説明

ナビゲーション装置およびナビゲーション装置用のプログラム

【課題】ルートの離脱地点から復帰地点までの差分ルートを記録して案内ルート計算に反映させるナビゲーション装置において、ユーザが直接的かつ一意的に目的地を指定しない場合において差分ルートを記録する機会を設ける。
【解決手段】ナビゲーション装置は、履歴データに基づいて推定目的地32を特定し、当該推定目的地32までの基準ルート33を算出する。そして、推定目的地32に到達しないうちに自車両が離脱地点35で基準ルート33から離脱すると、その後、自車両31が当該基準ルート33に復帰するまで、移動ルート37記録する。そして、自車両31が基準ルートに復帰すると、離脱地点35から復帰地点38までの移動ルート37を、差分ルートとして記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置およびナビゲーション装置用のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、案内ルート上の一点からユーザが離脱し、その後当該案内ルート上に復帰した場合、その離脱地点から復帰地点までのユーザの移動ルートを差分ルートとして記録しておくナビゲーション装置が開示されている。このナビゲーション装置は、次回以降案内ルートを探索するときに、当該離脱地点から復帰地点までのルートとして、当該差分ルートを優先的に採用する。このように、案内ルートを外れてでも通過するとユーザが決めた道路を、以後の案内ルートの算出に反映させることで、よりユーザの好みに合致したルート案内を行うことができる。
【0003】
また、特許文献2には、ユーザの立ち寄った地点を記憶しておき、ユーザが運転開始するときに、それら立ち寄った地点から抽出した地点を目的地候補として提案する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−124578号公報
【特許文献2】特開2007−10570号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような技術においては、差分ルートの記録は、ユーザが一意的に目的地を設定し、設定された目的地までの案内ルートが算出されている場合にのみ機能するため、案内ルートがない状況では、まったく機能しない。したがって、ユーザが一意的に目的地を指定してルート案内を利用することがあまりない場合、差分ルートが記録される機会が非常に少なくなってしまう。差分ルートを記録する機会が少なくなると、案内ルートがユーザの好みに近づくのに長い期間が必要となってしまう。
【0005】
本発明は上記点に鑑み、ルートの離脱地点から復帰地点までの差分ルートを記録して案内ルート計算に反映させるナビゲーション装置において、ユーザが一意的に目的地を指定しない場合において差分ルートを記録する機会を設けることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明のナビゲーション装置は、自機(すなわち当該ナビゲーション装置)の直前の起動よりも前のユーザの行為に起因する地点情報を読み出し、読み出した地点情報に基づいて、ユーザによる目的地の直接的かつ一意的な指定を受けないまま、自機の推定目的地を特定し、特定した推定目的地に到達する基準ルートを算出する。
【0007】
ここで、「一意的な指定」とは、その指定によって地点が唯一決定するような指定をいう。また、「直接的な指定」とは、その指定が主として当の推定目的地を算出するためのものであるような指定をいう。
【0008】
そしてナビゲーション装置は、算出した基準ルートを自機の現在位置が離脱したことを検出し、当該離脱の検出後に自機の現在位置が基準ルートに復帰したことを検出する機能を有する。そして、当該離脱の検出があった離脱地点から当該復帰の検出があった復帰地点までの自機の移動ルートを、差分ルートとして記録する。
【0009】
そしてナビゲーション装置は、ルート案内のための案内ルートの算出において、当該離脱地点から当該復帰地点までの区間においては、当該案内ルートの一部として、差分ルートを他のルートよりも優先的に採用する。
【0010】
このように、基準ルートの離脱地点から復帰地点までの差分ルートを記録して案内ルート計算に反映させるナビゲーション装置において、当該基準ルートの算出の際、その到達点として、ユーザによる目的地の直接的かつ一意的な指定を受けないまま特定した推定目的地を使用する。そしてこの推定目的地は、自機の直前の起動よりも前のユーザの行為に起因する地点情報に基づいて特定する。このようになっていることで、ユーザが直接的かつ一意的に目的地を指定しなくとも、基準ルートを算出し、その基準ルートの離脱地点から復帰地点までの差分ルートを記録することができる。
【0011】
また、ナビゲーション装置は、自機の起動後にユーザの操作を受けないまま、推定目的地を特定する場合があってもよい。
【0012】
