説明

アクティブマトリクスOLEDディスプレイおよびその駆動回路

ディスプレイが、それぞれが関連画素駆動回路をもつ複数の有機発光ダイオード(OLED)画素と、複数の選択線と、複数のデータ線とを有する。画素駆動回路のそれぞれは、選択線およびデータ線に結合される。画素駆動回路は、OLEDを駆動するように構成された駆動トランジスタを含むとともに、選択線に結合された第1の端子と、データ線に結合された第2の端子とを有する選択トランジスタを含み、選択トランジスタの端子の一方は、選択トランジスタのゲート接続を備え、端子の他方は、選択トランジスタのドレイン接続およびソース接続の一方を備え、選択トランジスタは、ソース領域と、ドレイン領域と、ゲート領域とを備え、ゲート領域は、ソース領域およびドレイン領域に少なくとも部分的に重なり、ゲート接続と、ドレイン接続およびソース接続の一方との間の静電容量が、ゲート接続と、接続の他方との間の静電容量よりも小さくなるように、ゲート領域の、ソース領域およびドレイン領域の一方との重なりの面積が、領域の他方との重なりの面積よりも大きくなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブマトリクス光電子デバイスのための、特にOLED(有機発光ダイオード)ディスプレイのための画素駆動回路と、関連するディスプレイとに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の実施の形態について説明する。本発明は、アクティブマトリクスOLEDディスプレイにおいて特に有用であるが、本発明の用途および実施の形態は、そのようなディスプレイに限定されず、他の種類のアクティブマトリクスディスプレイと共に用いられてよく、また、実施の形態において、アクティブマトリクスセンサアレイで用いられてもよい。
【0003】
有機発光ダイオード、ここでは有機金属系のLEDを含むが、有機発光ダイオードは、ポリマー、小分子、およびデンドリマーなどの材料を用いて、使用される材料に依存するさまざまな色で製造され得る。ポリマー系の有機LEDの例は、国際公開第90/13148号、国際公開第95/06400号、および国際公開第99/48160号に記載され、デンドリマー系の材料の例は、国際公開第99/21935号および国際公開第02/067343号に記載され、いわゆる小分子系のデバイスの例は、米国特許第4,539,507号明細書に記載されている。典型的なOLEDデバイスは2層の有機材料を備え、その一方は、発光ポリマー(LEP)、オリゴマー、または発光低分子量材料のような発光材料の層であり、他方は、ポリチオフェン誘導体またはポリアニリン誘導体のような正孔輸送材料の層である。
【0004】
有機LEDは、画素のマトリクスという形で基板上に堆積させられて、単色または多色画素型ディスプレイを構成し得る。多色型ディスプレイは、赤、緑、および青の発光サブ画素群を用いて構成されてよい。いわゆるアクティブマトリクスディスプレイは、各画素と関連付けられた、典型的には記憶キャパシタであるメモリ素子と、トランジスタとを有する(一方、パッシブマトリクスディスプレイはそのようなメモリ素子を持たず、その代わり、安定した画像という印象を与えるために、繰り返し走査される)。ポリマーおよび小分子のアクティブマトリクスディスプレイ駆動部の例は、それぞれ国際公開第99/42983号および欧州特許出願公開第0717446(A)号明細書に見られる。
【0005】
OLEDには電流プログラム型の駆動を施すことが一般的である。これは、デバイスを流れる電流によってデバイスの生成する光子の数が決まり、それによってOLEDの明るさが決まるからである。一方、単純な電圧プログラム型の構成では、駆動された時に画素がどれくらいの明るさで光るのかを予測することが困難となる恐れがある。
【0006】
電圧駆動型画素駆動回路の例は、米国特許出願公開第2006/0244696号明細書に記載されている。この明細書では、湾曲した、または曲がりくねったチャネルをもつ駆動トランジスタを用いており、青色画素が緑色画素より大きくて、湾曲した境界およびまっすぐな境界という2つの反対側の境界を画素の行が有するようになっているカラーディスプレイについて記載している。背景となるさらなる従来技術は、米国特許出願公開第2005/0116295号明細書に見られ、この明細書では、分割環状のMOSFET構造について記載し、円形のnチャネルMOSFETについて説明している。また、湾曲ゲート層をもつトランジスタも、米国特許第6,599,781号明細書に記載されている。
【0007】
電流プログラム型アクティブマトリクス画素駆動回路に関する、背景となる従来技術は、"Solution for Large-Area Full-Color OLED Television - Light Emitting Polymer and a-Si TFT Technologies," T. Shirasaki, T. Ozaki, T. Toyama, M. Takei, M. Kumagai, K. Sato, S. Shimoda, T. Tano, K. Yamamoto, K. Morimoto, J. Ogura and R. Hattori of Casio Computer Co Ltd and Kyushu University, Invited paper AMD3/OLED5 -1, 11th International Display Workshops, 8-10 December 2004, IDW '04 Conference Proceedings pp275-278に見られる。
