説明

電子カメラ及び自動焦点調節時の画像表示方法

【課題】撮像素子から得られる画像信号に基づく自動焦点調節時に、動画を表示することにより合焦していく様子や画角を確認することができ、また動画表示に不具合が生じる場合には静止画やモノクロ動画に切換え表示できるようにする。
【解決手段】CCDから得られる画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うとともに、被写体の画像を表示する。自動焦点調節時に被写体の画像を表示する際に、その被写体の明るさを検出し、シャッタースピードや自動焦点調節時のCCDの画素混合モードを決定する(ステップS10、S12)。シャッタースピードがスミアが目立つ被写体の明るさに対応する所定値S以上の場合には静止画に決定し(ステップS16)、色が混ざる画素混合モードが決定されると、静止画又はモノクロ動画に決定し(ステップS24)、それ以外の場合はカラー動画に決定する(ステップS22)。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子カメラ及び自動焦点調節時の画像表示方法に係り、特に撮像素子から得られる画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うとともに、自動焦点調節中に被写体の画像を表示する電子カメラ及び自動焦点調節時の画像表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子カメラでの自動焦点調節は、撮影光学系のうち焦点調節に作用するフォーカスレンズを移動させながら撮像を行い、その出力画像信号から高周波成分を抽出して合焦のための評価値を算出し、この評価値が最大になるところにフォーカスレンズを移動させて合焦させるようにしている。
【0003】また、上記自動焦点調節中に電子カメラの液晶モニタに画像を表示する画像表示方式としては、撮像素子から出力される画像信号に基づいて動画を表示する方法や、特開平10−294889号公報に記載のようにフォーカスレンズを動かす直前の画像を静止画として表示する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】とろこで、電子カメラの電子ファインダ(LCD、EDF等)で合焦を確認する場合は、自動焦点調節時に静止画を表示すると、被写体の追従が困難になり、撮影者が希望する画角での撮影が難しくなる。そのため自動焦点調節時にはフォーカスレンズを駆動し、合焦していく様子を動画として表示することが望ましい。
【0005】一方、自動焦点調節時に動画を表示する場合には、液晶モニタに動画を出力するための画像信号を取得する必要があるが、自動焦点調節時に必要な画像信号と、液晶モニタに動画出力するために必要な画像信号とは必ずしも一致しない。
【0006】即ち、近年の電子カメラに使用される撮像素子は画素数が多くなる傾向にあり、数百万画素のものがあるが、高画素の撮像素子を使用し、且つ焦点調節の高速化を図るためには、撮像素子の垂直方向の画素の情報(電荷)を間引いて読み出す必要がある。また、自動焦点調節時に被写体の明るさが暗い場合、良好な評価値を取得するために撮像素子の垂直方向の数画素の電荷を混合することが行われているが、混合する画素数によっては異なる色情報が混ざってしまう場合があり、この場合には液晶モニタに表示される動画が見にくくなるという問題がある。
【0007】また、高輝度の被写体がある場合、撮像素子の垂直転送路にはスミアが混入する。撮像素子から垂直方向の画素の電荷を間引いて読み出すと、画素の電荷は間引かれるが、スミアは間引かれずに加算されるため、特に被写体が明るい場合には、自動焦点調節時に液晶モニタに表示される動画にスミアが目立つという問題がある。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、撮像素子から得られる画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行う際に、動画を表示することにより合焦していく様子や画角を確認することができ、また動画表示に不具合が生じる場合には静止画やモノクロ動画に切り換えることができる電子カメラ及び自動焦点調節時の画像表示方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために本願請求項1に係る電子カメラは、撮像素子を駆動する複数の動作モードを有し、該複数の動作モードから1つの動作モードを決定する動作モード決定手段と、前記動作モード決定手段によって決定された動作モードで前記撮像素子を駆動して画像信号を取得する画像信号取得手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行う自動焦点調節手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいて動画又は静止画を表示する表示手段と、前記動作モード決定手段によって決定された動作モードに応じて前記表示手段で表示させる画像を動画又は静止画に切り換える切換手段と、を備えたことを特徴としている。
【0010】本願請求項2に係る電子カメラは、撮像素子を駆動する複数の動作モードを有し、該複数の動作モードから1つの動作モードを決定する動作モード決定手段と、前記動作モード決定手段によって決定された動作モードで前記撮像素子を駆動して画像信号を取得する画像信号取得手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行う自動焦点調節手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいてカラー動画又はモノクロ動画を表示する表示手段と、前記動作モード決定手段によって決定された動作モードに応じて前記表示手段に表示させる画像をカラー動画又はモノクロ動画に切り換える切換手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】即ち、自動焦点調節時における撮像素子の動作モードによっては、その動作モード時に取得した画像信号に基づいて良好な動画の表示ができない場合があり、この場合には、動画に代えて静止画又はモノクロ動画を表示するようにしている。
