説明

電子部品およびその製造方法

【課題】電子部品素子を覆うように形成された封止樹脂の帯電を防止する電子部品の製造方法およびその方法により製造された電子部品を提供する。
【解決手段】電子部品の製造方法は、実装基板10上に弾性表面波素子20を実装する工程と、実装基板10上に実装された弾性表面波素子20を覆うように封止樹脂40を形成する工程と、封止樹脂40の表面にプラズマ処理を行なう工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品およびその製造方法に関し、特に、電子部品素子を覆う封止樹脂が形成された電子部品およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機などの通信機におけるRF(Radio Frequency)回路に、帯域通過フィルタや分波器として、弾性表面波を利用した弾性表面波装置が搭載されている。近年、通信機器の高機能化、小型化、軽量化が進んでおり、RF回路に搭載される弾性表面波装置に対しても、小型化、軽量化、薄型化が求められている。このような要望を満足し得る弾性表面波装置として、CSP(Chip Size Package)型の弾性表面波装置が実用化されている。
【0003】
CSP型の弾性表面波装置は、弾性表面波素子と、実装基板とを備えている。弾性表面波素子は、圧電基板と、少なくとも一つのインターデジタルトランスデューサ電極(以下、「IDT電極」という。)と、その少なくとも一つのIDT電極に接続されている複数の電極パッドとを備えている。少なくとも一つのIDT電極と、複数の電極パッドとは、圧電基板の上に形成されている。複数の電極パッドのそれぞれの上には、バンプが形成されている。実装基板のダイアタッチ面には、複数の実装電極が形成されている。弾性表面波素子は、複数の電極パッドがそれぞれバンプにより実装電極に接合されることにより、実装基板のダイアタッチ面にフリップチップ実装されている。弾性表面波素子は、実装基板上に形成された封止樹脂により封止されている。このようなCSP型の弾性表面波装置の一例が、下記の特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−100945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、弾性表面波装置などの電子部品は、エンボスキャリアテープに梱包されて出荷される。図3に、CSP型の弾性表面波装置を収納したキャリアテープの断面図を示す。
【0006】
図3に示すように、エンボスキャリアテープは、長尺状のキャリアテープ本体100と、カバーテープ200とを有する。キャリアテープ本体100は樹脂からなり、複数の凹部100Aを有する。凹部100Aには、CSP型の弾性表面波装置1Aが収納される。カバーテープ200は樹脂からなり、CSP型の弾性表面波装置1Aが収納された凹部100Aの開口部を封止している。CSP型の弾性表面波装置1Aを収納したエンボスキャリアテープは、リールに巻きつけられる。CSP型の弾性表面波装置1Aを通信機のRF回路に搭載する際には、自動実装機により、カバーテープ200が剥がされ、キャリアテープ本体100の凹部100AからCSP型の弾性表面波装置1Aが取り出されることになる。
【0007】
CSP型の弾性表面波装置においては、封止樹脂が帯電することがある。たとえば、製品を出荷する際の振動で、封止樹脂がエンボスキャリアテープのカバーテープ200と接触することによって、封止樹脂が帯電することがある。また、圧電基板を備えている弾性表面波装置では、圧電基板として用いられるLiNbO基板やLiTaO基板が焦電性を有するため、製造プロセスにおける加熱工程(たとえば200℃以上程度)において、圧電基板で電荷が発生し、封止樹脂が帯電することがある。封止樹脂が帯電することにより、様々な問題が発生する。
【0008】
たとえば、封止樹脂が帯電した場合、自動実装機で実装する際にエンボスキャリアテープのカバーテープ200を剥がすと、図3の右端に示すように、CSP型の弾性表面波装置がカバーテープ200にくっつくことがある。この結果、CSP型の弾性表面波装置を実装することができなかったり、実装する位置がずれたりすることがある。このような問題を解決するために、帯電しにくい材料によってエンボスキャリアテープのカバーテープ200を形成することが考えられる。しかし、封止樹脂の帯電量が多い場合には、上記の問題の発生を完全に防止することはできない。
【0009】