そのような場合があるナビゲーション装置は、ユーザが何ら意識せずとも推定目的地を特定し、その後差分ルートを記録する。したがってユーザから見れば、知らず知らずのうちに差分ルートが記録されていき、あるとき目的地を直接的かつ一意的に指定してルート案内を受けようとすると、案内ルートがいつの間にかユーザの好みに改良されているということになる。
【0013】
このように、ユーザの手を煩わせずに自動的に案内ルートの改良を行うことができれば、ユーザにとっての利便性が向上する。
【0014】
また、ナビゲーション装置は、当該離脱を検出して以降、当該復帰を検出する前に、所定の停止条件が満たされたことに基づいて、当該差分ルートの記録を取りやめるようになっていてもよい。
【0015】
このように、所定の条件(例えば、推定目的地に自機が到達する可能性が低くなったことを示す条件)が満たされた場合には当該差分ルートの記録を取りやめるようになっていることで、不要な場合にまで差分ルートの記録をしてしまう可能性が低減する。
【0016】
ここで、停止条件は、例えば、「自機の主電源のオフ後、基準期間内に主電源がオンとならなかった」という条件であってもよい。このような作動は、「自機が基準ルートを外れた状態で主電源のオフが十分な期間続いた場合には、当該主電源オフ位置が現実の目的地であった等、推定目的地が現実と食い違っていた可能性が高い」という観点を反映するものである。
【0017】
ただし、主電源のオフがユーザの移動の休憩に起因するものである場合もある。そのような場合は、推定目的地が間違っていない可能性が高いので、差分ルートの記録を続けてもよい。
【0018】
そのために、この基準時間は、主電源の当該オフがあるまでに主電源がオンであった期間が長いほど長くなってもよい。これは、ナビゲーション装置の主電源がオンであった期間が長いほど、すなわち、ユーザの移動時間が長いほど、ユーザの休憩時間も長くなるという観点に基づくものである。
【0019】
また例えば、停止条件は、「当該離脱を検出して以降、当該復帰を検出する前に、自機の主電源のオフが基準回数以上あった」という条件であってもよい。このような作動は、「自機が基準ルートを外れた状態で主電源のオフが十分な回数あった場合には、それらの主電源のオフは単なる立ち寄り地点ではなく、推定目的地が現実と食い違っていた可能性が高い」という観点を反映するものである。
【0020】
ただし、立ち寄り地点は、離脱地点から当該推定目的地までの距離が長いほど多くなるのが通常なので、基準回数は、基準ルートの長さが長いほど多くなっていてもよい。
【0021】
なお、上述の通り、推定目的地が現実の目的地と食い違う可能性があり、そのような場合は、自機が基準ルートから外れたまま最後まで基準ルートに戻らない場合もあり得る。そうなってしまえば、差分ルートの記録という観点からは、その回の移動が無駄になってしまう。
【0022】
そこで、ナビゲーション装置は、推定目的地を複数個特定し、それら複数個の推定目的地のそれぞれに対して基準ルートを算出するようになっていてもよい。このようにすることで、1回の走行において複数の基準ルートを対象に差分ルートの記録を試みることができるので、その回の走行が無駄になってしまう可能性が低減される。
【0023】
また、ナビゲーション装置は、当該離脱の検出後に、自機の現在位置が、複数の基準ルートのうち離脱地点を含む基準ルートに復帰したことを、復帰の検出対象とするようになっていてもよい。
【0024】
このようになっていることで、複数の基準ルートのうち、第1の基準ルート上の1点から離脱し、第2の基準ルート上の1点(第1の基準ルートに含まれない)に合流した場合には、それが復帰の検出対象とならない。したがって、異なる基準ルート間を跨る自機の移動ルートは、差分ルートとして記録されない。
【0025】
なお、本発明のナビゲーション装置の特徴は、ナビゲーション装置用のプログラムとしても捉えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係るナビゲーション装置1のハードウェア構成を示す。この車両用ナビゲーション装置1は、位置検出器11、画像表示装置12、操作部13、スピーカ14、VICS受信機15、地図データ取得部16、および制御回路17を有している。
【0027】
位置検出器11は、いずれも周知の図示しない地磁気センサ、ジャイロスコープ、車速センサ、およびGPS受信機等のセンサを有しており、これらセンサの各々の性質に基づいた、車両の現在位置、向き、および速度を特定するための情報を制御回路17に出力する。
【0028】
画像表示装置12は、制御回路17から出力された映像信号に基づいた映像をユーザに表示する。表示映像としては、例えば現在地を中心とする地図等がある。
【0029】
操作部13は、車両用ナビゲーション装置1に設けられた複数のメカニカルスイッチ、タッチパネル等から成り、ユーザの操作を受け付けて受け付けた操作に応じた信号を制御回路17に出力する。
【0030】
地図データ取得部16は、HDD等の不揮発性の記憶媒体およびそれら記憶媒体に対してデータの読み出しおよび書き込みを行う装置から成る。当該記憶媒体は、制御回路17が実行するプログラム、ルート案内用の地図データ、後述する差分ルートのデータ、および後述する履歴データ等を記憶している。