【0012】本願請求項3に示すように被写体の明るさを検出する検出手段を有し、前記動作モード決定手段は、前記検出手段によって検出された被写体の明るさに応じて前記複数の動作モードから1つの動作モードを決定するようにしている。
【0013】本願請求項4に示すように前記撮像素子は、1ライン置きに水平ラインが同じカラー配列となるカラーフィルタを有し、前記複数の動作モードは、前記撮像素子から2n(nは2以上の整数)ラインごとに1ラインの画像信号を読み出すモードであって、前記2nラインの垂直方向のn個以下の画素の情報を混合して1ラインの画像信号を読み出す第1の画素混合モードと、前記2nラインの垂直方向のn個よりも多い画素の情報を混合して1ラインの画像信号として読み出す第2の画素混合モードとを含み、前記動作モード決定手段は、前記検出手段によって検出された被写体の明るさが暗い程、混合する画素数が多い画素混合モードを選択し、前記切換手段は、前記動作モード決定手段により第1の画素混合モードが決定されると、前記表示手段に表示させる画像を動画に切り換え、前記第2の混合モードが決定されると、前記表示手段に表示させる画像を静止画に切り換えることを特徴としている。
【0014】即ち、被写体の明るさによって撮像素子の動作モードとして第1の画素混合モードが使用される場合には、その画素混合により色情報が混ざることがないため、動画を表示し、一方、第2の画素混合モードが使用された場合には、その画素混合により色情報が混ざるため、静止画を表示するようにしている。
【0015】本願請求項5に示すように前記撮像素子は、1ライン置きに水平ラインが同じカラー配列となるカラーフィルタを有し、前記複数の動作モードは、前記撮像素子から2n(nは2以上の整数)ラインごとに1ラインの画像信号を読み出すモードであって、前記2nラインの垂直方向のn個以下の画素の情報を混合して1ラインの画像信号を読み出す第1の画素混合モードと、前記2nラインの垂直方向のn個よりも多い画素の情報を混合して1ラインの画像信号として読み出す第2の画素混合モードとを含み、前記動作モード決定手段は、前記検出手段によって検出された被写体の明るさが暗い程、混合する画素数が多い画素混合モードを選択し、前記切換手段は、前記動作モード決定手段により第1の画素混合モードが決定されると、前記表示手段に表示させる画像をカラー動画に切り換え、前記第2の混合モードが決定されると、前記表示手段に表示させる画像をモノクロ動画に切り換えることを特徴としている。
【0016】即ち、被写体の明るさによって撮像素子の動作モードとして第1の画素混合モードが使用される場合には、その画素混合により色情報が混ざることがないため、カラー動画を表示し、一方、第2の画素混合モードが使用された場合には、その画素混合により色情報が混ざるため、モノクロ動画を表示するようにしている。
【0017】本願請求項6に係る電子カメラは、撮像素子を駆動して画像信号を取得する画像信号取得手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行う自動焦点調節手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいて動画又は静止画を表示する表示手段と、被写体の明るさを検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された被写体の明るさに応じて前記表示手段で表示させる画像を動画又は静止画に切り換える切換手段と、を備えたことを特徴としている。
【0018】即ち、自動焦点調節時における被写体の明るさによっては、その時に取得した画像信号に基づいて良好な動画の表示ができない場合があり、この場合には、動画に代えて静止画を表示するようにしている。
【0019】本願請求項7に示すように前記切換手段は、前記検出手段によって検出された被写体の明るさが、前記表示手段に表示される画像にスミアが目立つ所定の明るさ以上の場合に前記表示手段で表示させる画像を静止画に切り換えることを特徴としている。
【0020】本願請求項8に示すように前記画像信号取得手段は、前記自動焦点調節手段による焦点調節時に前記撮像素子の垂直方向の画素の情報を間引いて読み出すことを特徴としている。
【0021】本願請求項9に係る発明は、撮像素子から得られる画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うとともに、被写体の画像を表示する自動焦点調節時の画像表示方法において、被写体の明るさを検出するステップと、前記検出した被写体の明るさが第1の明るさよりも明るいか否かによって自動焦点調節時における前記撮像素子の動作モードを切り換えるステップと、前記自動焦点調節時に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うステップと、前記検出された被写体の明るさが、前記第1の明るさよりも明るい場合には前記自動焦点調節中に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて動画を表示するステップと、前記検出された被写体の明るさが、前記第1の明るさよりも暗い場合には前記自動焦点調節直前に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて静止画を表示するステップと、を含むことを特徴としている。
【0022】本願請求項10に係る発明は、撮像素子から得られる画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うとともに、被写体の画像を表示する自動焦点調節時の画像表示方法において、被写体の明るさを検出するステップと、前記検出した被写体の明るさが第1の明るさよりも明るいか否かによって自動焦点調節時における前記撮像素子の動作モードを切り換えるステップと、前記自動焦点調節時に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うステップと、前記検出された被写体の明るさが、前記第1の明るさよりも明るい場合には前記自動焦点調節中に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいてカラー動画を表示するステップと、前記検出された被写体の明るさが、前記第1の明るさよりも暗い場合には前記自動焦点調節中に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいてモノクロ動画を表示するステップと、を含むことを特徴としている。
