説明

2−ピリジン−2−イル−ピラゾール−3(2H)−オンの誘導体、この調製および治療的使用

本発明は、塩基または酸付加塩の形態の、式(I)に対応する化合物:


[式中、nは、0、1、2、3または4に等しく;mは、0、1または2に等しく;oは、0または1に等しく;Xは、基−CH、−CH(R)−、−N(R)またはOおよびSから選択されるヘテロ原子を表し、Rは、基−(C1−C5)アルキル、−(C1−C5)アルコキシ、−CH−アリール、−C(O)R5または−COOR5を表すと理解され、R1は、オキソ基、基−COOR5、基−W−OHまたは基−W−NR5R6を表し;R2は、H原子または(i)−(C1−C5)アルキル、(ii)−(C1−C5)アルコキシ、(iii)−COOR5、(iv)−NR5R6、(v)−C(O)−NR5R6、(vi)−SO−NR3R4、(vii)−(C1−C5)アルキルで置換されていてもよいヘテロアリール基、(viii)−W−アリール、(ix)−W−ヘテロアリール、(x)−O−W−アリール、(xi)−O−W−ヘテロアリールおよび(xii)−O−W−NR5R6から選択される基を表し;R3およびR4は、(i)同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、H原子、基−(C1−C5)アルキル、−(C3−C6)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−CH−ヘテロアリール、−(C1−C5)アルキル−NR5R6、−W−OHまたは−W−NR5R6を表すか;または(ii)これらを有する窒素原子と一緒になって、基−(C1−C5)アルキルおよび−CH−アリールから選択される1個以上の基で置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成し;Wは、1個以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい基−(C1−C5)アルキレンであり;R5およびR6は、同一であっても、異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子または基−(C1−C5)アルキルおよび基−(C3−C6)シクロアルキルから選択される基を表すと理解される。]およびこれを調製する方法およびこの治療的使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規置換ジヒドロピラゾロン誘導体に、この調製および転写因子HIFのアクチベーターとしてのこの治療的使用に関する。
【背景技術】
【0002】
低酸素誘導因子(HIF)(HIF1−α)は、すべての組織において構造的に発現されている転写因子である。このタンパク質は、EPO遺伝子の調節配列に関する研究の間にGregg Semenzaによって1994年に発見された。彼は、名称「低酸素応答エレメント」(HRE)を有し、EPOの転写活性化を可能にするタンパク質HIF1−αの結合部位である、EPOプロモーター中の非翻訳3’位置中に配置される配列を同定した。その後、HRE配列はまた、VEGF(血管内皮増殖因子)またはGlut1(グルコース輸送体1)などの70種を超えるその他の遺伝子上に位置していた。転写複合体HIF−1は、最小で、タンパク質HIF1−αまたはHIF2−αおよび別の転写因子ARNT(以前はHIF1−αとして知られていた)から形成されるヘテロ二量体である。ARNTは、細胞において構造的に、安定に発現され、転写複合体調節の主な部分は、細胞中に存在するHIF1−αの量と関連しており、従って、制限因子である。
【0003】
正常な酸素条件下では、タンパク質HIF1−αは、急速に分解される(5分の半減期)。この分解は、HIFプロリルヒドロキシラーゼ(HIF−PHDまたはEGLN)での、それぞれ、プロリン402および563ならびにヒト型についてはプロリン405および531での、HIF1−αまたはHIF2−αのヒドロキシル化に続いて起こる。このヒドロキシル化によって、ユビキチンリガーゼと会合しているフォンヒッペル・リンダウタンパク質(pVHL)の結合が可能となり、これがユビキチンプロテオソーム系によるHIF1−αまたはHIF2−αの分解をもたらす。細胞または組織が高度の低酸素/虚血に付されると、HIF1−αまたはHIF2−αは、もはや、ユビキチン−プロテオソーム系によって分解されず、その結果、HIF複合体のその他の転写因子と組み合わさって、核に移動し、この標的遺伝子を活性化できる。
【0004】
高度の低酸素が、タンパク質HIF1−αおよびHIF2−αの活性化の主な原因であるが、インスリンおよび成長因子などのその他の誘導因子も、特に、このセリン641および643でのリン酸化を介して、この安定化において役割を果たし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、タンパク質HIF1−αおよび/またはHIF2−αの安定化を測定することに向けられた表現型スクリーニングを確立し、本発明の化合物を同定した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の化合物は、以下の式(I)に対応する:
【0007】
【化1】

[式中、
nは、0、1、2、3または4に等しく;
mは、0、1または2に等しく;
oは、0または1に等しく;
Xは、基−CH、−CH(R)−、−N(R)または酸素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を表し、Rは、基−(C1−C5)アルキル、−(C1−C5)アルコキシ、−CH−アリール、−C(O)R5または−COOR5を表すと理解され、R5は下記に定義されるとおりであり;
R1は、オキソ基、基−COOR5、基−W−OHまたは基−W−NR5R6を表し、W、R5およびR6は下記に定義されるとおりであり;
R2は、水素原子または(i)基−(C1−C5)アルキル、(ii)基−(C1−C5)アルコキシ、(iii)基−COOR5、(iv)基−NR5R6、(v)基−C(O)−NR5R6、(vi)基−SO−NR3R4、(vii)基−(C1−C5)アルキルで置換されていてもよいヘテロアリール基、(viii)基−W−アリール、(ix)基−W−ヘテロアリール、(x)基−O−W−アリール、(xi)基−O−W−ヘテロアリールおよび(xii)基−O−W−NR5R6から選択される基を表し、W、R3、R4、R5およびR6は下記に定義されるとおりであり;
R3およびR4は、
(i)同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C3−C6)シクロアルキル、アリール基、ヘテロアリール基、基−CH−ヘテロアリール、基−(C1−C5)アルキル−NR5R6、基−W−OHもしくは基−W−NR5R6を表すか;または
(ii)これらを有する窒素原子と一緒になって、基−(C1−C5)アルキルおよび基−CH−アリールから選択される1個以上の基で置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成し;
Wは、1個以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい基−(C1−C5)アルキレンであり;
R5およびR6は、同一であっても、異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子または基−(C1−C5)アルキルおよび基−(C3−C6)シクロアルキルから選択される基を表すと理解される。]。
【0008】
式(I)の化合物は、塩基または塩の形態で存在し得、この場合には、式(I)の化合物は、酸または塩基、特に、医薬上許容される酸または塩基で塩化されている。その結果、これらは、付加塩、特に、酸または塩基への付加の塩と呼ばれ、これらは、本発明の一部を形成する。塩は、医薬上許容される酸を用いて調製されることが有利であるが、例えば、式(I)の化合物を精製または単離するために有用であるその他の酸の塩も、同様に本発明の一部を形成する。塩酸塩、トリフルオロ酢酸塩およびナトリウム塩が参照され得る。
【0009】
式(I)の化合物はまた、溶媒和物の形態で、即ち、1種以上の溶媒分子との会合または組合せの形態で存在し得る。このような溶媒もまた、本発明の一部を形成する。
【0010】
oが0に等しい場合には、環は、水素原子しか含まない。
【0011】
式(I)の化合物の種々の互変異性の形態も本発明の一部を形成する:
【0012】
【化2】

