコントロールキャビネット20が取付けられ、一側梁部10B上には、キャブ19等が取付けられ、さらに、他側梁部10C上には、後述のグリッドボックス21,22等が取付けられるものである。
【0050】
11は上部横梁10の下面側に設けられた左,右の上フランジ板で、該各上フランジ板11は、前述した下フランジ板8と同様に厚肉な鋼板等を用いて長方形の平板状に形成されている。そして、各上フランジ板11は、上部横梁10のうち中間梁部10Aと一側梁部10B,他側梁部10Cとの境界部近傍の下面側に溶接手段を用いて固着されている。そして、上部横梁10側の各上フランジ板11は、各支柱部7E側の下フランジ板8上に面接触状態で衝合され、この状態で後述のボルト12等により締結される。
【0051】
12は本実施の形態で採用した締結手段としての多数本のボルトで、これらのボルト12は、下フランジ板8と上フランジ板11とを互いに衝合した状態で両者を着脱可能に締結し、これによって、上部横梁10をベースフレーム7の各支柱部7E上に固定するものである。
【0052】
このように、上部横梁10は、ベースフレーム7の各支柱部7E上に下フランジ板8,上フランジ板11およびボルト12等を介して着脱可能に組立てられ、これにより頑丈なフレーム構造体として形成される。これにより、上部横梁10上に設けられる後述のキャブ19は、ISO,JISによる車両転倒時保護構造(Rollover Protection Structure:略して、ROPS)を満たすことができ、キャブ19内に乗り込んだオペレータ等の安全性を確保できるものである。
【0053】
13は車体2の一部を構成する建屋で、該建屋13は、支柱部7Eの前側に位置して左,右の脚部7Cに各建屋取付部7Hを介して分離可能に取付けれている。そして、この建屋13は、後述するエンジン27の前方に位置するラジエータ(図示せず)等を内部に収容する機械室を画成するものである。一方、建屋13は、前述した上部横梁10と協働して後述のフロア18とキャブ19を下側から支持する機能も有している。即ち、建屋13は、上部横梁10と協働してフロア18およびキャブ19を下側から安定した状態で支持するものである。
【0054】
14は車体2の前部側に回転可能に設けられた左,右の前輪で、該各前輪14は、ダンプトラック1のオペレータによって操舵(ステアリング操作)される操舵輪を構成するものである。そして、前輪14は後述の後輪16と同様に、例えば2〜4メートルに及ぶタイヤ径(外径寸法)をもって形成されている。
【0055】
15は車体2の前部と前輪14との間に設けられた左,右一対の前輪側サスペンション(図1中に一方のみ図示)である。この前輪側サスペンション15は、例えば油圧緩衝器等により構成され、フレーム6のサスペンション取付部9(図4参照)と前輪14との間に伸縮可能に取付けられている。そして、前輪側サスペンション15は、路面の凹凸等に伴って前輪14が振動しても、この振動が車体2の前部側に伝わるのを緩衝するものである。
【0056】
16は車体2の後部側に回転可能に設けられた左,右の後輪で、該各後輪16は、ダンプトラック1の駆動輪を構成し、走行駆動装置(図示せず)により回転駆動されるものである。そして、車体2の後部(ベースフレーム7のブラケット部7G)と後輪16との間には、例えば油圧緩衝器等からなる後輪側サスペンション17が設けられ、この後輪側サスペンション17は、後輪16側の振動が車体2の後部側に伝わるのを緩衝するものである。
【0057】
18は庇部3Aの下側に位置して建屋13の上側に設けられたフロアで、該フロア18は、図1〜図3に示すように前輪14よりも上方となる位置に配置され、車体2の前部上側(建屋13)上に平坦な通路面等を形成するものである。そして、フロア18の上側には、後述のキャブ19、コントロールキャビネット20等が設置されている。
【0058】