また、封止樹脂が帯電すると、CSP型の弾性表面波装置を出荷する前に行なわれる電気的特性の測定の際に、測定装置や測定治具にCSP型の弾性表面波装置が付着することがある。この結果、電気的特性の測定を適切に行なうことが出来ないことがある。
【0010】
上記のような問題は、CSP型の弾性表面波装置だけではなく、実装基板と、実装基板の上に実装された電子部品素子と、電子部品素子を覆うように形成された封止樹脂とを有する樹脂封止型電子部品において一般的に発生している。ただし、CSP型の弾性表面波装置は、近年の小型化(大きさの一例としては、たとえば、2.0mm×1.6mm×0.5mm)、軽量化、薄型化により、特にカバーテープ200にくっつきやすい状態にある。
【0011】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、電子部品素子を覆うように形成された封止樹脂の帯電を防止する電子部品の製造方法およびその方法により製造された電子部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る電子部品の製造方法は、1つの局面では、実装基板上に電子部品素子を実装する工程と、実装基板上に実装された電子部品素子を覆うように封止樹脂を形成する工程と、封止樹脂の表面にプラズマ処理を行なう工程とを備える。
【0013】
1つの実施態様では、上記電子部品の製造方法において、プラズマ処理は、ArガスまたはOガスを使用したプラズマ処理である。
【0014】
本発明に係る電子部品の製造方法は、他の局面では、実装基板上に電子部品素子を実装する工程と、実装基板上に実装された電子部品素子を覆うように封止樹脂を形成する工程と、封止樹脂の表面に極性基を形成する工程とを備える。
【0015】
本発明に係る電子部品の製造方法は、さらに他の局面では、実装基板上に電子部品素子を実装する工程と、実装基板上に実装された電子部品素子を覆うように封止樹脂を形成する工程と、封止樹脂の表面における結合状態を変化させることにより封止樹脂の表面に導電膜を形成する工程とを備える。
【0016】
1つの実施態様では、上記電子部品の製造方法において、電子部品は、圧電基板を備えている弾性表面波装置である。
【0017】
本発明に係る電子部品は、1つの局面では、実装基板と、実装基板上に実装された電子部品素子と、実装基板上に実装された電子部品素子を覆うように形成された封止樹脂とを備え、封止樹脂の表面にプラズマ処理が行なわれている。
【0018】
1つの実施態様では、上記電子部品において、プラズマ処理は、ArガスまたはOガスを使用したプラズマ処理である。
【0019】
本発明に係る電子部品は、他の局面では、実装基板と、実装基板上に実装された電子部品素子と、実装基板上に実装された電子部品素子を覆うように形成された封止樹脂とを備え、封止樹脂の表面に極性基が形成されている。
【0020】
本発明に係る電子部品は、さらに他の局面では、実装基板と、実装基板上に実装された電子部品素子と、実装基板上に実装された電子部品素子を覆うように形成された封止樹脂とを備え、封止樹脂の表面に導電膜が形成されている。
【0021】
1つの実施態様では、上記電子部品において、電子部品は、圧電基板を備えている弾性表面波装置である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、電子部品において、電子部品素子を覆うように形成された封止樹脂の帯電を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の1つの実施の形態に係る電子部品を示す断面図である。
【図2】本発明の1つの実施の形態に係る電子部品の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図3】従来の電子部品を収納したキャリアテープの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本実施の形態に係る電子部品について、図1に示す弾性表面波装置1を例に挙げて説明する。ただし、弾性表面波装置1は、単なる例示である。本発明に係る電子部品は、弾性表面波装置1に何ら限定されない。
【0025】
なお、以下に説明する実施の形態において、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。また、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。
【0026】
図1は、本発明の1つの実施の形態に係る弾性表面波装置1を示す断面図である。本実施の形態に係る弾性表面波装置1は、CSP型の弾性表面波装置である。
