説明

電話番号入力支援装置、及び地図表示装置

【課題】使用者による電話番号入力の操作等を簡略化することによって、使用者による
電話番号入力の支援等を行うことのできる電話番号入力支援装置を提供すること。
【解決手段】入力手段から入力される電話番号の入力支援を行うための電話番号入力支
援装置において、エリアと市外局番とを対応づけて記憶する市外局番記憶手段と、所定の
エリアE、又は所定のエリアE以外を選択する選択手段と、選択された所定のエリアEに
対応する市外局番を、市外局番記憶手段から読み出す市外局番読出手段と、読み出された
市外局番を入力された電話番号に付加する市外局番付加手段とを装備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電話番号入力支援装置、及び地図表示装置に関し、より詳細には、電話番号入
力の操作等を支援するための電話番号入力支援装置、及び電話番号に対応する地図を表示
させるための地図表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置においては、地図データに基づいて、表示装置の画面上に地図が表
示され、その地図上に使用者により設定された目的地、該目的地へ至る誘導経路、自己の
現在位置を示した自己位置マーク、及びそれまでの自己の移動軌跡等が重ねて表示される
ようになっている。これにより、前記使用者は前記画面上に表示されている地図を逐次参
照することで、進路情報を得ることができ、その進路情報に従うことで前記目的地に到達
することができるようになっている。
【0003】
該目的地を設定する方法としては、住所入力や名称入力、電話番号入力による方法など
が挙げられる。例えば、目的地設定画面上で前記使用者により電話番号入力が選択される
と、電話番号入力画面が表示され、該電話番号入力画面上で前記使用者により市外局番を
含めた10桁の番号(例えば、市外局番06−市内局番6×××−加入者番号5×××)
が入力されると、その番号に対応する地点(例えば、施設)が前記目的地として設定され
るようになっている。
【0004】
しかしながら、従来の電話番号入力による前記目的地の設定では、前記使用者は市外局
番を含めた10桁の番号を入力しなければならず、例えば、前記目的地として設定しよう
とする施設の電話番号の市外局番が分からなければ、電話番号入力によって前記目的地を
設定することはできない。また、市外局番、市内局番、及び加入者番号を全て入力するこ
とは非常に手間であり、また入力間違いも生じやすい。
【0005】
市外局番の入力を必要としない電話番号入力を実現するものとして、例えば、下記の特
許文献1、2に、現在位置情報に基づいて、現在位置に対応する市外局番を得るようにし
て、前記使用者が市外局番を入力しなくても良いようにし、前記使用者が市内局番以降(
すなわち、市内局番と加入者番号)についてのみ入力すれば良いようにしたものが開示さ
れている。
しかしながら、現在位置と異なる別の地域に存在する施設が前記目的地として設定され
ることが比較的多く、上記したような現在位置に対応する市外局番を得る方法だけでは、
目的地設定にあまり向いているとは言えない。
【0006】
ところで、(移動体通信網ではなく)固定電話網に属している一般加入電話から、同じ
市内の別の一般加入電話へ電話を掛ける場合、使用者は市外局番については入力しなくて
も良く、市内局番以降についてのみ入力すれば良いようになっている。
しかしながら、移動体通信網に属している携帯電話などの移動体通信機から、一般加入
電話へ電話を掛ける場合には、相手先が前記使用者と同じ市内にいたとしても、市外局番
、市内局番、及び加入者番号の全てを入力しなくてはならない。これは、非常に手間であ
り、また入力間違いも生じやすい。
【0007】
また、ある施設へ電話を掛ける場合、前記施設がどの辺りに存在するのかが分かれば非
常に便利である。例えば、行ったことのない飲食店へ、電話を掛けて予約を入れようとす
る場合、前記飲食店を含むその周辺を示した地図が表示されれば非常に便利である。しか
しながら、電話の相手先となる施設の場所を示した地図を表示するといったものはこれま
でになかった。
【特許文献1】特開平7−49995号公報
【特許文献2】特開2002−186035号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段及びその効果】
【0008】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、使用者による電話番号入力の操作等を
簡略化することや、電話を掛ける相手先の場所を前記使用者へ紹介することによって、前
記使用者による電話番号入力の支援等を行うことのできる電話番号入力支援装置、及び地
図を表示することによって、前記使用者による電話番号入力の支援等を行うことのできる
地図表示装置を提供することを目的としている。
【0009】
上記目的を達成するために本発明に係る電話番号入力支援装置(1)は、入力手段から
入力される電話番号の入力支援を行うための電話番号入力支援装置において、エリアと市
外局番とを対応付けて記憶する市外局番記憶手段と、所定のエリア、又は該所定のエリア
以外を選択する選択手段と、該選択手段により選択された前記所定のエリアに対応する市
外局番を、前記市外局番記憶手段から読み出す市外局番読出手段と、該市外局番読出手段
により読み出された市外局番を、前記入力手段から入力された電話番号に付加する市外局
番付加手段とを備えていることを特徴としている。
【0010】
上記電話番号入力支援装置(1)によれば、使用者により入力された市内局番以降の電
話番号に、前記所定のエリア(例えば、現在位置を含む市内)に対応する市外局番が付加
される。これにより、前記所定のエリアに属する施設の電話番号を入力する場合、前記使
用者は市内局番以降についてのみ入力すれば良く、市外局番を入力しなくても良いように
することができる。
【0011】
また、前記使用者により入力された市内局番以降の電話番号に付加されるのは、前記所
定のエリアに対応する市外局番だけである。あたり前の話であるが、エリアが特定されな
ければ、付加すべき市外局番を特定することはできない。そのため、前記使用者により、
前記所定のエリア(例えば、市内)と前記所定のエリア以外(例えば、市外)との選択肢
の中から、前記所定のエリア以外が選択された場合は、前記使用者により入力された市内
局番以降の電話番号に市外局番が付加されることはない。
【0012】
換言すれば、前記使用者は前記所定のエリアと前記所定のエリア以外との選択肢の中か
ら、前記所定のエリア以外を選択すれば、(市外局番は自動的には付加されないので)市
外局番から電話番号を入力することができる。従って、前記使用者は、前記所定のエリア
に属する施設の電話番号だけでなく、前記所定のエリア以外に属する施設の電話番号につ
いても入力することができる。また、「市内/市外」の選択肢の中からの選択といった手