【0008】
図1aおよび図1bは、上記のIDW '04の論文からの抜粋であり、例となる電流プログラム型アクティブマトリクス画素回路および対応するタイミング図を示す。動作時は、第1段階において、データ線が一時的に接地されて、CsとOLEDの接合容量とが放電される(Vselect、VresetはHIGH、VsourceはLOW)。続いて、データシンクIdataが印加されて、対応する電流がT3を流れ、この電流に必要なゲート電圧をCsが記憶するようにされる(OLEDに電流が流れないようVsourceはLOWにされ、T3がダイオード接続されるようにT1はオンにされる)。最後に、選択線がデアサートされ、VsourceがHIGHにされて、プログラム電流(Csに記憶されたゲート電圧により決まる)がOLEDを流れるようにされる(IOLED)。
【0009】
再び図1aを参照すると、この図は単一画素の回路を示すが、画素の行および列を多く備える典型的なOLEDディスプレイ(カラーまたは単色)においては、各データ線に(図示されるように、列で)、および各選択線に(図示されるように、行で)接続されたこのような画素回路が複数存在することが認められるであろう。OLEDでの典型的なプログラミング電流は、およそ1〜10μA、例えば2〜5μAであり、これがデータ線の一方の端に通電されるが、画素記憶キャパシタCsを帯電させるために用いられる。従って、データ線に接続された各選択トランジスタのゲートとドレイン/ソースとの間の静電容量によってある程度決定されるデータ線の全静電容量が重要であるのと同様に、データ線の抵抗およびスイッチ/選択トランジスタT2の抵抗が重要である。おおまかに言えば、RC時定数は、ディスプレイの行の数と、オン状態にある時のスイッチ/選択トランジスタの抵抗と、スイッチ/選択トランジスタの入力容量(ゲートとドレイン/ソースとの間)との積である。同じくスイッチ/ストローク選択トランジスタを有する電圧駆動型画素回路も、同様の問題を呈する。
【0010】
画素のプログラミング時間を減らすことが望ましく、この問題に対してはいくつかの従来手法が存在する。手法の一つは、銅接続を用いることによってデータ線の抵抗を低減することを含む。別の手法は、電流を駆動するためにプログラミング(データ)線により大きな電圧変化をかけることを含む。スイッチ/選択トランジスタの長さに対する幅の比を増やしてこのトランジスタの抵抗を減らし、よってプログラミング時間を減らすことが可能である、と想像されるかもしれないが、これは、このトランジスタの入力容量を増やして、望まれるプログラミング時間の低減とは反対に働きがちである、という望ましくない副作用を有する。プログラミング時間を減らすさらなる手法は、画素駆動回路の薄膜トランジスタの製造に自己整合プロセスを用いることである。これは、自己整合ゲートを用いることにより、ソース/ドレイン領域とゲート領域との重なりが効果的に解消され、従って電界効果トランジスタ(FET)の内部静電容量が減少し得るからである。
【0011】
従って、アクティブマトリクス画素のプログラミング時間を減らすための改良された技術が望まれる。
【発明の概要】
【0012】
そこで、本発明の第1の態様によれば、アクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイであって、ディスプレイが、それぞれが関連画素駆動回路をもつ複数のOLED画素を有し、ディスプレイが、OLED画素を選択し、選択されたOLED画素に表示用データを書き込むために、複数の選択線および複数のデータ線を有するアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイにおいて、画素駆動回路のそれぞれが、選択線およびデータ線に結合され、画素駆動回路が、選択線に結合された第1の端子と、データ線に結合された第2の端子とを有する選択トランジスタを含み、選択トランジスタの第1および第2の端子の一方が、選択トランジスタのゲート接続を備え、選択トランジスタの第1および第2の端子の他方が、選択トランジスタのドレイン接続およびソース接続の一方を備え、選択トランジスタが、ソース領域と、ドレイン領域と、ゲート領域とをもつトランジスタで構成され、ゲート領域が、ソース領域およびドレイン領域に少なくとも部分的に重なり、ゲート領域の、ソース領域およびドレイン領域の一方との重なりの面積が、ソース領域およびドレイン領域の他方との重なりの面積よりも大きくなっているアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイが提供される。
【0013】
本発明者らは、非対称の選択トランジスタ、特に湾曲ゲート領域をもつものを製造すると、選択トランジスタの一方の側の静電容量が、トランジスタの他方の側の静電容量の増加と引き換えに低減され得ることを確認した。ところが、アクティブマトリクス画素回路の関連では、これによって全体的な性能向上がもたらされる。なぜなら、プログラミング時間を主に決定するのは入力容量であり、従って、スイッチ/選択トランジスタの入力容量を減らすことにより、たとえトランジスタの他方の側の静電容量が増えたとしても、全体としてはプログラミング時間が短縮され得るからである。実施の形態では、データ線に結合された第2の端子が、ゲート領域との重なり面積のより少ないソース/ドレイン領域を備える。
