説明

道路勾配測定装置、道路勾配測定方法及びコンピュータプログラム

【課題】車重等を検出するための高額なセンサを必要とすることなく、地図情報中に勾配に関する情報が含まれていない道路に対しても、正確な勾配を測定することが可能な道路勾配測定装置、道路勾配測定方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】勾配が予め測定されている参照用道路を車両が走行した走行履歴から、車重Mや転がり抵抗係数μr等の車両に関する各種車両パラメータを算出し(S3)、算出された各種車両パラメータと非参照用道路を走行した走行履歴に基づいて非参照用道路の勾配を算出する(S6)ように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の走行した道路の勾配を測定する道路勾配測定装置、道路勾配測定方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の走行案内を行い、運転者が所望の目的地に容易に到着できるようにしたナビゲーション装置が車両に搭載されていることが多い。ここで、ナビゲーション装置とは、GPS受信機などにより車両の現在位置を検出し、その現在位置に対応する地図データをDVD−ROMやHDDなどの記録媒体、又はネットワークを通じて取得して液晶モニタに表示することが可能な装置である。そして、車両の現在位置を含む地図データを記録媒体等から読み出し、地図データに基づいて車両の現在位置の周囲における地図画像を描画して表示装置に表示するとともに、車両位置マーク(ロケーション)を地図画像に重ね合わせて表示し、車両の移動に応じて地図画像をスクロールしたり、地図画像を画面に固定し車両位置マークを移動させることによって、車両が現在どの地点を走行しているのかを一目でわかるようにしている。
【0003】
また、従来では上記ナビゲーション装置で記憶又は取得される地図情報を利用して、車両に関する各種制御も行っていた。この場合に利用される地図情報としては、例えば、道路の形状や道路の属性に関する情報がある。そして、従来の車両制御では、道路のカーブ形状や停止線の有無等に関する情報に基づいてAT(Automatic Transmission)の変速制御を行うことによって、車両を適当な速度で走行させることが行われている。
ここで、上記のようなATの変速制御をより正確に行う際には、道路の勾配に関する情報が重要である。従って、近年では地図情報の一つとして道路の勾配に関する情報も含まれるようになりつつある。しかしながら、勾配が実測されている道路はごく一部の主要な道路のみであるので、大半の道路を走行する際には、道路の勾配を取得することができず、正確な車両制御を行うことができなかった。
【0004】
そこで、例えば、特開2006−349593号公報には、道路を走行する車両の車重、加速度、AT駆動トルク等を各種センサで検出し、各検出値に基づいてその道路の勾配を推定する勾配推定装置について記載されている。この勾配推定装置によれば、勾配に関する情報が地図情報に含まれていない道路についても、その道路の勾配を取得することが可能となる。
【特許文献1】特開2006−349593号公報(第4−8頁、図4、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記従来の勾配推定装置では、ATやエンジンの制御ユニットから駆動トルクを取得し、実際の車速変化との比から勾配を算出することが可能である。そして、この方法では車重やタイヤの転がり抵抗に関するパラメータを予め取得する必要がある。しかしながら、これらのパラメータは車両毎の固定値ではなく、走行毎に変化するものであり、正確に算出することが困難であった。また、車重に関しては例えば車輪力センサにより検出することも可能であるが、このセンサは非常に高額であった。
【0006】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、車重等を検出するための高額なセンサを必要とすることなく、地図情報中に勾配に関する情報が含まれていない道路に対しても、正確な勾配を測定することが可能な道路勾配測定装置、道路勾配測定方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る道路勾配測定装置(1)は、勾配が特定されている参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する参照用道路走行情報取得手段(13)と、前記参照用道路の勾配情報を取得する勾配情報取得手段(13)と、前記参照用道路を走行した際の前記車両の走行情報と参照用道路の勾配情報とに基づいて車両の重量を算出する車重算出手段(13)と、車両が前記参照用道路以外の非参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する非参照用道路走行情報取得手段(13)と、前記車重算出手段によって算出された車両の重量と前記非参照用道路を走行した際の車両の走行情報とに基づいて前記非参照用道路の勾配を算出する勾配算出手段(13)と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