【0013】
さらに、本発明の主題はまた、細胞、好ましくは、HEK細胞の核中の、前記細胞を1種以上の試験化合物で処理した後の、HIF1−αタンパク質の量のβ−ガラクトシダーゼ相補性による直接測定のための均一試験でもあり、これは、以下からなる:
(a)384ウェルプレート中、適した培養培地、好ましくは、1%胎児ウシ血清(FCSと略される。)中に前記細胞を播種するステップと;
(b)前記培養培地に先に播種された細胞に、試験化合物(単数または複数)を、適した溶媒中の適した濃度で加え、好ましくは、試験化合物が、0.1% FCSで希釈されるステップと;
(c)このように調製された前記細胞を、インジケーター中、約37℃で、有利には約6時間温置するステップと;
(d)β−ガラクトシダーゼの化学発光基質を含有する溶解バッファーを用いて細胞を溶解するステップと;
(e)光の不在下で温置し、その後、β−ガラクトシダーゼ活性の関数である発光を読み取り、測定するステップ。
【0014】
本発明の化合物は、上記で定義される試験に従うスクリーニング試験を受けた。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明との関連で、本文中に特に記載のない限り、以下の定義が当てはまる:
−ハロゲン原子:フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子;
−アルキル基:1、2、3、4または5個の炭素原子を含有し得る(−(C1−C5)アルキルと略される。)、直鎖または分岐、飽和脂肪族基。参照できる例として、(i)基−Clアルキルとして、メチル基、(ii)基−C2アルキルとして、エチル基、(iii)基−C3アルキルとして、プロピルまたはイソプロピル基、(iv)基−C4アルキルとして、ブチル、イソブチルまたはt−ブチル基、(v)基−C5アルキルとしてペンチルまたはイソペンチル基が挙げられる;
−アルキレン基:1、2、3、4または5個の炭素原子を含有し得る((C1−C5)アルキレン−として略される。)、直鎖または分岐の、飽和二価の先に定義されるアルキル基。参照できる例として、メチレン(または−CH−)、エチレン(または−CH−CH−)またはプロピレン(−CH−CH−CH2−)基が挙げられる;
−シクロアルキル基:3、4、5または6個の炭素原子を含有し得る、−(C3−C6)シクロアルキルとしても略される環状アルキル基。参照できる例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基が挙げられる;
−アルコキシ基:アルキル基が先に定義されるとおりである、基−O−アルキル。参照できる例として、基−O−(C1−C5)アルキルまたは−(C1−C5)アルコキシ、特に、(i)基−O−C1アルキルとして、基−Oメチル、(ii)基−O−C2アルキルとして、基−Oエチル、(iii)基−O−C3アルキルとして、基−Oプロピルまたは−Oイソプロピル、(iv)基−O−C4アルキルとして、基−Oブチル、−Oイソブチルまたは−Ot−ブチル、(v)基−O−C5アルキルとして、基−Oペンチルまたは−Oイソペンチル−が挙げられる;
−アルコキシ−アルキル基:同数の炭素原子を含むか、同数の炭素原子を含まないアルキルおよびアルキレン基が先に定義されるとおりである、式−アルキレン−O−アルキルの基。参照できる例として、−(C1−C5)アルキレン−および−(C1−C5)アルキルが上記で定義のとおりである、基−(C1−C5)アルキレン−O−(C1−C5)アルキルが挙げられる;
−ハロアルキル基:1、2、3、4または5個の、先に定義されるハロゲン原子で置換されている、上記で定義されるアルキル基。参照される例として、(C1−C5)アルキルが上記の定義されるとおりである、基−ハロ(C1−C5)アルキル、特に、トリフルオロメチル基(−CF3と略される。)が挙げられる;
−アリール基:5または6個の炭素原子を含有する環状芳香族基。参照できるアリール基の一例として、フェニル基がある;
−ヘテロアリール基:2、3、4または5個の炭素原子を含有し、これらのうち2個がある場合には、同一であるか異なっているよう、互いに独立に、これらのうち3個がある場合には、同一であるか異なっているよう、互いに独立に、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択され得る1から3個のヘテロ原子を含む環状芳香族基。ピリジル、ピロールおよびフリル基を参照することができる;
−ヘテロシクロアルキル:5、6または7個の炭素原子を含有し、これらのうち2個がある場合には、同一であるか異なっているよう、互いに独立に、これらのうち3個がある場合には、同一であるか異なっているよう、互いに独立に、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択され得る1、2または3個のヘテロ原子を含む、架橋していてもよい環状アルキル基。特に、ピペリジル、ピペラジニル、ピロリジニル、ヘキサメチレンイミノ、モルホリニルおよび1,1−ジオキシドテトラヒドロチエニル基を参照できる;
−式(I)の化合物のピリジンの周りの文字α、β、γおよびδは、種々の炭素原子の位置を同定するのに役立つ。
【0016】
本発明に記載される化合物の中で、
nが、0、1、2、3もしくは4に等しい、
および/または
mが、0、2もしくは2に等しい
および/または
oが、0もしくは1に等しい、
および/または
Xが、基−CH2−、−CH(R’)−、−N(R’)−もしくは酸素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を表し、
および/または
R’が、基−(C1−C5)アルキル、基−(C1−C5)アルコキシ、基−CH−アリール、基−C(O)R5または基−COOR5を表し;
および/または
R1が、オキソ基、基−COOR5、基−W−OHもしくは基−W−NR5R6を表し;
および/または
R2が、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C1−C5)アルコキシ、基−COOR5、基−NR5R6、基−C(O)−NR5R6もしくは基−SO−NR3R4−を表し;
および/または
R3およびR4が、
(i)互いに独立に、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C3−C6)シクロアルキル、アリール基、ヘテロアリール基、基−CH−ヘテロアリールもしくは基−(C1−C5)アルキル−NR5R6を表すか;または
(ii)これらを有する窒素原子と一緒になって、基−(C1−C5)アルキルで、もしくはアリール基で置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成し、
および/または
Wが、1個以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい、基−(C1−C5)アルキレンを表し;
および/または
R5およびR6が、互いに独立に、水素原子または基−(C1−C5)アルキルを表す式(I)に対応する化合物の第1の群を参照することができる。
【0017】
本発明の化合物の第1のサブグループは、nが、0、1、2、3または4に等しい式(I)の化合物によって形成される。
【0018】
本発明の化合物の第2のサブグループは、mが、0、1または2に等しい式(I)の化合物によって形成される。
【0019】
本発明の化合物の第3のサブグループは、oが、0に等しい式(I)の化合物によって形成される。
【0020】
本発明の化合物の第4のサブグループは、R1が、オキソ基、基−CH−アリール、基−C(O)R5−または基−COOR5を表し、前記基R1が、恐らくは、炭素原子またはヘテロ原子と連結している式(I)の化合物によって形成される。アリール基は、フェニル基を表すことが有利である。
【0021】
本発明の化合物の第5のサブグループは、R2が、(i)水素原子、(ii)基−(C1−C5)アルキル、(iii)基−(C1−C5)アルコキシ、(iv)基−COOR5、(v)基−NR5R6、(vi)基−C(O)−NR5R6、(vii)基−(C1−C5)アルキルで置換されたヘテロアリール、(viii)基−O−W−アリールまたは(ix)基−O−W−ヘテロアリールを表す式(I)の化合物によって形成される。
【0022】
本発明の化合物の第6のサブグループは、R2が、基−SO−NR3R4を表す式(I)の化合物によって形成される。
【0023】
本発明の化合物の第7のサブグループは、R2が、ピリジンのβ位の原子上の置換基である式(I)の化合物によって形成される。
【0024】
本発明の化合物の第8のサブグループは、R2が、ピリジンのγ位の原子上の置換基である式(I)の化合物によって形成される。
【0025】
本発明の化合物の第9のサブグループは、R3およびR4が、互いに独立に、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C3−C6)シクロアルキル、アリール基、ヘテロアリール基、基−CH−ヘテロアリールまたは基−(C1−C5)アルキル−NR5R6を表す式(I)の化合物によって形成される。アリール基が、フェニル基を表し、ヘテロアリール基が、ピリジル基またはフリル基を表すことが有利である。
【0026】
本発明の化合物の第10のサブグループは、R3およびR4が、これらを有する窒素原子と一緒になって、1個以上の基−(C1−C5)アルキルおよび/またはアリールで置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成する式(I)の化合物によって形成される。ヘテロシクロアルキル基が、ピペリジル基、ピロリジニル基またはヘキサメチレンイミノ基を表し、アリール基が、フェニル基を表すことが有利である。
【0027】
本発明の化合物の第11のサブグループは、R5が、基−(C1−C5)アルキルまたは基−(C1−C5)シクロアルキルを表す式(I)の化合物によって形成される。
【0028】
本発明の化合物の第12のサブグループは、R6が、水素原子または基(C1−C5)アルキルを表す式(I)の化合物によって形成される。
【0029】
上記で定義されるサブグループは別個に、または組み合わせても、本発明の一部を形成する。
【0030】
本発明に記載される化合物の中で、
・nが、1、2、3または4に等しく;
・mが、0、1または2に等しく;
・oが、0または1に等しく;
・Xが、−CH−基、基−CH(R’)−、基−N(R’)−または酸素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を表し;
・R’が、基−(C1−C5)アルキル、基−(C1−C5)アルコキシ、基−CH−アリール、基−C(O)R5または基−COOR5を表し;
・R1が、オキソ基、基COOR5、基−W−OHまたは基−W−NR5R6を表し;
・R2が、基−SO−NR3R4を表し;
・R3およびR4が、互いに独立に、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C3−C6)シクロアルキル、アリール基、ヘテロアリール基もしくは基−CH−ヘテロアリールを表すか、またはR3およびR4が、これらを有する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
・R5およびR6が、基−(C1−C5)アルキルを表す、
式(I)に対応する化合物のサブグループも参照できる。
【0031】
本発明に記載される化合物の中で、
・nが、1、2、3または4に等しく;
・mが、0、1または2に等しく;
・oが、0または1に等しく;
・Xが、基−CH−、基−CH(R’)−、基−N(R’)−または酸素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を表し;
・R’が、基−(C1−C5)アルキル、基−(C1−C5)アルコキシ、基−CH−アリール、基−C(O)R5または基−COOR5を表し;
・R1が、オキソ基を表し;
・R2が、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C1−C5)アルコキシ、基−COOR5、基−NR5R6または−C(O)−NR5R6を表し;
・R5およびR6が、互いに独立に、水素原子、基−(C1−C5)アルキルまたは基−(C1−C5)シクロアルキルを表す、
式(I)に対応する化合物のサブグループを最終的に参照できる。
【0032】
本発明の主題である式(I)の化合物の中で、以下の化合物を特に参照できる:
・2−[5−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3H−インダゾール−3−オン;
・6−メチル−2−[5−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3H−インダゾール−3−オン;
・2−[5−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ピリジン−2−イル]−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロシクロヘプタ[c]ピラゾール−3(2H)−オン;
・N−エチル−6−(3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−インダゾール−2−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・6−(5−ベンジル−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−N−エチル−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・(±)2−(5−{[(3R,5S)−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル]スルホニル}ピリジン−2−イル)−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3H−インダゾール−3−オン;
・2−(4−メトキシピリジン−2−イル)−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・2−(ピリジン−2−イル)−1,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾール−3(2H)−オン;
・(±)5−ベンジル−2−(5−{[(3R,5S)−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル]スルホニル}ピリジン−2−イル)−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−オン;
・(±)2−(5−{[(3R,5S)−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル]スルホニル}ピリジン−2−イル)−6−メチル−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3H−インダゾール−3−オン;
・6−(5−ベンジル−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−N,N−ジエチルピリジン−3−スルホンアミド;
・N−エチル−6−(3−オキソ−1,3,4,5,6,7,8,9−オクタヒドロ−2H−シクロオクタ[c]ピラゾール−2−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・N−エチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・6−(5−ベンジル−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4.3−c]ピリジン−2−イル)−N,N−ジ(プロパン−2−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・6−メトキシ−2−(ピリジン−2−イル)−1,4、5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾール−3(2H)−オン;
・2−(ピリジン−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロチオピラノ[4,3−c]ピラゾール−3(2H)−オン;
・N−エチル−6−(3−オキソ−1,4,6,7−テトラヒドロチオピラノ[4,3−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・N−エチル−6−(3−オキソ−3,5,6,7−テトラヒドロチオピラノ[3,2−c]ピラゾール−2(1H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・N,N−ジエチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N,N−ジメチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・2−[5−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・N−シクロプロピル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−(プロパン−2−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−t−ブチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−(フラン−2−イルメチル)−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−シクロペンチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−メチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−(ピリジン−2−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・2−(ピリジン−2−イル)−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・2−[4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・2−{5−[(4−ベンジルピペリジン−1−イル)スルホニル]ピリジン−2−イル}−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−(ピリジン−2−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−エチル−6−(3−オキソ−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・ナトリウム 2−(4−エチルピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・2−[5−(アゼパン−1−イルスルホニル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・ナトリウム 4−ベンジル−2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−5−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−オラート;
・N−メチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−ピリジン−2−イルメチル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・t−ブチル 2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−3−オキソ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボキシラート;
・6−(5−アセチル−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−N−エチル−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・t−ブチル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート;
・ナトリウム 2−(4−メチルピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−{5−[t−ブチル(メチル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−{5−[t−ブチル(エチル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−(5−メチルピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−[5−(t−ブチルカルバモイル)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−(5−メトキシピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・N−メチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−(ピリジン−4−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・ナトリウム 2−{5−[シクロペンチル(エチル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−[4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・メチル 2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−3−オキソ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボキシラート;
・シクロペンチル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート;
・2−メチルプロピル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート;
・2−[4−(プロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・ナトリウム 2−[5−(プロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・メチル 2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−3−オキソ−2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−4−カルボキシラート;
・プロパン−2−イル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート;
ナトリウム 2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−6−メトキシ−2,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾール−3−オラート;
・N−エチル−6−(3−オキソ−3,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾール−2(1H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・ナトリウム 2−[4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・2,2−ジメチルプロピル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート;
・2−[5−(5−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・N−シクロペンチル−N−メチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−シクロペンチル−N−エチル−6−(3−オキソ−3,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾール−2(1H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−シクロペンチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・2,2−ジメチルプロピル 6−[5−(メチルスルホニル)−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]ピリジン−3−カルボキシラート;
・2−[5−(3−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン。
【0033】
本明細書において以下、用語「保護基」(PG)とは、合成の際に、最初に、アルコールまたはアミンなどの反応基を保護できる基を意味する。保護基ならびに保護および脱保護法の例は、「Protective Groups in Organic Synthesis」、Greeneら、第3版(John Wiley & Sons,Inc.,NewYork)に示されている。
【0034】
本明細書において以下、用語「脱離基」(LG)とは、電子対の喪失を伴って異方性結合を分解することによって、分子から容易に切断され得る離核性基を意味する。従って、この基は、例えば、置換反応の際に、別の求核性基で容易に置換され得る。このような脱離基は、例えば、ハロゲンまたはメシル、トシル、トリフラート、アセチルなどの基といった活性化されたヒドロキシル基である。脱離基およびこれを調製するための参考文献の例は、「Advances in Organic chemistry」、J.March、第3版、Wiley Interscience、310から316頁に示されている。
【0035】
本発明に従って、一般式(I)の化合物は、スキーム1に示される以下のプロセスに従って調製できる。
【0036】
【化3】

【0037】
一般式(I)の化合物の合成は、式(II)の化合物で出発して実施され、式中、R1、X、n、mおよびoは、前述のとおりであり、zは、アルキル基、優先的に、メチルまたはエチルを表し、これが、アルコール種、好ましくは、メタノールのプロトン性溶媒中、20から60℃の間の温度で、R2が前述のとおりである式(III)の化合物と縮合されて、式(IVa)または(IVb)の化合物、または2種の混合物の形態である、または2種の混合物である式(IV)の中間体が得られ、これが、メタノールなどのプロトン性溶媒中、20から50℃の間の温度で有機塩基、好ましくは、ナトリウムメトキシドの存在下で環化される。
【0038】
得られた化合物(I)は、必要に応じて対応する酸または塩基を用いて、塩に変換される。
【0039】
この調製法が記載されない場合には、式(II)の化合物は、市販されているか、文献に記載されており、または、当業者に公知である方法に従って調製され得る。
【0040】
スキーム2a、2bおよび2cには、式(III)の化合物の調製が記載されている。
【0041】
式(III)の化合物は、好ましくは、エタノールなどのプロトン性溶媒中、60から80℃の間の温度で、ヒドラジン水和物の付加によって、先に定義されるLGおよびR2を含む式(V)の化合物から得られる(スキーム2a)。
【0042】
【化4】

【0043】
式(III)の化合物はまた、式(V)の化合物で出発し、2つのステップで得られる。次いで、触媒量のパラジウムの存在下、式(VI)のベンゾフェノンヒドラゾンと、式(V)の化合物の間のカップリング反応によってヒドラジン官能基を導入すると、式(VII)の中間体が得られ、トルエンなどの非混合性溶媒と水の二元混合物中、100℃の温度で、好ましくは、6から12Nの間の濃度の塩酸などの酸性処理によってこのヒドラジン官能基が遊離される(スキーム2b)。
【0044】
【化5】

【0045】
または、式(III)の化合物は、0℃で硝酸および濃硫酸の混合物の作用によって、先に定義されるR2を含む式(VIII)のアミノピリジンから合成し、N−ニトロアミン中間体を得てもよく、この中間体を、亜鉛の存在下、10Nの水酸化ナトリウム中で還元する(スキーム2c)。
【0046】
【化6】