【0014】
ソース領域およびドレイン領域は、これらの領域の一方が部分的に他方の周囲で湾曲するか他方を取り囲むかすれば、さまざまな異なる形状を有してよい。一方の領域が他方の周囲で湾曲する際、滑らかな湾曲を有する必要はなく、代わりに、例えば一対の腕または突起を有すればよい。同様に、製造を容易にするため、および/または電界の低減のためには、滑らかな湾曲をもつ形状が好ましい場合があるが、それが必須というわけではない。実施の形態において、選択トランジスタのチャネルは、一方向のみに湾曲している。すなわち、曲がりくねった形状は有しない。実施の形態においては、湾曲した、弓形の、または馬蹄形の形状が好ましいが、これは、デバイスの幾何学的形状および専有面積という点で比較的効率が良いからである。
【0015】
いくつかの好ましい実施の形態において、ゲート領域と、ソース/ドレイン領域それぞれとの間の静電容量の比は、少なくとも1:1.5、好ましくは少なくとも1:2である。例えば、重なりの小さな方の面積は、20μm2ないし150μm2の範囲の面積を有してよい。実施の形態において、チャネルは、少なくとも1μmまたは2μmの幅を有し、好ましくは、ソース/ドレイン領域の大きな方の最大横寸法が、ソース/ドレイン領域の小さな方の最大横寸法より少なくとも2μm、4μm、または6μm大きい。
【0016】
いくつかの好ましい実施の形態において、選択トランジスタはボトムゲート型デバイスであり、ディスプレイはトップエミッション型ディスプレイである。通常、画素駆動回路は、選択トランジスタの第3の端子(実施の形態では、データ線に接続されないドレイン/ソース領域)に直接または間接的に結合されたデータ記憶キャパシタを含む。画素駆動回路は通常、データ記憶キャパシタに結合された制御入力と、OLEDを駆動するための出力とを有する駆動トランジスタも含み、典型的には、この駆動トランジスタは、電圧源に結合されたソース/ドレイン領域の一方と、OLEDに結合された他方とを有する。画素駆動回路の実施の形態は、回路の実装に応じて1つ以上のさらなるトランジスタも含んでよい。画素駆動回路は電圧制御型回路であってよいが、好ましい実施の形態においては電流制御型回路が用いられる。
【0017】
少なくとも1つのさらなるトランジスタを(選択トランジスタおよび駆動トランジスタのほかに)もつ画素駆動回路の実施の形態では、ゲート端子と2つのドレイン/ソース端子との間の静電容量の比を変える能力によって、設計の自由度を増すことができる。従って、典型的には、画素回路をプログラミングする際、回路内に電圧振幅が存在するので、それを制御するために回路内のトランジスタの内部静電容量が調整され得る。実際、設計者は、画素回路内の内部または「浮遊」の静電容量の値を選ぶ何らかの能力を有する。
【0018】
従って本発明は、さらなる態様において、回路のトランジスタの1つ以上の内部ゲート・ソース/ドレイン静電容量:内部ゲート・ドレイン/ソース静電容量の比が調整されるアクティブマトリクス画素回路を設計する方法を提供する。また、この方法を用いて設計されるアクティブマトリクス画素回路と、そのような画素回路を複数内蔵するディスプレイも提供される。
【0019】
例えば、図1aに図示された種類の電流プログラム型画素駆動回路の実施の形態において、スイッチ/選択トランジスタの内部静電容量比およびプログラミングトランジスタ(T1)の内部静電容量比を調整して、選択線上の電圧振幅(例えば最大20ボルトになる場合がある)の影響を減らし、プログラミング時の電圧源線上の電圧振幅(例えば5〜10ボルトになる場合がある)を部分的に解消するようにしてよい。
【0020】
関連態様において、本発明は、アクティブマトリクスディスプレイのための画素回路であって、画素を選択するための選択線と、画素からまたは画素に画素データを読み取りまたは書き込むためのデータ線とを有する画素回路において、画素駆動回路が、2つのチャネル接続と、ゲート接続とを有する画素選択トランジスタをさらに備え、ゲート接続が、データ線および選択線の一方に結合され、チャネル接続の第1が、データ線および選択線の他方に結合され、画素選択トランジスタの、ゲート接続とチャネル接続の第1との間の内部静電容量が、画素選択トランジスタの、ゲート接続とチャネル接続の第2との間の内部静電容量よりも小さい画素回路を提供する。
【0021】
好ましくは、2つの内部ゲート・ソース/ドレイン静電容量のうちの小さな方が、大きな方の2/3より小さく、より好ましくは1/2より小さい。上記のように、実施の形態において、第2のチャネル領域は第1のチャネル領域を少なくとも部分的に包み込む。
【0022】
画素回路は、画素駆動回路の追加または代替でセンサ回路を備えてよい。ただし、実施の形態において、回路はOLEDのための画素駆動回路を備え、画素データはOLEDの画素輝度データを含む。好ましい実施の形態において、画素駆動回路は電流制御型回路であり、例えば上記のようなものである。
【0023】
さらなる関連態様において、本発明は、アクティブマトリクスディスプレイのための画素回路であって、湾曲ゲート領域をもつ少なくとも1つの電界効果トランジスタ(FET)を含み、それによりFETのゲート・ソース静電容量がFETのゲート・ドレイン静電容量と異なるようになっている画素回路を提供する。