に係る道路勾配測定装置(1)は、請求項1に記載の道路勾配測定装置であって、前記勾配算出手段(13)によって勾配が算出された非参照用道路を参照用道路に設定する参照用道路設定手段(13)を有することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に係る道路勾配測定装置(1)は、請求項2に記載の道路勾配測定装置であって、前記勾配算出手段(13)によって算出された勾配情報を道路毎に記憶する記憶手段(38)と、前記車両が同一の非参照用道路を所定回数以上走行した場合に前記記憶手段に記憶された該非参照用道路の複数の勾配情報から該非参照用道路の勾配を特定する勾配特定手段(13)と、を有し、前記参照用道路設定手段(13)は前記勾配特定手段によって勾配が特定された非参照用道路を参照用道路に設定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に係る道路勾配測定方法は、勾配が特定されている参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する参照用道路走行情報取得ステップ(S1)と、前記参照用道路の勾配情報を取得する勾配情報取得ステップ(S11)と、前記参照用道路を走行した際の前記車両の走行情報と参照用道路の勾配情報とに基づいて車両の重量を算出する車重算出ステップ(S14)と、車両が前記参照用道路以外の非参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する非参照用道路走行情報取得ステップ(S1)と、前記車重算出ステップによって算出された車両の重量と前記非参照用道路を走行した際の車両の走行情報とに基づいて前記非参照用道路の勾配を算出する勾配算出ステップ(S21〜S25)と、を有することを特徴とする。
【0011】
更に、請求項5に係るコンピュータプログラムは、勾配が特定されている参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する参照用道路走行情報取得機能(S1)と、前記参照用道路の勾配情報を取得する勾配情報取得機能(S11)と、前記参照用道路を走行した際の前記車両の走行情報と参照用道路の勾配情報とに基づいて車両の重量を算出する車重算出機能(S14)と、車両が前記参照用道路以外の非参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する非参照用道路走行情報取得機能(S1)と、前記車重算出機能によって算出された車両の重量と前記非参照用道路を走行した際の車両の走行情報とに基づいて前記非参照用道路の勾配を算出する勾配算出機能(S21〜S25)と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
前記構成を有する請求項1に記載の道路勾配測定装置によれば、車重等を検出するための高額なセンサを必要とすることなく、地図情報中に勾配に関する情報が含まれていない道路に対しても、正確な勾配を測定することが可能となる。
【0013】
また、請求項2に記載の道路勾配測定装置によれば、参照用道路となる対象の道路を徐々に増やすことができる。従って、非参照用道路の勾配の算出をより頻繁に行うことができる。
【0014】
また、請求項3に記載の道路勾配測定装置によれば、悪天候の状況下やセンサの誤作動が発生した状況下等で道路勾配が算出され、算出値と実際の勾配との間に大きなズレが生じた場合であっても、多数の算出値に基づいて勾配を特定することによって、非参照用道路に対して正確な勾配を特定することが可能となる。
【0015】
また、請求項4に記載の道路勾配測定方法によれば、車重等を検出するための高額なセンサを必要とすることなく、地図情報中に勾配に関する情報が含まれていない道路に対しても、正確な勾配を測定することが可能となる。
【0016】
更に、請求項5に記載のコンピュータプログラムによれば、車重等を検出するための高額なセンサを必要とすることなく、地図情報中に勾配に関する情報が含まれていない道路に対しても、正確な勾配を測定させるように制御することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る駐車場検出装置についてナビゲーション装置に具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係るナビゲーション装置1の概略構成図である。
【0018】
図1に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、自車の現在位置を検出する現在位置検出部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU(参照用道路走行情報取得手段、勾配情報取得手段、車重算出手段、非参照用道路走行情報取得手段、勾配算出手段、参照用道路設定手段、勾配特定手段)13と、操作者からの操作を受け付ける操作部14と、操作者に対して自車周辺の地図や交通情報を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内に関する音声ガイダンスや交通情報の案内を出力するスピーカ16と、プログラムを記憶した記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ17、交通情報センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール18と、から構成されている。また、ナビゲーションECU13には、自車の走行速度を検出する車速センサ19と、シフトレバーの位置を検出するシフトレバーセンサ20と、エンジン駆動制御ECU21とが接続される。
