説明

ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートの医薬組成物

本発明は、ソマトスタチンおよびドーパミン両方の活性をインビボで保持するソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートを含む組成物における向上、その組成物を調製する方法、ならびにその組成物を用いて哺乳類を処置する方法に向けられている。特に、本発明はDop2-DLys(Dop2)-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:1)を含む医薬組成物に関し、そのソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートはインビボで生理的pHにおいて沈殿し、ゆっくりと溶解して体液および血流中に放出されるインサイチュ沈着物を形成する。本発明はさらに、有機的構成要素、例えばジメチルアセトアミド(DMA)または平均分子量が400であるポリエチレングリコール(PEG400)を含んでいてよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソマトスタチンおよびドーパミン両方の活性をインビボで保持するソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートを含む組成物における向上、その組成物を調製する方法、ならびにその組成物を用いて哺乳類を処置する方法に関する。特に、本発明はDop2-DLys(Dop2)-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:1)を含む医薬組成物に関し、そのソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートはインビボで生理的pHにおいて沈殿し、ゆっくりと溶解して体液および血流中に放出されるインサイチュ沈着物を形成する。本発明はさらに、有機的構成要素、例えばジメチルアセトアミド(DMA)または平均分子量が400であるポリエチレングリコール(PEG400)を含んでいてよい。
【背景技術】
【0002】
ドーパミンはパーキンソン病および精神分裂病両方の発病に関係していることが示されているカテコールアミン神経伝達物質である。ドーパミンおよび関連分子はマウスにおいていくつかのタイプの悪性腫瘍の増殖を阻害することが示されており、この活性は腫瘍細胞の増殖の阻害、腫瘍免疫の刺激、および悪性メラノーマにおけるメラニンの代謝への作用に様々に起因すると考えられてきた。最近の研究は、内皮細胞上のD2ドーパミン受容体の存在を示した。ドーパミンはVPF/VEGFの血管透過および血管新生活性を非毒性のレベルで強力かつ選択的に阻害することが最近報告された。
【0003】
テトラデカペプチドであるソマトスタチン(SS)は、下垂体、膵臓および胃腸管のような組織における様々な分泌プロセスに対して強力な阻害作用を有することが示されている。SSは中枢神経系における神経調節物質としても作用する。本質的に全て阻害性であるSSのこれらの生物学的作用は、一連のGタンパク質共役型受容体を通して引き出され、その5種類の異なる亜型が特性付けられている(SSTR−1〜SSTR−5)。これらの5種類の亜型は内因性のSSリガンドに関して類似の親和性を有するが、様々な組織において異なる分布を有する。ソマトスタチンはその5種類の別個の受容体(SSTR)に比較的高い、およびそれぞれの亜型に関して等しい親和性で結合する。
【0004】
SSはSSTR−1、−2、−3、−4、および−5亜型を介して細胞の成長を止めることにより、および/またはSSTR−3亜型を介してアポトーシスを誘導することにより細胞の増殖を制御しているという証拠がある。SSおよび様々なアナログは、インビトロおよびインビボで特定のSS受容体(SSTR’s)およびことによると異なる受容体以降の作用(postreceptor actions)を介して通常の、および腫瘍性の細胞増殖を阻害することが示されている。加えて、正常なヒト組織および腫瘍性のヒト組織において別のSSTR亜型が発現しているという証拠があり、これが様々なSSアナログに関する異なる組織親和性およびそれらの療法的作用に対する多様な臨床応答をもたらしている。
【0005】
異なるタイプのソマトスタチン受容体亜型への結合は、様々な病気および/または疾患の処置と関係している。例えば、成長ホルモンの阻害はソマトスタチン2型受容体(”SSTR−2”)に起因すると考えられており、一方でインスリンの阻害はソマトスタチン5型受容体(”SSTR−5”)に起因すると考えられてきた。2型および5型の活性化は、成長ホルモンの抑制およびより詳細には成長ホルモンを分泌する腺腫(先端巨大症)および甲状腺刺激ホルモン(TSH)を分泌する腺腫と関係していた。5型受容体を活性化するが2型受容体を活性化しないことは、プロラクチンを分泌する腺腫の処置と関係していた。ソマトスタチン受容体亜型の活性化と関係する他の適応には、糖尿病、脈管障害、増殖性網膜症、暁現象、および腎症を処置するためのインスリンおよび/またはグルカゴンの阻害;消化性潰瘍、腸皮および膵臓皮フィステル、過敏性腸症候群、ダンピング症候群、漿液性下痢症候群、AIDSに関連する下痢、化学療法に誘発される下痢、急性または慢性膵臓炎ならびに胃腸ホルモンを分泌する腫瘍を処置するための胃酸の分泌の阻害;肝細胞癌のような癌の処置;血管新生の阻害;炎症性障害、例えば関節炎の処置;網膜症;慢性同種移植片拒絶;血管形成術;移植片の血管および胃腸の出血の予防が含まれる。好ましくは、ソマトスタチンアナログは、望ましくない副作用または有効性の喪失につながる可能性がある他の受容体亜型との相互作用を低減するために、望まれる生物学的応答の原因である特定のソマトスタチン受容体亜型(単数または複数)に選択的である。
【0006】
ソマトスタチンおよびその受容体(SSTR−1〜SSTR−5)は正常なヒトの傍濾胞C細胞および甲状腺髄様癌(MTC)において発現している。MTCはカルシトニン(CT)、ソマトスタチン、およびいくつかの他のペプチドを産生する甲状腺の傍濾胞C細胞から生じる腫瘍である。最近、SSおよびSSTRがヒトのMTCにおいて発現していることが示され、SSおよびSSアナログは血漿CTレベルの低下を誘導し、MTCの患者において症状の改善をもたらすことが示された。別の最近の研究は、SSおよびSSアナログ、特にSSTR−1およびSSTR−2は腫瘍細胞の増殖を阻害することができることを示しており、これは特定のSSTR亜型はMTCの細胞成長の制御において機能している可能性があることを示唆している。MTCの細胞成長に選択的に作用するSSTR亜型アナログの開発および特性付けは、臨床的および療法的適用に有用である。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、ドーパミン−ソマトスタチンコンジュゲートを含む医薬組成物を提供する。特に好ましいのは次のドーパミン−ソマトスタチンコンジュゲート、以下それを”実施例1”と呼ぶ:Dop2-DLys(Dop2)-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:1)、またはその医薬的に許容できる塩であり、ここで前記組成物の配合物は優れた製造、投与、薬物動態および薬力学的特性、ならびに弱められた好ましくない副作用を与える。実施例1の分子構造は次のものである:
【0008】
【化1】

