説明

ナビゲーション装置

【課題】 ユーザが、誘導経路上の広範囲にわたる複数の地点の交通情報を一度に把握することができ、かつ、これらの広範囲にわたる複数の地点の交通情報に基づいて、ユーザの意思を反映させた経路探索を実現することができる「ナビゲーション装置」を提供すること。
【解決手段】 経路探索手段16によって探索された誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像25を、表示部11に分割して表示するための制御を行う表示制御手段16を備え、前記経路探索手段16が、前記誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点のうち、ユーザが選択した地点を迂回する迂回誘導経路を探索可能とされていること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に係り、特に、表示部に表示される画像を介して自車を誘導経路に沿って目的地まで案内するのに好適なナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ナビゲーション装置においては、FM多重レシーバまたはビーコン受信機によってVICS(Vehicle Information and Communication System)の交通情報(渋滞情報等)を受信し、受信した交通情報を表示部に表示することができるようになっていた。
【0003】
例えば、VICSのレベル3においては、地図の道路上に、交通情報が重ね書きされた情報を表示することができるようになっていた。
【0004】
また、近年においては、インターネットに接続して、交通情報が管理されている情報センタにアクセスし、この情報センタから、所望の交通情報をオンデマンド方式ですみやかに取得することができるナビゲーション装置も採用されるようになった。
【0005】
【特許文献1】特開2000−266555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来は、現在地から目的地までの誘導経路が探索された場合に、表示部には、現在の自車位置を含めた所定の範囲内の誘導経路の画像しか一度に表示することができなかったため、ユーザが煩雑な操作(画面のスクロール等)を行わない限り、誘導経路上の未通過の地点の交通情報を、広い範囲にわたって把握することができなかった。
【0007】
また、これにともなって、ユーザが、誘導経路上の交通情報を参照して、予め自分が通りたくないと思う任意の地点を選択して、その地点を迂回する新たな経路をナビゲーション装置に探索させることもできなかった。
【0008】
したがって、従来は、ユーザが、誘導経路上の広範囲にわたる複数の地点の交通情報を一度に把握することができないといった問題が生じていた。
【0009】
さらに、これにともなって、ユーザが、広範囲にわたる複数の地点の交通情報に基づいて、誘導経路上の任意の地点を選択してこれを迂回する経路を新たに探索することができず、ユーザの意思を反映させた経路探索を行うことができないといった問題も生じていた。
【0010】
そこで、本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、ユーザが、誘導経路上の広範囲にわたる複数の地点の交通情報を一度に把握することができ、かつ、これらの広範囲にわたる複数の地点の交通情報に基づいて、ユーザの意思を反映させた経路探索を実現することができるナビゲーション装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した目的を達成するため本発明に係るナビゲーション装置は、経路探索手段によって探索された誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を、表示部に分割して表示するための制御を行う表示制御手段を備え、前記経路探索手段が、前記誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点のうち、ユーザが選択した地点を迂回する迂回誘導経路を探索可能に形成されていることを特徴としている。
【0012】
ここで、交通情報とは、VICSセンタから配信される渋滞情報等の交通情報や、VICSセンタ以外の交通情報を提供する情報センタから配信される交通情報に限らず、例えば、交差点に設置したカメラによって撮影された交差点の実写画像等も含む広義な概念とする(以下、同様)。
【0013】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を、表示部に分割して表示することが可能となり、かつ、経路探索手段によって、誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点のうち、ユーザが選択した地点を迂回する迂回誘導経路を探索することが可能となる。
【0014】
また、本発明に係るナビゲーション装置は、表示制御手段が、経路探索手段によって探索された迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を、表示部に分割して表示するための制御を行うように形成されていることを特徴としている。
【0015】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を、表示部に分割して表示することが可能となる。
【0016】
さらに、本発明に係るナビゲーション装置は、経路探索手段による迂回誘導経路の探索と、表示制御手段による前記迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を表示部に分割して表示するための制御とを繰り返すことが可能に形成されていることを特徴としている。
【0017】
そして、このような構成によれば、迂回誘導経路上において、ユーザが通りたくないと思う地点を新たに選択した場合においても、経路探索手段が、迂回誘導経路の探索を繰り返すことによって、迂回誘導経路において新たに選択された地点を迂回する新たな迂回誘導経路を探索することが可能となる。さらに、表示制御手段による制御によって、新たな迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を表示部に分割して表示することが可能となる。