【0031】
地図データは、道路データおよび施設データを有している。道路データは、リンクの位置情報、種別情報、ノードの位置情報、種別情報、および、ノードとリンクとの接続関係の情報等を含んでいる。施設データは、施設毎に名称、所在位置、土地地番(住所)、施設種類を示すデータを有している。
【0032】
制御回路(コンピュータに相当する)17は、CPU、RAM、ROM、I/O等を有するマイコンである。CPUは、ROMまたは地図データ取得部16から読み出した車両用ナビゲーション装置1の動作のためのプログラムを実行し、その実行の際にはRAM、ROM、および地図データ取得部16から情報を読み出し、RAMおよび(可能であれば)地図データ取得部16の記憶媒体に対して情報の書き込みを行い、位置検出器11、画像表示装置12、操作部13、およびスピーカ14と信号の授受を行う。
【0033】
制御回路17がプログラムを実行することで実現する機能としては、ルート案内機能21および差分ルート記録機能22がある。
【0034】
ルート案内機能21は、目的地までの案内ルートを算出し、算出した案内ルートに沿った移動を案内する機能である。また、差分ルート記録機能22は、後述する推定目的地までの基準ルートを算出し、自車両が走行中に基準ルートから離脱して復帰したときに、その離脱地点から復帰地点までの差分ルートを記録する機能である。
【0035】
また、ルート案内機能21は更に、目的地までの案内ルートの算出において、この記録された差分ルートを案内ルートに反映させる。以下、これらルート案内機能21、差分ルート記録機能22の機能の実現について詳述する。
【0036】
ルート案内機能21は、制御回路17が案内ルート算出処理およびルート案内処理を実行することによって、実現される。案内ルート算出処理は、操作部13からユーザによる目的地の直接的かつ一意的な入力を受け付け、現在位置から当該目的地までの最適な案内ルートを(例えばダイクストラ法で)算出する処理である。なお、本実施形態においては、車両用ナビゲーション装置1の現在位置(すなわち自車位置)や移動方向は、位置検出器11からの信号に基づいて、周知のマップマッチング等の技術を用いて特定する。
【0037】
ここで、一意的な入力とは、制御回路17が目的地として特定し得る複数の目的地候補から、特定の1つを、今回の目的地として限定する入力である。例えば、特定の地図座標(例えば、緯度、経度)を特定する入力、特定の土地地番(住所)の入力、施設の固有名称の入力、施設の電話番号の入力、リスト表示された複数の目的地候補から特定の1つを選択する入力等がある。なお、単に地点のジャンルを選ぶ入力等、それのみでは目的地が一意に決まらないような入力は、一意的な入力ではない。
【0038】
また、直接的な入力とは、その入力が主として今回の推定目的地を算出するためのものであるような指定をいう。例えば、過去のルート案内の機会において目的地を指定するためにユーザが行った一意的な入力は、それが今回の推定目的地の特定に流用されるとしても、今回の推定目的地の特定にとっては推定値直接的な入力ではない。
【0039】
また、ルート案内処理は、地図データ取得部16から地図データを読み出し、算出された案内ルート、目的地、現在位置等をこの地図データの示す地図上に重ねた画像を、画像表示装置12に出力し、案内交差点の手前に自車両が到達したとき等の必要時に、右折、左折等を指示する案内音声信号をスピーカ14に出力させることで、案内ルートに沿った自車両の移動を案内する処理である。
【0040】
差分ルート記録機能22は、制御回路17が図2に示すプログラム100を実行することで実現される。制御回路17は、このプログラム100を、自車両の主電源がオンとなった時(具体的にはACCオン時、またはIGオン時)に実行する。なお、制御回路17は、プログラム100の実行中に、自車両の主電源がオフになったとき、それまでの実行を一時停止し、その後主電源がオンになったとき、一時停止していた位置からプログラム100の実行を継続する。
【0041】
以下、図3〜図8を参照しながら、このプログラム100の処理について説明する。制御回路17は、このプログラム100の実行において、まずステップ105で、推定目的地32(図3参照)を特定しようとする。この推定目的地の特定は、地図データ取得部16中の履歴データに基づく。履歴データは、自車両の直前の主電源オンよりも前のユーザの行為に起因する地点情報を記憶している。
【0042】
例えば、過去に自車両が停止して自車両の主電源がオフとなった地点、過去に目的地としてユーザが選択した地点、ユーザの自宅のパーソナルコンピュータを用いてインターネット等で検索した店舗が、自車両の直前の主電源オンよりも前のユーザの行為に起因する地点情報に該当する。自車両の直前の主電源オンよりも前のユーザの行為に起因する地点情報は、これ以外のものでも、何らかの方法でその情報から地点を選び出せるようなものであればよい。
【0043】