【0027】
図1に示すように、弾性表面波装置1は、実装基板10と、実装基板10のダイアタッチ面10A上に、バンプ30を介してフリップチップ実装されている弾性表面波素子20とを備えている。弾性表面波素子20は、電子部品素子である。弾性表面波素子20は、実装基板10の上に形成されている封止樹脂40により封止されている。すなわち、封止樹脂40は、弾性表面波素子20を覆うように形成されている。封止樹脂40は、たとえば、エポキシ樹脂などの適宜の樹脂により形成することができる。
【0028】
なお、弾性表面波素子20と実装基板10とが対向している領域、すなわち、弾性表面波が伝搬する領域には、封止樹脂40が形成されておらず、空間が確保されている。弾性表面波装置1は、たとえば、弾性表面波共振子であってもよいし、弾性表面波フィルタであってもよいし、弾性表面波分波器であってもよい。
【0029】
弾性表面波素子20は、圧電基板21を備えている。圧電基板21は、適宜の圧電材料からなる基板を用いることができる。具体的には、圧電基板21としては、たとえば、ニオブ酸リチウム(LiNbO)基板、タンタル酸リチウム(LiTaO)基板、水晶基板などを用いることができる。
【0030】
圧電基板21の実装基板10側の表面の上には、少なくとも一つのIDT電極22と、複数の電極パッド23とが形成されている。IDT電極22は、互いに間挿し合っている一対のくし歯状電極を有する。IDT電極22は、たとえば、Pt,Au,Ag,Cu,Ni,W,Ta,Fe,Cr,Al及びPdからなる群から選ばれた金属、または、Pt,Au,Ag,Cu,Ni,W,Ta,Fe,Cr,Al及びPdからなる群から選ばれた一種以上の金属を含む合金などにより形成することができる。また、IDT電極22は、上記金属や合金などからなる複数の導電膜の積層体により構成することもできる。
【0031】
IDT電極22には、複数の電極パッド23が電気的に接続されている。電極パッド23も、上記IDT電極22と同様に、たとえば、Pt,Au,Ag,Cu,Ni,W,Ta,Fe,Cr,Al及びPdからなる群から選ばれた金属、または、Pt,Au,Ag,Cu,Ni,W,Ta,Fe,Cr,Al及びPdからなる群から選ばれた一種以上の金属を含む合金などにより形成することができる。また、電極パッド23は、上記金属や合金などからなる複数の導電膜の積層体により構成することもできる。
【0032】
複数の電極パッド23のそれぞれの上には、バンプ30が形成されている。複数の電極パッド23は、それぞれこのバンプ30により、後述する実装基板10のダイアタッチ面10Aの上に設けられている実装電極11と接合されている。すなわち、複数の電極パッド23は、バンプ30により、実装基板10のダイアタッチ面10Aの上に設けられている実装電極11と、電気的にも機械的にも接続されている。このようにして、弾性表面波素子20は、実装基板10のダイアタッチ面10Aにフリップチップ実装されている。本実施の形態においては、バンプ30は、Auからなる。バンプ30は、半田からなるものであってもよい。
【0033】
実装基板10は、3つの樹脂層12(12A,12B,12C)を積層することによって構成されている。すなわち、実装基板10は、3つの樹脂層12(12A,12B,12C)を備えている樹脂基板である。樹脂層12(12A,12B.12C)は、たとえば、ガラス織布にエポキシ系樹脂が含浸してなるガラスエポキシからなるガラスエポキシ樹脂層により構成することができる。実装基板10は、アルミナからなるセラミック層を備えているHTCC(High Temperature Co−fired Ceramics)基板であってもよいし、ガラス・セラミックからなるセラミック層を備えているLTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics)基板であってもよい。
【0034】
実装基板10のダイアタッチ面10Aの上には、複数の実装電極11が形成されている。実装電極11の少なくとも表層は、Auからなる。実装電極11は、Auからなるバンプ30とAu−Au接合(金属結合)されている。
【0035】
実装基板10におけるダイアタッチ面10Aと反対側の表面、すなわち、実装基板10の裏面10Bの上には、複数の端子電極13が形成されている。端子電極13は、弾性表面波装置1が搭載される通信機器のRF回路と接続される電極である。端子電極13は、適宜の導電材料により形成することができる。
【0036】