【0023】即ち、少なくとも被写体の明るさが第1の明るさよりも明るいか否かによって撮像素子の動作モードが切り換えられる。そして、自動焦点調節時における被写体の明るさが第1の明るさよりも暗い場合には、そのときの動作モードによって取得した画像信号に基づく動画の表示は行わずに、自動焦点調節直前に撮像素子から取得した画像信号に基づいて静止画を表示するか、又は自動焦点調節時に取得した画像信号に基づいてモノクロ動画を表示するようにしている。
【0024】本願請求項11に示すように前記撮像素子は、1ライン置きに水平ラインが同じカラー配列となるカラーフィルタを有し、前記撮像素子の動作モードは、該撮像素子から2n(nは2以上の整数)ラインごとに1ラインの画像信号を読み出すモードであって、前記2nラインの垂直方向のn個以下の画素の情報を混合して1ラインの画像信号を読み出す第1の画素混合モードと、前記2nラインの垂直方向のn個よりも多い画素の情報を混合して1ラインの画像信号として読み出す第2の画素混合モードとを有し、前記動作モードを切り換えるステップは、自動焦点調節時に前記検出した被写体の明るさが、前記第1の明るさよりも明るい場合には前記第1の画素混合モードに切り換え、前記第1の明るさよりも暗い場合には前記第2の画素混合モードに切り換えることを特徴としている。
【0025】即ち、被写体の明るさが第1の明るさよりも明るいか否かに応じて撮像素子の動作モードとして第1の画素混合モード又は第2の画素混合モードが使用される。そして、第1の画素混合モードが使用される場合には、その画素混合により色情報が混ざることがないため、該第1の画素混合モードによって取得した画像信号に基づいて動画を表示し、第2の画素混合モードが使用される場合には、その画素混合により色情報が混ざるため、自動焦点調節直前に撮像素子から取得した画像信号に基づいて静止画を表示するか、又は自動焦点調節時に取得した画像信号に基づいてモノクロ動画を表示するようにしている。
【0026】本願請求項12に係る発明は、撮像素子から得られる画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うとともに、被写体の画像を表示する自動焦点調節時の画像表示方法において、被写体の明るさを検出するステップと、自動焦点調節時に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うステップと、前記検出された被写体の明るさが、第2の明るさ以上の場合には前記自動焦点調節直前に撮像素子から取得した画像信号に基づいて静止画を表示するステップと、前記検出された被写体の明るさが、前記第2の明るさよりも暗い場合には前記自動焦点調節中に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて動画を表示するステップと、を含むことを特徴としている。
【0027】即ち、自動焦点調節時における被写体の明るさによっては、その時に取得した画像信号に基づいて良好な動画の表示ができない場合があり、この場合には、動画に代えて静止画を表示するようにしている。
【0028】本願請求項13に示すように、前記検出された被写体の明るさが前記第2の明るさ以上の場合には、前記撮像素子の動作モードは該撮像素子から垂直方向の画素の情報を間引いて読み出す間引きモードであり、前記第2の明るさは、前記自動焦点調節中に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて動画を表示した場合にスミアが目立つ明るさであることを特徴としている。
【0029】即ち、自動焦点調節時における被写体の明るさによっては、スミアの発生により、その時に取得した画像信号に基づいて良好な動画の表示ができない場合があり、この場合には動画に代えて静止画を表示するようにしている。
【0030】尚、請求項1又は2に係る発明と請求項6に係る発明とを組み合わせてもよし、請求項9又は10に係る発明と請求項12に係る発明とを組み合わせてもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係る電子カメラ及び自動焦点調節時の画像表示方法の好ましい実施の形態について詳説する。
【0032】図1は本発明に係る電子カメラの外観図である。この電子カメラ10の前面には、撮影レンズ12、ファインダー窓14、ストロボ発光部16が設けられ、カメラ上面には、シャッターボタン18及び電源スイッチ20が配設されている。また、グリップ部22と反対側のカメラ側面には、メモリカード24を装着するためのカードスロット26が設けられている。
【0033】撮影レンズ12にはズームレンズが適用され、撮影レンズ12の後方に撮像素子として、例えば数百万画素のCCDカラーイメージセンサ(図1中不図示、図3において符号52として記載)が配置されている。シャッターボタン18は2段階式に構成され、シャッターボタン18を軽く押して止める「半押し」の状態で自動焦点調節(AF)及び自動露出制御(AE)が作動してAFとAEをロックし、「半押し」から更に押し込む「全押し」の状態で撮影が実行される。
【0034】電源スイッチ20は、モード切換スイッチと兼用されており、電源OFFとなる「OFF位置」、静止画撮影モードで電源ONとなる「撮影ON位置」、及び再生モードで電源ONとなる「再生ON位置」の3ポジションを切り換えることができる。尚、本例のような電源スイッチ(以下、電源兼用モードスイッチという。)20に代えて、電源ON/OFFのみの電源スイッチと、静止画撮影モード及び再生モードを切り換えるモードダイヤル等のモード切換手段を設けてもよい。