なお、制御回路17は、これらの情報を、当該ユーザの行為(車両の停止と主電源オフ、目的地の選択等)があったときに、地図データ取得部16に記憶するようになっている。また、制御回路17は、車両用ナビゲーション装置1以外の装置に対するユーザの行為のデータは、そのデータを記憶する装置(例えば、ユーザの自宅にあるパーソナルコンピュータ)との通信(例えば、無線通信ネットワークを介した通信、車両用ナビゲーション装置1と当該装置とを有線接続させた上での通信)によって、予め取得して地図データ取得部16に記憶するようになっていてもよい。
【0044】
具体的な推定目的地の特定方法としては、例えば、履歴データとして、過去の停車および主電源オフのあった地点およびその停車・主電源オフがあった曜日、時刻が複数組記録されている場合は、現在の曜日および時刻に最も近い組の地点を、推定目的地として特定する。なお、各種履歴データに基づく推定目的地の特定方法については、上述の特許文献2等の文献に記載されている方法を採用してもよい。
【0045】
続いてステップ110では、推定目的地の特定ができたか否かを判定し、特定ができれば続いてステップ115を実行し、特定できなければプログラム100の実行を終了する。
【0046】
ステップ115では、現在位置31から当該推定目的地32までのルート(以下、基準ルート)33(図4参照)を算出する。ここでの基準ルート33の算出方法は、ルート案内機能21における案内ルートの算出方法と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0047】
続いてステップ120では、自車両が出発地点34から走行を開始した後、逐次変化する現在位置31を検出する(図5参照)。続いてステップ125では、現在位置31が推定目的地32に到達したか否かを判定し、到達していれば続いてステップ130を実行し、到達していなければ続いてステップ130を実行する。
【0048】
ステップ130では、現在位置31が基準ルート33から離脱したか否かを判定する。具体的には、自車両がマップマッチングによって基準ルート33に含まれない道路を走行していると判定したときに、基準ルート33から離脱したと判定する。離脱した場合、続いてステップ135を実行し、離脱していない場合、続いてステップ120を再度実行する。これによって、制御回路17は、自車両が推定目的地32に到達するか、あるいは基準ルート33から離脱するまで、現在位置を監視し続けることになる(図5参照)。
【0049】
現在位置31が基準ルート33から離脱した後は、ステップ135で、現在位置31の検出および記録を行う。続いてステップ140で、現在位置31が基準ルート33に復帰したか否かを判定し、復帰していれば続いてステップ150を実行し、復帰していなければ続いてステップ145を実行する。なお、復帰しているか否かは、自車両がマップマッチングによって基準ルート33上の道路を走行しているか否かで判定する。
【0050】
ステップ145では、所定の停止条件が成立するか否かを判定し、満たす場合にはそれまでステップ135で記録したデータを破棄した後プログラム100の実行を終了し、満たしていない場合には再度ステップ135を実行する。
【0051】
したがって、制御回路17は、現在位置31が基準ルート33から離脱すると、現在位置31が基準ルート33に復帰するか、あるいは停止条件が成立するまでは、基準ルート33から離脱した地点35から現在位置31までの移動ルート36上の地点を(例えば地図データ取得部16に)逐次記録していく(図6参照)。そして、現在位置31が基準ルート33に復帰したときには、離脱地点35からその復帰地点38までの移動ルート37が記録されることになる(図7参照)。
【0052】
そして、復帰した後のステップ150では、制御回路17は、その離脱地点35からその復帰地点38までの移動ルート37を、差分ルートとして地図データ取得部16に記録する。ステップ150に続いては、再度ステップ120を実行する。
【0053】
ここで、停止条件について説明する。停止条件は、推定目的地に自機が到達する可能性が低くなったことを示す条件である。具体的には、停止条件は、「プログラム100の実行中における自機の主電源のオフ後、基準期間内に主電源がオンとならなかった」という条件である。
【0054】
ここで、制御回路17は基準時間を、以下の等式によって決定する。
(基準時間)=(走行時間)×停止係数+最低停止時間
ここで、走行時間は、自車両の主電源のオフがあるまでに当該主電源がオンであった期間の長さに相当する。また、停止係数は固定値(例えば0.3)であり、最低停止時間も固定値(例えば5分)である。
【0055】
停止条件が成立した場合は、制御回路17は、それまでの離脱地点35からの移動ルート39のデータを破棄し(図8参照)、その後ステップ150を実行せずにプログラム100を終了するので、離脱地点35からの移動ルート39は、差分ルートとして記録されることはない。
【0056】
以上のようなプログラム100を実行することで、制御回路17は、履歴データに基づいて推定目的地の特定を試み(ステップ105参照)、推定できた場合は(ステップ110参照)、当該推定目的地までの基準ルートを算出する(ステップ115参照)。