19は庇部3Aの下側に位置して上部横梁10上に設けられたキャブを示している。このキャブ19は内部に運転室を画成し、キャブ19の側面には、ダンプトラック1のオペレータが内部に乗降するためのドア(図示せず)が開閉可能に設けられている。そして、キャブ19の内部には、運転席、操舵用のハンドル、始動スイッチ、アクセルペダル、ブレーキペダルおよび操作レバー(いずれも図示せず)等が設けられている。
【0059】
ここで、キャブ19の後部側は、上部横梁10の一側梁部10B上に設置されている。また、キャブ19の前部側は、図1〜図3に示すように建屋13を用いて下側から支持されるものである。
【0060】
20はフロア18の上側に設けられたコントロールキャビネットで、該コントロールキャビネット20は、モータを制御するインバータと、後述のエンジン27に設けられた発電機(図示せず)により発生する電流およびエンジン速度を制御する制御盤とによって構成されるものである。そして、コントロールキャビネット20は、上部横梁10の中間梁部10A(図4参照)上に取付けられる。
【0061】
21,22はグリッドボックスで、該グリッドボックス21,22は、図2、図3に示すようにコントロールキャビネット20を挟んでキャブ19とは反対側に位置して上部横梁10の他側梁部10C上に取付けられている。そして、グリッドボックス21,22は、車両の減速時に直流電力を消費する抵抗器とその抵抗器を冷却するブロアからなる装置を構成するものである。
【0062】
23は車体2の前面側に設けられた昇降階段としてのラダーで、該ラダー23は、図1〜図3に示すように、車体2の前部下側からフロア18の前側に向けて斜めに傾斜して延び、オペレータ等がフロア18上に乗降するときのステップを構成するものである。
【0063】
ここで、ベッセル3の庇部3Aは、図1に示すようにキャブ19を上側から覆うと共に、その先端側はフロア18の前端位置近くまで延びている。そして、ベッセル3の庇部3Aは、飛んでくる岩石からフロア18、キャブ19、コントロールキャビネット20等を保護すると共に、車両(ダンプトラック1)の転倒時にもキャブ19内のオペレータを保護する機能を有しているものである。
【0064】
24はフロア18の左側方に設けられた左側の手摺りで、該手摺り24は、図2、図3に示すようにキャブ19の左側と前側とを隙間をもって取囲むようにフロア18上に設けられている。そして、キャブ19と手摺り24との間には、フロア18上に位置してオペレータがキャブ19の周囲を見廻れるように通路が形成されるものである。
【0065】
また、フロア18の周囲には、図3に示すようにラダー23との間に位置して前側の手摺り25が設けられ、グリッドボックス21,22の外側となる位置には右側の手摺り26が設けられている。そして、これらの手摺り24〜26は、例えば地面から3メートル以上の高所に位置するフロア18を外側から取囲むことにより、フロア18上での作業(例えば、メンテナンス作業)の安全性を確保するものである。
【0066】
27はフロア18の下側に位置して車体2内に設けられた原動機としてのエンジンで、該エンジン27は、例えば大型のディーゼルエンジン等を用いて構成され、建屋13内に収容されている。そして、エンジン27は、キャブ19内に乗り込んだオペレータが始動スイッチを手動で操作することにより起動、停止されるものである。
【0067】
ここで、エンジン27は、図4、図9に示す如く左,右の脚部7C間に位置してベースフレーム7に搭載される。そして、この状態でエンジン27は、左,右方向の両側がベースフレーム7の支柱部7E,7E間に挟まれ、その上方側は上部横梁10によって覆われるものである。
【0068】
28は車体2に対してベッセル3を上,下に傾動するためのホイストシリンダ(図1中に1個のみ図示)で、該各ホイストシリンダ28は、多段式(例えば、2段式)の油圧シリンダからなり、車体2とベッセル3との間に伸縮可能に設けられている。即ち、ホイストシリンダ28の下端側(ロッド側)は、ベースフレーム7のシリンダ取付部7Fに支持軸29を介して回動可能に連結され、その上端側(チューブ側)は、ベッセル3の下面側に回動可能に連結されている。
【0069】