【0019】
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部11は、GPS31、地磁気センサ32、距離センサ33、ステアリングセンサ34、方位検出部としてのジャイロセンサ35、高度計(図示せず)等からなり、現在の自車の位置、方位等を検出することが可能となっている。
【0020】
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された車両パラメータDB36、走行履歴DB37、地図情報DB(記憶手段)38、所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0021】
ここで、車両パラメータDB36は、ナビゲーション装置1が搭載された車両に関する各種パラメータを記憶するDBである。具体的には、前面投影面積A[m]、回転部慣性モーメント相当質量Wr[kN]、車重M[kg]、タイヤの転がり抵抗係数μr、空気抵抗係数μl、コーナリング抵抗Rc[kN]等が記憶される。但し、コーナリング抵抗Rcについては、後述するように車速と曲率により規定したテーブルが記憶される。尚、車両パラメータは後述するようにナビゲーションECU13によって、車両の過去の走行履歴に基づいて算出される。そして、ナビゲーションECU13は、車両パラメータDB36に記憶された各種の車両パラメータを用いて、道路の勾配を算出する。
【0022】
また、走行履歴DB37は、車両の走行履歴(走行情報)を記憶するDBである。具体的には、過去における走行中の車両の位置座標が、その地点での車両の車速、加速度、出力トルクとともに累積的に記憶される。そして、ナビゲーションECU13は走行履歴DB37に記憶された走行履歴に基づいて、後述するように各種車両パラメータを算出する。
【0023】
また、地図情報DB38は、経路案内、交通情報案内及び地図表示に必要な各種地図データが記録されている。具体的には、レストランや駐車場等の施設に関する施設データ、道路(リンク)形状に関するリンクデータ、道路の属性に関する道路属性データ、ノード点に関するノードデータ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ、地図、道路、交通情報等の画像を液晶ディスプレイ15に描画するための画像描画データ等から構成されている。また、特に本実施形態に係るナビゲーション装置1は、道路の勾配に関する勾配情報39についても記録されている。
【0024】
以下に、地図情報DB38に記憶される勾配情報39について説明する。本実施形態に係る地図情報DB38を構成する道路(リンク)は、参照用道路と非参照用道路に区分される。ここで、参照用道路は勾配が実測されている道路であり、非参照用道路は勾配が実測されていない道路である。ここで、図2は所定エリアにおける地図を示した図である。例えば、図2に含まれている道路の内、国道1号線と県道26号線はそれぞれ参照用道路51、52に区分され、それ以外の県道40号線や県道35号線等は非参照用道路53に区分される。尚、地図情報を構成する各道路が、参照用道路に区分されているか、非参照用道路に区分されているかについては道路属性データにそれぞれ記憶される。但し、後述するように勾配が特定された非参照用道路は、参照用道路へと区分が変更される場合もある(図8参照)。
【0025】
そして、勾配情報39には参照用道路についての勾配に関する情報が記憶されており、例えば、座標(x,y)とその座標地点での勾配θ[°]から構成される。ここで、図3は参照用道路について記憶されている勾配情報の一例を示した図である。図3に示すように、勾配情報39は参照用道路について所定間隔(例えば、10m〜100m)で取得された座標地点と、その座標地点で所定の測定機器等を用いて実測又は演算された勾配を対応して記憶する。尚、座標地点については勾配角度が大きく変化する前後で、より短い間隔で取得される。そして、ナビゲーションECU33は、車両が参照用道路を走行した際に、その参照用道路の勾配情報に基づいて、後述するように各種車両パタメータを算出する。
【0026】