【0057】
そして制御回路17は、その後、自車両が推定目的地に到着するか(ステップ125参照)、あるいは、自車両が基準ルートから離脱するまでの間(ステップ130参照)、現在位置を繰り返し監視する(ステップ120参照)。
【0058】
そして、推定目的地に到達しないうちに自車両が基準ルートから離脱すると(ステップ130参照)、その後、自車両が当該基準ルートに復帰するまで(ステップ140参照)、現在位置を繰り返し記録・監視する(ステップ135参照)。
【0059】
そして、自車両が基準ルートに復帰すると(ステップ140参照)、それまで逐次記録していた現在位置のデータに基づいて、離脱地点から復帰地点までの移動ルートを、差分ルートとして地図データ取得部16に記録する(ステップ150参照)。
【0060】
ただし、自車両が基準ルートを離脱した後(ステップ130参照)、当該基準ルートに復帰しないまま上述のような停止条件が満たされた場合(ステップ145参照)、直前の基準ルート離脱以降の現在位置の記録を破棄した上でプログラム100の実行を終了する。これによって、直前の基準ルート離脱以降については、差分ルートの記録が取りやめとなる。
【0061】
ただし、取りやめとなる差分ルートの記録は、直前の離脱以降の移動ルートについてのもののみである。すなわち、仮に自車両が推定目的地に到達する前に停止条件が満たされてしまったとしても、同じ基準ルート33を対象とする同じ走行機会におけるステップ150において既に記録された他の離脱地点から他の復帰地点までの差分ルートは、差分ルートとして有効なままである。
【0062】
上記のような離脱地点―復帰地点間の差分ルートの記録は、1つの基準ルート中で離脱および復帰がある度に行われる(ステップ120〜150のループ参照)。また、プログラム100は、繰り返し車両の主電源のオン時に実行される。したがって、記録される差分ルートの数は、ユーザがルート案内を受けると受けないとに関わらず、車両の走行機会と共に増大する。
【0063】
ここで、ルート案内機能21中の案内ルート算出処理における、差分ルートの案内ルートへの反映方法について説明する。制御回路17は、ルート案内機能21中の案内ルート算出処理において、ユーザによって直接的かつ一意的に指定された目的地までの案内ルートを、例えばダイクストラ法で算出する。そして、地図データ取得部16中に記録された複数の差分ルートのうち、当該案内ルートに合致するものを抽出する。
【0064】
ここで、案内ルートと差分ルートとが合致するとは、以下の2つの条件が両方満たされることをいう。
(条件1)当該差分ルートの始点(すなわち離脱地点)と終点(すなわち復帰地点)の両方が案内ルートに含まれる
(条件2)案内ルートにおいて、当該差分ルートの終点の方が始点よりも目的地側にある
(条件3)当該差分ルートと同じ差分ルート(すなわち、当該差分ルートと同じ始点、通過道路、および終点を有する差分ルート)が、差分ルート記録機能22によって過去所定回数(例えば3回)以上差分ルートとして記録された
そして制御回路17は、抽出した差分ルートで、案内ルートの対応する部分を置き換える。これによって、置き換え後の案内ルートは、抽出した差分ルートの始点から終点までは、当該差分ルートを通るようになる。
【0065】
このように、制御回路17は、案内ルートの算出において、合致する差分ルートの当該離脱地点から当該復帰地点までの区間においては、当該案内ルートの一部として、差分ルートを他のルートよりも優先的に採用する。したがって、案内ルートがユーザの好みに近づく。
【0066】
以上説明した通り、基準ルートに対する離脱地点から復帰地点までの差分ルートを記録して案内ルート計算に反映させる車両用ナビゲーション装置1は、当該基準ルートの算出の際、その到達点として、ユーザによる目的地の直接的かつ一意的な指定を受けないまま特定した推定目的地を使用する。そしてこの推定目的地は、自機の直前の起動よりも前のユーザの行為に関する履歴データに基づいて特定する。このようになっていることで、ユーザが直接的かつ一意的に目的地を指定しなくとも、基準ルートを算出し、その基準ルートの離脱地点から復帰地点までの差分ルートを記録することができる。
【0067】
また、上記の通り、車両用ナビゲーション装置1は、自車両の主電源がオンとなり、それを起因として自機の種電源もオンとなって以後、自動的にプログラム100を実行するので、ユーザの操作を受けない場合であっても、推定目的地の特定、差分ルートの記録等を実行することができる。
【0068】
したがって、ユーザが何ら意識せずとも車両用ナビゲーション装置1は推定目的地を特定し、その後差分ルートを記録することができる。それ故、ユーザから見れば、知らず知らずのうちに差分ルートが記録されていき、あるとき目的地を直接的かつ一意的に指定してルート案内を受けようとすると、案内ルートがいつの間にかユーザの好みに改良されているということになる。
【0069】
このように、ユーザの手を煩わせずに自動的に案内ルートの改良を行うことができれば、ユーザにとっての利便性が向上する。