間にならない単純な操作だけで、市外局番を付加させたり、又は付加させないようにする
ことができる。
【0013】
また、前記所定のエリアの名称、及び前記所定のエリアに対応する市外局番のうちの少
なくとも一方を前記使用者へ紹介するようにすれば、該使用者の選択間違いを少なくする
ことができる。例えば、「市内/市外」といった選択肢ではなく、「大阪市内/市外」、
「06/それ以外」、「大阪市内06/市外」といった選択肢を前記使用者へ紹介するよ
うにする。
【0014】
また、本発明に係る電話番号入力支援装置(2)は、上記電話番号入力支援装置(1)
において、前記所定のエリアが、現在位置を含むエリア、又は前記使用者の活動拠点を含
むエリアであることを特徴としている。
【0015】
上記電話番号入力支援装置(2)によれば、前記所定のエリアが、現在位置を含むエリ
ア、又は前記使用者の活動拠点(例えば、自宅、勤務地、学校など)を含むエリアである
ので、現在位置と同じ市内に属する施設、又は自宅や勤務地、学校などの活動拠点と同じ
市内に属する施設など、比較的入力する機会の多いことが想定される施設の電話番号を入
力する場合は、市内局番以降の入力で良いようにすることができる。
【0016】
また、本発明に係る電話番号入力支援装置(3)は、上記電話番号入力支援装置(1)
又は(2)において、前記入力手段から入力された電話番号を表示領域へ表示する電話番
号表示手段と、前記市外局番読出手段により読み出された前記所定のエリアに対応する市
外局番を、予め前記表示領域へ表示しておく市外局番表示手段とを備えていることを特徴
としている。
【0017】
上記電話番号入力支援装置(3)によれば、前記所定のエリアに対応する市外局番が前
記表示領域に予め表示されるので、当該市外局番をあたかも前記使用者が入力したような
状態とすることができる。これにより、市内局番以降の電話番号に付加される市外局番の
番号を前記使用者がしっかりと認識することができる。
【0018】
また、本発明に係る電話番号入力支援装置(4)は、上記電話番号入力支援装置(3)
において、前記入力手段から最初に入力された番号が0であるか否かを判断する番号判断
手段と、該番号判断手段により、前記入力手段から最初に入力された番号が0以外である
と判断された場合、前記入力手段から入力された番号を、市内局番以降の電話番号として
採用する第1の採用手段と、前記番号判断手段により、前記入力手段から最初に入力され
た番号が0であると判断された場合、前記入力手段から入力された番号を、市外局番を含
んだ電話番号として採用する第2の採用手段とを備えていることを特徴としている。
【0019】
市外局番は「0」から始まるのに対し、市内局番は「0」以外から始まるので、前記所
定のエリアに対応する市外局番が前記表示領域に表示され、当該市外局番があたかも前記
使用者から入力されたような状態から、前記使用者によりそれに続けて市内局番が入力さ
れる場合、最初に入力される番号は「0」以外となる。
【0020】
上記電話番号入力支援装置(4)によれば、前記所定のエリアに対応する市外局番が前
記表示領域に表示され、当該市外局番があたかも前記使用者から入力されたような状態か
ら、最初に番号「0」以外が入力された場合、前記使用者により当該市外局番に続けて市
内局番の入力が開始された(すなわち、前記所定のエリアと該所定のエリア以外との選択
肢の中から、前記使用者により前記所定のエリアが選択された)と判断され、前記使用者
の入力操作により入力された市内局番以降の電話番号に当該市外局番が付加される。これ
により、「市内/市外」といった選択肢の中からの「市内」の選択を、市内局番の番号入
力で行うことができる。
【0021】
一方、最初に番号「0」が入力された場合、前記使用者により当該市外局番とは別の市
外局番の入力が開始された(すなわち、前記所定のエリアと該所定のエリア以外との選択
肢の中から、前記使用者により前記所定のエリア以外が選択された)と判断される。これ
により、「市内/市外」といった選択肢の中からの「市外」の選択を、市外局番からの番
号入力で行うことができる。これにより、前記使用者の入力作業を軽減することができる

【0022】
また、本発明に係る電話番号入力支援装置(5)は、使用者による電話番号入力の支援
等を行うための電話番号入力支援装置において、入力手段から入力された電話番号のダイ
ヤルアップを行うダイヤルアップ手段と、該ダイヤルアップ手段によりダイヤルアップさ
れる電話番号に対応する地点を含む地図データを地図データ記憶手段から読み出し、前記
地点を含む地図を表示する地図表示手段とを備えていることを特徴としている。
【0023】
上記電話番号入力支援装置(5)によれば、ダイヤルアップされる電話番号に対応する
地点を含む地図が表示されるので、前記使用者は電話の相手先となる地点を把握すること
ができる。これは、例えば、行ったことのない飲食店へ、電話を掛けて予約を入れようと
する場合、前記飲食店の場所が分かるので非常に便利である。
【0024】
また、本発明に係る電話番号入力支援装置(6)は、上記電話番号入力支援装置(5)
において、前記ダイヤルアップ手段によりダイヤルアップが行われた後、使用者により前
記地図の表示が指示されたか否かを判断する表示指示判断手段と、該表示指示判断手段に
より前記地図の表示が指示されたと判断された場合、前記地図表示手段による前記地図の
表示を行わせる表示制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0025】
上記電話番号入力支援装置(6)によれば、前記使用者により入力された電話番号に対
応する地点を含む地図がいつでも自動的に表示されるのではなく、当該電話番号のダイヤ
ルアップが行われた後、前記使用者により前記地図の表示が要求された場合に限り、前記
地図が表示される。これにより、前記地図が無駄に表示されるのを防止することができる

【0026】
また、本発明に係る電話番号入力支援装置(7)は、上記電話番号入力支援装置(5)
において、前記地図表示手段により前記地図が表示された後、使用者によりダイヤルアッ
プの開始が指示されたか否かを判断する開始指示判断手段と、該開始指示判断手段により
ダイヤルアップの開始が指示されたと判断された場合、前記ダイヤルアップ手段によるダ
イヤルアップを行わせる開始制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0027】
上記電話番号入力支援装置(7)によれば、前記使用者により入力された電話番号のダ
イヤルアップがいつでも自動的に行われるのではなく、当該電話番号の地点を含む地図が
表示された後、前記使用者によりダイヤルアップの要求がなされた場合に限り、当該電話
番号のダイヤルアップが行われる。これにより、前記使用者は当該地点の場所を確認して
から、電話を掛けることができる。
【0028】
また、本発明に係る電話番号入力支援装置(8)は、使用者による電話番号入力の支援
等を行うための電話番号入力支援装置において、地図データ記憶手段から読み出した地図