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)13は、目的地が選択された場合に現在位置から目的地までの誘導経路を設定する誘導経路設定処理や、参照用道路の走行履歴から非参照用道路の勾配を算出する勾配算出処理、勾配の特定された非参照用道路を参照用道路へと設定する参照用道路設定処理等のナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットである。そして、演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、勾配算出処理プログラム(図4参照)、参照用道路設定処理プログラム(図8参照)等が記録されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記録するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。
【0027】
操作部14は、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、液晶ディスプレイ15の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
【0028】
また、液晶ディスプレイ15には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在位置から目的地までの誘導経路、誘導経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
【0029】
また、スピーカ16は、ナビゲーションECU13からの指示に基づいて誘導経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
【0030】
また、DVDドライブ17は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて地図情報DB38の更新等が行われる。
【0031】
また、通信モジュール18は、交通情報センタ、例えば、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、駐車場情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
【0032】
一方、車速センサ19は、車両の車輪の回転に応じて車速パルスを発生させ、車両の移動距離、車速、加速度を検出可能にするセンサである。
【0033】
また、シフトレバースイッチ20は、シフトレバー(図示せず)に内蔵され、シフト位置が「P(パーキング)」、「N(ニュートラル)」、「R(リバース)」、「D(ドライブ)」、「2(2速)」、「L(ロー)」のいずれの位置となっているかを検出可能とする。
【0034】
そして、エンジン駆動制御ECU21は、エンジン45、AT(Automatic Transmission)46を制御する車両の電子制御ユニットである。そして、エンジン駆動制御ECU21は、所定の条件を満たした場合に車両の出力(駆動)トルクを取得し、ナビゲーションECU13に対して送信する。
【0035】
続いて、前記構成を有するナビゲーション装置1においてナビゲーションECU13が実行する勾配測定処理プログラムについて図4に基づき説明する。図4は本実施形態に係る勾配測定処理プログラムのフローチャートである。ここで、勾配測定処理プログラムは車両のシフト位置が「P」又は「N」へと変更された場合に実行され、参照用道路の走行履歴から非参照用道路の勾配を算出するプログラムである。尚、以下の図4〜図6にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
【0036】
先ず、勾配測定処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU41は、シフト位置が「P」又は「N」から一旦「D」又は「R」に変更されてから、再び「P」又は「N」へと戻るまでの間の車両の走行履歴を走行履歴DB37から取得する。ここで、ナビゲーション装置1は車両の走行中において、所定時間間隔でGPS31により自車の位置座標を検出し、車速センサ19により車速及び加速度を検出し、エンジン駆動制御ECU21から出力トルクを取得する。そして、検出した車両の位置座標を、同じく検出した車速や加速度や出力トルクとともに累積的に走行履歴として走行履歴DB37に記憶する。従って、前記S1でCPU41は、シフト位置が「P」又は「N」へと戻るまでの車両の走行履歴として、車両が走行した道路に沿った複数の車両の位置座標を、その時点の車速、加速度及び出力トルクと共に取得する。尚、上記S1が参照用道路走行情報取得手段及び非参照用道路走行情報取得手段の処理に相当する。
【0037】
次に、S2でCPU41は、前記S1で取得した走行履歴中に、参照用道路を走行した走行履歴があるか否かを判定する。具体的には、取得した過去の車両の位置座標をマップマッチングすることにより、車両の走行した道路を特定し、その道路が参照用道路に区分されているかを道路属性データに基づいて判定する。
【0038】
そして、前記S2の判定の結果、参照用道路を走行した走行履歴があると判定された場合(S2:YES)にはS3へと移行する。一方、参照用道路を走行した走行履歴が無いと判定された場合(S2:NO)には当該勾配測定処理プログラムを終了する。
【0039】
