説明

ニコチンアミド誘導体

本発明は、置換基については本明細書で規定するとおりである式(I)の化合物、薬学的に許容できるその塩および溶媒和物、そうした化合物を含有する組成物、ならびにアレルギー状態および呼吸器の状態を治療するためのそうした化合物の使用に関する。
【化1】



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】

もしくは薬学的に許容できるその塩、または前記化合物もしくは塩の薬学的に許容できる溶媒和物
[式中、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、H、F、Cl、−CN、−NH、−CH、−CHF、−CHF、−CF、−OH、−OCH、−OCHF、−OCHF、または−OCFであり、
は、H、−NH、−OH、または−CHであり、
6aは、H、F、またはClであり、
は、C〜CシクロアルキルまたはC〜C12ビシクロアルキルであり、前記C〜Cシクロアルキルは、フェニル環または5員もしくは6員芳香族ヘテロ環に縮合していてもよく、前記基Rは、(a)R、−OR、−S(O)、−COR、−NR、−OCOR、−COOR、−NRCOR、−CONR −NRSO、−SONR、−NRSONR、−NHCOOR、−NHCONR、−OCONR、−OCOOR、−CONHSO、オキソ、および−CNから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、また(b)1個または複数のハロ原子で置換されていてもよく、
は、各場合において、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜C12ビシクロアルキル、アリール、Het、Het、Het、およびHetからそれぞれ独立に選択され、前記C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜C12ビシクロアルキル、アリール、Het、Het、Het、およびHetはそれぞれ、R、−OR、−S(O)、−COR、−NR、−OCOR、−COOR、−NRCOR、−CONR −NRSO、−SONR、−NRSONR、−NHCOOR、−NHCONR、−OCONR、−OCOOR、−CONHSO、および−CNから選択される1〜3個の置換基、ならびに1個または複数のハロ原子で置換されていてもよく、
は、各場合において、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜C12ビシクロアルキル、アリール、Het、Het、Het、およびHetからそれぞれ独立に選択され、前記C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜C12ビシクロアルキル、アリール、Het、Het、Het、およびHetはそれぞれ、R、−OR、−S(O)、−COR、−NR、−OCOR、−COOR、−NRCOR、−CONR −NRSO、−SONR、−NRSONR、−NHCOOR、−NHCONR、−OCONR、−OCOOR、−CONHSO、および−CNから選択される1〜3個の置換基、ならびに1個または複数のハロ原子で置換されていてもよく、
nは、0、1または2であり、
は、各場合において、それぞれ独立に、H、C〜Cアルキル、またはC〜Cシクロアルキルであり、前記C〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキルは、1個または複数のハロ原子で置換されていてもよく、
アリールは、フェニルまたはナフチルであり、
Hetは、OおよびNから選択される1または2個のヘテロ原子を含んでいる、3〜8員の飽和または部分的不飽和の単環式複素環であり、
Hetは、OおよびNから選択される1または2個のヘテロ原子を含んでいる、6〜12員の飽和または部分的不飽和の多環式複素環であり、
Hetは、(i)1〜3個のN原子を含んでいる6員芳香族複素環、または(ii)(a)1〜4個のN原子または(b)1個のOもしくはS原子および0〜3個のN原子を含んでいる5員芳香族複素環であり、
Hetは、(i)1〜4個のN原子を含んでいる10員二環式芳香族複素環、または(ii)(a)1〜4個のN原子または(b)1個のOもしくはS原子および0〜3個のN原子を含んでいる9員二環式芳香族複素環であり、
は、各場合において、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜C12ビシクロアルキル、アリール、Het、Het、Het、およびHetからそれぞれ独立に選択され、前記C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜C12ビシクロアルキル、アリール、Het、Het、Het、およびHetはそれぞれ、Rから選択される1〜3個の置換基および1個または複数のハロ原子で置換されていてもよく、
は、各場合において、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜C12ビシクロアルキル、アリール、Het、Het、Het、およびHetからそれぞれ独立に選択され、前記C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜C12ビシクロアルキル、アリール、Het、Het、Het、およびHetはそれぞれ、Rから選択される1〜3個の置換基および1個または複数のハロ原子で置換されていてもよく、