【0035】図2は電子カメラ10の背面側外観図である。電子カメラ10の背面には、ファインダー28、液晶モニタ30、ズームスイッチ32、多機能の十字ボタン34、AEロックボタン36、メニューキー38、実行キー40及びキャンセルキー42が設けられている。液晶モニタ30は、撮影時に画角確認用の電子ファインダーとして使用できるとともに、撮影した画像のプレビュー画やメモリカード24から読み出した再生画像等を表示可能な表示手段である。また、十字ボタン34を使用したメニューの選択や各メニューにおける各種項目の設定なども液晶モニタ30の表示画面を用いて行われる。
【0036】ズームスイッチ32は、上下方向に操作可能なレバースイッチで構成され、該スイッチを上方向に操作することで望遠(TELE)方向にズーム移動し、下方向に操作することで広角(WIDE)方向にズーム移動する。十字ボタン34は、上下左右のいずれかの縁部を押圧することによって、対応する4方向(上、下、左、右)の指示を入力できるようにしたもので、メニュー画面における各種設定項目の選択や設定内容の変更を指示する操作ボタンとして使用されるとともに、電子ズームの倍率調整や再生コマの送り/戻しを指示する手段として用いられる。
【0037】メニューキー38は、各モードの通常画面からメニュー画面へ遷移させる時に使用される。実行キー40は、選択内容の確定、処理の実行(確認)指示の時などに使用される。キャンセルキー42は、メニューから選んだ項目の取消(キャンセル)や一つ前の操作状態に戻る時などに使用される。
【0038】撮影者は、ファインダー28又は液晶モニタ30に映し出される画像(スルー画)を確認しながら、ズームスイッチ32を操作して画角を決定し、シャッターボタン18を押下して撮影を行う。
【0039】図3は電子カメラ10の内部構成を示すブロック図である。撮影レンズ12は、固定レンズ44、変倍レンズ46A、補正レンズ46B及びフォーカスレンズ48の4群型インナーフォーカス式ズームレンズで構成されている。
【0040】変倍レンズ46Aと補正レンズ46Bは、図示せぬカム機構によって両者の位置関係が規制されながら光軸に沿って移動し、焦点距離を変更する。尚、説明の便宜上、変倍レンズ46Aと補正レンズ46Bから成る変倍光学系を「ズームレンズ46」と呼ぶことにする。
【0041】撮影レンズ12を通過した光は、絞り50により光量が調節された後、CCDイメージセンサ(以下、CCDという。)52に入射する。このCCD52には、図4に示すようにGストライプ配列のカラーフィルタが設けられている。Gストライプ配列のカラーフィルタは、水平方向にGRGBGRG…のフィルタ配列を有するとともに、Gのフィルタが垂直方向に並び、更に1ライン置き(奇数ライン同士又は偶数ライン同士)に同じフィルタ配列を有している。また、この実施の形態では、絞り50は、FナンバーがF=2.8 、8(AV(アパーチャー・バリュー)=3、6)の2段階に切り換えられるものが使用されている。
【0042】CCD52の受光面には、フォトセンサが平面的に配列されており、撮影レンズ12を介してCCD52の受光面に結像された被写体像は、各フォトセンサによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。尚、CCD52は、シャッターゲートパルスのタイミングによって各フォトセンサの電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する、いわゆる電子シャッター機能を有している。
【0043】各フォトセンサに蓄積された信号電荷は、CCDドライバ54から与えられるパルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。CCD52から出力された画像信号は、アナログ処理部56に送られる。アナログ処理部56は、サンプリングホールド回路、色分離回路、ゲイン調整回路等の信号処理回路を含み、このアナログ処理部56において、相関二重サンプリング(CDS)処理並びにR,G,Bの各色信号に色分離処理され、各色信号の信号レベルの調整(プリホワイトバランス処理)が行われる。
【0044】アナログ処理部56から出力された信号は、A/D変換器58によりデジタル信号に変換された後、メモリ60に格納される。タイミングジェネレータ(TG)62は、CPU64の指令に従ってCCDドライバ54、アナログ処理部56及びA/D変換器58に対してタイミング信号を与えており、このタイミング信号によって各回路の同期がとられている。また、TG62は、シャッターレリーズ時、スルー画の出力時、及び自動焦点調節時ごとにCCD52を異なる動作モードで駆動するためのタイミングパルスをCCDドライバ54に出力しており、自動焦点調節時にも被写体の明るさに応じてCCD52を異なる動作モードで駆動するためのタイミングパルスを出力している。尚、自動焦点調節時におけるCCD52の各動作モードの詳細については後述する。
【0045】メモリ60に格納されたデータは、バス66を介して信号処理部68に送られる。信号処理部68は、輝度・色差信号生成回路、ガンマ補正回路、シャープネス補正回路、コントラスト補正回路、ホワイトバランス補正回路等を含むデジタルシグナルプロセッサ(DSP)で構成された画像処理手段であり、CPU64からのコマンドに従って画像信号を処理する。
【0046】信号処理部68に入力された画像データは、輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr,Cb 信号)に変換されるとともに、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、メモリ60に格納される。撮影画像を表示出力する場合、メモリ60から画像データが読み出され、表示用メモリ70に転送される。表示用メモリ70に記憶されたデータは、表示用の所定方式の信号(例えば、NTSC方式のカラー複合映像信号)に変換された後、D/A変換器72を介して液晶モニタ(LCD)30に出力される。こうして、当該画像データの画像内容が液晶モニタ30の画面上に表示される。