S3でCPU41は、参照用道路を走行した走行履歴に基づいて車両パラメータを算出する車両パラメータ算出処理(図5)を行う。そして、算出された車両パラメータについては車両パラメータDB36に格納する。尚、前記S3で実行される車両パラメータ算出処理については図5を用いて後に詳細に説明する。
尚、前記S3で算出された車両パラメータの内、空気抵抗係数等は燃料計のように現在の値を液晶ディスプレイ15に表示するようにしても良い。それによって、運転者は順風時、逆風時の空気抵抗が把握でき、燃費の良い速度を推定できる。
【0040】
続いて、S4においてCPU41は、前記S3で算出された車両パラメータの内、過去の走行履歴を加味して異常値をフィルタリングする。具体的には、強い雨や雪が降っている等の悪天候の状況下やセンサの誤作動が生じだ状況下での走行履歴から車両パラメータが算出された場合には、算出された値が実際の値と大きく異なる異常値となることがある。従って、そのような異常値を前記S4で予めフィルタリングすることにより、後に正確な道路勾配の算出が可能となる。
【0041】
その後、S5でCPU41は、前記S1で取得した走行履歴中に、非参照用道路を走行した走行履歴があるか否かを判定する。具体的には、取得した過去の車両の位置座標をマップマッチングすることにより、車両の走行した道路を特定し、その道路が非参照用道路に区分されているかを道路属性データに基づいて判定する。
【0042】
そして、前記S5の判定の結果、非参照用道路を走行した走行履歴があると判定された場合(S5:YES)にはS6へと移行する。一方、非参照用道路を走行した走行履歴がないと判定された場合(S5:NO)には当該勾配測定処理プログラムを終了する。
【0043】
S6でCPU41は、前記S3で算出された車両パラメータに基づいて車両が過去に走行した非参照用道路の勾配を算出する勾配算出処理(図6)を行う。尚、前記S6で実行される勾配算出処理については図6を用いて後に詳細に説明する。
【0044】
次に、S7においてCPU41は、前記S6で算出された非参照用道路の勾配を、その非参照用道路に付与して地図情報DB38に記憶する。それによって、車両が過去に走行した非参照用道路の勾配情報が地図情報DB38に追加されることとなる。
【0045】
次に、上記S3の走行履歴からの車両パラメータ算出処理のサブ処理について図5に基づき説明する。図5は本実施形態に係る車両パラメータ算出処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0046】
先ず、S11でCPU41は、前記S1で取得された車両の走行履歴中で車両が走行した参照用道路について、道路の勾配と曲率に関する情報を取得する。尚、前記S1で取得された車両の走行履歴中に、複数の参照用道路を走行した走行履歴が含まれている場合には、該当する全参照用道路について、道路の勾配と曲率に関する情報を取得する。また、上記S11が勾配情報取得手段の処理に相当する。
【0047】
次に、S12でCPU41は、前記S1で取得された車両の走行履歴の内、特に参照用道路を走行した一の走行履歴(ある一点の座標と、その座標における車速、加速度及び出力トルク)を抽出する。そして、抽出された走行履歴に対して以下のS13〜S18の処理を施すことにより、車両パラメータが算出される。
【0048】
続いて、S13でCPU41は、前記S11で取得された参照用道路の曲率に基づいて、前記S12で抽出された走行履歴が直線道路(曲率が所定値以上の箇所が無い道路)を走行した走行履歴であるか否か判定する。そして、直線道路を走行した走行履歴であると判定された場合(S13:YES)にはS14へと移行する。一方、コーナ区間を走行した走行履歴であると判定された場合(S13:NO)にはS18へと移行する。
【0049】
また、S14でCPU41は、前記S12で抽出された走行履歴が車速50km/h以下で走行した走行履歴であるか否かを判定する。
【0050】
そして、車速50km/h以下で走行した走行履歴であると判定された場合(S14:YES)には、S15へと移行する。一方、車速50km/hより速い速度で走行した走行履歴であると判定された場合(S14:NO)には、S17へと移行する。
【0051】
続いて、S15においてCPU41は前記S12で抽出された走行履歴に基づいて車重Mを算出する。更に、S16においてCPU41は前記S12で抽出された走行履歴に基づいて転がり抵抗係数を算出する。そして、算出された車重M、転がり抵抗係数μrは車両パラメータとして車両パラメータDB36に記憶される。その後、S19へと移行する。また、上記S15が車重算出手段の処理に相当する。
【0052】
以下に、上記S15及びS16の車重及び転がり抵抗係数の算出処理についてより詳細に説明する。
ここで、直線道路走行時の車両の走行抵抗R[kN]は、図7に示すように加速抵抗Ro[kN]、転がり抵抗Rr[kN]、空気抵抗Rl[kN]、勾配抵抗Ri[kN]の和であり、以下の式(1)で表される。
R=Ro+Rr+Rl+Ri・・・・(1)
そして、加速抵抗Roは、車重(乗員や燃料の重量も含める)M[kg]の抗力W(=M×g)[kN]と回転部慣性モーメント相当質量Wrと加速度α[m/s]と重力加速度g[m/s]を用いて、以下の式(2)で表される。
Ro=(W+Wr)×α/g・・・・(2)