データに基づいて、地図を表示する地図表示手段と、該地図表示手段により地図が表示さ
れているときに、使用者により特定された前記地図上の地点に対応する電話番号を、位置
と電話番号とを対応付けて記憶する電話番号記憶手段から読み出す電話番号読出手段と、
該電話番号読出手段により読み出された電話番号のダイヤルアップを行うダイヤルアップ
手段とを備えていることを特徴としている。
【0029】
上記電話番号入力支援装置(8)によれば、前記使用者により特定された地点に対応す
る電話番号のダイヤルアップが可能となるように構成されている。従って、前記使用者は
前記地図上で飲食店などの施設を特定することによって、その施設へ電話を掛けることが
できる。
【0030】
また、前記地図の表示がスクロール表示された場合、スクロールに従って前記地点を変
更することによって、前記使用者により特定される地点(例えば、ポインティングデバイ
スなどを使って特定された地点)と、ダイヤルアップの対象となる電話番号に対応する地
点とが別の地点とならないようにすることができる。
【0031】
また、本発明に係る電話番号入力支援装置(9)は、上記電話番号入力支援装置(8)
において、前記電話番号読出手段により読み出された電話番号を表示する電話番号表示手
段と、該電話番号表示手段により表示された電話番号のダイヤルアップの開始が指示され
たか否かを判断する開始指示判断手段と、該開始指示判断手段により前記開始が指示され
たと判断された場合、前記ダイヤルアップ手段によるダイヤルアップを行わせる開始制御
手段とを備えていることを特徴としている。
【0032】
上記電話番号入力支援装置(9)によれば、前記使用者により前記地図上で特定された
地点に対応する電話番号のダイヤルアップがいつでも自動的に行われるのではなく、当該
電話番号が表示された後、前記使用者によりダイヤルアップの開始が要求された場合に限
り、当該電話番号のダイヤルアップが行われる。これにより、前記使用者は当該地点の場
所を正確に確認してから、適切なタイミングで電話を掛けることができる。
【0033】
また、本発明に係る地図表示装置(1)は、入力手段から入力された電話番号に対応す
る地点及び/又はエリアを特定する特定手段と、該特定手段により特定された地点及び/
又はエリアを含む地図データを地図データ記憶手段から読み出し、前記電話番号に対応す
る地点及び/又はエリアを含む地図を表示する地図表示手段と、前記電話番号に対応する
地点及び/又はエリアの表示と他の部分の表示とを差別化する表示差別化手段とを備えて
いることを特徴としている。
【0034】
電話番号は市外局番を含めた10桁の番号(例えば、市外局番06−市内局番6×××
−加入者番号5×××)で構成されており、これら10桁の番号をすべて指定すると、そ
の10桁の番号に対応する地点を特定することができる。10桁の番号をすべて指定しな
ければ、地点を特定することはできないが、2桁以上の番号を指定すれば、エリアを特定
することはできる。
【0035】
例えば、電話番号の先頭2桁が「06」に指定されている場合、当該電話番号に対応す
るエリアは大阪市内、豊中市内、尼崎市内となる。指定される番号の桁数が増えていけば
、対応するエリアは狭くなっていき、例えば、電話番号の先頭6桁が「066331」に
指定されると、当該電話番号に対応するエリアは大阪市内のある一部の地域となる。
【0036】
上記地図表示装置(1)によれば、前記使用者により入力された電話番号に対応する地
点又はエリアを含む地図が表示されるので、前記使用者は入力した電話番号(10桁の番
号)に対応する地点の場所を確認したり、入力した電話番号(2〜9桁の番号)に対応す
るエリアを確認することができる。
【0037】
また、当該電話番号に対応する地点及び/又はエリアの表示と他の部分の表示とが差別
化されている。例えば、当該電話番号に対応する地点やエリアが赤みがかった表示にされ
る。これにより、前記使用者は当該電話番号に対応する地点を容易に発見することができ
たり、当該電話番号に対応するエリアとそれ以外とを容易に区別することができる。
【0038】
また、本発明に係る地図表示装置(2)は、上記地図表示装置(1)において、前記地
図表示手段が、前記入力手段から入力された電話番号の桁数の増加及び/又は減少に合わ
せて、前記電話番号に対応する地点及び/又はエリアを含む地図を表示するものであるこ
とを特徴としている。
【0039】
上記地図表示装置(2)によれば、前記使用者により入力された電話番号の桁数の増加
及び/又は減少に合わせて、前記電話番号に対応する地点及び/又はエリアを含む地図が
表示されるので、前記使用者から入力される番号の桁数が増えていくに従って、エリアが
狭くなっていったり、逆に入力される番号の桁数が減っていくに従って、エリアが広くな
っていくようにすることができる。これにより、前記使用者による電話番号の入力ミスを
防止することができる。また、使用者は入力しようとしている電話番号に対応する地点の
場所を把握し易くなる。
【0040】
また、本発明に係る地図表示装置(3)は、上記地図表示装置(1)又は(2)におい
て、前記入力手段から入力された電話番号に対応するエリアの大きさに基づいて、地図の
縮尺率を設定する縮尺率設定手段を備え、前記地図表示手段が、前記縮尺率設定手段によ
り設定された縮尺率に基づいて、前記地図を表示するものであることを特徴としている。
【0041】
上記地図表示装置(3)によれば、前記使用者により入力された電話番号に対応するエ
リアの大きさに基づいて設定された縮尺率で、前記エリアを含む地図が表示される。従っ
て、前記エリアの大きさに適した縮尺率で地図が表示されるので、使用者は当該電話番号
に対応するエリアをより一層把握し易くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、本発明に係る電話番号入力支援装置、及び地図表示装置の実施の形態を図面に基
づいて説明する。図1は、実施の形態(1)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成さ
れるナビゲーション装置の要部を概略的に示したブロック図である。図中1はナビゲーシ
ョン装置を示しており、車両A(図示せず)に装備されるようになっている。
【0043】
ナビゲーション装置1はマイコン2と、位置座標を有する地図データや電話番号に対応
する施設を示した施設データなどが記憶されたDVD−ROM3から地図データなどを読
み出すためのDVDドライブ4と、ボタンスイッチ5a及びジョイスティック5bを有し
たリモコン5と、ボタンスイッチ6a及び表示パネル6bを有した表示装置6とを含んで
構成されている。また、表示パネル6bの上下左右には複数の赤外線LED(図示せず)
と複数のフォトトランジスタ(図示せず)とが対向して配置され、指が表示パネル6bに
触れた位置を検出することができるように構成され、検出された結果についてはマイコン
2で取得することができるようになっている。