そして、ホイストシリンダ28は、内部のボトム側油室(図示せず)内に圧油が供給されたときに上,下方向に伸長し、連結ピン5を支点としてベッセル3を斜め後方へと傾斜させるように立ち上げる。一方、ホイストシリンダ28は、前記ボトム側油室から油液が排出されるときに縮小し、連結ピン5を支点としてベッセル3を下向きに下降した運搬位置(図1参照)へと回動させるものである。
【0070】
30は作動油タンクで、該作動油タンク30は、図1に示すようにベッセル3の下方に位置して車体2(ベースフレーム7)の側面等に取付けられている。そして、作動油タンク30内に収容した作動油は、油圧ポンプにより加圧され、ホイストシリンダ28およびパワーステアリング用の操舵シリンダ等に供給、排出されるものである。
【0071】
本実施の形態によるダンプトラック1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
【0072】
まず、鉱山等の砕石場では、ダンプトラック1は、例えば大型の油圧ショベル(図示せず)を用いて運搬対象の砕石4をベッセル3上に積載する。次に、ダンプトラック1は、ベッセル3上に砕石4を多量に積載した状態で荷下し場に向けて運搬する。
【0073】
そして、荷下し場に到着したときには、キャブ19内のオペレータが、電気レバー等からなる操作レバーを手動で傾転操作すると、ホイストシリンダ28が圧油の供給により伸長してベッセル3を斜め後方へと傾斜させるように持上げる。このとき、ダンプトラック1は、ベッセル3が連結ピン5を支点として上向きに回動することにより、ベッセル3内の砕石4を下方へと滑り落とすように集荷場に向けて排出することができる。
【0074】
次に、砕石4の排出作業が終了した段階で、オペレータが前記操作レバーを手動で傾転操作してホイストシリンダ28内の油液を排出できるようにすると、例えばホイストシリンダ28はベッセル3の自重等に従って縮小し、これによって、ベッセル3を図1に示す運搬位置へと下降することができ、ベッセル3を車体2上に着座させることができる。
【0075】
ところで、ダンプトラック1の原動機となるエンジン27は、荷台3の前側に位置してベースフレーム7に搭載される。これによりエンジン27は、図4に示す如く左,右方向の両側が一対の支柱部7Eによって挟まれ、上方側は上部横梁10により覆われる配置となっている。このため、車両の組立時等にエンジン27をベースフレーム7に搭載するときには、上部横梁10が邪魔になり、非常に手間のかかる作業が要求される。
【0076】
そこで、本実施の形態では、キャブ19の後部側を下側から支持する上部横梁10を別部材として形成し、この上部横梁10をベースフレーム7の各支柱部7E上にボルト12を用いて分離可能に取付ける構成としている。即ち、ベースフレーム7の各支柱部7E上で、下フランジ板8と上フランジ板11を互いに衝合し、この状態で各フランジ板8,11間をボルト12で締結することにより、上部横梁10をベースフレーム7の各支柱部7E上に着脱可能に組立てるものである。
【0077】
このため、エンジン27をベースフレーム7に搭載するときには、上部横梁10、建屋13、キャブ19およびラダー23等をベースフレーム7から分離しておく。これにより、上部横梁10に邪魔されることなく、図8、図9に示す如くエンジン27の搬入作業を円滑に行うことができる。即ち、エンジン27の搬入作業時には、例えばクレーン(図示せず)を用いてエンジン27を垂直に吊上げたり、吊下げたりするだけで作業を円滑に行うことができる。
【0078】
即ち、図9に示すようにエンジン27を左,右の脚部7C間に位置してベースフレーム7に搭載する。次に、前記クレーンを用いて上部横梁10を吊上げつつ、これを図9中の矢印の方向に沿って垂直に吊降ろす。これにより、上部横梁10側の上フランジ板11を、支柱部7E上の下フランジ板8に広い接触面積をもって衝合させることができる。
【0079】