また、転がり抵抗Rrは、転がり抵抗係数μrと車重M[kg]の抗力W[kN]の積であり、以下の式(3)で表される。
Rr=μr×W・・・・(3)
また、空気抵抗Rlは、空気抵抗係数μlと前面投影面積A[m]、車速V[km/h]の積であり、以下の式(4)で表される。
Rl=μl×A×V・・・・(4)
また、勾配抵抗Riは、車両の走行する道路の勾配をθ(deg)とすると、以下の式(5)で表される。
Ri=W×sinθ・・・・(5)
【0053】
そして、前記S14及びS15で車両パラメータの算出に用いられる走行履歴は、車両が直線道路を低速(50km/h以下)で走行している履歴である。この場合に、車両の出力トルクをTo[kN]とすると、低速であることから空気抵抗Rlは無視できるので、式(1)は以下の式(6)に置き換えられる。
To=Ro+Ri+Rr=(W+Wr)×α/g+μr×W+W×sinθ・・・・(6)
そして、回転部慣性モーメント相当質量Wrは予め固有の車両パラメータとして車両パラメータDB36に記憶されており、加速度αは走行履歴として走行履歴DB37に記憶されており、勾配θは勾配情報39として地図情報DB38に記憶されている。また、転がり抵抗係数μrは一の走行履歴の中では一定であると考えられることから、CPU41は複数の地点における出力トルクToと加速度αを式(6)に当てはめて比較することにより、車重Mによる抗力W(即ち車重M)が算出できる(S15)。更に、算出された抗力Wを用いて、転がり抵抗係数μrも算出可能となる(S16)。
【0054】
一方、S17においてCPU41は空気抵抗係数μlを算出する。そして、算出された空気抵抗係数μlは車両パラメータとして車両パラメータDB36に記憶される。
【0055】
以下に、上記S17の空気抵抗係数の算出処理についてより詳細に説明する。
ここで、前記S17で車両パラメータの算出に用いられる走行履歴は、車両が直線道路を高速(50km/h以上)で走行している履歴である。この場合に、車両の出力トルクをTo[kN]とすると、式(1)は以下の式(7)に置き換えられる。
To=Ro+Ri+Rr+Rl=(W+Wr)×α/g+μr×W+μl×A×V+W×sinθ・・・・(7)
ここで、前面投影面積Aは予め固有の車両パラメータとして車両パラメータDB36に記憶されており、車速Vは走行履歴として走行履歴DB37に記憶されている。従って、車重Mによる抗力Wと転がり抵抗係数μrが既に前記S15及びS16で算出されている場合には、CPU41は空気抵抗係数μlが算出できる(S17)。
【0056】
更に、S18においてCPU41はコーナリング抵抗Rcを算出する。そして、算出されたコーナリング抵抗Rcは車両パラメータとして車両パラメータDB36に記憶される。
【0057】
以下に、上記S18のコーナリング抵抗の算出処理についてより詳細に説明する。
ここで、コーナ走行時の車両の走行抵抗R[kN]は、式(1)に示す加速抵抗Ro、転がり抵抗Rr、空気抵抗Rl、勾配抵抗Riに対して更にコーナリング抵抗Rc[kN]を加えた和であり、以下の式(8)で表される。
R=Ro+Rr+Rl+Ri+Rc・・・・(8)
ここで、車重Mによる抗力Wと転がり抵抗係数μrが既に前記S15及びS16で算出され、空気抵抗係数μlが既に前記S17で算出されている場合には、CPU41はコーナリング抵抗Rcが算出できる(S18)。但し、コーナリング抵抗Rcは車速と曲率によって変化する為、特定の車速と曲率毎に対応する抵抗値をテーブルで保存する。
【0058】
続いて、S19においてCPU41は前記S1で取得された車両の走行履歴の内、参照用道路を走行した全走行履歴に対して上記S13〜S18の処理が行われたか否か判定する。その結果、全走行履歴に対して上記S13〜S18の処理が行われたと判定された場合(S19:YES)にはS4へと移行する。一方、上記S13〜S18の処理が行われていない走行履歴があると判定された場合(S19:NO)にはS12へと戻り、他の走行履歴を抽出した後に、新たに抽出した走行履歴に対して継続してS13以降の処理を行う。
【0059】
次に、上記S6の車両パラメータからの勾配算出処理のサブ処理について図6に基づき説明する。図6は本実施形態に係る勾配算出処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0060】
先ず、S21でCPU41は、前記S15〜S18で算出された車両パラメータを含む各種車両パラメータを車両パラメータDB36から取得する。具体的には、前面投影面積A、回転部慣性モーメント相当質量Wr、車重M、タイヤの転がり抵抗係数μr、空気抵抗係数μl、コーナリング抵抗Rcが取得される。尚、コーナリング抵抗Rcについては、車速と曲率により規定したテーブルが取得される。
【0061】
次に、S22においてCPU41は、前記S1で取得された車両の走行履歴の内、勾配を求める対象となる非参照用道路が備えるコーナ区間の曲率を、地図情報DB38より取得する。
【0062】
続いて、S23においてCPU41は、前記S1で取得された車両の走行履歴の内、前記S22で曲率が取得されたコーナ区間を走行する車両の走行履歴を抽出し、そのコーナ区間を走行した車両の車速を取得する。
【0063】