【0044】
マイコン2に接続されている携帯電話などの移動体通信機7は、外部との通話(通常の
電話機能)やサーバーからの情報の受信などに用いるものであり、マイコン2は移動体通
信機7を介してサーバーからの情報を取得することなどができるようになっている。また
、マイコン2に接続されているGPS受信機8は、アンテナ9を介して衛星からのGPS
信号を受信するものであり、マイコン2はGPS信号に基づいて車両Aの現在位置を割り
出すことができるようになっている。
【0045】
また、マイコン2には車両Aの速度に関するデータを検出するための車速センサ10と
、車両Aの進行方向に関するデータを取得するためのジャイロセンサ11と、磁気ディス
クで構成され、データの読み書きが可能であり、各エリアに対応する名称や市外局番を示
した名称データや市外局番データなどが記憶されたHDD12とが接続されている。なお
、ここでは地図データが記憶されたDVD−ROM3を採用しているが、別の実施の形態
では、DVD−ROM3ではなく、その他の記憶媒体や記憶装置を採用しても良く、例え
ば、地図データが記憶されたHDDを採用しても良い。
【0046】
実施の形態(1)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置
1におけるマイコン2の行う処理動作[1]を図2に示したフローチャートに基づいて説
明する。なお、この処理動作[1]は電話番号入力による目的地の設定が指示された場合
に行われる動作である。まず、HDD12から各エリアに対応する名称や市外局番を示し
た名称データや市外局番データを読み出し、マイコン2内のメモリ(図示せず)に記憶さ
せる(ステップS1)。
【0047】
次に、GPS信号から得られる車両Aの現在位置を示した情報を取得し(ステップS2
)、取得した車両Aの現在位置を示した情報、及び地図データに基づいて、車両Aが存在
するエリアEを求め(ステップS3)、車両Aが存在するエリアEとエリアE以外との選
択肢の中から使用者Uが選択するための選択画面(図3参照)を表示パネル6b上に表示
する(ステップS4)。なお、このときHDD12から読み出した名称データ及び市外局
番データに基づいて、車両Aが存在するエリアEに対応する名称及び市外局番(例えば、
大阪市内06)を表示するようにした方が良い。図3に、その表示の一例を示す。
【0048】
次に、使用者UによりエリアEが選択されたか否かを判断し(ステップS5)、使用者
UによりエリアEが選択されたと判断すれば、次に、図4に示したような、電話番号表示
領域13に市外局番(例えば、06)が表示されている電話番号入力画面を表示パネル6
b上に表示することによって、使用者Uが電話番号を入力し得る環境を設定し(ステップ
S6)、その後ステップS9へ進む。図4に示した電話番号入力画面では、エリアEに対
応する市外局番が電話番号表示領域13へ表示され、エリアEに対応する市外局番が使用
者Uにより既に入力されたような状態(すなわち、使用者Uは市内局番以降についてのみ
入力すれば良い状態)になっている。また、電話番号入力画面には「完了」ボタンが形成
されるようになっている。
【0049】
一方、使用者UによりエリアEが選択されていないと判断すれば、次に、使用者Uによ
りエリアE以外が選択されたか否かを判断する(ステップS7)。使用者Uによりエリア
E以外が選択されたと判断すれば、次に、図5に示したような、電話番号表示領域13に
市外局番が表示されていない電話番号入力画面を表示パネル6b上に表示することによっ
て、使用者Uが電話番号を入力し得る環境を設定し(ステップS8)、その後ステップS
9へ進む。なお、図5に示した電話番号入力画面では、電話番号表示領域13に1桁も番
号は表示されていないが、別の実施の形態では、先頭1桁目に番号「0」を表示させてお
くようにしても良い。また、ステップS7において、使用者UによりエリアE以外は選択
されていないと判断すれば、そのままステップS5へ戻る。
【0050】
ステップS9では、使用者Uにより「完了」ボタンが選択されたか否かを判断し、「完
了」ボタンが選択されたと判断すれば、施設データに基づいて、使用者Uにより入力され
た電話番号に対応する地点を求める(ステップS10)。例えば、使用者Uによりエリア
Eが選択された場合には、使用者Uにより入力された市内局番以降の電話番号にエリアE
に対応する市外局番を付加した番号に対応する地点を求める。
【0051】
上記実施の形態(1)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション
装置によれば、使用者Uにより入力された市内局番以降の電話番号に、エリアE(ここで
は、車両Aの存在するエリア)に対応する市外局番が付加される。これにより、エリアE
に属する施設の電話番号を入力する場合、使用者Uは市内局番以降についてのみ入力すれ
ば良く、市外局番を入力しなくても良くなる。
【0052】
また、使用者UはエリアE(例えば、大阪市内)とエリアE以外(例えば、その他)と
の選択肢の中から、エリアE以外を選択すれば、市外局番から電話番号を入力することが
できる。従って、使用者Uは、エリアEに属する施設の電話番号だけでなく、エリアE以
外に属する施設の電話番号についても入力することができる。
【0053】
次に、実施の形態(2)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーショ
ン装置について説明する。但し、このナビゲーション装置はマイコン1を除いて、図1に
示したナビゲーション装置と同様であるので、マイコンには異なる符号を付し、その他の
説明をここでは省略する。
【0054】
図中1Aはナビゲーション装置を示しており、ナビゲーション装置1Aはマイコン2A
と、DVDドライブ4と、リモコン5と、表示装置6とを含んで構成されている。また、
マイコン2Aには移動体通信機7と、GPS受信機8と、車速センサ10と、ジャイロセ
ンサ11と、HDD12とが接続されている。
【0055】
実施の形態(2)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置
1Aにおけるマイコン2Aの行う処理動作[2]を図6に示したフローチャートに基づい
て説明する。なお、この処理動作[2]は、図2に示した処理動作[1]と同様に、電話
番号入力による目的地の設定が指示された場合に行われる動作である。まず、HDD12
から各エリアに対応する名称や市外局番を示した名称データや市外局番データを読み出し
、マイコン2A内のメモリ(図示せず)に記憶させる(ステップS11)。
【0056】
次に、GPS信号から得られる車両Aの現在位置を示した情報を取得し(ステップS1
2)、取得した車両Aの現在位置を示した情報、及び地図データに基づいて、車両Aが存
在するエリアEを求め(ステップS13)、次に、図7に示したような、電話番号表示領
域14に市外局番(例えば、06)が表示されている電話番号入力画面を表示パネル6b