次に、この状態では下フランジ板8と上フランジ板11の間をボルト12で締結することにより、上部横梁10をベースフレーム7の支柱部7E上に強固に取付けることができる。この結果、上部横梁10をベースフレーム7の支柱部7Eに対して、従来技術のように溶接手段を用いて固着する必要がなくなり、熟練を要する溶接作業を省くことができる。
【0080】
かくして、ダンプトラック1を現地で組立てる場合にも、現地での溶接作業を減らすことができ、組立作業を短時間で効率的に行うことができると共に、信頼性等を向上することができる。また、エンジン27の保守、点検を行うメンテンス作業時には、図9に示す如く上部横梁10をベースフレーム7から取外した状態で、エンジン27の取外し、取付け作業を行うことができる。従って、車両組立時、メンテナンス時の作業性を大きく向上することができる。
【0081】
しかも、エンジン27の搬入、搬出時には、例えばクレーンでエンジン27を垂直に吊上げたり、吊下げたりすればよく、上部横梁10に邪魔されることなく作業を円滑に行うことができる。このため、エンジン27の上方と上部横梁10との間に余分な隙間を形成する必要がなくなり、上部横梁10の設置高さ位置を従来技術に比較して大幅に低くすることができる。これにより、キャブ19の取付高さ位置を従来よりも低くできると共に、ダンプトラック1の車体2の全高を低くすることができる。
【0082】
また、本実施の形態によると、フレーム6の主要部を構成するベースフレーム7は、後枠部7Bの位置から前部側に向け略V字状ないしU字状に拡開して延びる一対の脚部7Cを有する構成としている。この結果、一対の脚部7Cの間にエンジン27を挟むように配置でき、ベースフレーム7内にエンジン27をコンパクトに搭載することができる。
【0083】
この場合、ベースフレーム7の後枠部7Bは、その幅寸法が小さく形成され、図2、図3に示すように、後枠部7Bは、ダブルタイヤからなる左,右の後輪16の間に挟まれた状態に配置される。これに対し、左,右の前輪14はシングルタイヤで構成されている。一方、左,右の脚部7Cは、図7に示す如く後枠部7Bに対して略V字状ないしU字状をなすように前方に向けて左,右に拡開して形成されると共に、支柱部7Eの上端側には下フランジ板8との間にサスペンション取付部9を設ける構成としている。
【0084】
このため、シングルタイヤで構成される前輪14に可能な限り近い位置に、前輪側サスペンション15を配置することができ、ベースフレーム7のサスペンション取付部9と前輪14との間に前輪側サスペンション15を安定して取付けることができる。しかも、路面の凹凸に伴って前輪14が振動しても、この振動が車体2の前部側に伝わるのを、前輪側サスペンション15により効果的に緩衝することができる。
【0085】
また、サスペンション取付部9は下フランジ板8の下面側に溶接して設ける構成としているので、下フランジ板8に対する補強リブとしてサスペンション取付部9を活かすことができる。これにより、下フランジ板8をサスペンション取付部9に対する補強部材として活用できると共に、前輪側サスペンション15の取付強度等を高めることができる。
【0086】
一方、一対の支柱部7Eは、脚部7Cの上面側から下フランジ板8に向けて予め決められた曲率で円弧状に湾曲して上向きに突出する構成としている。このため、脚部7Cと支柱部7Eとの間で応力の集中等が発生するのを避けることができ、各支柱部7Eを頑丈な構造に形成できると共に、これらの支柱部7Eにより上部横梁10を下側から高い剛性をもって支持することができる。
【0087】
また、支柱部7Eの上面側には水平な下フランジ板8を溶接して設け、上部横梁10側の上フランジ板11を下フランジ板8上に面接触状態で取付ける構成としている。このため、上部横梁10をベースフレーム7の各支柱部7E上に取付けるときには、下フランジ板8上に上部横梁10側の上フランジ板11を安定した状態で載置することができ、この状態で両フランジ板8,11間をボルト12で締結するときの作業を円滑に行うことができる。
【0088】
