電界効果トランジスタ
実施の形態に係る自己修復型電界効果トランジスタ(FET)装置は、各々がヒューズリンクを有する複数のFETセルを含む。ヒューズリンクは、対応するセルにおける高電流イベント時に飛ぶように調節される。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
半導体製造技術が進歩を続けるにつれて、電界効果トランジスタ(FET)などの装置は、小型化および安価になり続けている。このような装置のデザインおよびレイアウトは、技術的に、特定の最小サイズ、間隔、配置、装置の様々な構造の重なり、および製造方法によって制約されている。製造の間に、装置のあるパーセントがプロセスのばらつきにより欠陥品となる。
【0002】
典型的なパワーMOSFET装置は、数千から数百万の並列MOSFETセルを有しうる。並列接続されたセルの大多数により、装置が高電流を扱うことができ、かつ低抵抗を持つようになる。一般的に、より高電流になると、装置の能力がもたらす電流が高くなるほど、装置中に存在するセルの数が多くなる。装置中の一つのセルに、ゲート−ソース間、またはソース−ドレイン間の短絡などの不具合が生じると、一般的に、当該不具合が装置全体にダメージを及ぼす。それゆえ、あるセルに不具合が生じると、装置全体が使用不可能になり、製造歩留まりの低下を招く。また、大規模な並列セル構造により、装置を検査することが難しくなる。特に、ソース−ゲート間およびドレイン−ゲート間の非破局的な不具合は容易に検出することができない。このため、非破局的な装置により、装置および装置が使用される電子機器の信頼性が高められる。
【発明の開示】
【0003】
ここで提示される実施の形態は、自己修復型トランジスタに関する。ある実施の形態では、電界効果トランジスタ(FBT)装置は、複数のFETセルを含む。誘電体層は、複数のセルと装置のソースインターコネクトとの間に位置する。各セルのソースコンタクトは、対応するソースヒューズリンク(source fuse link)によってソースインターコネクトに接続している。
【0004】
他の実施の形態では、集積回路(IC)は、ドレイン領域、ゲート領域、複数のソース領域、複数のボディ領域および複数のゲート絶縁体領域を含む。ゲート領域は、ドレイン領域の上に位置しており、ゲート領域の第1の部分は、第1の実質的に平行な複数の細長い構造として形成されており、ゲート領域の第2の部分は、第1の実質的に平行な複数の細長い構造に直交する第2の実質的に平行な複数の細長い構造として形成されている。複数のソース領域は、第1および第2の実質的に平行な複数の細長い構造によって定義される各セル内で、ゲート領域の周辺近傍に位置している。複数のボディ領域は、各セル内で、ドレイン領域とソース領域との間に位置している。ゲート絶縁体領域は、ゲート領域と複数のソース領域の間、ゲート領域と複数のボディ領域の間、およびゲート領域とドレイン領域の間に位置している。また、(IC)は、複数のソースコンタクト、ソースインターコネクト、および複数のソースヒューズリンクを含む。複数のソースコンタクトは、それぞれ、対応するソース領域と接続している。ソースヒューズリンクにより、対応するソースコンタクトがソースインターコネクトに接続される。
【0005】
さらに他の実施の形態では、電界効果トランジスタ装置の製造方法は、各セルがソース領域を含む、複数の電界効果トランジスタセルを形成する工程を含む。また、当該方法は、複数のソースコンタクト、複数のソースヒューズリンクおよびソースインターコネクトを形成する工程を含む。各所定のソースコンタクトは対応するソース領域に接続する。あるソースヒューズリンクは、それぞれ、対応するソースコンタクトと接続している。ソースインターコネクトは、複数のソースヒューズリンクと接続している。概して、本明細書は、自己修復型電界効果トランジスタを開示する。ある実施の形態による自己修復型電界効果トランジスタ(FET)装置は、セルがそれぞれ、ヒューズリンクを有する複数のFETを含む。ヒューズリンクは、対応するセルでの高電流イベントの間に飛ぶように調節されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の実施の形態は、図面を伴う図において、および図面中で同様な要素を同様な符号を用いて限定するためではなく、一例として説明されている。
【図1】図1は、本発明のある実施の形態による、典型的なトレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)装置の断面図である。
【図2】図2は、本発明のある実施の形態による、飛んだソースヒューズリンクを有する典型的なTMOSFET装置の断面図である。
【図3】図3は、本発明のある実施の形態による、典型的なソースヒューズリンクの断面図である。
【図4】図4は、本発明のある実施の形態による、典型的なチップ抵抗のグラフである。
【図5】図5は、本発明のある実施の形態による、ソースヒューズリンクを溶融するのに要する典型的な時間のグラフである。
【図6A】図6Aは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法のフロー図である。
【図6B】図6Bは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法のフロー図である。
【図6C】図6Cは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法のフロー図である。
【図6D】図6Dは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法のフロー図である。
【図7A】図7Aは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7B】図7Bは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7C】図7Cは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7D】図7Dは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7E】図7Eは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7F】図7Fは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7G】図7Gは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7H】図7Hは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7I】図7Iは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7J】図7Jは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7K】図7Kは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7L】図7Lは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7M】図7Mは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図8】図8は、本発明の他の実施の形態に係る平面型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)装置の断面図である。
【図9】図9は、本発明の他の実施の形態に係る縦型ジャンクション電界効果トランジスタ(JFET)装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下で本発明の実施の形態が詳細に参照され、本発明の実施例が図面を用いて説明される。本発明は、これらの実施の形態と関連して記載されるが、本発明をこれらの実施の形態に限定する意図がないことが理解されよう。むしろ、本発明は、継続中の請求項によって規定される発明の範囲内で、代替品、変更品および同等物に及ぶことを意図する。さらに、本発明の以下の詳細な説明において、多数の特定の詳細事項は、本発明についての十分な理解を提供するために説明される。しかし、本発明は、これらの特定の詳細事項なして実施されうることが理解される。他の例では、本発明の態様を不必要に曖昧にしないように、周知の方法、処理、成分および回路が詳細に記載されていない。
【0008】
本発明の実施の形態は、自己修復型電界効果トランジスタ(FET)およびこの製造方法を含む。特に、大規模並列セル構造を有するFET装置の各セルにヒューズが不可されている。セルに不具合があると、セルを流れる過剰電流によりセルが焦げ上がり、不具合のあるセルが自動的に使用不可能になる。セルは、縦型に配置されてもよく、このため、実質的に競るの表面領域を増やさない。FET装置は、MOSFET、JFETなどでありうる。さらに、FET装置は、縦型または平面型トポロジーを有しうる。
【0009】
FET装置は、実質的に対称的であることが好ましい。特に、FET装置のソースおよびドレインは、一般的に、交換されうる。このため、ソースとドレインが交換されるとき、以下で「ソース」という用語を使用することは、「ドレイン」と同等であることが理解される。
【0010】
図1を参照すると、本発明のある実施の形態による縦型トレンチ金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)装置100の一例が示されている。図示されているように、FETは、クローズドセル型のトレンチ金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)でありうる。クローズドセル型TMOSFET100は、複数の縦型MOSFETセルを含み、各セルは、ソース領域、ボディ領域、ゲート領域およびドレイン領域を含む。縦型MOSFETセルは、互いに並列接続している。
【0011】
MOSFET装置は、複数のソース/ボディコンタクト110、複数のソース領域115、ゲート領域120、ゲート絶縁体領域125、複数のボディ領域130、ドレイン領域135、140およびドレインインターコネクト145を含みうる。ドレイン領域135、140は、任意に、ドリフト領域と通常参照される第1のドレイン部分140、およびドレイン領域と通常参照される第2のドレイン部分135を含んでもよい。また、MOSFET装置は、封止層150、複数のソースヒューズリンク155、およびソースインターコネクト160を含む。
【0012】
ボディ領域130、ソース領域115、ゲート領域120およびゲート絶縁体領域125は、ドレイン領域135、140の上に位置する。ゲート領域120の第1の部分およびゲート絶縁体領域125は、実質的に平行な細長い構造121として形成されている。ゲート領域120の第2の部分およびゲート絶縁体領域125は、実質的に垂直から平行な(normal to parallel)細長い構造122として形成されている。ゲート領域120の第1および第2の部分は、全て相互接続しており、複数のセルを形成する。ボディ領域130は、ゲート領域120によって形成された複数のセル内に位置する。ゲート絶縁体領域125は、ゲート領域 120を取り囲む。このため、ゲート領域120は、ゲート絶縁体領域125を囲む領域から電気的に絶縁している。ソース領域115は、ゲート絶縁体領域125の周辺に沿って複数のセルに形成されている。
【0013】
ある実施例では、ソース領域115およびドレイン領域140は、リンまたはヒ素などがドープされたシリコンなどの、高濃度にn型ドープされた(+N)半導体である。ボディ領域130は、ボロンがドープされたシリコンなどの、p型ドープされた(P)半導体である。ゲート領域120は、リンがドープされたポリシリコンなどの、高濃度にn型ドープされた半導体(N+)である。ゲート絶縁体領域125は、二酸化ケイ素などの絶縁体であってよい。