【0009】

好ましい特徴において、本発明は、その中のドーパミン−ソマトスタチンコンジュゲートがインビボで生理的pHにおいて沈殿し、ゆっくりと溶解して体液および血流中に放出されるインサイチュ沈着物を形成する医薬組成物を提供する。本発明は、次のパラグラフ(1)〜(38)、下記、および特許請求の範囲において要約することができる。従って:
(1) 1観点において、本発明は、ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートまたはその医薬的に許容できる塩を含む透明な水溶液、またはゲルまたは半固体の医薬組成物に向けられており、ここでそのソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートは対象への皮下または筋肉内投与の後に沈殿を形成する。
【0010】
(2) 前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが実施例1、すなわちDop2-DLys(Dop2)-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2 (SEQ ID NO:1)である、パラグラフ(1)に従う医薬組成物。
【0011】
(3) さらに有機的構成要素を含む、パラグラフ(2)に従う医薬組成物。
(4) 医薬組成物。
(5) 前記有機的構成要素が水溶液中でのソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートの溶解性を増大させる、またはゲルもしくは半固体の粘性を減少させる、パラグラフ(3)に従う医薬組成物。
【0012】
(6) 前記有機的構成要素が有機ポリマーである、パラグラフ(4)に従う医薬組成物。
(7) 前記有機ポリマーがポリエチレングリコール(PEG)である、パラグラフ(5)に従う医薬組成物。
【0013】
(8) 前記PEGがPEG300、PEG400およびPEG1750からなるグループから選択される、パラグラフ(6)に従う医薬組成物。
(9) 前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが20% PEG400水溶液中で約30%(w/v)の濃度で溶解している、パラグラフ(8)に従う医薬組成物。
【0014】
(10) 前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが5% DMA水溶液中で約200mg/mLの濃度で溶解している、パラグラフ(8)に従う医薬組成物。
(11) 前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが5% PEG400水溶液中で約200mg/mLの濃度で溶解している、パラグラフ(8)に従う医薬組成物。
【0015】
(12) 前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが水中で約15〜30%(w/v)の濃度範囲で溶解している、パラグラフ(1)〜(3)のいずれか1項に従う医薬組成物。
【0016】
(13) 前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが水中で約15%(w/v)の濃度で溶解している、パラグラフ(12)に従う医薬組成物。
(14) 前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが水中で約30%(w/v)の濃度で溶解している、パラグラフ(12)に従う医薬組成物。
【0017】
(15) 前記有機的構成要素が有機溶媒である、パラグラフ(4)に従う医薬組成物。
(16) 前記有機溶媒がアミドである、パラグラフ(15)に従う医薬組成物。
【0018】
(17) 前記アミドがジメチルアセトアミド(DMA)である、パラグラフ(16)に従う医薬組成物。
(18) 前記有機的構成要素がアルコールである、パラグラフ(4)に従う医薬組成物。
【0019】
(19) 前記アルコールがエタノール、プロパノールおよびプロピレングリコールからなるグループから選択される、パラグラフ(18)に従う医薬組成物。
(20) 前記有機的構成要素が糖である、パラグラフ(4)に従う医薬組成物。
【0020】
(21) 前記有機的構成要素がシクロデキストリンである、パラグラフ(4)に従う医薬組成物。
(22) 前記シクロデキストリンがヒドロキシプロピルシクロデキストリンおよびスルホブチルエーテルシクロデキストリンからなるグループから選択される、パラグラフ(21)に従う医薬組成物。
【0021】
(23) 前記有機的構成要素がリン脂質である、パラグラフ(4)に従う医薬組成物。
(24) 前記リン脂質が水素添加大豆ホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルグリセロール、l−ジミリストイルホスファチジルコリン、およびl−ジミリストイルホスファチジルグリセロールからなるグループから選択される、パラグラフ(23)に従う医薬組成物。
【0022】
(25) 前記有機的構成要素が水溶性有機溶媒である、パラグラフ(4)に従う医薬組成物。
(26) 前記水溶性有機溶媒がPEG300、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、およびジメチルスルホキシドからなるグループから選択される、パラグラフ(25)に従う医薬組成物。
【0023】
(27) 前記有機的構成要素が非イオン性界面活性剤である、パラグラフ(4)に従う医薬組成物。
(28) 前記非イオン性界面活性剤がCremophor EL、Cremophor RH40、Cremophor RH60、d−トコフェロールポリエチレングリコール1000スクシネート、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ソルビタンモノオレエート、ポロキサマー407、Labrafil M−1944CS、Labrafil M−2125CS、Labrasol、Gellucire 44/14、Softigen 767、ならびにPEG300、PEG400またはPEG1750のモノ−およびジ−脂肪エステル(fatty esters)からなるグループから選択される、パラグラフ(27)に従う医薬組成物。
【0024】
(29) 前記有機的構成要素がエステルである、パラグラフ(4)に従う医薬組成物。
(30) 前記エステルがポリグリコールエステルである、パラグラフ(29)に従う医薬組成物。
【0025】
(31) ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートがpH1.0〜10.5、好ましくは3〜8、より好ましくは5〜6の水溶液中に存在する、パラグラフ(1)〜(30)のいずれか1項に従う医薬組成物。
【0026】
(32) ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが約0.0001から500mg/mLまで、好ましくは約0.1から300mg/mLまでの濃度で存在する、パラグラフ(1)〜(31)のいずれか1項に従う医薬組成物。
【0027】
(33) さらに保存剤を含む、パラグラフ(1)〜(32)のいずれか1項に従う医薬組成物。
(34) 前記保存剤がm−クレゾール、フェノール、ベンジルアルコール、およびメチルパラベンからなるグループから選択される、パラグラフ(33)に従う医薬組成物。
【0028】
(35) 前記保存剤が0.01mg/mLから100mg/mLまでの濃度で存在する、パラグラフ(34)に従う医薬組成物。
(36) さらに等張剤(isotonic agent)を含む、パラグラフ(1)〜(35)のいずれか1項に従う医薬組成物。
【0029】
(37) 前記等張剤が0.01mg/mLから100mg/mLまでの濃度で存在する、パラグラフ(36)に従う医薬組成物。
(38) さらに安定化剤を含む、パラグラフ(1)〜(37)のいずれか1項に従う医薬組成物。
【0030】
(39) 前記安定化剤がイミダゾール、アルギニンおよびヒスチジンからなるグループから選択される、パラグラフ(38)に従う医薬組成物。
(40) さらに界面活性剤を含む、パラグラフ(1)〜(39)のいずれか1項に従う医薬組成物。
【0031】
(41) さらにキレート剤を含む、パラグラフ(1)〜(40)のいずれか1項に従う医薬組成物。
(42) さらに緩衝剤を含む、パラグラフ(1)〜(41)のいずれか1項に従う医薬組成物。
【0032】
(43) 前記緩衝剤がトリス、酢酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、グリシン、アスパラギン酸、およびビス−トリスからなるグループから選択される、パラグラフ(42)に従う医薬組成物。
【0033】
(44) さらに二価金属を含む、パラグラフ(1)〜(43)のいずれか1項に従う医薬組成物。
(45) 前記二価金属が亜鉛である、パラグラフ(44)に従う医薬組成物。
【0034】
本発明の好ましい態様はソマトスタチンおよびドーパミン両方の活性をインビボで保持するソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートとしての実施例1に向けられているが、本発明は実施例1に限定されるわけでは決して無い。本発明のソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートには、例えば、WO 2004/091490およびWO 02/100888として公開された出願者の前の国際公開番号において開示されている、ソマトスタチンおよびドーパミン両方の活性をインビボで保持する全てのソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが含まれる。これらの刊行物を、それぞれの個別の刊行物の開示が本明細書において明確に与えられた場合と同程度まで本明細書に援用する。
【0035】
これらの刊行物からの下記のソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートも、本発明の医薬組成物を構成するために都合よく用いてよい:
実施例2: Dop2-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Val-Cys]-Thr-NH2 (SEQ ID NO:2)
実施例3: Dop2-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr(Dop2)-DTrp-Lys-Val-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:3)
実施例4: Dop2-DPhe-Doc-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Val-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:4)
実施例5: Dop2-DPhe-Doc-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr(Dop2)-DTrp-Lys-Val-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:5)
実施例6: Dop3-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2 (SEQ ID NO:6)
実施例7: Dop4-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2 (SEQ ID NO:7)
実施例8: Dop2-Doc-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2 (SEQ ID NO:8)
実施例9: Dop2-Lys(Dop2)-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2 (SEQ ID NO:9)
実施例10: Dop2-Lys(Dop2)-DTyr-DTyr-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:10)
実施例11: Ac-Lys(Dop2)-DTyr-DTyr-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:11)
実施例12: Dop2-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Thr-Cys]-Thr-NH2 (SEQ ID NO:12)
実施例13: Dop2-DLys(Dop2)-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Thr-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:13)
実施例14: Ac-DLys(Dop2)-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Thr-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:14)
実施例15: Dop2-Lys(Dop2)-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Thr-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:15)
実施例16: Dop2-Lys(Dop2)-DTyr-DTyr-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Thr-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:16)
実施例17: Dop2-Lys(Dop2)-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:17)
実施例18: Dop5-Lys(Dop5)-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:18)
実施例19: Dop5-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2 (SEQ ID NO:19)
実施例20: Dop6-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2 (SEQ ID NO:20)
実施例21: Dop2-Tyr-cyclo[DDab-Arg-Phe-Phe-DTrp-Lys-Thr-Phe] (SEQ ID NO:21)
実施例22: Dop2-Lys(Dop2)-DTyr-Tyr-cyclo[DDab-Arg-Phe-Phe-DTrp-Lys-Thr-Phe] (SEQ ID NO:22)
実施例23: (SEQ ID NO:23)
【0036】
【化2】