実装基板10には、配線14が形成されている。この配線14により、実装電極11と端子電極13とが電気的に接続されている。配線14は、実装基板10の実装電極11が形成されているダイアタッチ面10Aと実装基板10の内部とに形成されている。配線14は、実装基板10の樹脂層を貫通するように形成されている複数のビアホール内に形成されているビアホール導体を含む。換言すれば、ビアホール導体は、配線14の一部を構成している。
【0037】
配線14は、実装基板を構成する複数の樹脂層12A,12B,12Cの表面および樹脂層12A,12B,12Cに形成されたビアホール内に形成される。これにより、ダイアタッチ面10Aと実装基板10の内部とに配線14を形成することができる。
【0038】
配線14は、適宜の導電材料により形成することができる。具体的には、配線14は、たとえば、CuやW、CuやWを含む合金により形成することができる。
【0039】
封止樹脂40は、カーボンブラックを含有するエポキシ樹脂からなる。カーボンブラックを含有するエポキシ樹脂は、カーボンブラックにより、一般的なエポキシ樹脂よりも導電率が低く、帯電しにくい。封止樹脂40が、カーボンブラックを含有するエポキシ樹脂からなることにより、弾性表面波装置1の外観は黒くなる。
【0040】
次に、本実施の形態に係る弾性表面波装置1の製造方法の一例について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の1つの実施の形態に係る弾性表面波装置1の製造方法の各工程を示す断面図である。
【0041】
まず、図2(a)に示すように、弾性表面波素子20の複数の電極パッド23のそれぞれの上に、バンプ30を形成する。バンプ30の形成方法は、特に限定されない。バンプ30は、たとえば、スタッドバンプ法により形成することができる。
【0042】
次に、図2(b)に示すように、弾性表面波素子20の複数の電極パッド23のそれぞれの上に形成されたバンプ30と、実装基板10の実装電極11とを接合する接合工程を行なうことにより、弾性表面波素子20を実装基板10のダイアタッチ面10Aにフリップチップ実装する。接合工程では、弾性表面波素子20の複数の電極パッド23のそれぞれの上に形成されたバンプ30と、実装基板10の実装電極11とを接触させた状態で、バンプ30と実装電極11とを加熱しながら、実装基板10と弾性表面波素子20とが互いに近づく方向に弾性表面波素子20に荷重を加えると共に、超音波を印加する。
【0043】
そして、図2(c)に示すように、弾性表面波素子20を封止樹脂40により封止する。すなわち、弾性表面波素子20を覆うように封止樹脂40を形成する。具体的には、封止樹脂シートを弾性表面波素子20の上に配置し、真空状態で加熱して熱硬化することにより、封止樹脂40を形成する。
【0044】
最後に、図2(d)に示すように、封止樹脂40の表面に対して、ArプラズマまたはOプラズマでプラズマ処理を行なう。プラズマ処理により、封止樹脂40の表面における結合状態を変化させる。また、プラズマ処理では、封止樹脂40の外観が変わらない程度に行なう。具体的には、プラズマ処理装置において、ArガスまたはOガスの流量を約15sccmとし、真空引きにより圧力が約80mTorrとした状態で、30W〜50Wのパワーで10秒〜60秒程度のプラズマ処理を行なう。プラズマ処理は、一般的なドライエッチング装置、アッシング装置などのプラズマ処理装置により行なうことが出来る。本実施の形態では、以上のようにして、弾性表面波装置1を完成させる。
【0045】
本実施の形態に係る弾性表面波装置1は、封止樹脂40の表面にプラズマ処理が行なわれている。そのため、封止樹脂40が帯電しにくくなり、弾性表面波装置1がエンボスキャリアテープのカバーテープ、測定装置、測定治具などに付着するといった問題の発生を防ぐことができる。
【0046】
なお、本実施の形態に係る弾性表面波装置1において、上記のプラズマ処理は、封止樹脂40の上面40Aの全体と、封止樹脂40の側面40B,40Cの一部(図1中のA部)とに施されている。このようにすることで、エンボスキャリアテープのカバーテープを剥がすときに、弾性表面波装置1がカバーテープに付着することを確実に防止することができる。また、封止樹脂40の上面40Aの全体と、封止樹脂40の側面40B,40Cの全体にプラズマ処理を施してもよいし、封止樹脂40の上面40Aの全体または封止樹脂40の上面40Aの一部にプラズマ処理を施してもよいことは、言うまでもない。
【0047】
本実施の形態において、上記のプラズマ処理によって、封止樹脂40が帯電しにくくなることは、以下のような作用によるものである。