【0018】
さらにまた、本発明に係るナビゲーション装置は、交通情報を有する複数の地点が、交差点を含むことを特徴としている。
【0019】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交差点の画像を、表示部に分割して表示することが可能となり、かつ、経路探索手段によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交差点のうち、ユーザが選択した交差点を迂回する迂回誘導経路または新たな迂回誘導経路を探索することが可能となる。
【0020】
また、本発明に係るナビゲーション装置は、交通情報を有する複数の地点が、交通渋滞が発生している地点を含むことを特徴としている。
【0021】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交通渋滞が発生している地点の画像を、表示部に分割して表示することが可能となり、かつ、経路探索手段によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交通渋滞が発生している地点のうち、ユーザが選択した地点を迂回する迂回誘導経路または新たな迂回誘導経路を探索することが可能となる。
【0022】
さらに、本発明に係るナビゲーション装置は、交通情報を有する複数の地点の画像が、実写画像であることを特徴としている。
【0023】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の実写画像を、表示部に分割して表示することが可能となり、かつ、経路探索手段によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点のうち、ユーザが選択した地点を迂回する迂回誘導経路または新たな迂回誘導経路を探索することが可能となる。
【0024】
さらにまた、本発明に係るナビゲーション装置は、表示制御手段が、誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像とともに、誘導経路の少なくとも一部を示す誘導経路自体の画像を、表示部に表示するための制御を行うように形成されていることを特徴としている。
【0025】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像とともに、誘導経路自体の画像も表示することが可能となる。
【0026】
また、本発明に係るナビゲーション装置は、表示制御手段が、誘導経路自体の画像のうち、誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点からユーザが選択した地点に該当する部位を、前記誘導経路自体の画像の他の部位と識別可能な状態に表示するための制御を行うように形成されていることを特徴としている。
【0027】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路自体の画像のうち、誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点からユーザが選択した地点に該当する部位を、誘導経路自体の画像の他の部位と識別可能な状態に表示することが可能となる。
【0028】
さらに、本発明に係るナビゲーション装置は、表示制御手段が、迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像とともに、迂回誘導経路の少なくとも一部を示す迂回誘導経路自体の画像を、表示部に表示するための制御を行うように形成されていることを特徴としている。
【0029】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像とともに、迂回誘導経路自体の画像も表示することが可能となる。
【0030】
さらにまた、本発明に係るナビゲーション装置は、表示制御手段が、迂回誘導経路自体の画像のうち、迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点からユーザが選択した地点に該当する部位を、前記迂回誘導経路自体の画像の他の部位と識別可能な状態に表示するための制御を行うように形成されていることを特徴としている。
【0031】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、迂回誘導経路自体の画像のうち、迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点からユーザが選択した地点に該当する部位を、迂回誘導経路自体の画像の他の部位と識別可能な状態に表示することが可能となる。
【0032】
また、本発明に係るナビゲーション装置は、表示制御手段が、表示部に分割して表示された交通情報を有する複数の地点の画像うち、現在の自車位置に最も近い自車が未通過の地点であって自車が所定の距離の範囲内に近づいた地点の画像を、前記交通情報を有する複数の地点の画像における他の地点の画像と識別可能な状態に表示するための制御を行うように形成されていることを特徴としている。
【0033】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、表示部に分割して表示された交通情報を有する複数の地点の画像うち、現在の自車位置に最も近い自車が未通過の地点であって自車が所定の距離の範囲内に近づいた地点の画像を、前記交通情報を有する複数の地点の画像における他の地点の画像と識別可能な状態に表示することが可能となる。
【0034】
さらに、本発明に係るナビゲーション装置は、表示制御手段が、表示部に分割して表示された交通情報を有する複数の地点の画像のうち、自車が既に通過した地点の画像を消去するとともに、残余の複数の地点の画像を、前記自車が既に通過した地点の画像の消去前よりも拡大して表示するめの制御を行うように形成されていることを特徴としている。