【0024】
実施の形態において、FETは、ソース領域とドレイン領域との間のチャネルの中央に沿った線に関して非対称であり、特に、(曲がりくねったチャネルのデバイスとは異なり)一方向のみに湾曲している。
【0025】
また、本発明は、上記のような画素回路を内蔵するアクティブマトリクスディスプレイ、特にはエレクトロルミネッセンスディスプレイ、さらに特にはOLEDディスプレイも提供する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
次に、本発明のこれらおよび他の態様について、単に例として、添付の図面を参照してさらに説明する。
【図1a】従来技術による画素回路の例および対応するタイミング図と、アクティブマトリクス画素駆動回路のさらなる例とを示す図である。
【図1b】従来技術による画素回路の例および対応するタイミング図と、アクティブマトリクス画素駆動回路のさらなる例とを示す図である。
【図1c】従来技術による画素回路の例および対応するタイミング図と、アクティブマトリクス画素駆動回路のさらなる例とを示す図である。
【図1d】従来技術による画素回路の例および対応するタイミング図と、アクティブマトリクス画素駆動回路のさらなる例とを示す図である。
【図1e】従来技術による画素回路の例および対応するタイミング図と、アクティブマトリクス画素駆動回路のさらなる例とを示す図である。
【図1f】従来技術による画素回路の例および対応するタイミング図と、アクティブマトリクス画素駆動回路のさらなる例とを示す図である。
【図1g】従来技術による画素回路の例および対応するタイミング図と、アクティブマトリクス画素駆動回路のさらなる例とを示す図である。
【図2a】従来の薄膜トランジスタの模式的説明図を示す図である。
【図2b】湾曲チャネル薄膜トランジスタの模式的説明図を示す図である。
【図2c】本発明の実施の形態による複数の画素駆動回路を内蔵するアクティブマトリクスOLEDディスプレイの模式図を示す図である。
【図2d】本発明の実施の形態で用いられ得る代替チャネル形状の例を示す図である。
【図3a】図2bのデバイスの実施の形態の垂直断面を示す図である。
【図3b】図3aのデバイスの製造におけるステップを示す図である。
【図4】図1aの回路を示し、寄生/内部静電容量を説明する図である。
【図5】湾曲ゲートトランジスタを内蔵するアクティブマトリクスセンサ回路の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
我々は、データ線の静電容量の低減のための非対称薄膜トランジスタ(TFT)構造の利用について述べる。例えば半円形のような、湾曲したチャネルのトランジスタを用いることにより、トランジスタの、ゲートとソース/ドレイン端子の一方との間の静電容量の選択的低減が可能になる。そのような湾曲チャネルデバイスをアクティブマトリクスOLEDディスプレイの画素回路に内蔵することにより、改良された画素回路を設計することができる。例えば、TFTディスプレイのバックプレーン上でプログラミングデータ線に接続された選択TFTの場合では、OLED画素のプログラミング時間が短縮され得る。実施の形態において、湾曲チャネルは、外側半径におけるゲート・接点静電容量が増えるのを許容する一方で内側半径におけるゲート・接点静電容量を減らし、その際、DCデバイス性能は実質的に変化しない。
【0028】
[アクティブマトリクス画素回路]
図1cは、電圧プログラム型OLEDアクティブマトリクス画素回路150の例を示す図である。回路150はディスプレイの各画素に設けられ、Vdd152、接地154、行選択124、および列データ126の各母線が、各画素を相互に接続するように設けられる。このように、各画素は電源接続および接地接続を有し、画素の各行は共通の行選択線124を有し、画素の各列は共通のデータ線126を有する。
【0029】
各画素は、電源線152と接地線154との間に駆動トランジスタ158と直列に接続されたOLED152を有する。駆動トランジスタ158のゲート接続159が記憶キャパシタ120に結合され、制御トランジスタ122が、行選択線124の制御下でゲート159を列データ線126に結合する。トランジスタ122は、行選択線124がアクティブにされた時に列データ線126をゲート159およびキャパシタ120に接続する薄膜電界効果トランジスタ(TFT)スイッチである。こうして、スイッチ122がオンの時に、列データ線126の電圧がキャパシタ120に記憶され得る。この電圧は、駆動トランジスタ158へのゲート接続の、および「オフ」状態にあるスイッチトランジスタ122の、比較的高いインピーダンスのために、少なくともフレームリフレッシュ期間の間、キャパシタに保持される。
【0030】
駆動トランジスタ158は、典型的にはTFTであり、トランジスタのゲート電圧から閾電圧を引いた電圧に依存する(ドレイン・ソース)電流を通す。こうして、ゲートノード159の電圧がOLED152を通る電流を制御し、ひいてはOLEDの明るさを制御する。
【0031】