【0070】
また、車両用ナビゲーション装置1は、当該離脱を検出して以降、当該復帰を検出する前に、所定の停止条件(具体的には、推定目的地に自機が到達する可能性が低くなったことを示す条件)が満たされたことに基づいて、当該差分ルートの記録を取りやめる。このようになっていることで、不要な場合にまで差分ルートの記録をしてしまう可能性が低減する。
【0071】
そして、停止条件としては「自機の主電源のオフ後、基準期間内に主電源がオンとならなかった」という条件を用いている。このような作動は、「自車両が基準ルートを外れた状態で自車両の主電源のオフが十分な期間続いた場合には、当該主電源オフ位置が現実の目的地であった等、推定目的地が現実と食い違っていた可能性が高い」という観点を反映するものである。
【0072】
ただし、主電源のオフがユーザの移動の休憩に起因するものである場合もある。そのような場合は、推定目的地が間違っていない可能性が高いので、差分ルートの記録を続けてもよい。
【0073】
そのために、この基準時間は、主電源のオフがあるまでに主電源がオンであった期間が長いほど長くなってもよい。これは、ナビゲーション装置の主電源がオンであった期間が長いほど、すなわち、ユーザの移動時間が長いほど、ユーザの休憩時間も長くなるという観点に基づくものである。
【0074】
また、本実施形態においては、基準ルートを車両が走行しているときには、その基準ルートについてはルート案内処理(具体的には、基準ルートが通る交差点周辺の地図を拡大図する表示、基準ルートに沿って右左折する交差点についての、当該右左折に関する音声案内)を行わない。したがって、ユーザは、自身が必ずしも望まない基準ルート通りに移動するように誘導される煩わしさを感じずに済む。
【0075】
また、基準ルートを車両が走行しているときには、その基準ルート自体を画像表示装置12に表示しない。したがって、ユーザは、基準ルートについて全く意識することなく移動することができる。その結果、差分ルートによって自分の知らないところで案内ルートが自分好みになっていくことによる驚きと心地良さを、ユーザに感じさせることができる。
【0076】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態が第1実施形態と異なるのは、本実施形態の制御回路17が、一度に複数の推定目的地を特定し、それら複数の推定目的地のそれぞれに対して、基準ルートを算出し、それら基準ルート毎に差分ルートの記録処理を行うことである。
【0077】
このために、本実施形態の制御回路17は、図2に示したプログラム100を、並列的に複数(具体的には、特定する推定目的地の個数分)実行する。これによって、本実施形態の制御回路17は、図9に例示するように、複数の推定目的地41、42、43、44に対して、基準ルートを算出する。図9の例においては、推定目的地41に対応する基準ルートはルート51であり、推定目的地42に対応する基準ルートはルート50および51の総和であり、推定目的地43に対応する基準ルートはルート50および53の総和であり、推定目的地44に対応する基準ルートは基準ルート54である。
【0078】
第1実施形態でも述べた通り、推定目的地が現実の目的地と食い違う可能性があり、そのような場合は、自機が基準ルートから外れたまま最後まで基準ルートに戻らない場合もあり得る。そうなってしまえば、差分ルートの記録という観点からは、その回の移動が無駄になってしまう。
【0079】
そこで、本実施形態では、推定目的地を複数個特定し、それら複数個の推定目的地のそれぞれに対して基準ルートを算出するようになっている。複数の推定目的地のいずれもが現実の目的地と食い違う可能性は、唯一の推定目的地も現実の目的地と食い違う可能性よりも低くなる。そして、車両用ナビゲーション装置1は、1回の走行において複数の基準ルートを対象に差分ルートの記録を試みることができるので、その回の走行が無駄になってしまう可能性が低減される。
【0080】
また、制御回路17は、それぞれの基準ルートについてプログラム100を実行するので、ある基準ルートの離脱の検出後に、自車両の現在位置31が、複数の基準ルートのうち離脱地点を含む基準ルートに復帰したこと(例えば、図9のルート62上を移動したこと)のみを、復帰の検出対象とするようになっていてもよい。
【0081】
このようになっていることで、複数の基準ルートのうち、第1の基準ルート上の1点から離脱し、第2の基準ルート上の1点(第1の基準ルートに含まれない)に合流した場合(例えば、図9のルート61上を移動したような場合)には、それが復帰の検出対象とならない。したがって、異なる基準ルート間を跨る自機の移動ルートは、差分ルートとして記録されない。
【0082】
なお、各基準ルートは、それらルートの算出時の現在位置31に一方の端点が収束している。したがって、現在位置31が出発地点から移動すると、これら複数の基準ルートのうちいくつかからは現在位置31が離脱することになる。また、ルート50からルート52、53への分岐のように、2つの基準ルートがある部分までは重なっていて当該部分から分岐する場合もある。この場合も、現在位置31が当該分岐点を過ぎると、それら基準ルートの少なくとも1つからは離脱することになる。