【0035】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、表示部に分割して表示された交通情報を有する複数の地点の画像のうち、自車が既に通過した地点の画像を消去するとともに、残余の複数の地点の画像を、前記自車が既に通過した地点の画像の消去前よりも拡大して表示することが可能となる。
【0036】
さらにまた、本発明に係るナビゲーション装置は、表示制御手段が、交通情報を有する複数の地点の画像として、リアルタイム画像を表示するための制御を行うように形成されていることを特徴としている。
【0037】
そして、このような構成によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点のリアルタイム画像を、表示部に分割して表示することが可能となる。
【発明の効果】
【0038】
本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を、表示部に分割して表示することができる結果、ユーザが、誘導経路上の広範囲にわたる複数の地点の交通情報を一度に把握することができる。
【0039】
また、前記ナビゲーション装置によれば、経路探索手段によって、誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点のうち、ユーザが選択した地点を迂回する迂回誘導経路を探索することができる結果、誘導経路上の広範囲にわたる複数の地点の交通情報に基づいて、ユーザの意思を反映させた経路探索を実現することができる。
【0040】
さらに、前記ナビゲーション装置によれば、誘導経路上の複数の地点の交通情報を取得するために、従来のような煩雑な操作(画面のスクロール等)を行うことは要しないため、利便性を向上させることができる。
【0041】
また、本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を、表示部に分割して表示することができる結果、ユーザが、迂回誘導経路上の広範囲にわたる複数の地点の交通情報を一度に把握することができる。
【0042】
さらに、本発明に係るナビゲーション装置によれば、 迂回誘導経路上において、ユーザが通りたくないと思う地点を新たに選択した場合においても、経路探索手段が、迂回誘導経路の探索を繰り返すことによって、迂回誘導経路において新たに選択された地点を迂回する新たな迂回誘導経路を探索することができる結果、ユーザの意思をさらに反映させた経路探索を実現することができる。さらに、前記ナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、新たな迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を表示部に分割して表示することができる結果、新たな迂回誘導経路についても、広範囲にわたる複数の地点の交通情報を一度に把握することができる。
【0043】
さらにまた、本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交差点の画像を、表示部に分割して表示することができる結果、ユーザが、誘導経路上または迂回誘導経路上の広範囲にわたる複数の交差点の交通情報を一度に把握することができる。さらに、前記ナビゲーション装置によれば、経路探索手段によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交差点のうち、ユーザが選択した交差点を迂回する迂回誘導経路または新たな迂回誘導経路を探索することができる結果、ユーザの意思を反映させた経路探索を実現することができる。
【0044】
また、本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交通渋滞が発生している地点の画像を、表示部に分割して表示することができる結果、ユーザが、誘導経路上または迂回誘導経路上の広範囲にわたる複数の交通渋滞が発生している地点の交通情報を一度に把握することができる。さらに、前記ナビゲーション装置によれば、経路探索手段によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交通渋滞が発生している地点のうち、ユーザが選択した地点を迂回する迂回誘導経路または新たな迂回誘導経路を探索することができる結果、ユーザの意思を反映させた経路探索を実現することができる。
【0045】
さらに、本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の実写画像を、表示部に分割して表示することができる結果、誘導経路上または迂回誘導経路上の広範囲にわたる複数の地点についてのさらに現実的な交通情報を取得することができる。
【0046】
さらにまた、本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像とともに、誘導経路自体の画像も表示することができる結果、ユーザが、誘導経路自体(全体像)を把握しながら、誘導経路上の交通情報を有する地点の状況を容易に把握することができる。
【0047】
また、本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路自体の画像のうち、誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点からユーザが選択した地点に該当する部位を、誘導経路自体の画像の他の部位と識別可能な状態に表示することができる結果、ユーザが、誘導経路上の交通情報を有する地点と、誘導経路自体との対応関係を容易に把握することができる。
【0048】
さらに、本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像とともに、迂回誘導経路自体の画像も表示することができる結果、ユーザが、迂回誘導経路自体(全体像)を把握しながら、迂回誘導経路上の交通情報を有する地点の状況を容易に把握することができる。
【0049】
さらにまた、本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、迂回誘導経路自体の画像のうち、迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の中からユーザが選択した地点に該当する部位を、迂回誘導経路自体の画像の他の部位と識別可能な状態に表示することができる結果、ユーザが、迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する地点と、迂回誘導経路自体との対応関係を容易に把握することができる。