【0014】
ソース/ボディコンタクト110は、各セルのソース領域115およびボディ領域130と接続している。このため、ソース/ボディコンタクト110は各セルのソース領域115をボディ領域130に接続する。封止層は、ゲート領域120、ソース領域115、ソース/ボディコンタクト110、ソースヒューズリンク155と、ソースインターコネクト160との間に位置する。ソースヒューズリンク155は、ソース/ボディコンタクト110とソースインターコネクト160との間に位置する。ソースインターコネクト160は、複数のソース領域115を接続し、装置の共通ソースを形成する。ソースヒューズリンク155は、個々のセルの上部において、ソース/ボディコンタクト115から垂直に伸びているため、装置100において横方向の表面領域を増加させなくてすむ。
【0015】
ゲート領域120の電位がソース領域115に対して装置100の閾値電圧より高くなると、導電チャネルがゲート絶縁体領域125の周辺に沿ったボディ領域130に誘導される。続いて、装置100は、ドレイン領域140とソース領域115との間に電流を流す。これにより、装置100は、オン状態となる。
【0016】
ゲート領域120の電位が閾値電圧より低くなると、チャネルはもはや誘導されない。結果として、ドレイン領域140とソース領域115との間に印加される電位差は、これらの間を流れる電流を引き起こさない。これにより、装置はオフ状態となり、ボディ領域130およびドレイン領域140によって形成されるジャンクションがソースとドレインを横切って印加される電圧をサポートする。
【0017】
ドレイン領域135、140は、第1の部分140の上に位置する第2の部分135を含み、ドレイン領域135の第2の部分は、リンまたはヒ素がドープされたシリコンなどの低濃度n−ドープ(N−)半導体であり、ドレイン領域140の第2の領域は、リンがドープされたシリコンなどの高濃度n−ドープ(N+)半導体である。ドレイン領域135の低濃度n−ドープ(N−)第2の部分は、ボディ領域130およびドレイン領域135の第2の領域に延びる空乏領域をもたらし、パンチスルー効果が減少される。このため、ドレイン領域135の低濃度n−ドープ(N−)第2の部分は、クローズドセル型TMOSFBT200の降伏電圧を増加させるように作用する。
【0018】
クローズドセル型TMOSFET100のチャネル幅は、ソース領域115の幅の和の関数である。したがって、クローズドセル型TMSOFET100は、相対的に低チャネル抵抗(たとえば、抵抗Rds−onのドレイン−ソース間)−低チャネル抵抗により、クローズドセル型TMOSFET100で消費される電力が低減される。同様に、クローズドセル型TMOSFET120ゲート−ドレイン間のキャパシタンスは、ゲート領域120の底部とドレイン領域140との間の重畳領域の関数である。
【0019】
ある実施例では、封止層150は、BFSGなどの誘電体でありうるが、これに限定されない。ソース/ボディコンタクト110は、タンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタル、および/またはケイ化チタンなどの高融点金属で作製されうるが、これに限定されない。ソースヒューズリンク155は、銅、アルミニウム、ビスマス、インジウム、および/またはスズなどの低融点金属で作製されるが、これに限定されない。ソースインターコネクト160は、高融点金属、低融点金属またはこれらの組み合わせにより作製されうる。
【0020】
ある実施例では、ソースヒューズリンク153は、実質的に固体であってもよい。比較的に高電流があるセルのソースを流れると、対応するソースヒューズリンクに熱が集中する。この熱により、あるヒューズリンクの金属が溶け、周囲の封止層150が局所的に溶融することが引き起こされる。周囲の封止材が局所的に溶融することで、ソースヒューズリンクの低融点金属が流れ込むボイドが形成され、ソースヒューズリンクに破損が生じる。ソースヒューズリンクの破損により、ヒューズが「飛び」、セルを通る高電流パスが破損する。
【0021】
他の実施例では、各ソースヒューズリンク155は、図1に示すようなキャビティを含んでもよい。キャビティは、実質的にソースヒューズリンク155の長さを延長しうる、またはソースヒューズリンク155の長さの一部を調節しうる。あるセルのソースに比較的に高電流が流れると、熱がキャビティに集中する。
図2に示すように、熱によりあるヒューズリンク255が溶融すると、キャビティに流入し、ソースヒューズリンク255の破壊が生じる。ソースヒューズリンク255の破壊が進むと、ヒューズが「飛び」、セルを通る高電流パスが破壊される。ソースヒューズリンクの金属の溶融に加え、またはそれに代えて、高電流により、ソースヒューズリンク中の金属のエレクトロマイグレーシンが起きる。エレクトロマイグレーションは、それ単独、またはソースヒューズリンク金属の熱溶融とともに、ヒューズリンクを飛ばす。
【0022】
各ヒューズリンク255は、対応するセルが他のセルにダメージを与える前に、飛ぶように構成される。典型的なMOSFETセルでは、直流電流モード(DCモード)で約0.1mAおよびパルスモードで0.5mAが流れる。あるセルに不具合があり、ゲート−ソース間、ゲート−ドレイン間、またはソース−ドレイン間に高電流パス(たとえば、短絡)があると、あるセルにおける突入電流が急激に大きくなり、典型的には、10−100mAに達する。ヒューズリンクは、対応するセルがこの高電流レベルに到達する前に飛ぶように構築されており、装置の他のセルに対するダメージが避けられる。したがって、不具合のあるセルが使用不可となり、残りのセルは機能し続ける。このように、装置は、性能劣化がほとんどない状態、または性能劣化なしで自己修復する。
【0023】
ここで図3を参照するとし、本発明のある実施の形態に係る、ソースヒューズリンクの典型例が示されている。ソースヒューズリンク310は、高さL、内径dおよび外径Dを有する。ソースヒューズリンクは、x×yのソース/ボディコンタクト320の上に形成されうる。ある実施例では、ソース/ボディコンタクトは、x=y=2.5μmの寸法を有してよい。ある実施例では、ソースヒューズリンクはアルミニウムでありうる。アルミニウムは、以下のパラメータで特徴付けられる。密度(固体)2698kg/m3;密度(液体)2400kg/m3;融点933.5K;沸点2740K;融解エンタルピー10.67KJ/mole;蒸発エンタルピー293.72KJ/mole; 抵抗(固体)2.66E−08ΩM;熱容量(固体)24.35JK/mol;モル質量26.98g
【0024】
ソースヒューズリンクを有するFET装置の実施の形態例では、熱は周囲に失われず、熱容量は、室温と融点との間で一定であるとみなされる。ソースヒューズリンク300におけるボイドの体積空間は、実質的に、ソースヒューズリンク310のアルミニウムの体積と等しい。溶融エネルギーは、融解温度および融解エンタルピーを上げるのに必要な熱の合計であるとみなされる。実施の形態の装置における平行なセルの数は、約1,000,000セルでありうる。チップは、295Kの室温で動作するとみなされる。
【0025】
個々のセルのヒューズリンク領域の抵抗は、下記の式1で表されうる。
【数1】
アルミニウムのヒューズを加えたことによるチップ抵抗は、下記の式2で算出されうる。
【数2】
ここで、Nは平行なセルの数である。一つのセルのヒューズを溶融するのに必要なエネルギーは、下記の式3に従って計算されうる。
【数3】
ここで、AWは原子質量、dは密度、Cpはモル熱容量、ΔHfusionは、融解エンタルピーである。したがって、あるセルのソースヒューズリンクを溶融するのに必要な時間は、下記の式4に従って計算されうる。
【数4】
【0026】
ここで、図4を参照すると、本発明の実施の形態に係るチップ抵抗のグラフの典型例が示されている。このグラフは、異なる断面領域を有するソースヒューズリンクについて、長さに対するチップ抵抗への寄与をソースヒューズリンクがない装置と比較する。最初のプロットに表示されているように、ソースヒューズリンクがないクローズドセル型TMOSFETのチップ抵抗は、実質的に一定である。第2のプロットは、内径0.35μmおよび外径0.5μmを有するソースヒューズリンクのチップ抵抗への寄与を示す。第3のプロットは、内径0.56および外径0.8μmを有するソースヒューズリンクのチップ抵抗への寄与を示す。図示されているように、ソースヒューズリンクの断面領域が増加すると、チップ抵抗への寄与は減少する。さらに、ヒューズの長さが増加すると、チップ抵抗は増加する。しかし、ソースヒューズリンクの典型例では、チップ抵抗への寄与は、約0.1μΩから1μΩの範囲である。
【0027】
ここで、図5を参照すると、本発明の実施の形態に係るソースヒューズリンクを溶融するのに必要な典型的な時間のグラフが示されている。このグラフは、1.0mAの一定電流下でのヒューズについて、ソースヒューズリンクの断面領域に対してヒューズを溶融する時間を比較する。図示されているように、ヒューズの断面領域が増加するにともなって、ヒューズを溶融する時間が増加する。
【0028】
ここで、図6A−6Dを参照すると、本発明の実施の形態に係るクローズドセル型トレンチ金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(IMOSFET)の製造方法が示されている。本発明のある実施の形態によるクローズドセル型TMOSFETの製造方法が図7A−7Mに示されている。図6Aおよび図7Aに示されているように、プロセスは、基板702上での洗浄、堆積、ドーピング、エッチングなどの様々な初期プロセスを有する602で始まる。半導体基板702は、リン(N+)が高濃度にドープされたシリコンでありうる。604で、半導体層704が基板702の上にエピタキシャル堆積される。ある実施例では、半導体層704は、ヒ素またはボロンがドープされたシリコンでありうる。エピタキシャル堆積されたシリコン704は、反応チャンバーに所望の不純物を導入することでドープされる。606で、フォトレジストが堆積され、周知のリソグラフィプロセスによってパターン化され、ゲートトレンチマスク706が形成される。
【0029】
ここで、図7Bを参照すると、608で、エピタキシャル堆積された半導体層704の露出部は、周知の異方性エッチング法によりエッチングされる。ある実施例では、パターン化されたレジスト層706によって露出するエピタキシャル堆積された半導体層とイオンエッチャントが反応する。複数のトレンチ708は、トレンチの第1のセットが実質的に互いに平行となり、トレンチの第2のセット(図示せず)がトレンチの第1のセットに対して実質的に垂直から平行になるように形成される。
【0030】
610で、ゲートトレンチマスク706は、適当なレジスト剥離剤またはレジスト灰化処理を用いて除去される。ここで、図7Cを参照すると、612で、誘電体712が複数のトレンチ708に形成される。ある実施例では、誘電体712は、シリコンの表面を酸化してシリコン酸化層を形成することにより形成される。トレンチ中に得られる誘電体は、ゲート絶縁体領域の第1の部分を形成する。
【0031】
ここで、図7Dを参照すると、614で、ポリシリコン層714がトレンチの第1のおよび第2のセットに堆積され、ゲート領域が形成される。ある実施例では、ポリシリコン層714は、シラン(SiH4)の堆積などの方法によって、トレンチに堆積される。ポリシリコンは、リンまたはヒ素などのn−型不純物でドープされる。ポリシリコン714は、堆積プロセスの菅に不純物を導入することによりドープされてよい。616で、エッチバックプロセスが実施され、ウエハ表面の過剰なポリシリコンが除去される。ある実施例では、過剰なポリシリコンは、化学的機械的研磨(CMP)プロセスにより除去される。
【0032】