【0037】
実施例24: (SEQ ID NO:24)
【0038】
【化3】

【0039】
実施例25: (SEQ ID NO:25)
【0040】
【化4】

【0041】
実施例26: (SEQ ID NO:26)
【0042】
【化5】

【0043】
実施例27: (SEQ ID NO:27)
【0044】
【化6】

【0045】
実施例28: (SEQ ID NO:28)
【0046】
【化7】

【0047】
実施例29: (SEQ ID NO:29)
【0048】
【化8】

【0049】
実施例30: (SEQ ID NO:30)
【0050】
【化9】

【0051】
実施例31: (SEQ ID NO:31)
【0052】
【化10】

【0053】
実施例32: (SEQ ID NO:32)
【0054】
【化11】

【0055】
実施例33: (SEQ ID NO:33)
【0056】
【化12】

【0057】
実施例34: (SEQ ID NO:34)
【0058】
【化13】

【0059】
実施例35: (SEQ ID NO:35)
【0060】
【化14】

【0061】
実施例36: (SEQ ID NO:36)
【0062】
【化15】

【0063】
実施例37: (SEQ ID NO:37)
【0064】
【化16】

【0065】
実施例38: (SEQ ID NO:38)
【0066】
【化17】

【0067】
実施例39: (SEQ ID NO:39)
【0068】
【化18】

【0069】
実施例40: (SEQ ID NO:40)
【0070】
【化19】

【0071】
実施例41: (SEQ ID NO:41)
【0072】
【化20】

【0073】
実施例42: (SEQ ID NO:42)
【0074】
【化21】

【0075】

【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1は、スプラーグドーリーラットへの20mg/kg体重の次の2種類の実施例1の配合物の1回の皮下投与の後に得られた、完全な時間経過血漿プロフィール(中央値)を表す: ・実施例1の200mg/mL 5% DMA水溶液;および ・実施例1の200mg/mL 5% PEG400水溶液。
【図2】図2は、図1で示した2種類の試験配合物の1回の皮下投与の後で、スプラーグドーリーラットの注射部位に残っている実施例1の概算された百分率を表す。
【図3】図3Aおよび3Bは、スプラーグドーリーラットへの1.8mg/kg体重の次の実施例1の配合物の1回の皮下投与の後に得られた、それぞれ通常の尺度上および対数の尺度上での、完全な時間経過血漿プロフィール(中央値)を表す: ・20%PEG水溶液中で溶解した30%(w/v)実施例1。
【図4】図4Aおよび4Bは、スプラーグドーリーラットへの1.8mg/kg体重の次の実施例1の配合物の1回の皮下投与の後に得られた、それぞれ通常の尺度上および対数の尺度上での、完全な時間経過血漿プロフィール(中央値)を表す: ・水中15%(w/v)実施例1。
【図5】図5Aおよび5Bは、スプラーグドーリーラットへの1.8mg/kg体重の次の実施例1の配合物の1回の皮下投与の後に得られた、それぞれ通常の尺度上および対数の尺度上での、完全な時間経過血漿プロフィール(中央値)を表す: ・水中30%(w/v)実施例1。
【発明を実施するための形態】
【0077】
”Dop2”は次の構造を有する化合物を意味する:
【0078】
【化22】