【0047】
先のスキームでは、出発化合物、中間体および試薬は、この調製法が記載されていない場合には、市販されているか、文献に記載されている、または当業者に公知の方法に従って調製してもよい。
【0048】
本発明の主題はまた、この態様の別のものによれば、式(IVa)および(IVb)の化合物である。これらの化合物は、式(I)の化合物を合成するための中間体として有用である。
【実施例】
【0049】
以下の実施例は、本発明に従う特定の化合物の調製を示す。実施例として示される化合物の番号は、本発明の幾つかの化合物の化学構造および物理的特性を示す、以下に示される表中のものを指す。
【0050】
以下の略語および半構造式が使用される:
EtOAc 酢酸エチル
AcOH 酢酸
anh. 無水
TLC 薄層クロマトグラフィー
LC 液体クロマトグラフィー
CsCO 炭酸セシウム
DCM ジクロロメタン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DME 1,2−ジメトキシエタン
EtOH エタノール
MeOH メタノール
h 時間
HCl 塩酸
CO 炭酸カリウム
NHCl 塩化アンモニウム
NaHCO 炭酸水素ナトリウム
NaSO 硫酸ナトリウム
MS 質量分析
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
RT 室温
HNO 硝酸
SO 硫酸
Cone. 濃
racBINAP (±)−2,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’ビナフタレン
TBTU 2−(1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート
DIEA ジイソプロピルエチルアミン
NMO 4−メチルモルホリンN−オキシド
OsO4 四酸化オスミウム
pTsOH パラ−トルエンスルホン酸
Tr 保持時間
T 時間
T℃ ℃での温度
Min 分
m.p. 融点
【0051】
以下に記載されるプロトン磁気共鳴(1H NMR)スペクトルは、参照としてDMSO−d5のピークを使用し、DMSO−d6中、400MHzで記録されている。ケミカルシフトδは、百万分率(ppm)で表されている。得られたシグナルは、以下のとおりに表されている:s=シングレット;bs=ブロードシングレット;d=ダブレット;dd=ダブレットのダブレット;dt=トリプレットのダブレット;t=トリプレット;m=マルチプレット;H=プロトン。
【0052】
質量スペクトルは、以下のLC/MSカップリング条件下で得られる:
方法1:カラム:Jsphere33×2mm;4μM;
溶出剤:A=HO+0.05%TFA;B=CHCN+0.05% TFA
T0:98%A;T1.0からT5.0分:95% B;
方法2:カラム:Acquity BEH C18(50×2.1mm;1.7μM);220nm
溶出剤:A=HO+0.05% TFA;B=CHCN+0.035% TFA。
T0:98%A;T1.6からT2.1分:100% B;T2.5からT3分:98%A
流速1.0mL/分−T℃=40℃、注入2μL
【0053】
(実施例1)
2−ピリジン−2−イル−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン(表Iの化合物1)
【0054】
【化7】

130mlのMeOH中の、7g(64.1mmol)の2−ヒドラジノピリジンおよび10.3g(64.1mmol)のメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートの混合物を、80℃で12時間加熱する。次いで、媒体を、減圧下で濃縮し、得られた残渣を、0から10% MeOHのDCM/MeOH勾配を用いて溶出する、シリカゲルのカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。減圧下で濃縮した後、黄色粉末の形態の8.7g(34.5mmol)のヒドラゾン中間体を単離し、次いで、室温で、46mlの無水MeOH中の、0.8g(34.5mmol)のナトリウムの溶液に少しずつ加える。反応媒体を、室温で2時間撹拌し、形成された沈殿物を濾過し、10mLのMeOHおよび20mLのペンタンを用いて連続して洗浄する。得られた残渣を、20mLの水に溶解し、10mLの酢酸を加える。得られた沈殿物を濾過し、10mLの水で洗浄し、真空下で乾燥させ、EtOHから再結晶化させる。4.2gの2−ピリジン−2−イル−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オンが、白色を帯びた粉末の形態で得られる。
【0055】
収率=56%
融点(℃)=152
M=C10OS=219;M+H=220;方法2:Tr=0.81分。
【0056】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.45(d,1H);8.2(d,1H);7.95(m,1H);7.3(t,1H);4.0(s,2H);3.8(s,2H)。
【0057】
(実施例2)
2−[4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オンヒドロクロリド(表IIの化合物56)
【0058】
【化8】

2.1. 2−ブロモ−N.N−ジメチルピリジン−4−アミン
160mlの無水ヘキサン中の、12.6ml(125mmol)のN,N−ジメチルエタノールアミンの溶液に、アルゴン雰囲気下、−5℃で、2時間30分かけて、100ml(250mmol)の、ヘキサン中、2.5M n−ブチルリチウムを加え、次いで、反応媒体を0℃で30分間撹拌し、続いて、7.6g(62.5mmol)の4−ジメチルアミノピリジンを添加する。0℃で1時間撹拌した後、反応媒体を−78℃に冷却し、250mlの無水ヘキサンに溶解した51.8g(156.2mmol)の四臭化炭素を、−78℃で2時間30分かけて加える。温度を0℃に上げさせ、次いで、撹拌を1時間30分間続ける。
【0059】
次いで、媒体を、水(400mL)を用いて加水分解し、続いて、EtO(400mL)およびDCM(2×400mL)を用いて抽出する。合わせた有機相を、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。6.4gの2−ブロモ−N,N−ジメチルピリジン−4−アミンが、褐色の固体の形態で得られ、これをさらなる精製を行わずに以下のステップにおいて使用する。
【0060】
収率=51%
H NMR、(CDCl,400MHz,δ(ppm):7.9(d,1H);6.6(s,1H);6.4(d,1H);2.9(s,6H)。
【0061】
2−2. 2−[2−(ジフェニルメチリデン)ヒドラジノ]−N,N−ジメチルピリジン−4−アミン
室温で、アルゴン下、40mlの無水トルエン中の、3.3g(16.41mmol)の2−ブロモ−N,N−ジメチルピリジン−4−アミンの混合物に、40mLのトルエン中の、3.5g(18.05mmol)のベンゾフェノンヒドラゾン、2.2g(23mmol)の無水ナトリウムt−ブトキシドおよび100mg(0.82mmol)のベンゼンボロン酸を加え、アルゴン下で、反応媒体を脱気した後、74mg(0.33mmol)の酢酸パラジウムおよび205mg(0.33mmol)のracBINAP。次いで、反応媒体を、80℃で4時間加熱する。反応媒体を、200mlのEtOAcに溶解し、水(3×30mL)を用いて、飽和NaHCO溶液(30mL)を用いて、ブライン(30mL)を用いて連続して洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、0から10% MeOHのDCM/MeOH勾配を用いて溶出する、シリカゲルのカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。減圧下で濃縮した後、4.5gの2−[2−(ジフェニルメチリデン)ヒドラジノ]−N,N−ジメチルピリジン−4−アミンが、赤色固体の形態で得られる。
【0062】
収率=87%
【0063】
2.3. 2−ヒドラジノ−N.N−ジメチルピリジン−4−アミン
300mlのトルエンおよび80mlの37%塩酸水溶液中の、4.5g(14.22mmol)の2−[2−(ジフェニルメチリデン)ヒドラジノ]−N,N−ジメチルピリジン−4−アミンの混合物を、110℃で4時間加熱する。室温に冷却した後、反応媒体を、トルエン(3×300ml)を用いて抽出する。水相を、200mlの水で希釈し、0℃で、12Nの水酸化ナトリウム溶液を加えることによって中和し、次いで、DCM(3×150ml)を用いて抽出する。有機相を合わせ、ブライン(300ml)で洗浄し、次いで、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。1.87gの2−ヒドラジノ−N,N−ジメチルピリジン−4−アミンが、褐色の固体の形態で得られ、これを、さらなる精製を行わずに以下のステップにおいて使用する。
【0064】
収率=87%
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):7.6(d,1H);6.9(s,1H);6.1(dd,1H);5.9(d,1H);4(bs,2H);2.9(s,6H)。
【0065】
2−4. 2−[4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オンヒドロクロリド
実施例1に記載されるプロセスに従って、1.87gの2−ヒドラジノ−N,N−ジメチルピリジン−4−アミンおよび1.97gのメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートで出発し、35mgの2−[4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オンが得られる。これまでに得られ、1mLの0.1NのHClに溶解された35mgを凍結乾燥することによって、ヒドロクロリドが調製される。
【0066】
36mgの2−[4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オンヒドロクロリドが、白色の凍結乾燥物の形態でこのように得られる。
【0067】
収率=1%
融点(℃)=182
M=C1214OS=262;M+H=263;方法2:Tr=0.59分。
【0068】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):7.7(d,1H);6.9(s,1H);6.6(d,1H);3.2(s,2H);3.5(s,2H);2.9(s,6H)。
【0069】
(実施例3)
2−(4−メトキシピリジン−2−イル)−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン(表IIの化合物55)
【0070】
【化9】

3−1 2−[2−(ジフェニルメチリデン)ヒドラジノ]−4−メトキシピリジン
実施例2.2に記載されるプロセスに従って、0.5gの2−クロロ−4−メトキシピリジンおよび0.75gのベンゾフェノンヒドラゾンで出発し、0.76gの2−[2−(ジフェニルメチリデン)ヒドラジノ]−4−メトキシピリジンが、黄色固体の形態で得られ、これを、さらなる精製を行わずに以下のステップにおいて使用する。
【0071】
収率=73%
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.2(s,1H);7.9(d,1H);7.7−7.5(m,5H);7.4−7.2(m,5H);7.1(s,1H);6.4(d,1H);3.9(s,3H)。
【0072】
3.2. 2−ヒドラジノ−4−メトキシピロジン
実施例2.3に記載されるプロセスに従って、0.76gの2−[2−(ジフェニルメチリデン)ヒドラジノ]−4−メトキシピリジンで出発し、0.24gの2−ヒドラジノメトキシピリジンが、黄色凍結乾燥物の形態で得られ、これをさらなる精製を行わずに以下のステップにおいて使用する。
【0073】
収率=69%
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):9.7(bs,1H);7.7(d,1H);6.5(d,1H);6.4(s,1H);4.8(bs,2H);3.9(s,3H)。
【0074】
3.3. 2−(4−メトキシピリジン−2−イル)−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3.4−c]ピラゾール−3−オン
実施例1に記載されるプロセスに従って、243mgの2−ヒドラジノ−4−メトキシピリジンおよび280mgのメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートで出発し、82mgの2−(4−メトキシピリジン−2−イル)−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オンが、白色固体の形態で得られる。
【0075】
収率=40%
融点(℃)=254
M=C1111S=249;M+H=250;方法2:Tr=0.8分。
【0076】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.1(d,1H);8.05(d,1H);6.05(d,1H);3.8(s,3H);3.7(s,2H);3.6(s,2H)
【0077】
(実施例4)
N−メチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミド(表Iの化合物21)
【0078】
【化10】

4.1. 6−クロロ−N−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミド
25mlのDCM中、1.3g(ll.8mmol)のN−メチルピリジン−2−アミンの溶液に、0℃で、3.3ml(23.6mmol)のトリエチルアミンを加え、次いで、2.5g(ll.8mmol)の6−クロロピリジン−3−スルホニルクロリド(文書WO98/40332に従って調製した)を少しずつ加えた。室温で、12時間撹拌した後、反応媒体を、100mlのDCMに溶解し、100mlの水および30mlのブラインを用いて連続して洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、4/1シクロヘキサン/EtOAc混合物を用いて溶出する、シリカゲルのカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。減圧下で濃縮した後、2.8gの6−クロロ−N−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミドが、褐色固体の形態で得られる。
【0079】
収率=84%
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.5(s,1H);8.25(d,1H);7.8(dd,1H);7.7(t,1H);7.5(d,1H);7.3(d,1H);7.15(t,1H);3.2(s,3H)。
【0080】
4.2. 6−ヒドラジノ−N−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミド
8mlのEtOH中の、1.4g(4.9mmol)の6−クロロ−N−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミドおよび0.96ml(19.7mmol)のヒドラジン一水和物の溶液を、80℃で12時間加熱する。得られた沈殿物を、室温に冷却した後、濾過し、10mLのEtOHで洗浄し、次いで、真空乾燥する。0.85gの6−ヒドラジノ−N−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミドが、淡黄色の結晶の形態で得られる。
【0081】
収率=62%。
【0082】
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.35(s,2H);8.7(m,2H);7.5(d,1H);7.15(dd,1H);6.7(d,1H);6.4(bs,1H);3.5−4.0(bs,2H);3.3(s,3H)。
【0083】
4.3. N−メチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミド
実施例1に記載されるプロセスに従って、476mgの6−ヒドラジノ−N−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミドおよび273mgのメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートを用いて出発し、416mgのN−メチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミドが、白色固体の形態で得られる。
【0084】
収率=45%
融点(℃)=226
M=C1615=389;M+H=390;方法2:Tr=0.98分。
【0085】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):12.0(bs,1H);8.6(s,1H);8.5(bs,1H);8.4(d,1H);8.2(dd,1H);7.55(d,1H);7.3(t,1H);4.0(s,2H);3.8(s,2H);3.3(s,3H)。
【0086】
(実施例5)
N−エチル−6−(3−オキソ−3,5,6,7−テトラヒドロチオピラノ[3,2−c]ピラゾール−2(1H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド(表Iの化合物24)
【0087】
【化11】