図1cの電圧プログラム型回路は、いくつかの欠点に悩まされる。これは特に、OLEDの発光が印加電圧に非線形に依存するからである。OLEDからの光出力はOLEDが通す電流に比例するので、電流制御が好ましい。図1d(図1cの要素と同一の要素は同一の参照番号で示してある)は、電流制御を用いた、図1cの回路の変形を示す図である。より詳しくは、電流発生器166によって設定された(列)データ線の電流が、薄膜トランジスタ(TFT)160を通る電流を「プログラム」し、今度はそれが、OLED152を通る電流を設定する。これは、トランジスタ122aがオンの時に、(整合した)トランジスタ160および158が電流ミラーを形成するからである。図1eはさらなる変形を示しており、TFT160がフォトダイオード162に置き換えられて、データ線の電流が(画素駆動回路が選択された時に)、フォトダイオードを通る電流を設定することによりOLEDからの光出力をプログラムするようになっている。
【0032】
図1fは、我々の出願である国際公開第03/038790号からの引用であり、電流プログラム型画素駆動回路のさらなる例を示す図である。この回路では、OLED152を通る電流は、例えば基準電流シンクなどの電流発生器166を用いてOLED駆動トランジスタ158のドレイン・ソース電流を設定し、このドレイン・ソース電流に必要な駆動トランジスタゲート電圧を記憶することにより、設定される。従って、OLED152の明るさは、基準電流シンク166に流れ込む電流Icolによって定まり、基準電流シンク166は、調整可能かつアドレス指定されている画素の要求に合わせて設定されることが好ましい。さらに、駆動トランジスタ158とOLED152との間にさらなるスイッチングトランジスタ164が接続されて、プログラミング段階においてOLEDの照明が防止される。通常、列データ線ごとに電流シンク166が1つ設けられる。図1gは、図1fの回路の変形を示す図である。
【0033】
[湾曲チャネルデバイス]
あらゆるTFTデバイスに伴う問題は、接点とゲートとの重なりに起因する静電容量である。これは、特に多数のデバイスが並列に存在する場合に、回路の応答時間および漏れという点で重大な影響を有しかねない。ところが、ゲートとソース/ドレイン接点とが別々にパターン形成される場合、隙間を避けるために、ある程度の重なりがなくてはならない。隙間は、ずっと大きな接触抵抗をもたらすという点で、さらに悪い影響を伝導に及ぼしてしまうのである。
【0034】
これが問題となる具体的な例は、ディスプレイのバックプレーン上のデータ線またはプログラミング線である。データ線は、画素回路をプログラムするのに用いられる接続である。特定の画素列のためのゲート線が、データ線を画素回路に接続するスイッチトランジスタをオンにする。画素列ごとに、これらのスイッチのうちの1つが存在する。各スイッチは、いくらかの入力容量を有し、入力容量は、個々のデバイスでは小さくとも、特に一層の高解像度ディスプレイに対する需要の高まりで、列の数が増えるにつれて問題となる。
【0035】
製造工程にもよるが、ゲート金属とドレイン/ソース金属との多少の重なりは避けられない場合がある。これは例えば、位置合わせの規定や、位置合わせ不良に対してある程度の許容誤差を設ける必要のためである。そこで、本発明の実施の形態では、各(選択)トランジスタのデータ線側の静電容量を選択的かつ実質的に減らす湾曲ゲート領域をもつ非対称デバイス設計を用いる。
【0036】
図2aおよび図2bを参照すると、これらはいずれも同じわずかなゲート幅をもつ従来のデバイス(図2a)の模式図と湾曲チャネル薄膜トランジスタ200(図2b)の模式図とを示す。図2bのデバイスにおいて、トランジスタは、第1のドレイン/ソース金属領域202と、第2のドレイン/ソース金属領域204と、覆いゲート領域206とを備え、覆いゲート領域206は、見て分かるように、第1および第2のドレイン/ソース領域と部分的に重なっている(本明細書において、「覆い」ゲート領域への言及は、ゲートがソース/ドレイン領域の上にあるということを必ずしも意味せず、このトランジスタの好ましい実施の形態はボトムゲート型デバイスを含む)。図2aにおいて、図2bの要素と同様の要素は、同様の参照番号で示してある。ゲート206とドレイン/ソース領域202との重なりによって第1の内部静電容量Caが生じ、ゲートとドレイン/ソース領域204との重なりによって第2の、より大きな内部静電容量Cbが生じる。よく見ると、図2bのデバイスの場合、図2aのデバイスと比較して、重なりの距離が同じでも、重なっている領域は湾曲チャネルデバイスの方が非常に少なくなっていることが分かる。すなわち、CaはCbよりずっと小さい。
【0037】
典型的なデバイスにおいて、位置合わせの許容誤差はおよそ±4μmでよく、距離xはおよそ5〜10μmでよく、距離yはおよそ4μmでよく、距離zはおよそ4μmでよい。これにより、Cb:Caの比は、約1.5:1になる(面積比)。
【0038】
次に図2cを参照すると、これは、図2bに示した種類の選択トランジスタ200をそれぞれが含む複数の画素駆動回路222、を内蔵するアクティブマトリクスOLEDディスプレイ220の模式的な回路図を示す。選択トランジスタのゲート接続は選択線224に結合され、より小さな内部静電容量をもつソース/ドレイン接続202はデータ線226に結合される。図示の例では複数の列データ線(1本のみが図示されている)と複数の行選択線とが存在し、各画素回路222は、少なくとも1本のデータ線226と少なくとも1本の選択線224とに結合される。当業者は、画素回路222が、関連OLED228を駆動するために上述の画素駆動回路のいずれをも備えてよいこと、またはさまざまな他の画素駆動回路のいずれもが用いられてよいことを認めるであろう。それらのさらなる例は、当業者に周知であろう。さらにまたは代わりに、選択トランジスタ200は画素センサ回路の一部を構成してよく、それを説明する例については後述する。