【0047】CCD52から出力される画像信号によってメモリ60内の画像データが定期的に書き換えられ、その画像データから生成される映像信号が液晶モニタ30に供給されることにより、CCD52を介して入力する画像がリアルタイムに液晶モニタ30に表示される。撮影者は、液晶モニタ30に映し出される画像(スルー画)、或いは光学式のファインダー28によって撮影画角を確認することができる。
【0048】撮影者がズームスイッチ32を操作すると、その指示信号がCPU64に入力され、CPU64はズームスイッチ32からの信号に基づいてズーム駆動部74を制御してズームレンズ46をテレ(TELE)方向又はワイド(WIDE)方向に移動させる。ズーム駆動部74は図示せぬモータを含み、該モータの駆動力によってズームレンズ46が駆動される。ズームレンズ46の位置(ズーム位置)は、ズーム位置センサ76によって検出され、該センサ76の検出信号はCPU64に入力される。
【0049】同様に、フォーカス駆動部78は図示せぬモータを含み、該モータの駆動力によってフォーカスレンズ48が光軸に沿って前後動する。フォーカスレンズ48の位置(フォーカス位置)は、フォーカス位置センサ80によって検出され、該センサ80の検出信号はCPU64に入力される。
【0050】電源兼用モードスイッチ20によって静止画撮影モードが設定され、シャッターボタン18が押下されると、撮影開始指示(レリーズON)信号が発せられる。CPU64は、レリーズON信号を検知して記録用の撮像動作を実行する。即ち、CPU64は、後述する評価値演算の結果に基づいてフォーカス駆動部78を制御してフォーカスレンズ48を合焦位置に移動させるとともに、絞り50の開口径やCCD52の電子シャッターを制御することにより露出制御を行う。また、CPU64は必要に応じてストロボ制御回路82にコマンドを送り、ストロボ発光部16の発光を制御する。
【0051】こうして、シャッターボタン18の押下操作に応動して、記録用の画像データの取り込みが開始される。画像データを圧縮記録するモードが選択されている場合、CPU64は圧縮伸張回路84にコマンドを送る。圧縮伸張回路84は、メモリ60に取り込まれた画像データをJPEGその他の所定の形式に従って圧縮する。
【0052】圧縮された画像データは、カードインターフェース86を介してメモリカード24に記録される。非圧縮の画像データを記録するモード(非圧縮モード)が選択されている場合には、圧縮伸張回路84による圧縮処理は省略され、非圧縮のまま画像データがメモリカード24に記録される。
【0053】本例の電子カメラ10では、画像データを保存する手段として、例えばスマートメディア(Solid-State Floppy Disk Card)が適用される。記録メディアの形態はこれに限定されず、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、メモリスティックなどでもよく、電子的、磁気的、若しくは光学的、又はこれらの組み合わせによる方式に従って読み書き可能な種々の媒体を用いることができる。使用される媒体に応じた信号処理手段とインターフェースが適用される。異種、同種の記録メディアを問わず、複数の媒体を装着可能な構成にしてもよい。また、画像ファイルを保存する手段は、カメラ本体に着脱可能なリムーバブルメディアに限らず、電子カメラ10に内蔵された記録媒体(内部メモリ)であってもよい。
【0054】電源兼用モードスイッチ20によって再生モードが設定されると、メモリカード24から画像ファイルが読み出される。読み出された画像データは、必要に応じて圧縮伸張回路84によって伸張処理され、表示メモリ70を介して液晶モニタ30に出力される。
【0055】CPU64は、本カメラシステムの各回路を統括制御する制御部である。CPU64は、電源兼用モードスイッチ20、シャッターボタン18、ズームスイッチ32その他の操作部から受入する入力信号に基づき、対応する回路の動作を制御するとともに、液晶モニタ30における表示制御、自動焦点(AF)調節及び自動露出(AE)制御等を行う。
【0056】ここで、AF調節について説明する。
【0057】シャッターボタン18が半押しされると、A/D変換器58によってデジタル信号に変換された画像信号は、評価値演算部88に入力される。評価値演算部88は、高周波成分抽出回路90と積算回路92を有し、入力される画像信号のうちG成分のデータをサンプリングしてAF検出対象エリア内での高周波成分を抽出するとともにその絶対値をとり、AF検出対象エリア内で絶対値データを積算して得られた値(評価値に相当)をCPU64に提供する。
【0058】AF検出の対象エリアは、画像領域の全体である必要はなく、画像の中央部分の一部領域として設定されている。AF動作時にCPU64は、フォーカスレンズ48を焦点調節領域内で無限遠から至近(又は至近から無限遠)の方向に移動させながら、複数のAF検出ポイント(サーチポイント)で画像中央部分のコントラストを検出し、評価値を算出する。そして、各ポイントで算出された評価値を総合して、評価値が最大となるレンズ位置を合焦位置として決定し、求めた合焦位置にフォーカスレンズ48を移動させるようにフォーカス駆動部78を制御し、自動焦点調節を行う。
【0059】その後、CPU64によってシャッターボタン18の全押しが確認されると、現在のズーム位置及び合焦されたフォーカス位置によって被写体が撮像され、所定の信号処理を経た画像データが付属情報とともにメモリカード24に記録される。
【0060】次に、上記AF調節時のおけるCCD52の動作モード及び液晶モニタ30における表示画像について説明する。
【0061】液晶モニタ30にスルー画を表示する場合には、CCD52は4ラインごとに1ライン分の画像信号を読み出す4分の1間引きモードで駆動される。尚、上記間引きモードで液晶モニタ30を駆動しても液晶モニタ30に表示されるスルー画の画質は低下しない。これは、CCD52の画素数が液晶モニタ30の画素数よりも非常に大きいからである。
【0062】AF調節時には、CCD52は8ラインごとに1ライン分の画像信号を読み出す動作モードで駆動される。これは、AF調節時にCCD52からの画像信号の読出速度を高速にするためである。
【0063】上記AF調節時のCCD52の動作モードは、図5に示すAF検出露出プログラム線図に示すように被写体の明るさに応じて2画素混合モード、4画素混合モード又は8画素混合モードが使用される。