【0079】

”Dop3”は次の構造を有する化合物を意味する:
【0080】
【化23】

【0081】

”Dop4”は次の構造を有する化合物を意味する:
【0082】
【化24】

【0083】

”Dop5”は次の構造を有する化合物を意味する:
【0084】
【化25】

【0085】

”Dop6”は次の構造を有する化合物を意味する:
【0086】
【化26】

【0087】

Lys(Dop2)は次の構造を有する:
【0088】
【化27】

【0089】

Dop2−Lys(Dop2)は次の構造を有する:
【0090】
【化28】

【0091】

Lys(Dop5)は次の構造を有する:
【0092】
【化29】

【0093】

Dop5−Lys(Dop5)は次の構造を有する:
【0094】
【化30】

【0095】

本明細書においてパラメーターおよび量と関連して用いられる用語”約”は、そのパラメーターまたは量が、述べられたパラメーターまたは量の±5%以内であることを意味する。
【0096】
”Aepa”は、次の構造により表される4−(2−アミノエチル)−1−カルボキシメチル−ピペラジンを意味する:
【0097】
【化31】

【0098】

”Abu”はα−アミノ酪酸を意味する。
”Ac”はアセチルを意味する。
【0099】
”BSA”はウシ血清アルブミンを意味する。
”Cys”または”C”はシステインを意味する。
”Dab”は2,4−ジアミノ酪酸を意味する。
【0100】
”DCM”はジクロロメタンを意味する。
”DIC”はN,N−ジイソプロピルカルボジイミドを意味する。
”DIEA”はジイソプロピルエチルアミンを意味する。
【0101】
”DMF”はN,N−ジメチルホルムアミドを意味する。
”DMA”はジメチルアセトアミドを意味する。
”Fmoc”はフルオレニルメトキシカルボニルを意味する。
【0102】
”HPLC”は高速液体クロマトグラフィーを意味する。
”Lys”または”K”はリシンを意味する。
”NMP”はN−メチルピロリドンを意味する。
【0103】
”PBS”はリン酸緩衝生理食塩水、pH7.4を意味する。
”PEG”はポリエチレングリコールを意味する。
”PEG300”は平均分子量が300であるポリエチレングリコールを意味する。
【0104】
”PEG400”は平均分子量が400であるポリエチレングリコールを意味する。
”PEG1750”は平均分子量が1750であるポリエチレングリコールを意味する。
【0105】
”Thr”または”T”はスレオニンを意味する。
”Trp”または”W”はトリプトファンを意味する。
”Tyr”または”Y”はチロシンを意味する。
【0106】
”tBu”はtert−ブチルを意味する。
”TIS”はトリイソプロピルシランを意味する。
”TFA”はトリフルオロ酢酸を意味する。
【0107】
”Val”または”V”はバリンを意味する。
”ソマトスタチン受容体作動薬”は、ソマトスタチン受容体、例えば異なる亜型のいずれか:例えばSSTR−1、SSTR−2、SSTR−3、SSTR−4、およびSSTR−5に関して高い結合親和性(例えば、100nM未満、または好ましくは10nM未満、またはより好ましくは1nM未満のKi)を有し(例えば下記の受容体結合アッセイにより定義される)、例えばcAMPの細胞内での産生の阻害に関するアッセイにおいてソマトスタチン様の作用を引き出す化合物を意味する。
【0108】
”ソマトスタチン選択的作動薬”は、1種類のソマトスタチン受容体亜型に関して、あらゆる他のソマトスタチン受容体亜型に関するよりも高い結合親和性(すなわちより低いKi)を有するソマトスタチン受容体作動薬、例えばソマトスタチンSSTR−2選択的作動薬を意味する。
【0109】
”ドーパミン受容体作動薬”は、ドーパミン受容体、例えば異なる亜型のいずれか:例えばD1、D2、D3、D4、およびD5受容体に関して高い結合親和性(例えば、100nM未満、または好ましくは10nM未満、またはより好ましくは1nM未満のKi)を有する(例えば下記の受容体結合アッセイにより定義される)化合物を意味する。
【実施例】
【0110】
実施例1、すなわちDop2-DLys(Dop2)-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:1)の合成
実施例1、すなわちDop2-DLys(Dop2)-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2(SEQ ID NO:1)は、ACT396ペプチド合成機(Advanced ChemTech,米国ケンタッキー州ルイビル)において、Fmoc化学(Fmoc chemistry)を用いて自動的に合成された。0.66mmol/gの置換を有するRink Amide 4−メチルベンジルヒドリルアミン(4−methylbenzylhydrylamine)(MBHA)樹脂(Novabiochem.,米国カリフォルニア州サンディエゴ)を用いた(置換:0.66mmol/g、76mg、50molスケール)。用いたFmocアミノ酸はFmoc-DLys (Dde)-OH、Fmoc-Cys(Trt)-OH、Fmoc-Tyr(tBu)-OH、Fmoc-DTrp(Boc)-OH、Fmoc-Lys(Boc)-OH、Fmoc-Abu-OHおよびFmoc-Thr(tBu)-OHであり、それらはNovabiochem(米国カリフォルニア州サンディエゴ)から購入した。合成は50μmolスケールで実施した。それぞれの反応サイクルに関して、ACT396ペプチド合成機を、次のことを行うようにプログラムした:(1)NMPで2回洗浄する;(2)1×5分間および1×25分間、NMP中20%ピペリジンを用いてFmoc保護基を除去する;(3)NMPで2回洗浄する;ならびに(4)カップリングあたり1時間、DMF中の、4倍過剰量のFmoc保護されたアミノ酸(0.20mmol)、HOBt(0.2mmol)、およびDIC(0.2mmol)を用いてダブルカップリングする。樹脂はその配列に従ってうまくカップリングされた。
【0111】
ペプチド鎖を組み立てた後、Fmoc基を除去し、樹脂をNMPおよびDCMで完全に洗浄した。樹脂をシェーカー上の反応容器の中に移し、DMF中2%ヒドラジンで2×30分間処理してDLysの側鎖中のDde保護基を除去した。DMF、MeOHおよびDCMで連続的に洗浄した後、樹脂をDop2−OH(54mg,3.0等量),ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyBrop,82mg,3.4等量)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAT,0.4mg,3.0等量)、ペンタフルオロフェノール(pentalflurophenol)(18.4mg,4等量)、DMAP(DMF中0.1Mの0.25mL,1.0等量)およびDIEA(53L,4等量)の溶液と共に一夜振とうした。
【0112】
DMF、MeOHおよびDCMで連続的に洗浄した後、樹脂をTFA(4.75mL)、HO(0.4mL)、およびTIS(0.425mL)の混合物で2時間処理した。樹脂を濾過により除去した。濾液を70mLのエーテルの中に注いだ。形成された沈殿を濾過して分離し、エーテルで完全に洗浄した。この粗生成物を5mLの酢酸水溶液(水/酢酸=1:1)中で溶解した。次いでその溶液を50mLのHOおよび20mLのアセトニトリルで希釈し、それにメタノール中ヨウ素を溶液が黄色を維持するまで添加した。その溶液をゆっくりと1時間攪拌し、Na水溶液の添加により反応を終わらせた。粗生成物を、C18 Dynamax−100A°(4×43cm,Varian,米国カリフォルニア州ウォルナットクリーク)のカラムを用いる逆相分取HPLCにおいて精製した。そのカラムを、90%Aおよび10%Bから60%Aおよび40%Bまでの直線勾配により、1時間で溶離し、ここでAは水中0.1%TFAであり、Bはアセトニトリル中0.1%TFAであった。紫外吸収による主要成分を含む画分を集め、凍結乾燥した。分析的HPLCでの分析に基づいて、純度は99.99%であった。エレクトロスプレーイオン化質量分析(ES−MS)での分析は、1693.60の分子量を与えた(計算された分子量である1694.23と一致する)。
【0113】
他の例示したソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートを、実質的に実施例1の合成に関して記述した手順に従って合成した。例示したソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートに関する物理的データを表1において示す。
【0114】
表1
【0115】
【表1−1】

