説明

デュアル空気ばね構成の速度依存型制御

【課題】 デュアル空気ばね構成の速度依存型制御を提供する。
【解決手段】 エアサスペンションシステムが、車両速度に応じて車両の望ましい乗り心地レベルを維持するように構成される。エアサスペンションシステムは、ピストンエアバッグと、ピストンエアバッグの周囲に装着された主エアバッグとを各々が含む複数の空気ばねアセンブリを含む。第1の空気ばねアセンブリセットが、第1のライドレートに調整され、第2の空気ばねアセンブリセットが、第2のライドレートに調整される。低車両速度条件下で、第1のライドレートと第2のライドレートとの間の第1の所定のライドレート差を維持し、高車両速度条件下で、第1のライドレートと第2のライドレートとの間の第2の所定のライドレート差を維持するために、第1および第2の空気ばねセット内の圧力が連続的に変更される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、車両速度に応じて車両の望ましい乗り心地レベルを維持するように構成されたエアサスペンションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
エアサスペンションは、例えば、乗り心地や車両性能など、所望の出力特性を提供するために空気ばねを利用する。1つの既知のアクティブエアサスペンションは、ピストンエアバッグが主エアバッグに転がり面を提供するように、ピストンエアバッグの周囲に装着された主エアバッグを含む空気ばねアセンブリを使用する。ピストンエアバッグの体積が変化すると、主エアバッグの有効ピストン面積が変化する。有効ピストン面積の比較的小さな変化で、空気ばねアセンブリのばねレートが変化する。ピストンエアバッグおよび主エアバッグの圧力は、任意の補助タンクおよび関連するアクチュエータを必要とせずに、ばねレートの変動が無限になるように選択的に制御される。より大きな体積の主エアバッグに対してピストンエアバッグの体積が小さいと、圧力および体積が急速に変化して、アクティブサスペンションの制御が可能となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
さまざまな速度で車両の望ましい乗り心地を提供するために、多くの場合、サスペンションシステムが、車両の前車軸と後車軸との間に特定のライドレート差をもたせるように、ばねの調整を行ってきた。このライドレート差は、低車両速度には有効であるが、車両速度が上がると、このライドレート差は、乗り心地に悪影響を及ぼす。従来、アクティブエアサスペンションシステムは、切り換え可能な空気ばね体積によってサスペンションのばね剛性に総個別変化を生じさせるものであったが、これは、連続的な望ましい乗り心地レベルの維持には有効ではないことが判明した。このように、可変デュアル空気ばね構成を利用したアクティブエアサスペンションの速度依存型可変ライド制御を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
エアサスペンションシステムが、車両速度に応じて、車両の望ましい乗り心地レベルを維持するように構成される。エアサスペンションシステムは、複数の可変力およびレートのデュアル空気ばねアセンブリを含む。これらの空気ばねアセンブリの第1のセットが、第1のライドレートに調整され、これらの空気ばねアセンブリの第2のセットが、第2のライドレートに調整される。第1の車両速度条件下で、第1のライドレートと第2のライドレートとの間の第1の所定のライドレート差を維持し、第1の車両速度条件とは異なる第2の車両速度条件下で、第1のライドレートと第2のライドレートとの間の第2の所定のライドレート差を維持するために、第1および第2の空気ばねセット内の圧力が連続的に変更される。
【0005】
各空気ばねアセンブリは、ピストンエアバッグと、ピストンエアバッグの周囲に装着された主エアバッグとを含む。1つの例において、コントローラが、特定の車両速度条件で望ましいライドレートを維持するために、ピストンエアバッグ内の空気圧を連続的に調節する。さらに、コントローラはまた、各ピストンエアバッグおよび各主エアバッグとの間での空気流を制御することによって、任意の他の空気ばねアセンブリから独立して、各空気ばねアセンブリのばね力およびばねレートを連続的に調節する。
【0006】
1つの例において、第1の車両速度条件は平面道路速度を含み、第2の車両速度条件はハイウェイ速度を含む。
【0007】