上へ表示することによって、使用者Uが電話番号を入力し得る環境を設定する(ステップ
S14)。図7に示した電話番号入力画面では、エリアEに対応する市外局番が電話番号
表示領域14へ表示され、エリアEに対応する市外局番が使用者Uにより既に入力された
ような状態(すなわち、使用者Uは市内局番以降についてのみ入力すれば良い状態)にな
っている。また、電話番号入力画面には「完了」ボタンが形成されるようになっている。
【0057】
次に、使用者Uにより最初に入力された番号が「0」であるか否かを判断する(ステッ
プS15)。市外局番は「0」から始まるのに対し、市内局番は「0」以外から始まるの
で、エリアEに対応する市外局番(例えば、06)が電話番号表示領域14に表示され、
市外局番が使用者Uにより入力されたような状態から、実際に使用者Uによりそれに続け
て市内局番が入力される場合、最初に入力される番号は「0」以外となる。逆に、使用者
Uにより最初に入力された番号が「0」である場合、使用者UがエリアEに対応する市外
局番とは別の市外局番の入力を開始したこととなる(すなわち、エリアEとエリアE以外
との選択肢の中から、使用者UがエリアE以外を選択したこととなる)。
【0058】
ステップS15において、使用者Uにより最初に入力された番号が「0」である(すな
わち、使用者UがエリアEに対応する市外局番とは別の市外局番の入力を開始した)と判
断すれば、次に、電話番号表示領域14から1桁目の「0」以外の番号を消去し、図8に
示したような電話番号入力画面を表示パネル6bへ表示し(ステップS16)、その後ス
テップS17へ進む。
【0059】
一方、使用者Uにより最初に入力された番号が「0」以外である(すなわち、使用者U
がエリアEに対応する市外局番に続けて市内局番の入力を開始した)と判断すれば、市外
番号を消去する必要はないので、ステップS16を飛ばしてそのままステップS17へ進
む。なお、使用者Uにより最初に入力された番号が「0」以外(例えば、「6」)である
場合には、図9に示したような電話番号入力画面が表示パネル6b上へ表示されることと
なる。
【0060】
ステップS17では、使用者Uにより「完了」ボタンが選択されたか否かを判断し、「
完了」ボタンが選択されたと判断すれば、施設データに基づいて、使用者Uにより入力さ
れた電話番号に対応する地点を求める(ステップS18)。例えば、使用者Uにより最初
に入力された番号が「0」以外である場合(すなわち、使用者UによりエリアEが選択さ
れた場合)には、使用者Uにより入力された市内局番以降の電話番号にエリアEに対応す
る市外局番を付加した番号に対応する地点を求める。
【0061】
上記実施の形態(2)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション
装置によれば、使用者Uにより入力された市内局番以降の電話番号に、エリアE(ここで
は、車両Aの存在するエリア)に対応する市外局番が付加される。これにより、エリアE
に属する施設の電話番号を入力する場合、使用者Uは市内局番以降についてのみ入力すれ
ば良く、市外局番を入力しなくても良くなる。
【0062】
また、使用者UはエリアE(例えば、大阪市内)とエリアE以外(例えば、その他)と
の選択肢の中から、エリアE以外を選択すれば、市外局番から電話番号を入力することが
できる。従って、使用者Uは、エリアEに属する施設の電話番号だけでなく、エリアE以
外に属する施設の電話番号についても入力することができる。また、エリアEとエリアE
以外との選択肢の中からの選択が、市内局番の番号入力や市外局番の番号入力で行われる
ので、使用者Uの入力作業を軽減することができる。
【0063】
なお、上記実施の形態(1)又は(2)に係る電話番号入力支援装置では、使用者Uの
乗車している車両Aの現在位置(すなわち、使用者Uの現在位置)が存在するエリアEに
対応する市外局番を入力しなくて良い場合について説明しているが、エリアEについては
、使用者Uの現在位置が存在するエリアに限定されるものではなく、別の実施の形態では
、エリアEを使用者Uの活動拠点(例えば、自宅、勤務地、学校)が存在するエリアに設
定するようにしても良い。また、さらに別の実施の形態では、市外局番を入力しなくて良
いエリアを2つ以上設定するようにしても良い。例えば、エリアEとして、現在位置が存
在するエリアE1と自宅が存在するエリアE2とを設定する。
【0064】
また、上記実施の形態(1)又は(2)に係る電話番号入力支援装置では、電話番号入
力の支援を、電話番号入力による目的地の設定の場合について説明しているが、本発明に
係る電話番号入力支援装置は、目的地設定での電話番号入力の支援に限定されるものでは
なく、その他の場合にも利用可能であり、例えば、電話での通話を行う場合の電話番号入
力についても支援することができる。
【0065】
次に、実施の形態(3)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーショ
ン装置について説明する。但し、このナビゲーション装置はマイコン1を除いて、図1に
示したナビゲーション装置と同様であるので、マイコンには異なる符号を付し、その他の
説明をここでは省略する。
【0066】
図中1Bはナビゲーション装置を示しており、ナビゲーション装置1Bはマイコン2B
と、DVDドライブ4と、リモコン5と、表示装置6とを含んで構成されている。また、
マイコン2Aには移動体通信機7と、GPS受信機8と、車速センサ10と、ジャイロセ
ンサ11と、HDD12とが接続されている。
【0067】
実施の形態(3)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置
1Bにおけるマイコン2Bの行う処理動作[3]を図10に示したフローチャートに基づ
いて説明する。なお、この処理動作[3]は、使用者Uにより外部との通話が要求された
場合に行われる動作である。まず、図11に示したような、電話番号表示領域15を有し
た電話番号入力画面を表示パネル6b上に表示することによって、使用者Uが電話番号を
入力し得る環境を設定する(ステップS21)。
【0068】
次に、10桁の番号(例えば、市外局番06−市内局番6×××−加入者番号5×××
)の入力が完了しているか否かを判断し(ステップS22)、10桁の番号の入力が完了
していると判断すれば、施設データに基づいて、使用者Uにより入力された電話番号に対
応する地点Tを求め(ステップS23)、求めた地点Tを含む地図データを読み出し、図
12に示したような、地点Tを含む地図MBを表示パネル6b上に表示し(ステップS2
4)、その後ステップS25へ進む。なお、地図MB上には使用者Uがダイヤルアップを
指示するための「発信」ボタンが形成されるようになっている。
【0069】
ステップS25では、使用者Uにより「発信」ボタンが選択されたか否かを判断し、「
発信」ボタンが選択されたと判断すれば、次に、移動体通信機7を制御することによって