アリールは、フェニルまたはナフチルであり、
Hetは、OおよびNから選択される1または2個のヘテロ原子を含んでいる、3〜8員の飽和または部分的不飽和の単環式複素環であり、
Hetは、OおよびNから選択される1または2個のヘテロ原子を含んでいる、6〜12員の飽和または部分的不飽和の多環式複素環であり、
Hetは、(i)1〜3個のN原子を含んでいる6員芳香族複素環、または(ii)(a)1〜4個のN原子または(b)1個のOもしくはS原子および0〜3個のN原子を含んでいる5員芳香族複素環であり、
Hetは、(i)1〜4個のN原子を含んでいる10員二環式芳香族複素環、または(ii)(a)1〜4個のN原子または(b)1個のOもしくはS原子および0〜3個のN原子を含んでいる9員二環式芳香族複素環であり、
は、−OR、−S(O)、−COR、−NR、−OCOR、−COOR、−NRCOR、−CONR −NRSO、−SONR、−NRSONRNR、−NHCOOR、−NHCONR、−OCONR、−OCOOR、−CONHSO、または−CNであり、
但し、式(I)の化合物は、
N−シクロヘキシル−2−メチル−6−フェニル−3−ピリジンカルボキサミド、
N−(2−メチルシクロヘキシル)−2−メチル−6−(3−ブロモフェニル)−3−ピリジンカルボキサミド、
N−{2−[(ヒドロキシアミノ)カルボニル]シクロペンチル}−6−(2−メチルフェニル)−3−ピリジンカルボキサミド、または
N−{2−[(ヒドロキシアミノ)カルボニル]シクロペンチル}−6−(2−メトキシフェニル)−3−ピリジンカルボキサミドではない]。
【請求項2】
、R、R、RおよびRが、それぞれ独立に、H、F、−CH、または−OCHである、請求項1に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物。
【請求項3】
およびRがHであり、R、RおよびRが、それぞれ独立に、H、F、−CH、または−OCHである、請求項1に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物。
【請求項4】
、R、RおよびRがH、RがFであり、またはR、R、RおよびRがH、Rが−CHであり、またはR、R、RおよびRがH、Rが−OCHであり、またはR、R、RおよびRがH、RがFであり、またはR、RおよびRがH、RおよびRが両方ともFであり、またはR、R、R、RおよびRがそれぞれHである、請求項1に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物。
【請求項5】
がHである、請求項1から4のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物。
【請求項6】
6aがHまたはClである、請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物。
【請求項7】
がC〜Cシクロアルキルであり、前記C〜Cシクロアルキルは、フェニル環または5員もしくは6員芳香族複素環に縮合していてもよく、前記基Rは、R、−OR、−COR、−NR、−COOR、−NRCOR、−CONR、オキソから選択される1〜3個の置換基および1個または複数のハロ原子で置換されていてもよい、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物。
【請求項8】
がC〜Cシクロアルキルであり、前記C〜Cシクロアルキルは、フェニル環または5員もしくは6員芳香族ヘテロ環に縮合していてもよく、前記基Rは、−COOH、−COO(C〜Cアルキル)、Het、−(C〜Cアルキレン)Het、−COHet、Het、−OHet、−NRHet、−OH、−O(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキレン)OH、−O(C〜Cアルキレン)OR、−(C〜Cアルキレン)OH、C〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)CONR、−(C〜Cアルキレン)NR、−O(C〜Cアルキレン)CONR、−CONR、−CONR(C〜Cアルキレン)Ph、−CONR(C〜Cアルキレン)NR、−NR、−NRCOR、−O(C〜Cアルキル)、オキソから選択される1〜2個の置換基、または1個または複数のハロ原子で置換されていてもよく、各C〜Cアルキルは、1個または複数のハロ原子で置換されていてもよく、前記Het、−(C〜Cアルキレン)Het、−COHet、Het、−NRHetおよび−OHetは、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、−OR、−NR、−COO(C〜Cアルキル)、およびS(C〜Cアルキル)から選択される1〜2個の置換基で置換されていてもよい、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物。
【請求項9】