【0116】
【表1−2】

【0117】
ソマトスタチン受容体の特異性および選択性アッセイ
ソマトスタチン−ドーパミンキメラを合成するのに用いたソマトスタチンアナログの特異性および選択性を、下記のように、それぞれのSSTR亜型を安定して形質移入したCHO−K1細胞における放射リガンド結合アッセイにより決定した。ソマトスタチンアナログは、米国特許出願公開番号02210006790においても記述されている。SSTR1(例えばGenbankアクセス番号M81829)、SSTR2(例えばGenbankアクセス番号M81830)、SSTR3(例えばGenbankアクセス番号L07062)、およびSSTR4(例えばGenbankアクセス番号AL049651)遺伝子のゲノム断片の完全なコード配列およびSSTR5(例えばGenbankアクセス番号D16827)に関するcDNAクローンを、哺乳類発現ベクターpCMV(Life Technologies,イタリア、ミラノ)の中にサブクローニングした。他のSSTR配列は当業者に既知である。SSTR1〜5を安定して発現するクローン細胞株を、リン酸カルシウム共沈法(Davis L, et al., 1994 In: Basic methods in Molecular Biology、第2版、Appleton & Lange、米国コネティカット州ノーウォーク: 611-646)を用いたCHO−K1細胞(ATCC,米国バージニア州マナサス)中への形質移入により得た。プラスミドpRSV−neo(ATCC)が選択可能なマーカーとして含められた。クローン細胞株を0.5mg/mLのG418(Life Technologies,イタリア、ミラノ)を含むRPMI 1640培地中で選択し、リングクローニングし(ring cloned)、増やして培養状態にした(expanded into culture)。
【0118】
インビトロ受容体結合アッセイのための膜を、SSTR亜型を発現するCHO−K1細胞を氷冷した50mMトリス−HCl中でホモジナイズし、39,000g(10分間)で2回、間で新しい緩衝液中で再懸濁して遠心分離することにより得た。最終的なペレットをアッセイのために10mMトリス−HCl中で再懸濁した。
【0119】
SSTR1、3、4、および5のアッセイに関して、膜の調製物の分割量(aliquots)を、25℃で90分間、10mg/mL BSA、5mM MgCl、200KIU/mLトラジロール、0.02mg/mLバシトラシン、および0.02mg/mLフェニルメチルスルホニルフロリドを含む50mM HEPES(pH 7.4)中0.05nM[125I−Tyr11]SS−14と共に保温した。最終的なアッセイ体積は0.3mLであった。
【0120】
SSTR2のアッセイに関して、放射リガンドとして0.05nM [125I]MK−678を用い、保温時間は25℃で90分間であった。BRANDEL濾過マニホールドを用いる、GF/Cガラスマイクロファイバーフィルター(Whatman Co.)(0.3%ポリエチレンイミンに予め浸した)を通した急速濾過により、保温を終了した。それぞれのチューブおよびフィルターを、5mL分割量の氷冷した緩衝液で3回洗浄した。特異的な結合を、結合した全ての放射リガンドから、SSTR1、3、4、および5に関して1000nM SS−14、またはSSTR2に関して1000nM MK−678の存在下で結合した放射リガンドを引いたものとして定義した。
【0121】
ドーパミン受容体の特異性および選択性アッセイ
ソマトスタチン−ドーパミンキメラを合成するのに用いたドーパミンアナログのドーパミン−2受容体に関する特異性および選択性は、下記のような放射リガンド結合アッセイにより決定することができる。
【0122】
粗製の膜を、凍結したラット線条体(Zivic Laboratories,米国ペンシルバニア州ピッツバーグ)を20mLの氷冷した50mMトリス−HCl中でBrinkman Polytron細胞破砕機(設定6、15秒間)によりホモジナイズすることにより調製した。緩衝液を添加して40mLの最終体積を得、ホモジネートをSorval SS−34ローター中で、0〜4℃において39,000gで10分間遠心分離した。結果として生じた上清をデカントして廃棄した。ペレットを氷冷した緩衝液中で再度ホモジナイズし、37℃で10分間前保温し、希釈し、前記のように遠心分離した。最終的なペレットを緩衝液中で再懸濁し、受容体結合アッセイのために氷上で保った。
【0123】
アッセイのため、洗浄した膜調製物の分割量および試験化合物を、50mMトリスHCl、120mM NaCl、5mM KCl、2mM CaCl、1mM MgCl中0.25nM[HI]スピペロン(16.5Ci.mmol,New England Nuclear,米国マサチューセッツ州ボストン)と共に15分間(37℃)保温した。最終的なアッセイ体積は1.0mLであった。BRANDEL濾過マニホールドを用いる、GF/Bガラスファイバーフィルターを通した急速濾過により、保温を終了した。次いでそれぞれのチューブおよびフィルターを、5mL分割量の氷冷した緩衝液で3回洗浄した。特異的な結合を、結合した全ての放射リガンドから1000nMの(+)ブタクラモールの存在下で結合した放射リガンドを引いたものとして定義した。
【0124】
論じたアッセイを用いて、次のように、5種類のヒトソマトスタチン受容体(hSSTR1−hSSTR5)およびドーパミン−2受容体(hUTIIおよびhDA2)に関する阻害定数(Ki)を、例示したソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートに関して測定した:
表2
【0125】
【表2−1】