1つの例において、第1の所定のライドレート差は、互いに対して少なくとも10パーセントの範囲内の差を含み、第2の所定のライドレート差は、互いに対して0パーセント差に近い差を含む。
【0008】
本発明の上記および他の特徴は、以下の明細書および図面から最良に理解され、以下、図面について簡単に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】車両に設置された状態のアクティブエアサスペンションの1つの例の側面全体図である。
【図2】図1のアクティブエアサスペンションで使用される空気ばねアセンブリの断面図である。
【図3】第1の位置にある空気ばねの断面図である。
【図4】第2の位置にある空気ばねの断面図である。
【図5】乗り心地を高めるために、コントローラによって制御される空気ばねのフロントセットおよび空気ばねのリアセットの略図的平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、車両のエアサスペンションシステム10を示す。エアサスペンションシステム10は、一般に、ブラケット12と、長手部材14と、空気ばねアセンブリ16と、ダンパー18と、車軸アセンブリ20とを含む。エアサスペンションシステム10は、車両のフレームまたはシャーシ(22で略図的に図示)に固定される。長手部材14は、例えば、サスペンションアームを備えてもよく、車軸アセンブリ20は、駆動車軸、非駆動車軸、トレーラ車軸などの任意のタイプの車軸を備えてもよい。車軸アセンブリ20は、横方向に間隔を空けて設けられた車輪(図示せず)の間に延伸する。エアサスペンションシステム10が、長手部材14と、空気ばねアセンブリ16と、ダンパー18とを車軸アセンブリ20の横方向の各端部に含むことを理解されたい。
【0011】
図2を参照すると、空気ばねアセンブリ16の断面が示されている。空気ばねアセンブリ16は、中央垂直軸Aに沿って画定され、下側マウント24(略図的に図示)と、下側マウント24に取り付けられたピストン支持体26と、ピストンエアバッグ28と、主エアバッグ30とを含む。主エアバッグ30には、上側マウント32が取り付けられる。上側マウント32および下側マウント24は、長手部材14とシャーシ22(図1を参照)との間に空気ばねアセンブリ16用のアタッチメントを提供する。
【0012】
ピストン支持体26は、軸Aの周囲に画定された円筒状部材である。ピストン支持体26は、下側マウント24で、例えば、ストラット、ショックダンパー、または他の同様の機構などの多数の異なる構造に取り付けられうる。1つの例において、ピストン支持体26は、溶接部Wで下側マウント24に取り付けられるが、他の取り付け方法も使用されうる。ピストン支持体26および下側マウント24は、比較的剛性のコンポーネントである。
【0013】
ピストンエアバッグ28は、可撓性のある弾性部材であり、第1のバンド36および第2のバンド38によってピストン支持体26に取り付けられる。第1のバンド36は、ピストン支持体26の下端部で固定され、第2のバンド38は、ピストン支持体26の上端部すなわち反対側の端部で固定される。バンドが図示されているが、ピストンエアバッグ28をピストン支持体26に固定するために、他の取り付け構造および/または方法を使用してもよいことを理解されたい。ピストンエアバッグ28は、バンド36、38間、およびピストンエアバッグ28の内面とピストン支持体26の外面との間で垂直方向に囲まれた第1の体積V1を画定する。
【0014】
主エアバッグ30は、第2のバンド38に対して半径方向外向きに間隔を空けて設けられた第3のバンド42によって、第2のバンド38と第3のバンド42との間に主エアバッグ30を設置した状態で、ピストンエアバッグ28に装着される。言い換えれば、主エアバッグ30は、第3のバンド42と第2のバンド38との間に挟まれる。主エアバッグ30は、第2の体積V2を画定する。例示した実施形態では、2つの体積V1およびV2が開示されているが、必要に応じて、ばねアセンブリ16内にさらなる体積が利用されてもよいことを理解されたい。さらに、これらの体積の任意のものは、体積変化がさらに漸増するように選択的にセグメント化されてもよい。
【0015】
給気システム40(図2に略図的に図示)が、コントローラ46(略図的に図示)に応答して、第1および第2の供給導管44a、44bをそれぞれ通して、体積V1、V2内に独立して空気を伝達する。コントローラ46は、アクティブサスペンションの制御方法を提供するサスペンションコントローラである。ピストン支持体26を通るポート48は、空気を第1の体積V1内に供給する。