5.1. エチル3−オキソテトラヒドロ−2H−チオピラン−2−カルボキシラート
13mLの無水EtOHおよび88mLのエーテル中の、5g(219mmol)のナトリウムの溶液に、0℃、アルゴン下で、20.5g(87.5mmol)のエチル4−[(2−エトキシ−2−オキソエチル)スルファニル]ブタノエートを滴加する。室温で18時間撹拌した後、反応混合物を、AcOH(12ml)/氷(70g)の混合物中に注ぎ入れる。次いで、媒体を減圧下で濃縮し、得られた残渣を、100mLのエーテルに溶解し、ブライン(2×50mL)を用いて洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、0から10% EtOAcのシクロヘキサン/EtOAc勾配を用いて溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製する。5.64gのエチル3−オキテトラヒドロ−2H−チオピラン−2−カルボキシラートが、黄色油状物質の形態で得られる。
【0088】
収率=34%。
【0089】
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):12.3(s,1H);4.3(q,2H);2.80(m,2H);2.4(t,2H);2.15(m,2H);1.4(t,3H)。
【0090】
5.2. N−エチル−6−(3−オキソ−3,5,6,7−テトラヒドロチオピラノ[3,2−c]ピラゾール−2(1H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド
10mLのMeOH中の、1g(5.31mmol)のエチル3−オキソテトラヒドロ−2H−チオピラン−2−カルボキシラートおよび1.55gの6−ヒドラジノ−N−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミドの混合物を、80℃で15時間加熱する。室温に冷却した後、得られた沈殿物を濾過し、5mLのMeOHで洗浄し、次いで、EtOHから再結晶化する。395mgのN−エチル−6−(3−オキソ−3,5,6,7−テトラヒドロチオピラノ[3,2−c]ピラゾール−2(1H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミドが、白色粉末の形態で得られる。
【0091】
収率=16%
融点(℃)=198
M=C1920=416;M+H=417;方法2:Tr=1.12分
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):ll.9(bs,1H);8.6(bs,1H);8.5(s,1H);8.1(d,1H);7.4(m,3H);7.1(d,2H);3.6(q,2H);3.0(t,2H);2.6(t,2H);2.0(q,2.0);1.0(t,3H)。
【0092】
(実施例6)
t−ブチル 2−[5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル]−3−オキソ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボキシラート(表Iの化合物28)
【0093】
【化12】

6.1. 1−t−ブチル−3−メチル−4−オキソピペリジン1.3−ジカルボキシラート
100mLのDCM中の、10g(51.6mmol)のメチル 4−オキソピペリジン−3−カルボキシラートおよび7.3mL(51.6mmol)のトリエチルアミンの混合物に、ll.3g(51.6mmol)のジ−t−ブチルジカルボナートを加える。室温で2時間後、媒体を300mLのDCMに溶解し、200mLの水で洗浄し、NaSOで脱水し、次いで、濾過し、減圧下で濃縮する。13gの1−t−ブチル−3−メチル−4−オキソピペリジン1,3−ジカルボキシラートが、白色固体の形態で得られ、これを、さらなる精製を行わずに、以下のステップにおいて使用する。
【0094】
6.2. t−ブチル 2−[5−エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル]−3−オキソ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボキシラート
実施例1に記載されるプロセスに従って、1.7gの6−ヒドラジノ−N−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミドおよび1.5gの1−t−ブチル−3−メチル−4−オキソピペリジン1,3−ジカルボキシラートを用いて出発し、190mgのt−ブチル 2−[5−エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル]−3−オキソ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボキシラートが、白色固体の形態で得られる。
【0095】
収率=16%
融点(℃)=192
M=C2429S=499;M+H=500;方法2:Tr=1.23分
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):12.1(bs,1H);8.6(bs,1H);8.5(s,1H);8.1(dd,1H);7.4(m,3H);7.1(d,2H);4.1(2,2H);3.6(m,4H);2.7(m,2H);1.4(s,9H);1.0(t,3H)。
【0096】
(実施例7)
N−エチル−6−(3−オキソ−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド(表Iの化合物25)
【0097】
【化13】

7.1. プロピル 4−オキソテトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキシラート
この化合物は、JACS第119巻、第18号、4285から4291頁に記載される手順に従って調製される。
【0098】
7.2. N−エチル−6−(3−オキソ−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド
実施例1に記載されるプロセスに従って、0.47gの6−ヒドラジノ−N−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミドおよび0.3gのプロピル 4−オキソテトラヒドロ−2H−ピラン−3−カルボキシラートを用いて出発し、370mgのN−エチル−6−(3−オキソ−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミドが、白色粉末の形態で得られる。
【0099】
収率=57%
融点(℃)=164
M=C1920S=400;M+H=401;方法2:Tr=1.0分。
【0100】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):12.0(bs,1H);8.6(d,1H);8.4(s,1H);8.0(d,1H);7.4(m,3H);7.1(m,2H);4.3(s,2H);3.85(t,2H);3.6(q,2H);2.6(t,2H);1.0(t,3H)。
【0101】
(実施例8)
ナトリウム 4−ベンジル−2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−5−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−オラート(表Iの化合物35)
【0102】
【化14】

実施例1に記載されるプロセスに従って、0.8gの6−ヒドラジノ−N−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−3−スルホンアミドおよびTetrahedron、第40巻、第13号、2505頁に従って得られた、0.76gのエチル1−ベンジル−3,6−ジオキソピペリジン−2−カルボキシラートを用いて出発し、220mgの予想された化合物が、白色固体の形態で得られ、これを、6mLの水/CHCN混合物(5/1)および1当量の1N NaOHに溶解し、次いで、凍結乾燥する。225mgのナトリウム 4−ベンジル−2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−5−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−オラートが、白色凍結乾燥物の形態でこのように得られる。
【0103】
収率=12%
融点(℃)>250
M=C2625S=503;M+H=504;方法2:Tr=1.16分。
【0104】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm);8.7(d,1H);8.4(s,1H);7.8(d,1H)7.5−7.1(m,10H);4.7(s,2H);4.2(s,2H);3.6(q,2H);3.1(s,2H);1.0(t,3H)。
【0105】
(実施例9)
ナトリウム 2−(4−エチルピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート(表IIの化合物57)
【0106】
【化15】

9.1. 4−エチル−2−ヒドラジノピリジン
10mLの濃HSO中の、5g(40.9mmol)の4−エチルピリジン−2−アミンの溶液に、0℃で、0から10℃の間の温度で8mLのHSO/HNO混合物(1/1)を加え、撹拌を0℃で1時間維持する。次いで、反応媒体を、100gの氷上に注ぎ、得られた白色沈殿物を濾過し、10mLの水、10mLのEtOおよび10mLのペンタンを用いて連続して洗浄する。得られた固体を、0℃で100mLの10N NaOHに溶解し、7.76g(187mmol)の亜鉛粉末を加え、次いで、反応媒体を0℃で3時間撹拌する。次いで、反応媒体を、セライトを通して濾過し、濾液を、EtOAc(3×200mL)を用いて抽出する。有機相を合わせ、NaSOで脱水し、濾過し、次いで、減圧下で濃縮する。4.3gの4−エチル−2−ヒドラジノピリジンが、赤色油状物質の形態で得られ、これをさらなる精製を行わずに、以下のステップにおいて使用する。
【0107】
収率=77%
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):7.9(d,1H);7.2(bs,1H);6.5(s,1H);6.4(d,1H);4.1(s,2H);2.5(q,2H);1.1(t,3H)。
【0108】
9.2. ナトリウム 2−(4−エチルピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート
実施例8に記載されるプロセスに従って、0.88gの4−エチル−2−ヒドラジノピリジンおよび1.0gのメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートを用いて出発し、225mgのナトリウム 2−(4−エチルピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラートが、白色凍結乾燥物の形態で得られる。
【0109】
収率=15%
融点(℃)>260℃
M=C1213OS=247;M+H=248;方法2:Tr 1.05分
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.2(s,1H);8.1(d,1H);6.7(d,1H);3.7(s,2H);3.5(s,2H);2.5(q,2H);1.1(t,3H)。
【0110】
(実施例10)
ナトリウム 2−{5−[t−ブチル(メチル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート(表Iの化合物36)
【0111】
【化16】

10.1. N−t−ブチル−6−クロロピリジン−3−スルホンアミド
実施例4.1に記載されるプロセスに従って、2g(9.43mmol)の6−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドおよび0.99mL(9.43mmol)のt−ブチルアミンを用いて出発し、1.91gのN−t−ブチル−6−クロロピリジン−3−スルホンアミドが、白色固体の形態で得られる。
【0112】
収率=82%
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.8(d,1H);8(dd,1H);7.4(d,1H);4.5(bs,1H);1.2(s,9H)。
【0113】
10.2. N−t−ブチル−6−クロロ−N−メチルピリジン−3−スルホンアミド
40mlのアセトン中の、0.97g(3.9mmol)のN−t−ブチル−6−クロロピリジン−3−スルホンアミド、2.43mL(39mmol)のヨウ化メチルおよび5.4g(39mmol)のKCOの混合物を、12時間還流する。反応媒体を、室温で濾過し、濾液を、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、0から20% EtOAcのシクロヘキサン/EtOAc勾配を用いて溶出するシリカゲルで精製すると、0.66gのN−t−ブチル−6−クロロ−N−メチルピリジン−3−スルホンアミドが、黄色固体の形態で得られる。
【0114】
収率=65%
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.8(d,1H);8(dd,1H);7.4(d,1H);3(s.3H);1.4(s,9H)。
【0115】
10.3. N−t−ブチル−6−ヒドラジノ−N−メチルピリジン−3−スルホンアミド
実施例4.2に記載されるプロセスに従って、0.66g(2.53mmol)のN−t−ブチル−6−クロロ−N−メチルピリジン−3−スルホンアミドおよび0.46mlのヒドラジン一水和物を用いて出発し、0.55gのN−t−ブチル−6−ヒドラジノ−N−メチルピリジン−3−スルホンアミドが、白色固体の形態で得られ、これをさらなる精製を行わずに、以下のステップにおいて使用する。
【0116】
収率=84%
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.8(d,1H);8(dd,1H);7(d,1H);6.6(bs,1H);4.1(bs,2H);3.1(s,3H);1.5(s,9H)。
【0117】
10.4. ナトリウム 2−{5−[t−ブチル(メチル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート
実施例8に記載されるプロセスに従って、0.55gのN−t−ブチル−6−ヒドラジノ−N−メチルピリジン−3−スルホンアミドおよび0.34gのメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートを用いて出発し、0.34gのナトリウム 2−{5−[t−ブチル(メチル)−スルファモイル]ピリジン−2−イル}−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラートが、白色凍結乾燥物の形態でこのように得られる。
【0118】
収率=67%
融点(℃)=130
M=C1520=368;M+H=369;方法2:Tr=1.09分。
【0119】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.6(m,2H);8.0(s,1H);3.75(s,2H);3.6(s,2H);2.9(s,3H);1.3(s,9H)。
【0120】
(実施例11)
ナトリウム 2−[5−(t−ブチルカルバモイル)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート(表Iの化合物33)
【0121】
【化17】

11.1 6−(3−オキソ−4.6−ジヒドロ−1H−チエノ[3.4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボン酸
実施例1に記載されるプロセスに従って、1.75gの6−ヒドラジノピリジン−3−カルボン酸および1.8gのメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートを用いて出発し、2.5gの6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボン酸が、黄色固体の形態で得られる。
【0122】
収率=94%
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):12.5(bs,1H);9.0(s,1H);8.4(d,1H);8.3(bs,1H);4.1(s,2H);3.8(s,2H)。
【0123】
11.2. ナトリウム 2−[5−t−ブチルカルバモイル)ピリジン−2−イル]−2.6−ジヒドロ−4H−チエノ[3.4−c]ピラゾール−3−オラート
0℃に冷却した、3mlのCHCN中の、200mg(0.84mmol)の6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボン酸、90μl(0.84mmol)のt−ブチルアミンおよび0.46mLのDIEAの混合物に、365mgのTBTUを加える。次いで、反応媒体を室温にゆっくりと加温させ、撹拌を12時間続ける。反応媒体を減圧下で濃縮し、得られた残渣を、20mLの水に溶解し、DCM(3×20mL)で抽出し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮し、0から10% MeOHのDCM/MeOH勾配を用いて溶出するシリカゲルで精製する。66mgの予想された化合物が得られ、2mLの水/CHCN混合物(5:1)および1当量の1N NaOHに溶解し、次いで、凍結乾燥する。66mgのナトリウム 2−[5−(t−ブチルカルバモイル)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラートが、白色凍結乾燥物の形態でこのように得られる。
【0124】
収率=25%
融点(℃)>260℃
M=C1517S=317;M+H=318;方法2:Tr=0.94分。
【0125】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.7(s,1H);8.5(d,1H);8.1(d,1H);7.6(s,1H);3.75(s,1H);3.6(s,2H);1.4(s,9H)。
【0126】
(実施例12)
t−ブチル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート(表Iの化合物30)
【0127】
【化18】