【0050】
また、本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、表示部に分割して表示された交通情報を有する複数の地点の画像うち、現在の自車位置に最も近い自車が未通過の地点であって自車が所定の距離の範囲内に近づいた地点の画像を、前記交通情報を有する複数の地点の画像における他の地点の画像と識別可能な状態に表示することができる結果、ユーザが、誘導経路上または迂回誘導経路上の交通情報を有する直近の地点の交通情報をさらに容易に把握することができる。
【0051】
さらに、本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、表示部に分割して表示された交通情報を有する複数の地点の画像のうち、自車が既に通過した地点の画像を消去するとともに、残余の複数の地点の画像を、前記自車が既に通過した地点の画像の消去前よりも拡大して表示することができる結果、ユーザが、誘導経路上または迂回誘導経路上の未通過の地点の交通情報をさらに容易に把握することができる。
【0052】
さらにまた、本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示制御手段による制御によって、誘導経路上または迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点のリアルタイム画像を、表示部に分割して表示することができる結果、誘導経路上または迂回誘導経路上の広範囲にわたる複数の地点についての刻々と変化するリアルタイム画像を逐次取得してユーザに提供することができ、ユーザが、誘導経路上または迂回誘導経路上の広範囲にわたる複数の地点の交通情報をさらに正確に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
以下、本発明に係るナビゲーション装置の実施形態について、図1および図2を参照して説明する。
【0054】
図1に示すように、本実施形態におけるナビゲーション装置1は、ナビゲーションのための種々の制御を行うナビゲーションメインユニット2を有している。
【0055】
このナビゲーションメインユニット2の入力側には、GPSレシーバ3、ビーコン受信機5、FM多重レシーバ6、ディスクドライブ7およびリモートコントローラ9が、入出力側には、通信部10および表示部としてのディスプレイ11が、出力側には、スピーカ12が、それぞれ接続されている。
【0056】
GPSレシーバ3は、GPS衛星14から軌道および時刻の情報を受信し、受信結果をナビゲーションメインユニット2側へ出力するようになっている。
【0057】
ビーコン受信機5は、高速道路や一般道において、電波ビーコンや光ビーコンを介してVICSセンタから配信される交通情報を受信し、受信した交通情報をナビゲーションメインユニット2側へ出力するようになっている。
【0058】
FM多重レシーバ6は、FM放送可聴エリアにおいて、VICSセンタから配信される交通情報を受信し、受信した交通情報をナビゲーションメインユニット2側へ出力するようになっている。
【0059】
ディスクドライブ7には、地図データ等のナビゲーションに必要な情報が格納されたDVD等のディスク15が搭載されており、ディスクドライブ7は、このディスク15に格納された情報を、ナビゲーションメインユニット2の制御によって適宜読み出すようになっている。なお、ディスクドライブ7は、ハードディスクドライブであってもよいことは勿論である。
【0060】
リモートコントローラ9は、ユーザによる操作によって種々の入力操作が可能とされており、この入力操作結果は、入力信号としてナビゲーションメインユニット2側へ出力されるようになっている。
【0061】
通信部10は、ナビゲーションメインユニット2による制御によって、インターネットに接続し、インターネットを通じてVICS情報が管理された情報センタにアクセスすることによって、情報センタから所望のVICS情報をすみやかに取得することができるようになっている。なお、通信部10は、携帯電話であってもよい。また、情報センタとしては、例えば、Hondaインターナビ(商標)のインターナビ情報センタを挙げることができる。
【0062】
ディスプレイ11には、ナビゲーションメインユニット2による制御によって、種々の画像が表示されるようになっている。
【0063】
また、ディスプレイ11は、タッチパネルによる種々の入力操作が可能とされており、入力操作結果は、入力信号としてナビゲーションメインユニット2側へ出力されるようになっている。
【0064】
スピーカ12は、ナビゲーションメインユニット2による制御によって、種々の音声情報を音声出力するようになっている。
【0065】
ナビゲーションメインユニット2について詳述すると、このナビゲーションメインユニット2は、主制御部であるナビCPU16を有しており、このナビCPU16の入力側には、前述したGPSレシーバ3が接続されている。ナビCPU16には、GPSレシーバ3から出力された受信結果が入力されるようになっている。
【0066】
さらに、ナビゲーションメインユニット2の内部におけるナビCPU16の入力側には、ジャイロセンサや車速センサ等の各種センサ18が接続されており、これらのセンサ18の検出結果が、ナビCPU16に入力されるようになっている。
【0067】
そして、ナビCPU16は、GPSレシーバ3側から入力された情報または各種センサ18側から入力された情報に基づいて、現在の自車位置を計算するようになっている。
【0068】
ナビCPU16には、システムバス19を介してユーザインターフェース20が接続されており、このユーザインターフェース20の入力側には、前述したリモートコントローラ9およびディスプレイ11のタッチパネルがそれぞれ接続されている。
【0069】
ユーザインターフェース20には、リモートコントローラ9またはディスプレイ11のタッチパネルから出力された入力信号が入力されるようになっており、この入力信号は、ユーザインターフェース20からナビCPU16側へ出力されるようになっている。