ここで、図7Eを参照すると、618で、第2のフォトレジストが堆積され、ボディ領域用マスクを形成するようにパターン化される。ボディ領域用マスクは、ゲート領域の内側領域によって定義される複数のセルに対応する。620で、エピタキシャル堆積された半導体層の露出部分が複数のセル中のボディ領域704のドーピングを調節するようにドープされる。ある実施例では、ドーピングプロセスにより、ボロン、ヒ素などのp−型不純物がエピタキシャル堆積された半導体層704に注入される。高温熱サイクルがボディ領域にドーピングを促進するために用いられる。622で、ボディ領域用マスクが除去される。
【0033】
ここで、図7fを参照すると、624で、第3のフォトレジストが堆積され、ソース領域用マスクを形成するようにパターン化される。ソース領域用マスクは、ゲート酸化領域に近接する各セル中のソース領域を定義する。626で、ソース領域用マスク724によって露出したままで残された第1の半導体層の部分は、ソース領域726を形成するようにドーピングされる。ある実施例では、ドーピングプロセスは、リンなどのn−型不純物をゲート酸化膜領域712に近接する複数のセルに高濃度に注入することを含む。高温熱サイクルがソース領域にドーピングを促進するために用いられる。62で、ソース領域用マスクが除去される。
【0034】
ここで、図7Gを参照すると、630で、誘電体層730がウエハ上に堆積される。ある実施例では、誘電体層730は、化学気相堆積(CVD)システム中で、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)の分解により堆積される。632で、第4のフォトレジスト層が堆積され、各セルの上にソース/ボディコンタクト用マスク732を定義するようにパターン化される。ここで、図7Hを参照すると、634で、ソース/ボディコンタクト用マスク732によって露出したまま残された誘電体層730の部分がゲート絶縁体層734を形成するようにエッチングされる。636で、ソース/ボディコンタクト用マスクが除去される。ここで、図7Iを参照すると、634で、ソース/ボディ金属層738がウエハの表面上に堆積される。ある実施例では、ソース/ボディ金属層738は、スパッタ法などの周知の方法で堆積される。ソース/ボディ金属層738は、タンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタル、ケイ化チタンなどであってよい。このような金属は、銅、アルミニウム、ビスマス、インジウムおよびスズに比べて相対的に高融点であるという特徴がある。ソース/ボディ金属層738は、パターン化された誘電体734によって露出したまま残されたボディ720およびソース領域726とのコンタクトを形成する。ソース/ボディ金属層73は、パターン化された誘電体734によってゲート領域714から絶縁されている。640で、第5のフォトレジストが堆積され、ソースコンタクト用マスクを形成するようにパターン化される。ソースコンタクト用マスクは、各セルにおいてソースコンタクト領域を定義する。ここで、図7Jを参照すると、次に、642で、ソース/ボディ金属層が選択的エッチング法を用いてパターン化され、ソース/ボディコンタクト742が形成される。
ここで、図7Kを参照すると、644で、第2の誘電体層744がウエハの上に堆積される。ある実施例では、第2の誘電体層744は、スピン−オン−グラス(BPSG)であってもよい。646で、第6のフォトレジスト層746が堆積され、ソースヒューズリンク用マスク746を形成するようにパターン化される。646で、ソースヒューズリンク用マスク746で露出したまま残された第2の誘電体層744の部分が複数のトレンチ748を定義するようにエッチングされる。各トレンチ748は、第2の誘電体層744を通って、対応するソース/ボディコンタクト742に延びる。650で、ソースヒューズリンク用マスクが除去される。
ここで、図7Lを参照すると、652で、ソースヒューズリンク金属層7S2がウエハの表面上に堆積される。ある実施例では、ソースヒューズリンク金属層752は、化学気相堆積(CVD)などの周知の方法で堆積される。ソースヒューズリンク金属層752は、ソースヒューズリンクトレンチ748およびソース/ボディコンタクト742の露出部分の側壁上の金属膜を形成する。ソース/ボディ金属層は、銅、アルミニウム、ビスマス、インジウム、スズなどであってよい。このような金属は、タンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタルまたはケイ化チタンに比べて相対的に低融点であるという特徴がある。ここで、図7Mを参照すると、654で、ソースインターコネクトがウエハの表面上に堆積される。ソースヒューズリンクトレンチに近接するソースコンタクト用金属742、ソースヒューズリンク用金属752およびソースインターコネクト用金属754は、キャビティ755を有するソースヒューズリンクを形成する。他の実施の形態では、ソースヒューズリンクトレンチはより大きなアスペクト比を有してよい。ソースヒューズリンクトレンチは、スパッタ法などのプロセスを用いて金属で充填される。フォトレジスト層が堆積され、ソースヒューズリンクトレンチ中に堆積された金属内にソースヒューズリンクキャビティを形成するようにパターン化される。選択的エッチングプロセスが、ソースヒューズリンクトレンチ748中の金属の露出部分を除去するために用いられる。次に、ソースインターコネクト金属層がウエハの表面上に堆積される。
656で、ソースインターコネクト金属層754が、ソースヒューズリンクによってソースコンタクトに電気的に接続されたソースコンタクトを形成するようにパターン化される。658で、製造は、他の様々なプロセスに続く。様々なプロセスは、典型的に、エッチング、堆積、ドーピング、洗浄、アニール、パッシベーション、クリービングを含む。
【0035】
ここで図8を参照すると、本発明の実施の形態に係る、典型的な平面型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)装置が示されている。平面型MOSFET装置800は、複数のソース/ボディコンタクト805、複数のソース領域8lO、ゲート領域815、ゲート絶縁体領域830、複数のボディ領域825、ドレイン領域830、835およびドレインインターコネクト840を含む。また、平面型MOSFET装置800は、封止層845、複数のソースヒューズリンク850、ソースインターコネクト855を含む。ボディ領域825、ソース領域810、ゲート領域815およびゲート絶縁体領域820は、ドレイン領域830、835の上に位置している。ボディ領域825は、複数の多角形領域として配置されている。ある実施例では、ボディ領域825は、六角形の領域である。ドレイン領域830、835は、各多角形のボディ領域825の間で上方に延びている。各ボディ領域825の部分がドレイン領域830、835から対応するソース領域810を分離するように、ソース領域810は、各ボディ領域825の周辺近傍のボディ領域825中に位置している。このため、ソース領域810は、ボディ領域825中に位置する多角形リングである。近接するソース810の間の距離が装置800全体にわたって比較的一定になるように、ボディ領域825およびソース領域810の多角形形状が調節される。
【0036】
ゲート領域815は、ボディ領域825の間を上方に延びるドレイン領域830、835の近傍、ソース領域805とドレイン領域830、835との間のボディ領域825の部分の近傍、およびソース領域810の部分の近傍に位置している。ゲート絶縁体領域820がゲート領域815を囲むことにより、ゲート領域815がボディ領域825、ソース領域810およびドレイン領域830、835から分離されている。ドレイン領域830、835は、通常、ボディ領域825に近接したドリフト領域として参照される第1のドレイン領域830およびドリフト領域によってボディ領域825から分離されたドレイン領域として参照される第2のドレイン部分835を含んでよい。
【0037】
ソース/ボディコンタクト805は、それぞれ、ボディ領域825およびソース領域810の各部に接続されている。これにより、ソース/ボディコンタクト805は、ソース領域810を各セルのボディ領域825に接続する。封止層845は、ソース/ボディコンタクト805とソースインターコネクト855との間に位置する。ソースヒューズリンク850は、封止層845を通り、ソース/ボディコンタクト805とソースインターコネクト855の間に延在する。ソースヒューズリンク850は、各セルの上部のソース/ボディコンタクト805から垂直に延びており、装置800の横方向の表面領域を増やさずに済む。
【0038】
ゲート領域815の電位が装置800の閾値電圧より高く増加すると、ソース領域810とドレイン領域830、835との間のボディ領域825に伝導チャネルが導入される。装置800は、ドレイン領域830、835とソース領域810との間に電流を流す。これにより、装置800はオン状態とる。ゲート領域815の電位が、閾値電圧より低くなると、もはや伝導チャネルは導入されない。この結果、ドレイン領域830、835とソース領域810との間に印加される電圧により、これらの間を流れる電流を引き起こさない。これにより、装置はオフ状態となり、ボディ領域825およびドレイン領域830、835によって形成されるジャンクションがソースおよびドレインを横切って印加される電圧をサポートする。
【0039】
各ソースヒューズリンク850は、故障モードレベルの電流によって飛ぶように構成されている。これにより、不具合のあるセルが使用不可能となり、残りのセルが機能し続ける。このように、装置800は、性能劣化がほとんどない状態、または性能劣化なしで自己修復する。ある実施例では、ソースヒューズリンク850は、実質的に固体であってもよい。他の実施例では、ソースヒューズリンク850は、それぞれ、少なくとも各ソースヒューズリンクの長さに延びるキャビティを含んでもよい。
【0040】
ここで図9を参照すると、本発明のある実施の形態に係る典型的な縦型ジャンクション電界効果トランジスタ(JFET)装置が示されている。縦型JFET装置900は、複数のJFETセル905、910、915を含み、各セルは、対応するソースコンタクト920を含む。また、JFET装置900は、ソースインターコネクトおよび複数のヒューズリンク925を含む。各ソースヒューズリンク925は、ああるソースコンタクト920をソースインターコネクト(図示せず)に接続する。ソースヒューズリンク925は、不具合モードレベルの電流によって飛ぶように調節される。
【0041】
本発明の実施の形態は、ゲート−ソース間、ゲート−ドレイン間、および/または、ソース−ドレイン間の短絡により使用不可能となった1以上のセルに使用されうる。ヒューズリンクは、平面型および縦型FET装置の両方に構築されうる。ヒューズリンクは、シリコン領域を増やすことなく縦型に構築されうる。これにより、実施の形態は、電界効果トランジスタ(FET)装置の自己修復を実施するという利点を有する。
【0042】
本発明の特定の実施の形態の上記記述は、説明と解説を目的として提示されている。これらは、網羅的であることや、本発明を開示された形態のみに限定する意図はなく、本発明に照らして多くの変更および変形が可能であることが明らかである。実施の形態は、本発明の本質およびその実際の適用を最も良く説明するために選択および記載され、これにより、当業者が本発明および意図された特定の使用に適したような様々な変更が加えられた様々な実施の形態を十分に利用できるようになる。本発明の範囲は、係属中の請求項およびその同等物によって規定される。
(コンセプト)
短くまとめると、本明細書には、少なくとも以下のような広いコンセプトが開示されている。
コンセプト1:電界効果トランジスタ装置は、各セルが対応するソースコンタクト、ソースインターコネクト、および複数のソースヒューズリンクを含む、複数の電界効果トランジスタセルを含み、
所定のソースヒューズリンクがそれぞれ所定のソースコンタクトをソースインターコネクトに接続する。
コンセプト2:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、各ソースヒューズリンクがキャビティを含む。