そして、S24でCPU41は、前記S22で取得したコーナ区間の曲率と、前記S23で取得した車速と、前記S21で取得したコーナリング抵抗Rcのテーブルに基づいて、非参照用道路のコーナ区間におけるコーナリング抵抗Rcを算出する。
【0064】
その後、S25においてCPU41は非参照用道路の勾配を算出する。その後、S7の処理へと移行する。尚、上記S25が勾配算出手段の処理に相当する。
【0065】
以下に、上記S25の非参照用道路の勾配の算出処理についてより詳細に説明する。
ここで、非参照用道路走行時においてもコーナ走行時の走行抵抗R[kN]は、式(8)で表され、加速抵抗Ro、転がり抵抗Rr、空気抵抗Rl、勾配抵抗Riに対して更にコーナリング抵抗Rc[kN]を加えた和となる。
ここで、勾配θ以外のパラメータについては、S21及びS24で取得又は算出されているので、CPU41は勾配θを算出できる。
【0066】
続いて、ナビゲーション装置1においてナビゲーションECU13が実行する参照用道路設定処理プログラムについて図8に基づき説明する。図8は本実施形態に係る参照用道路設定処理プログラムのフローチャートである。ここで、参照用道路設定処理プログラムは所定間隔(例えば、24h毎)で実行され、勾配の特定された非参照用道路を参照用道路へと設定するプログラムである。尚、以下の図8にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
【0067】
先ず、参照用道路設定処理プログラムではS31において、CPU41は、過去に車両が同一の非参照用道路を所定回数(例えば10回)以上走行した結果、前記S7の処理により、その非参照用道路に対応付けて勾配の値が所定個数(例えば10個)以上保存されているか否か判定する。
【0068】
そして、同一の非参照用道路を所定回数以上走行したと判定された場合(S31:YES)には、S32へと移行する。一方、同一の非参照用道路を所定回数以上走行していないと判定された場合(S31:NO)には当該参照用道路設定処理プログラムを終了する。
【0069】
S32においてCPU41は、当該非参照用道路に対応付けて記憶されている勾配の値の内、過去の走行履歴を加味して異常値をフィルタリングする。具体的には、強い雨や雪が降っている等の悪天候の状況下やセンサの誤作動が生じた状況下での走行履歴から勾配が算出された場合には、算出された値が実際の値と大きく異なる異常値となることがある。従って、そのような異常値を前記S32で予めフィルタリングすることにより、正確な道路勾配の算出が可能となる。
【0070】
続いて、S33ではCPU41は前記S32で異常値がフィルタリング済みの複数の勾配の値を用いて、非参照用道路の勾配を特定する。尚、複数の勾配の値から勾配を特定する方法としては、平均値、中央値、標準偏差等を用いる方法がある。尚、上記S33が勾配特定手段の処理に相当する。
【0071】
そして、S34においてCPU41は、前記S33で勾配が特定された非参照用道路を、新たに参照用道路として設定する。それによって、参照用道路の対象となる道路を増やすことが可能となる。尚、上記S34が参照用道路設定手段の処理に相当する。
【0072】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1、ナビゲーション装置1による道路勾配測定方法及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、勾配が予め測定されている参照用道路を車両が走行した走行履歴から、車重Mや転がり抵抗係数μr等の車両に関する各種車両パラメータを算出し(S15〜S18)、算出された各種車両パラメータと非参照用道路を走行した走行履歴に基づいて非参照用道路の勾配を算出する(S25)ので、車重等を検出するための高額なセンサを必要とすることなく、地図情報中に勾配に関する情報が含まれていない道路に対しても、正確な勾配を測定することが可能となる。
また、勾配が特定された非参照用道路を参照用道路に新たに設定する(S34)ので、参照用道路となる対象の道路を徐々に増やすことができる。従って、車重を算出する機会が増え、非参照用道路の勾配の算出をより頻繁に且つ正確に行うことができる。
また、悪天候の状況下やセンサの誤作動が発生した状況下等で道路勾配が算出され、算出値と実際の勾配との間に大きなズレが生じた場合であっても、多数の算出値に基づいて勾配を特定することによって、非参照用道路に対して正確な勾配を特定することが可能となる。
【0073】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では図9に示す参照用道路設定処理プログラムをナビゲーション装置1で実行するように構成しているが、ナビゲーション装置1と通信可能に設置されたプローブセンタで実行するようにしても良い。その場合には、ナビゲーション装置1からプローブセンタに対して前記S6で算出された非参照用道路の勾配を、非参照用道路を特定するリンク番号とともに送信するように構成するのが望ましい。
【0074】