【0070】
ナビCPU16には、システムバス19を介してデコーダ21が接続されており、このデコーダ21の入力側には、前述したディスクドライブ7が接続されている。
【0071】
デコーダ21には、ディスクドライブ7によって読み出されたディスク15内の情報が入力されるようになっており、デコーダ21は、入力された情報をデコードした上で、ナビCPU16側へ出力するようになっている。
【0072】
本実施形態において、ナビCPU16は、経路探索手段として機能するようになっている。
【0073】
すなわち、ナビCPU16は、ディスプレイ11に、リモートコントローラ9またはタッチパネルによる入力操作が可能とされた目的地設定用の操作画面を表示させた上で、この操作画面の操作によって、目的地を設定する旨の入力信号が入力された場合には、現在の自車位置から目的地までの誘導経路を探索するルート計算を行うようになっている。
【0074】
このルート計算に際して、ナビCPU16は、リモートコントローラ9またはタッチパネルから入力されたルート計算条件を指定する旨の入力信号を参照して、ルート計算条件を満足する目的地までの最適な誘導経路を探索するようになっている。
【0075】
また、ナビCPU16は、ルート計算の際に、ディスクドライブ7に対する制御によって、ディスク15内の地図データを適宜読み込んで、ルート計算に用いるようになっている。
【0076】
さらに、本実施形態において、ナビCPU16は、表示制御手段として機能するようになっている。
【0077】
すなわち、ナビCPU16は、ルート計算によって、現在の自車位置から目的地までの誘導経路が探索されると、通信部10、ビーコン受信機5またはFM多重レシーバ6を介して、誘導経路上に存在する複数の交差点のリアルタイムの交通情報を取得するようになっている。
【0078】
そして、ナビCPU16は、交通情報が取得された前記複数の交差点の画像、すなわち、交通情報を有する複数の交差点の画像を、ディスプレイ11に分割して表示するための制御として、各交差点にそれぞれ対応する複数の分割表示画像データを生成し、生成した複数の分割表示画像データを出力するようになっている。
【0079】
さらに、ナビCPU16は、誘導経路上の複数の交差点の画像とともに、誘導経路自体の画像をディスプレイ11に表示するための制御として、誘導経路画像データを生成し、生成した誘導経路画像データを出力するようになっている。
【0080】
これら複数の分割表示画像データおよび誘導経路画像データの生成には、ディスク15に格納された地図データが適宜読み込まれて利用されるようになっている。
【0081】
ナビCPU16には、システムバス19を介して画像合成部22が接続されており、この画像合成部22の出力側には、前述したディスプレイ11が接続されている。
【0082】
画像合成部22には、ナビCPU16から出力された複数の分割表示画像データと、誘導経路画像データとが入力されるようになっている。
【0083】
そして、画像合成部22は、これら複数の分割表示画像データと誘導経路画像データとを合成した上で、ディスプレイ11に出力するようになっている。
【0084】
これにより、図2に示すように、ディスプレイ11には、表示画面が、1つの大分割画面23と、複数(12個)の小分割画面24とに分割されることによって、誘導経路上に存在する複数の交差点の画像25が、各小分割画面24ごとに分割して表示されることになる。
【0085】
また、図2に示すように、各小分割画面24には、各交差点の画像25とともに、各交差点の交通情報として、各交差点の渋滞情報26が表示されることになる。
【0086】
一方、図2に示すように、ディスプレイ11の大分割画面23には、誘導経路自体の画像27が表示されることになる。図2においては、誘導経路自体の画像27についても、各交差点に対応する位置に、各交差点の渋滞情報28が表示されている。
【0087】
なお、図2の大分割画面23においては、誘導経路の一部を示す誘導経路自体の画像27が表示されているが、これに限る必要はなく、誘導経路の全部を示す誘導経路自体の画像を表示するようにしてもよい。
【0088】
また、図2において、交差点の画像25が表示された各小分割画面24の画面左上の位置に付された数字(1〜12)は、各交差点が、誘導経路自体の画像27における同一の数字が付された位置の交差点であることを示している。図2において、4番から先の交差点の画像は、誘導経路自体の画像27上には表示されていない。この番号は、実際に表示されるものであってもよい。
【0089】
したがって、本実施形態によれば、ユーザが、ディスプレイ11に分割して表示された誘導経路上の複数の交差点の画像25を一望することができるため、誘導経路上の広範囲にわたる複数の交差点のリアルタイムの交通情報を一度に把握することができる。
【0090】
また、ディスプレイ11には、誘導経路上の複数の交差点の画像25とともに、誘導経路自体の画像27も表示されるため、ユーザが、誘導経路自体を把握しながら、誘導経路上の交差点の状況を容易に把握することができる。
【0091】
さらに、本実施形態において、ディスプレイ11に分割して表示された誘導経路上の複数の交差点は、それぞれが、リモートコントローラ9またはタッチパネルによる入力操作によって、ユーザが迂回を希望する交差点として選択することが可能とされている。
【0092】
そのための具体的な手段としては、例えば、複数の交差点の画像25がそれぞれ表示されている各小分割画面24に、リモートコントローラ9の操作画面としての機能をもたせることによって、ユーザが、迂回を希望する交差点が表示されている特定の小分割画面24をリモートコントローラ9によって選択することによって、当該交差点を選択することができるようにしてもよい。
【0093】
また、これに限らず、例えば、各小分割画面24に、タッチパネルの操作画面としての機能をもたせることによって、ユーザが、迂回を希望する交差点が表示されている特定の小分割画面24に触れることによって、当該交差点を選択することができるようにしてもよい。
【0094】