【0126】
【表2−2】

【0127】
cAMPの細胞内での産生の阻害
ソマトスタチン(sst)およびドーパミン(D)受容体亜型は、様々な神経内分泌腫瘍において共発現しており、機能上の相乗作用を示す可能性がある。両方の受容体亜型に結合する、本明細書で開示した新規のソマトスタチン−ドーパミンキメラ分子、例えば実施例1は、いくつかのより早期の前臨床試験において超作動性の(superagonistic)特性を示した。これは、細胞膜におけるそれらの標的受容体のヘテロ二量体化の誘導またはこれらの化合物の個々の受容体の増進された活性化のどちらかによるものである可能性がある。
【0128】
HEK−293細胞におけるcAMP応答要素−ルシフェラーゼレポーター遺伝子アッセイをこのアッセイにおいて用い、ここで前記HEK−293細胞にDおよび/またはsstのcDNAを一過性に形質移入した。Dのみを形質移入した(D−monotransfected)細胞において、実施例1のcAMP阻害のIC50値は0.02nMであった。sstのみを形質移入した細胞において、実施例1のcAMP阻害のIC50値は0.04nMであった。sstとDを同時形質移入した細胞において、実施例1のcAMP阻害のIC50値は0.02nMであった。
【0129】
この細胞モデルにおいて、実施例1はその非常に強力な作用のほとんどをD受容体への高親和性結合および活性化を通して成立させていると結論付けることができる。sst2受容体の高い効力での活性化との組み合わせでのD2受容体の優れた活性化は、いくつかの前臨床試験においてこの化合物で観察された超作動性の作用を説明することができるであろう。
【0130】
様々な濃度のDMAおよびPEG400における実施例1の溶解度の決定
本発明を実行するために都合よく用いることができる化合物は、下記の手順を用いて異なるDMAおよびPEG400濃度におけるその溶解度を決定するための試験をすることができる。
【0131】
用いた溶媒は次のものである:
水中5%、10%、20%、30%、40%DMA、5%、10%、20%、30%、40%PEG400;および
PBS中5%、10%、20%、30%、40%DMA、5%、10%、20%、30%、40%PEG400。
【0132】
約1mgの実施例1に、増大する体積の上記の溶媒または緩衝液を添加した。溶解可能な体積に達したら、重量/体積によりその濃度を計算した。実施例1が溶けなかった場合、溶液を遠心分離し、上清をHPLCにより分析して濃度を決定した。その決定された濃度を、その溶媒または緩衝液中での実施例1の溶解度として扱う。
【0133】
溶液のpHをチェックした。それらは約pH7であった。それ以上の調整は行わなかった。
水およびPBS中での実施例1の溶解度は非常に異なっている。実施例1は、水に基づく溶媒中で、PBSに基づく溶媒中よりも非常によく溶ける。従って、水およびPBSに基づく溶媒は両方ともこの試験において用いられた。その結果を次の表においてリストする。
【0134】
表3
【0135】
【表3】