【0083】
制御回路17は、これらのような、複数の基準ルートの分岐点(基準ルートの出発地点を含む)において、現在位置31がいずれかの基準ルートに沿って進行した場合には、他の基準ルートから離脱したと判定しない。例えば、制御回路17は、現在位置31が出発地点からルート50に沿って進行したとしても、自車両が基準ルート51を離脱したとは判定せず、基準ルート51についてのプログラム100の実行を終了する。また例えば、制御回路17は、ルート52とルート53の分岐点からルート52に現在位置31が進行したとしても、自車両がルート53を離脱したとは判定せず、推定目的地43への基準ルートについてのプログラム100の実行を終了する。
【0084】
なお、上記各実施形態において、制御回路17が、ルート案内機能21を実現することでルート案内手段の一例として機能し、プログラム100のステップ105を実行することで推定手段の一例として機能し、ステップ110を実行することで基準ルート算出手段の一例として機能し、ステップ130を実行することで離脱検出手段の一例として機能し、ステップ140を実行することで復帰検出手段の一例として機能し、ステップ135および150を実行することで記録手段の一例として機能し、ステップ145を実行することで停止手段の一例として機能する。
【0085】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。
【0086】
例えば、停止条件は、第1実施形態のようなもののみに限らず、「当該離脱を検出して以降、当該復帰を検出する前に、自車両の主電源のオフが基準回数以上あった」という条件であってもよい。このような作動は、「自車両が基準ルートを外れた状態で主電源のオフが十分な回数あった場合には、それらの主電源のオフは単なる立ち寄り地点ではなく、推定目的地が現実と食い違っていた可能性が高い」という観点を反映するものである。
【0087】
ただし、立ち寄り地点は、離脱地点から当該推定目的地までの距離が長いほど多くなるのが通常なので、基準回数は、基準ルートの長さが長いほど多くなっていてもよい。
【0088】
また、ユーザに基準ルートを全く意識させないという効果を必要としないなら、車両用ナビゲーション装置1は、基準ルートを車両が走行しているときに、その基準ルート自体を画像表示装置12に表示するようになっていてもよい。
【0089】
また、差分ルートのデータ、履歴データ等の、更新が必要なデータは、地図データ取得部16に限らず、他の、車両用ナビゲーション装置1の主電源の供給が停止してもデータを保持し続けることができる記憶媒体(例えばフラッシュメモリ、EEPROM、バックアップRAM)に記憶されるようになっていてもよい。その場合、地図データ取得部16の記憶媒体は、HDD等の書き込み可能な記憶媒体である必要はなく、DVD、CD−ROM等の書き込み不可能な記憶媒体であってもよい。
【0090】
また、上記の実施形態において、制御回路17がプログラムを実行することで実現している各機能は、それらの機能を有するハードウェア(例えば回路構成をプログラムすることが可能なFPGA)を用いて実現するようになっていてもよい。
【0091】
また、上記実施形態においては、ナビゲーション装置は車載タイプのものであるが、ナビゲーション装置は、船舶や飛行機に搭載されるものであってもよいし、人が持ち運びできるタイプのものであってもよい。例えば、ナビゲーション装置の機能を有する携帯電話機も、本発明のナビゲーション装置に該当する。
【0092】
例えば、ユーザが携帯するタイプのナビゲーション装置の場合、上記実施形態においては、車両の主電源のオフは、ナビゲーション装置の主電源のオフ、車両の主電源のオンは、ナビゲーション装置の主電源のオン、または、ナビゲーション装置の起動に読み替える。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用ナビゲーション装置1の構成図である。
【図2】車両用ナビゲーション装置1の制御回路17が実行するプログラム100のフローチャートである。
【図3】推定目的地32が決定した状態を示す模式図である。
【図4】現在位置31から推定目的地32までの基準ルート33が決定した状態を示す模式図である。
【図5】基準ルート33に沿って現在位置31が移動する状態を示す模式図である。
【図6】現在位置31が離脱地点35において基準ルート33から離脱してルート36を辿る状態を示す模式図である。
【図7】現在位置31が基準ルート33に合流する状態を示す模式図である。
【図8】現在位置31において差分ルートの記録が破棄される状態を示す模式図である。
【図9】複数の推定目的地41〜44への基準ルートを示す模式図である。
【符号の説明】
【0094】
1…車両用ナビゲーション装置、11…位置検出器、12…画像表示装置、
13…操作部、14…スピーカ、16…地図データ取得部、17…制御回路、
21…ルート案内機能、22…差分ルート記録機能、31…現在位置、