【0016】
ピストンエアバッグ28は、主エアバッグ30用のロールオフピストン表面として動作する。言い換えれば、主エアバッグ30は、ピストンエアバッグ28の可変体積によって提供される可変直径を有するピストンアセンブリを覆うローリングローブLを提供する。空気ばねアセンブリ16が、道路負荷入力を受けると、主エアバッグ30のローブLは、ピストンエアバッグ28の外面に沿って転がる。ピストンエアバッグ28内の体積V1または圧力P1を変化させることで、ピストンエアバッグ28の外径が変化する。ピストンエアバッグ28の体積V1が変化すると、主エアバッグ30の有効ピストン面積が変化する。また、主エアバッグ30は、平衡直径に達するまでピストンエアバッグ28の外径を小さくしようとしながら、ピストンエアバッグ28に対して圧力P2をかけることを理解されたい。したがって、圧力P1が変化すると、ピストンエアバッグ28の半径方向のばねレートが変化し、主エアバッグばねレートにも影響する平衡直径が変化する。
【0017】
図3を参照すると、体積V1内の空気圧を上げると、より大きなばねレートおよびより高い車高を得るようにピストンエアバッグ28の直径が大きくなる。すなわち、ピストンエアバッグ28の直径が大きくなると、体積V1がより大きなロールオフピストンを効率的に提供するため、エアバッグアセンブリ16が拡張する。体積V1が減少するにつれてピストンエアバッグ28内の圧力が下がると、反対の結果が得られる(図4)。これにより、車高とばねレートが低減する。
【0018】
体積V1の変化が比較的小さいと、ロールオフ表面の直径が選択的に変更されるため、主エアバッグ30のばねレートが変化する。体積V1内の圧力が変化すると、体積V2内の圧力が維持されている場合、車高の変化とともにばねレートが変化する。もう一つの方法として、圧縮率およびリバウンド率は、V1およびV2の両方の体積を同時に変化させることによって切り離されてもよい。
【0019】
体積V1およびV2内の圧力を選択的に制御することによって、補助タンクおよび関連するアクチュエータなしでも、ばねレートの変動が無限になる。体積V2に対して体積V1の体積を比較的小さくすると、急速な圧力および体積変化が生じて、アクティブサスペンションの制御が可能になる。
【0020】
異なる車両速度で車両の望ましい乗り心地を提供するために、サスペンションシステム10は、空気ばねアセンブリ16内の空気圧をアクティブ制御する。図5は、第1の空気ばねアセンブリセット16aが、前車軸50に関連付けられ、第2の空気ばねアセンブリセット16bが、後車軸52に関連付けられる1つの例を示す。各空気ばねアセンブリ16a、16bは、図2に示す空気ばねアセンブリ16と同様に構成される。
【0021】
コントローラ46は、車両速度に応じて、車両の望ましい乗り心地レベルを維持するように構成される。コントローラ46は、車両速度56、すなわち、車両の長軸方向の速度を連続的にモニタし測定する。コントローラ46は、検知または測定された車輪速度から、車両の動力伝達系路のギア速度から、またはさまざまな他の既知の方法によって、車両速度56を推定し得る。車両速度が変化すると、コントローラ46は、乗員の乗り心地を最適な状態に維持するために、空気ばねアセンブリ16a、16bの空気圧を調節する。
【0022】
1つの例において、第1の空気ばねアセンブリセット16aは、第1のライドレートに調整され、第2の空気ばねアセンブリセット16bは、第2のライドレートに調整される。車両速度に基づいて、車両の望ましい乗り心地レベルを維持するために、コントローラ46は、第1の車両速度条件下で第1のライドレートと第2のライドレートとの間の第1の所定のライドレートを維持し、第1の車両速度条件とは異なる第2の車両速度条件下で、第1のライドレートと第2のライドレートとの間の第2の所定のライドレート差を維持するために、第1の空気ばねアセンブリセット16aおよび第2の空気ばねアセンブリセット16b内の圧力をアクティブに変更する。
【0023】
上述したように、第1の空気ばねアセンブリセット16aは、前車軸50によって支持され、第2の空気ばねアセンブリセット16bは、後車軸52によって支持される。各車軸の空気ばねアセンブリは、車両の所定の乗り心地レベルを提供する基本的なライドレート差に合わせてデザインされる。車両速度が変化すると、コントローラ46は、車両の所定の乗り心地レベルを連続的に提供するために、フロント空気ばねアセンブリとリア空気ばねアセンブリとのライドレート差をアクティブに変更する。