【0064】即ち、図5に示すように被写体の明るさが8EV(エクスポージャ・バリュー)以上の場合には2画素混合モードが使用され、7EV以上8EV未満の場合には4画素混合モードが使用され、7EV未満の場合には8画素混合モードが使用される。尚、被写体の明るさが11EV未満の場合には、F=2.8 の絞りが使用され、11EV以上の場合には、F=8の絞りが使用される。
【0065】次に、図6乃至図8により2画素混合モード、4画素混合モード及び8画素混合モードについて説明する。
【0066】AF調節時にはCCD52の8ラインL1〜L8ごとに1ライン分の画像信号が読み出されるが、2画素混合モードでCCD52を駆動する場合には、図6に示すように8ラインL1〜L8のうちのラインL1、L5の画素のフォトセンサに蓄積された信号電荷のみがCCD52の垂直転送路52Aに転送される。
【0067】垂直転送路52Aは、垂直転送路上の信号電荷を垂直方向に8画素分シフトし、順次水平転送路52Bに転送する。従って、水平転送路52Bでは、ラインL1、L5の画素の信号電荷が混合されることになる。その後、水平転送路52Bでは、水平転送路上の信号電荷を水平方向にシフトし、これによりGBGRGBGR…の点順次の画像信号として読み出す。上記のように垂直転送路52Aにより信号電荷を垂直方向へ8ライン分転送するごとに、水平転送路52B上の電荷をシフトして1ライン分の画像信号を読み出すようにしている。
【0068】同様に、4画素混合モードでCCD52を駆動する場合には、図7に示すように8ラインL1〜L8のうちのラインL1、L3、L5、L7の画素のフォトセンサに蓄積された信号電荷のみをCCD52の垂直転送路52Aに転送し、8画素混合モードでCCD52を駆動する場合には、図8に示すように8ラインL1〜L8の全ての画素のフォトセンサに蓄積された信号電荷をCCD52の垂直転送路52Aに転送する。
【0069】図6及び図7からも明らかなように、2画素混合モード及び4画素混合モードの場合には、同じ色の画素同士が混合されるが、8画素混合モードでは、BとRの画素の信号電荷が混合され、色が混ざることになる。
【0070】即ち、Gストライプ配列のカラーフィルタのように垂直方向2画素ごとに同じ水平ラインが並んだ配列の場合、CCDから2n(n:2以上の整数、実施の形態ではn=4で固定)ラインごとに1ラインの画像信号を読み出す際に、n個以下の画素の信号電荷を混合して1ラインの画像信号を読み出す画素混合モード(実施の形態では、2画素混合モード、4画素混合モード)では、色が混ざることはないが、n個よりも多い画素の信号電荷を混合して1ラインの画像信号として読み出す画素混合モード(実施の形態では、8画素混合モード)では、色が混ざることになる。
【0071】そこで、被写体の明るさが暗く(図5に示す実施の形態では、被写体の明るさが7EV未満)、AF調節時のCCD52の動作モードとして8画素混合モードを使用する場合には、AF調節中に取得する画像信号は混色しているため、AF調節開始直前のスルー画を静止させたカラーの静止画を液晶モニタ30に表示させるか、又はAF調節中に取得する画像信号から輝度信号やG信号を抽出し、これに基づいてモノクロの動画を液晶モニタ30に表示させる。
【0072】一方、高輝度の被写体がある場合、図9に示すようにCCD52の斜線で示すように垂直転送路52Aには、スミアが混入する。特に被写体が明るい場合には、スミアが多くなる。ここで、8ラインL1〜L8中の2ラインL1、L5を混合する2画素混合モードでCCD52を駆動すると、画素の情報は2画素加算されるのに対し、スミアは垂直方向の8画素分が加算されることになり、スミアがより目立つことになる。
【0073】そこで、図5に示すように被写体の明るさが14EV以上の場合(シャッタースピードが9TV(タイム・バリュー)以上の場合)には、AF調節開始直前のスルー画を静止させたカラーの静止画を表示させるようにしている。これにより、スミアが目立つ動画が液晶モニタ30に表示されないようにしている。
【0074】AF調節時において、上記以外の被写体の明るさ(図5に示す実施の形態では、被写体の明るさが7EV以上14EV未満)の場合には、AF調節時にCCD52から読み出した画像信号に基づいてカラーの動画を液晶モニタ30に表示するようにしている。
【0075】図10はAF調節時の液晶モニタ30での画像表示方法を示すフローチャートである。
【0076】同図に示すように、まず、被写体の明るさを検出する(ステップS10)。この被写体の明るさは、画面全体の画像信号の平均積算値を算出することによって求めることができる。被写体の明るさが検出されると、図5に示したプログラム線図にしたがって絞り、シャッタースピード、画素混合モードが決定される(ステップS12)。
【0077】続いて、決定されたシャッタースピードが、スミアが目立つ所定値S(図5に示す実施の形態では、S=9TV)以上か否かを判別する(ステップS14)。シャッタースピード≧S[TV]の場合には、液晶モニタ30に表示させる画像としてAF調節開始直前の静止画に決定する(ステップS16)。
【0078】一方、シャッタースピード<S[TV]の場合には、AF調節時にCCDから2n(n:2以上の整数ラインごとに1ラインの画像信号を読み出す際のnを検出する(ステップS18)。尚、この実施の形態ではn=4で固定である。
【0079】続いて、ステップS12で決定した画素混合モードで混合される画素数m(この実施の形態では、m=2、4、8)と上記nとを比較する(ステップS20)そして、2n≠m(m=2、4の場合)には、液晶モニタ30に表示させる画像としてAF調節時にCCD52から取得する画像信号に基づいて作成されるカラー動画に決定し(ステップS22)、2n=m(m=8の場合)には、液晶モニタ30に表示させる画像としてAF調節開始直前のカラー静止画又はAF調節時にCCD52から取得した画像信号に基づいて作成されるモノクロ動画に決定する。(ステップS24)。
【0080】AF調節時には上記のように決定された画像を液晶モニタ30に表示するとともに、AF調節を行う(ステップS26)。