さらに、これに限らず、各小分割画面24とは別個の操作画面を表示して、この操作画面をリモートコントローラ9またはタッチパネルによって操作することによって、迂回を希望する交差点を選択することができるようにしてもよい。
【0095】
そして、ナビCPU16は、リモートコントローラ9またはタッチパネルからの入力信号として、ディスプレイ11に表示された複数の交差点のうち、ユーザが迂回を希望する特定の交差点を選択する旨の入力信号が入力された場合には、当該特定の交差点を迂回する迂回誘導経路を探索するルート計算を行うようになっている。
【0096】
したがって、本実施形態によれば、誘導経路上の広範囲にわたる複数の交差点のリアルタイムの交通情報に基づいて、ユーザの意思を反映させた経路探索を実現することができる。
【0097】
より好ましい実施形態としては、迂回誘導経路が探索された場合に、ナビCPU16による制御(画像データの生成等)によって、ディスプレイ11上に、誘導経路上の複数の交差点の画像25に代り、迂回誘導経路上に存在する複数の交差点の画像を、各交差点の交通情報とともに分割画面ごとに分割して表示するようにする。
【0098】
このようにすれば、ユーザが、迂回誘導経路上の広範囲にわたる複数の交差点の交通情報についても一度に把握することができる。
【0099】
さらに、このとき、迂回誘導経路自体の画像を、迂回誘導経路上に存在する複数の交差点の画像とともに表示するようにすれば、ユーザが、迂回誘導経路自体を把握しながら、迂回誘導経路上の交差点の状況を容易に把握することができる。
【0100】
さらに、より好ましい実施形態としては、ナビCPU16による迂回誘導経路の探索と、迂回誘導経路上に存在する複数の交差点の画像をディスプレイ11に分割して表示するための制御(画像データの生成)とを繰り返すことができるようにする。
【0101】
具体的には、ディスプレイ11に表示された迂回誘導経路上の複数の交差点についても、リモートコントローラ9またはタッチパネルの操作によって、ユーザが迂回を希望する交差点として選択することができるようにする。
【0102】
そして、迂回誘導経路上において、ユーザが、迂回を希望する特定の交差点をリモートコントローラ9またはタッチパネルの操作によって選択した場合に、ナビCPU16が、当該交差点を迂回する新たな迂回誘導経路を探索するためのルート計算を行うようにする。
【0103】
さらに、新たな迂回誘導経路が探索された後には、ナビCPU16による制御により、ディスプレイ11上に、当初の迂回誘導経路上の複数の交差点の画像に代り、新たな迂回誘導経路上に存在する複数の交差点の画像を、各交差点の交通情報とともに分割画面ごとに分割して表示するようにする。
【0104】
このような処理をナビCPU16が繰り返すようにすれば、ユーザの意思をさらに反映させた経路探索を実現することができる。
【0105】
さらに、より好ましい実施形態としては、ナビCPU16による制御によって、ディスプレイ11に表示された誘導経路自体の画像27のうち、ディスプレイ11に表示された誘導経路上の複数の交差点から、ユーザがリモートコントローラ9またはタッチパネルの操作によって選択した特定の交差点に該当する部位を、誘導経路自体の画像27の他の部位と識別可能な状態に表示するようにする。
【0106】
具体的には、例えば、誘導経路自体の画像27のうち、前記特定の交差点に該当する部位を、他の部位よりも明るく表示するようにしてもよく、または、点滅表示するようにしてもよい。
【0107】
このようにすれば、ユーザが、誘導経路上の交差点と、誘導経路自体との対応関係を容易に把握することができる。
【0108】
なお、このことを、迂回誘導経路自体の画像についても同様に適用すれば、ユーザが、迂回誘導経路上の交通情報を有する地点と、迂回誘導経路自体との対応関係を容易に把握することができる。
【0109】
さらに、より好ましい実施形態としては、ナビCPU16による制御によって、ディスプレイ11に表示された誘導経路上の複数の交差点の画像25のうち、現在の自車位置に最も近い自車が未通過の交差点であって、自車が所定の距離の範囲内に近づいた交差点の画像を、他の交差点の画像と識別可能な状態に表示するようにする。
【0110】
具体的には、ディスプレイ11に表示された誘導経路上の複数の交差点の画像25のうち、前記自車が所定の距離の範囲内に近づいた交差点の画像を、他の交差点の画像よりも明るく表示するようにしてもよい。
【0111】
このようにすれば、ユーザが、誘導経路上の直近の交差点の交通情報をさらに容易に把握することができる。
【0112】
なお、このことを、ディスプレイ11に表示される迂回誘導経路上の複数の交差点の画像についても同様に適用すれば、ユーザが、迂回誘導経路上の直近の交差点の交通情報をさらに容易に把握することができる。
【0113】
さらに、より好ましい実施形態としては、ナビCPU16による制御によって、ディスプレイ11に表示された誘導経路上の複数の交差点の画像25のうち、自車が既に通過した交差点の画像を消去するとともに、残余の複数の交差点の画像を、自車が既に通過した交差点の画像の消去前よりも拡大して表示するようにする。
【0114】
このようにすれば、ユーザが、誘導経路上の未通過の交差点の交通情報を、拡大された小分割画面24によってさらに容易に把握することができる。
【0115】
なお、このことを、ディスプレイ11に表示される迂回誘導経路上の複数の交差点の画像についても同様に適用すれば、ユーザが、迂回誘導経路上の未通過の交差点の交通情報を、拡大された分割画面によってさらに容易に把握することができる。
【0116】
ナビCPU16は、前述した経路探索手段および表示制御手段としての機能以外にも、ナビゲーションに必要な種々の制御を行うようになっている。
【0117】
例えば、ナビCPU16は、ディスク15に格納された地図データを用いることによって、自車位置およびその周辺の地図や、ユーザがリモートコントローラ9またはタッチパネルの操作によって指定した地点およびその周辺の地図の画像を表示するための地図表示画像データを生成して画像合成部22に出力するようになっている。
【0118】
これにより、ディスプレイ11上には、地図表示画像データに対応する所定の地図の画像が表示されるようになっている。
【0119】
また、ナビCPU16は、地図上に自車位置を表示するための自車位置画像データを生成して画像合成部22に出力するようになっている。