【0048】
封止樹脂40の表面(上面40Aおよび側面40B,40C)にプラズマ処理を行なうと、封止樹脂40の表面における結合状態が変化し、当該表面に極性基が形成される、または、当該表面が親水化する。封止樹脂40の表面に極性基が形成されると、当該表面は導電性となる。また、封止樹脂40の表面が親水化すると、当該表面は大気中の水分を吸着しやすくなり、その結果、導電性となる。このように、封止樹脂40の表面が導電性となることにより、封止樹脂40が帯電しにくくなる。言い換えれば、封止樹脂40の表面に、分子レベルの導電膜が形成されることになり、封止樹脂40が帯電しにくくなる。
【0049】
本実施の形態に係る弾性表面波装置1は、封止樹脂40の表面にプラズマ処理が行なわれているが、ArプラズマまたはOプラズマでプラズマ処理を行なうことにより、封止樹脂40の表面に付着した異物を除去できるという効果もある。これにより、弾性表面波装置1を実装する際に、弾性表面波装置1の吸着が容易に行なうことが出来る。また、弾性表面波装置1の外観検査において、認識エラーの発生を防止することが出来る。
【0050】
なお、封止樹脂40の表面にプラズマ処理が行なうと、封止樹脂40の表面の電気抵抗値は、約10Ωとなる。この程度の電気抵抗値であれば、弾性表面波装置1の電気特性に何ら影響しない。
【0051】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0052】
1 弾性表面波装置
10 実装基板
10A ダイアタッチ面
10B 裏面
11 実装電極
12,12A,12B,12C 樹脂層
13 端子電極
14 配線
20 弾性表面波素子
21 圧電基板
22 IDT電極
23 電極パッド
30 バンプ
40 封止樹脂
40A 上面
40B,40C 側面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装基板上に電子部品素子を実装する工程と、
前記実装基板上に実装された前記電子部品素子を覆うように封止樹脂を形成する工程と、
前記封止樹脂の表面にプラズマ処理を行なう工程とを備えた、電子部品の製造方法。
【請求項2】
前記プラズマ処理は、ArガスまたはOガスを使用したプラズマ処理である、請求項1に記載の電子部品の製造方法。
【請求項3】
実装基板上に電子部品素子を実装する工程と、
前記実装基板上に実装された前記電子部品素子を覆うように封止樹脂を形成する工程と、
前記封止樹脂の表面に極性基を形成する工程とを備えた、電子部品の製造方法。
【請求項4】
実装基板上に電子部品素子を実装する工程と、
前記実装基板上に実装された前記電子部品素子を覆うように封止樹脂を形成する工程と、
前記封止樹脂の表面における結合状態を変化させることにより前記封止樹脂の表面に導電膜を形成する工程とを備えた、電子部品の製造方法。
【請求項5】
前記電子部品は、圧電基板を備えている弾性表面波装置である、請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
【請求項6】
実装基板と、
前記実装基板上に実装された電子部品素子と、
前記実装基板上に実装された前記電子部品素子を覆うように形成された封止樹脂とを備え、
前記封止樹脂の表面にプラズマ処理が行なわれた、電子部品。
【請求項7】
前記プラズマ処理は、ArガスまたはOガスを使用したプラズマ処理である、請求項6に記載の電子部品。
【請求項8】
実装基板と、
前記実装基板上に実装された電子部品素子と、
前記実装基板上に実装された前記電子部品素子を覆うように形成された封止樹脂とを備え、
前記封止樹脂の表面に極性基が形成された、電子部品。
【請求項9】
実装基板と、
前記実装基板上に実装された電子部品素子と、
前記実装基板上に実装された前記電子部品素子を覆うように形成された封止樹脂とを備え、
前記封止樹脂の表面に導電膜が形成された、電子部品。
【請求項10】
前記電子部品は、圧電基板を備えている弾性表面波装置である、請求項6から請求項9のいずれかに記載の電子部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−186633(P2012−186633A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−48011(P2011−48011)
【出願日】平成23年3月4日(2011.3.4)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】