、使用者Uにより入力された電話番号のダイヤルアップを行う(ステップS26)。一方
、「発信」ボタンは選択されていないと判断すれば、ステップS25へ戻る。
【0070】
上記実施の形態(3)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション
装置によれば、ダイヤルアップされる電話番号に対応する地点Tを含む地図MBが表示さ
れるので、使用者Uは電話の相手先となる地点Tを把握することができる。これは、例え
ば、行ったことのない飲食店へ、電話を掛けて予約を入れようとする場合、前記飲食店の
場所が分かるので非常に便利となる。
【0071】
なお、上記実施の形態(3)に係る電話番号入力支援装置では、電話番号の入力が完了
すると、入力された電話番号に対応する地点Tを含む地図MBを自動的に表示し、ダイヤ
ルアップを使用者Uからの要求があった場合に行うようにしているが、別の実施の形態で
は、地図表示とダイヤルアップの両方を自動的に行うようにしたり、又はダイヤルアップ
を自動的に行い、地図表示を使用者Uからの要求があった場合に行うようにしても良い。
また、さらに別の実施の形態では、電話番号の入力完了後に自動的に行うのか、又は使用
者Uからの要求後に行うのかを、使用者Uが予め設定できるようにしても良い。
【0072】
次に、実施の形態(4)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーショ
ン装置について説明する。但し、このナビゲーション装置はマイコン1を除いて、図1に
示したナビゲーション装置と同様であるので、マイコンには異なる符号を付し、その他の
説明をここでは省略する。
【0073】
図中1Cはナビゲーション装置を示しており、ナビゲーション装置1Cはマイコン2C
と、DVDドライブ4と、リモコン5と、表示装置6とを含んで構成されている。また、
マイコン2Aには移動体通信機7と、GPS受信機8と、車速センサ10と、ジャイロセ
ンサ11と、HDD12とが接続されている。
【0074】
実施の形態(4)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置
1Cにおけるマイコン2Cの行う処理動作[4]を図13に示したフローチャートに基づ
いて説明する。なお、この処理動作[4]は、使用者Uにより外部との通話が要求された
場合に行われる動作である。まず、GPS信号から得られる車両Aの現在位置を示した情
報を取得し(ステップS31)、取得した車両Aの現在位置を示した情報、及び地図デー
タに基づいて、図14に示したように、車両Aの現在位置を含む地図MC1を表示パネル6b上に表示する(ステップS32)。なお、表示パネル6b上に表示された地図MC1については、表示の拡大・縮小、そしてスクロールが可能となるように構成されている。
【0075】
次に、リモコン5などが操作されることによって、リモコン5などから得られる信号に
基づいて、表示パネル6b上に表示されている地図MC1の拡大や縮小、スクロールを行う(ステップS33)。次に、地図表示の縮尺率が(可能な範囲で)最大となっているか
否か(すなわち、地図が最も詳細な表示となっているか否か)を判断し(ステップS34
)、地図表示の縮尺率が最大となっていると判断すれば、図16に示したように、リモコ
ン5に設けられているジョイスティック5bなどで操作可能となるポインタPを地図MC2上に表示し(ステップS35)、その後、ポインタPが地図MC2上に表示されていることを示すためのポインタ表示フラグfを1にする(ステップS36)。
【0076】
次に、地図データに基づいて、ポインタPの示す地点(施設)を算出し(ステップS3
7)、施設データに基づいて、ポインタPの示す地点(施設)の電話番号データを読み出
し(ステップS38)、読み出した電話番号データに基づいて、ポインタPの示す地点(
施設)の電話番号を電話番号表示領域16に表示し(ステップS39)、その後ステップ
S40へ進む。なお、地図MC2上には使用者Uがダイヤルアップを指示するための「発信」ボタンが形成されるようになっている。
【0077】
ステップS40では、使用者Uにより「発信」ボタンが選択されたか否かを判断し、「
発信」ボタンが選択されたと判断すれば、次に、移動体通信機7を制御することによって
、使用者Uにより指定された地点に対応する(電話番号表示領域16に表示されている)
電話番号のダイヤルアップを行う(ステップS41)。一方、使用者Uにより「発信」ボ
タンは選択されていないと判断すれば、ステップS33へ戻る。
【0078】
また、ステップS34において、地図表示の縮尺率が最大になっていないと判断すれば
、次に、ポインタ表示フラグfが1であるか否かを判断し(ステップS42)、ポインタ
表示フラグfが1であると判断すれば、地図上からポインタPと「発信」ボタンとを消去
し(ステップS43、S44)、ポインタ表示フラグfを0に戻し(ステップS45)、
そしてステップS33へ戻る。一方、ポインタ表示フラグfが1でないと判断すれば、ス
テップS43〜S45の処理を行う必要がないので、そのままステップS33へ戻る。
【0079】
上記実施の形態(4)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション
装置によれば、使用者Uにより地図上で特定された地点に対応する電話番号のダイヤルア
ップが可能となるように構成されている。従って、使用者Uは地図上で飲食店などの施設
を特定することによって、その施設へ電話を掛けることができる。
【0080】
次に、実施の形態(5)に係る地図表示装置を含んで構成されるナビゲーション装置に
ついて説明する。但し、このナビゲーション装置はマイコン1を除いて、図1に示したナ
ビゲーション装置と同様であるので、マイコンには異なる符号を付し、その他の説明をこ
こでは省略する。
【0081】
図中1Dはナビゲーション装置を示しており、ナビゲーション装置1Dはマイコン2D
と、DVDドライブ4と、リモコン5と、表示装置6とを含んで構成されている。また、
マイコン2Aには移動体通信機7と、GPS受信機8と、車速センサ10と、ジャイロセ
ンサ11と、磁気ディスクで構成され、データの読み書きが可能であり、各エリアに対応
する電話番号データなどが記憶されたHDD12Dとが接続されている。
【0082】
電話番号の先頭2桁が「06」に指定されている場合、当該電話番号に対応するエリア
は大阪市内、豊中市内、尼崎市内となる。指定される番号の桁数が増えていけば、対応す
るエリアは狭くなっていき、例えば、電話番号の先頭4桁が「0669」に指定されると
、当該電話番号に対応するエリアは主に大阪市内に属するある地域となり、電話番号の先
頭4桁が「0668」に指定されると、当該電話番号に対応するエリアは主に豊中市内に
属するある地域となり、電話番号の先頭4桁が「0664」に指定されると、当該電話番
号に対応するエリアは主に尼崎市内に属するある地域となる。また、電話番号10桁すべ