【0120】
これにより、画像合成部22において、自車位置およびその周辺についての地図表示画像データと自車位置画像データとが合成されることによって、ディスプレイ11に、自車位置およびその周辺の地図の画像とともに、自車位置マークが重ねて表示されることになる。
【0121】
さらに、ナビCPU16は、ディスク15に格納された地図データを適宜用いることによって、ルート計算によって探索された誘導経路または迂回誘導経路に沿って自車を目的地まで案内するためのルート案内画像を表示するためのルート案内画像データを生成して画像合成部22に出力するようになっている。
【0122】
これにより、ディスプレイ11には、交差点拡大画像やレーン案内画像等のルート案内画像が、自車の進行にともなって適宜表示されるようになっている。
【0123】
また、ナビCPU16は、ルート計算によって探索された誘導経路または迂回誘導経路に沿って自車を目的地まで音声案内するための案内音声データを生成し、生成した案内音声データを出力するようになっている。
【0124】
ナビCPU16の出力側には、音声合成部30が接続されており、この音声合成部30には、ナビCPU16から出力された案内音声データが入力されるようになっている。
【0125】
そして、音声合成部30は、ナビCPU16側から入力された案内音声データを合成してスピーカ12に出力するようになっている。
【0126】
これにより、スピーカ12からは、交差点右左折案内等の音声案内が、自車の進行に合わせて適宜行われるようになっている。
【0127】
システムバス19には、メモリ31が接続されており、このメモリには、ナビゲーションのための各種のデータ(地図データや画像データ等)が、一時的に保存されるようになっている。
【0128】
次に、本実施形態の主たる作用について説明する。
【0129】
本実施形態においては、リモートコントローラ9またはタッチパネルの操作によって目的地の設定を行うと、これを受けて、ナビCPU16が、現在の自車位置から目的地までの誘導経路を探索するルート計算を行う。ルート計算には、リモートコントローラ9またはタッチパネルの操作によって入力されたルート計算条件が参照される。
【0130】
次いで、ナビCPU16は、ルート計算によって誘導経路を探索すると、この誘導経路上に存在する複数(全てであってもよい)の交差点のリアルタイムの交通情報を取得する。
【0131】
この交通情報は、ナビCPU16による制御により、通信部10を介してインターネットに接続して、交通情報が管理されている情報センタにアクセスすることによって、情報センタからすみやかに取得するようにしてもよい。
【0132】
あるいは、ビーコン受信機5またはFM多重レシーバ6を介して交通情報を取得するようにしてもよい。
【0133】
次いで、ナビCPU16は、取得した交通情報を用いることによって、誘導経路上の複数の交差点の画像25を各交差点の交通情報26とともに小分割画面24ごとに分割して表示するための前述した複数の分割表示画像データと、誘導経路自体の画像27を表示するための前述した誘導経路画像データとを生成して画像合成部22に出力する。
【0134】
このとき、ナビCPU16は、複数の分割表示画像データを、前記複数の交差点の画像25が表示される各小分割画面24に、リモートコントローラ9またはタッチパネルの操作画面としての機能をもたせることを内容としたデータとするか、または、小分割画面24と別個の操作画面を生成すること等によって、前記複数の交差点の画像を、リモートコントローラ9またはタッチパネルの操作によって選択可能な状態にする。
【0135】
次いで、画像合成部22は、分割表示画像データと誘導経路画像データとを合成してディスプレイ11上に表示する。
【0136】
これにより、図2に示すように、ディスプレイ11には、誘導経路上の複数の交差点の画像25が、小分割画面24ごとに分割して表示される。
【0137】
また、各交差点の画像25が表示された複数の小分割画面24上には、各交差点の画像25とともに、各交差点の交通情報として、各交差点の渋滞情報26が表示される。
【0138】
さらに、各交差点は、リモートコントローラ9またはタッチパネルの操作によって迂回を希望する交差点として選択可能な状態となっている。
【0139】
また、このとき、図2に示すように、ディスプレイ11の中央の大分割画面23には、誘導経路自体の画像27が表示される。
【0140】
次いで、このようにしてディスプレイ11に表示された誘導経路上の複数の交差点の画像25に基づいて、ユーザが、リモートコントローラ9またはタッチパネルの操作によって迂回を希望する特定の交差点を選択した場合に、ナビCPU16は、当該特定の交差点を迂回する迂回誘導経路を探索するルート計算を行う。
【0141】
以上述べたように、本実施形態におけるナビゲーション装置1によれば、ナビCPU16による制御によって、誘導経路上の複数の交差点の画像25を、ディスプレイ11に分割して表示することができる結果、ユーザが、誘導経路上の広範囲にわたる複数の交差点の交通情報を一度に把握することができる。
【0142】
また、本実施形態におけるナビゲーション装置1によれば、ナビCPU16によって、誘導経路上の複数の交差点のうち、ユーザが選択した交差点を迂回する迂回誘導経路を探索することができる結果、誘導経路上の広範囲にわたる複数の交差点の交通情報に基づいて、ユーザの意思を反映させた経路探索を実現することができる。
【0143】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0144】
例えば、本発明は、交差点以外の誘導経路上または迂回誘導経路上の交通情報を有する複数の地点(直線道路等)の画像を分割して表示する場合にも、有効に適用することができるものである。
【0145】
また、各交差点にカメラを設置し、カメラによって撮影した各交差点のリアルタイムの実写画像を通信によって取得できるようにし、この取得した実写画像をディスプレイ11に分割して表示する画像として用いれば、ユーザが、さらに現実的な誘導経路上または迂回誘導経路上の交通状況を把握することができる。
【0146】
さらに、画像合成部22を設ける代りに、ナビCPU16自体に、画像合成部22としての機能をもたせるようにしてもよい。