【0081】尚、この実施の形態では、Gストライプ配列のカラーフィルタが設けられたCCDについて説明したが、これに限らず、例えば、ベイヤー配列のCCDにも適用でき、要は1ライン置きに水平ラインが同じカラー配列となるカラーフィルタを有するものであればよい。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、撮像素子から得られる画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行う際に動画を表示するようにしたため、自動焦点調節時に合焦していく様子や画角を確認することができ、また、被写体の明るさによって撮像素子の動作モードが変更され、その結果、色情報が混ざり良好な動画が表示できない場合には、自動焦点調節直前の静止画やモノクロ動画に切り換えるようにしたため、常時適正な画像を表示することができる。
【0083】また、自動焦点調節時の間引きモードで取得した画像信号にスミア成分が多く含まれた場合(高輝度な被写体が存在する明るい被写体の場合)には、動画に代えて静止画を表示するようにしたため、スミアが目立つ動画が表示されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子カメラの正面側外観図
【図2】図1に示した電子カメラの背面側外観図
【図3】本例の電子カメラの内部構成を示すブロック図
【図4】Gストライプ配列のカラーフィルタの正面図
【図5】AF検出露出プログラム線図
【図6】2画素混合モード時のCCDの読み出し動作を説明するために用いた図
【図7】4画素混合モード時のCCDの読み出し動作を説明するために用いた図
【図8】8画素混合モード時のCCDの読み出し動作を説明するために用いた図
【図9】AF調節時に取り込まれる画像信号にスミア成分が多くなる理由を説明するために用いた図
【図10】本発明に係る自動焦点調節時の液晶モニタでの画像表示方法を示すフローチャート
【符号の説明】
10…電子カメラ、12…撮影レンズ、30…液晶モニタ、48…フォーカスレンズ、52…CCD(撮像手段)、52A…垂直転送路、52B…水平転送路、54…CCDドライバ、62…タイミングジェネレータ、64…CPU、78…フォーカス駆動部、88…評価値演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 撮像素子を駆動する複数の動作モードを有し、該複数の動作モードから1つの動作モードを決定する動作モード決定手段と、前記動作モード決定手段によって決定された動作モードで前記撮像素子を駆動して画像信号を取得する画像信号取得手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行う自動焦点調節手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいて動画又は静止画を表示する表示手段と、前記動作モード決定手段によって決定された動作モードに応じて前記表示手段で表示させる画像を動画又は静止画に切り換える切換手段と、を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】 撮像素子を駆動する複数の動作モードを有し、該複数の動作モードから1つの動作モードを決定する動作モード決定手段と、前記動作モード決定手段によって決定された動作モードで前記撮像素子を駆動して画像信号を取得する画像信号取得手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行う自動焦点調節手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいてカラー動画又はモノクロ動画を表示する表示手段と、前記動作モード決定手段によって決定された動作モードに応じて前記表示手段に表示させる画像をカラー動画又はモノクロ動画に切り換える切換手段と、を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】 被写体の明るさを検出する検出手段を有し、前記動作モード決定手段は、前記検出手段によって検出された被写体の明るさに応じて前記複数の動作モードから1つの動作モードを決定することを特徴とする請求項1又は2の電子カメラ。
【請求項4】 前記撮像素子は、1ライン置きに水平ラインが同じカラー配列となるカラーフィルタを有し、前記複数の動作モードは、前記撮像素子から2n(nは2以上の整数)ラインごとに1ラインの画像信号を読み出すモードであって、前記2nラインの垂直方向のn個以下の画素の情報を混合して1ラインの画像信号を読み出す第1の画素混合モードと、前記2nラインの垂直方向のn個よりも多い画素の情報を混合して1ラインの画像信号として読み出す第2の画素混合モードとを含み、前記動作モード決定手段は、前記検出手段によって検出された被写体の明るさが暗い程、混合する画素数が多い画素混合モードを選択し、前記切換手段は、前記動作モード決定手段により第1の画素混合モードが決定されると、前記表示手段に表示させる画像を動画に切り換え、前記第2の混合モードが決定されると、前記表示手段に表示させる画像を静止画に切り換えることを特徴とする請求項3の電子カメラ。
【請求項5】 前記撮像素子は、1ライン置きに水平ラインが同じカラー配列となるカラーフィルタを有し、前記複数の動作モードは、前記撮像素子から2n(nは2以上の整数)ラインごとに1ラインの画像信号を読み出すモードであって、前記2nラインの垂直方向のn個以下の画素の情報を混合して1ラインの画像信号を読み出す第1の画素混合モードと、前記2nラインの垂直方向のn個よりも多い画素の情報を混合して1ラインの画像信号として読み出す第2の画素混合モードとを含み、前記動作モード決定手段は、前記検出手段によって検出された被写体の明るさが暗い程、混合する画素数が多い画素混合モードを選択し、前記切換手段は、前記動作モード決定手段により第1の画素混合モードが決定されると、前記表示手段に表示させる画像をカラー動画に切り換え、前記第2の混合モードが決定されると、前記表示手段に表示させる画像をモノクロ動画に切り換えることを特徴とする請求項3の電子カメラ。