てが指定されると、当該電話番号に対応する地点(施設)が特定される。HDD12Dに
は、このようなエリアと電話番号との関係を示したデータや、各地点(施設)と電話番号
との関係を示したデータなどが記憶されている。
【0083】
実施の形態(5)に係る地図表示装置を含んで構成されるナビゲーション装置1Dにお
けるマイコン2Dの行う処理動作[5]を図16に示したフローチャートに基づいて説明
する。なお、この処理動作[5]は、使用者Uにより外部との通話が要求された場合に行
われる動作である。まず、図17に示したような、電話番号表示領域17を有した電話番
号入力画面を表示パネル6b上に表示することによって、使用者Uが電話番号を入力し得
る環境を設定する(ステップS51)。
【0084】
次に、10桁の番号(例えば、市外局番06−市内局番6×××−加入者番号5×××
)の入力が完了しているか否かを判断し(ステップS52)、10桁の番号の入力が完了
していないと判断すれば、エリアと電話番号との関係を示した電話番号データに基づいて
、使用者Uにより入力された番号に対応するエリアを求める(ステップS53)。例えば
、入力された番号が「06」であれば、当該番号に対応するエリアは大阪市内、豊中市内
、尼崎市内を含むエリアとなり、入力された番号が「066331」であれば、当該番号
に対応するエリアは大阪市内のある一部のエリアとなる。
【0085】
なお、ここでは各エリアと電話番号との関係を示したデータに基づいて、当該番号に対
応するエリアを求めるようになっているが、別の実施の形態では、各地点と電話番号との
関係を示したデータに基づいて、当該番号に対応する地点を求め、その地点の集合からエ
リアを求めるようにしても良い。
【0086】
次に、使用者Uにより入力された番号に対応するエリアが存在するか否かを判断し(ス
テップS54)、当該番号に対応するエリアが存在すると判断すれば、図17、図18に
示したように、地図データに基づいて当該エリアED1、ED2を含む地図MD1、MD2を表示パネル6b上に表示し(ステップS55)、その後ステップS52へ戻る。なお、このときエリアED1、ED2の表示と他の部分の表示との差別化を図るために、エリアED1、ED2については赤みがかった表示とするようになっている。また、別の実施の形態では、エリアED1、ED2の大きさに基づいて、表示すべき地図MD1、MD2の縮尺率を設定するようにしても良い。例えば、エリアが広い場合には、縮尺率を小さくし、逆にエリアが狭い場合には、縮尺率を大きくする。
【0087】
一方、ステップS54において、当該番号に対応するエリアが存在しない(すなわち、
使用者Uにより入力された番号に対応する施設は存在しない)と判断すれば、使用者Uが
番号の入力ミスをしていると看做して、電話番号表示領域17を点滅表示させるなどの注
意処理を行うことによって、使用者Uに入力ミスを犯していることを知らせ(ステップS
56)、その後ステップS52へ戻る。
【0088】
ステップS52において、10桁の番号の入力が完了していると判断すれば、施設デー
タに基づいて、使用者Uにより入力された電話番号に対応する地点を求める(ステップS
57)。次に、当該電話番号に対応する地点が存在するか否かを判断し(ステップS58
)、当該電話番号に対応する地点が存在すると判断すれば、当該地点を含む地図データを
読み出し、図19に示したような、当該地点Tを含む地図MD3を表示パネル6b上に表示し(ステップS59)、その後ステップS60へ進む。なお、地図MD3上には使用者Uがダイヤルアップを指示するための「発信」ボタンが形成されている。また、使用者Uにより入力された電話番号に対応する地点Tについては、他の部分との差別化を図るためには赤みがかった表示とするようになっている。
【0089】
ステップS60では、使用者Uにより「発信」ボタンが選択されたか否かを判断し、「
発信」ボタンが選択されたと判断すれば、次に、移動体通信機7を制御することによって
、使用者Uにより入力された電話番号のダイヤルアップを行う(ステップS61)。一方
、「発信」ボタンは選択されていないと判断すれば、ステップS52へ戻る。
【0090】
一方、ステップS58において、当該電話番号に対応するエリアが存在しない(すなわ
ち、使用者Uにより入力された番号に対応する施設は存在しない)と判断すれば、使用者
Uが番号の入力ミスをしていると看做して、電話番号表示領域17を点滅表示させるなど
の注意処理を行うことによって、使用者Uに入力ミスを犯していることを知らせ(ステッ
プS62)、その後ステップS52へ戻る。
【0091】
上記実施の形態(5)に係る地図表示装置を含んで構成されるナビゲーション装置によ
れば、使用者Uにより入力された電話番号に対応する地点T又はエリアED1、ED2を含む地図MD3、MD1、MD2が表示されるので、使用者Uは入力した電話番号(10桁の番号)に対応する地点Tの場所を確認したり、入力した電話番号(2〜9桁の番号)に対応するエリアED1、ED2を確認することができる。
【0092】
また、当該電話番号に対応する地点T、エリアED1、ED2の表示と他の部分の表示とが差別化されている。すなわち、当該電話番号に対応する地点TやエリアED1、ED2が赤みがかった表示にされる。これにより、使用者Uは当該電話番号に対応する地点Tを容易に発見することができたり、当該電話番号に対応するエリアED1、ED2とそれ以外とを容易に区別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図2】実施の形態(1)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図3】実施の形態(1)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図4】実施の形態(1)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図5】実施の形態(1)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図6】実施の形態(2)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図7】実施の形態(2)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図8】実施の形態(2)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図9】実施の形態(2)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図10】実施の形態(3)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図11】実施の形態(3)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図12】実施の形態(3)