【0147】
さらにまた、リモートコントローラおよびタッチパネル以外の入力手段(例えば、リニアエンコーダ等)によって、迂回を希望する地点の選択等の入力操作を行うようにしてもよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】本発明に係るナビゲーション装置1の実施形態を示すブロック図
【図2】本発明に係るナビゲーション装置1の実施形態において、ディスプレイに分割して表示される誘導経路上の複数の交差点の画像および誘導経路自体の画像を示す図
【符号の説明】
【0149】
1 ナビゲーション装置
11 ディスプレイ
16 ナビCPU
24 分割画面
25 誘導経路上の交差点の画像
26 交差点の渋滞情報
27 誘導経路自体の画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車を現在地から目的地まで誘導する誘導経路を探索する経路探索手段を備えたナビゲーション装置であって、
前記経路探索手段によって探索された誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を、表示部に分割して表示するための制御を行う表示制御手段を備え、
前記経路探索手段が、前記誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点のうち、ユーザが選択した地点を迂回する迂回誘導経路を探索可能に形成されていること
を特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記表示制御手段が、前記経路探索手段によって探索された前記迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を、前記表示部に分割して表示するための制御を行うように形成されていること
を特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記経路探索手段による前記迂回誘導経路の探索と、
前記表示制御手段による前記迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像を、前記表示部に分割して表示するための制御と
を繰り返すことが可能に形成されていること
を特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記交通情報を有する複数の地点が、交差点を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記交通情報を有する複数の地点が、交通渋滞が発生している地点を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記交通情報を有する複数の地点の画像が、実写画像であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記表示制御手段が、前記誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像とともに、前記誘導経路の少なくとも一部を示す誘導経路自体の画像を、前記表示部に表示するための制御を行うように形成されていること
を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記表示制御手段が、前記誘導経路自体の画像のうち、前記誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点からユーザが選択した地点に該当する部位を、前記誘導経路自体の画像の他の部位と識別可能な状態に表示するための制御を行うように形成されていること
を特徴とする請求項7に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
前記表示制御手段が、前記迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点の画像とともに、前記迂回誘導経路の少なくとも一部を示す迂回誘導経路自体の画像を、前記表示部に表示するための制御を行うように形成されていること
を特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
前記表示制御手段が、前記迂回誘導経路自体の画像のうち、前記迂回誘導経路上に存在する交通情報を有する複数の地点からユーザが選択した地点に該当する部位を、前記迂回誘導経路自体の画像の他の部位と識別可能な状態に表示するための制御を行うように形成されていること
を特徴とする請求項9に記載のナビゲーション装置。
【請求項11】
前記表示制御手段が、前記表示部に分割して表示された前記交通情報を有する複数の地点の画像のうち、現在の自車位置に最も近い自車が未通過の地点であって自車が所定の距離の範囲内に近づいた地点の画像を、前記交通情報を有する複数の地点の画像における他の地点の画像と識別可能な状態に表示するための制御を行うように形成されていること
を特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項12】
前記表示制御手段が、前記表示部に分割して表示された前記交通情報を有する複数の地点の画像のうち、自車が既に通過した地点の画像を消去するとともに、残余の複数の地点の画像を、前記自車が既に通過した地点の画像の消去前よりも拡大して表示するめの制御を行うように形成されていること
を特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項13】
前記表示制御手段が、前記交通情報を有する複数の地点の画像として、リアルタイム画像を表示するための制御を行うように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−3284(P2007−3284A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−182145(P2005−182145)
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】