コンセプト3:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、不具合がある電界効果トランジスタセルで高電流が発生した際に、対応するソースヒューズリンクが飛ぶ。
コンセプト4:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、特定の電界効果トランジスタセルにソース−ドレイン間の短絡があるとき、ソースヒューズリンクにより対応する電界効果トランジスタセルが使用不可になる。
コンセプト5:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、特定の電界効果トランジスタセルにゲート−ソース間の短絡があるとき、ソースヒューズリンクにより対応する電界効果トランジスタセルが使用不可になる。
コンセプト6:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、複数のソースコンタクトが相対的に高融点を有する金属を含み、複数のソースヒューズリンクが相対的に低融点を有する金属を含む。
コンセプト7:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、複数の電界効果トランジスタセルが約500〜50億個の電界効果トランジスタセルを含む。
コンセプト8:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、電界効果トランジスタセルが平面型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタセルを含む。
コンセプト9:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、電界効果トランジスタセルが縦型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタセルを含む。
コンセプト10:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、ソースコンタクト、ソースヒューズリンクおよびソースインターコネクトソースインターコネクトが電界効果トランジスタ装置の作製表面に対して直交する線に配置されている。
コンセプト11.ドレイン領域と、
ゲート領域の第1の部分が第1の実質的に平行な複数の細長い構造として形成され、ゲート領域の第2の部分が第1の実質的に平行な複数の細長い構造に直交するの第2の実質的に平行な複数の細長い構造として形成され、前記ドレイン領域の上に位置するゲート領域と、
第1のの実質的に平行な複数の細長い構造と第2の実質的に平行な複数の細長い構造の間のゲート領域の周辺近傍に位置する複数のソース領域と、
ドレイン領域と複数のソース領域との間、および第1のの実質的に平行な複数の細長い構造と第2の実質的に平行な複数の細長い構造の間に位置する複数のボディ領域と、
ゲート領域と複数のソース領域との間、ゲート領域と複数のボディ領域との間、およびゲート領域とドレイン領域との間に位置するゲート絶縁体領域と、
各ソースコンタクトが対応するソース領域およびボディ領域に接続された複数のソースコンタクトと、
ソースインターコネクトと、
複数のセルとソースインターコネクトとの間に位置する誘電体層と、
各ソースヒューズリンクが所定のソースコンタクトをソースインターコネクトに接続する複数のソースヒューズリンクと、
を含む集積回路。
コンセプト12:コンセプト11の集積回路において、各ソースヒューズリンクが熱を集中させるように構成されたキャビティを含む。
コンセプト13:コンセプト11の集積回路において、各ソースヒューズリンクが対応するソースコンタクトからソースインターコネクトに実質的に延びるキャビティを有する金属を含む。
コンセプト14:コンセプト11の集積回路において、
各ソースヒューズリンクがソースヒューズリンクの実質的に中央にあるキャビティを有する金属を含む。
コンセプト15:コンセプト11の集積回路において、各ソースヒューズリンクが金属を含み、不具合モードレベルの電流によって飛ぶように調節されている。
コンセプト16:各セルがソース領域を含む複数の電界効果トランジスタセルを形成し、各所定のソースコンタクトが対応するソース領域に接続された複数のソースコンタクトを形成し、ソースインターコネクトを形成し、ソースヒューズリンクが対応するソースコンタクトとソースインターコネクトとの間に接続された各複数のソースヒューズリンクを形成することを含む電界効果トランジスタ装置の製造方法。
コンセプト17:コンセプト16の方法において、複数のソースヒューズリンクが銅、アルミニウム、ビスマス、インジウムおよびスズからなる群より選ばれる1以上の金属を含む
コンセプト18:コンセプト17の方法において、複数のソースコンタクトがタンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタルおよびケイ化チタンからなる群より選ばれる1以上の金属を含む。
コンセプト19:コンセプト17の方法において、各ソースヒューズリンクがキャビティを含む。
コンセプト20:コンセプト16の方法において、複数のソースコンタクトがタンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタルおよびケイ化チタンからなる群から選ばれる1以上の金属を含む。
【背景技術】
【0001】
半導体製造技術が進歩を続けるにつれて、電界効果トランジスタ(FET)などの装置は、小型化および安価になり続けている。このような装置のデザインおよびレイアウトは、技術的に、特定の最小サイズ、間隔、配置、装置の様々な構造の重なり、および製造方法によって制約されている。製造の間に、装置のあるパーセントがプロセスのばらつきにより欠陥品となる。
【0002】
典型的なパワーMOSFET装置は、数千から数百万の並列MOSFETセルを有しうる。並列接続されたセルの大多数により、装置が高電流を扱うことができ、かつ低抵抗を持つようになる。一般的に、より高電流になると、装置の能力がもたらす電流が高くなるほど、装置中に存在するセルの数が多くなる。装置中の一つのセルに、ゲート−ソース間、またはソース−ドレイン間の短絡などの不具合が生じると、一般的に、当該不具合が装置全体にダメージを及ぼす。それゆえ、あるセルに不具合が生じると、装置全体が使用不可能になり、製造歩留まりの低下を招く。また、大規模な並列セル構造により、装置を検査することが難しくなる。特に、ソース−ゲート間およびドレイン−ゲート間の非破局的な不具合は容易に検出することができない。このため、非破局的な装置により、装置および装置が使用される電子機器の信頼性が高められる。
【発明の開示】
【0003】
ここで提示される実施の形態は、自己修復型トランジスタに関する。ある実施の形態では、電界効果トランジスタ(FBT)装置は、複数のFETセルを含む。誘電体層は、複数のセルと装置のソースインターコネクトとの間に位置する。各セルのソースコンタクトは、対応するソースヒューズリンク(source fuse link)によってソースインターコネクトに接続している。
【0004】
他の実施の形態では、集積回路(IC)は、ドレイン領域、ゲート領域、複数のソース領域、複数のボディ領域および複数のゲート絶縁体領域を含む。ゲート領域は、ドレイン領域の上に位置しており、ゲート領域の第1の部分は、第1の実質的に平行な複数の細長い構造として形成されており、ゲート領域の第2の部分は、第1の実質的に平行な複数の細長い構造に直交する第2の実質的に平行な複数の細長い構造として形成されている。複数のソース領域は、第1および第2の実質的に平行な複数の細長い構造によって定義される各セル内で、ゲート領域の周辺近傍に位置している。複数のボディ領域は、各セル内で、ドレイン領域とソース領域との間に位置している。ゲート絶縁体領域は、ゲート領域と複数のソース領域の間、ゲート領域と複数のボディ領域の間、およびゲート領域とドレイン領域の間に位置している。また、(IC)は、複数のソースコンタクト、ソースインターコネクト、および複数のソースヒューズリンクを含む。複数のソースコンタクトは、それぞれ、対応するソース領域と接続している。ソースヒューズリンクにより、対応するソースコンタクトがソースインターコネクトに接続される。
【0005】
さらに他の実施の形態では、電界効果トランジスタ装置の製造方法は、各セルがソース領域を含む、複数の電界効果トランジスタセルを形成する工程を含む。また、当該方法は、複数のソースコンタクト、複数のソースヒューズリンクおよびソースインターコネクトを形成する工程を含む。各所定のソースコンタクトは対応するソース領域に接続する。あるソースヒューズリンクは、それぞれ、対応するソースコンタクトと接続している。ソースインターコネクトは、複数のソースヒューズリンクと接続している。概して、本明細書は、自己修復型電界効果トランジスタを開示する。ある実施の形態による自己修復型電界効果トランジスタ(FET)装置は、セルがそれぞれ、ヒューズリンクを有する複数のFETを含む。ヒューズリンクは、対応するセルでの高電流イベントの間に飛ぶように調節されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の実施の形態は、図面を伴う図において、および図面中で同様な要素を同様な符号を用いて限定するためではなく、一例として説明されている。
【図1】図1は、本発明のある実施の形態による、典型的なトレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)装置の断面図である。
【図2】図2は、本発明のある実施の形態による、飛んだソースヒューズリンクを有する典型的なTMOSFET装置の断面図である。
【図3】図3は、本発明のある実施の形態による、典型的なソースヒューズリンクの断面図である。
【図4】図4は、本発明のある実施の形態による、典型的なチップ抵抗のグラフである。
【図5】図5は、本発明のある実施の形態による、ソースヒューズリンクを溶融するのに要する典型的な時間のグラフである。
【図6A】図6Aは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法のフロー図である。
【図6B】図6Bは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法のフロー図である。
【図6C】図6Cは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法のフロー図である。
【図6D】図6Dは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法のフロー図である。
【図7A】図7Aは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7B】図7Bは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7C】図7Cは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7D】図7Dは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7E】図7Eは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7F】図7Fは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7G】図7Gは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7H】図7Hは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7I】図7Iは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7J】図7Jは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7K】図7Kは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7L】図7Lは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図7M】図7Mは、本発明のある実施の形態による、クローズドセル型トレンチ型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)の製造方法を説明するブロック図である。