【0136】
*HPLCによる
表4
【0137】
【表4】

【0138】
*HPLCによる
実施例1の配合物の薬物動態試験
実施例1の5種類の異なる配合物(”配合物1〜5”)を、次の手順を用いて調製した:
(1) 実施例1を5%DMA水溶液中で200mg/mLの濃度で溶解させた。
【0139】
(2) 実施例1を5%PEG400水溶液中で200mg/mLの濃度で溶解させた。
(3) 実施例1を20%PEG400水溶液中で30%(w/v)の濃度で溶解させた。
【0140】
(4) 実施例1を水中で15%(w/v)の濃度で溶解させた。
(5) 実施例1を水中で30%(w/v)の濃度で溶解させた。
投与および血液試料の収集
配合物(1)および(2)に関して、スプラーグドーリーラットに実施例1のこれらの配合物を20mg/kg体重で皮下投与した。血液試料を、1、2、4、8、24時間および2、3、4、7日の時点で集めた。血漿をその血液から遠心分離により集め、−80℃で保管した。注射部位の組織も集め、5×メタノールと共にホモジナイズし、−80℃で保管した。
【0141】
配合物(3)、(4)および(5)に関して、スプラーグドーリーラットに実施例1のこれらの配合物を1.8mg/kg体重で皮下投与した。血液試料を、5、10、15、30分、1、2、4、8時間および1、2、3、4、7、14、21、28、35、42日の時点で集めた。血漿をその血液から遠心分離により集め、−80℃で保管した。注射部位の組織も集め、5×メタノールと共にホモジナイズし、−80℃で保管した。
【0142】
・試料の調製
血漿(200μL)を10μLのギ酸で酸性化し、600μLのアセトニトリルを用いて沈殿させた。上清を遠心分離により集め、真空下で濃縮して乾燥させた。残留物を150μLの水中30%アセトニトリル中で溶解し、遠心分離した。50μLの上清をLC−MS/MS分析のために注入した。
【0143】
組織のメタノール抽出物(10μL)を水中30%アセトニトリルで1mLに希釈し、50μLをLC−MS/MS分析のために注入した。
LC−MS/MS分析
Trubo Ionsprayプローブを備えたAPI4000質量分析システムを用いてLC−MS/MS分析を行った。分子イオン検出のMRMモードを、565.6および159.1のイオンペアと共に用いた。
【0144】
HPLCによる分離は、Luna C8(2) 2×30mm 3μカラムを用いて、10%Bから90%Bまで10分間で、0.30mL/分の流速で流して行った。緩衝液Aは水中1%ギ酸であり、緩衝液Bはアセトニトリル中1%ギ酸である。
【0145】
LOQは0.2ng/mLであった。
結果および要約
配合物(1)および(2)
実施例1の血漿濃度は、その標準的なキャリブレーションプロットにより計算された。1.5mg/mLの実施例1(20mg/300gのラットのkg、4mLメタノール抽出物中)を100%として用いて、注射部位に残っていた百分率を計算した。
【0146】
表5:配合物(1)および(2)で投与された、実施例1の血漿濃度および実施例1の注射部位に残っていた百分率
【0147】
【表5】

【0148】
配合物(1)および(2)の薬物動態プロフィールの完全な時間経過プロットを図1で示す。
配合物(1)および(2)で投与された実施例1の、注射部位における組織蓄積プロフィールを図2で示す。
【0149】
表6:配合物(3)、(4)および(5)で投与された実施例1の血漿濃度
【0150】
【表6】

【0151】
配合物(3)の薬物動態プロフィールの完全な時間経過プロットを、通常の尺度において図3A、対数の尺度において図3Bで示す。
配合物(4)の薬物動態プロフィールの完全な時間経過プロットを、通常の尺度において図4A、対数の尺度において図4Bで示す。
【0152】
配合物(5)の薬物動態プロフィールの完全な時間経過プロットを、通常の尺度において図5A、対数の尺度において図5Bで示す。
図7:PKパラメーター
【0153】
【表7】

【0154】
その結果は、本明細書において記述された本発明に従う実施例1の配合物が、低減された初期血漿濃度を有する許容できる持続放出配合物を与えることを示しており、それは望まれない副作用を低減する、または排除する可能性がある。そのデータは、皮下注射の後、体液は配合物(1)、(2)および(3)の有機的な内容物を希釈することができ、結果として実施例1の急速な沈殿がもたらされることも示している。
【0155】
本発明の追加の態様は前述の開示から明らかであると考えられ、それは本明細書において完全に記述された、および下記の特許請求の範囲において定義された本発明に含まれることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートまたはその医薬的に許容できる塩を含む透明な水溶液、またはゲルまたは半固体の医薬組成物であって、そのソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが対象への皮下または筋肉内投与の後に沈殿を形成する医薬組成物。
【請求項2】
前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが次のもの:
Dop2-DLys(Dop2)-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:1)
Dop2-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Val-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:2)
Dop2-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr(Dop2)-DTrp-Lys-Val-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:3)
Dop2-DPhe-Doc-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Val-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:4)
Dop2-DPhe-Doc-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr(Dop2)-DTrp-Lys-Val-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:5)
Dop3-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:6)
Dop4-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:7)
Dop2-Doc-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:8)
Dop2-Lys(Dop2)-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:9)
Dop2-Lys(Dop2)-DTyr-DTyr-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:10)
Ac-Lys(Dop2)-DTyr-DTyr-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:11)
Dop2-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Thr-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:12)
Dop2-DLys(Dop2)-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Thr-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:13)
Ac-DLys(Dop2)-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Thr-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:14)
Dop2-Lys(Dop2)-DPhe-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Thr-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:15)
Dop2-Lys(Dop2)-DTyr-DTyr-cyclo[Cys-3ITyr-DTrp-Lys-Thr-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:16)
Dop2-Lys(Dop2)-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:17)
Dop5-Lys(Dop5)-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:18)
Dop5-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:19)
Dop6-DPhe-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2; (SEQ ID NO:20)
Dop2-Tyr-cyclo[DDab-Arg-Phe-Phe-DTrp-Lys-Thr-Phe]; (SEQ ID NO:21)
Dop2-Lys(Dopa2)-DTyr-Tyr-cyclo[DDab-Arg-Phe-Phe-DTrp-Lys-Thr-Phe]; (SEQ ID NO:22)
【化1】