12.1. t−ブチル 6−クロロピリジン−3−カルボキシラート
10mlの還流トルエン中の、1g(6.35mmol)の6−クロロピリジン−3−カルボン酸の懸濁液に、7.6mL(31.75mmol)の1,1−ジ−t−ブトキシ−N,N−ジメチルメタンアミンを滴加し、次いで、反応媒体を30分間還流する。室温に冷却した後、反応媒体を、200mLのEtOAcに溶解し、水(2×100mL)で、飽和NaHCO溶液(100mL)およびブライン(100mL)で連続して洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。1.16gのt−ブチル 6−クロロピリジン−3−カルボキシラートが、黄色の油状物質の形態で得られ、これを、さらなる精製を行わずに、以下のステップにおいて使用する。
【0128】
収率=86%
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.8(s,1H);8.2(d,1H);7.3(d,1H);1.5(s,9H)。
【0129】
12.2. t−ブチル 6−ヒドラジノピリジン−3−カルボキシラート
実施例4.2に記載されるプロセスに従って、1.16gのt−ブチル 6−クロロピリジン−3−カルボキシラートおよび1mlのヒドラジン水和物を用いて出発し、900mgのt−ブチル 6−ヒドラジノピリジン−3−カルボキシラートが、固体の形態で得られ、これを、さらなる精製を行わずに、以下のステップにおいて使用する。
【0130】
収率=79%
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.7(s,1H);8.0(d,1H);6.6(d,1H);6.3(bs,1H);3.2(bs,2H);1.5(s,9H)。
【0131】
12.3. t−ブチル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート
実施例1に記載されるプロセスに従って、0.75gのt−ブチル 6−ヒドラジノピリジン−3−カルボキシラートおよび0.58gのメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートを用いて出発し、0.7gのt−ブチル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラートが、白色固体の形態で得られる。
【0132】
収率=61%
融点(℃)>250℃
M=C1517S=319;M+H=320;方法2:Tr=1.27分。
【0133】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.9(s,1H);8.4(d,1H);8.2(d,1H);4.0(s,2H);3.7(s,2H),3.4(bs,1H);1.6(s,9H)。
【0134】
(実施例13)
ナトリウム 2−[5−(プロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート(表Iの化合物44)
【0135】
【化19】

13.1. 5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミン
30mlのDMEおよび10mLの水中の、2g(ll.56mmol)の5−ブロモピリジン−2−アミン、2.39ml(13.87mmol)の4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロランおよび3.83g(27.74mmol)のKCOの混合物を、アルゴン下で5分間撹拌し、続いて、1g(2.1mmol)のパラジウムビス(トリ−t−ブチルホスフィン)を加える。反応媒体を80℃で3時間加熱する。室温に冷却した後、反応媒体を、40mlの水に溶解し、EtOAc(3×30ml)で抽出する。有機相を、0.5N HCl溶液(3×30ml)で洗浄する。水相を、1Nの水酸化ナトリウム溶液を用いて中和し、次いで、EtOAc(2×50mL)を用いて抽出する。合わせた有機相を、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。1.10gの5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミンが、黄色固体の形態で得られ、これをさらなる精製を行わずに、以下のステップにおいて使用する。
【0136】
収率=71%
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.0(s,1H);7.6(d,1H);6.5(d,1H);5.3(s,1H);5.0(s,1H);4.5(bs,2H);2.1(s,3H);
【0137】
13.2. 5−(プロパン−2−イル)ピリジン−2−アミン
Parrフラスコ中で、40mLのMeOH中の、1.1g(8.2mmol)の5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミンおよび0.llgの10% Pd/Cの混合物を、7バールで24時間水素付加する。次いで、反応混合物を、Whatman GF/Fペーパーを通して濾過し、減圧下で濃縮する。1.07gの5−(プロパン−2−イル)ピリジン−2−アミンが、黄色油状物質の形態でこのように得られ、これを、さらなる精製を行わずに、以下のステップにおいて使用する。
【0138】
収率=96%。
【0139】
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.0(s,1H);7.4(dd,1H);6.5(d,1H);4.4(bs,2H);2.8(m,1H);1.2(s,6H)
【0140】
13.3. 2−ヒドラジニル−5−(プロパン−2−イル)ピリジン
実施例9.1に記載されるプロセスに従って、1.07gの5−(プロパン−2−イル)ピリジン−2−アミンを用いて出発し、0.52gの2−ヒドラジニル−5−(プロパン−2−イル)ピリジンが、褐色油状物質の形態で得られる。
【0141】
収率=44%
【0142】
13.4. ナトリウム 2−[5−プロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート
実施例8に記載されるプロセスに従って、520mgの2−ヒドラジニル−5−(プロパン−2−イル)ピリジンおよび251mgのメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートを用いて出発し、102mgの2−[5−(プロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラートが、凍結乾燥物の形態で得られる。
【0143】
収率=11%
融点(℃)>260℃
M=C1315OS=261;M+H=262;方法2:Tr=1.26分
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.4(d,1H);8.1(s,1H);7.6(dd,1H);3.7(s,2H);3.6(s,2H);2.9(qt,1H);1.2(s,6H)。
【0144】
(実施例14)
ナトリウム 2−[4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート(表IIの化合物60)
【0145】
【化20】

14.1. 2−クロロ−4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジン
90mLのトルエン中の、2g(15.4mmol)の2−クロロピリジン−4−オール、3.82g(15.1mmol)の3−(ブロモメチル)ピリジンヒドロブロミド、3g(75.6mmol)の水酸化ナトリウムおよび1.39g(4.3mmol)のテトラブチルアンモニウムブロミドの混合物を、12時間還流する。室温に冷却した後、反応媒体を、300mLのEtOAcに溶解し、水(2×100mL)を用いて、飽和NaHCO溶液(100mL)を用いて、ブライン(100mL)を用いて連続して洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮し、次いで、98/2DCM/MeOH混合物を用いて溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製する。2.5gの2−クロロ−4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジンが、黄色油状物質の形態で得られる。
【0146】
収率=73%
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.7(s,1H);8.6(d,1H);8.25(d,1H);7.8(d,1H);7.4(dd,1H);7.0(s,1H);6.8(d,1H);5.1(s,2H)
【0147】
14.2. 2−ヒドラジニル−4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジン
0.5g(2.27mmol)の2−クロロ−4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジンおよび2mL(40.5mmol)のヒドラジン水和物の混合物を、80℃で12時間加熱する。次いで、反応媒体を、30mLの水に溶解し、EtOAc(3×30mL)で抽出する。有機相を合わせ、ブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮し、95/5 DCM/MeOH混合物を用いて溶出するシリカゲルで精製する。197mgの2−ヒドラジニル−4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジンが、黄色油状物質の形態で得られる。
【0148】
収率=37%
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.7(s,1H);8.5(d,1H);7.9(d,1H);7.8(d,1H);7.4(dd,1H);7.3(s,1H);5.2(s,2H);4.1(s,2H)
【0149】
14.3. ナトリウム 2−[4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル]−2.6−ジヒドロ−4H−チエノ[3.4−c]ピラゾール−3−オラート
実施例8に記載されるプロセスに従って、197mgの2−ヒドラジニル−4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジンおよび146mgのメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートを用いて出発し、225mgのナトリウム 2−(4−エチルピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラートが、白色凍結乾燥物の形態で得られる。
【0150】
収率=48%
融点(℃)>260℃
M=C1614S=326;M+H=327;方法2:Tr=0.71分。
【0151】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.8(s,1H);8.6(d,1H);8.2(s,1H);8.1(d,1H);8.0(d,1H);7.5(t,1H);6.5(d,1H);5.2(s,2H);3.75(s,2H);3.5(s,2H)
【0152】
(実施例15A)
2−[5−(3−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン(表Iの化合物50A)
【0153】
【化21】

15A.1. 5−(3−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル−2−クロロピリジン
Dean−stark装置中で、100mlのトルエン中の、3.8g(21.5mmol)の6−クロロピリジン−3−カルボニルクロリドの溶液に、2.5g(21.5mmol)のN−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロパンイミドアミドを少しずつ加え、反応媒体を室温で2時間撹拌し、次いで、2時間加熱する。室温に冷却した後、媒体を、減圧下で濃縮し、0から10% EtOAcのシクロヘキサン/EtOAc勾配を用いて溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製する。4.1gの5−(3−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−2−クロロピリジンが、白色固体の形態で得られる。
【0154】
収率=81%
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):9.2(s,1H);8.4(dd,1H);7.5(d,1H);7.8(d,1H);1.4(s,9H)
【0155】
15A.2. 5−(3−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル−2−ヒドラジニルピリジン
実施例4.2に記載されるプロセスに従って、2gの5−(3−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−2−クロロピリジンおよび3.9mlのヒドラジン水和物を用いて出発し、1.9gの5−(3−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−2−ヒドラジニルピリジンが、固体の形態で得られ、これをさらなる精製を行わずに、以下のステップにおいて使用する。
【0156】
収率=97%
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.7(s,1H);8.1(d,1H);6.9(d,1H);6.5(bs,1H);3.5(bs,2H);1.3(s,9H)。
【0157】
15A.3. 2−[5−(3−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン
実施例1に記載されるプロセスに従って、0.6gの5−(3−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−2−ヒドラジニルピリジンおよび0.41gのメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートを用いて出発し、0.32gの2−[5−(3−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4,−c]ピラゾール−3オンが、白色固体の形態で得られる。
【0158】
収率=38%
融点(℃)=240℃
M=C1617S=343;M+H=344;方法2:Tr=1.34分。
【0159】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):12.3(bs,1H);9.1(s,1H);8.6(d,1H);8.4(d,1H);4.0(s,2H);3.8(s,2H);1;4(s,9H)。
【0160】
(実施例15B)
2−[5−(5−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン(表Iの化合物50B)
【0161】
【化22】

15B.1 5−(5−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−2−クロロピリジン
15mlのトルエン中の、1.5g(8.74mmol)の6−クロロ−N’−ヒドロキシピリジン−3−カルボキシイミドアミドおよび1.13mL(9.18mmol)のトリメチルアセチルクロリドの混合物を、室温で1時間撹拌し、次いで、4時間還流する。媒体を濾過する。形成された不溶性物質を、15mLのAcOHに溶解し、次いで、60℃で5時間加熱する。室温に冷却した後、媒体を、減圧下で濃縮し、次いで、シクロヘキサン/EtOAc混合物(9/1)で溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製する。0.39gの5−(5−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−2−クロロピリジンが、白色固体の形態で得られる。
【0162】
収率=21%
【0163】
15.B2 2−[5−(5−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3.4−c]ピラゾール−3−オン(表Iの化合物50B)
この化合物は、プロセス15.A2−15.A3に従って、5−(5−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−2−クロロピリジンおよびメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートを用いて出発し、白色固体の形態で得られる。
【0164】
融点(℃)=240℃
M=C1617S=343;M+H=344;方法2:Tr=1.39分。
【0165】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):12.3(bs,1H);9.1(s,1H);8.5(d,1H);8.4(d,1H);4.1(s,2H);3.8(s,2H);1.5(s,9H)
【0166】
(実施例16)
N−シクロペンチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド(表Iの化合物53)
【0167】
【化23】