【図8】図8は、本発明の他の実施の形態に係る平面型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)装置の断面図である。
【図9】図9は、本発明の他の実施の形態に係る縦型ジャンクション電界効果トランジスタ(JFET)装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下で本発明の実施の形態が詳細に参照され、本発明の実施例が図面を用いて説明される。本発明は、これらの実施の形態と関連して記載されるが、本発明をこれらの実施の形態に限定する意図がないことが理解されよう。むしろ、本発明は、継続中の請求項によって規定される発明の範囲内で、代替品、変更品および同等物に及ぶことを意図する。さらに、本発明の以下の詳細な説明において、多数の特定の詳細事項は、本発明についての十分な理解を提供するために説明される。しかし、本発明は、これらの特定の詳細事項なして実施されうることが理解される。他の例では、本発明の態様を不必要に曖昧にしないように、周知の方法、処理、成分および回路が詳細に記載されていない。
【0008】
本発明の実施の形態は、自己修復型電界効果トランジスタ(FET)およびこの製造方法を含む。特に、大規模並列セル構造を有するFET装置の各セルにヒューズが不可されている。セルに不具合があると、セルを流れる過剰電流によりセルが焦げ上がり、不具合のあるセルが自動的に使用不可能になる。セルは、縦型に配置されてもよく、このため、実質的に競るの表面領域を増やさない。FET装置は、MOSFET、JFETなどでありうる。さらに、FET装置は、縦型または平面型トポロジーを有しうる。
【0009】
FET装置は、実質的に対称的であることが好ましい。特に、FET装置のソースおよびドレインは、一般的に、交換されうる。このため、ソースとドレインが交換されるとき、以下で「ソース」という用語を使用することは、「ドレイン」と同等であることが理解される。
【0010】
図1を参照すると、本発明のある実施の形態による縦型トレンチ金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)装置100の一例が示されている。図示されているように、FETは、クローズドセル型のトレンチ金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(TMOSFET)でありうる。クローズドセル型TMOSFET100は、複数の縦型MOSFETセルを含み、各セルは、ソース領域、ボディ領域、ゲート領域およびドレイン領域を含む。縦型MOSFETセルは、互いに並列接続している。
【0011】
MOSFET装置は、複数のソース/ボディコンタクト110、複数のソース領域115、ゲート領域120、ゲート絶縁体領域125、複数のボディ領域130、ドレイン領域135、140およびドレインインターコネクト145を含みうる。ドレイン領域135、140は、任意に、ドリフト領域と通常参照される第1のドレイン部分140、およびドレイン領域と通常参照される第2のドレイン部分135を含んでもよい。また、MOSFET装置は、封止層150、複数のソースヒューズリンク155、およびソースインターコネクト160を含む。
【0012】
ボディ領域130、ソース領域115、ゲート領域120およびゲート絶縁体領域125は、ドレイン領域135、140の上に位置する。ゲート領域120の第1の部分およびゲート絶縁体領域125は、実質的に平行な細長い構造121として形成されている。ゲート領域120の第2の部分およびゲート絶縁体領域125は、実質的に垂直から平行な(normal to parallel)細長い構造122として形成されている。ゲート領域120の第1および第2の部分は、全て相互接続しており、複数のセルを形成する。ボディ領域130は、ゲート領域120によって形成された複数のセル内に位置する。ゲート絶縁体領域125は、ゲート領域 120を取り囲む。このため、ゲート領域120は、ゲート絶縁体領域125を囲む領域から電気的に絶縁している。ソース領域115は、ゲート絶縁体領域125の周辺に沿って複数のセルに形成されている。
【0013】
ある実施例では、ソース領域115およびドレイン領域140は、リンまたはヒ素などがドープされたシリコンなどの、高濃度にn型ドープされた(+N)半導体である。ボディ領域130は、ボロンがドープされたシリコンなどの、p型ドープされた(P)半導体である。ゲート領域120は、リンがドープされたポリシリコンなどの、高濃度にn型ドープされた半導体(N+)である。ゲート絶縁体領域125は、二酸化ケイ素などの絶縁体であってよい。
【0014】
ソース/ボディコンタクト110は、各セルのソース領域115およびボディ領域130と接続している。このため、ソース/ボディコンタクト110は各セルのソース領域115をボディ領域130に接続する。封止層は、ゲート領域120、ソース領域115、ソース/ボディコンタクト110、ソースヒューズリンク155と、ソースインターコネクト160との間に位置する。ソースヒューズリンク155は、ソース/ボディコンタクト110とソースインターコネクト160との間に位置する。ソースインターコネクト160は、複数のソース領域115を接続し、装置の共通ソースを形成する。ソースヒューズリンク155は、個々のセルの上部において、ソース/ボディコンタクト115から垂直に伸びているため、装置100において横方向の表面領域を増加させなくてすむ。
【0015】
ゲート領域120の電位がソース領域115に対して装置100の閾値電圧より高くなると、導電チャネルがゲート絶縁体領域125の周辺に沿ったボディ領域130に誘導される。続いて、装置100は、ドレイン領域140とソース領域115との間に電流を流す。これにより、装置100は、オン状態となる。
【0016】
ゲート領域120の電位が閾値電圧より低くなると、チャネルはもはや誘導されない。結果として、ドレイン領域140とソース領域115との間に印加される電位差は、これらの間を流れる電流を引き起こさない。これにより、装置はオフ状態となり、ボディ領域130およびドレイン領域140によって形成されるジャンクションがソースとドレインを横切って印加される電圧をサポートする。
【0017】
ドレイン領域135、140は、第1の部分140の上に位置する第2の部分135を含み、ドレイン領域135の第2の部分は、リンまたはヒ素がドープされたシリコンなどの低濃度n−ドープ(N−)半導体であり、ドレイン領域140の第2の領域は、リンがドープされたシリコンなどの高濃度n−ドープ(N+)半導体である。ドレイン領域135の低濃度n−ドープ(N−)第2の部分は、ボディ領域130およびドレイン領域135の第2の領域に延びる空乏領域をもたらし、パンチスルー効果が減少される。このため、ドレイン領域135の低濃度n−ドープ(N−)第2の部分は、クローズドセル型TMOSFBT200の降伏電圧を増加させるように作用する。
【0018】
クローズドセル型TMOSFET100のチャネル幅は、ソース領域115の幅の和の関数である。したがって、クローズドセル型TMSOFET100は、相対的に低チャネル抵抗(たとえば、抵抗Rds−onのドレイン−ソース間)−低チャネル抵抗により、クローズドセル型TMOSFET100で消費される電力が低減される。同様に、クローズドセル型TMOSFET120ゲート−ドレイン間のキャパシタンスは、ゲート領域120の底部とドレイン領域140との間の重畳領域の関数である。
【0019】
ある実施例では、封止層150は、BFSGなどの誘電体でありうるが、これに限定されない。ソース/ボディコンタクト110は、タンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタル、および/またはケイ化チタンなどの高融点金属で作製されうるが、これに限定されない。ソースヒューズリンク155は、銅、アルミニウム、ビスマス、インジウム、および/またはスズなどの低融点金属で作製されるが、これに限定されない。ソースインターコネクト160は、高融点金属、低融点金属またはこれらの組み合わせにより作製されうる。
【0020】
ある実施例では、ソースヒューズリンク153は、実質的に固体であってもよい。比較的に高電流があるセルのソースを流れると、対応するソースヒューズリンクに熱が集中する。この熱により、あるヒューズリンクの金属が溶け、周囲の封止層150が局所的に溶融することが引き起こされる。周囲の封止材が局所的に溶融することで、ソースヒューズリンクの低融点金属が流れ込むボイドが形成され、ソースヒューズリンクに破損が生じる。ソースヒューズリンクの破損により、ヒューズが「飛び」、セルを通る高電流パスが破損する。
【0021】
他の実施例では、各ソースヒューズリンク155は、図1に示すようなキャビティを含んでもよい。キャビティは、実質的にソースヒューズリンク155の長さを延長しうる、またはソースヒューズリンク155の長さの一部を調節しうる。あるセルのソースに比較的に高電流が流れると、熱がキャビティに集中する。
図2に示すように、熱によりあるヒューズリンク255が溶融すると、キャビティに流入し、ソースヒューズリンク255の破壊が生じる。ソースヒューズリンク255の破壊が進むと、ヒューズが「飛び」、セルを通る高電流パスが破壊される。ソースヒューズリンクの金属の溶融に加え、またはそれに代えて、高電流により、ソースヒューズリンク中の金属のエレクトロマイグレーシンが起きる。エレクトロマイグレーションは、それ単独、またはソースヒューズリンク金属の熱溶融とともに、ヒューズリンクを飛ばす。
【0022】
各ヒューズリンク255は、対応するセルが他のセルにダメージを与える前に、飛ぶように構成される。典型的なMOSFETセルでは、直流電流モード(DCモード)で約0.1mAおよびパルスモードで0.5mAが流れる。あるセルに不具合があり、ゲート−ソース間、ゲート−ドレイン間、またはソース−ドレイン間に高電流パス(たとえば、短絡)があると、あるセルにおける突入電流が急激に大きくなり、典型的には、10−100mAに達する。ヒューズリンクは、対応するセルがこの高電流レベルに到達する前に飛ぶように構築されており、装置の他のセルに対するダメージが避けられる。したがって、不具合のあるセルが使用不可となり、残りのセルは機能し続ける。このように、装置は、性能劣化がほとんどない状態、または性能劣化なしで自己修復する。
【0023】
ここで図3を参照するとし、本発明のある実施の形態に係る、ソースヒューズリンクの典型例が示されている。ソースヒューズリンク310は、高さL、内径dおよび外径Dを有する。ソースヒューズリンクは、x×yのソース/ボディコンタクト320の上に形成されうる。ある実施例では、ソース/ボディコンタクトは、x=y=2.5μmの寸法を有してよい。ある実施例では、ソースヒューズリンクはアルミニウムでありうる。アルミニウムは、以下のパラメータで特徴付けられる。密度(固体)2698kg/m3;密度(液体)2400kg/m3;融点933.5K;沸点2740K;融解エンタルピー10.67KJ/mole;蒸発エンタルピー293.72KJ/mole; 抵抗(固体)2.66E−08ΩM;熱容量(固体)24.35JK/mol;モル質量26.98g
【0024】