がC〜Cシクロアルキルであり、前記C〜Cシクロアルキルは、フェニル、イミダゾリル、ピリジル、またはピラゾリル環に縮合していてもよく、前記基Rは、ピリジル、イミダゾリル、(C〜Cアルキル)イミダゾリル、(C〜Cアルキル)チオイミダゾリル、(C〜Cアルキル)テトラゾリルオキシ、ピペラジニルカルボニル、(C〜Cアルキル)ピペラジニルカルボニル、(C〜Cシクロアルキル)ピペラジニルカルボニル、(C〜Cアルキル)ピペラジニル、[(C〜Cアルキル)−OCO][C〜Cアルキル]ピペラジニルカルボニル、アミノアゼチジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、ヒドロキシピロリジニルカルボニル、ヒドロキシピロリジニル、アミノピロリジニルカルボニル、ヒドロキシピペリジニルカルボニル、ヒドロキシピペリジニル、モルホリニル、モルホリニルカルボニル、モルホリニル(C〜Cアルキル)、(C〜Cアルキル)ピペラジニル(C〜Cアルキル)カルボキシ、アミノ、(C〜Cアルキル)アミノ、フラニルアミノ、(C〜Cハロアルキル)カルボニルアミノ、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C〜Cアルキル)、ヒドロキシル(C〜Cアルコキシ)、C〜Cアルコキシ、(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルコキシ、[(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル]アミノ、[(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル][C〜Cアルキル]アミノフェニル(C〜Cアルキル)アミノカルボニル、(フェニル(C〜Cアルキル))(C〜Cアルキル)アミノカルボニル、ジ−(C〜Cアルキル)アミノカルボニル、(ジ−(C〜Cアルキル)アミノカルボニル)C〜Cアルコキシ、オキソ、(ジ−(C〜Cアルキル)アミノカルボニル)C〜Cアルキル、(ジ−(C〜Cアルキル)アミノ)C〜Cアルキル、(C〜Cアルキル)オキシカルボニル、カルボキシ、オキサゼピニル、C〜Cアルキル、(C〜Cシクロアルキル)アミノカルボニル、((C〜Cアルキルアミノ)C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)アミノカルボニル、(C〜Cアルキル)カルボニルアミノ、およびフルオロから選択される1〜2個の置換基で置換されていてもよい、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物。
【請求項10】
6−(3−フルオロフェニル)−N−{シス−3−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)カルボニル]シクロヘキシル}ニコチンアミド、
N−[トランス−4−(ジメチルカルバモイル)シクロヘキシル]−6−(3−フルオロフェニル)ニコチンアミド、
N−[4−トランス−(シクロプロピルヒドロキシメチル)シクロヘキシル]−6−(3−フルオロフェニル)ニコチンアミド、および
N−{トランス−4−[アセトアミドエチル]シクロヘキシル}−6−(3−フルオロフェニル)ニコチンアミドアミド
から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物。
【請求項11】
前記請求項のいずれかに記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物と、薬学的に許容できる賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項12】
H−PGDSによって生成されるプロスタグランジンDによって少なくとも一部が媒介される疾患または状態を治療の必要のある対象において治療する方法であって、治療有効量の請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物をその対象に投与することを含む方法。
【請求項13】
疾患または状態が喘息である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
H−PGDSによって生成されるプロスタグランジンDによって少なくとも一部が媒介される疾患または状態の治療用医薬を製造するための、請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物の使用。
【請求項15】
疾患または状態が喘息である、請求項14に記載の使用。
【請求項16】
請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容できるその塩もしくは溶媒和物と、薬理活性のある第二の薬剤とを含む組合せ。

【公表番号】特表2011−524893(P2011−524893A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514170(P2011−514170)
【出願日】平成21年6月12日(2009.6.12)
【国際出願番号】PCT/IB2009/052515
【国際公開番号】WO2009/153720
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(597014501)ファイザー・リミテッド (107)
【氏名又は名称原語表記】Pfizer Limited
【住所又は居所原語表記】Ramsgate Road, Sandwich, Kent, England
【Fターム(参考)】