16.1. 6−クロロ−N−シクロペンチルピリジン−3−スルホンアミド
プロセス4.1に従って、5gの6−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドおよび2gのシクロペンチルアミンを用いて出発し、5.1gの6−クロロ−N−シクロペンチルピリジン−3−スルホンアミドが、黄色固体の形態で得られる。
【0168】
収率=83%
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.9(s,1H);8.0(d,1H);7.4(d,1H);4.5(d,1H);3.6(q,1H);1.8−1.2(m,8H)
【0169】
16.2 6−クロロ−N−シクロペンチル−N−(プロパ−2−エン−1−イル)ピリジン−3−スルホンアミド
プロセス10.2に従って、1gの6−クロロ−N−シクロペンチルピリジン−3−スルホンアミドおよび0.42mlの臭化アリルを用いて出発し、1.2gの6−クロロ−N−フェニル−N−(プロパ−2−エン−1−イル)ピリジン−3−スルホンアミドが、橙色の油状物質の形態で得られる。
【0170】
収率=94%
H NMR.CDCl,400MHz、δ(ppm):8.9(s.lH);8.0(d,1H);7.4(d,1H);5.7(dd,1H);5.2(dd,1H);5.1(d,1H);4.2(m,1H);3.7(d,2H);1.8−1.2(m,8H)
【0171】
16.3. 6−クロロ−N−シクロペンチル−N−(2.3−ジヒドロキシプロピル)ピリジン−3−スルホンアミド
15mLのtBuOHおよび水の混合物(1/1)中の、1.1g(3.7mmol)の6−クロロ−N−シクロペンチル−N−(プロパ−2−エン−1−イル)ピリジン−3−スルホンアミドの溶液に、室温で、tBuOH中の、1.2g(10.3mmol)のNMOおよび0.52ml(0.04mmol)の2.5% OsOを加える。撹拌を12時間続ける。次いで、媒体を、200mlの水で希釈し、EtO(2×100ml)で抽出し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。0.92gの6−クロロ−N−シクロペンチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)ピリジン−3−スルホンアミドが、褐色固体の形態で得られ、これを、さらなる精製を行わずに、以下のステップにおいて使用する。
【0172】
収率=75%。
【0173】
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.8(s,1H);8.1(d,1H);7.5(d,1H);4.3(m,1H);4.0(m,1H);3.6(dd,2H);3.2(dd,2H);1.8−1.4(m,10H)
【0174】
16.4. 6−クロロ−N−シクロペンチル−N−[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]ピリジン−3−スルホンアミド
5mLのDMF中の、0.83g(2.48mmol)の6−クロロ−N−シクロペンチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)ピリジン−3−スルホンアミド、0.67mL(5.45mmol)の2,2−ジメトキシプロパンおよび47mgのpTsOHの混合物を、室温で3時間撹拌する。媒体を、100mLのEtOAcに溶解し、50mLの飽和NaHCO溶液および50mLの水で洗浄し、次いで、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。0.92gの6−クロロ−N−シクロペンチル−N−[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]ピリジン−3−スルホンアミドが、褐色油状物質の形態で得られ、これを、さらなる精製を行わずに、以下のステップにおいて使用する。
【0175】
収率=98%。
【0176】
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):8.8(s,1H);8.0(d,1H);7.3(d,1H);4.3(m,1H);4.0(m,2H);3.7(m,1H),3.3(dd,1H);3.1(dd,1H);1.8−1.3(m,8H);1.3(s,3H);1.2(s,3H)
【0177】
16.5. N−シクロペンチル−N−[(2.2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]−6−ヒドラジニルピリジン−3−スルホンアミド
プロセス4.2に従って、0.92gの6−クロロ−N−シクロペンチル−N−[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]ピリジン−3−スルホンアミドおよび0.24mlのヒドラジン水和物を用いて出発し、0.85gのN−シクロペンチル−N−[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]−6−ヒドラジニルピリジン−3−スルホンアミドが、黄色油状物質の形態で得られる。
【0178】
収率=99%
【0179】
16.6. N−シクロペンチル−N−[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド
プロセス1に従って、0.4gのN−シクロペンチル−N−[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]−6−ヒドラジニルピリジン−3−スルホンアミドおよび0.173gのメチル 4−オキソテトラヒドロチオフェン−3−カルボキシラートを用いて出発し、470mgのN−シクロペンチル−N−[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミドが、褐色固体の形態で得られる。
【0180】
収率=97%
【0181】
16.7. N−シクロペンチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド
1mLのAcOH中の、470mg(0.54mmol)の6N−シクロペンチル−N−[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミドの溶液を、80℃で4時間加熱する。媒体を、減圧下で濃縮し、次いで、0から100% CHCNの10−3N HCl/CHCN勾配を用いて溶出するC18カラムでの逆相クロマトグラフィーによって精製する。48mgのN−シクロペンチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミドが、白色固体の形態で得られる。
【0182】
収率=30%
融点(℃)=190
M=C1824=440;M+H=441;方法2:Tr=0.89分。
【0183】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):12.1(bs,1H);8.7(s,1H);8.3(bs,1H);8.2(d,1H);4.7(s,1H);4.5(t,1H);4.1(m,1H);3.9(s,2H);3.6(m,3H);3.4−3.2(m,3H);2.8(dd,1H);1.7−1.2(m,8H)
【0184】
(実施例17)
2,2−ジメチルプロピル 6−[5−(メチルスルホニル)−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]ピリジン−3−カルボキシラート(表Iの化合物54)
【0185】
【化24】

17.1. メチル 1−(メチルスルホニル)−4−オキソピペリジン−3−カルボキシラート
12mLのDCM中の、1g(6.36mmol)のメチル 4−オキソピペリジン−3−カルボキシラートヒドロクロリドおよび2.2mLのEtNの混合物に、0.5mLの塩化メシルを室温で滴加する。反応媒体を、1時間撹拌し、次いで、50mLのEtOAcに溶解し、20mLの水および20mLのブラインで洗浄し、次いで、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。0.35gのメチル 1−(メチルスルホニル)−4−オキソピペリジン−3−カルボキシラートが得られる。
【0186】
収率=23%
【0187】
17.2. 2,2−ジメチルプロピル 6−クロロピリジン−3−カルボキシラート
100mLの無水トルエン中の、10g(56.8mmol)の6−クロロピリジン−3−カルボニルクロリドの溶液に、アルゴン下、室温で、15g(170.4mmol)の2,2−ジメチルプロパノールを加える。次いで、反応媒体を80℃で6時間加熱する。室温に冷却した後、媒体を濃縮し、得られた残渣を、800mLのEtOAcに溶解し、水(2×200mL)を用いて、飽和NaHCO溶液(2×200mL)を用いて、ブライン(100mL)を用いて連続して洗浄し、NaSOで脱水し、次いで、減圧下で濃縮し、0から5% EtOAcのシクロヘキサン/EtOAc勾配を用いて溶出するシリカゲルのカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。11.9gの2,2−ジメチルプロピル 6−クロロピリジン−3−カルボキシラートが、白色粉末の形態で得られる。
【0188】
収率=92%
H NMR、CDCl,400MHz、δ(ppm):7.5(m,5H);4.2(m,5H);3.0(dd,2H;1.0(t,H)
【0189】
17.3. 2,2−ジメチルプロピル 6−ヒドラジニルピリジン−3−カルボキシラート
実施例4,2に記載されるプロセスに従って、11.9g(52.26mmol)の2,2−ジメチルプロピル 6−クロロピリジン−3−カルボキシラートを用いて出発し、4.3gの2,2−ジメチルプロピル 6−ヒドラジニルピリジン−3−カルボキシラートが、白色粉末の形態で得られる。
【0190】
収率=37%
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):8.7(s,1H);8.15(d,1H);6.9(d,1H);4.0(s,2H);3.5(bs,1H);1.0(s,9H)。
【0191】
17.4. 2,2−ジメチルプロピル 6−[5−(メチルスルホニル)−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]ピリジン−3−カルボキシラート
プロセス1に従って、0.21gのメチル 1−(メチルスルホニル)−4−オキソピペリジン−3−カルボキシラートおよび0.2gの2,2−ジメチルプロピル 6−ヒドラジニルピリジン−3−カルボキシラートを用いて出発し、10mgの2,2−ジメチルプロピル 6−[5−(メチルスルホニル)−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]ピリジン−3−カルボキシラートが得られる。
【0192】
収率=3%
融点(℃)=230
M=C1824S=408;M+H=409;方法2:Tr=1.11分。
【0193】
H NMR、d6−DMSO、400MHz、δ(ppm):12.2(bs,1H);9.0(s,1H);8.6(bs,1H);8.5(d,1H);4.1(s,2H);4.0(s,2H);3.5(t,2H);3.0(s,3H);2.8(t,2H);1.0(s,9H)
【0194】
以下の表は、本発明の化合物の幾つかの例の化学構造および物理的特性を示す。
【0195】
表Iは、R2がβ位にある本発明の式(I)の化合物を示す。これらの化合物は、本明細書において以下、式(I’)の化合物と呼ばれる。
【0196】
表IIは、R2がγ位にある本発明の式(I)の化合物を示す。これらの化合物は、本明細書において以下、式(I’’)の化合物と呼ばれる。
【0197】
以下の表IおよびIIは、本発明の化合物の幾つかの例の化学構造および物理的特性を示す。
【0198】
これらの表では、:
−「塩」の列では、「−」は、遊離塩基の形態の化合物を表すのに対し、「CFCOOH」、「HCl」および「Na」は、それぞれ、トリフルオロ酢酸塩の形態の、塩酸塩の形態の、ナトリウム塩の形態の化合物を表し;
−その他の列では、「−」は、検討中の置換基が分子上に存在しないことを意味し;
−Me、Et、n−Pr、i−Pr、n−Buおよびi−Buは、それぞれ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびイソブチル基を表し;
−PhおよびBnは、それぞれ、フェニルおよびベンジル基を表し;
−「m.p.」列は、検討中の化合物の℃での融点を示し;
−使用され、これまでに詳述された質量分析および高性能液体クロマトグラフィー分析法によって同定されたピークMHが、それぞれ、「LC/MS」列および「方法」列に示されている。
【0199】
【表1】












【0200】
【表2】



【0201】
本発明の化合物は、この特性を決定するために薬理学的試験を受ける、特に:
−細胞において構造的に発現されるが、ユビキチン/プロテオソーム系によって正常の酸素条件下で分解される、タンパク質HIF1−α、転写因子の安定化の直接測定のin vitro試験;
−He3pB細胞において、肝細胞におけるHIF1−αの活性化の2種のマーカーであるVEGFおよびEPOの分泌を測定するための機能試験。
【0202】
これら2種の試験が以下に記載される。
【0203】
1. HEKEA細胞におけるHIF1−αの安定化の測定
1.1 目的
HIFは、低酸素への細胞の適応に関与する転写因子である。この転写因子は、最小で、2種のタンパク質、ARNTおよびHIF1−αから形成されるヘテロ二量体である。ARNTは、細胞において構造的に、安定に発現され、転写複合体調節の主な部分は、タンパク質HIF1−αの安定化によって実施される。実際は、このタンパク質は、正常な酸素条件(20%、周囲酸素の値とほぼ同等)下で、HIFプロリルヒドロキシラーゼによって、2つのプロリン(ヒトタンパク質のプロリン402および564)で特異的にヒドロキシル化され、フォンヒッペル・リンダウ(VHL)タンパク質の結合をもたらす。次いで、HIF1−αとのVHLのこの結合が、ユビキチン/プロテオソーム系によるHIF1−αの分解を引き起こす。低酸素(細胞試験においてO<5%)下では、HIFプロリルヒドロキシラーゼは阻害され、これは、細胞におけるHIF1−αタンパク質の量の増大に反映される。次いで、このタンパク質は、ARNTと組み合わさって核に移動し、この標的遺伝子を活性化できる。
【0204】
HIFによって活性化される遺伝子は、低酸素に対する細胞の適応反応および虚血に対する組織の適応反応に関与しているので、目的は、細胞においてHIF1−αを安定化する化合物を同定および特性決定し、この有益な効果を増幅または摸倣することである。
【0205】
レポーター遺伝子系(HRE−ルシフェラーゼ)による、またはHIF誘導性タンパク質(例えば、VEGFまたはEPO)の測定による、HIFの活性の間接的な測定を説明する多くの試験が存在する。さらに、細胞中のHIF1−αタンパク質の量の直接測定を可能にする唯一の試験として、抗体を使用する試験、例えば、細胞および時間の点で消費し、従って、化合物スクリーニング能を制限する、細胞抽出物(総溶解物または核抽出物)の相を含むウエスタンブロッティングがある。従って、目的は、細胞の核中のHIF1−αタンパク質の量を直接測定するための、384ウェルプレートに適応可能な、精度が高いスクリーニング試験を開発することであった。この試験は、HEK細胞(腎臓腺癌に由来するヒト上皮細胞)において確立した。
【0206】
1.2 試験原理
この試験は、酵素補完の原理に基づく細胞試験であり、本明細書において使用される酵素は、β−ガラクトシダーゼである。HEKEA細胞は、突然変異β−ガラクトシダーゼ(ωフラグメント、EAとしても知られる。)(DiscoverXによって販売される商品)を安定に発現し、この核に制限されるHEK細胞である。この構築物は、Prolabel補完フラグメントを含むタンパク質が核に移動された場合にのみ、β−ガラクトシダーゼ活性を得ることを可能にする。
【0207】
Prolabelフラグメントを含む対象のタンパク質は、この場合には、HIF1−αまたはアラニンで置換された2個のプロリン402および564で突然変異されたHIF1−αであり、小さな補完ペプチドフラグメント(ProlabelまたはED、約4kDa)を用いて分子生物学(Clontechによって販売されているDiscoverXベクター)によってC末端融合される。次いで、キメラタンパク質HIF1−α_Prolabelをコードするベクターを、HEKEA細胞にトランスフェクトし、安定なクローン(HEKEA_HIF1−αPLBL)を得る。
【0208】
細胞を、低酸素または潜在的にHIFアクチベーターである化合物に対して処理した後に得られる、C末端Prolabel「標識された」HIF1−αタンパク質の量を、細胞に、β−ガラクトシダーゼの化学発光基質を含有する溶解バッファーを加えることによって測定する。
【0209】
β−ガラクトシダーゼ活性の測定値は、Prolabel、ひいては、細胞の核中に移動されているHIF1−αの量と比例する。
【0210】
Prolabelフラグメント単独は、細胞において安定ではなく、従って、いかなる活性も測定できるようにしないことを確認するために、実験を内部で並行して実施した。
【0211】
1.3 プロトコール
1.3.1 実験計画
1)D0での細胞の播種
2)酸素正常状態下での24時間の付着
3)D+1での生成物の調製および添加(Biomek 2000およびFX)
4)6時間の酸素正常状態下での温置
5)プレートの読み取り(発光による。)
1.3.2 細胞の播種
【0212】
細胞を、10000個細胞/ウェルあたり30μlの培養培地(1% FCS)中で、Multidropを用いて、白色の不透明な底の384ウェルプレート(Greiner 3704参照)中に播種する(細胞プレート)。
【0213】
1.3.3 処理
・希釈プレート(DLプレート)の調製
試験生成物は、100% DMSO中、3×1O−2Mで調製し、次いで、0.1% FCSを含有する培地で3×10−4Mに希釈する(990μlのMEM中、10μl)。次いで、これらを、希釈プレート(dl)として知られる丸底96ウェルプレートの列12に手作業で沈着させる(200μlの各化合物)。次いで、Biomek 2000(プログラム:シリーズ中10点の範囲)を用いて、3×10−4Mから3×10−9Mの完成したDLプレートを調製する。参照および対照のために、0.1% FCSを含有する100μlDMEMを列1に、100μlのデフェロキサミン10−3Mを列2、ウェルABCDに、100μlのデフェロキサミン5−3Mを列2、ウェルEFGHに加える。
【0214】
・細胞プレートにおけるDLプレート分配
Biomek FX96を用いるピペッティングによってDLプレートから3.3μLをとり、各384ウェル細胞プレート(HEKEA_HIF−1αPLBL細胞プレート)中で水平2連で入れる(列1から24)。
【0215】
次いで、細胞を37℃の恒温室に6時間入れる(周囲O、6%CO)。
【0216】
1.3.4 β−ガラクトシダーゼ活性の測定
使用されるキットは、Prolabel化学発光キット(参照93−0001 DiscoverX)である。
【0217】
37℃で6時間温置した後、プレート中の30μlの培地に直接添加される、15μlのβ−ガラクトシダーゼ基質を含有する溶解バッファー(19容積のPath hunter細胞アッセイバッファー+5容積のEmarald II溶液+1容積のGalacton star)の添加によって細胞を溶解する。プレートを、光の不在下で60分間温置し、次いで、Top Count機器を用いて発光を読み取る。次いで、適当なフィッティングソフトウェアを用いて化合物のEC50値を算出し、以下の表IIIに示されている。
【0218】
HIFに向けた化合物の活性化活性が、この同一化合物の最大応答の50%を引き起こすモル濃度で示されている。
【0219】
【表3】