【0024】
1つの例において、第1の車両速度条件は、平面道路速度を含んでもよい低速条件を含み、第2の車両速度条件は、ハイウェイ速度を含んでもよい高速条件を含む。このように、第1の所定のライドレート差は、低速用に設定され、第2の所定のライドレート差は、高速用に設定される。
【0025】
1つの例において、第1の所定のライドレート差は、互いに対して10〜20パーセントの範囲内の差を含む。言い換えれば、第1の空気ばねアセンブリセット16aおよび第2の空気ばねアセンブリセット16bの一方は、特定のライドレートに調整されるのに対して、第1の空気ばねアセンブリセット16aおよび第2の空気ばねアセンブリセット16bの他方は、低速度での車両の運転時の初期の特定のレートと10〜20パーセント異なるライドレートに調整される。これは、パーセンテージの範囲の1つの例にすぎず、車両特性に応じて、他の範囲が用いられてもよい。例えば、ライドレート差は、車両の軸距の関数である。長い軸距は、すでに小さな差を有することもあるのに対して、短い軸距の車両は、比較的に大きな差を有することもある。
【0026】
高速での車両の運転時、第2の所定のライドレートは、ゼロに近い差を含む。言い換えれば、車両の速度が上がると、コントローラ46は、第1の空気ばねセット16aと第2の空気ばねセット16bとの間のライドレート差がゼロに近付くように、空気ばね内の空気圧を調節する。
【0027】
1つの例において、第1の所定のライドレートは、一般に、時速50マイル(約80km)未満の速度で維持され、第2の所定のライドレートは、時速50マイルより高速で維持される。しかしながら、これは1つの例示的な速度にすぎず、このシステムは、異なる車両速度に基づいて第1および第2の所定のライドレート間での調節を行うように構成されうることを理解されたい。さらに、コントローラ46はまた、3つ以上の特定のライドレート条件の間で調節を行うように構成されることができ、または第1および第2の所定のライドレートの各々が、複数の所定のライドレートに細分化されることができ、これらのライドレート間で、コントローラ46が空気ばね内で空気圧を連続的に調節する。
【0028】
1つの例において、コントローラ46は、各空気ばねアセンブリ16a、16bのピストンエアバッグ28内の空気圧を連続的に調節する。ピストンエアバッグ28の体積が、主エアバッグ30に対して小さいため、望ましい乗り心地のレベルは、迅速かつ容易に維持されうる。
【0029】
本発明の好ましい実施形態が開示されたが、当業者であれば、ある修正が本発明の範囲内で行われてもよいことを認識されたい。この理由から、以下の特許請求の範囲は、本発明の真の範囲および内容を定めるために検討されるべきものである。
【符号の説明】
【0030】
10 エアサスペンションシステム
12 ブラケット
14 長手部材
16 空気ばねアセンブリ
16a 第1空気ばねアセンブリ
16b 第2空気ばねアセンブリ
18 ダンパー
20 車軸アセンブリ
22 シャーシ
24 下側マウント
26 ピストン支持体
28 ピストンエアバッグ
30 主エアバッグ
32 上側マウント
36 第1のバンド
38 第2のバンド
42 第3のバンド
40 給気システム
44a 第1の供給導管
44b 第2の供給導管
46 コントローラ
48 ポート
46 コントローラ
50 前車軸
52 後車軸
56 車両速度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアサスペンションシステムであって、
ピストンエアバッグと、前記ピストンエアバッグの周囲に装着された主エアバッグとを各々が含み、少なくとも、第1のライドレートに調整された第1の空気ばねセットと、第2のライドレートに調整された第2の空気ばねセットとを含む複数の空気ばねアセンブリと、
車両速度に基づいて車両の望ましい乗り心地レベルを維持するように構成されたコントローラとを備え、前記コントローラが、第1の車両速度条件下で、前記第1のライドレートと前記第2のライドレートとの間の第1の所定のライドレート差を維持し、前記第1の車両速度条件とは異なる第2の車両速度条件下で、前記第1のライドレートと前記第2のライドレートとの間の第2の所定のライドレート差を維持するために、前記第1および前記第2の空気ばねセット内の圧力をアクティブに変更する、エアサスペンションシステム。
【請求項2】