; (SEQ ID NO:23)
【化2】

; (SEQ ID NO:24)
【化3】

; (SEQ ID NO:25)
【化4】

; (SEQ ID NO:26)
【化5】

; (SEQ ID NO:27)
【化6】

; (SEQ ID NO:28)
【化7】

; (SEQ ID NO:29)
【化8】

; (SEQ ID NO:30)
【化9】

; (SEQ ID NO:31)
【化10】

; (SEQ ID NO:32)
【化11】

; (SEQ ID NO:33)
【化12】

; (SEQ ID NO:34)
【化13】

; (SEQ ID NO:35)
【化14】

; (SEQ ID NO:36)
【化15】

; (SEQ ID NO:37)
【化16】

; (SEQ ID NO:38)
【化17】

; (SEQ ID NO:39)
【化18】

; (SEQ ID NO:40)
【化19】

; (SEQ ID NO:41)もしくは
【化20】

; (SEQ ID NO:42)
またはその医薬的に許容できる塩である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートがDop2-DLys(Dop2)-cyclo[Cys-Tyr-DTrp-Lys-Abu-Cys]-Thr-NH2 (SEQ ID NO:1)である、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
さらに有機的構成要素を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記有機的構成要素が水溶液中でのソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートの溶解性を増大させる、またはゲルもしくは半固体の粘性を減少させる、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記有機的構成要素が有機ポリマーである、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記有機ポリマーがPEGである、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記PEGがPEG300、PEG400およびPEG1750からなるグループから選択される、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが20% PEG400水溶液中で約30%(w/v)の濃度で溶解している、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが5% DMA水溶液中で約200mg/mLの濃度で溶解している、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが5% PEG400水溶液中で約200mg/mLの濃度で溶解している、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが水中で約15〜30%(w/v)の濃度範囲で溶解している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項13】
前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが水中で約15%(w/v)の濃度で溶解している、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
前記ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが水中で約30%(w/v)の濃度で溶解している、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項15】
前記有機的構成要素が有機溶媒である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項16】
前記有機溶媒がアミドである、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記アミドがジメチルアセトアミドである、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記有機的構成要素がアルコールである、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項19】
前記アルコールがエタノール、プロパノールおよびプロピレングリコールからなるグループから選択される、請求項18に記載の医薬組成物。
【請求項20】
前記有機溶媒が糖である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項21】
前記有機的構成要素がシクロデキストリンである、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項22】
前記シクロデキストリンがヒドロキシプロピルシクロデキストリンおよびスルホブチルエーテルシクロデキストリンからなるグループから選択される、請求項21に記載の医薬組成物。
【請求項23】
前記有機的構成要素がリン脂質である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項24】
前記リン脂質が水素添加大豆ホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルグリセロール、l−ジミリストイルホスファチジルコリン、およびl−ジミリストイルホスファチジルグリセロールからなるグループから選択される、請求項23に記載の医薬組成物。
【請求項25】
前記有機的構成要素が水溶性有機溶媒である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項26】
前記水溶性有機溶媒がPEG300、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、およびジメチルスルホキシドからなるグループから選択される、請求項25に記載の医薬組成物。
【請求項27】
前記有機的構成要素が非イオン性界面活性剤である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項28】
前記非イオン性界面活性剤がCremophor EL、Cremophor RH40、Cremophor RH60、d−トコフェロールポリエチレングリコール1000スクシネート、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ソルビタンモノオレエート、ポロキサマー407、Labrafil M−1944CS、Labrafil M−2125CS、Labrasol、Gellucire 44/14、Softigen 767、ならびにPEG300、PEG400またはPEG1750のモノ−およびジ−脂肪エステルからなるグループから選択される、請求項27に記載の医薬組成物。
【請求項29】
前記有機的構成要素がエステルである、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項30】
前記エステルがポリグリコールエステルである、請求項29に記載の医薬組成物。
【請求項31】
ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートがpH1.0〜10.5、好ましくは3〜8、より好ましくは5〜6の水溶液中に存在する、請求項1〜30のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項32】
ソマトスタチン−ドーパミンコンジュゲートが約0.0001から500mg/mLまで、好ましくは約0.1から300mg/mLまでの濃度で存在する、請求項1〜31のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項33】
さらに保存剤を含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項34】
前記保存剤がm−クレゾール、フェノール、ベンジルアルコール、およびメチルパラベンからなるグループから選択される、請求項33に記載の医薬組成物。
【請求項35】
前記保存剤が0.01mg/mLから100mg/mLまでの濃度で存在する、請求項34に記載の医薬組成物。
【請求項36】
さらに等張剤を含む、請求項1〜35のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項37】
前記等張剤が0.01mg/mLから100mg/mLまでの濃度で存在する、請求項36に記載の医薬組成物。
【請求項38】
さらに安定化剤を含む、請求項1〜37のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項39】
前記安定化剤がイミダゾール、アルギニンおよびヒスチジンからなるグループから選択される、請求項38に記載の医薬組成物。
【請求項40】
さらに界面活性剤を含む、請求項1〜39のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項41】
さらにキレート剤を含む、請求項1〜40のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項42】
さらに緩衝剤を含む、請求項1〜41のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項43】
前記緩衝剤がトリス、酢酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、グリシン、アスパラギン酸、およびビス−トリスからなるグループから選択される、請求項42に記載の医薬組成物。
【請求項44】
さらに二価金属を含む、請求項1〜43のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項45】
前記二価金属が亜鉛である、請求項44に記載の医薬組成物。
【請求項46】
対象において疾患または病気を処置する方法であって、前記方法が前記対象に療法上有効量の請求項1〜45のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与することを含み、前記疾患または病気が肺癌、神経膠腫、食思不振、甲状腺機能低下、高アルドステロン症、H.ピロリの増殖、先端巨大症、再狭窄、クローン病、全身性硬化症、外部および内部膵臓偽嚢胞および腹水、VIP産生腫瘍、膵島細胞症(nesidoblastosis)、高インスリン症、ガストリノーマ、ゾリンジャー−エリソン症候群、下痢、AIDSに関連する下痢、化学療法に関連する下痢、強皮症、過敏性腸症候群、膵臓炎、小腸閉塞症、胃食道逆流症、十二指腸胃逆流症、クッシング症候群、ゴナドトロピノーマ(gonadotropinoma)、上皮小体亢進症、グレーブス病、糖尿病性ニューロパシー、ページェット病、多嚢胞卵巣症、甲状腺癌、ヘパトーム(hepatome)、白血病、髄膜腫、癌性悪液質、起立性低血圧、食後低血圧、パニック発作、GH分泌性腺腫、先端巨大症、TSH分泌性腺腫、プロラクチン分泌性腺腫、インスリノーマ、グルカゴノーマ、糖尿病、高脂血症、インスリン不感症、X症候群、脈管障害、増殖性網膜症、暁現象、腎症、胃酸分泌、消化性潰瘍、腸皮フィステル、膵臓皮フィステル、ダンピング症候群、漿液性下痢症候群、膵臓炎、胃腸ホルモン分泌性腫瘍、血管新生、関節炎、同種移植片拒絶、移植片の血管の出血、門脈高血圧、胃腸の出血、肥満、およびオピオイドの過剰摂取からなるグループから選択される方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−520879(P2011−520879A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509477(P2011−509477)
【出願日】平成21年5月12日(2009.5.12)
【国際出願番号】PCT/US2009/002943
【国際公開番号】WO2009/139855
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(509120469)イプセン ファルマ ソシエテ パール アクシオン サンプリフィエ (51)
【氏名又は名称原語表記】IPSEN PHARMA S.A.S.
【住所又は居所原語表記】65 Quai Georges Gorse,F−92100 Boulogne Billancourt FRANCE
【Fターム(参考)】