【0220】
1.4 その他
1.4.1 HEKEA HIF−1−α PLBL細胞の維持
細胞を、CO恒温室中、37℃で、フラスコT225中で、全培地(以下参照)で培養する。
【0221】
1.4.2 HEKEA HIF−1α PLBL細胞の培養培地
DMEM 500mL
+FCS 10%(GIBCO 10500−056) 50mL
+グルタミン(2mM最終) 5mL
+ペニシリン+ストレプトマイシン(200mg/mL) 5mL
+ハイグロマイシンB(100μg/mL) 1.1mL
+ジェネテシン(400μg/mL最終) 4.4mL
【0222】
2.Hep3B肝細胞によるVEGFおよびEPOの分泌の測定
2.1 目的
HIFは、低酸素に対する細胞の適応に関与している転写因子である。HIFによって活性化された遺伝子が、低酸素に対する細胞の適応反応および虚血に対する組織の適応反応に関与しているので、目的は、細胞においてHIF1−αを安定化する化合物を同定および特性決定し、この有益な効果を増幅または摸倣することである。EPO遺伝子プロモーターの分析後にHIF1−αが同定され、これによって、このタンパク質が、HIF1−α活性化の第1のマーカーの1種となる。さらに、VEGFもまた、文献において、HIF活性化の主なマーカーの1種として同定されている。Hep3B細胞におけるHIFアクチベーターである化合物を特性決定するために、これら2種のタンパク質が選択されるのは、この理由のためである。
【0223】
従って、目的は、潜在的HIFアクチベーターに応じた、Hep3B細胞(ヒト肝細胞癌に由来する細胞)の上清中のVEGFおよびEPOの量を直接測定するための、96ウェルプレートに適応可能な、精度の高いスクリーニング試験を開発することである。
【0224】
2.2 試験原理
試験は、低酸素下で、または対照としてデフェロキサミンを用いて、または潜在的HIFアクチベーターを用いて処理したHep3B細胞の上清中のVEGFおよびEPOを測定するためのELISA試験である。試験は、96ウェルプレートに適応され、より大きな化合物スクリーニング能が可能となった。
【0225】
2.3. プロトコール
2.3.1 実験計画
1)D0での細胞の播種
2)酸素正常状態下での6時間の付着
3)生成物の調製および添加(Biomek 2000およびFX)
4)酸素正常状態下での18時間の温置
5)D+1での上清におけるEPOおよびVEGFアッセイ
【0226】
2.3.2 細胞の播種
細胞を、Multidropを用いて、30000個細胞/ウェルで、黒色の不透明の丸底96ウェルプレート(参照Costar3916)中、100μlの培養培地(10% FCS)に継代培養する。
【0227】
2.3.3 細胞の処理
・希釈プレート(DLプレート)の調製
試験生成物は、100% DMSO中、10−2Mで調製し、次いで、0.1% FCSを含有する培地で3×10−4Mに希釈する(194μlのMEM中、6μl)。200μlの各化合物を、96ウェルプレートの列12に沈着させる。Biomek 2000(プログラム:シリーズ中9点の範囲)を用いて、3×10−4Mから3×10−8Mの希釈範囲を調製する。対照として、100μlのMEM 0.1% FCSおよびデフェロキサミン 5×10−3Mを列3および、それぞれ、ウェルA,B,B,D&ウェルE,F,G,Hに加える。
【0228】
・細胞プレートにおけるDLプレート分配
96ウェルプレートに播種される前日に細胞の培地を、90μlの0.1% FCSを含有する培地と変更し、10μlを、FX96を用いて、96ウェルDLプレートから細胞プレートへ分配する。
【0229】
このように処理された細胞プレートを、37℃の恒温室(周囲O、6%CO)中に18時間入れる。
【0230】
2.3.4 EPOおよびVEGFアッセイ
潜在的HIFアクチベーターで処理された96ウェルプレート中のHep3B細胞の上清(80μl)を、供給業者の使用説明書に従うELISA(キットEPO Mesoscale(参照K15122B−2))によるVEGFおよびEPOの同時アッセイのためにマルチチャンネルピペットを用いて回収する。次いで、適当なフィッティングソフトウェアを用いて化合物のEPOおよびVEGFに対するEC50値を算出し、以下の表IVに報告されている。
【0231】
2.4. その他
Hep3B細胞の培養培地:
MEM+Earles(GIBCO 310095) 500mL
+10% FCS(GIBCO 10500−056) 50mL
+グルタミン2mM最終 5mL
+1%非必須アミノ酸 5mL
【0232】
3.結果
表IVには、HIFに対する化合物の活性化活性が、同一化合物の最大応答の50%を引き起こす濃度によって示されている。
【0233】
【表4】

従って、本発明の化合物は、医薬、特に、HIF転写因子のアクチベーターである医薬の調製のために使用してもよい。
【0234】
従って、本発明の主題は、この態様の別のものによれば、式(I)の化合物または式(I)の化合物の医薬上許容される酸を含むこの付加塩を含む医薬である。
【0235】
本発明はまた、本発明の式(I)の化合物またはこの化合物の医薬上許容される塩と、少なくとも1種の医薬上許容される賦形剤とを含む医薬組成物に関する。
【0236】
これらの医薬は、特に、ヒトおよび動物における、心血管疾患、下肢の虚血、心不全、虚血を起源とする冠動脈疾患、例えば、狭心症または心筋梗塞、動脈硬化症、虚血を起源とする卒中、肺高血圧症および部分的または完全血管閉塞によって引き起こされる任意の病態の治療/予防において、特に、この治療的用途がある。
【0237】
これらの医薬はまた、緑内障、腎疾患において、もしくは神経変性起源またはその他の大脳疾患および貧血の治療/予防において、または瘢痕形成を促進する医薬もしくは術後の回復期間を短縮する薬剤もしくは全身疲労状態を治療するための医薬もしくは頭蓋もしくは胸部手術もしくは心臓、頚動脈もしくは大動脈手術などの大きな外科的介入後に必要な自己輸血の関連で血液を得ることを目的として使用される医薬においてこの治療的用途がある。
【0238】
これらの化合物は、貧血の治療/予防において、特に治療的用途がある。
【0239】
これらの化合物はまた、頭蓋もしくは胸部手術もしくは心臓、頚動脈もしくは大動脈手術などの大きな外科的介入後に必要な自己輸血の関連で血液を得る目的で、ヒトおよび動物において使用してもよい。
【0240】
これらの化合物は、瘢痕形成を促進する薬剤または術後回復期間を短縮するための薬剤として、ヒトおよび動物において潜在的に使用可能である。
【0241】
これらの化合物は、特に、高齢者に現れる悪液質までの範囲の全身疲労状態の治療において、ヒトおよび動物において潜在的に使用可能である。
【0242】
これらの化合物は、緑内障、腎疾患または神経変性起源またはその他の大脳疾患の治療において、ヒトおよび動物において潜在的に使用可能である。
【0243】
最後に、本発明に記載される化合物は、治療目的で非胚性幹細胞または筋芽細胞を使用する自家性および異種性手法における再生医学によって、投与前のこれらの細胞の処理としてであっても、これらの細胞の局所投与と同時の治療としてであっても、虚血を起源とする心臓または末梢疾患を治療するために、ヒトおよび動物において潜在的に使用可能である。
【0244】
さらに、本発明に記載される化合物は、単独で使用してもよく、必要な場合には、高血圧、心不全、糖尿病および貧血の治療において有用である1種以上のその他の活性化合物と組み合わせて使用してもよい。
【0245】
例えば、本発明の化合物の、変換酵素阻害剤、アンギオテンシンII受容体拮抗薬、β−遮断薬、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬、利尿剤、カルシウム拮抗薬、スタチンおよびジギタリン誘導体から選択される1種以上の化合物との組合せを参照できる。
【0246】
本発明は、この態様の別のものによれば、有効成分として、本発明の化合物を含む医薬組成物に関する。これらの医薬組成物は、少なくとも1種の本発明の化合物または前記化合物の医薬上許容される塩の有効用量と、少なくとも1種の医薬上許容される賦形剤とを含有する。
【0247】
前記賦形剤は、医薬品形態および所望の投与様式に従って、当業者に公知の通常の賦形剤から選択される。
【0248】
経口、舌下、皮下、筋肉内、血管内、局所(topical)、局所(local)、気管内、鼻腔内、経皮または直腸投与用の本発明の医薬組成物では、上記の式(I)の有効成分またはこの塩を、上記の障害または疾患の予防または治療のためにヒトおよび動物に、標準的な医薬賦形剤との混合物として、単位投与形で投与してもよい。
【0249】
適当な単位投与形として、錠剤、ソフトもしくはハードゲルカプセル剤、散剤、顆粒剤および経口溶液または懸濁液などの経口形態、舌下、頬側、気管内、眼内、経鼻および吸入投与形態、局所、経皮、皮下、筋肉内、血管内投与形態、直腸投与形態およびインプラントが挙げられる。局所投与には、本発明の化合物を、クリーム、ゲル、軟膏またはローション中で使用してもよい。
【0250】
例として、錠剤形態での本発明の化合物の単位投与形は、以下の成分を含み得る:
本発明の化合物 50.0mg
マンニトール 223.75mg
クロスカーメロースナトリウム 6.0mg
コーンスターチ 15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.25mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
【0251】
より多い投与量またはより少ない投与量が適当である特定の場合があり得る;このような投与量は、本発明の範囲から逸脱しない。
【0252】
常套手段によれば、各患者に適当である投与量は、投与様式および体重および前記患者の反応に従って医師によって決定される。
【0253】
本発明はまた、この態様の別のものによれば、患者への、有効な用量の本発明の化合物またはこの医薬上許容される塩の投与を含む、上記で示される病態を治療する方法に関する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩基または酸付加塩の形態の、式(I):
【化1】