【0039】
図2cを参照すると、静電容量Caを減らすことによって、データ線の総静電容量が低減され得ること、従って画素のプログラミング(または読み出し)時間も短縮され得ることが分かる。
【0040】
画素回路の物理的な配置においては、ソース/ドレイン金属領域204の両側までの空いている「翼部」を、画素データ記憶キャパシタ(図1aのキャパシタCs)に用いるのが望ましい場合がある。従って、より一般的には、画素回路222の物理的な配置において、トランジスタ200を(横方向の平面において)ちょうど囲む長方形の1つ以上の領域が、画素回路の画素データ記憶キャパシタの少なくとも一部によって占められてよい。
【0041】
図2dは、好ましさの度合いは低くなるが、代替となる湾曲チャネル形状のいくつかの例を示す図である。下の図から分かるように、領域202を取り囲む腕または突起を領域204が有することは、必須ではない。
【0042】
次に図3aを参照すると、これは図2bのトランジスタ200の垂直断面図を示す(基板およびデバイス接続は、明瞭化のために省略してある)。デバイスは、好適なゲート金属から製造されたゲート接続206を備え、その上には酸化物層208があり、続いて、実施の形態では、アモルファスシリコンの層210があり、続いてソース/ドレイン金属層202、204がある。図3bは、デバイスの製造におけるステップを示す図であり、ステップは、まずゲート金属層の堆積およびパターン形成と、次に酸化物層の堆積と、次に、デバイスにソース接点およびドレイン接点を設けるための、アモルファスシリコンおよびソース/ドレイン金属の堆積およびパターン形成とを含む。
【0043】
次に図4を参照すると、これは図1aの電流制御型画素駆動回路をノードに1〜6のラベルを付けて示した図であり、デバイスT1〜T3およびOLEDの内部寄生容量を示している。これらの静電容量によって形成されるネットワークを、図4の右手側に別に示してある。他の画素回路は、同様の内部デバイス静電容量のネットワークを有する。図4の例において、図1bを参照すると、選択線(ノード2)が下がるのと実質的に同時にVDD線(ノード4)が立ち上がる。これは、駆動トランジスタT3のゲート・ソース電圧を決定する記憶静電容量Csの両端にわたる電圧を変化させるという(望ましくない)影響を有しかねない。この問題に対処する技術の1つは、記憶キャパシタの値を増やして回路を効果的に「より堅く」することであるが、これによりプログラミング時間が増えてしまう。むしろ、トランジスタT1、T2、およびT3のうちの1つ以上において静電容量の比を調整して記憶キャパシタCsの電圧変化を減らし、それによって、プログラミング時間を実質的に悪化させずにより正確な輝度制御を達成することが好ましい場合がある。図4のネットワークに示されたキャパシタの正確な値/比は、回路実装の詳細に依存するものであり、例えばコンピュータ支援設計(CAD)システムを用いて、定型的な方法で選択されてよい。
【0044】
電圧プログラム型回路では、高速なプログラミング時間を達成することは、画素データ記憶キャパシタに記憶された電圧の値に起こり得る変化ほど問題ではないかもしれない。ここでもまた、例えばCADシステムを用いることにより、トランジスタT1、T2、およびT3のうちの1つ以上においてゲート・ソース/ドレイン静電容量:ゲート・ドレイン/ソース静電容量の比を調整することによって対処されてよい。例えば図1cの電圧プログラム型画素回路を参照すると、VDD線(ノード4)は固定されているが選択線(ノード2)上の電圧は変化し、ここでもまた画素回路のデバイスにおける内部/寄生静電容量のネットワークを通じて、図1cの記憶キャパシタ120の電圧が、結局はデータ線上でプログラムされた値とは異なる値に設定される。
【0045】
画素回路の実施の形態では、抵抗器と同様の実質的に線形なモードで動作している1つ以上のトランジスタに上記技術を用いることが好ましく、その場合は、ゲート・ドレイン/ソースの重なりがキャパシタとして効果的に機能する。飽和モードでは、より複雑な挙動が観察される場合がある。実施の形態では、OLEDを駆動する駆動トランジスタは、通常は画素回路の他のトランジスタよりも比較的高出力なデバイスであるため、例えば曲がりくねった形状の、幅広の短いチャネルで製造されてよく、これにより、デバイスに内部ゲート・ソース/ドレイン静電容量の非対称性を導入する実際の余地を限定することが可能である(これは、通常、そのような曲がりくねったチャネルは、実質的に対称の重なりをもたらすためである)。
【0046】
図5は、画素センサ回路500の単純な例を示す図であり、同図において、前述した要素と同様の要素は同様の参照番号で示してある。図示の例では、画素回路500は有機フォトダイオード502を含む。
【0047】
当業者が理解するように、上述の回路は、nチャネルまたはpチャネルの変形のいずれかで実装されてよい。当業者は、他の多くの変形が可能であること、例えば、図1cないし図1gに示された回路の1つ以上がフローティングゲート駆動トランジスタを用いて実装されてもよいことを、さらに理解するであろう(例えば英国特許出願第0721567.6号明細書および英国特許出願第0723859.5号明細書を参照せよ。これらは引用することによりここに組み込まれているものとする)。より一般的には、当技術分野において記載された事実上あらゆる画素回路が、上述されたやり方にならって湾曲ゲート(スイッチング)TFTを内蔵するように構成されてよい。