【請求項6】 撮像素子を駆動して画像信号を取得する画像信号取得手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行う自動焦点調節手段と、前記画像信号取得手段で取得した画像信号に基づいて動画又は静止画を表示する表示手段と、被写体の明るさを検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された被写体の明るさに応じて前記表示手段で表示させる画像を動画又は静止画に切り換える切換手段と、を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項7】 前記切換手段は、前記検出手段によって検出された被写体の明るさが、前記表示手段に表示される画像にスミアが目立つ所定の明るさ以上の場合に前記表示手段で表示させる画像を静止画に切り換えることを特徴とする請求項6の電子カメラ。
【請求項8】 前記画像信号取得手段は、前記自動焦点調節手段による焦点調節時に前記撮像素子の垂直方向の画素の情報を間引いて読み出すことを特徴とする請求項7の電子カメラ。
【請求項9】 撮像素子から得られる画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うとともに、被写体の画像を表示する自動焦点調節時の画像表示方法において、被写体の明るさを検出するステップと、前記検出した被写体の明るさが第1の明るさよりも明るいか否かによって自動焦点調節時における前記撮像素子の動作モードを切り換えるステップと、前記自動焦点調節時に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うステップと、前記検出された被写体の明るさが、前記第1の明るさよりも明るい場合には前記自動焦点調節中に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて動画を表示するステップと、前記検出された被写体の明るさが、前記第1の明るさよりも暗い場合には前記自動焦点調節直前に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて静止画を表示するステップと、を含むことを特徴とする自動焦点調節時の画像表示方法。
【請求項10】 撮像素子から得られる画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うとともに、被写体の画像を表示する自動焦点調節時の画像表示方法において、被写体の明るさを検出するステップと、前記検出した被写体の明るさが第1の明るさよりも明るいか否かによって自動焦点調節時における前記撮像素子の動作モードを切り換えるステップと、前記自動焦点調節時に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うステップと、前記検出された被写体の明るさが、前記第1の明るさよりも明るい場合には前記自動焦点調節中に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいてカラー動画を表示するステップと、前記検出された被写体の明るさが、前記第1の明るさよりも暗い場合には前記自動焦点調節中に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいてモノクロ動画を表示するステップと、を含むことを特徴とする自動焦点調節時の画像表示方法。
【請求項11】 前記撮像素子は、1ライン置きに水平ラインが同じカラー配列となるカラーフィルタを有し、前記撮像素子の動作モードは、該撮像素子から2n(nは2以上の整数)ラインごとに1ラインの画像信号を読み出すモードであって、前記2nラインの垂直方向のn個以下の画素の情報を混合して1ラインの画像信号を読み出す第1の画素混合モードと、前記2nラインの垂直方向のn個よりも多い画素の情報を混合して1ラインの画像信号として読み出す第2の画素混合モードとを有し、前記動作モードを切り換えるステップは、自動焦点調節時に前記検出した被写体の明るさが、前記第1の明るさよりも明るい場合には前記第1の画素混合モードに切り換え、前記第1の明るさよりも暗い場合には前記第2の画素混合モードに切り換えることを特徴とする請求項9又は10の自動焦点調節時の画像表示方法。
【請求項12】 撮像素子から得られる画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うとともに、被写体の画像を表示する自動焦点調節時の画像表示方法において、被写体の明るさを検出するステップと、自動焦点調節時に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて自動的に焦点調節を行うステップと、前記検出された被写体の明るさが、第2の明るさ以上の場合には前記自動焦点調節直前に撮像素子から取得した画像信号に基づいて静止画を表示するステップと、前記検出された被写体の明るさが、前記第2の明るさよりも暗い場合には前記自動焦点調節中に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて動画を表示するステップと、を含むことを特徴とする自動焦点調節時の画像表示方法。
【請求項13】 前記検出された被写体の明るさが前記第2の明るさ以上の場合には、前記撮像素子の動作モードは該撮像素子から垂直方向の画素の情報を間引いて読み出す間引きモードであり、前記第2の明るさは、前記自動焦点調節中に前記撮像素子から取得した画像信号に基づいて動画を表示した場合にスミアが目立つ明るさであることを特徴とする請求項12の自動焦点調節時の画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2002−281375(P2002−281375A)
【公開日】平成14年9月27日(2002.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−76473(P2001−76473)
【出願日】平成13年3月16日(2001.3.16)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】