ソースヒューズリンクを有するFET装置の実施の形態例では、熱は周囲に失われず、熱容量は、室温と融点との間で一定であるとみなされる。ソースヒューズリンク300におけるボイドの体積空間は、実質的に、ソースヒューズリンク310のアルミニウムの体積と等しい。溶融エネルギーは、融解温度および融解エンタルピーを上げるのに必要な熱の合計であるとみなされる。実施の形態の装置における平行なセルの数は、約1,000,000セルでありうる。チップは、295Kの室温で動作するとみなされる。
【0025】
個々のセルのヒューズリンク領域の抵抗は、下記の式1で表されうる。
【数1】
アルミニウムのヒューズを加えたことによるチップ抵抗は、下記の式2で算出されうる。
【数2】
ここで、Nは平行なセルの数である。一つのセルのヒューズを溶融するのに必要なエネルギーは、下記の式3に従って計算されうる。
【数3】
ここで、AWは原子質量、dは密度、Cpはモル熱容量、ΔHfusionは、融解エンタルピーである。したがって、あるセルのソースヒューズリンクを溶融するのに必要な時間は、下記の式4に従って計算されうる。
【数4】
【0026】
ここで、図4を参照すると、本発明の実施の形態に係るチップ抵抗のグラフの典型例が示されている。このグラフは、異なる断面領域を有するソースヒューズリンクについて、長さに対するチップ抵抗への寄与をソースヒューズリンクがない装置と比較する。最初のプロットに表示されているように、ソースヒューズリンクがないクローズドセル型TMOSFETのチップ抵抗は、実質的に一定である。第2のプロットは、内径0.35μmおよび外径0.5μmを有するソースヒューズリンクのチップ抵抗への寄与を示す。第3のプロットは、内径0.56および外径0.8μmを有するソースヒューズリンクのチップ抵抗への寄与を示す。図示されているように、ソースヒューズリンクの断面領域が増加すると、チップ抵抗への寄与は減少する。さらに、ヒューズの長さが増加すると、チップ抵抗は増加する。しかし、ソースヒューズリンクの典型例では、チップ抵抗への寄与は、約0.1μΩから1μΩの範囲である。
【0027】
ここで、図5を参照すると、本発明の実施の形態に係るソースヒューズリンクを溶融するのに必要な典型的な時間のグラフが示されている。このグラフは、1.0mAの一定電流下でのヒューズについて、ソースヒューズリンクの断面領域に対してヒューズを溶融する時間を比較する。図示されているように、ヒューズの断面領域が増加するにともなって、ヒューズを溶融する時間が増加する。
【0028】
ここで、図6A−6Dを参照すると、本発明の実施の形態に係るクローズドセル型トレンチ金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(IMOSFET)の製造方法が示されている。本発明のある実施の形態によるクローズドセル型TMOSFETの製造方法が図7A−7Mに示されている。図6Aおよび図7Aに示されているように、プロセスは、基板702上での洗浄、堆積、ドーピング、エッチングなどの様々な初期プロセスを有する602で始まる。半導体基板702は、リン(N+)が高濃度にドープされたシリコンでありうる。604で、半導体層704が基板702の上にエピタキシャル堆積される。ある実施例では、半導体層704は、ヒ素またはボロンがドープされたシリコンでありうる。エピタキシャル堆積されたシリコン704は、反応チャンバーに所望の不純物を導入することでドープされる。606で、フォトレジストが堆積され、周知のリソグラフィプロセスによってパターン化され、ゲートトレンチマスク706が形成される。
【0029】
ここで、図7Bを参照すると、608で、エピタキシャル堆積された半導体層704の露出部は、周知の異方性エッチング法によりエッチングされる。ある実施例では、パターン化されたレジスト層706によって露出するエピタキシャル堆積された半導体層とイオンエッチャントが反応する。複数のトレンチ708は、トレンチの第1のセットが実質的に互いに平行となり、トレンチの第2のセット(図示せず)がトレンチの第1のセットに対して実質的に垂直から平行になるように形成される。
【0030】
610で、ゲートトレンチマスク706は、適当なレジスト剥離剤またはレジスト灰化処理を用いて除去される。ここで、図7Cを参照すると、612で、誘電体712が複数のトレンチ708に形成される。ある実施例では、誘電体712は、シリコンの表面を酸化してシリコン酸化層を形成することにより形成される。トレンチ中に得られる誘電体は、ゲート絶縁体領域の第1の部分を形成する。
【0031】
ここで、図7Dを参照すると、614で、ポリシリコン層714がトレンチの第1のおよび第2のセットに堆積され、ゲート領域が形成される。ある実施例では、ポリシリコン層714は、シラン(SiH4)の堆積などの方法によって、トレンチに堆積される。ポリシリコンは、リンまたはヒ素などのn−型不純物でドープされる。ポリシリコン714は、堆積プロセスの菅に不純物を導入することによりドープされてよい。616で、エッチバックプロセスが実施され、ウエハ表面の過剰なポリシリコンが除去される。ある実施例では、過剰なポリシリコンは、化学的機械的研磨(CMP)プロセスにより除去される。
【0032】
ここで、図7Eを参照すると、618で、第2のフォトレジストが堆積され、ボディ領域用マスクを形成するようにパターン化される。ボディ領域用マスクは、ゲート領域の内側領域によって定義される複数のセルに対応する。620で、エピタキシャル堆積された半導体層の露出部分が複数のセル中のボディ領域704のドーピングを調節するようにドープされる。ある実施例では、ドーピングプロセスにより、ボロン、ヒ素などのp−型不純物がエピタキシャル堆積された半導体層704に注入される。高温熱サイクルがボディ領域にドーピングを促進するために用いられる。622で、ボディ領域用マスクが除去される。
【0033】
ここで、図7fを参照すると、624で、第3のフォトレジストが堆積され、ソース領域用マスクを形成するようにパターン化される。ソース領域用マスクは、ゲート酸化領域に近接する各セル中のソース領域を定義する。626で、ソース領域用マスク724によって露出したままで残された第1の半導体層の部分は、ソース領域726を形成するようにドーピングされる。ある実施例では、ドーピングプロセスは、リンなどのn−型不純物をゲート酸化膜領域712に近接する複数のセルに高濃度に注入することを含む。高温熱サイクルがソース領域にドーピングを促進するために用いられる。62で、ソース領域用マスクが除去される。
【0034】
ここで、図7Gを参照すると、630で、誘電体層730がウエハ上に堆積される。ある実施例では、誘電体層730は、化学気相堆積(CVD)システム中で、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)の分解により堆積される。632で、第4のフォトレジスト層が堆積され、各セルの上にソース/ボディコンタクト用マスク732を定義するようにパターン化される。ここで、図7Hを参照すると、634で、ソース/ボディコンタクト用マスク732によって露出したまま残された誘電体層730の部分がゲート絶縁体層734を形成するようにエッチングされる。636で、ソース/ボディコンタクト用マスクが除去される。ここで、図7Iを参照すると、634で、ソース/ボディ金属層738がウエハの表面上に堆積される。ある実施例では、ソース/ボディ金属層738は、スパッタ法などの周知の方法で堆積される。ソース/ボディ金属層738は、タンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタル、ケイ化チタンなどであってよい。このような金属は、銅、アルミニウム、ビスマス、インジウムおよびスズに比べて相対的に高融点であるという特徴がある。ソース/ボディ金属層738は、パターン化された誘電体734によって露出したまま残されたボディ720およびソース領域726とのコンタクトを形成する。ソース/ボディ金属層73は、パターン化された誘電体734によってゲート領域714から絶縁されている。640で、第5のフォトレジストが堆積され、ソースコンタクト用マスクを形成するようにパターン化される。ソースコンタクト用マスクは、各セルにおいてソースコンタクト領域を定義する。ここで、図7Jを参照すると、次に、642で、ソース/ボディ金属層が選択的エッチング法を用いてパターン化され、ソース/ボディコンタクト742が形成される。
ここで、図7Kを参照すると、644で、第2の誘電体層744がウエハの上に堆積される。ある実施例では、第2の誘電体層744は、スピン−オン−グラス(BPSG)であってもよい。646で、第6のフォトレジスト層746が堆積され、ソースヒューズリンク用マスク746を形成するようにパターン化される。646で、ソースヒューズリンク用マスク746で露出したまま残された第2の誘電体層744の部分が複数のトレンチ748を定義するようにエッチングされる。各トレンチ748は、第2の誘電体層744を通って、対応するソース/ボディコンタクト742に延びる。650で、ソースヒューズリンク用マスクが除去される。
ここで、図7Lを参照すると、652で、ソースヒューズリンク金属層7S2がウエハの表面上に堆積される。ある実施例では、ソースヒューズリンク金属層752は、化学気相堆積(CVD)などの周知の方法で堆積される。ソースヒューズリンク金属層752は、ソースヒューズリンクトレンチ748およびソース/ボディコンタクト742の露出部分の側壁上の金属膜を形成する。ソース/ボディ金属層は、銅、アルミニウム、ビスマス、インジウム、スズなどであってよい。このような金属は、タンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタルまたはケイ化チタンに比べて相対的に低融点であるという特徴がある。ここで、図7Mを参照すると、654で、ソースインターコネクトがウエハの表面上に堆積される。ソースヒューズリンクトレンチに近接するソースコンタクト用金属742、ソースヒューズリンク用金属752およびソースインターコネクト用金属754は、キャビティ755を有するソースヒューズリンクを形成する。他の実施の形態では、ソースヒューズリンクトレンチはより大きなアスペクト比を有してよい。ソースヒューズリンクトレンチは、スパッタ法などのプロセスを用いて金属で充填される。フォトレジスト層が堆積され、ソースヒューズリンクトレンチ中に堆積された金属内にソースヒューズリンクキャビティを形成するようにパターン化される。選択的エッチングプロセスが、ソースヒューズリンクトレンチ748中の金属の露出部分を除去するために用いられる。次に、ソースインターコネクト金属層がウエハの表面上に堆積される。
656で、ソースインターコネクト金属層754が、ソースヒューズリンクによってソースコンタクトに電気的に接続されたソースコンタクトを形成するようにパターン化される。658で、製造は、他の様々なプロセスに続く。様々なプロセスは、典型的に、エッチング、堆積、ドーピング、洗浄、アニール、パッシベーション、クリービングを含む。
【0035】
ここで図8を参照すると、本発明の実施の形態に係る、典型的な平面型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)装置が示されている。平面型MOSFET装置800は、複数のソース/ボディコンタクト805、複数のソース領域8lO、ゲート領域815、ゲート絶縁体領域830、複数のボディ領域825、ドレイン領域830、835およびドレインインターコネクト840を含む。また、平面型MOSFET装置800は、封止層845、複数のソースヒューズリンク850、ソースインターコネクト855を含む。ボディ領域825、ソース領域810、ゲート領域815およびゲート絶縁体領域820は、ドレイン領域830、835の上に位置している。ボディ領域825は、複数の多角形領域として配置されている。ある実施例では、ボディ領域825は、六角形の領域である。ドレイン領域830、835は、各多角形のボディ領域825の間で上方に延びている。各ボディ領域825の部分がドレイン領域830、835から対応するソース領域810を分離するように、ソース領域810は、各ボディ領域825の周辺近傍のボディ領域825中に位置している。このため、ソース領域810は、ボディ領域825中に位置する多角形リングである。近接するソース810の間の距離が装置800全体にわたって比較的一定になるように、ボディ領域825およびソース領域810の多角形形状が調節される。