さらに、ベースフレーム7の左,右の脚部7Cには、各支柱部7Eの前側に位置して各建屋取付部7Hを設け、この建屋取付部7Hには機械室用の建屋13を分離可能に設ける構成としている。これにより、ベースフレーム7の左,右の脚部7C上には、支柱部7Eの前側に位置して建屋13を分離可能に設けることができ、この建屋13と上部横梁10とによりフロア18およびキャブ19を下側から安定して支持することができる。
【0089】
なお、前記実施の形態では、前輪14と後輪16とを有したホイール式の車体2にベッセル3が支持されたダンプトラック1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばクローラ式の車体に荷台としてベッセルが搭載された運搬車両にも適用することができるものである。
【符号の説明】
【0090】
1 ダンプトラック(運搬車両)
2 車体
3 ベッセル(荷台)
3A 庇部
4 砕石(運搬対象物)
5 連結ピン
6 フレーム
7 ベースフレーム
7B 後枠部
7C 脚部
7E 支柱部
7H 建屋取付部
8 下フランジ板(取付部材)
9 サスペンション取付部
10 上部横梁
11 上フランジ板
12 ボルト(締結手段)
13 建屋
14 前輪
15 前輪側サスペンション
16 後輪
17 後輪側サスペンション
18 フロア
19 キャブ
23 ラダー
27 エンジン
28 ホイストシリンダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前,後方向に延び支持構造体を形成するフレームと、運搬対象物を積載するため該フレームの後部に傾動可能に設けられた荷台と、該荷台の前側に位置して前記フレームに搭載されるエンジンと、該エンジンの上方に位置して前記フレーム上に設けられ内部に運転室を画成するキャブとを備えた運搬車両において、
前記フレームは、前記荷台およびエンジンが設けられ長さ方向の中間部に前記エンジンを挟んで上向きに突出する左,右の支柱部が形成されたベースフレームと、該ベースフレームとは別部材として形成され少なくとも前記キャブの一部を下側から支持する上部横梁とを有する構成とし、
該上部横梁は、前記ベースフレームの各支柱部の上部位置を左,右方向に延びた状態で前記各支柱部に締結手段を用いて分離可能に取付ける構成としたことを特徴とする運搬車両。
【請求項2】
前記ベースフレームは、後部側に前記荷台が取付けられる後枠部と、該後枠部の前端側から前部側に向け二又状に拡開して延び内側に前記エンジンが配置される左,右の脚部とを有する構成とし、前記左,右の支柱部は、該左,右の脚部の長さ方向の途中位置から上向きに突出して設ける構成としてなる請求項1に記載の運搬車両。
【請求項3】
前記左,右の支柱部は、前記左,右の脚部の上面側から円弧状に湾曲して上向きに突出する構成としてなる請求項2に記載の運搬車両。
【請求項4】
前記支柱部の上端位置には、前記上部横梁が取付けられる取付部材を設け、前記上部横梁は該取付部材上に前記締結手段を用いて分離可能に締結する構成としてなる請求項1,2または3に記載の運搬車両。
【請求項5】
前記取付部材の上面側は、前記上部横梁が面接触状態で取付けられる水平面に形成してなる請求項4に記載の運搬車両。
【請求項6】
前記取付部材の下側には、前輪側のサスペンションが取付けられるサスペンション取付部を設けてなる請求項4または5に記載の運搬車両。
【請求項7】
前記ベースフレームの左,右の脚部には、前記車両の支柱部の前側に位置して内部に機械室を画成する建屋を分離可能に設け、該建屋は前記上部横梁と協働して前記キャブの前側を下側から支持する構成としてなる請求項2または3に記載の運搬車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−30581(P2010−30581A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−86231(P2009−86231)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】