32、41〜44…推定目的地、33、51、54…基準ルート、34…出発地点、
35…離脱地点、36…移動ルート、37…差分ルート、38…復帰地点、
39…移動ルート、50、52、53…ルート、100…プログラム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
案内ルートを算出し、算出した前記案内ルートに沿った移動を案内するルート案内手段と、
自機の直前の起動よりも前のユーザの行為に起因する地点情報を読み出し、読み出した前記地点情報に基づいて、ユーザによる目的地の直接的かつ一意的な指定を受けないまま、自機の推定目的地を特定する推定手段と、
前記推定手段が特定した前記推定目的地に到達する基準ルートを算出する基準ルート算出手段と、
算出された前記基準ルートを自機の現在位置が離脱したことを検出する離脱検出手段と、
前記離脱検出手段による離脱の検出後に自機の現在位置が前記基準ルートに復帰したことを検出する復帰検出手段と、
前記離脱検出手段による前記離脱の検出があった離脱地点から前記復帰検出手段による復帰の検出があった復帰地点までの自機の移動ルートを、差分ルートとして記録する記録手段と、を備え、
前記ルート案内手段は、前記案内ルートの算出において、前記離脱地点から前記復帰地点までの区間においては、当該案内ルートの一部として、前記差分ルートを他のルートよりも優先的に採用することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記推定手段は、自機の起動後にユーザの操作を受けないまま、前記推定目的地を特定することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記離脱検出手段が離脱を検出して以降、前記復帰検出手段が復帰を検出する前に、所定の停止条件が満たされたことに基づいて、前記記録手段による前記差分ルートの記録を取りやめさせる停止手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記停止条件は、自機の主電源のオフ後、基準期間内に前記主電源がオンとならなかったという条件であることを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記基準時間は、前記主電源の前記オフがあるまでに前記主電源がオンであった期間が長いほど長いことを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記停止条件は、前記離脱検出手段が離脱を検出して以降、前記復帰検出手段が復帰を検出する前に、自機の主電源のオフが基準回数以上あったという条件であることを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記基準回数は、前記離脱地点から前記推定目的地までの距離が長いほど多いことを特徴とする請求項6に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記推定手段は、推定目的地を複数個特定し、
前記基準ルート算出手段は、前記複数個の推定目的地のそれぞれに対して基準ルートを算出することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
前記復帰検出手段は、前記離脱検出手段による離脱の検出後に、自機の現在位置が、前記複数の基準ルートのうち前記離脱地点を含む基準ルートに復帰したことを検出することを特徴とする請求項8に記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
自機の直前の起動よりも前のユーザの行為に起因する地点情報を読み出し、読み出した前記地点情報に基づいて、自機の推定目的地を特定する推定手段、
前記推定手段が特定した前記推定目的地に到達する基準ルートを算出する基準ルート算出手段、
算出された前記基準ルートを自機の現在位置が離脱したことを検出する離脱検出手段、
前記離脱検出手段による離脱の検出後に自機の現在位置が前記基準ルートに復帰したことを検出する復帰検出手段、
前記離脱検出手段による前記離脱の検出があった離脱地点から前記復帰検出手段による復帰の検出があった復帰地点までの自機の移動ルートを、差分ルートとして記録する記録手段、および
案内ルートを算出し、算出した前記案内ルートに沿った移動を案内し、前記案内ルートの算出において、前記離脱地点から前記復帰地点までの区間においては、当該案内ルートの一部として、前記差分ルートを他のルートよりも優先的に採用するルート案内手段として、コンピュータを機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−79921(P2009−79921A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−247543(P2007−247543)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】