【0036】
ゲート領域815は、ボディ領域825の間を上方に延びるドレイン領域830、835の近傍、ソース領域805とドレイン領域830、835との間のボディ領域825の部分の近傍、およびソース領域810の部分の近傍に位置している。ゲート絶縁体領域820がゲート領域815を囲むことにより、ゲート領域815がボディ領域825、ソース領域810およびドレイン領域830、835から分離されている。ドレイン領域830、835は、通常、ボディ領域825に近接したドリフト領域として参照される第1のドレイン領域830およびドリフト領域によってボディ領域825から分離されたドレイン領域として参照される第2のドレイン部分835を含んでよい。
【0037】
ソース/ボディコンタクト805は、それぞれ、ボディ領域825およびソース領域810の各部に接続されている。これにより、ソース/ボディコンタクト805は、ソース領域810を各セルのボディ領域825に接続する。封止層845は、ソース/ボディコンタクト805とソースインターコネクト855との間に位置する。ソースヒューズリンク850は、封止層845を通り、ソース/ボディコンタクト805とソースインターコネクト855の間に延在する。ソースヒューズリンク850は、各セルの上部のソース/ボディコンタクト805から垂直に延びており、装置800の横方向の表面領域を増やさずに済む。
【0038】
ゲート領域815の電位が装置800の閾値電圧より高く増加すると、ソース領域810とドレイン領域830、835との間のボディ領域825に伝導チャネルが導入される。装置800は、ドレイン領域830、835とソース領域810との間に電流を流す。これにより、装置800はオン状態とる。ゲート領域815の電位が、閾値電圧より低くなると、もはや伝導チャネルは導入されない。この結果、ドレイン領域830、835とソース領域810との間に印加される電圧により、これらの間を流れる電流を引き起こさない。これにより、装置はオフ状態となり、ボディ領域825およびドレイン領域830、835によって形成されるジャンクションがソースおよびドレインを横切って印加される電圧をサポートする。
【0039】
各ソースヒューズリンク850は、故障モードレベルの電流によって飛ぶように構成されている。これにより、不具合のあるセルが使用不可能となり、残りのセルが機能し続ける。このように、装置800は、性能劣化がほとんどない状態、または性能劣化なしで自己修復する。ある実施例では、ソースヒューズリンク850は、実質的に固体であってもよい。他の実施例では、ソースヒューズリンク850は、それぞれ、少なくとも各ソースヒューズリンクの長さに延びるキャビティを含んでもよい。
【0040】
ここで図9を参照すると、本発明のある実施の形態に係る典型的な縦型ジャンクション電界効果トランジスタ(JFET)装置が示されている。縦型JFET装置900は、複数のJFETセル905、910、915を含み、各セルは、対応するソースコンタクト920を含む。また、JFET装置900は、ソースインターコネクトおよび複数のヒューズリンク925を含む。各ソースヒューズリンク925は、ああるソースコンタクト920をソースインターコネクト(図示せず)に接続する。ソースヒューズリンク925は、不具合モードレベルの電流によって飛ぶように調節される。
【0041】
本発明の実施の形態は、ゲート−ソース間、ゲート−ドレイン間、および/または、ソース−ドレイン間の短絡により使用不可能となった1以上のセルに使用されうる。ヒューズリンクは、平面型および縦型FET装置の両方に構築されうる。ヒューズリンクは、シリコン領域を増やすことなく縦型に構築されうる。これにより、実施の形態は、電界効果トランジスタ(FET)装置の自己修復を実施するという利点を有する。
【0042】
本発明の特定の実施の形態の上記記述は、説明と解説を目的として提示されている。これらは、網羅的であることや、本発明を開示された形態のみに限定する意図はなく、本発明に照らして多くの変更および変形が可能であることが明らかである。実施の形態は、本発明の本質およびその実際の適用を最も良く説明するために選択および記載され、これにより、当業者が本発明および意図された特定の使用に適したような様々な変更が加えられた様々な実施の形態を十分に利用できるようになる。本発明の範囲は、係属中の請求項およびその同等物によって規定される。
(コンセプト)
短くまとめると、本明細書には、少なくとも以下のような広いコンセプトが開示されている。
コンセプト1:電界効果トランジスタ装置は、各セルが対応するソースコンタクト、ソースインターコネクト、および複数のソースヒューズリンクを含む、複数の電界効果トランジスタセルを含み、
所定のソースヒューズリンクがそれぞれ所定のソースコンタクトをソースインターコネクトに接続する。
コンセプト2:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、各ソースヒューズリンクがキャビティを含む。
コンセプト3:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、不具合がある電界効果トランジスタセルで高電流が発生した際に、対応するソースヒューズリンクが飛ぶ。
コンセプト4:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、特定の電界効果トランジスタセルにソース−ドレイン間の短絡があるとき、ソースヒューズリンクにより対応する電界効果トランジスタセルが使用不可になる。
コンセプト5:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、特定の電界効果トランジスタセルにゲート−ソース間の短絡があるとき、ソースヒューズリンクにより対応する電界効果トランジスタセルが使用不可になる。
コンセプト6:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、複数のソースコンタクトが相対的に高融点を有する金属を含み、複数のソースヒューズリンクが相対的に低融点を有する金属を含む。
コンセプト7:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、複数の電界効果トランジスタセルが約500〜50億個の電界効果トランジスタセルを含む。
コンセプト8:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、電界効果トランジスタセルが平面型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタセルを含む。
コンセプト9:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、電界効果トランジスタセルが縦型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタセルを含む。
コンセプト10:コンセプト1の電界効果トランジスタ装置において、ソースコンタクト、ソースヒューズリンクおよびソースインターコネクトソースインターコネクトが電界効果トランジスタ装置の作製表面に対して直交する線に配置されている。
コンセプト11.ドレイン領域と、
ゲート領域の第1の部分が第1の実質的に平行な複数の細長い構造として形成され、ゲート領域の第2の部分が第1の実質的に平行な複数の細長い構造に直交するの第2の実質的に平行な複数の細長い構造として形成され、前記ドレイン領域の上に位置するゲート領域と、
第1のの実質的に平行な複数の細長い構造と第2の実質的に平行な複数の細長い構造の間のゲート領域の周辺近傍に位置する複数のソース領域と、
ドレイン領域と複数のソース領域との間、および第1のの実質的に平行な複数の細長い構造と第2の実質的に平行な複数の細長い構造の間に位置する複数のボディ領域と、
ゲート領域と複数のソース領域との間、ゲート領域と複数のボディ領域との間、およびゲート領域とドレイン領域との間に位置するゲート絶縁体領域と、
各ソースコンタクトが対応するソース領域およびボディ領域に接続された複数のソースコンタクトと、
ソースインターコネクトと、
複数のセルとソースインターコネクトとの間に位置する誘電体層と、
各ソースヒューズリンクが所定のソースコンタクトをソースインターコネクトに接続する複数のソースヒューズリンクと、
を含む集積回路。
コンセプト12:コンセプト11の集積回路において、各ソースヒューズリンクが熱を集中させるように構成されたキャビティを含む。
コンセプト13:コンセプト11の集積回路において、各ソースヒューズリンクが対応するソースコンタクトからソースインターコネクトに実質的に延びるキャビティを有する金属を含む。
コンセプト14:コンセプト11の集積回路において、
各ソースヒューズリンクがソースヒューズリンクの実質的に中央にあるキャビティを有する金属を含む。
コンセプト15:コンセプト11の集積回路において、各ソースヒューズリンクが金属を含み、不具合モードレベルの電流によって飛ぶように調節されている。
コンセプト16:各セルがソース領域を含む複数の電界効果トランジスタセルを形成し、各所定のソースコンタクトが対応するソース領域に接続された複数のソースコンタクトを形成し、ソースインターコネクトを形成し、ソースヒューズリンクが対応するソースコンタクトとソースインターコネクトとの間に接続された各複数のソースヒューズリンクを形成することを含む電界効果トランジスタ装置の製造方法。
コンセプト17:コンセプト16の方法において、複数のソースヒューズリンクが銅、アルミニウム、ビスマス、インジウムおよびスズからなる群より選ばれる1以上の金属を含む
コンセプト18:コンセプト17の方法において、複数のソースコンタクトがタンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタルおよびケイ化チタンからなる群より選ばれる1以上の金属を含む。
コンセプト19:コンセプト17の方法において、各ソースヒューズリンクがキャビティを含む。
コンセプト20:コンセプト16の方法において、複数のソースコンタクトがタンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタルおよびケイ化チタンからなる群から選ばれる1以上の金属を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各セルが対応するソースコンタクト、ソースインターコネクト、および複数のソースヒューズリンクを含む、複数の電界効果トランジスタセルを含み、
所定のソースヒューズリンクがそれぞれ所定のソースコンタクトをソースインターコネクトに接続する電界効果トランジスタ装置。
【請求項2】
各ソースヒューズリンクがキャビティを含む請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項3】
不具合がある電界効果トランジスタセルで高電流が発生した際に、対応するソースヒューズリンクが飛ぶ、請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項4】
特定の電界効果トランジスタセルにソース−ドレイン間の短絡があるとき、ソースヒューズリンクにより対応する電界効果トランジスタセルが使用不可になる請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項5】
特定の電界効果トランジスタセルにゲート−ソース間の短絡があるとき、ソースヒューズリンクにより対応する電界効果トランジスタセルが使用不可になる請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項6】