[式中、
nは、0、1、2、3または4に等しく;
mは、0、1または2に等しく;
oは、0または1に等しく;
Xは、基−CH、−CH(R)−、−N(R)または酸素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を表し、Rは、基−(C1−C5)アルキル、−(C1−C5)アルコキシ、−CH−アリール、−C(O)R5または−COOR5を表すと理解され、R5は下記に定義されるとおりであり;
R1は、オキソ基、基−COOR5、基−W−OHまたは基−W−NR5R6を表し、W、R5およびR6は下記に定義されるとおりであり;ならびに
R2は、水素原子または(i)基−(C1−C5)アルキル、(ii)基−(C1−C5)アルコキシ、(iii)基−COOR5、(iv)基−NR5R6、(v)基−C(O)−NR5R6、(vi)基−SO−NR3R4、(vii)基−(C1−C5)アルキルで置換されていてもよいヘテロアリール基、(viii)基−W−アリール、(ix)基−W−ヘテロアリール、(x)基−O−W−アリール、(xi)基−O−W−ヘテロアリールおよび(xii)基−O−W−NR5R6から選択される基を表し、W、R3、R4、R5およびR6は下記に定義されるとおりであり;
R3およびR4は、
(i)同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C3−C6)シクロアルキル、アリール基、ヘテロアリール基、基−CH−ヘテロアリール、基−(C1−C5)アルキル−NR5R6、基−W−OHまたは基−W−NR5R6を表すか;または
(ii)これらを有する窒素原子と一緒になって、基−(C1−C5)アルキルおよび基−CH−アリールから選択される1個以上の基で置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成し;
Wは、1個以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい基−(C1−C5)アルキレンであり;
R5およびR6は、同一であっても、異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子または基−(C1−C5)アルキルおよび基−(C3−C6)シクロアルキルから選択される基を表すと理解される。]
の化合物。
【請求項2】
・nが、0、1、2、3または4に等しく;
・mが、0、1または2に等しく;
・oが、0または1に等しく;
・Xが、基−CH−、−CH(R’)−、−N(R’)−または酸素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を表し;
・R’が、基−(C1−C5)アルキル、基−(C1−C5)アルコキシ、基−CH−アリール、基−C(O)R5または基−COOR5を表し;
・R1が、オキソ基、基−COOR5、基−W−OHまたは基−W−NR5R6を表し;
・R2が、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C1−C5)アルコキシ、基−COOR5、基−NR5R6、基−C(O)−NR5R6または基−SO−NR3R4を表し;
・R3およびR4が、
(i)互いに独立に、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C3−C6)シクロアルキル、アリール基、ヘテロアリール基、基−CH−ヘテロアリールまたは基−(C1−C5)アルキル−NR5R6を表すか;または
(ii)これらを有する窒素原子と一緒になって、基−(C1−C5)アルキルで、もしくは、アリール基で置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成し;
Wが、1個以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい基−(C1−C5)アルキレンを表し;ならびに/または
R5およびR6が、互いに独立に、水素原子または基−(C1−C5)アルキルを表す
ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
・nが、0、1、2、3または4に等しく;
・mが、0、1または2に等しく;
・oが、0に等しく;
・R1が、オキソ基、基−CH−アリール、基−C(O)R5−または基−COOR5を表し、前記基R1が、炭素原子またはヘテロ原子と連結していることが可能であり、前記アリール基が、有利には、フェニル基を表し;
・R3およびR4が、
(i)互いに独立に、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C3−C6)シクロアルキル、アリール基、ヘテロアリール基、基−CH−ヘテロアリールまたは基−(C1−C5)アルキル−NR5R6を表し、有利には、前記アリール基が、フェニル基を表し、ならびに前記ヘテロアリール基が、ピリジル基もしくはフリル基を表すか;または
(ii)これらを有する窒素原子と一緒になって、1個以上の基−(C1−C5)アルキルおよび/もしくはアリールで置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成し、有利には、前記ヘテロシクロアルキル基が、ピペリジル基またはヘキサメチレンイミノ基を表し、ならびに前記アリール基が、フェニル基を表し;
・R5が、基−(C1−C5)アルキルまたは基−(C1−C5)シクロアルキルを表し;
および/または
・R6が、水素原子または基(C1−C5)アルキルを表す
ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
・nが、1、2、3または4に等しく;
・mが、0、1または2に等しく;
・oが、0または1に等しく;
・Xが、基−CH−、基−CH(R’)−、基−N(R’)または酸素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を表し;
・R’が、基−(C1−C5)アルキル、基−(C1−C5)アルコキシ、基−CH−アリール、基−C(O)R5または基−COOR5を表し;
・R1が、オキソ基、基COOR5、基−W−OHまたは基−W−NR5R6を表し;
・R2が、基−SO−NR3R4を表し;
・R3およびR4が、
(i)互いに独立に、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C3−C6)シクロアルキル、アリール基、ヘテロアリール基もしくは基−CH−ヘテロアリールを表すか、または、
(ii)これらを有する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;ならびに
・R5およびR6が、基−(C1−C5)アルキルを表す
ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
・nが、1、2、3または4に等しく;
・mが、0、1または2に等しく;
・oが、0または1に等しく;
・Xが、基−CH−、基−CH(R’)−、基−N(R’)−または酸素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を表し;
・R’が、基−(C1−C5)アルキル、基−(C1−C5)アルコキシ、基−CH−アリール、基−C(O)R5または基−COOR5を表し;
・R1が、オキソ基を表し;
・R2が、水素原子、基−(C1−C5)アルキル、基−(C1−C5)アルコキシ、基−COOR5、基−NR5R6または−C(O)−NR5R6を表し;ならびに
・R5およびR6が、互いに独立に、水素原子、基−(C1−C5)アルキルまたは基−(C1−C5)シクロアルキルを表す
ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項6】
R2が、(i)水素原子、(ii)基−(C1−C5)アルキル、(iii)基−(C1−C5)アルコキシ、(iv)基−COOR5、(v)基−NR5R6、(vi)基−C(O)−NR5R6、(vii)基−(C1−C5)アルキルで置換されたヘテロアリール、(viii)基−O−W−アリールまたは(ix)基−O−W−ヘテロアリールを表すことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項7】
R2が、基−SO−NR3R4を表すことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項8】
R2が、ピリジンのβ位の原子上の置換基であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項9】
R2が、ピリジンのγ位の原子上の置換基であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項10】
・2−[5−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3H−インダゾール−3−オン;
・6−メチル−2−[5−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3H−インダゾール−3−オン;
・2−[5−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ピリジン−2−イル]−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロシクロヘプタ[c]ピラゾール−3(2H)−オン;
・N−エチル−6−(3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−インダゾール−2−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・6−(5−ベンジル−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−N−エチル−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・(±)2−(5−{[(3R,5S)−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル]スルホニル}ピリジン−2−イル)−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3H−インダゾール−3−オン;
・2−(4−メトキシピリジン−2−イル)−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・2−(ピリジン−2−イル)−1,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾール−3(2H)−オン;
・(±)5−ベンジル−2−(5−{[(3R,5S)−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル]スルホニル}ピリジン−2−イル)−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−オン;
・(±)2−(5−{[(3R,5S)−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル]スルホニル}ピリジン−2−イル)−6−メチル−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3H−インダゾール−3−オン;
・6−(5−ベンジル−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−N,N−ジエチルピリジン−3−スルホンアミド;
・N−エチル−6−(3−オキソ−1,3,4,5,6,7,8,9−オクタヒドロ−2H−シクロオクタ[c]ピラゾール−2−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・N−エチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・6−(5−ベンジル−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4.3−c]ピリジン−2−イル)−N,N−ジ(プロパン−2−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・6−メトキシ−2−(ピリジン−2−イル)−1,4、5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾール−3(2H)−オン;
・2−(ピリジン−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロチオピラノ[4,3−c]ピラゾール−3(2H)−オン;
・N−エチル−6−(3−オキソ−1,4,6,7−テトラヒドロチオピラノ[4,3−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・N−エチル−6−(3−オキソ−3,5,6,7−テトラヒドロチオピラノ[3,2−c]ピラゾール−2(1H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・N,N−ジエチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N,N−ジメチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・2−[5−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・N−シクロプロピル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−(プロパン−2−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−t−ブチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−(フラン−2−イルメチル)−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−シクロペンチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−メチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−(ピリジン−2−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・2−(ピリジン−2−イル)−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・2−[4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・2−{5−[(4−ベンジルピペリジン−1−イル)スルホニル]ピリジン−2−イル}−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−(ピリジン−2−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−エチル−6−(3−オキソ−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・ナトリウム 2−(4−エチルピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・2−[5−(アゼパン−1−イルスルホニル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・ナトリウム 4−ベンジル−2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−5−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−3−オラート;
・N−メチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−ピリジン−2−イルメチル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・t−ブチル 2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−3−オキソ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボキシラート;
・6−(5−アセチル−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−N−エチル−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・t−ブチル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート;
・ナトリウム 2−(4−メチルピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−{5−[t−ブチル(メチル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−{5−[t−ブチル(エチル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−(5−メチルピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−[5−(t−ブチルカルバモイル)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−(5−メトキシピリジン−2−イル)−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・N−メチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)−N−(ピリジン−4−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・ナトリウム 2−{5−[シクロペンチル(エチル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・ナトリウム 2−[4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・メチル 2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−3−オキソ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボキシラート;
・シクロペンチル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート;
・2−メチルプロピル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート;
・2−[4−(プロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・ナトリウム 2−[5−(プロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・メチル 2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−3−オキソ−2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−4−カルボキシラート;
・プロパン−2−イル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート;
ナトリウム 2−{5−[エチル(フェニル)スルファモイル]ピリジン−2−イル}−6−メトキシ−2,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾール−3−オラート;
・N−エチル−6−(3−オキソ−3,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾール−2(1H)−イル)−N−フェニルピリジン−3−スルホンアミド;
・ナトリウム 2−[4−(ピリジン−3−イルメトキシ)ピリジン−2−イル]−2,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オラート;
・2,2−ジメチルプロピル 6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−カルボキシラート;
・2−[5−(5−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル]1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン;
・N−シクロペンチル−N−メチル−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−シクロペンチル−N−エチル−6−(3−オキソ−3,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾール−2(1H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・N−シクロペンチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−(3−オキソ−4,6−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−2(3H)−イル)ピリジン−3−スルホンアミド;
・2,2−ジメチルプロピル 6−[5−(メチルスルホニル)−3−オキソ−1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]ピリジン−3−カルボキシラート;
・2−[5−(3−t−ブチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]−1,2,4,6−テトラヒドロ−3H−チエノ[3,4−c]ピラゾール−3−オン
である、請求項1から9のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を調製する方法であって、式(IVa)または(IVb)の化合物の形態または両方である、式(IV)の化合物:
【化2】

[式中、X、R1、R2、n、mは、請求項1に定義のとおりであり、ならびにzは、アルキル基を表す。]
を有機塩基と反応させることを特徴とする方法。
【請求項12】
式(IVa)および(IVb)の化合物:
【化3】

[式中、X、R1、R2、n、mおよびoは、請求項1に定義のとおりであり、ならびにzは、アルキル基を表す。]。
【請求項13】
請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または式(I)の化合物の医薬上許容される酸とのこの化合物の付加塩を含むことを特徴とする医薬。
【請求項14】
請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはこの化合物の医薬上許容される塩と、少なくとも1種の医薬上許容される賦形剤とを含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項15】
心血管疾患の治療/予防のための医薬の調製のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項16】
下肢の虚血、心不全、虚血を起源とする冠動脈疾患、例えば、狭心症または心筋梗塞、動脈硬化症、虚血を起源とする卒中、肺高血圧症および部分的または完全血管閉塞によって引き起こされる任意の病態の治療/予防のための医薬の調製のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項17】
緑内障、腎疾患もしくは神経変性起源もしくはその他の大脳疾患、貧血の治療/予防のための医薬、または瘢痕形成を促進する医薬または術後の回復期間を短縮する薬剤または全身疲労状態を治療するための医薬、または頭蓋もしくは胸部手術もしくは心臓、頚動脈もしくは大動脈手術などの大きな外科的介入後に必要な自己輸血の関連で血液を得ることを目的として使用される医薬の調製のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項18】
幹細胞を使用する再生医学による、虚血を起源とする心臓または末梢疾患の治療/予防のための医薬の調製のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項19】
高血圧、心不全、糖尿病および貧血の治療において有用である1種以上の活性化合物との、請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の組合せ。
【請求項20】
細胞、好ましくは、HEK細胞の核中の、前記細胞を1種以上の試験化合物で処理した後の、HIF1−αタンパク質の量のβ−ガラクトシダーゼ相補性による直接測定のための均一試験であって、
(a)前記細胞を適した培養培地に播種するステップ;
(b)前記培養培地に先に播種された細胞に、適した溶媒中の適した濃度の試験化合物を添加するステップ;
(c)このように調製した前記細胞を、約37℃の恒温室中で、有利には、約6時間温置するステップ;
(d)細胞を、β−ガラクトシダーゼの化学発光基質を含有する溶解バッファーを用いて溶解するステップ;
(e)光の不在下で温置し、その後、β−ガラクトシダーゼ活性の関数である発光を読み取り、測定するステップ
からなる均一試験。
【請求項21】
試験化合物が、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物から選択されること特徴とする、請求項20に記載の試験。

【公表番号】特表2012−513977(P2012−513977A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542887(P2011−542887)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際出願番号】PCT/FR2009/052692
【国際公開番号】WO2010/076525
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(504456798)サノフイ (433)
【Fターム(参考)】