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図13】実施の形態(4)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図14】実施の形態(4)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図15】実施の形態(4)に係る電話番号入力支援装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図16】実施の形態(5)に係る地図表示装置を含んで構成されるナビゲーション装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図17】実施の形態(5)に係る地図表示装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図18】実施の形態(5)に係る地図表示装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【図19】実施の形態(5)に係る地図表示装置を含んで構成されるナビゲーション装置における表示装置に表示される表示例を示した図である。
【符号の説明】
【0094】
1、1A〜1D ナビゲーション装置
2、2A〜2D マイコン
7 移動体通信機
12、12D HDD

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力手段から入力される電話番号の入力支援を行うための電話番号入力支援装置におい
て、
エリアと市外局番とを対応付けて記憶する市外局番記憶手段と、
所定のエリア、又は該所定のエリア以外を選択する選択手段と、
該選択手段により選択された前記所定のエリアに対応する市外局番を、前記市外局番記
憶手段から読み出す市外局番読出手段と、
該市外局番読出手段により読み出された市外局番を、前記入力手段から入力された電話
番号に付加する市外局番付加手段とを備えていることを特徴とする電話番号入力支援装置

【請求項2】
前記所定のエリアが、現在位置を含むエリア、又は前記使用者の活動拠点を含むエリア
であることを特徴とする請求項1記載の電話番号入力支援装置。
【請求項3】
前記入力手段から入力された電話番号を表示領域へ表示する電話番号表示手段と、
前記市外局番読出手段により読み出された前記所定のエリアに対応する市外局番を、予
め前記表示領域へ表示しておく市外局番表示手段とを備えていることを特徴とする請求項
1又は請求項2記載の電話番号入力支援装置。
【請求項4】
前記入力手段から最初に入力された番号が0であるか否かを判断する番号判断手段と、
該番号判断手段により、前記入力手段から最初に入力された番号が0以外であると判断
された場合、前記入力手段から入力された番号を、市内局番以降の電話番号として採用す
る第1の採用手段と、
前記番号判断手段により、前記入力手段から最初に入力された番号が0であると判断さ
れた場合、前記入力手段から入力された番号を、市外局番を含んだ電話番号として採用す
る第2の採用手段とを備えていることを特徴とする請求項3記載の電話番号入力支援装置

【請求項5】
使用者による電話番号入力の支援等を行うための電話番号入力支援装置において、
入力手段から入力された電話番号のダイヤルアップを行うダイヤルアップ手段と、
該ダイヤルアップ手段によりダイヤルアップされる電話番号に対応する地点を含む地図
データを地図データ記憶手段から読み出し、前記地点を含む地図を表示する地図表示手段
とを備えていることを特徴とする電話番号入力支援装置。
【請求項6】
前記ダイヤルアップ手段によりダイヤルアップが行われた後、使用者により前記地図の
表示が指示されたか否かを判断する表示指示判断手段と、
該表示指示判断手段により前記地図の表示が指示されたと判断された場合、前記地図表
示手段による前記地図の表示を行わせる表示制御手段とを備えていることを特徴とする請
求項5記載の電話番号入力支援装置。
【請求項7】
前記地図表示手段により前記地図が表示された後、使用者によりダイヤルアップの開始
が指示されたか否かを判断する開始指示判断手段と、
該開始指示判断手段によりダイヤルアップの開始が指示されたと判断された場合、前記
ダイヤルアップ手段によるダイヤルアップを行わせる開始制御手段とを備えていることを
特徴とする請求項5記載の電話番号入力支援装置。
【請求項8】
使用者による電話番号入力の支援等を行うための電話番号入力支援装置において、
地図データ記憶手段から読み出した地図データに基づいて、地図を表示する地図表示手
段と、
該地図表示手段により地図が表示されているときに、使用者により特定された前記地図
上の地点に対応する電話番号を、位置と電話番号とを対応付けて記憶する電話番号記憶手
段から読み出す電話番号読出手段と、
該電話番号読出手段により読み出された電話番号のダイヤルアップを行うダイヤルアッ
プ手段とを備えていることを特徴とする電話番号入力支援装置。
【請求項9】
前記電話番号読出手段により読み出された電話番号を表示する電話番号表示手段と、
該電話番号表示手段により表示された電話番号のダイヤルアップの開始が指示されたか
否かを判断する開始指示判断手段と、
該開始指示判断手段により前記開始が指示されたと判断された場合、前記ダイヤルアッ
プ手段によるダイヤルアップを行わせる開始制御手段とを備えていることを特徴とする請
求項8記載の電話番号入力支援装置。
【請求項10】
入力手段から入力された電話番号に対応する地点及び/又はエリアを特定する特定手段
と、
該特定手段により特定された地点及び/又はエリアを含む地図データを地図データ記憶
手段から読み出し、前記電話番号に対応する地点及び/又はエリアを含む地図を表示する
地図表示手段と、
前記電話番号に対応する地点及び/又はエリアの表示と他の部分の表示とを差別化する
表示差別化手段とを備えていることを特徴とする地図表示装置。
【請求項11】
前記地図表示手段が、前記入力手段から入力された電話番号の桁数の増加及び/又は減
少に合わせて、前記電話番号に対応する地点及び/又はエリアを含む地図を表示するもの
であることを特徴とする請求項10記載の地図表示装置。
【請求項12】
前記入力手段から入力された電話番号に対応するエリアの大きさに基づいて、地図の縮
尺率を設定する縮尺率設定手段を備え、
前記地図表示手段が、前記縮尺率設定手段により設定された縮尺率に基づいて、前記地
図を表示するものであることを特徴とする請求項10又は請求項11記載の地図表示装置


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2006−229434(P2006−229434A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−39138(P2005−39138)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】