複数のソースコンタクトが相対的に高融点を有する金属を含み、複数のソースヒューズリンクが相対的に低融点を有する金属を含む請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項7】
複数の電界効果トランジスタセルが約500〜50億個の電界効果トランジスタセルを含む請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項8】
電界効果トランジスタセルが平面型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタセルを含む請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項9】
電界効果トランジスタセルが縦型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタセルを含む請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項10】
ソースコンタクト、ソースヒューズリンクおよびソースインターコネクトソースインターコネクトが電界効果トランジスタ装置の作製表面に対して直交する線に配置されている、請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項11】
ドレイン領域と、
ゲート領域の第1の部分が第1の実質的に平行な複数の細長い構造として形成され、ゲート領域の第2の部分が第1の実質的に平行な複数の細長い構造に直交するの第2の実質的に平行な複数の細長い構造として形成され、前記ドレイン領域の上に位置するゲート領域と、
第1のの実質的に平行な複数の細長い構造と第2の実質的に平行な複数の細長い構造の間のゲート領域の周辺近傍に位置する複数のソース領域と、
ドレイン領域と複数のソース領域との間、および第1のの実質的に平行な複数の細長い構造と第2の実質的に平行な複数の細長い構造の間に位置する複数のボディ領域と、
ゲート領域と複数のソース領域との間、ゲート領域と複数のボディ領域との間、およびゲート領域とドレイン領域との間に位置するゲート絶縁体領域と、
各ソースコンタクトが対応するソース領域およびボディ領域に接続された複数のソースコンタクトと、
ソースインターコネクトと、
複数のセルとソースインターコネクトとの間に位置する誘電体層と、
各ソースヒューズリンクが所定のソースコンタクトをソースインターコネクトに接続する複数のソースヒューズリンクと、
を含む集積回路。
【請求項12】
各ソースヒューズリンクが熱を集中させるように構成されたキャビティを含む、請求項11に記載の集積回路。
【請求項13】
各ソースヒューズリンクが対応するソースコンタクトからソースインターコネクトに実質的に延びるキャビティを有する金属を含む、請求項11に記載の集積回路。
【請求項14】
各ソースヒューズリンクがソースヒューズリンクの実質的に中央にあるキャビティを有する金属を含む、請求項11に記載の集積回路。
【請求項15】
各ソースヒューズリンクが金属を含み、不具合モードレベルの電流によって飛ぶように調節されている、請求項11に記載の集積回路。
【請求項16】
各セルがソース領域を含む複数の電界効果トランジスタセルを形成し、各所定のソースコンタクトが対応するソース領域に接続された複数のソースコンタクトを形成し、ソースインターコネクトを形成し、ソースヒューズリンクが対応するソースコンタクトとソースインターコネクトとの間に接続された各複数のソースヒューズリンクを形成することを含む電界効果トランジスタ装置の製造方法。
【請求項17】
複数のソースヒューズリンクが銅、アルミニウム、ビスマス、インジウムおよびスズからなる群より選ばれる1以上の金属を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
複数のソースコンタクトがタンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタルおよびケイ化チタンからなる群より選ばれる1以上の金属を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
各ソースヒューズリンクがキャビティを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
複数のソースコンタクトがタンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタルおよびケイ化チタンからなる群から選ばれる1以上の金属を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項1】
各セルが対応するソースコンタクト、ソースインターコネクト、および複数のソースヒューズリンクを含む、複数の電界効果トランジスタセルを含み、
所定のソースヒューズリンクがそれぞれ所定のソースコンタクトをソースインターコネクトに接続する電界効果トランジスタ装置。
【請求項2】
各ソースヒューズリンクがキャビティを含む請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項3】
不具合がある電界効果トランジスタセルで高電流が発生した際に、対応するソースヒューズリンクが飛ぶ、請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項4】
特定の電界効果トランジスタセルにソース−ドレイン間の短絡があるとき、ソースヒューズリンクにより対応する電界効果トランジスタセルが使用不可になる請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項5】
特定の電界効果トランジスタセルにゲート−ソース間の短絡があるとき、ソースヒューズリンクにより対応する電界効果トランジスタセルが使用不可になる請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項6】
複数のソースコンタクトが相対的に高融点を有する金属を含み、複数のソースヒューズリンクが相対的に低融点を有する金属を含む請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項7】
複数の電界効果トランジスタセルが約500〜50億個の電界効果トランジスタセルを含む請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項8】
電界効果トランジスタセルが平面型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタセルを含む請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項9】
電界効果トランジスタセルが縦型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタセルを含む請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項10】
ソースコンタクト、ソースヒューズリンクおよびソースインターコネクトソースインターコネクトが電界効果トランジスタ装置の作製表面に対して直交する線に配置されている、請求項1に記載の電界効果トランジスタ装置。
【請求項11】
ドレイン領域と、
ゲート領域の第1の部分が第1の実質的に平行な複数の細長い構造として形成され、ゲート領域の第2の部分が第1の実質的に平行な複数の細長い構造に直交するの第2の実質的に平行な複数の細長い構造として形成され、前記ドレイン領域の上に位置するゲート領域と、
第1のの実質的に平行な複数の細長い構造と第2の実質的に平行な複数の細長い構造の間のゲート領域の周辺近傍に位置する複数のソース領域と、
ドレイン領域と複数のソース領域との間、および第1のの実質的に平行な複数の細長い構造と第2の実質的に平行な複数の細長い構造の間に位置する複数のボディ領域と、
ゲート領域と複数のソース領域との間、ゲート領域と複数のボディ領域との間、およびゲート領域とドレイン領域との間に位置するゲート絶縁体領域と、
各ソースコンタクトが対応するソース領域およびボディ領域に接続された複数のソースコンタクトと、
ソースインターコネクトと、
複数のセルとソースインターコネクトとの間に位置する誘電体層と、
各ソースヒューズリンクが所定のソースコンタクトをソースインターコネクトに接続する複数のソースヒューズリンクと、
を含む集積回路。
【請求項12】
各ソースヒューズリンクが熱を集中させるように構成されたキャビティを含む、請求項11に記載の集積回路。
【請求項13】
各ソースヒューズリンクが対応するソースコンタクトからソースインターコネクトに実質的に延びるキャビティを有する金属を含む、請求項11に記載の集積回路。
【請求項14】
各ソースヒューズリンクがソースヒューズリンクの実質的に中央にあるキャビティを有する金属を含む、請求項11に記載の集積回路。
【請求項15】
各ソースヒューズリンクが金属を含み、不具合モードレベルの電流によって飛ぶように調節されている、請求項11に記載の集積回路。
【請求項16】
各セルがソース領域を含む複数の電界効果トランジスタセルを形成し、各所定のソースコンタクトが対応するソース領域に接続された複数のソースコンタクトを形成し、ソースインターコネクトを形成し、ソースヒューズリンクが対応するソースコンタクトとソースインターコネクトとの間に接続された各複数のソースヒューズリンクを形成することを含む電界効果トランジスタ装置の製造方法。
【請求項17】
複数のソースヒューズリンクが銅、アルミニウム、ビスマス、インジウムおよびスズからなる群より選ばれる1以上の金属を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
複数のソースコンタクトがタンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタルおよびケイ化チタンからなる群より選ばれる1以上の金属を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
各ソースヒューズリンクがキャビティを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
複数のソースコンタクトがタンタル、チタニウム、タングステン、窒化チタン、窒化タンタルおよびケイ化チタンからなる群から選ばれる1以上の金属を含む、請求項16に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図7H】
【図7I】
【図7J】
【図7K】
【図7L】
【図7M】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図7H】
【図7I】
【図7J】
【図7K】
【図7L】
【図7M】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2011−512043(P2011−512043A)
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−546921(P2010−546921)
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/034065
【国際公開番号】WO2009/102963
【国際公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【出願人】(506173145)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/034065
【国際公開番号】WO2009/102963
【国際公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【出願人】(506173145)
【Fターム(参考)】
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