前記コントローラが、車両の運転中に任意の他の空気ばねアセンブリから独立して、各空気ばねアセンブリのばね力およびばねレートをアクティブに変更する、請求項1に記載のエアサスペンションシステム。
【請求項3】
前記コントローラが、各ピストンエアバッグおよび各主エアバッグとの間での空気流を制御することによって、前記空気ばねアセンブリの各々のばね力およびばねレートを連続的に調節する、請求項2に記載のエアサスペンションシステム。
【請求項4】
前記第1の所定のライドレート差が、互いに対して少なくとも10パーセントの差を含む、請求項1に記載のエアサスペンションシステム。
【請求項5】
前記第1の所定のライドレート差が、互いに対して少なくとも20パーセントの差を含む、請求項4に記載のエアサスペンションシステム。
【請求項6】
前記第2のライドレート差が、互いに対して0パーセントの差に近い差を含む、請求項1に記載のエアサスペンションシステム。
【請求項7】
前記第1の車両速度条件が、低速条件を含み、前記第2の車両速度条件が、高速条件を含む、請求項1に記載のエアサスペンションシステム。
【請求項8】
前記低速条件が、時速50マイル(約80km)以下である車両速度を含み、前記高速条件が、時速50マイル以上である車両速度を含む、請求項7に記載のエアサスペンションシステム。
【請求項9】
前記第1の所定のライドレート差が、互いに対して少なくとも10パーセントの差を含み、前記第2の所定のライドレート差が、互いに対して0パーセントの差に近い差を含む、請求項1に記載のエアサスペンションシステム。
【請求項10】
前記第1の車両速度条件が平面道路速度を含み、前記第2の車両速度条件がハイウェイ速度を含む、請求項9に記載のエアサスペンションシステム。
【請求項11】
前記コントローラが、前記第1および第2の車両速度条件下のそれぞれで、前記第1および前記第2の所定のライドレート差を維持するために、前記ピストンエアバッグの空気圧を連続的に調節する、請求項1に記載のエアサスペンションシステム。
【請求項12】
エアサスペンションシステムを使用して車両の望ましい乗り心地レベルを維持する方法であって、
(a)ピストンエアバッグと、前記ピストンエアバッグの周囲に装着された主エアバッグとを各々が含む複数の空気ばねアセンブリを設けるステップと、
(b)前記複数の空気ばねアセンブリの第1の空気ばねセットを第1のライドレートに調整するステップと、
(c)前記複数の空気ばねアセンブリの第2の空気ばねセットを第2のライドレートに調整するステップと、
(d)第1の車両速度条件下で、前記第1のライドレートと前記第2のライドレートとの間の第1の所定のライドレート差を維持し、前記第1の車両速度条件とは異なる第2の車両速度条件下で、前記第1のライドレートと前記第2のライドレートとの間の第2の所定のライドレート差を維持するために、前記第1および前記第2の空気ばねセット内の圧力をアクティブに変更するステップと、を含む方法。
【請求項13】
ステップ(d)が、前記第1および第2の車両速度条件下のそれぞれで、前記第1および前記第2の所定のライドレート差を維持するために、前記ピストンエアバッグの空気圧を連続的に調節することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の車両速度条件が平面道路速度を含み、前記第2の車両速度条件がハイウェイ速度を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の所定のライドレート差が、互いに対して少なくとも10パーセントの差を含み、前記第2の所定のライドレート差が、互いに対して0パーセント差に近い差を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
各ピストンエアバッグおよび各主エアバッグとの間での空気流を制御することによって、任意の他の空気ばねアセンブリから独立して、各空気ばねアセンブリのばね力およびばねレートを連続的に調節することを含む、請求項12に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−208621(P2010−208621A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−32836(P2010−32836)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(501050690)アーヴィンメリター テクノロジー エルエルスィー (29)
【Fターム(参考)】