また、前記S34で新たに参照用道路に設定された非参照用道路の勾配に関する情報をプローブセンタに送信し、他車両との間で共有するようにしても良い。それによって、他車両によって勾配が特定された非参照用道路についても参照用道路に設定することが可能となり、飛躍的に参照用道路を増加させることができる。
【0075】
また、本実施形態では非線形であるコーナリング抵抗Rcは、テーブルを用いて設定することとしているが、シミュレーションや計算式でコーナリング抵抗Rcを設定しても良い。それによって、より正確なコーナリング抵抗Rcの算出及び利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本実施形態に係るナビゲーション装置の概略構成図である。
【図2】所定エリアにおける地図を示した図である。
【図3】参照用道路について記憶されている勾配情報の一例を示した図である。
【図4】本実施形態に係る勾配算出処理プログラムのフローチャートである。
【図5】本実施形態に係る車両パラメータ算出処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【図6】本実施形態に係る勾配算出処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【図7】車両パラメータの算出方法について示した説明図である。
【図8】本実施形態に係る勾配算出処理プログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
【0077】
1 ナビゲーション装置
13 ナビゲーションECU
37 走行履歴DB
38 地図情報DB
41 CPU
42 RAM
43 ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
勾配が特定されている参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する参照用道路走行情報取得手段と、
前記参照用道路の勾配情報を取得する勾配情報取得手段と、
前記参照用道路を走行した際の前記車両の走行情報と参照用道路の勾配情報とに基づいて車両の重量を算出する車重算出手段と、
車両が前記参照用道路以外の非参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する非参照用道路走行情報取得手段と、
前記車重算出手段によって算出された車両の重量と前記非参照用道路を走行した際の車両の走行情報とに基づいて前記非参照用道路の勾配を算出する勾配算出手段と、を有することを特徴とする道路勾配測定装置。
【請求項2】
前記勾配算出手段によって勾配が算出された非参照用道路を参照用道路に設定する参照用道路設定手段を有することを特徴とする請求項1に記載の道路勾配測定装置。
【請求項3】
前記勾配算出手段によって算出された勾配情報を道路毎に記憶する記憶手段と、
前記車両が同一の非参照用道路を所定回数以上走行した場合に前記記憶手段に記憶された該非参照用道路の複数の勾配情報から該非参照用道路の勾配を特定する勾配特定手段と、を有し、
前記参照用道路設定手段は前記勾配特定手段によって勾配が特定された非参照用道路を参照用道路に設定することを特徴とする請求項2に記載の道路勾配測定装置。
【請求項4】
勾配が特定されている参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する参照用道路走行情報取得ステップと、
前記参照用道路の勾配情報を取得する勾配情報取得ステップと、
前記参照用道路を走行した際の前記車両の走行情報と参照用道路の勾配情報とに基づいて車両の重量を算出する車重算出ステップと、
車両が前記参照用道路以外の非参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する非参照用道路走行情報取得ステップと、
前記車重算出ステップによって算出された車両の重量と前記非参照用道路を走行した際の車両の走行情報とに基づいて前記非参照用道路の勾配を算出する勾配算出ステップと、を有することを特徴とする道路勾配測定方法。
【請求項5】
コンピュータに搭載され、
勾配が特定されている参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する参照用道路走行情報取得機能と、
前記参照用道路の勾配情報を取得する勾配情報取得機能と、
前記参照用道路を走行した際の前記車両の走行情報と参照用道路の勾配情報とに基づいて車両の重量を算出する車重算出機能と、
車両が前記参照用道路以外の非参照用道路を走行した際の車両の走行情報を取得する非参照用道路走行情報取得機能と、
前記車重算出機能によって算出された車両の重量と前記非参照用道路を走行した際の車両の走行情報とに基づいて前記非参照用道路の勾配を算出する勾配算出機能と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−6889(P2009−6889A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−170807(P2007−170807)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】