【0048】
無論、当業者には他の多くの効果的な代替例が見いだされるであろう。本発明が、記載された実施の形態に限定されず、本明細書に添付された請求の範囲の範囲内にある、当業者にとって明らかな変更を包含することは理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイであって、前記ディスプレイが、それぞれが関連画素駆動回路をもつ複数のOLED画素を有し、前記ディスプレイが、前記OLED画素を選択し、選択された前記OLED画素に表示用データを書き込むために、複数の選択線および複数のデータ線を有するアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイにおいて、
前記画素駆動回路のそれぞれが、前記選択線および前記データ線に結合され、
前記画素駆動回路が、OLEDを駆動するように構成された駆動トランジスタを含むとともに、前記選択線に結合された第1の端子と、前記データ線に結合された第2の端子とを有する選択トランジスタをさらに含み、
前記選択トランジスタの前記第1および第2の端子の一方が、前記選択トランジスタのゲート接続を備え、前記選択トランジスタの前記第1および第2の端子の他方が、前記選択トランジスタのドレイン接続およびソース接続の一方を備え、
前記選択トランジスタが、ソース領域と、ドレイン領域と、ゲート領域とをもつトランジスタで構成され、前記ゲート領域が、前記ソース領域および前記ドレイン領域に少なくとも部分的に重なり、前記ゲート接続と、前記ドレイン接続および前記ソース接続の一方との間の静電容量が、前記ゲート接続と、前記ドレイン接続および前記ソース接続の他方との間の静電容量よりも小さくなるように、前記ゲート領域の、前記ソース領域および前記ドレイン領域の一方との前記重なりの面積が、前記ソース領域および前記ドレイン領域の他方との前記重なりの面積よりも大きくなっている
アクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項2】
前記第2の端子が前記ソース領域および前記ドレイン領域の前記他方を含む請求項1に記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項3】
前記ソース領域および前記ドレイン領域の前記一方が、前記ソース領域および前記ドレイン領域の前記他方を少なくとも部分的に取り囲む一対の腕または突起を有する請求項1または2に記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項4】
前記ゲート領域が、おおむね正確な弓形形状を有する請求項1ないし3のいずれかに記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項5】
横方向の平面(Lateral plane)において、湾曲ゲート領域が一方向に湾曲している請求項4に記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項6】
前記ゲート領域と、前記ソース領域および前記ドレイン領域の前記一方との間の静電容量が、前記ゲート領域と、前記ソース領域および前記ドレイン領域の前記他方との間の静電容量の少なくとも1.5倍である請求項1ないし5のいずれかに記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項7】
前記選択トランジスタが第3の端子を有し、前記第3の端子が前記選択トランジスタの前記ドレイン接続および前記ソース接続の前記他方を備え、前記選択トランジスタの、前記第1の端子と前記第2の端子との間の内部静電容量が、前記選択トランジスタの、前記第1の端子と前記第3の端子との間の内部静電容量より小さい請求項1ないし6のいずれかに記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項8】
前記選択トランジスタが、少なくとも1μmのチャネル幅を有し、前記ソース領域および前記ドレイン領域の前記一方の最大横寸法が、前記ソース領域および前記ドレイン領域の前記他方の最大横寸法より少なくとも2μm大きい請求項1ないし7のいずれかに記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項9】
前記選択トランジスタの前記第1の端子が前記選択トランジスタの前記ゲート接続を備え、前記選択トランジスタの前記第2の端子が前記選択トランジスタの前記ドレイン接続または前記ソース接続を備える請求項1ないし8のいずれかに記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項10】
前記ディスプレイがトップエミッション型ディスプレイであり、前記選択トランジスタがボトムゲート型トランジスタである請求項1ないし9のいずれかに記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項11】
前記画素駆動回路が、関連画素のOLEDを駆動するように構成された前記駆動トランジスタと、少なくとも1つのさらなるトランジスタとをさらに備え、前記少なくとも1つのさらなるトランジスタが湾曲ゲート領域を有する請求項1ないし10のいずれかに記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項12】
前記さらなるトランジスタの内部ゲート・ソース静電容量と前記さらなるトランジスタの内部ゲート・ドレイン静電容量との比が実質的に1:1と異なり、動作時において、前記選択線上の電圧振幅が、プログラミング時に前記画素回路に記憶された前記データ線からの画素発光値に対して、1:1の前記比の場合の前記電圧振幅と比べて低減された影響を有するように、前記比が1:1と異なっている請求項11に記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項13】
前記画素駆動回路が電圧制御型画素駆動回路で構成され、前記データ線上の電圧レベルが、前記画素駆動回路によって駆動されるOLEDの輝度を設定する請求項1ないし12のいずれかに記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項14】
前記画素駆動回路が電流制御型画素駆動回路で構成され、前記データ線上の電流レベルが、前記画素駆動回路によって駆動されるOLEDの輝度を設定する請求項1ないし12のいずれか1項に記載のアクティブマトリクス有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項15】
アクティブマトリクスディスプレイのための画素回路であって、画素を選択するための選択線と、前記画素からまたは前記画素に画素データを読み取りまたは書き込むためのデータ線とを有する画素回路において、
画素駆動回路が、光電子発光素子を駆動できるように構成された駆動トランジスタをさらに備えるとともに、2つのチャネル接続と、ゲート接続とを有する画素選択トランジスタをさらに備え、
前記ゲート接続が、前記データ線および前記選択線の一方に結合され、前記チャネル接続の第1が、前記データ線および前記選択線の他方に結合され、前記画素選択トランジスタの、前記ゲート接続と前記チャネル接続の前記第1との間の内部静電容量が、前記画素選択トランジスタの、前記ゲート接続と前記チャネル接続の第2との間の内部静電容量よりも小さい画素回路。
【請求項16】
前記ゲート接続と前記チャネル接続の前記第1との間の前記内部静電容量が、前記ゲート接続と前記チャネル接続の前記第2との間の前記内部静電容量の3分の2より小さく、好ましくは2分の1より小さい請求項15に記載の画素回路。
【請求項17】
前記第1のチャネル接続が、パターン形成された第1のチャネル領域を含み、前記第2のチャネル接続が、パターン形成された第2のチャネル領域を含み、前記第2のチャネル領域が、前記第1のチャネル領域を少なくとも部分的に包み込む請求項15または16に記載の画素回路。
【請求項18】
前記画素回路が、有機発光ダイオード(OLED)を駆動する画素駆動回路であり、前記画素データが、前記OLEDの輝度を規定する画素輝度データを含む請求項15ないし17のいずれか1項に記載の画素回路。
【請求項19】
前記画素駆動回路が、
前記第2のチャネル接続に結合された画素データ記憶キャパシタと、
前記画素データ記憶キャパシタに結合された前記駆動トランジスタと、
前記データ線を前記記憶キャパシタに結合するように前記選択線によって前記画素選択トランジスタが制御される間に、前記データ線上の電流により前記画素駆動回路のプログラミング時に前記画素データ記憶キャパシタに電荷を蓄積するプログラミングトランジスタと
を含む電流制御型画素駆動回路で構成される請求項18に記載の画素回路。
【請求項20】
それぞれが請求項15ないし19のいずれか1項に記載の画素回路をもつ複数の画素を有するアクティブマトリクスOLEDディスプレイ。
【請求項21】
アクティブマトリクスディスプレイのための画素回路であって、湾曲ゲート領域をもつ少なくとも1つの電界効果トランジスタ(FET)を含み、それにより前記FETのゲート・ソース静電容量が前記FETのゲート・ドレイン静電容量と異なるようになっている画素回路。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図1e】
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【図1f】
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【図1g】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−507038(P2012−507038A)
【公表日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−520585(P2011−520585)
【出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際出願番号】PCT/GB2009/001879
【国際公開番号】WO2010/013008
【国際公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(597063048)ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド (152)
【Fターム(参考)】